説明

情報処理装置およびプログラム

【課題】適切な書類の撮影データを取得する。
【解決手段】実施形態に係る情報処理装置は、筐体と表示部とが開閉可能に接続され、表示部に撮影部が固定されている。筐体上に、筐体と異なる色の、書類の設置位置を示すガイドが、設けられている。筐体と表示部とが所定の角度の場合に撮影部によって撮影される画像データにおいて、ガイドに対応する第1のエリアの位置データと、第1のエリアでない第2のエリアの位置データとを含むエリア定義データが、記憶装置に記憶されている。判定手段は、撮影部によって撮影された画像データ画像データから第1のエリアの色データと第2のエリアの色データとを取得する。判定手段はさらに、その第1のエリアの色データと第2のエリアの色データとに基づいて、筐体と表示部との角度が所定の角度であると判定する判定手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、筐体と表示部とが開閉可能に接続された情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報処理装置の発達に伴い、小型化および高性能化が著しい。これに伴い、保険会社などの営業担当者が、ノートパソコンを携行して顧客の元を訪れ、職務に当たる機会が増えている。
【0003】
例えば、顧客が記入した申込書などの書類に基づいて、営業担当者が、携行したノートパソコンにデータを入力するとともに、その書類を撮影して電子データ化して、エビデンスデータとして保管する場合が考えられる。ここで、書類を撮影した電子データを保管する際、エビデンスデータとして保管することに対して顧客の同意を得るため、顧客の前で電子データ化して保管することが好ましい。また、文字の可読性などのエビデンスデータとしての画質を備えていることが、リアルタイムに確認できることが好ましい。
【0004】
文字の可読性など、エビデンスデータに求められる条件を備えていることを、営業担当者がリアルタイムに確認するためには、客先で画像を取り込む必要がある。また、文字のそのように取得した画像の可読性を担保するために、常に一定のレベル以上の画質で撮影可能な仕組みが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−194450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の技術でエビデンスデータに求められる条件を備えた撮影データを取得することは、困難である。
【0007】
適切な書類の撮影データを取得することのできる情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る情報処理装置は、筐体と表示部とが開閉可能に接続され、表示部に撮影部が固定されている。筐体上に、筐体と異なる色の、書類の設置位置を示すガイドが、設けられている。筐体と表示部とが所定の角度の場合に撮影部によって撮影される画像データにおいて、ガイドに対応する第1のエリアの位置データと、第1のエリアでない第2のエリアの位置データとを含むエリア定義データが、記憶装置に記憶されている。判定手段は、撮影部によって撮影された画像データから第1のエリアの色データと第2のエリアの色データとを取得する。判定手段はさらに、その第1のエリアの色データと第2のエリアの色データとに基づいて、筐体と表示部との角度が所定の角度であると判定する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係る情報処理装置が、書類を撮影する様子を正面から表した図である。
【図2】実施形態に係る情報処理装置が、書類を撮影する様子を斜め方向から表した図である。
【図3】実施形態に係る情報処理装置に、書類を配置した様子を上から観察した図である。
【図4】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図5】第1の実施形態に係る情報処理装置が撮影する筐体上の判定エリアと、画像データの判定エリアに対応する部分を説明する図である。
【図6】第1の実施形態に係る情報処理装置が撮影する画像データであって、撮影角度が大きい場合の画像データである。
【図7】第1の実施形態に係る情報処理装置が撮影する画像データであって、撮影角度が小さい場合の画像データである。
【図8】第1の実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【図9】第1の実施形態に係るエリア定義データのデータ構造の一例を説明する図である。
【図10】第1の実施形態に係る情報処理装置の処理を説明するフローチャートである。
【図11】第2の実施形態に係る情報処理装置の書類配置ガイドを説明する図である。
【図12】第3の実施形態に係る情報処理装置が撮影する筐体上の判定エリアと、画像データの判定エリアに対応する部分を説明する図である。
【図13】第3の実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【図14】第3の実施形態に係るエリア定義データのデータ構造の一例を説明する図である。
【図15】第3の実施形態に係る色対応データのデータ構造の一例を説明する図である。
【図16】第3の実施形態に係る情報処理装置の処理を説明するフローチャートである。
【図17】第4の実施形態に係る情報処理装置が書類設置前に撮影する画像データの判定エリアに対応する部分を説明する図である。
【図18】第4の実施形態に係る情報処理装置が撮影する筐体上の判定エリアと、画像データの判定エリアに対応する部分を説明する図であって、書類が適切に設置されていない場合の図である。
【図19】第4の実施形態に係る情報処理装置が撮影する筐体上の判定エリアと、画像データの判定エリアに対応する部分を説明する図であって、書類が左右方向に適切に設置されていない場合の図である。
【図20】第4の実施形態に係る情報処理装置の処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0011】
実施形態に係る情報処理装置1は、例えば、ノートパソコン等の可搬性を備える情報機器である。図1および図2に示すように、実施形態に係る情報処理装置1において、ヒンジ部151を介して、筐体152および表示部105が、開閉可能に接続されている。キーボード104aは、筐体152上の面であって、情報処理装置1を開閉したときに内側に収納される面に設けられる。筐体152には、情報処理装置1の中央処理制御装置101、記憶装置107等が格納されている。
【0012】
実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図1および図2に示すように、撮影部121を備えている。ノートパソコンを開いて使用可能な状態で、撮影部121は、表示部105の上部に設置される。一方、実施形態に係る情報処理装置1が撮影する書類3は、ノートパソコンを開き、キーボード104aおよび表示部105を露出させた状態で、キーボード104aの上に設置される。
【0013】
実施形態において書類3は、例えばA4サイズであって、情報処理装置1のヒンジ部151と平行な方向に長辺が来るように、キーボード104a上に書類が配置される。ここで実施形態において、書類3の長辺およびヒンジ部151と平行な方向をX軸方向、X軸に垂直な方向であって、書類3の短辺に平行な方向をY軸方向と称す。また、実施形態において書類3は、情報処理装置1の筐体152とほぼ同じ大きさである。
【0014】
ここで、実施形態に係る撮影部121において、長方形をしており、その内部にCCD(Charge Coupled Device)が埋め込まれている。撮影部121の長辺は、ヒンジ部151と平行に設置されている。このような形状にすることにより、撮影部121は、書類3がヒンジ部151と平行の方向に長い場合、書類3を画面に大きく納めて撮影することができる。
【0015】
図2に示すように、ノートパソコンの筐体152と表示部105とが一定の角度を備えることにより、撮影部121は、キーボード104a上の書類3を撮影することができる。実施形態において、図2に示す様に、ヒンジ152と筐体152との角度を、撮影角度θと称する。
【0016】
ここで図3を参照して、情報処理装置1の筐体152に書類3が設置された状態を説明する。図3は、図1における筐体152を上から観察した図である。図3において、筐体152の上部に書類3が設置されている。図2に示すような角度でディスプレイ105が設置され、筐体152の上側、具体的には、筐体152のヒンジ部151側の上方から、撮影部121が、書類3を撮影する。
