説明

情報処理装置およびプログラム

【課題】キャンペーンの宣伝を効率化できる情報処理装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、メッセージ生成手段と、印字手段と、特典付与手段を備える。メッセージ生成手段は、特典に関する情報と、前記特典が付与される特典付与期間とを対応付けて記憶する記憶手段に基づいて、所定のフォーマットに前記特典に関する情報を適用して、前記特典に関するメッセージを生成する。印字手段は、前記特典付与期間あるいは前記特典付与期間に対して所定の期間先んじて設定される予告期間の期間内である場合に、前記メッセージ生成手段が生成した前記メッセージを前記印字媒体に印字する。特典付与手段は、前記特典付与期間内である場合に、前記特典に関する情報に基づいて客に前記特典を付与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、小売店やレストランなどの店舗では、販売促進を狙って、会員ポイントの倍率の変更、商品の値引、景品付与などの特典を付与するキャンペーン(特典付与期間)が設けられている。
【0003】
また、このような店舗では、レシート等にキャンペーンに関する情報を印字して、特典付与期間や特典の内容について客に周知することが行われている。この場合に店員は、キャンペーンごとにレシートに印字するメッセージを予め作成して、ストアサーバやPOS(Point Of Sales)端末等に設定しておく必要があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、キャンペーンの宣伝を効率的に行うことができる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、メッセージ生成手段と、印字手段と、特典付与手段を備える。メッセージ生成手段は、特典に関する情報と、前記特典が付与される特典付与期間とを対応付けて記憶する記憶手段に基づいて、所定のフォーマットに前記特典に関する情報を適用して、前記特典に関するメッセージを生成する。印字手段は、前記特典付与期間あるいは前記特典付与期間に対して所定の期間先んじて設定される予告期間の期間内である場合に、前記メッセージ生成手段が生成した前記メッセージを前記印字媒体に印字する。特典付与手段は、前記特典付与期間内である場合に、前記特典に関する情報に基づいて客に前記特典を付与する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、本実施形態におけるPOSシステムの概略構成図である。
【図2】図2は、ストアサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、特典設定テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図4】図4は、POS端末の構成を概略的に示した外観斜視図である。
【図5】図5は、POS端末の機能的構成を示すブロック図である。
【図6−1】図6−1は、予告メッセージを印字したレシートの一例を示す図である。
【図6−2】図6−2は、予告メッセージを印字したレシートのその他の例を示す図である。
【図7−1】図7−1は、宣伝メッセージを印字したレシートの一例を示す図である。
【図7−2】図7−2は、宣伝メッセージを印字したレシートのその他の例を示す図である。
【図8】図8は、POS端末が実行するレシート印字処理の手順を説明するフローチャートである。
【図9】図9は、特典設定テーブルのその他のデータ構成例を示す図である。
【図10】図10は、他の態様における特典設定テーブルを示す図である。
【図11】図11は、他の態様におけるレシート印字処理の手順を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本実施形態におけるPOSシステム1の概略構成図である。POSシステム1は、図1に示すように、情報処理装置としての複数台(図では2台)のPOS端末2と、これらのPOS端末2をLAN(Local Area Network)3等のネットワークで接続して集中管理するストアサーバ4とで構成される。
【0008】
ストアサーバ4は、POSシステム1全体の制御を受け持つものである。図2は、ストアサーバ4の機能的構成を示すブロック図である。ストアサーバ4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されるコンピュータ構成の制御部41と、通信I/F43と、I/O機器制御部44とがバス42によって接続されて構成されている。ストアサーバ4は、通信I/F43およびLAN3(図1参照)を介して複数台のPOS端末2との間で相互にオンライン通信する。また、制御部41にはバス42及びI/O機器制御部44を介して、キーボード45、表示器46、プリンタ47及びHDD(Hard Disk Drive)48が接続されている。HDD48は、制御部41のCPUを動作させる各種制御プログラムの他、特典設定テーブルTを格納している。
