説明

情報処理装置及び画像表示方法

【課題】表示するディスプレイに合わせて、ユーザが視聴しやすい解像度を維持して画像を拡大表示することができる情報処理装置及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【解決手段】パーソナルコンピュータ1にて実行されるコンテンツ再生アプリケーション101は、ディスプレイ情報受信部200と、表示画像群設定部202と、表示制御部203とを有する。ディスプレイ情報受信部200は外部ディスプレイ10からディスプレイ情報を受信し、表示画像群設定部202は画像データ300をグループ分けしたインデックス情報301を用いて外部ディスプレイ10に出力する表示候補画像群を設定する。表示制御部203は、ディスプレイ情報受信部200からのディスプレイ情報と、表示画像群設定部202からの表示候補画像群に関する情報とを参照して外部ディスプレイ10に出力する画像データ300を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置では、複数の画像を順に再生するスライドショーや、複数の画像を連続で動画のように再生するフォトムービーを視聴することができる。近年、情報処理装置に設けられているディスプレイのみならず、外部に接続されたディスプレイにおいてもこれらの画像表示を行い、より大人数で画像の視聴を行う場面が増えている。
【0003】
このような視聴場面では外部接続されるディスプレイの大きさは様々であるので、再生する画像要素の偏りや、画像がはみ出して表示されないといった問題が生じていた。この問題を解決する手法として、スライドショーを構成するコマ画像に含まれる画像要素を配置するための配置領域の位置、サイズ及び配置領域に関連付けられる画像要素を特定する情報を設定するものがある。この手法によると、配置領域の位置とサイズがコマ画像のサイズに対応する比率で示され、再生画面のサイズが変わったとしても画像要素はコマ画像全体に対する比率で表される。従って、出力先のディスプレイのディスプレイサイズが何れの大きさであっても適切にスライドショーを再生することができる(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−86948号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
また一方、スライドショーやフォトムービーを外部接続したディスプレイにて再生する場面においては、画像の解像度も視聴に大きく影響する。外部接続されたディスプレイのサイズが大きいと画像は拡大表示されるため、表示する画像の解像度が低い場合、画像がより粗くなり視聴者にとって見にくくなるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、表示するディスプレイに合わせて、ユーザが視聴しやすい解像度を維持して画像を拡大表示することができる情報処理装置及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、他の画像表示装置から前記画像表示装置に関する表示装置情報を受信する第1の受信部と、予め設定された条件に応じてグループ分けした画像群の中から、前記画像表示装置に表示する表示候補画像群を設定する設定部と、前記設定部により設定される表示候補画像群に含まれる画像のそれぞれの解像度情報を受信する第2の受信部と、前記第1の受信部で受信した前記表示装置情報と、前記第2の受信部で受信した前記解像度情報とを参照して、前記画像表示装置に表示する画像の表示形態を決定する表示制御部とを有することを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係る画像表示方法は、他の画像表示装置から前記画像表示装置の表示装置情報を受信し、予め設定された条件に応じてグループ分けした画像群の中から、前記画像表示装置に表示する表示候補画像群を設定し、前記表示候補画像群に含まれる画像のそれぞれの解像度情報を受信し、前記画像表示装置に表示する画像として決定する表示解像度を、前記表示装置情報に基づいて決定し、前記表示候補画像群を、前記表示解像度よりも解像度の高い第1の画像群と、前記表示解像度よりも低い第2の画像群とに分別し、前記第1の画像群を前記画像表示装置に表示し、前記第2の画像群を前記画像表示装置に表示しないことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示するディスプレイに合わせて、ユーザが視聴しやすい解像度を維持して画像を拡大表示することができる情報処理装置及び画像表示方法を提供することが実現する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施の形態におけるパーソナルコンピュータの外観斜視図。
