説明

情報処理システムにおける資源割当装置及び資源割当方法

【課題】たとえ外部から入力される処理要求が処理負担の異なる複数種別の処理要求であったとしても、かつ外部から入力される処理要求数が時間的に変動したとしても、各サーバの処理負担をほぼ均一に維持する。
【解決手段】外部から情報処理システム11へ入力される複数種別の処理要求(種別W1種別W2)の単位時間当たりの処理要求数c1、c2が算出され、算出された種別W1、W2毎の処理要求数c1、c2は、種別毎の処理時間に対応する補正値B1、B2で補正される。したがって、補正後の種別毎の処理要求数cA1、cA2は処理に必要な時間に対応する(比例する)処理要求数となる。補正後の種別毎の処理要求数の加算値(cA1+cA2)から必要なサーバ数D1=[(c1A+c2A)/M]+1を正確に求めることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ負荷分散装置と複数のサーバとが組込まれた情報処理システムに係わり、特に、この情報処理システムにおける負荷状態に応じて、サーバ(資源)の動作(割当数)を制御する情報処理システムにおける資源割当装置、及び情報処理システムにおける資源割当方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、図5に示すように、企業のネットワーク(インターネット)1上に公開されたWebサイトに採用される情報処理システム2においては、多数のクライアント(顧客 消費者)3からの同一IPアドレス(URL)を指定したアクセス要求(処理要求)に短時間で応答するために、1台のサーバ負荷分散装置(ロードバランサー)4と複数台のサーバ5とが組込まれている。各サーバ5には、クライアント(顧客 消費者)3からの例えばホームページ閲覧要求等の処理要求を実現するためのWeb処理部6が組込まれている。
【0003】
サーバ負荷分散装置4は、各クライアント3からネットワーク(インターネット)1を介して入力された同一IPアドレス(URL)を指定した複数のアクセス要求(処理要求)を各サーバ5に割り振る。処理要求が割り振られたサーバ5は、自己のWeb処理部6で処理要求が指定する例えばホームページ閲覧に応じるホームページ送信等の処理を実行する。
【0004】
なお、各サーバ5は、同時に複数の処理を実施可能である。同時にM個の処理が可能であれば、n個のサーバ5が情報処理システム2に組込まれていた場合は、この情報処理システム2で同時に(M×n)個のクライアント3からの処理要求に応じることが可能である。
【0005】
このような情報処理システム2においては、サーバ負荷分散装置4へ入力される処理要求数は、一定でなく、時間、曜日に応じて大きく変動する。したがって、常時、全部のサーバ5を動作状態にすることはなく、その時点の処理要求数Aに応じて運転するサーバ数Eを1台分余裕を見越して次のように決めておく。
【0006】
E=(A/M)+1
このサーバ数E分のサーバ5のみを運転(動作)状態にする。そして、サーバ負荷分散装置4は、各クライアント3からネットワーク1を介して入力された各処理要求を動作中の各サーバ5に割り振る。
【0007】
なお、特許文献1に、各負荷ユニット(サーバ)の負荷率を算出して、負荷率の小さい負荷ユニット(サーバ)に新規の負荷要求を送信する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001―75934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した手法でその時点の処理要求数Aに応じて運転するサーバ数Eを求める情報処理システム2においても、まだ解消すべき次のような課題があった。
【0009】
すなわち、図6に示すように、各サーバ5内に、上述した例えばクライアント3からのホームページ閲覧要求等の処理要求を実現するためのWeb処理部6の他に、クライアント3からのメール応答要求等の処理要求を実現するためメール処理部7が設けられている場合を想定する。
【0010】
この場合、各サーバ5にはWeb処理要求とメール処理要求との2種別の処理要求が入力される。各サーバ5は、同時にM個の処理を実施可能である。しかし、一つのメール処理を実行する場合のCPUの処理負担は、一つのWeb処理を実行する場合のCPUの処理負担に比較して格段に大きく、その結果、処理時間も長くなる。
【0011】
したがって、サーバ5に入力されたM個の処理要求が全部メール処理要求である場合のサーバ5の処理負担は、サーバ5に入力されたM個の処理要求が全部Web処理要求である場合のサーバ5の処理負担に比較して格段に大きくなる。その結果、該当サーバ5の全体の処理時間が他のサーバ5に比較して長くなる。この場合、メール処理要求が多いサーバ5に入力されたWeb処理要求の処理も遅れることになる。
