説明

情報提供サーバ

【課題】SNSのコミュニケーション機能を利用して、効果的に音楽の再生・検索を行う。
【解決手段】情報提供サーバ1は、コミュニティ型のWebサイトの会員であるユーザAが、利用者端末2を介して上記Webサイトに登録した、所定の音楽に対するお薦め情報を記憶する手段と、上記所定の音楽に対して登録されたコミュニケーション情報の配信先となるユーザBを、Webサイトの会員の個人属性情報、ユーザA及びBが所属するグループ情報、前記ユーザAの選択など基づいて、上記Webサイトの会員の中から決定する手段と、ユーザBの再生可能な音楽の属性情報一覧である音楽リストを作成するときには、上記所定の音楽の属性情報にユーザAが登録したお薦め情報を追記して音楽リストを作成する手段と、予め定めた送信条件が成立した場合には、作成された音楽リストの一部または全部をユーザBが音楽を再生する利用者端末2に送信する手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介して、端末装置に情報を提供する情報提供サーバに関し、特に、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNSという)を利用して情報を提供する情報提供サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、コミュニティ型のWebサイトとしてSNSがよく利用されている。SNSでは、会員登録したユーザ同士のコミュニケーションを促進する手段や場を提供している(例えば、特許文献1、2参照)。例えば、当該ユーザが参加するコミュニティの他のメンバの登録情報(写真、日記、コメントなど)を閲覧することができたり、また、自分と関連する他のユーザが登録した情報についてコメントを追加することができたりして交流を図ることができるようになっている。
【0003】
また、昨今、光ディスクやハードディスクなどの記録媒体が大容量となったことから、記録媒体に格納させた大量の音楽コンテンツを再生する音楽再生装置が提供されている。このような音楽再生装置では、ユーザ自身が大量の音楽コンテンツの中から自分の聞きたい音楽を選択し、再生を行っている。例えば、ジャンルやアーティスト名などのキーワードを検索して所望の音楽コンテンツを再生したり、過去の再生履歴から所望の音楽コンテンツを再生したりする方法がある(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2003−202803号公報
【特許文献2】特開2006−23876号公報
【特許文献3】特開2003−173350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した方法とは別に、趣味嗜好が似た他人の提供情報を利用して、所望の音楽コンテンツを再生するのも一案として考えられる。例えば、上述したSNSを利用すれば、趣味や嗜好の似た会員とコミュニケーションができるので、会員の推薦する音楽情報を基に音楽を再生することも可能である。
【0006】
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、その課題の一例としては、SNSのコミュニケーション機能を利用して、効果的に音楽の再生・検索を行うことができる情報提供サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を達成するため、請求項1記載の発明は、コミュニティ型のWebサイトと連携して、通信ネットワークに接続された端末装置に音楽の属性情報を提供する情報提供サーバであって、前記コミュニティ型のWebサイトの会員である第1のユーザが、前記端末装置を介して前記Webサイトに登録した、所定の音楽に対するコミュニケーション情報を記憶するコミュニケーション情報記憶手段と、前記所定の音楽に対して登録されたコミュニケーション情報の配信先となる第2のユーザを、前記Webサイトの会員の個人属性情報、前記第1のユーザが所属するグループ情報、及び前記第1のユーザの選択のうち、少なくとも一以上に基づいて、前記Webサイトの会員の中から決定する配信先決定手段と、前記第2のユーザの再生可能な音楽の属性情報一覧である音楽リストを作成するときには、前記所定の音楽の属性情報に前記第1のユーザが登録したコミュニケーション情報を追記して音楽リストを作成する音楽リスト作成手段と、予め定めた送信条件が成立した場合には、前記音楽リスト作成手段により作成された音楽リストの一部または全部を前記第2のユーザが音楽を再生する端末装置に送信する音楽リスト送信手段と、を有することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0009】
