説明

情報処理システムに用いるクライアント装置、サーバ装置及びフレームワークプログラム

【課題】クライアント装置の設計方針が変更されても容易にカスタマイズし得る情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システム1は、クライアント装置100が、UI連携装置130・入力チェック装置140・動作制御装置150・データ変換装置160・通信制御装置170・全体制御装置110を備えており、全体制御装置110が各装置に個別に接続して制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カスタマイズが容易に行えることにより様々なクライアント装置を実現し得る情報処理システムに用いるクライアント装置、サーバ装置及びフレームワークプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各種の業務処理がクライアントサーバシステムにより実行されている。一般的に、クライアントサーバシステムでは、クライアント装置からサーバ装置に処理要求データを送信し、サーバ装置で処理要求データに対応する処理結果データを生成し、サーバ装置からクライアント装置に処理結果データを送信する。
【0003】
ここで、システム全体の処理性能を最適化するために、サーバ装置のみならず、クライアント装置で処理要求データの入力チェック等を行う形態のクライアントサーバシステムもある。
【0004】
これまで、クライアントとしての機能を実現する装置自体の性能が未熟であったため、また、クライアント装置毎に高級な機能を備えるコストが高かったため、Webを用いたシステムが多く開発されてきた。
【0005】
これに関し、近年では、単なるWebアプリケーションに比べ画面設計の自由度を高くするために、リッチクライアント化の傾向にある。リッチクライアントでは、従来に比べクライアント装置上での複雑な処理が実行されることになる。そのため、クライアント装置のシステム全体の開発に占めるコストは増加している。
【特許文献1】特開2006−72978号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一般的なクライアントサーバシステムにおいて、新規クライアント装置の開発や、既存のクライアント装置の設計方針が変更されると、クライアント装置の機能を全て作り直しており、多大な開発コストを要する傾向がある。
【0007】
特にデータエントリ系のシステム等においては、システムの利便性が業務効率化に影響するため、クライアント装置においてユーザのデータ入出力を支援するための機能が多く設けられている。よって、クライアント装置自体の開発、改造の対象となる機能が多くなる。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、異なるクライアント装置の開発、および改造に対応するため、容易にカスタマイズし得る、情報処理システムに用いるクライアント装置、サーバ装置及びフレームワークプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、処理要求データを入力画面を介して受け付けるクライアント装置と、該クライアント装置に入力される処理要求データを処理して処理結果データを返信するサーバ装置とを備えた情報処理システムであって、前記クライアント装置が、ユーザインタフェース部に表示される入力画面を介して入力された処理要求データを取り込む手段と前記サーバ装置からの処理結果データを前記ユーザインタフェース部に出力する手段とを有するユーザインタフェース連携部、前記処理要求データに異常が生じているか否かを判定するための処理要求チェック情報を内蔵メモリに記憶しており、該処理要求チェック情報に基づいて、前記ユーザインタフェース部により入力された処理要求データの異常の有無をチェックする手段を有する入力チェック部、前記サーバ装置との通信方式に対応させてデータを変換するための通信ルール情報を内蔵メモリに記憶しており、前記サーバ装置へ前記処理要求データを送信する場合に前記通信ルール情報に基づいて該処理要求データを変換する手段と前記サーバ装置から前記処理結果データを受信する場合に前記通信ルール情報に基づいて該処理結果データを変換する手段とを有するデータ変換部、前記処理要求データを該サーバ装置に送信する手段と、前記サーバ装置から返信される処理結果データを受信する手段とを有する通信制御部、前記ユーザインタフェース連携部、前記入力チェック部、前記データ変換部、前記通信制御部、これら各部へ個別に接続して制御する全体制御部、を備えた情報処理システムに用いるクライアント装置、サーバ装置及びフレームワークプログラムである。
【0010】
なお、本発明は、各装置、各部の集合体を「システム」として表現したが、これに限らず、以下の記載では各装置、各部毎に「装置」又は「プログラム」として表現してもよく、また、システム又は各装置毎に「方法」として表現してもよい。すなわち、本発明は、任意のカテゴリーで表現可能となっている。
【0011】
<作用>
従って、本発明は、クライアント装置が、ユーザインタフェース連携部と、入力チェック部と、動作制御部と、データ変換部と、通信制御部と、全体制御部とを備えており、全体制御部が各部へ個別に接続して制御するので、全体制御部に接続する各部を個別に開発することができ、容易にカスタマイズし得る情報処理システムを提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、クライアント装置の設計方針が変更されても容易にカスタマイズし得る、情報処理システムに用いるクライアント装置、サーバ装置及びフレームワークプログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0014】
