説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラム

【課題】複数種類の用紙同士を熱融着する場合における組合せを考慮したトナー付着を可能とする。
【解決手段】用紙の種類の組み合わせ毎に、トナーを付着させる量に関する条件を管理する組合条件管理手段と、トナーを付着させる用紙の種類の組み合わせの指定を受け付ける組合指定受付手段と、前記組合指定受付手段により指定された用紙の種類の組み合わせを用いて、前記組合条件管理手段により管理されるトナーの付着量に関する条件から、用紙の種類の組み合わせに対応する条件抽出手段と、印刷用紙の特定情報を含む印刷データへの印刷指示の受付手段と、該受付手段により受け付けた印刷データに対して、当該印刷データに含まれる情報により特定された用紙と、用紙種類の組み合わせのうち当該特定された用紙とは別の用紙とを熱融着させるページには、前記抽出された条件に応じたトナーを付着させる追加の印刷データを付加する印刷指示生成手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
トナーを用いた熱融着技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から用紙に付着したトナーに対して加熱加圧することにより複数の用紙を融着させる技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、ユーザが指定可能な項目を多くしつつ、通常状態では製本が分離せず、必要な場合にシートが製本から分離できるようにすることを可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−111025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1では、複数種類の用紙を熱融着する場合について、その融着する組み合わせに応じたトナー量を調整することができない。
【0006】
つまり、例えば、コート紙、上質紙、ノーカーボン紙などの種類の異なる用紙同士を融着する場合における、組み合わせ毎の望ましいトナー付着量を調整するということについては何らの開示もなされていない。
【0007】
そこで、本発明は上記課題を解決するものであり、複数種類の用紙同士を熱融着する場合における組合せを考慮したトナー付着を可能とする印刷システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、印刷データの内容を印刷させると共に熱融着をするために用いられるトナーを付着させる印刷の指示の生成を行う情報処理装置であって、用紙の種類の組み合わせ毎に、トナーを付着させる量に関する条件を管理する組合条件管理手段と、トナーを付着させる用紙の種類の組み合わせの指定を受け付ける組合指定受付手段と、前記組合指定受付手段により指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせを用いて、前記組合条件管理手段により管理されるトナーを付着させる量に関する条件から、当該指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせに対応する条件を抽出する抽出手段と、印刷する用紙を特定する情報を含む印刷データに対する印刷指示を受け付ける印刷指示受付手段と、前記印刷指示受付手段により受け付けた印刷データに対して、当該印刷データに含まれる印刷する用紙を特定する情報により特定された用紙と、前記組合指定受付手段により指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせのうち当該特定された用紙とは別の用紙とを熱融着させるページには、前記抽出手段により抽出されたトナーを付着させる量に関する条件に応じたトナーを付着させる追加の印刷データを付加する印刷指示生成手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数種類の用紙同士を熱融着する場合における組合せを考慮したトナー付着が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】印刷システムのブロック図である。
【図2】クライアント端末100の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における印刷設定画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態における印刷データ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】トナーを付着する濃度による条件を管理している組合せ管理テーブルの例である。
【図7】トナーを塗布する領域の面積の大きさによる条件を管理している組合せ管理テーブルの例である。
【図8】トナーを塗布する領域の数による条件を管理している組合せ管理テーブルの例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0012】
図1は、印刷システムのブロック図である。
【0013】
印刷システム(情報処理システム)は、クライアント端末(情報処理装置)100とプリンタ(印刷装置)110とが通信回線120を介して通信可能に接続されている。通信回線は、LANやインターネットなどである。なお、クライアント端末は、携帯端末(PDAや携帯電話などの電子機器)でもよい。
【0014】
