説明

情報提供システム、情報提供方法およびプログラム

【課題】利用性の高い情報としてコンテンツユニットを提供可能な、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する関連情報からなり、関連情報を通じて他のECGユニットにリンクされたECGユニットを提供し、コンテンツ情報の属性の関連度に基づきコンテンツ情報間の関連度スコアを算出し、ECGユニットを介してリンク元のECGユニットからリンク先のECGユニットに遷移するために行われた操作の履歴をECGユニットの利用ログとして収集し、ECGユニットについて所定期間に収集された利用ログの数を、リンク元とリンク先のECGユニットの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で重み付けして、ECGユニットの遷移スコアを算出し、関連度スコアおよび遷移スコアに基づき他のECGユニットにリンクされたECGユニットを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツ情報とコンテンツ情報の関連情報とからなるコンテンツユニットをユーザ端末等に提供する情報提供システムが知られている。コンテンツユニットは、コンテンツ情報間でコンテンツ情報の属性の関連度を評価して自動または半自動で生成される。つまり、あるコンテンツ情報に対して、このコンテンツ情報との間に高い関連度を有する1以上の他のコンテンツ情報に対応する1以上の関連情報を関連付けて生成される。これにより、コンテンツユニットは、コンテンツユニットの関連情報(他のコンテンツユニットのコンテンツ情報に対応)を通じて他のコンテンツユニットにリンクされることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、コンテンツ情報の属性の関連度を評価して生成したコンテンツユニットでは、例えば、同一または類似する属性を有する関連情報のみがコンテンツ情報に関連付けられる等、必ずしも利用性の高い情報を提供できない場合があった。
【0004】
そこで、本発明は、利用性の高い情報としてコンテンツユニットを提供可能な、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある観点によれば、コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるコンテンツユニットであって、関連情報を通じて他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを提供するコンテンツユニット提供部と、コンテンツ情報の属性の関連度に基づきコンテンツ情報間の関連度スコアを算出する関連度スコア算出部と、コンテンツユニットを介してリンク元の1以上のコンテンツユニットからリンク先の1以上のコンテンツユニットに遷移するために行われた操作の履歴をコンテンツユニットの利用ログとして収集する利用ログ収集部と、コンテンツユニットについて所定期間に収集された利用ログの数を、リンク元のコンテンツユニットとリンク先のコンテンツユニットとの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で重み付けして、コンテンツユニットの遷移スコアを算出する遷移スコア算出部と、コンテンツ情報間の関連度スコアおよびコンテンツユニットの遷移スコアに基づき他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを生成するコンテンツユニット生成部とを備える情報提供システムが提供される。
【0006】
コンテンツユニットの遷移スコアは、互いに関連度の低い属性のそれぞれについて、属性毎に定められた修正係数で利用ログの数を重み付けして算出されてもよい。
【0007】
コンテンツユニットの遷移スコアは、互いに関連度の低い属性のうち最大の修正係数を有する属性について、属性に定められた修正係数で利用ログの数を重み付けして算出されてもよい。
【0008】
コンテンツユニットの遷移スコアは、情報提供のサービス形態毎に定められた属性のうち、互いに関連度の低い属性が含まれるほど大きな修正係数で利用ログの数を重み付けして算出されてもよい。
【0009】
コンテンツユニットは、コンテンツ情報間の関連度スコアとコンテンツユニットの遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットに優先的にリンクして生成されてもよい。
【0010】
コンテンツユニットは、相対的に高く重み付けされたコンテンツ情報間の関連度スコアと、相対的に低く重み付けされたコンテンツユニットの遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットにリンクして生成されてもよい。
【0011】
コンテンツユニットは、相対的に低く重み付けされたコンテンツ情報間の関連度スコアと、相対的に高く重み付けされたコンテンツユニットの遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットにリンクして生成されてもよい。
【0012】
コンテンツユニットは、ユーザにより設定された重み付け基準に従って互いに重み付けされた、コンテンツ情報間の関連度スコアとコンテンツユニットの遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットにリンクして生成されてもよい。
【0013】
本発明の他の観点によれば、コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるコンテンツユニットであって、関連情報を通じて他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを提供し、コンテンツ情報の属性の関連度に基づきコンテンツ情報間の関連度スコアを算出し、コンテンツユニットを介してリンク元の1以上のコンテンツユニットからリンク先の1以上のコンテンツユニットに遷移するために行われた操作の履歴をコンテンツユニットの利用ログとして収集し、コンテンツユニットについて所定期間に収集された利用ログの数を、リンク元のコンテンツユニットとリンク先のコンテンツユニットとの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で重み付けして、コンテンツユニットの遷移スコアを算出し、コンテンツ情報間の関連度スコアおよびコンテンツユニットの遷移スコアに基づき他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを生成することを含む情報提供方法が提供される。
【0014】
本発明の他の観点によれば、上記情報提供方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。ここで、プログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体を用いて提供されてもよく、通信手段等を介して提供されてもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように本発明によれば、利用性の高い情報としてコンテンツユニットを提供可能な、情報提供システム、情報提供方法およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る情報提供方法の概要を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るECGサービスの概要を示す図である。
【図3】ECGシステムの構成を示す図である。
【図4】ECGユニットの構成例を示す図である。
【図5】ECGユニットのメタデータ例を示す図である。
【図6】ユーザ端末でのECGユニットの表示例を示す図である。
【図7】ECGシステムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】利用ログの集計手順を示すフロー図である。
【図9】利用ログの集計例を示す図である。
【図10】遷移スコアの算出手順を示すフロー図である。
【図11】遷移スコアの算出に用いる修正指標の一例を示す図である。
【図12】サービス形態に応じた修正指標の一例を示す図である。
