情報処理装置及びプログラム
【課題】対象者の使用言語に対応する言語で情報を出力できるようにする。
【解決手段】コントローラボックス13のCPU41においては、取得部141と、言語切替部143と、出力制御部144と、が機能する。取得部141は、情報を受け取る従業員の出退勤情報を取得する。言語切替部143は、取得部141により取得された出退勤情報に基づいて出勤中の従業員を判別し、従業員が使用する言語に切り替える。出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語で情報を出力する。
【解決手段】コントローラボックス13のCPU41においては、取得部141と、言語切替部143と、出力制御部144と、が機能する。取得部141は、情報を受け取る従業員の出退勤情報を取得する。言語切替部143は、取得部141により取得された出退勤情報に基づいて出勤中の従業員を判別し、従業員が使用する言語に切り替える。出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語で情報を出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レストラン等の飲食店で使用されるオーダエントリシステムでは、ホールにいる従業員が注文入力端末で客の注文を受けた場合には、当該注文に対応した注文票が厨房のプリンタから出力され、厨房にいる従業員が注文票を見て調理を開始するようになっていた。ところで、近年は外国人従業員が増えており、厨房には飲食店の使用言語を母国語とする従業員(例えば日本の飲食店での日本人従業員)のみならず、使用言語とは異なる言語を母国語とする従業員(例えば日本の飲食店での中国人従業員や韓国人従業員)が混在するようになっている。このため、従来のオーダエントリシステムでは、日本語表記によるメニュー名とローマ字表記によるメニュー名とを併記することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−211630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、日本語表記とローマ字表記という固定された言語表記だけでは、他の言語を母国語とする従業員が厨房にいる場合には対応できないという不都合があった。
【0005】
本発明の課題は、対象者の使用言語に対応する言語で情報を出力できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の情報処理装置は、
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段と、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、対象者の使用言語に対応する言語で情報を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
【図2】図1のECRに記憶された出退勤情報の一例を説明する図である。
【図3】図1のECRに記憶された言語属性の一例を説明する図である。
【図4】図1のECRに記憶された業務属性の一例を説明する図である。
【図5】図1のコントローラボックスに記憶された配置属性の一例を説明する図である。
【図6】図1のECRのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図7】図1のコントローラボックスのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図8】図1の情報処理システムの機能的構成のうち、出勤処理、退勤処理、言語情報切替処理及び注文情報出力処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図9】図8の言語属性記憶部に記憶された情報ファイルのうち、対象者の位置毎に記憶されたステータスの一例を説明する図である。
【図10】図8の言語属性記憶部に記憶された情報ファイルのうち、言語属性の一例を説明する図である。
【図11】図1のECRが実行する出勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図12】図1のECRが実行する退勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図13】図1のコントローラボックスが実行する言語情報切替処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図14】図1のコントローラボックスが実行する注文情報出力処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図15】図1のプリンタにより出力された注文票の一例を示している。
【図16】本発明の一実施形態であって、図1とは異なる実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[情報処理システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
本実施形態に係る情報処理システムは、飲食店の店舗に配置されるオーダエントリシステムであり、その客席において受け付けられた料理の注文情報を、厨房内に配置されたプリンタやディスプレイに注文票として出力するまでの一連の制御を実行するものである。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、ECR(Electronic Cash Register)11と、HUB12と、コントローラボックス13と、ハンディターミナル14と、プリンタ15−1〜15−mと、ディスプレイ16−1〜16−mと、を備えている。ここで、mは、1以上の任意の整数値であって、本実施形態では厨房内の調理場の数と同一の値である。
【0011】
ECR11は、例えば店舗内の代金の支払い場所に設定され、店舗のオーナであるユーザや、当該店舗の従業員等により操作され、通常時にはいわゆるレジの機能を有する。また、ECR11は、いわゆるタイムレコーダの機能も有し、後述の図11に示す出勤処理時には、従業員の出勤情報を受け付けてコントローラボックス13に送信し、後述の図12の退勤処理時には、従業員の退勤情報を受け付けてコントローラボックス13に送信する。
【0012】
ECR11は、HUB12を介して、図示せぬLAN(Local Area Network)回線によりコントローラボックス13と相互に接続する。
コントローラボックス13は、上述の如くHUB12を介してECR11と接続する他、ハンディターミナル14、プリンタ15−1〜15−m、及びディスプレイ16−1〜16−mとも接続する。
本実施形態では、厨房内にはm個(mは1以上の整数値)の調理場が存在し、k番目(kは1〜mの範囲内の整数値)の調理場には、プリンタ15―kとディスプレイ16−kとが配置されている。
なお以下、プリンタ15−1〜15−mを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「プリンタ15」と単に呼ぶ。同様に以下、ディスプレイ16−1〜16−mを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「ディスプレイ16」と単に呼ぶ。
【0013】
ハンディターミナル14は、店舗の従業員等により携帯され、当該従業員等により料理の注文を受け付ける操作がなされると、その注文情報をコントローラボックス13に対して無線送信する。
コントローラボックス13は、当該注文情報を受信すると、プリンタ15やディスプレイ16に注文票として出力する制御を実行する。
具体的には、コントローラボックス13は、受け取る情報の言語が予め設定されている複数の対象者の出退勤情報を、HUB12を介してECR11から取得する。
ここで、本実施形態において「対象者」とは、厨房にて料理を作る従業員であり、当該対象者が「受け取る情報」とは、注文情報により特定される注文票(作るべき料理の情報が表記された注文票)である。即ち、受け取る情報の言語とは、注文票に表記される言語であり、従業員毎に予め設定されている。例えば第1従業員が日本人である場合には、受け取る情報の言語として日本語が予め設定される。また例えば第2従業員が中国人である場合には、受け取る情報の言語として中国語が予め設定される。
次に、コントローラボックス13は、先に取得した出退勤情報に基づいて出勤中の対象者を判別し、出力対象の言語を、出勤中の対象者に対して設定されている言語に切り替える。具体的には、第1従業員が出勤中であるならば、出力対象の言語は日本語に切り替えられる。第2従業員が出勤中であるならば、出力対象の言語は中国語に切り替えられる。なお、第1従業員と第2従業員とが共に出勤中である場合、出力対象の言語は日本語と中国語に切り替えられる。即ち、出力対象の言語は、1種類に特に限定されず、複数種類になり得る。
そして、コントローラボックス13は、出力対象として切り替えられた言語で注文票を生成し、当該注文票をプリンタ15やディスプレイ16に出力する。
【0014】
以上のコントローラボックス13による処理の実現に必要な情報として、ECR11に記憶されている情報が図2乃至図5に示されており、コントローラボックス13に記憶されている情報が図6に示されている。
【0015】
図2は、ECR11に記憶された出退勤情報の一例を説明する図である。
ECR11に記憶されている出退勤情報は、「キャラクタ」、「暗証番号」、「言語属性番号」、「業務属性番号」、「配置」、「出勤」を含む。したがって、ECR11に記憶されている出退勤情報の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図2に示すように、行列構造となっている。
【0016】
具体的には、所定行に格納される「キャラクタ」とは、各従業員を識別するための氏名を示す情報であり、後述の出勤処理又は退勤処理を行う際に各従業員を識別するための氏名を示す情報である。また、所定行に格納される「暗証番号」とは、後述の出勤処理又は退勤処理をする際の従業員が正当な者であるか否かを判定するための番号である。また、所定行に格納される「言語属性番号」とは、飲食店で従事する従業員の使用する使用言語を識別するための言語属性を示す情報である。また、所定行に格納される「業務属性番号」とは、飲食店で従事する従業員の業務内容を識別するための業務属性を示す情報である。また、所定行に格納される「配置番号」とは、飲食店内(構内、特に厨房内)に存在する従業員の持ち場を示す情報である。また、所定行に格納される「出勤情報」とは、飲食店で従事する従業員が今現在飲食店に出勤しているか否かを識別するための出勤状態を示す情報である。
また、本実施形態においては、図2の出退勤情報は、ECR11に記憶しているがこれに限られるものではなく、コントローラボックス13等他の装置であってもよい。
【0017】
図3は、ECR11に記憶された言語属性の一例を説明する図である。
ECR11に記憶されている言語属性は、言語属性番号毎に対応する言語の情報を含む。したがって、ECR11に記憶されている言語属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図3に示すように、行列構造となっている。
【0018】
具体的には、言語属性番号「1」に対応する「日本語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「2」に対応する「韓国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「3」に対応する「中国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「4」に対応する「台湾語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「5」に対応する「英語」の言語属性が記憶されている。
また、本実施形態においては、図3の言語属性は、ECR11に記憶しているがこれに限られるものではなく、コントローラボックス13等他の装置であってもよい。
【0019】
図4は、ECR11に記憶された業務属性の一例を説明する図である。
ECR11に記憶されている業務属性は、業務属性番号毎に対応する業務の情報を含む。したがって、ECR11に記憶されている業務属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図4に示すように、行列構造となっている。
【0020】
具体的には、業務属性番号「1」に対応する「マネージャー」の業務属性が記憶されている。マネージャーは、飲食店で従事する従業員をとりまとめる業務を行う者の業務をいう。また、業務属性番号「2」に対応する「調理人」の業務属性が記憶されている。調理人は、飲食店の厨房内で従事する者の業務をいう。また、業務属性番号「3」に対応する「給仕」の業務属性が記憶されている。給仕は、客席において注文を受けたり、調理された料理を客先に提供する者の業務をいう。また、業務属性番号「4」に対応する「洗い場」の業務属性が記憶されている。洗い場は、飲食店内で使用された皿や鍋等を洗う者の業務をいう。また、業務属性番号「5」に対応する「掃除」の業務属性が記憶されている。掃除は、飲食店内を清掃する者の業務をいう。
また、本実施形態においては、図4の業務属性は、ECR11に記憶しているがこれに限られるものではなく、コントローラボックス13等他の装置であってもよい。
【0021】
図5は、コントローラボックス13に記憶された配置属性の一例を説明する図である。
コントローラボックス13に記憶されている配置属性は、配置番号毎に対応する配置の情報を含む。したがって、記憶部34に記憶されている配置属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図5に示すように、行列構造となっている。
【0022】
具体的には、配置番号「1」に対応する「前菜」の配置属性が記憶されている。前菜は、食前又はオードブルの料理の作成を請け負う位置をいう。また、配置番号「2」に対応する「メイン」の配置属性が記憶されている。メインは、メイン料理の作成を請け負う位置をいう。また、配置番号「3」に対応する「デザート」の配置属性が記憶されている。デザートは、食事の最後に出す菓子やフルーツ等のデザートの作成を請け負う位置をいう。また、配置番号「4」に対応する「その他」の配置属性が記憶されている。その他は、配置属性1〜3の何れにも属さない位置をいう。
また、本実施形態においては、図5の配置属性は、コントローラボックス13に記憶しているがこれに限られるものではなく、ECR11等他の装置であってもよい。
【0023】
次に、このような本実施形態のECR11及びコントローラボックス13の構成について説明する。
【0024】
[ECR11]
図6は、本実施形態に係るECR11のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0025】
ECR11は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、バス24と、入出力インターフェース25と、入力部26と、出力部27と、記憶部28と、通信部29と、ドライブ30と、を備えている。