<音楽情報提供システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システム10の概略構成図である。音楽情報提供システム10は、SNSの会員であるユーザ(以下、ユーザと称するときはSNSの会員を示す)の利用者端末2に音楽情報を提供する情報システムであり、概略、音楽情報を利用者端末2に配信する情報提供サーバ1、ユーザが音楽コンテンツを再生する利用者端末2、音楽の属性情報を情報提供サーバ1に提供する外部機関3、ユーザの個人属性情報やユーザが登録した音楽属性情報を情報提供サーバ1に提供するSNSサーバ4、及び情報提供サーバ1及びSNSサーバ4と利用者端末2を相互に通信可能とする、例えば、インターネット網などの通信ネットワーク5を備える構成である。
【0010】
ここで、本実施の形態における音楽情報とは、音楽コンテンツ、及び音楽の属性情報(以下、音楽属性情報という)を含む情報を意味し、本実施の形態では、情報提供サーバ1が音楽コンテンツ及び音楽属性情報を一元的に管理しており、ユーザが利用者端末2で音楽コンテンツを再生する場合には、情報提供サーバ1から所望の音楽コンテンツをストリーミングして再生する形態を一例として挙げて説明する。勿論、後述するように、各利用者端末2が自装置内に音楽コンテンツを記憶し、自装置内に記憶された音楽コンテンツを再生する形態であってもよい。なお、本実施の形態においては、音楽属性情報をタグ情報とも称する。
【0011】
情報提供サーバ1は、図1に示すように、一般タグ情報反映部101、ユーザタグ情報反映部102、音楽タグ情報データベース(以下、音楽タグ情報DBという)103、SNS属性情報反映部104、SNS属性情報データベース(以下、SNS属性情報DBという)105、音楽リスト作成部106、音楽リストデータベース(以下、音楽リストDBという)107、通信部108、指示判断部109、画面作成部110、音楽検索部111、音楽取得部112、及び音楽データベース(以下、音楽DBという)113を具備する構成である。
【0012】
一般タグ情報反映部101は、外部機関3から提供される一般タグ情報31を音楽タグ情報DB103に随時反映するようになっている。ここで、外部機関3とは、一つには、音楽の楽曲に関する属性情報(曲名、アーティスト名、制作年度など)を提供する機関(外部機関3Aという)をいい、具体的には、音楽レコード会社やCDDB(Compact Disc DataBase)などが想定される。また、もう一つには、私的な音楽お薦め情報を提供する企業(外部機関3Bという)であり、具体的には、ラジオ局などが想定される。すなわち、一般タグ情報31には、外部機関3Aが提供する一般タグ情報Aと、外部機関3Bが提供する一般タグ情報Bと、が存在し、一般タグ情報反映部101は、一般タグ情報A及び一般タグ情報Bを音楽タグ情報DB103に反映するようになっている。
【0013】
ここで、一般タグ情報Aは、図2に示すように、音楽コンテンツを一意に識別可能な音楽ID、曲名、アーティスト、アルバム、ジャンルなどの音楽属性情報を備えており、一般タグ情報Bは、音楽ID、タグ作成者情報、配信対象情報などの音楽属性情報を備えている。一般タグ情報Bにおけるタグ作成者情報は、タグ情報(音楽属性情報)を作成した者を一意に識別可能なタグ作成者ID及びタグ作成者名から構成され、具体的には、上述した音楽お薦め情報を提供する企業に関する情報となっている。また、配信対象情報は、音楽お薦め情報を配信する配信対象に関する情報であり、配信対象グループ、配信対象地域、タグ内容(お薦めの内容やレベルなどを示すお薦めに関する詳細情報)などから構成される。なお、外部機関3Bから提供されたこの音楽お薦め情報は、情報提供サーバ1の後述する仕組みを利用して、配信対象となる所望のユーザや所望の地域のユーザに配信されるようになっている。
【0014】
