説明

情報作成装置、情報作成方法及びプログラム

【課題】入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能な施設名検索用情報を作成することができる情報作成装置、情報作成方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】複数の施設名と該複数の施設名のそれぞれの属性情報とを関連付けて記憶する属性情報記憶手段と、前記複数の施設名毎に、該施設名に対応する前記属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する検索対象文字列作成手段と、前記検索対象文字列作成手段によって作成された前記複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する施設名検索用情報作成手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された検索語に基づいて施設名を検索するための施設名検索用情報を作成する情報作成装置、情報作成方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、入力された検索語に基づいて施設名を検索するための施設名検索用情報を作成する技術に関し種々提案されている。
例えば、POI(Point of interest)を検索対象物とし、POIに関するサービス情報に含まれる検索対象物の属性情報を形態素解析して得られた形態素を仮名読み変換することなく得た文字列と、当該POIのサービス情報の記憶位置を特定する検索位置特定情報と、を互いに関連付けて記憶した情報検索装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−271593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した特許文献1に記載された情報検索装置によれば、POIに関するサービス情報に含まれる検索対象物の属性情報を形態素解析して得られた形態素の文字列が、当該POIの特性に合わない文字列となる可能性があり、異なる特性のPOIに関するサービス情報が検索され、予定しない属性情報を有する施設名が提示される虞がある。
【0005】
例えば、自転車店であるPOIの名称が「カナリサイクル」の場合には、当該名称が形態素解析によって「カナ」、「リサイクル」の2つの形態素に分けられる可能性がある。このため、ユーザがリサイクルショップを検索するために検索語「りさいくる」を入力した際に、自転車店「カナリサイクル」が施設名として検索され、予定しないジャンルの施設名が提示される虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能な施設名検索用情報を作成することができる情報作成装置、情報作成方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため請求項1に係る情報作成装置は、複数の施設名と該複数の施設名のそれぞれの属性情報とを関連付けて記憶する属性情報記憶手段と、前記複数の施設名毎に、該施設名に対応する前記属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する検索対象文字列作成手段と、前記検索対象文字列作成手段によって作成された前記複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する施設名検索用情報作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に係る情報作成装置は、請求項1に記載の情報作成装置において、複数の基本キーワードを記憶する基本キーワード記憶手段を備え、前記検索対象文字列作成手段は、前記施設名の文字列に前記属性キーワードと一致するキーワードがある場合には、該施設名の文字列を該属性キーワードと一致するキーワードに区切った後、該施設名の文字列のうちの該属性キーワードと一致しない部分の文字列を前記基本キーワードと一致するキーワードに区切って前記検索対象文字列を作成することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に係る情報作成装置は、請求項1又は請求項2に記載の情報作成装置において、前記属性情報は、前記施設名に対応する施設の住所情報を含み、前記住所情報から取得する属性キーワードは、行政区画を表す属性キーワードを含むことを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に係る情報作成装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の情報作成装置において、前記属性情報は、前記施設名に対応する施設のジャンル情報を含み、前記ジャンル情報から取得する属性キーワードは、ジャンルを表す属性キーワードを含むことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に係る情報作成装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の情報作成装置において、前記属性情報は、前記施設名に対応する施設の電話番号情報を含み、前記電話番号情報から取得する属性キーワードは、電話番号を表す属性キーワードを含むことを特徴とする。
【0012】
また、請求項6に係る情報作成方法は、複数の施設名毎に、該施設名に関連付けられて予め記憶された属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する検索対象文字列作成工程と、前記検索対象文字列作成工程で作成された前記複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する施設名検索用情報作成工程と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
更に、請求項7に係るプログラムは、複数の施設名と該複数の施設名のそれぞれの属性情報とを関連付けて記憶する属性情報記憶手段を備えたコンピュータに、前記複数の施設名毎に、該施設名に対応する前記属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する検索対象文字列作成工程と、前記検索対象文字列作成工程で作成された前記複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する施設名検索用情報作成工程と、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
前記構成を有する請求項1に係る情報作成装置では、複数の施設名毎に、該施設名に対応する属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する。そして、この複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する。
【0015】