【図2】本実施の形態におけるパーソナルコンピュータの機能ブロック図。
【図3】本実施の形態におけるコンテンツ再生アプリケーションの機能構成を示すブロック図。
【図4】本発明に係る第1の実施の形態におけるコンテンツ再生アプリケーションの実行する表示処理の手順を示すフローチャート。
【図5】本発明に係る第2の実施の形態におけるコンテンツ再生アプリケーションの実行する表示処理の手順を示すフローチャート。
【図6】本発明に係る第2の実施の形態における画像の表示方法の一例。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図1〜図6を参照して、本発明の実施の形態について、例えば、情報処理装置の1つであるパーソナルコンピュータ1に適用した場合を例に説明する。図1は、本実施の形態におけるパーソナルコンピュータ1の外観斜視図である。
【0012】
パーソナルコンピュータ1は、コンピュータ本体2と、ディスプレイユニット3とから構成されている。コンピュータ本体2とディスプレイユニット3とは、ヒンジ4を介して回動可能に連結されている。ディスプレイユニット3には、LCD(Liquid Crystal Display)3aが組み込まれている。
【0013】
コンピュータ本体2は、本体筐体2aと、キーボード5と、タッチパッド6と、電源スイッチ7と、スピーカ8とから構成されている。
本体筐体2aは、薄い箱状であり、内部に各種の電子部品やディスクドライブ等を収納している。本体筐体2a上面には、キーボード5やタッチパッド6等の入力デバイスが設けられている。
【0014】
キーボード5は、本体筐体2a上面に設けられる入力デバイスである。キーボード5の操作されたキーに応じて信号が各部に伝送される。
タッチパッド6は、本体筐体2a上面に設けられるポインティングデバイスである。タッチパッド6の操作に応じて信号が各部に伝送される。
電源スイッチ7は、ユーザによる操作に応じてパーソナルコンピュータ1をパワーオン/パワーオフする制御信号を入力するための操作スイッチである。
スピーカ8は、音声を出力するための装置であり、本体筐体2aの左右端部に設けられる。
更に、パーソナルコンピュータ1の背面には例えば、HDMI(High−Difinition Multimedia Interface)規格に対応した外部ディスプレイ接続端子(図示せず)が設けられている。この外部接続端子は、デジタル映像信号を外部ディスプレイ10に出力するために用いられる。
【0015】
図2は、本実施の形態におけるパーソナルコンピュータ1の機能ブロック図である。パーソナルコンピュータ1は、LCD3aと、キーボード5と、タッチパッド6と、電源スイッチ7と、スピーカ8と、サウンドコントローラ9と、HDMI端子11と、HDMI制御回路12と、LANコントローラ13と、CPU(Central Processing Unit)14と、ノースブリッジ15と、主メモリ16と、グラフィックスコントローラ17と、VRAM(Video Random Access Memory)18と、サウスブリッジ19と、HDD(Hard Disk Drive)20と、BIOS−ROM(Basic Input Output System Read Only Memory)21と、EC/KBC(Embedded Controller/Keyboard Controller)22と、電源コントローラ23と、バッテリ24と、AC(Alternating Current)アダプタ25とを備えている。
【0016】
LCD3aは、グラフィックスコントローラ17からの映像信号に基づいて、映像を表示する。
サウンドコントローラ9は、音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ8又はHDMI制御回路12に出力する。
HDMI端子11は、外部ディスプレイ10に接続する端子である。HDMI端子11は非圧縮のデジタル信号とオーディオ信号とを、1本のケーブルでテレビのような外部ディスプレイ10に送信することができる。
【0017】
HDMI制御回路12は、HDMIモニタと称される外部ディスプレイ10にHDMI端子11を介して、デジタル映像信号を送出するためのインターフェースである。
【0018】
LANコントローラ13は、例えばIEEE802.3規格の有線通信を実行する有線通信デバイスである。
CPU14は、本パーソナルコンピュータ1の動作を制御するために設けられたプロセッサであり、HDD20から主メモリ16にロードされるOS(Operating System)100及び各種アプリケーションプログラムを実行する。またCPU14は、BIOS−ROM21に格納されたシステムBIOSを主メモリ16にロードした後、実行する。システムBIOSはハードウェア制御のためのプログラムである。
【0019】
