説明

情報推薦システム、情報推薦サーバ、情報推薦方法、及び情報推薦プログラム

【課題】 推薦情報をフィルタリングする項目を自動的に最適化する。
【解決手段】 情報推薦システム100が、端末10と、端末10からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を端末10に提供する情報推薦サーバ20とを備え、情報推薦サーバ20が、端末10のユーザのプロファイル情報と、情報要求があった時点における端末10の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中から学習データをフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別手段22を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報推薦や情報検索で用いられる情報評価付け技術に関し、特に、ユーザの特性を表すプロファイル情報(性別、年齢など)や、コンテキスト情報(位置情報や時間帯など)を用いて、推薦対象情報を評価付けする項目を自動的に最適化する情報評価付け技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報洪水などと言われているように、ユーザが取得可能な情報が溢れ、ユーザにとってより重要な情報を提供する情報検索や情報推薦などを用いる情報評価付け技術が重要となっている。
【0003】
その情報評価付け手法のほとんどは、フィルタリングとスコアリング、もしくはその組み合わせである。
【0004】
非特許文献1で記載された経済産業省「情報大航海プロジェクト」で実施したレストラン推薦サービスでは、情報の評価付け手段をエリア、ジャンル、推薦方式によって分け、以下に示す順番で評価付けし、その結果を用いて、最終的なレストラン情報のセットをユーザに提供した。
【0005】
1.エリアでフィルタリング
2.(1.で選ばれたエリアにおける統計を用いて)ジャンルでスコアリング
3.(1.で選ばれたエリアかつ2.で選ばれたジャンルの割合における統計を用いて)推薦方式でスコアリング
【0006】
この評価付け方法は、まず最初にエリアでフィルタリングを行っている。すなわち、学習データの内容の違いに応じて自動的にエリア以外のものでフィルタリングするという発想はない。
【0007】
なお、学習データとは、ユーザ行動を記録したデータであり、例えば推薦に対してクリックをした、店に入って何を注文した等のデータである。
【0008】
しかし、学習データの内容は、ユーザのプロファイル情報及びコンテキスト情報(以下、ユーザコンテキスト情報と称す)が変化すれば特徴が異なる。そのため、最適な評価付けを行うためには、コンテキスト情報が画一的ではなく変化することがあり得ることを考慮する必要がある。
【0009】
例えば、ユーザコンテキスト情報が「20代・女性・平日・昼・銀座」であった場合、学習データに基づく統計によれば、銀座で食事をすることが多い。そのため、銀座というエリアでフィルタリングして情報提供することが適している。
【0010】
一方、ユーザコンテキスト情報が「30代・男性・平日・夜2000・新宿」であった場合、学習データに基づく統計によれば、新宿エリアであるということよりも、居酒屋ジャンルであるということに相関が高い場合が確率的に高い。そのため、エリアではなく居酒屋という店のジャンルでフィルタリングして情報提供することが適している場合がある。
【0011】
また、サービスドメイン(サービスを行う業種)によってもこれらの偏りは変化すると考えられ、画一的な設定で評価付けを行うことはシステムが簡便であるというメリットはあるものの、ユーザに適した情報を提供するという視点では最適とはいえない。
【0012】
また、関連技術として、ユーザの行動ログに基づいて、情報を抽出する技術が特許文献1及び特許文献2に記載されている。
【0013】
特許文献1に記載の技術では、ユーザの過去の行動ログに基づいて、ユーザの将来の活動従事を予測している。
【0014】
特許文献2の技術では、ユーザの行動ログに基づいて、評価付け項目の優先度をユーザ単位で設定している。
【0015】
また、別の関連技術として、所定の規則情報に基づいて抽出パターンを生成し、該抽出パターンに基づいて、特定の情報を生成する技術が特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2009−076041号公報
【特許文献2】特開2010−049498号公報
【特許文献3】特開2010−134766号公報
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】桐越孝之 他、「マルチモードレコメンド基盤」のコンテキストアウェア拡張方式、第72回情報処理学会全国大会、pp.1−473−1−474(2009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
背景技術においては、フィルタリング項目及びフィルタリング項目とスコアリング項目の組み合わせはユーザコンテキストに関わらず固定的なものであった。そのため、背景技術においては、学習データに変化があるようなトレンドの変化に対応した推薦、コンテキスト毎に異なる最適な推薦は、サービス提供者が気付きルールを変えない限り対応できないという課題があった。
【0019】
また、時間や位置情報など、推薦システムが利用できるユーザのユーザコンテキスト情報が増えた場合において、「20代・女性・休日・夕方1600・銀座」等、ユーザコンテキスト情報が細分化し組合せ数が増大する時に、すべてのコンテキストの組み合わせに対して最適なルールを情報提供者が決めることは、手間の上でも、精度の上でも問題がある。
【0020】
例えば、レストラン推薦において、ユーザコンテキスト情報が「20代・女性・休日・夕方1600・銀座」という場合には、銀座というレストランの1エリアだけに限定(フィルタリング)して推薦し、ユーザコンテキスト情報が「30代・男性・平日・夜2000・新宿」という場合には、居酒屋というレストランの1ジャンルだけに限定(フィルタリング)して推薦することが広告効率を上げる点で最適な場合がありうる。このように、各コンテキスト情報の組み合わせ全てに対応でき、かつトレンドの変化に手間なく自動的に対応できる情報の評価付け方法が求められる。
【0021】