【0012】
このことは、各クライアント3からネットワーク1を介して情報処理システム2に入力された各処理要求の処理所要時間に大きな差が生じる問題がある。また、サーバ5間で処理負担の大きな不均一が生じる。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、たとえ外部から入力される処理要求が処理負担の異なる複数種別の処理要求であったとしても、かつ外部から入力される処理要求数が時間的に変動したとしても、各サーバの処理負担をほぼ均一に維持でき、外部から入力される処理要求が指定する処理を時間遅れなく正常に実行できる情報処理システムの資源割当装置、及び情報処理システムの資源割当方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、サーバ負荷分散装置と複数のサーバとが組込まれ、サーバ負荷分散装置は外部から入力された複数かつ複数種別の処理要求を動作中の各サーバに割り振り、各サーバは、各処理要求の種別に対応した複数の情報処理部を有し、自己に割り振られた処理要求をこの処理要求の種別に対応した情報処理部で情報処理する情報処理システムにおける資源割当装置である。
【0015】
そして、上記課題を解消するために、本発明の情報処理システムにおける資源割当装置は、外部から入力される種別毎の処理要求数を算出する処理要求数算出手段と、処理要求の種別毎に各処理要求の処理を実行するに要する時間に対応した補正値を記憶する補正値記憶手段と、処理要求数算出手段で算出した種別毎の処理要求数に補正値記憶手段に記憶された該当種別毎の補正値を乗算して種別毎の処理要求数を補正する処理要求数補正手段と、この処理要求数補正手段で補正された種別毎の補正済処理要求数の加算数に基づいて入力され処理要求の処理を行うのに必要なサーバ数を算出するサーバ数算出手段と、このサーバ数算出手段で算出されたサーバ数に基づいて動作状態のサーバ数を増減するサーバ制御手段とを備えている。
【0016】
このように構成された情報処理システムにおける資源割当装置においては、外部から入力される種別毎の処理要求数が算出され、算出された種別毎の処理要求数は、種別毎の処理時間に対応する補正値で補正される。したがって、補正後の種別毎の処理要求数は処理に必要な時間に対応する(比例する)処理要求数となる。よって、補正後の種別毎の処理要求数の加算値から必要なサーバ数を正確に求めることが可能となる。
【0017】
その結果、たとえ外部からに入力される処理要求が処理負担の異なる複数種別の処理要求であったとしても、かつ外部から入力される処理要求数が変動したとしても、各サーバの処理負担をほぼ均一に維持できる。
【0018】
また、別の発明は、サーバ負荷分散装置と複数のサーバとが組込まれ、サーバ負荷分散装置は外部から入力された複数かつ複数種別の処理要求を動作中の各サーバに割り振り、各サーバは、各処理要求の種別に対応した複数の情報処理部を有し、自己に割り振られた処理要求をこの処理要求の種別に対応した情報処理部で情報処理する情報処理システムにおける資源割当方法である。
【0019】
そして、上記課題を解消するために、本発明の情報処理システムにおける資源割当方法は、外部から入力される種別毎の処理要求数を算出する処理要求数算出ステップと、処理要求数算出ステップで算出した種別毎の処理要求数に、処理要求の種別毎に各処理要求の処理を実行するに要する時間に対応した補正値を乗算して、種別毎の処理要求数を補正する処理要求数補正ステップと、この処理要求数補正ステップで補正された種別毎の補正済処理要求数の加算数に基づいて入力され処理要求の処理を行うのに必要なサーバ数を算出するサーバ数算出ステップと、このサーバ数算出ステップで算出されたサーバ数に基づいて動作状態のサーバ数を増減するサーバ制御ステップとを備えている。
【0020】
このように構成された情報処理システムにおける資源割当方法においては、上述した情報処理システムにおける資源割当装置とほぼ同じ作用効果を奏することが可能である。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、外部から入力される種別毎の処理要求数を算出し、算出した種別毎の処理要求数を種別毎の処理時間に対応する補正値で補正し、補正後の種別毎の処理要求数の加算値から必要なサーバ数を求めている。
【0022】
