説明

情報処理システム、情報処理装置、転送プログラム、および、転送方法

【課題】すべての転送用ファイルを受信完了していない状態でも受信済みの転送用ファイルに含まれる転送対象ファイルを復元可能とする。
【解決手段】複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、第3のファイルを構成する第1のファイルの構成と第3のファイルの識別子とを含む構成情報に基づいて、第3のファイルを生成する手段と、構成情報を送信する手段と、第3のファイルを送信する手段とを有する第1の情報処理装置と、構成情報を受信する手段と、第3のファイルを受信する手段と、構成情報に基づいて第3のファイルから第1のファイルを復元した第4のファイルを生成する手段とを有する第2の情報処理装置とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理システム、情報処理装置、転送プログラム、および、転送方法に関し、特に、ファイルを分割転送する情報処理システム、情報処理装置、転送プログラム、および、転送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術として、特許文献1に記載された技術がある。この技術は、ファイル送信側において、複数の転送対象ファイルを連結して1つの連結ファイルを生成し、この連結ファイルを一定サイズの転送ファイルに分割して送信する技術である。そして、特許文献1に記載された技術は、ファイル受信側において、すべての転送ファイルを受信して1つの連結ファイルに結合し、この連結ファイルを転送対象ファイル単位に分割して復元する技術である。
【0003】
また、他の関連技術として、特許文献2あるいは特許文献3に記載された技術がある。これらの技術は、複数のファイルを、ファイルごとの順位を定義した仮想結合ファイルに基づいて、仮想的に1つのファイルとして取り扱うことを可能とする技術である。
【0004】
また、他の関連技術として、特許文献4に記載された技術がある。この技術は、分割されたファイルの分割ファイル名と各分割ファイルのファイルサイズ情報に基づいてファイルをアクセスする技術である。
【0005】
【特許文献1】特開2001−282634
【特許文献2】特開2002−368935
【特許文献3】特開2003−036192
【特許文献4】特開2004−287601
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これら関連する技術では、連結ファイルを作成することなく転送用ファイルを生成することができないという問題点があった。その理由は、複数の転送対象ファイルを連結して1つの連結ファイルを生成し、この連結ファイルを一定サイズの転送用ファイルに分割していたためである。また、これら関連する技術では、すべての転送用ファイルが転送先にそろうまで元の転送対象ファイルを復元したファイルを使用することができないという問題があった。その理由は、すべての転送用ファイルを受信して1つの連結ファイルに結合し、この連結ファイルを転送対象ファイル単位に分割して復元していたためである。
【0007】
本発明の目的は、上述した課題を解決する情報処理システム、情報処理装置、転送プログラム、および、転送方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の情報処理システムは、複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成と前記第3のファイルの識別子とを含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する手段と、
前記構成情報を送信する手段と、
前記第3のファイルを送信する手段と、
を有する第1の情報処理装置と、
前記構成情報を受信する手段と、
前記第3のファイルを受信する手段と、
前記構成情報に基づいて前記第3のファイルから前記第1のファイルを復元した第4のファイルを生成する手段と、
を有することを特徴とする第2の情報処理装置と、
を有する。
【0009】
本発明の情報処理装置は、複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成を含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する手段
を有する。
【0010】
本発明のプログラムは、複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成を含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する処理を、
コンピュータに実行させる。
【0011】
本発明の方法は、コンピュータが、複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成を含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の情報処理システムの効果は、すべての転送用ファイルを受信完了していない状態であっても、受信済みの転送用ファイルに含まれる転送対象ファイルを復元した復元ファイルを生成し、使用可能とすることができることである。
【0013】
本発明の情報処理装置、転送プログラム、および、転送方法の効果は、連結ファイルを作成することなく、転送用ファイルを生成可能とすることができることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。説明に先立って、以下で使用する用語、記載方法について説明する。
【0015】
転送対象ファイルは、一般的に第1のファイルと呼ぶことができる。仮想連結ファイルは、一般的に第2のファイルと呼ぶことができる。転送用ファイルは、一般的に第3のファイルと呼ぶことができる。復元ファイルは、一般的に第4のファイルと呼ぶことができる。
【0016】
また、以下の実施の形態に記載した各構成要素は、ハードウェア回路で実現されても良いし、コンピュータや情報処理装置のプロセッサが、記憶部に格納されたプログラムを読み出して実行することで実現されても良い。
【0017】
また、各構成要素の物理的な構成は、以下の実施の形態の記載に限定されることは無く、独立して存在しても良いし、組み合わされて存在しても良いし、または、分離して構成されても良い。
【0018】
また、情報処理装置は、たとえば、コンピュータ、サーバ、パーソナルコンピュータ、クライアント、端末装置、記憶装置、通信装置などであって良い。
【0019】
また、以下の説明中、“『”と“』”とで囲まれた、名称や値はすべて、説明のための一例であり、本発明の実施の形態、あるいは、本発明を限定するものではない。
【0020】
図1は、本発明の第1の実施の形態の情報処理システム100の構成を示す。情報処理システム100は、情報処理装置200と情報処理装置300とを有している。情報処理装置200と情報処理装置300はネットワーク(図示しない)で接続されている。
【0021】
情報処理装置200は、実行部210と、転送対象ファイル格納部220とを有している。転送対象ファイル格納部220は、たとえば、ネットワーク経由で接続された他の装置にあっても良い。また、転送対象ファイル格納部220は、たとえば、必要な場合に情報処理装置200に搭載されるリムーバブルデバイスであっても良い。
【0022】
実行部210は、構成情報生成手段201と、転送用ファイル生成手段202と送信手段203とを有している。
【0023】
情報処理装置300は、実行部310と、復元ファイル格納部320とを有している。復元ファイル格納部320は、たとえば、ネットワーク経由で接続された他の装置にあっても良い。また、復元ファイル格納部320は、たとえば、必要な場合に情報処理装置200に搭載されるリムーバブルデバイスであっても良い。
【0024】
実行部310は、受信手段304と復元手段305とを有している。
【0025】
次に、具体的な例を示して、第1の実施の形態の動作を説明する。