【0017】
実施形態に係る情報処理装置1の筐体152のキーボード104a側の表面に、書類配置ガイド302が設けられている。この書類配置ガイド302は、筐体152とは異なる色であって、書類の設置位置を示す。例えば筐体152が黒の場合、書類配置ガイド302は白とする。ここで、筐体152の色と書類配置ガイド302の色とは、ユーザが筐体152と書類配置ガイド302との色差を認識できる程度に異なれば良い。またユーザが色差を認識できる場合、コンピュータもその色差を認識できると考えられる。書類配置ガイド302は、例えば、予め筐体152のキーボード104a側の表面に印刷されている。また、書類配置ガイド302の形状のシールが、筐体152のキーボード104a側の表面に貼付されても良い。
【0018】
図1ないし図3に示す例では、書類配置ガイド302は、筐体152のヒンジ側で、筐体152の左側のエッジに近い位置である。また書類配置ガイド302はL字型をしている。この書類配置ガイド302は、書類3の角を書類配置ガイド302の形状に合わせることにより、書類3を最適な位置に設置するよう、ユーザの動作を支援することができる。
【0019】
書類配置ガイド302は、第1の矩形と、第1の矩形に垂直な第2の矩形を備えるL字形状である。図1ないし図3に示すように、第1の矩形は、ヒンジ部151と平行方向であるX軸方向が長辺となる矩形と、ヒンジ部151と垂直方向であるY軸方向が長辺となる矩形と、を備える。この書類配置ガイド302の内角に書類3の角が合うように、書類3が設置される。
【0020】
なお、実施形態においては、書類配置ガイド302はL字型で、筐体152のヒンジ側で、筐体152の左側のエッジに近い位置に設けられる場合について説明するが、どのような形状であっても良いし、どのような位置に設けられても良い。書類を最適な位置に設置できるようにユーザの動作を支援するものであれば、どのようなものでも良い。
【0021】
実施形態に係る情報処理装置1は、撮影角度を判定する際、図3に示すように、書類配置ガイド302を含むエリアを判定エリア303を用いる。実施形態に係る情報処理装置1は、撮影部121により撮影した画像データにおいて、撮影角度が最適角度の場合にこの判定エリアに対応する画素の色データを取得する。情報処理装置1は、この取得した色データに基づいて、撮影角度が最適角度であるか否かを判定する。実施形態において判定エリア303は矩形であるが、矩形でなくても良い。
【0022】
実施形態に係る情報処理装置1には、撮影部121が固定されている。例えば、手持ちのデジタルカメラなどで書類を撮影すると、ユーザがデジタルカメラからノートパソコンに画像を取り込む手間が発生してしまう。これに対し実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザは撮影の指示のみを入力すれば良く、その後はユーザの操作を介在することなく、情報処理装置1が画像データを取り込むことができる。これにより、画像取り込みに要する時間を短縮でき顧客を待たせることはないので、客先など、短時間での作業が求められる場合に好適である。
【0023】
また、実施形態に係る情報処理装置1に撮影部121が固定されていることにより、手持ちのデジタルカメラで撮影する場合に比べて、多くのユーザが、同様の条件で撮影することが容易になる。
【0024】
さらに、実施形態に係る情報処理装置1は、撮影部121が、書類3を最適に撮影できるように、筐体152と表示部105との角度の調整を支援するものである。例えば図3に示すように、筐体152と表示部105とが最適角度の場合、撮影部121は、書類3を大きく撮影することができる。例えば、この最適角度は、書類3をエビデンスデータとしての画質を備えることが可能な撮影角度θである。最適角度は、例えば直角である。このとき最適角度は、87度から93度など、角度の幅があっても良い。筐体152と表示部105との角度が最適角度よりも大きくなった場合、撮影部121は、書類3ではなく、情報処理装置1を設置した台や、その台の上の空間を撮影することになる。また、この角度が最適角度よりも小さくなった場合、ヒンジ部151の近傍を撮影することになる。そこで、実施形態に係る情報処理装置1は、筐体152と表示部151の角度について、筐体152の上部に設置される書類3を適切に撮影できる角度になるように、ユーザの操作を支援する。
【0025】
(第1の実施形態)
第1の実施形態においては、予め筐体152、書類配置ガイド302、書類3などの色のデータを記録することなく、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定する場合について説明する。情報処理装置1は、撮影部121で撮影した画像データにおける色のデータに基づいて、撮影角度θが最適角度であるかを判定する。
【0026】
図4に示すように、第1の実施形態に係る情報処理装置1は、中央処理制御装置101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、入出力インタフェース109および画像データ生成部123が、バス110を介して接続されている。入出力インタフェース109には、入力装置104、表示部105、通信制御装置106、記憶装置107およびリムーバブルディスク108が接続されている。画像データ生成部123には、第1の撮影部121および第2の撮影部が接続されている。
【0027】
撮影部121は、例えばCCDであって、書類3から受けた光を電気信号に変換する。撮影部121は、電気信号を、画像データ生成部122に入力する。撮影部121は、例えば、情報処理装置1に固定され、かつ内蔵されたCCDである。
【0028】
撮影部121は、例えば、情報処理装置1に固定可能であって、USBポート等を介して接続可能なカメラであっても良い。ここで、「固定可能」とは、情報処理装置1と撮影部121が別のハードウェアで構成されており、撮影部121が、フックなどの接続部材によって取り外し可能な状態で情報処理装置1に固定できることを言う。この場合、撮影部121は、USBポートなどの外部インタフェースを介して、中央処理制御装置101に画像データを入力する。
【0029】
画像データ生成部122は、撮影部121から受信した電気信号を画像データに変換して、バス110に送出する回路である。第1の実施形態に係る画像データ生成部122は、画像データ生成部122は、回路基盤により実装されても良いし、ソフトウェアプログラムによって実装されても良い。
【0030】
中央処理制御装置101は、入力装置104からの入力信号に基づいてROM102から情報処理装置1を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、さらに記憶装置107に記憶されたオペレーティングシステムを読み出す。さらに中央処理制御装置101は、入力装置104や通信制御装置106などの入力信号に基づいて、各種装置の制御を行ったり、RAM103や記憶装置107などに記憶されたプログラムおよびデータを読み出してRAM103にロードするとともに、RAM103から読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、データの計算または加工など、後述する一連の処理を実現する処理装置である。
【0031】
入力装置104は、操作者が各種の操作を入力するキーボード104a、マウス104bなどの入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成し、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送信される。表示部105は、例えば液晶ディスプレイである。表示部105は、中央処理制御装置101からバス110および入出力インタフェース109を介して表示部105において表示させる出力信号を受信し、例えば中央処理制御装置101の処理結果などを表示する。通信制御装置106は、LANカードやモデムなどの装置であり、情報処理装置1をインターネットやLANなどの通信ネットワークに接続する装置である。通信制御装置106を介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号または出力信号として、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0032】
記憶装置107は半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、中央処理制御装置101で実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク108は、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0033】
