説明

情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】処理負荷の増大を抑えつつ、ネットワークを介して接続されている装置からのデータの読み出しによるネットワークの帯域幅の逼迫の可能性を低減することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】読み出し命令受付部54は、データの読み出し命令を受け付ける。データ取得部60は、読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得する。データ出力部66は、読み出し命令により指定されるデータを出力する。読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、データ取得部60は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、データ出力部66はこの圧縮されたデータを伸張したデータを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームプログラムが記録された情報記憶媒体には、ゲームに用いられるBGM等の音声データを、音楽用CDにおける音声データの規格であるCD−DA(Compact Disc Digital Audio)形式でフォーマットされた領域(以下、CD−DA領域と呼ぶ。)に記録されているものが存在する。また、特許文献1には、ゲームプログラム等のアプリケーションプログラム、画像及び音声データが記録されたCD−ROMが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5978492号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、CD−ROM等の情報記憶媒体からデータを読み出す代わりに、インターネット等のネットワークを介して接続されている装置からデータを読み出すよう情報処理装置を改良した場合、読み出されるデータはネットワークを流れることとなる。そうすると、読み出されるデータのサイズが大きくなればなるほど、ネットワークの帯域幅が逼迫する可能性が高くなる。
【0005】
ここで、ネットワークに介して接続されている装置に、読み出される可能性のあるすべてのデータを圧縮して記憶することにより、ネットワークの帯域幅の逼迫の可能性を低減することが考えられる。しかし、この場合は、読み出されるすべてのデータについて情報処理装置で伸張する必要があるので、情報処理装置における処理負荷が増大してしまう。
【0006】
また、読み出すデータがCD−DA形式でフォーマットされた領域内に記憶されているデータであるか否かにより実行する処理を変えることができると、実現可能な情報処理のバリエーションが広がることとなる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的の1つは、処理負荷の増大を抑えつつ、ネットワークを介して接続されている装置からのデータの読み出しによるネットワークの帯域幅の逼迫の可能性を低減することができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム及び情報記憶媒体を提供することにある。
【0008】
また、本発明の別の目的は、読み出すデータがCD−DA形式でフォーマットされた領域内に記憶されているデータであるか否かにより実行する処理を変えることにより、実現可能な情報処理のバリエーションを広げることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、前記読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得するデータ取得手段と、前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力手段と、を含み、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る情報処理システムは、ネットワークを介して接続されている情報処理装置と外部記憶装置とを備え、前記外部記憶装置は、情報記憶媒体内の特定の領域に記録されるデータは圧縮されて記憶され、前記情報記憶媒体内の前記特定の領域以外の領域に記録されるデータは圧縮されずに記憶されている、前記情報記憶媒体のイメージファイルを記憶する手段と、前記情報処理装置からデータの出力要求を受け付ける出力要求受付手段と、前記出力要求に応じて、前記イメージファイルに記録されるデータを前記情報処理装置に出力するデータ出力手段と、を含み、前記情報処理装置は、データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、前記読み出し命令により指定されるデータの出力要求を前記外部記憶装置に出力する要求出力手段と、前記外部記憶装置から出力されるデータを取得するデータ取得手段と、前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力手段と、を含み、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記情報処理装置の出力要求出力手段は圧縮されたデータの出力要求を前記外部記憶装置に出力し、前記外部記憶装置のデータ出力手段は当該圧縮されたデータを前記情報処理装置に出力し、前記情報処理装置のデータ取得手段は当該圧縮されたデータを取得し、前記情報処理装置のデータ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る情報処理方法は、データの読み出し命令を受け付ける受付ステップと、前記読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得するデータ取得ステップと、前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力ステップと、を含み、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得ステップでは当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力ステップでは当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係るプログラムは、データの読み出し命令を受け付ける受付手段、前記読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得するデータ取得手段、前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力手段、としてコンピュータを機能させ、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力することを特徴とする。