<第1の実施形態>
(情報処理システムの構成)
図1は本発明の第1の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す模式図である。
【0015】
情報処理システム1は、「処理要求データ」を入力画面を介して受け付けるクライアント装置100と、クライアント装置100に入力される処理要求データを処理して「処理結果データ」を返信するサーバ装置200とを備えている。
【0016】
クライアント装置100は、全体制御装置110・ユーザインタフェース装置120・ユーザインタフェース連携装置130・入力チェック装置140・動作制御装置150・データ変換装置160・通信制御装置170を備えている。なお、各装置は、予めコンピュータ読み取り可能な記憶媒体またはネットワークから得られた「プログラム」がコンピュータの内蔵メモリ(以下、単にメモリと記載する)にインストールされることにより、それぞれの機能を実現する。
【0017】
全体制御装置110は、ユーザインタフェース連携装置130・入力チェック装置140・動作制御装置150・データ変換装置160・通信制御装置170に個別に接続して各装置を制御するものである。換言すると、全体制御装置110には、各装置との接続インタフェースが設けられており、接続された装置に対して個別に制御が可能となっている。
【0018】
ユーザインタフェース装置120(以下、UI装置120と記載する)は、一般的なマウスやキーボード、ディスプレイ等で構成され、クライアント装置100を操作するユーザに対してデータの入出力を可能にするものである。ここでは、UI装置120に表示される入力画面を介して、処理要求データが入力される。例えば、UI装置120では、図2に示すような従業員新規登録処理画面などが表示される。また、この画面上で入力された従業員情報の登録を要求する処理要求データがサーバ装置200に送信される。
【0019】
ユーザインタフェース連携装置130(以下、UI連携装置130と記載する)は、UI装置120と連携し、UI装置120を介して入力された処理要求データを取り込む機能と、サーバ装置200からの処理結果データをUI装置120に出力する機能とを有するものである。
【0020】
入力チェック装置140は、処理要求データに異常(以下エラーともいう)が生じているか否かを判定するための「処理要求チェック情報」を予め内蔵メモリ141に記憶しており、この処理要求チェック情報に基づいて、UI連携装置130により取り込まれた処理要求データにエラーが生じているか否かをチェックする。
【0021】
具体的には、入力チェック装置140は、図3に示すような、画面チェック情報1410、画面定義情報1420及びコンポーネントチェック情報1430の3つのテーブル情報を記憶している。
【0022】
画面チェック情報1410には、主キーの識別情報1411に対応づけて、対象画面名1412とチェックコード名1413とが書き込まれている。対象画面名1412は、処理要求データが入力された画面をチェック対象として指定するための情報である。チェックコード名1413は、対象画面名1412に入力された処理要求データに適用されるチェックコードの名称を示す。チェックコードは内蔵メモリ141に格納されており、チェックコード名1413の指定により読み出される。そして、このチェックコードの中に「処理要求チェック情報」が含まれており、処理要求データが正常であるか否かが判定される。例えば、図3の画面チェック情報1410の識別情報A001では、“LoginForm”画面に入力された処理要求データのチェックには、“CheckForm.checkLoginForm”のチェックコードのプログラムが呼び出されて処理が実行される。
【0023】
画面定義情報1420には、主キーの識別情報1421に対応づけて、画面名1422、コンポーネント名1423、タイプ1424が記憶されている。画面名1422は画面を指定する情報であり、コンポーネント名1423は画面を構成するコンポーネントを識別する情報であり、タイプ1424はコンポーネントに入力される処理要求データのチェックに適用されるルールを識別するための情報である。このタイプ1424から、後述するコンポーネントチェック情報1430のチェックコード名が選択される。図3の画面定義情報1420の識別情報B001の例では、“EntryForm”画面上の“TextBox1”コンポーネントに“Name”タイプのルールが適用される。また、数値を取得するコンポーネントであっても、“NumberField1”コンポーネントには“Age”タイプのルール、“NumberField2”コンポーネントには“Money”タイプのルール、というようにコンポーネントごとに異なるルールが適用されることもある。
【0024】
コンポーネントチェック情報1430には、主キーである識別情報1431に対応づけて、タイプ1432とチェックコード名1433とが記憶される。図3の例では、“EntryForm”画面の“TextBox1”コンポーネントは画面定義情報1420によって“Name”タイプであるので、これに対応するチェックコードである“CheckRule.checkName”がコンポーネントチェック情報1430から呼び出される。
【0025】