【0009】
尚、ここでは、特典設定テーブルTをストアサーバ4に格納するとしたが、特典設定テーブルTの格納場所はこれに限定されるものではない。その他の例として、POS端末2に格納するとしてもよいし、ストアサーバ4とLAN等あるいはインターネットを介して接続されたデータサーバに格納するとしてもよい。
【0010】
図3は、特典設定テーブルTのデータ構成の一例を示す図である。ユーザは、ストアサーバ4のキーボード45等を操作して特典設定テーブルTの設定内容を編集することができる。図3に示すように、特典設定テーブルTには、特典に関する情報として、特典の登録番号、その特典を付与するキャンペーンの名称(キャンペーン名称)、その特典の内容(特典内容)、キャンペーンや特典の付与を予告する期間である予告期間、特典を付与する期間である特典付与期間(キャンペーン期間)などが設定される。尚、予告期間は特典付与期間に対して所定の期間(例えば、1週間等)先んじて設定されるものである。
【0011】
本実施形態のPOS端末2は、予告期間には、キャンペーンを予告する予告メッセージをレシートに印字する。また、特典付与期間には、キャンペーン中であることを宣伝する宣伝メッセージをレシートに印字する。従って、予告期間および特典付与期間は、特典に関する情報をレシート等の印字媒体に印字する印字期間に相当する。
【0012】
次に、特典設定テーブルTに設定される特典内容について説明する。特典とは、キャンペーン期間中に客に付与されるサービス(特典)のことであり、例えば、ポイントの割増や、商品の値引、景品の付与などがある。
【0013】
例えば、客に対して付与されるポイントを通常より割増して付与するポイント割増キャンペーンに対しては、ポイントの割増倍率が特典内容として設定される。尚、ポイントとは、店舗の会員ポイントや、各種カード会員に対して付与されるポイント等のことである。また、図示しないが、店舗において複数種類のポイントが用いられている場合には、「Aストアポイント2倍」などと、ポイントの種類も含めて特典内容を設定することができる。
【0014】
また、商品を値引するキャンペーンに対しては、該当する商品名やその商品コード、あるいは、該当する商品分類やその分類コードと、その商品または商品分類に対する割引率や値引率等の特典内容が設定される。
【0015】
また、該当商品を購入した場合に景品を付与するキャンペーンに対しては、該当する商品名やその商品コード、あるいは、該当する商品分類やその分類コードと、付与される景品等を特典内容として設定してもよい。
【0016】
次に、POS端末2について説明する。図4は、POS端末2の構成を概略的に示した外観斜視図である。POS端末2は、現金等を収容するためのドロワ12の上に載置されており、このドロワ12の引出し12aの開閉を制御する。POS端末2の正面側には、登録、点検、精算、設定などの各種業務モードを選択するためのモードキー14が設けられている。また、POS端末2の正面に設けられたキーボード13には、オペレータ(店員)が、例えば預かり金額などを置数するための置数キーや、1取引として販売登録が行われた商品の合計出力を指示する現計キー、1取引の販売登録の終了を選択して会計処理および締め処理を行う締めキーなど、各種操作入力を行うための操作キーが配置されている。
【0017】
さらにPOS端末2には、正面側には店員用ディスプレイ15が、背面側には客用ディスプレイ16が取り付けられている。店員用ディスプレイ15、客用ディスプレイ16には、例えば液晶ディスプレイ等が用いられ、販売登録された商品の品名、価格や、1取引の合計金額、釣銭額などが表示される。POS端末2は、レシート及びジャーナルを印字するプリンタ17を内蔵している。プリンタ17によって印字されたレシートは、POS端末2の正面側に形成されたレシート発行口18から発行される。またPOS端末2には、商品に付与されたバーコードを読取るためのスキャナ19が接続されている。
【0018】
図5は、POS端末2の機能的構成を示すブロック図である。POS端末2は、CPUと、ROMと、RAM等(いずれも不図示)で構成されるコンピュータ構成の制御部21を備えている。ROMは、CPUが実行する各種プログラムや各種データを記憶している。RAMは、CPUが各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶する。また、RAMは、商品の販売記録を示す販売データや、店員用ディスプレイ15や客用ディスプレイ16に表示する各種の画面表示データを記憶する。
【0019】