【0013】
また、上記のプログラムはコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記憶することもできる。
【0014】
本発明によれば、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令を受け付けた場合に、ネットワークを介してその圧縮されたデータが取得され、その圧縮されたデータを伸張したデータが出力されるので、処理負荷の増大を抑えつつ、ネットワークを介して接続されている装置からのデータの読み出しによるネットワークの帯域幅の逼迫の可能性を低減することができる。
【0015】
本発明の一態様では、前記外部記憶装置には、情報記憶媒体内の特定の領域に記録されるデータは圧縮されて記憶され、前記情報記憶媒体内の前記特定の領域以外の領域に記録されるデータは圧縮されずに記憶されている、前記情報記憶媒体のイメージファイルが記憶されており、前記受付手段が、前記イメージファイル内のデータの読み出し命令を受け付け、前記読み出し命令が、前記特定の領域に記録されたデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記データ出力手段は、設定に応じて、前記外部記憶装置に記憶されているデータを出力するか、その代わりに前記情報処理装置に記憶されているデータを出力するか、を切り替えることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合に、前記データ取得手段により取得される圧縮されたデータを伸張する伸張手段、をさらに含み、前記データ出力手段は、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合に、前記伸張手段により伸張されたデータを出力することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の一態様では、前記情報処理装置と前記外部記憶装置とはインターネットを介して接続されており、前記読み出し命令により指定されるデータのアドレスを、インターネットプロトコルによる要求におけるパラメータに変換する変換手段と、前記パラメータを含むインターネットプロトコルによる要求を前記外部記憶装置に出力する要求出力手段と、をさらに含み、前記データ取得手段は、当該要求に応じて前記外部記憶装置から出力されるデータを取得することを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る別の情報処理装置は、データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、ネットワークを介して接続されている、CDのイメージファイルが記憶されている外部記憶装置から、前記読み出し命令により指定されるデータを取得するデータ取得手段と、前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行手段と、を含み、前記実行手段は、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る別の情報処理システムは、ネットワークを介して接続されている情報処理装置と外部記憶装置とを備え、前記外部記憶装置は、CDのイメージファイルを記憶する手段と、前記情報処理装置からデータの出力要求を受け付ける出力要求受付手段と、前記出力要求に応じて、前記イメージファイルに記録されるデータを前記情報処理装置に出力するデータ出力手段と、を含み、前記情報処理装置は、データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、前記読み出し命令により指定されるデータの出力要求を前記外部記憶装置に出力する要求出力手段と、前記外部記憶装置から出力されるデータを取得するデータ取得手段と、前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行手段と、を含み、前記実行手段は、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変えることを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る別の情報処理方法は、データの読み出し命令を受け付ける受付ステップと、ネットワークを介して接続されている、CDのイメージファイルが記憶されている外部記憶装置から、前記読み出し命令により指定されるデータを取得するデータ取得ステップと、前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行ステップと、を含み、前記実行ステップは、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変える、ことを特徴とする。
【0022】
また、本発明に係る別のプログラムは、データの読み出し命令を受け付ける受付手段、ネットワークを介して接続されている、CDのイメージファイルが記憶されている外部記憶装置から、前記読み出し命令により指定されるデータを取得するデータ取得手段、前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行手段、としてコンピュータを機能させ、前記実行手段は、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変えることを特徴とする。
