説明

情報処理装置、その入力情報の復元方法及び復元プログラム

【課題】ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置に関し、情報処理装置上で消失する入力情報の保存及びその復元を容易化する。
【解決手段】ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置(WEBシステム2A、2B)であって、ネットワークから提供される情報入力欄(html、WEBページ)への入力を監視するとともに、その入力内容を識別情報とともに保存手段(記録システム8)に保存させ、入力内容を消失させた際に、入力内容の復元指令に基づき、保存手段から入力内容を取り出して情報処理装置に復元する構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットで情報の共有システムである例えば、WEB(World Wide Web)ブラウザにおける入力内容の保護及び復元に関し、特に、情報処理装置上で消失した入力内容を復元する情報処理装置、その入力情報の復元方法及び復元プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット普及はインターネットを媒介として物品販売、書類送付等の手続き処理をWEB上で可能にする等、利便性の高いインフラとして機能している。WEBの手続には簡単な個人情報を入力する簡易なものから、商品情報の問合せ、案内、故障箇所の説明や修理依頼の状況説明等、長文入力を伴うもの等、多岐に亘っている。これらの情報入力は通常、WEBブラウザを媒介として行われる。
【0003】
ところで、インターネット上での通信販売では、WEBブラウザで「お届け先の情報の入力ページ」を開き、そのページ上にある「入力フォーム」に指定された" 氏名" や" 住所" 等の情報を入力した後、「送信 (又は確定/決定)」ボタンをクリックすれば、入力内容が相手サーバへ送信される仕組みである。斯かる仕組みにあっては、「送信」ボタンのクリック前、「入力フォーム」に入力途上の内容は相手サーバには送信されない。「送信」ボタンがクリックされない限り、入力内容は、WEBブラウザ上に保持される。
【0004】
WEBブラウザには「以前表示したページへ戻る」、「戻る前のページへ進む」、「今のページを再読込み」という機能を備えるものがある。「再読込み」機能は、相手サーバに今表示しているページの再送信の依頼を発行する機能である。「入力フォーム」に入力中にこの「再読込み」機能を実行させた場合には、相手のWEBサーバは(まだ「送信」ボタンがクリックされていないため、入力中であることを認識できない)、表示中のページの最初の状態即ち、入力欄は全て空欄状態のページがWEBブラウザに送り返されるため、それを受け取ったWEBブラウザは入力内容の全てを消去した状態で、ページの「再読込み」を完了することとなる。
【0005】
簡単な個人情報程度の入力であれば、「再読込み」後に再び入力し直す手間は少ないが、例えば、修理依頼の状況説明等の長文入力の途中で、「再読込み」や「進む」、「戻る」等の誤操作を行った場合には、入力内容の全てを消失させることとなるため、その再入力に手間取ることになる。また、このような再入力の時間的ロスの他、再入力の労力のために商品購入の意欲を失わせる原因となれば、そのサイト運営者にとっても損失となる。
【0006】
また、WEBブラウザの入力システムにあっては、WEBブラウザの障害により強制終了を実行すると、WEBアプリケーション側でのUI設計が不十分な場合にも「入力書式が正しくない」等のエラー表示を発生させ、ページを戻しても入力内容が喪失する場合がある。
【0007】
また、場合によっては、個人情報を入力するWEBページでは、サーバにより「キャッシュしてはいけない」と指定されている場合があり、この場合、ブラウザは再表示の際には「再読込み」が必要となるため、同様に入力内容を消失することがある。
【0008】
このようなWEBブラウザ上の入力内容に関し、特許文献1には、WEBブラウザ上で行った操作状態を保存したい場合には、WEBブラウザにおいてページ再生成を指示し、その操作状態を特定するクエリー文字列を含んだURLを生成し、WEBブラウザは、このURLをWEBサーバに送信し、WEBサーバから返送されるそのURLに対応したページ情報を受信し表示するので、クライアントは、操作状態を反映したそのページの保存を希望する場合にはWEBブラウザに設けられたURL保存機能を使用し、そのページを表すURLを保存することが開示されている。
【特許文献1】特開平10−307795号公報(要約、図1等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、WEBブラウザはWEBページの表示を目的として設計されており、WEBブラウザ上での入力機能は付随的なものであるといえる。WEBサイト上の「入力フォーム」の入力には、WEBブラウザが利用される。例えば、「修理の申し込み」等のWEBページにおいても、そのWEBページを表示するWEBブラウザが利用される。
【0010】
WEBブラウザ上に表示された「入力フォーム」の入力内容の保持や復元に関し、各WEBブラウザの実装レベルに依存する場合、入力内容が「WEBページのキャッシュの一部」として一時的に保持される場合がある。具体的には、「入力フォーム」に入力し、「送信」して次のページが表示された場合に、「戻る」という操作により、直前表示の「入力フォーム」が存在するWEBページを再表示させる場合、WEBサイトにアクセスすることなく、読み込んだ「キャッシュ」を元に、WEBページを再表示する。この場合、入力内容はキャッシュの一部として保持されているので、その入力内容も復元される程度のものである。
【0011】
このようにWEBブラウザには、(1) 入力内容をキャッシュに関連付けて保持し、キャッシュの再表示時に復元する、また、(2) サーバが入力内容をhtmlに埋め戻して応答することで復元する、という処理がある。
【0012】
このような処理において、ブラウザが復元するだけでなく、WEBサイトのサーバによって復元される場合もある。入力内容が送信された場合、WEBサイト側でもその入力内容を記憶するので、既述の「戻る」操作で入力ページを再表示する場合に、サーバ側が応答するhtml中の各「入力フォーム」に対して、恰も最初から入力されていたかのように(送信された)入力内容を埋め込んで応答し、入力内容を復元する場合もある。
【0013】
このような処理内容では、必ずしも入力内容を復元することができないという課題がある。
【0014】
A)(1) の場合、入力内容がページキャッシュに関連付けて記録されているため、キャッシュを利用しなければ、復元することができない。画面上「戻る」と表記されているボタンでも、「キャッシュが再表示される JavaScript:history.back()」(但し、JavaScript:米国ネットスケープ社と米国サンソフト社が共同開発したスクリプト言語である。)が用いられている場合と、「直前ページを改めてサイトに要求し表示する"<a href=XXX>"」の場合があり、後者では復元できない。
【0015】
B)WEBページにキャッシュに有効期限が設定されていれば、有効期限によって復元が制限される。WEBページによっては、WEBサーバにより動的に情報が生成され、表示される場合、その内容がキャッシュされて最新情報以外の情報の表示を防止するためにキャッシュに無効を設定している場合があり、この場合には、A)と同じ状態になる。この設定は、個人情報を入力させるページ等で「キャッシュから個人情報が漏洩しないよう」、WEBページを返答してくる際に、ブラウザに対して自動的にサーバが指定してくることがあり、これはユーザ側では不可避である。
【0016】
C)(2) の場合、送信されない入力内容は復元されない。入力内容が送信されなければ、サーバ側はその入力内容を知ることはできない。当然、埋め戻すことは不可能であり、入力内容を復元することができない。
【0017】
D)表示ページで「再読込み」の操作があると、入力内容は復元されない場合がある。「再読込み」は、サーバ側に対する表示ページの再送依頼の機能である。斯かる機能では、入力内容が全て初期状態に戻ることになるので、復元することができない。
【0018】
E)WEBブラウザが強制終了したような場合には入力内容は復元できない。この場合、入力内容は送信されていないので復元されず、キャッシュも無効となり、復元することができない。
【0019】