これにより、検索語として属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該属性キーワードに基づいて複数のキーワードに区切られた検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出でき、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能となる。
【0016】
また、請求項2に係る情報作成装置では、施設名の文字列に属性キーワードと一致するキーワードがある場合には、該施設名の文字列を該属性キーワードと一致するキーワードに区切った後、該施設名の文字列のうちの該属性キーワードと一致しない部分の文字列を基本キーワードと一致するキーワードに区切って検索対象文字列を作成する。
【0017】
これにより、施設名の文字列に属性キーワードが含まれる場合には、この施設名に関連付けて記憶される検索対象文字列を属性キーワードで確実に区切って、施設名検索用情報として記憶することが可能となる。従って、検索語として属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該属性キーワードを有する検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出でき、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能となる。
【0018】
また、検索語として基本キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該基本キーワードを有する検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出でき、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能となる。
【0019】
また、請求項3に係る情報作成装置では、複数の施設名毎に、該施設名に対応する施設の住所情報から行政区画を表す属性キーワードを取得して、該行政区画を表す属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する。これにより、検索語として行政区画を表す属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該行政区画を表す属性キーワードに基づいて複数のキーワードに区切られた検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出することが可能となる。
【0020】
また、請求項4に係る情報作成装置では、複数の施設名毎に、該施設名に対応する施設のジャンル情報からジャンルを表す属性キーワードを取得して、該ジャンルを表す属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する。これにより、検索語としてジャンルを表す属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該ジャンルを表す属性キーワードに基づいて複数のキーワードに区切られた検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出することが可能となる。
【0021】
また、請求項5に係る情報作成装置では、複数の施設名毎に、該施設名に対応する施設の電話番号情報から電話番号を表す属性キーワードを取得して、該電話番号を表す属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する。これにより、検索語として電話番号を表す属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該電話番号を表す属性キーワードに基づいて複数のキーワードに区切られた検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出することが可能となる。
【0022】
また、請求項6に係る情報作成方法では、複数の施設名毎に、該施設名に対応する属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する。そして、この複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する。
【0023】
これにより、検索語として属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該属性キーワードに基づいて複数のキーワードに区切られた検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出することが可能となる。
【0024】
更に、請求項7に係るプログラムでは、コンピュータは当該プログラムを読み込むことによって、複数の施設名毎に、該施設名に対応する属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する。そして、コンピュータは、この複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する。
【0025】
これにより、コンピュータは、検索語として属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用情報から当該属性キーワードに基づいて複数のキーワードに区切られた検索対象文字列を検索して、この検索対象文字列に関連付けられた施設名を候補施設名として抽出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施例に係る情報作成装置を示したブロック図である。
【図2】キーワードDBに格納された基本キーワード辞書テーブルの一例を示す図である。
【図3】施設名DBに格納された施設データテーブルの一例を示す図である。
【図4】施設名検索用情報を作成する「施設名検索用情報作成処理」を示すフローチャートである。
【図5】図4の「キーワード優先度設定処理」のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図6】キーワード優先度設定テーブルの一例を示す図である。
【図7】施設名の文字列をキーワードに区切った一例を示す図である。
【図8】キーワード優先度設定テーブルの一例を示す図である。
【図9】施設名の文字列をキーワードに区切った一例を示す図である。
【図10】施設名DBに格納された施設名検索用データテーブルの一例を示す図である。
【図11】他の実施例に係る施設名DBに格納された関連住所データテーブルの一例を示す図である。
【図12】関連住所情報で施設名の文字列をキーワードに区切った一例を示す図である。
【図13】他の実施例に係る施設名DBに格納された施設名検索用データテーブルの一例を示す図である。
【図14】他の実施例に係る施設名DBに格納された語呂合わせキーワードテーブルの一例を示す図である。
【図15】他の実施例に係るキーワード優先度設定テーブルの一例を示す図である。
【図16】他の実施例に係る施設名の文字列をキーワードに区切った一例を示す図である。
