説明

情報処理プログラム、アドインプログラム及び情報処理装置

【課題】情報処理プログラムへ、より容易に新たな機能を追加する。
【解決手段】
本発明の印刷ドライバ40は、印刷処理の複数の設定項目42に関する情報を含む設定群情報41を有している。そして、CPU22は、印刷ドライバ40を実行し、設定群情報41をアドイン制御プログラム33を介して第1アプリケーション31へ通知させ、第1アプリケーション31側であるアドイン制御プログラム33から設定群情報41に含まれる設定項目42の指定を受け付ける。続いて、指定された設定項目42の内容で印刷処理動作をプリンター50に開始させる。このように、設定群情報41をアプリケーションプログラム側へ送信することにより、例えば、アプリケーション側では、印刷ドライバ40での更新内容を反映させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、アドインプログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報処理装置としては、互いに異なる複数の印刷環境設定を作成し、作成した複数の印刷環境設定をそれぞれの印刷環境設定が利用される条件と対応付けて管理する印刷環境作成管理機能部を備え、実行する印刷処理に応じた印刷環境設定の取得を要求することによって、実行する印刷環境に対応する印刷環境設定を印刷環境作成管理機能部から取得し、取得した印刷環境設定を、実行する印刷処理のための印刷環境設定として管理する機能を有する印刷ドライバ・インターフェイスコントローラー(PIC)と、印刷ドライバとを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、PICにより印刷環境設定を切り替えるため、印刷環境設定を管理する仕組みを基本的に変更することなく、複数の印刷環境設定を簡単に切り替えて利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−90661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、印刷を実行する印刷装置などの機器では、新たな機能などが追加されることがある。このような場合、上述の装置では、新たな機能を利用可能とするため、PICの改修などが必要であり、新たな機能を追加する際に大きな手間がかかることがあった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、より容易に新たな機能を追加することができる情報処理プログラム、アドインプログラム及び情報処理装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の情報処理プログラムは、
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムと連携し、該機器の処理実行に関する情報処理プログラムであって、
処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報と、
前記設定群情報に含まれる複数の設定項目に関する情報をアプリケーションプログラム側へ通知させる通知部と、
アプリケーションプログラム側から前記設定群情報に含まれる設定項目の指定を受け付ける受付部と、
前記指定された設定項目の内容での動作を前記機器に開始させる実行部と、
を備えたものである。
【0008】
この情報処理プログラムでは、処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を有し、設定群情報に含まれる複数の設定項目に関する情報をアプリケーションプログラム側へ通知させ、アプリケーションプログラム側から設定群情報に含まれる設定項目の指定を受け付け、指定された設定項目の内容での動作を機器に開始させる。このように、設定群情報をアプリケーションプログラム側へ送信することにより、例えば、アプリケーションプログラム側では、情報処理プログラムでの更新内容を反映させ、その変更内容を表示することができる。したがって、より容易に新たな機能を追加することができる。ここで、「アプリケーションプログラム側」や「情報処理プログラム側」とは、「アプリケーションプログラム側のプロセス」や「情報処理プログラム側のプロセス」を意味するものとしてもよい。
【0009】
本発明の情報処理プログラムにおいて、前記設定群情報は、前記複数の設定項目の各々に対応する複数の識別情報と、ユーザーの設定項目の選択時の表示に用いられ前記複数の設定項目の少なくとも一部に対応する複数の選択部材データと、を格納しており、前記通知部は、前記識別情報と前記選択部材データとを通知させ、前記受付部は、選択された設定項目の前記識別情報を前記設定項目の指定として少なくとも受け付けるものとしてもよい。こうすれば、どの設定項目が指定されたかを識別情報を用いて検出することができる。また、表示される選択部材データをも通知するため、例えば新たな機能が追加されてもそれに対応する新たな選択画像をアプリケーションプログラム側で表示することができる。
【0010】
本発明の情報処理プログラムにおいて、前記設定群情報は、前記複数の設定項目の各々に対して他の設定項目との関連に関する情報である関連情報を格納しており、前記通知部は、前記関連情報をも通知させ、前記アプリケーションプログラム側に、前記設定項目が選択されたあと、前記関連情報に基づいて他の設定項目の選択可能状態を変更させるものとしてもよい。こうすれば、例えば一方で設定項目を指定すると他方の設定項目を指定できないようにするなど、関連情報を用いて指定可能な設定項目をより確実に提示することができる。
【0011】
本発明の情報処理プログラムは、前記アプリケーションプログラムのユーザーインターフェイスに組み込まれ前記処理の設定を受け付けるアドインと連携し前記機器の処理実行に関するプログラムであり、前記通知部は、前記アプリケーションプログラム側としての前記アドインへ前記設定項目に関する情報を通知し、前記受付部は、前記アプリケーションプログラム側としての前記アドインから前記設定項目の指定を受け付けるものとしてもよい。こうすれば、情報処理プログラムとアドインとを提供することにより、より容易に新たな機能を追加することができる。このとき、前記アドインは、アプリケーションプログラムの表示画面に表示されるツールバーを制御するものとしてもよい。
