情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
【課題】SNSの運用状況の変化を把握するために利用可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部と、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジ4として、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像10を生成するネットワーク画像生成部と、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示部と、を備える。
【解決手段】ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部と、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジ4として、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像10を生成するネットワーク画像生成部と、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスとして、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)が知られている。SNSは、人と人とのコミュニケーションを主目的とし、友人、知人間のコミュニケーションを促進したり、直接的な関係を有しない他人との繋がりを通じて新たな人間関係を構築したりするための情報交流の場を提供している。
【0003】
SNSは、一般に、各種の事業者、団体、個人などのサービス提供者により、様々な規模の情報サーバシステムを用いて、インターネットのWebサイト上で提供されている。サービス提供者は、適正なサービスを提供するために、登録ユーザ数、登録ユーザ間で形成される関係、登録ユーザ間で送受信される情報量など、恒常的に変化するサービスの運用状況に応じて、システムを維持管理する。システムは、サービスの運用状況の変化を把握および分析した上で、更新、再構築などを通じて維持管理され、または他のサービスの運用状況の変化を把握および分析した上で新規に構築される場合もある。このため、サービス提供者またはシステム開発者にとっては、恒常的に変化するSNSの運用状況を的確に把握し、効率的に分析することが重要となる。
【0004】
ここで、SNSは、登録ユーザ、および登録ユーザ間の関係から成立するサービスであるので、その運用状況は、登録ユーザをノード、登録ユーザ間の関係をエッジとするメッシュ型のネットワーク構造として表現することができる。このため、SNSの運用状況は、ネットワーク構造の表示(可視化)を通じて好適に把握することができる。
【0005】
一方、従来技術として、例えば下記非特許文献1〜4には、ネットワーク構造を表示(可視化)するツールが記載されている。また、下記特許文献1には、公開情報から複数のユーザ間における人間関係を判断し、人間関係データを作成する技術が記載されている。また、例えば、ネットワーク構造を表すパラメータの時系列的な変化を統計分析するネットワーク分析手法が知られている。
【0006】
【非特許文献1】“Program for Large Network Analysis”、Networks/Pajek[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://vlado.fmf.uni-lj.si/pub/networks/pajek/>
【非特許文献2】“Cytoscape”、cytoscape[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://www.cytoscape.org/>
【非特許文献3】“Large Graph Layout”、AlexAdai[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://apropos.icmb.utexas.edu/lgl/>
【非特許文献4】“Graph Viz”[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://www.graphviz.org/About.php>
【特許文献1】特開2004−348179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、非特許文献1〜4に記載されているツールおよび特許文献1に記載されている技術は、特定の時点におけるネットワーク構造を表示できるが、ネットワーク構造の時系列的な変化を表示できない。また、統計分析による手法では、分析結果を示す図表などを通じて、ネットワーク構造の時系列的な変化傾向を概略把握できるが、局所的な変化傾向を把握できない。このため、従来技術では、SNSの運用状況の変化を的確に把握できないという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、SNSの運用状況の変化を把握するために利用可能な、新規かつ改良された、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部と、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成部と、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0010】
かかる構成によれば、登録時点情報を含むユーザ情報および関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、複数の所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造が生成される。そして、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像が時系列的に表示される。これにより、時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0011】
また、上記ネットワーク画像の表示モードを選択するための表示モード選択部をさらに備え、ネットワーク画像生成部は、表示モードの選択に応じて、生成されたネットワーク構造に含まれる全ての登録ユーザおよび全ての登録ユーザ間で形成されている関係を表示する全体表示モード、または特定の登録ユーザおよび特定の登録ユーザ間で形成されている関係を表示する局所表示モードに対応するネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、目的に応じて表示モードを選択して、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像を全体的または局所的に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0012】
また、上記ネットワーク画像生成部は、全体表示モードおよび局所表示モードの両方に対応するネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成された両方のネットワーク画像を同時に表示してもよい。これにより、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像を全体的および局所的に同時に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0013】
また、上記全体表示モードにおいて表示されているネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、ネットワーク画像生成部は、ノードが選択されると、選択されたノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、エッジが選択されると、選択されたエッジに対応する関係の関係情報および選択されたエッジの両端に配されるノードに対応する各登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択することで、SNSの運用状況の変化を把握するための情報を効率的に取得することができる。
【0014】
また、上記局所表示モードにおいて表示されているネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、ネットワーク画像生成部は、ノードと併せてノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、ノードが選択されると、選択されたノードに対応する登録ユーザと他の登録ユーザとの間で形成されている関係を示すエッジおよび他の登録ユーザを示すノードであり、かつ表示されていないエッジおよびノードを含むネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択することで、SNSの運用状況の変化を把握するための情報を効率的に取得することができる。
【0015】
また、第1の時点から第2の時点に至る所定の期間を指定するための期間指定部をさらに備え、ネットワーク構造生成部は、登録ユーザ間で所定の期間において形成された関係を示すネットワーク構造を生成し、ネットワーク画像生成部は、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、所定の期間におけるネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像を表示することで、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0016】
また、上記ネットワーク画像生成部は、登録ユーザに対応するユーザ情報および関係情報に基づいて、登録ユーザに対応するノードおよびエッジの表示属性を変更してもよい。これにより、ユーザ情報および関係情報に基づいて、ノードおよびエッジの表示属性を変更することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0017】
また、複数のSNSを対象として、各SNSの登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表すネットワーク画像を同時に表示してもよい。これにより、複数のSNSを対象として時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を効率的に比較することができる。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の第2の観点によれば、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成ステップと、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成ステップと、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示ステップと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0019】
