説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム

【課題】 ユーザからの設定を変更することなく、仮想サーバリソースの入れ替え等を行うことが可能な仕組みを提供すること
【解決手段】 サーバ装置のリソースを使用してサーバを構築する情報処理装置であって、サーバの構成を示すサーバテンプレートをグループ化して管理し、前記グループに対して、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかを設定し、ユーザからサーバテンプレートグループを示す情報を含むサーバ構築依頼を受け付けると、前記サーバ構築依頼から特定されるサーバテンプレ−トグループに属するサーバテンプレートのうち、前記設定されたサーバテンプレートを用いて、サーバを構築することを特徴とする情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバリソースの管理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、1台のサーバをあたかも複数台のコンピュータであるかのように論理的に分割し、それぞれを独立して動作させたり、逆に、複数のサーバを統合して1台のコンピュータであるかのように動作させる仮想化が行われている。
【0003】
このような仮想化技術を用いることで、複数のサーバを個別に運用する場合に比べパフォーマンスの向上や、運用負荷の軽減が可能となる。
【0004】
また、このような仮想化技術を前提として、複数のコンピュータ資源を1つのコンピュータ資源とみなし、ユーザから要求のあった分だけ動的に別のシステムに割り当てるプロビジョニングが行われている。
【0005】
このプロビジョニングにより、障害時や急激な需要の増加といったケースにもサービスレベルを下げることなく、迅速に対応が可能となる。
【0006】
特許文献1には、このような仮想化技術におけるサーバリソースの管理方法が開示されている。
【0007】
また、仮想化されたリソースをユーザに提供する際には、ユーザからサーバテンプレートの指定を受け、当該テンプレートにより特定されるリソースを提供する形態がとられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−61278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、ユーザからサーバテンプレートの指定を受け、当該テンプレートにより特定されるリソースを提供する形態において、例えばサーバテンプレートにより特定されるリソースについて、パッチ対応等のために入れ替えをする必要が生じた場合には、あらためてユーザからの指定を変更する必要が生じてしまう。
【0010】
そこで、本発明では、ユーザからの設定を変更することなく、上記のようなリソースの入れ替え等を行うことが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、サーバ装置のリソースを使用してサーバを構築する情報処理装置であって、サーバの構成を示すサーバテンプレートをグループ化して管理するサーバテンプレートグループ管理手段と、前記サーバテンプレート管理手段で管理されるグループに、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかを設定するテンプレート設定手段と、ユーザからサーバテンプレートグループを示す情報を含むサーバ構築依頼を受け付ける構築依頼受付手段と、前記構築依頼受付手段で受け付けたサーバ構築依頼から特定されるサーバテンプレ−トグループに属するサーバテンプレートのうち、前記テンプレート設定手段により設定されたサーバテンプレートを用いて、サーバを構築するサーバ構築手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、サーバ装置のリソースを使用してサーバを構築する情報処理装置における情報処理方法であって、前記情報処理装置のサーバテンプレートグループ管理手段が、サーバの構成を示すサーバテンプレートをグループ化して管理するサーバテンプレートグループ管理工程と、前記情報処理装置のテンプレート設定手段が、前記サーバテンプレート管理工程で管理されるグループに、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかを設定するテンプレート設定工程と、前記情報処理装置の構築依頼受付手段が、ユーザからサーバテンプレートグループを示す情報を含むサーバ構築依頼を受け付ける構築依頼受付工程と、前記情報処理装置のサーバ構築手段が、前記構築依頼受付工程で受け付けたサーバ構築依頼から特定されるサーバテンプレ−トグループに属するサーバテンプレートのうち、前記テンプレート設定手段により設定されたサーバテンプレートを用いて、サーバを構築するサーバ構築工程と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、サーバ装置のリソースを使用してサーバを構築する情報処理装置において実行されるプログラムであって、前記情報処理装置を、サーバの構成を示すサーバテンプレートをグループ化して管理するサーバテンプレートグループ管理手段と、前記サーバテンプレート管理手段で管理されるグループに、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかを設定するテンプレート設定手段と、ユーザからサーバテンプレートグループを示す情報を含むサーバ構築依頼を受け付ける構築依頼受付手段と、前記構築依頼受付手段で受け付けたサーバ構築依頼から特定されるサーバテンプレ−トグループに属するサーバテンプレートのうち、前記テンプレート設定手段により設定されたサーバテンプレートを用いて、サーバを構築するサーバ構築手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザからの設定を変更することなく、上記のようなリソースの入れ替え等を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示すシステム構成図である