【0026】
CPU21は、ROM22に記録されているプログラム、又は、記憶部28からRAM23にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0027】
RAM23には、CPU21が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0028】
CPU21、ROM22及びRAM23は、バス24を介して相互に接続されている。このバス24にはまた、入出力インターフェース25も接続されている。入出力インターフェース25には、入力部26、出力部27、記憶部28、通信部29及びドライブ30が接続されている。
【0029】
入力部26は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部27は、ディスプレイや印刷部で構成され、代金等の各種情報を表示出力したり印刷出力する。
記憶部28は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部29は、HUB12を介してコントローラボックス13との間で行う通信を制御する他、図示せぬインターネット等を介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0030】
ドライブ30には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ30によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部28にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部28に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部28と同様に記憶することができる。
なお、ECR11は、客から受け取った現金を収納するドロア(図示せず)を備える。
【0031】
[コントローラボックス13]
図7は、本実施形態に係るコントローラボックス13のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0032】
コントローラボックス13は、CPU41〜ドライブ50を備えている。CPU41〜ドライブ50の各々は、上述した図6のCPU21〜ドライブ30の各々と基本的に同様の機能と構成を有している。したがって、CPU41〜ドライブ50の個々の説明は、ここでは省略する。
なお、通信部49は、HUB12を介してECR11との間で行う通信を制御する他、ハンディターミナル14との無線通信を制御すると共に、図示せぬインターネット等を介して他の装置との間で行う通信や、プリンタ15やディスプレイ16との間で行う通信を制御する。
【0033】
図8は、ECR11及びコントローラボックス13の機能的構成のうち、出勤処理、退勤処理、言語情報切替処理及び注文情報出力処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
出勤処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、ECR11は、従業員の出勤に伴い入力された暗証番号に基づいて当該従業員の属性を判定し、その判定結果に基づいてコントローラボックス13に言語属性を追加する指示を送信するまでの一連の処理をいう。
退勤処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、ECR11は、従業員の退勤に伴い入力された暗証番号に基づいて当該従業員の属性を判定し、その判定結果に基づいてコントローラボックス13に言語属性を削除する指示を送信するまでの一連の処理をいう。
言語情報切替処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、コントローラボックス13は、ECR11から送信された出退勤情報に対応して、商品毎に設定された言語属性のステータスを切り替える一連の処理をいう。
注文情報出力処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、コントローラボックス13は、ハンディターミナル14から送信された注文情報の受信を契機として、配置毎に切り替えられた言語属性のステータスに基づいて注文票を出力する一連の処理をいう。
【0034】
ECR11により出勤処理が実行される場合には、CPU21において出勤処理部121が機能する一方、ECR11により退勤処理が実行される場合には、CPU21において退勤処理部122が機能する。
また、記憶部28の一領域として、上述の図2〜図4の各々に示す各情報が記憶された従業員情報記憶部131が設けられる。なお、従業員情報記憶部131が記憶部28の一領域として設けられていることは例示であって、その他例えばリムーバブルメディア31の一領域として設けられるようにしてもよい。
【0035】
出勤処理部121は、従業員情報記憶部131に記憶された各種情報に基づいて、出勤処理を実行することによって、言語属性を追加する指示を生成して、当該指示を、通信部29からHUB12を介してコントローラボックス13に送信する。
退勤処理部122は、従業員情報記憶部131に記憶された各種情報に基づいて、退勤処理を実行することによって、言語属性を削除する指示を生成して、当該指示を、通信部29からHUB12を介してコントローラボックス13に送信する。
【0036】
コントローラボックス13により言語情報切替処理及び注文情報出力処理が実行される場合には、CPU41において、取得部141と、認識部142と、言語切替部143と、出力制御部144と、が機能する。
記憶部48の一領域として、後述する図9及び図10の言語属性が記憶された言語属性記憶部151と、上述の図5の配置属性が記憶された配置属性記憶部152と、が設けられる。なお、言語属性記憶部151が記憶部48の一領域として設けられていることは例示であって、その他例えばリムーバブルメディア51の一領域として設けられるようにしてもよい。
【0037】
取得部141は、ECR11から送信された言語属性番号を追加する指示又は言語属性番号を削除する指示を含む出退勤情報を取得する。この出退勤情報は、受け取る情報の言語が予め設定されている複数の対象者の各々毎に取得部141により取得される。
【0038】
認識部142は、注文票を出力させる際に、注文票を出力すべき場所に存在する従業員の位置を認識する。具体的には、認識部142は、取得部141により取得された出退勤情報に基づいて、配置属性番号を参照して、厨房内で従事する出勤中の従業員(調理人)の位置を認識する。
【0039】
言語切替部143は、取得部141により取得された出退勤情報及び認識部142により認識された従業員の位置の情報に基づいて、出勤中の従業員及びその位置を判別し、参照した言語属性に基づいて、出力対象の言語を、出勤中の当該位置に存在する従業員に対して設定されている言語に切り替える。
【0040】
出力制御部144は、ハンディターミナル14から送信された注文情報を受信すると、言語切替部143により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で、注文票をプリンタ15から印刷出力させる制御を実行する。また、出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で、注文票をディスプレイ16に表示出力させる制御を実行する。
【0041】
図9は、言語属性記憶部151に記憶された情報ファイルのうち、対象者の位置毎に記憶されたステータスの一例を説明する図である。
言語属性記憶部151に記憶されているステータスは、言語属性番号毎に対応する「ON」又は「OFF」の何れかのステータスの情報を含む。したがって、言語属性記憶部151に記憶されているステータスの構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図9に示すように、行列構造となっている。
【0042】
具体的には、ある言語属性番号に対応するステータスが「ON」の場合は、当該言語属性番号に対応する言語属性(図10参照)の言語が出力される。これに対し、ある言語属性番号に対応するステータスが「OFF」の場合は、当該言語属性番号に対応する言語属性(図10参照)の言語は出力されない。
【0043】
図10は、言語属性記憶部151に記憶された情報ファイルのうち、言語属性の一例を説明する図である。
言語属性記憶部151に記憶されている言語属性は、言語属性番号毎に対応する言語の情報を含む。したがって、言語属性記憶部151に記憶されている言語属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図10に示すように、行列構造となっている。
【0044】
具体的には、言語属性番号「1」に対応する「日本語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「2」に対応する「韓国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「3」に対応する「中国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「4」に対応する「台湾語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「5」に対応する「英語」の言語属性が記憶されている。
また、本実施形態においては、図10の言語属性は、コントローラボックス13の言語属性記憶部151に記憶しているがこれに限られるものではなく、ECR11等の他の装置であってもよい。
【0045】
以下、図11のフローチャートを参照して、ECR11の出勤処理について説明する。
図11は、図8の機能的構成を有するECR11が実行する出勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
ECR11により出勤処理が実行されると、CPU21において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU21が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU21において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0046】
従業員は、ECR11の入力部26(図6)を操作して、暗証番号を入力して、出勤時の打刻をすることができる。ここで、出勤時に打刻される情報には、出勤の際の時刻が少なくとも含まれている。
ECR11の出勤処理は、このような従業員による出勤時の打刻を契機として開始され、次のような処理が実行される。
【0047】
ステップS11において、ECR11の出勤処理部121は、従業員による暗証番号の入力を受け付ける。
【0048】
ステップS12において、出勤処理部121は、ステップS11の処理で受け付けたものに該当する暗証番号が、従業員情報記憶部131に記憶された図2の出退勤情報にあるか否かを判定する。
該当する暗証番号がない場合には、ステップS12においてNOであると判定されて、出勤情報処理は終了となる。即ち、この場合は、入力された暗証番号が間違っていたり、従業員以外の者がタイムレコーダを操作したりすることによりエラーが発生したとして、出勤処理が終了する。
これに対し、該当する暗証番号がある場合には、ステップS12においてYESであると判定されて、処理はステップS13に進む。なお、この場合、出勤処理部121は、出退勤情報において、当該暗証番号に対応するキャラクタの出勤情報を「YES」に更新する。
【0049】
ステップS13において、出勤処理部121は、図2の出退勤情報を参照して、従業員のキャラクタに対応する業務属性番号が「2」であるか否かを判定する。この処理では、出勤処理をした従業員が調理人であるか否か、即ち、当該従業員が厨房内で従事する者であるか否かが判定される。
従業員の業務属性番号が「2」でない場合には、ステップS13においてNOであると判定されて、出勤処理は終了する。即ち、出勤した従業員が調理人でない場合には、出勤時の打刻のみを行う通常の出勤処理が行われる。
これに対し、従業員の業務属性番号が「2」である場合、即ち出勤した従業員が調理人である場合には、ステップS13においてYESであると判定されて、処理はステップS14に進む。
【0050】
ステップS14において、出勤処理部121は、図2の出退勤情報を参照して、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ言語属性(言語属性番号)の調理人は出勤しているか否かを判定する。この処理では、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ言語属性(言語属性番号)の従業員のうち、出勤がYESの従業員が他にいるか否か、即ち、同じ使用言語を有する調理人が他に出勤しているか否かが判定される。
同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)が出勤している場合には、ステップS14においてYESであると判定されて、出勤処理は終了となる。即ち、この場合、すでに同じ使用言語を使用する調理人が存在するため、出勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS14においてNOであると判定されて、処理はステップS15に進む。
【0051】
ステップS15において、出勤処理部121は、図2の出退勤情報を参照して、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置位置の調理人は出勤しているか否かを判定する。この処理では、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置、即ち、同じ配置位置で働いている調理人が他に出勤しているか否かが判定される。
同じ配置位置の従業員(調理人)が出勤している場合には、ステップS15においてYESであると判定されて、出勤処理は終了となる。即ち、この場合、すでに同じ配置位置の調理人が存在するため、出勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ配置位置の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS15においてNOであると判定されて、処理はステップS16に進む。
【0052】
ステップS16において、出勤処理部121は、当該配置における従業員のキャラクタに対応する言語属性番号を追加する指示を含む出退勤情報をコントローラボックス13へ送信する。この処理では、出勤処理をした従業員が調理人である場合に、当該配置における当該調理人の使用する言語を示す言語属性(言語属性番号)がコントローラボックス13に送信される。送信される出退勤情報には、当該従業員の配置番号の情報も含まれる。