【0026】
図2は、転送対象ファイル格納部220の構成を示す。転送対象ファイル格納部220は、図示しない手段によって書き込まれる転送対象ファイル221を格納する。たとえば、転送対象ファイル格納部220は、ファイル名が『F1』、サイズ値が『30MB』の転送対象ファイル221を格納している。なお、ファイル名や、サイズ値は、転送対象ファイル格納部220の図示しないインデックス部に格納されている。以下の説明では、ファイル名『F1』のサイズ値は、『S1』とも呼ぶ。さらに、転送対象ファイル格納部220は、ファイル名が『F2』、サイズ値が『30MB』の転送対象ファイル221を格納している。以下の説明では、ファイル名『F2』のサイズ値は、『S2』とも呼ぶ。さらに、転送対象ファイル格納部220は、ファイル名が『F3』、サイズ値が『30MB』の転送対象ファイル221を格納している。以下の説明では、ファイル名『F3』のサイズ値は、『S3』とも呼ぶ。さらに、転送対象ファイル格納部220は、ファイル名が『F4』、サイズ値が『100MB』の転送対象ファイル221を格納している。以下の説明では、ファイル名『F4』のサイズ値は、『S4』とも呼ぶ。転送対象ファイル221は、4に限られるわけではなく、3以下でも、5以上でも良い。また、以下の説明において、転送対象ファイル格納部220に格納されたいずれかの任意の転送対象ファイル221は、ファイル名『Fn』、サイズ値『Sn』と示す。
【0027】
図3は、転送用ファイル生成手段202が生成する転送用ファイル241の例を示す。転送用ファイル生成手段202は、たとえば、ファイル名が『X1』、『X2』、『X3』あるいは『X4』、サイズが「あらかじめ定められた転送用ファイル241のサイズ(以下、SIZEと呼ぶ)」の転送用ファイル241を生成する。また、転送用ファイル生成手段202は、たとえば、ファイル名が『X1』、『X2』、『X3』あるいは『X4』、サイズが「SIZE以下のサイズ」の転送用ファイル241を生成する。また、以下の説明において、転送用ファイル生成手段202が生成するいずれかの任意の転送用ファイル241は、ファイル名『Xn』と示す。
【0028】
図4は、構成情報生成手段201が生成する構成情報ファイル250の構成を示す。構成情報ファイル250は、仮想連結ファイル260(図9(1)参照)を、あらかじめ定められたサイズで分割して転送用ファイル241を生成する場合の、転送用ファイル241を構成する転送対象ファイル221の構成を含む。仮想連結ファイル260は、複数の転送対象ファイル221を1つの連続したファイルと見做したものである。
【0029】
構成情報ファイル250は、転送用ファイル241のファイル名を『[』と『]』とで囲んだ識別子251と、その転送用ファイル241に格納される転送対象ファイル221のファイル名とサイズ値のセットである分割情報252とを含む。構成情報ファイル250は、行単位に、1つの識別子251または1つの分割情報252が、格納されている。
【0030】
図5は、図示しない手段によって構成情報生成手段201に、与えられる、あるいは、あらかじめ与えられた、転送対象ファイルリスト230の例を示す。転送対象ファイルリスト230は、転送対象ファイル格納部220に格納されている転送対象ファイル221のうちのいずれを転送するかを示す一覧表である。
【0031】
図6は、情報処理装置200の処理のフローチャートである。
【0032】
情報処理装置200が図6に示すフローチャートの処理を開始する契機は、たとえば図示しないオペレータからの支持入力でも良いし、たとえば図示しない内部のタイマやイベントによるトリガでも良いし、たとえば情報処理装置300からの要求でも良い。
【0033】
フローチャートの開始(ステップA0)の時点において、SIZEは、あらかじめ『50MB』と定められているものとする。また、構成情報ファイル250は、初期設定された状態、すなわち、データが書き込まれていない状態であるとする。また、転送対象ファイル221は、図2に示すように、あらかじめ格納されているものとする。また、転送対象ファイルリスト230は、図5に示すように、あらかじめ与えられているものとする。
【0034】
なお、以下の説明において、転送対象ファイル格納部220の転送対象ファイル221をアクセスする際の、たとえばアドレッシングや、ポインタ等の制御に関しては、本発明の本質的な部分ではなく、当業者にとって単なる設計事項であるため、記載を省略する。また、転送用ファイル241、構成情報ファイル250、転送対象ファイルリスト230をアクセスする際の、たとえばアドレッシングや、ポインタ等の制御に関しても、同様に、記載を省略する。
【0035】
また、以下の説明において、ファイルのデータの書き込み、読み出しの際の、たとえば、ファイルがない場合のエラー処理に関しても、本発明の本質的な部分ではなく、当業者にとって単なる設計事項であるため、記載を省略する。また、たとえば、新規ファイルの生成、同名ファイルへの上書きや、追加書き込み等の制御に関しても、同様に、記載を省略する。
【0036】
構成情報生成手段201は、構成情報ファイル250を生成する(ステップA1)。
【0037】
転送用ファイル生成手段202は、構成情報ファイル250に基づいて、転送用ファイル241を生成する(ステップA2)。
【0038】
送信手段203は、構成情報ファイル250を送信する(ステップA3)。
【0039】
送信手段203は、転送用ファイル241を送信する(ステップA4)。
【0040】
送信手段203は、すべての転送用ファイル241を送信完了したか否かを確認する(未送信の転送用ファイル241はあるか?)(ステップA5)。そして、送信手段203は、送信完了していない場合(ステップA5で、YES)、次の転送用ファイル241を送信する(ステップA4)。また、情報処理装置200は、送信完了した場合(ステップA5で、NO)、処理を終了する。
【0041】
以下に、ステップA1の詳細動作を説明する。図7、図8は、ステップA1の詳細動作を示すフローチャートである。
【0042】
構成情報生成手段201は、生成中の転送用ファイル241のサイズの計算値(以下、SUMと呼ぶ)を、0に初期化する(SUMを0に初期化)(ステップA101)。
【0043】
次に、構成情報生成手段201は、転送用ファイル241のファイル名『Xn』を示す識別子251『[Xn]』を、構成情報ファイル250に出力する(ステップA102)。
【0044】
次に、構成情報生成手段201は、転送対象ファイルリスト230を参照して、未処理の転送対象ファイル221があるか否かを確認する(未処理『Fn』はあるか?)(ステップA103)。
【0045】
そして、構成情報生成手段201は、未処理の転送対象ファイル221が無い場合(ステップA103で、NO)、構成情報ファイル250の最終行が識別子251であるか否かを確認する(最終行は、『[』始まり?)(ステップA130)。
【0046】
そして、構成情報生成手段201は、構成情報ファイル250の最終行が識別子251である場合(ステップA130で、YES)、構成情報ファイル250の最終行を削除する(ステップA131)。そして、構成情報生成手段201は、処理を終了する(ステップA133)。
【0047】
また、構成情報生成手段201は、構成情報ファイル250の最終行が識別子251でない場合(ステップA130で、NO)、処理を終了する(ステップA133)。
【0048】
また、構成情報生成手段201は、未処理の転送対象ファイル221がある場合(ステップA103で、YES)、転送対象ファイル格納部220から、転送対象ファイル221のファイル名『Fn』のサイズ値『Sn』を取得する(ステップA107)。そして、構成情報生成手段201は、サイズ値『Sn』をSUMに加算する(ステップA108)。
【0049】
次に、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する(ステップA110)。
【0050】
