説明

情報公開システム、クライアント装置、サーバ、および情報公開方法

【課題】客観的な評価基準に基づいて店舗の評価を可能とする技術を提供する。
【解決手段】クライアント装置200と、クライアント装置200とネットワーク400を介して接続するサーバ300とを含む情報公開システム100において、生体情報取得部220はクライアント装置200を使用するユーザの生体情報の時間変動を取得する。位置情報取得部210は、クライアント装置200の存在位置を取得する。心理状態解析部310は、生体情報の時間変動をもとに、クライアント装置200を使用するユーザの心理状態を解析する。店舗特定部320は、位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する。店舗評価格納部350は、心理状態解析部310が解析した心理状態と店舗特定部320が特定した店舗とを関連づけて格納する。情報提供部360は、店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で公開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワークを介して情報を公開する情報公開システムに関し、特に顧客の心理状態をもとに表した地域や店舗の評価を公開する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等のネットワーク上に地図データを公開し、例えば飲食店やアミューズメント施設等の店舗とそれらの地図上における位置とを対応付けて、それらの店舗の情報を掲載することが多く行われるようになってきた(特許文献1または2参照)。これらの店舗を利用しようとするユーザは、インターネット上に公開された情報を参考にすることも少なくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−230248号公報
【特許文献2】特開2008−40869号公報
【0004】
これらの情報が掲載されたサイトには、店を訪れたユーザのコメント等も記載されている場合もある。ところがそのコメントが信頼に足るものなのかどうかは実際にその店舗に行ってみないと分からない。店舗の印象には個人差があり、また場合によっては、店舗に関係する人物がひいき目のコメントを投稿することや、店舗に悪意を持つ人物が評判を落とす目的で投稿することも考えられるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、客観的な評価基準に基づいて店舗の評価を可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含む情報公開システムである。この情報公開システムは、前記クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を取得する生体情報取得部と、前記クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得部と、前記生体情報取得部が測定した生体情報の時間変動をもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析部と、前記位置情報取得部が取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定部と、前記心理状態解析部が解析した心理状態と前記店舗特定部が特定した店舗とを関連づけて格納する店舗評価格納部と、前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で公開する情報提供部とを含む。ここで前記クライアント装置は、前記生体情報取得部と前記位置情報取得部とを含み、前記サーバは、前記店舗評価格納部と前記情報提供部とを含む。前記心理状態解析部と前記店舗特定部とは、前記クライアント装置または前記サーバの少なくともいずれか一方に含まれる。
【0007】
本発明の別の態様は、クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含むシステムで実行される情報公開方法ある。この方法は、前記クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を測定する生体情報取得ステップと、前記クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得ステップと、測定した生体情報の時間変動をもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析ステップと、取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定ステップと、解析した心理状態と特定した店舗とを関連づけて店舗評価格納部に格納する格納ステップと、前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で提示する情報提供ステップとを含む。ここで前記クライアント装置は、前記生体情報取得ステップと前記位置情報取得ステップとを実行し、前記サーバは、前記格納ステップと前記情報提供ステップとを実行する。前記心理状態解析ステップと前記店舗特定ステップとは、前記クライアント装置または前記サーバの少なくともいずれか一方が実行する。
【0008】
本発明のさらに別の態様は、クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含む情報公開システムにおける前記サーバである。ここで前記クライアント装置は、
