説明

情報処理装置および方法、情報処理システム、並びに、プログラム

【課題】適切なコンテンツをユーザに推薦する。
【解決手段】クライアント11は、ユーザにより指定されたユーザ指定ムードを含むリクエストを推薦サーバ12に送信する。推薦サーバ12のフィルタエンジン38は、相性テーブルにおける各ジャンルとユーザ指定ムードの相性度に基づいて、推薦ジャンルを決定する。フィルタエンジン38は、ユーザ指定ムードおよび推薦ジャンルをキーにしてムードDB35およびジャンルDB36を検索し、ムードがユーザ指定ムードと一致し、ジャンルが推薦ジャンルと一致する楽曲を候補曲として抽出する。フィルタエンジン38は、抽出した候補曲の中から推薦曲を決定し、推薦曲の楽曲データを含むレスポンスをクライアント11に送信する。本発明は、例えば、楽曲配信システムに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および方法、情報処理システム、並びに、プログラムに関し、特に、コンテンツの推薦を行う情報処理装置および方法、情報処理システム、並びに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、”明るい”、”穏やか”、”激しい”などのムードをユーザが指定して、保有する楽曲の中から指定されたムードに応じた楽曲を推薦するシステムが提案されている。
【0003】
そのようなシステムにおいて、よりユーザの要求にあった楽曲を推薦するために、例えば、信号解析による楽曲データの特徴量の抽出精度を向上させることが考えられる(例えば、特許文献1参照)。また、例えば、楽曲データの特徴量に基づいて楽曲データをムードによりクラスタリングする際の精度を向上させることが考えられる(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−121456号公報
【特許文献2】特開2008−65055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、そのようなシステムでは、システムの性能、処理時間、技術レベル等の制約により、必ずしも特徴量の抽出精度が十分であるとは限らず、その結果、ユーザが主観的に感じるムードに適合しない楽曲が推薦される場合がある。
【0006】
それでも、ユーザが保有する楽曲の中から推薦する場合には、元々ユーザが好んで取得した楽曲であるため、そのようなムードの不適合は、ある程度許容される可能性が高い。
【0007】
しかし、推薦サーバ等にあるユーザが保有していない未知の楽曲を推薦する場合、そのようなムードの不適合に対するユーザの許容度は低下し、ユーザが違和感を覚える可能性が高くなる。
【0008】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、楽曲データ等のコンテンツを適切にユーザに推薦できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面の情報処理装置は、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得する取得手段と、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するカテゴリ決定手段とを含む。
【0010】
前記カテゴリ決定手段には、前記相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性、および、複数の前記カテゴリに対する前記ユーザの嗜好を示す嗜好情報に基づいて、前記推薦カテゴリを決定させることができる。
【0011】
前記相性情報が、複数の前記カテゴリと複数の前記属性値との相性度を示し、前記嗜好情報が、複数の前記カテゴリに対する前記ユーザの嗜好度を示し、前記カテゴリ決定手段には、前記ユーザ指定属性値との相性度、および、前記ユーザの嗜好度が高い前記カテゴリを優先して前記推薦カテゴリに決定させることができる。
【0012】
前記カテゴリ決定手段には、前記嗜好情報に示される前記ユーザの嗜好に対応した前記相性情報を複数の前記相性情報の中から選択し、選択した前記相性情報に基づいて、前記推薦カテゴリを決定させることができる。
【0013】
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段をさらに設けることができる。
【0014】
前記取得手段には、推薦したコンテンツに対する前記ユーザの評価を取得させ、前記ユーザの評価に基づいて、前記相性情報を更新する相性情報更新手段をさらに設けることができる。
【0015】
前記取得手段には、前記ユーザ指定属性値および前記嗜好情報を他の情報処理装置から取得させ、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段と、前記推薦するコンテンツを前記他の情報処理装置に送信する送信手段とをさらに設けることができる。
【0016】
前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を他の情報処理装置に送信する送信手段と、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から選択されたコンテンツを前記他の情報処理装置から受信する受信手段とをさらに設けることができる。
【0017】
前記受信手段には、前記相性情報を前記他の情報処理装置から受信させることができる。
【0018】
本発明の第1の側面の情報処理方法は、情報処理装置が、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するステップを含む。
【0019】
本発明の第1の側面のプログラムは、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するステップを含む処理をコンピュータに実行させる。
【0020】
本発明の第2の側面の情報処理システムは、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置により構成され、前記第1の情報処理装置が、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得する取得手段と、前記ユーザ指定属性値を含む情報を前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段と、前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信する第1の受信手段とを含み、前記第2の情報処理装置が、前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値を含む情報を受信する第2の受信手段と、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するカテゴリ決定手段と、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段と、前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段とを含む。
【0021】