そして、構成情報生成手段201は、SUMがSIZE未満の場合(ステップA110で、SUM<SIZE)、ファイル名『Fn』とサイズ値『Sn』のセットである分割情報252『Fn/Sn』を構成情報ファイル250に出力する(ステップA111)。
【0051】
また、構成情報生成手段201は、SUMがSIZEと等しい場合(ステップA110あるいはステップA120で、SUM=SIZE)、分割情報252『Fn/Sn』を構成情報ファイル250に出力する(ステップA113)。
【0052】
また、構成情報生成手段201は、SUMがSIZEを超えた場合(ステップA110あるいはステップA120で、SUM>SIZE)、SUMからSIZEを減算した値『Sn(2)』を算出し、『Sn(2)』をSUMとする(ステップA115)。
【0053】
SUM=『Sn(2)』=SUM−SIZE。
【0054】
そして、構成情報生成手段201は、サイズ値『Sn』から『Sn(2)』を減算した値を分割したサイズ値『S1(1)』として算出する(ステップA116)。
【0055】
『S1(1)』=『Sn』−『Sn(2)』。
【0056】
そして、構成情報生成手段201は、ファイル名『Fn』とサイズ値『Sn(1)』のセットである分割情報252『Fn/Sn(1)』を構成情報ファイル250に出力する(ステップA117)。
【0057】
次に、構成情報生成手段201は、転送用ファイル241のファイル名『Xn』を示す識別子251『[Xn]』を、構成情報ファイル250に出力する(ステップA118)。
【0058】
次に、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する(ステップA120)。
【0059】
そして、構成情報生成手段201は、SUMがSIZE未満の場合(ステップA120で、SUM<SIZE)、ファイル名『Fn』とサイズ値『Sn(2)』のセットである分割情報252を構成情報ファイル250に出力する。ここでの分割情報252は、『Fn/Sn(2)』である。(ステップA121)。
【0060】
また、構成情報生成手段201は、SUMがSIZEと等しい場合(ステップA120で、SUM=SIZE)、ステップA113へ進む。
【0061】
また、構成情報生成手段201は、SUMがSIZEを超えた場合(ステップA120で、SUM>SIZE)、ステップA115へ進む。
【0062】
次に、図7および図8の動作を、図2の転送対象ファイル格納部220と図5の転送対象ファイルリスト230とから、図4の構成情報ファイル250が生成される場合を例に説明する。
【0063】
処理を開始すると、まずステップA101において、構成情報生成手段201は、SUMを0に初期化する。
【0064】
次にステップA102において、構成情報生成手段201は、最初の識別子251『[X1]』を構成情報ファイル250に出力する。
【0065】
次にステップA103において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイルリスト230を参照して、未処理の転送対象ファイル221があるか否かを確認する。ここで、構成情報生成手段201は、未処理の転送対象ファイル221として『F1』があることを検出する。
【0066】
次にステップA107において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイル格納部220から、転送対象ファイル221のファイル名『F1』のサイズ値『S1』(『S1』=『30MB』)を取得する。そしてステップA108において、構成情報生成手段201は、サイズ値『30MB』をSUMに加算(SUM=『30MB』となる)する。
【0067】
次にステップA110において、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する。そして、構成情報生成手段201は、SUM(=『30MB』)<SIZE(=『50MB』)であることを検出する。そして、ステップA111において、構成情報生成手段201は、ファイル名『F1』とサイズ値『30MB』のセットを分割情報252『F1/30MB』として、構成情報ファイル250に出力する。
【0068】
次にステップA103において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイルリスト230を参照して、未処理の転送対象ファイル221があるか否かを確認する。ここで、構成情報生成手段201は、未処理の転送対象ファイル221として『F2』があることを検出する。
【0069】
次にステップA107において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイル格納部220から、転送対象ファイル221のファイル名『F2』のサイズ値『S2』(『S2』=『30MB』)を取得する。そしてステップA108において、構成情報生成手段201は、サイズ値『30MB』をSUMに加算する(SUM=『60MB』となる)。
【0070】
次にステップA110において、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する。そして、構成情報生成手段201は、SUM=(『60MB』)>SIZE(=『50MB』)であることを検出する。そして、ステップA115において、構成情報生成手段201は、SUMからSIZEを減算(SUM=『10MB』となる)し、『S2(2)』=『10MB』を算出する。さらにステップA116において、構成情報生成手段201は、『S2』から『S2(2)』を減算し、サイズ値『S2(1)』=『20MB』を算出する。そしてステップA117において、構成情報生成手段201は、ファイル名『F2』とサイズ値『20MB』のセットを分割情報252『F2/20MB』として、構成情報ファイル250に出力する。
【0071】
次にステップA118において、構成情報生成手段201は、次の識別子251『[X2]』を構成情報ファイル250に出力する。
【0072】
次にステップA120において、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する。そして、構成情報生成手段201は、SUM(=『10MB』)<SIZE(=『50MB』)であることを検出する。そして、ステップA121において、構成情報生成手段201は、ファイル名『F2』とサイズ値『10MB』のセットを分割情報252『F2/10MB』として構成情報ファイル250に出力する。
【0073】
次にステップA103において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイルリスト230を参照して、未処理の転送対象ファイル221があるか否かを確認する。ここで、構成情報生成手段201は、未処理の転送対象ファイル221として『F3』があることを検出する。
【0074】
次にステップA107において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイル格納部220から、転送対象ファイル221のファイル名『F3』のサイズ値『S3』(『S3』=『40MB』)を取得する。そしてステップA108において、構成情報生成手段201は、サイズ値『40MB』をSUMに加算(SUM=『50MB』となる)する。
【0075】
次にステップA110において、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する。そして、構成情報生成手段201は、SUM(=『50MB』)=SIZE(=『50MB』)であることを検出する。そして、ステップA111において、構成情報生成手段201は、ファイル名『F3』とサイズ値『40MB』のセットを分割情報252『F3/40MB』として構成情報ファイル250に出力する。
【0076】
次にステップA101において、構成情報生成手段201は、SUMを0に初期化する。
【0077】
次にステップA102において、構成情報生成手段201は、次の識別子251『[X3]』を構成情報ファイル250に出力する。
【0078】
