情報処理装置、機器管理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラム
【課題】大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる情報処理装置、機器管理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】管理サーバ100は、所定のデータ伝送路Nを介して通信機器200が接続される装置であって、情報取得要求時に生成される通信機器200ごとの情報取得ジョブQに基づき、情報取得待ち状態の通信機器200が登録される機器リスト31Dを、所定の記憶領域に保持する保持手段31と、機器リスト31D内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が登録されているか否かを判定する判定手段21と、情報取得要求を受け付けた通信機器200が機器リスト31D内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、情報取得待ち状態の該当機器に対応する情報取得ジョブQの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段22と、を有することを特徴とする。
【解決手段】管理サーバ100は、所定のデータ伝送路Nを介して通信機器200が接続される装置であって、情報取得要求時に生成される通信機器200ごとの情報取得ジョブQに基づき、情報取得待ち状態の通信機器200が登録される機器リスト31Dを、所定の記憶領域に保持する保持手段31と、機器リスト31D内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が登録されているか否かを判定する判定手段21と、情報取得要求を受け付けた通信機器200が機器リスト31D内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、情報取得待ち状態の該当機器に対応する情報取得ジョブQの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段22と、を有することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタやMFP(Multifunction Peripheral)などの通信機能を有する管理対象機器(以下「通信機器」という)から機器情報を取得し機器管理するシステム(以下「機器管理システム」という)は、すでに知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、機器管理を行う中央制御装置が、データ通信装置を介して、管理対象である複数の画像形成装置(通信機器)から定期的に印刷枚数(機器情報)を取得するシステムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、機器管理システムが大規模化すると、管理対象である通信機器から機器情報を取得する際に、通信負荷や処理時間がかかる仕組みとなっている。
【0005】
近年、企業のグローバル化が進んでおり、これらの企業では、導入した機器管理システムにおいて、数千台や数万台といった多くの通信機器を一元管理できることが望まれている。このような環境下では、例えば、通信機器からの取得情報を共通化し、情報取得処理を効率よく実行することが求められるが、通信機器が有する機器情報は多くの情報種が存在し、通信機器から取得したい機器情報が、必ずしも機器共通の情報種とは限らない。
【0006】
よって、機器管理システムでは、同じ通信機器に対して、取得する情報種ごとに異なる情報取得処理を実行することになる。そのため、多くの通信機器を対象とする機器管理システムでは、度重なる情報取得処理の実行により、通信負荷や処理時間がかかってしまう。
【0007】
このように、機器管理システムでは、多くの通信機器を管理対象とする大規模なシステムであっても、通信負荷や処理時間が軽減可能なサービスの実現が望まれている。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる情報処理装置、機器管理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、所定のデータ伝送路を介して通信機器が接続される情報処理装置であって、前記通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段と、前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段と、を有している。
【0010】
このような構成によって、本発明に係る情報処理装置は、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器(情報取得が未処理の通信機器)が登録されている機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が、すでに登録されているか否かを判定する。情報処理装置は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合(マージ)する。
【0011】
これによって、本発明に係る情報処理装置では、同じ通信機器に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。その結果、情報取得処理における通信パケット量、オーバーヘッド、セッション数などが減り、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理方法は、所定のデータ伝送路を介して当該情報処理装置と接続される通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段を有する情報処理装置における情報処理方法であって、前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手順と、前記機器リストを参照し、前記判定手順により登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手順と、を有している。
【0013】
このような手順によって、本発明に係る情報処理方法は、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器(情報取得が未処理の通信機器)が登録されている機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が、すでに登録されているか否かを判定し、該通信機器が機器リスト内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合するという動作を実現する。
【0014】
これによって、本発明に係る情報処理方法では、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減可能な環境を提供できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、すでに情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器に対して、新たに情報取得要求を受け付けた場合に、要求時に指定された取得情報を情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合することで、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間が軽減される情報処理装置、機器管理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る管理サーバ(情報処理装置)のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】従来の情報取得制御処理の動作例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る機器リストのデータ(制御データ)例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る取得情報の指定を統合(マージ)する動作例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る機器リストのデータ(制御データ)例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る情報取得順を更新する動作例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の変形例に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」という)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る機器管理システム1の構成例を示す図である。
図1には、複数の通信機器200a1〜200aN,200b1〜200bN,200c1〜200cN(以下総称する場合「通信機器200」という)が、ネットワーク(例えば「LAN:Local Area Network」)などのデータ伝送路Na,Nb,Ncで接続され、これらの通信機器200を機器管理する管理サーバ1と、データ伝送路N(以下総称する場合「ネットワークN」という)で接続されるシステム構成例が示されている。つまり、機器管理システム1では、通信機器200が接続される複数のネットワークNが管理サーバ100に集約して接続されている。
【0019】
通信機器200は、通信機能を有する管理対象機器であり、例えば、プリンタやMFPといった画像形成装置である。一方、管理サーバ100は、通信機器200から機器情報を取得し、機器管理を行う機器管理装置(情報処理装置)である。
【0020】
以上のように、本実施形態では、上記システム構成により、複数の通信機器200を一元管理する機器管理システム1を構築し、大規模システムによる機器管理サービスを実現することができる。
【0021】
<ハードウェア構成>
次に、本実施形態に係る管理サーバ100のハードウェア構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る管理サーバ100(情報処理装置)のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、管理サーバ100は、入力装置101、表示装置102、ドライブ装置103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、インタフェース装置107、及びHDD(Hard Disk Drive)108などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
【0022】
入力装置101は、キーボードやマウスなどを含み、管理サーバ100に各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどを含み、管理サーバ100による処理結果を表示する。
【0023】
インタフェース装置107は、管理サーバ100をネットワークNに接続するインタフェースである。これにより、管理サーバ100は、インタフェース装置107を介して、通信機器200とデータ通信を行うことができる。
【0024】
HDD108は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、装置全体を制御する情報処理システム(例えば「Windows(商標又は登録商標)」や「UNIX(商標又は登録商標)」などの基本ソフトウェアであるOS(Operating System))、及びシステム上において各種機能(例えば「機器管理機能」)を提供するアプリケーションなどがある。また、HDD108は、格納しているプログラムやデータを、所定のファイルシステム及び/又はDB(Data Base)により管理している。
【0025】
ドライブ装置103は、着脱可能な記録媒体103aとのインタフェースである。これにより、管理サーバ100は、ドライブ装置103を介して、記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体103aには、例えば、フロッピー(商標又は登録商標)ディスク、CD(Compact Disk)、及びDVD(Digital Versatile Disk)、ならびに、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)などがある。
【0026】
