説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム

【課題】画像データに付加される位置情報を利用して、Webコンテンツの作成を容易に行えるようにする。
【解決手段】先ず、Webページのテンプレートを用意しておき、Webコンテンツに使用する画像データに付加される位置情報に基づいて、地図データベースからその位置情報に応じた地図情報内容を検索して取得する。そして、この取得した地図情報内容を利用して、テンプレートに対して地図画像をレイアウトしたり、画像データに対応した場所を示す表示などを行うようにする。このようにして、画像データにメタデータとして付加される位置情報により、相応の高度な内容を有するWebコンテンツを作成するようにされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ情報などの作成機能に応じた情報処理装置とその方法に関する。また、このような情報処理装置が実行するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばGPS(Global Positioning System)機能を有するデバイスと、ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの撮像装置とを組み合わせることによっては、これらの撮像装置により記録した動画、あるいは静止画などによる画像データのファイル(画像ファイル)の付加情報として、撮影時刻に応じた位置情報を付加することが可能になる。
このようにして位置情報が付加された画像ファイルは、例えば、地図のアプリケーションソフトウェアなどで利用することができる。つまり、地図のアプリケーションソフトウェアに位置情報が付加された画像ファイルを読み込ませると、この地図のアプリケーションソフトウェアでは、読み込んだ画像ファイルの画像とともに、その画像ファイルが撮影(記録)された位置を地図画像により示すようにされる。
【0003】
【特許文献1】特開2004−233150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようにして画像データに位置情報を付加すれば、地図画像との連携が容易に可能になるなどの利便性が得られることになる。しかしながら、現状においては、このようにして、画像データに付加された位置情報は、地図アプリケーションが利用する程度の適用にとどまっている。そこで、本願発明としては、位置情報が付加される画像データをより有効に活用できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このために、本発明としては情報処理装置として次のように構成することとした。
つまり、付加情報として少なくとも位置情報が付加される画像情報を取得する画像情報取得手段と、地図情報を保持する地図情報保持手段と、コンテンツ情報の雛形となる雛形情報を保持する雛形情報保持手段と、地図情報を成す情報のうちから、画像情報取得手段により取得された画像情報に付加する位置情報に対応するものとされる情報を取得する地図情報取得手段と、雛形情報を基として、少なくとも地図情報取得手段により取得した情報を利用することでコンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成手段とを備えて構成することとした。
【0006】
上記構成では、先ず画像情報を取得すると、この画像情報に付加される位置情報に対応する情報を地図情報から取り出して取得する。そして、このようにして地図情報から取り出した情報を利用してコンテンツ情報を作成する。つまり、本願発明によっては、画像情報が有する位置情報を利用することで、コンテンツ情報が自動作成されることになる。
【発明の効果】
【0007】
このようにして本発明では、画像情報に付加される位置情報に基づいてコンテンツ情報が自動作成されるものであり、位置情報が付加された画像データのさらなる有効活用が図られることになる。また、より具体的な効果としては、本願発明の情報処理装置に位置情報が付加された画像データを取得させさえすれば、コンテンツ情報が作成されることになるのであるから、例えばコンテンツ情報の作成作業が簡易、容易化されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本願発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
本実施の形態としては、ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの撮像装置により動画、あるいは静止画による画像データ(ファイル)の撮影記録を行ったユーザが、これら画像データ(ファイル)を利用してWebコンテンツを作成する場合の構成を採り上げることとする。
なお、ここでのWebコンテンツとは、Webサイトなどともいわれるもので、Webページ群より成るひとまとまりの単位を指す。このようなWebコンテンツは、インターネット上のサーバなどにおかれて、インターネットに接続された不特定多数あるいは特定の端末により閲覧できるようにされているのが一般的である。また、Webコンテンツは、HTML(Hyper Text Markup Language),XML(eXtensible Markup Language)などのマークアップ言語により記述されており、閲覧は、このようなマークアップ言語により記述されたデータを解釈して再生出力する、Webブラウザといわれるアプリケーションソフトウェアにより行われるのが一般的である。
【0009】
図1には、ユーザが撮像に用いる撮像装置として、ビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200が示されている。これらビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200には、それぞれ、GPSモジュールが内蔵される。ここでいうGPSモジュールとは、GPSの衛星から送出される電波を受信して測位演算を実行し、測位情報を取得することのできる部品装置である。
このようにしてGPSモジュールを内蔵することで、ビデオカメラ100、及びデジタルスチルカメラ200は、例えば複数のGPS衛星(300A,300B,300C)から電波を受信し、所定の測位方式により測位演算を行い、測位情報として少なくとも現在の位置情報を取得することができる。
そして、ビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200では、ユーザが撮像記録の操作を行うのに応じて、撮像により得られた動画、あるいは静止画の画像データを、自身が内蔵する記憶媒体、あるいは装填されたリムーバブルの記憶媒体に対して、例えばファイル単位で記憶させる。このようにして記憶される画像データのファイルは、例えばその画像データに関連した所定の情報項目を有するメタデータ(付加情報)が付加される構造を有するものとされるが、本実施の形態の場合には、このメタデータの構造内にGPSモジュールにより取得された位置情報を含むものとされる。
つまり、例えば図2に示すようにして、画像データのファイルの構造としては、静止画、又は動画としての画像データの実体より成る画像データ部と、この画像データ部としての内容に関連した所定項目の情報から成るメタデータ部とから成るものとされる。そして、このメタデータ部における所定位置に位置情報を格納する領域が設けられる。上記しているように、ここに格納される位置情報は、GPSモジュールにより取得されたものであるから、この位置情報によっては、その画像データを撮像したときの位置が示されることになる。なお、メタデータ部に格納される位置情報以外の情報としては、例えば、撮影日時、データ(ファイル)サイズ、画像データ部の解像度、データレート、エンコード形式や、撮影時の露出、ホワイトバランスなどの各種パラメータの設定状況の情報などが挙げられる。