次にステップA103において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイルリスト230を参照して、未処理の転送対象ファイル221があるか否かを確認する。ここで、構成情報生成手段201は、未処理の転送対象ファイル221として『F4』があることを検出する。
【0079】
次にステップA107において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイル格納部220から、転送対象ファイル221のファイル名『F4』のサイズ値『S4』(『S4』=『90MB』)を取得する。そしてステップA108において、構成情報生成手段201は、サイズ値『90MB』をSUMに加算(SUM=『90MB』となる)する。
【0080】
次にステップA110において、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する。そして、構成情報生成手段201は、SUM=(『90MB』)>SIZE(=『50MB』)であることを検出する。そしてステップA115において、構成情報生成手段201は、SUMからSIZEを減算(SUM=『40MB』となる)し、『S4(2)』=『40MB』を算出する。さらにステップA116において、構成情報生成手段201は、『S4』から『S4(2)』を減算し、サイズ値『S4(1)』=『50MB』を算出する。そしてステップA117において、構成情報生成手段201は、ファイル名『F4』とサイズ値『50MB』のセットを分割情報252『F4/50MB』として構成情報ファイル250に出力する。
【0081】
次にステップA120において、構成情報生成手段201は、SUMとSIZEとを比較する。そして、構成情報生成手段201は、SUM(=『40MB』)<SIZE(=『50MB』)であることを検出する。そして、ステップA121において、構成情報生成手段201は、ファイル名『F4』とサイズ値『40MB』のセットを分割情報252『F4/40MB』として構成情報ファイル250に出力する。
【0082】
次にステップA103において、構成情報生成手段201は、転送対象ファイルリスト230を参照して、未処理の転送対象ファイル221があるか否かを確認する。ここで、構成情報生成手段201は、未処理の転送対象ファイル221がないことを検出する。
【0083】
次にステップA130において、構成情報生成手段201は、構成情報ファイル250の最終行が識別子251であるか否かを確認する。ここで、構成情報生成手段201は、構成情報ファイル250の最終行が識別子251でないことを確認する。そしてステップA133において、構成情報生成手段201は、処理を終了する。
【0084】
図9は、図7および図8の動作によって、図2の転送対象ファイル格納部220と図5の転送対象ファイルリスト230とから、図4の構成情報ファイル250が生成される場合のファイルイメージを示すものである。
【0085】
図9(1)は、転送対象ファイルリスト230と、転送対象ファイル格納部220とを参照して、転送対象ファイル221を1つの連続した仮想連結ファイル260と見做したイメージである。
【0086】
図9(2)は、仮想連結ファイル260が、SIZEで区切られたイメージである。
【0087】
図9(3)は、転送対象ファイル221『F2』まで処理した状態の、構成情報ファイル250のイメージである。
【0088】
以上でステップA1の詳細動作の説明を終了する。
【0089】
次に、ステップA2の詳細動作を説明する。
【0090】
転送用ファイル生成手段202は、構成情報ファイル250から1セットの識別子251と対応する分割情報252を取得する。そして、転送用ファイル生成手段202は、分割情報252に基づいて、転送対象ファイル格納部220の転送対象ファイル221からデータを読み出す。そして、転送用ファイル生成手段202は、識別子251に基づいてファイル名を付与し、その読み出したデータを書き込んだ転送用ファイル241を生成する。
【0091】
転送用ファイル生成手段202は、たとえば、識別子251と対応する分割情報252のセットとして、『[X1]』、『F1/S1(1)』、と、『[X2]』、『F1/S1(2)』を読み出す。これは、転送対象ファイル221のデータが2つの転送用ファイル241にまたがる場合の例である。まず、転送用ファイル生成手段202は、転送対象ファイル221『F1』先頭のアドレスから『S1(1)』分データを読み取り、転送用ファイル241『X1』に出力する。次に、転送用ファイル生成手段202は、転送対象ファイル221『F1』の『S1(1)』分データを読み取った次のアドレスから、『S1(2)』分ファイルデータを読み取り、転送用ファイル241『X2』に出力する。
【0092】
また、転送用ファイル生成手段202は、たとえば、識別子251と対応する分割情報252のセットとして、『X1』、『F1/S1』、『F2/S2』を読み出す。これは、転送対象ファイル221のデータが一つの転送用ファイル241に収まる場合の例である。
【0093】
転送用ファイル生成手段202は、転送対象ファイル221『F1』先頭のアドレスから『S1』分データを読み取り、転送用ファイル241『X1』に出力する。そして続けて、転送用ファイル生成手段202は、転送対象ファイル221『F2』先頭のアドレスから『S2』分データを読み取り、転送用ファイル241『X1』に追加出力する。
【0094】
以上でステップA2の詳細動作の説明を終了する。
【0095】
図10は、情報処理装置300の処理のフローチャートである。
【0096】
フローチャートの開始(ステップB0)の時点において、図12に示す復元ファイル格納部320は初期設定されており、復元ファイル321は格納されていないものとする。また、図13に示す復元完了ファイルリスト330は初期設定されており、何も書かれていないものとする。
【0097】
受信手段304は、構成情報ファイル250を受信する(ステップB1)。
【0098】
次に、受信手段304は、転送用ファイル241を受信する(ステップB2)。
【0099】
次に、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、受信した転送用ファイル241に含まれる転送対象ファイル221を復元し、復元完了ファイルリスト330に復元ファイル321のファイル名『Fn』を書き込む(ステップB3)。
【0100】
次に、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、すべての転送用ファイル241について、処理が完了したか否かを確認する(すべての転送用ファイル241の処理完了?)(ステップB4)。そして、情報処理装置300は、すべての転送用ファイル241について、処理が完了した場合(ステップB4で、YES)、処理を終了する(ステップB5)。また、復元手段305は、すべての転送用ファイル241について、処理が完了していない場合(ステップB4で、NO)、ステップB2に進む。
【0101】
なお、復元ファイル321をアクセスする情報処理装置300の図示しない手段は、復元完了ファイルリスト330を参照して、復元ファイル321がアクセス可能か否かを判断する。
【0102】
以下に、ステップB3の詳細動作を説明する。図11は、ステップB3の詳細動作を示すフローチャートである。
【0103】
復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、受信した転送用ファイル241のファイル名『Xn』に対応する分割情報252を取得する(ステップB301)。
【0104】
次に、復元手段305は、分割情報252から復元ファイル321となる転送対象ファイル221のファイル名『Fn』とサイズ値『Sn』、『Sn(1)』または『Sn(2)』を取得する(ステップB302)。
【0105】
次に、復元手段305は、転送用ファイル241『Xn』から、サイズ値『Sn』、『Sn(1)』または『Sn(2)』分のデータを読み出し、復元ファイル321『Fn』にそのデータを書き込む(ステップB303)。
