説明

情報保持装置、情報修正方法およびプログラム

【課題】部分情報の更新が頻繁にある場合には、部分情報のデータ転送量を抑制することが困難であるという問題を解決することが可能な情報保持装置を提供する。
【解決手段】保持部41は、複数の部分情報が合成された合成情報を保持する。制御部42は、記憶している記憶情報を出力する出力装置50に、保持部42に保持されている合成情報を記憶情報として記憶させる。また、制御部42は、各部分情報の変化を検出し、保持部42に保持されている合成情報を、各部分情報の変化分修正する。そして、制御部42は、出力装置50に記憶されている記憶情報を、修正した合成情報に更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の部分情報を合成した合成情報を保持する情報保持装置、情報修正方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話端末等の情報処理装置では、複数の部分情報を合成した合成情報を利用するものがある。例えば、情報処理装置には、背景画像、各種アイコン、動画像および静止画像等の複数の部分画像を同時に表示するために、複数の部分画像を合成した合成画像を、LCD(Liquid Crystal Display)のような表示装置に表示させるものがある。
【0003】
図5は、合成情報を利用する情報処理装置の一例を示す図である。なお、本情報処理装置は複数の部分画像を合成した合成画像を表示するものである。
【0004】
画像の合成表示を行う場合、情報処理装置の合成部102が、先ず、レイヤ0’〜レイヤ2’を構成する部分画像A’〜C’を記憶部101から読み取り、レイヤ0’〜レイヤ2’の合成位置や表示優先順位に基づいて、部分画像A’〜C’を重ね合わせることで合成して、1枚の合成画像である表示画像を生成する。そして、合成部102は、表示画像を、表示装置103に出力して表示させる。なお、表示装置では、表示制御部111が表示画像を受け付け、その表示画像をLCDパネルのような表示部112に表示する。
【0005】
このとき、情報処理装置は、表示装置103のリフレッシュレートに合わせて、表示画像を繰り返し生成して表示装置103に出力し、表示装置103の表示制御部111は、表示画像を受け付けるたびに、その受け付けた表示画像を表示部112に表示する。
【0006】
したがって、表示装置103のリフレッシュレートが大きいと、合成部102が部分画像A’〜C’の読み取りを短い時間に何度も行わなければならず、情報処理装置内部でのデータ転送量が多くなる。この結果、情報処理装置のパフォーマンスが低下したり、消費電力が増大したりするなどの問題が発生する。例えば、表示装置103のリフレッシュレートが60Hzの場合、合成部102は1秒間に60回の画像合成を行うために、1秒間に60回も部分画像A’〜C’を読み取らなければならない。
【0007】
上記の問題に対して、表示制御部111が表示画像を記憶するデータRAM113を有している場合、部分画像A’〜C’の更新が一定期間内にないと、情報処理装置は、表示装置103の動作モードを、上述したような表示装置103が表示画像を受け付けるたびに、その表示画像を表示部112に表示するビデオモードからコマンドモードに切り替える手法が用いられることがある。コマンドモードは、表示装置103がデータRAM113に表示画像を記憶し、その記憶した表示画像をリフレッシュレートに合わせて繰り返し表示部112に表示させるモードである。
【0008】
上記のようにコマンドモードが設定されると、部分画像A’〜C’が更新されていない間、情報処理装置は画像の合成を行わなくてもよくなるので、情報処理装置内部でのデータ転送量を軽減することができる。なお、このような情報処理装置としては、特許文献1に記載の画像合成出力装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−003876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、図5で示した情報処理装置では、部分画像のような部分情報が少しでも更新されると、各部分情報の合成を再び行う必要があるため、部分情報の更新が頻繁にある場合には、部分情報のデータ転送量を抑制することが困難である。
【0011】
本発明の目的は、上記の課題である、部分情報の更新が頻繁にある場合には、部分情報のデータ転送量を抑制することが困難であるという問題を解決することが可能な情報保持装置、情報修正方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による情報保持装置は、複数の部分情報が合成された合成情報を保持する保持部と、記憶している記憶情報を出力する出力装置に、前記合成情報を前記記憶情報として記憶させ、また、各部分情報の変化を検出し、前記保持部に保持されている前記合成情報を、各部分情報の変化分修正し、前記出力装置に記憶されている記憶情報を、前記修正した合成情報に更新する制御部と、を有する。