本発明の第2の側面の情報処理方法は、第1の情報処理装置が、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、前記ユーザ指定属性値を含む情報を第2の情報処理装置に送信し、前記第2の情報処理装置が、前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値を含む情報を受信し、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定し、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定し、前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信し、前記第1の情報処理装置が、前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信するステップを含む。
【0022】
本発明の第3の側面の情報処理システムは、第1の情報処理装置と第2の情報処理装置により構成され、前記第1の情報処理装置が、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得する取得手段と、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するカテゴリ決定手段と、前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段と、前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信する第1の受信手段とを含み、前記第2の情報処理装置が、前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を受信する第2の受信手段と、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段と、前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段とを含む。
【0023】
本発明の第3の側面の情報処理方法は、第1の情報処理装置が、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定し、前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を第2の情報処理装置に送信し、前記第2の情報処理装置が、前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を受信し、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から推薦するコンテンツを決定し、前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信し、前記第1の情報処理装置が、前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信するステップを含む。
【0024】
本発明の第1の側面においては、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値が取得され、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリが決定される。
【0025】
本発明の第2の側面においては、第1の情報処理装置により、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値が取得され、前記ユーザ指定属性値を含む情報が第2の情報処理装置に送信され、前記第2の情報処理装置により、前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値を含む情報が受信され、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリが決定され、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツが決定され、前記推薦するコンテンツが前記第1の情報処理装置に送信され、前記第1の情報処理装置により、前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツが受信される。
【0026】
本発明の第3の側面においては、第1の情報処理装置により、コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値が取得され、コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリが決定され、前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報が第2の情報処理装置に送信され、前記第2の情報処理装置により、前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報が受信され、前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から推薦するコンテンツが決定され、前記推薦するコンテンツが前記第1の情報処理装置に送信され、前記第1の情報処理装置により、前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツが受信される。
【発明の効果】
【0027】
本発明の第1乃至第3の側面によれば、適切なコンテンツをユーザに推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明を適用した情報処理システムの一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】ユーザ嗜好テーブルの一例を示す図である。
【図3】相性テーブルの一例を示す図である。
【図4】クライアントの機能の構成例を示すブロック図である。
【図5】推薦サーバの機能の構成例を示すブロック図である。
【図6】クライアントによる楽曲リクエスト再生処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】ムード選択画面の一例を示す図である。
【図8】再生画面の一例を示す図である。
【図9】ユーザ嗜好テーブルの更新方法について説明するための図である。
【図10】推薦サーバによるリクエスト応答処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】抽選用確率テーブルの作成方法を説明するための図である。
【図12】抽選用確率テーブルの作成方法を説明するための図である。
【図13】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.本発明の実施の形態
2.変形例
【0030】
<1.本発明の実施の形態>
[情報処理システム1の構成例]
図1は、本発明の一実施の形態である情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【0031】
情報処理システム1は、クライアント11−1,11−2、および、推薦サーバ12により構成される。情報処理システム1は、クライアント11−1,11−2からのリクエストに対して推薦サーバ12が推薦曲を決定し、決定した推薦曲の楽曲データを含むレスポンスをクライアント11−1,11−2に配信するシステムである。
【0032】
なお、図1に示されるクライアントの数は、その一例であり、任意の数に設定することが可能である。また、以下、クライアント11−1,11−2を個々に区別する必要がない場合、単にクライアント11と称する。さらに、以下、クライアント11−1,11−2がそれぞれ保有する嗜好情報DB(データベース)21−1,21−2を個々に区別する必要がない場合、単に嗜好情報DB21と称する。