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、管理サーバ100の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、情報処理システム設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM104は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、上記記憶装置(例えば「HDD」や「ROM」など)から、プログラムやデータをRAM(メモリ)上に読み出し、処理を実行することで、装置全体の制御や搭載機能を実現する演算装置である。
【0027】
以上のように、本実施形態に係る管理サーバ100は、上記ハードウェア構成により、機器管理に係る情報処理サービスを提供することができる。
【0028】
<情報処理機能>
本実施形態に係る情報処理機能について説明する。
本実施形態に係る管理サーバ100では、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200(情報取得が未処理の通信機器)が登録されている機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに登録されているか否かを判定する。管理サーバ100は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。本実施形態に係る管理サーバ100は、このような情報処理機能を有している。
【0029】
近年、企業のグローバル化が進んでおり、これらの企業では、導入した機器管理システム1において、数千台や数万台といった多くの通信機器を一元管理できることが望まれているが、従来の方法では、通信機器200から機器情報を取得する際に、通信負荷や処理時間がかかってしまう。
【0030】
このような環境下では、例えば、通信機器200からの取得情報を共通化し、情報取得処理を効率よく実行することが求められるが、通信機器200が有する機器情報は多くの情報種が存在し、通信機器200から取得したい機器情報が、必ずしも機器共通の情報種とは限らない。
【0031】
図3は、従来の情報取得制御処理の動作例を示す図である。
図3には、従来の機器管理システム1において、同じ通信機器200に対して、取得する情報種ごとに異なる情報取得処理を実行する動作例が示されている。具体的には、次の通りである。
【0032】
管理サーバ100では、通信機器B,A,Cの順に情報取得が要求されると、要求時の取得情報指定QDb,QDa1,QDc(以下総称する場合「取得情報指定QD」という)が対応づけられた通信機器B,A,Cごとの情報取得キューQb,Qa,Qc(以下総称する場合「情報取得キューQ」という)が生成され、所定の記憶領域に保持される。すなわち、情報取得キューQは、通信機器200単位の情報取得ジョブともいえる。
【0033】
キュー(queue:待ち行列)は、コンピュータの基本的なデータ構造の1つであり、データを先入れ先出し(FIFO:First In First Out)のリスト構造で保持するものである。そのため、管理サーバ100では、先に入れた情報取得キューQbから順に取り出され実行される。その間、他の情報取得キューQa,Qcは、処理待ちの状態で保持される。
【0034】
このような状態の場合に、管理サーバ100が、通信機器Aに対する新たな情報取得要求(サプライ情報の取得要求)を受け付けると、要求に応じて、新たな取得情報指定QDa2が対応づけられた通信機器Aの情報取得キューQa2が、通信機器Cの情報取得キューQcの後に追加・生成され、処理待ちの状態で保持される。つまり、同じ通信機器Aに対して、複数の情報取得キューQa1,Qa2が処理待ちの状態となる。
【0035】
このように、従来の方法では、要求タイミングが異なることで同じ通信機器200に対して複数回の情報取得処理が実行されるため、多くの通信機器200を管理対象とする大規模な機器管理システム1において、通信負荷や処理時間がかかってしまう。
【0036】
このようなことから、大規模な機器管理システム1であっても通信負荷や処理時間が軽減可能なサービスの実現が望まれている。
【0037】
そこで、本実施形態に係る管理サーバ100では、すでに情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200に対して、新たに情報取得要求を受け付けた場合に、要求時に指定された取得情報を情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する仕組みとした。
【0038】
これにより、本実施形態に係る機器管理システム1では、同じ通信機器200に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。その結果、情報取得処理における通信パケット量、オーバーヘッド、セッション数などが減り、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる。
【0039】
以下に、本実施形態に係る情報処理機能の構成とその動作について説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
図4に示すように、本実施形態に係る情報処理機能は、管理サーバ100に搭載(インストール)されている管理モジュール13により実現される機能であり、要求機器判定部21及び取得情報統合部22などを有している。なお、管理サーバ100では、管理モジュール13の他に、UIモジュール(User Interface module)11、スケジューラーモジュール12などが搭載されている。
【0040】
以下の説明では、上記各モジュール11,12,13の説明を行い、管理モジュール13の説明の中で、上記機能部21,22の説明を行う。
【0041】
《UIモジュール》
UIモジュール11は、機器管理のUI機能を実現する(UIサービスを提供する)プログラムである。機器管理作業では、例えば、管理者から情報取得要求(「通信機器及び取得情報の指定」など)を受け付けたり、管理者に対する取得情報通知(「取得情報の表示」など)を行ったりする。UIモジュール11は、管理サーバ100上で実行されることで、管理者に対して上記UIサービスを提供する。
【0042】
《スケジューラーモジュール》
スケジューラーモジュール12は、機器管理のスケジュール機能(機能実行スケジュールサービスを提供する)を実現するプログラムである。自動化された機器管理機能では、例えば、通信機器200からの情報取得がポーリング処理により実行される。つまり、機器管理機能では、所定のスケジュール(例えば「予め設定しておいた時間間隔」など)に従って情報取得処理が実行される。スケジューラーモジュール12は、管理サーバ100上で実行されることで、管理モジュール13に対して所定のスケジュールに従った情報取得処理の実行を要求する上記機能実行スケジュールサービスを提供する。
【0043】
《管理モジュール》
管理モジュール13は、機器管理機能を実現する(機器管理サービスを提供する)プログラムである。機器管理機能では、UIモジュール11及び/又はスケジューラージュール12からの実行要求に従って、要求時に指定された通信機器200から指定された機器情報が取得される。機器管理機能では、取得された機器情報が、管理サーバ100が備える記憶装置(HDD)の所定の記憶領域に保持される。機器管理機能では、保持された機器情報に基づき通信機器200が管理される。管理モジュール13は、管理サーバ100上で実行されることで、上記機器管理サービスを提供する。
【0044】
その中で、本実施形態に係る管理モジュール13では、通信機器200の情報取得を制御する要求機器判定部21及び取得情報統合部22などを有している。
【0045】
要求機器判定部21は、情報取得要求された通信機器200が、すでに情報取得要求された通信機器200か否かを判定する機能部である。要求機器判定部21は、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200が登録されている機器リストを参照し、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに機器リスト内に登録されているか否かを判定する。ここでいう「機器リスト」とは、情報取得待ち状態の情報取得キューQに関する制御データであり、機器リスト保持部31に保持され管理されている。なお、機器リスト保持部31は、例えば、管理サーバ100が備える記憶装置の所定の記憶領域にあたる。
【0046】
ここで、上記機器リスト(制御データ)について説明する。
図5は、本実施形態に係る機器リスト31Dのデータ(制御データ)例を示す図である。
図5に示すように、機器リスト31Dは、例えば、取得順、機器指定、及び取得情報指定などの情報項目が対応づけられており、通信機器200ごとに管理されている。
【0047】
[取得順]項目は、情報取得順を表す情報(以下「情報取得順情報」という)を管理する項目である。言い換えれば、[取得順]項目は、情報取得要求を受け付けた順を表す情報(以下「要求受付順情報」という)を管理する項目である。項目値は、例えば、情報取得要求を受け付けた際の採番値などである。[機器指定]項目は、情報取得要求時に指定された通信機器200を識別する情報(以下「取得機器識別情報」という)を管理する項目であり、項目値は、例えば、情報取得要求時に指定された通信機器200の名称文字列値や通信機器200に割り当てられたネットワーク設定値(IP:Internet protocol アドレス値)などである。[取得情報指定]項目は、情報取得要求時に指定された取得情報を識別する情報(以下「取得情報識別情報」という)を管理する項目であり、項目値は、例えば、情報取得要求時に指定された取得情報の名称文字列値や取得情報に割り当てられた管理ID値(「MIB:Management information base のOID値」)などである。
【0048】
これらの項目値は、管理モジュール13により記録・更新される。例えば、管理モジュール13は、機器リスト保持部31にアクセスし、情報取得要求を受け付けて情報取得キューQを生成する際に該当データを記録する。また、管理モジュール13は、情報取得キューQを実行する際に該当データを消去(削除)し、情報取得順情報を最新の採番値に更新する(情報取得待ち状態の情報取得キューの取得順を繰り上げる)。
【0049】
図4の説明に戻る。要求機器判定部21は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が機器リスト31D内に登録されているか否かを、次のようにして判定する。要求機器判定部21は、機器リスト31Dを参照し、情報取得要求を受け付けた通信機器200の取得機器識別情報に基づき、該機器リスト31D内を検索する。その結果、要求機器判定部21は、機器リスト31D内に該当機器の登録を確認すると、新たに情報取得要求された通信機器200が、すでに情報取得要求された通信機器200であると判定する。一方、機器リスト31D内に該当機器の登録が確認されなければ、新たに情報取得要求された通信機器200は、情報取得要求されていない通信機器200であると判定する。つまり、要求機器判定部21は、機器リスト31D内の登録機器を確認することで、通信機器200に対応する処理待ち状態の情報取得キューQが存在するか否かを判定している。
【0050】
取得情報統合部22は、情報取得待ち状態の通信機器200において、取得情報の指定を1つの情報取得キューQに統合(マージ)する機能部である。取得情報統合部22は、要求機器判定部21により、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていると判定された場合に、機器リスト31D内の該当機器に対応する取得情報識別情報を参照する。取得情報統合部22は、新たな情報取得要求時に指定された取得情報の識別情報が、参照した取得情報識別情報になければ、指定された取得情報を、該当機器に対応する情報取得キューQの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。このとき、機器リスト31D内の取得情報識別情報も更新される。
【0051】
取得情報統合部22による具体的な機能動作は、例えば、図6に示す通りである。
図6は、本実施形態に係る取得情報の指定を統合(マージ)する動作例を示す図である。
図6には、通信機器B,A,Cに対応する情報取得キューQb,Qa,Qcが処理待ちの状態で保持されており、このタイミングで、通信機器Aに対し、新たな情報取得要求(サプライ情報の取得要求)を受け付けた場合の動作例が示されている。また、(A)には、取得情報指定の統合前(マージ前)、(B)には、統合後(マージ後)の様子が示されている。
