説明

情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法

【課題】所定の情報処理タスクの進捗度合いを新規な表示態様で表示すること。
【解決手段】データ転送処理が開始されると、データ転送処理の進捗度合いに応じて、3次元仮想空間において複数のキャラクタオブジェクトがアイコンオブジェクトを持ち上げて、当該3次元仮想空間内の開始地点から完了地点へ向かってアイコンオブジェクトを運ぶ様子が表示される。このとき、アイコンオブジェクトが画面に常に表示されるように、データ転送処理の進捗度合いに応じて表示範囲が順次シフトされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法に関し、特に、所定の情報処理タスクの進捗度合いを表示することが可能な情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば複数の情報処理装置間でデータの送受信を行う場合に、送受信が行われていること、および送受信の進捗度合いをユーザに知らせるために、様々な進捗表示が行われていた。
【0003】
特許文献1には、データの受信に要する時間を算出し、受信時間の経過に従って、モニタに表示する図形の色を変化させることが開示されている。また、特許文献1には、受信の進捗度合いをバーグラフで表示することや、受信完了までの残り時間で表示することも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平1−250288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されている技術では、見た目が変化に乏しく単調であるという欠点があった。
【0006】
それゆえに、この発明の目的は、所定の情報処理タスクの進捗度合いを新規な表示態様で表示することが可能な情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明は例えば以下のような構成を採用し得る。
【0008】
第1の構成例は、少なくとも1つの画面を備える情報処理装置であって、所定の情報処理タスクを実行する実行手段、前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示手段、および前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御手段を備える、情報処理装置である。
【0009】
なお、前記進捗表示画像は、現在の進捗度合いを示す部分を有し、前記表示制御手段は、前記進捗表示画像のうち、現在の進捗度合いを示す部分が前記画面に表示されるように前記進捗表示画像の表示範囲を順次シフトさせてもよい。
【0010】
また、前記表示制御手段は、前記情報処理タスクの開始時点に対応する前記進捗表示画像内の第1位置から、前記情報処理タスクの完了時点に対応する前記進捗表示画像内の第2位置へと向かって前記進捗表示画像の表示範囲を順次シフトさせてもよい。
【0011】
また、前記表示制御手段は、前記情報処理タスクに応じて前記第1位置から前記第2位置までの長さを変化させてもよい。
【0012】
また、前記表示制御手段は、前記情報処理タスクで処理すべきデータ量に応じて前記第1位置から前記第2位置までの長さを変化させてもよい。
【0013】
また、前記表示制御手段は、前記情報処理タスクに要する時間に応じて前記第1位置から前記第2位置までの長さを変化させてもよい。
【0014】
また、前記進捗表示画像には、前記第1位置から前記第2位置までの間において、前記第1位置から前記第2位置までの間のどこに位置するかを示す位置表示が含まれていてもよい。
【0015】
また、前記進捗表示画像には、前記第1位置から前記第2位置までの間において、前記位置表示が所定間隔ごとに配置されてもよい。
【0016】
また、前記表示制御手段は、前記情報処理タスクの実行が開始されると、前記進捗表示画像の全体を前記画面に表示した後で前記進捗表示画像の一部を前記画面に拡大表示し、その後、前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて当該進捗表示画像の表示範囲を順次シフトさせてもよい。
【0017】
また、前記進捗表示画像は、所定の3次元オブジェクトを含む3次元仮想空間を表す画像であってもよい。そして、前記表示制御手段は、前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて、前記情報処理タスクの開始時点に対応する前記3次元仮想空間内の第1地点から、前記情報処理タスクの完了時点に対応する前記3次元仮想空間内の第2地点へと、前記3次元オブジェクトを移動させるとともに、当該3次元オブジェクトに追従するように仮想カメラを制御することによって前記進捗表示画像を生成してもよい。
【0018】
また、前記情報処理タスクは、データの受信処理、データの送信処理、記憶装置へのデータの書き込み処理、記憶装置からのデータの読み出し処理の少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0019】
また、前記進捗表示画像は、現在の進捗度合いを示す部分を有し、進捗度合いに応じて進捗表示画像内における当該部分の相対位置を変化させることによって現在の進捗を表示してもよい。
【0020】
また、前記進捗表示画像は、現在の進捗度合いを示す部分を有し、進捗度合いに応じて進捗表示画像内における当該部分の表示位置を移動させることによって現在の進捗を表示し、前記表示制御手段は、所定のキャラクタオブジェクトを更に画面に表示させ、当該キャラクタオブジェクトによって前記進捗表示画像中の現在の進捗度合いを示す部分の表示位置を移動させてもよい。
【0021】
第2の構成例は、少なくとも1つの画面を備える情報処理システムであって、所定の情報処理タスクを実行する実行手段、前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示手段、および前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御手段を備える、情報処理システムである。
【0022】