第1の実施形態において情報処理装置1は、筐体152と表示部105とが開閉可能に接続されており、表示部105に撮影部121が固定され、筐体152と表示部105との角度が所定の角度であるかを判定する。ここで所定の角度とは、筐体152の上に書類3を設置し撮影部121で書類3を撮影した際、撮影部121によって撮影された画像に、書類3が撮影される角度である。所定の角度は、最適角度である。より好ましくは所定の角度は、撮影部121による撮影エリアに書類3が収まり、かつ書類3を撮影した画像データがエビデンスデータとしての画質を備えている場合の、筐体152と表示部105との内角である。
【0034】
図5を参照して、第1の実施形態において、画像データから最適角度を判定する方法を概説する。実施形態において、情報処理装置1の筐体152は黒で、書類配置ガイド302が白の場合について説明する。
【0035】
図5に示す例において、上側がヒンジ151側である。また左側が筐体152のエッジ部分である。図5において、書類配置ガイド302が、筐体152の4つの角のうち、ヒンジ部151に近く、左側のエッジに近い位置に設けられている場合について説明する。
【0036】
実施形態の図面において、筐体152および画像データ11aの筐体152に対応する部分に対する部分を右上から左下の斜線のハッチングで示し、書類配置ガイド302および画像データ11aの書類配置ガイド302に対応する部分を白抜きで示している。実施形態において、筐体および書類配置ガイド302を説明する図、およびこれを撮影した画像データの図において、上側がヒンジ151側である。また左側が筐体152のエッジ部分である。
【0037】
図5(a)は、例えば、図1ないし図3おける判定エリア303を説明する図である。図5(a)に示す図では、書類3はキーボード104aの上に置かれていない。判定エリア303の角と、書類配置ガイド302の角が一致するように、判定エリア303が予め設けられている。この判定エリア303は、書類配置ガイド302の全体が含まれる大きさを有する。また、書類配置ガイド302の内角に角があうように書類3を設置した場合、書類3の上辺および左辺が、書類配置ガイド302に接する部分と、接しない部分とを有するように、判定エリア303が予め設定されることが好ましい。
【0038】
図5(a)に示すように、書類配置ガイド02は、第1の矩形302a、第2の矩形303aおよび第3の矩形303aを備えている。
【0039】
図5(b)は、撮影角度θが最適角度の場合の画像データ11aのうち、判定エリア303に対応する部分の拡大図である。図5(b)のうち、書類配置ガイド302に対応する画素では書類配置ガイド302の白色であり、それ以外の画素では筐体152に対応する黒色である。第1の矩形302aは、L字形状の書類配置ガイド302のうち、Y軸方向の下辺が書類3に接する矩形である。第2の矩形302bは、書類配置ガイド302のうち、X軸方向の右辺が書類3に接する矩形である。第3の矩形303cは、書類配置ガイド302のうち、第1の矩形302aおよび第2の矩形302bとを接続する矩形である。第3の矩形302cの右辺は第1の矩形302aの左辺に接し、第3の矩形302cの下辺は、第2の矩形302bの上辺に接する。
【0040】
第1の実施形態において、図5(b)のうち、書類配置ガイド302に対応する画素の一部分を第1のエリアA1と称する。第1のエリアA1は、画像データ11aにおいて第1の矩形302aに対応するエリアである。第1のエリアA1は、撮影角度θが適切な場合に書類表示ガイド302の色となり、撮影角度θが適切でない場合に、書類表示ガイド302の色ではなく、筐体152の色となるエリアである。ここで書類3を設置すると、第1のエリアA1のヒンジ部151と平行な下辺が、書類3と接する。図5(b)で示す例では、この第1のエリアA1は、書類配置ガイド302に対応する画素のうち、ヒンジ部151と平行方向が長辺の四角形の領域である。
【0041】
また、書類配置ガイド302に対応する画素以外の画素の一部分を第2のエリアA2と称する。第2のエリアA2は、画像データ11aにおいて第1の矩形302aのうち書類3が接する辺と平行方向に、第1の矩形302aを越えた領域に位置するエリアである。第2のエリアA2は、撮影角度θにかかわらず、筐体152を撮影するエリアである。第2のエリアA2は、書類3を設置した場合、第1のエリアA1と書類3が接する辺と平行方向に、第1のエリアA1を越えた領域に設けられる。図5(b)において、第1のエリアA1と第2のエリアA2の下辺は、ヒンジ部151と平行で、同一直線上に設けられている。また、書類配置ガイド302は、筐体152の左上に設けられるので、第2のエリアA2は、第1のエリアA1の右側、具体的には、筐体152のY軸方向のエッジに遠く、筐体152のY軸の中心に近い領域に設けられる。
【0042】
図5(b)に示す例では、第1のエリアA1と第2のエリアA2とが隣接しているが、隣接していなくても良い。また、図5(b)に示す例では、第1のエリアA1および第2のエリアA2は長方形であるが、正方形など、この形状でなくても良い。また、撮影角度が大きすぎると筐体152を撮影できない場合もあるが、実施形態において、筐体152上を撮影している場合に限定して考える。
【0043】
図5(b)に示すように、撮影角度θが最適角度の場合、画像データ11aにおける第1のエリアA1は、書類配置ガイド302の白色となり、第2のエリアA2は筐体152の黒色となる。
【0044】
図6を参照して、例えば撮影角度θが最適角度よりも小さい場合を説明する。撮影角度θが最適角度よりも小さい場合、撮影部121は、ヒンジ部151により近いエリアを撮影する。従って、撮影角度θが最適角度の場合と同様に判定エリア303に対応する部分を切り出すと、図6の様な画像が取得される。図6においては、図5(b)と比べて、書類配置ガイド302に対応する部分が、中央付近にずれている。そこで、図5(b)と同様に、第1のエリアA1および第2のエリアA2の色を取得すると、ともに筐体152の黒色となる。
【0045】
図7を参照して、例えば撮影角度θが最適角度よりも大きい場合を説明する。撮影角度θが最適角度よりも大きい場合、撮影部121は、ヒンジ部151により遠いエリアを撮影する。従って、撮影角度θが最適角度の場合と同様に判定エリア303に対応する部分を切り出すと、図7の様な画像が取得される。図7においては、図5(b)と比べて、書類配置ガイド302に対応する部分について、書類配置ガイド302が撮影されていない。そこで、図5(b)と同様に、第1のエリアA1および第2のエリアA2の色を取得すると、ともに筐体152の黒色となる。
【0046】
図5ないし図7を参照して説明した通り、第1の実施形態においては、第1のエリアA1および第2のエリアA2の色を取得することにより、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定することができる。
【0047】
実施形態において筐体152と表示部105とは、ヒンジ部151を介して回転可能に接続され、また、表示部105の筐体152側に撮影部121が設けられている。図5(b)に示すように、第1のエリアA1および第2のエリアA2は、ヒンジ部151に平行な同一線上に設けられている。具体的には、ヒンジ部151による撮影部121の回転軌跡を筐体152上に投影した線と垂直の線上に、第1のエリアA1と、第2のエリアA2が設けられている。そして、第1のエリアA1と第2のエリアA2の下辺に接するように、書類3が設置される。
【0048】
従って、このような第1のエリアA1および第2のエリアA2の色が異なる場合に、判定手段22は、撮影角度θが最適角度であると判定する。また、撮影角度θが最適でない場合、その角度で撮影される画像データ11aにおける第1のエリアA1は、書類配置ガイド302からずれた位置の筐体152上の領域に対応する。従って、その各色は、図6および図7に示すように、筐体152の色となる。
【0049】
以下、第1の実施形態に係る情報処理装置1の機能を説明する。
【0050】
第1の実施形態に係る情報処理装置1の記憶装置107には、情報処理プログラムが記憶されるとともに、図8示すように、記憶装置107は、画像データ記憶部11、エリア定義データ記憶部12および保存画像データ記憶部13を備える。また、情報処理プログラムが情報処理装置1の中央処理制御装置101に読み込まれ実行されることによって、取得手段21、判定手段22、判定結果表示手段23、プレビュー手段24および保存手段25が情報処理装置1に実装される。
