説明

情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法

【課題】アイコン画像を高速表示でき、ユーザにとって予期しないデータが外部に送信されてしまうことを抑制できる情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供すること。
【解決手段】メモリカードに保存されたファイルのうち、過去に変換サーバにアップロードされたことがあるファイルについては、そのファイルに関連付けられたサムネイルデータがサムネイル保存領域に記憶される。よって、本実施形態においては、メモリカードに保存されたファイルのうち、サムネイルデータが記憶されているファイルについては、そのサムネイルデータに対応するサムネイル42bを、アイコン画像42として表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータなどの情報処理装置では、ファイルなど各種のデータをユーザに選択させるために、データに対応したアイコン画像を表示部に一覧表示する。この際、データの認識性を上げるために、サムネイルと呼ばれる縮小画像をアイコン画像として表示する場合がある。
【0003】
一方、端末では処理が困難な形式のデータを、端末からサーバやクラウドにアップロードさせ、サーバやクラウドにおいて、そのデータを端末で利用可能な形式に変換し、その変換後のデータを端末に利用させる技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−188238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、端末では処理することが困難な形式のデータであっても、サーバやクラウドを利用してその形式を変換すれば、携帯端末においてサムネイルを表示させることは比較的容易である。しかし、アイコン画像を一覧表示する毎に、対象のデータを全てアップロードしては、処理に時間がかかり、アイコン画像を高速表示できないという問題点がある。また、ユーザにとっては予期しないデータが無制限にアップロードされることになり、プライバシーやセキュリティの面からも問題点がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、アイコン画像を高速表示でき、ユーザにとって予期しないデータが外部に送信されてしまうことを抑制できる情報処理プログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本発明の情報処理プログラムは、情報処理装置が備えるコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、複数のアイコン画像を、表示部に表示させる表示制御手段と、前記複数のアイコン画像に対応する複数のデータのうち、ユーザが選択した対象データを、送信部に送信させる送信制御手段と、前記送信部が送信した前記対象データを変換することにより外部装置において生成される変換データを、取得部に取得させる取得制御手段と、前記対象データを用いて生成される縮小画像データを、前記対象データと関連付けて、記憶部に記憶させる記憶制御手段として、前記コンピュータを機能させ、前記表示制御手段は、前記複数のデータのうち、前記縮小画像データが関連付けて記憶されているデータについては、その縮小画像データに対応する縮小画像を前記アイコン画像として表示させる。
【0008】
なお、本発明は、情報処理装置、情報処理装置を制御する制御装置、情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラムを記録する記録媒体等の種々の態様で実現可能である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の情報処理プログラムによれば、ユーザが選択した対象データを変換することにより外部装置において変換データが生成される。また、対象データを用いて生成される縮小画像データが、その変換データの元となった前記対象データと関連付けて、記憶部に記憶される。そして、複数のデータのうち、ユーザが過去に選択したデータについては、そのデータに関連付けて記憶された縮小画像データに対応する縮小画像が、アイコン画像として表示される。よって、アイコン画像を高速表示できるという効果がある。また、ユーザにとって予期しないデータが外部に送信されてしまうことを抑制できるという効果がある。
【0010】
請求項2記載の情報処理プログラムによれば、請求項1記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、縮小画像データが関連付けて記憶されていないデータについては、予め定められた既定のアイコン画像が表示されるので、縮小画像データが記憶されていないデータについても、その存在を示すことができるという効果がある。
【0011】
請求項3記載の情報処理プログラムによれば、請求項1または2記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、変換データを用いて縮小画像データが生成されるので、変換データおよび縮小画像データを外部装置に生成させて、それらを受信する場合に比較して、通信時間を短縮できるという効果がある。
【0012】
請求項4記載の情報処理プログラムによれば、請求項3記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、印刷対象のページとしてユーザに選択されたページの縮小画像、すなわち、ユーザにとって重要である可能性が高いページの縮小画像を、アイコン画像として表示させることができるという効果がある。
【0013】
請求項5記載の情報処理プログラムによれば、請求項4記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、印刷の指示に用いられる展開データから縮小画像データを生成させるので、処理を効率化できるという効果がある。
【0014】