【図2】クライアントPC101、管理者端末102、プロビジョニングサーバ103、仮想化管理サーバ104に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成の一例を示す図である
【図3】クライアントPC101からプロビジョニングサーバ103に対してシステム構築依頼があった場合の処理を示すフローチャートである
【図4】図3に示すフローチャートにおけるステップS104のキューイング処理の詳細を示すフローチャートである
【図5】図4に示すフローチャートにおけるステップS204のプロビジョニング処理の詳細を示すフローチャートである
【図6】プロビジョニングサーバ103におけるサーバテンプレートグループに属するサーバテンプレートの入替処理を示すフローチャート
【図7】ユーザからWeb/APサーバとDBサーバにより構成されるシステムの構築が依頼された場合のサーバリソース管理方法を模式的に示す図である
【図8】サーバテンプレートグループの管理を模式的に示す図である
【図9】サーバテンプレートグループを示すテーブルである
【図10】クライアントPC101に表示されるシステムテンプレートの選択を受け付ける画面の一例である
【図11】キューイング処理を模式的に説明する図である
【図12】プロビジョニングサーバ103の機能構成を示す機能ブロック図である
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0018】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、クライアントPC101、管理者端末102、プロビジョニングサーバ103、仮想化管理サーバ104を備え、各端末はそれぞれネットワーク105を介して通信可能に接続されている。
【0019】
以下、図2を用いて、図1に示したクライアントPC101、管理者端末102、プロビジョニングサーバ103、仮想化管理サーバ104に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成の一例について説明する。
【0020】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0021】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0022】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0023】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0024】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0025】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0026】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0027】
次に図3を用いて、本発明の実施形態においてクライアントPC101からプロビジョニングサーバ103に対してシステム構築依頼(仮想化されたサーバリソースの提供要求)があった場合の処理について説明する。
【0028】
なお、図3のフローチャートで示すステップS101〜S102の処理については、クライアントPC101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0029】
また、ステップS103〜S104の処理については、プロビジョニングサーバ103のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0030】
ステップS101では、クライアントPC101のCPU201は、ユーザからの構築依頼を受け付ける。
【0031】
具体的には、クライアントPC101に表示されるシステムテンプレート一覧画面(図10)から、いずれかのシステムテンプレートの選択を受け付ける。
【0032】
なお、選択されるシステムテンプレートには、プロビジョニングサーバ103で管理されるサーバテンプレートグループを示す情報が含まれる。
【0033】
ステップS102では、クライアントPC101のCPU201は、ステップS101で受け付けた構築依頼を、プロビジョニングサーバ103に対して送信する。
【0034】
ステップS103では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS102でクライアントPC101から送信された構築依頼を受信する。
【0035】
ステップS104では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、キューイング処理を実行する。なお、キューイング処理の詳細については、図4に示すフローチャートを用いて後述する。
【0036】
図4は、図3のフローチャートにおけるステップS104のキューイング処理の詳細を示すフローチャートである。
【0037】
なお、図4のフローチャートで示す処理は、プロビジョニングサーバ103のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0038】