また、トナー熱融着機(熱圧着装置)130は、プリンタで印刷された用紙に付着しているトナーに対して熱と圧力を加えることにより用紙を融着させるための装置である。例えば、実用新案登録番号第3163638号公報に掲載されているトナー熱圧着装置のようなものである。
【0015】
図2は、クライアント端末100の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。クライアント端末100は、CPU21、RAM22、ROM23、通信アダプタ24、ディスプレイアダプタ25、キーボード26、マウス27、HDD(ハードディスク装置)28、DVD−RW29を有し、これらがシステムバス20で接続されている。
【0016】
CPU21は、RAM22やROM23に格納されているプログラムやデータを用いてコンピュータ全体の制御を行うと共に後述の各処理を実行する。
【0017】
RAM22は、HDD28やDVD−RWドライブ29からロードされたプログラムやデータを一時的に記録するエリアを備えている。また、RAM22は、通信アダプタ24を介して外部装置から受信したプログラムやデータ、CPU21が各種の処理を実行する際に用いるワークエリアも備えている。
【0018】
ROM23は、ブートプログラムやPC端末100を構成する各ハードウェア装置についての設定データなどを格納する。
【0019】
通信アダプタ24は、クライアント端末100を通信回線120に接続するためのインタフェース部として機能し、通信アダプタ24を介してクライアント端末100は、外部機器(例えば、プリンタ110)と通信回線120を介してデータ通信を行うことができる。通信アダプタ24の種類は問わない。
【0020】
ディスプレイアダプタ25は、CRTや液晶ディスプレイなどに接続し、CPU21の処理結果(例えば、後述する印刷設定画面)を画像や文字などで表示することができる。
【0021】
26、27はそれぞれキーボード、マウスで入力装置の典型例であり、CPU21に対して各種の指示を入力するためのユーザインターフェースとして機能する。なお、入力装置の種類はこれらに限定されない。
【0022】
HDD(ハードディスク装置、記憶部)28は、OS(オペレーティングシステム)、文書作成プログラム、プリンタドライバ及び後述するテーブルデータを保存する。プリンタドライバは、一又は複数色のトナーにより用紙にトナー画像を形成すると共に、かつ前記一又は複数色のトナーの中から選択されたトナーにより接着用のトナー層を形成するプリンタ(印刷装置)110の情報を格納している。テーブルデータは、接着条件も記憶している。ここで、「接着条件」とは、接着用のトナーの色、紙種、前記接着用のトナーの塗布位置、塗布方向、塗布模様、及び、印刷枚数をパラメータとして複数枚のシートの接着を維持するための条件である。なお、本実施例では、パラメータは、穴開きの有無、穴の数及び穴の配置を更に含む。
【0023】
DVD−RWドライブ29で、CD−ROM等に記録されたプログラムやデータを読み出して、RAM22やHDD28に出力する。
【0024】
クライアント端末100は、これらインストールされたオペレーションシステムや各プログラムをRAM22に読み出し、文書を作成した後、文書を印刷する場合は、プリンタドライバを介して通信回線120経由でプリンタ110に印刷情報(印刷データ)を送信する。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態における印刷設定画面の一例を示す図である。
【0026】
印刷設定画面3には、従来からある印刷設定の他に、トナー付着の設定を行う領域31が表示されている。
【0027】
領域31内には、強弱付着の設定を行う領域311、テキスト付着の設定を行う領域312、中とじ付着の設定を行う領域313が表示されている。
【0028】
これから印刷処理を実行しようとするユーザは、領域31内の任意の設定を行うことで、これから印刷しようとする印刷ファイル(文書ファイル、画像ファイル等どのようなファイルであってもよい。)の印刷データに、この印刷データとは別にプリンタにおいてトナーを付着させるための追加の印刷データを付加することができるようになる。
【0029】
ユーザは、まず、領域311内からトナーを付着する方法として「通常」と「用紙組合」から選択する。
【0030】
本実施の形態では、「通常」が選択された場合は、予め定められた場所に定められたトナー付着を行わせるための追加の印刷データが付加されることとなる。
【0031】
一方、「用紙組合せ」が選択された場合は、ユーザは、更に選択肢312から用紙の組み合わせを選択する。用紙の種類としては、例えば、「コート紙」、「上質紙」、「ノーカーボン紙」があるのでこれらの組み合わせが表示される。また、異なる種類ではなく同じ種類の組み合わせを指定することができても良い。
【0032】
次に、ユーザは、選択肢313から今回の印刷ファイルを印刷する用紙の種類を選択する。
【0033】
また、ユーザは、選択肢314からトナーを塗布する量を調整するページを指定することができる。ここの選択肢からの指定は任意であり、「指定しない」が選択された場合は、デフォルトのページを調整することとなる。
【0034】
以上、説明した設定を指定して印刷処理をすることにより、複数種類の用紙同士を熱融着する場合における組合せを考慮したトナー付着が可能となる。
【0035】
具体例として、2つの印刷ファイルをそれぞれ「コート紙」と「ノーカーボン紙」に印刷して、「コート紙」の最後のページと、「ノーカーボン紙」の最初のページで熱融着させるケースで説明する。
【0036】