【0106】
次に、復元手段305は、処理した分割情報252が取得した分割情報252の内の最後の分割情報252であるか否かを確認する(最後の分割情報252?)(ステップB304)。そして、復元手段305は、処理した分割情報252が取得した分割情報252の内の最後の分割情報252でない場合(ステップB304で、NO)、次の分割情報252について、ステップB305の処理を実行する。すなわち、復元手段305は、復元完了ファイルリスト330に復元ファイル321のファイル名『Fn』を書き込む(ステップB305)。
【0107】
そして、復元手段305は、処理した分割情報252が取得した分割情報252の内の最後の分割情報252である場合(ステップB304で、YES)、ステップB305の処理を実行する。すなわち、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、受信した転送用ファイル241のファイル名『Xn』の次の、転送用ファイル241の識別子251『[Xn]』に対応する分割情報252を取得する(ステップB306)。
【0108】
次に、復元手段305は、最後の分割情報252の『Fn』と、ステップB306で取得した分割情報252の『Fn』が同じであるか否かを確認する(『Fn』は同じ?)(ステップB307)。そして、復元手段305は、最後の分割情報252の『Fn』と、ステップB306で取得した分割情報252の『Fn』が同じである場合(ステップB307で、YES)、ステップB3の処理を終了する(ステップB309)。また、復元手段305は、最後の分割情報252の『Fn』と、ステップB306で取得した分割情報252の『Fn』が同じでない場合(ステップB307で、NO)、ステップB308の処理を実行する。すなわち、復元手段305は、復元完了ファイルリスト330に復元ファイル321のファイル名『Fn』を書き込む(ステップB308)。そして、復元手段305は、ステップB3の処理を終了する(ステップB309)。
【0109】
以上でステップB4の詳細動作の説明を終了する。
【0110】
次に、図10のステップB2からステップB4の動作について、図11のステップB3の動作を主に、図4の構成情報ファイル250と図3の転送用ファイル241とを受信して、図12に示す復元ファイル321を生成する場合を例にして説明する。
【0111】
まずステップB2において、受信手段304は、転送用ファイル241『X1』を受信する。
【0112】
次にステップB301において、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、受信した転送用ファイル241のファイル名『X1』に対応する分割情報252を取得する。ここで取得する分割情報252は、『F1/30MB』と『F2/20MB』である。
【0113】
次にステップB302において、復元手段305は、一つ目の分割情報252『F1/30MB』から復元ファイル321となる転送対象ファイル221のファイル名『F1』とサイズ値『30MB』を取得する。
【0114】
次にステップB303において、復元手段305は、転送用ファイル241『X1』の先頭から、サイズ値『30MB』分のデータを読み出し、復元ファイル321『F1』にそのデータを書き込む。
【0115】
次にステップB304において、復元手段305は、処理した分割情報252『F1/30MB』が取得した分割情報252『F1/30MB』と『F2/20MB』の内の最後の分割情報252であるか否かを確認する。ここで、復元手段305は、処理した分割情報252『F1/30MB』が取得した分割情報252『F1/30MB』と『F2/20MB』の内の最後の分割情報252でないことを検出する。
【0116】
そしてステップB305において、復元手段305は、復元完了ファイルリスト330に復元ファイル321のファイル名『F1』を書き込む。
【0117】
次にステップB302において、復元手段305は、二つ目の分割情報252『F2/20MB』から復元ファイル321となる転送対象ファイル221のファイル名『F2』とサイズ値『20MB』を取得する。
【0118】
次にステップB303において、復元手段305は、転送用ファイル241『X1』のサイズ値『20MB』分のデータを読み出した次のアドレスから、サイズ値『20MB』分のデータを読み出し、復元ファイル321『F2』にそのデータを書き込む。
【0119】
次にステップB304において、復元手段305は、処理した分割情報252『F2/20MB』が取得した分割情報252『F1/30MB』と『F2/20MB』の内の最後の分割情報252であるか否かを確認する。ここで、復元手段305は、処理した分割情報252『F2/20MB』が取得した分割情報252『F1/30MB』と『F2/20MB』の内の最後の分割情報252であることを検出する。
【0120】
そしてステップB306において、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、受信した転送用ファイル241のファイル名『X1』の次の、転送用ファイル241の識別子251『[X2]』に対応する分割情報252を取得する。ここで取得する分割情報252は、『F2/10MB』と『F3/40MB』である。
【0121】
次にステップB307において、復元手段305は、最後の分割情報252の『F2』と、ステップB306で取得した分割情報252の『F2』が同じであるか否かを確認する。ここで、復元手段305は、最後の分割情報252の『F2』と、ステップB306で取得した分割情報252の『F2』が同じであることを検出する。
【0122】
そしてステップB309において、復元手段305は、ステップB3の処理を終了する。
【0123】
次にステップB4において、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、すべての転送用ファイル241について、処理が完了したか否かを確認する。ここで、復元手段305は、すべての転送用ファイル241について、処理が完了していないことを検出する。
【0124】
次にステップB2において、受信手段304は、転送用ファイル241『X2』を受信する。
【0125】
次にステップB301において、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、受信した転送用ファイル241のファイル名『X2』に対応する分割情報252を取得する。ここで取得する分割情報252は、『F2/10MB』と『F3/40MB』である。
【0126】
次にステップB302において、復元手段305は、一つ目の分割情報252『F2/10MB』から復元ファイル321となる転送対象ファイル221のファイル名『F2』とサイズ値『10MB』を取得する。
【0127】
次にステップB303において、復元手段305は、転送用ファイル241『X2』の先頭から、サイズ値『10MB』分のデータを読み出し、復元ファイル321『F2』の先に書き込んだ『20MB』のデータの次のアドレスから、そのデータを書き込む。
【0128】
次にステップB304において、復元手段305は、処理した分割情報252『F2/10MB』が取得した分割情報252『F2/10MB』と『F3/40MB』の内の最後の分割情報252であるか否かを確認する。ここで、復元手段305は、処理した分割情報252『F2/10MB』が取得した分割情報252『F2/10MB』と『F3/40MB』の内の最後の分割情報252でないことを検出する。
【0129】
そしてステップB305において、復元手段305は、復元完了ファイルリスト330に復元ファイル321のファイル名『F2』を書き込む。
【0130】
次にステップB302において、復元手段305は、二つ目の分割情報252『F3/40MB』から復元ファイル321となる転送対象ファイル221のファイル名『F3』とサイズ値『40MB』を取得する。
【0131】