請求項6記載の情報処理プログラムによれば、請求項3記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、先頭ページの縮小画像、すなわち、データの内容を認識する上で有用である可能性が高いページの縮小画像を、アイコン画像として表示させることができるという効果がある。
【0015】
請求項7記載の情報処理プログラムによれば、請求項3から6のいずれかに記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、表示対象のページとしてユーザに選択されたページの縮小画像、すなわち、ユーザ自身が実際に閲覧した可能性が高いページの縮小画像を、アイコン画像として表示させることができるという効果がある。
【0016】
請求項8記載の情報処理プログラムによれば、請求項1から7のいずれかに記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、関連情報に基づき、対象データに関連付けられた縮小画像データを用いて、その縮小画像データに対応する縮小画像をアイコン画像として表示させることができるという効果がある。
【0017】
請求項9記載の情報処理プログラムによれば、請求項1から8のいずれかに記載の情報処理プログラムの奏する効果に加え、縮小画像データが無制限に記憶部に蓄積していくことを防止できるという効果がある。
【0018】
請求項10記載の情報処理装置によれば、請求項1記載の情報処理プログラムを実行するコンピュータを備えた情報処理装置と同様の効果を奏する。
【0019】
請求項11記載の情報処理方法によれば、請求項1記載の情報処理プログラムを実行するコンピュータを備えた情報処理装置と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態であるデバイス制御アプリケーションを搭載した携帯端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】携帯端末において実行されるファイル選択処理を示すフローチャートである。
【図3】携帯端末において表示されるファイル一覧画面の一例を示す図である。
【図4】携帯端末において表示されるプレビュー画面の一例を示す図である。
【図5】携帯端末において実行されるプレビュー画面表示処理を示すフローチャートである。
【図6】携帯端末において実行されるファイル一覧表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態であるデバイス制御アプリケーション14b(以下、本アプリ14b)が搭載された携帯端末10の電気的構成を示すブロック図である。携帯端末10に搭載された本アプリ14bは、パーソナルコンピュータなどを経由せずに、携帯端末10から直接、デバイス30の印刷機能およびスキャン機能を利用するためのアプリケーションである。特に、本実施形態の本アプリ14bは、アイコン画像を高速表示でき、且つ、ユーザにとって予期しないデータが外部に送信されてしまうことを抑制し、プライバシーやセキュリティの面からユーザに安心感を与えるように構成されている。
【0022】
携帯端末10は、携帯電話網100を介して、他の装置との間で音声通話を行い、またはインターネット200を利用可能な携帯電話機である。また、携帯端末10は、アクセスポイント50を介したインフラストラクチャモードにより、デバイス30との間で無線通信を行う。携帯端末10には、CPU11、ROM12、RAM13、フラッシュメモリ14、無線LAN送受信部15、操作キー16、タッチパネル17、液晶表示装置18(以下、LCD18)、メモリカードインターフェイス19(以下、メモリカードI/F19)、音声入出力部21、電話網通信部22が設けられる。これらは、バスライン23を介して互いに接続されている。
【0023】
CPU11は、ROM12等に記憶される固定値やプログラム等に従って、バスライン23と接続された各部を制御する。ROM12は、書換不能な不揮発性のメモリであって、RAM13は、書換可能な揮発性のメモリである。
【0024】
フラッシュメモリ14は、書換可能な不揮発性のメモリであり、オペレーティングシステム14a(以下、OS14a)や本アプリ14bが格納される。OS14aは、携帯端末10の標準機能を実現するための基本ソフトウェアであって、本実施形態の場合、アンドロイド(登録商標)OSである。本アプリ14bは、デバイス30のベンダによって提供されるアプリケーションであって、ユーザによって携帯端末10にインストールされ、携帯端末10からのデバイス30の利用を可能とする。
【0025】
以降、アプリケーションやオペレーティングシステムなどのプログラムを実行するCPU11のことを、単にプログラム名で記載する場合もある。例えば「アプリケーション」という記載が、「アプリケーションを実行するCPU11」を意味する場合もある。
【0026】
携帯端末10にインストールされた各アプリ(本アプリ14bを含む)は、OS14aのAPIを呼び出して、無線LAN送受信部15、操作キー16、タッチパネル17、LCD18、メモリカードI/F19、音声入出力部21、電話網通信部22など、携帯端末10の各構成に受け渡したいデータをOS14aに出力する。すなわち、各アプリは、OS14aのAPIを呼び出すことによって、携帯端末10の各構成を制御する。また、各アプリは、OS14aのAPIを呼び出して、携帯端末10の各構成が出力するデータや各構成の状態を示すデータをOS14aから取得する。すなわち、OS14aのAPIを呼び出すことによって、携帯端末10の各構成の状態(携帯端末10への操作入力の状態も含む)を示すデータをOS14aから取得する。また、OS14aは、携帯端末10の各構成が出力するデータや各構成の状態を示すデータを、定期的に、あるいは各構成の状態変化の都度、各アプリに通知することもある。すなわち、各アプリは、OS14aからの通知を受けることによって、携帯端末10の各構成の状態(携帯端末10への操作入力の状態も含む)を示すデータをOS14aから取得する。
【0027】
無線LAN送受信部15は、IEEE802.11b/gの規格に準拠した無線LANにより、携帯端末10と他の機器とをWi−Fi(登録商標)接続する回路である。この無線LAN送受信部15により、携帯端末10とアクセスポイント50との間において、無線通信が可能となる。