【0052】
(A)の(1)に示すように、まず、要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された通信機器Aが機器リスト31D内に登録されていると判定する。つまり、要求機器判定部21は、通信機器Aに対応する処理待ち状態の情報取得キューQaが存在すると判定する。
【0053】
その結果、(A)の(2)に示すように、取得情報統合部22は、要求機器判定部21の判定結果を受けて、通信機器Aに対応する情報取得キューQaの取得情報指定QDaに、サプライ情報の指定を追加する。これにより、(B)に示すように、通信機器Aに対する取得情報の指定が、1つの情報取得キューQaに統合される。
【0054】
これにより、本実施形態に係る情報処理機能では、同じ通信機器200に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。
【0055】
以上のように、本実施形態に係る情報処理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。なお、本実施形態に係る情報処理機能は、管理サーバ100に搭載されるモジュール(機器管理機能を実現するプログラム)が、演算装置(CPU)により、記憶装置(HDD)からメモリ(RAM)上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
【0056】
本実施形態に係る情報処理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
【0057】
《情報取得の制御処理》
図7は、本実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
図7に示すように、管理サーバ100では、管理モジュール13が、新たな情報取得要求を受け付けると(ステップS101:YES)、次のような制御処理が実行される。
【0058】
要求機器判定部21は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dを参照する(ステップS102)。
【0059】
要求機器判定部21は、参照した機器リスト31D内に、情報取得要求された通信機器200が登録されているか否かを判定する(ステップS103)。このとき、要求機器判定部21は、要求時に指定された取得機器識別情報を基づき、機器リスト31Dの[機器指定]項目を検索し、該当機器の登録有無を判定する。要求機器判定部21は、判定結果を取得情報統合部22に渡す。
【0060】
取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていると判定された場合(ステップS103:YES)、要求時に指定された取得情報を、該当機器に対応する情報取得キューQの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する(ステップS104)。このとき、取得情報統合部22は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31D内の該当機器に対応する[取得情報指定]項目を参照する。取得情報統合部22は、要求時に指定された取得情報の識別情報が、参照した[取得情報指定]項目になければ、該当機器に対する取得情報の指定を統合し、機器リスト31D内の[取得情報指定]項目の項目値を更新する。
【0061】
一方、取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていないと判定された場合(ステップS103:NO)、要求時に指定された取得情報指定を含む、該当機器に対応する新たな情報取得キューQを生成する(ステップS105)。このとき、取得情報統合部22は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dに、新たに生成した情報取得キューQに関する情報を追加する。
【0062】
要求機器判定部21は、取得情報統合部22により取得情報指定の統合処理を終えると、新たに情報取得要求された全ての通信機器200について、該当機器のチェック(登録有無判定)を行ったか否かを判定する(ステップS106)。
【0063】
要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われたと判定された場合(ステップS106:YES)処理を終了する。
【0064】
一方、要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われていないと判定された場合(ステップS106:NO)、ステップS102の処理へ移行し、未チェックの通信機器200に対して、ステップS103〜S105の処理を実行する。
【0065】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る管理サーバ100によれば、管理モジュール13の実行により、次のような機能連携を実現している。
【0066】
管理サーバ100は、要求機器判定部21により、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200が登録されている機器リスト31D内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに登録されているか否かを判定する。管理サーバ100は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト31D内に登録されている場合に、取得情報統合部22により、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。
【0067】
これによって、本実施形態に係る管理サーバ1では、同じ通信機器200に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。その結果、本実施形態に係る機器管理システム1では、情報取得処理における通信パケット量、オーバーヘッド、セッション数などが減り、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる。
【0068】
[第2の実施形態]
機器管理作業では、管理者が通信機器及び機器情報を指定し、要求情報を確認したいといった場面が想定される。しかし、大規模な機器管理システムでは、多くの通信機器に対して情報取得処理が実行されていることがあり、管理者が要求情報を得るまでに時間がかかり、迅速に機器情報を確認できないといった問題が考えられる。
【0069】
例えば、機器管理システムが、数千台の通信機器に対して情報取得処理を実行しているときに、管理サーバが、管理者から特定の通信機器からの情報取得指示を受け付けた場合、管理者から受け付けた情報取得処理は、先行する情報取得処理の終了後に実行されることになる。その結果、管理者は、取得情報が得られるまで長時間待たされてしまう。
【0070】
このような場合、機器管理システムでは、管理者からの情報取得要求が優先処理されることが望まれる。
【0071】
そこで、本実施形態に係る管理サーバ100では、優先順位に従って情報取得順を制御する仕組みとした。
【0072】
これにより、本実施形態に係る機器管理システムでは、管理者の利便性が向上し、高品質な機器管理サービスを提供できる。
【0073】
なお、以降では、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明を行い、同じ点については、同一参照符号を付し、その説明を省略する。
【0074】
<情報処理機能>
図8は、本実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
図8に示すように、本実施形態に係る情報処理機能は、管理モジュール13が取得順更新部23を有している点で異なる。
【0075】
取得順更新部23は、設定・登録(又は情報取得要求時に指定)された優先順位に従って、情報取得待ち状態の要求を並び換え、情報取得順を更新する機能部である。
【0076】
ここで、優先順位が設定・登録された機器リスト31Dについて説明する。
図9は、本実施形態に係る機器リスト31Dのデータ(制御データ)例を示す図である。
図9に示すように、機器リスト31Dは、例えば、取得順、機器指定、取得情報指定、及び優先順などの情報項目が対応づけられており、通信機器200ごとに管理されている。
【0077】
[優先順]項目は、情報取得順の優先順位を表す情報(以下「優先順情報」という)を管理する項目であり、項目値は、例えば、優先度(優先レベル値)などである。
【0078】
[優先順]項目の項目値は、管理モジュール13により記録・更新される。例えば、管理モジュール13は、機器リスト保持部31にアクセスし、情報取得要求を受け付けて情報取得キューQを生成する際に該当データを記録する。
【0079】
取得情報ごとの優先順位は、予め決定されており、情報取得要求時に指定された取得情報から、対応する優先順位が特定される。よって、管理モジュール13は、情報取得要求時に指定された取得情報の識別情報に基づき、対応する優先順位を特定し、特定した優先順位を表す優先度を、該当データとして記録する。これにより、機器リスト31Dには、情報取得要求された通信機器200ごとに、取得情報に応じた優先順位が設定・登録される。なお、管理モジュール13では、情報取得要求時に複数の取得情報が指定されている場合に、特定された複数の優先順位のうち、最も高い優先順位を表す優先度を、該当データとして記録する。
【0080】
図8の説明に戻る。取得順更新部23は、機器リスト31Dを参照し、設定・登録された優先順情報に基づき、情報取得キューQの情報取得順を並び換える。つまり、取得順更新部23は、優先順位に従って、情報取得待ち状態の情報取得キューQにおける順番を並び換える。並び換えの方法には、例えば、優先順情報を大小比較し、比較結果に基づき降順ソート(優先度の高い順にソート)するなどがある。
【0081】
また、取得順更新部23は、例えば、管理者による情報取得要求を受け付けた際に指定された優先度(指定値)をUIモジュール11から受け取ると、次のように動作する。取得順更新部23は、機器リスト31D内の該当機器に対応する優先順情報(登録値)を参照する。取得順更新部23は、指定値と登録値とを大小比較し、比較結果に基づき機器リスト31Dの該当データを更新する。取得順更新部23は、更新した機器リスト31D内の優先順情報に基づき、該当機器に対応する情報取得キューQにおける順番を並び換える。
【0082】
取得順更新部23による具体的な機能動作は、例えば、図10に示す通りである。
図10は、本実施形態に係る情報取得順を更新する動作例を示す図である。
図10には、通信機器B,A,Cに対応する情報取得キューQb,Qa,Qcが優先順位に従った処理待ちの状態で保持されており、このタイミングで、通信機器Aに対し、優先度'7'が指定された新たな情報取得要求(サプライ情報の取得要求)を受け付けた場合の動作例が示されている。また、(A)には、情報取得順の更新前(並び換え前)、(B)には、更新後(並び換え後)の様子が示されている。なお、(A)に示す情報取得キューQaは、新たな情報取得要求に応じて取得情報指定が統合されているものとする。
【0083】
(A)の(3)に示すように、まず、取得順更新部23は、機器リスト31D内の新たに情報取得要求された通信機器Aに対応する優先順情報を参照する。次に、取得順更新部23は、参照した登録値が、情報取得要求された際に指定された優先度の指定値により小さいか否かを判定する。つまり、取得順更新部23は、該当する情報取得キューQの優先順位に比べて、管理者から指定された優先順位の方が高いか否かを判定する。
【0084】
(A)の(4)に示すように、取得順更新部23は、参照した登録値が指定された優先度の指定値により小さい場合(指定値>登録値)に、機器リスト31D内の優先順情報(登録値'4')を指定値'7'に更新する。
【0085】
その結果、(B)の(5)に示すように、取得順更新部23は、機器リスト31Dの更新を受けて、通信機器Bに対応する優先度'5'と通信機器Aに対応する優先度'7'とに基づき、情報取得待ち状態の情報取得キューQbと情報取得キーQaとの順番を入れ換える。これにより、(B)に示すように、通信機器A,B,Cに対する情報取得キューQa,Qb,Qcが、優先度の高い順に降順ソートされる。
【0086】
これにより、本実施形態に係る情報処理機能では、大規模システムにおいて、多くの通信機器200に対して情報取得処理が実行される場合であっても、管理者が要求情報を得るまでに時間がかかることなく、迅速に機器情報を確認することができる。その結果、本実施形態に係る機器管理システム1では、管理者の利便性が向上し、高品質な機器管理サービスの提供を実現できる。