さらに詳しくは、入力チェック装置140は、図4に示すフローチャートの動作を行なう。入力チェック装置140は、処理要求データに異常があるか否かを判定する場合、まず画面定義情報1420を参照する(N1)。それから、入力チェック装置140は、識別情報1421で示された順にコンポーネントのタイプに対応するチェックコードを実行する(N2)。すなわち、入力チェック装置140は、入力された処理要求データと、画面定義情報1420の画面名1422及びコンポーネント名1423とを照合し、登録されているコンポーネントがあれば(N3−Yes)、そのコンポーネント名に対応するタイプ1424を取得する(N4)。続いて、入力チェック装置140は、取得したタイプに対応するチェックコード名1433をコンポーネントチェック情報1430から読み出す(N5)。そして、入力チェック装置140は、対象となるコンポーネントに対し、取得したチェックコード名1433で示されたチェックコードの処理を実行して、処理要求データにエラーが生じているか否かのチェックを行う(N6)。チェックの結果、処理要求データにエラーが生じている場合(N7−Yes)には、そのエラー内容を内蔵メモリに記録する(N8)。入力チェック装置140は、この処理を、画面定義情報1420に記憶されている全てのコンポーネント名1423について繰り返す(N2−No)。
【0026】
次に、入力チェック装置140は、入力画面上でのコンポーネント単位でのチェック処理が完了すると、画面単位での入力データのエラーチェックを実施する。まず、入力チェック装置140は、画面チェック情報1410を参照する(N9)。それから、入力チェック装置140は、識別情報1411で示された順に、対象画面名1412に対応するチェックコードを実行する(N10)。すなわち、入力チェック装置140は、入力された処理要求データと、画面チェック情報1410の対象画面名1412とを照合し、登録されている対象画面名があれば(S11−Yes)、その対象画面名に対応するチェックコード名1413を読み出す(S12)。そして、入力チェック装置140は、対象画面に対し、取得したチェックコード名1433で示されたチェックコードの処理を実行して、処理要求データにエラーが生じているか否かのチェックを実行する(S13)。チェックの結果、処理要求データにエラーが生じている場合(N14−Yes)には、そのエラー内容を内蔵メモリに記録する(N15)。入力チェック装置140は、この処理を画面チェック情報1410に記憶されている全ての対象画面名1412について繰り返す(N10)。
【0027】
動作制御装置150は、処理要求データを修正するための「修正データ」を予め内蔵メモリ151に記憶しており、入力チェック装置140により処理要求データに異常があると判定された場合、修正データに基づいて、処理要求データの異常が修正可能であるか否かを判定するとともに、修正可能であれば該処理要求データを修正するものである。また、動作制御装置150は、処理結果データに異常があるか否かを判定するための「処理結果チェック情報」を予め内蔵メモリ151に記憶しており、処理結果チェック情報に基づいて、サーバ装置200から返信された処理結果データの異常の有無をチェックするとともに、異常があればエラーデータを生成する機能を有している。
【0028】
具体的には、動作制御装置150は、図5に示すような動作ルール情報1510を記憶する。動作ルール情報1510には、主キーである識別情報1511に関連づけて、エラー原因1512、エラー種別1513、対象範囲1514、処理コード1515が記憶されている。エラー原因1512は、入力チェック装置140により処理要求データに異常があると判定された場合、異常があると判定された処理要求データの画面上での入力箇所を示す。エラー種別1513には、処理要求チェック情報との比較から、処理要求データのエラー内容の重大度が書き込まれる。ここでは、エラー種別は“警告”、“補正可能”、“修復不能”の3つに大別される。最も軽度のエラーの場合はエラー種別が“警告”となる。この場合、エラーのコメントを付記する形で対応する処理コードが実行される。エラー種別が“補正可能”である場合は、処理コードの実行により、データ内容が修正される。エラー種別が“修復不能”である場合は、処理コードの実行は行なわれず、エラー情報が要求元に差し戻される。対象範囲1514は、エラーの影響範囲が画面単位なのかコンポーネント単位なのかを示している。処理コード1515は、実際の処理を実行するプログラムであり、「修正データ」及び「処理結果チェック情報」が含まれている。図5には、指定された処理を呼び出す際の引数を受け渡す範囲が示されている。エラー種別が“警告”の場合のコメントの付加、“補正可能”の場合のデータの修正、“修復不能”の際のエラー処理を規定する情報が示される。
【0029】
データ変換装置160は、サーバ装置200との通信方式に対応させてデータを変換するための「通信ルール情報1610」を予め内蔵メモリ161に記憶しており、サーバ装置200へ処理要求データを送信する場合、この通信ルール情報1610に基づいて処理要求データを変換するものである。また、データ変換装置160は、サーバ装置200から処理結果データを受信する場合、通信ルール情報1610に基づいて処理結果データを変換する。要するに、このデータ変換によって、クライアント装置100のUI装置110上でのデータの保持形式と、サーバ装置200と通信するためのデータの形式との間での独立性が保たれることになる。なお、通信ルール情報1610には、図6に示すように、主キーの識別情報1611に対応づけて、リクエスト名1612・通信方式1613・データ変換方式1614・通信先サーバ情報1615が記憶されている。リクエスト名1612は、処理要求データの種類を照合するための情報である。通信方式1613は、通信先サーバ装置と通信する方式を示す情報である。データ変換方式1614は、通信方式1613に対応させて送受信するデータの変換方式を示す情報である。通信先サーバ情報1615は、処理要求データの処理を実行させるサーバ装置を示す情報である。
【0030】
