説明

情報仲介システム、情報仲介プログラム、及び情報仲介方法

【課題】ネットワークを介して接続されたユーザ端末間における情報の共有において、相手側の参照履歴の開示を必要最小限に留めること。
【解決手段】本発明にかかる情報仲介システムは、第1のグループに属する複数の第1のユーザ端末、及び第2のグループに属する複数の第2のユーザ端末との間で情報の仲介を行うものである。参照履歴情報送信手段は、第1のユーザ端末から第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、第2のグループに属する第2のユーザ端末のいずれかを特定せずに当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続されたユーザ端末間における情報のやり取りを仲介する情報仲介システム、情報仲介プログラム、及び情報仲介方法に関し、特に、異なるグループに属するユーザ端末同士の間において、相手のグループの情報への参照履歴の開示を最小限にする情報仲介システム、情報仲介プログラム、及び情報仲介方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複数の組織間でネットワークを介して電子文書等の情報の共有が行われることが一般的となっている。その際、共有する情報を一方がネットワーク上の情報を仲介する情報仲介サーバに保存し、他方が当該情報仲介サーバ上に保存された情報を取得することで、共有が行われる。そのためには、一方が他方へ当該情報仲介サーバ上に情報を保存した旨を通知する必要がある。
【0003】
特許文献1では、電子文書をオブジェクトとして管理する文書管理装置が開示されている。特許文献1では、文書変更監視部が電子文書の変更を監視し、該当する電子文書が更新されたときは、メール通信機能により予め登録されたメールアカウント宛てにメールを送信し、電子文書の更新を通知するものである。
【0004】
また、特許文献2では、複数の電子文書の階層的な関連をサーバテーブルで管理した文書更新通知装置が開示されている。特許文献2では、下位階層の電子文書が更新された場合、サーバテーブルを参照し、上位階層の電子文書を特定し、当該上位階層の電子文書の利用者へその変更の旨を通知するものである。
【0005】
以上のように、特許文献1及び2では、電子文書の更新の旨は通知されるが、更新者は、通知された利用者が該当する電子文書の更新内容を実際に閲覧したか否かを知ることはできない。そのため、利用者の参照履歴を更新者に開示することが考えられる。
【特許文献1】特開2006−24059号公報
【特許文献2】特開2000−155731号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した方法では、利用者側の参照履歴について必要以上に開示されてしまうという問題がある。近年、機密情報の保護のため、利用者側の組織の情報の開示は、必要最小限に留める傾向がある。例えば、取引先へ電子文書を通知する場合、取引先で適切に受領され、処理が行われればよく、実際に、どの担当者が受領しているかまでは開示すべきでない場合が少なくない。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ネットワークを介して接続されたユーザ端末間における情報の共有において、相手側の参照履歴の開示を必要最小限に留める情報仲介システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明にかかる情報仲介システムは、第1のグループに属する複数の第1のユーザ端末、及び第2のグループに属する複数の第2のユーザ端末と通信網を介して接続され、前記第1のユーザ端末と前記第2のユーザ端末間の情報のやり取りを仲介するものである。前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末から送信された登録情報を記憶する登録情報記憶部と、前記登録情報記憶部に記憶された登録情報に対する参照内容と、参照したユーザ端末とを関連付けた参照履歴情報を記憶する参照履歴記憶部と、前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から前記登録情報の参照要求を受信した場合に、この参照要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記登録情報記憶部に記憶された登録情報を送信する登録情報送信手段と、前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合に、この参照履歴要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記参照履歴記憶部に記憶された参照履歴情報を送信する参照履歴情報送信手段とを備える。前記参照履歴情報送信手段は、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末のいずれかを特定せずに当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する。
【0009】
ここで、前記参照履歴記憶部は、前記登録情報が参照されたことを示す開示情報をさらに記憶し、前記参照履歴情報送信手段は、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記開示情報を当該第1のユーザ端末に対して送信することが望ましい。
【0010】
また、前記情報仲介システムは、前記登録情報記憶部に前記登録情報が記憶されたことを通知する通知手段をさらに備え、前記通知手段は、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報が前記登録情報記憶部に記憶された場合は、前記第2のユーザ端末へ通知することが望ましい。
【0011】
さらに、前記登録情報は、フォルダにより階層的に管理され、前記フォルダは、前記登録情報送信手段により前記登録情報を送信可能なユーザ端末が設定され、前記登録情報送信手段は、前記登録情報の登録先のフォルダの指定を受け付け、前記通知手段は、前記指定されたフォルダに設定されたユーザ端末へ通知を行うようにするとよい。
【0012】
また、前記参照履歴記憶部は、前記登録情報記憶部による前記登録情報の記憶、及び、前記参照履歴情報送信手段による前記参照履歴情報の送信を参照履歴情報としてさらに記憶し、前記参照履歴情報送信手段は、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、前記第1のグループに属する第1のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信するようにするとよい。
【0013】
本発明にかかる情報仲介プログラムは、第1のグループに属する複数の第1のユーザ端末、及び第2のグループに属する複数の第2のユーザ端末と通信網を介して接続され、前記第1のユーザ端末と前記第2のユーザ端末間の情報のやり取りを仲介する処理をコンピュータに実行させるものである。前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末から送信された登録情報を記憶する登録情報記憶部と、前記登録情報記憶部に記憶された登録情報に対する参照内容と、参照したユーザ端末とを関連付けた参照履歴情報を記憶する参照履歴記憶部と、前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から前記登録情報の参照要求を受信した場合に、この参照要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記登録情報記憶部に記憶された登録情報を送信する登録情報送信手段と、前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合に、この参照履歴要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記参照履歴記憶部に記憶された参照履歴情報を送信する参照履歴情報送信手段とを備える。前記参照履歴情報送信手段は、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末のいずれかを特定せずに当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する。
【0014】
ここで、前記参照履歴記憶部は、前記登録情報が参照されたことを示す開示情報をさらに記憶し、前記参照履歴情報送信手段は、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記開示情報を当該第1のユーザ端末に対して送信することが望ましい。
【0015】
また、前記情報仲介プログラムは、前記登録情報記憶部に前記登録情報が記憶されたことを通知する通知手段をさらに備え、前記通知手段は、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報が前記登録情報記憶部に記憶された場合は、前記第2のユーザ端末へ通知することが望ましい。
【0016】
さらに、前記登録情報は、フォルダにより階層的に管理され、前記フォルダは、前記登録情報送信手段により前記登録情報を送信可能なユーザ端末が設定され、前記登録情報送信手段は、前記登録情報の登録先のフォルダの指定を受け付け、前記通知手段は、前記指定されたフォルダに設定されたユーザ端末へ通知を行うようにするとよい。
【0017】
また、前記参照履歴記憶部は、前記登録情報記憶部による前記登録情報の記憶、及び、前記参照履歴情報送信手段による前記参照履歴情報の送信を参照履歴情報としてさらに記憶し、前記参照履歴情報送信手段は、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、前記第1のグループに属する第1のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信するようにするとよい。
【0018】
本発明にかかる情報仲介方法は、第1のグループに属する複数の第1のユーザ端末、及び第2のグループに属する複数の第2のユーザ端末との間で情報の仲介を行うものである。前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末から送信された登録情報を登録情報記憶部に格納するステップと、前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から前記登録情報の参照要求を受信した場合に、この参照要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記登録情報記憶部に記憶された登録情報を送信する登録情報送信ステップと、前記登録情報に対する参照内容と、参照したユーザ端末とを関連付けた参照履歴情報を参照履歴記憶部に格納するステップと、前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合に、この参照履歴要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記参照履歴記憶部に記憶された参照履歴情報を送信する参照履歴情報送信ステップとを備える。前記参照履歴情報送信ステップは、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末のいずれかを特定せずに当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する。
【0019】
ここで、前記情報仲介方法は、前記登録情報記憶部に前記登録情報が記憶されたことを通知する通知ステップをさらに備え、前記通知ステップは、前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報が前記登録情報記憶部に記憶された場合は、前記第2のユーザ端末へ通知することが望ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ネットワークを介して接続されたユーザ端末間における情報の共有において、相手側の参照履歴の開示を必要最小限に留める情報仲介システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
【0022】
発明の実施の形態1.