【0051】
画像データ記憶部11は、記憶装置107のうち、撮影部121および画像データ生成部122によって生成された画像データ11aが記憶された記憶領域である。
【0052】
エリア定義データ記憶部12は、記憶装置107のうち、エリア定義データ12aが記憶された記憶領域である。エリア定義データ12aは、筐体152と表示部105とが最適角度の場合に撮影部121によって撮影される画像データにおいて、書類配置ガイド302に対応する第1のエリアA1の位置データと、第1のエリアA1以外の第2のエリアA2の位置データとを含む。この位置データは、撮影角度θが最適角度の場合に撮影部121で撮影した画像データ11aにおいて、書類配置ガイド302に対応する座標に基づいて予め算出されている。この座標データは、画像データ11aを基準とする座標のデータでも良いし、判定エリア303に対応する部分が切り出された場合のその切り出し後の画像データを基準とする座標データでも良い。
【0053】
エリア定義データ12aは、例えば図9に示すデータ構造のデータである。図9に示すようにエリア定義データ12aにおいて、第1のエリアの識別子と、第1のエリアを定義するための座標のデータとが関連づけられるとともに、第2のエリアの識別子と、第2のエリアを定義するための座標のデータとが関連づけられる。図5(b)に示す例では、第1のエリアA1および第2のエリアA2はともに、四角形である。従って図9に示す例では、第1のエリアA1および第2のエリアA2について、四角形の4つの頂点となる左上の頂点の座標、左下の頂点の座標、右上の頂点の座標および右下の頂点の座標の各データが対応づけられている。
【0054】
保存画像データ記憶部13は、記憶装置107のうち保存画像データ13aが記憶された記憶領域である。保存画像データ13aは、ユーザによって入力部104から保存の指示が入力された画像データである。第1の実施形態においては、保存画像データ13aは、判定手段22によって最適角度であると判定された場合の画像データであるので、エビデンスデータとしての画質を満たしていると考える。
【0055】
取得手段21は、撮影部121によって撮影された電気信号に基づいて、画像データ生成部122で生成された画像データ11aを取得して、画像データ記憶部11に記憶する。
【0056】
判定手段22は、記憶装置107からエリア定義データ12aと画像データ11aとを読み出して、画像データ11aから第1のエリアA1の色データと第2のエリアA2の色データとを取得する。判定手段22は、第1のエリアA1の色データと、第2のエリアA2の色データと、に基づいて、筐体152と表示部105との角度が最適角度であるか否かを判定する。
【0057】
具体的には判定手段22は、第1のエリアA1の色データと、第2のエリアA2の色データと、を比較して、第1のエリアA1の色データとが、第2のエリアA2の色データと異なる場合、筐体152と表示部105との角度が最適角度であると判定する。
【0058】
判定手段22は、エリア定義データ12aで定義された第1のエリアA1の頂点の座標のデータを取得し、その座標のデータに基づいて、画像データ11aから、各頂点の座標で囲まれる領域の第1のエリアA1の色のデータを取得する。同様に判定手段22は、エリア定義データ12aで定義された第2のエリアA2の頂点の座標のデータを取得し、その座標のデータに基づいて、画像データ11aから第2のエリアA2の色のデータを取得する。各エリアの色のデータは、例えば、各エリアに属する画素のRGBの値の平均値を算出することにより得られる。
【0059】
ここで、図5(a)および図5(b)に示すように、撮影角度θが最適角度の場合、第1のエリアA1の色は書類配置ガイド302の色となり、第2のエリアA2の色は筐体152の色となるので、第1のエリアA1の色とは異なる色となる。従って、第1のエリアA1の色のデータと、第2のエリアA2の色のデータとが異なる場合、判定手段22は、撮影角度が最適角度であると判定する。
【0060】
なお、ここで、色のデータが同じか異なるかは、ある程度の閾値を持たせることが好ましい。例えば、情報処理装置1を設置する位置や光の関係で、撮影角度θが最適角度であるにもかかわらず、第1のエリアA1の色と第2のエリアA2の色とが異なると判断される場合も考えられる。そこで、閾値を設けることにより、判定手段22は、例えば色差が閾値内の場合、撮影角度θが最適角度であると判断することができる。
【0061】
判定結果表示手段23は、判定手段22による判定結果を表示部105に表示する。判定手段22によって、撮影角度θが最適角度でないと判定された場合、判定結果表示手段23は、撮影角度θの変更を促すメッセージを表示部105に表示する。判定手段22によって、撮影角度θが最適角度であると判定された場合、判定結果表示手段23は、例えば、書類の設置を促すメッセージを表示部105に表示する。また判定結果表示手段23は、ユーザに、画像データ11aを保存画像データ13aとして保存する指示の入力を促しても良い。
【0062】
図10を参照して、判定手段22および判定結果表示手段23の処理を説明する。まずステップS101において判定手段22は、画像データ11aを取得する。ステップS102において判定手段22は、エリア定義データ12aの第1のエリアA1の位置データに基づいて画像データ11aから、第1のエリアA1の画素を抽出するとともに、第2のエリアA2の位置データに基づいて画像データ11aから、第2のエリアA2の画素を抽出する。さらに、ステップS103において第1のエリアA1に対応する画素の色のデータと、第2のエリアA2に対応する画素の色のデータと、を取得する。
【0063】
ここで、ステップS104において、ステップS103で取得した第1のエリアA1に対応する画素の色のデータと、第2の画素の色のデータと、を比較して、同じであるか否かを判定する。同じ場合、図6または図7に示す様な状態であるので、撮影角度θが適切でない。従って、ステップS105において、判定結果表示手段23は、ユーザに撮影角度θの再度の設定を促すメッセージを表示してステップS101の処理に戻る。
【0064】
一方ステップS103で取得した第1のエリアA1に対応する画素の色のデータと、第2の画素の色のデータとが異なる場合、図5(b)に示すような状態であるので、判定手段22は、撮影角度θが最適角度であると判断する。ステップS106において判定結果表示手段23は、例えば、「書類を設置してください」とメッセージを出力する。また判定結果表示手段23は、「ディスプレイの角度が正しいです」と表示しても良い。その後、ユーザから画像データを保存する旨の指示の入力を促し、指示が入力されると保存手段25は、画像データ11aを保存画像データ13aとして記憶装置107に記憶する。
【0065】
このように第1の実施形態において情報処理装置1は、書類を設置する前の状態で撮影された画像データ11aにおける情報処理装置1の書類配置ガイド302に対応する画素の色データにより、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定することができる。また撮影角度θが最適角度でない場合、情報処理装置1は、表示部105の開閉角度が最適角度になるように、ユーザに調整を促すことができる。
【0066】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る情報処理装置1aにおいて、書類配置ガイドの形状が異なる場合についても説明する。第1の実施形態において書類配置ガイド302は、L字型であったが、第2の実施形態における書類配置ガイド302dは、図11(a)に示すように、I字型をしている。このような場合であっても、第1の実施形態と同様に、この書類配置ガイド302dを含む判定エリアの画像データ11aから、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定することができる。
【0067】
図11(b)を示して、画像データ11aのうち判定エリアの画像を説明する。図11(b)において、第1のエリアA1は、書類配置ガイド302dに対応するエリアである。第2のエリアA2は、第1のエリアA1以外の画素の一部分エリアである。書類3は、第1のエリアA1の下辺に沿うように、また、第1のエリアA1の左辺の直線上に沿うように設置される。
【0068】