【0012】
本発明の情報処理プログラムにおいて、前記設定群情報は、印刷処理の複数の設定項目に関する情報を含み、前記実行部は、前記指定された設定項目の内容での印刷動作を前記機器に開始させるものとしてもよい。印刷処理を行うプログラムは、アプリケーションプログラムと連携することが多く、本発明を適用する意義が高い。このとき、情報処理プログラムは、印刷ドライバであるものとしてもよい。
【0013】
なお、前記設定群情報は、前記複数の設定項目の各々に対応するヘルプコメント、を格納しており、前記通知部は、前記ヘルプコメントを通知させるものとしてもよい。こうすれば、例えば新たに追加された設定項目の内容をヘルプコメントを用いてユーザーへ提示することができる。また、本発明の情報処理プログラムにおいて、前記設定群情報は、マークアップ言語により記述されているものとしてもよい。こうすれば、設定項目の内容をより把握しやすく、バイナリデータに比して汎用性もより高い。マークアップ言語としては、例えば、XML、TeX、HTML、SGMLなどが挙げられる。また、前記設定群情報が選択部材データを格納した態様の情報処理プログラムにおいて、前記設定群情報は、前記選択部材データを所定の変換形式で変換したテキストデータとして格納しているものとしてもよい。この所定の変換形式としては、例えば、BASE64などが挙げられる。また、前記設定群情報が選択部材データを格納した態様の情報処理プログラムにおいて、前記通知部は、前記選択部材データを通知するに際して、選択部材の格納されているパスを通知するものとしてもよい。こうすれば、アプリケーション側では通知されたパスを用いて選択部材データを取得することができる。
【0014】
本発明のアドインプログラムは、
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムのユーザーインターフェイスに組み込まれ、処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を有し該機器の処理を実行させる情報処理プログラムと連携するアドインプログラムであって、
処理の複数の設定項目に関する情報を情報処理プログラム側から取得する取得部と、
前記取得した設定項目に関する情報を用いて前記アプリケーションプログラムの表示と共に該設定項目を選択可能に画像出力させる画像出力部と、
前記表示された設定項目が選択されると情報処理プログラム側へ該選択された設定項目の指定を出力する設定出力部と、
を備えたものである。
【0015】
このアドインプログラムは、処理の複数の設定項目に関する情報を情報処理プログラム側から取得し、取得した設定項目に関する情報を用いてアプリケーションプログラムの表示と共に設定項目を選択可能に画像出力させ、表示された設定項目が選択されると情報処理プログラムへ該選択された設定項目の指定を出力する。このように、設定群情報を情報処理プログラム側から取得することにより、例えば、アプリケーションプログラム側では、情報処理プログラムでの更新内容を反映させ、その変更内容を表示することができる。したがって、より容易に情報処理プログラムに新たな機能を追加することができる。
【0016】
本発明のアドインプログラムにおいて、前記情報処理プログラムは、前記複数の設定項目の各々に対して他の設定項目との関連に関する情報である関連情報を格納した設定群情報を有しており、前記アプリケーションプログラム上で前記設定項目が選択されたあと前記関連情報に基づいて他の設定項目の選択可能状態を変更させるか否かを判定する排他処理部、を備え、前記取得部は、前記関連情報をも取得し、前記画像出力部は、前記関連情報に基づいて選択可能状態を変更させた設定項目を画像出力させるものとしてもよい。こうすれば、例えば一方で設定項目を指定すると他方の設定項目を指定できないようにするなど、関連情報を用いて指定可能な設定項目をより確実に提示することができる。
【0017】
本発明のアプリケーションプログラムは、処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を有し該機器の処理を実行させる情報処理プログラムと連携し、所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムであって、処理の複数の設定項目に関する情報を情報処理プログラム側から取得する取得部と、前記取得した設定項目に関する情報を用いて前記アプリケーションプログラムの表示と共に該設定項目を選択可能に画像出力させる画像出力部と、前記表示された設定項目が選択されると情報処理プログラム側へ該選択された設定項目の指定を出力する設定出力部と、を備えたものとしてもよい。このアプリケーションプログラムでは、処理の複数の設定項目に関する情報を情報処理プログラム側から取得し、取得した設定項目に関する情報を用いてアプリケーションプログラムの表示と共に設定項目を選択可能に画像出力させ、表示された設定項目が選択されると情報処理プログラムへ該選択された設定項目の指定を出力する。このように、設定群情報を情報処理プログラム側から取得することにより、例えば、アプリケーションプログラム側では、情報処理プログラムでの更新内容を反映させ、その変更内容を表示することができる。したがって、より容易に情報処理プログラムに新たな機能を追加することができる。
【0018】
本発明のアプリケーションプログラムにおいて、前記情報処理プログラムは、前記複数の設定項目の各々に対して他の設定項目との関連に関する情報である関連情報を格納した設定群情報を有しており、前記アプリケーションプログラム上で前記設定項目が選択されたあと前記関連情報に基づいて他の設定項目の選択可能状態を変更させるか否かを判定する排他処理部、を備え、前記取得部は、前記関連情報をも取得し、前記画像出力部は、前記関連情報に基づいて選択可能状態を変更させた設定項目を画像出力させるものとしてもよい。こうすれば、例えば一方で設定項目を指定すると他方の設定項目を指定できないようにするなど、関連情報を用いて指定可能な設定項目をより確実に提示することができる。
【0019】
本発明の情報処理装置は、