このようにWEBページ上での一つのキータッチミス(最近のキーボードには「戻る」、「進む」等の専用ボタンがあるものがある)で全ての入力内容の消失、キャッシュ無効な入力ページでの誤ってリンクのクリックによる入力内容の消失等を招来している。また、従来、このような入力内容の消失の後、復元処理は極めて限定的であって、しかも、復元処理の手間か、入力内容の再入力かの判断を強いられることになるし、その入力内容が長文であれば、その再入力にはユーザの負担が過大となる。
【0020】
このような入力内容の消失、保存、復元を苦手とする現状では、インターネット上で表示されるWEBページは、情報表示に主力があり、また、WEBブラウザにおいても、斯かる情報表示の利用を主体とするツールであり、描画速度やURLの管理機能を中心に、WEBページの表示機能に重点が置かれていることに起因している。
【0021】
斯かる要求や課題について、特許文献1にはその開示や示唆はなく、それを解決する構成等についての開示や示唆はない。
【0022】
そこで、本発明の目的は、ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置に関し、情報処理装置上で消失する入力情報の保存及びその復元を容易化することにある。
【0023】
また、本発明の他の目的は、WEBブラウザの入力機能に依存せずに入力内容の保存及び復元を容易化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記目的を達成するため、本発明は、ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置であって、ネットワークから提供される情報入力欄への入力を監視するとともに、その入力内容を識別情報とともに保存手段に保存させ、入力内容を消失させた際に、入力内容の復元指令に基づき、保存手段から入力内容を取り出して情報処理装置に復元する構成である。保存手段には、例えば、入力フォームに対する入力内容を監視し、その内容をリアルタイムで保存手段(例えば、サーバ)に逐次伝送して保存する。入力内容の消失を契機に、保存されている入力内容を読み出し、情報処理装置に復元させる。ユーザは、入力内容の消失を認識するが、入力内容の消失が無かったかのように、情報入力欄に入力内容が復元される。斯かる構成により、上記目的が達成される。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明は、ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置であって、ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄に入力する情報入力手段と、前記情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記情報入力手段の識別情報とともに出力する入力監視手段と、前記入力監視手段から出力された前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存する保存手段と、前記入力内容を消失させた前記情報入力手段から前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元する入力復元手段とを備えることである。
【0026】
斯かる構成では、ネットワークから提供される情報入力欄への入力を監視し、その入力の識別情報とともに入力内容を保存手段に保存し、入力内容を消失させた情報入力手段からの復元指令を受け付け、その入力内容を情報処理装置に復元させることができ、入力内容の保存と復元の容易化が図られるとともに、ユーザの再入力の手間を省くことができる。
【0027】
上記目的を達成するためには、上記情報処理装置において、好ましくは、前記入力監視手段は、前記情報入力欄に対する前記入力に対応して実時間で逐次に前記入力を前記保存手段に送信する構成としてもよく、また、前記情報入力手段側に前記入力監視手段及び前記入力復元手段を備え、前記情報入力手段と前記保存手段とを前記ネットワークで接続してもよい。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明は、ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置の入力復元方法であって、ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄に入力するステップと、前記情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記入力の識別情報とともに出力するステップと、前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存手段に保存するステップと、前記入力内容を消失させた際に、前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元するステップとを含むことである。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
【0029】
上記目的を達成するため、本発明は、ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置の入力復元プログラムであって、ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記入力の識別情報とともに出力する入力監視手段と、前記入力監視手段から出力された前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存手段に保存させる手段と、前記入力内容を消失させた際に、前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元する入力復元手段として機能させることである。斯かる構成によっても、上記目的が達成される。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、次のような効果が得られる。
【0031】
(1) 情報処理装置の表示部上から入力内容が消失しても、入力内容を正確に再現することができる。ユーザに再入力を強いる必要がない。
【0032】
(2) 保存手段に入力内容が記録され、保存されるので、入力内容を実時間レベルで確認することができる等、入力内容が消失しても、その入力内容を迅速に復元できるので、情報処理の迅速化を図ることができる。
【0033】
(3) 入力内容の保存手段を情報入力側に備えれば、入力内容に対するセキュリティを確保しつつ、消失した入力内容を復元することができる。
【0034】
そして、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面及び各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
〔第1の実施の形態〕
【0036】
第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は、第1の実施の形態に係るWEBシステムを示す図である。図1に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0037】
このWEBシステム2Aは、情報処理装置、その入力情報の復元方法及び復元プログラムの一例であって、インターネット等のネットワーク上で情報を共有するシステムの一例である。このWEBシステム2Aは、図1に示すように、ユーザ端末4にインターネット6を媒介にして記録システム8を接続し、この記録システム8とともに監視システム10及び入力復元システム12を備えることにより、ユーザ端末4から入力されるWEBページ上の入力内容を監視し、ユーザ端末4上で消失した入力内容を復元させるシステムである。この実施の形態の場合、記録システム8はWEBサーバを兼用しており、このWEBサーバはWEBページの提供手段である。このWEBシステム2Aでは、(1) WEBページの表示、(2) WEBページに対する入力(情報入力欄への入力)、(3) 入力内容の逐次送信、(4) 送信内容の逐次記録、(5) ページ再読込み発生の検出、(6) 過去の入力内容の要求、(7) 過去の入力内容の復元が実行され、ユーザ端末4上で消失した入力内容が復元される。
【0038】