【0023】
また、上記のプログラムはコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に記憶することもできる。
【0024】
本発明によれば、読み出すデータがCD−DA形式でフォーマットされた領域内に記憶されているデータであるか否かにより実行する処理を変えることにより、実現可能な情報処理のバリエーションが広がることとなる。
【0025】
本発明の一態様では、データの読み出し命令を受け付ける受付手段、前記読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得するデータ取得手段、前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力手段、としてコンピュータを機能させ、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施形態に係るコンピュータネットワークの全体構成の一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係るクラウドサービスとクライアントとの関係の一例を示す概念図である。
【図3】本実施形態に係るクラウドサービス及びクライアントで実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施形態に係るクライアントの仮想CD−ROMドライブ部及びクラウドサービスで行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワークの全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、インターネットなどのコンピュータネットワーク14には、いずれもコンピュータを中心に構成されたクラウドサービス10、クライアント12(12−1〜12−n)、が接続されている。そして、クラウドサービス10、クライアント12は、互いに通信可能になっている。本実施形態では、クラウドサービス10は、外部記憶装置として機能し、クライアント12は、情報処理装置として機能する。また、本実施形態では、クラウドサービス10及びクライアント12全体として情報処理システムとして機能する。
【0029】
クライアント12は、クラウドサービス10のユーザが利用するコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータ、ゲームコンソール、テレビ受像器、携帯型ゲーム装置、携帯情報端末、などである。そして、クライアント12は、例えば、CPU等の制御装置、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブ等の記憶装置、ディスプレイ、スピーカ等の出力装置、ゲームコントローラ、タッチパッド、マウス、キーボード、マイク等の入力装置、ネットワークボード等の通信装置、等を備えている。
【0030】
クラウドサービス10は、例えば、分散コンピューティング環境であり、互いに通信可能に接続されている複数台のWebアプリケーションサーバ、複数台のデータベースサーバ、複数台のストレージデバイス、などを含んで構成されている。クラウドサービス10に含まれるサーバは、例えば、CPU等の制御部、ROMやRAM等の記憶素子やハードディスクドライブなどである記憶部、ネットワークボードなどの通信インタフェースである通信部、を含んで構成されている。これらの要素は、バスを介して接続される。
【0031】
クラウドサービス10を利用するクライアント12は、クラウドサービス10内に存在するサーバやストレージデバイスなどのリソースの所在を特に意識することなく、クラウドサービス10が提供する各種サービスを利用することができる。
【0032】
図2は、本実施形態に係るクラウドサービス10とクライアント12との関係の一例を示す概念図である。本実施形態に係るクラウドサービス10では、例えば、管理プロセス20、サービス提供プロセス22、エミュレータ24が実行される。また、クラウドサービス10に含まれるストレージデバイス等の記憶装置には、予め、CD−ROM等の情報記憶媒体のイメージファイル(ディスクイメージ)が記憶されている。このイメージファイルには、例えば、ゲームプログラム、画像データ、音声データ等、が含まれる。そして、本実施形態では、音声データのうち、BGM等の音楽のデータは、イメージファイル内の特定の領域(例えば、CD−DA形式でフォーマットされたCD−DA領域)に、例えば、AAC(Advanced Audio Coding)方式により圧縮されて記憶されている。
【0033】
サービス提供プロセス22は、例えば、クラウドサービス10に含まれるサーバが、ショッピングサイトやSNS(Social Networking Service)等、クラウドサービス10が提供する種々のサービスを実現するプログラムを起動することで生成されるプロセスである。
【0034】
管理プロセス20は、例えば、クラウドサービス10に含まれるサーバが、クラウドサービス10に含まれるサーバやストレージデバイスにインストールされている管理プログラムを起動することで生成されるプロセスであり、エミュレータ24の所在管理処理、エミュレータ24の起動処理及び停止処理、クライアント12からの要求に応じたクライアント12とエミュレータ24との接続処理及び切断処理、などを実行する。
【0035】
エミュレータ24は、例えば、クラウドサービス10に含まれるサーバやストレージデバイスに記憶されているゲームプログラムを実行するための仮想マシンとして機能するプロセスである。エミュレータ24は、管理プロセス20が、クライアント12からの要求に応じて、クラウドサービス10に含まれるサーバやストレージデバイスにインストールされているエミュレータプログラムを起動することにより生成される。そして、管理プロセス20は、クライアント12からの要求に応じて、クライアント12により指定されたゲームプログラムのイメージファイルを読み込み、エミュレータ24にロードする。このことによって、エミュレータ24上でゲームプログラムが実行されることとなる。なお、エミュレータ24が、クライアント12により指定されたゲームプログラムを自プロセスにロードするようにしてもよい。