このようなステップS16の処理が終了すると、ECR11の出勤処理が終了する。
【0053】
このようなECR11の出勤処理とは別に、従業員が退勤する場合には、図12に示すECR11の退勤処理が実行される。
図12は、図8の機能的構成を有するECR11が実行する退勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
ECR11により退勤処理が実行されると、CPU21において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU21が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU21において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0054】
従業員は、ECR11の入力部26(図6)を操作して、暗証番号を入力して、退勤時の打刻をすることができる。ここで、退勤時に打刻される情報には、退勤の際の時刻が少なくとも含まれている。
ECR11の退勤処理は、このような従業員による退勤時の打刻を契機として開始され、次のような処理が実行される。
【0055】
ステップS31において、ECR11の退勤処理部122は、従業員による暗証番号の入力を受け付ける。
【0056】
ステップS32において、退勤処理部122は、ステップS31の処理で受け付けたものに該当する暗証番号が、従業員情報記憶部131に記憶された図2の出退勤情報にあるか否かを判定する。
該当する暗証番号がない場合には、ステップS32においてNOであると判定されて、退勤情報処理は終了となる。即ち、この場合は、入力された暗証番号が間違っていたり、従業員以外の者がタイムレコーダを操作したりすることによりエラーが発生したとして、退勤処理が終了する。
これに対し、該当する暗証番号がある場合には、ステップS32においてYESであると判定されて、処理はステップS33に進む。この場合、退勤処理部122は、出退勤情報において、当該暗証番号に対応するキャラクタの出勤情報を「NO」に更新する。
【0057】
ステップS33において、退勤処理部122は、図2の出退勤情報を参照して、従業員のキャラクタに対応する役割属性(業務属性番号)が「2」であるか否かを判定する。この処理では、退勤処理をした従業員が調理人であるか否か、即ち、当該従業員が厨房内で従事する者であるか否かが判定される。従業員の業務属性番号が「2」でない場合には、ステップS33においてNOであると判定されて、退勤処理は終了する。即ち、退勤した従業員が調理人でない場合には、退勤時の打刻のみを行う通常の退勤処理が行われる。
これに対し、従業員の業務属性番号が「2」である場合、即ち出勤した従業員が調理人である場合には、ステップS33においてYESであると判定されて、処理はステップS34に進む。
【0058】
ステップS34において、退勤処理部122は、図2の出退勤情報を参照して、退勤処理をしている従業員(調理人)と同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)は出勤しているか否かを判定する。この処理では、退勤処理をしている調理人と同じ言語属性(言語属性番号)の従業員のうち、出勤がYESの従業員が他にいるか否か、即ち、同じ使用言語を有する調理人が他に出勤しているか否かが判定される。
同じ言語属性(言語属性番号)の調理人が他にも出勤している場合には、ステップS34においてYESであると判定されて、退勤処理は終了となる。即ち、この場合、同じ使用言語を使用する調理人が他にも出勤しているため、退勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS34においてNOであると判定されて、処理はステップS35に進む。
【0059】
ステップS35において、退勤処理部122は、図2の出退勤情報を参照して、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置位置の調理人は出勤しているか否かを判定する。この処理では、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置、即ち、同じ配置位置で働いている調理人が他に出勤しているか否かが判定される。同じ配置位置の従業員(調理人)が出勤している場合には、ステップS35においてYESであると判定されて、出勤処理は終了となる。即ち、この場合、すでに同じ配置位置の調理人が存在するため、出勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ配置位置の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS35においてNOであると判定されて、処理はステップS36に進む。
【0060】
ステップS36において、退勤処理部122は、当該配置における従業員のキャラクタに対応する言語属性番号を削除する指示を含む出退勤情報をコントローラボックス13へ送信する。この処理では、退勤処理をした従業員が調理人である場合に、当該配置における当該調理人の使用する言語を示す言語属性(言語属性番号)がコントローラボックス13に送信される。送信される出退勤情報には、当該従業員の配置番号の情報も含まれる。このようなステップS36の処理が終了すると、ECR11の退勤処理が終了する。
【0061】
次に、図13のフローチャートを参照して、コントローラボックス13の言語情報切替処理について説明する。
図13は、図8の機能的構成を有するコントローラボックス13が実行する言語情報切替処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
コントローラボックス13により言語情報切替処理が実行されると、CPU41において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU41が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU41において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0062】
言語情報切替処理は、図11のステップS16において送信された言語属性番号を追加する指示又は図12のステップS36において送信された言語属性番号を削除する指示が、コントローラボックス13の通信部49に受信されたことを契機として開始され、次のような処理が実行されて、使用言語が切り替えられる。即ち、本実施形態においては、通信部49が出退勤情報を受信する毎に、次のような処理が繰り返し実行されて、使用言語が切り替えられる。
【0063】
ステップS51において、取得部141は、ECR11から送信される言語属性番号を追加する指示又は削除する指示を含む出退勤情報を取得する。
【0064】
ステップS52において、認識部142は、出退勤情報に含まれる当該従業員の配置番号に基づいて、厨房内で従事する出勤中の従業員の配置属性即ち、従業員の位置を認識する。
【0065】
ステップS53において、言語切替部143は、ステップS52の処理で認識された配置における言語を有効にするか否かを判定する。具体的には、言語切替部143は、ステップS51の処理で取得された出退勤情報に基づいて、言語属性番号を追加する指示を受けたのか、それとも、言語属性番号を削除する指示を受けたのかについて判定する。
言語属性番号を追加する指示を受けた場合、当該配置における当該従業員の言語を有効にすると判定され、ステップS53においてYESであると判定され、処理はステップS54に進む。
【0066】
ステップS54において、言語切替部143は、言語属性記憶部151に記憶されている従業員の位置、即ち、従業員の配置属性毎に記憶されている図9の言語属性番号に対応するステータスをONに切り替える。
このようなステップS54の処理が終了すると、言語情報切替処理が終了する。
【0067】
これに対し、言語属性番号を削除する指示を受けた場合、当該位置における当該従業員の言語を無効にすると判定され、ステップS53においてNOであると判定され、処理はステップS55に進む。
【0068】
ステップS55において、言語切替部143は、言語属性記憶部151に記憶されている従業員の位置、即ち、従業員の配置属性毎に記憶されている図9の言語属性番号に対応するステータスをOFFに切り替える。
このようなステップS55の処理が終了すると、言語情報切替処理が終了する。
【0069】
以下、図14のフローチャートを参照して、コントローラボックス13の注文情報出力処理について説明する。
図14は、図8の機能的構成を有するコントローラボックス13が実行する注文情報出力処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
コントローラボックス13により注文情報出力処理が実行されると、CPU41において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU41が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU41において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0070】
注文情報出力処理は、ハンディターミナル14から送信された注文情報を受信したことを契機として開始され、次のような処理が実行される。
【0071】
ステップS71において、出力制御部144は、注文情報を受信したか否かを判定する。注文情報の受信が確認できない場合、ステップS71においてNOであると判定されて、処理はステップS71に戻される。即ち、ハンディターミナル14からの注文情報が来るまでの間、ステップS71の判定処理が繰り返し実行されて、注文情報出力処理は待機状態となる。
【0072】
ステップS72において、出力制御部144は、配置毎に切り替えられた言語属性番号のステータスに基づいて注文票を、当該配置におけるプリンタ15及びディスプレイ16に出力する。
このようなステップS72の処理が終了すると、注文情報出力処理が終了する。これにより、本実施形態では、図15に示すように、飲食店に在席する従業員の使用言語に関わらず、出勤した従業員の使用言語に基づいて必要最小限の情報をプリンタ15及びディスプレイ16に出力することができる。
【0073】
図15は、図1のプリンタ15から出力された注文票の一例を示している。なお、本実施形態においては、プリンタ15から出力された注文票の例について説明しているが、ディスプレイ16に表示出力された表示画面についても同様の出力結果となるため、ここではその説明を省略する。
【0074】
図15は、従業員として「山田太郎」「李蒼白」及び「Elizabeth」が出勤している際にハンディターミナル14から「ヒレカツ」と「オレンジジュース」の注文情報が送信された場合における、プリンタ15からの出力例を示している。
【0075】
「山田太郎」、「李蒼白」及び「Elizabeth」が出勤時にECR11を操作した場合には、図11の出勤処理が行われる。この場合、図11のステップS16において、「山田太郎」の言語属性番号「1」に対応する言語属性として、図3の言語属性を参照して「日本語」の言語属性番号を追加する指示が送信される。同様に、図11のステップS16において、「李蒼白」の言語属性番号「3」に対応する言語属性として、図3の言語属性を参照して「中国語」の言語属性番号を追加する指示が送信される。同様に、図11のステップS16において、「Elizabeth」の言語属性番号「5」に対応する言語属性として、図3の言語属性を参照して「英語」の言語属性番号を追加する指示が送信される。そして、各言語属性番号を追加する指示を受信したコントローラボックス13は、各言語属性番号に対応するステータスをONに切り替える(ステップS54)。
そして、コントローラボックス13は、ハンディターミナル14から注文情報を受信した場合(ステップS71:YES)、配置毎に切り替えられた言語属性番号のステータスに基づいて注文票を出力する(ステップS72)。即ち、この場合、「山田太郎」、「李蒼白」及び「Elizabeth」の各言語属性番号「1」、「3」及び「5」の各々に対応するステータスの言語属性「日本語」、「中国語」及び「英語」の各々で注文票がプリンタ12から出力される。
具体的には、図15に示すように、「日本語」の言語属性に対応する「ヒレカツ」、「中国語」の言語属性に対応する「腰内猪排」、及び「英語」に対応する「Fillet Cutret」がそれぞれ出力される。同様に、「日本語」の言語属性に対応する「オレンジジュース」、「中国語」の言語属性に対応する「柳橙汁」、及び「英語」に対応する「Orange Juice」がそれぞれ出力される。
【0076】
以上説明したように、本発明の情報処理装置の一実施形態としてのコントローラボックス13のCPU41において、取得部141と、言語切替部143と、出力制御部144と、が機能する。
取得部141は、受け取る情報の言語が予め設定されている複数の従業員の出退勤情報を取得する。
言語切替部143は、取得部141により取得された出退勤情報に基づいて出勤中の従業員を判別し、出力対象の言語を、出勤中の従業員に対して設定されている言語に切り替える。
出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語で注文票を出力する制御を実行する。
この場合、従業員の出退勤情報に基づいて当該出勤中の従業員の使用言語に切り替えることができる。このため、現在出勤中の従業員の使用する言語に基づく注文票のみを出力することもできる。したがって、多数の言語を用いる従業員が働いている状況下においても、業務に必要最小限の言語のみで注文票を出力することができるため、出力された情報が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の情報を含む注文票の出力を可能とすることができる。
【0077】
また、出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語による表記と、固定された言語による表記と、を併記して注文票を出力する制御を実行してもよい。
この場合、常に固定された特定の言語は出力することができる。したがって、当該コントローラボックス13が使用される国の公用語(例えば、日本語や英語等)による表記を常に併記することにより、従業員の出勤状況に関わらず、同じ言語による情報が出力することができる。これにより、従業員の出勤状況に関わらず変更される言語に混乱することを抑止することができる。また、固定された言語を予め設定しておくことで、従業員の出勤状況に関わらず、マネージャー等特定の人が常に業務内容を確認することができる。
【0078】
出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語に基づいて注文票をプリンタ15に印刷する制御を実行してもよい。
この場合、出勤中の従業員の使用言語に基づいて、注文票を印刷することができる。したがって、多数の言語を用いる従業員が働いている状況下においても、業務に必要最小限の言語のみで注文票を印刷することができるため、印刷された注文票が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票を印刷することができる。