図1は、本実施の形態にかかる情報仲介システム100の全体構成を示すブロック図である。情報仲介システム100は、電子文書管理サーバ1と、データベース5と、複数の端末が属する内部端末グループ2と、イントラネット41と、ファイアウォール(FW)42と、インターネット43と、複数の端末が属する外部端末グループ3と、を有する。情報仲介システム100は、電子文書管理サーバ1を介して、内部端末グループ2と外部端末グループ3との間で、電子文書(ファイル)のやり取りを行うものである。内部端末グループ2とは、例えば、企業内部のネットワークに接続された複数の端末が属するものである。また、外部端末グループ3とは、当該企業外部のネットワークに接続された複数の端末、例えば、当該企業の取引先の端末が属するものである。
【0023】
本実施の形態で対象とする業務形態は、例えば、企業の担当者は、内部端末グループ2の端末2aを操作して、作成した電子文書を電子文書管理サーバ1へ格納し、当該企業の承認者は、内部端末グループ2の端末2bを操作して、前記電子文書の承認を行い、当該企業の取引先の担当者は、外部端末グループ3の端末3aを操作して、電子文書管理サーバ1から前記電子文書を取得するものである。
【0024】
電子文書管理サーバ1は、WEBアプリケーション(不図示)が稼働し、電子メールを送信可能なサーバである。電子文書管理サーバ1には、データベース5が接続されている。また、電子文書管理サーバ1は、WEBサーバ11と、AP(Application)サーバ12と、DB(DataBase)サーバ13と、メールサーバ14とを有する。電子文書管理サーバ1は、電子文書をフォルダにより階層的に管理し、各フォルダは、ユーザごとにアクセス権限が設定されており、アクセス権限のないユーザは、当該フォルダに格納された電子文書を参照できない。電子文書管理サーバ1の構成の詳細については、図2で後述する。
【0025】
イントラネット41は、FW42と、電子文書管理サーバ1と、内部端末グループ2に属する端末2a、端末2b、…、端末2nとが接続された通信ネットワークである。イントラネット41は、例えば、企業内のイントラネットを構成するものである。
【0026】
インターネット43は、FW42と、外部端末グループ3に属する端末3a、端末3b、…、端末3mとが接続された通信ネットワークである。
【0027】
FW42は、インターネット43に接続された任意のコンピュータから、イントラネット41に接続された任意のコンピュータへの不正な侵入を防ぐシステムである。但し、FW42は、端末3a、端末3b、…、端末3mから電子文書管理サーバ1へのアクセスについては、許可しているものとする。ファイアウォールは、公知技術としてよく知られているものであるから、ここでは詳細な説明を省略する。
【0028】
内部端末グループ2は、イントラネット41に接続された複数の端末装置の集合を示し、図1においては、端末2a、端末2b、…、端末2nである。端末2a、端末2b、…、端末2nは、WEBクライアント及びメールクライアントである端末装置である。また、外部端末グループ3は、インターネット43に接続された複数の端末装置の集合を示し、図1においては、端末3a、端末3b、…、端末3mである。端末3a、端末3b、…、端末3mは、WEBクライアント及びメールクライアントである端末装置である。
【0029】
データベース5は、電子文書管理を行うための各種情報を記憶する記憶装置である。データベース5は、フォルダ情報51と、文書情報52と、権限情報53と、開封情報54と、ユーザ情報55と、履歴情報56とを記憶する。データベース5は、不揮発性記憶装置であればよく、ハードディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、フラッシュメモリ等が利用可能である。データベース5に記憶される各種情報の構成や関連については、図3で後述する。
【0030】
次に、情報仲介システム100の処理の概要を説明する。電子文書管理サーバ1は、イントラネット41に接続され、内部端末グループ2及び外部端末グループ3のそれぞれに属する端末と通信可能である。具体的には、電子文書管理サーバ1は、WEBサーバ11、APサーバ12、DBサーバ13によりWEBアプリケーションが稼働する。電子文書管理サーバ1は、内部端末グループ2又は外部端末グループ3からファイルのアップロード要求を受け付け、データベース5へ格納する。また、電子文書管理サーバ1は、内部端末グループ2又は外部端末グループ3からファイルのダウンロード要求を受け付け、データベース5から該当するファイルを取得し、ダウンロード要求元の端末へ送信する。
【0031】
また、電子文書管理サーバ1は、内部端末グループ2又は外部端末グループ3とのやり取り、例えば、文書閲覧、履歴照会、文書承認、ダウンロード等に際し、電子文書に対するアクセス履歴である履歴情報をデータベース5へ格納する。ここで、履歴情報とは、当該電子文書に対するやり取りの操作内容、操作日時等を表わす。また、電子文書管理サーバ1は、内部端末グループ2又は外部端末グループ3からの要求に応じて、所定の条件の下に当該履歴情報の照会を行う。さらに、電子文書管理サーバ1は、内部端末グループ2又は外部端末グループ3とのやり取りに応じて、メールサーバ14により内部端末グループ2又は外部端末グループ3へ電子メールの送信が可能である。尚、本実施の形態において、アップロードされたファイルは、当該端末グループの承認者による承認処理がされた後、当該端末グループ以外の端末グループへ電子メールが送信され、ダウンロードが可能となる。
【0032】
図2は、本実施の形態にかかる電子文書管理サーバ1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、電子文書管理サーバ1には、典型的なコンピュータシステムを用いることができる。電子文書管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)111と、RAM(Random Access Memory)112と、ROM(Read Only Memory)113と、送受信部114と、不揮発性記憶装置120とを有する。不揮発性記憶装置120は、OS(Operating System)121と、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)サーバプログラム122と、アプリケーション(AP)サーバプログラム123と、データベース(DB)サーバプログラム124と、メールバッチサーバプログラム125と、WEBアプリケーションプログラム126とを記憶する。不揮発性記憶装置120には、ハードディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、フラッシュメモリ等が利用可能である。
【0033】
CPU111は、不揮発性記憶装置120に格納されたOS121と、HTTPサーバプログラム122と、APサーバプログラム123と、DBサーバプログラム124と、メールバッチサーバプログラム125と、WEBアプリケーションプログラム126とを実行する。これにより、電子文書管理サーバ1は、WEBサーバ11と、APサーバ12と、DBサーバ13と、メールサーバ14として動作し、送受信部114を通して内部端末グループ2及び外部端末グループ3のWEBクライアント及びメールクライアントと通信が可能となる。また、電子文書管理サーバ1は、DBサーバ13を通して、データベース5へ各種データの格納、読出しを行う。
【0034】
図3は、本実施の形態にかかるデータベース5の各種情報の構成と関連の一例を示す概略図である。データベース5は、データベースのテーブルであるフォルダ情報51と、文書情報52と、権限情報53と、開封情報54と、ユーザ情報55と、履歴情報56とを有する。
【0035】
フォルダ情報51は、複数の電子文書が格納され、階層的に構成されるフォルダに関する情報を管理する。フォルダ情報51は、フォルダを識別するフォルダID511と、当該フォルダの表示名称であるフォルダ名512と、フォルダの階層上の位置を示し、所属する親フォルダのリンクで表現されるフォルダパス513と、当該フォルダが所属する上位のフォルダIDである親フォルダID514とを有する。フォルダID511は、フォルダ情報51における主キーである。
【0036】
