説明

情報提供方法及び情報提供装置

【課題】旅行者の過去の行動とそのときの状況に基づいて、旅行者にとって好ましいと予想される観光スポットを提案する。
【解決手段】本実施の形態に係る情報提供方法においては、コンピュータが、端末装置から、特定の地域、及び、当該特定の地域に同行する人員を表す構成区分を含む推薦要求を受信し、地域毎に、当該地域に含まれる場所と当該場所の属性とを格納する地域情報格納部から、受信した特定の地域に含まれる場所及び当該場所の属性を抽出し、過去に生成されたデータに関連した場所の属性と構成区分の組み合わせ毎に、データの生成数を格納しているデータ格納部を参照し、推薦要求に含まれる構成区分と抽出した場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数を特定し、特定したデータの生成数に基づき、特定の地域に含まれる抽出した場所に関する情報を推薦要求を送信してきた端末装置に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、特定の地域についての情報を提供するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置を利用して、特定の地域に関する情報を検索する場合がある。たとえば、ユーザの要求を満たす旅行プランを提供し、予約及び関連商品の販売を行うための技術が存在している。例えば、希望条件として、旅行期間、目的地、出発地点、年齢層、同行者、目的等を受け付け、希望条件に合う登録データをデータベースから抽出する。そして、最適な交通手段の組み合わせを決定し、ユーザに通知するというものである。しかし、このような従来の技術では、ユーザが希望条件を明示的に入力しなければならず、手間がかかるという問題がある。
【0003】
また、非放送コンテンツ情報を用いて、ユーザの嗜好に応じた放送コンテンツの推薦度を判定するという技術も存在している。例えばユーザが撮影を行った静止画や動画などの非放送コンテンツから、撮影日時や撮影機器のメーカー名、撮影機種名、撮影位置のGPSデータ、非放送コンテンツの数、撮影モード、撮影対象物の認識結果などの情報を取得する。そして、このような情報を用いて、放送番組の視聴履歴に基づき検索された放送コンテンツについての推薦度を求めるというものである。しかし、同一人であっても異なる環境においては好みの傾向が変わることも考えられる。すなわち、たとえば、写真撮影のような過去の行動について、その行動をした状況や背景を考慮せず一律にユーザの嗜好と結びつけて捉えてしまうと、適切な分析ができない場合がある。
【0004】
このように、過去の行動の状況や背景を分析した結果から、好ましいと思われる特定の地域に関する情報を提案するような技術は存在していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−269190号公報
【特許文献2】特開2009−272836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本技術の目的は、一側面として、旅行者の過去の行動とそのときの状況に基づいて、旅行者にとって好ましいと予想される観光スポットを提案するための新規な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施の形態に係る情報提供方法においては、コンピュータが、(A)端末装置から、特定の地域、及び、当該特定の地域に同行する人員を表す構成区分を含む推薦要求を受信し、(B)地域毎に、当該地域に含まれる場所と当該場所の属性とを格納する地域情報格納部から、受信した特定の地域に含まれる場所及び当該場所の属性を抽出し、(C)過去に生成されたデータに関連した場所の属性と構成区分の組み合わせ毎に、データの生成数を格納しているデータ格納部を参照し、推薦要求に含まれる構成区分と抽出した場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数を特定し、(D)特定したデータの生成数に基づき、特定の地域に含まれる抽出した場所に関する情報を推薦要求を送信してきた端末装置に送信する。
【発明の効果】
【0008】
新たな観点に基づいて、旅行者の過去の行動とそのときの状況に基づいて、旅行者にとって好ましいと予想される観光スポットを提案することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施の形態に係るシステムの概要を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態に係るユーザ端末の機能ブロック図である。
【図3】図3は、実施の形態に係るサーバの機能ブロック図である。
【図4】図4は、観光地データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
【図5】図5は、旅行データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
【図6】図6は、写真データ登録時の処理フローを示す図である。
【図7】図7は、写真データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
【図8】図8は、分析データ生成処理の処理フローを示す図である。
【図9】図9は、個人分析データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
【図10】図10は、一般分析データ格納部に格納されるデータの一例を示す図である。
【図11】図11は、観光スポットの推薦処理の処理フローを示す図である。
【図12】図12は、推薦要求についての条件を入力させるための画面の一例を示す図である。
【図13】図13は、サーバによる推薦データ特定処理の処理フローを示す図である。
【図14】図14は、個人分析DB検索処理の処理フローを示す図である。
【図15】図15は、一般分析DB検索処理の処理フローを示す図である。
【図16】図16は、推薦データを表示する画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、推薦データを表示する画面の一例を示す図である。
【図18】図18は、コンピュータの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施例は、過去の行動として旅行を設定する。そして、本実施例は、任意のユーザが旅行した際に撮影した写真、及び、その旅行の人員構成(同行者の有無、同行者との関係)に関する情報に基づいて、ユーザに対して旅行の候補地を提案するシステムを想定している。あくまで、本実施例は本発明を適用した一実施例で、これに限定されることはない。
【0011】
本実施の形態に係るシステムの概要を図1に表す。本実施の形態では、例えばインターネットであるネットワーク1に、ユーザ端末3(図1では3a及び3b)と、サーバ5とが接続されている。ユーザ端末3は、ユーザの操作を受け付けて、旅行先等で撮影した写真のデータをサーバ5に送信したり、観光スポットの推薦要求を送信したり、さらに観光スポットの推薦データを受信及び表示したりする。一方、サーバ5は、受信した写真のデータを基に分析データを生成したり、観光スポットの推薦要求を受信した場合には、分析データに基づいて特定した観光スポットの推薦データをユーザ端末へ送信したりする。なお、ユーザ端末は、例えばカメラ付き携帯電話機、カメラを有しネットワーク接続可能な携帯情報端末等である。図1には、3a及び3bの2つを記載しているが、ユーザ端末の数は特に限定されるものではない。