また、背景技術では、コンテキスト情報の変化に対しては推薦方式の切り替えや配分率の変化に留まり、エリアやジャンルなど多様な要素のどれでフィルタリングするかは固定的であった(コンテキスト情報によりスコアリングの内容は変化するものはあるが、どの項目でフィルタリングするかという選択は固定的であった)。
【0022】
しかし、フィルタリング項目は1つに限らず、例えば、「銀座の居酒屋」というようにエリアとジャンルの2つのアンド条件でフィルタリングすることもある。このような場合、背景技術は、フィルタリング項目数をコンテキストやトレンドの変化に対応して適切に最適化するものではなかった。
【0023】
また、引用文献3に記載の発明は、規則情報に基づいて抽出パターンを生成する旨の記載はあるものの、該抽出パターンは、上述した「エリア」、「ジャンル」のような単位とは異なり、例えば「銀座」、「銀座でカフェ」等に対応するものであるため、該技術をそのまま用いることはできないという課題がある。
【0024】
(発明の目的)
本発明の目的は、上述の課題を解決し、推薦情報をフィルタリングする項目を自動的に最適化する情報推薦システム、情報推薦サーバ、情報推薦方法、及び情報推薦プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の第1の情報推薦システムは、端末と、端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を端末に提供する情報推薦サーバとを備え、情報推薦サーバが、端末のユーザのプロファイル情報と、情報要求があった時点における端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中から学習データをフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別手段を備える。
【0026】
本発明の第1の情報推薦サーバは、端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を端末に提供する情報推薦サーバであって、端末のユーザのプロファイル情報と、情報要求があった時点における端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中から学習データをフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別手段を備える。
【0027】
本発明の第1の情報推薦方法は、端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を端末に提供する情報推薦サーバの情報推薦方法であって、端末のユーザのプロファイル情報と、情報要求があった時点における端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中から学習データをフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別ステップを有する。
【0028】
本発明の第1の情報推薦プログラムは、端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を端末に提供する情報推薦サーバとして機能するコンピュータ上で動作する情報推薦プログラムであって、コンピュータに、端末のユーザのプロファイル情報と、情報要求があった時点における端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中から学習データをフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別処理を実行させる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、推薦情報をフィルタリングする項目を自動的に最適化できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1の実施の形態による情報推薦システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態による情報推薦システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の情報推薦サーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点を明確にすべく、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を以下に詳述する。なお、上述の本願発明の目的のほか、他の技術的課題、その技術的課題を解決する手段及びその作用効果についても、以下の実施形態による開示によって明らかとなるものである。
【0032】
なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0033】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については適宜省略してあり、図示されていない。
【0034】
図1は、本発明の第1の実施の形態による情報推薦システム100の構成を示すブロック図である。
【0035】
図1を参照すると、本実施の形態による情報推薦システム100は、端末10と、情報推薦サーバ20と、ユーザ行動ログ格納手段24と、ユーザプロファイル情報格納手段25から構成される。
【0036】
ユーザ行動ログ格納手段24は、ユーザが各コンテキストにおいて実行した行動を記録し、またその統計情報を保存する。行動とは、ユーザがコンテンツに対して行った購入行動、情報参照行動などである。
【0037】
プロファイル情報格納手段25は、ユーザのプロファイル情報を格納している。
【0038】
ユーザのプロファイル情報は、端末識別情報と関連付けられており、端末識別情報から、該端末を使用しているユーザのプロファイル情報を認識することができるものとする。ただしこれに限定されず、例えば端末10がユーザ識別情報を情報要求と共に、若しくはコンテキス情報に含めて送信することとしてもよい。
【0039】
なお、ユーザ行動ログ格納手段24、ユーザプロファイル情報格納手段25は、別途データベース装置等を設けて情報推薦サーバ20の外部で記録保持していても良い。
【0040】
端末10は、情報推薦サーバ20に対して所定の情報要求を行い、その結果を得る情報要求手段11を含む。
【0041】
情報要求手段11は、情報要求と共に、コンテキスト情報をサーバ20に送信する。コンテキスト情報は、端末10に備えられた所定の機能等により取得・保持できるものとする。また、ユーザにより入力されることとしてもよい。