したがって、たとえ外部から入力される処理要求が処理負担の異なる複数種別の処理要求であったとしても、かつ外部から入力される処理要求数が時間的に変動したとしても、各サーバの処理負担をほぼ均一に維持でき、外部から入力される処理要求が指定する処理を時間遅れなく正常に実行できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態の資源割当方法が採用された資源割当装置が組込まれた情報処理システムの概略構成を示す模式図である。図5、図6に示す従来の情報処理システム2と同一部分には同一符号を付して重複する部分の重複説明を省略する。
【0025】
例えば、企業のネットワーク(インターネット)1上に公開されたWebサイトに採用される情報処理システム11には、多数のクライアント(顧客 消費者)3からの各アクセス要求(処理要求)に短時間で応答するために、1台のサーバ負荷分散装置(ロードバランサー)12と、n台のサーバ5と、1台の資源割当装置13とが組込まれている。
【0026】
各サーバ5には、クライアント(顧客 消費者)3からの例えばホームページ閲覧要求等の処理要求を実現するためのWeb処理部6と、クライアント(顧客 消費者)3からのメール応答要求等の処理要求を実現するためメール処理部7との2種別の処理部が組込まれている。メール処理部7で一つのメール処理を実行する場合のCPUの処理負担、すなわち処理時間は、例えば、Web処理部6で一つのWeb処理を実行する場合の処理時間に対して2倍を必要とする。各サーバ5は同時にM個の処理を実施可能である。なお、各サーバ5は、資源割当装置13でON/OFF制御される。
【0027】
したがって、各クライアント3から情報処理システム11へ入力される処理要求には、Web処理要求(種別W1)とメール処理要求(種別W2)との2種別ある。
【0028】
サーバ負荷分散装置(ロードバランサー)12には、サーバ処理容量メモリ14、サーバ状態メモリ15、サーバ負荷状況メモリ16、処理要求受信部17、処理種別判定部18、処理要求分配部19が設けられている。
【0029】
サーバ処理容量メモリ14内には、図2(a)に示すように、各サーバ5における同時に処理可能な処理要求数を示す最大処理可能数M(この実施形態においては、M=50)と、各処理種別W1、W2の単独処理可能数N1、N2(この実施形態においては、N1=50、N2=25)とが記憶されている。この各単独処理可能数N1、N2は、サーバ5において、対応する種別W1、W2の処理のみを実行した場合において、その処理時間が基準時間内に終了する処理要求数である。
【0030】
サーバ状態メモリ15内には、図2(b)に示すように、No.1〜No.nのn台の各サーバ5の現在時点における動作中(ON)又は停止中(OFF)であるかの状態が記憶されている。
【0031】
サーバ負荷状況メモリ16内には、n台の各サーバ5の現在時点における処理中の処理要求の各種別W1、W2毎の処理要求数X1、X2が記憶されている。
【0032】
処理要求受信部17は、各クライアント3からネットワーク1を介して入力された複数のアクセス要求(処理要求)を受信し、次の処理種別判定部18へ送出する。処理種別判定部18は、入力された各処理要求の種別W1、W2を判定して、各処理要求に種別W1、W2を付して、次の処理要求分配部19へ送出する。
【0033】
処理要求分配部19は、順次入力される各種別W1、W2の処理要求を、サーバ状態メモリ15内に設定された動作中の各サーバ5に対して例えばラウンドロビン方式で順番に割り振って(送信して)いく。そして、割り振り(送信)結果をサーバ負荷状況メモリ16内に登録(書込む)する。
【0034】
なお、サーバ負荷状況メモリ16内の割り振り先のサーバ5の割り振り済みの、処理時間で補正した処理要求数S=X1+2X2が最大処理可能数Mを超える場合は、このサーバ5に対する新規処理要求の割り振り(送信)を実施せずに、次のサーバ5に新規処理要求の割り振り(送信)を行う。さらに、処理要求分配部19は、サーバ5にて情報処理が終了した処理要求をサーバ負荷状況メモリ16内から削除する。
【0035】
図3は、資源割当装置13の概略構成を示すブロック図である。
処理要求数算出部20は、サーバ負荷分散装置12の処理種別判定部18から出力されたWeb処理要求(種別W1)の単位時間当たりの処理要求数c1を算出して、次の処理要求数補正部21へ送出する。一方、処理要求数算出部22は、サーバ負荷分散装置12の処理種別判定部18から出力されたメール処理要求(種別W2)の単位時間当たりの処理要求数c2を算出して、次の処理要求数補正部23へ送出する。
【0036】
補正値メモリ24内には、処理要求の前述した種別W1、W2毎に各処理要求の処理を実行するに要する時間に対応した補正値B1、B2が記憶されている。この実施形態においては、メール処理要求(種別W2)の処理時間はWeb処理要求(種別W1)の処理時間の2倍であるので、各補正値は、B1=1、B2=2に設定されている。
【0037】