【0036】
また、エミュレータ24は、例えば、クライアント12や管理プロセス20からの要求に応じて、エミュレータ24が管理しているエミュレートされたメモリイメージやレジスタ(例えば、プログラムカウンタ等)、エミュレータ24上で動作するゲームプログラムによる入出力アクセスログ、エミュレータ24上で実行されるCPU命令やGPU命令のログなどを出力する。
【0037】
本実施形態では、図2に示すように、1つのエミュレータ24を1つのクライアント12が専有することができる(ゲームプログラムP1参照)。また、1つのエミュレータ24に対して複数のクライアント12が接続可能となっている(ゲームプログラムP2参照)。また、1つのエミュレータ24上で複数のゲームプログラムが実行可能となっている(ゲームプログラムP3、P4参照)。
【0038】
また、本実施形態では、各クライアント12には、エミュレータプログラムがインストールされている。そして、管理プロセス20は、クライアント12からの要求に応じて、クライアント12にエミュレータ24の起動指示や停止指示を出力する。クライアント12は、管理プロセス20から受け付ける起動指示に応じて、クライアント12にインストールされているエミュレータプログラムを起動する。また、クライアント12は、管理プロセス20から受け付ける停止指示に応じて、実行中のエミュレータ24を停止する。そして、クライアント12に記憶されているゲームプログラムをクライアント12で実行されているエミュレータ24で実行することもできるようになっている(ゲームプログラムP5参照)。また、クライアント12で実行されているエミュレータ24に対して他のクライアント12から接続できるようになっている(ゲームプログラムP6参照)。
【0039】
また、本実施形態では、図2に示すように、1つのクライアント12が複数のエミュレータ24に接続することもできる(ゲームプログラムP7、P8参照)。
【0040】
図3は、本実施形態に係るクラウドサービス10及びクライアント12で実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。なお、図3には、以下の説明と特に関係がある機能が示されているにすぎず、本実施形態に係るクラウドサービス10やクライアント12では、図3に示す機能以外の機能も実現されている。
【0041】
図3に示すように、本実施形態に係るクラウドサービス10は、機能的には、例えば、イメージファイル記憶部30、エミュレータ管理部32、出力要求受付部34、データ出力部36、を含んで構成される。イメージファイル記憶部30は、例えば、クラウドサービス10に含まれるサーバに含まれるメモリやハードディスクドライブ、ストレージデバイス、などといった記憶装置を主として実現される。その他の要素は、例えば、管理プロセス20で実現される機能に対応する。
【0042】
また、図3に示すように、本実施形態に係るクライアント12は、機能的には、例えば、CPUがエミュレートされた仮想CPU部40、メモリがエミュレートされた仮想メモリ部42、BIOSプログラムが記憶されるROMがエミュレートされた仮想BIOS部44、CD−ROMドライブがエミュレートされた仮想CD−ROMドライブ部46、を含んでいる。これらの要素は、例えば、クライアント12で実行されるエミュレータ24で実現される機能に対応する。本実施形態では、仮想CD−ROMドライブ部46は、仮想CPU部40からのデータの読み出し命令により指定されたデータ(例えば、クライアント12が備える記憶装置に記憶されているデータや、クラウドサービス10が備える記憶装置に記憶されているデータなど)を出力する。
【0043】
なお、エミュレータ24の実装により、上述の各要素と、物理デバイスとの対応関係については、様々なバリエーションがあり得る。本実施形態では、例えば、仮想CPU部40は、物理的には、クライアント12が備える制御装置及び記憶装置を主として実現される。また、例えば、仮想CD−ROMドライブ部46は、クライアント12が備える制御装置、記憶装置、及び、通信装置を主として実現される。また、本実施形態では、例えば、仮想メモリ部42や仮想BIOS部44は、物理的には、クライアント12が備える記憶装置を主として実現される。
【0044】
また、本実施形態では、仮想CPU部40は、ゲーム実行部50を含んで構成される。また、本実施形態では、仮想CD−ROMドライブ部46は、データ記憶部52、読み出し命令受付部54、命令変換部56、出力要求出力部58、データ取得部60、判定部62、データ伸張部64、データ出力部66、を含んで構成される。
【0045】
クラウドサービス10は、上述のようにコンピュータを中心に構成されており、クラウドサービス10を構成するコンピュータにインストールされるプログラムを実行することにより、図3においてクラウドサービス10が担う各機能要素が実現されるようになっている。また、このプログラムは、例えば、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどの通信ネットワークを介してクラウドサービス10に供給される。また、クライアント12も、上述のようにコンピュータを中心に構成されており、クライアント12にインストールされるプログラムを実行することにより、図3においてクライアント12が担う各機能要素が実現されるようになっている。また、このプログラムは、例えば、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどの通信ネットワークを介してクライアント12に供給される。
【0046】