第1の実施形態と同様に、第1のエリアA1は、撮影角度θが適切な場合に書類表示ガイド302の色となり、撮影角度θが適切でない場合に、書類表示ガイド302dの色ではなく、筐体152の色となるエリアである。ここで書類3を設置すると、第1のエリアA1のヒンジ部151と平行な下辺が、書類3と接する。図11(b)で示す例では、この第1のエリアA1は、書類配置ガイド302dに対応する画素のうち、ヒンジ部151と平行方向が長辺の四角形の領域である。
【0069】
第2のエリアA2は、書類3を設置した場合、第1のエリアA1と書類3が接する辺と平行方向に、第1のエリアA1を越えた領域に設けられる。図11(b)において、第1のエリアA1と第2のエリアA2の下辺は、ヒンジ部151と平行で、同一直線上に設けられている。また、書類配置ガイド302dは、筐体152の左上に設けられるので、第2のエリアA2は、第1のエリアA1の右側、具体的には、筐体152のY軸方向のエッジに遠く、筐体152のY軸の中心に近い領域に設けられる。
【0070】
図11(b)に示す例では、第1のエリアA1および第2のエリアA2は長方形であるが、正方形など、この形状でなくても良い。また、撮影角度が大きすぎると筐体152を撮影できない場合もあるが、実施形態において、筐体152上を撮影している場合に限定して考える。
【0071】
第2の実施形態に係る判定手段22aは、第1の実施形態と同様に、このような第1のエリアA1および第2のエリアA2の色が異なる場合に、撮影角度θが最適角度であると判定する。
【0072】
このように第2の実施形態において、書類配置ガイドの形状が異なっても、第1の実施形態と同様に、この書類配置ガイド302dを含む判定エリアの画像データから、撮影角度θが最適角度であるか否かを判定することができる。
【0073】
(第3の実施形態)
第3の実施形態においては、予め筐体152、書類配置ガイド302、書類3などの色のデータを記録し、このデータを用いて撮影角度θが最適角度であるか否かを判定する場合について説明する。第3の実施形態に係る情報処理装置1bは、まず、撮影部121で撮影した画像データにおける色のデータに基づいて、撮影角度θが最適角度であるかを判定する。さらに書類3が設置されると、情報処理装置1bは、書類3の設置位置が適切であるか否かを判定する。書類3の設置位置が適切であるとは、L字形状の書類配置ガイド302の内角に書類3の角が合うように、書類3が設置されていることを指す。
【0074】
図12(a)は、撮影角度θが最適角度で、かつ書類3の設置位置が適切な場合の判定エリア303説明する図である。図12(a)において、上側はヒンジ部151である。図12(a)に示すように、書類配置ガイド302の内角に書類3の角が合うように、書類3が設置されている。また、書類配置ガイド302は処理3よりも小さいので、書類3のヒンジ部151と平行方向であるY軸方向の上辺は、書類配置ガイド302が接する部分と、筐体152が接する部分が存在する。同様に、書類3のヒンジ部151の垂直方向であるX軸方向の左辺は、書類配置ガイド302が接する部分と、筐体152が接する部分が存在する。
【0075】
画像データ11aのうち、図12(a)に対応する部分を、図12(b)を説明する。図12(b)において、撮影角度θが最適角度で、かつ書類3の設置位置が適切な場合の画像データ11aにおける判定エリア303に対応する領域について、第1のエリアA1、第2のエリアA2、第3のエリアA3、第4のエリアA4および第5のエリアA5が定義されている。
【0076】
第1のエリアA1は、画像データ11aにおいて、書類配置ガイド302のうち第1の矩形302aに対応する領域に位置するエリアである。第1のエリアA1は、書類3を設置せず撮影角度θが最適角度の場合、書類配置ガイド302の色になる。書類3を設置せず撮影角度θが最適角度でない場合、第1のエリアA1は、筐体152の色になる。書類3を適切に設置し、撮影角度θが最適角度の場合、第1のエリアA1は、書類配置ガイド302の色になる。撮影角度θが最適角度の場合で、書類3を設置したものの書類3の設置位置が適切でない場合、第1のエリアA1は、書類3の色になる場合がある。例えば、書類3がX軸方向にずれている場合、第1のエリアA1は書類3の色になる場合があり、Y軸方向にのみずれている場合、第1のエリアA1は書類配置ガイド302の色になる。
【0077】
第2のエリアA2は、画像データ11aにおいて第1の矩形302aのうち書類3が接する辺と平行方向に、第1の矩形302aを越えた領域に位置するエリアである。第2のエリアA2は、書類3を設置しない場合、または、書類3を適切に設置した場合、撮影角度θにかかわらず、筐体152の色になる。撮影角度θが最適角度の場合で、書類3を設置したものの書類3の設置位置が適切でない場合、第2のエリアA2は、書類3の色になる場合がある。例えば、書類3がX軸方向にずれている場合、第2のエリアA2は書類3の色になる場合があり、Y軸方向にのみずれている場合、第2のエリアA2は筐体152の色になる。
【0078】
第3のエリアA3は、書類が設置される領域に位置するエリアである。第3のエリアA3の上辺は、第1のエリアA1の下辺および第2のエリアA2の下辺と、接する。また、第3のエリアA3の左辺は、第4のエリアA4の右辺と第5のエリアA5の右辺と、接する。第3のエリアA3は、撮影角度が適切で、書類3が設置された場合、書類3の色になり、書類3が設置されない場合、筐体152の色になる。
【0079】
第4のエリアA4は、画像データ11aにおいて第2の矩形のうち書類が接する辺と平行方向に、第2の矩形を越えた領域に位置するエリアである。第4のエリアA4は、書類3を設置しない場合、または、書類3を適切に設置した場合、撮影角度θにかかわらず、筐体152の色になる。撮影角度θが最適角度の場合で、書類3を設置したものの書類3の設置位置が適切でない場合、第4のエリアA4は、書類3の色になる場合がある。例えば、書類3がY軸方向にずれている場合、第4のエリアA4は書類3の色になる場合があり、X軸方向にのみずれている場合、第4のエリアA4は筐体152の色になる。
【0080】
第5のエリアA5は、画像データ11aにおいて、書類配置ガイド302のうち第2の矩形302bに対応するエリアである。第5のエリアA5は、書類3を設置せず撮影角度θが最適角度の場合、書類配置ガイド302の色になる。書類3を設置せず撮影角度θが最適角度でない場合、第5のエリアA5は、筐体152の色になる。書類3を適切に設置し、撮影角度θが最適角度の場合、第5のエリアA5は、書類配置ガイド302の色になる。撮影角度θが最適角度の場合で、書類3を設置したものの書類3の設置位置が適切でない場合、第5のエリアA1は、書類3の色になる場合がある。例えば、書類3がY軸方向にずれている場合、第5のエリアA5は書類3の色になる場合があり、X軸方向にのみずれている場合、第5のエリアA5は書類配置ガイド302の色になる。
【0081】
なお、図12(b)に示す図において、第1のエリアA1および第2のエリアA2は接しているが、接していなくても良い。同様に、図12(b)に示す図において、第4のエリアA4と第5のエリアA5は接しているが、接していなくても良い。また、第1のエリアA1および第2のエリアA2のエリアの定義は、第1の実施形態と同様であっても良い。
【0082】
図13に示す第4の実施形態に係る情報処理装置1bは、図8に示す第1の実施形態に係る情報処理装置1と比べて、色対応データ記憶部14を備える点が異なる。また、エリア定義データ12cのデータおよび判定手段の処理も異なる。
【0083】
エリア定義データ12bは、筐体152と表示部105とが所定の角度でかつ書類3が適切な位置に設置された場合に撮影部121によって撮影される画像データにおける各エリアの位置データが記憶されている。図14に示すように、第3の実施形態に係るエリア定義データ12bは、第1のエリアA1の位置データと、第2のエリアA2の位置データと、第3のエリアA3の位置データと、第4のエリアA4の位置データと、第5のエリアA5の位置データと、を含む。第1の実施形態に係るエリア定義データ12aが、筐体152と表示部105とが所定の角度の場合の画像データに11a基づいて予め算出されたものであるのに対し、第3の実施形態に係るエリア定義データ12bが、さらに書類3が適切な位置に設置された場合の画像データ11aに基づいて予め算出されたものである点が異なる。また、第1の実施形態に係るエリア定義データ12aに、第1のエリアA1および第2のエリアA2の各エリアの座標が含まれているのに対し、第3の実施形態に係るエリア定義データ12bに、さらに第3のエリアA3および第4のエリアA4の各エリアの座標が含まれている点が異なる。また、第3の実施形態に係るエリア定義データ12bにおいて、第5のエリアA5の座標が含まれていても良い。