ユーザ端末4はネットワークに接続された情報処理装置であって、WEBページを表示し、その情報入力欄に情報の入力や復元された入力内容等の情報を表示する情報入力手段を構成し、消失した入力内容に対し、ページ再読込みを指示する指示手段を構成する。このユーザ端末4は、例えば、通信機能を備えたパーソナルコンピュータ(PC)で構成され、インターネット6を介して記録システム8に接続されている。ユーザ端末4の表示部14には、記録システム8から提供されたWEBページが表示され、このWEBページに対し、入力部16から必要な情報が入力される。この入力内容が消失した場合には、このユーザ端末4からページ再読込みの指示が入力される。WEBページ上の入力内容はユーザ端末4の通信機能により記録システム8に逐次送信され、監視システム10は、その入力内容及び送信内容を監視する。また、消失した入力内容に対するページ再読込みの指示は、監視システム10で監視され、入力復元システム12に伝達される。
【0039】
インターネット6は、コンピュータネットワークの一例であって、ネットワーク上で情報を共有するシステムを構成する。この実施の形態では、インターネット6を例示しているが、複数のコンピュータからなるネットワークシステムとして例えば、イーサーネット(登録商標)であってもよい。
【0040】
記録システム8は、入力内容を記録して保存する保存手段(保存部)であって、インターネット6に接続されたコンピュータシステムで構成され、例えば、WEBサーバを兼用して構成され、監視システム10から送信される送信内容を逐次記録する。この記録システム8では、サーバ18と、データ記録部20とを備え、サーバ18は、通信機能を備えたコンピュータであり、データ記録部20は、送信内容を格納するデータベース(DB)やデータファイルを有する。この記録システム8はWEBサーバにおける例えば、「Ajax」の応答用サーブレット(又は cgi) によるDBへの記録処理機能によって実現することができる。
【0041】
監視システム10は、ユーザ端末4の入力内容を監視する監視手段(監視部)であって、この実施の形態ではWEBページに内包されたソフトウェアであり、入力内容を監視するとともに、その入力内容を記録システム8に逐次送信する送信手段でもある。この場合、ユーザ端末4の入力内容は、ユーザ端末4に入力される情報であって、WEBページであれば、そのページ内に書き込まれる情報が入力内容であるが、ユーザ22による入力部16からの入力情報に限定されるものではない。この監視システム10はWEBページに埋め込まれた、JavaScript(Ajax)(但し、JavaScriptは既述の通りのスクリプト言語である。)による入力内容の送信機能で実現してもよい。
【0042】
入力復元システム12は、入力側で消失した入力内容の入力復元手段(入力復元部)であって、WEBページに内包されたソフトウェアであり、監視システム10を通してページ再読込み発生の検出を実行し、記録システム8に対して過去の入力内容の要求をし、記録システム8からの提供により過去の入力内容の復元を実行する。この実施の形態では、入力復元システム12は、監視システム10と兼用されている。この入力復元システム10はWEBページに埋め込まれた例えば、JavaScript(Ajax)を用いて実現してもよい。
【0043】
斯かる構成によれば、ユーザ端末4の表示部14に展開されるWEBページの「入力フォーム」の入力内容が監視システム10によって監視され、その入力内容がリアルタイムで特定サーバである記録システム8に送信される。監視システム10からの送信内容は記録システム8のサーバ18に受信され、その送信内容がリアルタイムでデータ記録部20に記録され、保管される。ユーザ端末4上で消失させた入力内容は、ユーザ端末4から再読込み指示が生起すると、斯かる発生が監視システム10で検出され、これを契機に入力内容の要求が発せられる。この要求に対し、記録システム8の記録内容として、記録内容一覧が入力復元システム12に取得される。この結果、記録システム8から任意の保管内容を読み出し、ユーザ端末4上で消失した入力内容がユーザ端末4の表示部14上に復元される。
【0044】
このようなWEBシステム2Aでは監視システム10及び復元システム12は Ajax の技術を利用することができる。
【0045】
次に、WEBシステムにおける入出力、保存及び復元について、図2を参照する。図2は、WEBシステムの入出力及び復元処理の処理シーケンスを示す図である。図2に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0046】
この処理シーケンスは、入力情報の復元方法又は復元プログラムの一例であって、ユーザ端末4の入出力、記録システム8、監視システム10及び入力復元システム12の各処理及びこれらの関係を示す処理手順である。
【0047】
ユーザ端末4からWEBページの表示要求が出力され(ステップS11)、このWEBページ表示要求が記録システム8に到達すると、WEBページの提供手段であるWEBサーバを兼用している記録システム8からWEBページの応答が実行される(ステップS12)。記録システム8から出力されたWEBページは、監視システム10に到達し、ユーザ端末4の表示部14にWEBページが表示される(ステップS13)。
【0048】
ユーザがユーザ端末4の入力部16からWEBページへ入力すると(ステップS14)、このWEBページの入力内容は、監視システム10によって監視され、記録システム8に監視システム10から逐次送信される(ステップS15)。記録システム8では、その送信内容を逐次記録し、保存する(ステップS16)。この送信内容の逐次記録に関し、送信内容には、識別情報として識別ID(IDentification)、入力キーコードが含まれる。識別IDは、記録システム8が複数人、又は個人であっても複数の入力欄の入力内容を記録する場合、それぞれを一意に識別するために利用される固有のIDであり、ユーザ22を識別する会員番号、ユーザ端末4を識別するMAC(Media Access Control)アドレス等である。また、入力キーコードは対象の入力欄に入力された内容を記録する項目である。
【0049】
ユーザ端末4において、誤操作等により、再読込みが生じると(ステップS17)、この再読込みは記録システム8に通知される。この再読込みは、WEBページの再読込み即ち、再表示の要求である。この要求を受けると、WEBサーバを兼用している記録システム8では、新WEBページの応答が実行される(ステップS18)。新WEBページは、ステップS12のWEBページの応答とは別の新たに提供されるWEBページである。
【0050】
この新たなWEBページの応答は、入力復元システム12に通知され(ステップS19)、これを受けた入力復元システム12から記録システム8に対し、過去の入力内容の送信の依頼が発せられる(ステップS20)。この場合、個人識別IDを送信する。これにより、記録システム8から過去の入力内容が読み出され、入力復元システム12に応答する(ステップS21)。この場合、送信内容は、個人識別IDに対応した内容である。
【0051】
入力復元システム12は、記録システム8から返された内容をWEBページの入力欄に復元する(ステップS22)。この場合、全キーコードを復元することで同じになる。この結果、ユーザ端末4の表示部14にはWEBページの入力内容が復元され、表示される(ステップS23)。この場合、旧WEBページに入力内容を復元してもよいし、新WEBページ上に入力内容を復元してもよい。
【0052】
次に、入力内容の記録データ構造について、図3を参照する。図3は、入力内容を保存するデータテーブルを示す図である。図3に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0053】
入力内容を保存するデータテーブルにおけるデータ構造には、シンプルで基本的な構造として例えば、データ構造24A(図3A)を構築し、入力内容を記録する。このデータ構造24Aは、図3Aに示すように、識別ID26と、入力キーコード28とで構成されている。識別ID26は、記録システム8が複数人、又は個人であっても複数の入力欄の入力内容を記録する場合、それぞれを一意に識別するために利用される固有のIDであるから、例えば、複数人が利用するシステムの場合は、例えば会員番号のようなIDや、JavaのサーバであればJSESSIONIDや、装置を一意に識別できるMACアドレスを記録すればよい。WEBシステム2Aが単一のシステムで運用される場合には、個人識別用の識別IDは必要ではない。
【0054】
入力キーコード28は、対象の入力欄に入力された内容を記録する項目であるから、入力されたキーに与えられているキーコードを一言一句漏らさず記録している。システム的な負荷が高いような場合、監視システム10にタイマー機能等を備えることにより、このタイマー機能を用いて「1秒に1回」等、任意の間隔で定期的に入力内容をキャプチャして送信する運用が考えられ、その場合、その時点での最新の入力内容が記録されることになる。
【0055】