かかる方法によれば、時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0020】
上記課題を解決するために、本発明の第3の観点によれば、前述した第2の観点に係る情報処理方法をコンピュータに実施させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、SNSの運用状況の変化を把握するために利用可能な、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、添付した図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置を示すブロック図である。情報処理装置は、後述する情報処理方法を実施するための処理プログラムを実行することにより、SNSの運用状況を示すネットワーク構造を表す画像を表示するためのコンピュータシステム(以下、端末システムとも称する。)である。端末システムは、CPU102、ROM104、RAM106、ディスプレイ108、キーボード110、マウス112、ハードディスクドライブ(HDD)114、ネットワークインタフェース116、カードコントローラ118などの構成要素を備え、各構成要素はバス120により相互接続されている。なお、端末システムは、入出力装置としてタッチスクリーンなどを備えてもよい。
【0024】
CPU102は、RAM106に格納された処理プログラムを実行することにより、後述する情報処理方法を実施し、図示しないデバイスコントローラを介してRAM106、ディスプレイ108、ハードディスクドライブ114、カードコントローラ118などを制御する。ROM104は、CPU102が動作するために必要とされる制御プログラム、データが予め格納された不揮発性メモリである。RAM106は、各種のプログラム、データが一時的に格納されるメモリである。ハードディスクドライブ114は、OS、処理プログラムが格納される不揮発性メモリである。ネットワークインタフェース116は、例えば、モデム、ネットワークインタフェースカードなどにより構成される。カードコントローラ118は、リムーバブルメモリ122に対するデータの記憶/再生を制御する。
【0025】
一方、SNSサーバシステム(以下、SNSシステム)は、SNSをWebサイト上で提供するためのシステムである。SNSシステムは、SNSに登録されている登録ユーザのユーザ情報、登録ユーザ間で形成されている関係情報など、SNSの運用に必要となる運用データを、ユーザ登録処理、登録ユーザ間の関係形成処理など、各種処理の実行時点および処理内容を含むログ形式でデータベースなどとして管理している。
【0026】
端末システムは、例えば、ネットワークインタフェース116、リムーバブルメモリ122などを介してSNSシステムから運用データを取得し、後述する処理プログラムを用いて処理し、例えばディスプレイ108、プロジェクタなどの表示装置にSNSの運用状況を示すネットワーク構造を表す画像を表示する。
【0027】
詳細は後述するが、CPU102は、登録ユーザのユーザ情報、および登録ユーザ間で形成されている関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部として機能する。また、CPU102は、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、ネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成部、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を、表示装置に対して時系列的に表示させるネットワーク画像表示部としても機能する。
【0028】
なお、ネットワーク構造生成部、ネットワーク画像生成部、およびネットワーク画像表示部の各構成要素は、各構成要素の機能を実行する処理プログラムをRAM106にインストールして実現されてもよく、専用のハードウェアにより実現されてもよい。また、処理プログラムは、例えばリムーバブルメモリ122などのコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶され、必要に応じて読出されて実行されてもよく、ネットワークインタフェース116を通じて取得されてもよい。
【0029】
また、キーボード110、マウス112などの入力装置は、ネットワーク画像の表示モードを選択するための表示モード選択部、表示されているネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部、所定の時点、所定の期間などを指定するための期間指定部などとして機能する。
【0030】
図2Aおよび図2Bは、SNSの運用状況の変化を示すネットワーク構造を表す画像の一例を示す説明図である。図2Aには、例えば2007年8月10日、20日、30日など、所定の時点におけるSNSの運用状況が、登録ユーザをノード2(図中の丸印)、登録ユーザ間の関係をエッジ4(図中の線)とするメッシュ型のネットワーク構造を表す画像(ネットワーク画像)12、14、16として、時系列的に表示されている。また、図2Bには、例えば2007年8月10日〜20日など、所定の期間におけるSNSの運用状況の変化が、所定の期間におけるネットワーク構造の変化の差分を示すネットワーク画像18として表示されている。
【0031】
ノード2は、所定の時点において、SNSに登録されている全ての登録ユーザを表すものでもよく、SNS内で形成されている特定のグループ(コミュニティ)に所属する登録ユーザを表すものでもよい。
【0032】
エッジ4は、所定の時点において、例えば、登録ユーザ間で形成されているフレンド関係、あしあとを残した関係、コメントを書込んだ関係、メッセージを送受した関係など、登録ユーザ間に形成されている関係を表している。ここで、フレンド関係とは、登録ユーザ毎に開設されているページ(例えば、登録ユーザの日記帳などを公開するページなど)上で登録ユーザ同士が相互承認を行うことにより形成される関係である。あしあとを残した関係とは、登録ユーザ間でページの閲覧履歴を残すことにより形成される関係である。コメントを書込んだ関係とは、登録ユーザ間でページにコメントを書込むことにより形成される関係である。メッセージを送受した関係とは、登録ユーザ間でメッセージを送受することにより形成される関係である。
【0033】
ノード2およびエッジ4は、登録ユーザのユーザ情報、および登録ユーザ間の関係情報に基づいて表される。ユーザ情報は、例えば、登録ユーザの氏名、所属などを示す属性情報と、登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報からなる。関係情報は、前述したように、例えば、フレンド関係、あしあとを残した関係など、登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報と、各関係の形成時点を示す関係形成時点情報からなる。
【0034】
ノード2は、ノード2に対応する登録ユーザについて、登録日時、関係を形成している他の登録ユーザの数(次数)、当該登録ユーザのページに書込まれたコメントの数、他の登録ユーザのページにアクセスした回数、当該登録ユーザのページが他の登録ユーザからアクセスされた回数などのパラメータに応じて表示される。ノード2は、前述したパラメータに応じて、例えば、ノード2の大きさ、色、形状、ノード2上のテキストなどの表示属性を変更して表示される。
【0035】
エッジ4は、エッジ4に対応する関係について、関係の種類(例えば、フレンド関係、あしあとを残した関係など)、関係の形成時点、関係の強さなどのパラメータに応じて表示される。なお、関係の強さとは、例えば、登録ユーザ間で送受されたメッセージの数などを表すパラメータである。エッジ4は、前述したパラメータに応じて、例えば、エッジの太さ、色、線種、エッジ4上のテキストなどの表示属性を変更して表示される。
【0036】
図2Aおよび図2Bには、一例として、登録ユーザ(例えばユーザアカウント)をノード2、登録ユーザ間で形成されているフレンド関係(フレンドリンクまたはリンクとも称する。)をエッジ4とするネットワーク画像12、14、16、18(以下では、ネットワーク画像をネットワーク画像10としても総称する。)として、SNSの運用状況が表示されている。そして、ネットワーク画像10上では、登録ユーザ毎の登録日時および次数に応じてノード2の色および大きさが各々に変更され、フレンドリンクの形成時点に応じてエッジ4の色が変更されて表示されている。
【0037】
なお、以下の説明では、SNSの運用状況の表示の一例として、図2A、図2Bに示したように、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間で形成されているフレンドリンクをエッジ4とするネットワーク画像10を表示する場合について説明する。しかし、登録ユーザ間で形成されているフレンドリンク以外の関係をエッジ4とするネットワーク画像10を表示する場合についても同様に説明することができる。
【0038】
これにより、ユーザは、時系列的な変化または変化の差分として表示されるネットワーク画像10を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。なお、ユーザは、例えば、登録ユーザ数の増減とフレンドリンク数の増減との関係、登録日時とフレンドリンク数の増減との関係、特定の登録ユーザとフレンドリンク数の増減との関係、特定の期間での上記の各関係などを把握することができる。
【0039】
次に、図3〜図5を参照しながら、本実施形態に係る情報処理方法について説明する。図3は、図2Aおよび図2Bに示したネットワーク画像を表示するための情報処理方法を示すフロー図である。図4Aおよび図4Bは、運用データから生成される1次データおよび2次データを各々に示す説明図である。図5は、ネットワーク構造、およびネットワーク構造に関連付けられる属性(ユーザ属性、リンク属性)データのデータ構成を示す説明図である。
【0040】
処理の開始に際して、端末システムは、表示時点または表示期間の指定を選択的にユーザに促す(ステップS102)。なお、表示時点または表示期間が期間指定部により指定されない場合には、予め設定されている表示時点または表示期間に基づいて以下の処理が行われる。
【0041】
ここで、表示時点は、SNSシステムにより運用データが管理されている期間(データ管理期間)内における少なくとも1つの時点として指定される(例えば、l年m月n日など)。表示時点は、データ管理期間内における所定の期間(例えば、l1年m1月n1日〜l2年m2月n2日など)、および所定の期間を区分する間隔(例えば、l年毎、m月毎、n日毎など)の組合せにより、複数の時点として指定されてもよい。また、表示期間は、データ管理期間内における第1の時点から第2の時点に至る所定の期間(例えば、l3年m3月n3日〜l4年m4月n4日など)として指定される。
【0042】