本実施の形態においては、コンテンツ再生アプリケーション101を実行する。このコンテンツ再生アプリケーション101は、例えば、HDD20に格納された複数の画像データ300についてスライドショーやフォトムービーを実行するものである。本実施の形態においては複数の画像データ300を所定間隔で順次表示することをスライドショーと称し、単純な順次表示のみならず音楽に合わせて画像データ300を切り替えたり、表示の切替時の遷移効果等の加工を施したりしたものをフォトムービーと称する。本発明にかかるコンテンツ再生アプリケーション101の機能については後述する。
【0020】
ノースブリッジ15は、CPU14のローカルバスとサウスブリッジ19との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ15には主メモリ16をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ15はAGP(Accelerated Graphics Port)バス等を介してグラフィックスコントローラ17との通信を実行する機能も有している。
【0021】
主メモリ16は、HDD20に記憶されるOS100及び各種アプリケーションプログラムや、BIOS−ROM21に格納されたシステムBIOSを展開されるためのいわゆるワーキングメモリである。
【0022】
グラフィックスコントローラ17は、本コンピュータのディスプレイモニタとして使用されるLCD3aを制御する表示コントローラである。このグラフィックスコントローラ17はオペレーティングシステム/アプリケーションプログラムによってVRAM18に蓄積された表示データから、LCD3aに表示すべき表示イメージを形成する映像信号を生成する。またHDMI端子11及びHDMI制御回路12を介して外部ディスプレイ10にデジタル映像信号を送出することもできる。
【0023】
サウスブリッジ19は、BIOS−ROM21へのアクセスや、HDD20及びODD(Optical Disk Drive)等のディスクドライブ(I/Oデバイス)の制御を行う。
【0024】
HDD20は、OS100及びコンテンツ再生アプリケーション101等の各種アプリケーションプログラムを記憶する記憶装置である。また、HDD20は複数の画像データ300を格納している。画像データ300に付随して、解像度情報が格納されている。解像度情報とは、画像データ300において、1インチの長さの中にいくつのピクセルが入っているかを示す情報である。即ち、解像度が高いほど多くのピクセルで画像を表現するため、画像がより鮮明となる。本実施の形態においては、画像データ300のインデクシング処理により作成されるインデックス情報301を格納するデータベース20Aを備えている。
【0025】
BIOS−ROM21はハードウェア制御のためのプログラムであるシステムBIOSを格納する書き換え可能な不揮発性メモリである。
EC/KBC22は、パーソナルコンピュータ1のシステム状況に関わらず、各種のデバイス(周辺機器、センサ、電源回路等)を監視し制御するワンチップ・マイコンである。即ち、EC/KBC22は、キーボード5やタッチパッド6等の入力デバイスの制御を行う。
【0026】
電源コントローラ23は、外部電源がACアダプタ25を介して供給されている場合、ACアダプタ25から供給される外部電源を用いてパーソナルコンピュータ1の各コンポーネントに供給すべきシステム電源を生成する。また、電源コントローラ23は、外部電源がACアダプタ25を介して供給されていない場合、バッテリ24を用いてパーソナルコンピュータ1の各コンポーネント(コンピュータ本体2、及びディスプレイユニット3)に供給すべきシステム電源を生成する。
【0027】
次に、図3を用いて本発明のコンテンツ再生アプリケーション101の機能について説明する。図3は、コンテンツ再生アプリケーション101の機能構成を示すブロック図である。
【0028】
コンテンツ再生アプリケーション101は、ディスプレイ情報受信部200と、インデクシング処理部201と、表示画像群設定部202と、表示制御部203とを備えている。
【0029】
ディスプレイ情報受信部200は、外部ディスプレイ10からディスプレイ情報を取得する。ディスプレイ情報とは、本実施の形態においては例えば外部ディスプレイ10のディスプレイサイズに関する情報であるとする。その他にディスプレイ情報として、外部ディスプレイ10の解像度等がある。ディスプレイ情報受信部200は、本発明に係る第1の受信部に該当する。またディスプレイ情報は、本発明に係る表示装置情報に該当する。
【0030】
インデクシング処理部201は、HDD20に格納された画像データ300の中から目的のデジタル画像を探し出すためのインデクシングに関する各種処理を実行する。インデクシング処理部201によるインデクシング処理の結果は、インデックス情報301としてデータベース20Aに格納される。
【0031】