【図17】他の実施例に係る施設名DBに格納された施設名検索用データテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る情報作成装置、情報作成方法及びプログラムを具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0028】
[情報作成装置の概略構成]
先ず、本実施例に係る情報作成装置1の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は本実施例に係る情報作成装置1を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施例に係る情報作成装置1は、各種のデータが記録されたデータ記録部11と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行う制御部12と、操作者からの操作を受け付ける操作部14と、操作者に対して施設名等の情報を表示する液晶ディスプレイ15と、操作案内等に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、不図示の地図情報配信センタ等との間で携帯電話網等を介して通信を行う通信装置17と、フラッシュメモリを搭載した携帯型記憶媒体の一例としてのSDメモリカード5に後述の施設名検索用データテーブル71(図10参照)を書き込み、また、該SDメモリカード5から施設名情報としての後述の施設データテーブル52(図3参照)を読み出すカードリードライト部(カードR/W部)19とから構成されている。
【0029】
以下に、情報作成装置1を構成する各構成要素について説明すると、データ記録部11は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記憶されたキーワードデータベース(キーワードDB)25、施設名データベース(施設名DB)27及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバを備えている。
【0030】
また、キーワードDB25には、基本キーワードと該基本キーワードの選択優先度とを関連付けて、選択優先度順に記憶する後述の基本キーワード辞書テーブル51(図2参照)が格納されている。ここで、キーワードは、意味を成す単位で構成された単語の文字列である。
また、施設名DB27には、施設名と該施設名の属性情報とを関連付けて記憶する後述の施設データテーブル52(図3参照)が格納されている。
【0031】
また、図1に示すように、情報作成装置1を構成する制御部12は、情報作成装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM42、制御用のプログラム等が記憶されたROM43、SDメモリカード5やROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ45等を備えている。
【0032】
また、ROM43には、後述の施設名検索用情報としての施設名検索用データテーブル71を作成する施設名検索用情報作成処理のプログラム(図4参照)等が記憶されている。また、ROM43に各種のプログラムが記憶されるようになっているが、カードR/W部19を介してSDメモリカード5からプログラム、基本キーワード辞書テーブル51、施設データテーブル52等を読み出してフラッシュメモリ44やデータ記録部12に書き込むこともできる。更に、SDメモリカード5を交換することによってプログラムや基本キーワード辞書テーブル51、施設データテーブル52等を更新することができる。
【0033】
更に、制御部12には、操作部14、液晶ディスプレイ15、スピーカ16、通信装置17、カードR/W部19の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。尚、本実施例においては、カードR/W部19には、SDメモリカード5が装着されるが、ミニSDメモリカード、マイクロSDメモリカード等を使用するようにしてもよい。
【0034】
ここで、キーワードDB25に格納される基本キーワード辞書テーブル51の一例について図2に基づいて説明する。
図2に示すように、基本キーワード辞書テーブル51は、「キーワード」と、「優先度」とから構成されている。この「キーワード」には、意味を成す単位で構成された単語の漢字、平仮名、片仮名、数字、アルファベット等の文字列が基本キーワードとして記憶されている。
【0035】
また、「優先度」には、施設名の文字列をキーワードに区切る際に選択する選択優先度が、「キーワード」に記憶された各基本キーワードに対応して記憶されている。尚、選択優先度は、「101」や「256」等の数値で表され、数値の小さいものほど選択優先度が高くなる。
【0036】
例えば、基本キーワード「工場」の選択優先度が「100」で、基本キーワード「株式会社」の選択優先度が「101」の場合には、施設名の文字列をキーワードに区切る際に、基本キーワード「工場」が、基本キーワード「株式会社」よりも先に選択される。尚、各基本キーワードに対応する選択優先度は、後述のように属性キーワードに基本キーワードよりも高い選択優先度を付与するために、例えば、「100」以上に設定されている。
【0037】
次に、施設名DB27に格納される施設データテーブル52の一例について図3に基づいて説明する。
図3に示すように、施設データテーブル52は、「施設名」と、施設名の各属性情報としての「住所情報」、「ジャンル情報」、「電話番号情報」とから構成されている。この「施設名」には、検索対象となる目的地を表す施設名が記憶されている。
【0038】
また、「住所情報」には、各施設名に対応する施設の住所が記憶されている。また、「ジャンル情報」には、各施設名に対応する施設の属するジャンルを表すキーワードが、区切り文字(例えば「/」である。)で区切られて記憶されている。また、「電話番号情報」には、各施設名に対応する施設の電話番号が、区切り文字(例えば「−」である。)で市外局番等に区切られて記憶されている。
【0039】
[施設名検索用情報作成処理]
次に、上記のように構成された情報作成装置1のCPU41が実行する処理であって、施設名検索用データテーブル71を作成する「施設名検索用情報作成処理」について図4乃至図10に基づいて説明する。
図4はCPU41が実行する処理であって、施設名検索用データテーブル71を作成する「施設名検索用情報作成処理」を示すフローチャートである。尚、図4にフローチャートで示されるプログラムは、操作部14の不図示の施設名検索用データテーブル作成ボタンが押下された場合に、CPU41により実行される。
【0040】
図4に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU41は、キーワードDB25から基本キーワード辞書テーブル51を読み出し、キーワード優先度テーブル61(図6参照)としてRAM42に記憶する。従って、キーワード優先度テーブル61の構成は、基本キーワード辞書テーブル51の構成と同じで、「キーワード」と、「優先度」とから構成されている。
【0041】