【0012】
図2に、本実施の形態に係るユーザ端末3の機能ブロック図を示す。本実施の形態に係るユーザ端末3は、レンズ及び撮像素子を有しデジタルカメラとしての機能を有する撮影部301と、データ格納部303と、文字入力等を受け付ける入力部305と、送信部307と、受信部309と、表示部311と、例えばGPS(Global Positioning System)受信機としての機能を有する位置情報取得部313とを有する。位置情報取得部313は、通信先の基地局に基づいて位置情報を取得する機能、又はGPSと基地局の情報とを併用する機能により位置情報を取得するようにしてもよい。
【0013】
撮影部301は、写真データを生成し、データ格納部303に格納する。そして、位置情報取得部313は、位置情報を取得し、データ格納部に格納された写真データに埋め込む。また、入力部305は、観光スポットの推薦要求の入力をユーザから受け付け、データ格納部303に格納する。そして、送信部307は、データ格納部303の写真データや推薦要求をサーバ5へ送信する。また、受信部309は、サーバ5から観光スポットの推薦データを受信し、データ格納部303に格納する。そして、表示部311は、データ格納部303の推薦データを表示する。
【0014】
図3に、本実施の形態に係るサーバ5の機能ブロック図を示す。本実施の形態に係るサーバ5は、受信部501と、写真データ格納部503と、分析部505と、地域毎に観光スポットのデータ及び観光スポットに関連付けられたカテゴリを格納している観光地データ格納部507と、ユーザの旅程に関するデータを格納している旅行データ格納部509と、個人分析データ格納部511と、一般分析データ格納部513と、予め用意された基準値や中間的に生成されるデータを格納するデータ格納部515と、推薦データ特定部517と、推薦データ格納部519と、送信部521とを有する。
【0015】
受信部501は、ユーザ端末3から、写真データ等を受信して写真データ格納部503に格納したり、観光スポットの推薦要求を受信してデータ格納部515に格納したりする。分析部505は、写真データ格納部503、観光地データ格納部507及び旅行データ格納部509に格納されているデータを用いて(写真撮影の傾向を分析する)分析処理を行い、個人分析データ格納部511及び一般分析データ格納部513に結果を格納する。個人分析データ格納部511は、ユーザ毎に集計した写真の撮影枚数に関するデータが格納される。一方、一般分析データ格納部513は、登録されているユーザ全体について集計した写真の撮影枚数に関するデータが格納される。個人分析データ格納部511と一般分析データ格納部513を有するのは、ユーザ毎の推薦データ及び一般的な推薦データを提示できるようにするためである。推薦データ特定部517は、観光地データ格納部507、個人分析データ格納部511、一般分析データ格納部513及びデータ格納部515に格納されているデータを用いて推薦すべき観光スポットを特定し、推薦データ格納部519に格納する。送信部521は、推薦データ格納部519に格納されているデータをユーザ端末3に送信する。
【0016】
次に、図4乃至図17を用いて、図1乃至図3に示したシステムの処理について説明する。
【0017】
サーバ5の観光地データ格納部507には、図4に示すような観光地データベース(DB)が予め格納されているものとする。図4に示した観光地DBは、観光地の列と、観光スポットの列と、北東端の列、北西端の列、南東端の列及び南西端の列を含む敷地形状の列と、カテゴリの列とを含む。なお、図4の例では、観光地として市にあたる行政区分が登録されているが、広狭様々な地域名と観光スポットとを相互に関連付けて登録するようにしてもよい。観光スポットとしては、水族館、美術館、城、スキー場、ホテル、テーマパークなどの施設の名称や、山、川、湖、滝、高原、ビーチ、海岸線などの場所の名称などが含まれる。また、敷地形状のデータは、4地点の緯度及び経度を用いて観光スポットの位置及び形状を表している。形状は、3以上の任意の数の地点、又は中心の地点及び中心の地点からの半径等を用いて定義してもよい。カテゴリの列には、「歴史」、「公園」、「博物館」、「美術館」、「景観」、「動物」といった観光スポットの属性を表すカテゴリが登録される。なお、1つの観光スポットに対し、複数のカテゴリが関連付けられる場合もある。
【0018】
また、サーバ5の旅行データ格納部509には、図5に示すような旅行データベース(DB)が格納されているものとする。図5に示した旅行DBは、ユーザIDの列と、出発日時の列及び帰着日時の列を含む旅行期間の列と、旅行へ行くメンバーの構成を表す構成区分の列とを含む。旅行DBには、例えばユーザが旅行についての契約を申し込んだとき等、旅行へ行く前にデータが登録されることが好ましい。旅行に行く前とは、その目的地に向かおうとする前であり、必ずしも、自宅や旅行会社での登録には限らない。たとえば、すでに外出先において、新たな旅行先を携帯端末などから登録するという場合でも構わない。
【0019】
図6に、本実施の形態に係るシステムの写真データ登録時の処理フローを示す。まず、ユーザ端末3の撮影部301は、ユーザの操作に応じて写真データを生成し、データ格納部303に格納する(図6:ステップS1)。このとき、例えばExif(Exchangeable Image File Format)形式に基づいて、写真データには、撮影日時、撮影場所の位置情報等が埋め込まれる。位置情報は、例えば、GPS受信機としての機能等を有する位置情報取得部313により取得される。撮影日時は、例えばユーザ端末3の図示していない時計機能から取得する。また、写真データとは別に、撮影日時や撮影場所のデータを写真データと関連付けて登録しておくようにしてもよい。
【0020】
その後、送信部307は、データ格納部303から写真データを読み出し、ユーザID、撮影日時及び撮影位置を表すデータと共にサーバ5へ送信する(ステップS3)。ここでは、予めデータ格納部303に格納されているユーザIDを送信するものとする。本実施の形態では、例えば事前にユーザ端末3とサーバ5とが接続認証処理を行い、入力部305はユーザからユーザID等の入力を受け付けてデータ格納部303に格納しておく。そして、本ステップでは、ユーザIDをデータ格納部303から読み出して用いるものとする。また、撮影日時及び撮影位置を表す情報は、上でも述べたとおり、写真データに埋め込まれている場合もあるし、写真データと関連付けられた別のデータとして送信される場合もある。
【0021】
一方、サーバ5の受信部501は、写真データ、ユーザID、撮影日時及び撮影位置を表すデータを受信し(ステップS5)、写真データ格納部503の写真データベース(DB)に格納する(ステップS7)。写真DBには、図7に示すようなデータが格納される。図7に示した写真DBは、ユーザIDの列と、写真IDの列と、撮影日時の列と、撮影位置の列と、写真データの列とを含む。本ステップでは、受信した写真データに対し、例えば重複しないように写真IDを採番して付与し、ユーザ端末3から受信したユーザID、撮影日時及び撮影位置のデータと共に登録する。撮影日時及び撮影位置のデータは、写真データから読み出して登録する場合もある。また、写真データの列には、例えば受信した写真データのファイル名を登録する。