通信制御装置170は、処理要求データをサーバ装置200に送信する機能と、サーバ装置200から返信される処理結果データを受信する機能とを有するものである。なお、通信制御装置170は、通信方式をユーザ定義により切り替えることが可能である。
【0031】
サーバ装置200は、全体制御装置210・通信制御装置220・データ変換装置230・データチェック装置240・動作制御装置250・ロジック情報読出装置260・ロジック実行装置270を備えている。
【0032】
全体制御装置210は、通信制御装置220・データ変換装置230・データチェック装置240・動作制御装置250・ロジック情報読出装置260に個別に接続して各装置を制御するものである。すなわち、全体制御装置210には、各装置との接続インタフェースが設けられており、接続された装置に対して個別に制御が可能となっている。
【0033】
通信制御装置220は、処理要求データを該クライアント装置100から受信する機能と、クライアント装置100へ処理結果データを送信する機能とを有する。
【0034】
データ変換装置230は、クライアント装置100との通信方式に対応させてデータを変換するための「サーバ側通信ルール情報2320」を内蔵メモリ231に記憶しており、クライアント装置100から処理要求データを受信する場合、サーバ側通信ルール情報2320に基づいて該処理要求データを変換する。また、データ変換装置230は、クライアント装置100へ処理結果データを送信する場合、サーバ側通信ルール情報2320に基づいて処理結果データを変換する。このデータ変換によって、サーバ装置200でのデータの保持形式と、クライアント装置100と通信するためのデータの形式との間での独立性が保たれる。なお、サーバ側通信ルール情報2320には、図7に示すように、主キーの識別情報2321に対応づけて、通信方式2322・データ変換方式2323が記憶されている。通信方式2322は、クライアント装置100と通信する方式を示す情報である。データ変換方式2323は、通信方式2322に対応させて送受信するデータの変換方式を示す情報である。
【0035】
データチェック装置240は、処理要求データに異常が生じているか否かを判定するための「データチェック情報」を内蔵メモリに記憶しており、このデータチェック情報に基づいて、クライアント装置100から受信した処理要求データの異常の有無をチェックするものである。データチェック装置240が記憶するデータチェック情報は、クライアント装置100の入力チェック装置140が記憶する処理要求チェック情報と同様のものを利用することができる。
【0036】
動作制御装置250は、処理要求データを修正するための「サーバ側修正データ」を内蔵メモリに記憶しており、データチェック装置240により処理要求データに異常があると判定された場合、サーバ側修正データに基づいて、処理要求データの異常が修正可能であるか否かを判定するとともに、修正可能であれば処理要求データを修正する。
【0037】
ロジック情報読出装置260は、処理要求データと、この処理要求データを処理するためのロジックコード名とを対応づけた「要求ロジック対応ルール情報2610」を内蔵メモリ261に記憶しており、データチェック装置240により異常が無いと判定された処理要求データ、あるいは動作制御装置250により修正された処理要求データに対して適用されるロジックコード名を要求ロジック対応ルール情報2610から読み出すものである。
【0038】
具体的には、ロジック情報読出装置260は、図8に示すような要求ロジック対応ルール情報2610を記憶する。要求ロジック対応ルール情報2610には、主キーである識別情報2611に関連づけて、リクエスト名2612とロジックコード名2613とが記憶されている。全体制御装置210からロジック情報読出装置260にクライアント装置100から発行された処理要求データが送出され、ロジック情報読出装置260に合致するリクエスト名2612があると、そのリクエスト名に対応するロジックコード名2613が読み出される。読み出されたロジックコード名2613は全体制御装置210に送出される。
【0039】
ロジック実行装置270は、ロジック情報読出装置260により読み出されたロジックコード名913に対応するロジックコードを実行して処理結果データを生成するものである。
【0040】
(情報処理システムの動作)
次に本実施形態に係る情報処理システム1の動作を図9のフローチャートを用いて説明する。
【0041】
始めにクライアント装置100からサーバ装置200に処理要求データを送信する際の手順を説明する。
【0042】
まず、クライアント装置100のユーザインタフェース装置120から処理要求データが入力される(S1)。続いて、全体制御装置110によりUI連携装置130が制御されて、入力された処理要求データが全体制御装置110に取り込まれる。そして、全体制御装置110から入力チェック装置140に処理要求データが送出される。入力チェック装置140では、予め記憶された処理要求チェック情報との比較により、処理要求データにエラーが生じているか否かがチェックされる(S2)。そして、入力チェック装置140からエラーが生じているか否かのチェック結果が全体制御装置110に送出される。
【0043】
全体制御装置110に、入力チェック装置140からエラーが生じていない旨のチェック結果が送出された場合(S2−Yes)、全体制御装置110からデータ変換装置160に処理要求データがそのまま送出される。続いて、データ変換装置160により、処理要求データが送信先サーバ装置との通信方式に対応したデータに変換され、変換されたデータが全体制御装置110に送出される(S3)。そして、全体制御装置110の制御により、通信制御装置170を介して、送信先サーバ装置との通信方式に対応した処理要求データが当該サーバ装置に送信される(S4)。
【0044】