そして、S12において、CPU41は、施設データテーブル52から1番目の「施設名」と、この「施設名」に対応する各属性情報としての「住所情報」、「ジャンル情報」、「電話番号情報」を順番に読み出し、RAM42に記憶する。例えば、CPU41は、施設データテーブル52から1番目の施設名「円三重原本町工場」と、この施設名「円三重原本町工場」に対応する住所情報「愛知県刈谷市重原本町」、ジャンル情報「無し」、電話番号情報「0566−XX−YYYY」を読み出し、RAM42に記憶する。
【0042】
続いて、S13において、CPU41は、施設データテーブル52から読み出した各属性情報としての「住所情報」、「ジャンル情報」、「電話番号情報」から属性キーワードを取得してキーワード優先度テーブル61に格納する「キーワード優先度設定処理」のサブ処理(図5参照)を実行する。
【0043】
ここで、「キーワード優先度設定処理」のサブ処理について図5に基づいて説明する。
図5に示すように、S111において、CPU41は、RAM42からキーワード優先度テーブル61を読み出し、このキーワード優先度テーブル61から追加したキーワード及びこの追加したキーワードに付与した優先度を削除して、再度RAM42に記憶する。
【0044】
つまり、キーワード優先度テーブル61に記憶されている「キーワード」と、各キーワードに対応する「優先度」とを基本キーワード辞書テーブル51に格納されているデータと同じ状態、つまり、各基本キーワードと、各基本キーワードの選択優先度だけを記憶した状態にする。例えば、キーワード優先度テーブル61の「優先度」が「100未満」の追加したキーワード及びこの追加したキーワードに付与した優先度を削除して、基本キーワード辞書テーブル51に格納されているデータと同じ状態にする。
【0045】
そして、S112において、CPU41は、RAM42から上記S12で記憶した「住所情報」を読み出し、この施設の住所を表す文字列を行政区画単位(例えば、都道府県、市区町村である。)で先頭から区切って、各区切り順に行政区画を表す属性キーワードとして順番に抽出する。そして、CPU41は、この抽出した行政区画を表す各属性キーワードを、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」の先頭から抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加した行政区画を表す各属性キーワードに対応する「優先度」に「1」から順番に数値を1ずつ増加して記憶する。
【0046】
例えば、図6に示すように、施設データテーブル52から読み出した「住所情報」が「愛知県刈谷市重原本町」の場合には、CPU41は、行政区画を表す各属性キーワード「愛知県」、「刈谷市」、「重原本町」を抽出し、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」の先頭から抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加した行政区画を表す各属性キーワード「愛知県」、「刈谷市」、「重原本町」に対応する「優先度」に「1」〜「3」を順番に記憶する。
【0047】
また例えば、図8に示すように、施設データテーブル52から読み出した「住所情報」が「愛知県岡崎市美合町」の場合には、CPU41は、行政区画を表す各属性キーワード「愛知県」、「岡崎市」、「美合町」を抽出し、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」の先頭から抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加した行政区画を表す各属性キーワード「愛知県」、「岡崎市」、「美合町」に対応する「優先度」に「1」〜「3」を順番に記憶する。
【0048】
続いて、S113において、CPU41は、RAM42から上記S12で記憶した「ジャンル情報」を読み出し、このジャンル情報の区切り文字(例えば「/」である。)で区切られた各文字列を、各区切り順にジャンルを表す属性キーワードとして順番に抽出する。そして、CPU41は、この抽出したジャンルを表す各属性キーワードを、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」の行政区画を表す各属性キーワードに続いて、抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加したジャンルを表す各属性キーワードに対応する「優先度」に、最後に記憶した行政区画を表す属性キーワードに対応する「優先度」に「1」加算した数値から順番に数値を1ずつ増加して記憶する。
【0049】
例えば、図8に示すように、施設データテーブル52から読み出した「ジャンル情報」が「自転車/サイクル」の場合には、CPU41は、ジャンルを表す各属性キーワード「自転車」、「サイクル」を抽出し、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」の行政区画を表す属性キーワード「美合町」に続いて、抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加したジャンルを表す各属性キーワード「自転車」、「サイクル」に対応する「優先度」に「4」、「5」を順番に記憶する。
【0050】
尚、CPU41は、RAM42から読み出した「ジャンル情報」が「無し」の場合には、ジャンルを表す属性キーワードを抽出することなく、S114の処理に移行する。従って、CPU41は、RAM42から読み出した「ジャンル情報」が「無し」の場合には、ジャンルを表す属性キーワードを、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」に記憶しない。
【0051】
そして、S114において、CPU41は、RAM42から上記S12で記憶した「電話番号情報」を読み出し、この電話番号情報の区切り文字(例えば「−」である。)で区切られた各文字列を、各区切り順に電話番号を表す属性キーワードとして順番に抽出する。そして、CPU41は、この抽出した電話番号を表す各属性キーワードを、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」のジャンルを表す各属性キーワードに続いて、抽出順に追加して記憶する。
【0052】
また、CPU41は、この追加した電話番号を表す各属性キーワードに対応する「優先度」に、最後に記憶したジャンルを表す属性キーワードに対応する「優先度」に「1」加算した数値から順番に数値を1ずつ増加して記憶後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、S14に移行する。
【0053】
例えば、図8に示すように、施設データテーブル52から読み出した「ジャンル情報」が「自転車/サイクル」で、「電話情報」が「0566−YY−XXXX」の場合には、CPU41は、電話番号を表す各属性キーワード「0566」、「YY」、「XXXX」を抽出する。そして、CPU41は、この抽出した電話番号を表す各属性キーワードを、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」のジャンルを表す属性キーワード「サイクル」に続いて、抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加した電話番号を表す各属性キーワード「0566」、「YY」、「XXXX」に対応する「優先度」に「6」〜「8」を順番に記憶する。