【0028】
操作キー16は、携帯端末10の筺体に設けられたハードキーであり、携帯端末10に設定情報や指示を入力する。タッチパネル17は、LCD18に重ねて設けられ、携帯端末10に設定情報や指示を入力する。LCD18は、ファイル一覧画面(図3を参照して後述)や、プレビュー画面(図4を参照して後述)を表示する。メモリカードI/F19は、不揮発性のメモリカード20が装着されるインターフェイスであって、メモリカード20に対するデータの書き込み又は読み出しを制御する。
【0029】
メモリカード20は、一例として、SDカード(登録商標)である。本実施形態において、メモリカード20には、ファイル管理領域20a、デバイス管理領域20bが設けられる。ファイル管理領域20aは、例えば、インターネット200からダウンロードされたファイルや、電子メールにより添付されて受信したファイル、デバイス30から取得したスキャンデータから生成したファイルが保存される領域である。なお、本実施形態においては、PDF形式のファイル(以下、PDFファイル)とJPEG形式のファイル(以下、JPEGファイル)とが、このファイル管理領域20aに保存されているものとして説明する。
【0030】
デバイス管理領域20bは、携帯端末10に本アプリ14bをインストールする際に、本アプリ14bによって作成されるフォルダ(図示せず)に対応した領域である。このデバイス管理領域20bは、本アプリ14bに割り当てられた領域として、本アプリ14bによってのみデータの書換が許可される。デバイス管理領域20bには、サムネイル保存領域20b1、サムネイル管理領域20b2が設けられる。サムネイル保存領域20b1は、ファイル管理領域20aに保存されたPDFファイルを用いて生成されたJPEG形式のサムネイルデータを記憶する領域である。サムネイル管理領域20b2は、サムネイル保存領域20b1に記憶されたサムネイルデータのデータ名と、そのサムネイルデータ生成の元になったPDFファイルのファイル名とを関連付けた関連情報を記憶する領域である。
【0031】
音声入出力部21は、マイクやスピーカなどで構成された音声入出力用デバイスであり、電話網通信部22は、携帯電話網100を介した通信を行うための回路である。携帯電話網100は、IMT−2000(International Mobile Telecommunication-2000)方式の通信網であって、図示しないゲートウェイを介してインターネット200に接続することにより、携帯端末10によるインターネット200の利用を可能にする。変換サーバ300は、携帯端末10からアップロードされるPDFファイルをJPEGファイルに変換して、携帯端末10に返却するサービスを提供する。
【0032】
デバイス30は、プリンタ機能、スキャン機能、コピー機能などを有する複合機であって、携帯端末10の無線LAN送受信部15と同様に構成された無線LAN送受信部(図示せず)を備え、アクセスポイント50を介した無線通信により、携帯端末10とWi−Fi接続される。また、デバイス30は、携帯端末10の本アプリ14bにより制御され、携帯端末10から送信されてくるデータに基づいて画像を印刷する。
【0033】
図2は、本アプリ14bに従い、携帯端末10のCPU11が実行するファイル選択処理を示すフローチャートである。この処理は、デバイス30に印刷させるファイルまたはページをユーザに選択させるための処理であって、携帯端末10において、ユーザが本アプリ14bを起動した場合に実行される。なお、以下に説明する図2,図5,図6のフローチャートに示す各ステップは、本アプリ14bがCPU11に実行させ、または、本アプリ14bがOS14aなどの機能を利用してCPU11に実行させるものとして説明する。ただし、各フローチャートが含むステップは、OS14aやその他アプリケーションがCPU11に実行させるステップに一部置き換えられても良い。また、CPU11の関与によらず、携帯端末10に設けられたハードウェアそのものが作動することによって実現されるステップに、一部置き換えられても良い。
【0034】
まず、ステップS201(以下、ステップを省略)において、CPU11は、複数のアイコン画像を、LCD18に表示させるファイル一覧表示処理を実行する(S201)。
【0035】
図3は、ファイル一覧表示処理(S201)により、LCD18に表示させるファイル一覧画面の一例を示す図である。ファイル一覧画面は、メモリカード20に保存されたファイルに対応するアイコン画像42と、ファイル名44とを関連付けて示す画面である。詳細は、図6を参照して後述するが、本実施形態においては、メモリカード20に保存されたファイルのうち、サムネイルデータが記憶されていないファイルについては、予め定められた既定のアイコン画像42aを表示させる。この場合、ユーザは、ファイル名44のみを手がかりに、アイコン画像42に対応するファイルの内容を推測する。
【0036】
一方、メモリカード20に保存されたファイルのうち、サムネイルデータが記憶されているファイルについては、そのサムネイルデータに対応するサムネイル(縮小画像)42bを、アイコン画像42として表示させる。したがって、ユーザは、ファイル名44に加えて、サムネイル42bを手がかりに、アイコン画像42に対応するファイルの内容を推測できる。
【0037】
そして、ユーザは、ファイル一覧画面に表示されたアイコン画像42の一覧のうち、印刷したい所望のファイルに対応するアイコン画像42を選択し、タッチすることにより、印刷対象のファイルを選択する。
【0038】
図2に戻り説明する。次に、CPU11は、ユーザによりタッチされたアイコン画像42に対応するファイルを選択する(S202)。選択したファイルを以下、対象ファイルという。対象ファイルが、携帯端末10で処理可能な所定の形式である場合(S203:Yes)、CPU11はS207に移行する。一方、対象ファイルが所定の形式ではない場合(S203:No)、CPU11はS204に移行する。ここで、携帯端末10で処理可能な所定の形式とは、携帯端末10のOS14aやハードウェアにより処理可能な形式であって、後からインストールされた他のアプリケーションを利用せずに、データに対応する画像やサムネイルを表示可能な形式を意味している。本実施形態では、ファイルの形式がJPEG形式である場合、携帯端末10で処理可能な所定の形式であると判断し、ファイルの形式がPDF形式である場合、携帯端末10で処理可能な所定な形式ではない、と判断するものとする。