【0079】
出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語に基づいて注文票をディスプレイ16に表示する制御を実行してもよい。
この場合、出勤中の従業員の使用言語に基づいて、注文票をディスプレイ16に表示することができる。したがって、多数の言語を用いる従業員が働いている状況下においても、業務に必要最小限の言語のみで注文票を表示することができるため、表示された注文票が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票を表示することができる。
【0080】
コントローラボックス13は、従業員の言語属性を含む情報ファイルを対象者の位置毎に記憶する記憶部48(より詳しくは言語属性記憶部151)をさらに備えてもよい。この場合、言語切替部143は、対象者の位置毎に出勤中の従業員に対応する言語属性を記憶部48(より詳しくは言語属性記憶部151)に記憶された従業員の出退勤情報から参照して言語を切り替えることができる。
この場合、コントローラボックス13は、切り替えるべき言語属性に対応する情報のみをECR11から取得するだけで、対応する言語に切り替えることができる。
【0081】
取得部141は、ECR11等の外部装置から出力された出退勤情報を取得してもよい。
この場合、コントローラボックス13は、従業員が通常行っている出退勤操作に基づいて情報を出力する言語を切り替えることができる。したがって、別途従業員の入力操作等を必要とせずに、必要最小限の情報を出力することができる。
【0082】
言語切替部143は、取得部141が出退勤情報を取得する毎に言語を切り替えてもよい。
この場合、コントローラボックス13は、従業員が通常行っている出退勤操作毎に基づいて情報を出力する言語を切り替えることができる。したがって、別途従業員の入力操作等を必要とせずに、必要最小限の情報を出力することができる。
【0083】
コントローラボックス13のCPU41においては、情報を出力すべき場所に存在する従業員の位置を認識する認識部142がさらに機能するようにしてもよい。この場合、出力制御部144は、認識部142により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、注文票を出力する制御を実行する。
この場合、コントローラボックス13は、従業員の位置毎に注文票を出力する言語を切り替えることができる。したがって、当該従業員の直接関係のある位置において必要な言語のみで注文票を出力することができるため、出力された情報が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票の出力を可能とすることができる。
【0084】
認識部142は、注文票を出力するプリンタ15やディスプレイ16等の装置の周囲に存在する従業員の識別媒体を読み取ることで対象者の位置を認識してもよい。また、出力制御部144は、認識部142により認識された位置に存在する従業員に設定された言語で、注文票を出力する制御を実行してもよい。
この場合、コントローラボックス13は、注文票を出力するプリンタ15やディスプレイ16等の装置の周囲に存在する従業員に必要な言語のみで注文票を出力することができるため、出力された情報が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票の出力を可能とすることができる。
【0085】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0086】
上述の実施形態では、出退勤情報に基づいて出勤している従業員の言語属性に基づいて使用言語を切り替えているがこれに限られない。即ち、特定の言語(例えば「日本語」)による表記は、切り替えずに常時出力する様にし、それ以外の言語による表記と日本語による表記とを常に併記するようにしてもよい。
【0087】
また、上述の実施形態では、プリンタ15と、ディスプレイ16とは共にm個配置されているがこれに限られるものではなく、それぞれ異なる個数となるように配置してもよく、また、m個の調理場全てに配置せずに、複数の調理場毎に1個配置するようにしてもよい。
【0088】
また、上述の実施形態では、従業員の位置は、図2の出退勤情報に基づいて認識しているが特にこれに限られるものではなく、プリンタ15やディスプレイ16の周囲にいる対象者の識別媒体を読み取ることで従業員(調理人)の位置を認識してもよい。識別媒体とは、ICチップや、トークン等各従業員を識別することができる媒体であればよい。また、識別媒体を用いて各従業員の位置を認識する場合に限られず、例えば、指紋、虹彩、声帯、顔認証等生体認証により各従業員を識別することで、各従業員の位置を認識してもよい。
【0089】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される情報処理システムは、飲食店の客席において受け付けられた料理の注文情報を厨房内に配置されたm個の端末に注文票として出力又は表示する制御を行うものとして説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、注文を必要とする情報処理システム一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、レストラン、遊園地、ホテル、工場、等の注文システムに適用可能である。
【0090】
また例えば、本発明が適用される情報処理システムの構成は、上述の図1の構成に限られない。
図16は、本発明の一実施形態であって、図1とは異なる実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
図16に示す情報処理システムにおいては、ECRシステム211と、厨房内においてm個の調理場毎に配置されるプリンタ212−1〜212−mと、ディスプレイ213−1〜213−mと、情報処理装置214と、がHUB(図示せず)等によりネットワーク221を介して相互に接続されている。ネットワーク221は、LAN回線やインターネット回線により無線又は有線により各端末同士を相互に接続している。
【0091】
ECRシステム11は、ECR231と、タイムレコーダ232と、OES(order entry system)端末233と、記憶部234と、を備える。
【0092】
ECR231は、図1のECR11と基本的に同様の機能と構成を有している。即ち、ECR231は、図6と同様のハードウェア構成を有し、図8と同様の機能的構成を有する。ただし、図16の例では、タイムレコーダ232が別途設けられている。タイムレコーダ232は、従業員の出勤時及び退勤時に従業員の操作を受け付け、当該出勤時又は退勤時における時刻を打刻する処理を実行する。タイムレコーダ232は、打刻した時刻をECR231を介して情報処理装置214に送信する。
【0093】
OES端末233は、図1のハンディターミナル14と基本的に同様の機能と構成を有している。即ち、OES端末233は、顧客の注文を受け付けて登録すると、当該注文を示す注文情報をECR231に送信する。すると、ECR231は、当該注文情報を情報処理装置214に送信する。
【0094】
記憶部34の一領域には、図8の従業員情報記憶部131、言語属性記憶部151、及び配置属性記憶部152が設けられている。
【0095】
情報処理装置214は、図1のコントローラボックス13と基本的に同様の機能と構成を有している。即ち、情報処理装置214は、図7と同様のハードウェア構成を有し、図8と同様の機能的構成を有する。
【0096】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図8の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムの何れかの装置に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図8の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0097】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0098】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図6のリムーバブルメディア31や図7のリムーバブルメディア51により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31,51は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図6のROM22,図7のROM42や、図6の記憶部28,図7の記憶部48に含まれるハードディスク等で構成される。
【0099】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0100】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0101】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段と、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
[付記2]
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語による表記と、固定された言語による表記と、を併記して前記情報を出力することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
[付記3]
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を印刷出力することを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理装置。
[付記4]
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を端末に表示することを特徴とする付記1乃至3のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記5]
対象者の言語属性を含む情報ファイルを対象者の位置毎に記憶する記憶手段をさらに備え、
前記言語切替手段は、前記対象者に対応する言語属性を、前記記憶手段に記憶された前記対象者の情報ファイルから参照して、参照した前記言語属性に基づいて言語を切り替えることを特徴とする付記1乃至4のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記6]
前記取得手段は、外部装置から出力される出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得することを特徴とする付記1乃至4のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記7]
前記言語切替手段は、前記取得手段が前記出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得する毎に前記言語を切り替えることを特徴とする付記6に記載の情報処理装置。
[付記8]
情報を出力させる際に、情報を出力すべき場所に存在する対象者の位置を認識する認識手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する付記1乃至7のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記9]
前記認識手段は、情報を出力する装置の周囲に存在する対象者の識別媒体を読み取ることで対象者の位置を認識し、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する付記8に記載の情報処理装置。
[付記10]
コンピュータを、
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0102】
11・・・ECR、12・・・HUB、13・・・コントローラボックス、14・・・ハンディターミナル、15−1〜15−m・・・プリンタ、16−1〜16−m・・・ディスプレイ、21・・・CPU、22・・・ROM、23・・・RAM、28・・・記憶部、31・・・リムーバブルメディア、41・・・CPU、42・・・ROM、43・・・RAM、48・・・記憶部、51・・・リムーバブルメディア、121・・・出勤処理部、122・・・退勤処理部、131・・・従業員情報記憶部、141・・・取得部、142・・・認識部、143・・・言語切替部、144・・・出力制御部、151・・・言語属性記憶部、152・・・配置属性記憶部、211・・・ECRシステム、212−1〜212−m・・・プリンタ、213−1〜213−m・・・ディスプレイ、214・・・情報処理装置、221・・・ネットワーク、231・・・ECR、232・・・タイムレコーダ、233・・・OES端末、234・・・記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レストラン等の飲食店で使用されるオーダエントリシステムでは、ホールにいる従業員が注文入力端末で客の注文を受けた場合には、当該注文に対応した注文票が厨房のプリンタから出力され、厨房にいる従業員が注文票を見て調理を開始するようになっていた。ところで、近年は外国人従業員が増えており、厨房には飲食店の使用言語を母国語とする従業員(例えば日本の飲食店での日本人従業員)のみならず、使用言語とは異なる言語を母国語とする従業員(例えば日本の飲食店での中国人従業員や韓国人従業員)が混在するようになっている。このため、従来のオーダエントリシステムでは、日本語表記によるメニュー名とローマ字表記によるメニュー名とを併記することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−211630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、日本語表記とローマ字表記という固定された言語表記だけでは、他の言語を母国語とする従業員が厨房にいる場合には対応できないという不都合があった。
【0005】
本発明の課題は、対象者の使用言語に対応する言語で情報を出力できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の情報処理装置は、
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段と、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、対象者の使用言語に対応する言語で情報を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
【図2】図1のECRに記憶された出退勤情報の一例を説明する図である。
【図3】図1のECRに記憶された言語属性の一例を説明する図である。