【0033】
クライアント11は、推薦サーバ12にリクエストを送信し、そのリクエストに対するレスポンスを推薦サーバ12から受信し、レスポンスに含まれる楽曲データの再生を行う装置である。クライアント11は、例えば、パーソナルコンピュータ、音楽プレーヤ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)など、楽曲データの再生が可能な装置により構成される。
【0034】
また、クライアント11は、クライアント11を使用するユーザの嗜好を示す嗜好情報DB21を保有している。嗜好情報DB21は、楽曲およびアーティストの分類に用いるジャンルに対するユーザの嗜好を示すユーザ嗜好テーブルを含む。
【0035】
図2は、ユーザ嗜好テーブルの一例を示している。この例では、ジャズ、メタル、ポップス、ラテンの4種類のジャンルに対するユーザの嗜好度が、楽曲とアーティストに分かれて数値で示されている。この数値が高いほど、ユーザの嗜好度が高く、数値が低いほどユーザの嗜好度が低いことを表す。例えば、楽曲のジャンル(以下、楽曲ジャンルと称する)については、ポップスに対する嗜好度が最も高く、ジャズおよびラテンに対する嗜好度が次に高く、メタルに対する嗜好度が最も低くなっている。また、アーティストのジャンル(以下、アーティストジャンルと称する)については、ポップスに対する嗜好度が最も高く、以下、ジャズ、ラテン、メタルの順となっている。
【0036】
また、このユーザ嗜好テーブルでは、楽曲ジャンルに対する嗜好度の合計値、および、アーティストジャンルに対する嗜好度の合計値が、それぞれ1になるように正規化されている。
【0037】
なお、以下、図2のユーザ嗜好テーブルを適宜具体例として用いながら、情報処理システム1の一連の処理の説明を行う。
【0038】
推薦サーバ12は、楽曲DB(データベース)31、信号処理部32、特徴量DB(データベース)33、ムード判定部34、ムードDB(データベース)35、ジャンルDB(データベース)36、相性DB37、および、フィルタエンジン38を含むように構成される。
【0039】
楽曲DB31は、複数の楽曲データ、および、各楽曲データに対応するメタ情報を保有する。メタ情報は、例えば、アーティスト名、タイトル、楽曲を収録しているアルバムまたはシングルのカバーアート等を含む。
【0040】
信号処理部32は、楽曲DB31が保有する各楽曲データの信号処理を行い、楽曲データのムードを判定するために使用する音楽特徴量を抽出する。この音楽特徴量は、例えば、テンポ、ピッチ、コード進行等を含む。信号処理部32は、各楽曲データを識別するための識別情報(以下、楽曲IDと称する)と、各楽曲データの音楽特徴量とを対応づけて、特徴量DB33に登録する。
【0041】
ムード判定部34は、特徴量DB33に登録されている音楽特徴量に基づいて、各楽曲データのムードを判定する。ムードは、例えば、”明るい”、”暗い”、”激しい”、”リラックス”、”優しい”、”冷たい”等に分類される。ムード判定部34は、各楽曲データの楽曲IDと、各楽曲データのムード情報とを対応づけて、ムードDB35に登録する。なお、1つの楽曲データに対して2以上のムードを付与するようにしてもよいし、楽曲データによって付与するムードの数を変えるようにしてもよい。
【0042】
ジャンルDB36には、各楽曲データの楽曲ジャンルおよびアーティストジャンルが楽曲IDと対応づけて登録されている。なお、楽曲ジャンルは、楽曲に対して付与されるものであり、アーティストジャンルは、楽曲を演奏または歌うアーティストに対して付与されるものである。従って、同じ楽曲データに対する楽曲ジャンルとアーティストジャンルとが一致しない場合がある。
【0043】
また、各楽曲およびアーティストに対するジャンルの設定は、例えば、人手により行われる。また、1つの楽曲またはアーティストに対して2以上のジャンルを設定するようにしてもよいし、楽曲またはアーティストによって設定するジャンルの数を変えるようにしてもよい。
【0044】
相性DB37は、楽曲データに付与されるジャンルとムードの各組み合わせの相性を示す相性テーブルを含む。
【0045】
図3は、相性テーブルの一例を示している。この例では、ジャズ、メタル、ポップス、ラテンの4種類のジャンルと、ムードA乃至Cの3種類のムードとの各組み合わせに対する相性度が数値で示されている。相性度は0または1の2値で表され、相性が良い組み合わせには1が設定され、相性が悪い組み合わせには0が設定される。例えば、ジャズとムードAの組み合わせは、相性度が1なので相性が良く、メタルとムードBの組み合わせは、相性度が0なので相性が悪いことになる。
【0046】
なお、ここでいう相性とは、各ジャンルの楽曲または各ジャンルのアーティストの楽曲が、各ムードに適合する度合いを示し、各ジャンルの持つ主観的なイメージと各ムードの持つ主観的なイメージから決定される。例えば、ゆったりしたイメージを持つムードを”リラックス”とすると、メタルやパンクといったジャンルの楽曲は、歌詞も含めてリラックスしたムードに適合しない場合が多い。従って、メタルやパンクとリラックスとは、相性が悪いと判定され、相性度は0に設定される。一方、ジャズやイージーリスニングといったジャンルの楽曲は、静かなムードを持つものが多く、リラックスしたムードに適合する場合が多い。従って、ジャズやイージーリスニングとリラックスとは、相性が良いと判定され、相性度は1に設定される。
【0047】
また、相性テーブルの相性度の設定は、例えば、人手により行われる。なお、相性度を2値ではなく、3値以上で表すようにしてもよい。
【0048】
なお、以下、図3の相性テーブルを適宜具体例として用いながら、情報処理システム1の一連の処理の説明を行う。
【0049】
フィルタエンジン38は、ムードDB35、ジャンルDB36、および、相性DB37を用いて、クライアント11からのリクエストに含まれる条件に合致する楽曲データを検索し、検索した楽曲の中から推薦曲を決定する。また、フィルタエンジン38は、推薦曲の楽曲データおよびメタ情報を楽曲DB31から取得し、推薦曲の楽曲ジャンルおよびアーティストジャンルをジャンルDB36から取得する。そして、フィルタエンジン38は、推薦曲の楽曲データ、メタ情報、および、ジャンル情報を含むレスポンスをクライアント11に送信する。
【0050】
なお、クライアント11と推薦サーバ12との間の通信方式は、特定の方式に限定されるものではなく、有線または無線を問わず、任意の方式を採用することができる。また、クライアント11と推薦サーバ12との間の接続は、例えば、インターネット等のネットワークを介して接続するようにしてもよいし、ネットワークを介さずに直接接続するようにしてもよい。
【0051】
[クライアント11の構成例]
図4は、クライアント11の機能の構成例を示すブロック図である。クライアント11は、嗜好情報DB21、入力部101、嗜好情報生成部102、リクエスト生成部103、送信部104、受信部105、表示制御部106、表示部107、再生部108、および、出力部109を含むように構成される。
【0052】
入力部101は、例えば、スイッチ、キー、ボタン、マウス、タッチパネル等の入力装置により構成され、クライアント11に対するユーザの指令を入力するために用いられる。入力部101を介して入力されたユーザの指令は、必要に応じて、嗜好情報生成部102、リクエスト生成部103、および、表示制御部106に供給される。
【0053】
嗜好情報生成部102は、入力部101を介してユーザにより入力される楽曲に対する評価に基づいて、嗜好情報DB21に含まれるユーザ嗜好テーブルの生成および更新を行う。
【0054】