【0010】
図3は、上記ビデオカメラ100又はデジタルスチルカメラ200などとしての撮像装置の構成例として、撮像画像の記録に対応した構成を抜き出して示している。実線の矢印は、ビデオ信号、オーディオ信号、またはメタ情報などの、ストレージ部において記録媒体(記憶媒体)に書き込んで記憶させるべきユーザデータとなる情報の流れを示している。また、白抜きの矢印は、各種制御のための情報の流れを示している。
この図に示す撮像装置1において、撮像部11は、例えば光学系(撮像用光学系)、撮像デバイス、及び圧縮符号化前までの画像信号処理系などから成る。光学系は、撮像のためのレンズから成るレンズユニット、絞りなどからなる。また、レンズユニットにおいては、フォーカス(焦点)調整のためのフォーカスレンズや、ズーム(画角)調整のためのズームレンズを備える。撮像部11は、焦点調整のために、フォーカスレンズを光軸方向に沿って移動させるためのギヤ、モータなどから成るフォーカスレンズ駆動機構を備える。また、ズーム調整のために、ズームレンズを光軸方向に沿って移動させるためのギヤ、モータなどから成るズームレンズ駆動機構を備える。
【0011】
撮像部11において、上記光学系により得られた撮像光は、撮像デバイスが備える光電変換素子ユニット上にて結像されて電気信号に変換される。光電変換素子としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOSなどを挙げることができる。
撮像部11では、撮像デバイスから出力された電気信号について、例えばCDS(Correlated Double Sampling)処理、AGC(Automatic Gain Control)処理など施したうえでデジタル信号に変換し、デジタル信号処理による所定の画像信号処理を施す。この画像信号処理としては、例えば上記デジタル信号から、撮像画像に対応するデジタルビデオ信号を得ることをはじめとして、所要のデジタル信号処理を実行する。
【0012】
また、撮像部11では、信号処理として、カメラ制御部18がカメラ制御のために利用する所要の制御パラメータ生成などに応じた所要の信号処理を実行する。ここでカメラ制御部18が実行すべきカメラ制御としては、AF(Auto Focus:自動焦点調整)制御、露出制御、ホワイトバランス処理、手ぶれ補正などを挙げることができる。これらのカメラ制御技術については、周知の技術が採用されればよい。
【0013】
また、本実施の形態の撮像装置1には、位置検出部24が設けられる。
位置検出部24は、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールなどのデバイスから成り、例えば、現在時点における位置を検出する。このようにして検出される位置情報は、例えば緯度、経度などにより表される。本実施の形態の場合、この位置検出部24により検出された位置情報は、カメラ制御部18に入力されるようになっている。
このようにして取得される位置情報は、本実施の形態では、撮像してストレージ部17に記憶させるべき画像データのファイルに付加すべき付加情報として利用するようにされる。つまり、図2に示したように、画像データのメタデータ部に格納すべき位置情報として利用する。なお、位置情報は、これ以外の用途に利用されてもよいものである。また、位置検出部24としては、GPSを備えるもの以外であっても、現在位置の情報を取得できる構成を採るものであればよい。
【0014】
また、撮像部11にて最終的に得られたデジタルビデオ信号は、ビデオ圧縮処理部12に対して入力される。ビデオ圧縮処理部12では、入力されたビデオ信号について所定方式に従った圧縮符号化を施す。例えば、現状においては、動画であれば、MPEG4などをはじめとする動画像情報の圧縮符号化方式を採用することができる。また、静止画であれば、JPEG形式などをはじめとする各種の静止画像圧縮符号化方式を採用できる。
ビデオ圧縮処理部12により圧縮符号化が施されることで得られた動画あるいは静止画の画像データは、多重化処理部15に出力される。
【0015】
また、収音部13は、所定本数のマイクロフォンと、このマイクロフォンにより収音して得られた音声信号について、圧縮符号化前までの所定の信号処理を施すオーディオ信号処理系とを備えて構成される。また、この場合には、収音部13においては、所定の信号処理段階にて、オーディオ信号をアナログからデジタル形式に変換するものとされる。
収音部13から出力されたデジタルオーディオ信号は、オーディオ圧縮処理部14に対して出力される。
オーディオ圧縮処理部14は、ビデオ圧縮処理部12の画像圧縮符号化方式に対応する音声圧縮符号化の処理を実行し、多重化処理部15に出力する。なお、動画記録の場合には、ビデオ圧縮処理部12とオーディオ圧縮処理部14は、いわゆるリップシンクが保たれるようにして圧縮符号化処理を実行して、それぞれ圧縮符号化されたビデオ信号(圧縮ビデオデータ)、オーディオ信号(圧縮オーディオデータ)を出力する。
【0016】
カメラ制御部18は、先に説明したAF制御、ズーム制御などに代表される、撮像部11においてカメラユニットを構成するとされる部位についての所定の制御機能をまとめて示す部位である。また、このカメラ制御部18において得られた所定の制御結果などの情報は、メタデータ制御部20が取り込んで、メタデータの生成に使用するようにもされる。
ビデオ制御部23は、ビデオ圧縮処理部12における信号処理動作が適正に実行されるように各種の制御を行う。例えば、ビデオ信号処理部12からデータを取り込んで、圧縮処理のための動き検出などの各種検出処理、演算処理などを実行し、その検出結果や演算結果に応じて、ビデオ信号処理部12における信号処理についての所要の制御等を行うようにされる。また、ビデオ制御部23において得られた所定項目についての検出結果や、制御結果などの情報は、メタデータ制御部20が取り込んで管理情報の生成に使用することができる。
オーディオ制御部19は、この場合には、オーディオ信号処理動作についての各種制御を実行する。このために、オーディオ制御部19は、例えば収音部13の信号処理結果などに応じて出力される所定の情報に基づいて、オーディオ圧縮処理部14の信号処理動作を制御するようにされる。また、このオーディオ制御部19において得られた所定の制御結果などの情報も、メタデータ制御部20が取り込んでメタデータの生成に使用することができる。
【0017】
ユーザインターフェイス制御部22は、撮像装置が備えるとされる各種の操作子などに対して行われた所定操作により得られた操作情報を取り込んで、撮像装置が操作に応じた適正な動作を実行できるように、操作情報を処理するための部位とされる。ユーザインターフェイス制御部22は、所定の操作に応じて得られた操作情報を、ここで図示している各機能部位における所要の部位に対して伝送するようにされる。
【0018】
メタデータ制御部20は、図2に例示したように、画像データに付随させるべきメタデータ部としての情報(メタデータ)を生成する。メタデータ制御部20は、これまでに説明したように、管理情報の生成にあたって、例えばカメラ制御部18、オーディオ制御部21、及びビデオ圧縮処理部12などから出力される所定の制御情報、検出結果などの情報を利用して、位置検出部24にて検出された位置情報の他、撮影日時等をはじめとする各種のメタデータの情報項目を収集、生成する。そして、これらの情報項目を所定のデータ構造に格納するようにしてメタデータとしての情報単位を得る。
【0019】