前記クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を測定する生体情報取得部と、前記クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得部とを含む。前記クライアント装置または前記サーバの少なくとも一方は、前記生体情報取得部が測定した生体情報の時間変動をもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析部と、前記位置情報取得部が取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定部とを含む。前記サーバは、前記心理状態解析部が解析した心理状態と前記店舗特定部が特定した店舗とを関連づけて格納する店舗評価格納部と、前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で提示する情報提供部とを含む。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含む情報公開システムにおける前記クライアント装置である。このクライアント装置は、クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を測定する生体情報取得部と、クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得部とを含む。クライアント装置または前記サーバの少なくとも一方は、前記生体情報取得部が測定した生体情報の時間変動をもとに、クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析部と、前記位置情報取得部が取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定部とを含む。前記サーバは、前記心理状態解析部が解析した心理状態と前記店舗特定部が特定した店舗とを関連づけて格納する店舗評価格納部と、前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で提示する情報提供部とを含む。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造、記録媒体等の間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、客観的な評価基準に基づいて店舗の評価を可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】人物の心拍の時間変化を表す心電図の一例を示す図である。
【図2】図2(a)は、人物の心拍数の時間変化を表すグラフを示す図である。図2(b)は、図2(a)に示すグラフの0.0〜0.5[Hz]でのスペクトル分布を示したスペクトログラムを示す図である。図2(c)は、周波数が0.15〜0.4[Hz]におけるスペクトル強度を積分したグラフを示す図である。図2(d)は、図2(c)に示すグラフの移動平均を表すグラフを示す図である。
【図3】実施の形態に係る情報公開システムの概観を示す図である。
【図4】実施の形態に係る生体情報取得部の装着の様子を例示する図である。
【図5】実施の形態に係る情報公開システムの機能構成を模式的に示す図である。
【図6】実施の形態に係る情報提供部が提示する地図の一例を示す図である。
【図7】実施の形態に係る情報公開システムの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態の説明に先立って前提となる技術について説明する。
(前提技術)
【0014】
近年、人物の心拍や脈拍、血圧等の生体情報を測定するデバイスが広く普及してきている。また、これらの生体情報を解析することにより、人物の心理状態を推測する技術が報告されている。
【0015】
例えば、スイスのUniversity of Basel Medical SchoolのAlfons M. Schwarzらによる論文”Hopeless Is Associated With Decreased Heart Rate Variability During Championship Chess Games”(http://www.psychosomaticmedicine.org/content/65/4/658.short;2011年9月10日検索)では、チェスをしている際のプレイヤの心拍の時間変化を測定し、そのプレイヤの心理の変化を認識しようとする試みが報告されている。
【0016】
図1は、人物の心拍の時間変化を表す心電図の一例を示す図である。図1に示す心電図おいて、ピークとピークとの間隔はRR間隔と呼ばれる。図1では、RR、RR、およびRRの3つのRR間隔が図示されている。
【0017】
上述の論文には、このRR間隔を解析して人の感情を同定する研究が報告されている。具体的には、チェスをしている際のプレイヤの心拍の時間変化を測定し、そのプレイヤの心理状態の変化をHRV(Heart Rate Variability)のHF(High Frequency;高周波成分)を解析して認識しようとする試みである。ここでHRVとは、RR間隔の変化を表す指数である。上述の論文によると、HRVのHF(HF−HRV)が増加した場合、楽観天的ないし前向きな気分であることが示され、逆に、HF−HRVが減少した場合、悲観的ないし後向きな気分であることが報告されている。