【0022】
このようにして、ユーザが旅行先で撮影した写真データについて、撮影日時、撮影位置等の情報が登録される。なお、このような写真データの登録は、例えばネットワーク上のアルバムを提供するサービスにおいて行われるようにしてもよい。本実施の形態では写真データを送信及び登録するものとして説明したが、画像ファイル自体は送信及び登録せず、ユーザID、撮影日時及び撮影位置のデータを送信及び登録するという処理を行うようにしてもよい。
【0023】
次に、図8乃至図10を用いて、分析データ生成処理について説明する。まず、図8に、本実施の形態に係るサーバ5の分析データ生成処理の処理フローを示す。なお、サーバ5は、例えば所定時間毎のバッチ処理として本処理を行う。写真データが格納され次第、本処理を行うことも勿論可能である。
【0024】
まず、サーバ5の分析部505は、写真データ格納部503の写真DBから、未処理のレコードを1つ特定する(図8:ステップS11)。また、分析部505は、写真DBにおける特定されたレコードからユーザID及び撮影日時を取得しておく。レコードが処理済みか否かを判断するためには、例えば写真DBにフラグを登録する列を設けておき、分析処理を行った後にフラグを立てるようにしてもよいし、その他の処理済みか否かを特定するための情報を保持しておくようにしてもよい。ここでは、例えば図7における1番目のレコードが特定されたものとする。
【0025】
次に、分析部505は、旅行データ格納部509の旅行DBにおいて、ユーザIDの列にステップS11で取得したユーザIDが登録されており、且つ旅行期間の範囲内にステップS11で取得した撮影日時が含まれるレコードが登録されているか判断する(ステップS13)。なお、本実施の形態では、旅行DBには、ユーザが予定している旅行の日程に関するデータが既に格納されているものとする。図7に示した写真DBにおける1番目のレコードの場合、ユーザID「192759878」及び撮影日時「2010/1/20 10:48:23」が取得される。そして、図5に示した旅行DBの場合には、ユーザIDが同一の「192759878」であって、旅行期間(出発日時「2010/1/20 6:30」、帰着日時「2010/1/24 20:00」)にステップS11で取得された撮影日時「2010/1/20 10:48:23」を含む2番目のレコードが該当すると判断される。
【0026】
ステップS13において、該当するレコードが登録されていないと判断された場合、ステップS25に移行する。一方、ステップS13において該当するレコードが登録されていると判断された場合、分析部505は、ステップS11で特定された、写真DBにおけるレコードから撮影位置のデータを取得する。そして、観光地データ格納部507の観光地DBにおいて、取得した撮影位置を敷地の内部に含む観光スポットについてのレコードが登録されているか判断する(ステップS15)。図7に示した写真DBにおける1番目のレコードの場合、撮影位置として、北緯「34度50分8.373秒」、東経「134度41分53.589秒」が取得される。そして、図4に示した観光地DBの場合、観光スポットの敷地形状と写真DBから取得した撮影位置との関係から、北緯「34度50分8.373秒」、東経「134度41分53.589秒」を敷地の内部に含む1番目のレコードが該当すると判断される。
【0027】
なお、敷地形状(多角形)に対する撮影位置(点)の内外判定処理は、既存の技術を用いて行うことができる。例えば、ある点から多角形に対して半直線を伸ばしたときに、多角形の境界線との交点が奇数個存在すれば、ある点は多角形の内部に存在すると判定する技術がある。また、ある点と多角形の各頂点とを接続した複数の線分同士のなす角で判断する技術もある。具体的には、多角形の1つの頂点を始点として設定して、各頂点が接続されている順に始点に戻るまで、ある点と各頂点との線分のなす角を加算する。この加算結果が360度になれば、ある点は多角形の内部に存在すると判定される。
【0028】
ステップS15において、該当するレコードが登録されていないと判断された場合、ステップS25に移行する。一方、ステップS15において該当するレコードが登録されていると判断された場合、分析部505は、旅行データ格納部509の旅行DBから、ステップS13で登録されていると判断されたレコードにおける構成区分と旅行期間とを取得し、旅行期間から旅行日数を算出する(ステップS17)。図5における2番目のレコードからは、構成区分「家族」と出発日時「2010/1/20 6:30」及び帰着日時「2010/1/24 20:00」とが取得される。そして、例えば出発日時と帰着日時との差から旅行日数が5日間と特定される。また、分析部505は、観光地データ格納部507の観光地DBから、ステップS15で存在すると判断された観光地についてのレコードからカテゴリを取得する(ステップS19)。図4における1番目のレコードからは、「歴史」及び「公園」が取得される。
【0029】
そして、分析部505は、ステップS11で特定された写真データに関するユーザIDと構成区分とカテゴリとの組み合わせに対して対応する旅行の日数を、個人分析データ格納部511の個人分析DBから取得した合計日数に加算し、個人分析DBに登録する(ステップS21)。ここで、個人分析データ格納部511には、図9に示すような個人分析DBが格納されている。図9に示した個人分析DBの一例は、ユーザIDの列と、構成区分の列と、カテゴリの列と、合計枚数の列と、合計日数の列と、平均枚数の列とを含む。
【0030】
本実施の形態では、例えば、旅行DBにおける旅行期間内に異なるカテゴリと関連付けられた複数の観光スポットで写真を撮影した場合、又は写真を撮影した1つの観光スポットに複数のカテゴリが関連付けられている場合、個人分析DBにおいてそれぞれのカテゴリから特定されるレコードに旅行日数を加算する。
【0031】
具体的には、ステップS11で特定されたユーザIDとステップS17で取得された構成区分とステップS19で取得されたカテゴリとの組み合わせを含む、個人分析DBのレコードに対して、ステップS17で特定された旅行日数が加算されていなければ、分析部505は、個人分析DBの合計日数にステップS17で特定された旅行日数を加算する。
【0032】
また、ステップS19で存在すると判断された観光地DBのレコードにカテゴリが複数登録されている場合は、各カテゴリを含むレコードに対してそれぞれ旅行日数を加算する。このとき、既に旅行日数を加算したか否かを判断できるように、例えば旅行DBの各レコードに対して、個人分析DBに旅行日数を加算したカテゴリを保持させるようにしてもよい。
【0033】
なお、本ステップでは、ステップS11で特定されたユーザIDとステップS17で取得された構成区分とステップS19で特定されたカテゴリとを含むレコードを個人分析DBにおいて探索し、見つかった場合には、合計日数にステップS17で特定された旅行日数を加算する。一方、見つからなかった場合には、新規なレコードとして登録する。例えば、図5における2番目のレコード及び図4における1番目のレコードの場合、ユーザID「192759878」且つ構成区分「家族」であって、カテゴリが「歴史」のレコード及び「公園」のレコードが図9に示した個人分析DBに追加され、合計日数の列にはそれぞれ「5」が登録される。