ユーザ情報55は、情報仲介システム100を利用可能なユーザに関する情報を管理する。ユーザ情報55は、ユーザを識別するユーザID551と、当該ユーザの表示名称であるユーザ名552と、パスワード553と、当該ユーザの所属を示す所属情報554と、メールアドレス555とを有する。所属情報554は、例えば、所属する企業、部署、役職等を示す情報であればよく、別途、所属情報を管理するテーブル(不図示)と、所属情報を識別するコードにより関連付けてもよい。メールアドレス555は、情報仲介システム100を利用可能なユーザへの通知先であり、メールサーバ14によるメール送信処理の宛先に用いられる。ユーザID551は、ユーザ情報55における主キーである。
【0037】
権限情報53は、ユーザがフォルダに対して、どのようなアクセスが可能かを権限コードで管理する。権限情報53は、フォルダID531と、ユーザID532と、権限コード533とを有する。権限コード533は、例えば、当該フォルダIDのフォルダに対しての文書の登録、検索、閲覧(ダウンロード)、承認、及び削除、並びに、当該フォルダに対する履歴照会、及び権限設定等を示す情報であれば良く、別途、権限情報を管理するテーブル(不図示)と、権限コードにより関連付けるものである。
【0038】
関連R13は、フォルダ情報51と権限情報53とのテーブル関連を示す。具体的には、フォルダID531は、フォルダID511の外部キーであり、フォルダID511とフォルダID531とは、1対Nである。また、関連R35は、ユーザ情報55と権限情報53とのテーブル関連を示す。具体的には、ユーザID532は、ユーザID551の外部キーであり、ユーザID551とユーザID532とは、1対Nである。関連R13と関連R35により、複数のユーザIDにおいて、複数のフォルダIDにおけるアクセス権限が管理される。
【0039】
文書情報52は、電子文書管理サーバ1に格納され、参照される電子文書に関する情報を管理する。文書情報52は、電子文書を識別する文書ID521と、当該電子文書のファイル名であるファイル名522と、当該電子文書の格納先であるフォルダID523とを有する。文書ID521は、文書情報52における主キーである。
【0040】
関連R12は、フォルダ情報51と文書情報52とのテーブル関連を示す。具体的には、フォルダID523は、フォルダID511の外部キーであり、フォルダID511とフォルダID523とは、1対Nである。関連R12により、一つのフォルダにおいて複数の電子文書を管理することができ、一つの電子文書は必ず一つのフォルダに関連付けられる。
【0041】
開封情報54は、電子文書を登録したユーザIDとは異なる所属情報を持つユーザIDによりダウンロードされたことを示す情報を管理する。開封情報54は、文書ID541と、ユーザID542とを有する。
【0042】
関連R24は、文書情報52と開封情報54とのテーブル関連を示す。具体的には、文書ID541は、文書ID521の外部キーであり、文書ID521と文書ID541とは、1対1である。関連R24により、一つの文書IDにおいて、一つの開封情報を管理することができる。また、関連R45は、ユーザ情報55と開封情報54とのテーブル関連を示す。具体的には、ユーザID542は、ユーザID551の外部キーであり、ユーザID551とユーザID542とは、1対Nである。関連R24と関連R45により、複数のユーザIDにおいて、複数の文書IDにおける開封情報が管理される。
【0043】
履歴情報56は、電子文書に対するアクセス履歴を管理する。履歴情報56は、文書ID561と、ユーザID562と、当該電子文書に対する操作を示す操作区分563と、操作日時564とを有する。操作区分563は、例えば、文書閲覧、履歴照会、文書承認、ダウンロード等であればよい。
【0044】
関連R26は、文書情報52と履歴情報56とのテーブル関連を示す。具体的には、文書ID561は、文書ID521の外部キーであり、文書ID521と文書ID561とは、1対Nである。また、関連R56は、ユーザ情報55と履歴情報56とのテーブル関連を示す。具体的には、ユーザID562は、ユーザID551の外部キーであり、ユーザID551とユーザID562とは、1対Nである。関連R26と関連R56により、複数のユーザIDにおいて、複数の文書IDにおけるアクセス履歴が管理される。
【0045】
図4は、本実施の形態にかかる情報仲介方法を示すシーケンス図である。ここでは、ある企業が取引先向けに作成した機密情報である電子文書を、取引先が取得する流れを例示する。
【0046】
また、以降の説明においては、次に挙げることを前提とする。まず、当該企業の担当者は、内部端末グループ2に属する端末2aを操作する。その際、当該担当者は、当該担当者のユーザIDで本実施の形態にかかる情報仲介システム100にログイン済みとする。そのため、端末2aから電子文書管理サーバ1に対する各種要求においては、当該担当者のユーザIDが取得可能とする。同様に、当該企業の承認者は、内部端末グループ2に属する端末2bを操作し、当該承認者のユーザIDで情報仲介システム100にログイン済みとする。同様に、当該企業の取引先の担当者は、外部端末グループ3に属する端末3aを操作し、当該取引先の担当者のユーザIDで情報仲介システム100にログイン済みとする。また、以下で電子文書が格納される対象フォルダには、予め上記担当者、承認者、及び取引先の担当者のそれぞれのユーザIDについては、アクセス権限が与えられているものとする。
【0047】
以上の前提を踏まえ、まず、端末2aは、電子文書管理サーバ1へ電子文書を所定フォルダに登録する(S101)。具体的には、端末2aは、図7に後述する文書登録画面61を通じて、登録先フォルダ、登録対象ファイル、登録通知メール情報のコメント文章の入力を入力情報として受け付け、当該入力情報を電子文書管理サーバ1へ送信する。電子文書管理サーバ1は、端末2aからの入力情報を受信し、文書情報52に、登録先フォルダのフォルダIDと関連付けて登録対象ファイルを格納する。また、電子文書管理サーバ1は、当該電子文書が登録された旨を履歴情報56に格納する。
【0048】
その後、端末2bは、電子文書管理サーバ1へ電子文書の承認を行う(S102)。具体的には、まず、端末2bは、図8に後述する承認一覧画面62を通じて、ステップS101で登録された電子文書の選択を選択情報として受け付け、当該選択情報を電子文書管理サーバ1へ送信する。電子文書管理サーバ1は、端末2bからの選択情報を受信し、文書情報52を参照し、選択された電子文書の内容を端末2bへ返信する。端末2bは、電子文書の内容を受信し、図9に後述する文書承認画面63に表示する。その後、端末2bは、文書承認画面63を通じて、当該電子文書についての承認を承認情報として受け付け、当該承認情報を電子文書管理サーバ1へ送信する。電子文書管理サーバ1は、端末2bからの承認情報を受信し、当該電子文書が承認済みである旨を文書情報52、及び履歴情報56に格納する。
【0049】
この後、電子文書管理サーバ1は、端末3aへメール送信を行う(S103)。まず、電子文書管理サーバ1のメールサーバ14は、ステップS102にて承認された電子文書の通知先であるユーザのメールアドレスを取得する。また、メールサーバ14は、当該電子文書の登録通知メール情報を取得する。その後、メールサーバ14は、取得されたメールアドレス宛に、当該登録通知メール情報を内容としてメール送信を行う。尚、メールアドレスの取得のために、具体的には、メールサーバ14は、当該電子文書が格納されているフォルダIDに関連付けられた権限コードの示す情報が、"閲覧"の権限を含んでおり、かつ、当該フォルダIDに関連付けられたユーザIDの所属情報が"取引先"であることを条件としたユーザIDに対応付けられたメールアドレスを、ユーザ情報55より取得する。
【0050】
端末2aは、電子文書管理サーバ1へ当該電子文書における開封情報の照会を行う(S104)。具体的には、端末2aは、図10に後述する文書一覧画面(内部用)64を通じて、ステップS102で承認された電子文書についての検索条件を受け付け、当該検索条件を電子文書管理サーバ1へ送信する。
【0051】
続いて、電子文書管理サーバ1は、当該検索結果を端末2aへ返信(S105)し、文書一覧画面(内部用)64にて、当該電子文書における開封情報が"未開封"である旨が表示される。具体的には、電子文書管理サーバ1は、端末2aからの検索条件を受信し、フォルダ情報51、文書情報52、及び開封情報54を参照し、検索結果を端末2aへ返信する。また、端末2aは、当該検索結果を受信し、文書一覧画面(内部用)64に検索結果である電子文書を一覧表示する。尚、電子文書管理サーバ1における上述した開封情報の照会処理の詳細は、図5に後述する。このとき、文書一覧画面(内部)64の相手先開封確認欄にて、当該電子文書については、"未開封"と表示される。