第3の構成例は、少なくとも1つの画面を備える情報処理装置のコンピュータを、所定の情報処理タスクを実行する実行手段、前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示手段、および前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御手段として機能させる、情報処理プログラムである。
【0023】
第4の構成例は、少なくとも1つの画面を備える情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、所定の情報処理タスクを実行する実行ステップ、前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示ステップ、および前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御ステップを備える、情報処理方法である。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、所定の情報処理タスクの進捗度合いを新規な表示態様で表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】開状態におけるゲーム装置10の正面図
【図2A】閉状態におけるゲーム装置10の左側面図
【図2B】閉状態におけるゲーム装置10の正面図
【図2C】閉状態におけるゲーム装置10の右側面図
【図2D】閉状態におけるゲーム装置10の背面図
【図3】ゲーム装置10の内部構成を示すブロック図
【図4A】小さいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図4B】小さいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図4C】小さいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図4D】小さいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図4E】小さいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図5】3次元仮想空間における開始地点から完了地点までの距離の決定方法を示す図
【図6】アイコンサイズとキャラクタ数の決定方法を示す図
【図7A】大きいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図7B】大きいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図7C】大きいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図7D】大きいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図7E】大きいデータの転送中に上側LCD22に表示される画像例
【図8A】データ転送の開始時に行われるワイプ処理を示す図
【図8B】データ転送の開始時に行われるワイプ処理を示す図
【図9A】ワイプ処理の実現方法の一例を示す図
【図9B】ワイプ処理の実現方法の一例を示す図
【図10】ワイプ処理の実現方法の他の一例を示す図
【図11】メインメモリ32のメモリマップ
【図12】データ転送プログラムに基づく処理の流れを示すフローチャート
【図13】進捗表示画像の変形例
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態に係るゲーム装置について説明する。なお、ここではゲーム装置について説明するが、本発明はゲーム装置に限らず、任意の情報処理装置に適用することができる。
【0027】
ゲーム装置10は携帯型のゲーム装置である。図1および図2A〜Dに示されるように、ゲーム装置10は、下側ハウジング11および上側ハウジング21を有する。下側ハウジング11と上側ハウジング21とは、開閉可能(折り畳み可能)に接続されている。
【0028】
図1および図2A〜Dに示すように、下側ハウジング11には、下側LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)12、タッチパネル13、各操作ボタン14A〜14L、アナログスティック15、LED16A〜16B、挿入口17、および、マイクロフォン用孔18が設けられる。
【0029】
タッチパネル13は、下側LCD12の画面上に装着されている。下側ハウジング11の上側面には、タッチペン28を収納するための挿入口17(図1および図2Dに示す点線)が設けられている。
【0030】
下側ハウジング11の内側面(主面)には、十字ボタン14A(方向入力ボタン14A)、ボタン14B、ボタン14C、ボタン14D、ボタン14E、電源ボタン14F、セレクトボタン14J、HOMEボタン14K、およびスタートボタン14Lが、設けられる。
【0031】
アナログスティック15は、方向を指示するデバイスである。
【0032】
下側ハウジング11の内側面には、マイクロフォン用孔18が設けられる。マイクロフォン用孔18の下部には後述する音声入力装置としてのマイク42(図3参照)が設けられる。
【0033】
図2BおよびDに示されるように、下側ハウジング11の上側面には、Lボタン14GおよびRボタン14Hが設けられている。また、図2Aに示されるように、下側ハウジング11の左側面には、ゲーム装置10が備えるスピーカ43(図3参照)の音量を調整するための音量ボタン14Iが設けられる。
【0034】
図2Aに示されるように、下側ハウジング11の左側面には開閉可能なカバー部11Cが設けられる。このカバー部11Cの内側には、ゲーム装置10とデータ保存用外部メモリ45とを電気的に接続するためのコネクタが設けられる。
【0035】
図2Dに示されるように、下側ハウジング11の上側面には、外部メモリ44を挿入するための挿入口11Dが設けられる。
【0036】
図1および図2Cに示されるように、下側ハウジング11の下側面にはゲーム装置10の電源のON/OFF状況をユーザに通知する第1LED16A、下側ハウジング11の右側面にはゲーム装置10の無線通信の確立状況をユーザに通知する第2LED16Bが設けられる。ゲーム装置10は他の機器との間で無線通信を行うことが可能であり、下側ハウジング11の右側面には、この無線通信の機能を有効/無効にする無線スイッチ19が設けられる(図2C参照)。
【0037】