多重化処理部15には、動画又は静止画としての圧縮符号化データ(動画記録の場合には、圧縮オーディオデータも含まれる)と、メタデータの情報とが入力されることになる。そこで、多重化処理部15としては、動画又は静止画の圧縮符号化データと、メタデータとについて、例えば所要の多重化処理、合成処理などを施すことで、図2に示したような、画像データ部とメタデータ部とから成るデータ構造に応じた画像データを生成する。そして、このようにして生成された画像データについて、例えばストレージ部17としての記録フォーマットに適合する記録符号化などを施して記録データを生成し、この記録データをバッファ部16に転送して蓄積させる。
【0020】
バッファ部16では、蓄積された記録データの所定量をストレージ部17に転送して書き込みを行う。このようにして、逐次、データの記録が行われていくことで、例えば図2に示した画像データが記録される。
ストレージ部17の具体的な構成としては、所定の記録媒体(記憶媒体)と、この記録媒体に対応したデータ記録(及び再生)が可能なドライブなどを備える。この場合において、記録媒体は、例えばリムーバブルであってもよいし、例えばHDD(ハードディスク)などのようにドライブとともに固定的に実装されるものであってもよい。
また、ストレージ部17の記録フォーマットとしては、例えばストレージ部17がDVD(Digital Versatile Disc)に対応しているものとすれば、DVD−Video、DVD−VR(Video Recording)などの、いわゆるDVDフォーマットを採用することになる。
【0021】
データインターフェイス24は、撮像装置1と外部デバイスとの間で所定のデータ通信方式により外部デバイスと通信を行うためのハードウェア、ソフトウェアを実装して構成される部位である。この通信部16が対応するデータ通信方式としては、有線、無線を問わず特に限定されるべきものではなく、また、対応するデータ通信方式の数も限定されるべきものでない。現状であれば、データ通信方式としては、有線ではUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、SCSI(Small Computer System Interface)などのデータバス規格などを挙げることができる。また、無線であれば、Bluetooth(商標)などのデバイス間近距離無線通信規格を挙げることができる。本実施の形態では、このデータインターフェイス24を利用するデータ通信により、ストレージ部17に記憶される画像データのファイルを通信バス経由で外部に送出できるようにされる。
【0022】
なお、この図に示す構成は、撮像装置として録画(及び録音)に関する機能をブロック構成により示しているものであり、実際のハードウェア構成とは異なる。実際としては、例えば撮像素子により撮像を行う部位と、マイクロフォンなどにより収音を行う部位と、これらの部位により得られたビデオ信号、オーディオ信号をデジタル信号に変換して、所定のデジタル信号処理、符号化処理、多重化処理などを実行するプロセッサと、所定の記録媒体に対応するドライブと、CPU、ROM、RAMなどから成り、各種所要の制御処理を実行するマイクロコンピュータなどから成るものである。
【0023】
これまでの説明のようにして、本実施の形態では、ユーザは、撮像装置により撮影を行うことで、位置情報を含むメタデータが付加された画像データを記録していくことができる。そして、ユーザは、上記のようにして自分が撮像装置により撮影記録した画像データを、自身がインターネット上に公開しているブログの作成(更新)にあたって、使用するつもりであることとする。
【0024】
なお、ブログ(blog)は、周知のようにして、Web logが短縮されたものを語源としており、Webコンテンツ、Webサイトの1種とされる。例えばブログより以前から普及していた、慣例的にはホームページなどといわれる、ホームページとリンクページとから成るような一般のWebサイトは、例えば先ず、作成者が使用するパーソナルコンピュータ上でWebページ群を作成、編集などし、このようにして作成したデータをサーバなどにアップロードすることで、インターネット上での公開が行われるようにされていた。この場合には、作成者がHTMLなどのマークアップ言語を熟知しているか、あるいは、ホームページ作成のためのソフトウェアを購入して利用する必要があるなど、作成者に或る程度の重い負担が強いられる。
【0025】
これに対してブログは、上記のような作成者の作業負担が軽いことなどが理由で、現在広く普及してきているWebサイトの形式である。一般にブログは、サーバ側においてデータベース式で管理されるようにして記憶保持されており、作成者は、例えばWebブラウザなどを利用してサーバにアクセスして、自分のブログを呼び出して、作成、更新することができる。また、ブログは、定型のフォームがいくつか用意されており、このフォームに対して編集を行うようにされているのが一般的である。また、作成、更新されたブログは、再びサーバに保持されることになる。このようにして、ブログの作成、編集にあたっては、ホームページのように専用のソフトウェアは不要であり、また、フォームへの書き込みが主体であり、HTMLの文書を編集することと比較すれば、非常に簡易である。そして、他の閲覧者がWebブラウザなどによりブログにアクセスしたときには、実際には、このサーバのデータベースからブログのデータを取り込んで、例えばWebブラウザ上で表示させるようにしているものである。
【0026】
続いて、撮像装置1のユーザがブログを作成するときの作業と、これに応じた装置、システムの動作の流れを、図4及び図5を参照して説明する。なお、図4については、[ ]内に示される手順番号に従って説明する。
ブログを作成するのにあたり、ユーザは、パーソナルコンピュータ(PC)を使用するものとする。そこで、図4(a)の手順1に示すようにして、ユーザは、撮像装置1のストレージ部17に記憶させてある画像データ(ファイル)のうちから、ブログの作成に使用するものを含めて選んで、ブログ作成に利用するPC2に対して転送させる。この転送のためには、例えば図3に示した撮像装置1であれば、データインターフェイス24によるデータ通信を利用すればよい。そして、手順2として、画像データの転送を受けるPC2側では、その画像データを、例えば内部のHDDなどに記憶させる。なお、撮像装置1のストレージ部17に対応する記録媒体がリムーバブル形式である場合には、この記録媒体を撮像装置1から取り外して、PC2が備える、あるいはPC2に接続される記録媒体のドライブに装填し、PC2側に取り込ませるようにしてもよい。
【0027】
上記のようにして、撮像装置1により記録した画像データをPC2側で操作可能な状態とした上で、ユーザは、PC2に対する操作により、ブログの編集を行うことになる。このためには、PC2を、インターネットなどのネットワーク経由でブログサーバ3と接続する。ブログサーバ3は、ブログを管理するサーバである。ブログサーバ3は、PC2からブログ編集の要求を受けると、指定されたブログの編集用フォームを読み出して、PC2に転送する。PC2側のディスプレイでは、Webブラウザの画面にブログの編集用フォームが表示され、ユーザは、この編集用フォームに対して必要な編集、更新のための操作を行うことができる。
【0028】
この場合において、ユーザは、不動産に関するブログを作成しているものとする。そして、或る地域内の物件を紹介するためのページを作成する場合を考える。このようなページを作成するために、ユーザは、図4(b)の手順3として示すように、紹介する物件を撮影した画像データを、ブログサーバ3にアップロードするようにして送信する。なお、この操作もWebブラウザにより行うようにされる。
【0029】
アップロードされた画像データを受信取得したブログサーバ3では、手順4により、画像データを利用してページを作成する。なお、ここで作成するページは、ブログ本文に対して張られるリンクにより示されるリンクページとされる。このリンクページの作成のためには、先ず、画像データのメタデータ部に格納される位置情報を参照する。そして、自身が保持している地図情報から、参照した位置情報の地点を含む地域の地図画像部分を取り出し、この地図画像部分を新規作成するページの背景として、転送されてきた画像データの画像内容を貼り付けるようにされる。このときには、その画像データの位置情報が示す地図画像上の位置への貼付が行われる。つまり、位置情報に基づいて取り出した地図画像部分のデータと、送信されてきた画像データ(画像データ部の内容)を素材として、リンクページを自動作成するものである。