【0052】
尚、ステップS104、及びS105と並行して、端末3aは、内蔵のメールクライアントにて、ステップS103においてメールサーバ14より送信された電子メールを受信する。取引先の担当者は、当該メールクライアントにて当該電子メールの内容を確認し、電子文書が格納されたことを知ることができる。そのため、取引先の担当者は、端末3aを操作して、当該電子文書の閲覧を要求する。但し、ステップS106以降は、ステップS105の後に行われるものとする。
【0053】
このとき、端末3aは、電子文書管理サーバ1へ当該電子文書の閲覧を要求する(S106)。具体的には、まず、端末3aは、図11で後述する文書一覧画面(外部用)64aを通じて、当該電子メールの内容に基づく検索条件を受け付け、当該検索条件を電子文書管理サーバ1へ送信する。続いて、電子文書管理サーバ1は、ステップS105と同様に処理され、端末3aは、文書一覧画面(外部用)64aに当該検索結果である電子文書を一覧表示する。このとき、文書一覧画面(外部用)64aの相手先開封確認欄にて、当該電子文書については、"−"と表示される。つまり、相手先の開封確認については表示されない。
【0054】
その後、取引先の担当者は、端末3aを操作して、当該電子文書のダウンロードを要求する。そのため、電子文書管理サーバ1は、端末3aへ当該電子文書を送信する(S107)。具体的には、まず、端末3aは、文書一覧画面(外部用)64aを通じて、当該電子文書の選択情報と、ダウンロード要求を受け付け、当該選択情報のダウンロード要求を電子文書管理サーバ1へ送信する。続いて、電子文書管理サーバ1は、端末3aからの選択情報と、ダウンロード要求を受信し、文書情報52から当該電子文書を取得し、端末3aへ送信する。その後、端末3aは、当該電子文書を受信し、内部に格納する。
【0055】
このとき、電子文書管理サーバ1は、当該電子文書における開封情報を更新する(S108)。具体的には、電子文書管理サーバ1は、ステップS107でダウンロード対象となった電子文書について、文書IDと、ダウンロード要求元であるユーザIDを開封情報54に格納する。併せて、電子文書管理サーバ1は、当該電子文書について、ダウンロードが行われた旨を履歴情報56に格納する。
【0056】
その後、端末3aは、電子文書管理サーバ1へ当該電子文書における履歴照会を行う(S109)。具体的には、端末3aは、文書一覧画面(外部用)64aを通じて、ステップS107でダウンロードした電子文書の選択を選択情報として受け付け、当該選択情報を電子文書管理サーバ1へ送信する。
【0057】
続いて、電子文書管理サーバ1は、当該電子文書における履歴情報を端末3aに返信(S110)し、図12に後述する履歴照会画面(外部用)65にて、当該電子文書における履歴情報が"ダウンロード"である旨が表示される。具体的には、電子文書管理サーバ1は、端末3aからの選択情報を受信し、文書情報52、及び履歴情報56を参照し、当該電子文書における履歴情報を端末3aに返信する。また、端末3aは、当該履歴情報を受信し、履歴照会画面(外部用)65に当該履歴情報を一覧表示する。尚、電子文書管理サーバ1における上述した履歴情報の照会処理の詳細は、図6に後述する。このとき、履歴照会画面(外部用)65には、外部端末グループ3に属する端末における操作履歴のみが表示される。
【0058】
端末2aは、電子文書管理サーバ1へ当該電子文書における開封情報の照会を行う(S111)。具体的には、端末2aは、図13に後述する文書一覧画面(内部用)64bを通じて、ステップS102で承認された電子文書についての検索条件を受け付け、当該検索条件を電子文書管理サーバ1へ送信する。
【0059】
続いて、電子文書管理サーバ1は、当該検索結果を端末2aへ返信(S112)し、文書一覧画面(内部用)64bにて、当該電子文書における開封情報が"開封"である旨が表示される。このとき、電子文書管理サーバ1は、ステップS105と同様に処理され、端末2aは、文書一覧画面(内部用)64bに当該検索結果である電子文書を一覧表示する。このとき、文書一覧画面(内部用)64bの相手先開封確認欄にて、当該電子文書については、"開封"と表示される。これにより、外部端末グループ3に属するいずれかの端末により、当該電子文書がダウンロードされたことが確認できる。
【0060】
その後、端末2aは、電子文書管理サーバ1へ当該電子文書における履歴照会を行う(S113)。具体的には、端末2aは、文書一覧画面(内部用)64bを通じて、ステップS102で承認された電子文書の選択を選択情報として受け付け、当該選択情報を電子文書管理サーバ1へ送信する。
【0061】
続いて、電子文書管理サーバ1は、当該電子文書における履歴情報を端末2aに返信(S114)し、図14に後述する履歴照会画面(内部用)65aにて、当該電子文書における履歴情報が"承認"である旨が表示される。具体的には、電子文書管理サーバ1は、端末2aからの選択情報を受信し、文書情報52、及び履歴情報56を参照し、当該電子文書における履歴情報を端末2aに返信する。また、端末2aは、当該履歴情報を受信し、履歴照会画面(内部用)65aに当該履歴情報を一覧表示する。このとき、履歴照会画面(内部用)65aには、内部端末グループ2に属する端末における操作履歴のみが表示される。
【0062】
このように、本実施の形態にかかる情報仲介方法では、内部端末グループ2の端末2aは、登録した電子文書について、外部端末グループ3のどの端末が、いつ、ダウンロードしたかの履歴情報は、取得できない。しかし、内部端末グループ2の端末2aは、外部端末グループ3のいずれかの端末が当該電子文書をダウンロードした旨の情報は、取得することができる。
【0063】
また、本実施の形態にかかる情報仲介方法では、電子文書を取得する側である外部端末グループ3の端末3aは、内部端末グループ2のどの端末が、どのような処理をしたかの履歴情報は、取得できない。
【0064】
図5は、本実施の形態にかかる開封情報の照会処理を示すフローチャート図である。開封情報の照会処理は、内部端末グループ2、又は、外部端末グループ3のいずれかに属する端末から、検索条件を含む開封情報の照会要求に基づき、開始される。
【0065】
まず、電子文書管理サーバ1は、照会対象のフォルダにおける検索条件の入力を受け付ける(S201)。次に、電子文書管理サーバ1は、受け付けた検索条件を満たす文書情報のリストを取得する(S202)。具体的には、電子文書管理サーバ1は、検索条件に基づき、フォルダ情報51、及び文書情報52を参照し、該当する文書ID521のリストを取得する。ここでは、文書(1)から文書(n)のn個の文書IDが該当するものとする。
【0066】
続いて、電子文書管理サーバ1は、カウンタiを1に設定する(S203)。その後、電子文書管理サーバ1は、照会要求元のユーザIDに文書(i)の相手先開封確認欄が表示対象か否かを判定する(S204)。表示対象の場合、ステップS205へ進み、表示対象でない場合、ステップS206へ進む。
【0067】
例えば、上述した図4のステップS106において、当該電子文書は端末2aから登録されているため、照会要求元の端末3aからログインされた取引先のユーザIDは、相手先開封確認欄の表示対象には該当しない。そのため、ステップS206へ進む。その場合、電子文書管理サーバ1は、文書(i)における相手先開封確認欄に"−"を設定(S206)し、ステップS209へ進む。
【0068】
また、上述した図4のステップS105、及びS112において、当該電子文書は端末2aから登録されているため、照会要求元の端末2aからログインされたユーザIDは、相手先開封確認欄の表示対象に該当する。そのため、ステップS205へ進む。その場合、電子文書管理サーバ1は、開封情報54を参照し、文書(i)が存在するか否かを判定する(S205)。ここでは、文書(i)の文書IDが開封情報54の文書ID541に存在するかを確認する。開封情報54に文書(i)が存在する場合、ステップS207へ進み、存在しない場合、ステップS208へ進む。
【0069】
開封情報54に文書(i)が存在する場合、電子文書管理サーバ1は、文書(i)における相手先開封確認欄に"開封"を設定する(S207)。例えば、上述した図4のステップS112において、当該電子文書は、端末3aによりダウンロード済みであるため、ステップS207の処理が行われる。
【0070】