処理要求数補正部21は、処理要求数c1に補正値B1=1を乗算して、Web処理要求(種別W1)の処理要求数を補正して、補正後の処理要求数c1Aとして、有効サーバ数算出部25へ送出する。同様に、処理要求数補正部23は、処理要求数c2に補正値B2=2を乗算して、メール処理要求(種別W2)の処理要求数を補正して、補正後の処理要求数c2Aとして、有効サーバ数算出部25へ送出する。
【0038】
1A=c1×B1=c1×1=c1
2A=c2×B2=c2×2=2c2
有効サーバ数算出式メモリ26内には、前述した最大処理可能数M、及び補正後の処理要求数c1A、c2Aを用いて、1台分余裕を見越した必要なサーバ数D1を算出する算出式が記憶されている。
【0039】
1=[(c1A+c2A)/M]+1
有効サーバ数算出部25は、補正後の処理要求数c1A、c2A分の処理要求を実現させるために必要なサーバ数D1を前述した算出式を用いて算出して、比較部27へ送出する。
【0040】
サーバ状態読取部28は、サーバ負荷分散装置12のサーバ状態メモリ15内の動作中のサーバ数D0を読取って比較部27へ送出する。さらに、サーバ状態読取部28は、各サーバ5の現在時点における動作中(ON)又は停止中(OFF)の状態を読取って状態変更サーバ決定部30へ送出する。
【0041】
比較部27は、算出した必要なサーバ数D1と現在時点で動作中のサーバ数D0とを比較して、不一致の場合のみ、サーバ変更数算出部29を起動する。サーバ変更数算出部29は、必要なサーバ数D1と動作中のサーバ数D0との差で示されるサーバ変更数(D1ーD0)を算出して、状態変更サーバ決定部30へ送出する。
【0042】
状態変更サーバ決定部30は、各サーバ5の現在時点における動作中(ON)又は停止中(OFF)の状態に基づいて、新たに起動又は停止するサーバ5を例えばサーバ番号の若い順に決定して、サーバ状態変更部31を介してサーバ負荷分散装置12のサーバ状態メモリ15内の該当サーバ5の動作中(ON)又は停止中(OFF)の状態を変更する。
【0043】
さらに、状態変更サーバ決定部30は、決定した起動又は停止するサーバ5を、サーバ起動停止制御部32を介して実際に起動又は停止する。
【0044】
図4は、このように構成された資源割当装置13の全体動作を示す流れ図である。制御周期で定まる規定時間TSが経過すると(ステップS1)、各クライアント3から情報処理システム11へ入力されるWeb処理要求(種別W1)とメール処理要求(種別W2)との単位時間当たりの処理要求数c1、c2を読取る(S2)。読取った各処理要求数c1、c2を、一律条件とするために、補正値B1、B2を乗算して補正する(S3)。
【0045】
補正済みの処理要求数c1A、c2Aから、1台分余裕を見越した必要なサーバ数D1を算出式D1=[(c1A+c2A)/M]+1を用いて算出する(S4)。現在時点で動作中のサーバ数D0を読取る(S5)。算出した必要なサーバ数D1と現在時点で動作中のサーバ数D0とを比較して(S6)、一致する場合は(S7)、動作中のサーバ数を変更する必要ないので、何もせずに、そのままS1へ戻り、次の制御周期まで待つ。
【0046】
算出した必要なサーバ数D1と現在時点で動作中のサーバ数D0とが不一致の場合のみ(S7)、サーバ変更数(D1ーD0)を算出する(S8)。そして、起動又は停止すべきサーバ5を決定する(S9)。サーバ負荷分散装置12のサーバ状態メモリ15内の該当サーバ5の動作中(ON)又は停止中(OFF)の状態を変更する(S10)。最後に、決定した起動又は停止すべきサーバ5を、サーバ起動停止制御部32を介して実際に起動又は停止する(S11)。以上の処理が終了すると、S1へ戻り、次の制御周期まで待つ。
【0047】
このように構成された情報処理システムにおける資源割当装置及び資源割当方法においては、各クライアント3からネットワーク1を介して情報処理システム11へ入力されるWeb処理要求(種別W1)とメール処理要求(種別W2)との単位時間当たりの処理要求数c1、c2が算出され、算出された種別W1、W2毎の処理要求数c1、c2は、種別毎の処理時間に対応する補正値B1、B2で補正される。したがって、補正後の種別毎の処理要求数cA1、cA2は処理に必要な時間に対応する(比例する)処理要求数となる。よって、補正後の種別毎の処理要求数の加算値(cA1+cA2)から必要なサーバ数D1=[(c1A+c2A)/M]+1を正確に求めることが可能となる。
【0048】
その結果、たとえ各クライアント3からネットワーク1を介して情報処理システム11へ入力される処理負担の異なるWeb処理要求(種別W1)とメール処理要求(種別W2)との単位時間当たりの処理要求数c1、c2の比が時間的に変動したとしても、各サーバ5の処理負担をほぼ均一に維持できる。よって、各クライアント3からネットワーク1を介して情報処理システム11へ入力される処理要求が指定する処理を時間遅れなく正常に実行できる。