ユーザタグ情報反映部102は、SNSシステムを管理するSNSサーバ4から提供されるユーザタグ情報を音楽タグ情報DB103に随時反映するようになっている。ここで、SNSサーバ4は、SNSの会員であるユーザに関する種々の情報(以下、SNS管理情報41という)を一元的に管理しているので、ユーザタグ情報反映部102は、SNSサーバ4のSNS管理情報41の中からユーザタグ情報を取得して、音楽タグ情報DB103に反映するようになっている。
【0015】
ユーザタグ情報は、ユーザがSNSのコミュニケーション機能を利用してSNSサーバ4に登録したコミュニケーション情報の一つである。具体的には、ユーザタグ情報は音楽お薦め情報であり、そのデータ構成は、図2に示すように、一般タグ情報Bと同一である。すなわち、ユーザタグ情報は、音楽ID、タグ作成者情報、配信対象情報などの情報を備えている。タグ作成者情報は、タグ作成者ID及びタグ作成者名から構成され、具体的には、音楽お薦め情報を登録したユーザに関する情報である。また、配信対象情報は、音楽お薦め情報を配信する配信対象に関する情報であり、配信対象グループ、配信対象地域、タグ内容(お薦めの内容やレベルなどを示すお薦めに関する詳細情報)などから構成され、具体的には、ユーザ(タグ作成者)が配信したい相手や地域が記されている。なお、SNSの会員であるユーザが登録した音楽お薦め情報は、情報提供サーバ1の後述する仕組みを利用して、配信対象となる所望のユーザや所望の地域のユーザに配信されるようになっている。
【0016】
音楽タグ情報DB103には、上述した一般タグ情報A、一般タグ情報B、及びユーザタグ情報を記憶管理するデータベースである。
【0017】
SNS属性情報反映部104は、SNSサーバ4から提供されるSNS属性情報をSNS属性情報DB105に随時反映するようになっている。すなわち、SNS属性情報反映部104は、SNSサーバ4のSNS管理情報41の中からSNS属性情報を取得して、SNS属性情報DB105に反映するようになっている。
【0018】
ここで、SNS属性情報は、図2に示すように、ユーザを一意に識別可能な利用者ID、ユーザの個人属性情報(利用者名、プロフィール、住所情報など)、ユーザがSNSにおいて所属しているグループを示す所属グループ情報などのユーザの個人情報を備えている。
【0019】
なお、本実施の形態においては、一般タグ情報Bにおけるタグ作成者ID、ユーザタグ情報におけるタグ作成者ID、及びSNS属性情報の利用者IDは、同一のコード体系のもとの識別情報となっているので、例えば、SNSのユーザがユーザタグ情報を作成した場合には、ユーザの利用者IDがそのままタグ作成者IDとなる。
【0020】
SNS属性情報DB105は、上述したSNS属性情報を記憶管理するデータベースである。
【0021】
音楽リスト作成部106は、適宜、音楽タグ情報DB103、及びSNS属性情報DB105を参照して、ユーザごとの音楽リストを作成するようになっている。詳しくは、音楽リスト作成部106は、ユーザが情報提供サーバ1上に保持している音楽コンテンツ(あるいは情報提供サーバ1上で利用可能な音楽コンテンツ)に対して音楽属性情報の一覧(以下、音楽リスト情報という)を作成するものであり、一般タグ情報B及びユーザタグ情報の配信条件(配信対象情報)に合致する場合には、一般タグ情報Aに、企業の音楽お薦め情報である一般タグ情報B及びユーザの音楽お薦め情報であるユーザタグ情報をマージして、ユーザごとの音楽リスト情報を作成するようになっている。
【0022】
従って、音楽リスト情報は、図3に示すように、利用者IDごとの音楽IDと音楽属性情報の組合せ一覧リストであり、音楽属性情報は、一般タグ情報A、一般タグ情報B、及びユーザタグ情報から構成されている。すなわち、音楽リスト情報は、利用者ID及び音楽IDごとに、一般タグ情報A、一般タグ情報B、及びユーザタグ情報を備えるデータ構成である。なお、一般タグ情報B及びユーザタグ情報は、複数の推薦者(タグ作成者)が存在し得るので、1つの音楽IDに対して、複数の一般タグ情報Bや複数のユーザタグ情報を備えることが可能である。
【0023】
音楽リストDB107は、音楽リスト作成部106が作成した音楽リストを記憶管理するデータベースである。
【0024】
ここで、図4を用いて、音楽リストの作成について具体的に説明する。
【0025】