【0087】
以上のように、本実施形態に係る情報処理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。なお、本実施形態に係る情報処理機能は、第1の実施形態と同じく、管理サーバ100上で以下の処理が実行されることで実現される。
【0088】
本実施形態に係る情報処理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
【0089】
《情報取得の制御処理》
図11は、本実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
図11に示すように、管理サーバ100では、管理モジュール13が、新たな情報取得要求を受け付けると(ステップS201:YES)、次のような制御処理が実行される。
【0090】
要求機器判定部21は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dを参照する(ステップS202)。
【0091】
要求機器判定部21は、参照した機器リスト31D内に、情報取得要求された通信機器200が登録されているか否かを判定する(ステップS203)。
【0092】
取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていると判定された場合(ステップS203:YES)、要求時に指定された取得情報を、該当機器に対応する情報取得キューQに加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する(ステップS204)。
【0093】
取得順更新部23は、取得情報統合部22により取得情報指定の統合処理を終えると、機器リスト31Dを参照し、情報取得キューQの登録優先度が、要求時に指定された指定優先度より小さいか否かを判定する。このとき、取得順更新部23は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31D内の[優先順]項目を参照する。取得順更新部23は、参照した[優先順]項目の項目値(登録値)が、要求時に指定された優先度の指定値により小さいか否かを判定する。
【0094】
取得順更新部23は、情報取得キューQの登録優先度が、要求時に指定された指定優先度より小さいと判定された場合(指定された優先度の方が高いと判定された場合:ステップS205:YES)、機器リスト31D内の[優先順]項目の項目値を指定値で更新する(ステップS206)。
【0095】
一方、取得順更新部23は、情報取得キューQの登録優先度が、要求時に指定された指定優先度より大きい(又は等しい)と判定された場合(指定された優先度の方が低い(又は同じ)と判定された場合:ステップS205:NO)、ステップS206の処理をスキップする。つまり、機器リスト31D内の[優先順]項目の項目値を更新しない。
【0096】
また、取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていないと判定された場合(ステップS203:NO)、要求時に指定された取得情報指定を含む、該当機器に対応する新たな情報取得キューQを生成し(ステップS207)、後述するステップS208の処理へ移行する。このとき、取得情報統合部22は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dに、新たに生成した情報取得キューQに関する情報(優先順情報を含む)を追加する。
【0097】
取得順更新部23は、機器リスト31Dを参照し、更新(又は設定・登録)された優先順位に従って、情報取得キューQを並び換える(ステップS208)。このとき、取得順更新部23は、機器リスト31D内の[優先順]項目を参照し、項目値の大小比較を行い、比較結果に基づき、情報取得待ち状態の情報取得キューQの順番を降順ソートする。
【0098】
要求機器判定部21は、取得順更新部23により情報取得順の更新処理を終えると、新たに情報取得要求された全ての通信機器200について、該当機器のチェック(登録有無判定)を行ったか否かを判定する(ステップS209)。
【0099】
要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われたと判定された場合(ステップS209:YES)処理を終了する。
【0100】
一方、要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われていないと判定された場合(ステップS209:NO)、ステップS202の処理へ移行し、未チェックの通信機器200に対して、ステップS203〜S208の処理を実行する。
【0101】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る管理サーバ100によれば、管理モジュール13の実行により、次のような機能連携を実現している。
【0102】
管理サーバ100は、要求機器判定部21により、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200が登録されている機器リスト31D内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに登録されているか否かを判定する。管理サーバ100は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト31D内に登録されている場合に、取得情報統合部22により、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。
【0103】
また、管理サーバ100は、取得情報指定が統合されると、取得順更新部23により、機器リスト31D内の登録優先度と情報取得要求を受け付けた際に指定された指定優先度とを比較し、高い優先順位が指定されている場合に、機器リスト31D内の登録優先度を指定優先度で更新する。管理サーバ100は、取得順更新部23により、更新された優先順位に従って、情報取得キューQを並び換え、情報取得順を更新する。
【0104】
これによって、本実施形態に係る管理サーバ100は、大規模システムにおいて、多くの通信機器200に対して情報取得処理が実行される場合であっても、管理者が要求情報を得るまでに時間がかかることなく、迅速に機器情報を確認することができる。その結果、本実施形態に係る機器管理システム1では、第1の実施形態と同じ効果を奏するとともに、管理者の利便性が向上し、高品質な機器管理サービスを提供できる。
【0105】
ここまで、上記実施形態の説明を行ってきたが、上記実施形態に係る「情報処理機能」は、図を用いて説明を行った各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化したプログラムが、管理サーバ100が備える演算装置(CPU)により実行されることで実現される。
【0106】
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体103aに格納することができる。これにより、例えば、上記プログラムは、ドライブ装置103を介して、管理サーバ100にインストールすることができる。また、管理サーバ100は、インタフェース装置107を備えていることから、電気通信回線を用いて上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0107】
<変形例>
また、上記第2の実施形態では、管理サーバ100で、情報取得要求された通信機器200ごとに取得情報指定の統合処理及び情報取得順の更新処理を実行する処理手順について説明を行ったが、この限りでない。例えば、図12に示すように、情報取得要求された全ての通信機器200に対する統合処理(ステップS301〜S306)の実行後に、情報取得順の更新処理(ステップS307〜S309)を実行するようにしてもよい。
【0108】
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0109】
1 機器管理システム
11 UIモジュール
12 スケジューラーモジュール
13 管理モジュール
21 要求機器有無判定部
22 取得情報統合部
23 取得順更新部
31 機器リスト保持部(D:機器リスト(制御情報))
100 管理サーバ(情報処理装置)
101 入力装置
102 表示装置
103 ドライブ装置(a:記録媒体)
104 RAM(揮発性の半導体メモリ)
105 ROM(不揮発性の半導体メモリ)
106 CPU(演算装置)
107 インタフェース装置(NIC:Network I/F Card)
108 HDD(不揮発性の記憶装置)
200 画像形成装置
B バス
N データ伝送路(ネットワーク)
Q キュー
【先行技術文献】
【特許文献】
【0110】
【特許文献1】特開平11−187186号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
プリンタやMFP(Multifunction Peripheral)などの通信機能を有する管理対象機器(以下「通信機器」という)から機器情報を取得し機器管理するシステム(以下「機器管理システム」という)は、すでに知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、機器管理を行う中央制御装置が、データ通信装置を介して、管理対象である複数の画像形成装置(通信機器)から定期的に印刷枚数(機器情報)を取得するシステムが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、機器管理システムが大規模化すると、管理対象である通信機器から機器情報を取得する際に、通信負荷や処理時間がかかる仕組みとなっている。
【0005】
近年、企業のグローバル化が進んでおり、これらの企業では、導入した機器管理システムにおいて、数千台や数万台といった多くの通信機器を一元管理できることが望まれている。このような環境下では、例えば、通信機器からの取得情報を共通化し、情報取得処理を効率よく実行することが求められるが、通信機器が有する機器情報は多くの情報種が存在し、通信機器から取得したい機器情報が、必ずしも機器共通の情報種とは限らない。
【0006】
よって、機器管理システムでは、同じ通信機器に対して、取得する情報種ごとに異なる情報取得処理を実行することになる。そのため、多くの通信機器を対象とする機器管理システムでは、度重なる情報取得処理の実行により、通信負荷や処理時間がかかってしまう。
【0007】
このように、機器管理システムでは、多くの通信機器を管理対象とする大規模なシステムであっても、通信負荷や処理時間が軽減可能なサービスの実現が望まれている。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題点を鑑み提案されたものであり、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる情報処理装置、機器管理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、所定のデータ伝送路を介して通信機器が接続される情報処理装置であって、前記通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段と、前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段と、を有している。
【0010】
このような構成によって、本発明に係る情報処理装置は、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器(情報取得が未処理の通信機器)が登録されている機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が、すでに登録されているか否かを判定する。情報処理装置は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合(マージ)する。
【0011】
これによって、本発明に係る情報処理装置では、同じ通信機器に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。その結果、情報取得処理における通信パケット量、オーバーヘッド、セッション数などが減り、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理方法は、所定のデータ伝送路を介して当該情報処理装置と接続される通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段を有する情報処理装置における情報処理方法であって、前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手順と、前記機器リストを参照し、前記判定手順により登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手順と、を有している。