【0054】
尚、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」にジャンルを表す属性キーワードが記憶されていない場合には、CPU41は、行政区画を表す各属性キーワードに続いて、この抽出した電話番号を表す各属性キーワードを抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加した電話番号を表す各属性キーワードに対応する「優先度」に、最後に記憶した行政区画を表す属性キーワードに対応する「優先度」に「1」加算した数値から順番に数値を1ずつ増加して記憶後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、S14に移行する。
【0055】
例えば、図6に示すように、施設データテーブル52から読み出した「ジャンル情報」が「無し」で、「電話情報」が「0566−XX−YYYY」の場合には、CPU41は、電話番号を表す各属性キーワード「0566」、「XX」、「YYYY」を抽出する。そして、CPU41は、この抽出した電話番号を表す各属性キーワードを、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」の行政区画を表す属性キーワード「重原本町」に続いて、抽出順に追加して記憶する。また、CPU41は、この追加した電話番号を表す各属性キーワード「0566」、「XX」、「YYYY」に対応する「優先度」に「4」〜「6」を順番に記憶する。
【0056】
続いて、図4に示すように、S14において、CPU41は、RAM42から上記S12で記憶した「施設名」を読み出す。そして、CPU41は、キーワード優先度テーブル61から「キーワード」を選択優先度順に、先頭の属性キーワードから順番に読み出し、施設名の文字列に属性キーワードと一致する文字列がある場合には、先ず、施設名の文字列を属性キーワードと一致する文字列(キーワード)で区切る。
【0057】
更に、CPU41は、施設名の文字列のうち、属性キーワードと一致しない部分の文字列について、属性キーワードの次に選択優先度順に選択された基本キーワードと一致する文字列がある場合には、この基本キーワードと一致する文字列(キーワード)で繰り返し区切って検索対象文字列を作成してRAM42に記憶する。
【0058】
例えば、図6及び図7に示すように、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」に、各属性キーワード「愛知県」、「刈谷市」、「重原本町」、「0566」、・・・と、各基本キーワード「工場」、「株式会社」、「会社」、・・・が、選択優先度順に記憶されており、上記S12で記憶した「施設名」が「円三重原本町工場」の場合には、CPU41は、施設名の文字列を、先ず、属性キーワード「重原本町」と一致する文字列(キーワード)「重原本町」で区切る、つまり、当該施設名の文字列を「円三」、「重原本町」、「工場」に区切る。
【0059】
続いて、CPU41は、属性キーワード「重原本町」と一致しない各文字列「円三」と「工場」のうち、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」の基本キーワード「工場」に一致する文字列(キーワード)「工場」で区切り、その後「円三」をキーワード優先度テーブル61の「キーワード」の基本キーワード「三」に一致する文字列(キーワード)「三」で区切って、検索対象文字列「円/三/重原本町/工場」を作成してRAM42に記憶する。
【0060】
また例えば、図8及び図9に示すように、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」に、各属性キーワード「愛知県」、「岡崎市」、「美合町」、「自転車」、「サイクル」・・・と、各基本キーワード「工場」、「株式会社」、「会社」、・・・が、選択優先度順に記憶されており、上記S12で記憶した「施設名」が「カナリサイクル美合店」の場合には、CPU41は、施設名の文字列を、先ず、属性キーワード「サイクル」と一致する文字列(キーワード)「サイクル」で区切る、つまり、当該施設名の文字列を「カナリ」、「サイクル」、「美合店」に区切る。
【0061】
続いて、CPU41は、属性キーワード「サイクル」と一致しない各文字列「カナリ」、「美合店」と一致する基本キーワードが、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」に記憶されていない場合には、検索対象文字列「カナリ/サイクル/美合店」を作成してRAM42に記憶する。
【0062】
そして、図4に示すように、S15において、CPU41は、RAM42からキーワードに区切られた検索対象文字列を読み出す。そして、CPU41は、この検索対象文字列のキーワード毎の読みを区切り文字(例えば「/」である。)で区切って、上記S12で記憶した施設名の「読み」として、この施設名に対応させてRAM42に時系列的に記憶する。
【0063】
例えば、図7に示すように、CPU41は、検索対象文字列が「円/三/重原本町/工場」の場合には、この検索対象文字列のキーワード毎の読みを区切り文字(例えば「/」である。)で区切った「えん/さん/しげはらほんまち/こうじょう」を、施設名「円三重原本町工場」の「読み」として、この施設名に対応させてRAM42に時系列的に記憶する。
【0064】
また例えば、図9に示すように、検索対象文字列が「カナリ/サイクル/美合店」の場合には、この検索対象文字列のキーワード毎の読みを区切り文字(例えば「/」である。)で区切った「かなり/さいくる/みあいてん」を、施設名「カナリサイクル美合店」の「読み」として、この施設名に対応させてRAM42に時系列的に記憶する。
【0065】
尚、施設名の読みに含まれる「が」、「ぱ」等の濁音・半濁音は「か」、「は」等の清音に、「ゃ」、「っ」等の小文字仮名(拗音・促音)は「や」、「つ」等の大文字仮名に、長音は対応する母音等のように、仮名の基本文字に変換して記憶される。例えば、「えん/さん/しげはらほんまち/こうじょう」は、実際には「えん/さん/しけはらほんまち/こうしよう」と記憶されるが、本実施形態においては説明を簡単にするために施設名と読みとを一致させ「えん/さん/しげはらほんまち/こうじょう」として説明する。
【0066】
その後、CPU41は、施設データテーブル52の「施設名」に、上記S12で読み出した施設名の次の順番の施設名が記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する。そして、次の順番の施設名が記憶されていると判定した場合には、CPU41は、次の順番の「施設名」について、再度、S12以降のループを実行する。一方、次の順番の施設名が記憶されていないと判定した場合には、CPU41は、ループを終了してS16の処理に移行する。
【0067】