例えば、前提として、一般タグ情報Aとして、音楽IDが「M0001」、曲名が「music1」、アーティストが「アーティスト1」の一般タグ情報Ad11、音楽IDが「M0002」、曲名が「music2」、アーティストが「アーティスト2」の一般タグ情報Ad12が存在し、SNS属性情報として、利用者IDが「U0002」、利用者名が「USER0002」、所属グループ情報が「groupA」であるSNS属性情報d15、利用者IDが「U0003」、利用者名が「USER0003」、住所情報が「areaX」、所属グループ情報が「groupB」であるSNS属性情報d16が存在するとする。そして、このような状況において、一般タグ情報Bとして、音楽IDが「M0002」、タグ作成者IDが「R0010」、タグ作成者「RADIO0010」、配信対象地域が「areaX」、タグ内容が「おすすめ」である一般タグ情報Bd13、及びユーザタグ情報として、音楽IDが「M0001」、タグ作成者IDが「U0001」、タグ作成者「USER0001」、配信対象グループが「groupA、groupB」、タグ内容が「おすすめ」であるユーザタグ情報d14が作成され、音楽タグ情報DB103に反映されるとする。すなわち、「RADIO0010」という外部機関が「areaX」という地域に住んでいるユーザに対して、「music2」という音楽を薦める音楽お薦め情報を配信し、また、「USER0001」というユーザが「groupA」及び「groupB」というグループに属するユーザに対して、「music1」という音楽を薦める音楽お薦め情報を配信する場合を考える。
【0026】
なお、ユーザタグ情報の配信対象情報は、タグ作成者が自ら指示することにより作成されてもよいし(例えば、配信対象を特定のグループとするほか、特定の個人としてもよい)、タグ作成者が特に指示しない場合には、タグ作成者のSNS属性情報に基づいて、自動的に配信対象情報が作成されるようにしてもよい(例えば、タグ作成者が所属するグループに対して配信するなど)。
【0027】
この場合には、ユーザ「USER0002」は、グループ「groupA」に属しているので、ユーザ「USER0002」の音楽「music1」の音楽属性情報d17には、一般タグ情報Aの内容だけでなく、ユーザ「USER0001」が作成したユーザタグ情報d14の内容が反映される。すなわち、ユーザ「USER0002」が音楽「music1」の音楽属性情報を見る場合には、曲名やアーティスト名などの情報に加えて、ユーザ「USER0001」が音楽「music1」をおすすめしているという音楽お薦め情報を見ることができる。
【0028】
また、ユーザ「USER0003」は、地域「areaX」に住んでいるので、ユーザ「USER0003」の音楽「music2」の音楽属性情報d18には、一般タグ情報Aの内容だけでなく、外部機関「RADIO0010」が作成した一般タグ情報Bd13の内容が反映される。すなわち、ユーザ「USER0003」が音楽「music2」の音楽属性情報を見る場合には、曲名やアーティスト名などの情報に加えて、外部機関「RADIO0010」が音楽「music2」をおすすめしている音楽お薦め情報を見ることができる。
【0029】
通信部108は、利用者端末2と通信ネットワーク5を介して、情報のやりとりを行うようになっている。
【0030】
指示判断部109は、利用者端末2から通信部108を介して受け取った入力指示を判断するようになっている。例えば、利用者端末2から音楽再生の指示を受けたときには、当該再生指示を音楽取得部112に出力し、また、利用者端末2から音楽検索の指示を受けたときには、当該検索指示を音楽検索部111に出力するようになっている。
【0031】
画面作成部110は、利用者端末2に表示する画面を作成するようになっており、例えば、音楽再生中の場合には、音楽再生を示す画面を作成し、また、音楽属性情報を表示する場合には、指示された音楽の音楽属性情報を一覧表示する画面を作成し、また、音楽検索を行う場合には、検索項目が表示された検索画面を作成するようになっている。
【0032】
音楽取得部112は、再生指示を受けた音楽コンテンツを音楽DB113から取得して、通信部108を介して利用者端末2に送信するようになっている。
【0033】
音楽DB113は、音楽コンテンツを記憶管理しているデータベースであり、本実施の形態においては、ユーザごとに利用可能な音楽コンテンツ(再生可能な音楽コンテンツ)を管理している。
【0034】