このようにして自動作成されるページの画像内容例を図5(b)に示す。この図には、XY町一丁目、XY町二丁目、XY町三丁目付近の地図画像上に、写真画像P1,P2,P3が貼り付けられている状態の画像内容が示されている。つまり、図5(b)に関しては、撮像装置1より撮影記録してPC2にて取り込みを行い、ブログサーバ3に送信した画像データは、写真画像P1,P2,P3に応じた画像データ部の画像内容を有する3枚とされる。これら3枚の画像データは、位置情報として、それぞれ、XY町一丁目における或る地点、XY町二丁目における或る地点、XY町三丁目における或る地点を示していたものとされる。これに応じて、ブログサーバ3では、地図情報からXY町一丁目、XY町二丁目、XY町三丁目付近の地図画像を取り出し、さらにこの地図画像上において、各画像データの画像を、その位置情報に対応する位置に貼り付けるようにしているものである。
【0030】
本実施の形態のブログサーバ3では、上記のようにしてリンクページを作成すると、このページのリンク先となるアドレスも設定するようにされる。このアドレスは、例えばブログサーバ3において、このリンクページを格納しているとされる場所を示すURLなどとされればよい。そして、ブログサーバ3は、作成したリンクページのデータについては、自身が管理するようにして記憶、登録を行うものとしたうえで、図4(b)の手順5により、このリンクページのURL(アドレス)をPC2に対して送信する。ブログ編集のためにPC2を操作しているユーザは、ブログ本文におけるしかるべき位置にて、この送信されてきたリンクが張られるように編集を行う。
【0031】
このようにして編集したブログをWebブラウザにより閲覧したときには、例えば、図5(a)(b)に示すようにして表示されることになる。先ず、図5(a)には、ブログの本文が表示されるメインページが示されている。なお、この場合のメインページとしては、中央の本文の領域と、その左右に配置されるフレームの領域との3つの領域に分割された態様となっているが、これはあくまでも一例である。
そして、実際におけるメインページの本文における所定の文字部分の箇所には、図5(b)のリンクページ(XY町不動産物件のページ)へのリンクが張られていることになる。このリンクが張られている箇所をクリックしたとすると、Webブラウザは、リンク先の情報を要求する。この要求に応じてはブログサーバ3からリンクページのコンテンツのデータを返送してくることになるので、Webブラウザは、このデータを利用して図5(b)のような画像を表示させる。
【0032】
上記図4、図5による説明では、ブログを作成する場合を例に挙げているが、本実施の形態としてのコンテンツの自動作成は、通常のホームページといわれるWebコンテンツを作成する場合にも適用できる。この場合に応じた例を、図6及び図7により説明しておくこととする。
この場合には、ユーザは、旅行先で撮影した画像データを使用して旅行記のWebページを作成したいと思ったとする。そこで、この場合においても、ユーザは、例えば図6(a)の手順1、手順2のようにして、撮像装置1からPC2に対してWebページ作成に必要なものを含めて選んだ画像データを転送させ、例えばPC2にて記憶させる。
そして、この場合においては、PC2は、Webコンテンツの作成のために、インターネット経由でWebコンテンツ作成サーバ3Aと接続する。前述もしたように、本来、ホームページなどといわれるWebコンテンツの作成作業そのものは、ホームページ作成用のソフトウェアを使用したり、あるいはマークアップ言語を記述していくなどして、ローカルのパーソナルコンピュータ上で行うものとされている。しかしながら、この場合には、Webコンテンツ作成サーバ3AによりWebページの作成を支援するサービスを提供しており、ユーザは、Webコンテンツを作成している過程において、Webコンテンツ作成サーバ3Aのサービスを利用してWebコンテンツを作成しようとするものである。
【0033】
この場合にも、ユーザは、図6(b)の手順3として示すように、Webページの作成に用いる画像データを、インターネット経由でWebコンテンツ作成サーバ3Aに対して送信する。そして、この画像データを受信したWebコンテンツ作成サーバ3Aでは、例えば図7(a)(b)に示すようなWebページを作成する。
【0034】
先ず、図7(a)には、旅行記のメインページの表示態様例が示されている。このメインページの左側の画像領域AR1には、或る地域全体の地図が示され、さらにその地図に対して、A街、B街、C街、D街の場所を指示する表示が行われている。また、画像領域AR2の右側の画像領域AR2には、「旅行記 項目見出し」のタイトルの下に、「A街 旅行記録」「B街 旅行記録」「C街 旅行記録」「D街 旅行記録」との見出し文字が表示されている。これらの見出し文字にはアンダーラインが配置されているが、これは、見出し文字の各々についてリンクが張られていることを示している。
例えば図7(a)に示すメインページを実際にWebブラウザにより表示させたとして、「A街 旅行記録」の見出しをクリックしたとすると、図7(b)に示すリンクページを読み込んで表示することになる。
【0035】
図7(b)のリンクページでは、左側の画像領域AR3に対して、A街において撮影したとされる画像データの画像P11,P12,P13・・・のサムネイルが表示される。また、左側の画像領域AR4においては、画像領域AR3に表示される画像P11,P12,P13・・・ごとのコメント欄が表示される。このコメント欄における「地域名」、「画像タイトル」、「旅行記コメント」などの項目に記入する文字は、このWebページのデータをPC2に取り込んだ後に、PC2に対する操作により入力することが可能である。
【0036】
図6(b)の手順4として、Webコンテンツ作成サーバ3Aでは、上記図7(a)(b)のWebページを次のようにして自動作成する。
図7(a)(b)との対応では、ユーザは、A街、B街、C街、D街それぞれの地域内で撮影した必要枚数の画像データを、Webコンテンツ作成サーバ3Aに対して送信している。Webコンテンツ作成サーバ3Aでは、このようにして送信された全ての画像データの位置情報を収集し、地図情報を参照することで、先ず、これらの位置情報を包含するとされる地域単位を特定する。例えば、A街、B街、C街、D街がフランスにおいて点在する5つの地域であるとすると、上記地域単位としてはヨーロッパ地域におけるフランスとしての領土の範囲が特定される。そして、このフランスの地図画像を地図情報より取り出して、図7(a)の画像領域AR1に表示させる地図画像として利用する。また、地図情報から、収集した位置情報は、フランス国内におけるA街、B街、C街、D街のいずれかに該当することも認識されるので、その認識結果に従い、画像領域AR1の地図画像上に対して、A街、B街、C街、D街を指示する表示を付加する。なお、図7(a)の画像領域AR1をはじめ、他の画像領域AR2、AR4において示される「A街」、「B街」、「C街」、「D街」の文字部分には、地図情報に登録されている実際の地名などが表示される。
また、同じ図7(a)の画像領域AR2における見出しは、収集した位置情報がフランス国内におけるA街、B街、C街、D街のいずれかに該当していることが認識されたことにより、例えば「×× 旅行記録」という雛形文字列に対して、それぞれ「A街」、「B街」、「C街」、「D街」の文字を挿入することで生成できる。また、各見出し文字列に設定されるリンクも、対応するリンクページに対して設定された保存先のディレクトリ(ホームページに対する相対パスにより表現することが好ましい)を利用してつくることができる。