S16において、CPU41は、上記S15で時系列的に記憶した施設名の「読み」と、この施設名の「読み」に対応する「施設名」とをRAM42から順番に読み出して、互いに関連付けて順次記憶した施設名検索用データテーブル71(施設名検索用情報)を作成して、施設名DB27に格納後、当該処理を終了する。
【0068】
ここで、施設名DB27に格納される施設名検索用データテーブル71の一例について図10に基づいて説明する。
図10に示すように、施設名検索用データテーブル71は、施設名の読みを記憶する「読み」と、「施設名」とから構成されている。また、「読み」には、施設名の読みがキーワード毎に区切り文字(例えば「/」である。)で区切られて記憶されている。また、「施設名」には、検索対象となる目的地を表す施設名が、「読み」に記憶された施設名の読みに対応して記憶されている。
【0069】
例えば、施設名検索用データテーブル71の「読み」には、キーワード毎に区切り文字で区切られた「えん/さん/しげはらほんまち/こうじょう」が、「施設名」の「円三重原本町工場」に対応して記憶されている。これにより、検索語として「えん」、「さん」、「しげはらほんまち」、「こうじょう」のうち、いずれかが入力された場合には、施設名検索用データテーブル71の「読み」から当該検索語をキーワードに有する施設名の読み「えん/さん/しげはらほんまち/こうじょう」等を抽出後、この抽出した施設名の各「読み」に対応する施設名「円三重原本町工場」等を候補施設名として抽出することが可能となる。
【0070】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係る情報作成装置1では、CPU41は、施設データテーブル52に記憶される各施設名毎に、施設名に対応する各属性情報としての「住所情報」、「ジャンル情報」、「電話番号情報」を順番に読み出す。そして、CPU41は、各属性情報としての「住所情報」、「ジャンル情報」、「電話番号情報」から属性キーワードを取得し、基本キーワードよりも高い選択優先度を付与してキーワード優先度テーブル61に記憶する。
【0071】
そして、CPU41は、キーワード優先度テーブル61から「キーワード」を選択優先度順に、先頭の属性キーワードから順番に読み出し、施設名の文字列に属性キーワードと一致する文字列がある場合には、先ず、施設名の文字列を属性キーワードと一致する文字列(キーワード)で区切る。続いて、CPU41は、施設名の文字列のうち、属性キーワードと一致しない部分の文字列について、属性キーワードの次に選択優先度順に選択された基本キーワードと一致する文字列がある場合には、この基本キーワードと一致する文字列(キーワード)で繰り返し区切って、検索対象文字列を作成する。
【0072】
そして、CPU41は、この検索対象文字列のキーワード毎の読みを区切り文字(例えば「/」である。)で区切って、施設名の「読み」として、この施設名に対応させてRAM42に時系列的に記憶する。その後、CPU41は、時系列的に記憶した施設名の「読み」と、この施設名の「読み」に対応する「施設名」とをRAM42から順番に読み出して、互いに関連付けて順次記憶した施設名検索用データテーブル71を作成して、施設名DB27に格納する。
【0073】
これにより、施設名の文字列に属性キーワードが含まれる場合には、この施設名の文字列を属性キーワードで確実に区切って、検索対象文字列を作成し、当該検索対象文字列のキーワード毎の読みを区切り文字で区切って、施設名の「読み」として、この施設名に対応させて施設名検索用データテーブル71に記憶することが可能となる。
【0074】
従って、検索語として行政区画、ジャンル、電話番号を表す何れかの属性キーワードが入力された場合には、施設名検索用データテーブル71の「読み」から当該行政区画、ジャンル、電話番号を表す属性キーワードを有する施設名の読みを抽出後、この抽出した施設名の各「読み」に対応する施設名を候補施設名として抽出でき、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能となる。
【0075】
また、検索語として基本キーワードが入力された場合には、施設名検索用データテーブル71の「読み」から当該基本キーワードを有する施設名の読みを抽出後、この抽出した施設名の各「読み」に対応する施設名を候補施設名として抽出でき、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能となる。
【0076】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0077】
[他の実施例]
(A)例えば、施設データテーブル52の「住所情報」に記憶された各住所を表す文字列を行政区画単位(例えば、都道府県、市区町村である。)で先頭から区切って、各区切り順に行政区画を表す属性キーワードとする。そして、各住所毎に、市区町村を表す属性キーワードの文字列のうち、連続する一部分の文字列又は全部の文字列と同じ文字列を市区町村名に有する他の住所を「関連住所情報」として、各住所に対応させて記憶する住所関連データテーブル81を作成して、施設名DB27に格納するようにしてもよい。
【0078】
ここで、施設名DB27に格納される住所関連データテーブル81の一例について図11に基づいて説明する。
図11に示すように、住所関連データテーブル81は、「住所情報」と「関連住所情報」とから構成されている。この「住所情報」は、施設データテーブル52の「住所情報」に対応している。また、「関連住所情報」には、「住所情報」に記憶された各住所の市区町村を表す属性キーワードの文字列のうち、連続する一部分の文字列又は全部の文字列と同じ文字列を市区町村名に有する他の住所が記憶されている。
【0079】
例えば、住所情報が「愛知県刈谷市重原本町」の場合には、町名「重原本町」の文字列のうち、一部分の文字列「重原」を町名に有する他の各住所「愛知県刈谷市下重原町、愛知県知立市上重原町、・・・」が、当該住所情報に対応する「関連住所情報」に記憶されている。
【0080】
また、施設名DB27に住所関連データテーブル81が格納されている場合には、上記S14において、CPU41は、検索対象文字列を作成してRAM42に記憶後、上記S12で記憶した「住所情報」をRAM42から再度、読み出す。そして、CPU41は、この「住所情報」に対応する「関連住所情報」を住所関連データテーブル81から読み出し、「住所情報」の市区町村を表す属性キーワードの文字列のうち、「関連住所情報」の他の各住所の市区町村名の文字列と一致する一部分の文字列又は全部の文字列を抽出し、「共通住所文字列」としてRAM42に記憶する。
【0081】
その後、CPU41は、RAM42からキーワードに区切られた検索対象文字列と「共通住所文字列」とを読み出す。そして、CPU41は、検索対象文字列の各キーワードの文字列内に「共通住所文字列」と一致する文字列がある場合には、当該キーワードの文字列を「共通住所文字列」と一致する文字列で更に区切った後、検索対象文字列として再度、RAM42に記憶するようにしてもよい。
【0082】
例えば、図6、図11及び図12に示すように、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」に、各属性キーワード「愛知県」、「刈谷市」、「重原本町」、「0566」、・・・と、各基本キーワード「工場」、「株式会社」、「会社」、・・・が、選択優先度順に記憶されており、上記S12で記憶した「施設名」が「円三重原本町工場」の場合には、CPU41は、検索対象文字列「円/三/重原本町/工場」を作成してRAM42に記憶する。