【0013】
このような手順によって、本発明に係る情報処理方法は、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器(情報取得が未処理の通信機器)が登録されている機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が、すでに登録されているか否かを判定し、該通信機器が機器リスト内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合するという動作を実現する。
【0014】
これによって、本発明に係る情報処理方法では、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減可能な環境を提供できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、すでに情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器に対して、新たに情報取得要求を受け付けた場合に、要求時に指定された取得情報を情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合することで、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間が軽減される情報処理装置、機器管理システム、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る機器管理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る管理サーバ(情報処理装置)のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】従来の情報取得制御処理の動作例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る機器リストのデータ(制御データ)例を示す図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る取得情報の指定を統合(マージ)する動作例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る機器リストのデータ(制御データ)例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る情報取得順を更新する動作例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の変形例に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施の形態(以下「実施形態」という)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る機器管理システム1の構成例を示す図である。
図1には、複数の通信機器200a1〜200aN,200b1〜200bN,200c1〜200cN(以下総称する場合「通信機器200」という)が、ネットワーク(例えば「LAN:Local Area Network」)などのデータ伝送路Na,Nb,Ncで接続され、これらの通信機器200を機器管理する管理サーバ1と、データ伝送路N(以下総称する場合「ネットワークN」という)で接続されるシステム構成例が示されている。つまり、機器管理システム1では、通信機器200が接続される複数のネットワークNが管理サーバ100に集約して接続されている。
【0019】
通信機器200は、通信機能を有する管理対象機器であり、例えば、プリンタやMFPといった画像形成装置である。一方、管理サーバ100は、通信機器200から機器情報を取得し、機器管理を行う機器管理装置(情報処理装置)である。
【0020】
以上のように、本実施形態では、上記システム構成により、複数の通信機器200を一元管理する機器管理システム1を構築し、大規模システムによる機器管理サービスを実現することができる。
【0021】
<ハードウェア構成>
次に、本実施形態に係る管理サーバ100のハードウェア構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る管理サーバ100(情報処理装置)のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示すように、管理サーバ100は、入力装置101、表示装置102、ドライブ装置103、RAM(Random Access Memory)104、ROM(Read Only Memory)105、CPU(Central Processing Unit)106、インタフェース装置107、及びHDD(Hard Disk Drive)108などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。
【0022】
入力装置101は、キーボードやマウスなどを含み、管理サーバ100に各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置102は、ディスプレイなどを含み、管理サーバ100による処理結果を表示する。
【0023】
インタフェース装置107は、管理サーバ100をネットワークNに接続するインタフェースである。これにより、管理サーバ100は、インタフェース装置107を介して、通信機器200とデータ通信を行うことができる。
【0024】
HDD108は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置である。格納されるプログラムやデータには、装置全体を制御する情報処理システム(例えば「Windows(商標又は登録商標)」や「UNIX(商標又は登録商標)」などの基本ソフトウェアであるOS(Operating System))、及びシステム上において各種機能(例えば「機器管理機能」)を提供するアプリケーションなどがある。また、HDD108は、格納しているプログラムやデータを、所定のファイルシステム及び/又はDB(Data Base)により管理している。
【0025】
ドライブ装置103は、着脱可能な記録媒体103aとのインタフェースである。これにより、管理サーバ100は、ドライブ装置103を介して、記録媒体103aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体103aには、例えば、フロッピー(商標又は登録商標)ディスク、CD(Compact Disk)、及びDVD(Digital Versatile Disk)、ならびに、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)などがある。
【0026】
ROM105は、電源を切っても内部データを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。ROM105には、管理サーバ100の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、情報処理システム設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM104は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)である。CPU106は、上記記憶装置(例えば「HDD」や「ROM」など)から、プログラムやデータをRAM(メモリ)上に読み出し、処理を実行することで、装置全体の制御や搭載機能を実現する演算装置である。
【0027】
以上のように、本実施形態に係る管理サーバ100は、上記ハードウェア構成により、機器管理に係る情報処理サービスを提供することができる。
【0028】
<情報処理機能>
本実施形態に係る情報処理機能について説明する。
本実施形態に係る管理サーバ100では、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200(情報取得が未処理の通信機器)が登録されている機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに登録されているか否かを判定する。管理サーバ100は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト内に登録されている場合に、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。本実施形態に係る管理サーバ100は、このような情報処理機能を有している。
【0029】
近年、企業のグローバル化が進んでおり、これらの企業では、導入した機器管理システム1において、数千台や数万台といった多くの通信機器を一元管理できることが望まれているが、従来の方法では、通信機器200から機器情報を取得する際に、通信負荷や処理時間がかかってしまう。
【0030】
このような環境下では、例えば、通信機器200からの取得情報を共通化し、情報取得処理を効率よく実行することが求められるが、通信機器200が有する機器情報は多くの情報種が存在し、通信機器200から取得したい機器情報が、必ずしも機器共通の情報種とは限らない。
【0031】
図3は、従来の情報取得制御処理の動作例を示す図である。
図3には、従来の機器管理システム1において、同じ通信機器200に対して、取得する情報種ごとに異なる情報取得処理を実行する動作例が示されている。具体的には、次の通りである。
【0032】
管理サーバ100では、通信機器B,A,Cの順に情報取得が要求されると、要求時の取得情報指定QDb,QDa1,QDc(以下総称する場合「取得情報指定QD」という)が対応づけられた通信機器B,A,Cごとの情報取得キューQb,Qa,Qc(以下総称する場合「情報取得キューQ」という)が生成され、所定の記憶領域に保持される。すなわち、情報取得キューQは、通信機器200単位の情報取得ジョブともいえる。
【0033】
キュー(queue:待ち行列)は、コンピュータの基本的なデータ構造の1つであり、データを先入れ先出し(FIFO:First In First Out)のリスト構造で保持するものである。そのため、管理サーバ100では、先に入れた情報取得キューQbから順に取り出され実行される。その間、他の情報取得キューQa,Qcは、処理待ちの状態で保持される。
【0034】
このような状態の場合に、管理サーバ100が、通信機器Aに対する新たな情報取得要求(サプライ情報の取得要求)を受け付けると、要求に応じて、新たな取得情報指定QDa2が対応づけられた通信機器Aの情報取得キューQa2が、通信機器Cの情報取得キューQcの後に追加・生成され、処理待ちの状態で保持される。つまり、同じ通信機器Aに対して、複数の情報取得キューQa1,Qa2が処理待ちの状態となる。
【0035】
このように、従来の方法では、要求タイミングが異なることで同じ通信機器200に対して複数回の情報取得処理が実行されるため、多くの通信機器200を管理対象とする大規模な機器管理システム1において、通信負荷や処理時間がかかってしまう。
【0036】
このようなことから、大規模な機器管理システム1であっても通信負荷や処理時間が軽減可能なサービスの実現が望まれている。
【0037】
そこで、本実施形態に係る管理サーバ100では、すでに情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200に対して、新たに情報取得要求を受け付けた場合に、要求時に指定された取得情報を情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する仕組みとした。
【0038】
これにより、本実施形態に係る機器管理システム1では、同じ通信機器200に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。その結果、情報取得処理における通信パケット量、オーバーヘッド、セッション数などが減り、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる。
【0039】
以下に、本実施形態に係る情報処理機能の構成とその動作について説明する。
図4は、本実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