【0034】
さらに、分析部505は、ユーザIDと構成区分とカテゴリとの組み合わせ毎に合計枚数を算出し、個人分析データ格納部511の個人分析DBに登録する(ステップS23)。本ステップでは、ステップS11で特定されたユーザIDと、ステップS17で取得された構成区分と、ステップS19で特定されたカテゴリとを含むレコードについて、合計枚数をプラス1(インクリメント)する。また、ステップS19で存在すると判断された観光地DBのレコードにカテゴリが複数登録されている場合は、各カテゴリを含むレコードに対してこのような処理を行う。例えば、図9に示した個人分析DBの場合、ステップS21において追加された、ユーザID「192759878」且つ構成区分「家族」であって、カテゴリが「歴史」のレコード及び「公園」のレコードの合計枚数が、それぞれプラス1(インクリメント)される。
【0035】
そして、ステップS23の後、又はステップS13若しくはステップS15において該当するデータが存在しないと判断された場合、分析部505は、写真DBにおいて未処理の写真データが存在するか判断する(ステップS25)。
【0036】
未処理の写真データが存在する場合、ステップS11の処理に戻る。一方、未処理の写真データが存在しない場合、分析部505は、個人分析DBの平均枚数を更新する(ステップS27)。ここでは、分析部505は、ステップS21及びステップS23において更新されたレコードを特定し、個人分析DBにおいて特定された各レコードの平均枚数の列に、合計枚数を合計日数で除した値を登録する。なお、平均枚数については個人分析DBに列を設けず、後の処理において合計枚数及び合計日数から求めるようにしてもよい。
【0037】
そして、分析部505は、一般分析DBにおいて、合計枚数、合計日数及び平均枚数を更新する(ステップS29)。ここでは、分析部505は、個人分析DBに格納されているレコードをさらに構成区分とカテゴリとの組み合わせ毎に集約し、一般分析データ格納部513に格納されている一般分析DBに登録する。例えば、分析部505は、個人分析DBに含まれる全てのレコードから、構成区分とカテゴリとの組み合わせが同一であるレコードを抽出する。そして、分析部505は、抽出したレコードにおいて合計枚数の列に登録されている値及び合計日数の列に登録されている値をそれぞれ合計し、合計枚数の合計値/合計日数の合計値により平均枚数を算出する。そして、分析部505は、合計枚数の合計値と合計日数の合計値と平均枚数と処理に係る構成区分及びカテゴリとの組み合わせを一般分析DBに登録する。
【0038】
なお、一般分析DBの場合も、平均枚数の列を設けず、処理の度に合計枚数及び合計日数から求めるようにしてもよい。また、合計日数及び1日当たりの平均枚数でなく、合計旅行回数及び旅行1回当たりの平均枚数や、合計滞在時間及び1時間当たりの平均枚数を登録するようにしてもよい。
【0039】
なお、ステップS27では、個人分析DBに含まれるレコードのうち、分析データ生成処理において登録又は更新されたものを一般分析DBに反映させるような処理を行ってもよい。その後、分析データ生成処理を終了する。
【0040】
このようにして、サーバ5は、ユーザ端末3から受信した写真データの枚数等を、ユーザIDと構成区分とカテゴリとの組み合わせ毎、構成区分とカテゴリとの組み合わせ毎に集約して登録しておく。なお、予め一般分析DBを設けず、後の処理ではその都度構成区分とカテゴリとの組み合わせについて個人分析DBのレコードを集約して用いるようにしてもよい。また、本実施の形態では分析データ生成処理をバッチ処理として説明したが、ユーザ端末3から写真データを受信する度に(すなわち図6におけるステップS7の後に)、個人分析DB及び一般分析DBに反映するようにしてもよい。
【0041】
次に、図11乃至図17を用いて、観光スポットの推薦処理について説明する。まず、図11に、本実施の形態に係るシステムにより実行される、観光スポットの推薦処理の処理フローを示す。
【0042】
まず、ユーザ端末3の表示部311は、データ格納部303に格納されている画面データを用いて、推薦要求についての条件を入力するための画面を表示する(図11:ステップS31)。例えば、図12のようなデータが表示される。図12に示された画面には、「観光地(都道府県:都市名)」を入力するためのテキストボックスと、「構成区分」を選択するためのラジオボタンと、「候補地検索方法」を選択するためのラジオボタンと、「候補地検索をする」ためのボタンが表示されている。なお、画面データは、本ステップを実行する度に受信部309がサーバ5から受信してデータ格納部303に格納する場合もあるし、ユーザ端末3において推薦要求及び推薦データの表示を行うアプリケーションが有するデータとしてデータ格納部303に予め格納されている場合もある。
【0043】
次に、ユーザ端末3の入力部305は、ユーザからの入力を受け付け、入力データをデータ格納部303に格納する(ステップS33)。例えば、ユーザは、図12に示された「観光地(都道府県:都市名)」のテキストボックスに、旅行を予定している都市名等を入力する。ここでは、ユーザが「神戸」と入力したものとする。また、「構成区分」の欄には、一緒に旅行をするメンバーを表すいずれかのラジオボタンにチェックを入れる。例えば、ユーザは「夫婦」を選択したものとする。そして、ユーザは「候補地検索方法(チェック)」の欄において、「個人嗜好」及び「一般嗜好」のうちいずれかを選択する。このフラグは、後の処理において、ユーザ本人の履歴とユーザ一般の履歴とのいずれに基づいて推薦データを生成するか判断するために用いる。さらに、入力部305は、ユーザが「候補地検索をする」ボタンを押下したことを検知する。
【0044】
その後、送信部307は、データ格納部303に格納された入力データを含む推薦要求を、サーバ5に送信する(ステップS35)。推薦要求には、例えば、ユーザID、観光地、構成区分及び候補地検索方法が含まれるものとする。なお、本実施の形態では、上でも述べたとおり、既にデータ格納部303にユーザIDが格納されているものとする。ここでは、ユーザID「876763877」、観光地「神戸」、構成区分「夫婦」及び候補地検索方法「個人嗜好」を含む推薦要求が送信されたものとする。
【0045】
一方、サーバ5の受信部501は、ユーザ端末3から推薦要求を受信し、データ格納部515に格納する(ステップS37)。そして、サーバ5の推薦データ特定部517は、推薦データ特定処理を実行する(ステップS39)。この推薦データ特定処理については、図13乃至図15を用いて説明する。
【0046】
図13に、本実施の形態に係るサーバ5により実行される推薦データ特定処理の処理フローを示す。まず、サーバ5の推薦データ特定部517は、データ格納部515に格納された推薦要求を読み出し、候補地検索方法が「個人嗜好」であるか判断する(図13:ステップS51)。候補地検索方法が「個人嗜好」である場合、個人分析DB検索処理を実行する(ステップS53)。この個人分析DB検索処理については、図14を用いて説明する。
【0047】