【0042】
なお、コンテキスト情報には、少なくとも、端末識別情報情及び位置情報が含まれているものとする。
【0043】
情報推薦サーバ20は、情報評価付け手段21と、評価付け項目判別手段22と、ユーザモード1評価付け手段231と、ユーザモード2評価付け手段232と、ユーザモード3評価付け手段233とを含む。
【0044】
情報評価付け手段21は、端末10から送られた情報要求及びコンテキスト情報を受け取る。
【0045】
また、情報評価付け手段21は、該情報要求及びコンテキスト情報を評価付け項目判別手段22に送り、評価付け項目の判別を依頼する。
【0046】
また、情報評価付け手段21は、ユーザモード1評価付け手段231、ユーザモード2評価付け手段232、及びユーザモード3評価付け手段233に対し、評価付け(フィルタリング又はスコアリング)を依頼する。
【0047】
ここで、フィルタリングとは情報の数を絞り込む操作であり、スコアリングとは情報に対してそれぞれのスコアを付与したり、情報の順番を重要度順にソートすることをいう。
【0048】
評価付け項目判別手段22は、端末識別情報を用いて、プロファイル情報格納手段25から端末10を利用しているユーザのプロファイル情報を取得する。
【0049】
次いで、評価付け項目判別手段22は、該プロファイル情報とコンテキスト情報を用いて、ユーザ行動ログ格納手段24にある情報(ユーザー行動ログ及びその統計情報)に基づき評価付け項目を判別する。具体的な処理については後述する。
【0050】
ユーザモード1評価付け手段231は、ユーザ行動ログ格納手段24の所定の情報に関し、「エリア」について評価付けを行う機能を有する。
【0051】
ユーザモード2評価付け手段232は、ユーザ行動ログ格納手段24の所定の情報に関し、「ジャンル」について評価付けを行う機能を有する。
【0052】
ユーザモード3評価付け手段233は、ユーザ行動ログ格納手段24の所定の情報に関し、「推薦方式」について評価付けを行う機能を有する。
【0053】
本実施の形態においては、ユーザモード3つとしたが、これに限定されず、また、カテゴリは上記3つに限らず、例えば時間、曜日等、任意に設定できるものとする。
【0054】
(第1の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態による情報推薦システム100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
【0055】
なお、本実施の形態では、評価付け項目判別手段22における判別基準として、情報評価付け手段21から受け取ったコンテキスト情報における、尤度にもとづく例を記す。本発明では、尤度として平均情報量を用いるが、これに限定はされない。
【0056】
図2を参照すると、図2は本実施の形態による情報推薦システム100の動作を示すフローチャートである。
【0057】
まず、端末10の端末情報要求手段11が、情報推薦サーバ20に対し、情報要求及びコンテキスト情報を送信する(ステップS201)。
【0058】
該情報要求及びコンテキスト情報は、情報推薦サーバ20の情報評価付け手段21が受け取り、情報評価付け手段21は、受け取った情報要求及びコンテキスト情報を評価付け項目判別手段22に送り、最初の評価付け項目の判別を依頼する。(ステップS202)。
【0059】
なお、ここでは、情報要求は、レストランについての情報要求であったとする。
【0060】
次いで、評価付け項目判別手段22は、コンテキスト情報に含まれる端末10の端末識別情報を用いて、プロファイル情報格納手段25から端末10を利用しているユーザのプロファイル情報を取得する(ステップS203)。
【0061】
次いで、評価付け項目判別手段22は、該プロファイル情報とコンテキスト情報を用いて、ユーザ行動ログ格納手段24にある情報(ユーザー行動ログ及びその統計情報)に基づき、最初の評価付け項目を判別する(ステップS204)。
【0062】
なお、評価付け項目とは、ユーザモード1評価付け手段231、ユーザモード2評価付け手段232、ユーザモード3評価付け手段233、で評価付けされる項目であり、本実施の形態においては、「エリア」、「ジャンル」、「推薦方式」を意味する。
【0063】
本実施の形態では、各評価付け項目について、平均情報量を以下のように算出し、この結果に基づいて評価付けを実施する評価付け項目を判別する。
【0064】
【数1】

【0065】
ここで、各評価付け項目の平均情報量は以下であったとする。
エリア: 銀座(70%)、渋谷(10%)、六本木(20%)=>1.157
ジャンル: 安い店(40%)、居酒屋(30%)、カフェ(30%)=>1.571
推薦方式: 人気ランキング(50%)、コンテンツベース(30%)、協調フィルタ(10%)=>1.428
【0066】
この場合、評価付け項目判別手段22は、「エリア」、「ジャンル」、「推薦方式」の中から、最も平均情報量の小さい「エリア」をフィルタリング項目と判別する。
【0067】
ここで、本実施の形態においては、最初に評価付け項目判別手段22によって最初に判別された評価付け項目についてはフィルタリングを行い、以後判別された評価付け項目についてはスコアリングを行うものとする。
【0068】
従って、評価付け項目判別手段22は、「エリア」によるフィルタリングを行うことを情報評価付け手段21に伝達し、情報評価付け手段21は、該伝達を受けて、ユーザモード1評価付け手段231に対して、フィルタリングを依頼する(ステップS205)。
【0069】
次いで、ユーザモード1評価付け手段231は、最も尤度の高いエリアである銀座でユーザ行動ログ格納手段24の情報をフィルタリングし、フィルタリング結果を情報評価付け手段21に伝達する(ステップS206)。
【0070】
次いで、情報評価付け手段21は、該フィルタリング結果を受け取ると共に、評価付け項目判別手段22に、2番目の評価付け項目の判別を依頼する(ステップS207)。
【0071】
評価付け項目判別手段22は、ユーザ行動ログ格納手段24に対して、銀座のレストランにおけるユーザ行動ログのデータを解析し、「ジャンル」と「推薦方式」それぞれの平均情報量を算出し、平均情報量が少ない方を、次の評価付け項目と判別する(ステップS208)。
【0072】
すなわち、評価付け項目判別手段22は、最初の評価付け項目で尤度に基づきフィルタリングされた情報に関するユーザ行動ログを用いて、「ジャンル」と「推薦方式」の平均情報量を算出する。