まず、ユーザは、1つの目の印刷ファイルを印刷する際に、選択肢312から「コート紙」と「ノーカーボン紙」の組み合わせを指定する。また、選択肢313からこの印刷ファイルを印刷する用紙の種類として「コート紙」を選択する。また、選択肢314から調整するページとして「最後のページ」を指定して印刷処理を行う。
【0037】
一方、ユーザは、2つの目の印刷ファイルを印刷する際に、選択肢312から先ほどと同様に「コート紙」と「ノーカーボン紙」の組み合わせを指定する。また、選択肢313からこの印刷ファイルを印刷する用紙の種類として先ほどと異なり「ノーカーボン紙」を選択して印刷処理を行う。また、選択肢314から調整するページとして「最初のページ」を指定して印刷処理を行う。
【0038】
従って、上記設定がなされることにより、通常の用紙同士を熱融着させるために塗布するトナー量に対して「コート紙」と「ノーカーボン紙」とを熱融着するために適したトナー量に調整することが可能となる。
【0039】
そのため、例えば、通常の量のトナー量を塗布するだけでは接着力が低下してしまう用紙の組合せにおいては、接着力の低下を防ぐことができ、一方、通常の量のトナー量より少ない量でも接着力が低下しない用紙の組み合わせにおいては、トナー量を少なくすることで、トナーの消費を節約することができる。
【0040】
次に、図4および図5を用いて、本発明の実施の形態における処理の流れを説明する。
【0041】
図4は、本発明の実施の形態における印刷処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
まず、ユーザは、クライアント端末を操作して印刷したいファイルを選択する。
【0043】
S401において、クライアント端末は、ユーザにより選択された印刷ファイルを表示する。
【0044】
S402において、クライアント端末は、印刷設定画面が選択されたかを判定する。Yesの場合は、S403へ進み、Noの場合は、S401へ戻る。例えば、アプリケーション画面から「印刷」アイコン等が選択されたかを判定する。「印刷」アイコンが選択された場合、
S403において、クライアント端末は、印刷設定画面を表示する。図3に示すような印刷設定画面が表示される。なお、本実施の形態では、アプリケーション画面から「印刷」アイコン等が選択された場合におけるプリンタドライバの画面例を用いて説明しているが、この印刷設定画面は、例えばアプリケーションにアドインされているプログラムが選択された場合に表示されるものであってもよい。
【0045】
S404において、クライアント端末は、印刷設定を受け付ける。具体的には、図3に示す印刷設定画面を介して各種の印刷設定を受け付けることとなる。
【0046】
S405において、クライアント端末は、OKボタンが押下されたかを判定する。Yesの場合、S406へ進み、Noの場合、S404へ戻る。具体的には、図3に示すOKボタン32が押下されたかを判定する。OKボタン32が押下されることにより印刷指示がなされたこととなる。ここで、S405の印刷データ生成処理の詳細を、図5を用いて説明する。
【0047】
図5は、本発明の実施の形態における印刷データ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
S501において、クライアント端末は、トナー付着設定があるかを判定する。Yesの場合、S502へ進み、Noの場合、終了する。具体的には、図3のトナー付着311の領域において何らかの設定がなされているかにより判定を行う。
【0049】
S502において、クライアント端末は、所定のページにトナー付着するための印刷データを付加する。所定のページとは、トナーを用いた節融着をさせるためにトナーを付着するページのことである。本実施の形態では、予め定められたページ(例えば、1ページ目の裏面から最終ページの表面まで等)に対して付着する例としているが任意のページが指定できても良い。
【0050】
S503において、クライアント端末は、用紙組合せ指定があるかを判定する。Yesの場合、S504へ進み、Noの場合、終了する。具体的には、図3のトナー付着311の領域において「用紙組合せ」のチェックが指定されているかにより判定する。
【0051】
S504において、クライアント端末は、指定された用紙組合せを抽出する。具体的には、図3の選択肢312において選択された組合せ情報を抽出する。
【0052】
S505において、クライアント端末は、組合せ管理テーブルからトナー付着の量を調整するための条件を抽出する。なお、組合せ管理テーブルは、クライアント端末において、記憶領域内にあらかじめ登録されているものとする。また、組合せ管理テーブルは、複数種類の帳票同士を熱融着させる場合、通常のトナー付着量より多く付着させた方が良いのか、少なく付着させた方が良いのかが管理されているテーブルである。組合せ管理テーブルは、いくつかの種類があり、具体例を図6から図8を用いて説明する。従って、組合せ管理テーブルは、いずれかのクライアント端末において登録されていることとなる。
【0053】
図6は、トナーを付着する濃度による条件を管理している組合せ管理テーブルの例である。
【0054】
この例では、「上質紙」と「上質紙」の組合せが通常の濃度であるのに対して、「コート紙」と「コート紙」の組合せ、「コート紙」と「上質紙」の組合せが通常より高い濃度で塗布することを示し、「コート紙」と「ノーカーボン紙」の組合せ、「上質紙」と「ノーカーボン紙」との組合せが通常より少し高い濃度で塗布することを示し、「ノーカーボン紙」と「ノーカーボン紙」の組合せが通常より低い濃度で塗布することを示している。