【0018】
一般的に、HF−HRVはリラックスしている場合に高い値を示すことが知られている。一方、HRVの低周波領域(LF−HRV;Low Frequency HRV)は緊張状態の場合において高い値を示し、HF−HRVの強度も減少することが知られている。このように、生体情報の時間変化を検出することで、人の気分を読み取る技術が大学や研究機関等で報告されつつある。
【0019】
RR間隔を測定するためのデバイスとしては、医療用のホルター心電計、トレーニング機器としての心拍計が実用化されている。これら、RR間隔の測定できる心拍計を常時、装着しておくことで、装着者の心拍の時間変化を測定することが可能となる。
【0020】
図2は、人物の心拍、およびその解析結果の一例を示す図である。図2(a)は、人物の心拍数の時間変化を表すグラフを示す図である。図2(b)は、図2(a)に示すグラフの0〜0.5[Hz]でのスペクトル分布を示したスペクトログラムを示す図である。図2(c)は、周波数が0.15〜0.4[Hz]におけるスペクトル強度を積分したグラフを示す図である。この周波数領域が、HRVのHF(高周波領域)に相当する。そして、図2(d)は、図2(c)に示すグラフの移動平均を表すグラフを示す図である。ここで、移動平均を算出する際の窓のサイズは128[秒]である。図2(d)に示すグラフの縦軸の値が高いほど、リラックスしている心理状態を表す。逆に、図2(d)に示すグラフの縦軸の値が低くなるほど、緊張している心理状態を表す。後者の場合、ものごとに集中している場合も含まれるので、必ずしも、ネガティブな心の状態であることを示すものではない。しかしながら、飲食店や娯楽施設を考えた場合、顧客が緊張状態であることはあまり好ましい状態とはいえない。
【0021】
図2に示す例において、被験者の活動時における、HF−HRVの平均値と標準偏差はそれぞれ、2.9[sec2]、1.2[sec2]である。ただし、図2は、あるときの30分間を測定したグラフであり、図2からは、被験者の1日の活動時のデータは算出できない。上述した論文では、HF−HRVの平均から、1標準偏差以上HF−HRVが増えるとその被験者の心理状態は「楽観的」と定義され、1標準偏差以上減少すると「非観的」と定義されている。
【0022】
この定義にならい、図2(d)を見ると、最初の1200秒間(20分間)は平均の2.8[sec2]よりも1.2[sec2]程高い値が続いているため、被験者の心理状態は「楽観的」と判断できる。1200秒〜1600秒においてはHF成分の減少が見られる。この400秒間(約6分間)は、HF−HRVは被験者の平均値付近にあたり、「非観的」ではなく、ただボンヤリしている状態と考えられる。このように、人物の生体情報の時間変動を解析することによって、その人物の心理状態を推定する技術が存在する。
【0023】
以上の技術を前提として、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態)
【0024】
実施の形態の概要を述べる。実施の形態に係る情報公開システム100は、ある店舗を利用するユーザの生体情報の時間変動を解析することによってそのユーザの心理状態を推定し、そのユーザの満足度を推定する。情報公開システム100は、ユーザの満足度と店舗の位置情報とを対応付けて、ネットワーク上の地図形式の情報として公開する。
【0025】
説明の便宜上、生体情報として心拍情報を主な例として説明する。心拍情報以外の生体情報を用いても本発明の実施の形態は成立する。しかしながら、心拍情報を測定するデバイスが既存すること、心拍情報と心理状態との関係の研究が進んでいること、心拍情報はユーザの健康管理としても有用であることから、生体情報として心拍情報を採用することは利点がある。
【0026】
以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において、特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限定されるものではない。
【0027】
図3は、実施の形態に係る情報公開システム100の概観を示す図である。図3には、ふたりのユーザ500aおよび500bが示されている。ユーザ500aおよび500bは、それぞれクライアント装置200aおよび200bを所持している。以下、ユーザを「ユーザ500」と総称し、クライアント装置は「クライアント装置200」と総称する。
【0028】
情報公開システム100はクライアント装置200とサーバ300とを含む。クライアント装置200とサーバ300とは、インターネットや携帯電話回線等のネットワーク400を介して接続されており、互いに通信可能である。また、クライアント装置200は、例えばGPS(Global Positioning System)衛星600等から位置情報を取得することができる。ユーザ500がクライアント装置200を所持して店舗を利用すると、クライアント装置200はGPS衛星600からクライアント装置200の位置情報、すなわちユーザ500の所在地を示す位置情報を取得することが可能となる。ユーザ500が、例えばカフェやバー等の店舗にいる場合、ユーザ500の位置情報からその店舗を特定することが可能となる。
【0029】