【図4】図1のECRに記憶された業務属性の一例を説明する図である。
【図5】図1のコントローラボックスに記憶された配置属性の一例を説明する図である。
【図6】図1のECRのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図7】図1のコントローラボックスのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図8】図1の情報処理システムの機能的構成のうち、出勤処理、退勤処理、言語情報切替処理及び注文情報出力処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図9】図8の言語属性記憶部に記憶された情報ファイルのうち、対象者の位置毎に記憶されたステータスの一例を説明する図である。
【図10】図8の言語属性記憶部に記憶された情報ファイルのうち、言語属性の一例を説明する図である。
【図11】図1のECRが実行する出勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図12】図1のECRが実行する退勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図13】図1のコントローラボックスが実行する言語情報切替処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図14】図1のコントローラボックスが実行する注文情報出力処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
【図15】図1のプリンタにより出力された注文票の一例を示している。
【図16】本発明の一実施形態であって、図1とは異なる実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[情報処理システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
本実施形態に係る情報処理システムは、飲食店の店舗に配置されるオーダエントリシステムであり、その客席において受け付けられた料理の注文情報を、厨房内に配置されたプリンタやディスプレイに注文票として出力するまでの一連の制御を実行するものである。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、ECR(Electronic Cash Register)11と、HUB12と、コントローラボックス13と、ハンディターミナル14と、プリンタ15−1〜15−mと、ディスプレイ16−1〜16−mと、を備えている。ここで、mは、1以上の任意の整数値であって、本実施形態では厨房内の調理場の数と同一の値である。
【0011】
ECR11は、例えば店舗内の代金の支払い場所に設定され、店舗のオーナであるユーザや、当該店舗の従業員等により操作され、通常時にはいわゆるレジの機能を有する。また、ECR11は、いわゆるタイムレコーダの機能も有し、後述の図11に示す出勤処理時には、従業員の出勤情報を受け付けてコントローラボックス13に送信し、後述の図12の退勤処理時には、従業員の退勤情報を受け付けてコントローラボックス13に送信する。
【0012】
ECR11は、HUB12を介して、図示せぬLAN(Local Area Network)回線によりコントローラボックス13と相互に接続する。
コントローラボックス13は、上述の如くHUB12を介してECR11と接続する他、ハンディターミナル14、プリンタ15−1〜15−m、及びディスプレイ16−1〜16−mとも接続する。
本実施形態では、厨房内にはm個(mは1以上の整数値)の調理場が存在し、k番目(kは1〜mの範囲内の整数値)の調理場には、プリンタ15―kとディスプレイ16−kとが配置されている。
なお以下、プリンタ15−1〜15−mを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「プリンタ15」と単に呼ぶ。同様に以下、ディスプレイ16−1〜16−mを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「ディスプレイ16」と単に呼ぶ。
【0013】
ハンディターミナル14は、店舗の従業員等により携帯され、当該従業員等により料理の注文を受け付ける操作がなされると、その注文情報をコントローラボックス13に対して無線送信する。
コントローラボックス13は、当該注文情報を受信すると、プリンタ15やディスプレイ16に注文票として出力する制御を実行する。
具体的には、コントローラボックス13は、受け取る情報の言語が予め設定されている複数の対象者の出退勤情報を、HUB12を介してECR11から取得する。
ここで、本実施形態において「対象者」とは、厨房にて料理を作る従業員であり、当該対象者が「受け取る情報」とは、注文情報により特定される注文票(作るべき料理の情報が表記された注文票)である。即ち、受け取る情報の言語とは、注文票に表記される言語であり、従業員毎に予め設定されている。例えば第1従業員が日本人である場合には、受け取る情報の言語として日本語が予め設定される。また例えば第2従業員が中国人である場合には、受け取る情報の言語として中国語が予め設定される。
次に、コントローラボックス13は、先に取得した出退勤情報に基づいて出勤中の対象者を判別し、出力対象の言語を、出勤中の対象者に対して設定されている言語に切り替える。具体的には、第1従業員が出勤中であるならば、出力対象の言語は日本語に切り替えられる。第2従業員が出勤中であるならば、出力対象の言語は中国語に切り替えられる。なお、第1従業員と第2従業員とが共に出勤中である場合、出力対象の言語は日本語と中国語に切り替えられる。即ち、出力対象の言語は、1種類に特に限定されず、複数種類になり得る。
そして、コントローラボックス13は、出力対象として切り替えられた言語で注文票を生成し、当該注文票をプリンタ15やディスプレイ16に出力する。
【0014】
以上のコントローラボックス13による処理の実現に必要な情報として、ECR11に記憶されている情報が図2乃至図5に示されており、コントローラボックス13に記憶されている情報が図6に示されている。
【0015】
図2は、ECR11に記憶された出退勤情報の一例を説明する図である。
ECR11に記憶されている出退勤情報は、「キャラクタ」、「暗証番号」、「言語属性番号」、「業務属性番号」、「配置」、「出勤」を含む。したがって、ECR11に記憶されている出退勤情報の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図2に示すように、行列構造となっている。
【0016】
具体的には、所定行に格納される「キャラクタ」とは、各従業員を識別するための氏名を示す情報であり、後述の出勤処理又は退勤処理を行う際に各従業員を識別するための氏名を示す情報である。また、所定行に格納される「暗証番号」とは、後述の出勤処理又は退勤処理をする際の従業員が正当な者であるか否かを判定するための番号である。また、所定行に格納される「言語属性番号」とは、飲食店で従事する従業員の使用する使用言語を識別するための言語属性を示す情報である。また、所定行に格納される「業務属性番号」とは、飲食店で従事する従業員の業務内容を識別するための業務属性を示す情報である。また、所定行に格納される「配置番号」とは、飲食店内(構内、特に厨房内)に存在する従業員の持ち場を示す情報である。また、所定行に格納される「出勤情報」とは、飲食店で従事する従業員が今現在飲食店に出勤しているか否かを識別するための出勤状態を示す情報である。
また、本実施形態においては、図2の出退勤情報は、ECR11に記憶しているがこれに限られるものではなく、コントローラボックス13等他の装置であってもよい。
【0017】
図3は、ECR11に記憶された言語属性の一例を説明する図である。
ECR11に記憶されている言語属性は、言語属性番号毎に対応する言語の情報を含む。したがって、ECR11に記憶されている言語属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図3に示すように、行列構造となっている。
【0018】
具体的には、言語属性番号「1」に対応する「日本語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「2」に対応する「韓国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「3」に対応する「中国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「4」に対応する「台湾語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「5」に対応する「英語」の言語属性が記憶されている。
また、本実施形態においては、図3の言語属性は、ECR11に記憶しているがこれに限られるものではなく、コントローラボックス13等他の装置であってもよい。
【0019】
図4は、ECR11に記憶された業務属性の一例を説明する図である。
ECR11に記憶されている業務属性は、業務属性番号毎に対応する業務の情報を含む。したがって、ECR11に記憶されている業務属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図4に示すように、行列構造となっている。
【0020】
具体的には、業務属性番号「1」に対応する「マネージャー」の業務属性が記憶されている。マネージャーは、飲食店で従事する従業員をとりまとめる業務を行う者の業務をいう。また、業務属性番号「2」に対応する「調理人」の業務属性が記憶されている。調理人は、飲食店の厨房内で従事する者の業務をいう。また、業務属性番号「3」に対応する「給仕」の業務属性が記憶されている。給仕は、客席において注文を受けたり、調理された料理を客先に提供する者の業務をいう。また、業務属性番号「4」に対応する「洗い場」の業務属性が記憶されている。洗い場は、飲食店内で使用された皿や鍋等を洗う者の業務をいう。また、業務属性番号「5」に対応する「掃除」の業務属性が記憶されている。掃除は、飲食店内を清掃する者の業務をいう。
また、本実施形態においては、図4の業務属性は、ECR11に記憶しているがこれに限られるものではなく、コントローラボックス13等他の装置であってもよい。
【0021】
図5は、コントローラボックス13に記憶された配置属性の一例を説明する図である。
コントローラボックス13に記憶されている配置属性は、配置番号毎に対応する配置の情報を含む。したがって、記憶部34に記憶されている配置属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図5に示すように、行列構造となっている。
【0022】
具体的には、配置番号「1」に対応する「前菜」の配置属性が記憶されている。前菜は、食前又はオードブルの料理の作成を請け負う位置をいう。また、配置番号「2」に対応する「メイン」の配置属性が記憶されている。メインは、メイン料理の作成を請け負う位置をいう。また、配置番号「3」に対応する「デザート」の配置属性が記憶されている。デザートは、食事の最後に出す菓子やフルーツ等のデザートの作成を請け負う位置をいう。また、配置番号「4」に対応する「その他」の配置属性が記憶されている。その他は、配置属性1〜3の何れにも属さない位置をいう。
また、本実施形態においては、図5の配置属性は、コントローラボックス13に記憶しているがこれに限られるものではなく、ECR11等他の装置であってもよい。
【0023】
次に、このような本実施形態のECR11及びコントローラボックス13の構成について説明する。
【0024】
[ECR11]
図6は、本実施形態に係るECR11のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0025】
ECR11は、CPU(Central Processing Unit)21と、ROM(Read Only Memory)22と、RAM(Random Access Memory)23と、バス24と、入出力インターフェース25と、入力部26と、出力部27と、記憶部28と、通信部29と、ドライブ30と、を備えている。
【0026】
CPU21は、ROM22に記録されているプログラム、又は、記憶部28からRAM23にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0027】
RAM23には、CPU21が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0028】
CPU21、ROM22及びRAM23は、バス24を介して相互に接続されている。このバス24にはまた、入出力インターフェース25も接続されている。入出力インターフェース25には、入力部26、出力部27、記憶部28、通信部29及びドライブ30が接続されている。
【0029】
入力部26は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部27は、ディスプレイや印刷部で構成され、代金等の各種情報を表示出力したり印刷出力する。
記憶部28は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部29は、HUB12を介してコントローラボックス13との間で行う通信を制御する他、図示せぬインターネット等を介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0030】
ドライブ30には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ30によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部28にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部28に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部28と同様に記憶することができる。
なお、ECR11は、客から受け取った現金を収納するドロア(図示せず)を備える。
【0031】
[コントローラボックス13]
図7は、本実施形態に係るコントローラボックス13のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【0032】
コントローラボックス13は、CPU41〜ドライブ50を備えている。CPU41〜ドライブ50の各々は、上述した図6のCPU21〜ドライブ30の各々と基本的に同様の機能と構成を有している。したがって、CPU41〜ドライブ50の個々の説明は、ここでは省略する。
なお、通信部49は、HUB12を介してECR11との間で行う通信を制御する他、ハンディターミナル14との無線通信を制御すると共に、図示せぬインターネット等を介して他の装置との間で行う通信や、プリンタ15やディスプレイ16との間で行う通信を制御する。
【0033】