リクエスト生成部103は、入力部101を介してユーザにより指定されるムード(以下、ユーザ指定ムードと称する)、および、嗜好情報DB21に含まれるユーザ嗜好テーブルを含む、推薦サーバ12へのリクエストを生成し、送信部104に供給する。また、リクエスト生成部103は、リクエストを推薦サーバ12に送信したことを表示制御部106に通知する。
【0055】
送信部104は、推薦サーバ12と所定の方式による通信を行い、リクエストを推薦サーバ12に送信する。
【0056】
受信部105は、推薦サーバ12と所定の方式による通信を行い、推薦サーバ12から送信されるレスポンスを受信する。また、受信部105は、レスポンスに含まれる推薦曲のジャンル情報を嗜好情報生成部102に供給し、メタ情報を表示制御部106に供給し、楽曲データを再生部108に供給する。
【0057】
表示制御部106は、表示部107を制御して、操作画面や楽曲データの再生画面等の各種の画面を表示部107に表示させる。
【0058】
表示部107は、例えば、有機ELディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置により構成される。
【0059】
再生部108は、楽曲データの再生を行い、その結果得られる音声データを出力部109に供給する。また、再生部108は、楽曲データの再生状況を表示制御部106に適宜通知する。
【0060】
出力部109は、例えば、スピーカ、音声出力端子等により構成される。そして、出力部109は、音声データに基づく音声の出力を行ったり、出力部109に接続されている他の装置(例えば、ヘッドホン、スピーカ、他の音楽再生装置等)に音声データを出力したりする。
【0061】
[フィルタエンジン38の構成例]
図5は、推薦サーバ12のフィルタエンジン38の機能の構成例を示すブロック図である。フィルタエンジン38は、受信部151、ジャンル決定部152、推薦曲決定部153、レスポンス生成部154、および、送信部155を含むように構成される。
【0062】
受信部151は、クライアント11と所定の方式による通信を行い、クライアント11から送信されるリクエストを受信する。受信部151は、受信したリクエストをジャンル決定部152に供給する。
【0063】
ジャンル決定部152は、クライアント11からのリクエストに含まれるユーザ指定ムードおよびユーザ嗜好テーブル、並びに、相性DB37に含まれる相性テーブルに基づいて、推薦曲のジャンル(以下、推薦ジャンルと称する)を決定する。そして、ジャンル決定部152は、ユーザ指定ムードおよび決定した推薦ジャンルを推薦曲決定部153に通知する。
【0064】
推薦曲決定部153は、ムードDB35およびジャンルDB36、並びに、ユーザ指定ムードおよび推薦ジャンルに基づいて、ユーザに推薦する推薦曲を決定する。そして、推薦曲決定部153は、決定した推薦曲をレスポンス生成部154に通知する。
【0065】
レスポンス生成部154は、推薦曲の楽曲データおよびメタ情報を楽曲DB31から取得し、推薦曲の楽曲ジャンルおよびアーティストジャンルをジャンルDB36から取得する。そして、レスポンス生成部154は、推薦曲の楽曲データ、メタ情報、および、ジャンル情報を含むレスポンスを生成し、送信部155に供給する。
【0066】
送信部155は、クライアント11と所定の方式による通信を行い、クライアント11にレスポンスを送信する。
【0067】
[楽曲リクエスト再生処理]
次に、図6のフローチャートを参照して、クライアント11により実行される楽曲リクエスト再生処理について説明する。なお、この処理は、例えば、クライアント11において、入力部101を用いて、楽曲リクエスト再生処理の開始が指令されたとき開始され、楽曲リクエスト再生処理の終了が指令されたとき終了する。
【0068】
ステップS1において、表示部107は、表示制御部106の制御の基に、ムード選択画面を表示する。図7は、ムード選択画面の一例を示している。この例では、ムードを選択するためのボタン201乃至203が一覧表示されている。その後、クライアント11は、ユーザからの入力待ちの状態となる。
【0069】
ユーザは、入力部101を用いて、ムード選択画面のボタン201乃至203のうちの1つを押下し、所望のムードを選択する。
【0070】
そして、ステップS2において、リクエスト生成部103は、入力部101からユーザによるムードの選択結果を取得する。
【0071】
ステップS3において、リクエスト生成部103は、嗜好情報DB21からユーザ嗜好テーブルを読み込む。
【0072】
ステップS4において、リクエスト生成部103は、推薦サーバ12へのリクエストを生成する。このリクエストには、ムード選択画面においてユーザにより選択されたムード(ユーザ指定ムード)、および、ユーザ嗜好テーブルを含む。
【0073】
ステップS5において、リクエスト生成部103は、送信部104を介して、生成したリクエストを推薦サーバ12に送信する。また、リクエスト生成部103は、リクエストを送信したことを表示制御部106に通知する。
【0074】
ステップS6において、表示部107は、表示制御部106の制御の基に、推薦サーバ12からのレスポンス待ちであることを示す待受け画面を表示する。この待受け画面には、例えば、ネットワークアクセス中を示すアイコン等が表示される。その後、クライアント11は、推薦サーバ12からのレスポンス待ちの状態となる。
【0075】
推薦サーバ12は、後述する図10のステップS51において、クライアント11からのリクエストを受信し、ステップS59において、リクエストに対するレスポンスを送信する。
【0076】
そして、ステップS7において、受信部105は、推薦サーバ12から送信されたレスポンスを受信する。また、受信部105は、レスポンスに含まれる推薦曲のジャンル情報を嗜好情報生成部102に供給し、メタ情報を表示制御部106に供給し、楽曲データを再生部108に供給する。
【0077】
ステップS8において、表示部107は、表示制御部106の制御の基に、再生画面を表示する。図8は、再生画面の一例を示している。この例では、再生する楽曲のカバーアートおよびタイトルが表示されるとともに、楽曲に対する評価を入力するためのボタン211,212が表示されている。
【0078】
ステップS9において、再生部108は、楽曲データを再生する。そして、再生部108は、その結果得られる音声データを出力部109に供給する。出力部109は、音声データに基づく音声の出力を行ったり、出力部109に接続されている他の装置に音声データを出力したりする。
【0079】
ステップS10において、嗜好情報生成部102は、楽曲に対する評価が入力されたか否かを判定する。嗜好情報生成部102は、図8の再生画面の表示中に、ユーザが入力部101を用いてボタン211またはボタン212を押下し、その情報が入力部101から供給された場合、楽曲に対する評価が入力されたと判定し、処理はステップS11に進む。
【0080】
ステップS11において、嗜好情報生成部102は、ユーザ嗜好テーブルを更新する。ここで、図9を参照して、ユーザ嗜好テーブルの更新方法の具体例について説明する。
【0081】
図9は、推薦曲の楽曲ジャンルがジャズであり、ユーザによりその推薦曲が”好き”と判定された場合に、図2のユーザ嗜好テーブルの楽曲ジャンルに対する嗜好度を更新する例を示している。なお、評価前の評価曲数N=5であるものとする。
【0082】
まず、嗜好情報生成部102は、ユーザ嗜好テーブル251の各楽曲ジャンルに対する嗜好度に現在までの評価曲数N=5を乗じることにより、ユーザ嗜好テーブル251を頻度テーブル252に変換する。従って、頻度テーブル252は、現在までに各楽曲ジャンルの楽曲に対してユーザが”好き”と判定した頻度を示している。