図14に、本実施の形態に係るサーバ5により実行される個人分析DB検索処理の処理フローを示す。まず、サーバ5の推薦データ特定部517は、データ格納部515に格納された推薦要求に含まれる観光地を読み出す。そして、推薦データ特定部517は、観光地データ格納部507に格納された観光地DBから、読み出した観光地に関連付けられている観光スポット及び当該観光スポットのカテゴリの組み合わせを1つ特定する(図14:ステップS61)。ここでは、推薦要求に含まれる「神戸」が読み出され、図4に示した観光地DBから、観光スポット「Cランド」及びカテゴリ「景観」が特定されたものとする。
【0048】
次に、推薦データ特定部517は、個人分析データ格納部511に格納されている個人分析DBを探索し、推薦要求に含まれるユーザIDに関連付けられて推薦要求に含まれる構成区分と同一の構成区分が登録されたレコードが存在するか判断する(ステップS63)。なお、個人分析DBには、ユーザIDに関連付けられて、そのユーザが過去に旅行した時の構成区分及び旅行先の観光スポットに関連付けられているカテゴリ等が格納されている。図9に示した個人分析DBの場合、ユーザIDが「876763877」であり、構成区分が「夫婦」である4番目及び5番目のレコードが該当すると判断される。
【0049】
ステップS63において、該当するレコードが存在しないと判断された場合、ステップS73に移行する。一方、該当するレコードが存在すると判断された場合、推薦データ特定部517は、ステップS63において条件に該当すると判断されたレコードの中に、ステップS61で特定したカテゴリが登録されたレコードが存在するか判断する(ステップS65)。図9に示した個人分析DBの場合、カテゴリが「景観」である5番目のレコードが該当すると判断される。
【0050】
ステップS65において、該当するレコードが存在しないと判断された場合、ステップS73に移行する。一方、該当するレコードが存在すると判断された場合、推薦データ特定部517は、ステップS65において条件に該当すると判断されたレコードにおける合計枚数の値に基づいて評価値を算出する(ステップS67)。ここでは、ステップS61において特定された観光スポットを推薦すべきか否か判断するための評価値を求める。
【0051】
評価値としては、例えば、ユーザがある構成区分で過去に旅行をした時に1日当たり撮影する写真の枚数と、同一のユーザが同一の構成区分で且つ特定のカテゴリに属する観光スポットへ旅行した時に1日当たり撮影する写真の枚数との関係を表す値を用いる。
【0052】
具体的には、まず、個人分析DBにおけるユーザID及び構成区分が、推薦要求に含まれるユーザID及び構成区分と同一であるレコード(すなわち、ステップS63において条件に該当すると判断されたレコード)を抽出する。そして、抽出したレコードにおける合計枚数及び合計日数をそれぞれ合計して、1日当たり撮影する写真の枚数(すなわち、合計枚数/合計日数)を算出する。例えば図9に示した個人分析DBに含まれるレコードのうち、ユーザIDが「876763877」であって構成区分が「夫婦」である、4番目及び5番目のレコードを抽出する。そして、合計枚数の列に登録されている値を合計すると12+42=54、合計日数の列に登録されている値を合計すると4+3=7であるから、1日当たり撮影する写真の枚数は54/7=7.78と算出される。
【0053】
また、個人分析DBにおいてユーザID及び構成区分が、推薦要求に含まれるユーザID及び構成区分と同一であって、個人分析DBにおけるカテゴリがステップS61で特定された観光スポットのカテゴリと同一であるレコード(すなわち、ステップS65において条件に該当すると判断されたレコード)を特定し、当該レコードにおける平均枚数の値を取得する。例えば図9に示した個人分析DBに含まれるレコードのうち、ステップS65において条件に該当すると判断された5番目のレコードにおける平均枚数「14」を取得する。
【0054】
そして、例えば、ある構成区分で旅行をした場合に1日に撮影する写真の枚数に対する、同一の構成区分でさらに特定のカテゴリに属する観光スポットへ旅行した場合に1日に撮影する写真の枚数の比を求める。例えば、14/7.78が評価値として算出される。このような評価値を採用すれば、ユーザが過去に同じ構成区分で旅行をした時のデータに基づいて、ステップS61で特定されたカテゴリについての撮影枚数が相対的に多いか否かを表す評価値が得られる。なお、比でなく例えば差を用いるようにしてもよい。
【0055】
また、このような値に限らず、例えば、ユーザが特定の構成区分で且つ特定のカテゴリに属する観光スポットへ旅行した時に撮影した写真の枚数そのものを用いるようにしてもよい。具体的には、ステップS65において条件に該当すると判断されたレコードにおける合計枚数をそのまま評価値として採用してもよい。旅行に行った日数等の偏りもユーザの嗜好と捉えて、単純な撮影枚数を基準とするものである。また、ステップS65において条件に該当すると判断されたレコードにおける平均枚数を評価値として採用してもよい。このような値であれば、旅行に行った日数等の偏りを除いた評価値となる。
【0056】
さらに、ステップS63において条件に該当すると判断されたレコードを抽出して、各レコードにおける合計枚数を合計し、当該合計値に対する、ステップS65において条件に該当すると判断されたレコードにおける合計枚数の割合を用いてもよい。推薦要求に含まれる構成区分についての撮影枚数の中で、ステップS61において特定されたカテゴリについての撮影枚数が占める割合を表す評価値が得られる。
【0057】
なお、ここで述べた値に限らず、構成区分とカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数を用いた評価値を採用すれば、一緒に旅行したメンバーの構成によって細分したカテゴリ毎の撮影枚数に基づいて、推薦すべき観光スポットを特定することができる。
【0058】
その後、推薦データ特定部517は、データ格納部515に予め格納されている基準値を取得し、算出した評価値が基準値よりも大きいか判断する(ステップS69)。本実施の形態では、例えば、ステップS67において算出された評価値が予め定められた基準値よりも大きい場合、ステップS61で特定された観光スポットをユーザに推薦する。
【0059】
評価値が基準値以下であると判断された場合、ステップS73に移行する。一方、評価値が基準値よりも大きいと判断された場合、推薦データ格納部517は、ステップS61において特定された観光スポットを表すデータを候補地データとして推薦データ格納部519に格納する(ステップS71)。ここでは、「Cランド」を表すデータが推薦データ格納部519に格納されたものとする。
【0060】
そして、ステップS69の後、又はステップS63若しくはステップS65において条件に該当するレコードが存在しないと判断された場合、若しくはステップS69において評価値が基準値以下であると判断された場合、推薦データ特定部517は、観光地DBにおいて、推薦地要求に含まれる観光地に対応付けられた、観光スポット及び当該観光スポットのカテゴリの未処理の組み合わせが存在するか判断する(ステップS73)。未処理の観光スポットが存在すると判断された場合、ステップS61に戻る。なお、観光地DBにおいて1つの観光スポットに複数のカテゴリが関連付けられている場合、ステップS61を繰り返すことにより各カテゴリとユーザID及び構成区分との組み合わせが順に特定される。そして、いずれかのカテゴリについて評価値が基準値を超えていれば、処理対象の観光スポットはステップS71において推薦データ格納部517に格納されるものとする。一方、観光スポット及び当該観光スポットのカテゴリの未処理の組み合わせが存在しないと判断された場合、個人分析DB検索処理を終了し、図13の処理に戻る。