【0084】
色対応データ14aは、書類配置ガイド302の色である第1の色データと、筐体152の色である第2の色のデータと、書類3の色である第3の色データとを含むデータである。ここで色対応データ14aにおける各色のデータは、例えば、図15に示すように、赤(R)、緑(G)および青(B)の三原色の数値に基づいて表現される。
【0085】
さらに色対応データ14aにおいて、第1ないし第3の各色のデータには、画像データ11aで対応するエリアの識別子が対応づけられている。ここで対応づけられるエリアの識別子は、撮影角度θが適切で、書類3が筐体152上に適切に設置された場合の、各色データに対応するエリアの識別子である。
【0086】
この色対応データ14aにおいて、第1の色データは、図12(a)および図12(b)に示すように第1のエリアA1および第5のエリアA5の書類配置ガイド302の色に対応する。第2の色データは、図12(a)および図12(b)に示すように第2のエリアA2および第4のエリアA4の筐体152の色に対応する。第3の色データは、図12(a)および図12(b)に示すように第3のエリアA3の書類3の色に対応する。
【0087】
第3の実施形態に係る判定手段22bは、この色データ14aを参照して、書類3を設置しない状態で、撮影角度θが最適角度であると判定した後、書類3を設置して、書類3が適切に設置されているかを判定する。具体的には判定手段22bは、記憶装置107からエリア定義データ14bと画像データ11aとを読み出して、画像データ11aから第1のエリアA1の色データと第2のエリアA1の色データとを取得する。さらに判定手段22bは、記憶装置107から色対応データ14aを読み出し、色対応データ14aから、書類配置ガイド302に対応する第1の色データと、筐体152に対応する第2の色データを取得する。判定手段22bは、画像データ11aから取得した第1のエリアA1の色データと書類配置ガイド302の色である第1の色データとが一致し、画像データ11aから取得した第2のエリアA2の色データと筐体152の色である第2の色データとが一致する場合、筐体152と表示部105との角度が所定の角度であると判定する。
【0088】
第1の実施形態においては、色対応データ14aを用いることなく角度を判定することができるので、情報処理装置1の処理負担を軽減することができる。一方、第3の実施形態においては、予め色対応データを記憶し、各エリアの色と色対応データで定義された色とを比較して角度を判定することができるので、情報処理装置1bは、高精度で撮影角度を判定することができる。
【0089】
撮影角度θが最適角度であると判定した場合、判定手段22bは、記憶装置107からエリア定義データ12bと画像データ11aとを読み出して、画像データ11aから第1ないし第4のエリアの色データを取得し、第1ないし第4のエリアの色データに基づいて、書類3が、書類配置ガイド302の内角に合うように設置されていると判定する。
【0090】
ここで、第1ないし第4のエリアの色データに基づいて、書類3が、書類配置ガイド302の内角に合うように設置されていると判定する方法は、いくつか考えられる。
【0091】
例えば、判定手段22bは、撮影角度θが最適角度であると判定した後、第2のエリアA2の色データと、第3のエリアA3の色データが異なり、かつ、第2のエリアA2の色データと第4のエリアA4の色データと、が同じ場合、判定手段22bは、書類3が適切に設置されていると判断する。具体的には、第2のエリアA2の色データと第4のエリアA4の色データとが、筐体152の色データで、第3のエリアの色データが、書類3の色データである場合、図12(b)に示す状態となるので、判定手段22bは、書類3が適切に配置されていると判定する。
【0092】
また、判定手段22bが、書類が適切な位置に設置されていると判定する方法として、色対応データ14aを参照する方法もある。例えば判定手段22bは、撮影角度θが最適角度であると判定した後、記憶装置107から色対応データ14aを読み出して、撮影角度θが適切で、書類3が筐体152上に適切に設置された場合の、筐体152に対応する第2の色データと、書類3に対応する第3の色データと、を取得する。ここで判定手段22bは、第3のエリアA3の色データが、書類3に対応する第3の色データの場合、書類3が設置されていると判定する。さらに判定手段22bは、第2のエリアA2の色データと第4のエリアA4の色データと、が筐体152の色に対応する第2の色データの場合、図12(b)に示す状態となるので、書類3が適切に設置されていると判定する。
【0093】
図16を参照して、第3の実施形態に係る判定手段22bおよび判定結果表示手段23の処理を説明する。
【0094】
まず判定手段22bは、ステップS201において画像データ11aを取得する。ステップS202において判定手段22bは、エリア定義データ12bの第1のエリアA1の位置データに基づいて画像データ11aから、第1のエリアA1の画素を抽出するとともに、第2のエリアA2の位置データに基づいて画像データ11aから、第2のエリアA2の画素を抽出する。さらに、ステップS203において第1のエリアA1に対応する画素の色のデータと、第2のエリアA2に対応する画素の色のデータと、を取得する。
【0095】
ステップS204において判定手段22bは、色対応データ14aから、各色データを取得する。具体的には、撮影角度θが適切で、書類3が筐体152上に適切に設置された場合の、画像データ11aにおけるエリアの識別子と、色のデータと、を対応づけて取得する。ここでは、判定手段22bは、筐体152の第1の色データについて、第1のエリアA1の識別子と、その色のRGBの値を取得する。判定手段22bは、書類配置ガイド302の第2の色データについて、第2のエリアA2および第4のエリアA4の各識別子と、その色のRGBの値を取得する。さらに判定手段22bは、書類3の第3の色データについて、第3のエリアA3の識別子と、その色のRGBの値を取得する。
【0096】
ステップS205において判定手段22bは、ステップS203で取得した色データと、ステップS204で取得した色データと、を比較する。具体的には判定手段22bは、ステップS202で取得した第1のエリアA1の色データが、ステップS204で取得した書類配置ガイド302の第2の色データのRGB値が一致し、かつステップS202で取得した第2のエリアA2の色データが、ステップS204で取得した筐体152の第2の色データのRGB値が一致するかを判定する。一致しないと判定された場合、図6または図7に示す様な状態であるので、撮影角度θが適切でない。従って、ステップS206において、判定結果表示手段23は、ユーザに撮影角度θの再度の設定を促すメッセージを表示してステップS201の処理に戻る。
【0097】
ステップS205において一致すると判定された場合、図17に示すような状態であるので、判定手段22bは、撮影角度θが適切であると判定する。従って、ステップS207において、判定結果表示手段23は、ユーザに書類の設置を促すメッセージを表示してステップS208に進む。ステップS208において判定手段22bは、新たな画像データ11aを取得する。ここで、ステップS207で表示した指示に従ってユーザが書類3を設置した場合、第3のエリアA3が書類の色になると考えられる。そこでステップS209において判定手段22bは、エリア定義データ12bの第3のエリアA3の位置データに基づいて画像データ11aから、第3のエリアA3の画素を抽出する。さらにステップS210において判定手段22bは、第3のエリアA3に対応する画素の色のデータを取得する。
【0098】
ステップS211において判定手段22bは、ステップS210で取得した色データと、ステップS204で取得した色データと、を比較する。具体的には判定手段22bは、ステップS210で取得した第3のエリアA3の色データが、ステップS204で取得した書類3の第3の色データのRGB値が一致するかを判定する。一致しないと判定された場合、図12に示す状態である。従って、判定手段22bは、書類3が設置されていないか、書類3が判定エリア303に重ならず、ずれた位置に設置された場合であると判定し、ステップS207において判定結果表示手段23は、再度ユーザに書類の設置を促すメッセージを表示してステップS208に進む。
【0099】