図1および図2に示すように、上側ハウジング21には、上側LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)22、外側撮像部23(外側撮像部(左)23aおよび外側撮像部(右)23b)、内側撮像部24、3D調整スイッチ25、および、3Dインジケータ26が設けられる。
【0038】
上側LCD22は、立体視可能な画像を表示することが可能な表示装置である。具体的には、パララックスバリア方式の裸眼立体視可能な表示装置である。上側LCD22は、視差バリアを用いてユーザの左目に左目用画像をユーザの右目に右目用画像を視認させることにより、ユーザにとって立体感のある画像(立体視画像)を表示することができる。また、上側LCD22は、上記視差バリアを無効にすることが可能であり、視差バリアを無効にした場合は、画像を平面的に表示することができる。このように、上側LCD22は、立体視画像を表示する立体表示モードと、画像を平面的に表示する(平面視画像を表示する)平面表示モードとを切り替えることが可能な表示装置である。この表示モードの切り替えは、例えば、後述する3D調整スイッチ25によって行われる。
【0039】
外側撮像部23は、上側ハウジング21の外側面21Dに設けられた2つの撮像部(23aおよび23b)の総称である。外側撮像部(左)23aと外側撮像部(右)23bとは、ゲーム装置10が実行するプログラムによって、ステレオカメラとして使用することが可能である。
【0040】
内側撮像部24は、上側ハウジング21の内側面21Bに設けられ、当該内側面の内向きの法線方向を撮像方向とする撮像部である。
【0041】
3D調整スイッチ25は、スライドスイッチであり、上述のように上側LCD22の表示モードを切り替えるために用いられるスイッチである。また、3D調整スイッチ25は、上側LCD22に表示された立体視可能な画像(立体画像)の立体感を調整するために用いられる。3D調整スイッチ25のスライダ25aは、所定方向(上下方向)の任意の位置にスライド可能であり、当該スライダ25aの位置に応じて上側LCD22の表示モードが設定される。また、スライダ25aの位置に応じて、立体画像の見え方が調整される。
【0042】
3Dインジケータ26は、上側LCD22が立体表示モードか否かを示すLEDである。
【0043】
また、上側ハウジング21の内側面には、スピーカ孔21Eが設けられる。後述するスピーカ43からの音声がこのスピーカ孔21Eから出力される。
【0044】
次に、図3を参照して、ゲーム装置10の内部の電気的構成について説明する。図3に示すように、ゲーム装置10は、上述した各部に加えて、情報処理部31、メインメモリ32、外部メモリインターフェイス(外部メモリI/F)33、データ保存用外部メモリI/F34、データ保存用内部メモリ35、無線通信モジュール36、ローカル通信モジュール37、リアルタイムクロック(RTC)38、加速度センサ39、電源回路40、およびインターフェイス回路(I/F回路)41等の電子部品を備えている。
【0045】
情報処理部31は、所定のプログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)311、画像処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)312、VRAM(Video RAM)313を含む。CPU311は、ゲーム装置10内のメモリ(例えば外部メモリI/F33に接続された外部メモリ44やデータ保存用内部メモリ35)に記憶されているプログラムを実行することによって、当該プログラムに応じた処理を実行する。なお、CPU311によって実行されるプログラムは、他の機器との通信によって他の機器から取得されてもよい。GPU312は、CPU311からの命令に応じて画像を生成し、VRAM313に描画する。VRAM313に描画された画像は、上側LCD22及び/又は下側LCD12に出力され、上側LCD22及び/又は下側LCD12に当該画像が表示される。
【0046】
外部メモリI/F33は、外部メモリ44を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。また、データ保存用外部メモリI/F34は、データ保存用外部メモリ45を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。
【0047】
メインメモリ32は、情報処理部31(のCPU311)のワーク領域やバッファ領域として用いられる揮発性の記憶装置である。
【0048】
外部メモリ44は、情報処理部31によって実行されるプログラム等を記憶するための不揮発性の記憶装置である。外部メモリ44は、例えば読み取り専用の半導体メモリで構成される。
【0049】
データ保存用外部メモリ45は、不揮発性の読み書き可能なメモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)で構成され、任意のデータを保存するために用いられる。
【0050】
データ保存用内部メモリ35は、読み書き可能な不揮発性メモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)で構成され、所定のデータを格納するために用いられる。例えば、データ保存用内部メモリ35には、無線通信モジュール36を介した無線通信によってダウンロードされたデータやプログラムが格納される。
【0051】
無線通信モジュール36は、例えばIEEE802.11b/gの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。また、ローカル通信モジュール37は、所定の通信方式(例えば独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により同種のゲーム装置との間で無線通信を行う機能を有する。
【0052】
加速度センサ39は、3軸(xyz軸)方向に沿った直線方向の加速度(直線加速度)の大きさを検出する。情報処理部31は、加速度センサ39が検出した加速度を示すデータ(加速度データ)を受信して、ゲーム装置10の姿勢や動きを検出することができる。
【0053】
RTC38は、時間をカウントして情報処理部31に出力する。情報処理部31は、RTC38によって計時された時間に基づき現在時刻(日付)を計算する。電源回路40は、ゲーム装置10が有する電源(充電式電池)からの電力を制御し、ゲーム装置10の各部品に電力を供給する。