【0083】
次に、嗜好情報生成部102は、ユーザにより”好き”と判定された楽曲ジャンルであるジャズの頻度を1から2にインクリメントすることにより、頻度テーブル252を頻度テーブル253に更新する。また、嗜好情報生成部102は、評価曲数Nを5から6にインクリメントする。
【0084】
なお、ユーザが推薦曲を”嫌い”と判定した場合、嗜好情報生成部102は、”嫌い”と判定された楽曲ジャンルの頻度を1つデクリメントすることにより、頻度テーブルを更新するとともに、評価曲数Nを1つデクリメントする。
【0085】
そして、嗜好情報生成部102は、更新した頻度テーブル253の各楽曲ジャンルに対する度数を、更新した評価曲数N=6で割ることにより、頻度テーブル253をユーザ嗜好テーブル254に変換する。
【0086】
このようにして、ユーザ嗜好テーブルが更新される。そして、この後、更新されたユーザ嗜好テーブルに基づいて、リクエストが行われるようになる。
【0087】
従って、ユーザ嗜好テーブルの嗜好度は、ユーザにより”好き”と評価された楽曲のうち、それぞれの楽曲ジャンルの楽曲が占める割合を示している。ゆえに、各楽曲ジャンルに対する嗜好度は、ユーザにより”好き”と評価された楽曲が、それぞれの楽曲ジャンルである確率を示している。
【0088】
なお、ユーザ嗜好テーブルのアーティストジャンルに対する嗜好度も、”好き”または”嫌い”と判定された推薦曲のアーティストジャンルに基づいて、同様の方法により更新される。
【0089】
また、ユーザが評価を行う前のユーザ嗜好テーブルの初期値は、例えば、ユーザがクライアント11内に保有する楽曲のジャンルに基づいて設定されるか、あるいは、デフォルトの値に設定される。
【0090】
その後、処理はステップS12に進む。
【0091】
一方、ステップS10において、嗜好情報生成部102は、図8の再生画面の表示中にボタン211およびボタン212が押下されなかった場合、楽曲に対する評価が入力されなかったと判定し、ステップS11の処理はスキップされ、処理はステップS12に進む。
【0092】
ステップS12において、クライアント11は、ムード選択画面を表示する。具体的には、再生部108は、楽曲データの再生が終了したとき、楽曲データの再生の終了を表示制御部106に通知する。表示部107は、表示制御部106の制御の基に、ステップS1の処理で表示したものと同じムード選択画面を、所定の時間表示する。
【0093】
ステップS13において、リクエスト生成部103は、ムードの選択が行われたか否かを判定する。リクエスト生成部103は、ムード選択画面の表示中にユーザが入力部101を用いてムードの選択を行い、その選択結果を入力部101から取得した場合、ムードの選択が行われたと判定し、処理はステップS14に進む。
【0094】
ステップS14において、リクエスト生成部103は、ムードを更新する。すなわち、リクエスト生成部103は、ユーザ指定ムードを現在のムードから、ユーザにより新たに選択されたムードに更新する。
【0095】
その後、処理はステップS3に戻り、ステップS3以降の処理が実行される。すなわち、ユーザにより更新されたムードに基づいてリクエストが行われ、リクエストに対するレスポンスに含まれる楽曲データの再生が行われる。
【0096】
一方、ステップS13において、ムードの選択が行われなかったと判定された場合、ステップS14の処理は行われずに、処理はステップS3に戻り、ステップS3以降の処理が実行される。すなわち、現在選択されているムードのままリクエストが行われ、リクエストに対するレスポンスに含まれる楽曲データの再生が行われる。
【0097】
[リクエスト応答処理]
次に、図10のフローチャートを参照して、図6のクライアント11による楽曲リクエスト再生処理に対応して、推薦サーバ12により実行されるリクエスト応答処理について説明する。なお、この処理は、例えば、推薦サーバ12において、リクエスト応答処理の開始が指令されたとき開始され、リクエスト応答処理の終了が指令されたとき終了する。また、推薦サーバ12は、リクエスト応答処理の開始とともに、クライアント11からのリクエスト待ち状態となる。
【0098】
ステップS51において、受信部151は、クライアント11からリクエストを受信したか否かを判定する。この判定処理は、クライアント11からリクエストを受信したと判定されるまで繰り返し実行され、クライアント11からリクエストを受信したと判定された場合、処理はステップS52に進む。
【0099】
ステップS52において、ジャンル決定部152は、推薦曲のムードを決定する。具体的には、受信部151は、クライアント11から受信したリクエストをジャンル決定部152に供給する。ジャンル決定部152は、リクエストの中からユーザ指定ムードを抽出し、そのユーザ指定ムードを推薦曲のムードに決定する。
【0100】
ステップS53において、ジャンル決定部152は、相性DB37から相性テーブルを読み込む。
【0101】
ステップS54において、ジャンル決定部152は、相性テーブル、および、クライアント11からのリクエストに含まれるユーザ嗜好テーブルに基づいて、推薦曲のジャンルを決定するための抽選用確率テーブルを作成する。
【0102】
ここで、図11および図12を参照して、抽選用確率テーブルの作成方法の具体例について説明する。なお、図11および図12では、ユーザ嗜好テーブルの楽曲ジャンルに対する嗜好度に基づいて抽選用確率テーブルを作成する例を示している。
【0103】
まず、図11を参照して、ユーザによりムードAが指定された場合の抽選用確率テーブルの作成方法について説明する。
【0104】
まず、ジャンル決定部152は、相性テーブル301のムードAに対する相性度と、ユーザ嗜好テーブル302の楽曲ジャンルに対する嗜好度とを、同じジャンル毎に掛け合わせることにより、合成テーブル303を作成する。例えば、合成テーブル303のジャズに対する値は、ムードAに対するジャズの相性度の1と、ジャズに対するユーザの嗜好度の0.2を掛け合わせることにより、0.2に設定される。
【0105】
そして、ジャンル決定部152は、合成テーブル303の各ジャンルに対する値の合計値が1になるように正規化することにより、抽選用確率テーブル304を作成する。具体的には、ジャンル決定部152は、合成テーブル303の合計値が0.8(=0.2+0.0+0.6+0.0)なので、合成テーブル303の各値を0.8で割ることにより、抽選用確率テーブル304を作成する。
【0106】
次に、図12を参照して、ユーザによりムードCが指定された場合の抽選用確率テーブルの作成方法について説明する。
【0107】
まず、ジャンル決定部152は、相性テーブル311のムードCに対する相性度と、ユーザ嗜好テーブル312の楽曲ジャンルに対する嗜好度とを、同じジャンル毎に掛け合わせることにより、合成テーブル313を作成する。しかし、この場合、合成テーブル313の値は全て0になってしまう。
【0108】
そこで、ジャンル決定部152は、合成テーブル313から、相性テーブル311のムードCに対する相性度をそのまま用いた合成テーブル314に変更する。
【0109】
そして、ジャンル決定部152は、合成テーブル314の各ジャンルに対する値の合計値が1になるように正規化することにより、抽選用確率テーブル315を作成する。なお、この例では、合成テーブル314の合計値が1.0になっているので、合成テーブル314と抽選用確率テーブル315の値は等しくなる。
【0110】