【0073】
ここで、算出した平均情報量は以下であったとする。
ジャンル: 安い店(10%)、居酒屋(30%)、カフェ(60%)=>1.295
推薦方式: 人気ランキング(50%)、コンテンツベース(40%)、協調フィルタ(10%)=>1.361
【0074】
この場合、「ジャンル」の方が平均情報量が小さいため、評価付け項目判別手段22は、「推薦方式」よりも平均情報量の小さい「ジャンル」に偏りがあると判断し、次はジャンルによるスコアリングをすることを情報評価付け手段21に伝達し、情報評価付け手段21は、該伝達を受けて、ユーザモード1評価付け手段231が行ったフィルタリング結果を元に、「ジャンル」についてスコアリングを行うことを、ユーザモード2評価付け手段232に依頼する(ステップS209)。
【0075】
次いで、ユーザモード2評価付け手段232は、該フィルタリング結果について、「安い店:居酒屋:カフェ=1:3:6」の重みでスコアリングし、スコアリング結果を情報評価付け手段21に返す(ステップS210)。
【0076】
情報評価付け手段21は、スコアリング結果を受け取ると、次いで、ユーザモード3評価付け手段233に対し、ユーザモード1評価付手段231、ユーザモード2評価付け手段232の結果を元に、スコアリングすること依頼する(ステップS211)。
【0077】
具体的には、情報評価付け手段21は、ユーザモード3評価付け手段233に対して、銀座のレストランに対して、安い店(10%)、居酒屋(30%)、カフェ(60%)の割合で重みを加重した時の推薦方式のスコアリングを依頼する。
【0078】
ユーザモード3評価付け手段233は、該依頼に係るコンテキストセットにおけるユーザ行動ログ格納手段24の統計情報に基づき、以下のスコアリング結果を得る(ステップS212)。
推薦方式:人気ランキング(45%)、コンテンツベース(50%)、協調フィルタ(5%)
【0079】
そして、ユーザモード3評価付け手段233は、該スコアリング結果を情報評価付け手段21へ伝達し、情報評価付け手段21は、該スコアリング結果を端末10へ送信する(ステップS213)。この時、スコアリング結果に含まれる情報の数(レストランの数)は、例えば最終的な評価の高い情報上位5件等と限定して端末10へ送信しても良い。
【0080】
以上より、端末10は、「エリア:銀座(100%)、渋谷(0%)、六本木(0%)<=>フィルタリング」、「ジャンル:安い店(10%)、居酒屋(30%)、カフェ(60%)<=>スコアリング」、「推薦方式:人気ランキング(45%)、コンテンツベース(50%)、協調フィルタ(5%)<=>スコアリング」によってフィルタリング及びスコアリングされたお薦めのレストラン情報を得ることができる。
【0081】
なお、本実施の形態ではサービスドメインとしてレストラン推薦1つについて記述したが、2つ以上のサービスドメインにまたがった推薦をする時に、プロファイル情報やコンテキスト情報だけではなく、サービスドメインによってフィルタリング項目が異なっても良い。
【0082】
(第1の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、各コンテキストにおいて、ユーザの各コンテキストにおける行動ログの結果から、それに合わせたフィルタリング項目を定めることができる。
【0083】
これにより、提供者やシステム管理者は、サービスにおける事前の前提知識を必要としなくなり、また、またユーザ行動のトレンドが変化した場合においてもそれに追随したフィルタリング項目の選択が可能となる。
【0084】
なお、既存の技術に評価付け項目判別手段22を加えた最小限の構成としても、本願発明の課題を解決することができる。
【0085】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0086】
第1の実施の形態においては、フィルタリング項目数は1つと設定した。すなわち、すなわち、第1の実施の形態においては、最初に判別された評価付け項目をフィルタリング項目とし、以後に判別された評価付け項目はスコアリングを行うこととした。
【0087】
これに対し、本実施の形態では、評価付け項目判別手段22が、各カテゴリの尤度によってフィルタリング項目数を可変とする。すなわち、本実施の形態においては、尤度に基づいてフィルタリング項目数を制御する。
【0088】
本実施の形態では、評価付け項目判別手段22は、最初の評価付け項目の判別において、全ての評価付け項目の平均情報量が所定の閾値より大きい場合、フィルタリング項目数をゼロとする。従って、この場合は、最初に判別された評価付け項目から最後の評価付け項目まですべてスコアリングを行う。
【0089】
また、平均情報量が所定の閾値より小さい評価付け項目が複数あった場合、複数の項目をフィルタリング項目としても良い。
【0090】
(第2の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、ユーザ行動ログ及びその統計情報の変化に応じて、フィルタリング項目数を自動的に変更することができ、これにより、より最適な情報推薦ができ、かつトレンドの変化に自動的に対応できる。
【0091】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0092】
第2の実施の形態では、尤度に基づいてフィルタリング項目数を制御したが、本実施の形態では、全体の計算時間に対する要件によってフィルタリング項目数を制御する。すなわち、予め設定された全体の計算時間要件を満たすように、フィルタリング項目数を決定する。
【0093】
なお、評価付けについては、第1の実施の形態同様、平均情報量に基づくものとする。ただしこれに限定はされない。
【0094】
具体的には、評価付け項目判別手段22は、最初の評価付け項目の判別において、フィルタリング項目として選択された評価付け項目によってフィルタリングを行った場合に残る情報数を算出し、次いで、他の各評価付け項目で該情報数についてスコアリングを行った場合の推定計算時間を算出する。
【0095】
そして、評価付け項目判別手段22は、該推定計算時間が予め設定した閾値以上である場合は、2番目に選択される評価付け項目をフィルタリング項目とする。
【0096】
そして、2番目の評価付け項目の判別において、同様の処理を行い、3番目に探索される評価付け項目をフィルタリング項目とするか否かを決定する。
【0097】
(第3の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、第1の実施の形態に比べ、計算時間の要件を守りつつフィルタリング項目数を可変にすることができる。