【0054】
I/F回路41には、タッチパネル13、マイク42およびスピーカ43が接続される。I/F回路41は、マイク42およびスピーカ43(アンプ)の制御を行う音声制御回路と、タッチパネルの制御を行うタッチパネル制御回路とを含む。音声制御回路は、音声信号に対するA/D変換およびD/A変換を行ったり、音声信号を所定の形式の音声データに変換したりする。タッチパネル制御回路は、タッチパネル13からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成して情報処理部31に出力する。情報処理部31は、タッチ位置データを取得することにより、タッチパネル13に対して入力が行われた位置を知ることができる。
【0055】
操作ボタン14は、上記各操作ボタン14A〜14Lからなり、操作ボタン14から情報処理部31へは、各操作ボタン14A〜14Iに対する入力状況(押下されたか否か)を示す操作データが出力される。
【0056】
下側LCD12および上側LCD22は情報処理部31に接続される。具体的には、情報処理部31は、上側LCD22のLCDコントローラ(図示せず)と接続され、当該LCDコントローラに対して視差バリアのON/OFFを制御する。上側LCD22の視差バリアがONになっている場合、情報処理部31のVRAM313に格納された右目用画像と左目用画像とが、上側LCD22に出力される。より具体的には、LCDコントローラは、右目用画像について縦方向に1ライン分の画素データを読み出す処理と、左目用画像について縦方向に1ライン分の画素データを読み出す処理とを交互に繰り返すことによって、VRAM313から右目用画像と左目用画像とを読み出す。これにより、右目用画像および左目用画像が、画素を縦に1ライン毎に並んだ短冊状画像に分割され、分割された右目用画像の短冊状画像と左目用画像の短冊状画像とが交互に配置された画像が、上側LCD22の画面に表示される。そして、上側LCD22の視差バリアを介して当該画像がユーザに視認されることによって、ユーザの右目に右目用画像が、ユーザの左目に左目用画像が視認される。以上により、上側LCD22の画面には立体視可能な画像が表示される。
【0057】
外側撮像部23および内側撮像部24は、情報処理部31の指示に従って画像を撮像し、撮像した画像データを情報処理部31に出力する。
【0058】
3D調整スイッチ25は、スライダ25aの位置に応じた電気信号を情報処理部31に送信する。
【0059】
情報処理部31は、3Dインジケータ26の点灯を制御する。例えば、情報処理部31は、上側LCD22が立体表示モードである場合、3Dインジケータ26を点灯させる。
【0060】
(データ転送処理の概要)
次に、図4〜図10を参照して、ゲーム装置10において実行されるデータ転送処理の概要を説明する。
【0061】
ゲーム装置10は、他のゲーム装置との間で任意のデータ(例えば、アプリケーションプログラムや画像データなど)を転送する機能を備えている。具体的には、後述するデータ転送プログラムを実行することによって、他のゲーム装置から任意のデータを受信したり、他のゲーム装置へ任意のデータを送信したりすることができる。
【0062】
以下、ゲーム装置10が他のゲーム装置からデータを受信する場合の処理の概要を説明する。
【0063】
ゲーム装置10がデータ転送処理を開始すると、上側LCD22には、当該データ転送処理の進捗度合いを表示するための進捗表示画像が表示される。図4A〜図4Eは、データ転送処理が行われている最中に上側LCD22に表示される進捗表示画像を示している。
【0064】
データAのデータ転送処理(ここでは、他のゲーム装置からデータAを受信する処理)が開始されると、まず、上側LCD22に図4Aに示すような進捗表示画像が表示される。図4Aの進捗表示画像には、データ転送処理の対象となっているデータに対応するアイコンオブジェクト50と、複数のキャラクタオブジェクト51と、開始地点を示す標識オブジェクト52sと、完了地点を示す標識オブジェクト52gとが表示されている。これらのオブジェクトは、いずれも3次元仮想空間に配置された3次元オブジェクトであって、一対の仮想カメラを用いてこれらの3次元オブジェクトを描画することによって、図4Aに示すような画像(立体視可能な画像)が生成される。
【0065】
データ転送処理の開始直後は、アイコンオブジェクト50は開始地点に位置している。アイコンオブジェクト50の表側の面(図4Aにおいて画面に表示されている側の面)には、データ転送処理の対象となっているデータの種類または内容を示す画像が表示されている。
【0066】
その後、図4Aに矢印で示すようにアイコンオブジェクト50が裏返り、図4Bに示すように、当該アイコンオブジェクト50の裏側の面(段ボール箱やプレゼント箱などの画像が描かれたもの)が表示される。その後、複数のキャラクタオブジェクト51がアイコンオブジェクト50を持ち上げて開始地点から完了地点に向けて運ぶ様子が表示される。
【0067】
キャラクタオブジェクト51の移動(アイコンオブジェクト50の移動とも言い換えることができる)は、データ転送処理の進捗度合いに応じて行われる。例えば、データ転送処理の対象となっているデータのうちの約半分の転送が完了した時点では、図4Cに示すように開始地点と完了地点の真ん中辺りをアイコンオブジェクト51が移動する様子が表示される。そして、データ転送処理の完了間近の時点では、図4Dに示すようにキャラクタオブジェクト51がアイコンオブジェクト50を完了地点まで運び終えた様子が表示され、その後、図4Eに示すようにアイコンオブジェクト50が裏返って、アイコンオブジェクト50の表側の面が再び表示される。これにより、ユーザは、データAの転送処理が完了したことを知ることができる。
【0068】
上記のように、本実施形態では、データ転送処理の進捗度合いに応じて、3次元仮想空間に設定された開始地点から完了地点に向かって3次元オブジェクト(複数のキャラクタオブジェクト51およびアイコンオブジェクト50)が移動する。したがって、ユーザは、3次元仮想空間におけるこれらの3次元オブジェクトの現在位置(すなわち、開始地点からどれだけ移動したか、または完了地点にどれだけ近づいたか)に基づいて、データ転送処理の進捗具合を把握することができる。
【0069】