なお、ここでは、楽曲ジャンルに対する嗜好度を用いて、楽曲ジャンルに対する抽選用確率テーブルを作成する例を示したが、アーティストジャンルに対する嗜好度を用いて、アーティストジャンルに対する抽選用確率テーブルを作成するようにしてもよい。また、楽曲ジャンルに対する抽選用確率テーブルおよびアーティストジャンルに対する抽選用確率テーブルの2種類の抽選用確率テーブルを作成するようにしてもよい。
【0111】
図10に戻り、ステップS55において、ジャンル決定部152は、作成した抽選用確率テーブルに基づいて、推薦曲のジャンル(推薦ジャンル)を決定する。
【0112】
例えば、図11の抽選用確率テーブル304に基づいて、推薦曲の楽曲ジャンルを決定する場合、ポップスが75%の確率で選択され、ジャズが25%の確率で選択され、その他のジャンルは選択されない。従って、ユーザが指定したムードに対する相性度が1で、かつ、ユーザの嗜好度が高いジャンルが選択される確率が高くなり、ユーザが指定したムードに対する相性度が0のジャンルは選択されなくなる。すなわち、ユーザが指定したムードとの相性度、および、ユーザの嗜好度が高いジャンルが優先して推薦ジャンルに決定される。さらに換言すれば、ユーザが指定したムードとの相性が良く、かつ、ユーザの好きなジャンルが優先して推薦ジャンルに決定される。
【0113】
また、図12の抽選用確率テーブル315に基づいて、推薦曲の楽曲ジャンルを決定する場合、メタルが100%の確率で選択され、その他のジャンルは選択されない。従って、ユーザが指定したムードと相性の良いジャンルと、ユーザの好きなジャンルが一致しない場合、ユーザが指定したムードと相性の良いジャンルからランダムに推薦ジャンルが選択される。
【0114】
なお、ステップS54において、楽曲ジャンルに対する抽選用確率テーブルのみが作成された場合、その抽選用確率テーブルを用いて、楽曲ジャンルに対する推薦ジャンルのみが決定される。また、アーティストジャンルに対する抽選用確率テーブルのみが作成された場合、その抽選用確率テーブルを用いて、アーティストジャンルに対する推薦ジャンルのみが決定される。さらに、楽曲ジャンルおよびアーティストジャンルに対する2種類の抽選用確率テーブルが作成された場合、各抽選用確率テーブルを用いて、楽曲ジャンルに対する推薦ジャンルおよびアーティストジャンルに対する推薦ジャンルがそれぞれ決定される。
【0115】
そして、ジャンル決定部152は、ユーザ指定ムードおよび決定した推薦ジャンルを推薦曲決定部153に通知する。
【0116】
ステップS56において、推薦曲決定部153は、候補曲を抽出する。具体的には、推薦曲決定部153は、ユーザ指定ムードおよび推薦ジャンルをキーにしてムードDB35およびジャンルDB36を検索する。そして、推薦曲決定部153は、ムードがユーザ指定ムードと一致し、ジャンルが推薦ジャンルと一致する楽曲を候補曲として抽出する。
【0117】
なお、このとき、楽曲ジャンルに対する推薦ジャンルのみが決定している場合、アーティストジャンルの値に関わらず、楽曲ジャンルが推薦ジャンルと一致する楽曲が検索対象となる。また、アーティストジャンルに対する推薦ジャンルのみが決定している場合、楽曲ジャンルの値に関わらず、アーティストジャンルが推薦ジャンルと一致する楽曲が検索対象となる。さらに、楽曲ジャンルとアーティストジャンルの両方に対する推薦ジャンルが決定している場合、楽曲ジャンルとアーティストジャンルの両方が推薦ジャンルと一致する楽曲を検索対象にしてもよいし、少なくとも一方が推薦ジャンルと一致する楽曲を検索対象にしてもよい。
【0118】
なお、この楽曲ジャンルおよびアーティストジャンルに基づく検索条件は、例えば、クライアント11からユーザが設定できるようにしてもよいし、推薦サーバ12側で所定のルールに従って、または、ランダムに設定するようにしてもよい。
【0119】
ステップS57において、推薦曲決定部153は、抽出した候補曲の中から1曲をランダムに選択し、推薦曲に決定する。推薦曲決定部153は、決定した推薦曲をレスポンス生成部154に通知する。
【0120】
ステップS58において、レスポンス生成部154は、レスポンスを生成する。具体的には、レスポンス生成部154は、推薦曲の楽曲データおよびメタ情報を楽曲DB31から取得し、推薦曲の楽曲ジャンルおよびアーティストジャンルをジャンルDB36から取得する。そして、レスポンス生成部154は、推薦曲の楽曲データ、メタ情報、および、ジャンル情報を含むレスポンスを生成し、送信部155に供給する。
【0121】
ステップS59において、送信部155は、レスポンス生成部154から供給されたレスポンス、すなわち、クライアント11からのリクエストに対するレスポンスを送信する。この送信されたレスポンスが、上述した図6のステップS7において、クライアント11により受信される。
【0122】
その後、処理はステップS51に戻り、推薦サーバ12はリクエスト待ちの状態となる。そして、クライアント11からのリクエストに応じて、推薦曲の楽曲データ等を含むレスポンスを返す処理が繰り返し実行される。
【0123】
以上のようにして、ユーザが指定したムードに適合した楽曲を、BGMのように次々と推薦サーバ12からクライアント11に提供することができる。また、ユーザが指定したムードを有するだけでなく、相性テーブルに基づいて、そのムードと相性のよいジャンルに属する楽曲を推薦することにより、ユーザの指定したムードにより適合する楽曲を推薦することができる。さらに、ユーザ嗜好テーブルに基づいて、ユーザが好きなジャンルの中から優先して楽曲を推薦することにより、ユーザの指定したムードに適合し、かつ、ユーザが好む楽曲を推薦することができる。
【0124】
<2.変形例>
以下、本発明の実施の形態の変形例について説明する。
【0125】
[変形例1]
例えば、推薦サーバ12が、推薦曲に対するユーザの評価結果をクライアント11から収集し、その集計結果に基づいて、相性テーブルを更新するようにしてもよい。例えば、ムードとジャンルの各組み合わせについて、ユーザから”好き”と評価された回数が多い組み合わせの相性度を高く設定し、ユーザから”嫌い”と評価された回数が多い組み合わせの相性度を低く設定することが可能である。
【0126】
[変形例2]
また、推薦サーバ12が、ユーザの嗜好の違いに対応した複数の異なる相性テーブルを保有し、ユーザ嗜好テーブルにより示されるユーザの嗜好に対応した相性テーブルを選択することにより、相性テーブルをユーザの嗜好に応じて使い分けるようにしてもよい。これにより、より細やかにユーザの嗜好に対応した楽曲の推薦が可能になる。
【0127】
例えば、メタル好きのユーザ用とジャズ好きのユーザ用の相性テーブルを用意する。そして、メタル好きのユーザ用の相性テーブルでは、”静かな”ムードに対するロックの相性度を1に設定し、ジャズ好きのユーザ用の相性テーブルでは、”静かな”ムードに対するロックの相性度を0に設定する。これにより、例えば、”静かな”ムードが指定された場合、ロックバラードのような楽曲を、メタル好きのユーザに対して推薦する一方で、ジャズ好きのユーザに対して推薦しないようにすることができる。
【0128】
また、クライアント11と推薦サーバ12の機能の分担は、以上の例に限定されるものではなく、任意に設定することが可能である。
【0129】
[変形例3]
例えば、推薦サーバ12が、推薦曲に対するユーザの評価結果をクライアント11から収集し、各ユーザのユーザ嗜好テーブルを作成し、保持するようにしてもよい。
【0130】
[変形例4]
また、例えば、推薦サーバ12からクライアント11に相性テーブルを提供し、クライアント11側で推薦ジャンルを決定するようにしてもよい。そして、クライアント11が、ユーザ指定モードと推薦ジャンルを含むリクエストを推薦サーバ12に送信し、推薦サーバ12が、指定されたユーザ指定モードと推薦ジャンルをキーに候補曲を抽出し、推薦曲を決定するようにしてもよい。