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムと連携し、該機器の処理を実行させる情報処理プログラムを備えた情報処理装置であって、
処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を記憶する記憶手段と、
前記設定群情報に含まれる複数の設定項目に関する情報をアプリケーションプログラム側へ通知させる通知部と、
アプリケーションプログラム側から前記設定群情報に含まれる設定項目の指定を受け付ける受付部と、
前記指定された設定項目の内容での動作を前記機器に開始させる実行部と、
を備えたものである。
【0020】
この情報処理装置では、設定群情報をアプリケーションプログラム側へ送信することにより、例えば、アプリケーション側では、情報処理プログラムでの更新内容を反映させ、その変更内容を表示することができる。したがって、より容易に新たな機能を追加することができる。なお、この情報処理装置において、上述した情報処理プログラム及びアドインプログラムの種々の態様を採用してもよいし、また、上述した情報処理プログラム及びアドインプログラムの各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
【0021】
あるいは、本発明の情報処理装置は、
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムと、該アプリケーションプログラムのユーザーインターフェイスに組み込まれ処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を有し該機器の処理を実行させる情報処理プログラムとを備えた情報処理装置であって、
処理の複数の設定項目に関する情報を前記情報処理プログラム側から取得する取得部と、
前記取得した設定項目に関する情報を用いて前記アプリケーションプログラムの表示と共に該設定項目を選択可能に画像出力させる画像出力部と、
前記表示された設定項目が選択されると前記情報処理プログラム側へ該選択された設定項目の指定を出力する設定出力部と、
を備えたものである。
【0022】
この情報処理装置では、設定群情報を情報処理プログラム側から取得することにより、例えば、アプリケーション側では、情報処理プログラムでの更新内容を反映させ、その変更内容を表示することができる。したがって、より容易に新たな機能を追加することができる。なお、この情報処理装置において、上述した情報処理プログラム及びアドインプログラムの種々の態様を採用してもよいし、また、上述した情報処理プログラム及びアドインプログラムの各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】プリンターシステム10の構成の概略を示す構成図。
【図2】設定群情報41の説明図。
【図3】アドイン制御処理ルーチンの一例を表すフローチャート。
【図4】アドイン用ツールバー80を含む表示画面27の説明図。
【図5】アドイン用ツールバー80を含む表示画面27の説明図。
【図6】印刷実行処理ルーチンの一例を表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるプリンターシステム10の構成の概略を示す構成図である。本実施形態のプリンターシステム10は、図1に示すように、データを処理して画面表示するユーザーパソコン(PC)20と、ユーザーPC20から印刷ジョブを受けて印刷処理を実行するプリンター50とを備えている。なお、プリンターシステム10では、図示しないLANに図示しない複数のプリンターが接続されており、プリンター50を含む複数のプリンターのうちのいずれかを選択して印刷処理を実行可能となっている。
【0025】
ユーザーPC20は、ユーザーが使用する情報処理装置として構成されたパソコンである。このユーザーPC20は、各種制御を実行するCPU22や各種制御プログラムを記憶するフラッシュROM23、データを一時記憶するRAM24などを備えたコントローラー21を備えている。また、ユーザーPC20は、各種アプリケーションプログラム(以下単にアプリケーションと称する)や各種データファイルを記憶する不揮発性の大容量メモリーであるHDD25を備えている。HDD25には、実行プログラムである第1アプリケーション31(例えば文書編集プログラム)や、第2アプリケーション32(例えば表計算プログラム)などが記憶されている。なお、アプリケーションとしては、このほかウェブブラウザーや画像編集プログラム、プレゼンテーションプログラム、電子メールプログラムなどが挙げられる。また、HDD25には、第1アプリケーション31にアドインされるツールバーを制御するアドイン制御プログラム33(本発明のアドインプログラム)や、第2アプリケーション32にアドインされるアドイン制御プログラム38、アプリケーションと連携しプリンター50の印刷処理実行に関する処理を行う印刷ドライバ40(本発明の情報処理プログラム)などが記憶されている。このアドイン制御プログラム33及び印刷ドライバ40、あるいは、アドイン制御プログラム38及び印刷ドライバ40により情報処理システムとして機能する。なお、第2アプリケーション32及びアドイン制御プログラム38は、第1アプリケーション31及びアドイン制御プログラム33と同様の関係にあるものとし、以下説明の便宜のため、第1アプリケーション31及びアドイン制御プログラム33について具体的に説明する。
【0026】