【0083】
そして、CPU41は、上記S12で記憶した「住所情報」である「愛知県刈谷市重原本町」を読み出す。そして、CPU41は、この「愛知県刈谷市重原本町」を住所関連データテーブル81の「住所情報」として、住所関連データテーブル81から当該住所情報に対応する「関連住所情報」、つまり、「愛知県刈谷市下重原町、愛知県知立市上重原町、・・・」を読み出す。
【0084】
続いて、CPU41は、「住所情報」の市区町村を表す属性キーワード「重原本町」の文字列のうち、「関連住所情報」の他の各住所の市区町村名の文字列「下重原、上重原町、・・・」と一致する一部分の文字列「重原」を抽出し、「共通住所文字列」としてRAM42に記憶する。その後、CPU41は、検索対象文字列「円/三/重原本町/工場」と共通住所文字列「重原」とをRAM42から読み出す。
【0085】
そして、CPU41は、検索対象文字列の各キーワード「円」、「三」、「重原本町」、「工場」のうち、属性キーワード「重原本町」の文字列内に共通住所文字列「重原」と一致する文字列があるため、属性キーワード「重原本町」を「重原」の文字列で更に区切った検索対象文字列「円/三/重原/本町/工場」を作成して、RAM42に記憶するようにしてもよい。
【0086】
その後、上記S15において、CPU41は、RAM42からキーワードに区切られた検索対象文字列「円/三/重原/本町/工場」を読み出す。そして、CPU41は、この検索対象文字列「円/三/重原/本町/工場」のキーワード毎の読みを区切り文字(例えば「/」である。)で区切って、上記S12で記憶した施設名の「読み」として、この施設名に対応させてRAM42に時系列的に記憶するようにしてもよい。
【0087】
従って、上記S16において、CPU41は、上記施設名検索用データテーブル71(施設名検索用情報)に替えて、図13に示す施設名検索用データテーブル91(施設名検索用情報)を作成して、施設名DB27に格納するようにしてもよい。
【0088】
これにより、前記実施例の効果に加えて、検索語として市区町村名を表す属性キーワードの一部が入力された場合にも、施設名検索用データテーブル91の「読み」から当該検索語と一致するキーワードを有する施設名の読みを抽出後、この抽出した施設名の各「読み」に対応する施設名を候補施設名として抽出でき、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能となる。
【0089】
[他の実施例]
(B)更に、例えば、施設データテーブル52の「電話番号情報」に記憶された電話番号の一部又は全部の数字を語呂合わせした文字列を電話番号の「語呂合わせキーワード」として、各電話番号の一部又は全部の数字に対応させて記憶する語呂合わせキーワードテーブル101を作成して、施設名DB27に格納するようにしてもよい。
【0090】
ここで、施設名DB27に格納される語呂合わせキーワードテーブル101の一例について図14に基づいて説明する。
図14に示すように、語呂合わせキーワードテーブル101は、「電話番号の数字」と「語呂合わせキーワード」とから構成されている。この「電話番号の数字」には、施設データテーブル52の「電話番号情報」に記憶された電話番号の一部又は全部の数字のうち、語呂合わせできる数字が記憶されている。また、「語呂合わせキーワード」には、「電話番号の数字」に記憶された数字を語呂合わせした文字列が記憶されている。
【0091】
例えば、図14に示すように、「電話番号の数字」の「1010」に対応する「語呂合わせキーワード」には、肉を焼くときの「ジュージュー」という音を表す語呂合わせの文字列「じゅーじゅー」が記憶されている。また、「電話番号の数字」の「1192」に対応する「語呂合わせキーワード」には、「良い靴」を表す語呂合わせの文字列「いいくつ」が記憶されている。
【0092】
また、施設名DB27に語呂合わせキーワードテーブル101が記憶されている場合には、上記S114において、CPU41は、電話番号を表す各属性キーワードを、キーワード優先度テーブル61の「キーワード」のジャンルを表す各属性キーワードに続いて、抽出順に追加して記憶した後、再度、上記S12で記憶した「電話番号情報」を読み出す。
【0093】
そして、CPU41は、この「電話番号情報」の区切り文字(例えば「−」である。)で区切られた各文字列の一部又は全部と一致する数字が、語呂合わせキーワードテーブル101の「電話番号の数字」に記憶されている場合には、その数字に対応する「語呂合わせキーワード」を読み出す。続いて、この「語呂合わせキーワード」をキーワード優先度設定テーブル102(図15参照)の「キーワード」の電話番号を表す各属性キーワードに続いて、追加して記憶する。
【0094】
また、CPU41は、この追加した語呂合わせキーワードに対応する「優先度」に、最後に記憶した電話番号を表す属性キーワードに対応する「優先度」に「1」加算した数値を記憶後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、S14に移行するようにしてもよい。
【0095】
例えば、図3に示すように、施設データテーブル52の「施設名」が「かなのじゅーじゅー美合町店」に対応する「住所情報」に「愛知県岡崎市美合町」が記憶され、「ジャンル情報」に「焼き肉/ステーキ」が記憶され、「電話番号情報」に「0566−YY−1010」が記憶されている場合には、上記S111〜S114において、CPU41は、各属性キーワード「愛知県」、「岡崎市」、「美合町」、「焼き肉」、「ステーキ」、「0565」、「YY」、「1010」を抽出する。
【0096】
また、CPU41は、図14に示すように、電話番号情報の属性キーワード「1010」と一致する数字が、語呂合わせキーワードテーブル101の「電話番号の数字」に記憶されている場合には、その数字「1010」に対応する「語呂合わせキーワード」のキーワード「じゅーじゅー」を抽出する。
【0097】
そして、図15に示すように、CPU41は、各抽出した属性キーワード「愛知県」、「岡崎市」、「美合町」、「焼き肉」、「ステーキ」、「0565」、「YY」、「1010」、「じゅーじゅー」を、キーワード優先度テーブル102の「キーワード」の先頭から抽出順に記憶する。また、CPU41は、各キーワードに対応する「優先度」に「1」〜「9」を順番に記憶後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、S14に移行するようにしてもよい。
【0098】
続いて、上記S14において、CPU41は、RAM42から上記S12で記憶した「施設名」を読み出す。そして、CPU41は、キーワード優先度テーブル61に替えてキーワード優先度テーブル102を用いるようにしてもよい。
【0099】