なお、上述した情報提供サーバ1は、少なくとも演算機能及び制御機能を備えた中央演算装置(CPU)、プログラムやデータを格納する機能を備えた主記憶装置(メモリ)を有する電子的な装置(コンピュータ)から構成されているものである。また、情報提供サーバ1は、主記憶装置の他、ハードディスクなどの補助記憶装置を具備していてもよい。このうち、一般タグ情報反映部101、ユーザタグ情報反映部102、SNS属性情報反映部104、音楽リスト作成部106、通信部108、指示判断部109、画面作成部110、音楽検索部111、及び音楽取得部112は、上記CPUによる演算制御機能を具体的に示したものであり、音楽タグ情報DB103、SNS属性情報DB105、音楽リストDB107及び音楽DB113は、上記主記憶装置及び補助記憶装置の機能を具体的に示したものである。さらに、情報提供サーバ1は、物理的に一つからなる装置のほか、複数の装置がネットワーク接続されたシステムの構成であってもよい。また、他の機能を有するサーバと一体化されていてもよい。例えば、SNSサーバ4と情報提供サーバ1が一体化されたサーバ構成であってもよい。
【0035】
利用者端末2は、ユーザが音楽コンテンツを再生する端末装置であり、情報提供サーバ1及びSNSサーバ4と通信ネットワーク5を介して相互に通信可能となっている。利用者端末2は、具体的には、PC(パーソナルコンピュータ)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話端末、車両に搭載されたカーナビゲーションシステムなどが想定されるが、音楽再生機能及び通信機能を具備する装置であれば特に限定されない。なお、携帯電話端末やカーナビゲーションシステムなど移動可能な利用者端末2の場合には、無線通信(例えば、MobileWiMaxなど)を介して利用者端末2は、情報提供サーバ1と通信可能となっている。
【0036】
<音楽情報提供システムの動作>
次に、図5〜図7を用いて、音楽情報提供システム10の動作について説明する。ここで、図5は、音楽リスト作成処理の流れを示すシーケンス図であり、図6は、音楽コンテンツ再生処理の流れを示すシーケンス図であり、図7は、音楽コンテンツ検索処理の流れを示すシーケンス図である。
【0037】
まず、図5を参照して、音楽リスト作成処理について説明する。
【0038】
ユーザは利用者端末2を用いて、SNSシステム上において、所定の音楽を薦める音楽お薦め情報をユーザタグ情報として作成し(ステップS10)、作成したユーザタグ情報をSNSサーバ4に登録指示する(ステップS20)。
【0039】
この結果、ユーザタグ情報はSNSサーバ4に登録されるとともに、SNSサーバ4に登録されたユーザタグ情報は、随時、情報提供サーバ1に反映されるので、情報提供サーバ1は、ユーザタグ情報反映部102を介して、ユーザタグ情報を受信する(ステップS40)。
【0040】
一方、外部機関3は一般タグ情報(一般タグ情報A、一般タグ情報B)を随時、情報提供サーバ1に送信するので(ステップS30)、情報提供サーバ1は、一般タグ情報反映部101を介して、一般タグ情報を受信する(ステップS40)。
【0041】
次いで、情報提供サーバ1は、一般タグ情報反映部101が受信した一般タグ情報を音楽タグ情報DB103に登録し、また、ユーザタグ情報反映部102が受信したユーザタグ情報を音楽タグ情報DB103に登録する(ステップS50)。
【0042】
次いで、情報提供サーバ1は、適宜、音楽タグ情報103及びSNS属性情報DB105を参照して、ユーザごとの音楽リストを作成し(図3及び図4参照)、音楽リストDB107に登録する(ステップS60)。
【0043】
次に、図6を参照して、音楽コンテンツ再生処理について説明する。
【0044】
ユーザは利用者端末2を用いて、所定の音楽に対する音楽再生指示を情報提供サーバ1に送信する(ステップS110)。
【0045】
情報提供サーバ1は、通信部108及び指示判断部109を介して、音楽再生指示を受信すると(ステップS120)、音楽取得部112が指示された音楽コンテンツを音楽DB113から取得するとともに、音楽検索部111が指示された音楽コンテンツの音楽リスト(音楽属性情報)を取得する(ステップS130)。
【0046】
次いで、情報提供サーバ1は、画面作成部110が音楽再生を示す画面(以下、再生画面という)を作成する(ステップS140)。
【0047】