【0039】
対象ファイルがJPEG形式であって、携帯端末10で処理可能な所定の形式である場合(S203:Yes)、CPU11は、そのJPEG形式のファイルを展開してプレビュー画面(図4)をLCD18に表示させ(S207)、処理を終了する。
【0040】
一方、対象ファイルがPDF形式であって、携帯端末10で処理可能な所定の形式ではない場合(S203:No)、CPU11は、対象ファイルを電話網通信部22を介して変換サーバ300にアップロード(送信)させる(S204)。変換サーバ300は、携帯端末10からアップロードされた対象ファイルを変換することにより、JPEGファイルを生成する。次に、CPU11は、変換サーバ300において生成されたJPEGファイルを電話網通信部22にダウンロード(取得)させ、そのJPEGファイルをメモリカード20内のファイル管理領域20aに記憶させる(S205)。なお、アップロードした対象ファイルが、複数ページ分のデータを含む1つのPDFファイルである場合、変換サーバ300は、その1つのPDFファイルに含まれる各ページを、それぞれ、1つのJPEGファイルに変換すると共に、各JPEGファイルに元々のPDFファイルにおけるページ番号を関連付ける。一方、携帯端末10は、ページ番号が関連付けられた複数のJPEGファイルを、変換サーバ300からダウンロードする。
【0041】
次に、CPU11は、変換サーバ300からダウンロードしたJPEGファイルを用いてプレビュー画面を表示させる、プレビュー画面表示処理(S206)を実行する。なお、プレビュー画面表示処理(S206)については、図5を参照して後述する。
【0042】
図4は、プレビュー画面の一例を示す図である。図4に示すように、プレビュー画面は、プレビュー画像52、ページ切り替えボタン54、ページ情報56、現ページ印刷ボタン58、全ページ印刷ボタン60を含む。プレビュー画像52は、JPEGファイルを展開することにより生成された展開データに基づいて表示される。ユーザは、このプレビュー画像52を見て、印刷を実行するか否かを判断する。なお、ファイル一覧画面(図3)においてユーザがJPEGファイルを選択した場合、本アプリ14bは、そのJPEGファイルを用いて、プレビュー画像52を表示させる。一方、ファイル一覧画面においてユーザがPDFファイルを選択した場合には、図2を参照して説明したように、本アプリ14bは、そのPDFファイルを変換サーバ300にアップロードさせてJPEGファイルに変換させ、そのJPEGファイルを用いて、プレビュー画像52を表示させる。
【0043】
ページ送りボタン54は、表示対象とすべきページをユーザに選択させるためのボタンであり、ページ情報56は、ユーザが選択したファイルに含まれる総ページ数と、表示中のプレビュー画像52のページ番号とを示す情報である。ユーザは、ページ情報56により、現在閲覧中のプレビュー画像52のページ番号を認識し、ページ送りボタン54を適宜操作することにより、所望のページのプレビュー画像52をLCD18に表示させることができる。
【0044】
現ページ印刷ボタン58がユーザによりタッチされた場合、本アプリ14bは、表示中のプレビュー画像52を表示させるため生成された展開データを、無線LAN送受信部15(図1)を介してデバイス30へ送信させて、印刷対象のページをデバイス30に印刷させる。一方、全ページ印刷ボタン60がユーザによりタッチされた場合、本アプリ14bは、全ページ分の展開データを、無線LAN送受信部15を介してデバイス30へ送信させて、全ページをデバイス30に印刷させる。
【0045】
携帯端末10は、通常のパーソナルコンピュータに比較して処理能力が劣る場合があり、例えば、PDFファイルなど、携帯端末10の標準機能では処理が困難なファイルが存在する。しかしながら、本実施形態のファイル選択処理によれば、携帯端末10では処理が困難な形式の対象ファイルについては、変換サーバ300を利用して、処理可能な形式のファイルに変換し、その変換後のファイルを用いてプレビュー画像52を表示させ、また、デバイス30へ印刷を指示するので、携帯端末10の処理の負荷を軽減できる。
【0046】
図5は、携帯端末10のCPU11が実行するプレビュー画面表示処理(S206)を示すフローチャートである。プレビュー画面表示処理は、変換サーバ300からダウンロードしたJPEGファイルを用いて、プレビュー画面(図4)をLCD18に表示させ、さらに、サムネイルデータを生成して、メモリカード20のサムネイル保存領域20b1に記憶させる処理である。
【0047】
まず、CPU11は、プレビュー画面(図3)をLCD18に表示させる(S501)。なお、S204(図2)においてアップロードさせた対象ファイルが複数ページのデータを含む場合、変換サーバ300からは複数のJPEGファイルがダウンロードされるので、ファイル管理領域20aには、対象ファイルに基づく複数のJPEGファイルが記憶されているが、まず最初に、1ページ目のデータから生成されたJPEGファイルを用いて、プレビュー画像52を表示させる。
【0048】
次に、ページ切り替えボタン54がタッチされることにより、ページの切り替えが指示された場合(S502:Yes)、CPU11は、プレビュー画像52として表示すべき画像のページ番号(表示ページ番号)を切り替える(S503)。具体的には、ページ切り替えボタン54の操作により選択されたページが関連付けられたJPEGファイルを、ファイル管理領域20aから読み出す。そして、そのJPEGファイルを展開することにより展開データを生成し、その展開データに基づき、選択されたページのプレビュー画像52をLCD18に表示させる(S501)。次に、CPU11は、S502の判断に戻って処理を繰り返し、ユーザ操作に基づき表示対象のページを選択する。
【0049】
ページ切り替えが指示されず(S502:No)、全ページ印刷が指示されず(S504:No)、現ページ印刷が指示されない場合(S505:No)、CPU11は、S502から処理を繰り返す。したがって、ユーザは、プレビュー画像52として表示すべきページを切り替えながら、各ページの画像を確認し、印刷対象のページを探すことができる。