インデクシング処理部201の実行するインデクシング処理について説明する。例えばインデクシング処理部201は、画像に写っている人物別にグループ化を行う。まず、人物の写っている画像から顔領域を検出し、検出された顔領域を画像から切り出す。顔領域の検出とは、例えば画像の特徴を解析し、多数の人物の顔画像特徴を統計的に処理することによって得られた特徴データ(顔画像特徴サンプルと称する)と類似する特徴を有する領域を探索することによって行うことができる。顔画像特徴サンプルとは、例えば顔領域中の目、眉、鼻、口等の配置に基づいて特徴を分類して生成されるとする。以上のように画像ごとに写っている人物を検出した結果として、顔画像情報を生成し、インデックス情報301に格納する。
【0032】
更に、インデクシング処理部201の実行するインデクシング処理により、顔画像情報に正面度、サイズ及び分類情報を含めるとしても良い。正面度は、インデクシング処理部201により抽出され格納された各顔画像において、顔が正面から撮影された度合いを示すものである。正面から撮影された度合いとは、例えば顔領域中の目、眉、鼻、口等の配置に基づいて、人物から正面を向いた位置からのずれにより決定される。またサイズは、各顔画像において元の静止画像における顔画像領域の大きさを示すものである。分類情報は各顔画像を同一人物であると推定される画像別に分類したものである。同一人物であるとの推定は、例えば顔領域中の目、眉、鼻、口等の配置の一致度からなされる。
【0033】
またインデクシング処理部201は、画像データ300から何らかの文字が写っているか否かを判別してグループ化を行い、判別した結果を文字情報としてインデックス情報301を生成し、インデックス情報301に格納する。写っている文字から、撮影された状況を把握するための情報、例えば撮影したパーティー名を速やかに探し出すことができる。
【0034】
またインデクシング処理部201は、撮影日時に基づいて複数の画像データ300のグループ化を行い、判別した結果としてグループ情報を生成し、インデックス情報301に格納する。グループ分けは撮影日時が時間的に連続する2つの画像データ300間で所定の期間を超えている場合にその間を区切りとすることで行う。
【0035】
次に、インデクシング処理部201により生成されるインデックス情報301の構成について説明する。インデックス情報301は、画像ID、撮影日時、顔画像情報、文字情報、グループ情報、解像度情報から構成される。画像IDとは、画像データ300に一意に割り当てられる識別情報である。撮影日時は、画像データ300の撮影日時を示す時刻情報である。顔画面情報は、画像データ300に写っている人物を示す情報である。文字情報は、画像データ300に文字が写っているか否かを示す情報である。グループ情報は、撮影日時に基づいて時期ごとにグループ化した情報である。
【0036】
以上のように構成されるインデックス情報301を用いれば、画像データ300について人物が写っているか否か、どの人物が写っているか、文字が写っているか否か、どの時期に撮影したものであるかを知ることができる。即ち、人物を特定したり、人物が写っていない画像データ300を特定したりすることが可能となり、ユーザの所望する画像を速やかに探し出すことが出来る。尚、本実施の形態においては、インデックス情報301を用いて画像データ300を選択するとしたが、インデックス情報301を用いずに画像データ300の選択を行うとしても良い。即ち、画像データ300の格納されているフォルダを指定すること等で、表示を行う画像群を選択するとしても良い。
【0037】
表示画像群設定部202は、キーボード5やタッチパッド6等の入力デバイスからの操作に従って、スライドショーやフォトムービーを行う画像群を設定する。画像群の設定は、インデクシング処理の条件(人物や撮影時期等)をユーザが選択することである。この設定される画像群は、本発明に係る表示候補画像群に該当する。表示画像群設定部202は、インデックス情報301を用いて設定された条件に合致する画像データ300の解像度を読み出し、表示制御部203に送信する。表示画像群設定部202は、本発明に係る第2の受信部に該当する。
【0038】
表示制御部203は、ディスプレイ情報受信部200から受信するディスプレイ情報と、表示画像群設定部202から受信する画像群の解像度とを参照して、外部ディスプレイ10に出力する画像データ300の表示形態を決定する。画像データ300の表示形態とは、第1の実施の形態においては画像データ300を表示するかしないかであり、第2の実施の形態においては画像データ300の表示サイズの設定である。また、画像データ300の表示形態として、画像データ300の一部を拡大するといったエフェクトをかける場合の拡大率の設定も含めるとしても良い。
【0039】