ステップS201では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS103で受信した構築依頼に対して一意のタスクIDを発行し割り当てる。
【0039】
ステップS202では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS201で割り当てたIDを共通変数へ順にキューイングする(キューイング配列の末尾に格納する)。
【0040】
ステップS203では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS202でキューイングされたIDがキューの先頭にあるか否かを判断する。
【0041】
キューの先頭にあると判断された場合(ステップS203:YES)は、処理をステップS204に移行する。
【0042】
キューの先頭にはないと判断された場合(ステップS203:NO)は、キューの先頭に来るまで待機する(なお、プロビジョニングサーバ103の処理としては、キューの先頭にあるIDで特定される構築依頼についてステップS204以降の処理を順次実行する)。
【0043】
ステップS204では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS103で受信した構築依頼に対して、プロビジョニング処理を実行する。なお、プロビジョニング処理の詳細については、図5に示すフローチャートを用いて後述する。
【0044】
ステップS205では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS204においてプロビジョニング処理が実行された構築依頼のIDをキューから削除する。この削除処理により、キューの2番目に位置していたIDがキューの先頭となる。
【0045】
図11は、図4のフローチャートに示すキューイング処理について模式的に示す図である。
【0046】
クライアントPC101から構築依頼が送信されると、当該構築依頼に対してIDが発行され、当該構築依頼はキューの末尾に格納される。なお、キューイング処理は、プロビジョニングサーバ103における単一の処理インターフェースで実行される。
【0047】
そして、キューの先頭にきた構築依頼に対して、プロビジョニングサーバ103にて処理が実行される。
【0048】
以上のキューを用いた処理を実行することにより、クライアントPC101から同時に複数のプロビジョニング処理の依頼(構築依頼)があった場合にも、複数システムの構築の同時並行を避けることが可能となる。
【0049】
そして、同時並行処理を避けることが可能となることで、構築に必要なリソースの過不足の判断や、構築中に障害が発生した場合のリカバリ処理などの際に適切な対応が可能となる。
【0050】
図5は、図4のフローチャートにおけるステップS204のプロビジョニング処理の詳細を示すフローチャートである。
【0051】
なお、図5のフローチャートで示す処理は、プロビジョニングサーバ103のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0052】
ステップS301では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS103で受信した構築依頼について当該依頼内容での構築が可能か否かを判断する。
【0053】
具体的には、ハイパーバイザのリソース(ハイパーバイザ上にシステム構築に十分なCPUやメモリなどのリソースがあるか否か)や、仮想ディスクに十分な空き容量があるか、仮想LANの空きがあるか(構築しようとするシステムに十分なIPアドレスがあるか否か)等を確認する。
【0054】
ステップS302では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS301で構築が可能であると判断されると、ロードバランサ等の設定を行う。
【0055】
ステップS303では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、NAS(Network Attached Storage)の設定を行う。
【0056】
ステップS304では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、サーバの構築を行う。
以下、ステップS304の具体的な処理について説明する。
【0057】
プロビジョニングサーバ103は、ステップS104で受信したシステムテンプレートから、当該システムテンプレートに含まれるサーバテンプレートグループを特定する情報を取得する。
【0058】
そして、サーバテンプレートグループを特定する情報に従い、プロビジョニングサーバ103に記憶されたサーバテンプレートグループを特定し、当該グループに設定されたデプロイするサーバを用いて、依頼されたシステムを構築する。
【0059】
ここで、図7、図8、図9を用いて、ステップS304の詳細を説明する。
【0060】
図7に示す例は、ユーザからWeb/APサーバとDBサーバにより構成されるシステムの構築が依頼されたケースを示す図である(ユーザにより指定されたシステムテンプレートにサーバテンプレートグループとして「WebAp01」および「DB01」が含まれるケースである)。
【0061】
ユーザからポータルサイトを介して、Web/APサーバとDBサーバにより構成されるシステムテンプレートが選択され、当該システムテンプレートがプロビジョニングサーバ103に送信されると、プロビジョニングサーバ103は、当該システムテンプレートの内容に従い、システムの構築を行う。
【0062】