印刷ドライバ40は、プリンター50を制御し、アプリケーションに対して抽象化したインターフェースを提供するデバイスドライバであり、設定群情報41や、通知部44、受付部45、実行部46、印刷設定情報48などにより構成されている。設定群情報41は、印刷処理に関する複数の設定項目42を含むものである。設定項目42には、例えば、ユーザなどにより標準の印刷内容として設定されているプリセット、用紙サイズ、割付枚数、片面印刷、両面印刷、両面印刷のとじ方、カラーやモノクロなどの色情報、印刷部数、プリンターの機種情報などが含まれている。図2は、設定群情報41の説明図である。この設定群情報41は、マークアップ言語(例えばXML)によりテキストベースで記述されている。各々の設定項目42には、設定項目に対応付けられた識別情報42aや、ユーザーの設定項目の選択時に表示される選択部材データとしてのアイコン画像42b、他の設定項目との関連に関する情報である関連情報42c、ツールチップヘルプに表示されるヘルプコメント42dなどが格納されている。識別情報42aは、図2に示すように、ID番号であり、後述するアドイン用ツールバー80(後述図4参照)の優先配置順に付与されている。アイコン画像42bは、アドイン用ツールバー80に表示される画像データであるが、設定群情報41には所定の変換形式で変換したテキストデータとして格納されている。この所定の変換形式は、例えば、BASE64形式としてもよい。こうすれば、画像データをマークアップ言語で記述された設定群情報41に格納しやすく、画像をテキストデータとしてアドイン制御プログラム33へ通知することができる。関連情報42cには、他の設定項目が指定されてもその設定項目を指定可能であるという設定項目同士に付与される共通の情報(例えば機能IDなど)が格納されている。例えば、片面印刷と両面印刷とは一方を指定すると一方は成り立たない。関連情報42cには、このような関係を表す情報が含まれており、ここでは共に設定可能ではない関係にある設定項目には共通の情報(機能ID)を含まないものとした。この関連情報42cを用いると、共有の情報が含まれているか否かに基づいて、共に指定可能である設定項目であるか否かを判定することができる。また関連情報42cには、両面印刷と、この両面印刷のとじ方(例えば左閉じ)とのような、上位下位関係に関する情報も格納されているものとした。上位下位関係に関する情報としては、例えば、サブID(ID1−0,ID1−1など)で定義可能である。ヘルプコメント42dには、ツールチップヘルプに表示される文字列がそのまま格納されているものとした。
【0027】
印刷ドライバ40の通知部44は、設定群情報41に含まれる複数の設定項目42に関する情報をアプリケーションプログラム側へ通知させる機能を有する。この通知部44は、アドイン制御プログラムに対して設定群情報41のファイルをそのまま通知するものとした。受付部45は、アプリケーション側から設定群情報41に含まれる設定項目42の指定を受け付ける機能を有する。この受付部45は、アプリケーション側で指定された(ユーザーに選択された)設定項目の識別情報42aを受け付けるものとした。実行部46は、指定された設定項目42の内容での印刷処理動作をプリンター50に開始させる機能を有する。プリセット情報47は、ユーザーやベンダーなどにより標準の印刷内容として予め設定されている印刷処理の設定内容が格納されている情報である。プリセット情報47には、例えば第1プリセットとしてA4サイズの用紙、2面割付、左閉じの両面印刷、カラーの1部印刷や、第2プリセットとしてA4サイズの用紙、4面割付、片面印刷、カラーの1部印刷、との印刷設定のプリセットが格納されている。印刷設定情報48は、現在設定されている印刷設定内容を格納したデータであり、アプリケーション側から設定項目の指定があると、その指定内容に基づいて書き換えられる。ユーザーPC20は、印刷ドライバ40を用い、印刷設定情報48に格納されている印刷設定内容でプリンター50に印刷処理を実行させる。この印刷ドライバ40に新たな機能が追加されて更新された際には、新たな設定群情報41が提供されるものとした。
【0028】
アドイン制御プログラム33は、ユーザーインターフェイスに組み込まれ印刷設定を受け付けるアドインであるアドイン用ツールバーを制御するプログラムである。このアドイン制御プログラム33は、取得部34や画像出力部35、設定出力部36、排他処理部37などにより構成されている。取得部34は、印刷処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報41を印刷ドライバ40から取得する機能を有する。画像出力部35は、取得した設定項目に関する情報を用いてアプリケーションプログラム上に設定項目を選択可能に画像出力させる機能を有する。設定出力部36は、表示された設定項目が選択されると情報処理プログラムへ選択された設定項目の指定を出力する機能を有する。排他処理部37は、アプリケーションプログラム上で設定項目が選択されたあと、関連情報42cに基づいて他の設定項目の選択可能状態を変更させるか否かを判定する機能を有する。
【0029】
ユーザーPC20は、各種情報を表示画面27に表示するディスプレイ26や、ユーザーが各種指令を入力するキーボード及びマウス等の入力装置28などを備えている。このユーザーPC20は、ディスプレイ26に表示されたカーソル等をユーザーが入力装置28を介して入力操作するとその入力操作に応じた動作を実行する機能を有する。コントローラー21やHDD25、ディスプレイ26及び入力装置28は、バス29によって電気的に接続され、各種制御信号やデータのやり取りができるよう構成されている。このユーザーPC20は、インストールされたプログラムによりプリンター50に対して印刷処理を指令したりプリンター50の情報を表示したりする。
【0030】
プリンター50は、各種処理プログラムを記憶したROMと一時的にデータを記憶するRAMとを備え、CPUを中心とするマイクロプロセッサーとして装置全体の制御を司るコントローラー51と、記録紙Sへ画像を印刷処理する印刷機構52と、を備えている。コントローラー51や印刷機構52は、図示しないバスによって電気的に接続されている。印刷機構52は、図示しないが、各色のインクに圧力をかけ、この加圧されたインクを記録紙Sに吐出して印刷処理を実行するインクジェット方式の機構である。なお、インクへ圧力をかける機構は、圧電素子の変形によるものとしてもよいしヒーターの熱による気泡の発生によるものとしてもよい。あるいは、印刷機構52は、ドットインパクト方式、電子写真方式及び熱転写方式などのいずれであってもよい。
【0031】