開封情報54に文書(i)が存在しない場合、電子文書管理サーバ1は、文書(i)における相手先開封確認欄に"未開封"を設定する(S208)。例えば、上述した図4のステップS105において、当該電子文書は、端末3aによりダウンロードされていないため、ステップS208の処理が行われる。
【0071】
その後、電子文書管理サーバ1は、文書(i)における残りの表示情報を取得し、設定する(S209)。具体的には、電子文書管理サーバ1は、当該電子文書における相手先開封確認欄を除く各項目について、データベース5より取得する。
【0072】
電子文書管理サーバ1は、カウンタiに1を加算する(S210)。そして、電子文書管理サーバ1は、カウンタiがnより大きいか否かを判定する(S211)。カウンタiがnより大きい場合、ステップS212へ進み、カウンタiがnより小さい場合、ステップS204へ戻る。すなわち、ステップS202で取得した文書情報のリストの全ての文書情報について、ステップS204乃至S209の処理により、設定を行う。その後、カウンタiがnより大きい場合、上記設定された情報を含め、照会要求元の端末へ返信(S212)し、処理を終了する。照会要求元の端末は、受信した当該設定された情報を画面に表示する。
【0073】
このように、本実施の形態にかかる開封情報の照会処理では、端末2aが登録した電子文書について端末3aがダウンロードしたか否かを、端末2aに開封情報として開示することができる。これにより、内部端末グループ2へは、外部端末グループ3における履歴情報を必要以上に開示することを留めることができる。
【0074】
図6は、本実施の形態にかかる履歴情報の照会処理を示すフローチャート図である。履歴情報の照会処理は、内部端末グループ2、又は、外部端末グループ3のいずれかに属する端末から、電子文書の選択情報を含む履歴情報の照会要求に基づき、開始される。
【0075】
まず、電子文書管理サーバ1は、照会対象の電子文書における選択情報の入力を受け付ける(S301)。次に、電子文書管理サーバ1は、照会要求元のユーザIDが内部端末グループ2に属するか否かを判定する(S302)。具体的には、電子文書管理サーバ1は、ユーザ情報55を参照し、当該ユーザIDの所属情報554が内部端末グループ2に属するか否かを判定する。内部端末グループ2に属すると判定された場合、ステップS303へ進み、内部端末グループ2に属さないと判定された場合、ステップS304へ進む。
【0076】
例えば、上述した図4のステップS114において、照会要求元の端末2aからログインされたユーザIDは、内部端末グループ2に属すると判定され、ステップS303へ進む。その場合、電子文書管理サーバ1は、履歴情報56を参照し、当該電子文書における文書IDに対応する各履歴情報の内、ユーザID562が内部端末グループ2に属するもののみを取得する(S303)。
【0077】
また、上述した図4のステップS110において、照会要求元の端末3aからログインされた取引先のユーザIDは、内部端末グループ2に属さないと判定され、ステップS304へ進む。その場合、電子文書管理サーバ1は、履歴情報56を参照し、当該電子文書における文書IDに対応する各履歴情報の内、ユーザID562が内部端末グループ2に属さないもののみを取得する(S304)。
【0078】
その後、電子文書管理サーバ1は、取得した履歴情報を照会要求元の端末へ返信(S305)し、処理を終了する。照会要求元の端末は、受信した当該履歴情報を画面に表示する。
【0079】
このように、本実施の形態にかかる履歴照会処理では、当該電子文書について、内部端末グループ2に属する端末による履歴情報は、内部端末グループ2に属する端末のみに開示され、同様に、外部端末グループ3に属する端末による履歴情報は、外部端末グループ3に属する端末のみに開示される。これにより、当該電子文書における履歴情報を必要最小限の開示に留めることができる。
【0080】
以下の図7乃至14において、本実施の形態にかかる情報仲介システム100のWEBインタフェースである画面例を説明する。
【0081】
図7は、本実施の形態にかかる文書登録画面61の例である。文書登録画面61は、指定のフォルダに電子文書の登録を受け付ける。文書登録画面61は、登録先フォルダ表示部611と、文書指定部612と、登録通知メール情報入力部613と、確認ボタン614とを備える。図7の文書登録画面61は、図4のステップS101において、電子文書を登録する場合を示す。
【0082】
登録先フォルダ表示部611は、登録可能なフォルダを階層的に表示し、登録先フォルダの指定を受け付ける。図7では、フォルダ指定615に"銘柄X"フォルダが指定されている。
【0083】
文書指定部612は、ファイルパス入力欄616を備え、ファイルパス入力欄616に登録対象の電子文書のファイルパスの入力を受け付ける。尚、文書指定部612は、複数の電子文書の入力を受け付けることができる。
【0084】
登録通知メール情報入力部613は、登録対象の電子文書が登録される際に通知される電子メールに付加するコメント文章の入力を受け付ける。
【0085】
確認ボタン614は、押下されると、確認画面(不図示)へ遷移し、確認画面にて登録ボタン(不図示)が押下されると、ファイルパス入力欄616に入力されたファイルパスのファイルと、登録通知メール情報入力部613に入力されたコメント文章とが電子文書管理サーバ1へ送信される。
【0086】
図8は、本実施の形態にかかる承認一覧画面62の例である。承認一覧画面62は、文書登録画面61で登録された電子文書を一覧表示する。図8の承認一覧画面62は、図4のステップS102において、承認対象の電子文書を一覧表示する場合を示す。承認一覧画面62は、検索条件入力部621と、承認一覧表示部622と、検索ボタン623と、詳細ボタン624とを備える。
【0087】
検索条件入力部621は、承認対象の電子文書を検索するための条件の入力を受け付ける。検索ボタン623は、押下されると、検索条件入力部621に入力された条件に基づき、承認対象の電子文書を検索し、検索結果を承認一覧表示部622に表示する。
【0088】
承認一覧表示部622は、検索ボタン623の検索結果である承認対象の電子文書を一覧表示する。また、承認一覧表示部622は、承認するための電子文書の選択を受け付ける。図8においては、例えば、文書登録画面61で登録された電子文書は、文書名表示欄626に表示されている。詳細ボタン624は、押下されると、承認一覧表示部622で選択された電子文書を示す文書IDが電子文書管理サーバ1へ送信される。その後、後述する文書承認画面63へ遷移し、承認一覧表示部622で選択された電子文書の申請の詳細な内容が表示される。
【0089】
図9は、本実施の形態にかかる文書承認画面63の例である。文書承認画面63は、承認一覧画面62で選択された電子文書に対して承認を行う。図9の文書承認画面63は、図4のステップS102において、承認対象の電子文書を詳細表示する場合を示す。文書承認画面63は、申請情報表示部631と、登録先情報表示部632と、文書情報表示部633と、登録通知メール情報表示部634と、ダウンロードボタン635と、承認ボタン636と、差戻ボタン637とを備える。
【0090】
申請情報表示部631は、承認対象の電子文書における申請情報を表示する。登録先情報表示部632は、承認対象の電子文書における登録先フォルダのフォルダパスを表示する。文書情報表示部633は、承認対象の電子文書における文書情報を表示する。また、文書情報表示部633は、ダウンロード対象の電子文書の選択を受け付ける。ダウンロードボタン635は、押下されると、文書情報表示部633で選択された電子文書を示す文書IDが電子文書管理サーバ1へ送信される。その後、文書情報表示部633で選択された電子文書をダウンロードする処理を開始する。これにより、承認者は、承認対象の電子文書の内容を確認できる。登録通知メール情報表示部634は、承認後に送付される電子メールについてのメール件名やメール本文を表示する。メール本文には、文書登録画面61の登録通知メール情報入力部613に入力されたコメント文章が含まれる。
【0091】
承認ボタン636は、押下されると、当該電子文書を承認する旨が、電子文書管理サーバ1へ送信される。その後、電子文書管理サーバ1は、図4のステップS103で説明したように、登録通知メール情報表示部634に表示された内容をメール送信する。尚、承認ボタン636が押下された後、当該電子文書に対する承認処理の確定画面(不図示)へ遷移し、確定画面にて確定ボタン(不図示)が押下されると、当該電子文書を承認する旨が、電子文書管理サーバ1へ送信されるようにすることが望ましい。当該電子文書の承認処理について、上席者の承認により確実に処理を行うことができる。