まず、本発明に係る第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態においては、図4に示すフローチャートに従って、外部ディスプレイ10に表示することが適切であると判別した画像データ300をHDD20から読出し外部ディスプレイ10に表示する。また、LCD3aにも外部ディスプレイ10と同様の内容を表示するとしても良い。
【0040】
次に、図4を用いて画像データ300の選別の手順について説明する。図4は、本発明に係る第1の実施の形態におけるコンテンツ再生アプリケーション101の実行する表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0041】
まず、ディスプレイ情報受信部200は外部ディスプレイ10からディスプレイ情報を受信する(ステップS11)。ディスプレイ情報受信部200は外部ディスプレイ10に対してディスプレイサイズを含むディスプレイ情報を送信するように促す信号を送信することで、外部ディスプレイ10からディスプレイ情報を受信する。
【0042】
次に、表示制御部203は受信したディスプレイ情報を参照して外部ディスプレイ10における表示解像度K1を決定する(ステップS12)。この表示解像度K1は、外部ディスプレイ10に表示する画像の解像度の最低値である。即ち、表示解像度K1よりも低解像度の画像を外部ディスプレイ10に表示すると、拡大されることにより画像が粗くなり過ぎてユーザにとって視聴しにくくなる。表示解像度K1は、外部ディスプレイ10のサイズ及び表示する画像の解像度を変化させて検証することによって決定される。
【0043】
次に、表示画像群設定部202は、表示する画像群の選択を行う(ステップS13)。即ち、インデクシング処理部201によりインデクシングされたグループ(人物やシーン等)を指定することで選択する。または、画像データ300を格納しているフォルダを指定することで画像群を選択する。
【0044】
次に、表示画像群設定部202は選択された画像群に含まれる内の、1の画像データ300の解像度K2を取得する(ステップS14)。即ち、表示画像群設定部202は選択された画像群に関するインデックス情報301を読出し、画像解像度K2を取得する。フォルダを指定して画像群を選択した場合には、そのフォルダ内に格納されている画像データ300の解像度K2を読み出す。
【0045】
次に、表示制御部203は、ステップS12で決定した表示解像度K1が、ステップS14で取得した画像解像度K2以上であるか否かを判別する(ステップS15)。即ち、画像データ300の画像解像度K2に基づいて、外部ディスプレイ10に表示するものとしないものとに分別する。
【0046】
ステップS15で判別した結果、表示解像度K1が画像解像度K2以上であると判別した場合(ステップS15のYes)、この画像データ300を表示対象として決定する(ステップS16)。即ち、画像データ300の解像度が十分に高く、外部ディスプレイ10に画像データ300が拡大表示されてもユーザにとって視聴しにくいものではないと判別した場合は、表示対象として決定する。
【0047】
一方、ステップS15で判別した結果、表示解像度K1が画像解像度K2未満であると判別した場合(ステップS15のNo)、この画像データ300を表示対象から除外する(ステップS17)。即ち、画像データ300の解像度が低いため、外部ディスプレイ10に画像データ300が拡大表示された場合にユーザにとって視聴しにくいものになると判別した場合は、表示対象から除外する。
【0048】
次に、表示制御部203は、ステップS13で選択した画像群の中に、未選別の画像データ300があるか否かを判別する(ステップS18)。ステップS18で判別した結果、未選別の画像データ300があると判別した場合(ステップS18のYes)、ステップS14に遷移する。即ち、選択した画像群に含まれる全ての画像データ300について、解像度を参照した判別が終了するまで判別を繰り返す。
【0049】
一方、ステップS18で判別した結果、未選別の画像データ300がないと判別した場合(ステップS18のNo)、表示対象と決定した画像データ300を外部ディスプレイ10に出力する(ステップS19)。以上で、コンテンツ再生アプリケーション101の実行する表示処理の手順を終了する。
【0050】
尚、上述のフローチャートにおいては、ステップS13で選択した画像群に含まれる全ての画像データ300について表示対象とするか否かについての判別を行った後に、表示対象とした画像データ300を外部ディスプレイ10に対して出力するとしたが、これに限定されることは無い。即ち、画像データ300について表示対象とするか否かについての判別を行った後に、表示対象として決定した画像データ300を順次表示するとしても良い。この場合、画像データ300について表示対象とするか否かについての判別と表示動作が並行して行われることとなる。
【0051】