次いで、情報提供サーバ1は、取得した音楽コンテンツ及び音楽リスト、並びに画再生画面を、通信部108を介して、利用者端末2に送信する(ステップS150)。
【0048】
利用者端末2は、情報提供サーバ1から音楽コンテンツ及び音楽リスト、並びに再生画面を受信すると(ステップS160)、利用者端末2に再生画面を表示しつつ、音楽を再生する(ステップS170)。図8(a)に音楽「music1」を利用者端末2で再生しているときの再生画面の一例を示す。
【0049】
なお、音楽再生中に、ユーザが音楽属性情報の表示指示をすると(ステップS180:YES)、利用者端末2は、受信した音楽リストに基づいて、再生している音楽の音楽属性情報を利用者端末2に表示する(ステップS180)。図8(b)に音楽「music1」の音楽属性情報を表示するときの表示画面の一例を示す。図8(b)に示すように、音楽を再生しているユーザは、当該音楽の一般的な音楽属性情報のほか、他のユーザの音楽お薦め情報を見ることができる。
【0050】
次に、図7を参照して、音楽コンテンツ検索処理について説明する。
【0051】
ユーザは利用者端末2を用いて、音楽検索画面を表示して(ステップS210)、検索条件を入力し、情報提供サーバ1に送信する(ステップS220)。図9(a)に音楽検索画面の一例を示す。なお、図9(a)に示す音楽検索画面は、アルバム「アルバム10」に含まれている曲の中でユーザ「USER0010」がお薦めの音楽を検索する検索条件を示している。
【0052】
情報提供サーバ1は、通信部108及び指示判断部109を介して、検索条件を受信すると(ステップS230)、音楽検索部111が音楽リストDB107の中から検索条件に合致する音楽の音楽リスト(音楽属性情報)を取得する(ステップS240)。
【0053】
次いで、情報提供サーバ1は、取得した音楽リストをもとに検索結果を示す画面(以下、検索結果画面という)を作成する(ステップS250)。
【0054】
次いで、情報提供サーバ1は、取得した音楽リスト、及び作成した検索結果画面を、通信部108を介して、利用者端末2に送信する(ステップS260)。
【0055】
利用者端末2は、情報提供サーバ1から音楽リスト、及び検索結果画面を受信すると(ステップS270)、利用者端末2に検索結果画面を表示する(ステップS280)。図9(b)に、図9(a)に示した検索条件の結果としての検索結果画面の一例を示す。なお、図9(b)に表示された個々の音楽コンテンツの音楽属性情報を見る場合には、ユーザがいずれかの音楽コンテンツを選択して音楽属性情報の表示指示をすることにより、図8(b)に示した音楽属性情報を見ることも可能である。
【0056】
なお、図7に示した音楽コンテンツ検索処理では、検索条件に合致した音楽コンテンツの一覧を示しただけであったが、この検索結果をプレイリストとして作成し、作成したプレイリストに沿って音楽を順次再生するようにしてもよい。図10(a)にプレイリスト作成画面、図10(b)にプレイリスト表示画面の一例を示す。この場合には、アルバム「アルバム10」に含まれている曲の中でユーザ「USER0010」がお薦めの音楽を検索し、該当した音楽コンテンツを利用者端末2で順次再生するようになっている。
【0057】
以上、本実施の形態に係る音楽情報提供システム10によれば、コミュニティ型のWebサイト(SNSサーバ1)と連携して、通信ネットワーク5に接続された利用者端末2に音楽の属性情報を提供する情報提供サーバ1を備え、上記Webサイトの会員である第1のユーザが、利用者端末2を介して上記Webサイトに登録した、所定の音楽に対するコミュニケーション情報を記憶するコミュニケーション情報記憶手段と、所定の音楽に対して登録されたコミュニケーション情報の配信先となる第2のユーザを、上記Webサイトの会員の個人属性情報、第1のユーザが所属するグループ情報、及び第1のユーザの選択などに基づいて、上記Webサイトの会員の中から決定する配信先決定手段と、第2のユーザの再生可能な音楽の属性情報一覧である音楽リストを作成するときには、所定の音楽の属性情報に第1のユーザが登録したコミュニケーション情報を追記して音楽リストを作成する音楽リスト作成手段と、予め定めた送信条件が成立した場合には、音楽リスト作成手段により作成された音楽リストの一部または全部を第2のユーザが音楽を再生する利用者端末2に送信する音楽リスト送信手段と、を有するので、利用者端末2においては、SNSのコミュニケーション機能を利用して、効果的に音楽の再生・検索を行うことができる。すなわち、ユーザは、趣味嗜好の似た他人の意見を参考にして音楽の再生・検索を行うことができる。また、外部機関3がコミュニケーション情報を配信する場合には、ユーザは、自分の気に入った企業のお薦め情報を指針に音楽を再生・検索することができる。