なお、本実施形態では、データ転送処理の処理対象データのデータサイズに応じて、3次元仮想空間における開始地点から完了地点までの距離を変化させる。具体的には、図5に示すように、データサイズが小のとき(すなわち、データサイズが第1閾値未満のとき)には、開始地点から完了地点までの距離がD1に設定される。データサイズが中のとき(すなわち、データサイズが第1閾値以上、第2閾値未満のとき)には、開始地点から完了地点までの距離がD2(ただしD2>D1)に設定される。データサイズが大のとき(すなわち、データサイズが第2閾値以上のとき)には、開始地点から完了地点までの距離がD3(ただしD3>D2)に設定される。なお、データ転送処理の処理対象データのデータサイズに関する情報は、実際のデータ転送に先だって他のゲーム装置から入手することができる。なお、図5において「25」や「50」や「75」と書かれた標識オブジェクトが記載されているが、これらの標識オブジェクトは、後述するように、データ転送処理が何パーセント完了したかをユーザに把握させるための目盛りとして機能する。なお、本実施例では2種類の閾値を用いてデータサイズの大小を判断したが、必ずしもこれに限られず、任意の種類の閾値を用いてより細かく(またはより大雑把に)データサイズの大小を判断してもよい。
【0070】
また、本実施形態では、データ転送処理の処理対象データのデータサイズに応じて、3次元仮想空間に配置されるアイコンオブジェクト50のサイズとキャラクタオブジェクト51の数も変化させる。具体的には、図6に示すように、データサイズが小のときには、小サイズのアイコンオブジェクト50と4体のキャラクタオブジェクト51が3次元仮想空間に配置される。データサイズが中のときには、中サイズのアイコンオブジェクト50と6体のキャラクタオブジェクト51が3次元仮想空間に配置される。データサイズが大のときには、大サイズのアイコンオブジェクト50と8体のキャラクタオブジェクト51が3次元仮想空間に配置される。なお、上記アイコンオブジェクトのサイズおよびキャラクタオブジェクトの数は例示に過ぎず、任意の大きさ・数を適用することが可能である。
【0071】
なお、図4A〜図4Eは、データサイズが小である場合の例を示している。以下、図7A〜図7Eを参照して、データサイズが大である場合の例を説明する。
【0072】
大サイズのデータBのデータ転送処理が開始されると、まず、上側LCD22に図7Aに示すような進捗表示画像が表示される。すなわち、3次元仮想空間に設定された開始地点から完了地点までの範囲を一望できる画像が表示される。これにより、ユーザは、データBの転送処理が、データAの転送処理と比べて、より長い時間を要することを直感的に把握することができる。
【0073】
その後すぐに、3次元仮想空間の開始地点にズームインして、図7Bに示すような画像が表示される。図7Bに示す画像においては、図4A〜図4Eに示す画像とほぼ同じ表示サイズ(画面上でのサイズ)でキャラクタオブジェクト51が表示される。その結果として、図7Bに示す画像においては、完了地点(および完了地点を示す標識オブジェクト52g)は表示されていない(すなわち画面の外に出てしまう)。
【0074】
その後、アイコンオブジェクト50が裏返り、データ転送処理の進捗度合いに応じて、複数のキャラクタオブジェクト51がアイコンオブジェクト50を持ち上げて開始地点から完了地点に向けて運ぶ様子が表示される。このとき、図7C〜図7Eに示すように、アイコンオブジェクト50が画面に常に表示されるように、データ転送処理の進捗度合いに応じて表示範囲を順次シフトさせる。表示範囲のシフトのさせ方は、アイコンオブジェクト50の移動に応じて表示範囲を滑らかに(すなわち連続的に)シフトさせてもよいし、アイコンオブジェクト50が一定距離進む毎に表示範囲を一定距離ずつ(すなわち段階的に)シフトさせてもよい。
【0075】
なお、大サイズのデータのデータ転送処理では、開始地点と完了地点とが大きく離れているため、データ転送処理の途中において、開始地点を示す標識オブジェクト52sも、完了地点を示す標識オブジェクト52gも、どちらも表示されないことがある。中サイズのデータのデータ転送処理でも同様である。そこで、そのような状況であっても、ユーザが現在のデータ転送処理の進捗度合い(すなわち、全体のうちの何パーセントの処理が完了したか)を容易に把握できるようにするために、本実施形態では、開始地点と完了地点の間の区間に、適宜の間隔で適宜の数の標識オブジェクト(例えば、図7Aの標識オブジェクト52a〜52c)を配置している。その結果、図7Dのように、開始地点と完了地点の両方とも表示されていない状況でも、標識オブジェクト52b等に基づいて、ユーザは現在の進捗度合いを容易に把握することができる。
【0076】
このように、本実施形態では、データ転送処理の処理対象データのデータサイズに応じて、3次元仮想空間における開始地点から完了地点までの距離が変化するので、ユーザは、データ転送処理に要する時間を直感的に把握することができる。また、開始地点から完了地点までの距離が長い場合でも、アイコンオブジェクト50やキャラクタオブジェクト51が移動している様子が画面に大きく表示されるので、ユーザにとって、データ転送処理が着実に進んでいることが分かりやすい。また、データ転送処理の進捗度合いに応じて3次元仮想空間中の表示領域がスクロールするので、進捗表示画像が単調ではなくなる。また、キャラクタオブジェクト51の細かい動きを観察することができるので、データ転送処理の待ち時間をユーザが退屈に過ごすことがなくなる。
【0077】
なお、本実施形態では、データ転送処理が開始される際の導入演出として、あたかもゲーム装置10の内部の空間(すなわち、ゲーム装置10の上側ハウジング21の中で)で複数のキャラクタがユーザのために一生懸命にデータを移動させているかのようにユーザに感じさせるための演出が行われる。
【0078】
具体的には、ユーザからのデータ転送処理の開始指示を待っている状態において、例えば図8Aに示すような画面オブジェクト53が上側LCD22の画面と同じ奥行位置に表示される(すなわち、ユーザには上側LCD22の画面と同じ奥行位置にあるように視認される)。そして、データ転送処理の開始が指示されると、後述するワイプ処理によって、図8Bに示すように当該画面オブジェクト53の中心に孔が開いて広がっていき、当該孔の奥(すなわち、ユーザから見て上側LCD22の画面よりも遠くに見える奥行位置)にキャラクタオブジェクト51等の3次元オブジェクトが現れる。これにより、ユーザは、あたかも上側LCD22の画面に孔が開いて、上側ハウジング21の中の世界を見ているかのような不思議な感覚を抱くことになる。