【0050】
このようにして処理を繰り返すうちに、ユーザが、印刷対象のページを見つけ、現ページ印刷ボタン58をタッチすることにより、現ページ印刷を指示した場合(S505:Yes)、CPU11は、表示中のページを印刷対象のページとして選択し、そのページの印刷をデバイス30に指示する(S506)。具体的には、プレビュー画像52を表示させるためにJPEGファイルから生成した展開データを、無線LAN通信部15を介してデバイス30へ送信させる。ただし、デバイス30がJPEGファイルを処理できる場合、印刷対象のページに対応するJPEGファイルを携帯端末10からデバイス30へ送信させることにより、該当ページの印刷をデバイス30に指示しても良い。
【0051】
次に、CPU11は、印刷の指示に用いた展開データからサムネイルデータを生成する(S507)。印刷の指示に用いられる展開データ(プレビュー画像52の表示に用いた展開データでもある)からサムネイルデータを生成させるので、JPEGファイルを何度も展開する必要がなく、処理を効率化できる。
【0052】
そして、CPU11は、生成したサムネイルデータを、メモリカード20のサムネイル保存領域20b1に記憶させる。また、そのサムネイルデータに付与したデータ名と、そのサムネイルデータの元となった対象ファイルのファイル名とを関連づけた関連情報を、メモリカード20のサムネイル管理領域20b2に記憶させる(S508)。ここで、S202において選択したPDFファイル(対象ファイル)について、過去に生成されたサムネイルデータが既に関連付けて記憶されている場合において、さらにサムネイルデータが新たに生成された場合は、既に記憶されていたサムネイルデータに、新たに生成されたサムネイルデータを上書きさせる。このようにすれば、サムネイルデータが無制限にメモリカード20に蓄積していくことを防止できる。また、ユーザが直近に選択した印刷対象のページに基づくサムネイルデータを、記憶させることができる。
【0053】
なお、サムネイルデータおよび関連情報をメモリカード20内のデバイス管理領域20b(すなわち、本アプリ14bに割り当てられた領域)に記憶させることにより、本アプリ14bは、独自のルールでサムネイルデータのデータ名を決定でき、また、他のアプリケーションによって、サムネイルデータが消去されるおそれを回避できる。
【0054】
一方、ユーザが全ページ印刷ボタン60をタッチすることにより、全ページ印刷を指示した場合(S504:Yes)、CPU11は、全ページの印刷をデバイス30に指示する(S509)。具体的には、変換サーバ300からダウンロードした全てのJPEGファイルを展開し、デバイス30へ送信させる。
【0055】
次に、CPU11は、表示中のプレビュー画像52からサムネイルデータを生成するか否かをユーザに問い合わせる(S510)。表示中のプレビュー画像52からサムネイルデータを生成することをユーザが選択した場合(S510:Yes)、CPU11は、S507に移行し、表示中のページのサムネイルデータを生成する(S507)。
【0056】
一方、表示中のプレビュー画像52からサムネイルデータを生成しないことをユーザが選択した場合(S510:No)、CPU11は、対象ファイルの1ページ目(すなわち先頭ページ)に対応するサムネイルデータをJPEGファイルを用いて生成する(S511)。そして、CPU11は、生成したサムネイルデータを、そのサムネイルデータの元となった対象ファイルに関連付けて記憶させる(S508)。
【0057】
プレビュー画面表示処理(S206)によれば、プレビュー画像52を表示させるために変換サーバ300から取得したJPEGファイルを用いて、サムネイルデータを生成するので、単に、サムネイルデータを生成するためだけにJPEGファイルを取得する場合に比較して、効率的である。
【0058】
また、印刷対象のページとしてユーザに選択されたページのサムネイルデータを生成する場合(S507)、ユーザにとって重要である可能性が高いページのサムネイル42bを、アイコン画像42として表示させることができる。
【0059】
または、1ページ目のサムネイルデータを生成する場合(S511)、データの内容を認識する上で有用である可能性が高い先頭ページのサムネイル42bを、アイコン画像42として表示させることができる。
【0060】
また、表示中のプレビュー画像52からサムネイルデータを生成する場合(S507)、ユーザ自身が一度閲覧してその内容を把握しているページのサムネイル42bを、アイコン画像42として表示させることができる。
【0061】
なお、本実施形態のプレビュー画面表示処理(S206)においては、変換サーバ300からダウンロードしたJPEGファイルを用いて、携帯端末10においてサムネイルデータを生成するものとして説明した。これに代えて、変換サーバ300において、JPEGファイルおよびサムネイルデータを生成させ、これを携帯端末10にダウンロードするように、プレビュー画面表示処理(S206)を構成しても良い。しかしながら、本実施形態のように、変換サーバ300ではサムネイルデータを生成させず、携帯端末10においてサムネイルデータを生成するように構成する場合、変換サーバ300からデータの返却を待つ待機時間、および、変換サーバ300との通信に要する時間を短縮できるので、携帯端末10のユーザに短時間でプレビュー画像52を閲覧させることができるという利点がある。また、ユーザによる印刷対象ページの選択が完了した後にサムネイルデータを生成するので、ユーザによるページの選択に基づいて、サムネイル42bとして適切なページを決定し、そのページのサムネイルデータを生成できるという利点がある。
【0062】
図6は、ファイル一覧表示処理(S201)を示すフローチャートである。ファイル一覧表示処理(S201)は、ファイル一覧画面(図3参照)をLCD18に表示させる処理である。まず、CPU11は、メモリカード20内に記憶されているファイルのうち、本アプリ14bにより、携帯端末10からデバイス30に対して印刷を指示することが可能な形式のファイル(以下、印刷候補ファイル)を検索する(S601)。本実施形態の場合は、PDFファイル、JPEGファイルが、印刷候補ファイルに該当する。