例えば、図15及び図16に示すように、キーワード優先度テーブル102の「キーワード」に、各属性キーワード「愛知県」、「岡崎市」、「美合町」、「焼き肉」、「ステーキ」、「0565」、「YY」、「1010」、「じゅーじゅー」と、各基本キーワード「工場」、「株式会社」、「会社」、・・・が、選択優先度順に記憶されており、上記S12で記憶した「施設名」が「かなのじゅーじゅー美合町店」の場合には、CPU41は、施設名の文字列を、先ず、属性キーワード「美合町」と一致する文字列(キーワード)「美合町」で区切る。つまり、CPU41は、当該施設名の文字列を「かなのじゅーじゅー」、「美合町」、「店」に区切る。
【0100】
続いて、CPU41は、属性キーワード「美合町」と一致しない文字列「かなのじゅーじゅー」を属性キーワード「じゅーじゅー」と一致する文字列(語呂合わせキーワード)「じゅーじゅー」で区切る。つまり、CPU41は、当該施設名の文字列を「かなの」、「じゅーじゅー」、「美合町」、「店」に区切って、検索対象文字列「かなの/じゅーじゅー/美合町/店」を作成してRAM42に記憶する。
【0101】
更に、CPU41は、住所関連データテーブル81から当該住所情報に対応する「関連住所情報」、つまり、「愛知県岡崎市美合新町、愛知県岡崎市美合西町、・・・」を読み出す。続いて、CPU41は、「住所情報」の市区町村を表す属性キーワード「美合町」の文字列のうち、「関連住所情報」の他の各住所の市区町村名の文字列「美合新町、美合西町、・・・」と一致する一部分の文字列「美合」を抽出し、「共通住所文字列」としてRAM42に記憶する。
【0102】
その後、CPU41は、検索対象文字列「かなの/じゅーじゅー/美合町/店」と「共通住所文字列」「美合」とをRAM42から読み出す。そして、CPU41は、検索対象文字列の各キーワード「かなの」、「じゅーじゅー」、「美合町」、「店」のうち、属性キーワード「美合町」の文字列内に共通住所文字列「美合」と一致する文字列があるため、属性キーワード「美合町」を「美合」の文字列で更に区切った検索対象文字列「かなの/じゅーじゅー/美合/町/店」を作成して、RAM42に記憶するようにしてもよい。
【0103】
その後、上記S15において、CPU41は、RAM42からキーワードに区切られた検索対象文字列「かなの/じゅーじゅー/美合/町/店」を読み出す。そして、CPU41は、この検索対象文字列「かなの/じゅーじゅー/美合/町/店」のキーワード毎の読みを区切り文字(例えば「/」である。)で区切って、上記S12で記憶した施設名の「読み」として、この施設名に対応させてRAM42に時系列的に記憶するようにしてもよい。
【0104】
従って、上記S16において、CPU41は、上記施設名検索用データテーブル71(施設名検索用情報)に替えて、図17に示す施設名検索用データテーブル103(施設名検索用情報)を作成して、施設名DB27に格納するようにしてもよい。
【0105】
これにより、前記他の実施例の効果に加えて、検索語として電話番号の一部又は全部の数字に対応する語呂合わせのキーワードが入力された場合にも、施設名検索用データテーブル103の「読み」から当該検索語と一致するキーワードを有する施設名の読みを抽出後、この抽出した施設名の各「読み」に対応する施設名を候補施設名として抽出でき、入力された検索語に基づいて適切な施設名を検索することが可能となる。
【符号の説明】
【0106】
1 情報作成装置
11 データ記憶部
14 操作部
15 液晶ディスプレイ
19 カードR/W部
25 キーワードDB
27 施設名DB
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51 基本キーワード辞書テーブル
52 施設データテーブル
61、102 キーワード優先度テーブル
71、91、103 施設名検索用データテーブル
81 住所関連データテーブル
101 語呂合わせキーワードテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の施設名と該複数の施設名のそれぞれの属性情報とを関連付けて記憶する属性情報記憶手段と、
前記複数の施設名毎に、該施設名に対応する前記属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する検索対象文字列作成手段と、
前記検索対象文字列作成手段によって作成された前記複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する施設名検索用情報作成手段と、
を備えたことを特徴とする情報作成装置。
【請求項2】
複数の基本キーワードを記憶する基本キーワード記憶手段を備え、
前記検索対象文字列作成手段は、前記施設名の文字列に前記属性キーワードと一致するキーワードがある場合には、該施設名の文字列を該属性キーワードと一致するキーワードに区切った後、該施設名の文字列のうちの該属性キーワードと一致しない部分の文字列を前記基本キーワードと一致するキーワードに区切って前記検索対象文字列を作成することを特徴とする請求項1に記載の情報作成装置。
【請求項3】
前記属性情報は、前記施設名に対応する施設の住所情報を含み、
前記住所情報から取得する属性キーワードは、行政区画を表す属性キーワードを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報作成装置。
【請求項4】
前記属性情報は、前記施設名に対応する施設のジャンル情報を含み、
前記ジャンル情報から取得する属性キーワードは、ジャンルを表す属性キーワードを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の情報作成装置。
【請求項5】
前記属性情報は、前記施設名に対応する施設の電話番号情報を含み、
前記電話番号情報から取得する属性キーワードは、電話番号を表す属性キーワードを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の情報作成装置。
【請求項6】
複数の施設名毎に、該施設名に関連付けられて予め記憶された属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する検索対象文字列作成工程と、
前記検索対象文字列作成工程で作成された前記複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する施設名検索用情報作成工程と、
を備えたことを特徴とする情報作成方法。
【請求項7】
複数の施設名と該複数の施設名のそれぞれの属性情報とを関連付けて記憶する属性情報記憶手段を備えたコンピュータに、
前記複数の施設名毎に、該施設名に対応する前記属性情報から属性キーワードを取得して、該属性キーワードに基づいて該施設名の文字列を複数のキーワードに区切って検索対象文字列を作成する検索対象文字列作成工程と、
前記検索対象文字列作成工程で作成された前記複数の施設名の検索対象文字列と、該複数の施設名とを互いに関連付けた施設名検索用情報を作成する施設名検索用情報作成工程と、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−104004(P2012−104004A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253413(P2010−253413)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】