【0079】
裸眼立体視可能な表示装置を利用した上記のような導入演出は、例えば、図9Aに示すような位置関係となるように、一対の仮想カメラ54a、54bの前方に画面オブジェクト53を配置し、当該画面オブジェクト53の奥にキャラクタオブジェクト51等を配置することによって可能となる。そして、データ転送処理の開始が指示されると、図9Bに示すように、画面オブジェクト53の中心から透明領域を広げることによって、上側LCD22の画面に孔が開いて広がっていくような演出(ワイプ処理)が可能となる。なお、画面オブジェクト53を透明にする替わりに、画面オブジェクトを視界の外へ移動させるようにしてもよい。例えば、図10の例では、画面オブジェクト53の左半分53aと右半分53bを互いに離れる方向へ移動させることによって、上側LCD22の画面が扉のように開いて、上側ハウジング21の中の世界が現れたかのようにユーザに感じさせることができる。
【0080】
次に、図11および図12を参照して、上記のようなデータ転送処理を実現するためのゲーム装置10の詳細な動作を説明する。
【0081】
図11は、データ転送処理を実行する際にメインメモリ32に格納されるプログラムおよびデータの一例を示している。本実施形態では、メインメモリ32には、CPU311にデータ転送処理を実行させるためのデータ転送プログラム60、図5のような距離選択テーブル61、図6のようなアイコンサイズ選択テーブル62およびキャラクタ数選択テーブル63、アイコンデータ64、キャラクタデータ65、標識データ66、仮想カメラデータ67が格納される。
【0082】
データ転送プログラム60は、典型的には、データ保存用内部メモリ35からメインメモリ32にロードされる。他の実施形態では、外部メモリ44などの任意の情報記憶媒体からメインメモリ32にロードされてもよいし、他のゲーム装置やサーバ装置から受信してメインメモリ32にロードされてもよい。
【0083】
距離選択テーブル61は、データ転送処理の対象データのサイズに応じて、開始地点から完了地点までの距離を決定するためのテーブルである。他の実施形態では、データサイズを距離に変換する関数を用いて、開始地点から完了地点までの距離を決定してもよい。
【0084】
アイコンサイズ選択テーブル62は、データ転送処理の対象データのサイズに応じて、3次元仮想空間に配置されるアイコンオブジェクト50のサイズを決定するためのテーブルである。
【0085】
キャラクタ数選択テーブル63は、データ転送処理の対象データのサイズに応じて、3次元仮想空間に配置されるキャラクタオブジェクト51の数を決定するためのテーブルである。
【0086】
アイコンデータ64は、3次元仮想空間に配置されるアイコンオブジェクト50に関するデータの集合であって、アイコンオブジェクト50の形状や模様、3次元仮想空間におけるアイコンオブジェクト50の位置や姿勢などの情報を含む。
【0087】
キャラクタデータ65は、3次元仮想空間に配置されるキャラクタオブジェクト51に関するデータの集合であって、各キャラクタオブジェクト51の形状や模様、3次元仮想空間における各キャラクタオブジェクト51の位置や姿勢などの情報を含む。
【0088】
標識データ66は、3次元仮想空間に配置される標識オブジェクト52に関するデータの集合であって、各標識オブジェクト52の形状や模様、3次元仮想空間における各標識オブジェクト52の位置や姿勢などの情報を含む。
【0089】
仮想カメラデータ67は、3次元仮想空間に配置される一対の仮想カメラ54a、54bに関するデータの集合であって、3次元仮想空間における一対の仮想カメラ54a、54bの位置や姿勢や画角などの情報を含む。
【0090】
次に、図12のフローチャートを参照して、データ転送プログラム60に基づいてCPU311において実行される処理の流れを説明する。
【0091】
まず、ステップS10において、CPU311は、3次元仮想空間に画面オブジェクト53および一対の仮想カメラ54a、54bを配置する(図9A参照)。
【0092】
ステップS11において、CPU311は、上記一対の仮想カメラ54a、54bに基づいて画面オブジェクト53を描画して、こうして得られた画像を上側LCD22に立体視可能に表示する(図8A参照)。なお、描画処理は、CPU311の指示に応じてGPU312が実行してもよい。
【0093】
ステップS12において、CPU311は、操作ボタン14やタッチパネル13等からの入力に基づいて、ユーザからデータ転送開始指示が入力されたかどうかを判断し、データ転送開始指示が入力された場合には処理はステップS13に進み、そうでない場合には待機する。
【0094】
ステップS13において、CPU311は、データ転送処理の相手となるゲーム装置から、転送されるデータのサイズの情報を取得する。取得した情報は、メインメモリ32に記憶される。
【0095】
ステップS14において、CPU311は、ステップS13で取得したデータサイズに基づいて、距離選択テーブル61、アイコンサイズ選択テーブル62およびキャラクタ数選択テーブル63を参照して、開始地点から完了地点までの距離、アイコンオブジェクト50のサイズ、キャラクタオブジェクト51の数を決定する。そして、3次元仮想空間にアイコンオブジェクト50、複数のキャラクタオブジェクト51、および複数の標識オブジェクト52を配置する(図9A参照)。
【0096】
ステップS15において、CPU311は、ワイプ処理を行う(図8B、図9B参照)。なお、他の実施形態では、ワイプ処理以外の任意の手法により、上側LCD22の画面から画面オブジェクト53が消えるようにしてもよい。
【0097】
ステップS16において、CPU311は、3次元仮想空間内の開始地点から完了地点までの全範囲を一望している状態から、開始地点にズームインするように、一対の仮想カメラ54a、54bの位置および画角の少なくとも一方を変化させる。
【0098】
ステップS17において、CPU311は、データ転送(すなわち、データ転送処理の相手となるゲーム装置からのデータの受信)を開始する。
【0099】
ステップS18において、CPU311は、ステップS13において取得したデータサイズ(すなわち総データサイズ)の情報と、現時点までに受信済みのデータのサイズとに基づいて、データ転送処理の進捗度合い(例えば、総データサイズに対する受信済みデータサイズの比率(%))を算出する。ただし、データ転送処理の進捗度合いは必ずしもこのようにして算出する必要はなく、他の実施形態では、他のゲーム装置から送信されるデータの中に進捗度合いを示す情報を埋め込んでおき、受信したデータの中から当該情報を取り出すことによって、データ転送処理の進捗度合いを検出してもよい。