【0131】
[変形例5]
さらに、例えば、クライアント11が推薦サーバ12の機能も有し、クライアント11が、保有する楽曲の中から、ユーザが指定したムードに適合する楽曲を推薦するようにすることも可能である。
【0132】
[変形例6]
また、以上の説明では、推薦サーバ12からクライアント11に1曲ずつ推薦曲を提供する例を示したが、複数の推薦曲を1度にクライアント11に提供するようにしてもよい。この場合、全ての推薦曲の楽曲データを一度にクライアント11に提供するようにしてもよいし、推薦曲の楽曲IDを示すリストをクライアント11に提供し、クライアント11からの要求に応じて、その都度楽曲データを提供するようにしてもよい。また、推薦曲の決定方法も、候補曲の中からランダムに選択するのではなく、所定のルールに従って選択するようにしてもよい。
【0133】
[変形例7]
さらに、本発明の実施の形態では、ユーザ嗜好テーブルを用いずに、相性テーブルのみを用いるようにすることも可能である。この場合も、単にムードを指定して楽曲を推薦する場合と比較して、よりユーザが指定したムードに適合した楽曲を推薦することができる。
【0134】
[変形例8]
また、推薦サーバ12において楽曲データの特徴量に基づいてムード以外の属性の学習を行い、その属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値に基づいて楽曲を推薦するようにしてもよい。例えば、曲調、リズム、テンポ、スピードなどの属性を用いることが考えられる。また、例えば、ムードとリズムなど、複数の種類の属性を用いるようにしてもよい。
【0135】
[変形例9]
さらに、ジャンル以外のカテゴリを用いて、推薦曲を決定するようにしてもよい。例えば、楽曲がリリースされた年代、楽曲を演奏するアーティストの年齢、性別、出身地、ボーカルの有無、楽器の構成等により分類されるカテゴリを用いることが考えられる。また、例えば、ジャンルとリリースされた年代など、複数の種類のカテゴリを用いるようにしてもよい。
【0136】
[変形例10]
また、ユーザの楽曲に対する評価入力として、”好き”、”嫌い”以外にも、例えば、数値による評価入力(明示的なフィードバック)や、再生/停止/音量大・小/繰り返し再生/スキップなどの操作履歴に基づく評価入力(暗示的なフィードバック)等を用いるようにしてもよい。
【0137】
[変形例11]
さらに、本発明は、楽曲以外のコンテンツを推薦する場合にも適用することができる。例えば、映画、テレビ番組、ビデオクリップなどの映像コンテンツ、写真、ゲーム、電子書籍等のコンテンツを推薦する場合にも適用することができる。
【0138】
[コンピュータの構成例]
上述したクライアント11および推薦サーバ12の一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
【0139】
図13は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【0140】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)501,ROM(Read Only Memory)502,RAM(Random Access Memory)503は、バス504により相互に接続されている。
【0141】
バス504には、さらに、入出力インタフェース505が接続されている。入出力インタフェース505には、入力部506、出力部507、記憶部508、通信部509、及びドライブ510が接続されている。
【0142】
入力部506は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部507は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部508は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部509は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ510は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア511を駆動する。
【0143】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU501が、例えば、記憶部508に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース505及びバス504を介して、RAM503にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0144】
コンピュータ(CPU501)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア511に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
【0145】
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア511をドライブ510に装着することにより、入出力インタフェース505を介して、記憶部508にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部509で受信し、記憶部508にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM502や記憶部508に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0146】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0147】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置、手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0148】
さらに、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0149】
1 情報処理システム, 11−1,11−2 クライアント, 12 推薦サーバ, 21−1,21−2 嗜好情報DB, 31 楽曲DB, 32 信号処理部, 33 特徴量DB, 34 ムード判定部, 35 ムードDB, 36 ジャンルDB, 37 相性DB, 38 フィルタエンジン, 101 入力部, 102 嗜好情報生成部, 103 リクエスト生成部, 104 送信部, 105 受信部, 106 表示制御部, 107 表示部, 108 再生部, 109 出力部, 151 受信部, 152 ジャンル決定部, 153 推薦曲決定部, 154 レスポンス生成部, 155 送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得する取得手段と、
コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するカテゴリ決定手段と
を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記カテゴリ決定手段は、前記相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性、および、複数の前記カテゴリに対する前記ユーザの嗜好を示す嗜好情報に基づいて、前記推薦カテゴリを決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記相性情報は、複数の前記カテゴリと複数の前記属性値との相性度を示し、