本実施形態では、イメージファイル記憶部30に、予め、CD−ROMのディスクイメージであるイメージファイルが記憶されている。イメージファイルは、複数のセクタから構成されている。イメージファイルには、ゲームプログラム、画像データ、音声データが含まれている。また、本実施形態では、イメージファイルに含まれる音声データは、BGM等の音楽のデータと、効果音のデータと、に分類される。そして、本実施形態では、音楽のデータは、イメージファイル内における特定の領域(CD−DA領域)内に、CD−DA形式によるデータとして配置されている。また、効果音のデータは、XA形式によるデータ(XAに基づく4ビットAPDCMデータ)としてイメージファイルに含まれている。なお、本実施形態では、音楽のデータは、それぞれが588ビットのデータである複数のフレームデータ(98フレームが1セクタに対応する)を含んで構成されている。そして、各フレームデータには、音声をサンプリングしたPCMデータに加え、フレーム同期信号、パリティ、1曲目の先頭からの絶対時間の情報(フレーム番号を含む)やトラック内における経過時間の情報などを含むサブコーディング、等が含まれている。そのため、1曲目の先頭からの絶対時間の情報に基づいて、対応するフレームデータや、そのフレームデータを含むセクタを特定することができるようになっている。
【0047】
また、本実施形態では、クラウドサービス10は、クライアント12からの要求に応じて、イメージファイルの一部(本実施形態では、1トラックに相当する部分や、1つのステージに用いられる画像やゲームに関する設定を示すデータに相当する部分など)をクライアント12に送信することができるようになっている。以下、クラウドサービス10からクライアント12に一度に出力することができるイメージファイルの一部を部分イメージファイルと呼ぶこととする。なお、各部分イメージファイルが、別ファイルとして、イメージファイル記憶部30に記憶されていてもよい。
【0048】
また、本実施形態では、イメージファイルに、CD−DA領域の先頭アドレス(本実施形態では、先頭セクタ)を示す先頭アドレスデータも含まれている。そして、本実施形態では、先頭アドレスデータが示すアドレス以降の領域がCD−DA領域として取り扱われることとなる。
【0049】
本実施形態では、例えば、ユーザがクライアント12からゲームの開始要求をクラウドサービス10に送信すると、エミュレータ管理部32が、この開始要求に応じて、このユーザのクライアント12にインストールされているエミュレータ24を起動し、起動したエミュレータ24に、イメージファイル記憶部30に記憶されている、ゲームプログラムのイメージファイルをロードする。そして、ゲーム実行部50が、ロードされたゲームプログラムの実行を開始する。このようにして、本実施形態では、クライアント12のユーザは、ゲームを楽しむことができる。
【0050】
本実施形態では、予め、イメージファイルには、各BGMについての、CD−ROMにおける開始位置を示す開始位置データ(例えば、各トラックの開始位置についての絶対時間(例えば、CD−DA領域の先頭からの分、秒、及び、フレーム数)を表すcueファイル等)、開始位置とイメージファイル記憶部30に記憶されているイメージファイルの出力要求におけるパラメータとの変換規則を示す要求変換規則データ(例えば、開始位置についての絶対時間とHTTPリクエストにおけるパラメータとの対応関係を示すデータ等)、及び、CD−ROMにおけるCD−DA領域に対応するセクタの範囲を示すCD−DAセクタ範囲データ、を含むイメージファイル管理データが含まれている。イメージファイル管理データは、具体的には、例えば、イメージファイル内のTOC(Table of Contents)に記録されている。
【0051】
本実施形態に係る要求変換規則データは、例えば、CD−ROMにおけるフレーム番号の範囲と、そのアドレスの範囲のデータが含まれる部分イメージファイルの出力を要求するパラメータ(例えば、部分イメージファイルの識別子等)と、を対応付けたデータである。
【0052】
また、本実施形態では、クラウドサービス10は、イメージファイルに含まれるイメージファイル管理データだけをクライアント12に送信することができるようになっている。そして、本実施形態では、ゲームの実行開始時に、クラウドサービス10は、イメージファイル管理データをクライアント12に送信する。そして、クライアント12は、クラウドサービス10から受信するイメージファイル管理データを仮想CD−ROMドライブ部46のデータ記憶部52に出力する。
【0053】
本実施形態では、ゲーム実行部50は、ゲーム内において、敵と遭遇する、ステージをクリアする、新たなステージが開始される、などといった、BGM等の音楽を再生すべき所定のイベントが発生した際に、仮想CD−ROMドライブ部46に、BGM等の音楽の音声データの読み出し命令を出力する。そして、ゲーム実行部50は、仮想CD−ROMドライブ部46から読み出されるBGM等の音声データを再生する。
【0054】
本実施形態では、ゲーム実行部50は、開始位置データを参照して、再生すべきBGMの開始位置に対応する、CD−ROMにおけるセクタの識別子を特定する。そして、ゲーム実行部50は、この特定されたセクタの識別子に関連付けられたイメージファイルの読み出し命令を仮想CD−ROMドライブ部46に出力する。
【0055】
また、ゲーム実行部50は、ゲーム内において、効果音のデータ、画像のデータ、ゲームの設定に関するデータが必要な場面が発生した際は、そのデータがCD−ROM内において配置されているセクタの識別子を特定して、そのセクタの識別子に関連付けられたデータの読み出し命令を仮想CD−ROMドライブ部46に出力する。
【0056】
ここで、本実施形態に係るクライアント12の仮想CD−ROMドライブ部46及びクラウドサービス10で行われる、ゲーム実行部50から受け付ける読み出し命令に応じたデータの出力処理の流れの一例を、図4に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0057】
まず、読み出し命令受付部54が、ゲーム実行部50から、CD−ROMにおけるセクタの識別子に関連付けられた読み出し命令を受け付ける(S101)。そして、命令変換部56は、要求変換規則データを参照して、読み出し命令に関連付けられたセクタの識別子に基づいて、クラウドサービス10に対する出力要求におけるパラメータを特定する(S102)。本実施形態では、例えば、部分イメージファイルの識別子を特定する。
【0058】
そして、出力要求出力部58は、S102に示す処理で特定されたパラメータが含まれる出力要求をクラウドサービス10に出力する。出力要求出力部58は、本実施形態では、例えば、部分イメージファイルの識別子がパラメータとして含まれるHTTPリクエストをクラウドサービス10に送信する。そして、出力要求受付部34は、この出力要求を受け付ける(S103)。