図4に示すように、本実施形態に係る情報処理機能は、管理サーバ100に搭載(インストール)されている管理モジュール13により実現される機能であり、要求機器判定部21及び取得情報統合部22などを有している。なお、管理サーバ100では、管理モジュール13の他に、UIモジュール(User Interface module)11、スケジューラーモジュール12などが搭載されている。
【0040】
以下の説明では、上記各モジュール11,12,13の説明を行い、管理モジュール13の説明の中で、上記機能部21,22の説明を行う。
【0041】
《UIモジュール》
UIモジュール11は、機器管理のUI機能を実現する(UIサービスを提供する)プログラムである。機器管理作業では、例えば、管理者から情報取得要求(「通信機器及び取得情報の指定」など)を受け付けたり、管理者に対する取得情報通知(「取得情報の表示」など)を行ったりする。UIモジュール11は、管理サーバ100上で実行されることで、管理者に対して上記UIサービスを提供する。
【0042】
《スケジューラーモジュール》
スケジューラーモジュール12は、機器管理のスケジュール機能(機能実行スケジュールサービスを提供する)を実現するプログラムである。自動化された機器管理機能では、例えば、通信機器200からの情報取得がポーリング処理により実行される。つまり、機器管理機能では、所定のスケジュール(例えば「予め設定しておいた時間間隔」など)に従って情報取得処理が実行される。スケジューラーモジュール12は、管理サーバ100上で実行されることで、管理モジュール13に対して所定のスケジュールに従った情報取得処理の実行を要求する上記機能実行スケジュールサービスを提供する。
【0043】
《管理モジュール》
管理モジュール13は、機器管理機能を実現する(機器管理サービスを提供する)プログラムである。機器管理機能では、UIモジュール11及び/又はスケジューラージュール12からの実行要求に従って、要求時に指定された通信機器200から指定された機器情報が取得される。機器管理機能では、取得された機器情報が、管理サーバ100が備える記憶装置(HDD)の所定の記憶領域に保持される。機器管理機能では、保持された機器情報に基づき通信機器200が管理される。管理モジュール13は、管理サーバ100上で実行されることで、上記機器管理サービスを提供する。
【0044】
その中で、本実施形態に係る管理モジュール13では、通信機器200の情報取得を制御する要求機器判定部21及び取得情報統合部22などを有している。
【0045】
要求機器判定部21は、情報取得要求された通信機器200が、すでに情報取得要求された通信機器200か否かを判定する機能部である。要求機器判定部21は、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200が登録されている機器リストを参照し、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに機器リスト内に登録されているか否かを判定する。ここでいう「機器リスト」とは、情報取得待ち状態の情報取得キューQに関する制御データであり、機器リスト保持部31に保持され管理されている。なお、機器リスト保持部31は、例えば、管理サーバ100が備える記憶装置の所定の記憶領域にあたる。
【0046】
ここで、上記機器リスト(制御データ)について説明する。
図5は、本実施形態に係る機器リスト31Dのデータ(制御データ)例を示す図である。
図5に示すように、機器リスト31Dは、例えば、取得順、機器指定、及び取得情報指定などの情報項目が対応づけられており、通信機器200ごとに管理されている。
【0047】
[取得順]項目は、情報取得順を表す情報(以下「情報取得順情報」という)を管理する項目である。言い換えれば、[取得順]項目は、情報取得要求を受け付けた順を表す情報(以下「要求受付順情報」という)を管理する項目である。項目値は、例えば、情報取得要求を受け付けた際の採番値などである。[機器指定]項目は、情報取得要求時に指定された通信機器200を識別する情報(以下「取得機器識別情報」という)を管理する項目であり、項目値は、例えば、情報取得要求時に指定された通信機器200の名称文字列値や通信機器200に割り当てられたネットワーク設定値(IP:Internet protocol アドレス値)などである。[取得情報指定]項目は、情報取得要求時に指定された取得情報を識別する情報(以下「取得情報識別情報」という)を管理する項目であり、項目値は、例えば、情報取得要求時に指定された取得情報の名称文字列値や取得情報に割り当てられた管理ID値(「MIB:Management information base のOID値」)などである。
【0048】
これらの項目値は、管理モジュール13により記録・更新される。例えば、管理モジュール13は、機器リスト保持部31にアクセスし、情報取得要求を受け付けて情報取得キューQを生成する際に該当データを記録する。また、管理モジュール13は、情報取得キューQを実行する際に該当データを消去(削除)し、情報取得順情報を最新の採番値に更新する(情報取得待ち状態の情報取得キューの取得順を繰り上げる)。
【0049】
図4の説明に戻る。要求機器判定部21は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が機器リスト31D内に登録されているか否かを、次のようにして判定する。要求機器判定部21は、機器リスト31Dを参照し、情報取得要求を受け付けた通信機器200の取得機器識別情報に基づき、該機器リスト31D内を検索する。その結果、要求機器判定部21は、機器リスト31D内に該当機器の登録を確認すると、新たに情報取得要求された通信機器200が、すでに情報取得要求された通信機器200であると判定する。一方、機器リスト31D内に該当機器の登録が確認されなければ、新たに情報取得要求された通信機器200は、情報取得要求されていない通信機器200であると判定する。つまり、要求機器判定部21は、機器リスト31D内の登録機器を確認することで、通信機器200に対応する処理待ち状態の情報取得キューQが存在するか否かを判定している。
【0050】
取得情報統合部22は、情報取得待ち状態の通信機器200において、取得情報の指定を1つの情報取得キューQに統合(マージ)する機能部である。取得情報統合部22は、要求機器判定部21により、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていると判定された場合に、機器リスト31D内の該当機器に対応する取得情報識別情報を参照する。取得情報統合部22は、新たな情報取得要求時に指定された取得情報の識別情報が、参照した取得情報識別情報になければ、指定された取得情報を、該当機器に対応する情報取得キューQの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。このとき、機器リスト31D内の取得情報識別情報も更新される。
【0051】
取得情報統合部22による具体的な機能動作は、例えば、図6に示す通りである。
図6は、本実施形態に係る取得情報の指定を統合(マージ)する動作例を示す図である。
図6には、通信機器B,A,Cに対応する情報取得キューQb,Qa,Qcが処理待ちの状態で保持されており、このタイミングで、通信機器Aに対し、新たな情報取得要求(サプライ情報の取得要求)を受け付けた場合の動作例が示されている。また、(A)には、取得情報指定の統合前(マージ前)、(B)には、統合後(マージ後)の様子が示されている。
【0052】
(A)の(1)に示すように、まず、要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された通信機器Aが機器リスト31D内に登録されていると判定する。つまり、要求機器判定部21は、通信機器Aに対応する処理待ち状態の情報取得キューQaが存在すると判定する。
【0053】
その結果、(A)の(2)に示すように、取得情報統合部22は、要求機器判定部21の判定結果を受けて、通信機器Aに対応する情報取得キューQaの取得情報指定QDaに、サプライ情報の指定を追加する。これにより、(B)に示すように、通信機器Aに対する取得情報の指定が、1つの情報取得キューQaに統合される。
【0054】
これにより、本実施形態に係る情報処理機能では、同じ通信機器200に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。
【0055】
以上のように、本実施形態に係る情報処理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。なお、本実施形態に係る情報処理機能は、管理サーバ100に搭載されるモジュール(機器管理機能を実現するプログラム)が、演算装置(CPU)により、記憶装置(HDD)からメモリ(RAM)上に読み出され、以下の処理が実行されることで実現される。
【0056】
本実施形態に係る情報処理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
【0057】
《情報取得の制御処理》
図7は、本実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
図7に示すように、管理サーバ100では、管理モジュール13が、新たな情報取得要求を受け付けると(ステップS101:YES)、次のような制御処理が実行される。
【0058】
要求機器判定部21は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dを参照する(ステップS102)。
【0059】
要求機器判定部21は、参照した機器リスト31D内に、情報取得要求された通信機器200が登録されているか否かを判定する(ステップS103)。このとき、要求機器判定部21は、要求時に指定された取得機器識別情報を基づき、機器リスト31Dの[機器指定]項目を検索し、該当機器の登録有無を判定する。要求機器判定部21は、判定結果を取得情報統合部22に渡す。
【0060】
取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていると判定された場合(ステップS103:YES)、要求時に指定された取得情報を、該当機器に対応する情報取得キューQの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する(ステップS104)。このとき、取得情報統合部22は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31D内の該当機器に対応する[取得情報指定]項目を参照する。取得情報統合部22は、要求時に指定された取得情報の識別情報が、参照した[取得情報指定]項目になければ、該当機器に対する取得情報の指定を統合し、機器リスト31D内の[取得情報指定]項目の項目値を更新する。
【0061】
一方、取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていないと判定された場合(ステップS103:NO)、要求時に指定された取得情報指定を含む、該当機器に対応する新たな情報取得キューQを生成する(ステップS105)。このとき、取得情報統合部22は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dに、新たに生成した情報取得キューQに関する情報を追加する。
【0062】
要求機器判定部21は、取得情報統合部22により取得情報指定の統合処理を終えると、新たに情報取得要求された全ての通信機器200について、該当機器のチェック(登録有無判定)を行ったか否かを判定する(ステップS106)。
【0063】
要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われたと判定された場合(ステップS106:YES)処理を終了する。
【0064】
一方、要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われていないと判定された場合(ステップS106:NO)、ステップS102の処理へ移行し、未チェックの通信機器200に対して、ステップS103〜S105の処理を実行する。
【0065】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る管理サーバ100によれば、管理モジュール13の実行により、次のような機能連携を実現している。
【0066】