【0063】
メモリカード20内に保存されている全てのファイルの検索が終了したと判断されない場合(S602:No)、CPU11は、検索により抽出された印刷候補ファイルのファイル名をファイル一覧画面に表示させる(S603)。
【0064】
次に、CPU11は、その印刷候補ファイルに関連付けられたサムネイルデータが存在するか否かを判断する(S604)。具体的には、印刷候補ファイルがPDFファイルである場合、そのファイル名を含む関連情報がサムネイル管理領域20b2に記憶されているか否かを判断する。また、対象ファイルがJPEGファイルである場合、そのヘッダにサムネイルデータが格納されているか否かを判断する。JPEGファイルは、その仕様上、ほとんどの場合においてサムネイルデータが予めヘッダ内に格納されているからである。
【0065】
印刷候補ファイルに関連付けられたサムネイルデータが存在する場合(S604:Yes)、CPU11は、サムネイル42bをアイコン画像42としてファイル一覧画面(図3)に表示させる(S605)。具体的には、印刷候補ファイルがPDFファイルである場合、サムネイル管理領域20b2に記憶される関連情報に基づき、その印刷候補ファイルのファイル名に関連付けられたサムネイルデータのデータ名を取得し、そのデータ名で特定されるサムネイルデータをサムネイル保存領域20b1から読み出す。そして、そのサムネイルデータを用いて、ファイル一覧画面にサムネイル42bを表示させる。一方、印刷候補ファイルがJPEGファイルである場合、そのJPEGファイルのヘッダに格納されているサムネイルデータを用いて、サムネイル42bを表示させる。
【0066】
一方、印刷候補ファイルに関連付けられたサムネイルデータが存在しない場合(S604:No)、CPU11は、既定のアイコン画像42aを、アイコン画像42としてファイル一覧画面に表示させ(S606)、S602に戻る。
【0067】
このようにして処理を繰り返すうちに、メモリカード20内の全てのファイルの検索を終了した場合(S602:Yes)、CPU11は、この処理を終了する。
【0068】
図6に示すファイル一覧表示処理(S201)によれば、図3を参照して説明したファイル一覧画面をLCD18に表示させることができる。その結果、ユーザが過去に選択したファイルについては、そのファイルに関連付けて記憶させたサムネイルデータに対応するサムネイル42bを、アイコン画像42として表示させることができ、ファイルの認識性を向上できる。
【0069】
また、上述したように、本実施形態の本アプリ14bは、携帯端末10では処理が困難な形式のファイルのプレビュー画像52を表示させるために、ユーザ自身が選択したファイルについては、それを一旦、変換サーバ300にアップロードさせるように構成されている。この点については、ユーザ自身によるファイルの選択という操作工程を経ているため、仕様書などで予め明記しておけば、ユーザの抵抗感はそれほど大きくないものと予想される。しかしながら、ファイル一覧画面(図3)を表示させるために、全てのファイルをアップロードすることとすると、プライバシーやセキュリティの観点からユーザが抵抗感を持つことが予想される。
【0070】
このような問題点に対して、本実施形態によれば、ユーザによって選択された対象ファイルについてのみ、変換サーバ300へ送信し、変換サーバ300から得られる変換ファイルを用いてサムネイルデータを生成するように構成されているので、ユーザにとって予期しないデータが外部に送信されてしまうことを抑制し、プライバシーやセキュリティの面からユーザに安心感を与えることができる。
【0071】
また、本実施形態のファイル一覧表示処理によれば、サムネイルデータが関連付けて記憶されていないファイルについては、予め定められた既定のアイコン画像42aが表示されるので、サムネイルデータが記憶されていないファイルについても、その存在をユーザに示すことができる。
【0072】
上記実施形態において、携帯端末10が情報処理装置の一例である。サムネイルデータが縮小画像データの一例であり、サムネイル42bが縮小画像の一例である。変換サーバ300が外部装置の一例である。PDFファイルが対象データの一例であり、JPEGファイルが変換データの一例である。
【0073】
CPU11が、コンピュータ、生成部の一例である。無線LAN送受信部15が送受信部の一例である。LCD18が表示部の一例である。メモリカード20が記憶部の一例である。電話網通信部22が送信部、取得部の一例である。ただし、取得部、生成部、送受信部、表示部、送信部の各部は、ハードウェア単体、または、本発明のプログラムあるいはオペレーティングシステムなど本発明以外のプログラムを実行することにより動作するハードウェアであっても良い。また、これら各部は、複数のプログラムによる処理を組み合わせて動作するハードウェアであっても良い。また、記憶部は、フラッシュメモリ14など、携帯端末10に内蔵されたメモリであっても良い。
【0074】
S201を実行するCPU11が表示制御手段の一例である。S204を実行するCPU11が送信制御手段の一例である。S205を実行するCPU11が取得制御手段の一例である。S503を実行するCPU11が選択表示手段の一例である。S506,S509を実行するCPU11が印刷指示手段の一例である。S507,S511を実行するCPU11が生成制御手段の一例である。S508を実行するCPU11が記憶制御手段、関連情報記憶手段の一例である。CPU11に制御されて動作する電話網通信部22が送信手段および取得手段の一例である。CPU11に制御されて動作するLCD18が表示手段の一例である。CPU11に制御されて動作するメモリカードI/F19が記憶手段の一例である。
【0075】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0076】
例えば、上記実施形態では、通話機能を有する携帯端末10が情報処理装置の一例であったが、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラなどの通話機能を持たない各種の装置であっても情報処理装置の一例となり得る。
【0077】