【0059】
このようにして、本処理例では、ローカルマシン(クライアント12)の仮想CD−ROMドライブ部46に記憶されたCD−ROMの読み出し命令が、リモートマシン(クラウドサービス10)に対するHTTPリクエストに変換される。
【0060】
そして、クラウドサービス10のデータ出力部36は、クラウドサービス10のパラメータとして含まれる部分イメージファイルの識別子に基づいて、出力すべき部分イメージファイルを特定する(S104)。そして、クラウドサービス10のデータ出力部36は、この部分イメージファイルをクライアント12に出力する。そして、データ取得部60は、この部分イメージファイルを取得する(S105)。本実施形態では、音楽のデータは、イメージファイル記憶部30に圧縮されて記憶されているので、S105に示す処理では、データ取得部60は、圧縮された部分イメージファイルを取得することとなる。
【0061】
そして、判定部62は、CD−DAセクタ範囲データを参照して、S101に示す処理で受け付けた読み出し命令に関連付けられているセクタがCD−DA領域の範囲内であるか否かを判定する(S106)。
【0062】
CD−DA領域の範囲内でない場合は(S106:N)、S105に示す処理で取得したデータのうち、S101に示す処理で受け付けた読み出し命令に関連付けられているセクタ内のデータをゲーム実行部50に出力して(S107)、本処理例に示す処理を終了する。CD−DA領域の範囲内である場合は(S106:Y)、データ伸張部64が、S105に示す処理で取得したデータを伸張する(S108)。そして、クライアント12のデータ出力部66は、S108に示す処理により伸張されたデータのうち、S101に示す処理で受け付けた読み出し命令に関連付けられているセクタ内のデータをゲーム実行部50に出力して(S109)、本処理例に示す処理を終了する。
【0063】
なお、上述の処理例において、S101に示す処理で受け付けた読み出し命令に関連付けられているセクタがCD−DA領域の範囲内であるか否かを判定する処理を、上述のS106に示すタイミングではなく、S101に示す処理の直後に実行するようにしてもよい。
【0064】
一般的に、BGM等の音楽のデータは、画像データやゲームの設定に関するデータよりもサイズが大きくなりがちである。本実施形態では、BGM等の音楽のデータは、イメージファイル記憶部30に圧縮されて記憶されているので、BGM等の音楽のデータを再生する際に、コンピュータネットワーク14に大量のデータが流れて、コンピュータネットワーク14の帯域幅が逼迫してしまうおそれを低減することができる。また、本実施形態では、圧縮されていないデータについては、クライアント12において伸張処理を実行する必要がない。そのため、クライアント12における処理負荷の増大を抑えることができる。このようにして、本実施形態によれば、クライアント12の処理負荷の増大を抑えつつ、コンピュータネットワーク14を介して接続されているクラウドサービス10からのデータの読み出しによるコンピュータネットワーク14の帯域幅の逼迫の可能性を低減することができる。
【0065】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0066】
例えば、イメージファイル内のCD−DA領域内に配置される圧縮されたデータ全体が、1ファイルとしてイメージファイル記憶部30に記憶されていてもよい。そして、読み出し命令受付部54が、CD−DA領域の範囲内のセクタの識別子に関連付けられた読み出し命令を受け付けた際には、データ取得部60が、CD−DA領域に配置される圧縮されたデータ全体に対応するファイルを取得して、データ伸張部64が、そのファイルを伸張するようにしてもよい。
【0067】
また、例えば、イメージファイル内のCD−DA領域以外の領域に圧縮されたデータが記憶されていてもよい。そして、データ取得部60が圧縮されたデータを取得した際に、データ伸張部64がこのデータを伸張してもよい。なお、その代わりに、データ伸張部64がこのデータを伸張せずに、データ出力部66が圧縮されたデータを仮想CPU部40に出力し、仮想CPU部40がこのデータを伸張するようにしてもよい。
【0068】
また、例えば、イメージファイル記憶部30に、各BGMについての、CD−ROMにおける開始位置の範囲と、対応する部分イメージファイルの識別子と、を対応付けたデータが記憶されていてもよい。そして、出力要求出力部58が、CD−ROMにおける開始位置を示すパラメータに関連付けられた出力要求をクラウドサービス10に送信するようにしてもよい。そして、クラウドサービス10が、この出力要求に関連付けられているパラメータに基づいて特定される部分イメージファイルをクライアント12に送信するようにしてもよい。
【0069】
また、例えば、ゲーム実行部50が、BGMの開始位置を示すデータを仮想CD−ROMドライブ部46に出力して、仮想CD−ROMドライブ部46が、この開始位置に対応するCD−ROMにおけるセクタの識別子を特定するようにしてもよい。
【0070】
また、上述の実施形態では、CD−DA領域に配置されるデータが圧縮されてイメージファイル記憶部30に記憶されていたが、その代わりに、例えば、コンピュータネットワーク14を流れた際にコンピュータネットワーク14の帯域幅が逼迫する可能性の高い大容量のデータ(例えば、動画像など)について、圧縮してイメージファイル記憶部30に記憶するようにしてもよい。そして、クライアント12のデータ出力部66は、圧縮されて記憶されているデータについては、データ伸張部64で伸張してからゲーム実行部50に出力するようにしてもよい。
【0071】