【0092】
差戻ボタン637は、押下されると、当該電子文書を差し戻す旨が、電子文書管理サーバ1へ送信される。尚、差戻ボタン637が押下された後、当該電子文書に対する差戻処理の確定画面(不図示)へ遷移し、確定画面にて確定ボタン(不図示)が押下されると、当該電子文書を差し戻す旨が、電子文書管理サーバ1へ送信されるようにすることが望ましい。さらに、電子文書管理サーバ1は、当該電子文書の登録ユーザ宛に当該電子文書が差し戻された旨の電子メールを送信することが望ましい。これにより、当該電子文書の登録ユーザが迅速に修正作業に取り掛かることができる。
【0093】
図10は、本実施の形態にかかる文書一覧画面(内部用)64の例である。文書一覧画面(内部用)64は、内部端末グループ2に属するユーザIDが閲覧することのできる電子文書を一覧表示する。図10の文書一覧画面(内部用)64は、図4のステップS104において、端末2aで登録した電子文書における開封情報が"未開封"である場合を示す。文書一覧画面(内部用)64は、フォルダ表示部641と、検索条件入力部642と、文書一覧表示部643と、検索ボタン644と、ダウンロードボタン645と、履歴照会ボタン646と、削除申請ボタン647とを備える。
【0094】
フォルダ表示部641は、閲覧可能なフォルダを階層的に表示し、検索先フォルダの指定を受け付ける。検索条件入力部642は、閲覧対象の電子文書を検索するための条件の入力を受け付ける。検索ボタン644は、押下されると、検索条件入力部642に入力された条件に基づき、閲覧対象の電子文書を検索し、検索結果を文書一覧表示部643に表示する。
【0095】
文書一覧表示部643は、検索ボタン644の検索結果である閲覧対象の電子文書を一覧表示する。また、文書一覧表示部643は、閲覧、履歴照会、又は、削除申請するための電子文書の選択を受け付ける。また、文書一覧表示部643の相手先開封確認欄649は、取得対象の端末グループに属する端末が当該電子文書を開封したか否かを表示する。図10においては、相手先開封確認欄649は、外部端末グループ3に属する端末が、ダウンロードしていないことを示す、"未開封"が表示されている。
【0096】
ダウンロードボタン645は、押下されると、文書一覧表示部643で選択された電子文書を示す文書IDが電子文書管理サーバ1へ送信される。その後、文書一覧表示部643で選択された電子文書をダウンロードする処理を開始する。履歴照会ボタン646は、押下されると、文書一覧表示部643で選択された電子文書を示す文書IDが電子文書管理サーバ1へ送信される。その後、後述する履歴照会画面(外部用)65へ遷移し、文書一覧表示部643で選択された電子文書における履歴情報が表示される。削除申請ボタン647は、押下されると、文書一覧表示部643で選択された電子文書を示す文書IDが電子文書管理サーバ1へ送信され、削除申請が行われる。尚、削除申請ボタン647が押下された後、当該電子文書に対する削除申請処理の確定画面(不図示)へ遷移し、確定画面にて確定ボタン(不図示)が押下されると、当該電子文書を削除申請する旨が、電子文書管理サーバ1へ送信されるようにすることが望ましい。当該電子文書の削除申請処理について、上席者の承認により確実に処理を行うことができる。
【0097】
図11は、本実施の形態にかかる文書一覧画面(外部用)64aの例である。文書一覧画面(外部用)64aは、外部端末グループ3に属するユーザIDが閲覧することのできる電子文書を一覧表示する。図11の文書一覧画面(外部用)64aは、図4のステップS106において、端末2aで登録した電子文書における開封情報について"−"と表示される場合を示す。文書一覧画面(外部用)64aは、文書一覧画面(内部用)64と同機能の箇所には同一の符号を付加し、説明を省略する。以下では、文書一覧画面(内部用)64と異なる部分について説明する。
【0098】
フォルダ表示部641aは、外部端末グループ3に属するユーザIDに閲覧可能なフォルダを階層的に表示し、検索先フォルダの指定を受け付ける。文書一覧表示部643の相手先開封確認欄649aは、当該電子文書が内部端末グループ2に属する端末2aにより登録され、外部端末グループ3に属するユーザIDが閲覧すべき内容であるため、登録側である内部端末グループ2に属する端末が当該電子文書を開封したか否かは表示されない。
【0099】
図12は、本実施の形態にかかる履歴照会画面(外部用)65の例である。履歴照会画面(外部用)65は、文書一覧画面(外部用)64aで選択された電子文書に対して外部ユーザが閲覧することのできる履歴情報を照会する。図12の履歴照会画面(外部用)65は、図4のステップS110において、外部端末グループ3における履歴情報が表示された場合を示す。履歴照会画面(外部用)65は、検索条件入力部651と、検索ボタン652と、文書履歴表示部653と、戻るボタン654とを備える。
【0100】
検索条件入力部651は、履歴照会対象の電子文書を検索するための条件の入力を受け付ける。検索ボタン652は、押下されると、検索条件入力部651に入力された条件に基づき、履歴照会対象の電子文書を検索し、検索結果を文書履歴表示部653に表示する。
【0101】
文書履歴表示部653は、検索ボタン652の検索結果である履歴照会対象の電子文書を一覧表示する。尚、文書履歴表示部653の初期表示内容は、文書一覧画面(外部用)64aで選択された電子文書である。図12において、文書履歴表示部653のユーザ名表示欄655は、端末3aを操作する取引先の担当者のユーザ名である"顧客Z"における履歴情報であることを示す。つまり、内部端末グループ2の履歴情報については、表示されない。また、図12において、文書履歴表示部653の申請区分表示欄656は、外部端末グループ3に属する端末がダウンロードしたことを示す。
【0102】
戻るボタン654は、押下されると、文書一覧画面(外部用)64aへ遷移する。
【0103】
図13は、本実施の形態にかかる文書一覧画面(内部用)64bの例である。文書一覧画面(内部用)64bは、内部端末グループ2に属するユーザIDが閲覧することのできる電子文書を一覧表示する。図13の文書一覧画面(内部用)64bは、図4のステップS112において、端末2aで登録した電子文書における開封情報が"開封"である場合を示す。文書一覧画面(内部用)64bは、文書一覧画面(内部用)64と同機能の箇所には同一の符号を付加し、説明を省略する。以下では、文書一覧画面(内部用)64と異なる部分について説明する。
【0104】
図13において、文書一覧表示部643の相手先開封確認欄649bは、当該電子文書が外部端末グループ3に属する端末によりダウンロード済みであるため、開封済みであることを示す。
【0105】
図14は、本実施の形態にかかる履歴照会画面(内部用)65aの例である。履歴照会画面(内部用)65aは、文書一覧画面(内部用)64bで選択された電子文書に対して内部ユーザが閲覧することのできる履歴情報を照会する。図14の履歴照会画面(内部用)65aは、図4のステップS114において、内部端末グループ2における履歴情報が表示された場合を示す。履歴照会画面(内部用)65aは、履歴照会画面(外部用)65と同機能の箇所には同一の符号を付加し、説明を省略する。以下では、履歴照会画面(外部用)65と異なる部分について説明する。
【0106】
図14において、文書履歴表示部653aの初期表示内容は、文書一覧画面(内部用)64bで選択された電子文書である。文書履歴表示部653aのユーザ名表示欄655aは、端末2aを操作する担当者のユーザ名である"内部担当者X"、及び、端末2bを操作する承認者のユーザ名である"内部承認者Y"における履歴情報であることを示す。つまり、外部端末グループ3の履歴情報については、表示されない。そのため、文書履歴表示部653aの申請区分表示欄656aには、端末3aがダウンロードしたことは表示されない。
【0107】
このように、本実施の形態では、ネットワークを介して接続された内部端末グループ2と外部端末グループ3の間で、電子文書管理サーバ1を介して、電子文書の共有を行うことができる。そのとき、外部端末グループ3側でダウンロードした履歴情報については、内部端末グループ2側では開封情報として開示される。但し、お互いの端末グループにおける履歴情報については、詳細には表示されない。そのため、お互いの参照履歴の開示を必要最小限に留めることができる。
【0108】
その他の発明の実施の形態.