制御部21は、I/O機器制御部24およびバス22を介して、キーボード13、店員用ディスプレイ15、客用ディスプレイ16、プリンタ17、スキャナ19等のI/O機器を制御する。また、制御部21は、通信I/F23およびLAN3(図1参照)を介してストアサーバ4と相互に通信を行う。
【0020】
制御部21は、CPUがROMに格納されているプログラムをRAMに展開して実行することにより、図5に示すように、特典情報読込部25と、期間判定部26と、メッセージ生成部27と、印字制御部28と、特典付与部29として機能する。
【0021】
特典情報読込部25は、ストアサーバ4の特典設定テーブルTに設定されている特典に関する情報をRAM等の記憶エリアに読み込む。
【0022】
期間判定部26は、特典情報読込部25が読み込んだ情報に基づいて、現在の日付が
特典設定テーブルTに設定されている予告期間および特典付与期間(即ち、印字期間)のうち、いずれか1つの期間内であるか否かを判定する。
【0023】
一例として、現在の日付が11月20日である場合には、期間判定部26は、図3に示す特典設定テーブルTを参照して、本日が登録番号1の「ポイント2倍キャンペーン」の予告期間内であると判定する。
【0024】
メッセージ生成部27は、特典設定テーブルTに設定されている特典に関する情報を所定のメッセージフォーマットに適用して、レシートに印字するメッセージを生成する。また、レシートに印字するメッセージとしては、キャンペーン(特典の付与)を予告する予告メッセージと、キャンペーンが開催中であること(特典付与期間内であること)を宣伝する宣伝メッセージとがある。
【0025】
次に、予告メッセージの生成処理について説明する。
【0026】
メッセージ生成部27は、期間判定部26が予告期間内であると判定したキャンペーンに対して、特典設定テーブルTに設定されているそのキャンペーンの特典に関する情報のうち、少なくとも1つを予告用のメッセージフォーマットに適用して予告メッセージを生成する。特典に関する情報としては、該当するキャンペーンの特典内容、キャンペーンの名称、特典付与期間等を適用することができる。
【0027】
また、予告用のメッセージフォーマットの例としては、「(特典付与期間)は、(キャンペーン名称)です」や、「(特典付与期間)は、(特典内容)です」等の定型文を用いることができる。次に、図3を参照して、前者の予告用のメッセージフォーマットを用いて生成される予告メッセージの具体例について説明する。
【0028】
メッセージ生成部27は、登録番号1のキャンペーンの予告期間11/21〜11/27の期間内である場合には、特典設定テーブルTから、特典付与期間としての「11/28〜12/5」と、キャンペーン名称としての「ポイント2倍」とを読み込む。そして、上述の予告用のメッセージフォーマットにこれらを適用して「11/28〜12/5は、ポイント2倍です」という予告メッセージを生成する。
【0029】
また、メッセージ生成部27は、登録番号2のキャンペーンの予告期間12/11〜12/17の期間内である場合には、特典設定テーブルTから、特典付与期間としての「12/18〜12/25」と、キャンペーン名称としての「生活用品10%オフ」とを読み込む。そして、上述の予告用のメッセージフォーマットにこれらを適用して「12/18〜12/25は、生活用品10%オフです」という予告メッセージを生成する。
【0030】
尚、予告用のメッセージフォーマットには、「(特典付与期間)は、(キャンペーン名称)です ご来店をお待ちしております」や、「いよいよ(特典付与期間)は、(キャンペーン名称)です ぜひご来店下さい」等、その他のメッセージを組み込むとしてもよい。
【0031】
次に、宣伝メッセージの生成処理について説明する。
【0032】
メッセージ生成部27は、期間判定部26が特典付与期間内であると判定したキャンペーンに対して、特典設定テーブルTに設定されているそのキャンペーンの特典に関する情報のうち、少なくとも1つを宣伝用のメッセージフォーマットに適用して宣伝メッセージを生成する。上述と同様に、特典に関する情報としては、該当するキャンペーンの特典内容、キャンペーンの名称、特典付与期間等を適用することができる。
【0033】
宣伝用のメッセージフォーマットの例としては、「好評開催中! (特典付与期間)は、(キャンペーン名称)です」等の定型文を用いることができる。次に、図3を参照して、宣伝用のメッセージフォーマットを用いて生成される宣伝メッセージの具体例について説明する。
【0034】
メッセージ生成部27は、登録番号1のキャンペーンの特典付与期間11/28〜12/5の期間内である場合には、特典設定テーブルTから該当するキャンペーン名称を読み込む。そして、上述の宣伝用のメッセージフォーマットに特典付与期間およびキャンペーン名称を適用して、「好評開催中! 11/28〜12/5は、ポイント2倍です」という宣伝メッセージを生成する。同様に、登録番号2のキャンペーンについては、「好評開催中! 12/18〜12/25は生活用品10%オフです」という宣伝メッセージを生成する。