図8は、ECR11及びコントローラボックス13の機能的構成のうち、出勤処理、退勤処理、言語情報切替処理及び注文情報出力処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
出勤処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、ECR11は、従業員の出勤に伴い入力された暗証番号に基づいて当該従業員の属性を判定し、その判定結果に基づいてコントローラボックス13に言語属性を追加する指示を送信するまでの一連の処理をいう。
退勤処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、ECR11は、従業員の退勤に伴い入力された暗証番号に基づいて当該従業員の属性を判定し、その判定結果に基づいてコントローラボックス13に言語属性を削除する指示を送信するまでの一連の処理をいう。
言語情報切替処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、コントローラボックス13は、ECR11から送信された出退勤情報に対応して、商品毎に設定された言語属性のステータスを切り替える一連の処理をいう。
注文情報出力処理とは、次のような一連の処理をいう。即ち、コントローラボックス13は、ハンディターミナル14から送信された注文情報の受信を契機として、配置毎に切り替えられた言語属性のステータスに基づいて注文票を出力する一連の処理をいう。
【0034】
ECR11により出勤処理が実行される場合には、CPU21において出勤処理部121が機能する一方、ECR11により退勤処理が実行される場合には、CPU21において退勤処理部122が機能する。
また、記憶部28の一領域として、上述の図2〜図4の各々に示す各情報が記憶された従業員情報記憶部131が設けられる。なお、従業員情報記憶部131が記憶部28の一領域として設けられていることは例示であって、その他例えばリムーバブルメディア31の一領域として設けられるようにしてもよい。
【0035】
出勤処理部121は、従業員情報記憶部131に記憶された各種情報に基づいて、出勤処理を実行することによって、言語属性を追加する指示を生成して、当該指示を、通信部29からHUB12を介してコントローラボックス13に送信する。
退勤処理部122は、従業員情報記憶部131に記憶された各種情報に基づいて、退勤処理を実行することによって、言語属性を削除する指示を生成して、当該指示を、通信部29からHUB12を介してコントローラボックス13に送信する。
【0036】
コントローラボックス13により言語情報切替処理及び注文情報出力処理が実行される場合には、CPU41において、取得部141と、認識部142と、言語切替部143と、出力制御部144と、が機能する。
記憶部48の一領域として、後述する図9及び図10の言語属性が記憶された言語属性記憶部151と、上述の図5の配置属性が記憶された配置属性記憶部152と、が設けられる。なお、言語属性記憶部151が記憶部48の一領域として設けられていることは例示であって、その他例えばリムーバブルメディア51の一領域として設けられるようにしてもよい。
【0037】
取得部141は、ECR11から送信された言語属性番号を追加する指示又は言語属性番号を削除する指示を含む出退勤情報を取得する。この出退勤情報は、受け取る情報の言語が予め設定されている複数の対象者の各々毎に取得部141により取得される。
【0038】
認識部142は、注文票を出力させる際に、注文票を出力すべき場所に存在する従業員の位置を認識する。具体的には、認識部142は、取得部141により取得された出退勤情報に基づいて、配置属性番号を参照して、厨房内で従事する出勤中の従業員(調理人)の位置を認識する。
【0039】
言語切替部143は、取得部141により取得された出退勤情報及び認識部142により認識された従業員の位置の情報に基づいて、出勤中の従業員及びその位置を判別し、参照した言語属性に基づいて、出力対象の言語を、出勤中の当該位置に存在する従業員に対して設定されている言語に切り替える。
【0040】
出力制御部144は、ハンディターミナル14から送信された注文情報を受信すると、言語切替部143により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で、注文票をプリンタ15から印刷出力させる制御を実行する。また、出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で、注文票をディスプレイ16に表示出力させる制御を実行する。
【0041】
図9は、言語属性記憶部151に記憶された情報ファイルのうち、対象者の位置毎に記憶されたステータスの一例を説明する図である。
言語属性記憶部151に記憶されているステータスは、言語属性番号毎に対応する「ON」又は「OFF」の何れかのステータスの情報を含む。したがって、言語属性記憶部151に記憶されているステータスの構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図9に示すように、行列構造となっている。
【0042】
具体的には、ある言語属性番号に対応するステータスが「ON」の場合は、当該言語属性番号に対応する言語属性(図10参照)の言語が出力される。これに対し、ある言語属性番号に対応するステータスが「OFF」の場合は、当該言語属性番号に対応する言語属性(図10参照)の言語は出力されない。
【0043】
図10は、言語属性記憶部151に記憶された情報ファイルのうち、言語属性の一例を説明する図である。
言語属性記憶部151に記憶されている言語属性は、言語属性番号毎に対応する言語の情報を含む。したがって、言語属性記憶部151に記憶されている言語属性の構造は、このような関係を示すものであれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、図10に示すように、行列構造となっている。
【0044】
具体的には、言語属性番号「1」に対応する「日本語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「2」に対応する「韓国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「3」に対応する「中国語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「4」に対応する「台湾語」の言語属性が記憶されている。また、言語属性番号「5」に対応する「英語」の言語属性が記憶されている。
また、本実施形態においては、図10の言語属性は、コントローラボックス13の言語属性記憶部151に記憶しているがこれに限られるものではなく、ECR11等の他の装置であってもよい。
【0045】
以下、図11のフローチャートを参照して、ECR11の出勤処理について説明する。
図11は、図8の機能的構成を有するECR11が実行する出勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
ECR11により出勤処理が実行されると、CPU21において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU21が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU21において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0046】
従業員は、ECR11の入力部26(図6)を操作して、暗証番号を入力して、出勤時の打刻をすることができる。ここで、出勤時に打刻される情報には、出勤の際の時刻が少なくとも含まれている。
ECR11の出勤処理は、このような従業員による出勤時の打刻を契機として開始され、次のような処理が実行される。
【0047】
ステップS11において、ECR11の出勤処理部121は、従業員による暗証番号の入力を受け付ける。
【0048】
ステップS12において、出勤処理部121は、ステップS11の処理で受け付けたものに該当する暗証番号が、従業員情報記憶部131に記憶された図2の出退勤情報にあるか否かを判定する。
該当する暗証番号がない場合には、ステップS12においてNOであると判定されて、出勤情報処理は終了となる。即ち、この場合は、入力された暗証番号が間違っていたり、従業員以外の者がタイムレコーダを操作したりすることによりエラーが発生したとして、出勤処理が終了する。
これに対し、該当する暗証番号がある場合には、ステップS12においてYESであると判定されて、処理はステップS13に進む。なお、この場合、出勤処理部121は、出退勤情報において、当該暗証番号に対応するキャラクタの出勤情報を「YES」に更新する。
【0049】
ステップS13において、出勤処理部121は、図2の出退勤情報を参照して、従業員のキャラクタに対応する業務属性番号が「2」であるか否かを判定する。この処理では、出勤処理をした従業員が調理人であるか否か、即ち、当該従業員が厨房内で従事する者であるか否かが判定される。
従業員の業務属性番号が「2」でない場合には、ステップS13においてNOであると判定されて、出勤処理は終了する。即ち、出勤した従業員が調理人でない場合には、出勤時の打刻のみを行う通常の出勤処理が行われる。
これに対し、従業員の業務属性番号が「2」である場合、即ち出勤した従業員が調理人である場合には、ステップS13においてYESであると判定されて、処理はステップS14に進む。
【0050】
ステップS14において、出勤処理部121は、図2の出退勤情報を参照して、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ言語属性(言語属性番号)の調理人は出勤しているか否かを判定する。この処理では、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ言語属性(言語属性番号)の従業員のうち、出勤がYESの従業員が他にいるか否か、即ち、同じ使用言語を有する調理人が他に出勤しているか否かが判定される。
同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)が出勤している場合には、ステップS14においてYESであると判定されて、出勤処理は終了となる。即ち、この場合、すでに同じ使用言語を使用する調理人が存在するため、出勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS14においてNOであると判定されて、処理はステップS15に進む。
【0051】
ステップS15において、出勤処理部121は、図2の出退勤情報を参照して、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置位置の調理人は出勤しているか否かを判定する。この処理では、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置、即ち、同じ配置位置で働いている調理人が他に出勤しているか否かが判定される。
同じ配置位置の従業員(調理人)が出勤している場合には、ステップS15においてYESであると判定されて、出勤処理は終了となる。即ち、この場合、すでに同じ配置位置の調理人が存在するため、出勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ配置位置の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS15においてNOであると判定されて、処理はステップS16に進む。
【0052】
ステップS16において、出勤処理部121は、当該配置における従業員のキャラクタに対応する言語属性番号を追加する指示を含む出退勤情報をコントローラボックス13へ送信する。この処理では、出勤処理をした従業員が調理人である場合に、当該配置における当該調理人の使用する言語を示す言語属性(言語属性番号)がコントローラボックス13に送信される。送信される出退勤情報には、当該従業員の配置番号の情報も含まれる。
このようなステップS16の処理が終了すると、ECR11の出勤処理が終了する。
【0053】
このようなECR11の出勤処理とは別に、従業員が退勤する場合には、図12に示すECR11の退勤処理が実行される。
図12は、図8の機能的構成を有するECR11が実行する退勤処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
ECR11により退勤処理が実行されると、CPU21において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU21が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU21において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0054】
従業員は、ECR11の入力部26(図6)を操作して、暗証番号を入力して、退勤時の打刻をすることができる。ここで、退勤時に打刻される情報には、退勤の際の時刻が少なくとも含まれている。
ECR11の退勤処理は、このような従業員による退勤時の打刻を契機として開始され、次のような処理が実行される。
【0055】
ステップS31において、ECR11の退勤処理部122は、従業員による暗証番号の入力を受け付ける。
【0056】
ステップS32において、退勤処理部122は、ステップS31の処理で受け付けたものに該当する暗証番号が、従業員情報記憶部131に記憶された図2の出退勤情報にあるか否かを判定する。
該当する暗証番号がない場合には、ステップS32においてNOであると判定されて、退勤情報処理は終了となる。即ち、この場合は、入力された暗証番号が間違っていたり、従業員以外の者がタイムレコーダを操作したりすることによりエラーが発生したとして、退勤処理が終了する。
これに対し、該当する暗証番号がある場合には、ステップS32においてYESであると判定されて、処理はステップS33に進む。この場合、退勤処理部122は、出退勤情報において、当該暗証番号に対応するキャラクタの出勤情報を「NO」に更新する。
【0057】
ステップS33において、退勤処理部122は、図2の出退勤情報を参照して、従業員のキャラクタに対応する役割属性(業務属性番号)が「2」であるか否かを判定する。この処理では、退勤処理をした従業員が調理人であるか否か、即ち、当該従業員が厨房内で従事する者であるか否かが判定される。従業員の業務属性番号が「2」でない場合には、ステップS33においてNOであると判定されて、退勤処理は終了する。即ち、退勤した従業員が調理人でない場合には、退勤時の打刻のみを行う通常の退勤処理が行われる。
これに対し、従業員の業務属性番号が「2」である場合、即ち出勤した従業員が調理人である場合には、ステップS33においてYESであると判定されて、処理はステップS34に進む。
【0058】
ステップS34において、退勤処理部122は、図2の出退勤情報を参照して、退勤処理をしている従業員(調理人)と同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)は出勤しているか否かを判定する。この処理では、退勤処理をしている調理人と同じ言語属性(言語属性番号)の従業員のうち、出勤がYESの従業員が他にいるか否か、即ち、同じ使用言語を有する調理人が他に出勤しているか否かが判定される。