【0037】
また、図7(b)に示すリンクページの画像領域AR3は、送信されてきた画像データの画像データ部を利用してサムネイル画像を生成して貼り付けることで作成できる。また、画像領域AR4は、例えば図に示される態様で表示されるようにするための定型のフォームを用意して、リンクページのなかに含めればよい。
【0038】
これまでの説明から理解されるように、本実施の形態としては、ブログあるいはWebページなどのWebコンテンツの作成者であるユーザは、ブログサーバ3あるいはWebコンテンツ作成サーバ3Aに対して、作成するWebコンテンツにおいてその画像内容を使用する画像データを送信しさえすれば、自動的にブログのリンクページ、あるいはWebページが作成されることになる。特に、ブログサーバ3あるいはWebコンテンツ作成サーバ3AにおけるWebコンテンツの自動作成にあたっては、例えば送信されてきた画像データの位置情報を利用して、地図情報を取り出したり、あるいは紹介する地域名を提示したりするなどしている。このようにして、本実施の形態では、画像データに付加される位置情報を有効に活用して、相応の内容のWebコンテンツ(コンテンツ情報)を自動作成するようにしており、これにより、例えばWebコンテンツ作成にかかる作成者(ユーザ)の作業負担を軽減しているものである。
【0039】
以降、上記図4〜図6により説明した本実施の形態としてのWebコンテンツ作成を実現するための技術構成について説明していく。
先ず、図8を参照して、PC(パーソナルコンピュータ)2の構成例について説明する。
この図におけるPC2は、CPU31、ROM32、RAM33、HDD(ハードディスク)34、操作入力処理部35、表示出力処理部36、メディアドライブ37、データインターフェイス38、及びネットワークインターフェイス39を内部バス40により相互に接続して成るものとして示されている。
【0040】
CPU(Central Processing Unit)31は、例えばROM32において保持されているプログラム、及びHDD34に記憶されているアプリケーションプログラム等をRAM13に展開して実行する。また、RAM13にはCPU11が各種処理を実行するのに必要なデータ等も適宜保持される。なお、ROM32は、一般には書き換え不可の構成であるが、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性の書き換え可能なメモリ素子を含んだ構成とされてもよい。
【0041】
HDD34は、PCにおける補助記憶装置となるもので、上記のようにしてCPU31が実行する各種プログラムがインストールされるようにして記憶される。また、各種のアプリケーションファイルなども記憶可能とされる。このようにしてHDD34に記憶されるデータは、ファイルシステムなどにより管理される。CPU31は、例えばファイルシステムを利用することで、HDD34に対するデータの書き込み又は読み出しを行うことができるようにされている。
なお、この図においては、HDD34にインストールされるプログラムのうちで、特に、Webブラウザ34aを示している。Webブラウザ34aは、インターネット上でアップロード、公開されているWebサイト、若しくはローカルにおかれるHTMLなどのマークアップ言語による文書を表示出力して閲覧、利用できるようにするためのアプリケーションソフトウェアであり、先の説明から理解されるように、本実施の形態においては、Webコンテンツ作成のためにブログあるいはWebコンテンツ作成サーバ3Aにインターネット経由でアクセスするときに使用される。
【0042】
操作入力処理部35は、操作デバイス41から出力される操作に応じた信号を入力してCPU31が処理可能な命令に変換し、CPU31に出力する。CPU31は、この命令に応じた処理を実行することになる。なお、ここでの操作デバイス41は、例えばマウス、キーボードをはじめとするコンピュータをユーザが操作するための各種操作入力デバイスを包括して示しているものである。
表示出力処理部36は、例えばCPU31の制御に応じて表示デバイス42により画像を表示出力させるための処理を実行する。
【0043】
メディアドライブ37は、例えば現状であれば、CD−ROMやDVD、さらにはリムーバブル形式の所定規格による半導体メモリ素子などをはじめとする特定種別のメディアに対応してデータの読み出し/書き込みが可能に構成される。このための制御もCPU31が実行するようにされる。
【0044】
データインターフェイス38は、PC2と外部デバイスとの間で所定のデータ通信方式により外部デバイスと通信を行うためのハードウェア、ソフトウェアを実装して構成される部位であり、この場合には、例えば撮像装置1のデータインターフェイス24に対応して通信可能な構成が採られるものとなる。
【0045】
ネットワークインターフェイス39は、インターネット、LANなどのネットワークを介して通信を行うためのインターフェイス機能を実現する部位であり、例えば、現状であれば、Ethernet(商標)などの規格に対応した構成となる。また、IEEE802.11a/b/gなどの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した構成も考えられる。さらには、電話回線を利用してインターネットと接続するような構成であれば、モデムなどを備えて構成することになる。
【0046】
図9は、ブログサーバ3、Webコンテンツ作成サーバ3Aの構成例を示している。なお、以降の説明において、ブログサーバ3とWebコンテンツ作成サーバ3Aについて特に区別することなく包括的に扱うときには、単にサーバと記載する。
この図においてサーバ3,3Aは、制御部50、ネットワークインターフェイス51、コンテンツ作成処理部52、メタデータ処理部53、及び記憶部54を内部バス55により相互に接続して構成されるものとして示されている。
【0047】
制御部50は、例えばCPU、RAM、ROMなどを備えて構成されるもので、内部CPUが、内部ROMあるいは記憶部54に記憶されるプログラムを実行することで、サーバ3,3Aにおける制御処理を行うようにされる。
【0048】
ネットワークインターフェイス51は、インターネット、LANなどのネットワークを介して通信を行うためのインターフェイス機能を実現する部位である。サーバ3,3Aは、このネットワークインターフェイス51からインターネットを経由するようにして、自身がサービスを提供すべき端末と接続することになる。
【0049】
コンテンツ作成処理部52は、ブログサーバ3であれば、図5にて説明したブログとしてのWebコンテンツの作成に関する各種の処理を実行する部位とされ、Webコンテンツ作成サーバ3Aであれば、図7にて説明したWebページに関する各種の処理を実行する部位とされる。つまり、このコンテンツ作成処理部52により、本実施の形態としてのWebコンテンツの自動作成が実現される。
なお、コンテンツ作成処理部52の機能としては、例えば実際には、制御部50におけるCPUがコンテンツ作成処理部52としての機能に応じたプログラムを実行し、サーバを形成するハードウェア資源であるメモリ、信号処理回路などを利用することで実現されるものである。
【0050】
メタデータ処理部53は、画像データに付加されるメタデータについて、その内容の解析、認識などの処理を実行する部位とされる。先に説明したように、画像データにメタデータの一部として付加された位置情報の取得は、このメタデータ処理部53によって行われる。
このメタデータ処理部53の機能としても、実際には、制御部50におけるCPUがメタデータ処理部53としての機能に応じたプログラムを実行し、サーバを形成するハードウェア資源であるメモリ、信号処理回路などを利用することで実現されるものである。
【0051】