単一の表示時点が指定または設定されている場合には、指定または設定されている表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像10が表示される。また、複数の表示時点が指定または設定されている場合には、例えば図2Aに示したように、各表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像10(例えば、ネットワーク画像12、14、16)が時系列的に表示される。さらに、表示期間が指定または設定されている場合には、例えば図2Bに示したように、指定または設定されている表示期間において登録ユーザ間で形成された関係を示すネットワーク構造の変化、つまり、第1の時点でのネットワーク構造と、第2の時点でのネットワーク構造との差分を示す画像10(例えば、ネットワーク画像18)が表示される。
【0043】
端末システムは、まず、運用データを取得する(S104)。運用データは、ユーザ登録処理、登録ユーザ間での関係形成処理(例えば、フレンド関係、あしあとを残した関係、メッセージを送受した関係など)など、各種処理の実行時点および処理内容を含むログ形式で、SNSシステムのデータベースなどにより管理されている。このため、前述した表示時点または表示期間に基づいて、SNSシステムからネットワークインタフェース116、リムーバブルメモリ122などを介して運用データが取得される。取得されたデータは、RAM106、図示されていないバッファメモリなどに一時的に記憶されてもよく、記憶されずに後続の処理に利用されてもよい。
【0044】
端末システムは、運用データから1次データを生成する(S106)。ログ形式の運用データから、例えば図4Aに示すように、登録ユーザのID、ユーザ名、登録日時、フレンドリンクのリンク元(from)、リンク先(to)、リンク形成日時などの1次データが生成される。生成された1次データは、バッファメモリなどに一時的に記憶されてもよく、記憶されずに後続の処理に利用されてもよい。
【0045】
端末システムは、1次データから2次データを生成する(S108)。1次データが後続の処理では必要とされない情報、重複する情報などを含むので、1次データから、例えば図4Bに示すように、登録ユーザ毎のユーザID、登録日時、リンク数(次数)、フレンドリンクのリンク元(from)、リンク先(to)、リンク形成日時が2次データとして生成される。ここで、例えば、登録ユーザ毎のユーザIDおよび登録日時は、1次データに含まれている。リンク数は、1次データに含まれているフレンドリンクのリンク元、リンク先、およびリンク形成日時から登録ユーザ毎に算出される。フレンドリンクのリンク元、リンク先、リンク形成日時は、1次データに含まれているフレンドリンクに関する情報から生成される。生成された2次データは、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0046】
端末システムは、表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係、または表示期間において形成された関係を示すネットワーク構造(データ)を2次データから生成する(S110)。ネットワーク構造は、登録ユーザおよびリンクからなるネットワークの構造を定義するものであり、2次データに基づいて、登録ユーザ毎の登録日時、およびリンク毎のリンク形成日時を考慮してCPU102(ネットワーク構造生成部)により生成される。つまり、登録日時およびリンク形成日時に基づいて、前述した表示時点以前に登録された登録ユーザ、および形成されたリンクを抽出することで、表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造が生成される。また、前述した表示期間内に登録された登録ユーザ、および形成されたリンクを抽出することで、表示期間において登録ユーザ間で形成された関係を示すネットワーク構造が生成される。生成されたネットワーク構造は、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0047】
端末システムは、2次データから属性データ(ユーザ属性、リンク属性)を生成する(S112)。ここで、ユーザ属性およびリンク属性は、前述したユーザ情報およびリンク情報に相当する情報を各々に含み、必要に応じてネットワーク画像10とともに表示される情報である。生成された属性データは、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0048】
端末システムは、ユーザ属性およびリンク属性をネットワーク構造に関連付ける(S114)。ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データは、例えば図5に示すように構成される。ここで、表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係、または表示期間において形成されている関係を示すネットワーク構造に含まれるノード2およびエッジ4に対して、対応する登録ユーザのユーザ属性およびリンク属性が関連付けられる。関連付けのためのデータは、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0049】
端末システムは、ノード2およびエッジ4の表示属性を設定する(S116)。ノード2の表示属性は、ノード2に対応する登録ユーザについて、例えば、登録日時、次数などに応じて、ノード2の色、大きさなどを変更して設定される。エッジ4の表示属性は、エッジ4に対応するフレンドリンクについて、例えば、リンク形成日時に応じて、エッジ4の色などを変更して設定される。
【0050】
端末システムは、ネットワーク構造を表すネットワーク画像10を生成する(S118)。ネットワーク画像10は、生成されたネットワーク構造に対して、ばね埋込みモデル(Spring Embedded Model)、カマダ、カワイなどのグラフレイアウトアルゴリズム、または従来技術として前述されたネットワーク表示(可視化)ツールなどを適用することによりCPU102(ネットワーク画像生成部)により生成される。
【0051】
端末システムは、表示時点(表示期間)におけるネットワーク構造からなるネットワーク画像10をRAM106などに格納する(S120)。端末システムは、前述した全ての表示時点に対応するネットワーク画像10、または表示期間に対応する差分を表すネットワーク画像10が準備されているかを判定する(S122)。そして、対応するネットワーク画像10が準備されていない場合には、S110〜S120の処理を繰返すことで他のネットワーク画像10を生成して格納する。一方、対応するネットワーク画像10が準備されている場合には、ネットワーク画像10がRAM106などから読出され、CPU102(ネットワーク画像表示部)は、全ての表示時点に対応するネットワーク画像10をディスプレイ108などに対して時系列的に表示させ、または表示期間に対応する差分のネットワーク画像10を表示させる(S124)。
【0052】
なお、複数の表示時点におけるネットワーク画像10を時系列的に表示する場合には、表示時点が異なる複数のネットワーク画像10を同時に表示してもよく、ユーザの選択に応じて、または自動的に所定の数の画像毎に切替えて表示してもよい。
【0053】
これにより、時系列的に表示されるネットワーク画像10を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。また、所定の表示期間におけるネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像10を表示することで、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0054】
次に、図6〜図8を参照しながら、本実施形態に係る情報処理方法の詳細について説明する。図6Aおよび図6Bは、ネットワーク画像の表示モードについて説明する説明図である。
【0055】
本実施形態に係る情報処理方法では、ユーザの選択に応じて2つの表示モードのうちのいずれかにより、または2つの表示モードの両方によりネットワーク画像10が表示される。2つの表示モードは、ネットワーク構造の全体を表示する全体表示モードと、ネットワーク構造の一部を表示する局所表示モードからなる。
【0056】
図6Aに示す例では、全体表示モード(同図(a))では、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間のリンクをエッジ4とするネットワーク画像22が表示される。この状態において、例えばマウス112、タッチスクリーンなどの入力装置(入出力装置)を用いて、ネットワーク画像22上で特定のノード32を選択して局所表示モードが選択されると、局所表示モードでの表示が行われる。局所表示モード(同図(b))では、選択された特定のノード32について、対応する登録ユーザのユーザ情報(ユーザID、ユーザ名)、および当該登録ユーザにリンクされている他の登録ユーザのユーザ情報を含むネットワーク画像24が表示される。
【0057】
ここで、ネットワーク画像22上での特定のノード32は、入力装置により入力される表示画面上での位置情報、およびネットワーク画像22の表示に用いられる座標情報に基づいて特定される。そして、ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データに基づいて、局所表示モードで表示するためのネットワーク画像24が生成される。
【0058】
また、図6Bに示す例では、全体表示モード(同図(a))において、ネットワーク画像22上で特定の領域34を選択して局所表示モードが選択されると、局所表示モードでの表示が行われる。なお、特定の領域34は、例えば、マウス112によるいわゆるドラッグ操作により指定される。局所表示モード(同図(b))では、選択された特定の領域34に含まれるノード集合について、対応する登録ユーザのユーザ情報、および当該登録ユーザにリンクされている他の登録ユーザのユーザ情報を表すネットワーク画像26が表示される。なお、ネットワーク画像22上での領域の特定方法およびネットワーク画像26の生成方法については、図6Aの場合と同様であるので、説明を省略する。
【0059】
ユーザは、2つの表示モードを相互に選択することができる。なお、ネットワーク画像10は、表示モードの選択に応じて、いずれかの表示モードで表示されてもよく、両方の表示モードで同時に表示されてもよい。
【0060】
これにより、目的に応じて表示モードを選択して、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像10を全体的または局所的に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。ここで、目的に応じた表示モードの選択の一例としては、例えば、ネットワーク構造における変化箇所を全体表示モードで把握した上で、変化箇所周辺の詳細を局所表示モードで把握することなどが挙げられる。また、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像10を全体的および局所的に同時に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0061】
図7Aおよび図7Bは、全体表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【0062】
図7Aに示す例では、全体表示モードにおいて、入力装置を用いて、ネットワーク画像42上で特定のノード52が選択されると(同図(a))、選択された特定のノード52に対応する登録ユーザについて、ユーザ属性データ(ユーザID、ユーザ名、所属、登録日時)62を含むネットワーク画像44が表示される(同図(b))。なお、図7Aでは、ユーザ属性データ62がポップアップ表示されているが、ユーザ属性データ62は、他の表示形式で表示されてもよい。