キーコードを一言一句漏らさずに記録することは、カーソルの移動や挿入・削除といった全ての操作を記録することができることを示しており、入力復元システム12の稼働時の、入力内容の復元を、より完璧にすることができるものである。システムにそこまでの精度を必要としなければ、既述の通り、定期的に(又は任意の時点で)入力内容のキャプチャを記録すればよい。
【0056】
また、WEBページの入力欄が複数である場合には、データ構造24B(図3B)を用いてもよい。入力欄が単一であれば、データ構造24Aでよいが、複数の入力欄に対して本発明を適用することは可能である。そこで、データ構造24Bでは、図3Bに示すように、識別ID26に加えて、入力欄ID30等の項目を拡張している。これらのデータは、単純には「常に最新の情報を上書き」で記録すれば良い。
【0057】
また、入力履歴管理が行えるデータ構造24C(図3C)を用いてもよい。このデータ構造24Cでは、図3Cに示すように、記録情報に記録日時32を追加し、この記録日時32を用いれば、入力履歴の管理が可能である。過去に入力していた時点まで、入力内容を遡って復元させる等の利用方法もある。
【0058】
入力キーコード28のデータ形式は、文字列でもよく、バイナリデータでもよい。バイナリデータでは文字コードを含め、入力内容をより正確に復元できる場合もある。
【0059】
次に、入力内容の監視及び記録について、図4を参照する。図4は、入力内容の監視及び記録の処理手順を示すフローチャートである。図4に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0060】
この処理手順は、入力情報の復元方法及び復元プログラムの一例であって、ユーザ端末4への表示(ステップS31)、監視システム10の機能F1(ステップS32〜S35)、記録システム8の機能F2(ステップS36、S37)、入力内容のチェック機能F3(ステップS38、S39)による処理を含み、これらのユーザ端末の入力内容の復元処理をユーザ端末4のブラウザ処理と、記録システム8のサーバ18(図1)のWEBサイト上の処理とで実現している。監視システム10の機能F1は、監視機能(例えば、イベントハンドラ等)を用いて入力内容を逐次検出し、その入力内容を記録システム8に送信する機能である。記録システム8の機能F2は、監視システム10から送信される入力内容を識別情報として例えば、識別IDに関連付けて記録、保存する機能である。また、入力内容のチェック機能F3は、入力内容が正常に保存できたか否かの結果をチェックする処理機能である。
【0061】
そこで、この処理手順では、ユーザ端末4を起動し、html(WEBページ)の表示を実行させる(ステップS31)。htmlは、ハイパーテキストを記述するための言語であるが、この場合、WEBページを示している。このhtmlの表示から、監視システム10の機能F1が実行され、入力欄への入力待ち(ステップS32)の後、入力欄に入力があったか否かを判定し(ステップS33)、入力がなければ(ステップS33のNO)、ステップS32の入力待機状態が維持される。入力があれば(ステップS33のYES)、入力内容の表示を行い(ステップS34)、入力内容の送信を行う(ステップS35)。
【0062】
入力内容の送信では、識別ID及び入力内容を記録システム8に送信し、記録システム8では、識別IDに対応させて入力内容を記録し(ステップS36)、入力内容を保存する(ステップS37)。
【0063】
この入力内容の保存について、チェック機能F3を実行する。入力内容を正常に保存したか否かを判定し(ステップS38)、入力内容が正常に保存されている場合には(ステップS38のYES)、ステップS32に戻り、入力内容が正常に保存されていない場合には(ステップS38のNO)、入力内容が保存できないエラーが生じていることを表示し(ステップS39)、警告を発する。
【0064】
次に、WEBページ表示について、図5を参照する。図5は、WEBページ表示の処理手順を示すフローチャートである。図5に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0065】
このWEBページ表示の処理手順は、入力情報の復元方法又は復元プログラムの一例であって、ユーザ端末4の入力内容の復元処理をユーザ端末4のブラウザ処理と記録システム8のサーバ18(図1)のWEBサイト上の処理とで実現している。この処理手順には入力内容の復元の可否を選択する機能F4(ステップS47、S48)による処理が含まれている。
【0066】
この処理手順では、図5に示すように、ユーザ端末4のブラウザからhtmlの要求がサーバ18側のWEBサイト上に発せられ(ステップS41)、このhtmlの要求を受けたサーバ18からhtmlがユーザ端末4に返される(ステップS42)。ユーザ端末4から過去の入力内容の要求が発せられ(ステップS43)、この入力内容の要求が識別IDとともにサーバ18に送信され、この要求を受けたサーバ18では、識別IDに対応する過去の入力内容を読み出し(ステップS44)、過去の入力内容を返す処理(ステップS45)を実行する。
【0067】
この入力内容が返されたユーザ端末4のブラウザでは、過去の入力があったか否かが判定され(ステップS46)、入力があった場合には(ステップS46のYES)、入力内容の復元要否についての問い合わせとして例えば、「復元しますか?」が表示され(ステップS47)、復元の要否について判定する(ステップS48)。復元する場合には(ステップS48のYES)、入力内容の復元が実行され(ステップS49)、htmlの表示となる(ステップS50)。この場合、過去の入力がない場合(ステップS46のNO)、入力内容を復元しない場合(ステップS48のNO)にもステップS50に移行し、htmlの表示となる。
【0068】
次に、ユーザ端末の一例について、図6を参照する。図6は、ユーザ端末の基本的な構成を示す図である。図6に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図6において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0069】
このユーザ端末4は、記録システム8を構成するWEBサーバであるサーバ18にインターネット6を介して接続されるコンピュータであって、ブラウザの実行手段であるとともに、入力情報の復元方法及び復元プログラムを実行させる手段である。
【0070】
そこで、このユーザ端末4は、既述の表示部14及び入力部16を備えるとともに、CPU(Central Processing Unit )34、記憶部36、通信部38、監視部40、復元部42を備えている。
【0071】
CPU34は、記憶部36にあるOS(Operating System)やアプリケーションプログラム、ブラウザ、入力情報の復元方法又はそのプログラムの実行手段の一例であって、入力部16からの入力情報の取込み、ブラウザによるWEBページの表示、その書き込み、各種情報の記録制御、データの送受制御等を行う。
【0072】
記憶部36は、OS、アプリケーションプログラム等の各種プログラムの記憶手段であるとともに、各種情報の記録手段であって、記録素子で構成され、プログラム記憶部、データ記憶部、RAM(Random-Access Memory)等で構成される。プログラム記憶部にはOS、アプリケーションプログラム等の各種プログラムが格納され、データ記憶部には、各種情報が格納されるとともに、データベースが構築されている。RAMは、ワークエリアとして用いられる。
【0073】
通信部38は、CPU34の制御に基づき、ネットワーク側からのWEBページの取込み、既述の入力内容等の入力情報の送信を実行する手段であって、情報を送信する送信部44と、情報を受信する受信部46とを備える。送信部44は情報の送信手段であり、受信部46は情報の受信手段である。
【0074】
監視部40は、既述の監視システム10の一例であって、入力情報の復元プログラムを実行する。この監視部40はRAMによって構築されるが、ハードウェアで構成してもよい。監視システム10がタイマー機能を備えることに対応し、監視部40に計時機能を備えることにより、データ監視機能を所定の時間間隔で行う構成としてもよい。
【0075】
復元部42は、既述の入力復元システム12の一例であって、入力情報の復元プログラムを実行する。この復元部42はRAMによって構築されるが、ハードウェアで構成してもよい。
【0076】
次に、サーバについて、図7を参照する。図7は、サーバの基本的な構成を示す図である。図7に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図7において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0077】