記憶部54は、例えば実際にはHDDなどを備えて構成され、Webコンテンツ作成などのサーバ3,3Aが実行すべき動作に関して必要となる各種の情報、データが記憶保持される。このような情報として、図においては、ブログデータベース54a、地図データベース54b、テンプレートデータベース54cを示している。
ブログデータベース54aは、ブログサーバ3の構成を採る場合において記憶される情報であり、ブログサーバ3に対応するブログサービスを利用して作成し、インターネット上に公開されるべきブログとしてのコンテンツ情報群をデータベース化したものである。
例えばこのブログデータベース54aに格納されている或るブログを指定して閲覧を行う要求が、インターネット上の或る端末から送信されたとすると、この要求がネットワークインターフェイス51により受信され、制御部50に転送される。制御部50では、記憶部54のブログデータベース54aから指定されたブログの情報を読み出してWebページとして構築し、このWebページのデータをネットワークインターフェイス51からインターネット経由で、要求元の端末に対して送信する。端末側では、送信されてきたWebページのデータを受信し、例えばWebブラウザのアプリケーションにより表示させる。
【0052】
地図データベース54bは、データベース化された地図情報となる。地図情報としては、先ず、地図としての画像に、緯度/経度による位置情報を対応させた基本的な構造を有する。そのうえで、例えば位置情報に対して地名、住所、その他の各種付加情報などを対応させるものである。
テンプレートデータベース54cは、例えば図5あるいは図7に示したようなブログのページ、Webページなどについてのテンプレート(雛形)となるデータ群をデータベース化して形成される。この場合のテンプレートのデータは、ブログのリンクページやWebページなどの基となるものであることに応じて、例えばHTMLなどの所定のマークアップ言語により記述される文書ファイルをもとにして作成されている。その内容としては、例えば図5(b)、図7(a)(b)に示されるリンクページやWebページの基本的な部分については記述がされているものが用意される。そして、実際にこのテンプレートを利用してリンクページ、Webページを作成するときには、レイアウトする画像や、文字列の変更などに応じて、テンプレートにおけるデフォルトの記述内容を書き換えるようにされる。
【0053】
なお、ここでは図示していないが、記憶部54においては、サーバ3,3Aの動作に必要なプログラムも記憶させることができる。例えば実際においては、OS(Operating System)のプログラムと、このOS上で動作するアプリケーションプログラムが記憶されることになる。この場合のアプリケーションプログラムとしては、コンテンツ作成処理部52及びメタデータ処理部53などの機能に対応するプログラムを挙げることができる。
【0054】
図10は、図4及び図5の例に倣ってブログのリンクページを自動作成する場合の、PC2とブログサーバ3が実行する処理手順を示している。なお、この図に示す手順は、ユーザが、ブログを更新するために、既に図4(a)に対応する撮像装置1からPC2への画像データの転送を行い、さらに、PC2にてWebブラウザ34aを起動させてブログサーバ3とインターネット経由で接続して、ブログを編集する環境が得られている状況において行われるものである。
また、図10において、PC2側については、ユーザインターフェイスとWebブラウザが示され、ブログサーバ3側では、コンテンツ作成処理、メタデータ処理、及び地図データベース(データベース)が示される。PC2側のユーザインターフェイスは操作入力処理部35が対応する処理となる。同じPC2のWebブラウザは、記憶部34に記憶されているもので、起動された状態でCPU31が実行しているWebブラウザ34aとしての動作が相当する。また、ブログサーバ3側のコンテンツ処理、メタデータ処理、地図データベースは、それぞれ、図9のコンテンツ作成処理部52、メタデータ処理部53、地図データベース54bが対応する。
【0055】
先に図4(b)にて説明したように、リンクページを自動作成させるためには、そのリンクページに使用する画像データを、PC2からブログサーバ3に転送する必要がある。そこで、ユーザとしては、例えばWebブラウザの画面上でPC2に対する操作を行って、転送すべき画像データを指定したうえで、これらの画像データをブログサーバ3に送信させるための操作を行う。これに応じて、PC2では、図10のステップS101として示すように、ユーザインターフェイスからWebアプリケーションに対して、上記のようにして送信すべきことが指定された画像データをブログサーバ3に対して送信する指示を行うようにされる。これに応じて、Webサーバは、ステップS102により、指定の画像データを読み出してインターネット経由でブログサーバ3に対して送信する。図5の場合であれば、写真画像P1、P2、P3に対応した画像データを送信することになる。
【0056】
上記のようにして送信された画像データを受信したブログサーバ3側では、この受信した画像データをコンテンツ作成処理部52に渡すようにされる。画像データが渡されるのに応じて、コンテンツ作成処理部52は、ステップS103として示すように、メタデータ処理部53に対してメタデータの処理を要求する。このときには、例えばコンテンツ作成処理部52により、受け渡された画像データのそれぞれからメタデータ部を抽出取得し、このメタデータ部の情報をメタデータ処理部53に渡すようにされる。
【0057】
メタデータ処理の要求を受けたメタデータ処理部53では、ステップS104として示すように、要求とともに受け取った各画像データのメタデータ部の情報から必要とされるメタデータ項目を取り出して取得するなど、所要のメタデータを対象とする処理を実行する。そして、この場合におけるリンクページ作成にあたっては、ステップS104としてのメタデータ処理において、位置情報を抽出取得することが行われ、ステップS103の要求に対する応答として、ステップS105により、コンテンツ作成処理部52に対して、画像データごとに対応して取得した位置情報を転送する。
【0058】
位置情報の転送を受けたコンテンツ作成処理部52では、ステップS106により、受け渡された各画像データの位置情報を検索キーとして、地図データベース54bデータベースに対して検索をかけることになる。この検索結果としては、検索キーとした全ての位置情報が含まれるような地域範囲が特定されることになる。このようにして検索結果が得られると、コンテンツ作成処理部52は、ステップS107により、検索結果として得た地域範囲のデータを地図データベース54bから読み出し取り込みを行う。
【0059】
この段階において、コンテンツ作成処理部52は、ステップS102により受け渡された画像データと、上記ステップS107により取り込んだ地域範囲のデータとを保持していることになる。そこで、コンテンツ作成処理部52は、ステップS108により、これらの保持している情報を素材としてリンクページの作成を実行する。
このリンクページ作成処理として、図5(b)のリンクページを作成する場合を例に挙げると、コンテンツ作成処理部52は、先ず、記憶部54のテンプレートデータベース54cから、地図画像上にサムネイル画像が貼り付けられた表示態様のリンクページを作成する基となるテンプレートのデータを読み込むようにされる。なお、このテンプレートのデータは、リンクページの基となるものであることに応じて、例えばHTMLなどの所定のマークアップ言語により記述される文書ファイルをもとにして作成されている。