また、例えば、データ記憶部52に、オリジナルの音楽を再生するか、代替音楽を再生するかについての設定を示す音楽設定データが記憶されていてもよい。そして、クライアント12のデータ出力部66は、音楽設定データがオリジナルの音楽を再生することを示している場合は、上述の処理例に示す処理に従って、イメージファイル記憶部30に記憶されている音楽のデータをゲーム実行部50に出力するようにし、音楽設定データが代替音楽を再生することを示している場合は、予め、データ記憶部52に記憶されている音楽のデータを表す音声データをゲーム実行部50に出力するようにしてもよい。ゲーム実行部50は、クライアント12のデータ出力部66から出力される音声データを再生するので、音楽設定データが代替音楽を再生することを示している場合は、オリジナルの音楽とは異なるBGMが再生されることとなる。こうすれば、ユーザは、設定によって、オリジナルの音楽とは異なるBGMによりゲームを楽しむことができるとともに、コンピュータネットワーク14を流れるデータの量を低減することができる。
【0072】
また、例えば、クライアント12がユーザから音声の出力を抑制する操作(ミュート操作)を受け付けるなどして、音声が出力されない設定となった際に、読み出し命令受付部54が、ゲーム実行部50からBGM等の音楽のデータの読み出し命令を受け付けても、出力要求出力部58は、クラウドサービス10に音声データの出力要求を出力しないようにしてもよい。こうすれば、コンピュータネットワーク14に部分イメージファイルが流れなくなるので、コンピュータネットワーク14を流れるデータの量を低減することができる。
【0073】
また、読み出し命令受付部54が、既にクラウドサービス10から取得して、データ記憶部52に記憶されている部分イメージファイル内の音声データの読み出し命令を受け付けた際には、クライアント12のデータ出力部66は、データ記憶部52に記憶されている部分イメージファイルをゲーム実行部50に出力するようにしてもよい。こうすれば、既にデータ記憶部52に記憶されている部分イメージファイルが、再度、クラウドサービス10からクライアント12に送信されてしまうことを防ぐことができる。
【0074】
また、クラウドサービス10からクライアント12へのデータ転送を、セクタ単位で行うようにしてもよい。
【0075】
また、上述の、ゲームを実行する処理や、データの読み出し処理は、エミュレータ24上で実行される必要はなく、例えば、クラウドサービス10やクライアント12のシステムソフトウェア(オペレーティングシステム等)上で実行されてもよい。また、クラウドサービス10とクライアント12の役割分担は上述の例には限定されない。
【0076】
また、上記の具体的な数値や文字列や図面中の具体的な数値や文字列は例示であり、これらの数値や文字列には限定されない。
【符号の説明】
【0077】
10 クラウドサービス、12 クライアント、14 コンピュータネットワーク、20 管理プロセス、22 サービス提供プロセス、24 エミュレータ、30 イメージファイル記憶部、32 エミュレータ管理部、34 出力要求受付部、36 データ出力部、40 仮想CPU部、42 仮想メモリ部、44 仮想BIOS部、46 仮想CD−ROMドライブ部、50 ゲーム実行部、52 データ記憶部、54 読み出し命令受付部、56 命令変換部、58 出力要求出力部、60 データ取得部、62 判定部、64 データ伸張部、66 データ出力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、
前記読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得するデータ取得手段と、
前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力手段と、を含み、
前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記外部記憶装置には、情報記憶媒体内の特定の領域に記録されるデータは圧縮されて記憶され、前記情報記憶媒体内の前記特定の領域以外の領域に記録されるデータは圧縮されずに記憶されている、前記情報記憶媒体のイメージファイルが記憶されており、
前記受付手段が、前記イメージファイル内のデータの読み出し命令を受け付け、
前記読み出し命令が、前記特定の領域に記録されたデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ出力手段は、設定に応じて、前記外部記憶装置に記憶されているデータを出力するか、その代わりに前記情報処理装置に記憶されているデータを出力するか、を切り替える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合に、前記データ取得手段により取得される圧縮されたデータを伸張する伸張手段、をさらに含み、
前記データ出力手段は、前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合に、前記伸張手段により伸張されたデータを出力する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置と前記外部記憶装置とはインターネットを介して接続されており、
前記読み出し命令により指定されるデータのアドレスを、インターネットプロトコルによる要求におけるパラメータに変換する変換手段と、
前記パラメータを含むインターネットプロトコルによる要求を前記外部記憶装置に出力する要求出力手段と、をさらに含み、
前記データ取得手段は、当該要求に応じて前記外部記憶装置から出力されるデータを取得する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、
ネットワークを介して接続されている、CDのイメージファイルが記憶されている外部記憶装置から、前記読み出し命令により指定されるデータを取得するデータ取得手段と、
前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行手段と、を含み、
前記実行手段は、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変える、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
前記イメージファイルの、CD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータは圧縮されて前記外部記憶装置に記憶されており、