【0063】
図7Bに示す例では、全体表示モードにおいて、ネットワーク画像46上で特定のエッジ54が選択されると(同図(a))、選択された特定のエッジ54に対応するリンクについて、リンク属性データ64、および当該リンクによりリンクされている登録ユーザのユーザ属性データ66、68を含むネットワーク画像48が表示される(同図(b))。なお、リンク属性データ64としては、リンク形成日時、リンクされている登録ユーザに共通する知人、共通するグループ(コミュニティ)などが表示される。
【0064】
ここで、ネットワーク画像42、46上での特定のノード52および特定のエッジ54の特定方法については、図6Aの場合と同様である。そして、ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データに基づいて、ユーザ属性データ62、66、68、リンク属性データ64を含むネットワーク画像44、48が生成される。
【0065】
図8は、局所表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【0066】
図8に示す例では、局所表示モードにおいて、入力装置を用いて、ネットワーク画像72上で特定のノード82、84が選択されると(同図(a))、選択された特定のノード82、84に対応する登録ユーザにリンクされている他の登録ユーザのノードおよびリンクが表示される(同図(b)、(c))。例えば、第1の登録ユーザ(ユーザID2)のノード82が選択されると(同図(a))、当該登録ユーザにリンクされている第2の登録ユーザ群(ユーザID1、3、4、7、11、17、18)のノードが表示される(同図(b))。そして、第2の登録ユーザ群中の登録ユーザ(ユーザID1)のノード84が選択されると(同図(b))、当該登録ユーザにリンクされている第3の登録ユーザ群(ユーザID6、8、10、12、13、14、15、16、19、20)が表示される(同図(c))。
【0067】
ここで、ネットワーク画像72、74、76上での特定のノード82、84の特定方法については、図6Aの場合と同様である。そして、ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データに基づいて、局所表示モードでのネットワーク画像72、74、76が生成される。
【0068】
図7A、7Bおよび図8に示した情報処理方法では、ネットワーク画像上で特定のノードまたは特定のエッジを選択することで、SNSの運用状況の変化を把握するための情報を効率的に取得することができる。特に図8に示した情報処理方法では、登録ユーザ間の関係を探索的に閲覧することができるので、特定の登録ユーザとの関係に基づいて、SNSの運用状況の変化を把握することができる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理方法によれば、登録時点情報を含むユーザ情報および関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、複数の所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係(フレンドリンク)を示すネットワーク構造が生成される。そして、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間で形成されているリンクをエッジ4として、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像10が時系列的に表示される。これにより、時系列的に表示されるネットワーク画像10を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0070】
また、上記説明では、単一のSNSを対象として、登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像を表示する場合について説明した。しかし、複数のSNSを対象として、各SNSの登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像を同時に表示してもよい。これにより、複数のSNSを対象として時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を効率的に比較することができる。
【0071】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を示すブロック図である。
【図2A】SNSの運用状況の変化を示すネットワーク構造を表す画像の一例を示す説明図である。
【図2B】SNSの運用状況の変化を示すネットワーク構造を表す画像の一例を示す説明図である。
【図3】図2A、図2Bに示したネットワーク画像を表示するための処理方法を示すフロー図である。
【図4A】運用データから生成される1次データを示す説明図である。
【図4B】1次データから生成される2次データを示す説明図である。
【図5】ネットワーク構造、およびネットワーク構造に関連付けられる属性(ユーザ属性、リンク属性)データのデータ構成を示す説明図である。
【図6A】ネットワーク画像の表示モードについて説明する説明図である。
【図6B】ネットワーク画像の表示モードについて説明する説明図である。
【図7A】全体表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【図7B】全体表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【図8】局所表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【符号の説明】
【0073】
2 ノード
4 エッジ
10 ネットワーク画像
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービスとして、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)が知られている。SNSは、人と人とのコミュニケーションを主目的とし、友人、知人間のコミュニケーションを促進したり、直接的な関係を有しない他人との繋がりを通じて新たな人間関係を構築したりするための情報交流の場を提供している。
【0003】
SNSは、一般に、各種の事業者、団体、個人などのサービス提供者により、様々な規模の情報サーバシステムを用いて、インターネットのWebサイト上で提供されている。サービス提供者は、適正なサービスを提供するために、登録ユーザ数、登録ユーザ間で形成される関係、登録ユーザ間で送受信される情報量など、恒常的に変化するサービスの運用状況に応じて、システムを維持管理する。システムは、サービスの運用状況の変化を把握および分析した上で、更新、再構築などを通じて維持管理され、または他のサービスの運用状況の変化を把握および分析した上で新規に構築される場合もある。このため、サービス提供者またはシステム開発者にとっては、恒常的に変化するSNSの運用状況を的確に把握し、効率的に分析することが重要となる。
【0004】
ここで、SNSは、登録ユーザ、および登録ユーザ間の関係から成立するサービスであるので、その運用状況は、登録ユーザをノード、登録ユーザ間の関係をエッジとするメッシュ型のネットワーク構造として表現することができる。このため、SNSの運用状況は、ネットワーク構造の表示(可視化)を通じて好適に把握することができる。
【0005】
一方、従来技術として、例えば下記非特許文献1〜4には、ネットワーク構造を表示(可視化)するツールが記載されている。また、下記特許文献1には、公開情報から複数のユーザ間における人間関係を判断し、人間関係データを作成する技術が記載されている。また、例えば、ネットワーク構造を表すパラメータの時系列的な変化を統計分析するネットワーク分析手法が知られている。
【0006】
【非特許文献1】“Program for Large Network Analysis”、Networks/Pajek[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://vlado.fmf.uni-lj.si/pub/networks/pajek/>
【非特許文献2】“Cytoscape”、cytoscape[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://www.cytoscape.org/>
【非特許文献3】“Large Graph Layout”、AlexAdai[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://apropos.icmb.utexas.edu/lgl/>
【非特許文献4】“Graph Viz”[平成20年4月10日検索]、[online]、インターネット<URL:http://www.graphviz.org/About.php>
【特許文献1】特開2004−348179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、非特許文献1〜4に記載されているツールおよび特許文献1に記載されている技術は、特定の時点におけるネットワーク構造を表示できるが、ネットワーク構造の時系列的な変化を表示できない。また、統計分析による手法では、分析結果を示す図表などを通じて、ネットワーク構造の時系列的な変化傾向を概略把握できるが、局所的な変化傾向を把握できない。このため、従来技術では、SNSの運用状況の変化を的確に把握できないという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、SNSの運用状況の変化を把握するために利用可能な、新規かつ改良された、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部と、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成部と、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0010】
かかる構成によれば、登録時点情報を含むユーザ情報および関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、複数の所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造が生成される。そして、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像が時系列的に表示される。これにより、時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0011】