このサーバ18は、データ記録部20とで記録システム8を構成するとともに、WEBサーバ及びWEBサイトを構成し、WEBページの提供手段である。このサーバ18は、CPU48、記憶部50、通信部52を備えている。
【0078】
CPU48は、記憶部50にあるOSやアプリケーションプログラム、入力情報の復元方法又はそのプログラムの記録側の実行手段の一例であって、WEBページの提供、ブラウザによるWEBページへの入力内容の記録制御、データ記録部20に記録されている入力内容の要求に基づく送信制御、各種データの送受制御等を行う。
【0079】
記憶部50は、OS、アプリケーションプログラム等の各種プログラムの記憶手段であるとともに、各種情報の記録手段であって、記録素子で構成され、プログラム記憶部、データ記憶部、RAM等で構成される。プログラム記憶部にはOS、アプリケーションプログラム等の各種プログラムが格納され、データ記憶部には、各種情報が格納され、RAMは、ワークエリアとして用いられる。
【0080】
通信部52は、CPU48の制御に基づき、ネットワーク側からのWEBページの提供、既述の入力内容等の入力情報の受信、データ記録部20に記録されている入力内容の要求に基づく送信をする手段であって、情報を送信する送信手段である送信部54と、情報を受信する受信手段である受信部56とを備える。
【0081】
この実施の形態において、図4に示すフローチャートでは、入力内容のチェック機能F3(ステップS38、S39)による処理を実行する構成としたが、図8に示すように、機能F2の後、ステップS32に戻る構成としてもよい。
【0082】
また、図5に示すフローチャートでは、入力内容の復元の可否を選択する機能F4(ステップS47、S48)による処理を実行する構成としたが、図9に示すように、ステップS46において、過去の入力があった場合には、ステップS49に飛び、入力内容の復元を行う構成としてもよい。
【0083】
以上説明した第1の実施の形態について、特徴事項、利点又は変形例を列挙すれば、次の通りである。
【0084】
(1) ユーザ端末4上から消失した入力内容を復元できるので、ブラウザ上の長文入力であっても迅速に復元でき、ユーザに再入力の時間ロスを強いることがなく、WEBページ等によるサービス提供の機会を拡大でき、ネットワークを通じた商取引を拡大できる。
【0085】
(2) ユーザ端末4上から入力内容が消失しても、消失前の入力内容が自動的に復元できるので、入力内容の消失による不安を解消することができる。
【0086】
(3) WEBページに対する長文入力の際に入力内容の消失を回避するための電話やFAX等の附帯的な作業を回避でき、情報処理の迅速化、電話やFAXによる対応コスト、人件費等を削減できる。
【0087】
(4) 記録システム8には入力内容が逐次記録されて保存されるので、ユーザの入力内容をリアルタイムでチェックでき、管理者はユーザが直面する問題等を迅速に確認ないし把握でき、ユーザが期待するサービスの実現に寄与することができる。
【0088】
(5) 記録システム8に記録した入力内容を別のWEBページ上に復元するようにしてもよい。過去の入力内容を他のWEBページに復元する形態で入力でき、多数の相手先に送信する等、同様の入力内容の活用を図ることができる。
【0089】
(6) 記録システム8は、必ずしもインターネット6上の遠隔地のサーバに設置する必要はなく、ローカルPC上のアプリケーションとして実装でき、入力内容をインターネット上に放置することによるセキュリティ上の危険性を低減でき、入力内容を復元することができる。
【0090】
(7) 監視システム10は、入力内容の監視だけでなく、例えばマウス操作等を監視するように実装してもよい。この場合、例えば、OSが強制終了してしまったような場合に、再起動して入力復元システム12を実行させることにより、OSが強制終了してしまう直前の状態までの全ての手順を再現させ、入力内容を復元させるようにしてもよい。
【0091】
(8) 入力復元システム12は、何度でも記録した入力内容を復元できるので、入力内容を繰り返し修正し、利用することができる。例えば、記録システム8に入力内容の復元のためのタグを設定すれば、そのタグの時点までの復元をすることができ、編集の履歴管理を実行する場面にも利用できる。
【0092】
〔第2の実施の形態〕
【0093】
第2の実施の形態について、図10を参照する。図10は、第2の実施の形態に係るWEBシステムを示す図である。図10に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図10において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0094】
第1の実施の形態のWEBシステム2AではWEBサーバを兼用して記録システム8を設置し、インターネット6を介して入力内容を保存するシステムであるが、この実施の形態のWEBシステム2B(図10)では、ユーザ端末4側に記録システム8を構築し、入力内容を保存するローカルシステムを構成するものである。このようなローカルシステムによって入力内容を保存することはセキュリティ上有利である。
【0095】
このWEBシステム2Bは、図10に示すように、ユーザ端末4にインターネット6を媒介にしてサーバ18が接続され、ユーザ端末4側に入力保存処理部60が設置されている。ユーザ端末4は、インターネット6上のWEBサイト(サーバ18)から提供されるWEBページを取得して表示部14に表示し、そのWEBページに入力部16から情報を入力することができる。
【0096】
入力保存処理部60は、ユーザ端末4からWEBページに対する入力内容を監視し、その入力内容を保存するとともに、ユーザ端末4から消失した入力内容を復元するシステムであって、サーバ62と、データ記録部64とを備えている。
【0097】
サーバ62は、監視システム10及び入力復元システム12を構成するコンピュータである。監視システム10は、既述したように、ユーザ端末4の入力内容を監視し、その入力内容を取り込む手段であり、また、入力復元システム12は、データ記録部64にある入力内容を読み出し、ユーザ端末4上に復元する手段である。
【0098】
データ記録部64は記録システム8を構成し、入力内容を保存するデータ保存手段である。このデータ記録部64にはサーバ62に取り込まれた入力内容が逐次記録される。
【0099】
このWEBシステム2Bにおいては、(1) WEBページに対する入力、(2) 入力内容の監視及び取込み、(3) 入力内容の逐次記録、(4) 入力内容の復元の契機として例えば、バグで入力アプリが再起動、(5) 入力内容の読出し、(6) 入力内容の復元、(7) 入力内容の送信が実行され、ユーザ端末4上で消失した入力内容の復元が行われる。
【0100】
斯かる構成によれば、ユーザ端末4の表示部14に展開されるWEBページの「入力フォーム」に対する入力内容は監視システム10によって監視され、その入力内容がリアルタイムでサーバ62に取り込まれ、記録システム8のデータ記録部64に逐次記録されて保存される。ユーザ端末4上で消失した入力内容は、ユーザ端末4から再読込み指示が生起すると、斯かる発生が入力復元システム12で検出され、これを契機に入力内容の要求が発せられる。この要求に対し、記録システム8の記録内容として、記録内容一覧が入力復元システム12に取得される。この結果、記録システム8から入力内容の読出しが行われ、ユーザ端末4上で消失した入力内容がユーザ端末4上に復元される。
【0101】
次に、入力内容の保存処理について、図11を参照する。図11は、入力内容の保存処理の処理シーケンスを示す図である。図11に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0102】
この処理シーケンスは、入力情報の復元方法又は復元プログラムの一例であって、ユーザ22によるユーザ端末4の入出力、その監視、保存、入力内容の消失の際の復元及びこれらの関係を示す処理手順である。
【0103】
ユーザ端末4はWEBページが取得された状態にあり、WEBページの入力欄にはユーザ22が必要な情報を入力する。ユーザ端末4は、入力部16からの入力を受け付ける(ステップS51)。このWEBページの入力欄に対する入力内容が監視され(ステップS52)、その入力内容はデータ記録部64に逐次記録され、保存される(ステップS53)。この場合、入力内容のデータ構造24Dは、図11に示すように、個人識別ID27及び入力キーコード28を具備している。個人識別ID27は、データ構造24Aの識別ID26(図3A)に相当するものであって、ユーザ22の個人を識別するための識別情報(MACアドレス等の固有ID)であり、入力キーコード28は、入力されたキーコード値の直接記録データ(入力ミスも含む)である。このような処理により、ユーザ22の操作を通じてユーザ端末4に対する入力内容の全てが監視され、データ記録部64に記録されて保存されるとともに、保存された入力内容は個人識別ID27を指定すれば、読み出すことができる。