【0055】
図7は、トナーを塗布する領域の面積の大きさによる条件を管理している組合せ管理テーブルの例である。
【0056】
この例では、「上質紙」と「上質紙」の組合せが通常の面積であるのに対して、「コート紙」と「コート紙」の組合せ、「コート紙」と「上質紙」の組合せが通常より広い面積で塗布することを示し、「コート紙」と「ノーカーボン紙」の組合せ、「上質紙」と「ノーカーボン紙」との組合せが通常より少し広い面積で塗布することを示し、「ノーカーボン紙」と「ノーカーボン紙」の組合せが通常より狭い面積で塗布することを示している。
【0057】
図8は、トナーを塗布する領域の数による条件を管理している組合せ管理テーブルの例である。
【0058】
この例では、「上質紙」と「上質紙」の組合せが通常の線の数であるのに対して、「コート紙」と「コート紙」の組合せ、「コート紙」と「上質紙」の組合せが通常より線を2本増やして塗布することを示し、「コート紙」と「ノーカーボン紙」の組合せ、「上質紙」と「ノーカーボン紙」との組合せが通常より線を1本増やして塗布することを示し、「ノーカーボン紙」と「ノーカーボン紙」の組合せが通常より線を1本減らして塗布することを示している。
【0059】
以上、図6から図8を用いて、組合せ管理テーブルの例を説明したが、これらはあくまでも一例であってこれに限られるものではない。従って、当然のことながら、用紙の組合せはこれ以外のものも含まれる。その場合、組合せによりトナーを塗布する量を調整するために、通常のトナー塗布量に対して、多くと塗布するのか少なく塗布するのかが定義されることとなる。
【0060】
次に、S506において、クライアント端末は、指定された印刷用紙の種類を特定する。具体的には、具体的には、図3の選択肢313において選択された用紙の種類情報を抽出する。
【0061】
S507において、クライアント端末は、調整するページ指定があるかを判定する。Yesの場合、S508へ進み、Noの場合、S509へ進む。具体的には、図3の選択肢314において「デフォルト」が選択されたか、それ以外(例えば「最後のページ」など)が選択されたかにより判定する。
【0062】
S508において、クライアント端末は、指定されたページを特定する。指定されるページはユーザによって選択されるものであり、例えば、「最初のページ」、「最後のページ」、「最初と最後のページ」などがある。
【0063】
S509において、クライアント端末は、デフォルトのページを特定する。デフォルトのページはあらかじめ指定されているページであって、例えば、「最初のページ」、「最後のページ」、「最初と最後のページ」などがある。
【0064】
S510において、クライアント端末は、S508またはS509で特定されたページの付加印刷データ(S502において付加された印刷データ)を、抽出した条件(図6から図8の条件)に従って変更する。S502において付加された印刷データは、通常のトナー量を塗布するものであるため、これを変更してトナーを塗布する量を調整するのである。
【0065】
以上、図5を用いて、S405の印刷データ生成処理の詳細を説明した。
【0066】
続いて、S407において、クライアント端末は、生成された印刷データをプリンタに送信して印刷指示を行う。
【0067】
S408において、プリンタは、印刷データを受信する。
【0068】
S409において、プリンタは、印刷データを用いて、印刷設定の内容を反映する処理を行う。
【0069】
以上の処理を経て、熱融着をするためのトナーが付着された印刷用紙が出力されることとなる。
【0070】
そして、ユーザは、印刷用紙をトナー熱融着機(熱圧着装置)を用いて熱と圧力を加えることにより用紙を融着させる。
【0071】
上述した通り、本発明によれば、複数種類の用紙同士を熱融着する場合における組合せを考慮したトナー付着が可能となる。
【0072】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0073】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0074】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0075】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0076】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0077】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0078】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0079】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。 上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0080】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0081】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0082】
100 クライアント端末
110 プリンタ
120 通信回線
130 トナー熱融着機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データの内容を印刷させると共に熱融着をするために用いられるトナーを付着させる印刷の指示の生成を行う情報処理装置であって、