前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域に対する読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記実行手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
ネットワークを介して接続されている情報処理装置と外部記憶装置とを備え、
前記外部記憶装置は、
情報記憶媒体内の特定の領域に記録されるデータは圧縮されて記憶され、前記情報記憶媒体内の前記特定の領域以外の領域に記録されるデータは圧縮されずに記憶されている、前記情報記憶媒体のイメージファイルを記憶する手段と、
前記情報処理装置からデータの出力要求を受け付ける出力要求受付手段と、
前記出力要求に応じて、前記イメージファイルに記録されるデータを前記情報処理装置に出力するデータ出力手段と、を含み、
前記情報処理装置は、
データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、
前記読み出し命令により指定されるデータの出力要求を前記外部記憶装置に出力する要求出力手段と、
前記外部記憶装置から出力されるデータを取得するデータ取得手段と、
前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力手段と、を含み、
前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記情報処理装置の出力要求出力手段は圧縮されたデータの出力要求を前記外部記憶装置に出力し、前記外部記憶装置のデータ出力手段は当該圧縮されたデータを前記情報処理装置に出力し、前記情報処理装置のデータ取得手段は当該圧縮されたデータを取得し、前記情報処理装置のデータ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項9】
ネットワークを介して接続されている情報処理装置と外部記憶装置とを備え、
前記外部記憶装置は、
CDのイメージファイルを記憶する手段と、
前記情報処理装置からデータの出力要求を受け付ける出力要求受付手段と、
前記出力要求に応じて、前記イメージファイルに記録されるデータを前記情報処理装置に出力するデータ出力手段と、を含み、
前記情報処理装置は、
データの読み出し命令を受け付ける受付手段と、
前記読み出し命令により指定されるデータの出力要求を前記外部記憶装置に出力する要求出力手段と、
前記外部記憶装置から出力されるデータを取得するデータ取得手段と、
前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行手段と、を含み、
前記実行手段は、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
データの読み出し命令を受け付ける受付ステップと、
前記読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得するデータ取得ステップと、
前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力ステップと、を含み、
前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得ステップでは当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力ステップでは当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
データの読み出し命令を受け付ける受付ステップと、
ネットワークを介して接続されている、CDのイメージファイルが記憶されている外部記憶装置から、前記読み出し命令により指定されるデータを取得するデータ取得ステップと、
前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行ステップと、を含み、
前記実行ステップは、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変える、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
データの読み出し命令を受け付ける受付手段、
前記読み出し命令により指定されるデータを、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置から取得するデータ取得手段、
前記読み出し命令により指定されるデータを出力するデータ出力手段、としてコンピュータを機能させ、
前記読み出し命令が、ネットワークを介して接続されている外部記憶装置に圧縮されて記憶されているデータの読み出し命令である場合は、前記データ取得手段は当該読み出し命令により指定される圧縮されたデータを取得し、前記データ出力手段は当該圧縮されたデータを伸張したデータを出力する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
データの読み出し命令を受け付ける受付手段、
ネットワークを介して接続されている、CDのイメージファイルが記憶されている外部記憶装置から、前記読み出し命令により指定されるデータを取得するデータ取得手段、
前記読み出し命令により指定されるデータに対する処理を実行する実行手段、としてコンピュータを機能させ、
前記実行手段は、前記読み出し命令が、前記イメージファイルのCD−DA形式でフォーマットされた領域内のデータに対する読み出し命令である場合であるか否かに応じて、実行する処理を変える、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項12又は13に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−128721(P2012−128721A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280450(P2010−280450)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】