また、上記実施形態においては、携帯端末10において、ユーザが、本アプリ14bを起動した場合に、ファイル選択処理(図2)を実行するものとして説明した。しかしながら、OS14aがアンドロイド(登録商標)OSである場合、アンドロイド(登録商標)OSの共有機能によって、データの共有出力先として、本アプリ14bが選択された場合に、ファイル選択処理(図2)を実行しても良い。
【0078】
また、上記実施形態においては、携帯端末10の標準機能で処理可能な形式であると判断される形式の一例として、JPEG形式を例示した。しかしながら、JPEG形式に限られるものではなく、例えば、PNG形式、GIF形式、BMP形式など、各種の形式が、携帯端末10で処理可能な形式の一例に相当し得る。
【0079】
また、携帯端末10では処理が困難な形式の一例として、上記実施形態では、PDF形式を例示した。しかしながら、PDF形式に限られるものではなく、例えば、DOC形式、XLS形式など、各種の形式が、携帯端末10で処理が困難な形式の一例に相当し得る。また、携帯端末10にインストールされたアプリケーションで処理可能な形式のファイルであっても、そのアプリケーションのバージョンによっては、プレビュー画像52の表示に困難を伴う場合があり得る。そのような対象ファイルについては、ファイルの形式に関わらず、携帯端末10での処理が困難な形式のファイルと同様に処理するよう、上記実施形態を変形しても良い。
【0080】
また、上記実施形態では、サムネイルデータが記憶されていないファイルについては、既定のアイコン画像42aを表示させた。しかしながら、サムネイルデータが記憶されていないファイルについては、アイコン画像42を表示させないように構成しても良い。
【0081】
また、上記実施形態においては、ファイルについて、サムネイルデータが関連付けて記憶されている場合には、そのサムネイルデータに対応するサムネイル42bを、アイコン画像42として表示させた。この場合、サムネイルデータが生成された後に更新されたファイルについては、そのサムネイル42bに、例えば、「New」、「Update」など、ファイルが更新されたことを示す識別情報を付しても良い。
【0082】
具体的には、変換サーバ300からダウンロードしたデータを用いてサムネイルデータを生成し、メモリカード20に記憶する際に、そのサムネイルデータの元となった対象データのタイムスタンプやファイルサイズを、そのサムネイルデータに関連付けて記憶しておく。そして、次回以降、その対象ファイルのアイコン画像42を表示する際には、サムネイルデータに関連付けられたタイムスタンプやファイルサイズと、対象ファイルの最新のタイムスタンプやファイルサイズと比較することにより、サムネイルデータの生成後、対象ファイルが更新されたか否かを判断し、更新されたと判断される場合には、サムネイル42bに識別情報を付して表示すれば良い。
【0083】
また、上記実施形態においては、アイコン画像42と共に、ファイル名44を表示させていたが、これに加え、ファイル作成日時、ファイルサイズなど、ファイルの内容を推測するために役立つ各種の情報を表示させても良い。
【0084】
また、上記実施形態において、携帯端末10は、対象ファイルを変換サーバ300にアップロードし、変換サーバ300がそれを変換するものとして説明した。しかしながら、携帯端末10から対象データのアップロードを受け付けるサーバと、その対象データを変換して携帯端末10に提供するサーバとは、物理的に別体の装置であっても良い。
【0085】
また、上記実施形態では、携帯端末10においてサムネイルデータを生成させていた。これに代えて、変換サーバ300などの外部装置でサムネイルデータを生成するように、携帯端末10から外部装置へ要求させるよう、本アプリ14bを構成しても良い。その場合、外部装置からは複数ページの各々に対応する複数のサムネイルデータを取得して、そのいずれかをアイコン画像42として表示させても良い。また、対象データのアップロードと共に、ページ番号を外部装置へ送信させ、そのページ番号に対応するデータについて外部装置に生成させたサムネイルデータを取得できるよう、本アプリ14bを構成しても良い。
【0086】
また、上記実施形態では、ユーザが印刷対象として選択したファイルについて、サムネイルデータが生成されていた。しかしながら、ユーザがプレビュー画像を閲覧するために選択したファイルについても、外部のサーバから取得された変換データを用いてプレビュー画像を表示させ、且つ、サムネイルデータを生成するように、プレビュー画面表示処理(図5)を変形しても良い。
【0087】
また、上記実施形態では、携帯端末10は、電話網通信部22により、携帯電話網100を介してインターネット200に接続するものとして説明した。これに代えて、通信費節約のために、無線LAN送受信部15によりアクセスポイント50を介してインターネット200に接続する場合にも、本発明を適用可能である。
【符号の説明】
【0088】
10 携帯端末
11 CPU
14b デバイス制御アプリケーション
18 LCD
20 メモリカード
42 アイコン画像
42a 既定のアイコン画像
42b サムネイル
300 変換サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が備えるコンピュータにおいて実行される情報処理プログラムであって、
複数のアイコン画像を、表示部に表示させる表示制御手段と、
前記複数のアイコン画像に対応する複数のデータのうち、ユーザが選択した対象データを、送信部に送信させる送信制御手段と、
前記送信部が送信した前記対象データを変換することにより外部装置において生成される変換データを、取得部に取得させる取得制御手段と、