管理サーバ100は、要求機器判定部21により、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200が登録されている機器リスト31D内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに登録されているか否かを判定する。管理サーバ100は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト31D内に登録されている場合に、取得情報統合部22により、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。
【0067】
これによって、本実施形態に係る管理サーバ1では、同じ通信機器200に対して異なるタイミングで情報取得が要求された場合であっても、別々の情報取得処理が実行されるのではなく、先行して要求された未処理の情報取得処理において一括実行される。その結果、本実施形態に係る機器管理システム1では、情報取得処理における通信パケット量、オーバーヘッド、セッション数などが減り、大規模システムにおいて通信負荷や処理時間を軽減できる。
【0068】
[第2の実施形態]
機器管理作業では、管理者が通信機器及び機器情報を指定し、要求情報を確認したいといった場面が想定される。しかし、大規模な機器管理システムでは、多くの通信機器に対して情報取得処理が実行されていることがあり、管理者が要求情報を得るまでに時間がかかり、迅速に機器情報を確認できないといった問題が考えられる。
【0069】
例えば、機器管理システムが、数千台の通信機器に対して情報取得処理を実行しているときに、管理サーバが、管理者から特定の通信機器からの情報取得指示を受け付けた場合、管理者から受け付けた情報取得処理は、先行する情報取得処理の終了後に実行されることになる。その結果、管理者は、取得情報が得られるまで長時間待たされてしまう。
【0070】
このような場合、機器管理システムでは、管理者からの情報取得要求が優先処理されることが望まれる。
【0071】
そこで、本実施形態に係る管理サーバ100では、優先順位に従って情報取得順を制御する仕組みとした。
【0072】
これにより、本実施形態に係る機器管理システムでは、管理者の利便性が向上し、高品質な機器管理サービスを提供できる。
【0073】
なお、以降では、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明を行い、同じ点については、同一参照符号を付し、その説明を省略する。
【0074】
<情報処理機能>
図8は、本実施形態に係る情報処理機能の構成例を示す図である。
図8に示すように、本実施形態に係る情報処理機能は、管理モジュール13が取得順更新部23を有している点で異なる。
【0075】
取得順更新部23は、設定・登録(又は情報取得要求時に指定)された優先順位に従って、情報取得待ち状態の要求を並び換え、情報取得順を更新する機能部である。
【0076】
ここで、優先順位が設定・登録された機器リスト31Dについて説明する。
図9は、本実施形態に係る機器リスト31Dのデータ(制御データ)例を示す図である。
図9に示すように、機器リスト31Dは、例えば、取得順、機器指定、取得情報指定、及び優先順などの情報項目が対応づけられており、通信機器200ごとに管理されている。
【0077】
[優先順]項目は、情報取得順の優先順位を表す情報(以下「優先順情報」という)を管理する項目であり、項目値は、例えば、優先度(優先レベル値)などである。
【0078】
[優先順]項目の項目値は、管理モジュール13により記録・更新される。例えば、管理モジュール13は、機器リスト保持部31にアクセスし、情報取得要求を受け付けて情報取得キューQを生成する際に該当データを記録する。
【0079】
取得情報ごとの優先順位は、予め決定されており、情報取得要求時に指定された取得情報から、対応する優先順位が特定される。よって、管理モジュール13は、情報取得要求時に指定された取得情報の識別情報に基づき、対応する優先順位を特定し、特定した優先順位を表す優先度を、該当データとして記録する。これにより、機器リスト31Dには、情報取得要求された通信機器200ごとに、取得情報に応じた優先順位が設定・登録される。なお、管理モジュール13では、情報取得要求時に複数の取得情報が指定されている場合に、特定された複数の優先順位のうち、最も高い優先順位を表す優先度を、該当データとして記録する。
【0080】
図8の説明に戻る。取得順更新部23は、機器リスト31Dを参照し、設定・登録された優先順情報に基づき、情報取得キューQの情報取得順を並び換える。つまり、取得順更新部23は、優先順位に従って、情報取得待ち状態の情報取得キューQにおける順番を並び換える。並び換えの方法には、例えば、優先順情報を大小比較し、比較結果に基づき降順ソート(優先度の高い順にソート)するなどがある。
【0081】
また、取得順更新部23は、例えば、管理者による情報取得要求を受け付けた際に指定された優先度(指定値)をUIモジュール11から受け取ると、次のように動作する。取得順更新部23は、機器リスト31D内の該当機器に対応する優先順情報(登録値)を参照する。取得順更新部23は、指定値と登録値とを大小比較し、比較結果に基づき機器リスト31Dの該当データを更新する。取得順更新部23は、更新した機器リスト31D内の優先順情報に基づき、該当機器に対応する情報取得キューQにおける順番を並び換える。
【0082】
取得順更新部23による具体的な機能動作は、例えば、図10に示す通りである。
図10は、本実施形態に係る情報取得順を更新する動作例を示す図である。
図10には、通信機器B,A,Cに対応する情報取得キューQb,Qa,Qcが優先順位に従った処理待ちの状態で保持されており、このタイミングで、通信機器Aに対し、優先度'7'が指定された新たな情報取得要求(サプライ情報の取得要求)を受け付けた場合の動作例が示されている。また、(A)には、情報取得順の更新前(並び換え前)、(B)には、更新後(並び換え後)の様子が示されている。なお、(A)に示す情報取得キューQaは、新たな情報取得要求に応じて取得情報指定が統合されているものとする。
【0083】
(A)の(3)に示すように、まず、取得順更新部23は、機器リスト31D内の新たに情報取得要求された通信機器Aに対応する優先順情報を参照する。次に、取得順更新部23は、参照した登録値が、情報取得要求された際に指定された優先度の指定値により小さいか否かを判定する。つまり、取得順更新部23は、該当する情報取得キューQの優先順位に比べて、管理者から指定された優先順位の方が高いか否かを判定する。
【0084】
(A)の(4)に示すように、取得順更新部23は、参照した登録値が指定された優先度の指定値により小さい場合(指定値>登録値)に、機器リスト31D内の優先順情報(登録値'4')を指定値'7'に更新する。
【0085】
その結果、(B)の(5)に示すように、取得順更新部23は、機器リスト31Dの更新を受けて、通信機器Bに対応する優先度'5'と通信機器Aに対応する優先度'7'とに基づき、情報取得待ち状態の情報取得キューQbと情報取得キーQaとの順番を入れ換える。これにより、(B)に示すように、通信機器A,B,Cに対する情報取得キューQa,Qb,Qcが、優先度の高い順に降順ソートされる。
【0086】
これにより、本実施形態に係る情報処理機能では、大規模システムにおいて、多くの通信機器200に対して情報取得処理が実行される場合であっても、管理者が要求情報を得るまでに時間がかかることなく、迅速に機器情報を確認することができる。その結果、本実施形態に係る機器管理システム1では、管理者の利便性が向上し、高品質な機器管理サービスの提供を実現できる。
【0087】
以上のように、本実施形態に係る情報処理機能は、上記各機能部が連携動作することにより実現される。なお、本実施形態に係る情報処理機能は、第1の実施形態と同じく、管理サーバ100上で以下の処理が実行されることで実現される。
【0088】
本実施形態に係る情報処理機能の詳細な動作(機能部群の連携動作)について、処理手順を示すフローチャートを用いて説明する。
【0089】
《情報取得の制御処理》
図11は、本実施形態に係る情報取得制御処理の処理手順例を示すフローチャートである。
図11に示すように、管理サーバ100では、管理モジュール13が、新たな情報取得要求を受け付けると(ステップS201:YES)、次のような制御処理が実行される。
【0090】
要求機器判定部21は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dを参照する(ステップS202)。
【0091】
要求機器判定部21は、参照した機器リスト31D内に、情報取得要求された通信機器200が登録されているか否かを判定する(ステップS203)。
【0092】
取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていると判定された場合(ステップS203:YES)、要求時に指定された取得情報を、該当機器に対応する情報取得キューQに加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する(ステップS204)。
【0093】
取得順更新部23は、取得情報統合部22により取得情報指定の統合処理を終えると、機器リスト31Dを参照し、情報取得キューQの登録優先度が、要求時に指定された指定優先度より小さいか否かを判定する。このとき、取得順更新部23は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31D内の[優先順]項目を参照する。取得順更新部23は、参照した[優先順]項目の項目値(登録値)が、要求時に指定された優先度の指定値により小さいか否かを判定する。
【0094】
取得順更新部23は、情報取得キューQの登録優先度が、要求時に指定された指定優先度より小さいと判定された場合(指定された優先度の方が高いと判定された場合:ステップS205:YES)、機器リスト31D内の[優先順]項目の項目値を指定値で更新する(ステップS206)。
【0095】
一方、取得順更新部23は、情報取得キューQの登録優先度が、要求時に指定された指定優先度より大きい(又は等しい)と判定された場合(指定された優先度の方が低い(又は同じ)と判定された場合:ステップS205:NO)、ステップS206の処理をスキップする。つまり、機器リスト31D内の[優先順]項目の項目値を更新しない。
【0096】
また、取得情報統合部22は、情報取得要求された通信機器200が機器リスト31D内に登録されていないと判定された場合(ステップS203:NO)、要求時に指定された取得情報指定を含む、該当機器に対応する新たな情報取得キューQを生成し(ステップS207)、後述するステップS208の処理へ移行する。このとき、取得情報統合部22は、機器リスト保持部31にアクセスし、機器リスト31Dに、新たに生成した情報取得キューQに関する情報(優先順情報を含む)を追加する。
【0097】
取得順更新部23は、機器リスト31Dを参照し、更新(又は設定・登録)された優先順位に従って、情報取得キューQを並び換える(ステップS208)。このとき、取得順更新部23は、機器リスト31D内の[優先順]項目を参照し、項目値の大小比較を行い、比較結果に基づき、情報取得待ち状態の情報取得キューQの順番を降順ソートする。
【0098】
要求機器判定部21は、取得順更新部23により情報取得順の更新処理を終えると、新たに情報取得要求された全ての通信機器200について、該当機器のチェック(登録有無判定)を行ったか否かを判定する(ステップS209)。
【0099】
要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われたと判定された場合(ステップS209:YES)処理を終了する。
【0100】
一方、要求機器判定部21は、新たに情報取得要求された全ての通信機器200に対してチェックが行われていないと判定された場合(ステップS209:NO)、ステップS202の処理へ移行し、未チェックの通信機器200に対して、ステップS203〜S208の処理を実行する。
【0101】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る管理サーバ100によれば、管理モジュール13の実行により、次のような機能連携を実現している。
【0102】
管理サーバ100は、要求機器判定部21により、情報取得が要求され、情報取得待ち状態の通信機器200が登録されている機器リスト31D内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器200が、すでに登録されているか否かを判定する。管理サーバ100は、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が機器リスト31D内に登録されている場合に、取得情報統合部22により、要求時に指定された取得情報を、該当機器の情報取得待ちの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する。