本発明の実施の形態1では、通信ネットワークとして、イントラネット41、FW42、及びインターネット43を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。通信ネットワークは、インターネット、公衆網、専用線、移動体通信網等であればよく、内部端末グループ2及び外部端末グループ3の間で機密情報の通信可能な環境であればよい。
【0109】
本発明の実施の形態1にかかる電子文書管理サーバ1は、1台のサーバ装置としたが、これに限定されるものではない。すなわち、電子文書管理サーバ1は複数台のサーバ装置により構成されていてもよい。例えば、WEBサーバ、APサーバ、DBサーバが階層的に接続され、それぞれが負荷分散されたものであればよい。また、メールサーバは、APサーバと通信可能であればよい。さらに、電子文書管理サーバ1には、アップロードされるファイルのウィルスチェックを行うウィルスチェックサーバを含めてもよい。これにより、格納されるファイルの安全性が高まる。また、電子文書管理サーバ1は、内部端末グループ2及び外部端末グループ3との通信において、暗号化することが望ましい。
【0110】
尚、本発明の実施の形態1にかかる不揮発性記憶装置120に記憶されるHTTPサーバプログラム122と、APサーバプログラム123と、DBサーバプログラム124と、メールバッチサーバプログラム125とは、ネットワークにより接続された複数のコンピュータシステムに分割して記憶され、処理されても構わない。また、電子文書管理サーバ1は、データベース5を内蔵していても構わない。
【0111】
本発明の実施の形態1にかかるデータベース5のテーブル構成、テーブル属性はこれに限定されるものではない。例えば、データベース5は、開封情報54を有さず、履歴情報56に開封情報54の役割を果たさせることも可能である。すなわち、履歴情報56参照時に、相手側の端末グループに属する履歴情報のダウンロード操作履歴の有無によって、開封の有無を判定してもよい。または、文書情報52に、開封フラグを持たせてもよい。
【0112】
本発明の実施の形態1では、内部端末グループ、及び外部端末グループは、それぞれ一つずつである例を挙げたが、複数の端末グループに対して適用してもよい。複数の内部端末グループとは、例えば、企業内の複数の部署単位とすることができる。また、複数の外部端末グループとは、例えば、当該企業の複数の取引先単位とすることができる。その場合、図6のステップS302において、ユーザIDが所属する端末グループを判定し、所属する端末グループにおける履歴情報のみを取得するようにすればよい。これにより、例えば、一つの内部端末グループから、複数の外部端末グループへ電子文書の格納を通知した場合であっても、外部端末グループ同士の履歴情報は、お互いに開示されない。
【0113】
尚、一つの内部端末グループから、複数の外部端末グループへ電子文書の格納を通知した場合、開封情報の照会を複数の外部端末グループ単位に行うようにするとよい。これにより、内部端末グループ側では、通知先のそれぞれの外部端末グループに対して個別の開封確認を行うことができる。又は、この場合、履歴情報の照会を内部端末グループのユーザ単位に加え、外部端末グループ単位での履歴情報を照会するようにするとよい。これにより、内部端末グループ側では、外部端末グループにおける履歴情報について、ユーザ単位では開示されないが、どの外部端末グループ単位に確認することができる。
【0114】
本発明の実施の形態1では、内部端末グループ2から外部端末グループ3へ電子文書を通知する例を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、本発明の実施の形態1では、外部端末グループ3から内部端末グループ2へ電子文書を通知する例に適用できることは勿論である。その場合、図7乃至図9の画面については、外部端末グループ3側の端末で表示できればよく、外部端末グループ3側の端末で登録した電子文書を承認した場合、内部端末グループ2側の端末へ電子メールを送信すればよい。さらに、本発明の実施の形態1にかかる複数の内部端末グループ同士の電子文書の共有に適用しても構わない。
【0115】
尚、図4において、ステップS111乃至S114は、端末2a以外、例えば、端末2bにより処理されても構わない。
【0116】
尚、図4のステップS107において、外部端末グループ3に属する端末により電子文書がダウンロードされた際に、当該電子文書を登録した担当者、及び承認者に対して、その旨を電子メールにて通知するようにしても構わない。これにより、担当者、及び承認者は、ステップS111乃至S114の処理をより効率的に実施することができる。
【0117】
尚、本発明の実施の形態1にかかる図7乃至図14の画面例は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明の実施の形態1にかかる情報仲介システム100においては、例えば、フォルダ情報、ユーザ情報、及び権限情報を管理する画面をさらに備えることが望ましい。これにより、より効果的な電子文書の管理を行うことができる。
【0118】
本発明の実施の形態1にかかる情報仲介方法では、端末2aによる電子文書の登録の後、端末2bによる承認処理を行う例を示したが、承認処理は必ずしも必要ではない。例えば、図4のステップS101の後に、ステップS103へ進み、メール送信が実行されても構わない。
【0119】
さらに、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、既に述べた本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本実施の形態1にかかる情報仲介システム100の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態1にかかる電子文書管理サーバ1の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態1にかかるデータベース5の各種情報の構成と関連の一例を示す概略図である。
【図4】本実施の形態1にかかる情報仲介方法を示すシーケンス図である。
【図5】本実施の形態1にかかる開封情報の照会処理を示すフローチャート図である。
【図6】本実施の形態1にかかる履歴情報の照会処理を示すフローチャート図である。
【図7】本実施の形態1にかかる文書登録画面61の例である。
【図8】本実施の形態1にかかる承認一覧画面62の例である。
【図9】本実施の形態1にかかる文書承認画面63の例である。
【図10】本実施の形態1にかかる文書一覧画面(内部用)64の例である。
【図11】本実施の形態1にかかる文書一覧画面(外部用)64aの例である。
【図12】本実施の形態1にかかる履歴照会画面(外部用)65の例である。
【図13】本実施の形態1にかかる文書一覧画面(内部用)64bの例である。
【図14】本実施の形態1にかかる履歴照会画面(内部用)65aの例である。
【符号の説明】
【0121】
1 電子文書管理サーバ
2 内部端末グループ 2a、2b、…、2n 端末
3 外部端末グループ 3a、3b、…、3m 端末 5 データベース
11 WEBサーバ 12 AP(Application)サーバ
13 DB(DataBase)サーバ 14 メールサーバ 41 イントラネット
42 ファイアウォール(FW) 43 インターネット
51 フォルダ情報 52 文書情報 53 権限情報 54 開封情報
55 ユーザ情報 56 履歴情報 61 文書登録画面
62 承認一覧画面 63 文書承認画面 64 文書一覧画面(内部用)
64a 文書一覧画面(外部用) 65 履歴照会画面(外部用)
64b 文書一覧画面(内部用) 65a 履歴照会画面(内部用)
100 情報仲介システム 111 CPU 112 RAM
113 ROM 114 送受信部 120 不揮発性記憶装置
121 OS 122 HTTPサーバプログラム 123 APサーバプログラム
124 DBサーバプログラム 125 メールバッチサーバプログラム
126 WEBアプリケーションプログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のグループに属する複数の第1のユーザ端末、及び第2のグループに属する複数の第2のユーザ端末と通信網を介して接続され、前記第1のユーザ端末と前記第2のユーザ端末間の情報のやり取りを仲介する情報仲介システムであって、
前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末から送信された登録情報を記憶する登録情報記憶部と、
前記登録情報記憶部に記憶された登録情報に対する参照内容と、参照したユーザ端末とを関連付けた参照履歴情報を記憶する参照履歴記憶部と、
前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から前記登録情報の参照要求を受信した場合に、この参照要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記登録情報記憶部に記憶された登録情報を送信する登録情報送信手段と、