【0058】
<その他の実施例>
なお、本実施の形態の音楽情報提供システム10では、情報提供サーバ1が音楽コンテンツ及び音楽属性情報を一元的に管理し、ユーザが利用者端末2で音楽コンテンツを再生する場合には、情報提供サーバ1から所望の音楽コンテンツをストリーミングして再生する形態であったが、これ以外の形態であってもよい。例えば、図11に示すように、各利用者端末7が自装置内に音楽コンテンツを記憶し、自装置内に記憶された音楽コンテンツを再生する形態の音楽情報提供システム20であってもよい。この場合には、情報提供サーバ6は、作成した音楽リストを送信ファイル作成部601を介して利用者端末7に定期的または随時送信する一方、利用者端末7は、音楽リストDB701及び音楽DB702を保持し、情報提供サーバ6から送信される最新の音楽リストを音楽リストDB702に反映するようになっている。したがって、ユーザが音楽コンテンツを再生・検索する場合には、自装置内の音楽コンテンツを再生・検索し、自装置内に保持する音楽リストの音楽属性情報を表示することになる。なお、情報提供サーバ6が音楽リストを利用者端末7に送信する契機は、ユーザ自身の設定により定めてもよいし、また、ユーザが複数の利用者端末7を備える場合には、ユーザ自身の設定によりいずれの利用者端末7に送信するかを決定してもよい。
【0059】
また、上述した一般タグ情報B及びユーザタグ情報は、好適な一例を示したものであり、図2に示した項目に限定されるものではない。例えば、一般タグ情報B及びユーザタグ情報の配信対象情報に利用者端末2、7の位置情報に関する項目を追加してもよい。すなわち、利用者端末2、7が自らの位置情報を取得できる場合には(例えば、GPS機能を備えた利用者端末など)、当該位置情報を配信対象地域とみなして音楽お薦め情報を配信してもよい。また、タグ作成者の利用者端末2、7の位置情報を取得して、当該位置情報を基に配信対象地域を決定してもよい(例えば、タグ作成者の近傍に存在するユーザに音楽お薦め情報を配信するなど)。また、配信時期に関する情報を追加し、当該配信時期にだけ音楽お薦め情報を配信するようにしてもよい。
【0060】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムで用いられる一般タグ情報、ユーザタグ情報、及びSNS属性情報のデータ構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムで用いられる音楽リスト情報のデータ構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムで用いられる一般タグ情報、ユーザタグ情報、SNS属性情報及び音楽リスト情報の具体的なデータ構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムの音楽リスト作成処理の流れを示すシーケンス図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムの音楽コンテンツ再生処理の流れを示すシーケンス図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムの音楽コンテンツ検索処理の流れを示すシーケンス図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムの利用者端末で音楽を再生しているときの再生画面及び音楽属性情報表示画面の一例である。
【図9】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムの利用者端末における音楽検索画面及び検索結果画面の一例である。
【図10】本発明の実施の形態に係る音楽情報提供システムの利用者端末におけるプレイリスト作成画面及びプレイリスト表示画面の一例である。
【図11】本発明の他の実施の形態に係る音楽情報提供システムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0062】