図4は、実施の形態に係る生体情報取得部220の装着の様子を例示する図である。図4に示す例では、生体情報取得部220は心拍測定デバイスであり、ユーザ500の身体に直接装着される。生体情報取得部220とクライアント装置200とは、例えばブルートゥース(Bluetooth;登録商標)等の低消費電力データ通信技術を用いて接続される。また、クライアント装置200は携帯電話回線を介してネットワーク400接続される。図4に示す例では、携帯電話回線の基地局がネットワーク400の一部となっている。
【0030】
図5は、実施の形態に係る情報公開システム100の機能構成を模式的に示す図である。上述したように、情報公開システム100はクライアント装置200とサーバ300とを含む。サーバ300には、ネットワークを介して複数のクライアント装置200が接続する。サーバ300にはさらに、後述するサーバ300内の情報提供部360が提供する地図情報を閲覧するための端末装置202も接続する。端末装置202は、例えば一般的なPC(Personal Computer)であり、生体情報取得部220は備えていない。
【0031】
クライアント装置200は、位置情報取得部210、生体情報取得部220、生体情報格納部230、入出力部240、およびクライアント制御部250を含む。
【0032】
生体情報取得部220は、クライアント装置200を使用するユーザの生体情報の時間変動を取得する。生体情報取得部220は、例えばユーザ500の身体に装着された心拍測定デバイスやホルター心電計、あるいは胸バンドによる心電計等から低消費電力データ通信技術を用いて送られるHRV信号を取得する。あるいは、例えば生体情報としてユーザの手の発汗量を測定するような場合には、生体情報取得部220は湿度測定デバイスとしてクライアント装置200に直接組み込まれる。このように、生体情報を測定するデバイスは、測定対象とする生体情報によってクライアント装置200に直接組み込まれる場合も、クライアント装置200と異なるデバイスとなる場合もあり得るが、いずれの場合も本発明の実施の形態に含まれる。
【0033】
生体情報格納部230は、クライアント装置200を使用するユーザ500と、生体情報取得部220が取得したユーザの心拍の変動、およびクライアント装置200内のタイマ(図示せず)から取得した心拍の計測時刻とを紐付けて格納する。生体情報格納部230はまた、ユーザ500の活動時におけるHF−HRVの平均値と標準偏差等の統計量を格納する。
【0034】
位置情報取得部210は、クライアント装置200の存在位置を取得する。これは例えばGPS衛星600から送信されるGPS信号を受信することによって実現できる。入出力部240は、クライアント装置200を使用するユーザ500のためのユーザインタフェースであり、例えばタッチパネルによって実現される。入出力部240は、ネットワーク400を介してサーバ300から取得した情報を表示する表示デバイスとして機能するとともに、ユーザ500がコメント等の文字情報を作成するための入力デバイスとしても機能する。
【0035】
クライアント制御部250は、上述したクライアント装置200内の各部を統括的に制御する。クライアント制御部250は、生体情報取得部220が測定したHRV情報を、ユーザ500の位置情報とともにネットワーク400を経由してサーバ300に送信する。クライアント制御部250は、例えばクライアント装置200のOS(Operating System)およびOSを実行するCPU(Central Processing Unit)によって実現できる。
【0036】
サーバ300は、心理状態解析部310、店舗特定部320、店舗データベース330、コメント取得部340、店舗評価格納部350、情報提供部360、およびこれらを統括的に制御するサーバ制御部370を含む。
【0037】
心理状態解析部310は、ネットワーク400を介してクライアント装置200から取得した生体情報の時間変動をもとにクライアント装置200を使用するユーザ500の心理状態を解析する。具体的に、心理状態解析部310は上述した前提技術をもとにユーザ500の心理状態を解析する。
【0038】
店舗データベース330は、カフェやレストラン、アミューズメントパーク等の商業施設や店舗と、それらが存在する場所の経度や緯度、高度等の位置情報とを格納する。店舗特定部320は、クライアント装置200から生体情報の時間変動とともに送られてくる位置情報をもとに、店舗データベース330を参照してユーザが所在する店舗を特定する。このように、ユーザ500の心理状態とユーザ500の位置情報とを同時に解析することで、ある地域のある店舗における、顧客であるユーザ500の心理状態を把握することが可能となる。
【0039】
コメント取得部340は、クライアント装置200内の入出力部240で作成され、ネットワーク400を介して送信されたユーザ500のコメントを取得する。店舗評価格納部350は、心理状態解析部310が解析したユーザ500の心理状態と、店舗特定部320が特定した店舗、およびコメント取得部340が取得したユーザ500のコメントとを関連づけて格納する。
【0040】
情報提供部360は、店舗評価格納部350を参照して、店舗特定部320が特定した店舗におけるユーザ500の心理状態をネットワーク400を介して閲覧可能な態様で公開する。詳細は後述するが、情報提供部360は、心理状態解析部310が解析したユーザの心理状態を、心理状態毎に異なる態様で地図上に表示して公開する。
【0041】