同じ言語属性(言語属性番号)の調理人が他にも出勤している場合には、ステップS34においてYESであると判定されて、退勤処理は終了となる。即ち、この場合、同じ使用言語を使用する調理人が他にも出勤しているため、退勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ言語属性(言語属性番号)の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS34においてNOであると判定されて、処理はステップS35に進む。
【0059】
ステップS35において、退勤処理部122は、図2の出退勤情報を参照して、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置位置の調理人は出勤しているか否かを判定する。この処理では、出勤処理をしている従業員(調理人)と同じ配置、即ち、同じ配置位置で働いている調理人が他に出勤しているか否かが判定される。同じ配置位置の従業員(調理人)が出勤している場合には、ステップS35においてYESであると判定されて、出勤処理は終了となる。即ち、この場合、すでに同じ配置位置の調理人が存在するため、出勤処理をしている調理人の使用言語に対応する言語属性番号の情報をコントローラボックス13に送信しなくても足りるため、あらためて送信するという無駄な処理を省略することができる。
これに対し、同じ配置位置の従業員(調理人)は出勤していない場合には、ステップS35においてNOであると判定されて、処理はステップS36に進む。
【0060】
ステップS36において、退勤処理部122は、当該配置における従業員のキャラクタに対応する言語属性番号を削除する指示を含む出退勤情報をコントローラボックス13へ送信する。この処理では、退勤処理をした従業員が調理人である場合に、当該配置における当該調理人の使用する言語を示す言語属性(言語属性番号)がコントローラボックス13に送信される。送信される出退勤情報には、当該従業員の配置番号の情報も含まれる。このようなステップS36の処理が終了すると、ECR11の退勤処理が終了する。
【0061】
次に、図13のフローチャートを参照して、コントローラボックス13の言語情報切替処理について説明する。
図13は、図8の機能的構成を有するコントローラボックス13が実行する言語情報切替処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
コントローラボックス13により言語情報切替処理が実行されると、CPU41において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU41が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU41において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0062】
言語情報切替処理は、図11のステップS16において送信された言語属性番号を追加する指示又は図12のステップS36において送信された言語属性番号を削除する指示が、コントローラボックス13の通信部49に受信されたことを契機として開始され、次のような処理が実行されて、使用言語が切り替えられる。即ち、本実施形態においては、通信部49が出退勤情報を受信する毎に、次のような処理が繰り返し実行されて、使用言語が切り替えられる。
【0063】
ステップS51において、取得部141は、ECR11から送信される言語属性番号を追加する指示又は削除する指示を含む出退勤情報を取得する。
【0064】
ステップS52において、認識部142は、出退勤情報に含まれる当該従業員の配置番号に基づいて、厨房内で従事する出勤中の従業員の配置属性即ち、従業員の位置を認識する。
【0065】
ステップS53において、言語切替部143は、ステップS52の処理で認識された配置における言語を有効にするか否かを判定する。具体的には、言語切替部143は、ステップS51の処理で取得された出退勤情報に基づいて、言語属性番号を追加する指示を受けたのか、それとも、言語属性番号を削除する指示を受けたのかについて判定する。
言語属性番号を追加する指示を受けた場合、当該配置における当該従業員の言語を有効にすると判定され、ステップS53においてYESであると判定され、処理はステップS54に進む。
【0066】
ステップS54において、言語切替部143は、言語属性記憶部151に記憶されている従業員の位置、即ち、従業員の配置属性毎に記憶されている図9の言語属性番号に対応するステータスをONに切り替える。
このようなステップS54の処理が終了すると、言語情報切替処理が終了する。
【0067】
これに対し、言語属性番号を削除する指示を受けた場合、当該位置における当該従業員の言語を無効にすると判定され、ステップS53においてNOであると判定され、処理はステップS55に進む。
【0068】
ステップS55において、言語切替部143は、言語属性記憶部151に記憶されている従業員の位置、即ち、従業員の配置属性毎に記憶されている図9の言語属性番号に対応するステータスをOFFに切り替える。
このようなステップS55の処理が終了すると、言語情報切替処理が終了する。
【0069】
以下、図14のフローチャートを参照して、コントローラボックス13の注文情報出力処理について説明する。
図14は、図8の機能的構成を有するコントローラボックス13が実行する注文情報出力処理の流れの一連を説明するフローチャートである。
コントローラボックス13により注文情報出力処理が実行されると、CPU41において図8の各機能ブロックが機能して、次のような処理が実行される。即ち、以下の各ステップの処理の動作主体は、ハードウェアではCPU41が該当する。ただし、本発明の理解を容易なものとすべく、CPU41において機能する各機能ブロックが動作主体であるものとして、以下の各ステップの処理の説明をする。
【0070】
注文情報出力処理は、ハンディターミナル14から送信された注文情報を受信したことを契機として開始され、次のような処理が実行される。
【0071】
ステップS71において、出力制御部144は、注文情報を受信したか否かを判定する。注文情報の受信が確認できない場合、ステップS71においてNOであると判定されて、処理はステップS71に戻される。即ち、ハンディターミナル14からの注文情報が来るまでの間、ステップS71の判定処理が繰り返し実行されて、注文情報出力処理は待機状態となる。
【0072】
ステップS72において、出力制御部144は、配置毎に切り替えられた言語属性番号のステータスに基づいて注文票を、当該配置におけるプリンタ15及びディスプレイ16に出力する。
このようなステップS72の処理が終了すると、注文情報出力処理が終了する。これにより、本実施形態では、図15に示すように、飲食店に在席する従業員の使用言語に関わらず、出勤した従業員の使用言語に基づいて必要最小限の情報をプリンタ15及びディスプレイ16に出力することができる。
【0073】
図15は、図1のプリンタ15から出力された注文票の一例を示している。なお、本実施形態においては、プリンタ15から出力された注文票の例について説明しているが、ディスプレイ16に表示出力された表示画面についても同様の出力結果となるため、ここではその説明を省略する。
【0074】
図15は、従業員として「山田太郎」「李蒼白」及び「Elizabeth」が出勤している際にハンディターミナル14から「ヒレカツ」と「オレンジジュース」の注文情報が送信された場合における、プリンタ15からの出力例を示している。
【0075】
「山田太郎」、「李蒼白」及び「Elizabeth」が出勤時にECR11を操作した場合には、図11の出勤処理が行われる。この場合、図11のステップS16において、「山田太郎」の言語属性番号「1」に対応する言語属性として、図3の言語属性を参照して「日本語」の言語属性番号を追加する指示が送信される。同様に、図11のステップS16において、「李蒼白」の言語属性番号「3」に対応する言語属性として、図3の言語属性を参照して「中国語」の言語属性番号を追加する指示が送信される。同様に、図11のステップS16において、「Elizabeth」の言語属性番号「5」に対応する言語属性として、図3の言語属性を参照して「英語」の言語属性番号を追加する指示が送信される。そして、各言語属性番号を追加する指示を受信したコントローラボックス13は、各言語属性番号に対応するステータスをONに切り替える(ステップS54)。
そして、コントローラボックス13は、ハンディターミナル14から注文情報を受信した場合(ステップS71:YES)、配置毎に切り替えられた言語属性番号のステータスに基づいて注文票を出力する(ステップS72)。即ち、この場合、「山田太郎」、「李蒼白」及び「Elizabeth」の各言語属性番号「1」、「3」及び「5」の各々に対応するステータスの言語属性「日本語」、「中国語」及び「英語」の各々で注文票がプリンタ12から出力される。
具体的には、図15に示すように、「日本語」の言語属性に対応する「ヒレカツ」、「中国語」の言語属性に対応する「腰内猪排」、及び「英語」に対応する「Fillet Cutret」がそれぞれ出力される。同様に、「日本語」の言語属性に対応する「オレンジジュース」、「中国語」の言語属性に対応する「柳橙汁」、及び「英語」に対応する「Orange Juice」がそれぞれ出力される。
【0076】
以上説明したように、本発明の情報処理装置の一実施形態としてのコントローラボックス13のCPU41において、取得部141と、言語切替部143と、出力制御部144と、が機能する。
取得部141は、受け取る情報の言語が予め設定されている複数の従業員の出退勤情報を取得する。
言語切替部143は、取得部141により取得された出退勤情報に基づいて出勤中の従業員を判別し、出力対象の言語を、出勤中の従業員に対して設定されている言語に切り替える。
出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語で注文票を出力する制御を実行する。
この場合、従業員の出退勤情報に基づいて当該出勤中の従業員の使用言語に切り替えることができる。このため、現在出勤中の従業員の使用する言語に基づく注文票のみを出力することもできる。したがって、多数の言語を用いる従業員が働いている状況下においても、業務に必要最小限の言語のみで注文票を出力することができるため、出力された情報が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の情報を含む注文票の出力を可能とすることができる。
【0077】
また、出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語による表記と、固定された言語による表記と、を併記して注文票を出力する制御を実行してもよい。
この場合、常に固定された特定の言語は出力することができる。したがって、当該コントローラボックス13が使用される国の公用語(例えば、日本語や英語等)による表記を常に併記することにより、従業員の出勤状況に関わらず、同じ言語による情報が出力することができる。これにより、従業員の出勤状況に関わらず変更される言語に混乱することを抑止することができる。また、固定された言語を予め設定しておくことで、従業員の出勤状況に関わらず、マネージャー等特定の人が常に業務内容を確認することができる。
【0078】
出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語に基づいて注文票をプリンタ15に印刷する制御を実行してもよい。
この場合、出勤中の従業員の使用言語に基づいて、注文票を印刷することができる。したがって、多数の言語を用いる従業員が働いている状況下においても、業務に必要最小限の言語のみで注文票を印刷することができるため、印刷された注文票が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票を印刷することができる。
【0079】
出力制御部144は、言語切替部143により切り替えられた言語に基づいて注文票をディスプレイ16に表示する制御を実行してもよい。
この場合、出勤中の従業員の使用言語に基づいて、注文票をディスプレイ16に表示することができる。したがって、多数の言語を用いる従業員が働いている状況下においても、業務に必要最小限の言語のみで注文票を表示することができるため、表示された注文票が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票を表示することができる。
【0080】
コントローラボックス13は、従業員の言語属性を含む情報ファイルを対象者の位置毎に記憶する記憶部48(より詳しくは言語属性記憶部151)をさらに備えてもよい。この場合、言語切替部143は、対象者の位置毎に出勤中の従業員に対応する言語属性を記憶部48(より詳しくは言語属性記憶部151)に記憶された従業員の出退勤情報から参照して言語を切り替えることができる。
この場合、コントローラボックス13は、切り替えるべき言語属性に対応する情報のみをECR11から取得するだけで、対応する言語に切り替えることができる。
【0081】
取得部141は、ECR11等の外部装置から出力された出退勤情報を取得してもよい。
この場合、コントローラボックス13は、従業員が通常行っている出退勤操作に基づいて情報を出力する言語を切り替えることができる。したがって、別途従業員の入力操作等を必要とせずに、必要最小限の情報を出力することができる。
【0082】
言語切替部143は、取得部141が出退勤情報を取得する毎に言語を切り替えてもよい。
この場合、コントローラボックス13は、従業員が通常行っている出退勤操作毎に基づいて情報を出力する言語を切り替えることができる。したがって、別途従業員の入力操作等を必要とせずに、必要最小限の情報を出力することができる。
【0083】
コントローラボックス13のCPU41においては、情報を出力すべき場所に存在する従業員の位置を認識する認識部142がさらに機能するようにしてもよい。この場合、出力制御部144は、認識部142により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、注文票を出力する制御を実行する。
この場合、コントローラボックス13は、従業員の位置毎に注文票を出力する言語を切り替えることができる。したがって、当該従業員の直接関係のある位置において必要な言語のみで注文票を出力することができるため、出力された情報が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票の出力を可能とすることができる。
【0084】
認識部142は、注文票を出力するプリンタ15やディスプレイ16等の装置の周囲に存在する従業員の識別媒体を読み取ることで対象者の位置を認識してもよい。また、出力制御部144は、認識部142により認識された位置に存在する従業員に設定された言語で、注文票を出力する制御を実行してもよい。