【0049】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。実施形態においては、各サーバ5には、Web処理部6とメール処理部7との2種別W1、W2の処理要求に対応する2種類の処理部が設けられている場合を示したが、処理要求の種別数、各サーバ5の処理部数は、2に限定されるものではない。
【0050】
また、各サーバ5に設けられた各処理部もWeb処理部やメール処理部に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態の資源割当方法が採用された資源割当装置が組込まれた情報処理システムの概略構成を示す模式図
【図2】同情報処理システム内に設けられたサーバ処理容量メモリ及びサーバ状態メモリの記憶内容を示す図
【図3】同実施形態の資源割当装置の概略構成を示すブロック図
【図4】同実施形態の資源割当装置の動作を示す流れ図
【図5】従来の情報処理システムの概略構成を示す模式図
【図6】同じく従来の情報処理システムの概略構成を示す模式図
【符号の説明】
【0052】
1…ネットワーク、3…クライアント、5…サーバ、6…Web処理部、7…メール処理部、11…情報処理システム、12…サーバ負荷分散装置、13…資源割当装置、14…サーバ処理容量メモリ、15…サーバ状態メモリ、16…サーバ負荷状況メモリ、17…処理要求受信部、18…処理種別判定部、19…処理要求分配部、20,22…処理要求数算出部、21.23…処理要求数補正部、24…補正値メモリ、25…有効サーバ数算出部、26…有効サーバ数算出式メモリ、27…比較部、28…サーバ状態読取部、29…サーバ変更数算出部、30…状態変更サーバ決定部、31…サーバ状態変更部、32…サーバ起動停止制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ負荷分散装置と複数のサーバとが組込まれ、前記サーバ負荷分散装置は外部から入力された複数かつ複数種別の処理要求を動作中の各サーバに割り振り、前記各サーバは、前記各処理要求の種別に対応した複数の情報処理部を有し、自己に割り振られた処理要求をこの処理要求の種別に対応した情報処理部で情報処理する情報処理システムにおける資源割当装置において、
前記外部から入力される種別毎の処理要求数を算出する処理要求数算出手段と、
前記処理要求の種別毎に各処理要求の処理を実行するに要する時間に対応した補正値を記憶する補正値記憶手段と、
前記処理要求数算出手段で算出した種別毎の処理要求数に前記補正値記憶手段に記憶された該当種別毎の補正値を乗算して種別毎の処理要求数を補正する処理要求数補正手段と、
この処理要求数補正手段で補正された種別毎の補正済処理要求数の加算数に基づいて前記入力され処理要求の処理を行うのに必要なサーバ数を算出するサーバ数算出手段と、
このサーバ数算出手段で算出されたサーバ数に基づいて前記動作状態のサーバ数を増減するサーバ制御手段と
を備えた情報処理システムにおける資源割当装置。
【請求項2】
サーバ負荷分散装置と複数のサーバとが組込まれ、前記サーバ負荷分散装置は外部から入力された複数かつ複数種別の処理要求を動作中の各サーバに割り振り、前記各サーバは、前記各処理要求の種別に対応した複数の情報処理部を有し、自己に割り振られた処理要求をこの処理要求の種別に対応した情報処理部で情報処理する情報処理システムにおける資源割当方法において、
前記外部から入力される種別毎の処理要求数を算出する処理要求数算出ステップと、
前記処理要求数算出ステップで算出した種別毎の処理要求数に、前記処理要求の種別毎に各処理要求の処理を実行するに要する時間に対応した補正値を乗算して、種別毎の処理要求数を補正する処理要求数補正ステップと、
この処理要求数補正ステップで補正された種別毎の補正済処理要求数の加算数に基づいて前記入力され処理要求の処理を行うのに必要なサーバ数を算出するサーバ数算出ステップと、
このサーバ数算出ステップで算出されたサーバ数に基づいて前記動作状態のサーバ数を増減するサーバ制御ステップと
を備えた情報処理システムにおける資源割当方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−106859(P2006−106859A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−288913(P2004−288913)
【出願日】平成16年9月30日(2004.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)