用紙の種類の組み合わせ毎に、トナーを付着させる量に関する条件を管理する組合条件管理手段と、
トナーを付着させる用紙の種類の組み合わせの指定を受け付ける組合指定受付手段と、
前記組合指定受付手段により指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせを用いて、前記組合条件管理手段により管理されるトナーを付着させる量に関する条件から、当該指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせに対応する条件を抽出する抽出手段と、
印刷する用紙を特定する情報を含む印刷データに対する印刷指示を受け付ける印刷指示受付手段と、
前記印刷指示受付手段により受け付けた印刷データに対して、当該印刷データに含まれる印刷する用紙を特定する情報により特定された用紙と、前記組合指定受付手段により指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせのうち当該特定された用紙とは別の用紙とを熱融着させるページには、前記抽出手段により抽出されたトナーを付着させる量に関する条件に応じたトナーを付着させる追加の印刷データを付加する印刷指示生成手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
トナーを付着させる量に関する条件には、トナーを付着する濃度に関する条件、トナーを付着する領域の面積の大きさに関する条件、トナーを付着する領域の数に関する条件のいずれかかが含まれることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記熱融着させるページは、前記印刷データを用紙に印刷した場合における、最初または最後のいずれかのページであること、もしくは最初および最後の両方のページであることを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
印刷データの内容を印刷させると共に熱融着をするために用いられるトナーを付着させる印刷の指示の生成を行う情報処理装置における情報処理方法であって、
用紙の種類の組み合わせ毎に、トナーを付着させる量に関する条件を管理する組合条件管理ステップと、
トナーを付着させる用紙の種類の組み合わせの指定を受け付ける組合指定受付ステップと、
前記組合指定受付ステップにより指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせを用いて、前記組合条件管理ステップにより管理されるトナーを付着させる量に関する条件から、当該指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせに対応する条件を抽出する抽出ステップと、
印刷する用紙を特定する情報を含む印刷データに対する印刷指示を受け付ける印刷指示受付ステップと、
前記印刷指示受付ステップにより受け付けた印刷データに対して、当該印刷データに含まれる印刷する用紙を特定する情報により特定された用紙と、前記組合指定受付ステップにより指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせのうち当該特定された用紙とは別の用紙とを熱融着させるページには、前記抽出ステップにより抽出されたトナーを付着させる量に関する条件に応じたトナーを付着させる追加の印刷データを付加する印刷指示生成ステップと
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項5】
印刷データの内容を印刷させると共に熱融着をするために用いられるトナーを付着させる印刷の指示の生成を行う情報処理装置のおいて実行可能なプログラムであって、
用紙の種類の組み合わせ毎に、トナーを付着させる量に関する条件を管理する組合条件管理手段、
トナーを付着させる用紙の種類の組み合わせの指定を受け付ける組合指定受付手段、
前記組合指定受付手段により指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせを用いて、前記組合条件管理手段により管理されるトナーを付着させる量に関する条件から、当該指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせに対応する条件を抽出する抽出手段、
印刷する用紙を特定する情報を含む印刷データに対する印刷指示を受け付ける印刷指示受付手段、
前記印刷指示受付手段により受け付けた印刷データに対して、当該印刷データに含まれる印刷する用紙を特定する情報により特定された用紙と、前記組合指定受付手段により指定を受け付けた用紙の種類の組み合わせのうち当該特定された用紙とは別の用紙とを熱融着させるページには、前記抽出手段により抽出されたトナーを付着させる量に関する条件に応じたトナーを付着させる追加の印刷データを付加する印刷指示生成手段
として前記情報処理装置を機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−252423(P2012−252423A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−122931(P2011−122931)
【出願日】平成23年5月31日(2011.5.31)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】