また、上記ネットワーク画像の表示モードを選択するための表示モード選択部をさらに備え、ネットワーク画像生成部は、表示モードの選択に応じて、生成されたネットワーク構造に含まれる全ての登録ユーザおよび全ての登録ユーザ間で形成されている関係を表示する全体表示モード、または特定の登録ユーザおよび特定の登録ユーザ間で形成されている関係を表示する局所表示モードに対応するネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、目的に応じて表示モードを選択して、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像を全体的または局所的に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0012】
また、上記ネットワーク画像生成部は、全体表示モードおよび局所表示モードの両方に対応するネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成された両方のネットワーク画像を同時に表示してもよい。これにより、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像を全体的および局所的に同時に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0013】
また、上記全体表示モードにおいて表示されているネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、ネットワーク画像生成部は、ノードが選択されると、選択されたノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、エッジが選択されると、選択されたエッジに対応する関係の関係情報および選択されたエッジの両端に配されるノードに対応する各登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択することで、SNSの運用状況の変化を把握するための情報を効率的に取得することができる。
【0014】
また、上記局所表示モードにおいて表示されているネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、ネットワーク画像生成部は、ノードと併せてノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、ノードが選択されると、選択されたノードに対応する登録ユーザと他の登録ユーザとの間で形成されている関係を示すエッジおよび他の登録ユーザを示すノードであり、かつ表示されていないエッジおよびノードを含むネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択することで、SNSの運用状況の変化を把握するための情報を効率的に取得することができる。
【0015】
また、第1の時点から第2の時点に至る所定の期間を指定するための期間指定部をさらに備え、ネットワーク構造生成部は、登録ユーザ間で所定の期間において形成された関係を示すネットワーク構造を生成し、ネットワーク画像生成部は、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成し、ネットワーク画像表示部は、生成されたネットワーク画像を表示してもよい。これにより、所定の期間におけるネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像を表示することで、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0016】
また、上記ネットワーク画像生成部は、登録ユーザに対応するユーザ情報および関係情報に基づいて、登録ユーザに対応するノードおよびエッジの表示属性を変更してもよい。これにより、ユーザ情報および関係情報に基づいて、ノードおよびエッジの表示属性を変更することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0017】
また、複数のSNSを対象として、各SNSの登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表すネットワーク画像を同時に表示してもよい。これにより、複数のSNSを対象として時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を効率的に比較することができる。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の第2の観点によれば、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成ステップと、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成ステップと、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示ステップと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0019】
かかる方法によれば、時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0020】
上記課題を解決するために、本発明の第3の観点によれば、前述した第2の観点に係る情報処理方法をコンピュータに実施させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、SNSの運用状況の変化を把握するために利用可能な、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、添付した図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置を示すブロック図である。情報処理装置は、後述する情報処理方法を実施するための処理プログラムを実行することにより、SNSの運用状況を示すネットワーク構造を表す画像を表示するためのコンピュータシステム(以下、端末システムとも称する。)である。端末システムは、CPU102、ROM104、RAM106、ディスプレイ108、キーボード110、マウス112、ハードディスクドライブ(HDD)114、ネットワークインタフェース116、カードコントローラ118などの構成要素を備え、各構成要素はバス120により相互接続されている。なお、端末システムは、入出力装置としてタッチスクリーンなどを備えてもよい。
【0024】
CPU102は、RAM106に格納された処理プログラムを実行することにより、後述する情報処理方法を実施し、図示しないデバイスコントローラを介してRAM106、ディスプレイ108、ハードディスクドライブ114、カードコントローラ118などを制御する。ROM104は、CPU102が動作するために必要とされる制御プログラム、データが予め格納された不揮発性メモリである。RAM106は、各種のプログラム、データが一時的に格納されるメモリである。ハードディスクドライブ114は、OS、処理プログラムが格納される不揮発性メモリである。ネットワークインタフェース116は、例えば、モデム、ネットワークインタフェースカードなどにより構成される。カードコントローラ118は、リムーバブルメモリ122に対するデータの記憶/再生を制御する。
【0025】
一方、SNSサーバシステム(以下、SNSシステム)は、SNSをWebサイト上で提供するためのシステムである。SNSシステムは、SNSに登録されている登録ユーザのユーザ情報、登録ユーザ間で形成されている関係情報など、SNSの運用に必要となる運用データを、ユーザ登録処理、登録ユーザ間の関係形成処理など、各種処理の実行時点および処理内容を含むログ形式でデータベースなどとして管理している。
【0026】
端末システムは、例えば、ネットワークインタフェース116、リムーバブルメモリ122などを介してSNSシステムから運用データを取得し、後述する処理プログラムを用いて処理し、例えばディスプレイ108、プロジェクタなどの表示装置にSNSの運用状況を示すネットワーク構造を表す画像を表示する。
【0027】
詳細は後述するが、CPU102は、登録ユーザのユーザ情報、および登録ユーザ間で形成されている関係情報に基づいて、所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部として機能する。また、CPU102は、登録ユーザをノード、登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、ネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成部、複数の所定の時点を対象として生成されたネットワーク画像を、表示装置に対して時系列的に表示させるネットワーク画像表示部としても機能する。
【0028】
なお、ネットワーク構造生成部、ネットワーク画像生成部、およびネットワーク画像表示部の各構成要素は、各構成要素の機能を実行する処理プログラムをRAM106にインストールして実現されてもよく、専用のハードウェアにより実現されてもよい。また、処理プログラムは、例えばリムーバブルメモリ122などのコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶され、必要に応じて読出されて実行されてもよく、ネットワークインタフェース116を通じて取得されてもよい。
【0029】
また、キーボード110、マウス112などの入力装置は、ネットワーク画像の表示モードを選択するための表示モード選択部、表示されているネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部、所定の時点、所定の期間などを指定するための期間指定部などとして機能する。
【0030】
図2Aおよび図2Bは、SNSの運用状況の変化を示すネットワーク構造を表す画像の一例を示す説明図である。図2Aには、例えば2007年8月10日、20日、30日など、所定の時点におけるSNSの運用状況が、登録ユーザをノード2(図中の丸印)、登録ユーザ間の関係をエッジ4(図中の線)とするメッシュ型のネットワーク構造を表す画像(ネットワーク画像)12、14、16として、時系列的に表示されている。また、図2Bには、例えば2007年8月10日〜20日など、所定の期間におけるSNSの運用状況の変化が、所定の期間におけるネットワーク構造の変化の差分を示すネットワーク画像18として表示されている。
【0031】
ノード2は、所定の時点において、SNSに登録されている全ての登録ユーザを表すものでもよく、SNS内で形成されている特定のグループ(コミュニティ)に所属する登録ユーザを表すものでもよい。
【0032】
エッジ4は、所定の時点において、例えば、登録ユーザ間で形成されているフレンド関係、あしあとを残した関係、コメントを書込んだ関係、メッセージを送受した関係など、登録ユーザ間に形成されている関係を表している。ここで、フレンド関係とは、登録ユーザ毎に開設されているページ(例えば、登録ユーザの日記帳などを公開するページなど)上で登録ユーザ同士が相互承認を行うことにより形成される関係である。あしあとを残した関係とは、登録ユーザ間でページの閲覧履歴を残すことにより形成される関係である。コメントを書込んだ関係とは、登録ユーザ間でページにコメントを書込むことにより形成される関係である。メッセージを送受した関係とは、登録ユーザ間でメッセージを送受することにより形成される関係である。
【0033】