【0013】
本発明による情報修正方法は、複数の部分情報が合成された合成情報を保持する保持部を有する情報保持装置による情報修正方法であって、記憶している記憶情報を出力する出力装置に、前記合成情報を前記記憶情報として記憶させ、各部分情報の変化を検出し、前記保持部に保持されている前記合成情報を、各部分情報の変化分修正し、前記出力装置に記憶されている記憶情報を、前記修正した合成情報に更新する。
【0014】
本発明によるプログラムは、記憶している記憶情報を出力する出力装置と、複数の部分情報が合成された合成情報を保持する保持部とに接続されたコンピュータに、前記合成情報を前記出力装置に前記記憶情報として記憶させる手順と、各部分情報の変化を検出し、前記保持部に保持されている前記合成情報を、各部分情報の変化分修正する手順と、前記出力装置に記憶されている記憶情報を、前記修正した合成情報に更新する手順と、を実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、部分情報の更新が頻繁にある場合でも、部分情報のデータ転送量を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態の情報保持装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の情報保持装置の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図3】表示画像の修正方法を説明するための図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の情報保持装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の関連技術である情報処理装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有するものには同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態の情報保持装置の構成を示すブロック図である。図1において、情報保持装置100は、表示装置10と、生成部11と、記憶部12と、合成部13と、保持部14と、切替部15と、比較合成部16とを有する。
【0019】
表示装置10は、出力装置の一例である。表示装置10は、設定されている動作モードに応じて情報を表示する表示する。
【0020】
表示装置10の動作モードとしては、所定のリフレッシュレートに合わせて繰り返し入力された情報を所定のリフレッシュレートで表示するビデオモードと、記憶している記憶情報を所定のリフレッシュレートで繰り返し表示するコマンドモードとがある。
【0021】
表示装置10は、表示部21と、表示制御部22とを有する。
【0022】
表示部21は、例えば、液晶パネル(LCDパネル)などであり、情報を表示する。
【0023】
表示制御部22は、情報を記憶する記憶装置であるデータRAM(Random Access Memory)23を有する。なお、記憶装置は、RAMに限らず適宜変更可能である。
【0024】
また、表示制御部22には、上記の動作モードが設定される。ビデオモードが設定されている場合、表示制御部22は、入力された情報を所定のリフレッシュレートで表示部21に表示する。一方、コマンドモードが設定されている場合、データRAM23に記憶されている記憶情報を所定のリフレッシュレートで繰り返し表示する。
【0025】
生成部11は、合成情報を構成する複数の部分情報を生成し、各部分情報を記憶部12に記憶する。合成情報および部分情報としては、例えば、テキストや画像等の表示用の情報が挙げられるが、表示用の情報に限らず適宜変更可能である。以下では、合成情報を画像として、部分情報は、画像を含むレイヤであるとし、生成部11は、部分情報として、3つのレイヤ0〜2を生成するものとする。
【0026】
レイヤ0〜2は、階層構造を構成する要素であり、部分画像A〜Cを含んでいるものとする。この場合、レイヤ0〜2には、合成位置を示す合成座標とレイヤの表示優先順位とを示す管理情報が含まれている。以下では、表示優先順位が高い方から順に、レイヤ0(部分画像A)、レイヤ1(部分画像B)、レイヤ2(部分画像C)とする。
【0027】
この場合、生成部11は、情報保持装置100に対するユーザの操作や、情報保持装置100に予め設定されている情報などに応じて、レイヤ0〜2を生成して記憶部12に記憶する。例えば、生成部11は、事前に設定されている背景画像をレイヤ2として生成し、事前に設定されているアイコンをレイヤ1として生成し、実行中のアプリケーションプログラムに応じたウィンドウをレイヤ0として生成する。また、ユーザの操作に応じて、背景画像やアイコンが変更されたり、アイコンやウィンドウが移動されたりした場合には、生成部11は、その変更や移動に応じて、記憶部12に記憶しているレイヤ0〜2を更新する。
【0028】
記憶部12は、上述したように各部分情報を記憶する。
【0029】