【図13】遷移スコアの算出に用いる修正係数の一例を示す図である。
【図14】遷移スコアの算出例を示す図である。
【図15】ECGユニットの生成手順を示すフロー図である。
【図16】ECGユニットの生成例(1/3)を示す図である。
【図17】ECGユニットの生成例(2/3)を示す図である。
【図18】ECGユニットの生成例(3/3)を示す図である。
【図19】遷移スコアに基づくECGユニットの表示例(1/3)を示す図である。
【図20】遷移スコアに基づくECGユニットの表示例(2/3)を示す図である。
【図21】遷移スコアに基づくECGユニットの表示例(3/3)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
[1.情報提供方法の概要]
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る情報提供方法の概要について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る情報提供方法の概要を示す図である。
【0019】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る情報提供方法において、情報提供システム100は、ユーザ端末30を通じてユーザUにコンテンツユニットを提供する。コンテンツユニットは、コンテンツ情報とコンテンツ情報の関連情報(他のコンテンツユニットのコンテンツ情報に対応)とからなり、コンテンツ情報の属性の関連度に基づきコンテンツ情報間の関連度スコアを算出して自動または半自動で生成される。コンテンツユニットは、コンテンツユニットの関連情報を通じて他のコンテンツユニットにリンクされている。
【0020】
ユーザUは、ユーザ端末30を通じて、コンテンツユニットに含まれるコンテンツ情報や関連情報を閲覧したり、コンテンツユニット間のリンクに従って閲覧対象をコンテンツユニットから他のコンテンツユニットに遷移したりするための操作を行う。情報提供システム100は、ユーザ端末30を通じて、コンテンツユニットを介してリンク元の1以上のコンテンツユニットからリンク先の1以上のコンテンツユニットに遷移するために行われた操作の履歴をコンテンツユニットの利用ログとして収集する。
【0021】
情報提供システム100は、コンテンツユニットについて所定期間に収集された利用ログの数からコンテンツユニットの遷移スコアを算出する。ここで、コンテンツユニットの遷移スコアは、リンク元のコンテンツユニットとリンク先のコンテンツユニットとの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で利用ログの数を重み付けして算出される。そして、情報提供システム100は、コンテンツ情報間の関連度スコアおよびコンテンツユニットの遷移スコアに基づき他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを生成する。
【0022】
ここで、コンテンツユニットは、コンテンツ情報の2以上の属性の関連度を評価して他のコンテンツユニットにリンクされている。このため、リンクされたコンテンツユニットのコンテンツ情報間では、ある程度の関連度を有する属性を含むことが前提となる。ただし、ある程度の関連度を有する属性とともに、ある程度の関連度を有しない属性を含む場合がある。
【0023】
本願発明では、互いに関連度の低い属性を含むリンク元とリンク先のコンテンツユニットの間でコンテンツユニットの遷移を生じさせるコンテンツユニットを評価するために、コンテンツユニットの遷移スコアが導入される。そして、コンテンツ情報間の関連度(関連度スコア)とともにコンテンツユニットの遷移スコアに基づきコンテンツユニットを生成することで、関連性の高い属性を通じて関連性を維持しながらも、関連性の低い属性を通じて新たな気付き(意外性)をユーザUに与えることができる、利用性の高い情報としてコンテンツユニットを提供することができる。
【0024】
また、遷移スコアは、利用ログ数が多いほど高くなるので、コンテンツ情報自体の利用性が高く頻繁に閲覧されていなければ高いスコアが望めない。そして、コンテンツユニットは、遷移スコアが高いほど多数のコンテンツユニットにリンクされ易くなり、利用頻度も高くなる。このため、遷移スコアに基づきコンテンツユニットを生成することで、コンテンツ情報の提供者に高品質なコンテンツ情報の提供を促すことが可能となり、情報提供サービス自体の品質を向上することができる。
【0025】
[2.ECGシステム100の構成]
つぎに、図2および図3を参照して、本発明の実施形態に係るECG(Electronic Content Guide)サービスおよびECGシステム(情報提供システム)100の構成について説明する。図2は、本発明の実施形態に係るECGサービスの概要を示す図である。図3は、ECGシステムの構成を示す図である。
【0026】
図2に示すように、本発明の実施形態に係るECGサービスは、ECGシステム100を中心として、コンテンツホルダ10、サービスプロバイダ20、ユーザ端末30の間で行われる。ECGサービスは、ネットワーク上で実現される。
【0027】
コンテンツホルダ10は、放送事業者、販売事業者、広告事業者等の事業主体であり、番組、商品、広告等のコンテンツ(コンテンツの実体)をユーザ端末30に提供する。コンテンツは、ユーザ端末30に直接提供されてもよく、サービスプロバイダ20を通じて提供されてもよい。また、コンテンツホルダ10は、コンテンツのコンテンツ情報をECGシステム100に提供する。
【0028】
ECGシステム100は、サーバ装置、データベース等からなる情報提供システムである。ECGシステム100は、コンテンツホルダ10からコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報をメタデータ化して管理する。なお、以下では、文脈上で、メタデータ化したコンテンツ情報を単にコンテンツ情報と称する場合もある。ECGシステム100は、コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるECGユニット(コンテンツユニットに対応)を生成し、1以上のサービスプロバイダ20に提供する。なお、図2は、サービスプロバイダ20を通じてECGユニットをユーザ端末30に提供する場合について示しているが、ECGユニットをユーザ端末30に直接提供してもよい。
【0029】
サービスプロバイダ20は、番組サービス、地図情報サービス、電子コンテンツ(音楽、書籍、アプリケーション等)サービス、ポータルサービス等、特定分野または汎用分野に関するサービスを提供する事業主体であり、番組、地図、電子コンテンツ等のコンテンツをユーザUに提供する。サービスプロバイダ20は、ECGシステム100からECGユニットを取得し、取得したECGユニットをユーザ端末30に提供する。ECGユニットは、ユーザ端末30にコンテンツとともに提供されてもよく、ECGユニット単独で提供されてもよい。
【0030】
ユーザ端末30は、パーソナルコンピュータ、PDA、テレビ、携帯電話等、ユーザUにより操作される端末である。ユーザ端末30は、コンテンツホルダ10またはサービスプロバイダ20からコンテンツを取得し、取得したコンテンツを表示・再生等したり、ECGシステム100またはサービスプロバイダ20からECGユニットを取得し、取得したECGユニットを表示・再生等したりする。
【0031】
ユーザUは、ユーザ端末30を通じて、ECGユニットに含まれるコンテンツ情報や関連情報を閲覧し、閲覧対象をECGユニット間で遷移させるための操作を行う。ECGシステム100は、ECGユニットを介してリンク元の1以上のECGユニットからリンク先の1以上のECGユニットに遷移するために行われた操作の履歴をECGユニットの利用ログとして収集する。
【0032】
図3に示すように、ECGシステム100は、管理サーバ110、ECGエンジン120、配信サーバ150、マッシュアップサーバ140を含んでいる。ECGシステム100の各構成要素は、回路ロジック等のハードウェアおよび/またはプログラム等のソフトウェアを用いて、本発明の実施形態に係る情報提供方法を実現するように構成される。ソフトウェアとして構成される構成要素は、例えば、不図示のCPU上でプログラムを実行することで、本発明の実施形態に係る情報提供方法を実現する。