ノード2およびエッジ4は、登録ユーザのユーザ情報、および登録ユーザ間の関係情報に基づいて表される。ユーザ情報は、例えば、登録ユーザの氏名、所属などを示す属性情報と、登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報からなる。関係情報は、前述したように、例えば、フレンド関係、あしあとを残した関係など、登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報と、各関係の形成時点を示す関係形成時点情報からなる。
【0034】
ノード2は、ノード2に対応する登録ユーザについて、登録日時、関係を形成している他の登録ユーザの数(次数)、当該登録ユーザのページに書込まれたコメントの数、他の登録ユーザのページにアクセスした回数、当該登録ユーザのページが他の登録ユーザからアクセスされた回数などのパラメータに応じて表示される。ノード2は、前述したパラメータに応じて、例えば、ノード2の大きさ、色、形状、ノード2上のテキストなどの表示属性を変更して表示される。
【0035】
エッジ4は、エッジ4に対応する関係について、関係の種類(例えば、フレンド関係、あしあとを残した関係など)、関係の形成時点、関係の強さなどのパラメータに応じて表示される。なお、関係の強さとは、例えば、登録ユーザ間で送受されたメッセージの数などを表すパラメータである。エッジ4は、前述したパラメータに応じて、例えば、エッジの太さ、色、線種、エッジ4上のテキストなどの表示属性を変更して表示される。
【0036】
図2Aおよび図2Bには、一例として、登録ユーザ(例えばユーザアカウント)をノード2、登録ユーザ間で形成されているフレンド関係(フレンドリンクまたはリンクとも称する。)をエッジ4とするネットワーク画像12、14、16、18(以下では、ネットワーク画像をネットワーク画像10としても総称する。)として、SNSの運用状況が表示されている。そして、ネットワーク画像10上では、登録ユーザ毎の登録日時および次数に応じてノード2の色および大きさが各々に変更され、フレンドリンクの形成時点に応じてエッジ4の色が変更されて表示されている。
【0037】
なお、以下の説明では、SNSの運用状況の表示の一例として、図2A、図2Bに示したように、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間で形成されているフレンドリンクをエッジ4とするネットワーク画像10を表示する場合について説明する。しかし、登録ユーザ間で形成されているフレンドリンク以外の関係をエッジ4とするネットワーク画像10を表示する場合についても同様に説明することができる。
【0038】
これにより、ユーザは、時系列的な変化または変化の差分として表示されるネットワーク画像10を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。なお、ユーザは、例えば、登録ユーザ数の増減とフレンドリンク数の増減との関係、登録日時とフレンドリンク数の増減との関係、特定の登録ユーザとフレンドリンク数の増減との関係、特定の期間での上記の各関係などを把握することができる。
【0039】
次に、図3〜図5を参照しながら、本実施形態に係る情報処理方法について説明する。図3は、図2Aおよび図2Bに示したネットワーク画像を表示するための情報処理方法を示すフロー図である。図4Aおよび図4Bは、運用データから生成される1次データおよび2次データを各々に示す説明図である。図5は、ネットワーク構造、およびネットワーク構造に関連付けられる属性(ユーザ属性、リンク属性)データのデータ構成を示す説明図である。
【0040】
処理の開始に際して、端末システムは、表示時点または表示期間の指定を選択的にユーザに促す(ステップS102)。なお、表示時点または表示期間が期間指定部により指定されない場合には、予め設定されている表示時点または表示期間に基づいて以下の処理が行われる。
【0041】
ここで、表示時点は、SNSシステムにより運用データが管理されている期間(データ管理期間)内における少なくとも1つの時点として指定される(例えば、l年m月n日など)。表示時点は、データ管理期間内における所定の期間(例えば、l1年m1月n1日〜l2年m2月n2日など)、および所定の期間を区分する間隔(例えば、l年毎、m月毎、n日毎など)の組合せにより、複数の時点として指定されてもよい。また、表示期間は、データ管理期間内における第1の時点から第2の時点に至る所定の期間(例えば、l3年m3月n3日〜l4年m4月n4日など)として指定される。
【0042】
単一の表示時点が指定または設定されている場合には、指定または設定されている表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像10が表示される。また、複数の表示時点が指定または設定されている場合には、例えば図2Aに示したように、各表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像10(例えば、ネットワーク画像12、14、16)が時系列的に表示される。さらに、表示期間が指定または設定されている場合には、例えば図2Bに示したように、指定または設定されている表示期間において登録ユーザ間で形成された関係を示すネットワーク構造の変化、つまり、第1の時点でのネットワーク構造と、第2の時点でのネットワーク構造との差分を示す画像10(例えば、ネットワーク画像18)が表示される。
【0043】
端末システムは、まず、運用データを取得する(S104)。運用データは、ユーザ登録処理、登録ユーザ間での関係形成処理(例えば、フレンド関係、あしあとを残した関係、メッセージを送受した関係など)など、各種処理の実行時点および処理内容を含むログ形式で、SNSシステムのデータベースなどにより管理されている。このため、前述した表示時点または表示期間に基づいて、SNSシステムからネットワークインタフェース116、リムーバブルメモリ122などを介して運用データが取得される。取得されたデータは、RAM106、図示されていないバッファメモリなどに一時的に記憶されてもよく、記憶されずに後続の処理に利用されてもよい。
【0044】
端末システムは、運用データから1次データを生成する(S106)。ログ形式の運用データから、例えば図4Aに示すように、登録ユーザのID、ユーザ名、登録日時、フレンドリンクのリンク元(from)、リンク先(to)、リンク形成日時などの1次データが生成される。生成された1次データは、バッファメモリなどに一時的に記憶されてもよく、記憶されずに後続の処理に利用されてもよい。
【0045】
端末システムは、1次データから2次データを生成する(S108)。1次データが後続の処理では必要とされない情報、重複する情報などを含むので、1次データから、例えば図4Bに示すように、登録ユーザ毎のユーザID、登録日時、リンク数(次数)、フレンドリンクのリンク元(from)、リンク先(to)、リンク形成日時が2次データとして生成される。ここで、例えば、登録ユーザ毎のユーザIDおよび登録日時は、1次データに含まれている。リンク数は、1次データに含まれているフレンドリンクのリンク元、リンク先、およびリンク形成日時から登録ユーザ毎に算出される。フレンドリンクのリンク元、リンク先、リンク形成日時は、1次データに含まれているフレンドリンクに関する情報から生成される。生成された2次データは、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0046】
端末システムは、表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係、または表示期間において形成された関係を示すネットワーク構造(データ)を2次データから生成する(S110)。ネットワーク構造は、登録ユーザおよびリンクからなるネットワークの構造を定義するものであり、2次データに基づいて、登録ユーザ毎の登録日時、およびリンク毎のリンク形成日時を考慮してCPU102(ネットワーク構造生成部)により生成される。つまり、登録日時およびリンク形成日時に基づいて、前述した表示時点以前に登録された登録ユーザ、および形成されたリンクを抽出することで、表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造が生成される。また、前述した表示期間内に登録された登録ユーザ、および形成されたリンクを抽出することで、表示期間において登録ユーザ間で形成された関係を示すネットワーク構造が生成される。生成されたネットワーク構造は、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0047】
端末システムは、2次データから属性データ(ユーザ属性、リンク属性)を生成する(S112)。ここで、ユーザ属性およびリンク属性は、前述したユーザ情報およびリンク情報に相当する情報を各々に含み、必要に応じてネットワーク画像10とともに表示される情報である。生成された属性データは、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0048】
端末システムは、ユーザ属性およびリンク属性をネットワーク構造に関連付ける(S114)。ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データは、例えば図5に示すように構成される。ここで、表示時点において登録ユーザ間で形成されている関係、または表示期間において形成されている関係を示すネットワーク構造に含まれるノード2およびエッジ4に対して、対応する登録ユーザのユーザ属性およびリンク属性が関連付けられる。関連付けのためのデータは、バッファメモリなどに一時的に記憶される。
【0049】
端末システムは、ノード2およびエッジ4の表示属性を設定する(S116)。ノード2の表示属性は、ノード2に対応する登録ユーザについて、例えば、登録日時、次数などに応じて、ノード2の色、大きさなどを変更して設定される。エッジ4の表示属性は、エッジ4に対応するフレンドリンクについて、例えば、リンク形成日時に応じて、エッジ4の色などを変更して設定される。
【0050】
端末システムは、ネットワーク構造を表すネットワーク画像10を生成する(S118)。ネットワーク画像10は、生成されたネットワーク構造に対して、ばね埋込みモデル(Spring Embedded Model)、カマダ、カワイなどのグラフレイアウトアルゴリズム、または従来技術として前述されたネットワーク表示(可視化)ツールなどを適用することによりCPU102(ネットワーク画像生成部)により生成される。
【0051】
端末システムは、表示時点(表示期間)におけるネットワーク構造からなるネットワーク画像10をRAM106などに格納する(S120)。端末システムは、前述した全ての表示時点に対応するネットワーク画像10、または表示期間に対応する差分を表すネットワーク画像10が準備されているかを判定する(S122)。そして、対応するネットワーク画像10が準備されていない場合には、S110〜S120の処理を繰返すことで他のネットワーク画像10を生成して格納する。一方、対応するネットワーク画像10が準備されている場合には、ネットワーク画像10がRAM106などから読出され、CPU102(ネットワーク画像表示部)は、全ての表示時点に対応するネットワーク画像10をディスプレイ108などに対して時系列的に表示させ、または表示期間に対応する差分のネットワーク画像10を表示させる(S124)。
【0052】