次に、こうして構成された本実施形態のプリンターシステム10の動作、特に、ユーザーPC20でアプリケーションのツールバーを利用して印刷指令する際の動作について説明する。図3は、CPU22によって実行されるアドイン制御処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。図4は、アドイン用ツールバー80を含む表示画面27の説明図である。ここでは、文書編集を行う第1アプリケーション31が起動されたあとに、第1データウインドウ72及び第2データウインドウ74が開かれている。アドイン制御処理ルーチンは、HDD25に記憶されたアドイン制御プログラム33に格納されており、アドインされているアプリケーションが起動されたあとCPU22によって実行される。このルーチンを実行すると、まず、CPU22は、取得部34の機能により、設定群情報41の通知指令を印刷ドライバ40へ出力し(ステップS100)、設定群情報41を取得したか否かを判定する(ステップS110)。次に、設定群情報41を取得するまで待機し、設定群情報41を取得したときには、CPU22は、設定群情報41に格納されているすべての設定項目42から識別情報42a、アイコン画像42b、関連情報42c及びツールチップヘルプの表示内容であるヘルプコメント42dを読み出す(ステップS120)。
【0032】
次に、CPU22は、画像出力部35の機能により、アイコン画像を配置し、アドイン用ツールバー80を第1アプリケーション31の表示画面上に表示させる(ステップS130)。このとき、画像出力部35では、設定群情報41に格納されたアイコン画像42bのテキストデータから、画像データへ変換処理を行う。また、識別情報42aのID番号が小さいものから順に、アドイン用ツールバー80の左側からアイコン画像を配置するものとした。また、読み出したヘルプコメントを、配置したアイコン画像にそれぞれ対応付けて登録するものとした。図4では、印刷実行するときにクリックされる印刷実行アイコン82から順に、第1プリセットアイコン83、第2プリセットアイコン84、2面割付印刷アイコン85、4面割付印刷アイコン86、両面印刷アイコン87が配置されるものとした。このように、第1アプリケーション31の起動時に必ず設定群情報41を印刷ドライバ40から取得するため、印刷ドライバ40の更新状況をアドイン用ツールバー80へより確実に反映させることができる。
【0033】
次に、CPU22は、アドイン用ツールバー80のアイコン上にカーソル71があるか否かを判定し(ステップS140)、アイコン上にカーソル71がないときには、アドイン用ツールバー80の設定変更があったか否かを判定する(ステップS150)。アイコン上にカーソル71があるか否かの判定は、アイコン上にカーソル71がある旨の情報を第1アプリケーション31から取得することにより行うものとした。また、アドイン用ツールバー80の設定変更の判定は、アドイン用ツールバー80の設定変更があった旨の情報を第1アプリケーション31から取得することにより行うものとした。アドイン用ツールバー80の設定変更とは、例えば、アイコンの並び替えや、表示するアイコンや表示しないアイコンの変更などが挙げられる。アドイン用ツールバー80の設定変更があったときには、CPU22は、画像出力部35の機能により、変更内容を反映したアイコン画像の表示を行い(ステップS160)、設定出力部36の機能により、設定変更の内容を印刷ドライバ40へ出力する(ステップS170)。
【0034】
一方、ステップS100でアイコン上にカーソル71があるときには、CPU22は、カーソル71のあるアイコンに対応するヘルプコメントをツールチップヘルプ88に表示する(ステップS180,図4参照)。例えば、図4に示すように、第1プリセットアイコン83上にカーソル71があるときには、このプリセットに対応する印刷設定内容をヘルプコメントとしてツールチップヘルプ88に表示するものとした。こうすれば、ユーザーは、そのプリセットアイコンが、どのような印刷設定内容であるかをより容易に把握することができる。次に、CPU22は、アイコンが押下されたか否かを判定する(ステップS190)。この判定は、クリックされたとの情報を第1アプリケーション31から取得することにより行う。アイコンが押下されたときには、ツールチップヘルプ88を非表示とし(ステップS200)、設定出力部36の機能により、選択されたアイコンに対応する識別情報42aを設定項目の指定として印刷ドライバ40へ出力する(ステップS210)。続いて、CPU22は、画像出力部35の機能により、選択されたアイコンに対応する関連情報42cに基づいて他のアイコンの選択可能状態を変更する(ステップS220)。他のアイコンの選択可能状態の変更は、例えば、選択されたアイコンの関連情報42cに格納されている共通の情報(例えば機能IDなど)を含まない他のアイコンについては、選択不能の態様で画面表示するものとしてもよい。図5は、第1プリセットアイコン83が選択された際のアドイン用ツールバー80の排他状態を含む表示画面27の説明図である。図5に示すように、第1プリセットアイコン83が選択された際には、第2プリセットアイコン84など、他のプリセットアイコンは選択不能な状態で表示するものとした。また、第1プリセットアイコン83では、2面割付印刷の設定であるから、4面割付印刷アイコン86も選択不能の状態で表示するものとした。このように、一方が選択されると選択できなくなる他方の設定項目については選択不能の表示とする排他処理を行うのである。
【0035】
ステップS220のあと、ステップS190でアイコンが押下されていないとき、ステップS170で変更内容を出力したあと、または、ステップS150でツールバーの設定変更がないときには、CPU22は、アプリケーションが終了したか否かを判定する(ステップS230)。アプリケーションが終了していないときには、CPU22は、ステップS130以降の処理を実行し、アプリケーションが終了したときには、このルーチンを終了する。このように、アドイン制御プログラム33では、設定群情報41から設定項目の識別情報42a、アイコン画像42b、アイコンの配置に関する情報、排他処理を行う関連情報42c、ヘルプコメント42dなどを取得する。そして、予め定められた取り決めに従い、これらを配置し、設定項目が選択されたときには選択された識別情報42aを印刷ドライバ40へ返すだけであるため、例えば、印刷ドライバ40に新たな機能が加わったとしても、新たな機能のアイコン画像を表示することができる。また、新たな機能の内容を検出できなくても、どの設定項目が選択されたかを設定項目の指定として印刷ドライバ40へ出力することができる。更に、関連情報42cの共通情報(機能ID)を用いて排他処理を行うことができる。
【0036】