【0035】
尚、予告用メッセージフォーマットおよび宣伝用メッセージフォーマットは、本実施の形態にかかるプログラムに組み込まれていてもよいし、ストアサーバ4またはPOS端末2の記憶手段にデータベースとして格納されていてもよい。
【0036】
また、メッセージ生成部27は、特典付与期間を含まないメッセージフォーマットを用いるとしてもよい。即ち、予告用のメッセージフォーマットとしては、「近日開催!(キャンペーン名称)! 詳しくは店頭案内をご覧下さい」のように、特典付与期間を含めないとしてもよい。また、宣伝用のメッセージフォーマットとしては、「好評開催中!(キャンペーン名称)!」等のように、特典付与期間を含めないとしてもよい。
【0037】
印字制御部28は、現在の日付は予告期間および特典付与期間(即ち、印字期間)のうちいずれか1つの期間内であると判定された場合に、該当するキャンペーンについてメッセージ生成部27が生成したメッセージをレシート等の印字媒体に印字する。
【0038】
即ち、印字制御部28は、現在の日付が特典設定テーブルTに設定されている予告期間のうちいずれか1つの期間内である場合に、そのキャンペーンについてメッセージ生成部27が生成した予告メッセージをレシートに印字する。また、印字制御部28は、現在の日付が特典設定テーブルTに設定されているキャンペーンの特典付与期間のうちいずれか1つの期間内である場合に、そのキャンペーンについてメッセージ生成部27が生成した宣伝メッセージをレシートに印字する。そして、印字後のレシートはレシート発行口18から発行されて客に渡される。客は手渡されたレシートを見て、キャンペーンについての情報を得ることができる。
【0039】
ここで、図6−1ないし図7−2を用いて、予告メッセージまたは宣伝メッセージを印字したレシートの具体例について説明する。
【0040】
図6−1、図6−2は、予告メッセージを印字したレシートの一例(R1、R2)を示す図である。図6−1に示すように、レシートR1の発行日(客が商品を購入した日)が11月21日である場合には、上述のように生成された予告メッセージ「11/28〜12/5は、ポイント2倍です」がプリンタ17によってレシートR1に印字される。
【0041】
また、図6−2に示すように、レシートR2の発行日が12月11日である場合には、上述のように生成された予告メッセージ「12/18〜12/25は、生活用品10%オフです」がプリンタ17によってレシートR2に印字される。
【0042】
次に、図7−1、図7−2は、宣伝メッセージを印字したレシートの一例(R3、R4)を示す図である。図7−1に示すように、レシートR3の発行日が11月28日である場合には、上述のように生成された宣伝メッセージ「好評開催中! 11/28〜12/5は、ポイント2倍です」がプリンタ17によってレシートR3に印字される。
【0043】
また、図7−2に示すように、レシートR4の発行日が12月18日である場合には、上述のように生成された宣伝メッセージ「好評開催中! 12/18〜12/25は、生活用品10%オフです」がプリンタ17によってレシートR4に印字される。
【0044】
特典付与部29は、現在の日付が特典設定テーブルTに設定されている特典付与期間のうちいずれか1つの期間内である場合に、そのキャンペーンの特典内容に応じて、ポイント付与や、商品の値引など、客に特典を付与する処理を行う。
【0045】
即ち、レシート発行日(客が商品を購入した日)が11月28日である場合には、図3に示すように登録番号1のキャンペーンの特典付与期間内である。従って、特典付与部29は、客に対してポイントを通常(特典付与期間外)の2倍にして付与する。
【0046】
次に、POS端末2が実行するレシート印字処理の手順について説明する。図8は、POS端末2が実行するレシート印字処理の手順を説明するフローチャートである。
【0047】
まず、POS端末2は、ストアサーバ4の特典設定テーブルTから、キャンペーンの予告期間や特典付与期間などの特典に関する情報を読み込む(ステップS1)。そして、POS端末2は、現在の日付が特典設定テーブルTに設定されているキャンペーンのうち、いずれか1つの予告期間内であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0048】
キャンペーンの予告期間内である場合(ステップS2:Yes)には、POS端末2は、該当する特典付与期間と、そのキャンペーンの特典内容とを予告用のメッセージフォーマットに適用して、そのキャンペーンを予告する予告メッセージを生成する(ステップS3)。そして、生成した予告メッセージをレシートに印字して(ステップS4)、処理を終了する。
【0049】