【0061】
図13の処理に戻り、ステップS53の後、ステップS57に移行する。一方、ステップS51において候補地検索方法が「個人嗜好」でないと判断された場合、推薦データ特定部517は、一般分析DB検索処理を実行する(ステップS55)。この一般分析DB検索処理については、図15を用いて説明する。
【0062】
図15に、本実施の形態に係るサーバ5により実行される一般分析DB検索処理の処理フローを示す。まず、サーバ5の推薦データ特定部517は、データ格納部515に格納された推薦要求に含まれる観光地を読み出す。そして、推薦データ特定部517は、観光地データ格納部507に格納された観光地DBから、読み出した観光地に関連付けられている観光スポット及び当該観光スポットのカテゴリの組み合わせを1つ特定する(図15:ステップS81)。本ステップの処理は、ステップS61(図14)と同様である。ここでは、推薦要求に含まれる「神戸」が読み出され、図4に示した観光地DBから、観光スポット「Cランド」及びカテゴリ「景観」が特定されたものとする。
【0063】
次に、推薦データ特定部517は、一般分析データ格納部513に格納されている一般分析DBを探索し、推薦要求に含まれる構成区分と同一の構成区分が登録されたレコードが存在するか判断する(ステップS83)。なお、一般分析DBには、構成区分及びカテゴリ等が関連付けられて格納されている。図10に示した一般分析DBの場合、カテゴリが「夫婦」である5番目乃至7番目のレコードが該当すると判断される。
【0064】
ステップS83において、該当するレコードが存在しないと判断された場合、ステップS93に移行する。一方、該当するレコードが存在すると判断された場合、推薦データ特定部517は、ステップS83において条件に該当すると判断されたレコードの中に、ステップS81で特定したカテゴリが登録されたレコードが存在するか判断する(ステップS85)。図10に示した一般分析DBの場合、カテゴリが「景観」である7番目のレコードが該当すると判断される。
【0065】
ステップS85において、該当するレコードが存在しないと判断された場合、ステップS93に移行する。一方、該当するレコードが存在すると判断された場合、推薦データ特定部517は、ステップS85において条件に該当すると判断されたレコードにおける合計枚数の値に基づいて評価値を算出する(ステップS87)。ここでは、ステップS81において特定された観光スポットを推薦すべきか否か判断するための評価値を求める。
【0066】
評価値としては、例えば、ユーザ一般がある構成区分で過去に旅行をした時に1日当たり撮影する写真の枚数と、同一の構成区分で且つ特定のカテゴリに属する観光スポットへ旅行した時に1日当たり撮影する写真の枚数との関係を表す値を用いる。
【0067】
具体的には、まず、一般分析DBにおける構成区分が推薦要求に含まれる構成区分と同一であるレコード(すなわち、ステップS83において条件に該当すると判断されたレコード)を抽出する。そして、抽出したレコードにおける合計枚数及び合計日数をそれぞれ合計して、1日当たり撮影する写真の枚数(すなわち、合計枚数/合計日数)を算出する。例えば図10に示した一般分析DBに含まれるレコードのうち、構成区分が「夫婦」である、5番目乃至7番目のレコードを抽出する。そして、合計枚数の列に登録されている値を合計すると2652+132+1778=4562、合計日数の列に登録されている値を合計すると102+11+127=240であるから、1日当たり撮影する写真の枚数は4562/240=19.01と算出される。
【0068】
また、一般分析DBにおいて構成区分が推薦要求に含まれる構成区分と同一であって、一般分析DBにおけるカテゴリがステップS81で特定された観光スポットのカテゴリと同一であるレコード(すなわち、ステップS85において条件に該当すると判断されたレコード)を特定し、当該レコードにおける平均枚数の値を取得する。例えば図10に示した一般分析DBに含まれるレコードのうち、ステップS85において条件に該当すると判断された7番目のレコードにおける平均枚数「14」を取得する。
【0069】
そして、例えば、ある構成区分で旅行をした場合に1日に撮影する写真の枚数に対する、同一の構成区分でさらに特定のカテゴリに属する観光スポットへ旅行した場合に1日に撮影する写真の枚数の比を求める。例えば、14/19.01が評価値として算出される。このような評価値を採用すれば、ユーザが過去に同じ構成区分で旅行をした時のデータに基づいて、ステップS81で特定されたカテゴリについての撮影枚数が相対的に多いか否かを表す評価値が得られる。なお、比でなく例えば差を用いるようにしてもよい。
【0070】
また、このような値に限らず、例えば、ユーザが特定の構成区分で且つ特定のカテゴリに属する観光スポットへ旅行した時に撮影した写真の枚数そのものを用いるようにしてもよい。具体的には、ステップS85において条件に該当すると判断されたレコードにおける合計枚数をそのまま評価値として採用してもよい。旅行に行った日数等の偏りもユーザの嗜好と捉えて、単純な撮影枚数を基準とするものである。また、ステップS85において条件に該当すると判断されたレコードにおける平均枚数を評価値として採用してもよい。このような値であれば、旅行に行った日数等の偏りを除いた評価値となる。
【0071】
さらに、ステップS83において条件に該当すると判断されたレコードを抽出して、各レコードにおける合計枚数を合計し、当該合計値に対する、ステップS85において条件に該当すると判断されたレコードにおける合計枚数の割合を用いてもよい。推薦要求に含まれる構成区分についての撮影枚数の中で、ステップS81において特定されたカテゴリについての撮影枚数が占める割合を表す評価値が得られる。
【0072】
なお、ここで述べた値に限らず、構成区分とカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数を用いた評価値を採用すれば、一緒に旅行したメンバーの構成によって細分したカテゴリ毎の撮影枚数に基づいて、推薦すべき観光スポットを特定することができる。
【0073】
その後、推薦データ特定部517は、データ格納部515に予め格納されている基準値を取得し、算出した評価値が基準値よりも大きいか判断する(ステップS89)。本実施の形態では、例えば、ステップS87において算出された評価値が予め定められた基準値よりも大きい場合、ステップS81で特定された観光スポットをユーザに推薦する。なお、個人分析DB検索処理と一般分析DB検索処理とで同一の基準値を用いてもよいし、異なる基準値を用いてもよい。
【0074】
評価値が基準値以下であると判断された場合、ステップS93に移行する。一方、評価値が基準値よりも大きいと判断された場合、推薦データ格納部517は、ステップS81において特定された観光スポットを表すデータを候補地データとして推薦データ格納部519に格納する(ステップS91)。ここでは、「Cランド」は候補地として選択されなかったものとする。
【0075】