続いて、印刷ドライバ40側での処理について説明する。図6は、印刷実行処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。この印刷実行処理ルーチンは、HDD25に記憶された印刷ドライバ40に格納されており、アドイン制御プログラム33から指令を受けたあとCPU22によって実行される。このルーチンを実行すると、まず、CPU22は、受けた指令が設定群情報41の通知指令であるか否かを判定する(ステップS300)。受けた指令が設定群情報41の通知指令であるときには、CPU22は、通知部44の機能により、設定群情報41をアドイン制御プログラム33(アプリケーション側)へ通知する(ステップS310)。すべての設定項目42の識別情報42a、アイコン画像42b、関連情報42c及びヘルプコメント42dを通知するものとすればよいが、ここでは、設定群情報41自体を通知するものとした。
【0037】
ステップS310のあと、または、ステップS300で、受けた指令が設定群情報41の通知指令でないときには、CPU22は、受けた指令が設定項目42の指定であるか否かを判定する(ステップS320)。この判定は、受けた指令が識別情報42aであるか否かに基づいて行うものとした。受けた指令が設定項目42の指定であるときには、CPU22は、指定された設定項目の内容を印刷設定情報48に反映させる(ステップS330)。例えば、アドイン用ツールバー80において両面印刷アイコン87が押下されたときには、指定された設定項目である「両面印刷」を実行するよう印刷設定情報48の内容を変更する。
【0038】
ステップS330のあと、または、ステップS320で、受けた指令が設定項目の指定でないときには、CPU22は、受けた指令がアドイン用ツールバー80の設定変更であるか否かを判定する(ステップS340)。受けた指令がアドイン用ツールバー80の設定変更であるときには、変更された内容を設定群情報41に反映させる(ステップS350)。たとえば、アイコンの配置順が変更されたときには、識別情報42aのID番号を変更するものとする。こうすれば、常に最新のアドイン用ツールバー80の状態に同期させた設定群情報41とすることができる。
【0039】
ステップS350のあと、または、ステップS340で、受けた指令がアドイン用ツールバー80の設定変更でないときには、CPU22は、受けた指令が印刷実行指令であるか否かを判定する(ステップS360)。受けた指令が印刷実行指令でないときには、指令されたその他の処理を実行し(ステップS370)、このルーチンを終了する。その他の処理としては、例えば、プリンター50の状態通知指令や、プリンター50のクリーニング実行指令などが挙げられる。一方、受けた指令が印刷実行指令であるときには、印刷設定情報48に格納された印刷設定内容で印刷の実行を開始し(ステップS380)、このルーチンを終了する。プリンター50の印刷処理では、印刷機構52がキャリッジをインク吐出位置へ移動すると共に印刷データに基づいて印刷ヘッドからインクを記録紙Sへ吐出する処理を実行する。このように、印刷ドライバ40では、アドイン用ツールバー80に表示する内容を格納した設定群情報41をアドイン制御プログラム33側へ受け渡し、印刷ドライバ40の機能である設定項目を選択可能に表示させるのである。
【0040】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のプリンター50が本発明の所定の処理を実行する機器に相当し、第1アプリケーション31,第2アプリケーション32がアプリケーションプログラムに相当し、印刷ドライバ40が情報処理プログラムに相当し、設定群情報41が設定群情報に相当し、通知部44が通知部に相当し、受付部45が受付部に相当し、実行部46が実行部に相当し、アドイン制御プログラム33,アドイン制御プログラム38がアドインに相当し、取得部34が取得部に相当し、画像出力部35が画像出力部に相当し、設定出力部36が設定出力部に相当し、排他処理部37が排他処理部に相当する。なお、本実施形態では、ユーザーPC20の動作を説明することにより本発明の情報処理装置の一例も明らかにしている。
【0041】
以上詳述した本実施形態のプリンターシステム10によれば、印刷ドライバ40では、印刷処理の複数の設定項目42に関する情報を含む設定群情報41を有している。そして、印刷ドライバ40を実行し、設定群情報41をアドイン制御プログラム33を介して第1アプリケーション31へ通知させ、第1アプリケーション31側であるアドイン制御プログラム33から設定群情報41に含まれる設定項目42の指定を受け付ける。続いて、指定された設定項目42の内容で印刷処理動作をプリンター50に開始させる。このように、設定群情報41をアプリケーションプログラム側へ送信することにより、例えば、アプリケーション側では、印刷ドライバ40での更新内容を反映させることができる。したがって、より容易に新たな機能を印刷ドライバ40へ追加することができる。また、印刷ドライバ40において追加または変更した機能を、アプリケーション側で選択可能に表示することができる。
【0042】
また、設定群情報41は、設定項目42の各々に対応する識別情報42aと、選択部材データとしてのアイコン画像42bと、他の設定項目との関連に関する情報である関連情報42cと、ヘルプコメント42dとを格納している。この設定群情報41を通知するため、どの設定項目42が指定されたかを識別情報42aを用いて検出することができる。また、表示されるアイコン画像42bをも通知するため、例えば新たな機能が追加されてもそれに対応する新たな選択画像をアプリケーション側で表示することができる。更に、例えば一方で設定項目を指定すると他方の設定項目を指定できないようにするなど、関連情報42cを用いて指定可能な設定項目をより確実に提示することができる。更にまた、例えば新たに追加された設定項目の内容をヘルプコメントを用いてユーザーへ提示することができる。
【0043】
更に、印刷ドライバ40は、アプリケーションプログラムのユーザーインターフェイスに組み込まれ該処理の設定を受け付けるアドイン制御プログラム33と連携し印刷処理を行うプログラムであるため、印刷ドライバ40とアドインとを提供することにより、より容易に新たな機能を追加することができる。更にまた、設定群情報41は、マークアップ言語によりテキストベースで記述されているため、設定項目の内容を開発者がより把握しやすく、バイナリデータに比して汎用性もより高く好ましい。そして、設定群情報41は、アイコン画像42bを所定の変換形式(BASE64)で変換したテキストデータとして格納しているため、マークアップ言語により記述されている設定群情報41に格納しやすい。