前記嗜好情報は、複数の前記カテゴリに対する前記ユーザの嗜好度を示し、
前記カテゴリ決定手段は、前記ユーザ指定属性値との相性度、および、前記ユーザの嗜好度が高い前記カテゴリを優先して前記推薦カテゴリに決定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記カテゴリ決定手段は、前記嗜好情報に示される前記ユーザの嗜好に対応した前記相性情報を複数の前記相性情報の中から選択し、選択した前記相性情報に基づいて、前記推薦カテゴリを決定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段を
さらに含む請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、推薦したコンテンツに対する前記ユーザの評価を取得し、
前記ユーザの評価に基づいて、前記相性情報を更新する相性情報更新手段を
さらに含む請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得手段は、前記ユーザ指定属性値および前記嗜好情報を他の情報処理装置から取得し、
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段と、
前記推薦するコンテンツを前記他の情報処理装置に送信する送信手段と
をさらに含む請求項2乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を他の情報処理装置に送信する送信手段と、
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から選択されたコンテンツを前記他の情報処理装置から受信する受信手段と
をさらに含む請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受信手段は、前記相性情報を前記他の情報処理装置から受信する
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置が、
コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、
コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項11】
コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、
コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項12】
第1の情報処理装置と第2の情報処理装置により構成され、
前記第1の情報処理装置が、
コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得する取得手段と、
前記ユーザ指定属性値を含む情報を前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信する第1の受信手段と
を含み、
前記第2の情報処理装置が、
前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値を含む情報を受信する第2の受信手段と、
コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するカテゴリ決定手段と、
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段と、
前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段と
を含む情報処理システム。
【請求項13】
第1の情報処理装置が、
コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、
前記ユーザ指定属性値を含む情報を第2の情報処理装置に送信し、
前記第2の情報処理装置が、
前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値を含む情報を受信し、
コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定し、
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定し、
前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信し、
前記第1の情報処理装置が、
前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項14】
第1の情報処理装置と第2の情報処理装置により構成され、
前記第1の情報処理装置が、
コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得する取得手段と、
コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定するカテゴリ決定手段と、
前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を前記第2の情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信する第1の受信手段と
を含み、
前記第2の情報処理装置が、
前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を受信する第2の受信手段と、
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から前記推薦するコンテンツを決定する推薦コンテンツ決定手段と、
前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信する第2の送信手段と
を含む情報処理システム。
【請求項15】
第1の情報処理装置が、
コンテンツの特徴量に基づいて付与される属性の複数の属性値の中からユーザにより指定された属性値であるユーザ指定属性値を取得し、
コンテンツを分類するための複数のカテゴリと複数の前記属性値との相性を示す相性情報における複数の前記カテゴリと前記ユーザ指定属性値との相性に基づいて、推薦するコンテンツが属する前記カテゴリである推薦カテゴリを決定し、
前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を第2の情報処理装置に送信し、
前記第2の情報処理装置が、
前記第1の情報処理装置から送信される前記ユーザ指定属性値および前記推薦カテゴリを含む情報を受信し、
前記推薦カテゴリに属し、前記ユーザ指定属性値が付与されたコンテンツの中から推薦するコンテンツを決定し、
前記推薦するコンテンツを前記第1の情報処理装置に送信し、
前記第1の情報処理装置が、
前記第2の情報処理装置から送信されるコンテンツを受信する
ステップを含む情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−103832(P2012−103832A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250615(P2010−250615)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】