一方、ステップS211において一致すると判定された場合、ステップS212において、ステップS212において判定手段22bは、ステップS208で取得した新たな画像データから、所定のエリアの画素を取得する。判定手段22bは、エリア定義データ12bの第2のエリアA1の位置データに基づいて画像データ11aから、第2のエリアA1の画素を抽出するとともに、第4のエリアA4の位置データに基づいて画像データ11aから、第4のエリアA4の画素を抽出する。さらに、ステップS213において第2のエリアA2に対応する画素の色のデータと、第4のエリアA4に対応する画素の色のデータと、を取得する。
【0100】
ステップS214において判定手段22bは、ステップS212で取得した第2のエリアA2の色データが、ステップS204で取得した筐体152の色に対応する第2の色データと一致するかを判定する。一致しない場合、図18(a)に示すように、書類配置ガイド302に重なるように、書類3がずれて設置されている場合が考えられる。図18(a)に示す状態の場合、図18(b)に示すように画像データ11aにおいて、第2のエリアA2は、書類3の色となる。この状態は、書類3がX軸方向にずれている場合である。このX軸方向は、表示部105の正面に位置するユーザからみて前後方向である。従って、判定結果表示手段23は、ステップS215において、ユーザに、書類3を前後方向の位置の調整を促すメッセージを表示して、ステップS207に戻り、判定手段22bは、新たな画像データ11aを取得する。なお、図18において、書類3および画像データ11aの書類3に対応する部分に対する部分を左上から右下の斜線のハッチングで示している。
【0101】
一方、ステップS214において一致する場合、判定手段22bは、書類3のX軸方向の位置は適切であると判断し、Y軸方向のずれを判定する。ステップS216において判定手段22bは、ステップS212で取得した第4のエリアA4の色データが、ステップS204で取得した筐体152の色に対応する第2の色データと一致するかを判定する。一致しない場合、書類3はX軸方向には適切に設置されているものの、図19(a)に示すようにY軸方向に書類3がずれて設置されている場合が考えられる。図19(a)に示す状態の場合、図19(b)に示すように画像データ11aにおいて、第4のエリアA4は、書類3の色となる。この状態は、書類3がY軸方向にずれている場合である。このY軸方向は、表示部105の正面に位置するユーザからみて左右方向である。従って、判定結果表示手段23は、ステップS217において、ユーザに、書類3を左右方向の位置の調整を促すメッセージを表示して、ステップS207に戻り、判定手段22bは、新たな画像データ11aを取得する。
【0102】
一方ステップS216において一致すると判定された場合、判定手段22bは、書類3が適切な位置に設置されたと判定する。そこで判定結果表示手段23はステップS218において、ユーザに、画像データの保存の指示の入力を促す。保存の指示が入力されると、保存手段25は、その際の画像データ11aを保存画像データ13aとして、保存画像データ記憶部13に記憶する。
【0103】
このように第3の実施形態において判定手段22bは、色対応データ14aを用いても、撮影角度θが適切であるか否かを判定し、その後、書類3が設置された場合に、その書類3の位置が適切であるか否かを判定することができる。
【0104】
また、書類3の位置が適切であるか否かを判定する際、判定手段22bは、各エリアの色を比較することによっても判定できる。また判定手段22bは、色対応データ14aを用いても判定できる。
【0105】
このように、第3の実施形態に係る情報処理装置1bによれば、撮影角度θが最適角度であるかを判定した後、書類3の設置位置が適切であるか否かを判定することができる。
【0106】
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る情報処理装置1cは、書類3が筐体152の上に設置された状態で、撮影角度θが最適角度であるかを判定するとともに、書類3の設置位置が適切であるか否かを判定する。第4の実施形態に係る情報処理装置1cは、図13ないし図15を参照して説明した第3の実施形態に係る情報処理装置1bと比べて、判定手段の処理が異なるが、それ以外は同様である。
【0107】
第4の実施形態に係る情報処理装置1cの判定手段22cは、記憶装置107からエリア定義データ12aと画像データ11aとを読み出して、画像データ11aから第1ないし第4のエリアの色データを取得し、第1ないし第5のエリアの色データに基づいて、筐体152と表示部105との角度が所定の角度でかつ書類3が所定の位置に設置されたと判定する。
【0108】
ここで、第1ないし第5のエリアの色データに基づいて、筐体152と表示部105との角度が所定の角度でかつ書類3が所定の位置に設置されたと判定する方法は、いくつか考えられる。
【0109】
例えば、判定手段22cは、第1のエリアA1と第2のエリアA2の色データが異なることによって、撮影角度θが最適角度であると判断することができる。さらに、第1のエリアA1と第5のエリアA5の色データが同じでかつ第2のエリアA2と第4のエリアA4の色データが同じで、かつ、第3のエリアA3の色データが、書類3の色データと一致する場合、図12(a)に示す状態になるので、筐体152と表示部105との角度が所定の角度でかつ書類3が所定の位置に設置されたと判定することができる。
【0110】
また、判定手段22cが、各エリアの色データと、色対応データ14aを比較して判定する方法もある。例えば判定手段22cは、第1のエリアA1と第5のエリアA5の各色データが、書類配置ガイド302の色である第1の色データと一致し、第2のエリアA2と第4のエリアA4の各色データが、筐体152の色である第2の色データと一致し、第3のエリアA3の色データが、書類3の色である第3の色データと一致する場合、図12(a)に示す状態になるので、筐体152と表示部105との角度が所定の角度でかつ書類3が所定の位置に設置されたと判定することができる。
【0111】
図20を参照して、第4の実施形態に係る判定手段22cおよび判定結果表示手段23の処理を説明する。
【0112】
まず判定手段22cは、ステップS301において画像データ11aを取得する。ステップS302において判定手段22cは、エリア定義データ12bの第1ないし第5のエリアの位置データに基づいて画像データ11aから、第1ないし第5のエリアの画素を抽出する。さらに、ステップS303において第1ないし第5のエリア色のデータと、を取得する。
【0113】
ステップS304において判定手段22cは、色対応データ14aから、各色データを取得する。具体的には、撮影角度θが適切で、書類3が筐体152上に適切に設置された場合の、画像データ11aにおけるエリアの識別子と、色のデータと、を対応づけて取得する。ここでは、判定手段22cは、筐体152の第1の色データについて、第1のエリアA1および第5のエリアA5の各識別子と、その色のRGBの値を取得する。判定手段22cは、書類配置ガイド302の第2の色データについて、第2のエリアA2および第4のエリアA4の各識別子と、その色のRGBの値を取得する。さらに判定手段22cは、書類3の第3の色データについて、第3のエリアA3の識別子と、その色のRGBの値を取得する。
【0114】
ステップS305において判定手段22cは、ステップS303で取得した第1ないし第5のエリアの全ての色データが、ステップS304で取得した書類3の第3の色データのRGB値が一致するかを判定する。一致する場合、図18に示すような状態であるので、ステップS306において判定結果表示手段23は、ユーザに書類を書類表示ガイドに合わせるような設置を促すメッセージを表示してステップS301に戻り、判定手段22cは、新たな画像データ11aを取得する。
【0115】
一方、ステップS305において、ステップS303で取得した第1ないし第5のエリアの色データのうち少なくとも一つが、ステップS304で取得した書類3の第3の色データのRGB値が一致しない場合、ステップS307に進む。ステップS307において判定手段22cは、第4のエリアA4の色データが、筐体152の第2の色データと一致するかを判定する。一致しない場合、図19に示すように、書類3がY軸方向にずれている場合である。従って、判定結果表示手段23は、ステップS308において、ユーザに、書類3を左右方向の位置の調整を促すメッセージを表示して、ステップS301に戻り、判定手段22cは、新たな画像データ11aを取得する。
【0116】