【0103】
また、管理サーバ100は、取得情報指定が統合されると、取得順更新部23により、機器リスト31D内の登録優先度と情報取得要求を受け付けた際に指定された指定優先度とを比較し、高い優先順位が指定されている場合に、機器リスト31D内の登録優先度を指定優先度で更新する。管理サーバ100は、取得順更新部23により、更新された優先順位に従って、情報取得キューQを並び換え、情報取得順を更新する。
【0104】
これによって、本実施形態に係る管理サーバ100は、大規模システムにおいて、多くの通信機器200に対して情報取得処理が実行される場合であっても、管理者が要求情報を得るまでに時間がかかることなく、迅速に機器情報を確認することができる。その結果、本実施形態に係る機器管理システム1では、第1の実施形態と同じ効果を奏するとともに、管理者の利便性が向上し、高品質な機器管理サービスを提供できる。
【0105】
ここまで、上記実施形態の説明を行ってきたが、上記実施形態に係る「情報処理機能」は、図を用いて説明を行った各処理手順を、動作環境(プラットフォーム)にあったプログラミング言語でコード化したプログラムが、管理サーバ100が備える演算装置(CPU)により実行されることで実現される。
【0106】
上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体103aに格納することができる。これにより、例えば、上記プログラムは、ドライブ装置103を介して、管理サーバ100にインストールすることができる。また、管理サーバ100は、インタフェース装置107を備えていることから、電気通信回線を用いて上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
【0107】
<変形例>
また、上記第2の実施形態では、管理サーバ100で、情報取得要求された通信機器200ごとに取得情報指定の統合処理及び情報取得順の更新処理を実行する処理手順について説明を行ったが、この限りでない。例えば、図12に示すように、情報取得要求された全ての通信機器200に対する統合処理(ステップS301〜S306)の実行後に、情報取得順の更新処理(ステップS307〜S309)を実行するようにしてもよい。
【0108】
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0109】
1 機器管理システム
11 UIモジュール
12 スケジューラーモジュール
13 管理モジュール
21 要求機器有無判定部
22 取得情報統合部
23 取得順更新部
31 機器リスト保持部(D:機器リスト(制御情報))
100 管理サーバ(情報処理装置)
101 入力装置
102 表示装置
103 ドライブ装置(a:記録媒体)
104 RAM(揮発性の半導体メモリ)
105 ROM(不揮発性の半導体メモリ)
106 CPU(演算装置)
107 インタフェース装置(NIC:Network I/F Card)
108 HDD(不揮発性の記憶装置)
200 画像形成装置
B バス
N データ伝送路(ネットワーク)
Q キュー
【先行技術文献】
【特許文献】
【0110】
【特許文献1】特開平11−187186号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のデータ伝送路を介して通信機器が接続される情報処理装置であって、
前記通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段と、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、
前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
情報取得待ち状態の通信機器に対応する情報取得ジョブを並び換え、情報取得順を更新する更新手段を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記保持手段は、
前記機器識別情報と1又は複数の前記取得情報識別情報と情報取得順の優先順位を表す優先順情報とが対応づけられた機器リストを保持し、
前記更新手段は、
前記機器リストを参照し、前記優先順情報に基づき、前記情報取得ジョブを並び換えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新手段は、
前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報と要求時に指定された前記優先順情報とを大小比較し、比較結果に基づき、登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報を更新し、
更新した前記優先順情報に基づき、情報取得待ち状態の通信機器に対応する情報取得ジョブを並び換えることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記更新手段は、
登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報の値が、要求時に指定された前記優先順情報の値より小さい場合に、登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報を、要求時に指定された前記優先順情報で更新することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
所定のデータ伝送路を介して、通信機器と該通信機器を管理する情報処理装置とが接続される機器管理システムであって、
前記情報処理装置が、
前記通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段と、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、
前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段と、を有し、
前記情報処理装置は、
取得情報の指定が統合された情報取得ジョブを実行し、前記通信機器から機器情報を取得することを特徴とする機器管理システム。
【請求項7】
所定のデータ伝送路を介して当該情報処理装置と接続される通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段を有する情報処理装置における情報処理方法であって、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手順と、
前記機器リストを参照し、前記判定手順により登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手順と、を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
所定のデータ伝送路を介して当該情報処理装置と接続される通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段を有する情報処理装置における情報処理プログラムであって、
コンピュータを、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、
前記機器リストを参照し、前記判定手段により登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段として機能させる情報処理プログラム。
【請求項1】
所定のデータ伝送路を介して通信機器が接続される情報処理装置であって、
前記通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段と、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、
前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
情報取得待ち状態の通信機器に対応する情報取得ジョブを並び換え、情報取得順を更新する更新手段を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記保持手段は、
前記機器識別情報と1又は複数の前記取得情報識別情報と情報取得順の優先順位を表す優先順情報とが対応づけられた機器リストを保持し、
前記更新手段は、
前記機器リストを参照し、前記優先順情報に基づき、前記情報取得ジョブを並び換えることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新手段は、
前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報と要求時に指定された前記優先順情報とを大小比較し、比較結果に基づき、登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報を更新し、
更新した前記優先順情報に基づき、情報取得待ち状態の通信機器に対応する情報取得ジョブを並び換えることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記更新手段は、
登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報の値が、要求時に指定された前記優先順情報の値より小さい場合に、登録判定された通信機器に対応する前記優先順情報を、要求時に指定された前記優先順情報で更新することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
所定のデータ伝送路を介して、通信機器と該通信機器を管理する情報処理装置とが接続される機器管理システムであって、
前記情報処理装置が、
前記通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段と、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、
前記機器リストを参照し、登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段と、を有し、
前記情報処理装置は、
取得情報の指定が統合された情報取得ジョブを実行し、前記通信機器から機器情報を取得することを特徴とする機器管理システム。
【請求項7】
所定のデータ伝送路を介して当該情報処理装置と接続される通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段を有する情報処理装置における情報処理方法であって、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手順と、
前記機器リストを参照し、前記判定手順により登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手順と、を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
所定のデータ伝送路を介して当該情報処理装置と接続される通信機器を識別する機器識別情報と前記通信機器に対して指定された取得情報を識別する1又は複数の取得情報識別情報とが対応づけられ、情報取得要求時に生成される前記通信機器ごとの情報取得ジョブに基づき、情報取得待ち状態の通信機器が登録される機器リストを、所定の記憶領域に保持する保持手段を有する情報処理装置における情報処理プログラムであって、
コンピュータを、
前記機器リストを参照し、要求時に指定された前記機器識別情報に基づき、該機器リスト内を検索し、検索結果から、前記機器リスト内に、新たに情報取得要求を受け付けた通信機器が登録されているか否かを判定する判定手段と、
前記機器リストを参照し、前記判定手段により登録判定された通信機器に対応する前記取得情報識別情報に、要求時に指定された前記取得情報識別情報が含まれていない場合に、要求時に指定された取得情報を、登録判定された通信機器に対応する情報取得ジョブの取得情報指定に加え、該当機器に対する取得情報の指定を統合する統合手段として機能させる情報処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−118837(P2012−118837A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269016(P2010−269016)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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