【0098】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0099】
第1の実施の形態では、平均情報量が最小の評価付け項目をフィルタリング項目としたが、本実施の形態では、評価付け項目判別手段22が、(評価付け項目)×(プロファイル情報、コンテキスト情報)間のクラメールの連関係数の大きさに基づいてフィルタリング項目を選択する。
【0100】
(第4の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、プロファイル情報やコンテキスト情報の違いに依存度の高い評価付け項目を、フィルタリング項目とすることができる。
【0101】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0102】
第1の実施の形態では、平均情報量が最小の評価付け項目をフィルタリング項目としたが、本実施の形態では、評価付け項目判別手段22が、端末10から送信されたコンテキスト情報の内容が変化した時に、統計上好まれるものが最も大きく変化する評価付け項目を、フィルタリング項目として選択する。
【0103】
言い換えると、評価付け項目判別手段22は、端末10から送信されたコンテキスト情報の変化によるユーザの好みの推定値の変化に基づいて判別した評価付け項目を、フィルタリング項目とする。
【0104】
例えば、レストランの情報要求があった場合で、コンテキスト情報が「現在地」、「時間」を含んでいた場合を考える。
【0105】
第1の実施の形態では、ひとつ前の状態の「現在地」がどこであるかに関わらず、「時間」が20時に「現在地」が新宿の場合は、「ジャンル」がフィルタリング項目となっていた。統計上ユーザは「居酒屋」というジャンルでの食事を希望することが多いからである。
【0106】
しかしながら、同じ20時に新宿である場合でも、ひとつ前の状態の「現在地」が池袋であるか渋谷であるかによって、フィルタリングする項目が異なることがある。
【0107】
ここで、「現在地」が渋谷で「時間」が20時である場合は、「ジャンル」が 居酒屋以外にもカフェなど他の「ジャンル」も多く、一方、「現在地」が池袋で「時間」が20時である場合は、「ジャンル」がほとんどの場合
居酒屋である統計データがあるとする。
【0108】
渋谷から新宿に移動した場合は、その変化によってユーザが好む「ジャンル」の推定値が大きく変化し、池袋から新宿の場合はユーザが好む「ジャンル」はほとんど変化せず、居酒屋に関してはむしろ推定値は減少している場合もある。
【0109】
この場合、池袋から新宿へ移動したユーザに対しては、渋谷から新宿へ移動したユーザに比べて相対的に、居酒屋という「ジャンル」を目的とした移動ではなく、新宿という「店のエリア」を目的にしている可能性が高く、「ジャンル」よりも「店のエリア」でフィルタリングした方が良いことがあり、それを学習データから取得する統計量に基づいて判断する。
【0110】
なお、上記説明は「現在地」の変化による説明をしたが、「時間」など他のコンテキストの変化でも同様のことが言える。
【0111】
例えば、平日の16時(仕事中)から18時(プライベート)の違いと、土日の16時(プライベート)から18時(プライベート)では違いがある。
【0112】
18時の状態では平日も土日祝でも「ジャンル」の好みが変わらないとしても、平日の方がひとつ前の状態の16時との変化が大きいため、「ジャンル」でフィルタするべき可能性が土日祝よりも高い。
【0113】
(第5の実施の形態による効果)
本実施の形態によれば、端末10から送信されたコンテキスト情報の変化によるユーザの好みの推定値の変化に基づいて判別した評価付け項目を、フィルタリング項目とすることができる。
【0114】
次に、本発明の情報推薦サーバ20のハードウェア構成例について、図3を参照して説明する。図3は、情報推薦サーバ20のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0115】
図3を参照すると、情報推薦サーバ20は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成であり、CPU(Central Processing Unit)801、RAM(Random Access Memory)等のメモリからなる、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部802、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部803、入力装置805や出力装置806及び記憶装置807と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部804、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス808を備えている。記憶装置807は、例えば、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置等で実現される。
【0116】
本発明の情報推薦サーバ20の情報評価付け手段21、評価付け項目判別手段22、ユーザモード1評価付け手段231、ユーザモード2評価付け手段232、ユーザモード3評価付け手段233は、プログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、その機能を提供するプログラムを、記憶装置807に格納し、そのプログラムを主記憶部802にロードしてCPU801で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
【0117】
なお、前述した端末10も、上記のようなハードウェア構成を有し、該端末10が有する各機能をハードウェア的又はソフトウェア的に実現する。
【0118】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0119】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0120】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0121】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施する時には、その複数の手順の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0122】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0123】