サーバ300は、ネットワーク400を介して複数のユーザ500のHRVを取得し、ある区域、ある店舗における複数のユーザ500の心理状態を解析する。複数のユーザ500の心理状態から、その区域、店舗における雰囲気を推定することが可能となる。なお、このように、ユーザの心理状態を認識するためには、その顧客ひとりひとりのHF−HRVの平均値と標準偏差が必要である。そのため、心理状態解析部310は、ネットワーク400を介して複数のクライアント装置200内の生体情報格納部230から、そのクライアント装置を利用するユーザそれぞれのHF−HRVの平均値と標準偏差等の統計量を取得し、統計量格納部(図示せず)に格納しておく。
【0042】
心理状態解析部310は、各ユーザ500が使用するクライアント装置200内の生体情報取得部220が測定した心拍の間隔の時間変動と、各ユーザ500が使用するクライアント装置200内の生体情報格納部230に格納された各ユーザ500固有の統計量とをもとに、クライアント装置200を使用する各ユーザの心理状態を解析する。これにより、各ユーザ500の生体情報の個人差を吸収し、より精度よく心理状態を解析することが可能となる。各ユーザ500固有の統計量を参照することができない場合には、心理状態解析部310は、代表的な統計量を用いて心理状態を解析する。
【0043】
図5は、情報公開システム100を実現するための機能構成を示しており、その他の構成は省略している。図5において、さまざまな処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、情報公開システム100を構成するサーバ300やクライアント装置200のCPU、メインメモリ、その他のLSI(Large Scale Integration)で構成することができ、ソフトウェア的には、メインメモリにロードされたプログラム等によって実現される。したがってこれらの機能ブロックが、情報公開システム100の計算リソースによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0044】
図6は、実施の形態に係る情報提供部360が提示する地図の一例を示す図である。図6は、ある「駅」を中心として、駅周辺に存在する商業施設や店舗を表示する地図を示している。地図上において、鋭角な三角形と円とからなる待ち針形状の図柄に大文字のアルファベットが付された図形が、店舗の存在位置を示している。例えば図6において、アルファベットの「G」が付された図形は、商業施設である水族館が存在する位置を示している。また、アルファベットの「A」、「B」、および「I」が示す店舗は互いに近隣に存在する店舗であるため、地図上においても近い位置に示される。アルファベットの「C」、「E」、および「F」が示す店舗も同様である。以下、アルファベットが示す店舗を、単に「店舗A」という場合がある。
【0045】
情報提供部360は、心理状態解析部310が解析した、店舗におけるユーザ500のユーザの心理状態を、心理状態毎に異なる態様で地図上に表示して公開する。心理状態解析部310は、ネットワーク400を介して取得した複数のユーザの生体情報からそれらのユーザの心理状態を解析する。これにより、たとえば、商店街等、ある地域の雰囲気をマクロ的に検出することが可能となる。例えば図6において、店舗A、店舗B、および店舗Iを含む円形状の領域は、左下がりの斜線が付されている。これはこの地域の店舗にいるユーザの心理状態が、「悲観的」な傾向にあること、すなわち満足度が低い傾向にあることを表している。一方、店舗C、店舗E、および店舗Fを含む円形状の領域は、水玉状にドットが付されている。これはこの地域の店舗にいるユーザの心理状態が、「楽観的」な傾向にあること、すなわち満足度が高い傾向にあることを表している。
【0046】
このように、ある地域ないし店舗を現在利用しているユーザ500の心理状態を地図上に表示して公開することで、その情報を閲覧した者は、その地域、店舗が現在どのような雰囲気なのかを認識することが可能となる。情報提供部360が公開する地図を閲覧する者は、地図上に示された店舗を例えばマウスでクリックする等の操作をして選択すると、その店舗の住所や他のユーザの評価等の詳細情報(図示せず)が表示される。店舗の詳細情報には、コメント取得部340が取得したユーザ500のコメントも含まれる。あるいはユーザ500がブログやマイクロブログ等を投稿した場合には、その情報も表示される。
【0047】
店舗を利用するユーザの心理状態をネットワーク400上に公開する上記のプロセスにおいては、生体情報の検出や、生体情報のサーバ300への転送はすべて、自動化することができる。そのために、ユーザに手間を取らせることもなく、またほぼリアルタイムの情報が公開される。したがって、情報提供部360が提供する情報を閲覧した者は、現在の店舗や地域の雰囲気も予想することができる。これは例えば、これからその地域を訪れようとする者や食事をするために店を選ぼうとする者に新しい価値を提供しうる。
【0048】
サーバ300は、店舗を利用するユーザの生体情報の時間変化とGPS情報とを関連づけてリアルタイムに取得することで、ある地域や店舗で発生した特定のイベントに対してユーザの心理状態を検出することが可能となる。検出した心理状態の情報は、そのイベントに対する定量的な評価となる。また、事業者側では前記イベントに対する定量的な評価情報を得て、事業の改善に役立てることができる。
【0049】
例えば、店舗として飲食店を例にした場合、その店舗で実施中の音楽のライブイベントやまぐろの解体ショー等のイベントに対する顧客の心理状態の分析が可能となり、イベントの効果を定量的に計測することができる。また、特定の時間に検証対象とするBGM(Back Ground Music)を流し、そのBGMに対する顧客の心理状態を分析することによって、店にとって最適なBGMを選出することが可能となる。また、例えば結婚式の披露宴等、時間を事前に決めて料理を提供するコース料理であれば、料理ごとの顧客の心理状態の変化を解析することができ、コース料理の最適な組み合わせを選出することが可能となる。その他、時間と関連付けられて行われるあらゆる場所で行われるイベントに対して適用可能である。