なお、複数の表示時点におけるネットワーク画像10を時系列的に表示する場合には、表示時点が異なる複数のネットワーク画像10を同時に表示してもよく、ユーザの選択に応じて、または自動的に所定の数の画像毎に切替えて表示してもよい。
【0053】
これにより、時系列的に表示されるネットワーク画像10を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。また、所定の表示期間におけるネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像10を表示することで、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0054】
次に、図6〜図8を参照しながら、本実施形態に係る情報処理方法の詳細について説明する。図6Aおよび図6Bは、ネットワーク画像の表示モードについて説明する説明図である。
【0055】
本実施形態に係る情報処理方法では、ユーザの選択に応じて2つの表示モードのうちのいずれかにより、または2つの表示モードの両方によりネットワーク画像10が表示される。2つの表示モードは、ネットワーク構造の全体を表示する全体表示モードと、ネットワーク構造の一部を表示する局所表示モードからなる。
【0056】
図6Aに示す例では、全体表示モード(同図(a))では、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間のリンクをエッジ4とするネットワーク画像22が表示される。この状態において、例えばマウス112、タッチスクリーンなどの入力装置(入出力装置)を用いて、ネットワーク画像22上で特定のノード32を選択して局所表示モードが選択されると、局所表示モードでの表示が行われる。局所表示モード(同図(b))では、選択された特定のノード32について、対応する登録ユーザのユーザ情報(ユーザID、ユーザ名)、および当該登録ユーザにリンクされている他の登録ユーザのユーザ情報を含むネットワーク画像24が表示される。
【0057】
ここで、ネットワーク画像22上での特定のノード32は、入力装置により入力される表示画面上での位置情報、およびネットワーク画像22の表示に用いられる座標情報に基づいて特定される。そして、ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データに基づいて、局所表示モードで表示するためのネットワーク画像24が生成される。
【0058】
また、図6Bに示す例では、全体表示モード(同図(a))において、ネットワーク画像22上で特定の領域34を選択して局所表示モードが選択されると、局所表示モードでの表示が行われる。なお、特定の領域34は、例えば、マウス112によるいわゆるドラッグ操作により指定される。局所表示モード(同図(b))では、選択された特定の領域34に含まれるノード集合について、対応する登録ユーザのユーザ情報、および当該登録ユーザにリンクされている他の登録ユーザのユーザ情報を表すネットワーク画像26が表示される。なお、ネットワーク画像22上での領域の特定方法およびネットワーク画像26の生成方法については、図6Aの場合と同様であるので、説明を省略する。
【0059】
ユーザは、2つの表示モードを相互に選択することができる。なお、ネットワーク画像10は、表示モードの選択に応じて、いずれかの表示モードで表示されてもよく、両方の表示モードで同時に表示されてもよい。
【0060】
これにより、目的に応じて表示モードを選択して、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像10を全体的または局所的に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。ここで、目的に応じた表示モードの選択の一例としては、例えば、ネットワーク構造における変化箇所を全体表示モードで把握した上で、変化箇所周辺の詳細を局所表示モードで把握することなどが挙げられる。また、ネットワーク構造の変化を示すネットワーク画像10を全体的および局所的に同時に表示することで、SNSの運用状況の変化を効率的に把握することができる。
【0061】
図7Aおよび図7Bは、全体表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【0062】
図7Aに示す例では、全体表示モードにおいて、入力装置を用いて、ネットワーク画像42上で特定のノード52が選択されると(同図(a))、選択された特定のノード52に対応する登録ユーザについて、ユーザ属性データ(ユーザID、ユーザ名、所属、登録日時)62を含むネットワーク画像44が表示される(同図(b))。なお、図7Aでは、ユーザ属性データ62がポップアップ表示されているが、ユーザ属性データ62は、他の表示形式で表示されてもよい。
【0063】
図7Bに示す例では、全体表示モードにおいて、ネットワーク画像46上で特定のエッジ54が選択されると(同図(a))、選択された特定のエッジ54に対応するリンクについて、リンク属性データ64、および当該リンクによりリンクされている登録ユーザのユーザ属性データ66、68を含むネットワーク画像48が表示される(同図(b))。なお、リンク属性データ64としては、リンク形成日時、リンクされている登録ユーザに共通する知人、共通するグループ(コミュニティ)などが表示される。
【0064】
ここで、ネットワーク画像42、46上での特定のノード52および特定のエッジ54の特定方法については、図6Aの場合と同様である。そして、ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データに基づいて、ユーザ属性データ62、66、68、リンク属性データ64を含むネットワーク画像44、48が生成される。
【0065】
図8は、局所表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【0066】
図8に示す例では、局所表示モードにおいて、入力装置を用いて、ネットワーク画像72上で特定のノード82、84が選択されると(同図(a))、選択された特定のノード82、84に対応する登録ユーザにリンクされている他の登録ユーザのノードおよびリンクが表示される(同図(b)、(c))。例えば、第1の登録ユーザ(ユーザID2)のノード82が選択されると(同図(a))、当該登録ユーザにリンクされている第2の登録ユーザ群(ユーザID1、3、4、7、11、17、18)のノードが表示される(同図(b))。そして、第2の登録ユーザ群中の登録ユーザ(ユーザID1)のノード84が選択されると(同図(b))、当該登録ユーザにリンクされている第3の登録ユーザ群(ユーザID6、8、10、12、13、14、15、16、19、20)が表示される(同図(c))。
【0067】
ここで、ネットワーク画像72、74、76上での特定のノード82、84の特定方法については、図6Aの場合と同様である。そして、ネットワーク構造、および属性(ユーザ属性、リンク属性)データに基づいて、局所表示モードでのネットワーク画像72、74、76が生成される。
【0068】
図7A、7Bおよび図8に示した情報処理方法では、ネットワーク画像上で特定のノードまたは特定のエッジを選択することで、SNSの運用状況の変化を把握するための情報を効率的に取得することができる。特に図8に示した情報処理方法では、登録ユーザ間の関係を探索的に閲覧することができるので、特定の登録ユーザとの関係に基づいて、SNSの運用状況の変化を把握することができる。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る情報処理方法によれば、登録時点情報を含むユーザ情報および関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、複数の所定の時点を対象として登録ユーザ間で形成されている関係(フレンドリンク)を示すネットワーク構造が生成される。そして、登録ユーザをノード2、登録ユーザ間で形成されているリンクをエッジ4として、生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像10が時系列的に表示される。これにより、時系列的に表示されるネットワーク画像10を通じて、SNSの運用状況の変化を的確に把握することができる。
【0070】
また、上記説明では、単一のSNSを対象として、登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像を表示する場合について説明した。しかし、複数のSNSを対象として、各SNSの登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表す画像を同時に表示してもよい。これにより、複数のSNSを対象として時系列的に表示されるネットワーク画像を通じて、SNSの運用状況の変化を効率的に比較することができる。
【0071】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置を示すブロック図である。
【図2A】SNSの運用状況の変化を示すネットワーク構造を表す画像の一例を示す説明図である。
【図2B】SNSの運用状況の変化を示すネットワーク構造を表す画像の一例を示す説明図である。
【図3】図2A、図2Bに示したネットワーク画像を表示するための処理方法を示すフロー図である。
【図4A】運用データから生成される1次データを示す説明図である。
【図4B】1次データから生成される2次データを示す説明図である。
【図5】ネットワーク構造、およびネットワーク構造に関連付けられる属性(ユーザ属性、リンク属性)データのデータ構成を示す説明図である。
【図6A】ネットワーク画像の表示モードについて説明する説明図である。
【図6B】ネットワーク画像の表示モードについて説明する説明図である。
【図7A】全体表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【図7B】全体表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【図8】局所表示モードにおける情報処理方法について説明する説明図である。
【符号の説明】
【0073】
2 ノード
4 エッジ
10 ネットワーク画像
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および前記登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、前記SNS上における前記登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として前記登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部と、
前記登録ユーザをノード、前記登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成部と、
複数の前記所定の時点を対象として生成された前記ネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記ネットワーク画像の表示モードを選択するための表示モード選択部をさらに備え、