次にステップB303において、復元手段305は、転送用ファイル241『X2』のサイズ値『10MB』分のデータを読み出した次のアドレスから、サイズ値『40MB』分のデータを読み出し、復元ファイル321『F3』にそのデータを書き込む。
【0132】
次にステップB304において、復元手段305は、処理した分割情報252『F3/40MB』が取得した分割情報252『F2/10MB』と『F3/40MB』の内の最後の分割情報252であるか否かを確認する。ここで、復元手段305は、処理した分割情報252『F3/40MB』が取得した分割情報252『F2/10MB』と『F3/40MB』の内の最後の分割情報252であることを検出する。
【0133】
そしてステップB306において、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、受信した転送用ファイル241のファイル名『X2』の次の、転送用ファイル241の識別子251『[X3]』に対応する分割情報252を取得する。ここで取得する分割情報252は、『F4/50MB』である。
【0134】
次にステップB307において、復元手段305は、最後の分割情報252の『F3』と、ステップB306で取得した分割情報252の『F4』が同じであるか否かを確認する。ここで、復元手段305は、最後の分割情報252の『F3』と、ステップB306で取得した分割情報252の『F4』が同じでないことを検出する。
【0135】
そしてステップB308において、復元手段305は、復元完了ファイルリスト330に復元ファイル321のファイル名『F3』を書き込む。
【0136】
そしてステップB309において、復元手段305は、ステップB3の処理を終了する。
【0137】
次にステップB4において、復元手段305は、構成情報ファイル250を参照して、すべての転送用ファイル241について、処理が完了したか否かを確認する。ここで、復元手段305は、すべての転送用ファイル241について、処理が完了していないことを検出する。
【0138】
更に処理は続くが、同様の処理であり、容易に理解可能であるため詳細は省略する。こうして、図12に示す復元ファイル321と図13に示す復元完了ファイルリスト330が生成される。
【0139】
図14は、図10、図11の動作によって、図4の構成情報ファイル250と図3の転送用ファイル241とから、図12の復元ファイル321が復元される場合のファイルイメージを示すものである。
【0140】
図14(1)は、転送用ファイル241『X1』を受信し、復元ファイル321『F1』と復元ファイル321『F2』を生成した、『X1』処理後イメージである。この時点で、復元ファイル321『F1』は完全に復元されており、使用可能となっている。
【0141】
図14(2)は、転送用ファイル241『X2』を受信し、復元ファイル321『F2』に追加のデータを書き込み、復元ファイル321『F3』を生成したイメージである。この時点で、復元ファイル321『F1』、『F2』、『F3』は完全に復元されており、使用可能となっている。
【0142】
図14(3)は、転送用ファイル241『X3』を受信し、復元ファイル321『F4』を生成したイメージである。この時点で、復元されている復元ファイル321に変化はない。
【0143】
図14(4)は、転送用ファイル241『X4』を受信し、復元ファイル321『F4』に追加のデータを書き込んだイメージである。この時点で、復元ファイル321『F1』、『F2』、『F3』、『F4』のすべてが完全に復元されており、使用可能となっている。
【0144】
以上で、図11のステップB3の動作を主にした、図10のステップB2からステップB4の動作についての説明を終了する。
【0145】
図15は、本実施形態の特徴的な構成要素を示す。
【0146】
情報処理装置200の構成情報生成手段201が、構成情報ファイル250を生成する。そして、情報処理装置200の転送用ファイル生成手段202が構成情報ファイル250に基づいて、転送用ファイル241を生成する。そして、情報処理装置200の送信手段203が構成情報ファイル250、転送用ファイル241を送信する。
【0147】
そして、情報処理装置300の受信手段304が、構成情報ファイル250、転送用ファイル241を受信する。そして、情報処理装置300の復元手段305が、構成情報ファイル250に基づいて、復元ファイル321を生成する。
【0148】
本実施形態の第1の効果は、すべての転送用ファイルを受信完了していない状態であっても、受信済みの転送用ファイルに含まれる転送対象ファイルを復元した復元ファイルを生成し、使用可能とすることができることである。その理由は、情報処理装置が、転送対象ファイルと転送用ファイルの関係を示した構成情報ファイルに基づき、転送対象ファイルから転送用ファイルを生成し、転送用ファイルから復元ファイルを生成するからである。
【0149】
本実施形態の第2の効果は、連結ファイルを作成することなく、転送用ファイルを生成可能とすることができることである。その理由は、仮想連結ファイルに基づいて構成情報ファイルを生成するからである。
【0150】
本発明の第3の効果は、転送用ファイルをすべて連結したファイルを実際に作成することなく復元ファイルを生成できることである。その理由は、構成情報ファイルに基づいて、復元ファイルを生成するからである。
【0151】
次に、本発明の第2の実施の形態について図16を参照して説明する。図16は、本発明の第2の実施の形態の情報処理システム110の構成を示す。情報処理システム110は、情報処理装置400とファイルサーバ500とを有している。情報処理装置400とファイルサーバ500とはネットワーク(図示しない)で接続されている。
【0152】
情報処理装置400は、実行部410と、転送対象ファイル格納部220と、復元ファイル格納部320とを有している。転送対象ファイル格納部220と、復元ファイル格納部320とは、第1の実施の形態で説明したものと同じである。
【0153】
実行部410は、構成情報生成手段201と、転送用ファイル生成手段202と、送信手段203と、受信手段304と、復元手段305と、サイズ設定手段406とを有している。構成情報生成手段201と、転送用ファイル生成手段202と、送信手段203と、受信手段304と、復元手段305とは、第1の実施の形態で説明したものと同じである。
【0154】
サイズ設定手段406は、SIZEを設定する手段を有する。SIZEは、たとえば、図示しない入力手段によりオペレータが入力してもよい。また、SIZEは、たとえば、図示しない入力手段により、情報処理装置400の図示しない手段や、ファイルサーバ500や、図示しない他の装置が入力設定してもよい。
【0155】
ファイルサーバ500は、転送ファイル格納部540を有している。転送ファイル格納部540は、構成情報ファイル250と転送用ファイル241とを記憶する。
【0156】
情報処理装置400の構成は、情報処理装置200と情報処理装置300との両方の構成を有している。そして、情報処理装置400の動作は、情報処理装置200と情報処理装置300との両方の動作を行う。すなわち、情報処理装置400は、情報処理装置200と情報処理装置300との両方を包含している。
【0157】
システムの動作の違いに着目すると、第1の実施の形態の情報処理システム100において、情報処理装置200の構成情報ファイル250と転送用ファイル241の送信先は、情報処理装置300である。一方、第2の実施の形態の情報処理システム110において、情報処理装置400の構成情報ファイル250と転送用ファイル241の送信先は、ファイルサーバ500である。
【0158】
また、第1の実施の形態の情報処理システム100において、情報処理装置300の構成情報ファイル250と転送用ファイル241の受信先は、情報処理装置200である。一方、第2の実施の形態の情報処理システム110において、情報処理装置400の構成情報ファイル250と転送用ファイル241の受信先は、ファイルサーバ500である。
【0159】