また、コンテンツ作成処理部52は、地図データベース53cから読み込んだ地域範囲のデータとして、その地図画像のデータを取り出す。そして、この地図画像データ上において、写真画像P1,P2,P3に応じた各画像データの位置情報と一致するとされる位置を、例えば地図画像データの画素位置として特定する。地図画像データは、例えば緯度/経度などによる位置情報も持つことから、画像データの位置情報を、地図画像データの位置情報と照らし合わせることで、先ず、位置情報のレベルで、地図画像上において画像データの位置情報が一致する位置を特定できる。そして、この位置情報を、地図画像データの画素位置のデータに置き換えれば、地図画像上において画像データの位置情報と一致するとされる位置を、地図画像データの画素位置として得ることができる。
次に、コンテンツ作成処理部52は、テンプレートに対して地図画像データが背景画像としてレイアウトされるように記述する。そのうえで、上記のようにして特定された地図画像データの画素位置に基づいて、オブジェクトである写真画像P1,P2,P3に対応する画像データの表示位置を決定し、これをテンプレートに記述するようにされる。このようにして、リンクページが作成されることになる。
また、同じステップS108では、上記のようにして作成したリンクページを、ブログデータベース54aに登録するようにして記憶部54に保存することを行う。
【0060】
上記のようにして作成したリンクページの保存が行われたとされると、この段階で、リンクページのアドレス(URL)が決定されることになる。そこで、コンテンツ作成処理部52は、ステップS109により、リンクページのリンク先を示すURLを、インターネット経由でPC2のWebブラウザに送信するようにされる。
ここでは図示していないが、WebブラウザによりリンクページのURLが受信取得されると、所定の態様により、そのURLをユーザに提示するようにされる。ユーザは、Webブラウザを利用したブログ本文の編集として、この提示されたURLを利用して本文内にリンクを張る作業を行う。
【0061】
続いて、図11により、図6及び図7の例に倣ってブログのリンクページを自動作成する場合の、PC2とWebコンテンツ作成サーバ3Aが実行する処理手順を示している。この図に示す手順も、ユーザが、ホームページなどと一般にいわれるWebコンテンツを成すWebページを作成、更新するために、既に、図6(a)に対応する撮像装置1からPC2への画像データの転送を行い、さらに、PC2にてWebブラウザ34aを起動させてWebコンテンツ作成サーバ3Aとインターネット経由で接続して、Webコンテンツの編集環境が得られている状況において行われるものである。
また、図11においても、図10と同様に、PC2側の処理としてはユーザインターフェイス及びWebブラウザが示され、ブログサーバ3側の処理としてはコンテンツ作成処理、メタデータ処理が示され、地図データベース(データベース)が処理対象として示されている。
【0062】
図11において、ステップS201〜S207までの手順は、図10のステップS101〜S107と同様となる。ちなみに、図7との対応では、ステップS201、S202の手順によりPC2からWebコンテンツ作成サーバ3Aに送信される画像データは、A街、B街、C街、D街のそれぞれで撮影したもののなかから、Webページ作成に使用するために選んだものとなる。これに応じて、ステップS207によりコンテンツ作成処理部52が地図データベース54bから取り込んで保持することとなる地域範囲のデータは、ヨーロッパ地域におけるフランスの国境範囲であることになる。
【0063】
そして、図11のステップS208によっては、コンテンツ作成処理部52が、ステップS202により取得した画像データと、上記ステップS207により取得した地域範囲のデータとを利用して、例えば図7(a)(b)に示されるWebページを作成する処理を実行することになる。
ステップS208のWebページ作成にあたっても、先ずは、記憶部54のテンプレートデータベース54cから、例えば図7(a)、(b)に示すようなメインページ、及びリンクページの基となるテンプレートのデータを読み出して取り込むようにされる。そして、メインページについては、画像領域AR1に対して、地図データベース54bから取り込んだ地域範囲の地図画像データをレイアウトさせる。そのうえで、この地図画像に対して、A街、B街、C街、D街の位置をそれぞれ示す表示を付加する。
コンテンツ作成処理部52は、送信されてきた画像データの位置情報を、取り込んだ地図情報と照らし合わせるという処理を行う。これにより、画像データの位置情報が、A街、B街、C街、D街の4つの街のいずれかの地域に含まれることを認識できる。上記画像領域AR1におけるA街、B街、C街、D街の位置をそれぞれ示す表示は、この認識結果に基づいて作成できる。また、この認識結果に基づき、画像領域AR2における各見出しのタイトルも、先に説明したように、「×× 旅行記録」という雛形文字列における「××」の部分に対して、「A街」、「B街」、「C街」、「D街」の文字を挿入するようにしてテンプレートを記述することで作成できる。また、この見出しごとに張られるリンク情報も、テンプレートに対して記述するようにされる。
また、図7(b)のリンクページについては、先ず、画像領域AR3に対して、送信されてきた画像データの画像を貼り付けるための記述をテンプレートに対して行う。また、画像領域AR4については、画像領域AR3に貼り付けた画像1枚ごとに応じたコメント欄を記述する。このときに、例えば画像データのメタデータ、若しくは地図情報と画像データの位置情報との関係から認識される情報内容を利用して、自動入力が可能な箇所については、予め記述しておくようにされる。図7(b)の場合であれば、画像ごとのコメント欄において「A街 日付け」と記載されている部分は、この自動入力が行われる箇所である。A街であるということは、上記したような認識結果により得られる情報である。また、日付けに関しては、実際には、対応する画像の撮影日が表示されるが、この情報は、画像データのメタデータ部に格納される撮影日時の情報から得ることができる。
【0064】
この場合、上記ステップS208により作成されたWebページとしてのコンテンツ情報は、ステップS209としての手順により、その実体のデータをPC2に対して送信するようにされる。Webページは、本来はユーザのPC上などで作成し、あらためてWebコンテンツサーバなどにアップロードするものとされ、ブログのようにして、サーバ側が作成段階から管理するものではない。このことに応じて、Webコンテンツ作成サーバ3Aは、Webコンテンツを成すWebページの作成支援のみの機能を有するもので、ブログサーバ3のようにして、Web上での閲覧のために作成されたコンテンツの管理までを行うものではない。このことに応じて、上記ステップS209によっては、作成したコンテンツのデータの実体を送信するようにしているものである。
ユーザは、上記のようにして自動作成され、Webコンテンツ作成サーバ3AからPC2に送信されてきたWebページのデータを利用して、Webコンテンツを作成する。
【0065】
なお、本願発明は、これまでに説明した実施の形態としての構成に限定されるものではない。例えば、本願発明としては、画像データに対して位置情報を付加するための手法としては、特に問わないものであり、例えば編集作業により、撮影記録を行った後の画像データに対して位置情報を付加することも考えられる。また、位置情報が付加される画像データとしては、必ずしもその画像データとしての実体部分の内容が、撮像により得られたものである必要はなく、画像データとしての形式を有するものを一般に適用できる。
また、自動作成するWebコンテンツとしても、例えば図5、図7以外の多様な内容を考えることができる。これに伴い、自動作成されるコンテンツ情報としては、画像データに付加される位置情報に基づくものであれば、Webコンテンツ以外の形式による情報であって良い。