さらに、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これに限定されない。
【0124】
(付記1)
端末と、
前記端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバとを備え、
前記情報推薦サーバが、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別手段
を備えることを特徴とする情報推薦システム。
【0125】
(付記2)
前記端末が、
前記情報要求と共に、当該情報要求を行う時点における所定のコンテキスト情報を前記情報推薦サーバへ送信する情報要求手段を備え、
前記コンテキスト情報は少なくとも前記端末の端末識別情報を含み、
前記情報推薦サーバが、
ユーザのプロファイル情報を格納するユーザプロファイル情報格納手段を備え、
前記評価付け項目判別手段が、
前記端末識別情報を用いて、前記ユーザプロファイル情報格納手段から、所定の前記プロファイル情報を取得することを特徴とする付記1に記載の情報推薦システム。
【0126】
(付記3)
前記情報推薦サーバが、
前記学習データ及び前記学習データに基づく所定の統計情報を格納するユーザ行動ログ格納手段を備えることを特徴とする付記1又は付記2に記載の情報推薦システム。
【0127】
(付記4)
前記評価付け項目判別手段が、
複数の前記評価付け項目について平均情報量を算出し、前記平均情報量に基づいてフィルタリング項目を選択することを特徴とする付記1から付記3の何れか1項に記載の情報推薦システム。
【0128】
(付記5)
前記評価付け項目判別手段が、
前記平均情報量が最も小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、それ以外の評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記4に記載の情報推薦システム。
【0129】
(付記6)
前記評価付け項目判別手段が、
前記平均情報量が所定の閾値よりも小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、前記平均情報量が所定の閾値以上の前記評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記4に記載の情報推薦システム。
【0130】
(付記7)
前記評価付け項目判別手段が、
前記平均情報量の小さい順に、フィルタリング又はスコアリングを行う順番を決定することを特徴とする付記4から付記6の何れか1項に記載の情報推薦システム。
【0131】
(付記8)
前記評価付け項目判別手段が、
予め設定した計算時間に応じて、フィルタリングを行う項目数を決定することを特徴とする付記1から付記4の何れか1項に記載の情報推薦システム。
【0132】
(付記9)
前記評価付け項目判別手段が、
前記評価付け項目と、前記プロファイル情報及び前記コンテキスト情報間とのクラメールの連関係数の大きさに基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記1から付記3の何れか1項に記載の情報推薦システム。
【0133】
(付記10)
前記評価付け項目判別手段が、
提供する情報の種類に基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記1から付記3の何れか1項に記載の情報推薦システム。
【0134】
(付記11)
前記評価付け項目判別手段が、
前記コンテキスト情報の変化によるユーザの好みの推定値の変化に基づいて判別した評価付け項目を、フィルタリング項目として選択することを特徴とする付記1から付記3の何れか1項に記載の情報推薦システム。
【0135】
(付記12)
端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバであって、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別手段
を備えることを特徴とする情報推薦サーバ。
【0136】
(付記13)
ユーザのプロファイル情報を格納するユーザプロファイル情報格納手段を備え、
前記評価付け項目判別手段が、
前記端末からの前記情報要求と共に送信される当該情報要求を行う時点における所定のコンテキスト情報に含まれる端末識別情報を用いて、前記ユーザプロファイル情報格納手段から、所定の前記プロファイル情報を取得することを特徴とする付記12に記載の情報推薦サーバ。
【0137】
(付記14)
前記学習データ及び前記学習データに基づく所定の統計情報を格納するユーザ行動ログ格納手段を備えることを特徴とする付記12又は付記13に記載の情報推薦サーバ。
【0138】
(付記15)
前記評価付け項目判別手段が、
複数の前記評価付け項目について平均情報量を算出し、前記平均情報量に基づいてフィルタリング項目を選択することを特徴とする付記12から付記14の何れか1項に記載の情報推薦サーバ。
【0139】
(付記16)
前記評価付け項目判別手段が、
前記平均情報量が最も小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、それ以外の評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記15に記載の情報推薦サーバ。
【0140】
(付記17)
前記評価付け項目判別手段が、
前記平均情報量が所定の閾値よりも小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、前記平均情報量が所定の閾値以上の前記評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記15に記載の情報推薦サーバ。
【0141】
(付記18)
前記評価付け項目判別手段が、
前記平均情報量の小さい順に、フィルタリング又はスコアリングを行う順番を決定することを特徴とする付記15から付記17の何れか1項に記載の情報推薦サーバ。
【0142】
(付記19)
前記評価付け項目判別手段が、
予め設定した計算時間に応じて、フィルタリングを行う項目数を決定することを特徴とする付記12から付記15の何れか1項に記載の情報推薦サーバ。