以上のように構成される本発明に係る第1の実施の形態によれば、画像データ300の解像度が外部ディスプレイ10に対して低く、ユーザにとって視聴しにくいものである場合には表示対象から自動的に除外され、ユーザにより選別する手間なしに快適な画像の視聴を実現することが出来る。
【0052】
次に、本発明の第2の実施の形態として、解像度に応じて画像データ300の表示サイズを変化させる場合の手順を説明する。図5は、本発明に係る第2の実施の形態におけるコンテンツ再生アプリケーション101の実行する表示処理の手順を示すフローチャートである。図4と同様のステップについては同じ符号を付し、説明は省略する。
【0053】
ステップS15で判別した結果、表示解像度K1が画像解像度K2以上であると判別した場合(ステップS15のYes)、表示制御部203はこの画像データ300を全画面表示する対象として決定する(ステップS26)。一方、ステップS15で判別した結果、表示解像度K1が画像解像度K2未満であると判別した場合(ステップS15のNo)、表示制御部203はこの画像データ300を縮小して表示する対象として決定する(ステップS27)。縮小率及び縮小した画像の表示位置に関する情報は、HDD20等の記憶装置に記憶されているとする。
【0054】
ここで、図6を用いて本実施の形態における画像データ300の表示方法について説明する。図6は、本発明に係る第2の実施の形態における画像の表示方法の一例である。
【0055】
図6(A)は、画像データ300を外部ディスプレイ10に全画面表示した状態を示す図である。図6(B)は、画像データ300を外部ディスプレイ10に縮小して表示した状態を示す図である。図6(C)は、画像データ300を外部ディスプレイ10に縮小し複数並べて表示した状態を示す図である。
【0056】
図6(B)や(C)のように全画面表示せずに縮小して表示することで、画像データ300の解像度K2が低い場合に、外部ディスプレイ10に画像データ300が拡大表示されてユーザにとって視聴しにくくなることを防ぐことができる。縮小率及び外部ディスプレイ10に表示する画像データ300の枚数は、ユーザにより設定可能であるとする。
【0057】
次に、表示制御部203はステップS13で選択された画像群に表示サイズ未決定の画像データ300があるか否かを判別する(ステップS28)。ステップS28で判別した結果、表示サイズ未決定の画像があると判別した場合(ステップS28のYes)、ステップS14に遷移する。一方、ステップS28で判別した結果、表示サイズ未決定の画像がないと判別した場合(ステップS28のNo)、それぞれの画像データ300について決定された縮小率で画像データ300を表示する(ステップS29)。以上で、コンテンツ再生アプリケーション101の実行する画像データ300の表示サイズを変化させる場合の表示処理の手順を終了する。
【0058】
以上のように構成される本発明の第2の実施の形態によれば、画像データ300の解像度K2が外部ディスプレイ10に表示する表示解像度K1よりも低い場合、画像データ300を一定の表示サイズに留めて表示することができる。従って、低解像度の画像データ300が外部ディスプレイ10に全画面表示されることなく、画像データ300がそれぞれの画像解像度K2に応じたサイズで表示することができる。
【0059】
尚、第2の実施の形態においては、画像データ300の表示サイズ、即ち画像データ300全体についての拡大率を変化させるとしたが、これに限定されることはなく画像データ300の一部を拡大するといったエフェクトをかける場合の拡大率についても同様である。即ち、画像解像度K2に応じた拡大率の上限を設定し、この上限以上の拡大表示は行わないように制御を行う。従って、画像データ300に対してエフェクトをかける際にも解像度の低い画像の一部が拡大表示されて画像が粗く表示されることにより、ユーザにとって視聴しにくくなることがない。
【0060】
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…パーソナルコンピュータ、2…コンピュータ本体、2a…本体筐体、3…ディスプレイユニット、3a…LED、4…ヒンジ、5…キーボード、6…タッチパッド、7…電源スイッチ、8…スピーカ、9…サウンドコントローラ、10…外部ディスプレイ、11…HDMI端子、12…HDMI制御回路、13…LANコントローラ、14…CPU、15…ノースブリッジ、16…主メモリ、17…グラフィックスコントローラ、18…VRAM、19…サウスブリッジ、20…HDD、20A…データベース、21…BIOS−ROM、22…EC/KBC、23…電源コントローラ、24…バッテリ、25…ACアダプタ、100…OS、101…コンテンツ再生アプリケーション、200…ディスプレイ情報受信部、201…インデクシング処理部、202…表示画像群設定部、203…表示制御部、300…画像データ、301…インデックス情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の画像表示装置から前記画像表示装置に関する表示装置情報を受信する第1の受信部と、