ステップS307において、第4のエリアA4の色データが、筐体152の第2の色データと一致する場合、ステップS309に進む。ステップS309において判定手段22cは、第1のエリアA1の色データが書類配置ガイド302の第1の色データと一致し、かつ、第5のエリアA5の色データが書類配置ガイド302の第1の色データと一致するか否かを判定する。一致しない場合、ステップS310において、第2のエリアA1の色データと、書類3の第3の色データとが一致するか判定する。一致する場合、書類3がX軸方向にずれている場合である。判定結果表示手段23は、ステップS311において、ユーザに、書類3を前後方向の位置の調整を促すメッセージを表示して、ステップS301に戻り、判定手段22cは、新たな画像データ11aを取得する。一方、ステップS310において第2のエリアA2の色データが、書類3の色データと一致しない場合、撮影角度θが正しくないことが考えられるので、ステップS311において判定結果表示手段23は、ユーザに撮影角度θの再度の設定を促すメッセージを表示してステップS301の処理に戻る。
【0117】
一方ステップS309において、第1のエリアA1の色データが書類配置ガイド302の第1の色データと一致し、かつ、第5のエリアA5の色データが書類配置ガイド302の第1の色データと一致すると判定した場合、判定手段22cは、書類3が適切な位置に設置されたと判定する。そこで判定結果表示手段23はステップS313において、ユーザに、画像データの保存の指示の入力を促す。保存の指示が入力されると、保存手段25は、その際の画像データ11aを保存画像データ13aとして、保存画像データ記憶部13に記憶する。
【0118】
このように第4の実施形態に係る情報処理装置1cは、書類3が筐体152の上に設置された状態で、撮影角度θが最適角度であるかを判定するとともに、書類3の設置位置が適切であるか否かを判定することができる。
【0119】
以上説明した少なくとも一つの実施形態に係る情報処理装置は、適切な書類の撮影データを取得することができる。
【0120】
なお、以上説明した少なくとも一つの実施形態に係る情報処理装置の処理の順序は、上記の説明の通りに限定するものではない。
【0121】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0122】
1 情報処理装置
3 書類
11 画像データ記憶部
12 エリア定義データ記憶部
13 保存画像データ記憶部
14 色対応データ記憶部
21 取得手段
22 判定手段
23 判定結果表示手段
24 プレビュー手段
25 保存送信手段
101 中央処理制御装置
102 ROM
103 RAM
104 入力装置
105 表示部
106 通信制御装置
107 記憶装置
108 リムーバブルディスク
109 入出力インタフェース
110 バス
121 撮影部
122 画像データ変換部
151 ヒンジ部
152 筐体
301 撮影エリア
302 書類配置ガイド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と表示部とが開閉可能に接続され、前記表示部に撮影部が固定された情報処理装置において、
前記筐体上に、前記筐体と異なる色の、書類の設置位置を示すガイドが設けられており、
前記筐体と前記表示部とが所定の角度の場合に前記撮影部によって撮影される画像データにおいて、前記ガイドに対応する第1のエリアの位置データと、前記第1のエリアでない第2のエリアの位置データとを含むエリア定義データが記憶された記憶装置と、
前記撮影部によって撮影された画像データから前記第1のエリアの色データと前記第2のエリアの色データとを取得し、前記第1のエリアの色データと前記第2のエリアの色データとに基づいて、前記筐体と前記表示部との角度が前記所定の角度であると判定する判定手段
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記第1のエリアの色データと前記第2のエリアの色データとを比較して、前記第1のエリアの色データと、前記第2のエリアの色データとが異なる場合、前記筐体と前記表示部との角度が前記所定の角度であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶装置にさらに、前記ガイドの色である第1の色データと、前記筐体の色である前記第2の色データと、を含む色対応データが記憶されており、
前記判定手段は、前記画像データから前記第1のエリアの色データと前記第2のエリアの色データとを取得するとともに、前記画像データから取得した前記第1のエリアの色データと前記第1の色データとが一致し、かつ前記画像データから取得した前記第2のエリアの色データと前記第2の色データとが一致する場合、前記筐体と前記表示部との角度が前記所定の角度であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ガイドは、第1の矩形と、前記第1の矩形に垂直な第2の矩形を備え、
前記内角に前記書類の角が合うように、前記書類が設置されているかを判定するために、
前記エリア定義データは、前記筐体と前記表示部とが所定の角度でかつ前記書類が所定の位置に設置された場合に前記撮影部によって撮影される画像データにおける各エリアの位置データが記憶されており、
前記第1のエリアは、前記ガイドに対応するエリアのうち、前記第1の矩形に対応する領域に位置するエリアで、前記第2のエリアは、前記第1の矩形のうち前記書類が接する辺と平行方向に、前記第1の矩形を越えた領域に位置するエリアであって、
前記エリア定義データはさらに、
前記書類が設置される領域に位置する第3のエリアの位置データと、
前記第2の矩形のうち前記書類が接する辺と平行方向に、前記第2の矩形を越えた領域に位置する第4のエリアの位置データが含まれ、
前記判定手段は、前記所定の角度であると判定した後、前記記憶装置から前記エリア定義データと前記画像データとを読み出して、前記画像データから前記第1ないし第4のエリアの色データを取得し、前記第1ないし第4のエリアの色データに基づいて、前記書類が、前記ガイドの内角に合うように設置されていると判定する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ガイドは、第1の矩形と、前記第1の矩形に垂直な第2の矩形を備え、
前記内角に前記書類の角が合うように、前記書類が設置されているかを判定するために、
前記エリア定義データは、前記筐体と前記表示部とが所定の角度でかつ前記書類が所定の位置に設置された場合に前記撮影部によって撮影される画像データにおける各エリアの位置データが記憶されており、
前記第1のエリアは、前記ガイドに対応するエリアのうち、前記第1の矩形に対応する領域に位置するエリアで、前記第2のエリアは、前記第1の矩形のうち前記書類が接する辺と平行方向に、前記第1の矩形を越えた領域に位置するエリアであって、
前記エリア定義データはさらに、
前記書類が設置される領域に位置する第3のエリアの位置データと、
前記第2の矩形のうち前記書類が接する辺と平行方向に、前記第2の矩形を越えた領域に位置する第4のエリアの位置データが含まれ、
前記判定手段は、前記記憶装置から前記エリア定義データと前記画像データとを読み出して、前記画像データから前記第1ないし第5のエリアの色データを取得し、前記第1ないし第5のエリアの色データに基づいて、前記筐体と前記表示部との角度が前記所定の角度でかつ前記書類が所定の位置に設置されたと判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
筐体と表示部とが開閉可能に接続され、前記表示部に撮影部が固定されたコンピュータにおいて、
前記コンピュータの前記筐体上に、前記筐体と異なる色の、書類の設置位置を示すガイドが設けられており、
前記コンピュータに、
前記撮影部によって撮影された画像データを取得して、前記筐体と前記表示部とが所定の角度の場合に前記撮影部によって撮影される画像データにおいて、前記ガイドに対応する第1のエリアの位置データと、前記第1のエリアでない第2のエリアの位置データとを含むエリア定義データエリア定義データと前記画像データとから、前記画像データから前記第1のエリアの色データと前記第2のエリアの色データとを取得し、前記第1のエリアの色データと前記第2のエリアの色データとに基づいて、前記筐体と前記表示部との角度が前記所定の角度であると判定する判定手順
を実行させるための情報処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−18459(P2012−18459A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153932(P2010−153932)
【出願日】平成22年7月6日(2010.7.6)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】