そして、ファイルサーバ500は、情報処理装置400から構成情報ファイル250と転送用ファイル241とを受信し、転送ファイル格納部540に格納する。また、ファイルサーバ500は、転送ファイル格納部540に記憶されている構成情報ファイル250と転送用ファイル241とを情報処理装置400に送信する。
【0160】
そして、ファイルサーバ500に1回で転送できるファイルサイズが、たとえば『20MB』であれば、サイズ設定手段406は、SIZEを『20MB』に設定する。
【0161】
ファイルサーバ500におけるファイルの送受信動作、格納動作、記憶動作等は、本発明の本質部分ではなく、当業者にとって周知の技術であるため、説明を省略する。
【0162】
本実施形態の効果は、必要に応じてSIZEを変更することができることである。その理由は、サイズ設定手段がSIZEを設定するからである。
【0163】
次に、本発明の第3の実施の形態について図17を参照して説明する。図17(1)は、本発明の第3の実施の形態の情報処理装置900の構成を示す。情報処理装置900は、ファイル生成手段910を有している。図17(2)は、ファイル生成手段910の詳細な構成を示す図である。ファイル生成手段910は、構成情報生成部901と転送用ファイル生成部902とを有している。図17(3)は、転送対象ファイル921の構造を示す図である。ファイル名『Fn』、サイズ値『Sn』はすでに説明したとおりであり、詳細は省略する。図17(4)は、転送用ファイル941の構造を示す図である。ファイル名『Xn』、サイズ値『SIZE』はすでに説明したとおりであり、詳細は省略する。図17(5)は、構成情報950の構造を示す図である。1つの転送用ファイル941に対応する分割情報952が複数ある場合は、『,』で区切られている。そして、転送用ファイル941についての区切りは、『;』で示されている。そして、構成情報950の終端は、『.』で示されている。
【0164】
構成情報生成部901は、仮想連結ファイル260をあらかじめ定められたサイズで分割して転送用ファイル941を生成する場合の、転送用ファイル941を構成する転送対象ファイル921の構成情報950を生成する。仮想連結ファイル260は、複数の転送対象ファイル921を1つの連続したファイルと見做したものである。そして、転送用ファイル生成部902は、生成した構成情報950に基づいて転送用ファイル941を生成する。本動作の詳細は、すでに説明した第1の実施の形態の動作と類似しており、当業者であれば、容易に理解可能であるため、省略する。
【0165】
本実施形態の効果は、連結ファイルを作成することなく、転送用ファイルを生成可能とすることができることである。その理由は、仮想連結ファイルに基づいて構成情報を生成するからである。
【0166】
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0167】
本発明の第4の実施の形態は、図1に示す本発明の第1の実施の形態と同一の構成である。
【0168】
そして、本発明の第4の実施の形態の情報処理装置200は、コンピュータである。そして、情報処理装置200の実行部210は、図示しない記憶手段に格納されたプログラムの制御により第1の実施の形態の処理と同一の処理を実行する。
【0169】
また、本発明の第4の実施の形態の情報処理装置300は、コンピュータである。そして、情報処理装置300の実行部310は、図示しない記憶手段に格納されたプログラムの制御により第1の実施の形態の処理と同一の処理を実行する。
【0170】
本実施形態の効果は、ハードウェアと、ソフトウェアであるプログラムとの協働により処理を実行するので、実現が容易なことである。
【0171】
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0172】
本発明の第5の実施の形態は、図16に示す本発明の第2の実施の形態と同一の構成である。
【0173】
そして、本発明の第5の実施の形態の情報処理装置400は、コンピュータである。そして、情報処理装置400の実行部410は、図示しない記憶手段に格納されたプログラムの制御により第1の実施の形態の処理と同一の処理を実行する。
【0174】
本実施形態の効果は、ハードウェアと、ソフトウェアであるプログラムとの協働により処理を実行するので、実現が容易なことである。
【0175】
次に本発明の第6の実施の形態について説明する。
【0176】
本発明の第6の実施の形態は、図17に示す本発明の第3の実施の形態と同一の構成である。
【0177】
そして、本発明の第6の実施の形態の情報処理装置900は、コンピュータである。そして、情報処理装置900のファイル生成手段910は、図示しない記憶手段に格納されたプログラムの制御により第1の実施の形態の処理と同一の処理を実行する。
【0178】
本実施形態の効果は、ハードウェアと、ソフトウェアであるプログラムとの協働により処理を実行するので、実現が容易なことである。
【産業上の利用可能性】
【0179】
本発明は、たとえば、複数ファイルで構成されるログ情報を1回で転送できるファイルサイズに制限があるファイルサーバを経由してファイルをやり取りし、入手できたものからログ解析を開始する用途に適用できる。
【0180】
また本発明は、たとえば、外部媒体を使ってのファイル移動で移動対象のファイルが複数あり、その合計値が媒体に格納可能なサイズ上限を超える場合に媒体に限界までファイルを格納することで最小限の媒体の着脱回数でファイル移動を行う用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0181】
【図1】本発明の第1、第4の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における転送対象ファイル格納部の構造を示す図である。
【図3】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における転送用ファイルの構造を示す図である。
【図4】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における構成情報ファイルの構造を示す図である。
【図5】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における転送対象ファイルリストの構造を示す図である。
【図6】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における情報処理装置の実行時の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における情報処理装置の実行時の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における情報処理装置の実行時の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1、第2、第3、第4、第5、第6の実施の形態における仮想連結ファイル、仮想連結ファイルと転送用ファイルの関係、および、本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態において生成途中の構成情報ファイルのイメージを示す図である。
【図10】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における情報処理装置の実行時の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における情報処理装置の実行時の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における復元ファイル格納部の構造を示す図である。
【図13】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態における復元完了ファイルリストの構造を示す図である。
【図14】本発明の第1、第2、第4、第5の実施の形態において構成情報ファイルと転送用ファイルとから、復元ファイルが復元される場合のファイルイメージを示す図である。