合成部13は、記憶部12から各レイヤ0〜2を読み出し、そのレイヤ0〜2の管理情報に基づいて、各レイヤ0〜2を重ね合わせることで合成して、合成情報である表示画像を生成する。
【0030】
なお、合成部13は、表示装置10のリフレッシュレートに合わせて表示画像を繰り返し生成する。また、合成部13は、レイヤの表示優先順位の低い順に各レイヤ0〜2を重ね合わせる。より具体的には、合成部13は、レイヤ2を最背面とし、レイヤ2の上にレイヤ1を重ね、その重ね合わされた画像の上にレイヤ0をさらに重ねて表示画像を生成する。
【0031】
保持部14は、合成部13にて生成された表示画像を保持する。なお、記憶部12および保持部14は、物理的に同一のメモリ等で実現されてもよい。
【0032】
切替部15は、表示画像の伝送経路を切り替えて、表示装置10の表示制御部22を合成部13および保持部14のどちらか一方に接続させる。これにより、合成部13にて生成された表示画像と、保持部14にて保持されている表示画像とのどちらか一方が表示装置10に出力されることになる。
【0033】
比較合成部16は、表示装置10に表示させる表示画像を制御する制御部である。
【0034】
比較合成部16は、初期状態として、ビデオモードを表示装置10の表示制御部22に設定し、切替部15を用いて、表示装置10の表示制御部22を合成部13に接続させると共に、合成部13を動作させているものとする。
【0035】
また、比較合成部16は、記憶部12に記憶されている各レイヤ0〜2の変化を検出し、保持部14に保持されている表示画像を、各レイヤ0〜2の変化分だけ修正する。なお、各レイヤ0〜2の変化は、各画素の値の変化だけでなく、レイヤの合成座標や表示優先順位などの管理情報の変化も含むものである。
【0036】
より具体的には、比較合成部16は、先ず、各レイヤ0〜2の変化が一定期間内になかったかどうかを検出する。例えば、比較合成部16は、一定期間ごとに、記憶部12に記憶されているレイヤ0〜2の画素値を読み取り、その前に読み取った画素値と比較して、レイヤ0〜2の更新が一定期間内にないどうかを判断する。また、レイヤ0〜2に管理情報として更新日時が含まれていれば、比較合成部16は、一定期間ごとに更新日時を読み取り、その前に読み取った更新日時と比較して、レイヤ0〜2の更新が一定期間内にないどうかを判断してもよい。また、生成部11がレイヤ0〜2を更新すると、更新したレイヤを比較合成部16に通知し、比較合成部16は、一定期間内にその通知を受け取ったかどうかを判断することで、レイヤ0〜2の更新が一定期間内にないどうかを判断してもよい。
【0037】
各レイヤ0〜2の変化が一定期間内になかった場合、比較合成部16は、合成部13の動作を停止させる。そして、比較合成部16は、切替部15を用いて表示画像の伝送経路を切り替えて、表示装置10を保持部14と接続させるとともに、表示装置10の表示制御部22にコマンドモードを設定して、データRAM23に保持部14に保持されている表示情報を記憶情報として記憶させる。
【0038】
コマンドモードを設定すると、比較合成部16は、各レイヤ0〜2の変化がないかどうかを検出する。各レイヤ0〜2の少なくとも一つに変化があった場合、比較合成部16は、そのレイヤ0〜2の変化が予め定められた修正条件に適合しているか否かを判断する。
【0039】
修正条件は、例えば、レイヤ0〜2のうちの予め定められた所定レイヤが変化していないことを示す。この場合、所定レイヤは、表示優先順位の最も高いレイヤ0と異なる、任意に選ばれたひとつまたは複数のレイヤが望ましい。また、修正条件は、レイヤ0〜2の管理情報に変化がないことを示すものでもよい。
【0040】
レイヤ0〜2の変化が修正条件に適合していない場合、比較合成部16は、ビデオモードを表示制御部22に設定し、切替部15を用いて、表示制御部22を合成部13に接続させると共に、合成部13を動作させる。
【0041】
一方、レイヤ0〜2の変化が修正条件に適合した場合、比較合成部16は、保持部14に保持されている表示画像を、レイヤ0〜2の変化分だけ修正し、その修正した表示画像を表示制御部22に出力して、データRAM23に記憶されている記憶情報を、この修正した表示画像に更新する。
【0042】
なお、表示装置10および生成部11は、図1では、情報保持装置100に含まれる構成としているが、情報保持装置100と別体であってもよい。
【0043】
次に情報保持装置100の動作を説明する。
【0044】
図2は、情報保持装置100の動作の一例を説明するためのフローチャートである。なお、初期状態としては、切替部15が合成部13と表示装置10とを接続させており、表示制御部22にはビデオモードが設定されている。
【0045】
画像表示を行う場合、合成部13は、記憶部12からレイヤ0〜2を読み取り、レイヤ0〜2を重ね合わせることで合成して、表示画像を生成する(ステップA1)。そして、合成部13は、表示画像を切替部15を介して表示制御部22に出力するともに、保持部14に出力して保持部14に表示画像を保持させる。表示制御部22は、表示画像を受け付けると、その表示画像を表示部21に表示する(ステップA2)。これにより、ビデオモードでの表示画像の表示であるビデオモード表示が行われることとなる。