そして、ステップS89の後、又はステップS83若しくはステップS85において条件に該当するレコードが存在しないと判断された場合、若しくはステップS89において評価値が基準値以下であると判断された場合、推薦データ特定部517は、観光地DBにおいて、推薦地要求に含まれる観光地に対応付けられた、観光スポット及び当該観光スポットのカテゴリの未処理の組み合わせが存在するか判断する(ステップS93)。未処理の観光スポットが存在すると判断された場合、ステップS81に戻る。なお、一般DB検索処理の場合も、観光地DBにおいて1つの観光スポットに複数のカテゴリが関連付けられている場合、ステップS81を繰り返すことにより各カテゴリと構成区分との組み合わせが順に特定される。そして、いずれかのカテゴリについて評価値が基準値を超えていれば、処理対象の観光スポットはステップS91において推薦データ格納部517に格納されるものとする。一方、観光スポット及び当該観光スポットのカテゴリの未処理の組み合わせが存在しないと判断された場合、一般分析DB検索処理を終了し、図13の処理に戻る。
【0076】
図13の処理に戻り、ステップS53又はステップS55の後、推薦データ特定部517は、推薦データ格納部519に候補地として格納された観光スポットのデータを取得して推薦データを生成し、推薦データ格納部519に格納する(ステップS57)。ここでは、推薦する観光スポットの一覧及びユーザへのメッセージ等をユーザ端末3に表示させるためのデータを生成する。例えば評価値に基づいて観光スポットを並べ替えるようにしてもよい。その後、推薦データ特定処理を終了し、図11の処理に戻る。
【0077】
図11の処理に戻り、サーバ5の送信部521は、推薦データ格納部519に格納された推薦データを、データ格納部515に格納された推薦要求の要求元であるユーザ端末3に送信する(ステップS41)。
【0078】
一方、ユーザ端末3の受信部309は、サーバ5から推薦データを受信し、データ格納部303に格納する(ステップS43)。そして、ユーザ端末3の表示部311は、データ格納部303に格納された推薦データを表示する(ステップS45)。例えば、推薦要求において個人嗜好が選択されていた場合、図16に示すような画面が表示される。図16に示した画面には、推薦要求において入力した条件と、ユーザへのメッセージと、ユーザに推薦する観光スポットの一覧と、一般嗜好で候補地検索をさせるためのボタンとが表示されている。なお、ユーザが、一般嗜好で候補地検索をさせるためのボタンを押下した場合、ユーザ端末3は、候補地検索方法を「一般嗜好」に変更して再度サーバ5に推薦要求を送信する。また、図16に示した画面は一例であり、旅行プランの提案等を行う他の情報と併せてこのような情報が提供されるようにしてもよい。
【0079】
推薦要求において一般嗜好が選択されていた場合、例えば図17に示すような画面が表示される。図17に示した画面には、推薦要求において入力した条件と、ユーザへのメッセージと、ユーザに推薦する観光スポットの一覧と、個人嗜好で候補地検索をさせるためのボタンとが表示されている。なお、ユーザが、個人嗜好で候補地検索をさせるためのボタンを押下した場合、ユーザ端末3は、候補地検索方法を「個人嗜好」に変更して再度サーバ5に推薦要求を送信する。
【0080】
「個人嗜好」で検索を行えば、ユーザは、本人が過去に旅行先で撮影した写真の枚数に基づいて推薦すべきと判断された観光スポットの情報を得ることができる。一方、「一般嗜好」で検索を行えば、ユーザ全体が旅行先で撮影した写真の枚数に基づいて、一般的に推薦すべきと判断された観光スポットの情報を得ることができる。旅行回数が少ないユーザにおいては、本人の過去の旅行先情報が少ないために、一般嗜好での検索が好ましい。また、同じカテゴリの観光スポットへの観光が多くなっている場合にも、個人検索では、本人が行ったことがないカテゴリを推薦することができないため、一般検索のほうが好ましい。逆に、本人の旅行回数が多い場合は、個人検索のほうがその本人の嗜好にあった観光スポットが精度良く推薦することが可能となる。
【0081】
図16及び図17に示すように、候補地検索方法が「個人嗜好」の場合と「一般嗜好」の場合とでは、表示される候補地が異なることもある。これは、ユーザ個人とユーザ全体とではどのようなカテゴリに属する観光スポットで多く写真を撮るのかが異なるときに起こる。
【0082】
なお、推薦データ特定処理において、個人分析DB検索処理及び一般分析DB検索処理を両方とも実行し、ステップS57において特定された観光スポットの差分がわかるように推薦データを生成してもよい。このような推薦データをユーザ端末3に表示すれば、ユーザは、本人の嗜好と一般的な嗜好との傾向の差を具体的な観光スポットの違いとして認識できるようになる。
【0083】
以上のようにすれば、旅行先での写真撮影を、一緒に旅行したメンバー(構成区分)の相違に基づいて分析した結果から、好ましいと判断される観光スポットを提案する新規な技術を提供することができる。
【0084】
以上本技術の実施の形態を説明したが、本技術はこれに限定されるものではない。例えば、機能ブロック図は一例であって、必ずしも実際のプログラムモジュール構成と一致しない場合もある。また、処理フローについても、処理結果が変わらない限り、ステップの順番を入れ替えてもよいし、並列実施するようにしてもよい。
【0085】
また、ユーザ端末3は、デジタルカメラとしての機能を有する携帯端末であるものとして説明したが、必ずしも撮影部301や位置情報取得部313を有していなくてもよい。特に、推薦要求を送信し、推薦データを受信及び表示する処理は、例えば、データ格納部303と入力部305と送信部307と受信部309と表示部311とを有するユーザ端末により行うこともできる。このとき、ユーザ端末は携帯性のないパーソナルコンピュータ等であってもよい。また、写真データを送信する処理についても、このようなユーザ端末が、例えば他のデジタルカメラ等により生成した写真データを読み込み、送信するようにしてもよい。
【0086】
なお、上で述べたユーザ端末3及びサーバ5は、コンピュータ装置であって、図18に示すように、メモリ2501とCPU2503とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施例における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。CPU2503は、アプリケーション・プログラムの処理内容に応じて表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、所定の動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、主としてメモリ2501に格納されるが、HDD2505に格納されるようにしてもよい。本技術の実施例では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムはコンピュータ読み取り可能なリムーバブル・ディスク2511に格納されて頒布され、ドライブ装置2513からHDD2505にインストールされる。インターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、HDD2505にインストールされる場合もある。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及びアプリケーション・プログラムなどのプログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【0087】