【0033】
管理サーバ110は、コンテンツホルダ10のサーバ装置等からコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報をメタデータ化して管理する。管理サーバ110は、番組、商品、広告等のコンテンツ情報のメタデータをメタデータ管理DB111上で管理する。なお、コンテンツ情報のメタデータ化は、取得したコンテンツ情報をECGユニットの生成に適したデータ形式に自動的または半自動的に変更することで行われる。
【0034】
ECGエンジン120は、コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるECGユニットを生成する。ECGエンジン120は、メタデータ取得制御部121、解析エンジン130、ECGユニット配信制御部122、遷移スコア算出部123を有している。
【0035】
メタデータ取得制御部121は、定期的または不定期的に、管理サーバ110からコンテンツ情報のメタデータを取得してメタデータ配置DB124に配置し、ECGユニットの生成を解析エンジン130に指示する。メタデータ取得制御部121は、管理サーバ110からメタデータ自体を取得してもよく、更新管理されているメタデータの更新分のみを取得してもよい。
【0036】
解析エンジン130は、コンテンツ情報のメタデータを解析し、コンテンツ情報間の関連度スコアとECGユニットの遷移スコアに基づき、コンテンツ情報と関連情報(他のコンテンツ情報に対応)を関連付けてECGユニットを生成する。解析エンジン130は、メタデータ取得部131、メタデータ解析部132(関連度スコア算出部)、ECGユニット生成部133(コンテンツユニット生成部)を有している。
【0037】
メタデータ取得部131は、メタデータ配置DB124やマッシュアップサーバ140からコンテンツ情報のメタデータを取得し、メタデータ解析部132に供給する。メタデータ解析部132は、メタデータ解析DB134を用いてコンテンツ情報のメタデータを解析し、コンテンツ情報間の関連度スコアを算出する。関連度スコアは、コンテンツ情報間で属性の関連性を評価して算出される。メタデータ解析DB134は、コンテンツ情報間の関連度スコアを算出するためのデータや、算出された関連度スコア等を格納している。
【0038】
ECGユニット生成部133は、コンテンツ情報間の関連度スコアをメタデータ解析部132やメタデータ解析DB134から取得し、ECGユニットの遷移スコアを遷移スコアDB126から読出す。そして、ECGユニット生成部133は、関連度スコアと遷移スコアに基づき、コンテンツ情報と1以上の関連情報(他のコンテンツ情報)とを関連付けてECGユニットを生成し、遷移スコアとともにECGユニット配置DB125に格納する。なお、コンテンツ情報同士の関連付けは、少なくとも部分的にオペレータの操作を通じて行われてもよい。
【0039】
ECGユニット配信制御部122は、ECGユニット配置DB125に格納されたECGユニットおよび遷移スコアを配信サーバ150のECGユニット配信DB151に格納する。遷移スコア算出部123は、配信サーバ150を通じてECGユニットの利用ログを取得し、遷移スコアを算出して遷移スコアDB126に格納する。
【0040】
配信サーバ150は、ECGユニット配信制御部122を通じてECGユニットおよび遷移スコアを取得し、取得したECGユニットおよび遷移スコアをECGユニット配信DB151上で管理する。配信サーバ150は、ECGユニットの送信指示に応じて、指定されたECGユニットをサービスプロバイダ20またはユーザ端末30に送信する。また、配信サーバ150は、ECGユニットを介してリンク元の1以上のECGユニットからリンク先の1以上のECGユニットに遷移するための操作の履歴をユーザ端末30から収集し、ECGユニットの利用ログとして利用ログDB152上で管理する。これにより、配信サーバ150は、コンテンツユニット提供部および利用ログ収集部として機能する。
【0041】
ECGユニットは、例えばテレビ用、携帯端末用等、ユーザ端末30の形態(処理能力)に応じて、異なる構成、情報量で生成されてもよい。この場合、配信サーバ150は、ユーザ端末30の形態に応じたECGユニットを管理し、サービスプロバイダ20またはユーザ端末30からの指示に基づきユーザ端末30に適したECGユニットを送信する。
【0042】
マッシュアップサーバ140は、検索条件に該当するコンテンツ情報のメタデータを複数のマッシュアップDB141上で検索し、検索結果を解析エンジン130に供給する。検索条件は、解析エンジン130でECGユニットの生成に用いられるコンテンツ情報のメタデータに基づき指定される。
【0043】
[3.ECGユニット]
つぎに、図4から図6を参照して、ECGユニットについて説明する。図4は、ECGユニットの構成例を示す図である。図5は、ECGユニットのメタデータ例を示す図である。図6は、ユーザ端末でのECGユニットの表示例を示す図である。
【0044】
図4には、ECGユニットA、ECGユニットB、ECGユニットCの構成例が示されている。ECGユニットは、コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなる。コンテンツ情報と関連情報(他のコンテンツ情報に対応)は、コンテンツ情報の1以上の属性の関連度に基づき関連付けられる。これにより、ECGユニットは、ECGユニットの関連情報(他のECGユニットのコンテンツ情報に対応)を通じて他のECGユニットにリンクされる。
【0045】
コンテンツ情報は、番組、商品、広告等のコンテンツに関する情報からなる。例えば、番組のコンテンツ情報は、タイトル、シリーズ情報、ジャンル、出演者、番組ロゴ画像の参照先URL、代表画像の参照先URL、放送開始・終了日時、チャンネル、有効期間等を含んでいる。関連情報は、コンテンツ情報に関連する番組、商品、広告等のコンテンツ情報に対応する。例えば、番組の関連情報は、参照先のECGユニットのID、参照先のECGユニットのコンテンツ情報のタイトル、代表画像の参照先URL、有効期間等を含んでいる。
【0046】
参照先URLは、参照先のデータをECGユニットの一部としてユーザ端末30に提供し、または参照先のデータをユーザ端末30からアクセス可能にするために用いられる。参照先のECGユニットのIDは、関連情報を通じてECGユニット間をリンクするために用いられる。
【0047】
例えばECGユニットAは、コンテンツ情報Aとコンテンツ情報Aに関連する関連情報A1、A2、A3、…とからなり、関連情報A2は、コンテンツ情報Aに関連するコンテンツ情報Bに対応する。よって、ECGユニットAは、ECGユニットAの関連情報A2(ECGユニットBのコンテンツ情報Bに対応)を通じてECGユニットBにリンクされる。同様に、ECGユニットBは、ECGユニットBの関連情報B3(ECGユニットCのコンテンツ情報Cに対応)を通じてECGユニットCにリンクされる。
【0048】
コンテンツ情報の対象となるコンテンツは、例えば、放送番組、VOD番組、IPTV番組、ラジオ番組等の番組、電子商取引の対象となる商品(書籍、DVD、CD、家電機器、衣料等)、放送CM等の広告を含んでいる。また、コンテンツ情報の対象となるコンテンツは、人物(俳優、現存の人物、歴史上の人物等)、場所(観光スポット、ショッピングスポット等)、時代背景の説明(1970年代、20世紀等)を含んでもよい。
【0049】
図5には、番組用ECGユニットのメタデータ例が示されている。ECGユニットのメタデータは、XML(Extensible Markup Language)等の記述言語を用いて作成される。なお、ECGユニットのメタデータは、図5に示すメタデータとは異なる構成を有してもよい。
【0050】
図5に示すように、ECGユニットのメタデータは、ECGユニットの定義メタデータ、コンテンツ情報のメタデータと1以上の関連情報のメタデータとからなる。ECGユニットの定義メタデータは、ECGユニットのID、表示形式、ネットワークID、サービスID、配信開始日時等を含んでいる。コンテンツ情報のメタデータは、コンテンツ(番組)のタイトル、サブタイトル、代表画像のURL、他の画像のURLを含んでいる。関連情報のメタデータは、関連情報のID、種類、情報入手先、リンク(参照)先のECGユニットのID等を含んでいる。
【0051】