【0046】
また、比較合成部16は、ビデオモードをコマンドモードに切り替えるか否かを判断するために、記憶部12に記憶されているレイヤ0〜2の変化が一定期間内にないどうかを判断する(ステップA3)。
【0047】
各レイヤ0〜2の変化が一定期間内にない場合、比較合成部16は、合成部13の動作を停止させる。そして、比較合成部16は、切替部15を用いて表示画像の伝送経路を切り替えて、保持部14と表示制御部22とを接続させる(ステップA4)。これにより、保持部14が表示画像を表示制御部22に出力することになる。
【0048】
その後、比較合成部16は、動作モードをコマンドモードに切り替える旨の第1切替指示を表示制御部22に出力する。表示制御部22は、第1切替指示を受け付けると、保持部14からの表示画像をデータRAM23に記憶し、自身の動作モードをコマンドモードに切り替える(ステップA5)。これにより、コマンドモードでの表示画像の表示であるデータRAM表示が行われることになる(ステップA6)。この場合、合成部13が部分画像を読み込まないので、データ転送量や、情報処理装置の負荷を抑制することが可能になる。
【0049】
その後、比較合成部16は、各レイヤ0〜2の変化がないどうかを判断する(ステップA7)。各レイヤ0〜2に変化がない場合、ステップA6の処理に戻る。
【0050】
一方、各レイヤ0〜2に変化があった場合、比較合成部16は、各レイヤ0〜2の変化が修正条件を満たすか否かを判断する。
【0051】
ここでは、修正条件は、レイヤ0以外レイヤが変化しておらず、かつ、レイヤ0の管理情報に変化がないことを示すものとする。この場合、先ず、比較合成部16は、レイヤ0〜2のうち、レイヤ0以外レイヤが変化したかどうかを判断する(ステップA8)。
【0052】
レイヤ0以外レイヤが変化していない場合、変化したレイヤはレイヤ0なので、比較合成部16は、レイヤ0の管理情報が変化したかどうかを判断する(ステップA9)。
【0053】
ステップA8においてレイヤ0以外が変化した場合やステップA9においてレイヤ0の管理情報が変化した場合、比較合成部16は、動作モードをビデオモードに切り替える旨の第2切替指示を表示制御部22に出力する。表示制御部22は、第2切替指示を受け付けると、データRMA23から表示画像を削除し、自身の動作モードをビデオモードに切り替える。また、比較合成部16は、第2切替指示を出力すると、合成部13の動作を再開させるとともに、切替部15を用いて表示画像の伝送経路を切り替えて、合成部13と表示装置10とを接続させる(ステップA10)。これにより、ステップA1の処理に戻る。
【0054】
また、ステップA9においてレイヤ0の管理情報が変化していない場合、比較合成部16は、レイヤ0の変化分だけ保持部14に保持されている表示画像を修正する(ステップA11)。
【0055】
図3は、比較合成部16による表示画像の修正方法の一例を説明するための図である。図3では、レイヤ0〜2と表示画像のそれぞれの修正前のフレームXと、レイヤ0〜2と表示画像のそれぞれの修正後のフレームYとが示されている。図3の例では、レイヤ0の各画素の一部の値が変化し、レイヤ0の管理情報が変化していない。また、レイヤ0以外のレイヤは変化していない。
【0056】
この場合、比較合成部16は、Xフレームの表示画像とYフレームのレイヤ0との各画素の値を比較して、互いに異なる値を有する画素に対して、Xフレームの表示画像にYフレームのレイヤ0の画素値を上書きすることで、Xフレームの表示画像を修正して、Yフレームの表示画像を生成する。
【0057】
動作の説明に戻る。表示画像を修正すると、比較合成部16は、その修正した表示画像を保持部14に保持させるとともに、表示画像から修正された箇所を含む領域を修正領域として抽出する。このとき、比較合成部16は、例えば、修正箇所を含む矩形の領域を修正領域として表示画像から抽出する。
【0058】
比較合成部16は、修正領域とその修正領域の表示画像内の位置を示す修正位置情報を表示制御部22に送信する。表示制御部22は、修正領域および修正位置情報を受信すると、データRAM23に記憶されている表示画像内の、修正位置情報が示す位置にある領域を修正領域に更新する(ステップA12)。これにより、ステップA6の処理に戻り、更新された表示画像のデータRAM表示が行われることになる。
【0059】
以上説明したように本実施形態によれば、合成情報を構成する部分情報が変化すると、表示装置10に記憶されている合成情報がその部分情報の変化分修正されるので、部分情報を合成するために、部分情報の全てを読み込んで合成する必要がなくなる。したがって、部分情報の更新が頻繁にある場合でも、部分情報のデータ転送量を抑制することが可能になる。この結果、パフォーマンスの低下および消費電力の増加を軽減することも可能になる。
【0060】
次に本発明の第2の実施形態を説明する。