前記ネットワーク画像生成部は、前記表示モードの選択に応じて、前記生成されたネットワーク構造に含まれる全ての登録ユーザおよび前記全ての登録ユーザ間で形成されている関係を表示する全体表示モード、または特定の登録ユーザおよび前記特定の登録ユーザ間で形成されている関係を表示する局所表示モードに対応するネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ネットワーク画像生成部は、前記全体表示モードおよび前記局所表示モードの両方に対応するネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成された両方のネットワーク画像を同時に表示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記全体表示モードにおいて表示されている前記ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、
前記ネットワーク画像生成部は、ノードが選択されると、前記選択されたノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、エッジが選択されると、前記選択されたエッジに対応する関係の関係情報および前記選択されたエッジの両端に配されるノードに対応する各登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記局所表示モードにおいて表示されている前記ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、
前記ネットワーク画像生成部は、ノードと併せてノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、ノードが選択されると、前記選択されたノードに対応する登録ユーザと他の登録ユーザとの間で形成されている関係を示すエッジおよび前記他の登録ユーザを示すノードであり、かつ表示されていないエッジおよびノードを含むネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
第1の時点から第2の時点に至る所定の期間を指定するための期間指定部をさらに備え、
前記ネットワーク構造生成部は、登録ユーザ間で所定の期間において形成された関係を示すネットワーク構造を生成し、
前記ネットワーク画像生成部は、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ネットワーク画像生成部は、登録ユーザに対応するユーザ情報および関係情報に基づいて、前記登録ユーザに対応するノードおよびエッジの表示属性を変更する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数のSNSを対象として、前記各SNSの登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表すネットワーク画像を同時に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および前記登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、前記SNS上における前記登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として前記登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成ステップと、
前記登録ユーザをノード、前記登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成ステップと、
複数の前記所定の時点を対象として生成された前記ネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示ステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項10】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および前記登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、前記SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として前記登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成手段、
前記登録ユーザをノード、前記登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成手段、
複数の前記所定の時点を対象として生成された前記ネットワーク画像を、表示装置に対して時系列的に表示させるネットワーク画像表示手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および前記登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、前記SNS上における前記登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として前記登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成部と、
前記登録ユーザをノード、前記登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成部と、
複数の前記所定の時点を対象として生成された前記ネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記ネットワーク画像の表示モードを選択するための表示モード選択部をさらに備え、
前記ネットワーク画像生成部は、前記表示モードの選択に応じて、前記生成されたネットワーク構造に含まれる全ての登録ユーザおよび前記全ての登録ユーザ間で形成されている関係を表示する全体表示モード、または特定の登録ユーザおよび前記特定の登録ユーザ間で形成されている関係を表示する局所表示モードに対応するネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ネットワーク画像生成部は、前記全体表示モードおよび前記局所表示モードの両方に対応するネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成された両方のネットワーク画像を同時に表示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記全体表示モードにおいて表示されている前記ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、
前記ネットワーク画像生成部は、ノードが選択されると、前記選択されたノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、エッジが選択されると、前記選択されたエッジに対応する関係の関係情報および前記選択されたエッジの両端に配されるノードに対応する各登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記局所表示モードにおいて表示されている前記ネットワーク画像上でノードおよびエッジを選択するためのノード/エッジ選択部をさらに備え、
前記ネットワーク画像生成部は、ノードと併せてノードに対応する登録ユーザの属性情報を含むネットワーク画像を生成し、ノードが選択されると、前記選択されたノードに対応する登録ユーザと他の登録ユーザとの間で形成されている関係を示すエッジおよび前記他の登録ユーザを示すノードであり、かつ表示されていないエッジおよびノードを含むネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
第1の時点から第2の時点に至る所定の期間を指定するための期間指定部をさらに備え、
前記ネットワーク構造生成部は、登録ユーザ間で所定の期間において形成された関係を示すネットワーク構造を生成し、
前記ネットワーク画像生成部は、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成し、
前記ネットワーク画像表示部は、前記生成されたネットワーク画像を表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ネットワーク画像生成部は、登録ユーザに対応するユーザ情報および関係情報に基づいて、前記登録ユーザに対応するノードおよびエッジの表示属性を変更する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数のSNSを対象として、前記各SNSの登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を表すネットワーク画像を同時に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および前記登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、前記SNS上における前記登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として前記登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成ステップと、
前記登録ユーザをノード、前記登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成ステップと、
複数の前記所定の時点を対象として生成された前記ネットワーク画像を時系列的に表示するネットワーク画像表示ステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項10】
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS:Social Networking Service)に登録されている登録ユーザの属性を示す属性情報、および前記登録ユーザの登録時点を示す登録時点情報を含むユーザ情報と、前記SNS上における登録ユーザ間で形成されている関係を示す関係形成情報、および関係形成時点を示す関係形成時点情報を含む関係情報に基づいて、所定の時点を対象として前記登録ユーザ間で形成されている関係を示すネットワーク構造を生成するネットワーク構造生成手段、
前記登録ユーザをノード、前記登録ユーザ間で形成されている関係をエッジとして、前記生成されたネットワーク構造を表すネットワーク画像を生成するネットワーク画像生成手段、
複数の前記所定の時点を対象として生成された前記ネットワーク画像を、表示装置に対して時系列的に表示させるネットワーク画像表示手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【公開番号】特開2009−282574(P2009−282574A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−131253(P2008−131253)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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