一方、ステップS2において、処理要求データにエラーが生じている旨のチェック結果が全体処理装置110に送出された場合(S2−No)、全体制御装置100から動作制御装置150に処理要求データが送出される。
【0045】
そして、動作制御装置150により、予め記憶された修正データとの比較により、処理要求データのエラーが修復可能であるか否かが判定される(S5)。修復可能であると判定された場合(S5−Yes)、動作制御装置150により処理要求データが修正され、修正された処理要求データが全体制御装置110に送出される(S6)。一方、修復可能ではないと判定された場合(S5−No)、動作制御装置150によりエラーデータが生成されて全体制御装置110に送出される(S7)。この場合、全体制御装置110の制御により、サーバ装置200との通信は行なわれず、エラーが生じた旨がUI装置120に出力される。
【0046】
次にサーバ装置200がクライアント装置100から処理要求データを受信したときの手順を説明する。
【0047】
まず、サーバ装置200の通信制御装置220の機能により、クライアント装置100からの処理要求データが受信される(S8)。続いて、データ変換装置230の機能により、受信された処理要求データがサーバ装置200内で処理可能な形式に変換される(S9)。
【0048】
次に、データチェック装置240で、受信した処理要求データにエラーが生じているか否かが判定される(S10)。そして、処理要求データにエラーが生じているか否かのチェック結果がデータチェック装置240から全体制御装置210に送出される。
【0049】
データチェック装置240から全体制御装置210に処理要求データにエラーが生じていない旨のチェック結果が送出されると(S10−Yes)、その処理要求データに対応するロジックコード名の読出命令が全体制御装置210からロジック情報読出装置260に送出される。続いて、ロジック情報読出装置260により、処理要求データに含まれるリクエスト名に基づいて要求ロジック対応ルール情報からロジックコード名が読み出され、全体制御装置210に送出される(S11)。続いて、全体制御装置210により、ロジックコード名がロジック実行装置270に送出される。ロジック実行装置270では、ロジックコード名に対応するロジックコードが実行され、実行された結果が処理結果データとして生成される(S12)。そして、ロジック実行装置270から全体制御装置210に処理結果データが送出される。続いて、全体制御装置210のデータ変換装置230の制御により、クライアント装置100との通信方式にあわせて処理結果データが変換されて送信される(S13)。
【0050】
一方、ステップS10において、データチェック装置240から全体制御装置210に処理要求データにエラーが生じている旨のチェック結果が送出されると(S10−No)、動作制御装置250により、処理要求データの修正が可能であるか否かがサーバ側修正データに基づいて判定される(S14)。処理要求データの修正が可能であると動作制御装置250により判定された場合(S14−Yes)、処理要求データが修正される(S15)。そして、ステップS11に続く。これに対し、処理要求データの修正が不可能であると動作制御装置250により判定された場合(S14−No)、処理結果データとしてエラーデータが生成される(S16)。そして、このエラーデータがデータ変換装置230により変換された後、クライアント装置100に送出される。
【0051】
次にクライアント装置100がサーバ装置200から処理結果データを受信したときの手順を説明する。
【0052】
クライアント装置100によりサーバ装置200から処理結果データが受信されると、全体制御装置110によりデータ変換装置160が制御される。そして、処理結果データがデータ変換装置160によりクライアント装置100内で処理可能な形式に変換される(S17)。
【0053】
続いて、全体制御装置110の動作制御装置150の制御により、予め記憶された処理結果チェック情報との比較から、処理結果データにエラーが生じているか否かが確認される(S18)。エラーが生じていなければ(S18−Yes)、処理結果データがUI装置120を介して出力される(S19)。一方、エラーが生じていれば、動作制御装置150により、エラーデータが生成される(S18−No,S7)。そして、エラーデータがUI装置120を介して出力される。
【0054】
(情報処理システムの効果)
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理システム1は、クライアント装置100が、UI連携装置130・入力チェック装置140・動作制御装置150・データ変換装置160・通信制御装置170・全体制御装置110を備えており、全体制御装置110が各装置に個別に接続して制御するので、全体制御装置110に接続する各装置を個別に開発することができる。それゆえ、情報処理システム1の機能を削除または追加するといったカスタマイズを容易に行なうことができる。
【0055】
換言すると、本実施形態に係る情報処理システム1のクライアント装置100は、全体制御装置110と各装置とのインタフェースが統一化されており、例えば通信モジュールの入れ替え等が容易な構成となっている。
【0056】
このため、新規にリッチクライアントのシステムを構築する場合においても、既存のファットクライアントやシンクライアントに対応したシステムから、同じインタフェースに基づく各装置を流用することが可能となる。
【0057】
また、情報処理システム1は、サーバ装置200が、通信制御装置220・データ変換装置230・データチェック装置240・動作制御装置250・ロジック情報読出装置260・ロジック実行装置270・全体制御装置210を備えており、全体制御装置210が各装置に個別に接続して制御するので、全体制御装置210に接続する各装置を個別に開発することができる。それゆえ、情報処理システム1の機能を削除または追加するといったカスタマイズを容易に行なうことができる。