1,6 情報提供サーバ
2,7 利用者端末
3 外部機関
4 SNSサーバ
5 通信ネットワーク
10,20 音楽情報提供システム
101 一般タグ情報反映部
102 ユーザタグ情報反映部
103 音楽タグ情報DB
104 SNS属性情報反映部
105 SNS属性情報DB
106 音楽リスト作成部
107,701 音楽リストDB
108 通信部
109 指示判断部
110 画面作成部
111 音楽検索部
112 音楽取得部
113,702 音楽DB
601 送信ファイル作成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コミュニティ型のWebサイトと連携して、通信ネットワークに接続された端末装置に音楽の属性情報を提供する情報提供サーバであって、
前記コミュニティ型のWebサイトの会員である第1のユーザが、前記端末装置を介して前記Webサイトに登録した、所定の音楽に対するコミュニケーション情報を記憶するコミュニケーション情報記憶手段と、
前記所定の音楽に対して登録されたコミュニケーション情報の配信先となる第2のユーザを、前記Webサイトの会員の個人属性情報、前記第1のユーザが所属するグループ情報、及び前記第1のユーザの選択のうち、少なくとも一以上に基づいて、前記Webサイトの会員の中から決定する配信先決定手段と、
前記第2のユーザの再生可能な音楽の属性情報一覧である音楽リストを作成するときには、前記所定の音楽の属性情報に前記第1のユーザが登録したコミュニケーション情報を追記して音楽リストを作成する音楽リスト作成手段と、
予め定めた送信条件が成立した場合には、前記音楽リスト作成手段により作成された音楽リストの一部または全部を前記第2のユーザが音楽を再生する端末装置に送信する音楽リスト送信手段と、
を有することを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項2】
前記予め定めた送信条件の成立は、前記第2のユーザが端末装置において前記所定の音楽を再生する時であり、
前記送信される音楽リストは、前記所定の音楽の音楽属性情報であることを特徴とする請求項1記載の情報提供サーバ。
【請求項3】
前記第2のユーザが前記コミュニケーション情報を含む所定の検索条件で前記音楽リストを検索した場合には、前記音楽リストの中から検索条件に合致する音楽一覧を検索結果として作成する音楽リスト検索手段をさらに備え、
前記音楽リスト送信手段は、
前記音楽リスト検索手段により作成された検索結果を送信することを特徴とする請求項1又は2記載の情報提供サーバ。
【請求項4】
前記第2のユーザが再生指示した音楽コンテンツを前記利用者端末に送信する音楽コンテンツ送信手段をさらに備え、
前記音楽コンテンツ送信手段は、
前記検索結果に応じて順次、該当する音楽コンテンツを前記利用者端末に送信することを特徴とする請求項3記載の情報提供サーバ。
【請求項5】
前記予め定めた送信条件は、前記第2のユーザが設定可能であり、
前記音楽リスト送信手段は、前記第2のユーザの音楽リストの全部を前記第2のユーザが音楽を再生する端末装置に送信することを特徴とする請求項1記載の情報提供サーバ。
【請求項6】
前記コミュニケーション情報は、前記端末装置の位置情報を備えており、
前記配信先決定手段は、この位置情報を加味して配信先を決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報提供サーバ。
【請求項7】
前記コミュニケーション情報記憶手段は、
前記第1のユーザに加えて、前記コミュニティ型のWebサイトの会員でない第3のユーザが前記所定の音楽に対して登録したコミュニケーション情報を記憶することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報提供サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−107883(P2010−107883A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281955(P2008−281955)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(596125930)パイオニアデザイン株式会社 (21)