【0044】
更にまた、アドイン制御プログラム33では、設定群情報41を印刷ドライバ40から取得することにより、例えば、アプリケーション側では、印刷ドライバ40の更新内容を反映させることができ、より容易に新たな機能を追加することができる。更に、関連情報42cを取得し、排他処理部37により排他処理を実行するため、例えば一方で設定項目を指定すると他方の設定項目を指定できないようにするなど、関連情報を用いて指定可能な設定項目をより確実に提示することができる。
【0045】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0046】
例えば、上述した実施形態では、設定群情報41は、識別情報42a、アイコン画像42b、関連情報42c及びヘルプコメント42dを設定項目42に関する情報として格納しているものとしたが、特にこれに限定されない。例えば、識別情報42a、アイコン画像42b、関連情報42c及びヘルプコメント42dのうちいずれか1以上を省略してもよい。また、識別情報42a、アイコン画像42b、関連情報42c及びヘルプコメント42dのうちいずれか1以上のアプリケーション側への通知を省略してもよい。設定項目42に関する情報を設定群情報41に格納し、この設定項目42に関する情報をアプリケーション側へ通知するものとすれば、印刷ドライバ40において追加または変更した機能を、アプリケーション側で選択可能に表示することができる。あるいは、上述した以外の設定項目42に関する情報を設定群情報41に格納し、これをアプリケーション側へ通知するものとしてもよい。
【0047】
上述した実施形態では、設定群情報41自体をアプリケーション側へ通知するものとしたが、設定項目42に関する情報をアプリケーション側へ通知するものとすれば特にこれに限定されない。例えば、設定群情報41に格納されている情報の一部を設定項目42に関する情報としてアプリケーション側へ通知するものとしてもよい。こうしても、印刷ドライバ40において追加または変更した機能を、アプリケーション側で選択可能に表示することができる。
【0048】
上述した実施形態では、一方が選択されると選択できなくなる他方の設定項目については選択不能の表示とする排他処理を行うものとしたが、これに限定されず、例えば第1プリセットアイコン83が選択された場合、その他のプリセットや個別の設定項目の選択がすべて不能となるようにしてもよい。
【0049】
上述した実施形態では、関連情報42cを用いてアドイン側で排他処理を実行するものとしたが、関連情報42cを用いて印刷ドライバ側で排他処理を行うものとしてもよい。具体的には、印刷実行処理ルーチンで、設定項目の指定を受け付けたのち、関連情報42cに基づいて、排他処理をすべき他の設定項目を検索し、検索した設定項目について選択不能で表示する排他処理情報(例えばフラグなど)をアドイン制御プログラム側へ通知する。これを受けたアドイン制御プログラム側では、取得した排他処理情報に応じて各設定項目の表示状態を変更する。こうしても、関連情報を用いて指定可能な設定項目をより確実に提示することができる。
【0050】
上述した実施形態では、設定群情報41は、マークアップ言語(例えばXML)によりテキストベースで記述されているものとしたが、特にこれに限定されず、マークアップ言語として、例えば、TeX、HTML、SGMLなどとしてもよい。あるいは、バイナリデータなど、テキストベースで記述しないものとしてもよい。こうしても、設定群情報41の内容はアドイン制御プログラム側へ通知可能であり、印刷ドライバ40において追加または変更した機能を、アプリケーション側で選択可能に表示することができる。
【0051】
上述した実施形態では、アドイン制御プログラムは、アプリケーションプログラムの表示画面に表示されるツールバーを制御するものとしたが、設定項目の選択をユーザーができるものとすれば、特にこれに限定されず、ツールバー以外であってもよい。また、上述した実施形態では、アドイン制御プログラムはアプリケーションプログラムに組み込まれるものとして説明したが、特にこれに限定されない。例えば、アプリケーションに組み込まれるアドインではなく、アプリケーション自体のツールバーとし、アプリケーション自体が、上述したアドイン制御プログラムの内容を実行するものとしてもよい。また、アドイン用ツールバー80では、アイコン画像を設定項目として表示するものとしたが、設定項目を選択可能に表示するものとすれば、アイコン画像の表示に限定されない。また、
【0052】
上述した実施形態では、設定群情報41には、アイコン画像42bがBASE64形式で変換したテキストデータとして格納されているものとしたが、テキストデータとすれば、変換形式は特にBASE64に限定されない。あるいは、設定群情報41には、アイコン画像42bがテキストデータとして格納されているものとしたが、特にこれに限定されない。例えば、アイコン画像(選択部材データ)をアドイン側に通知するに際して、アイコン画像の格納されているパス及びアイコン画像の識別情報(IDなど)を通知するものとしてもよい。こうすれば、アプリケーション側では通知されたパスを用いてアイコン画像を読み出すことができる。
【0053】
上述した実施形態では、アドイン側は、起動のたびに設定群情報41を取得するものとしたが、特にこれに限定されず、定期的または更新があったときに設定群情報41を取得するものとしてもよい。こうしても、印刷ドライバ40において追加または変更した機能を、アプリケーション側で選択可能に表示することができる。
【0054】
上述した実施形態では、印刷処理を行う機器としてのプリンター50としその設定項目を選択可能に表示するものとしたが、所定の処理を行う機器の設定項目を選択可能に表示するものとすれば、これに限定されない。
【符号の説明】
【0055】