前記対象データを用いて生成される縮小画像データを、前記対象データと関連付けて、記憶部に記憶させる記憶制御手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記表示制御手段は、前記複数のデータのうち、前記縮小画像データが関連付けて記憶されているデータについては、その縮小画像データに対応する縮小画像を前記アイコン画像として表示させる情報処理プログラム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記複数のデータのうち、前記縮小画像データが関連付けて記憶されていないデータについては、予め定められた既定のアイコン画像を表示させる、請求項1記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記取得制御手段により取得された前記変換データを用いて、生成部に、前記縮小画像データを生成させる生成制御手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記記憶制御手段は、前記生成制御手段により生成された前記縮小画像データを、前記記憶部に記憶させる、請求項1または2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
ユーザが選択した前記対象データに、複数ページのデータが含まれる場合、前記取得制御手段により取得された前記変換データのうち、ユーザ操作に基づいて選択される印刷対象のページに対応する変換データの印刷を、送受信部に指示させる印刷指示手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記生成制御手段は、前記印刷対象のページの縮小画像に対応する縮小画像データを生成させる、請求項3記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記印刷指示手段は、前記印刷対象のページに対応する変換データを展開することにより生成された展開データを、前記送受信部に送信させることにより、前記変換データの印刷を指示させるものであり、
前記生成制御手段は、印刷の指示に用いられる前記展開データから前記縮小画像データを生成させる、請求項4記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
ユーザが選択した前記対象データに、複数ページのデータが含まれる場合、前記取得制御手段により取得された前記変換データのうち、ユーザ操作に基づいて選択される印刷対象のページに対応する変換データの印刷を、送受信部に指示させる印刷指示手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記生成制御手段は、印刷対象のページとして複数のページが選択された場合、前記対象データに含まれるページのうち、先頭ページの縮小画像に対応する縮小画像データを生成させる、請求項3記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
ユーザが選択した前記対象データに、複数ページのデータが含まれる場合、前記取得制御手段により取得された前記変換データのうち、ユーザ操作に基づいて選択される表示対象のページに対応する変換データを用いて、前記表示対象のページを前記表示部に表示させる選択表示手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記生成制御手段は、前記表示対象のページの縮小画像に対応する縮小画像データを生成させる、請求項3から6のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記記憶制御手段は、前記記憶部のうち、前記情報処理プログラムに割り当てられた領域に、前記縮小画像データを記憶させるものであり、
前記対象データを用いて生成される縮小画像データと、前記対象データとの関連付けを示す関連情報を、前記記憶部のうち、前記情報処理プログラムに割り当てられた領域に記憶させる関連情報記憶手段として、前記コンピュータを機能させ、
前記表示制御手段は、前記記憶部が記憶する前記関連情報に基づき、前記対象データに関連付けられた縮小画像データを用いて、その縮小画像データに対応する縮小画像を前記アイコン画像として表示させる、請求項1から7のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記記憶制御手段は、
ユーザが選択した対象データについて、前記縮小画像データが関連付けて記憶されている場合において、前記対象データに基づく縮小画像データが新たに生成された場合、既に記憶されていた縮小画像データに、新たに生成された縮小画像データを上書きさせる、請求項1から8のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
情報処理装置であって、
複数のアイコン画像を表示する表示手段と、
前記複数のアイコン画像に対応する複数のデータのうち、ユーザが選択した対象データを送信する送信手段と、
前記送信手段により送信された前記対象データを変換することにより、外部装置において生成される変換データを取得する取得手段と、
前記対象データを用いて生成される縮小画像データを、前記対象データと関連付けて記憶する記憶手段とを備え、
前記表示手段は、前記複数のデータのうち、前記縮小画像データが関連付けて記憶されているデータについては、その縮小画像データに対応する縮小画像を前記アイコン画像として表示する情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置において実行される情報処理方法であって、
複数のアイコン画像を、表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記複数のアイコン画像に対応する複数のデータのうち、ユーザが選択した対象データを、送信部に送信させる送信制御ステップと、
前記送信部が送信した前記対象データを変換することにより外部装置において生成される変換データを、取得部に取得させる取得制御ステップと、
前記対象データを用いて生成される縮小画像データを、前記対象データと関連付けて、記憶部に記憶させる記憶制御ステップとを含み、
前記表示制御ステップは、前記複数のデータのうち、前記縮小画像データが関連付けて記憶されているデータについては、その縮小画像データに対応する縮小画像を前記アイコン画像として表示させる情報処理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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