例えば、関連情報1は、ID=001を割当てられ、番組(program)のコンテンツ情報に対応し、ECGユニットID=「00033100」のECGユニットにリンクされている。また、関連情報1は、関連情報1に対応するコンテンツ情報に関するメタデータ(メインタイトル、サブタイトル、画像のURL)を含んでいる。また、関連情報2は、人物(person)のコンテンツ情報に対応し、関連情報3は、広告(ad)のコンテンツ情報に対応し、関連情報4は、商品(ec)のコンテンツ情報に対応する。関連情報1〜3は、配信サーバ110を通じて入手された(direct)メタデータであり、関連情報4は、マッシュアップサーバ140を通じて入手されたメタデータである。
【0052】
このメタデータ例では、コンテンツ情報のサブタイトルに「俳優A×俳優B共演、2010年度の話題作」とあり、関連情報1のサブタイトルに「俳優A主演、2009年度トップ視聴率獲得」とある。よって、同一出演者および注目作品であるという関連性に基づき、コンテンツ情報と関連情報1の属性の関連度が所定基準を満たすと判断されている。また、関連情報2は、例えば出演者と同一人物であるという関連性に基づき、関連情報3は、例えば番組スポンサー「xyzカンパニー」の広告であるという関連性に基づき、関連情報4は、例えば番組スポンサーの商品であるという関連性に基づき、属性の関連度が所定基準を満たすと判断されている。
【0053】
なお、番組の属性としては、上記以外に例えば、シリーズ情報、ジャンル、出演者、放送開始・終了日時、チャンネル等が挙げられ、人物の属性としては、例えば、出身地、出生年代、星座、所属先等が挙げられる。広告の属性情報としては、例えば、スポンサー、ジャンル、制作者、出演者、広告開始・終了日時等が挙げられ、商品の属性情報としては、例えば、カテゴリ、取扱いサイト、価格帯、製造者、販売開始・終了日時等が挙げられる。
【0054】
図6には、ユーザ端末30でのECGユニットの表示例が示されている。この例では、左側領域に「番組表」、「現在番組」、「おすすめ情報」からなるメニューが表示され、「おすすめ情報」が選択されている。なお、図6は、ECGユニットの表示例を示すに過ぎず、ECGユニットは、様々な構成・態様で表示されてもよい。
【0055】
中央領域には、コンテンツ情報A、B、C、D、Eが上下に表示され、コンテンツ情報Cがフォーカスされて拡大表示されている。右側領域には、コンテンツ情報Cの関連情報C1、C2、C3、C4、C5、…が上下に表示されている。よって、中央および右側領域には、コンテンツ情報C、関連情報C1、C2、C3、C4、C5、…からなるECGユニットCが表示されている。なお、図6に示す破線は、ECGユニットCの構成を示しているが、表示領域には表示されない。
【0056】
ユーザUは、表示領域上でフォーカスを移動することができる。状態ST61でフォーカスを下向きに移動すると、中央領域では、表示が上向きにスクロールし、状態ST62に示すように、コンテンツ情報B、C、D、E、Fが上下に表示され、コンテンツ情報Dがフォーカスされて拡大表示される。そして、右側領域では、コンテンツ情報Dの関連情報D1、D2、D3、D4、D5、…が上下に表示される。よって、中央および右側領域には、コンテンツ情報D、関連情報D1、D2、D3、D4、D5、…からなるECGユニットDが表示されている。
【0057】
状態ST62でフォーカスを右向きに移動すると、右側領域で関連情報D3がフォーカスされた後、中央および右側領域では、表示が左向きにスクロールする。そして、状態ST63に示すように、中央領域では、関連情報D1〜D5に対応するコンテンツ情報G〜Kが上下に表示され、関連情報D3に対応するコンテンツ情報Iがフォーカスされて拡大表示される。右側領域では、コンテンツ情報Iの関連情報I1、I2、I3、I4、I5、…が上下に表示されている。
【0058】
[4.ECGシステム100の動作]
つぎに、図7から図18を参照して、ECGシステム100の動作について説明する。
【0059】
図7に示すように、管理サーバ110は、コンテンツホルダ10からコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報をメタデータ化して管理する(ステップS11)。ECGエンジン120は、コンテンツ情報のメタデータから、コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるECGユニットを生成し(ステップS12)、ECGユニットの配信に供する。関連情報は、コンテンツ情報間の属性の関連度から算出された関連度スコアに基づき選択される。なお、ここでは、利用ログに基づくECGユニットの遷移スコアがまだ格納されていない場合を想定している。
【0060】
配信サーバ150は、サービスプロバイダ20からの送信指示に応じてECGユニットをサービスプロバイダ20に送信し、または自動的に配信する(ステップS13)。サービスプロバイダ20は、ユーザ端末30からの送信指示に応じてECGユニットをユーザ端末30に送信し、または自動的に配信する。ユーザ端末30は、受信したECGユニットを処理して表示する(ステップS14)。
【0061】
ユーザUは、ユーザ端末30を通じて、ECGユニットに含まれるコンテンツ情報や関連情報を閲覧したり、ECGユニットのリンクに従って閲覧対象をECGユニットから他のECGユニットに遷移したりするための操作を行う(ステップS15)。ユーザ端末30は、ユーザ操作に応じてECGユニットの送信指示をサービスプロバイダ20に送信する。ユーザ端末30は、ECGユニットを介してリンク元の1以上のECGユニットからリンク先の1以上のECGユニットに遷移するために行われた操作の履歴を配信サーバ150に送信し、配信サーバ150は、操作履歴を収集する(ステップS16)。
【0062】
配信サーバ150は、ECGユニットについて所定期間に収集された操作履歴から利用ログを生成して集計する(ステップS17)。ECGエンジン120は、ECGユニットを生成するために、コンテンツ情報間の属性の関連度を示す関連度スコアを算出して格納する(ステップS18)。なお、関連度スコアは、ECGユニットの生成時点とは別の時点で予め算出して格納されていてもよい。また、ECGエンジン120は、利用ログの集計結果に基づきECGユニットの遷移スコアを算出して格納する(ステップS19)。ECGユニットの遷移スコアは、リンク元のコンテンツユニットとリンク先のコンテンツユニットとの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で利用ログの数を重み付けして算出される。
【0063】
ECGエンジン120は、コンテンツ情報間の関連度スコアおよびECGユニットの遷移スコアに基づきECGユニットを生成して格納する(ステップS20)。配信サーバ150は、ECGエンジン120から取得したECGユニットを配信する(ステップS21)。ECGユニットは、サービスプロバイダ20を介して、ユーザ端末30からの送信指示に応じてユーザ端末30に送信され、または自動的に配信される。ユーザ端末30は、受信したECGユニットを処理して表示する(ステップS22)。ユーザ端末30では、ECGユニットとともに遷移スコアを受信して、遷移スコアに基づきECGユニットを処理してもよい。ユーザUは、ユーザ端末30を通じて閲覧・遷移操作を行う(ステップS23)。
【0064】
図8は、利用ログの集計手順を示すフロー図である。図9は、利用ログの集計例を示す図である。利用ログの集計処理は、図8に示す手順に従って、配信サーバ150により行われる。ユーザ端末30は、GUI用のプログラムを用いて、ユーザUによるECGユニットの閲覧・遷移操作の履歴を配信サーバ150に提供する。
【0065】
ユーザUがコンテンツ情報を閲覧するための操作を行うと(ステップS81で「Yes」)、配信サーバ150は、操作の履歴(コンテンツ情報を含むECGユニットのID、イベント属性:閲覧)をユーザ端末30から取得して格納する(ステップS82)。また、ユーザUが関連情報を閲覧するための操作を行うと(ステップS83で「Yes」)、配信サーバ150は、操作の履歴(関連情報を含むECGユニットのID、リンク先のECGユニットのID、イベント属性:遷移)をユーザ端末30から取得して格納する(ステップS84)。なお、操作履歴は、操作の行われた日時を示す情報も含んでいる。配信サーバ150は、所定期間が経過するまで(ステップS85で「Yes」)、ステップS81〜S84の処理を繰返す。