【図15】本発明の第1、第4の実施の特徴的な構成要素を示すブロック図である。
【図16】本発明の第2、第5の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第3、第6の実施の形態の構成を示すブロック図、転送対象ファイルの構造を示す図、転送用ファイルの構造を示す図および構成情報の構造を示す図である。
【符号の説明】
【0182】
100 情報処理システム
110 情報処理システム
200 情報処理装置
201 構成情報生成手段
202 転送用ファイル生成手段
203 送信手段
210 実行部
220 転送対象ファイル格納部
221 転送対象ファイル
230 転送対象ファイルリスト
241 転送用ファイル
250 構成情報ファイル
251 識別子
252 分割情報
260 仮想連結ファイル
300 情報処理装置
304 受信手段
305 復元手段
310 実行部
320 復元ファイル格納部
321 復元ファイル
330 復元完了ファイルリスト
400 情報処理装置
406 サイズ設定手段
410 実行部
500 ファイルサーバ
540 転送ファイル格納部
900 情報処理装置
901 構成情報生成部
902 転送用ファイル生成部
910 ファイル生成手段
921 転送対象ファイル
941 転送用ファイル
950 構成情報
952 分割情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成と前記第3のファイルの識別子とを含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する手段と、
前記構成情報を送信する手段と、
前記第3のファイルを送信する手段と、
を有する第1の情報処理装置と、
前記構成情報を受信する手段と、
前記第3のファイルを受信する手段と、
前記構成情報に基づいて前記第3のファイルから前記第1のファイルを復元した第4のファイルを生成する手段と、
を有することを特徴とする第2の情報処理装置と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記第1の情報処理装置が、
前記第1のファイルを記憶する手段
を有することを特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1の情報処理装置が、
前記サイズを設定する手段
を有することを特徴とする請求項1または2記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2の情報処理装置が、
前記第4のファイルを記憶する手段
を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第1の情報処理装置が、
前記構成情報を受信する手段と、
前記第3のファイルを受信する手段と、
前記構成情報に基づいて前記第3のファイルから前記第1のファイルを復元した第4のファイルを生成する手段と、
を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1の情報処理装置が、
前記第4のファイルを記憶する手段
を有することを特徴とする請求項5記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2の情報処理装置が、
前記第3のファイルを生成する手段と、
前記構成情報を送信する手段と、
前記第3のファイルを送信する手段と、
を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第2の情報処理装置が、
前記第1のファイルを記憶する手段
を有することを特徴とする請求項7記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第2の情報処理装置が、
前記サイズを設定する手段
を有することを特徴とする請求項7または8記載の情報処理システム。
【請求項10】
複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成を含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する手段
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
前記サイズを設定する手段
を有することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記構成情報は、前記第3のファイルの識別子を更に含み、
前記構成情報を送信する手段と、
前記第3のファイルを送信する手段と、
を有することを特徴とする請求項10または11記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記第1のファイルを記憶する手段
を有することを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記構成情報を受信する手段と、
前記第3のファイルを受信する手段と、
前記構成情報に基づいて前記第3のファイルから前記第1のファイルを復元した第4のファイルを生成する手段と、
を有することを特徴とする請求項12または13記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記第4のファイルを記憶する手段
を有することを特徴とする請求項14記載の情報処理装置。
【請求項16】
複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成を含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する処理を、
コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
前記サイズを設定する処理を、
コンピュータに実行させることを特徴とする請求項16記載のプログラム。
【請求項18】
前記構成情報は、前記第3のファイルの識別子を更に含み、
前記構成情報を送信する処理と、
前記第3のファイルを送信する処理とを、
コンピュータに実行させることを特徴とする請求項16または17記載のプログラム。
【請求項19】
前記構成情報を受信する処理と、
前記第3のファイルを受信する処理と、
前記構成情報に基づいて前記第3のファイルから前記第1のファイルを復元した第4のファイルを生成する処理とを、
コンピュータに実行させることを特徴とする請求項18記載のプログラム。
【請求項20】
コンピュータが、複数の第1のファイルを1つの連続した第2のファイルと見做し、前記第2のファイルをあらかじめ定められたサイズで分割して第3のファイルを生成する場合の、前記第3のファイルを構成する前記第1のファイルの構成を含む構成情報に基づいて、前記第3のファイルを生成する
ことを特徴とする方法。
【請求項21】
コンピュータが、前記サイズを設定する
ことを特徴とする請求項20記載の方法。
【請求項22】
前記構成情報は、前記第3のファイルの識別子を更に含み、
コンピュータが、前記構成情報を送信し、
前記第3のファイルを送信する、
ことを特徴とする請求項20または21記載の方法。
【請求項23】
コンピュータが、前記構成情報を受信し、
前記第3のファイルを受信し、
前記構成情報に基づいて前記第3のファイルから前記第1のファイルを復元した第4のファイルを生成する、
ことを特徴とする請求項22記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−271739(P2009−271739A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−121845(P2008−121845)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(000213301)中部日本電気ソフトウェア株式会社 (56)
【Fターム(参考)】