【0143】
(付記20)
前記評価付け項目判別手段が、
前記評価付け項目と、前記プロファイル情報及び前記コンテキスト情報間とのクラメールの連関係数の大きさに基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記12から付記14の何れか1項に記載の情報推薦サーバ。
【0144】
(付記21)
前記評価付け項目判別手段が、
提供する情報の種類に基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記12から付記14の何れか1項に記載の情報推薦サーバ。
【0145】
(付記22)
前記評価付け項目判別手段が、
前記コンテキスト情報の変化によるユーザの好みの推定値の変化に基づいて判別した評価付け項目を、フィルタリング項目として選択することを特徴とする付記12から付記14の何れか1項に記載の情報推薦サーバ。
【0146】
(付記23)
端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバの情報推薦方法であって、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別ステップ
を有することを特徴とする情報推薦方法。
【0147】
(付記24)
ユーザのプロファイル情報を格納するユーザプロファイル情報格納ステップを有し、
前記評価付け項目判別ステップで、
前記端末からの前記情報要求と共に送信される当該情報要求を行う時点における所定のコンテキスト情報に含まれる端末識別情報を用いて、前記ユーザプロファイル情報格納ステップから、所定の前記プロファイル情報を取得することを特徴とする付記23に記載の情報推薦方法。
【0148】
(付記25)
前記学習データ及び前記学習データに基づく所定の統計情報を格納するユーザ行動ログ格納ステップを有することを特徴とする付記23又は付記24に記載の情報推薦方法。
【0149】
(付記26)
前記評価付け項目判別ステップで、
複数の前記評価付け項目について平均情報量を算出し、前記平均情報量に基づいてフィルタリング項目を選択することを特徴とする付記23から付記25の何れか1項に記載の情報推薦方法。
【0150】
(付記27)
前記評価付け項目判別ステップで、
前記平均情報量が最も小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、それ以外の評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記26に記載の情報推薦方法。
【0151】
(付記28)
前記評価付け項目判別ステップで、
前記平均情報量が所定の閾値よりも小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、前記平均情報量が所定の閾値以上の前記評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記26に記載の情報推薦方法。
【0152】
(付記29)
前記評価付け項目判別ステップで、
前記平均情報量の小さい順に、フィルタリング又はスコアリングを行う順番を決定することを特徴とする付記26から付記28の何れか1項に記載の情報推薦方法。
【0153】
(付記30)
前記評価付け項目判別ステップで、
予め設定した計算時間に応じて、フィルタリングを行う項目数を決定することを特徴とする付記23から付記26の何れか1項に記載の情報推薦方法。
【0154】
(付記31)
前記評価付け項目判別ステップで、
前記評価付け項目と、前記プロファイル情報及び前記コンテキスト情報間とのクラメールの連関係数の大きさに基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記23から付記25の何れか1項に記載の情報推薦方法。
【0155】
(付記32)
前記評価付け項目判別ステップで、
提供する情報の種類に基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記23から付記25の何れか1項に記載の情報推薦方法。
【0156】
(付記33)
前記評価付け項目判別ステップで、
前記コンテキスト情報の変化によるユーザの好みの推定値の変化に基づいて判別した評価付け項目を、フィルタリング項目として選択することを特徴とする付記23から付記25の何れか1項に記載の情報推薦方法。
【0157】
(付記34)
端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバとして機能するコンピュータ上で動作する情報推薦プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別処理
を実行させることを特徴とする情報推薦プログラム。
【0158】
(付記35)
前記コンピュータに、
ユーザのプロファイル情報を格納するユーザプロファイル情報格納処理を実行させ、
前記評価付け項目判別処理で、
前記端末からの前記情報要求と共に送信される当該情報要求を行う時点における所定のコンテキスト情報に含まれる端末識別情報を用いて、前記ユーザプロファイル情報格納処理から、所定の前記プロファイル情報を取得することを特徴とする付記34に記載の情報推薦プログラム。
【0159】
(付記36)
前記コンピュータに、
前記学習データ及び前記学習データに基づく所定の統計情報を格納するユーザ行動ログ格納処理を実行させることを特徴とする付記34又は付記35に記載の情報推薦プログラム。
【0160】
(付記37)
前記評価付け項目判別処理で、
複数の前記評価付け項目について平均情報量を算出し、前記平均情報量に基づいてフィルタリング項目を選択することを特徴とする付記34から付記36の何れか1項に記載の情報推薦プログラム。
【0161】
(付記38)
前記評価付け項目判別処理で、
前記平均情報量が最も小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、それ以外の評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記37に記載の情報推薦プログラム。
【0162】
(付記39)
前記評価付け項目判別処理で、
前記平均情報量が所定の閾値よりも小さい前記評価付け項目をフィルタリング項目と判別し、前記平均情報量が所定の閾値以上の前記評価付け項目をスコアリング項目と判別することを特徴とする付記37に記載の情報推薦プログラム。