【0050】
なお、例えばクライアント装置200を持つユーザがネットワーク400と接続することができない環境にいるときは、後に通信可能となったときに、生体情報格納部230に格納した情報をサーバ300に送信してもよい。これらの情報の送信は自動的に行う方が好ましいが、ユーザ操作によって送信するようにしてもよい。
【0051】
図7は、実施の形態に係る情報公開システム100の処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、例えばユーザ500がクライアント装置200を携帯したときに開始する。
【0052】
生体情報取得部220は、クライアント装置200を使用するユーザ500の生体情報の時間変動を測定する(S2)。位置情報取得部210は、GPS衛星600からGPS信号を取得し、クライアント装置200の現在の位置情報を取得する(S4)。
【0053】
心理状態解析部310は、生体情報取得部220が取得したユーザ500の生体情報の時間変動をもとに、ユーザ500の心理状態を解析する(S6)。店舗特定部320は、位置情報取得部210が取得したGPS情報をもとに、クライアント装置200を使用するユーザ500が現在利用している店舗を特定する(S8)。
【0054】
コメント取得部340は、ユーザが入出力部240を介して投稿したコメントを取得する(S10)。店舗評価格納部350は、ユーザ500が現在利用している店舗、ユーザ500の心理状態、およびユーザ500が投稿したコメントを関連づけて格納する(S12)。情報提供部360は、店舗評価格納部350に格納されている情報を、ネットワークを介して他のユーザ500から閲覧可能な態様で公開する(S14)。情報提供部360が情報を公開すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
【0055】
以上の構成による動作は以下のとおりである。ユーザ500が生体情報取得部220およびクライアント装置200を所持して店舗を利用すると、生体情報取得部220がユーザ500の生体情報の時間変動を計測し、位置情報取得部210がGPS情報を取得する。これらの情報はネットワーク400を介してサーバ300に送信され、心理状態解析部310は生体情報をもとにユーザ500の心理状態を解析する。店舗特定部320はGPS情報からユーザ500が現在利用している店舗を特定する。
【0056】
情報提供部360はユーザ500が現在利用している店舗とそのユーザ500の心理状態とを紐付けて、ネットワーク400を介して他のユーザ500から閲覧可能な態様で公開する。
【0057】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る情報公開システム100によれば、客観的な評価基準に基づいて店舗の評価を可能とする技術を提供することができる。
【0058】
また、評価に用いる情報はネットワーク400を介して解析を行うサーバ300に自動的に送ることができるため、店舗等の評価者の手間を低減させることができる。本実施の形態における心理状態解析部310は、ユーザ500の生体情報の時間変動をもとにユーザの心理状態を解析する。ユーザ500の生体情報の時間変動は、時間とともに変化する、時間軸を持つ情報である。したがって、心理状態解析部310はユーザ500の心理状態の時間変化を解析することができる。心理状態の時間変化の情報は、ある店舗を利用したユーザ500がその店舗の利用後に総括的に実施する評価と比較して、時間軸方向に多くの情報を持っている点で有利である。
【0059】
ところで、上述した位置情報取得部210や生体情報取得部220は、各クライアント装置200に帰属するものである。これらがサーバ300に帰属していては、ユーザ500の生体情報を測定することができず、またユーザ500の位置情報も取得できないため意味がない。クライアント制御部250や入出力部240も、クライアント装置200に帰属するのが適当である。
【0060】
多くのユーザ500に紐付けて情報を格納する店舗評価格納部350や、膨大な店舗情報を格納すべき店舗データベース330は、専用のサーバ300に帰属する方が好ましい。また、多くのユーザ500の作成するコメントを取得するコメント取得部340や、店舗評価格納部350を参照する情報提供部360も、サーバ300に帰属する方が好ましい。
【0061】
一方で、心理状態解析部310や店舗特定部320、生体情報格納部230は、クライアント装置200に帰属していても、あるいはサーバ300に帰属していても、本発明の実施の形態として成立する。例えば心理状態解析部310がクライアント装置200にある場合には、クライアント装置200のCPUを用いて心理状態を解析し、その結果をサーバ300に送信すればよい。店舗特定部320がクライアント装置200にある場合には、店舗特定部320は、ネットワーク400を介してサーバ300内の店舗データベース330にアクセスし、店舗を特定すればよい。
【0062】
このように、情報公開システム100には各部の構成や処理の主体に自由度がある。全ての場合分けを記載することは重複が多く煩雑となり、かえって本発明のポイントが不明りょうとなるため省略するが、いずれの場合も本実施の形態に含まれることは当業者には理解されるところである。