一方、キャンペーンの予告期間内でない場合(ステップS2:No)に、POS端末2は、現在の日付が特典設定テーブルTに設定されているキャンペーンのうち、いずれか1つの特典付与期間内であるか否かを判定する(ステップS5)。キャンペーンの特典付与期間内ではない場合(ステップS5:No)には、POS端末2は販売登録された商品の商品名や価格、合計金額や釣銭等を印字したレシート(不図示)をプリンタ17によって印字して(ステップS9)、処理を終了する。
【0050】
一方、キャンペーンの特典付与期間内である場合(ステップS5:Yes)には、POS端末2は、該当する特典付与期間と、そのキャンペーンの特典内容とを宣伝用のメッセージフォーマットに適用して、そのキャンペーンが現在行われていることを宣伝する宣伝メッセージを生成する(ステップS6)。また、POS端末2は、該当するキャンペーンの特典内容に応じて、ポイント付与や、値引等の特典を付与する処理を行う(ステップS7)。そして、生成した宣伝メッセージをレシートに印字して(ステップS8)、処理を終了する。
【0051】
なお、本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0052】
さらに、本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0053】
本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムは、上述した各部(特典情報読込部25、期間判定部26、メッセージ生成部27、印字制御部28、特典付与部29)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、特典情報読込部25、期間判定部26、メッセージ生成部27、印字制御部28、特典付与部29が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0054】
尚、メッセージ生成部27がメッセージを生成するタイミングについては特に限定されるものではない。例えば、開店時にPOS端末2がストアサーバ4の特典設定テーブルTを読み込んでメッセージを生成し、POS端末2の記憶手段に格納しておき、レシート印字の際には記憶手段からメッセージを読み出して印字に用いるとしてもよい。また、POS端末2において上述の締めキーが押下された場合にメッセージを生成し、レシートに印字するとしてもよい。
【0055】
また、上述では、POS端末2を本実施形態の情報処理装置として説明したが、ストアサーバ4を本実施形態の情報処理装置として用いる形態としてもよい。即ち、特典設定テーブルTを参照してストアサーバ4で生成したメッセージや印字データをPOS端末2に送付して、POS端末2ではこのメッセージや印字データに基づいて、レシートに特典に関する情報を印字するとしてもよい。
【0056】
(特典設定テーブルのその他の例)
尚、特典設定テーブルTには、上述の各種情報に加えて、その他の特典に関する情報を含めるとしてもよい。図9は、特典設定テーブルTのその他のデータ構成例を示す図である。
【0057】
図9に示すように、特典設定テーブルTaには、特典に関する情報として、その特典が会員限定の特典であるか否かを示す情報を設定可能としてもよい。そして、会員限定が有である場合には「会員限定 (特典付与期間)は(キャンペーン名称)です」等のフォーマットを用いてメッセージを生成し、会員限定が無のキャンペーンに対しては、上述と同様に「(特典付与期間)は(キャンペーン名称)です」等のメッセージフォーマットを用いるとしてもよい。
【0058】
また、図9に示すように、特典設定テーブルTaには、メッセージに添付される添付イラストのファイル名等を設定可能としてもよい。そして、添付イラストが設定されている場合には、その添付イラストをメッセージに添えて印刷するとしてもよい。
【0059】
(その他の態様)
尚、上述において、予告期間は特典ごとに予め特典設定テーブルTに設定されるとしたが、これに限定されるものではない。その他の態様として、POS端末2が、特典付与期間に対して所定の期間先んじた期間を予告期間として自動的に設定する形態としてもよい。以下では、POS端末2が、特典付与期間の開始日の1週間前から特典付与期間の前日までを予告期間として一律に設定する例について説明する。
【0060】
図10は、本態様における特典設定テーブルTbを示す図である。図示するように、本態様においては特典設定テーブルTbには予告期間を設定する必要はなく、特典付与期間が各キャンペーンに対して設定されていればよい。
【0061】