【0058】
また、クライアント装置100は、各機能が異なるリッチクライアントを用いる構築技術により実現されてもよい。これにより、処理要求データの入力に際して、一般的なWebアプリケーションに比して利便性の高い様々なユーザインタフェースを提供することができる。更に、動作制御装置150によって、処理要求データのエラーの種類に応じた後処理としてクライアント装置100のアプリケーション側で定義した処理もできる。
【0059】
そして、情報処理システム1は、全体制御装置110が各装置と個別に接続して制御する構成であるので、リッチクライアントシステムの開発を標準化し、生産性と品質の向上に資するものである。
【0060】
また、クライアント装置100において、UI連携装置130・入力チェック装置140・動作制御装置150・データ変換装置160・通信制御装置170・全体制御装置110は、個別のプログラムがコンピュータに組み込まれることにより実現されるので、各装置のカスタマイズにより、リッチクライアントシステムを容易に構築することができる。
【0061】
リッチクライアントシステムは、例えば図10に示すような構成で実現される。この例では、4種類のクライアントの実装技術が挙げられている。なお、ここでは、クライアントの実装技術、および通信方式、サーバ、DBMS(Database Management System)がそれぞれ複数ある構成を示しているが、この一部分でシステムを構成してもよいし、さらに複数利用してシステムを構成してもよい。
【0062】
ユーザ50Aが利用するクライアント装置100Aは、Webブラウザ単体で実現可能な環境である。Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)などの例がこれにあたる。ユーザ50Aはブラウザ51Aを介して情報処理システムにアクセスする。クライアント装置100AはJavaScript(サン・マイクロシステムズ社の商標)などのブラウザ上で稼動可能なスクリプトにより実現される。
【0063】
ユーザ50Bが利用するクライアント装置100Bは、Webブラウザ上のプラグイン52Bを利用する構成である。Adobe社(Adobeはアドビシステムズ社の商標)のFlashプラグインを用いた例などがこれにあたる。この構成の場合には、ユーザ50Bは情報処理システム利用前にブラウザ51B上へプラグイン52Bの導入を済ませておく必要がある。
【0064】
ユーザ50Cが利用するクライアント装置100Cは、プラグインに加えてクライアントへのランタイムが必要となる構成である。この構成の場合には、ユーザ50Cは情報処理システム利用前にWebブラウザ51Cへのプラグイン52Cの導入に加えて、クライアント装置100Cへのランタイムモジュール53Cの導入が必要である。ランタイムモジュール53Cは、クライアント装置100Cの資源を利用することが可能である。
【0065】
ユーザ50Dが利用するクライアント装置100Dは、Webブラウザを利用しない構成である。この構成の場合には、ユーザ50Dの明示・非明示に関らず、クライアント装置100Dへのクライアントモジュールのインストール作業が必要となる。
【0066】
以上のように、さまざまな実装技術とその方式により実現されたクライアント装置100A〜100Dがあり、それぞれ複数の通信方式61〜63に対応している。
【0067】
また、サーバ装置200A,200Bも同様に、複数の実装技術と方式とにより構成され、また複数の通信方式61〜63に対応している。
【0068】
これにより、構築する情報処理システムにおいて、クライアント装置、サーバ装置、通信方式に関する必要な要件により、それぞれのサーバ装置及びクライアント装置の実現技術と通信方式とを選択することが可能となる。また、これらは共存可能であり、複数の方式によるクライアントを単一システム内に同居させることもできる。また、通信方式が合致すれば、異なる実現技術によるクライアント装置もしくはサーバ装置と接続可能である。
【0069】
<その他>
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0070】
なお、上記実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0071】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
【0072】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0073】
さらに、本発明における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0074】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
【0075】
尚、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
【0076】
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す模式図である。
【図2】同実施形態に係るUI装置120に表示される画面の一例を示す模式図である。
【図3】同実施形態に係る入力チェック装置140に記憶されるテーブル情報の一例を示す模式図である。
【図4】同実施形態に係る入力チェック装置140の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】同実施形態に係る動作制御装置150に記憶される動作ルール情報の一例を示す模式図である。