予め設定された条件に応じてグループ分けした画像群の中から、前記画像表示装置に表示する表示候補画像群を設定する設定部と、
前記設定部により設定される表示候補画像群に含まれる画像のそれぞれの解像度情報を受信する第2の受信部と、
前記第1の受信部で受信した前記表示装置情報と、前記第2の受信部で受信した前記解像度情報とを参照して、前記画像表示装置に表示する画像の表示形態を決定する表示制御部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記画像表示装置に表示する画像と決定する第1の表示解像度を前記表示装置情報に基づいて決定し、
前記表示候補画像群を、前記第1の表示解像度よりも解像度の高い第1の画像群と、前記第1の表示解像度よりも解像度の低い第2の画像群とに分別し、
前記第1の画像群を前記画像表示装置に表示し、前記第2の画像群を前記画像表示装置に表示しないように制御する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記画像表示装置に表示する画像のサイズを変える閾値とする第2の表示解像度を、前記表示装置情報に基づいて決定し、
前記表示候補画像群を、前記第2の表示解像度よりも解像度の高い第3の画像群と、前記第2の表示解像度よりも解像度の低い第4の画像群とに分別し、
前記表示制御部は、前記第4の画像群を前記第3の画像群よりも小さいサイズで表示するように制御する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記第4の画像群を複数並べて表示するように制御する請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記画像表示装置に表示する画像の一部を拡大する場合に一定拡大率内で拡大表示する画像とする第3の表示解像度を、前記表示装置情報に基づいて決定し、
前記表示候補画像群を、前記第3の表示解像度よりも解像度の高い第5の画像群と、前記第3の表示解像度よりも解像度の低い第6の画像群とに分別し、
前記表示制御部は、前記第5の画像群に含まれる画像ついては拡大表示を行い、前記第6の画像群に含まれる画像は一定の拡大率内で拡大表示を行うように制御する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記画像表示装置に出力する画像群を、それぞれの画像を一定時間表示した後に他の画像を切り替えて表示していき、前記画像群に含まれる画像を順次表示することを特徴とする請求項2乃至5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記第1の画像群と前記第2の画像群とに分別した後に、前記画像表示装置に対して表示する画像を出力することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記表示候補画像群を前記第1の画像群と前記第2の画像群とに分別することと並行して、前記画像表示装置に対して表示する画像を出力することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
他の画像表示装置から前記画像表示装置の表示装置情報を受信し、
予め設定された条件に応じてグループ分けした画像群の中から、前記画像表示装置に表示する表示候補画像群を設定し、
前記表示候補画像群に含まれる画像のそれぞれの解像度情報を受信し、
前記画像表示装置に表示する画像として決定する表示解像度を、前記表示装置情報に基づいて決定し、
前記表示候補画像群を、前記表示解像度よりも解像度の高い第1の画像群と、前記表示解像度よりも低い第2の画像群とに分別し、
前記第1の画像群を前記画像表示装置に表示し、前記第2の画像群を前記画像表示装置に表示しない
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項10】
他の画像表示装置から前記画像表示装置の表示装置情報を受信し、
前記画像表示装置に出力する表示候補画像の解像度情報を受信し、
前記画像表示装置に表示する画像のサイズを変える閾値とする表示解像度を、前記表示装置情報に基づいて決定し、
前記表示候補画像群を、前記表示解像度よりも解像度の高い第1の画像群と、前記表示解像度よりも低い第2の画像群とに分別し、
前記第2の画像群を、前記画像表示装置に前記第1の画像群よりも小さく表示する
ことを特徴とする画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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