【0066】
配信サーバ150は、所定期間が経過すると、ECGユニットを介した遷移パターン毎の操作履歴から利用ログを生成する(ステップS86)。例えば、ECGユニットBを介した遷移パターンは、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットC、ECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットD、…等からなる。ECGユニットの利用ログは、ECGユニットを介してリンク元の1以上のECGユニットからリンク先の1以上のECGユニットに遷移するために行われた操作の履歴を、操作履歴から抽出して生成される。
【0067】
配信サーバ150は、操作日時を示す情報に基づき、所定期間に収集された操作履歴から生成された利用ログの数をECGユニットの遷移パターン毎に集計し、利用ログDB152に格納する(ステップS87)。なお、所定期間は、1日間、1週間、1月間等として定められる。そして、配信サーバ150は、ECGユニットについて全ての遷移パターン毎の利用ログ数を集計するまで(ステップS88で「Yes」)、ステップS87の処理を繰返す。
【0068】
図9に示す例では、まず、ユーザ端末30にコンテンツ情報Aと関連情報A1を含むECGユニットAが表示されている。この状態では、コンテンツ情報Aがフォーカスされ、操作履歴(ECGユニットAのID、イベント属性:閲覧)が取得される(状態ST91)。フォーカスがコンテンツ情報Aから関連情報A1に移動すると、ECGユニットAからリンク先のECGユニットBへの遷移が生じ、操作履歴(ECGユニットAのID、ECGユニットBのID、イベント属性:遷移)が取得される(状態ST92)。
【0069】
そして、コンテンツ情報Bと関連情報B1を含むECGユニットBが配信サーバ150から取得されて表示される。この状態では、関連情報A1に対応するコンテンツ情報Bがフォーカスされ、操作履歴(ECGユニットBのID、イベント属性:閲覧)が取得される(状態ST93)。フォーカスがコンテンツ情報Bから関連情報B1に移動すると、ECGユニットBからリンク先のECGユニットCへの遷移が生じ、操作履歴(ECGユニットBのID、ECGユニットCのID、イベント属性:遷移)が取得される(状態ST94)。
【0070】
そして、コンテンツ情報Cと関連情報C1を含むECGユニットCが配信サーバ150から取得されて表示される。この状態では、関連情報B1に対応するコンテンツ情報Cがフォーカスされ、操作履歴(ECGユニットCのID、イベント属性:閲覧)が取得される(状態ST95)。これにより、ECGユニットBを基準としてリンク元のECGユニットAからリンク先のECGユニットCにECGユニットの遷移を生じさせるために行われた操作の履歴が取得される。
【0071】
そして、これらの操作履歴に基づき、ECGユニットBの利用ログの1つとして、「ECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットC」(または「ECGユニットA−ECGユニットC」)というログが生成される。利用ログは、少なくとも遷移元のECGユニット(例えばECGユニットA)のIDと、遷移先のECGユニット(例えばECGユニットC)のIDとを含んでいる。
【0072】
図10は、遷移スコアの算出手順を示すフロー図である。図11は、遷移スコアの算出に用いる修正指標の一例を示す図である。図12は、遷移スコアの算出に用いる修正係数の一例を示す図である。図13は、サービス形態に応じた修正指標の一例を示す図である。図14は、遷移スコアの算出例を示す図である。遷移スコアの算出処理は、図10に示す手順に従って、遷移スコア算出部123により行われる。
【0073】
遷移スコア算出部123は、遷移スコアの算出に用いる修正指標をサービス形態に応じて選択する(ステップS101)。修正指標は、ECGユニットのリンク元とリンク先のECGユニット間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれているかを判定するために用いられる。修正指標は、ECGユニットの提供先となるサービスプロバイダ20のサービス形態に応じて設定されてもよく、サービス形態に係らずに設定されてもよい。
【0074】
遷移スコア算出部123は、遷移スコアの算出対象となるECGユニットについて遷移パターン毎の利用ログ数を利用ログDB152から読み出す(ステップS102)。例えば、ECGユニットBの利用ログとして、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットCの利用ログ数、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットDの利用ログ数、…が読み出される。
【0075】
遷移スコア算出部123は、リンク元とリンク先のECGユニット間で、修正指標として設定された特定の属性の関連度を遷移パターン毎に判定する(ステップS103)。つまり、リンク元とリンク先のECGユニット間で、特定の属性の関連度が所定基準よりも低いか否かが判定される(ステップS104)。所定基準は、関連度スコアを用いてコンテンツ情報同士の関連付けを判定する際に用いる基準よりも低く設定される。例えば、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットCで属性の関連度が低く、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットDで属性の関連度が高い、…と判定される。
【0076】
遷移スコア算出部123は、遷移パターン毎の属性の関連度に基づき、必要に応じて利用ログ数を修正する。利用ログ数は、属性の関連度が所定基準よりも低い場合(ステップS104で「Yes」)に、利用ログ数に(修正係数+1)を乗じて修正される(ステップS105)。修正係数は、ECGユニットを介したリンク元とリンク先のECGユニット間でコンテンツ情報の属性の関連度に応じてECGユニットの利用ログ数を修正するために用いられる。修正係数は、特定の属性の関連度がコンテンツ情報間で低い場合に、新たな気付き(意外性)をユーザUに与える可能性が高いほど高く設定される。上記例では、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットCの利用ログ数が修正される一方で、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットDの利用ログ数が修正されない。
【0077】
遷移スコア算出部123は、ECGユニットの全ての遷移パターンについて上記処理を終了すると(ステップS106で「Yes」)、遷移パターン毎の利用ログ数を合計してECGユニットの遷移スコアを算出する(ステップS107)。遷移スコアは、ECGユニットに関連付けて、遷移スコアDB126に格納される。
【0078】
図11に示す例では、共通、番組、商品、広告の各項目に分類して修正指標が設定されている。例えば、共通項目では、コンテンツの「ジャンル」、「サブジャンル」、「場所(制作地域)」、「対象年齢層」の各修正指標に対して、0.5、0.1、0.3、0.2の修正係数が設定されている。この例では、「ジャンル」の関連度が低い場合に、新たな気付きをユーザUに与える可能性が最も高い場合を想定している。例えばコンテンツのジャンルを修正指標(修正係数0.5)とする場合、リンク元とリンク先のECGユニット間でコンテンツ情報のジャンルが所定基準の関連度を満たしているかが判定される。なお、修正指標や修正係数は、コンテンツのトレンド等に応じて変更・追加されてもよい。
【0079】
一例を挙げると、リンク元のECGユニットAのコンテンツ情報のジャンルが「アニメ」であり、リンク先のECGユニットCのコンテンツ情報のジャンルが「漫画」であれば、ジャンルの類似性が高く、属性の関連度が所定基準を満たしていると判定される。この場合、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットCの利用ログ数は修正されない。一方、リンク先のECGユニットDのコンテンツ情報のジャンルが「ドキュメンタリ」であれば、ジャンルの類似性が低く、属性の関連度が低いと判定される。この場合、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットDの利用ログ数が10であれば、修正係数(例えば0.5)を考慮して、利用ログ数が15に修正される。