【0104】
ユーザ端末4において、例えば、バグに起因し、アプリケーションの再起動を生じると(ステップS54)、既述の入力内容が消失してしまう。この再起動は監視システム10で検出され、記録システム8のデータ記録部64から過去の入力内容の読込み(取込み)が行われる(ステップS55)。読み込まれた入力内容は、入力復元システム12に渡され、WEBページの元の入力欄が表示された際に、入力復元システム12により、手動/自動で入力欄に入力内容が流し込まれる(ステップS56)。この結果、ユーザ端末4の表示部14に表示されたWEBページの入力欄には、前回の入力内容が全て復元される(ステップS57)。
【0105】
この場合、ユーザ22がユーザ端末4に入力欄を再表示させれば、復元された入力内容が当初入力と何ら変わることなく提供され(ステップS58)、その入力内容を用いることができる。
【0106】
次に、入力内容の監視及び記録について、図12を参照する。図12は、入力内容の監視及び記録の処理手順を示すフローチャートである。図12に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0107】
この処理手順は、入力情報の復元方法又はそのプログラムの一例であって、ユーザ端末4側のローカルなシステムで入力内容の監視及び保存を自動的に実現する処理であり、ユーザ22側の機能即ち、ユーザ端末4のブラウザ機能、サーバ62及びデータ記録部64の機能F5で実行され、この機能F5には監視システム10の機能F6、記録システム8の機能F7による処理を含んでいる。機能F6の機能は、監視機能(例えば、イベントハンドラ等)を用いて入力内容を逐次検出し、その入力内容を記録システム8に受け渡す機能であり、記録システム8の機能F7は、監視システム10から送信される入力内容を識別情報として例えば、識別IDに関連付けて記録、保存する機能である。
【0108】
そこで、この処理手順では、ユーザ端末4を起動し、html(WEBページ)の表示を要求する(ステップS61)。このhtmlは、ハイパーテキストを記述するための言語であるが、この場合、WEBページを示している。このhtmlの表示により、その入力欄の入力待ちとなり(ステップS62)、入力欄に入力があったか否かを判定し(ステップS63)、入力がなければ(ステップS63のNO)、ステップS62の入力待ち状態が維持される。入力があれば(ステップS63のYES)、監視システム10の機能F6の処理が実行され、監視の割込みが実行される(ステップS64)。この監視の割込みの処理では、入力内容の監視が実行され、識別IDと入力内容とを記録システム8に伝送する。
【0109】
記録システム8の機能F7では、監視システム10からの識別IDと入力内容とを受け、識別IDに対応させて入力内容を記録し(ステップS65)、その入力内容を保存する(ステップS66)。そして、ユーザ端末4にはその入力内容の表示が実行され(ステップS67)、ステップS62に戻る。ユーザ22による入力内容はデータ記録部64に逐次記録されるとともに、その入力内容をその表示部14の表示から確認することができる。
【0110】
次に、入力内容の復元について、図13を参照する。図13は、入力内容の復元処理の処理手順を示すフローチャートである。図13に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0111】
この処理手順は、入力情報の復元方法又はそのプログラムの一例であって、ユーザ端末の入力内容の復元処理をユーザ端末4のブラウザ処理と、記録システム8のデータ記録部64の処理で実現している。この処理手順にはユーザ端末4側の機能F8に入力復元システム12の機能F9による処理が含まれている。
【0112】
この処理手順では、図13に示すように、ユーザ端末4のブラウザからhtmlの要求がサーバ18側のWEBサイト上に発せられ(ステップS71)、このhtmlの要求を受けたサーバ18からhtmlがユーザ端末4に返される(ステップS72)。ユーザ端末4に対し、応答受信へ割込みが実行され(ステップS73)、過去の入力内容の確認要求が発せられ(ステップS74)、この入力内容の要求が識別IDとともにサーバ62に送られ、この要求を受けたサーバ62では、識別IDに対応する過去の入力内容を読み出し(ステップS75)、過去の入力があったか否かを判定し(ステップS76)、過去の入力があった場合には(ステップS76のYES)、htmlの入力内容を復元し(ステップS77)、入力復元システム12の動作から通常表示に移行し、htmlの表示が実行される(ステップS78)。過去の入力がなかった場合(ステップS76のNO)にも、ステップS78に移行し、htmlの表示となる。
【0113】
このような入力復元処理では、WEBサーバへのhtmlの要求部分に割込みをかけ、そのhtmlに対応した過去の入力内容の有無を問い合わせ、必要に応じてhtmlに入力内容を埋め込み、消失した入力内容をブラウザ側へあたかも最初から入力されていたように応答することにより、消失した入力内容を復元し、表示することができる。
【0114】
この場合、入力内容の復元について、その復元をするか否かの選択を実行させる場合には、図14に示すように、選択機能F10の処理を介在させ、ステップS76の過去の入力があった場合に、復元するかの問い合わせを表示部14に表示し(ステップS81)、その表示に基づく選択の後、復元するか否かを判定し(ステップS82)、復元する場合(ステップS82のYES)には、ステップS77に移行して入力内容を復元させ、復元しない場合には、htmlの表示をする(ステップS78)。
【0115】
次に、ユーザ端末について、図15を参照する。図15は、ユーザ端末の基本的な構成を示す図である。図15に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図15において、図6と同一部分には同一符号を付してある。
【0116】
このユーザ端末4は、インターネット6を介してサーバ18と接続されるコンピュータであるとともに、ブラウザの実行手段、入力情報の復元方法及びそのプログラムを実行させる手段である。
【0117】
このユーザ端末4は、既述の表示部14及び入力部16を備えるとともに、CPU34、記憶部36、通信部38、監視部40、復元部42及びデータ記録部66を備えており、この実施の形態では、既述の入力保存処理部60を内蔵している。各機能部において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0118】
監視部40は、既述の監視システム10の一例であって、入力情報の復元プログラムを実行する。この監視部40はRAMによって構築されるが、ハードウェアで構成してもよい。この監視部40には、データ記録部66が接続され、このデータ記録部66がCPU34及び記憶部36とともに記録システム8を構成し、図10に示すWEBシステム2Bのデータ記録部64に対応する。即ち、図10では、データ記録部64がユーザ端末4の外部に設置されていたのに対し、この実施の形態では、ユーザ端末4の内部にデータ記録部66を設置し、入力内容の保存を行う構成である。
【0119】
次に、サーバ18について、図16を参照する。記録システム8がユーザ端末4側に構成されたことから、サーバ18側のデータ記録部20は設置する必要がなく、このサーバ18では、データ記録部20(図7)が除かれている。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【実施例】
【0120】
本発明の実施例について、図17、図18及び図19を参照する。図17は、WEBページの入力内容の監視、保存及び復元の処理手順を示すフローチャート、図18は、記録システムへの送信内容を示す図、図19は、入力内容の復元のための要求内容を示す図である。図17ないし図19に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
【0121】
この実施例は、第1の実施の形態に対応するものであって、WEBページに対する入力の監視システム10、記録システム8及び入力復元システム12を備えている。
【0122】