この場合、コントローラボックス13は、注文票を出力するプリンタ15やディスプレイ16等の装置の周囲に存在する従業員に必要な言語のみで注文票を出力することができるため、出力された情報が不必要に冗長となることを防止することができる。したがって、業務に関わる従業員の使用言語に関わらず必要最小限の注文票の出力を可能とすることができる。
【0085】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0086】
上述の実施形態では、出退勤情報に基づいて出勤している従業員の言語属性に基づいて使用言語を切り替えているがこれに限られない。即ち、特定の言語(例えば「日本語」)による表記は、切り替えずに常時出力する様にし、それ以外の言語による表記と日本語による表記とを常に併記するようにしてもよい。
【0087】
また、上述の実施形態では、プリンタ15と、ディスプレイ16とは共にm個配置されているがこれに限られるものではなく、それぞれ異なる個数となるように配置してもよく、また、m個の調理場全てに配置せずに、複数の調理場毎に1個配置するようにしてもよい。
【0088】
また、上述の実施形態では、従業員の位置は、図2の出退勤情報に基づいて認識しているが特にこれに限られるものではなく、プリンタ15やディスプレイ16の周囲にいる対象者の識別媒体を読み取ることで従業員(調理人)の位置を認識してもよい。識別媒体とは、ICチップや、トークン等各従業員を識別することができる媒体であればよい。また、識別媒体を用いて各従業員の位置を認識する場合に限られず、例えば、指紋、虹彩、声帯、顔認証等生体認証により各従業員を識別することで、各従業員の位置を認識してもよい。
【0089】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される情報処理システムは、飲食店の客席において受け付けられた料理の注文情報を厨房内に配置されたm個の端末に注文票として出力又は表示する制御を行うものとして説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、注文を必要とする情報処理システム一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、レストラン、遊園地、ホテル、工場、等の注文システムに適用可能である。
【0090】
また例えば、本発明が適用される情報処理システムの構成は、上述の図1の構成に限られない。
図16は、本発明の一実施形態であって、図1とは異なる実施形態に係る情報処理システムの構成を示している。
図16に示す情報処理システムにおいては、ECRシステム211と、厨房内においてm個の調理場毎に配置されるプリンタ212−1〜212−mと、ディスプレイ213−1〜213−mと、情報処理装置214と、がHUB(図示せず)等によりネットワーク221を介して相互に接続されている。ネットワーク221は、LAN回線やインターネット回線により無線又は有線により各端末同士を相互に接続している。
【0091】
ECRシステム11は、ECR231と、タイムレコーダ232と、OES(order entry system)端末233と、記憶部234と、を備える。
【0092】
ECR231は、図1のECR11と基本的に同様の機能と構成を有している。即ち、ECR231は、図6と同様のハードウェア構成を有し、図8と同様の機能的構成を有する。ただし、図16の例では、タイムレコーダ232が別途設けられている。タイムレコーダ232は、従業員の出勤時及び退勤時に従業員の操作を受け付け、当該出勤時又は退勤時における時刻を打刻する処理を実行する。タイムレコーダ232は、打刻した時刻をECR231を介して情報処理装置214に送信する。
【0093】
OES端末233は、図1のハンディターミナル14と基本的に同様の機能と構成を有している。即ち、OES端末233は、顧客の注文を受け付けて登録すると、当該注文を示す注文情報をECR231に送信する。すると、ECR231は、当該注文情報を情報処理装置214に送信する。
【0094】
記憶部34の一領域には、図8の従業員情報記憶部131、言語属性記憶部151、及び配置属性記憶部152が設けられている。
【0095】
情報処理装置214は、図1のコントローラボックス13と基本的に同様の機能と構成を有している。即ち、情報処理装置214は、図7と同様のハードウェア構成を有し、図8と同様の機能的構成を有する。
【0096】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図8の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムの何れかの装置に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図8の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0097】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0098】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図6のリムーバブルメディア31や図7のリムーバブルメディア51により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31,51は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図6のROM22,図7のROM42や、図6の記憶部28,図7の記憶部48に含まれるハードディスク等で構成される。
【0099】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0100】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0101】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段と、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
[付記2]
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語による表記と、固定された言語による表記と、を併記して前記情報を出力することを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
[付記3]
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を印刷出力することを特徴とする付記1又は2に記載の情報処理装置。
[付記4]
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を端末に表示することを特徴とする付記1乃至3のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記5]
対象者の言語属性を含む情報ファイルを対象者の位置毎に記憶する記憶手段をさらに備え、
前記言語切替手段は、前記対象者に対応する言語属性を、前記記憶手段に記憶された前記対象者の情報ファイルから参照して、参照した前記言語属性に基づいて言語を切り替えることを特徴とする付記1乃至4のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記6]
前記取得手段は、外部装置から出力される出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得することを特徴とする付記1乃至4のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記7]
前記言語切替手段は、前記取得手段が前記出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得する毎に前記言語を切り替えることを特徴とする付記6に記載の情報処理装置。
[付記8]
情報を出力させる際に、情報を出力すべき場所に存在する対象者の位置を認識する認識手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する付記1乃至7のうち何れか1つに記載の情報処理装置。
[付記9]
前記認識手段は、情報を出力する装置の周囲に存在する対象者の識別媒体を読み取ることで対象者の位置を認識し、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する付記8に記載の情報処理装置。
[付記10]
コンピュータを、
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0102】
11・・・ECR、12・・・HUB、13・・・コントローラボックス、14・・・ハンディターミナル、15−1〜15−m・・・プリンタ、16−1〜16−m・・・ディスプレイ、21・・・CPU、22・・・ROM、23・・・RAM、28・・・記憶部、31・・・リムーバブルメディア、41・・・CPU、42・・・ROM、43・・・RAM、48・・・記憶部、51・・・リムーバブルメディア、121・・・出勤処理部、122・・・退勤処理部、131・・・従業員情報記憶部、141・・・取得部、142・・・認識部、143・・・言語切替部、144・・・出力制御部、151・・・言語属性記憶部、152・・・配置属性記憶部、211・・・ECRシステム、212−1〜212−m・・・プリンタ、213−1〜213−m・・・ディスプレイ、214・・・情報処理装置、221・・・ネットワーク、231・・・ECR、232・・・タイムレコーダ、233・・・OES端末、234・・・記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段と、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語による表記と、固定された言語による表記と、を併記して前記情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を印刷出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を端末に表示することを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
対象者の言語属性を含む情報ファイルを対象者の位置毎に記憶する記憶手段をさらに備え、
前記言語切替手段は、前記対象者に対応する言語属性を、前記記憶手段に記憶された前記対象者の情報ファイルから参照して、参照した前記言語属性に基づいて言語を切り替えることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、外部装置から出力される出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得することを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記言語切替手段は、前記取得手段が前記出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得する毎に前記言語を切り替えることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報を出力させる際に、情報を出力すべき場所に存在する対象者の位置を認識する認識手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記認識手段は、情報を出力する装置の周囲に存在する対象者の識別媒体を読み取ることで対象者の位置を認識し、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータを、
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段と、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語による表記と、固定された言語による表記と、を併記して前記情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を印刷出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力制御手段は、前記言語切替手段により切り替えられた言語を少なくとも含む1以上の言語で前記情報を端末に表示することを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
対象者の言語属性を含む情報ファイルを対象者の位置毎に記憶する記憶手段をさらに備え、
前記言語切替手段は、前記対象者に対応する言語属性を、前記記憶手段に記憶された前記対象者の情報ファイルから参照して、参照した前記言語属性に基づいて言語を切り替えることを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得手段は、外部装置から出力される出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得することを特徴とする請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記言語切替手段は、前記取得手段が前記出退勤情報に基づいて対象者の属性を取得する毎に前記言語を切り替えることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報を出力させる際に、情報を出力すべき場所に存在する対象者の位置を認識する認識手段をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記認識手段は、情報を出力する装置の周囲に存在する対象者の識別媒体を読み取ることで対象者の位置を認識し、
前記出力制御手段は、前記認識手段により認識された位置に存在する対象者に設定された言語で、前記情報を出力する請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータを、
情報を受け取る対象者の属性を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された前記属性に基づいて前記対象者を判別し、出力対象の言語を前記対象者に対応する言語に切り替える言語切替手段、
前記言語切替手段により切り替えられた言語で情報を出力する出力制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−45288(P2013−45288A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182668(P2011−182668)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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