【図6】同実施形態に係るデータ変換装置160に記憶される通信ルール情報の一例を示す模式図である。
【図7】同実施形態に係るデータ変換装置230に記憶されるサーバ側通信ルール情報の一例を示す模式図である。
【図8】同実施形態に係るロジック情報読出装置260に記憶される要求ロジック対応ルール情報の一例を示す模式図である。
【図9】同実施形態に係る情報処理システム1の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】同実施形態に係る情報処理システム1の適用例を示す図である。
【符号の説明】
【0078】
1・・・情報処理システム、100・・・クライアント装置、110・・・全体制御装置、120・・・ユーザインタフェース装置、130・・・ユーザインタフェース連携装置、140・・・入力チェック装置、150・・・動作制御装置、160・・・データ変換装置、170・・・通信制御装置、200・・・サーバ装置、210・・・全体制御装置、220・・・通信制御装置、230・・・データ変換装置、240・・・データチェック装置、250・・・動作制御装置、260・・・ロジック情報読出装置、270・・・ロジック実行装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理要求データを入力画面を介して受け付けるクライアント装置と、該クライアント装置に入力される処理要求データを処理して処理結果データを返信するサーバ装置とを備えた情報処理システムに用いるクライアント装置であって、
入力画面を表示するユーザインタフェース部と、
前記ユーザインタフェース部に表示される入力画面を介して入力された処理要求データを取り込む手段と、前記サーバ装置からの処理結果データを前記ユーザインタフェース部に出力する手段とを有するユーザインタフェース連携部と、
前記処理要求データに異常が生じているか否かを判定するための処理要求チェック情報を内蔵メモリに記憶しており、該処理要求チェック情報に基づいて、前記ユーザインタフェース部により入力された処理要求データの異常の有無をチェックする手段を有する入力チェック部と、
前記サーバ装置との通信方式に対応させてデータを変換するための通信ルール情報を内蔵メモリに記憶しており、前記サーバ装置へ前記処理要求データを送信する場合、前記通信ルール情報に基づいて該処理要求データを変換する手段と、前記サーバ装置から前記処理結果データを受信する場合、前記通信ルール情報に基づいて該処理結果データを変換する手段とを有するデータ変換部と、
前記処理要求データを該サーバ装置に送信する手段と、前記サーバ装置から返信される処理結果データを受信する手段とを有する通信制御部と、
前記ユーザインタフェース連携部と、前記入力チェック部と、前記データ変換部と、前記通信制御部とに個別に接続して制御する全体制御部と、
を備えたことを特徴とするクライアント装置。
【請求項2】
請求項1に記載のクライアント装置において、前記処理要求データを修正するための修正データを内蔵メモリに記憶しており、前記入力チェック部により処理要求データに異常があると判定された場合にエラーデータを生成する手段と、前記修正データに基づいて、該処理要求データの異常が修正可能であるか否かを判定するとともに、修正可能であれば該処理要求データを修正する手段とを有した、前記全体制御部で制御される動作制御部を備えたことを特徴とするクライアント装置。
【請求項3】
処理要求データを入力画面を介して受け付けるクライアント装置と、該クライアント装置に入力される処理要求データを処理して処理結果データを返信するサーバ装置とを備えた情報処理システムに用いるサーバ装置であって、
前記処理要求データを該クライアント装置から受信する手段と、前記クライアント装置へ前記処理結果データを送信する手段とを有するサーバ側通信制御部と、
前記クライアント装置との通信方式に対応させてデータを変換するためのサーバ側通信ルール情報を内蔵メモリに記憶しており、前記クライアント装置から前記処理要求データを受信する場合、前記サーバ側通信ルール情報に基づいて該処理要求データを変換する手段と、前記クライアント装置へ前記処理結果データを送信する場合、前記サーバ側通信ルール情報に基づいて該処理結果データを変換する手段とを有するサーバ側データ変換部と、
前記処理要求データに異常が生じているか否かを判定するためのデータチェック情報を内蔵メモリに記憶しており、該データチェック情報に基づいて、前記クライアント装置から受信した処理要求データの異常の有無をチェックする手段を有するデータチェック部と、
前記処理要求データと、該処理要求データを処理するためのロジック識別情報とを対応づけた要求ロジック対応ルール情報を内蔵メモリに記憶しており、前記データチェック部により異常が無いと判定された処理要求データ、あるいはサーバ側動作制御部により修正された処理要求データに対して適用されるロジック識別情報を前記要求ロジック対応ルール情報から読み出すロジック情報読出部と、
前記ロジック情報読出部により読み出されたロジック識別情報に対応するロジック情報を実行して処理結果データを生成するロジック実行部と、
前記サーバ側通信制御部と、前記サーバ側データ変換部と、前記データチェック部と、前記ロジック情報読出部とに個別に接続して制御するサーバ側全体制御部と、
を備えたことを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のサーバ装置において、前記処理要求データを修正するためのサーバ側修正データを内蔵メモリに記憶しており、前記データチェック部により処理要求データに異常があると判定された場合にサーバ側エラーデータを生成する手段と、前記サーバ側修正データに基づいて、該処理要求データの異常が修正可能であるか否かを判定するとともに、修正可能であれば該処理要求データを修正する手段とを有した、前記サーバ側全体制御部で制御されるサーバ側動作制御部を備えたことを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