a) 監視システム10は、WEBページの「入力フォーム」の入力内容を監視し、その内容をリアルタイムで特定のサーバ18(図1)に送信する。この監視システム10は、「入力フォーム」を持つWEBページに内包される。このWEBページは、例えば、JavaScriptのイベントハンドラにより実現すればよい。
【0123】
b) 記録システム8は、サーバ18を備えており、a)の送信内容を受信し、その内容をリアルタイムで記録・保管する記録・保管システムであって、WEBサーバ上に、送信された内容を機械的に逐次データベースに記録する。サーブレット(JavaによるWEBサーバ上のプログラム)により実現すればよい。
【0124】
c) 入力復元システム12は、サーバ18(図1)及びデータ記録部20によって記録・保管されている内容の一覧を取得し、任意の保管内容を読み出して入力内容に復元する手段であって、監視システム10の機能の一部として内包させてもよい。復元機能は単純化して(WEBページが新規に表示されるとき)で入力内容が復元されるよう、例えば、JavaScriptのイベントハンドラにより実現する。
【0125】
そこで、この入力内容の監視、記録及び復元の処理手順について、図17に示すフローチャートを参照して説明する。
【0126】
先ず、「入力フォーム」について、入力内容を保護・復元したい「入力フォーム」を有するWEBページを準備する(ステップS101)。このWEBページには、監視システム10を実装する。この場合、例えば、 <textarea> のようなタグを用いて、文字列の「入力フォーム」をhtmlに作成する。入力内容をリアルタイムで検出できるよう、onkeyup=""というイベントハンドラを設定する。例えば <textarea onkeyup="SendInputText(value)">のように記述することで、キーが押され、そのキーが離される度に JavaScript のSendInputText() 関数が呼び出されるようにイベントハンドラを設定することができる。SendInputText() 関数では、その入力内容を逐次、記録システム8へ記録するように設定する。一例として、Ajaxという既知の技術を用いて送信する場合は以下のように記述すればよい。
【0127】
次に、監視システム10について、入力内容を記録する記録システム8を準備する(ステップS102)。例えば、Javaによるサーバ18上のプログラムを用いる場合では、Javaのサーブレットを生成する。Javaサーブレットでは、doGet() や doPost() メソッドをオーバーライドし、監視システム10から送信される "text=XXXX"の XXXX の文字列を、例えばデータベースに機械的に記録する。この場合、その記録内容が、どのクライアントから送信されたものか、等の情報も記録する。
【0128】
記録するデータ構造は、次のように(図18)構成される。
【0129】
function SendInputText(value){
request = new XMLHttpRequest();
request.open( "GET", "http://hoge.com/rec?text=" +value, true );
request.send( null );

【0130】
次に、入力復元システム12について、WEBページが表示された際に自動的に入力内容が復元されるよう、「入力フォーム」を設定する(ステップS103)。即ち、イベントハンドラを準備する。
【0131】
作成されたWEBページが表示されるときのイベントハンドラを設定し、具体的には、例えば <body onload="ReloadText()"> のように記述することで、このhtmlが表示される際に自動的に JavaScript のReloadText()関数が呼び出されるように設定することができる。
【0132】
ReloadText()では、そのWEBページの入力内容を復元すべく、サーバ18に過去の入力内容の通知要求としてそのリクエスト送信を設定する。一例として、Ajaxという既知の技術を用いてリクエストする場合は、次の通り(図19)記述する。
【0133】
function ReloadText(){
request = new XMLHttpRequest();
request.open( "GET", "http://hoge.com/play", true );
request.onreadystatechange = getResponse;
request.send( null );
// ここでサーバから返送された「過去に入力していた内容」を入力欄に書き戻す

【0134】
次に、準備が完了した「入力フォーム」を持つWEBページを表示する(ステップS104)。「入力フォーム」に文字列を入力する。監視システム10により、入力文字の内容がリアルタイムでサーバ18側の記録システム8に送信される(ステップS105)。
【0135】
記録システム8は、既述の通り、送信されてくる入力内容を機械的にデータベースに記録し続ける(ステップS106)。この場合、何れのクライアントから送信されたものであるか等の識別情報も記録し、記録先はデーターベース以外にもファイルやメモリ上への記録であってもよい。
【0136】
ここで、このWEBページを「再読込み」をさせたとする(ステップS107)。キャッシュが動作するとブラウザの機能により入力内容が復元されてしまうため、キャッシュを削除した後、「再読込み」を行う。即ち、サーバ18から、改めて「入力フォーム」を持つWEBページの再送信のリクエストを送信することとする。
【0137】
次に、WEBページがサーバ18から改めて送信されると、WEBブラウザは「新しいWEBページの表示である」と判断し、今までのキャッシュの内容を破棄し、新規のWEBページとして表示しようとする。このため、過去の入力内容との関連性は失われるため、WEBブラウザは全ての入力欄について、全く初期化した状態で表示してしまう。結果として、現状の入力内容の全てが消失する。
【0138】
次に、この実施例では、入力復元システム12が動作を開始する(ステップS108)。WEBページが新規で表示されるとき、入力復元システム12が作動するので、新規のWEBページとして表示する際に入力復元システム12が作動する。
【0139】
入力復元システム12は、記録システム8に対し、入力内容を返すよう、リクエストを送信する(ステップS109)。記録システム8では、入力復元システム12が要求しているクライアントを識別IDより識別し、そのクライアント毎に記録された入力内容を応答する(ステップS110)。
【0140】
入力復元システム12が応答された過去の入力内容を、全く初期化されている各入力欄に対して再設定し、入力内容を復元する(ステップS111)。その結果として、ユーザには入力内容が消失していなかったかのようにWEBページに表示される(ステップS112)。
【0141】
以上説明した通り、WEBページの入力フォームに記述された入力内容が逐次記録システム8に送られて記録、保存されるので、その入力内容が消失した場合には、記録システム8に記録されている入力内容によりWEBページの入力フォームに復元することができ、入力内容の保護とともに、再入力する必要がない。
【0142】
次に、以上述べた本発明の実施の形態から抽出される技術的思想を請求項の記載形式に準じて付記として列挙する。本発明に係る技術的思想は上位概念から下位概念まで、様々なレベルやバリエーションにより把握できるものであり、以下の付記に本発明が限定されるものではない。
【0143】
(付記1) ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置であって、
ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄に入力する情報入力手段と、
前記情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記情報入力手段の識別情報とともに出力する入力監視手段と、
前記入力監視手段から出力された前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存する保存手段と、
前記入力内容を消失させた前記情報入力手段から前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元する入力復元手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【0144】
(付記2) 付記1の情報処理装置において、
前記情報入力欄を表示する表示手段を備えることを特徴とする情報処理装置。
【0145】
(付記3) 付記1の情報処理装置において、