【0080】
図12に示す例では、ECGユニットの提供先となるサービスプロバイダ20に応じて修正指標が設定されている。例えば、汎用分野に関するサービスを提供するサービス形態Aでは、修正指標として、図11に示した共通項目のうち「ジャンル」が採用されている。この場合、リンク先とリンク元のECGユニット間で修正指標(ジャンル)の関連度が低いと判定されると、修正指標に設定された修正係数(0.5)により利用ログ数が修正される。
【0081】
同様に、番組サービスを提供するサービス形態Bでは、修正指標として、共通項目のうち「ジャンル」、「対象年齢層」が採用され、番組項目のうち「放送年代」が採用されている。この場合、リンク先とリンク元のECGユニット間でそれぞれの修正指標について関連度が低いと判定されると、関連度が低いと判定された修正指標の修正係数の合計値により利用ログ数が修正される。例えば、「ジャンル」と「放送年代」の両方で関連度が低いと判定されると、「ジャンル」と「放送年代」の修正係数の合計0.6(=0.5+0.1)が適用される。
【0082】
同様に、商品サービスを提供するサービス形態Cでは、修正指標として、共通項目のうち「ジャンル」、「場所」が採用され、商品項目のうち「カテゴリ」が採用されている。そして、最大の修正係数を有する修正指標を利用することが設定されている。この場合、リンク先とリンク元のECGユニット間で2以上の修正指標について関連度が低いと判定されると、関連度が低いと判定された修正指標の修正係数のうち最大の修正係数により利用ログ数が修正される。例えば、「ジャンル」と「カテゴリ」の両方で関連度が低いと判定されると、修正係数が最大となる「ジャンル」の修正係数0.5が適用される。
【0083】
図13に示す例では、遷移スコアの算出に用いる修正係数の一例が示されている。例えば、状態ST131に示すように、ECGユニットAとECGユニットCの間で、いずれもカテゴリが「番組」であり、ジャンルが「ドラマ」であれば、カテゴリおよびジャンルが同一であるので、修正係数が適用されない。この場合、ECGユニットBは、異なる属性のコンテンツ情報を有するECGユニット同士をリンクさせるECGユニットとしては評価されない。
【0084】
状態ST132に示すように、ECGユニットAとECGユニットCの間で、カテゴリがいずれも「番組」であり、ジャンルが「アニメ」と「ドラマ」であれば、カテゴリが同一、ジャンルの類似度が低いので、「ジャンル」の修正係数(0.1)が適用される。この場合、ECGユニットBは、異なるジャンルのコンテンツ情報を有するECGユニット同士をリンクさせるECGユニット、つまり新たな気付きをユーザに与えうるECGユニットとして評価される。
【0085】
状態ST133に示すように、ECGユニットAとECGユニットCの間で、カテゴリが「番組」と「商品」であり、ジャンルがいずれも「俳優A」であれば、カテゴリの類似度が低く、ジャンルが同一であるので、「カテゴリ」の修正係数(0.2)が適用される。この場合、ECGユニットBは、異なるジャンルのコンテンツ情報を有するECGユニット同士をリンクさせるECGユニット、つまり新たな気付きをユーザに与えうるECGユニットとして評価される。
【0086】
状態ST134に示すように、ECGユニットAとECGユニットCの間で、カテゴリが「番組」と「商品」であり、ジャンルが「アニメ」と「DVD」であれば、カテゴリとジャンルの両方の類似度が低いので、カテゴリの修正係数(0.2)とジャンルの修正係数(0.1)の合計(0.3)が適用される。この場合、ECGユニットBは、異なるカテゴリおよびジャンルのコンテンツ情報を有するECGユニット同士をリンクさせるECGユニット、つまり新たな気付きをユーザに与えうるECGユニットとして評価される。
【0087】
図14に示す例では、ECGユニットBの1日間の利用ログ数に基づき算出された遷移スコアが示されている。ここでは、ECGユニットA〜ECGユニットFが互いにリンクされている場合を想定する。例えば、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットCの利用ログ数が10と集計された後、ECGユニットAとECGユニットCの間でコンテンツ情報の属性の関連度を考慮して、利用ログ数が15に修正されている。この場合、ECGユニットAとECGユニットCの間では修正指標の関連度が低いと判定されたため、利用ログ数が修正されている。
【0088】
同様に、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットDの利用ログ数20が24に修正され、遷移パターンECGユニットA−ECGユニットB−ECGユニットEの利用ログ数30が33に修正されている。そして、ECGユニットBの遷移スコアが全ての遷移パターンの利用ログ数の合計として算出されている。
【0089】
図15は、ECGユニットの生成手順を示すフロー図である。図16から図18は、ECGユニットの生成例を示す図である。ECGユニットの生成処理は、図15に示す手順に従って、ECGユニット生成部133により行われる。
【0090】
ECGユニット生成部133は、コンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とを関連付けてECGユニットを生成する。ECGユニット生成部133は、メタデータ解析DB134を用いて、コンテンツ情報間の属性の関連度を示す関連度スコアに基づき、関連情報の候補となる所定数のコンテンツ情報を特定する(ステップS151)。所定数は、ECGユニットを構成する関連情報の数にある程度の余裕を見込んで決定される。
【0091】
ECGユニット生成部133は、特定したコンテンツ情報のECGユニットの遷移スコアを遷移スコアDB126から読み出す(ステップS152)。ECGユニット生成部133は、特定したコンテンツ情報の関連度スコアおよびコンテンツ情報のECGユニットの遷移スコアに基づき、所定数のコンテンツ情報を選択する(ステップS153)。所定数のコンテンツ情報は、例えば関連度スコアと遷移スコアの合計値が高い方から優先的に選択される。なお、関連度スコアと遷移スコアの合計値の算出については、後述する。
【0092】
ECGユニット生成部133は、ECGユニットのコンテンツ情報に対して、所定数のコンテンツ情報を関連情報として関連付けてECGユニットを生成し、遷移スコアとともにECGユニット配置DB125に格納する(ステップS154)。これにより、ECGユニットは、関連情報として関連付けられたコンテンツ情報を通じて、他のECGユニットにリンクされる。
【0093】
図16に示す例では、コンテンツ情報間の関連度スコアとECGユニットの遷移スコアの合計値に基づきECGユニットAが生成されている。まず、ECGユニットAのコンテンツ情報Aの属性との間で関連度スコアが高いコンテンツ情報B、C、D、E、…を有するECGユニットB、ECGユニットC、ECGユニットD、ECGユニットE、…が抽出される。
【0094】
次に、抽出された各ECGユニットについて、コンテンツ情報間の関連度スコアとECGユニットの遷移スコアの合計値が高い方から所定数のECGユニットとして例えばECGユニットC、ECGユニットB、ECGユニットEが選択される。そして、ECGユニットCのコンテンツ情報Cに対応する関連情報A1、ECGユニットBのコンテンツ情報Bに対応する関連情報A2、ECGユニットEのコンテンツ情報Eに対応する関連情報A3がECGユニットAのコンテンツ情報Aに関連付けられる。
【0095】
これにより、ECGユニットB、C、EにリンクされたECGユニットAが生成される。なお、ECGユニットの選択は、コンテンツ情報間の関連度スコアが所定値以上となるECGユニットのうち、ECGユニットの遷移スコアが高い方から優先的に所定数のECGユニットを選択することで行われてもよい。
【0096】