10 プリンターシステム、20 ユーザーPC、21 コントローラー、22 CPU、23 フラッシュROM、24 RAM、25 HDD、26 ディスプレイ、27 表示画面、28 入力装置、29 バス、31 第1アプリケーション、32 第2アプリケーション、33 アドイン制御プログラム、34 取得部、35 画像出力部、36 設定出力部、37 排他処理部、38 アドイン制御プログラム、40 印刷ドライバ、41 設定群情報、42 設定項目、42a 識別情報、42b アイコン画像、42c 関連情報、42d ヘルプコメント、44 通知部、45 受付部、46 実行部、47 プリセット情報、48 印刷設定情報、50 プリンター、51 コントローラー、52 印刷機構、70 アプリケーションウインドウ、71 カーソル、72 第1データウインドウ、74 第2データウインドウ、80 アドイン用ツールバー、82 印刷実行アイコン、83 第1プリセットアイコン、84 第2プリセットアイコン、85 割付印刷アイコン、87 両面印刷アイコン、88 ツールチップヘルプ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムと連携し、該機器の処理実行に関する情報処理プログラムであって、
処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報と、
前記設定群情報に含まれる複数の設定項目に関する情報をアプリケーションプログラム側へ通知させる通知部と、
アプリケーションプログラム側から前記設定群情報に含まれる設定項目の指定を受け付ける受付部と、
前記指定された設定項目の内容での動作を前記機器に開始させる実行部と、
を備えた情報処理プログラム。
【請求項2】
前記設定群情報は、前記複数の設定項目の各々に対応する複数の識別情報と、ユーザーの設定項目の選択時の表示に用いられ前記複数の設定項目の少なくとも一部に対応する複数の選択部材データと、を格納しており、
前記通知部は、前記識別情報と前記選択部材データとを通知させ、
前記受付部は、選択された設定項目の前記識別情報を前記設定項目の指定として少なくとも受け付ける、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記設定群情報は、前記複数の設定項目の各々に対して他の設定項目との関連に関する情報である関連情報を格納しており、
前記通知部は、前記関連情報をも通知させ、
前記アプリケーションプログラム側に、前記設定項目が選択されたあと、前記関連情報に基づいて他の設定項目の選択可能状態を変更させる、請求項1又は2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記情報処理プログラムは、前記アプリケーションプログラムのユーザーインターフェイスに組み込まれ前記処理の設定を受け付けるアドインと連携し前記機器の処理実行に関するプログラムであり、
前記通知部は、前記アプリケーションプログラム側としての前記アドインへ前記設定項目に関する情報を通知し、
前記受付部は、前記アプリケーションプログラム側としての前記アドインから前記設定項目の指定を受け付ける、請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムのユーザーインターフェイスに組み込まれ、処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を有し該機器の処理を実行させる情報処理プログラムと連携するアドインプログラムであって、
処理の複数の設定項目に関する情報を情報処理プログラム側から取得する取得部と、
前記取得した設定項目に関する情報を用いて前記アプリケーションプログラムの表示と共に該設定項目を選択可能に画像出力させる画像出力部と、
前記表示された設定項目が選択されると情報処理プログラム側へ該選択された設定項目の指定を出力する設定出力部と、
を備えたアドインプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のアドインプログラムであって、
前記情報処理プログラムは、前記複数の設定項目の各々に対して他の設定項目との関連に関する情報である関連情報を格納した設定群情報を有しており、
前記アプリケーションプログラム上で前記設定項目が選択されたあと前記関連情報に基づいて他の設定項目の選択可能状態を変更させるか否かを判定する排他処理部、を備え、
前記取得部は、前記関連情報をも取得し、
前記画像出力部は、前記関連情報に基づいて選択可能状態を変更させた設定項目を画像出力させる、アドインプログラム。
【請求項7】
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムと連携し、該機器の処理を実行させる情報処理プログラムを備えた情報処理装置であって、
処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を記憶する記憶手段と、
前記設定群情報に含まれる複数の設定項目に関する情報をアプリケーションプログラム側へ通知させる通知部と、
アプリケーションプログラム側から前記設定群情報に含まれる設定項目の指定を受け付ける受付部と、
前記指定された設定項目の内容での動作を前記機器に開始させる実行部と、
を備えた情報処理装置。
【請求項8】
所定の処理を実行する機器を利用するアプリケーションプログラムと、該アプリケーションプログラムのユーザーインターフェイスに組み込まれ処理の複数の設定項目に関する情報を含む設定群情報を有し該機器の処理を実行させる情報処理プログラムとを備えた情報処理装置であって、
処理の複数の設定項目に関する情報を前記情報処理プログラム側から取得する取得部と、
前記取得した設定項目に関する情報を用いて前記アプリケーションプログラムの表示と共に該設定項目を選択可能に画像出力させる画像出力部と、
前記表示された設定項目が選択されると前記情報処理プログラム側へ該選択された設定項目の指定を出力する設定出力部と、
を備えた情報処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−83903(P2012−83903A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−228669(P2010−228669)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】