また、上記実施の形態では、図10,図11から分かるように、コンテンツ情報を自動作成するのにあたり、ユーザが操作するPCでは、画像データを取り込んでサーバに送信する役割を与え、サーバ側でコンテンツ作成処理、メタデータ処理、及び地図データベースに対する検索を行っている。しかしながら、例えば、コンテンツ作成処理機能はPCに与えるようにして、サーバではメタデータ処理と、PCからの検索要求に応じた地図データベースの検索のみを行うようにすることも考えられる。このような構成は、本願発明としての情報処理装置の構成を、複数の装置に対して分割して与えているものとしてみることができる。このようにして本発明の概念としては、例えば図10,図11に示される機能部位の処理をどこまでPC側に実行させるのかについては特に制限がないものである。
また、本願発明に対応する構成として、例えば、PCに地図データベースを実装すれば、図10、図11に示される全ての機能部位をPC側で完結して行えるように構成することも可能である。しかしながら、実施の形態のようにして、コンテンツ作成処理、メタデータ処理、及び地図データベース検索をサーバ側の機能としているのは、ユーザが操作するPC側において必要とされる機能をできるだけ簡易で汎用性のあるものにしたほうがよいという理由からである。例えば実施の形態にあっても、PCのユーザは、Webブラウザという、現状であればPCに一般的にインストールされるアプリケーションを利用している。このことは、特にコンテンツ作成専用のアプリケーションなどを用意しなくとも、簡単にコンテンツの自動作成が行えるようになっていることを意味する。また、コンテンツ作成側にとっても、例えばコンテンツ作成機能について改良を施そうとしたときには、サーバ側においてのみプログラムの更新やハードウェアの増強を行えばよいことになり、運営負担の軽減や、設計自由度が高いなどの効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態に対応する撮像装置と、GPS衛星とから成るシステム構成を模式的に示す図である。
【図2】実施の形態において使用される画像データの構造例を模式的に示す図である。
【図3】実施の形態に対応する撮像装置の構成例を示す図である。
【図4】実施の形態としてのブログのリンクページ自動作成に応じた、装置間における手順を模式的に示す図である。
【図5】実施の形態により作成されるブログの内容例を示す図である。
【図6】実施の形態としてのWebページ自動作成に応じた、装置間における手順を模式的に示す図である。
【図7】実施の形態により作成されるWebページの内容例を示す図である。
【図8】実施の形態に応じたパーソナルコンピュータ(PC)の構成例を示す図である。
【図9】実施の形態に応じたブログサーバ、Webコンテンツ作成サーバの構成例を示す図である。
【図10】実施の形態としてのブログリンクページ自動作成のための処理手順例を示す図である。
【図11】実施の形態としてのWebページ自動作成のための処理手順例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
1 撮像装置、2 パーソナルコンピュータ(PC)、3 ブログサーバ、3A Webコンテンツ作成サーバ3A、11 撮像部、12 ビデオ圧縮処理部、13 収音部、14 オーディオ圧縮部、15 多重化処理部、16 バッファ部、17 ストレージ部、18 カメラ制御部、19 オーディオ制御部、20 管理情報制御部、21 移動検出部、22 ユーザインターフェイス制御部、23 ビデオ制御部、24 データインターフェイス、31 CPU、32 ROM、33 RAM、34 HDD、34a Webブラウザ、35 操作入力処理部、36 表示出力処理部、37 メディアドライブ、38 データインターフェイス、39 ネットワークインターフェイス、40 内部バス、41 操作デバイス、42 表示デバイス、50 制御部、51 ネットワークインターフェイス、52 コンテンツ作成処理部、53 メタデータ処理部、54 記憶部、54a ブログデータベース、54b 地図データベース、54c テンプレートデータベース、55 内部バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
付加情報として少なくとも位置情報が付加される画像情報を取得する画像情報取得手段と、
地図情報を保持する地図情報保持手段と、
コンテンツ情報の雛形となる雛形情報を保持する雛形情報保持手段と、
上記地図情報を成す情報のうちから、上記画像情報取得手段により取得された上記画像情報に付加する位置情報に対応するものとされる情報を取得する地図情報取得手段と、
上記雛形情報を基として、少なくとも上記地図情報取得手段により取得した情報を利用することでコンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
上記画像情報取得手段は、所定のマークアップ言語の記述により再生出力態様が指定されるコンテンツ情報を作成するためのユーザインターフェイス機能を有するコンテンツ情報作成用ユーザインターフェイス手段から転送される画像情報を取得するようにされるとともに、
さらに、上記コンテンツ情報作成手段が作成したコンテンツ情報を、上記コンテンツ情報作成用ユーザインターフェイス手段に対して転送する、コンテンツ転送手段を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
上記画像情報取得手段は、所定のマークアップ言語の記述により再生出力態様が指定されるコンテンツ情報を作成するためのユーザインターフェイス機能を有するコンテンツ情報作成用ユーザインターフェイス手段から転送される画像情報を取得するようにされ、
上記コンテンツ情報作成手段は、上記コンテンツ情報作成用ユーザインターフェイス手段により作成されるコンテンツ情報をリンク元としてリンクが張られるべきリンク先のコンテンツ情報を作成するとともに、
さらに、上記コンテンツ情報作成手段が作成したコンテンツ情報についてのリンク先アドレスを、上記コンテンツ情報作成用ユーザインターフェイス手段に対して転送する、アドレス転送手段を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
付加情報として少なくとも位置情報が付加される画像情報を取得する画像情報取得手順と、
地図情報保持手段に保持させている地図情報を成す情報のうちから、上記画像情報取得手順により取得された上記画像情報に付加する位置情報に対応するものとされる情報を取得する地図情報取得手順と、
雛形情報保持手段により保持させている情報であって、コンテンツ情報の雛形となる雛形情報を基として、少なくとも上記地図情報取得手順により取得した情報を利用することでコンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成手順と、
を実行するように構成されていることを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
付加情報として少なくとも位置情報が付加される画像情報を取得する画像情報取得手順と、
地図情報保持手段に保持させている地図情報を成す情報のうちから、上記画像情報取得手順により取得された上記画像情報に付加する位置情報に対応するものとされる情報を取得する地図情報取得手順と、
雛形情報保持手段により保持させている情報であって、コンテンツ情報の雛形となる雛形情報を基として、少なくとも上記地図情報取得手順により取得した情報を利用することでコンテンツ情報を作成するコンテンツ情報作成手順と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−213385(P2007−213385A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−33655(P2006−33655)
【出願日】平成18年2月10日(2006.2.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】