プロビジョニングサーバ103では、サーバの種別毎にサーバテンプレートグループが作成されてあり(図9)、当該サーバテンプレートグループ毎に、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかが設定されている。
【0063】
図9の例では、クライアントPC101から指定されたシステムテンプレートに含まれる「WebAp01」というサーバテンプレートグループには、「A001」と「A002」の2つのサーバテンプレートが属している。
【0064】
そして、図7〜図9にあるように、「WebAp01」というサーバテンプレートグループについては、「A001」のサーバテンプレートを用いてサーバを構築するよう設定されている。
【0065】
なお、グループ内のいずれのテンプレートを用いてサーバの構築をするかについては、グループに対して設定される。
【0066】
そのため、プロビジョニングサーバ103は、「A001」のサーバテンプレートを用いてサーバを構築することで、クライアントPC101から選択されたシステムが構築される。
【0067】
なお、「DB01」のサーバテンプレートグループには、「C001」のサーバテンプレートのみが属しているため、プロビジョニングサーバ103は、当該サーバテンプレートを用いてサーバを構築することで、クライアントPC101から選択されたシステムの構築を行う。
【0068】
ステップS305では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ファイアウォールの設定を行う。
【0069】
ステップS306では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、その他メールゲートウエイの利用フラグ(利用予定の有無)の設定など、各種の設定を行う。
【0070】
なお、本実施形態においては、ステップS302、S303、S305、S306において各事項の設定を行っているが、設定事項についてはこれらに限られるものではなく、また全ての事項の設定が必須ではなく、仮想サーバの構築に必要な設定が行われれば、いずれの設定を行うように構成されていてもよい。
【0071】
図6は、プロビジョニングサーバ103におけるサーバテンプレートグループに属するサーバテンプレートの入替処理を示すフローチャートである。
【0072】
なお、図6のフローチャートで示す処理は、プロビジョニングサーバ103のCPU201が所定のプログラムを読み出して実行する処理である。
【0073】
ステップS401では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、管理者端末102からの指示に従い、サーバテンプレートを作成する。
【0074】
なお、サーバテンプレートは、ポータルサイトを介してユーザから選択されるシステムテンプレートを構成する情報であり、システムテンプレートを構成する各サーバのモデルとなる構成を示す情報である。
【0075】
ステップS402では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS401で作成したサーバテンプレートを管理者端末102からの指示に従い、サーバテンプレートグループへ追加する。
【0076】
なお、同一のテンプレートを複数のグループに登録することも可能である。例えば、OSに関する情報のみが入ったテンプレートについては、Webサーバとして機能するサーバやDBサーバとして機能するサーバを構築することが可能である。
【0077】
そのため、このようなテンプレートについては、複数のグループに登録することが可能である。
【0078】
ステップS403では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、サーバテンプレートグループに登録されたサーバテンプレートのうち、いずれのテンプレートを用いてサーバを構築するのかを当該サーバテンプレートグループに設定する。
【0079】
なお図6に示す処理は、サーバテンプレートの入替処理であるため、ステップS402で追加されたサーバテンプレートを用いてサーバ構築するよう設定する。
【0080】
ステップS404では、プロビジョニングサーバ103のCPU201は、ステップS403でサーバ構築の際に用いるテンプレートとして設定されなかったサーバテンプレートを削除する。
【0081】
以上説明した処理を実行することで、クライアントPC101から選択されるシステムテンプレートにおいて、サーバ種別毎(サーバテンプレート毎)のグループを選択させることで、例えば、パッチ対応などでサーバの入替が必要となった場合であっても、ユーザはポータルからの設定変更をすることなく、サービスの提供を受けることが可能となる。
【0082】
すなわち、ユーザによる設定は、サーバテンプレートグループを指定しているのであり、当該グループに属するサーバテンプレートを入れ替えることで、ユーザからの設定を変更することなく、サーバテンプレートの入れ替えが可能となる。
【0083】
図12は、本発明の実施形態におけるプロビジョニングサーバ103の機能構成を示す機能ブロック図である。
【0084】
サーバテンプレートグループ管理部1201は、サーバテンプレートをグループ化して管理する機能を有する。具体的には、図9に示すテーブルを管理する。
【0085】
テンプレート設定部1202は、サーバ構築部1204がサーバを構築する際に、サーバテンプレートグループ管理部1201が管理するグループ内のいずれのサーバテンプレートを用いるかの設定をする機能を有する。
【0086】
構築依頼受付部1203は、クライアントPC101からポータルサイトを経由して(図10に示す画面を介して)、システムテンプレ−トの選択を受け付ける機能を有する。