【0063】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
(変形例1)
【0064】
上記の説明では、心理状態解析部310は、時間的に変動するRR間隔の平均値や標準偏差をもとに心理状態を解析する場合について説明した。ここで心理状態解析部310は、各ユーザ500の生活バターンや活動状況に応じて解析手法を変更してもよい。
【0065】
生体情報格納部230には、時刻とともにユーザ500の生体情報が格納される。例えばあるユーザのRR間隔の平均値が時刻によって変動するのであれば、心理状態解析部310は時刻に応じて心理状態の解析に用いるRR間隔の平均値やRR間隔の標準偏差を変更する。これにより、ユーザ500の心理状態の解析精度を向上することができる。
【0066】
一般に、安静時におけるRR間隔の方が運動時におけるRR間隔よりも長い傾向にある。そこで、心理状態解析部310は、位置情報取得部210が取得した位置情報の時間変化からユーザ500が安静にしているか活動しているかを推測して解析手法を変更してもよい。例えば心理状態解析部310は、ユーザ500が安静にしていると認められる場合に、心理状態を解析するようにしてもよい。あるいは、ユーザ500活動していると認められる場合、心理状態解析部310は、例えば上述した移動平均を算出するためのフィルタ等、心理状態の解析に用いる各種信号処理、フィルタ等を変更してもよい。これにより、心理状態の解析にユーザ500の活動状況を反映することができ、解析精度の向上を図ることができる。
(変形例2)
【0067】
例えばユーザ500が店舗の奥にいるとき等、GPS衛星から直接信号を受信できない場合には、店舗内に「GPS信号再放射システム」を導入すればよい。GAS信号再放射システムとは、建屋の屋上にGPS情報受信アンテナを設置し、その建屋内で、GPS信号を再放射する仕組みをいう。このシステムを用いれば、GPS信号の高度情報は正しくないものの、緯度および経度の2次元情報を得ることができ、地図上にユーザ500の位置を表示することが可能となる。
【符号の説明】
【0068】
100 情報公開システム、 200 クライアント装置、 202 端末装置、 210 位置情報取得部、 220 生体情報取得部、 230 生体情報格納部、 240 入出力部、 250 クライアント制御部、 300 サーバ、 310 心理状態解析部、 320 店舗特定部、 330 店舗データベース、 340 コメント取得部、 350 店舗評価格納部、 360 情報提供部、 370 サーバ制御部、 400 ネットワーク、 500 ユーザ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含む情報公開システムであって、
前記クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を取得する生体情報取得部と、
前記クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得部と、
前記生体情報取得部が測定した生体情報の時間変動をもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析部と、
前記位置情報取得部が取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定部と、
前記心理状態解析部が解析した心理状態と前記店舗特定部が特定した店舗とを関連づけて格納する店舗評価格納部と、
前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で公開する情報提供部とを含み、
前記クライアント装置は、前記生体情報取得部と前記位置情報取得部とを含み、
前記サーバは、前記店舗評価格納部と前記情報提供部とを含み、
前記心理状態解析部と前記店舗特定部とは、前記クライアント装置または前記サーバの少なくともいずれか一方に含まれることを特徴とする情報公開システム。
【請求項2】
前記情報提供部は、前記心理状態解析部が解析したユーザの心理状態を、心理状態毎に異なる態様で地図上に表示して公開することを特徴する請求項1に記載の情報公開システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記クライアント装置を使用するユーザのコメントを取得するコメント取得部をさらに含み、
前記情報提供部は、前記コメント取得部が取得したコメントを、前記地図と関連づけてさらに公開することを特徴とする請求項2に記載の情報公開システム。
【請求項4】
前記生体情報取得部は、ユーザの心拍の間隔の時間変動を測定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の情報公開システム。
【請求項5】
前記クライアント装置または前記サーバの少なくともいずれか一方は、前記クライアント装置を使用するユーザ毎に、当該ユーザと紐付けて当該ユーザの心拍の間隔の時間変動の統計量を格納する生体情報格納部をさらに含み、
前記心理状態解析部は、前記生体情報取得部が測定した心拍の間隔の時間変動と前記生体情報格納部を参照して取得した統計量とをもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析することを特徴とする請求項4に記載の情報公開システム。
【請求項6】
クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含むシステムで実行される情報公開方法あって、
前記クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を測定する生体情報取得ステップと、
前記クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得ステップと、
測定した生体情報の時間変動をもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析ステップと、
取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定ステップと、
解析した心理状態と特定した店舗とを関連づけて店舗評価格納部に格納する格納ステップと、
前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で提示する情報提供ステップとを含み、
前記クライアント装置は、前記生体情報取得ステップと前記位置情報取得ステップとを実行し、
前記サーバは、前記格納ステップと前記情報提供ステップとを実行し、
前記心理状態解析ステップと前記店舗特定ステップとは、前記クライアント装置または前記サーバの少なくともいずれか一方が実行することを特徴とする情報公開方法。
【請求項7】
クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含むシステムで実行されるプログラムあって、
前記クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を測定する生体情報取得機能と、
前記クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得機能と、
測定した生体情報の時間変動をもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析機能と、
取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定機能と、
解析した心理状態と特定した店舗とを関連づけて店舗評価格納部に格納する格納機能と、
前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で提示する情報提供機能とを含み、
前記プログラムは、
前記生体情報取得機能と前記位置情報取得機能とを前記クライアント装置に実現させ、 前記格納機能と前記情報提供機能とを前記サーバに実現させ、
前記心理状態解析機能と前記店舗特定機能とは、前記クライアント装置または前記サーバの少なくともいずれか一方に実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含む情報公開システムにおける前記サーバであって、
前記クライアント装置は、
前記クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を測定する生体情報取得部と、
前記クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得部とを含み、
前記クライアント装置または本サーバの少なくとも一方は、
前記生体情報取得部が測定した生体情報の時間変動をもとに、前記クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析部と、
前記位置情報取得部が取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定部とを含み、
本サーバは、
前記心理状態解析部が解析した心理状態と前記店舗特定部が特定した店舗とを関連づけて格納する店舗評価格納部と、
前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で提示する情報提供部とを含むことを特徴とする情報公開システムにおけるサーバ。
【請求項9】
クライアント装置と、前記クライアント装置からネットワークを介して送信される情報を収集し、当該情報をネットワークを介して公開するサーバとを含む情報公開システムにおける前記クライアント装置であって、
本クライアント装置は、
本クライアント装置を使用するユーザの生体情報の時間変動を測定する生体情報取得部と、
本クライアント装置の存在位置を取得する位置情報取得部とを含み、
本クライアント装置または前記サーバの少なくとも一方は、
前記生体情報取得部が測定した生体情報の時間変動をもとに、本クライアント装置を使用するユーザの心理状態を解析する心理状態解析部と、
前記位置情報取得部が取得した位置情報をもとにユーザが所在する店舗を特定する店舗特定部とを含み、
前記サーバは、
前記心理状態解析部が解析した心理状態と前記店舗特定部が特定した店舗とを関連づけて格納する店舗評価格納部と、
前記店舗評価格納部を参照して、前記店舗における複数のユーザの心理状態をネットワークを介して閲覧可能な態様で提示する情報提供部とを含むことを特徴とする情報公開システムにおけるクライアント装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−89035(P2013−89035A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229054(P2011−229054)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】