図17に示す例では、関連度スコアと遷移スコアの重み付け合計値に基づきECGユニットが生成される。この例では、ECGユニットの提供先となるサービスプロバイダ20(サービス形態)に応じて異なる重み付け度で、コンテンツ情報間の関連度スコアとECGユニットの遷移スコアを重み付けて合計値が算出される。例えば、関連度スコアと遷移スコアの重み付け度がそれぞれに0.2と0.8であれば、関連度スコアと遷移スコアが0.2:0.8の重み付け比で合計される。
【0097】
図17に示すように、重み付け度は、例えばサービスの娯楽性に応じて設定される。なお、重み付け度は、サービスの利用対象、普及度等、娯楽性以外の特性に応じて変更されてもよい。娯楽性の低いサービス(ビジネス、医療分野のサービス等)では、遷移スコアに対して関連度スコアの重み付け度が高く設定されることで、属性間の関連性が重視される。一方、娯楽性の高いサービス(ホビー、アート分野のサービス等)では、遷移スコアに対して関連度スコアの重み付け度が低く設定されることで、新たな気付きをユーザUに与えることが重視される。
【0098】
図18に示す例では、ユーザUにより選択された重み付けに基づきECGユニットが生成される。この例では、ユーザUにより選択された重み付けに基づき、コンテンツ情報間の関連度スコアとECGユニットの遷移スコアの合計値が算出される。図18に示すように、重み付けは、関連度スコアと遷移スコアの重み付け比が異なる2以上の選択肢からなる。
【0099】
パターン1では、関連度スコアと遷移スコアの重み付け比が0.8:0.2または0.2:0.8のいずれかとして選択される。パターン2では、重み付け比が0.8:0.2、0.5:0.5または0.2:0.8のいずれかとして選択される。パターン3では、重み付け比が0.85:0.15、0.65:0.35、0.5:0.5、0.35:0.65、0.15:0.85のいずれかとして選択される。ここで、関連度スコアに対する遷移スコアの重み付け比が高いほど、ECGユニットの生成に際して、新たな気付きをユーザUに与えることが重視されることになる。
【0100】
なお、この例を発展させて、ユーザ端末Uによる重み付けの選択結果を集計することで、図17に示す例でサービス形態に応じた適切な重み付け度が決定されてもよい。これにより、サービス形態毎に異なるユーザUの意向を考慮してECGユニットを生成することができる。
【0101】
[5.ECGユニットの表示例]
つぎに、図19から図21を参照して、ECGシステム100により生成されたECGユニットの表示例について説明する。図19に示す例では、図6に示した例に関連して、中央領域にコンテンツ情報A、B、C、D、Eが上下に表示され、コンテンツ情報Cがフォーカス表示されている。また、右側領域にコンテンツ情報Cの関連情報C1、C2、C3、C4、C5、…が上下に表示されている。
【0102】
コンテンツ情報や関連情報としては、例えばコンテンツの画像や映像等が表示される。よって、中央および右側領域には、コンテンツ情報C、関連情報C1、C2、C3、C4、C5、…からなるECGユニットCが表示されている。なお、図19および図21に示す破線は、ECGユニットCの構成を示しているが、表示領域には表示されない。
【0103】
ここで、コンテンツ情報Cおよび関連情報は、レベルインジケータIとともに表示されている。コンテンツ情報A〜EのインジケータIは、ECGユニットA〜ECGユニットEの遷移スコアのレベルを示しており、関連情報C1、C2、C3、C4、C5のインジケータIは、各関連情報をコンテンツ情報とするECGユニットの遷移スコアのレベルを示している。
【0104】
ここで、遷移スコアは、ECGユニットとともにECGシステム100から取得されてもよく、ECGユニットとは別にECGシステム100から取得されてもよい。インジケータIは、ECGユニットの遷移スコアを所定のレベルに区分して表示される。また、図19に示す例において、中央領域のコンテンツ情報は、遷移スコアのレベルが高いほど中段に配置され、レベルが低いほど上下に離れて上段および下段に配置されている。右側領域の関連情報についても同様である。これにより、ECGユニットの遷移スコアに応じて表示形態を制御することで、新たな気付きをユーザUに促すことができる。
【0105】
なお、遷移スコアに基づくECGユニットの表示は、図19に示す例に限定されない。例えば、コンテンツ情報および関連情報は、遷移スコアが高いほど大きく明瞭に表示されてもよい。また、中央領域または右側領域でフォーカスを移動する場合、コンテンツ情報または関連情報は、遷移スコアが高いほどフォーカスされ易いように表示されてもよい。また、中央領域または右側領域の表示を上下方向に自動的にスクロールする場合、コンテンツ情報または関連情報は、遷移スコアが高いほど表示時間が長く、または表示回数が多くなるように表示されてもよい。また、コンテンツ情報および関連情報のインジケータIは、遷移スコアのレベルに代えて、遷移スコアの数値自体を示してもよい。
【0106】
図20に示す例では、中央領域にコンテンツ情報A、B、コンテンツ、D、Eが上下に表示され、コンテンツ情報Cがフォーカス表示されている。また、左側および右側領域には、コンテンツ情報Cの関連情報C1、C2、C3、C4、…が表示されている。ここで、関連情報C1〜C4は、遷移スコアのレベルが高いほど中央領域の近くに配置され、レベルが低いほど中央領域から離れて配置されている。ここで、フォーカスを上下方向に移動すると、中央領域では、表示が上下方向にスクロールし、左側および右側領域には、中央領域でフォーカスされているコンテンツ情報の関連情報が表示される。これにより、ECGユニットの遷移スコアに応じて表示形態を制御することで、新たな気付きをユーザUに促すことができる。
【0107】
なお、遷移スコアに基づくECGユニットの表示は、図20に示す例に限定されない。例えば、関連情報は、遷移スコアが高いほど大きく明瞭に表示されてもよい。また、関連情報は、遷移スコアのレベルが高いほど画面の前面側に配置(つまり拡大表示)され、レベルが低いほど画面の奥行き側に配置(つまり縮小表示)されてもよい。
【0108】
図21に示す例では、図19に示した例に関連して、中央領域のフォーカスがコンテンツ情報Xからコンテンツ情報Cに移動した場合と、コンテンツ情報Yからコンテンツ情報Cに移動した場合とが示されている。いずれの場合も、右側領域には、関連情報C1、C2、C3、C4、C5、…が表示される。しかし、関連情報に表示されるインジケータIは、コンテンツ情報Cへのリンク元のコンテンツ情報に応じて異なる。
【0109】
関連情報C1、C2、C3、C4、C5のインジケータIは、コンテンツ情報Cへのリンク元のコンテンツ情報の属性と、各関連情報の属性との間での関連度の低さのレベルを示している。ここで、属性間の関連度は、コンテンツ情報と各関連情報のメタデータの属性に基づき、ECGシステム100により求められてもよく、ユーザ端末30により求められてもよい。
【0110】
例えば、コンテンツ情報C、コンテンツ情報X、コンテンツ情報Yのジャンルがそれぞれ番組、アニメ、スポーツであるとする。そして、フォーカスがコンテンツ情報Xからコンテンツ情報Cに移動した場合、つまりアニメから番組に移動した場合、関連情報のうちアニメとの関連度が低い関連情報(例えば関連情報C3)のインジケータIのレベルを高く設定する。一方、フォーカスがコンテンツ情報Yからコンテンツ情報Cに移動した場合、つまりスポーツから番組に移動した場合、関連情報のうちスポーツとの関連度が低い関連情報(例えば関連情報C1)のインジケータIのレベルを高く設定する。これにより、コンテンツ情報間の属性の関連度に応じて表示形態を制御することで、新たな気付きをユーザUに促すことができる。
【0111】
[6.まとめ]
以上説明したように、本発明の実施形態に係るECGシステムによれば、互いに関連度の低い属性を含むリンク元とリンク先のECGユニットの間でECGユニットの遷移を生じさせるECGユニットを評価するために、ECGユニットの遷移スコアが導入される。そして、コンテンツ情報間の関連度(関連度スコア)とともにECGユニットの遷移スコアに基づきECGユニットを生成することで、関連性の高い属性を通じて関連性を維持しながらも、関連性の低い属性を通じて新たな気付きをユーザUに与えることができる、利用性の高い情報としてECGユニットを提供することができる。
【0112】