【0100】
ステップS19において、CPU311は、データ転送処理の進捗度合いに応じて、アイコンオブジェクト50およびキャラクタオブジェクト51の位置を変化させる。
【0101】
ステップS20において、CPU311は、データ転送処理の進捗度合いに応じて(または、アイコンオブジェクト50またはキャラクタオブジェクト51の位置に応じて)、一対の仮想カメラ54a、54bの位置を移動させる。
【0102】
ステップS21において、CPU311は、データの転送が完了したかどうかを判断し、データの転送が完了した場合にはデータ転送処理を終了し、そうでない場合には処理はステップS18に戻る。
【0103】
以上のように、本実施形態によれば、進捗表示画像(具体的には、3次元仮想空間の開始地点から完了地点までの範囲)の一部を画面に表示するとともに、画面に表示される進捗表示画像の表示領域をデータ転送処理の進捗度合いに応じて順次シフトさせている(すなわち、進捗表示画像をスクロールさせている)。したがって、アイコンオブジェクト50等が移動していることが画面上で見て分かりやすく、データ転送処理の進捗度合いがユーザにとって分かりやすい。例えば、仮に図7Aに示す状態(すなわち開始地点から完了地点までの全ての範囲が画面に表示されている状態)のままで進捗度合いに応じてアイコンオブジェクト50等を移動させるとすると、非常に大きいデータを転送する際に、アイコンオブジェクト50等が移動しているのか止まっているのか(すなわち、データ転送処理が正常に継続しているのか、何らかの通信エラーによって中断しているのか)の区別が即座にはできないという問題がある。これに対して、図7C等のように、アイコンオブジェクト50等の現在位置付近が画面に大きく表示されることで、アイコンオブジェクト50等が移動しているのか止まっているのかの区別が容易に可能となる。
【0104】
また、本実施形態によれば、進捗表示画像のうち、現在の進捗度合いを示す部分(すなわち、アイコンオブジェクト50等の現在位置付近)が画面に常に表示されるので、ユーザは現在の進捗度合いを容易に把握することができる。
【0105】
また、本実施形態によれば、3次元仮想空間の開始地点から完了地点へと向かって進捗表示画像の表示範囲が順次シフトされるので、ユーザは、進捗表示画像の表示範囲から、現在の進捗度合いを把握することができる。
【0106】
また、本実施形態によれば、データ転送処理の対象データのデータサイズに応じて開始地点から完了地点までの距離を変えているので、データ転送処理に要するおおよその時間をユーザは直感的に把握することができる。
【0107】
また、本実施形態によれば、開始地点から完了地点までの間に、進捗度合いを示す目盛りとして機能する標識オブジェクト52が適宜に配置されるので、開始値点も完了地点も画面に表示されていない状況でも、ユーザは現在の進捗度合いを容易に把握することができる。なお、他の実施形態では、標識オブジェクト52を用いることなく、他の任意の表示によって、進捗度合いをユーザに示唆するようにしてもよい。例えば、進捗度合いに応じて背景の明るさを変化させても良い。
【0108】
また、本実施形態によれば、データ転送処理が開始されると、進捗表示画像の全体(すなわち、開始地点から完了地点までの全範囲)を画面に表示した後で進捗表示画像の一部(すなわち、開始地点付近)を画面に拡大表示するので、データ転送処理に要するおおよその時間をユーザは直感的に把握することができる。
【0109】
また、本実施形態によれば、データ転送処理の進捗度合いを、3次元仮想空間においてアイコンオブジェクト50等の3次元オブジェクトを移動させることによって表示しているため、従来のプログレスバーのように単調ではなく、データ転送処理の待ち時間においてユーザが退屈しにくい。
【0110】
(変形例)
なお、本実施形態では、データを受信する側のゲーム装置において進捗表示画像を表示しているが、他の実施形態では、データを送信する側のゲーム装置において進捗表示画像を表示してもよい。
【0111】
また、本実施形態では、データ転送処理の進捗度合いを表示する例を説明したが、本発明はこれに限らず、サーバ装置からのデータのダウンロードや、内部記憶装置へのプログラムのインストールなど、任意の情報処理タスクの進捗度合いの表示に適用することができる。
【0112】
また、本実施形態では、3次元仮想空間内で3次元オブジェクトを移動させることによって進捗度合いを表示しているが、他の実施形態では、例えば図13に示すように、2次元で表現された図形等を用いて進捗度合いを表示してもよい。図13の例では、進捗度合いに応じてバーが延びていき、進捗度合いを示す部分(当該バーの先端部分)が常に画面に表示されるように、進捗表示画像(目盛り表示を含む)がスクロール表示される。
【0113】
また、本実施形態では、データサイズに基づいて進捗度合いを算出して表示しているが、他の実施形態では、データサイズの代わりに処理時間(または予想処理時間)に基づいて進捗度合いを算出して表示してもよい。
【0114】
また、本実施形態では、上記データ転送処理を1つのCPU311によって実行しているが、他の実施形態では、複数のCPU311によって分担して実行してもよい。
【0115】
また、本実施形態では、上記データ転送処理を1台のゲーム装置10において実行しているが、他の実施形態では、互いに通信可能な複数の情報処理装置によって上記データ転送処理を分担して実行してもよい。
【0116】
また、本実施形態では、データ転送プログラム60に基づいてCPU311によって上記データ転送処理が実行されるが、他の実施形態では、当該データ転送処理の一部をCPU311以外のハードウェアによって実現してもよい。
【0117】
また、上記実施形態では、進捗表示画像を裸眼立体視可能な表示装置(すなわち、上側LCD22)に表示しているが、他の実施形態では、進捗表示画像を任意の表示装置に表示してもよい。
【符号の説明】
【0118】
10 ゲーム装置
21 上側ハウジング
22 上側LCD
50 アイコンオブジェクト
51 キャラクタオブジェクト
52a〜52c、52g、52s 標識オブジェクト
53 画面オブジェクト