【0061】
図4は、本実施形態の情報保持装置の構成を示す図である。図4において、情報保持装置40は、保持部41と、制御部42とを有する。また、情報保持装置40は、内部に記憶された記憶情報を出力する出力装置50と接続されている。出力装置50としては、例えば、表示装置や音声出力装置などが挙げられる。
【0062】
保持部41は、複数の部分情報が合成された合成情報を保持する。部分情報や合成情報としては、画像や音声情報などが挙げられる。
【0063】
制御部42は、保持部41が保持している合成情報を出力装置50に記憶情報として記憶させる。また、制御部42は、合成情報を構成する部分情報の変化を検出し、各部分情報の変化分、保持部41に保持されている合成情報を修正する。そして、制御部42は、出力装置に記憶されている合成情報を、修正した合成情報に更新する。
【0064】
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、部分情報のデータ転送量を抑制することが可能になる。
【0065】
なお、各実施形態で説明した情報保持装置の機能は、その機能を実現するためのプログラムを、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませ実行させることで、実現されてもよい。
【0066】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【0067】
例えば、部分情報は、レイヤに限らず、例えば、表示画像を分割した複数の領域のそれぞれに対応してもよい。
【符号の説明】
【0068】
10 表示装置
11 生成部
12 記憶部
13 合成部
14 保持部
15 切替部
16 比較合成部
21 表示部
22 表示制御部
23 データRAM
40、100 情報処理装置
41 保持部
42 制御部
50 出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の部分情報が合成された合成情報を保持する保持部と、
記憶している記憶情報を出力する出力装置に、前記合成情報を前記記憶情報として記憶させ、また、各部分情報の変化を検出し、前記保持部に保持されている前記合成情報を、各部分情報の変化分修正し、前記出力装置に記憶されている記憶情報を、前記修正した合成情報に更新する制御部と、を有する情報保持装置。
【請求項2】
前記制御部は、各部分情報の変化が予め定められた修正条件に適合しているか否かを判断し、各部分情報の変化が前記修正条件に適合している場合、前記合成情報を修正する、請求項1に記載の情報保持装置。
【請求項3】
各部分情報の変化が前記修正条件に適合していない場合、当該変化後の複数の部分情報を合成して前記合成情報を新たに生成する合成部をさらに有する、請求項2に記載の情報保持装置。
【請求項4】
前記修正条件は、前記複数の部分情報のうちの予め定められた部分情報が変化していないことを示す、請求項2または3に記載の情報保持装置。
【請求項5】
前記修正条件は、前記部分情報の合成位置が変化していないことを示す、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の情報保持装置。
【請求項6】
各部分情報は、階層構造を構成する複数の要素である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の情報保持装置。
【請求項7】
各部分情報は、表示用の情報である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の情報保持装置
【請求項8】
各部分情報は、画像を含む、請求項7に記載の情報保持装置。
【請求項9】
複数の部分情報が合成された合成情報を保持する保持部を有する情報保持装置による情報修正方法であって、
記憶している記憶情報を出力する出力装置に、前記合成情報を前記記憶情報として記憶させ、
各部分情報の変化を検出し、前記保持部に保持されている前記合成情報を、各部分情報の変化分修正し、
前記出力装置に記憶されている記憶情報を、前記修正した合成情報に更新する、情報修正方法。
【請求項10】
記憶している記憶情報を出力する出力装置と、複数の部分情報が合成された合成情報を保持する保持部とに接続されたコンピュータに、
前記合成情報を前記出力装置に前記記憶情報として記憶させる手順と、
各部分情報の変化を検出し、前記保持部に保持されている前記合成情報を、各部分情報の変化分修正する手順と、
前記出力装置に記憶されている記憶情報を、前記修正した合成情報に更新する手順と、を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−64952(P2013−64952A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204703(P2011−204703)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】