【0163】
(付記40)
前記評価付け項目判別処理で、
前記平均情報量の小さい順に、フィルタリング又はスコアリングを行う順番を決定することを特徴とする付記37から付記39の何れか1項に記載の情報推薦プログラム。
【0164】
(付記41)
前記評価付け項目判別処理で、
予め設定した計算時間に応じて、フィルタリングを行う項目数を決定することを特徴とする付記34から付記37の何れか1項に記載の情報推薦プログラム。
【0165】
(付記42)
前記評価付け項目判別処理で、
前記評価付け項目と、前記プロファイル情報及び前記コンテキスト情報間とのクラメールの連関係数の大きさに基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記34から付記36の何れか1項に記載の情報推薦プログラム。
【0166】
(付記43)
前記評価付け項目判別処理で、
提供する情報の種類に基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする付記34から付記36の何れか1項に記載の情報推薦プログラム。
【0167】
(付記44)
前記評価付け項目判別処理で、
前記コンテキスト情報の変化によるユーザの好みの推定値の変化に基づいて判別した評価付け項目を、フィルタリング項目として選択することを特徴とする付記34から付記36の何れか1項に記載の情報推薦プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0168】
本発明は、ユーザの特徴やユーザの状況に応じて情報を提示する情報推薦・情報検索の分野に適用できる。
【符号の説明】
【0169】
100:情報推薦システム
10:端末
11:情報要求手段
20:情報推薦サーバ
21:情報評価付け手段
22:評価付け項目判別手段
231:ユーザモード1評価付け手段
232:ユーザモード2評価付け手段
233:ユーザモード3評価付け手段
24:ユーザ行動ログ格納手段
25:プロファイル情報格納手段
801:CPU
802:主記憶部
803:通信部
804:入出力インタフェース部
805:入力装置
806:出力装置
807:記憶装置
808:システムバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末と、
前記端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバとを備え、
前記情報推薦サーバが、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別手段
を備えることを特徴とする情報推薦システム。
【請求項2】
前記端末が、
前記情報要求と共に、当該情報要求を行う時点における所定のコンテキスト情報を前記情報推薦サーバへ送信する情報要求手段を備え、
前記コンテキスト情報は少なくとも前記端末の端末識別情報を含み、
前記情報推薦サーバが、
ユーザのプロファイル情報を格納するユーザプロファイル情報格納手段を備え、
前記評価付け項目判別手段が、
前記端末識別情報を用いて、前記ユーザプロファイル情報格納手段から、所定の前記プロファイル情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報推薦システム。
【請求項3】
前記評価付け項目判別手段が、
複数の前記評価付け項目について平均情報量を算出し、前記平均情報量に基づいてフィルタリング項目を選択することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報推薦システム。
【請求項4】
前記評価付け項目判別手段が、
予め設定した計算時間に応じて、フィルタリングを行う項目数を決定することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の情報推薦システム。
【請求項5】
前記評価付け項目判別手段が、
前記評価付け項目と、前記プロファイル情報及び前記コンテキスト情報間とのクラメールの連関係数の大きさに基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報推薦システム。
【請求項6】
前記評価付け項目判別手段が、
提供する情報の種類に基づいて、フィルタリング項目を選択することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報推薦システム。
【請求項7】
前記評価付け項目判別手段が、
前記コンテキスト情報の変化によるユーザの好みの推定値の変化に基づいて判別した評価付け項目を、フィルタリング項目として選択することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報推薦システム。
【請求項8】
端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバであって、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別手段
を備えることを特徴とする情報推薦サーバ。
【請求項9】
端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバの情報推薦方法であって、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別ステップ
を有することを特徴とする情報推薦方法。
【請求項10】
端末からの所定の情報要求に対し、ユーザの過去の行動履歴からなる学習データに基づいて所定の情報を前記端末に提供する情報推薦サーバとして機能するコンピュータ上で動作する情報推薦プログラムであって、
前記コンピュータに、
前記端末のユーザのプロファイル情報と、前記情報要求があった時点における前記端末の所定のコンテキスト情報を用いて、予め設定された評価付け項目の中からユーザに提示する情報の候補をフィルタリング又はスコアリングする項目を選択する評価付け項目判別処理
を実行させることを特徴とする情報推薦プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−173781(P2012−173781A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32173(P2011−32173)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】