前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合に、この参照履歴要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記参照履歴記憶部に記憶された参照履歴情報を送信する参照履歴情報送信手段とを備え、
前記参照履歴情報送信手段は、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末のいずれかを特定せずに当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する情報仲介システム。
【請求項2】
前記参照履歴記憶部は、
前記登録情報が参照されたことを示す開示情報をさらに記憶し、
前記参照履歴情報送信手段は、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記開示情報を当該第1のユーザ端末に対して送信する、請求項1に記載の情報仲介システム。
【請求項3】
前記情報仲介システムは、
前記登録情報記憶部に前記登録情報が記憶されたことを通知する通知手段をさらに備え、
前記通知手段は、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報が前記登録情報記憶部に記憶された場合は、前記第2のユーザ端末へ通知する、請求項1又は2に記載の情報仲介システム。
【請求項4】
前記登録情報は、フォルダにより階層的に管理され、
前記フォルダは、前記登録情報送信手段により前記登録情報を送信可能なユーザ端末が設定され、
前記登録情報送信手段は、前記登録情報の登録先のフォルダの指定を受け付け、
前記通知手段は、前記指定されたフォルダに設定されたユーザ端末へ通知を行う、請求項3に記載の情報仲介システム。
【請求項5】
前記参照履歴記憶部は、
前記登録情報記憶部による前記登録情報の記憶、及び、前記参照履歴情報送信手段による前記参照履歴情報の送信を参照履歴情報としてさらに記憶し、
前記参照履歴情報送信手段は、
前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、
前記第1のグループに属する第1のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、
前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、
前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報仲介システム。
【請求項6】
第1のグループに属する複数の第1のユーザ端末、及び第2のグループに属する複数の第2のユーザ端末と通信網を介して接続され、前記第1のユーザ端末と前記第2のユーザ端末間の情報のやり取りを仲介する処理をコンピュータに実行させる情報仲介プログラムであって、
前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末から送信された登録情報を記憶する登録情報記憶部と、
前記登録情報記憶部に記憶された登録情報に対する参照内容と、参照したユーザ端末とを関連付けた参照履歴情報を記憶する参照履歴記憶部と、
前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から前記登録情報の参照要求を受信した場合に、この参照要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記登録情報記憶部に記憶された登録情報を送信する登録情報送信手段と、
前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合に、この参照履歴要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記参照履歴記憶部に記憶された参照履歴情報を送信する参照履歴情報送信手段とを備え、
前記参照履歴情報送信手段は、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末のいずれかを特定せずに当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する情報仲介プログラム。
【請求項7】
前記参照履歴記憶部は、
前記登録情報が参照されたことを示す開示情報をさらに記憶し、
前記参照履歴情報送信手段は、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記開示情報を当該第1のユーザ端末に対して送信する、請求項6に記載の情報仲介プログラム。
【請求項8】
前記情報仲介プログラムは、
前記登録情報記憶部に前記登録情報が記憶されたことを通知する通知手段をさらに備え、
前記通知手段は、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報が前記登録情報記憶部に記憶された場合は、前記第2のユーザ端末へ通知する、請求項6又は7に記載の情報仲介プログラム。
【請求項9】
前記登録情報は、フォルダにより階層的に管理され、
前記フォルダは、前記登録情報送信手段により前記登録情報を送信可能なユーザ端末が設定され、
前記登録情報送信手段は、前記登録情報の登録先のフォルダの指定を受け付け、
前記通知手段は、前記指定されたフォルダに設定されたユーザ端末へ通知を行う、請求項8に記載の情報仲介プログラム。
【請求項10】
前記参照履歴記憶部は、
前記登録情報記憶部による前記登録情報の記憶、及び、前記参照履歴情報送信手段による前記参照履歴情報の送信を参照履歴情報としてさらに記憶し、
前記参照履歴情報送信手段は、
前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、
前記第1のグループに属する第1のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、
前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合、
前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の情報仲介プログラム。
【請求項11】
第1のグループに属する複数の第1のユーザ端末、及び第2のグループに属する複数の第2のユーザ端末との間で情報の仲介を行う情報仲介方法であって、
前記第1のユーザ端末及び前記第2のユーザ端末から送信された登録情報を登録情報記憶部に格納するステップと、
前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から前記登録情報の参照要求を受信した場合に、この参照要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記登録情報記憶部に記憶された登録情報を送信する登録情報送信ステップと、
前記登録情報に対する参照内容と、参照したユーザ端末とを関連付けた参照履歴情報を参照履歴記憶部に格納するステップと、
前記第1のユーザ端末又は前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合に、この参照履歴要求に応じて、要求元のユーザ端末に対して前記参照履歴記憶部に記憶された参照履歴情報を送信する参照履歴情報送信ステップとを備え、
前記参照履歴情報送信ステップは、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第1のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末のいずれかを特定せずに当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第1のユーザ端末に対して送信し、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報について、前記第2のユーザ端末から参照履歴要求を受信した場合は、前記第2のグループに属する第2のユーザ端末を特定して当該登録情報が参照されたかどうかを示す参照履歴情報を当該第2のユーザ端末に対して送信する情報仲介方法。
【請求項12】
前記情報仲介方法は、
前記登録情報記憶部に前記登録情報が記憶されたことを通知する通知ステップをさらに備え、
前記通知ステップは、
前記第1のユーザ端末から前記第2のユーザ端末に送信するための登録情報が前記登録情報記憶部に記憶された場合は、前記第2のユーザ端末へ通知する、請求項11に記載の情報仲介方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−289029(P2009−289029A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140838(P2008−140838)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(592052416)株式会社みずほコーポレート銀行 (13)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【Fターム(参考)】