処理要求データを入力画面を介して受け付けるクライアント装置と、該クライアント装置に入力される処理要求データを処理して処理結果データを返信するサーバ装置とを備えた情報処理システムに用いる、諸情報を記憶する内蔵メモリを備えたクライアント装置で動作するフレームワークプログラムであって、
前記クライアント装置に、
前記クライアント装置に入力画面を表示させるユーザインタフェース部、
前記ユーザインタフェース部に表示される入力画面を介して入力された処理要求データを取り込む手段と、前記サーバ装置からの処理結果データを前記ユーザインタフェース部に出力する手段とを有するユーザインタフェース連携部、
前記処理要求データに異常が生じているか否かを判定するための処理要求チェック情報を内蔵メモリに記憶しており、該処理要求チェック情報に基づいて、前記ユーザインタフェース部により入力された処理要求データの異常の有無をチェックする手段を有する入力チェック部、
前記サーバ装置との通信方式に対応させてデータを変換するための通信ルール情報を内蔵メモリに記憶しており、前記サーバ装置へ前記処理要求データを送信する場合、前記通信ルール情報に基づいて該処理要求データを変換する手段と、前記サーバ装置から前記処理結果データを受信する場合、前記通信ルール情報に基づいて該処理結果データを変換する手段とを有するデータ変換部、
前記処理要求データを該サーバ装置に送信する手段と、前記サーバ装置から返信される処理結果データを受信する手段とを有する通信制御部、
前記ユーザインタフェース連携部と、前記入力チェック部と、前記データ変換部と、前記通信制御部とに個別に接続して制御する全体制御部、
として機能させるためのフレームワークプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のフレームワークプログラムにおいて、前記処理要求データを修正するための修正データを内蔵メモリに記憶しており、前記入力チェック部により処理要求データに異常があると判定された場合にエラーデータを生成する手段と、前記修正データに基づいて、該処理要求データの異常が修正可能であるか否かを判定するとともに、修正可能であれば該処理要求データを修正する手段とを有した、前記全体制御部で制御される動作制御部、としても機能させるためのフレームワークプログラム。
【請求項7】
処理要求データを入力画面を介して受け付けるクライアント装置と、該クライアント装置に入力される処理要求データを処理して処理結果データを返信するサーバ装置とを備えた情報処理システムに用いる、諸情報を記憶する内蔵メモリを備えたサーバ装置で動作するフレームワークプログラムであって、
前記サーバ装置に、
前記処理要求データを該クライアント装置から受信する手段と、前記クライアント装置へ前記処理結果データを送信する手段とを有するサーバ側通信制御部、
前記クライアント装置との通信方式に対応させてデータを変換するためのサーバ側通信ルール情報を内蔵メモリに記憶しており、前記クライアント装置から前記処理要求データを受信する場合、前記サーバ側通信ルール情報に基づいて該処理要求データを変換する手段と、前記クライアント装置へ前記処理結果データを送信する場合、前記サーバ側通信ルール情報に基づいて該処理結果データを変換する手段とを有するサーバ側データ変換部、
前記処理要求データに異常が生じているか否かを判定するためのデータチェック情報を内蔵メモリに記憶しており、該データチェック情報に基づいて、前記クライアント装置から受信した処理要求データの異常の有無をチェックする手段を有するデータチェック部、
前記処理要求データと、該処理要求データを処理するためのロジック識別情報とを対応づけた要求ロジック対応ルール情報を内蔵メモリに記憶しており、前記データチェック部により異常が無いと判定された処理要求データ、あるいはサーバ側動作制御部により修正された処理要求データに対して適用されるロジック識別情報を前記要求ロジック対応ルール情報から読み出すロジック情報読出部、
前記ロジック情報読出部により読み出されたロジック識別情報に対応するロジック情報を実行して処理結果データを生成するロジック実行部、
前記サーバ側通信制御部と、前記サーバ側データ変換部と、前記データチェック部と、前記ロジック情報読出部とに個別に接続して制御するサーバ側全体制御部、
として機能させるためのフレームワークプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のフレームワークプログラムにおいて、前記処理要求データを修正するためのサーバ側修正データを内蔵メモリに記憶しており、前記データチェック部により処理要求データに異常があると判定された場合にエラーデータを生成する手段と、前記サーバ側修正データに基づいて、該処理要求データの異常が修正可能であるか否かを判定するとともに、修正可能であれば該処理要求データを修正する手段とを有した、前記サーバ側全体制御部で制御されるサーバ側動作制御部、としても機能させるためのフレームワークプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−113478(P2010−113478A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−284727(P2008−284727)
【出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】