54a、54b 仮想カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの画面を備える情報処理装置であって、
所定の情報処理タスクを実行する実行手段、
前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示手段、および
前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御手段を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記進捗表示画像は、現在の進捗度合いを示す部分を有し、
前記表示制御手段は、前記進捗表示画像のうち、現在の進捗度合いを示す部分が前記画面に表示されるように前記進捗表示画像の表示範囲を順次シフトさせる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記情報処理タスクの開始時点に対応する前記進捗表示画像内の第1位置から、前記情報処理タスクの完了時点に対応する前記進捗表示画像内の第2位置へと向かって前記進捗表示画像の表示範囲を順次シフトさせる、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記情報処理タスクに応じて前記第1位置から前記第2位置までの長さを変化させる、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記情報処理タスクで処理すべきデータ量に応じて前記第1位置から前記第2位置までの長さを変化させる、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記情報処理タスクに要する時間に応じて前記第1位置から前記第2位置までの長さを変化させる、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記進捗表示画像には、前記第1位置から前記第2位置までの間において、前記第1位置から前記第2位置までの間のどこに位置するかを示す位置表示が含まれる、請求項3〜6のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記進捗表示画像には、前記第1位置から前記第2位置までの間において、前記位置表示が所定間隔ごとに配置される、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記情報処理タスクの実行が開始されると、前記進捗表示画像の全体を前記画面に表示した後で前記進捗表示画像の一部を前記画面に拡大表示し、その後、前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて当該進捗表示画像の表示範囲を順次シフトさせる、請求項1〜8のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記進捗表示画像は、所定の3次元オブジェクトを含む3次元仮想空間を表す画像であり、
前記表示制御手段は、前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて、前記情報処理タスクの開始時点に対応する前記3次元仮想空間内の第1地点から、前記情報処理タスクの完了時点に対応する前記3次元仮想空間内の第2地点へと、前記3次元オブジェクトを移動させるとともに、当該3次元オブジェクトに追従するように仮想カメラを制御することによって前記進捗表示画像を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記情報処理タスクは、データの受信処理、データの送信処理、記憶装置へのデータの書き込み処理、記憶装置からのデータの読み出し処理の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記進捗表示画像は、現在の進捗度合いを示す部分を有し、進捗度合いに応じて進捗表示画像内における当該部分の相対位置を変化させることによって現在の進捗を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記進捗表示画像は、現在の進捗度合いを示す部分を有し、進捗度合いに応じて進捗表示画像内における当該部分の表示位置を移動させることによって現在の進捗を表示し、
前記表示制御手段は、所定のキャラクタオブジェクトを更に画面に表示させ、当該キャラクタオブジェクトによって前記進捗表示画像中の現在の進捗度合いを示す部分の表示位置を移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
少なくとも1つの画面を備える情報処理システムであって、
所定の情報処理タスクを実行する実行手段、
前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示手段、および
前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御手段を備える、情報処理システム。
【請求項15】
少なくとも1つの画面を備える情報処理装置のコンピュータを、
所定の情報処理タスクを実行する実行手段、
前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示手段、および
前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項16】
少なくとも1つの画面を備える情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
所定の情報処理タスクを実行する実行ステップ、
前記情報処理タスクの進捗度合いを示す進捗表示画像の一部を前記画面に表示する表示ステップ、および
前記進捗表示画像のうち前記画面に表示される範囲を前記情報処理タスクの進捗度合いに応じて順次シフトさせる表示制御ステップを備える、情報処理方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−249673(P2012−249673A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122381(P2011−122381)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】