前記入力監視手段は、前記情報入力欄に対する前記入力に対応して実時間で逐次に前記入力を前記保存手段に送信することを特徴とする情報処理装置。
【0146】
(付記4) 付記1の情報処理装置において、
前記保存手段は、前記識別情報、前記入力内容とともに、記録日時情報を格納するデータテーブルを備えることを特徴とする情報処理装置。
【0147】
(付記5) 付記1の情報処理装置において、
前記情報入力手段側に前記入力監視手段及び前記入力復元手段を備え、前記情報入力手段と前記保存手段とを前記ネットワークで接続したことを特徴とする情報処理装置。
【0148】
(付記6) 付記1の情報処理装置において、
前記保存手段は、通信機能を備えて前記ネットワークに接続されたコンピュータで構成されることを特徴とする情報処理装置。
【0149】
(付記7) ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置の入力復元方法であって、
ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄に入力するステップと、
前記情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記入力の識別情報とともに出力するステップと、
前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存手段に保存するステップと、
前記入力内容を消失させた際に、前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理装置の入力復元方法。
【0150】
(付記8) ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置の入力復元プログラムであって、
ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記入力の識別情報とともに出力する入力監視手段と、
前記入力監視手段から出力された前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存手段に保存させる手段と、
前記入力内容を消失させた際に、前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元する入力復元手段として機能させるための、情報処理装置の入力復元プログラム。
【0151】
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置に関し、情報処理装置の表示部上から入力内容が消失しても、入力内容を正確に再現することができ、ユーザに再入力を強いる必要がなく、情報処理の迅速化に寄与し、有用である。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】第1の実施の形態に係るWEBシステムを示す図である。
【図2】WEBシステムの入出力及び復元処理の処理シーケンスを示す図である。
【図3】入力内容を保存するデータテーブルを示す図である。
【図4】入力内容の監視及び記録の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】WEBページ表示の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】ユーザ端末の基本的な構成を示す図である。
【図7】サーバの基本的な構成を示す図である。
【図8】他の入力内容の監視及び記録の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】他のWEBページ表示の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態の係るWEBシステムを示す図である。
【図11】入力内容の保存処理の処理シーケンスを示す図である。
【図12】入力内容の監視及び記録の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】入力内容の復元処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】他の入力内容の復元処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】ユーザ端末の基本的な構成を示す図である。
【図16】サーバの構成例を示す図である。
【図17】WEBページの入力内容の監視、保存及び復元の処理手順を示すフローチャートである。
【図18】記録システムへの送信内容を示す図である。
【図19】入力内容の復元のための要求内容を示す図である。
【符号の説明】
【0154】
2A、2B WEBシステム
4 ユーザ端末
6 インターネット
8 記録システム
10 監視システム
12 入力復元システム
14 表示部
16 入力部
18 サーバ
20 データ記録部
22 ユーザ
24、24A、24B、24C、24D データ構造
26 識別ID
27 個人識別ID
28 入力キーコード
30 入力欄ID
32 記録日時
34 CPU
36 記憶部
38 通信部
40 監視部
42 復元部
44 送信部
46 受信部
48 CPU
50 記憶部
52 通信部
54 送信部
56 受信部
60 入力保存処理部
62 サーバ
64 データ記録部
66 記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置であって、
ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄に入力する情報入力手段と、
前記情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記情報入力手段の識別情報とともに出力する入力監視手段と、
前記入力監視手段から出力された前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存する保存手段と、
前記入力内容を消失させた前記情報入力手段から前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元する入力復元手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1の情報処理装置において、
前記入力監視手段は、前記情報入力欄に対する前記入力に対応して実時間で逐次に前記入力を前記保存手段に送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1の情報処理装置において、
前記情報入力手段側に前記入力監視手段及び前記入力復元手段を備え、前記情報入力手段と前記保存手段とを前記ネットワークで接続したことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置の入力復元方法であって、
ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄に入力するステップと、
前記情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記入力の識別情報とともに出力するステップと、
前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存手段に保存するステップと、
前記入力内容を消失させた際に、前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理装置の入力復元方法。
【請求項5】
ネットワークに接続されて情報の送受を行う情報処理装置の入力復元プログラムであって、
ネットワークから提供される情報入力欄を表示し、該情報入力欄への入力を監視し、前記情報入力欄の入力内容を、少なくとも前記入力の識別情報とともに出力する入力監視手段と、
前記入力監視手段から出力された前記入力内容を前記識別情報と関係付けて保存手段に保存させる手段と、
前記入力内容を消失させた際に、前記識別情報を含む前記入力内容の復元指令を受け付け、前記保存手段から前記入力内容を取り込んで前記情報処理装置に復元する入力復元手段として機能させるための、情報処理装置の入力復元プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−289218(P2009−289218A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−143843(P2008−143843)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】