遷移スコアは、利用ログ数が多いほど高くなるので、コンテンツ情報自体の利用性が高く頻繁に閲覧されていなければ高いスコアが望めない。そして、ECGユニットは、遷移スコアが高いほど多数のECGユニットにリンクされ易くなり、利用頻度も高くなる。このため、遷移スコアに基づきECGユニットを生成することで、コンテンツ情報の提供者に高品質なコンテンツ情報の提供を促すことが可能となり、ECGサービス自体の品質を向上することができる。
【0113】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0114】
例えば上記実施形態では、ECGエンジン120と配信サーバ150を別体として構成する場合について説明したが、ECGエンジン120と配信サーバ150の機能を一体に構成してもよい。また、上記実施形態では、解析エンジン130と遷移スコア算出部123の機能を一体に構成する場合について説明したが、これらの機能を別体に構成してもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、ECGユニットがコンテンツ情報とコンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とから2階層で構成される場合について説明した。しかし、ECGユニットは、さらに関連情報に関連する1以上の関連情報を含んで3階層以上で構成されてもよい。
【符号の説明】
【0116】
10 コンテンツホルダ
20 サービスプロバイダ
30 ユーザ端末
U ユーザ
100 ECGシステム
110 管理サーバ
120 ECGエンジン
130 解析エンジン
140 マッシュアップサーバ
150 配信サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ情報と前記コンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるコンテンツユニットであって、前記関連情報を通じて他のコンテンツユニットにリンクされた前記コンテンツユニットを提供するコンテンツユニット提供部と、
前記コンテンツ情報の属性の関連度に基づき前記コンテンツ情報間の関連度スコアを算出する関連度スコア算出部と、
前記コンテンツユニットを介してリンク元の1以上のコンテンツユニットからリンク先の1以上のコンテンツユニットに遷移するために行われた操作の履歴を前記コンテンツユニットの利用ログとして収集する利用ログ収集部と、
前記コンテンツユニットについて所定期間に収集された前記利用ログの数を、前記リンク元のコンテンツユニットと前記リンク先のコンテンツユニットとの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で重み付けして、前記コンテンツユニットの遷移スコアを算出する遷移スコア算出部と、
前記コンテンツ情報間の前記関連度スコアおよび前記コンテンツユニットの前記遷移スコアに基づき他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを生成するコンテンツユニット生成部と
を備える情報提供システム。
【請求項2】
前記コンテンツユニットの遷移スコアは、互いに関連度の低い属性のそれぞれについて、前記属性毎に定められた修正係数で前記利用ログの数を重み付けして算出される、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記コンテンツユニットの遷移スコアは、互いに関連度の低い属性のうち最大の修正係数を有する属性について、前記属性に定められた修正係数で前記利用ログの数を重み付けして算出される、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記コンテンツユニットの遷移スコアは、情報提供のサービス形態毎に定められた属性のうち、互いに関連度の低い属性が含まれるほど大きな修正係数で前記利用ログの数を重み付けして算出される、請求項1から3のうちいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記コンテンツユニットは、前記コンテンツ情報間の前記関連度スコアと前記コンテンツユニットの前記遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットに優先的にリンクして生成される、請求項1から4のうちいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記コンテンツユニットは、相対的に高く重み付けされた前記コンテンツ情報間の前記関連度スコアと、相対的に低く重み付けされた前記コンテンツユニットの前記遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットにリンクして生成される、請求項1から4のうちいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記コンテンツユニットは、相対的に低く重み付けされた前記コンテンツ情報間の前記関連度スコアと、相対的に高く重み付けされた前記コンテンツユニットの前記遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットにリンクして生成される、請求項1から4のうちいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記コンテンツユニットは、ユーザにより設定された重み付け基準に従って互いに重み付けされた、前記コンテンツ情報間の前記関連度スコアと前記コンテンツユニットの前記遷移スコアの合計が高い他のコンテンツユニットにリンクして生成される、請求項5から7のうちいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項9】
コンテンツ情報と前記コンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるコンテンツユニットであって、前記関連情報を通じて他のコンテンツユニットにリンクされた前記コンテンツユニットを提供し、
前記コンテンツ情報の属性の関連度に基づき前記コンテンツ情報間の関連度スコアを算出し、
前記コンテンツユニットを介してリンク元の1以上のコンテンツユニットからリンク先の1以上のコンテンツユニットに遷移するために行われた操作の履歴を前記コンテンツユニットの利用ログとして収集し、
前記コンテンツユニットについて所定期間に収集された前記利用ログの数を、前記リンク元のコンテンツユニットと前記リンク先のコンテンツユニットとの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で重み付けして、前記コンテンツユニットの遷移スコアを算出し、
前記コンテンツ情報間の前記関連度スコアおよび前記コンテンツユニットの前記遷移スコアに基づき他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを生成すること
を含む情報提供方法。
【請求項10】
コンテンツ情報と前記コンテンツ情報に関連する1以上の関連情報とからなるコンテンツユニットであって、前記関連情報を通じて他のコンテンツユニットにリンクされた前記コンテンツユニットを提供し、
前記コンテンツ情報の属性の関連度に基づき前記コンテンツ情報間の関連度スコアを算出し、
前記コンテンツユニットを介してリンク元の1以上のコンテンツユニットからリンク先の1以上のコンテンツユニットに遷移するために行われた操作の履歴を前記コンテンツユニットの利用ログとして収集し、
前記コンテンツユニットについて所定期間に収集された前記利用ログの数を、前記リンク元のコンテンツユニットと前記リンク先のコンテンツユニットとの間で互いに関連度の低いコンテンツ情報の属性が含まれるほど大きな修正係数で重み付けして、前記コンテンツユニットの遷移スコアを算出し、
前記コンテンツ情報間の前記関連度スコアおよび前記コンテンツユニットの前記遷移スコアに基づき他のコンテンツユニットにリンクされたコンテンツユニットを生成すること
を含む情報提供方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−173863(P2012−173863A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33542(P2011−33542)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】