図11は、本態様におけるレシート印字処理の手順を説明するフローチャートである。本態様では、図8のステップS2に替わってステップS22の処理を行う。その他の手順については図8と同様である。ステップS22では、特典付与期間の開始日の1週間前から特典付与期間の前日までの期間であるか否かを判定することにより、予告期間内か否かを判定する。即ち、図10の登録番号1のキャンペーンの特典付与期間は11/28〜12/5であるので、POS端末2は11/28より1週間前の11/21から、11/28の前日の11/27までを予告期間として自動的に設定する。このようにすることで、各キャンペーンに対して予告期間を逐一設定する手間を省くことができる。
【0062】
以上説明したとおり、本実施形態によれば、特典設定テーブルTに設定されている特典に関する情報を所定のメッセージフォーマットに適用してメッセージを生成するため、店員による印字メッセージの作成作業や設定作業を省くことが可能となり、特典に関する宣伝を行う際の利便性を向上させることができる。
【0063】
また、本実施の形態によれば、特典設定テーブルTに設定されている情報に連動してレシートに印字するメッセージを生成するため、開催前のキャンペーンの予告メッセージと、開催中のキャンペーンの宣伝メッセージとを簡単に切替えて印字することができる。
【0064】
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0065】
1 POSシステム
2 POS端末
3 LAN
4 ストアサーバ
T、Ta、Tb 特典設定テーブル
R1、R2、R3、R4 レシート
25 特典情報読込部
26 期間判定部
27 メッセージ生成部
28 印字制御部
29 特典付与部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0066】
【特許文献1】特開2004−355311公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特典に関する情報と、前記特典が付与される特典付与期間とを対応付けて記憶する記憶手段に基づいて、所定のフォーマットに前記特典に関する情報を適用して、前記特典に関するメッセージを生成するメッセージ生成手段と、
前記特典付与期間あるいは前記特典付与期間に対して所定の期間先んじて設定される予告期間の期間内である場合に、前記メッセージ生成手段が生成した前記メッセージを前記印字媒体に印字する印字手段と、
前記特典付与期間内である場合に、前記特典に関する情報に基づいて客に前記特典を付与する特典付与手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記メッセージ生成手段は、特典付与を予告する予告用の前記フォーマットに前記特典に関する情報を適用して、前記特典の付与を予告する予告メッセージを生成し、
前記印字手段は、前記予告期間内である場合に、前記予告メッセージを前記印字媒体に印字すること、
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記メッセージ生成手段は、前記特典付与期間内であることを宣伝する宣伝用の前記フォーマットに前記特典に関する情報を適用して、前記特典の付与を宣伝する宣伝メッセージを生成し、
前記印字手段は、前記特典付与期間内である場合に、前記宣伝メッセージを前記印字媒体に印字すること、
を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記特典に関する情報として、前記特典の内容を記憶しており、
前記メッセージ生成手段は、前記特典の内容を前記フォーマットに適用して前記メッセージを生成すること、
を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記メッセージ生成手段は、前記特典付与期間を前記フォーマットに適用して前記メッセージを生成すること、
を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置を制御するコンピュータを、
特典に関する情報と、前記特典が付与される特典付与期間とを対応付けて記憶する記憶手段に基づいて、所定のフォーマットに前記特典に関する情報を適用して、前記特典に関するメッセージを生成するメッセージ生成手段と、
前記特典付与期間あるいは前記特典付与期間に対して所定の期間先んじて設定される予告期間の期間内である場合に、前記メッセージ生成手段が生成した前記メッセージを前記印字媒体に印字する印字手段と、
前記特典付与期間内である場合に、前記特典に関する情報に基づいて客に前記特典を付与する特典付与手段と、
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−155364(P2012−155364A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11303(P2011−11303)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】