【0087】
サーバ構築部1204は、構築依頼受付部1203が受け付けたシステムテンプレートに基づき、サーバの構築をする機能を有する。
【0088】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0089】
また、本発明におけるプログラムは、図3〜図6の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは図3〜図6の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0090】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0091】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0092】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0093】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0094】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0095】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0096】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0097】
101 クライアントPC
102 管理者端末
103 プロビジョニングサーバ
104 仮想化管理サーバ
105 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置のリソースを使用してサーバを構築する情報処理装置であって、
サーバの構成を示すサーバテンプレートをグループ化して管理するサーバテンプレートグループ管理手段と、
前記サーバテンプレート管理手段で管理されるグループに、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかを設定するテンプレート設定手段と、
ユーザからサーバテンプレートグループを示す情報を含むサーバ構築依頼を受け付ける構築依頼受付手段と、
前記構築依頼受付手段で受け付けたサーバ構築依頼から特定されるサーバテンプレ−トグループに属するサーバテンプレートのうち、前記テンプレート設定手段により設定されたサーバテンプレートを用いて、サーバを構築するサーバ構築手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
ユーザからの指示に従いサーバテンプレートを作成するサーバテンプレート作成手段と、
前記サーバテンプレート作成手段で作成されたサーバテンプレートを、前記サーバテンプレートグループ管理手段で管理されるグループに追加するサーバテンプレート追加手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記サーバテンプレートグループ管理手段で管理されるグループから、サーバテンプレートを削除するサーバテンプレート削除手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
サーバ装置のリソースを使用してサーバを構築する情報処理装置における情報処理方法であって、
前記情報処理装置のサーバテンプレートグループ管理手段が、サーバの構成を示すサーバテンプレートをグループ化して管理するサーバテンプレートグループ管理工程と、
前記情報処理装置のテンプレート設定手段が、前記サーバテンプレート管理工程で管理されるグループに、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかを設定するテンプレート設定工程と、
前記情報処理装置の構築依頼受付手段が、ユーザからサーバテンプレートグループを示す情報を含むサーバ構築依頼を受け付ける構築依頼受付工程と、
前記情報処理装置のサーバ構築手段が、前記構築依頼受付工程で受け付けたサーバ構築依頼から特定されるサーバテンプレ−トグループに属するサーバテンプレートのうち、前記テンプレート設定手段により設定されたサーバテンプレートを用いて、サーバを構築するサーバ構築工程と、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
サーバ装置のリソースを使用してサーバを構築する情報処理装置において実行されるプログラムであって、
前記情報処理装置を、
サーバの構成を示すサーバテンプレートをグループ化して管理するサーバテンプレートグループ管理手段と、
前記サーバテンプレート管理手段で管理されるグループに、グループ内のいずれのサーバテンプレートを用いてサーバを構築するかを設定するテンプレート設定手段と、
ユーザからサーバテンプレートグループを示す情報を含むサーバ構築依頼を受け付ける構築依頼受付手段と、
前記構築依頼受付手段で受け付けたサーバ構築依頼から特定されるサーバテンプレ−トグループに属するサーバテンプレートのうち、前記テンプレート設定手段により設定されたサーバテンプレートを用いて、サーバを構築するサーバ構築手段として機能させることを特徴とするプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−141698(P2012−141698A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292836(P2010−292836)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)