以上述べた本実施の形態をまとめると、以下のようになる。
【0088】
本実施の形態に係る観光スポット推薦方法は、(A)旅行を予定している地域、及び旅行者の構成を表す構成区分を含む推薦要求を外部端末から受信するステップと、(B)地域毎に、当該地域に含まれる観光スポットと当該観光スポットの属性を表すカテゴリとを格納している観光地データ格納部から、旅行を予定している地域に含まれる観光スポット及び当該観光スポットに関連付けられたカテゴリを抽出する抽出ステップと、(C)過去の旅行における構成区分と当該過去の旅行において訪問した観光スポットのカテゴリとの組み合わせ毎に、当該組み合わせについて撮影された写真の撮影枚数を格納しているデータ格納部に格納されている、推薦要求に含まれる構成区分と抽出ステップにおいて抽出した観光スポットのカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数に関する評価値を求め、当該評価値に基づき、抽出ステップにおいて抽出した観光スポットから推薦すべき観光スポットを特定する特定ステップと、(D)推薦すべき観光スポットを含む推薦データを外部端末に送信するステップとを含む。
【0089】
旅行者は、興味のあるものや、何かに感動したときに撮影するという傾向がある。また、旅行者の興味の対象等は、一緒に旅行するメンバーの構成により変化すると言える。上で述べた処理を実施すれば、旅行者の構成と観光スポットのカテゴリとの組み合わせについての写真の撮影枚数を基に、旅行地域において旅行者の構成に適合する観光スポットを提案することができるようになる。なお、データ格納部では、上で述べたようなデータが予め管理されている場合もあれば、データ格納部に、上で述べた処理を実施する都度に上で述べたようなデータを生成して格納する場合もある。また、データ格納部には複数の旅行者について集約したデータが格納されている場合もあれば、個々の旅行者についてのデータが格納されている場合もある。複数の旅行者について集約したデータから上で述べたような処理を実施して観光スポットを特定すれば、推薦要求元のユーザでは抽出されないような観光スポットを含む、一般的な傾向に基づく観光スポットを提案することができるようになる。
【0090】
そして、推薦要求がユーザを識別するためのユーザ識別子をさらに含み、データ格納部が、ユーザ識別子毎に、構成区分とカテゴリとの組み合わせについて撮影された写真の撮影枚数を格納するようにしてもよい。このとき、特定ステップにおいて、(C2)推薦要求に含まれるユーザ識別子及び構成区分と、抽出ステップにおいて抽出した観光スポットのカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数を特定し、当該撮影枚数に関する評価値を求め、当該評価値に基づき推薦すべき観光スポットを特定するようにしてもよい。ユーザ本人の写真の撮影枚数に基づいて観光スポットの評価を行えば、ユーザの嗜好に忠実な提案ができる。
【0091】
また、評価値が、(C−1)データ格納部における、推薦要求に含まれる構成区分と抽出ステップにおいて抽出した観光スポットのカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数である第1の撮影枚数、又は(C−2)データ格納部における、推薦要求に含まれる構成区分についての撮影枚数の合計に対する、第1の撮影枚数の割合であってもよい。このような評価値を用いることで、構成区分とカテゴリとの組み合わせに対する旅行者の興味の多寡を量ることができる。特に、割合を用いれば、推薦要求に含まれる構成区分において、抽出ステップで抽出した観光スポットは推薦すべきものか否かを相対的に判断できる。
【0092】
そして、データ格納部が、過去の旅行の回数、日数又は時間数をさらに格納しているようにしてもよい。このとき、評価値が、(C−3)データ格納部における、推薦要求に含まれる構成区分と抽出ステップにおいて抽出した観光スポットのカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数である第1の撮影枚数の、回数、日数若しくは時間数で表される所定の単位当たりの平均値、又は(C−4)データ格納部における、推薦要求に含まれる構成区分についての撮影枚数である第2の撮影枚数の、所定の単位当たりの平均値と、第1の撮影枚数の、所定の単位当たりの平均値との比若しくは差であってもよい。このように、所定の単位当たりの平均値を用いれば、旅行の回数、滞在期間又は滞在時間による偏りを評価値から取り除くことができる。
【0093】
また、評価値が、(C2−1)データ格納部における、推薦要求に含まれるユーザ識別子及び構成区分と抽出ステップにおいて抽出した観光スポットのカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数である第3の撮影枚数、又は(C2−2)データ格納部における、推薦要求に含まれるユーザ識別子及び構成区分についての撮影枚数の合計に対する、第3の撮影枚数の割合であってもよい。このような評価値を用いることで、構成区分とカテゴリとの組み合わせに対する、推薦要求に含まれるユーザ識別子に係る特定のユーザの興味の多寡を量ることができる。特に、割合を用いれば、推薦要求に含まれる構成区分において、抽出ステップで抽出した観光スポットは推薦すべきものか否かを相対的に判断できる。
【0094】
そして、データ格納部が、過去の旅行の回数、日数又は時間数をさらに格納しているようにしてもよい。このとき、評価値が、(C2−3)データ格納部における、推薦要求に含まれるユーザ識別子及び構成区分と抽出ステップにおいて抽出した観光スポットのカテゴリとの組み合わせについての撮影枚数である第3の撮影枚数の、回数、日数若しくは時間数で表される所定の単位当たりの平均値、又は(C2−4)データ格納部における、推薦要求に含まれるユーザ識別子及び構成区分についての撮影枚数である第4の撮影枚数の、所定の単位当たりの平均値と、第3の撮影枚数の、所定の単位当たりの平均値との比若しくは差であってもよい。このように、所定の単位当たりの平均値を用いれば、旅行の回数、滞在期間又は滞在時間による偏りを評価値から取り除くことができる。
【0095】
また、特定ステップにおいて、評価値が所定値以上の観光スポット又は評価値の降順に上位所定数の観光スポットを推薦すべき観光スポットとして特定するようにしてもよい。所定値又は所定数を適切に設定すれば、適度な数の観光スポットを推薦要求の送信元に対し送信することができる。
【0096】
なお、上記方法による処理をコンピュータに行わせるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
【0097】
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0098】
(付記1)
コンピュータが、特定の地域に関する情報を端末装置に出力する情報提供方法であって、
前記コンピュータが、
前記端末装置から、前記特定の地域、及び、当該特定の地域に同行する人員を表す構成区分を含む推薦要求を受信し、
地域毎に、当該地域に含まれる場所と当該場所の属性とを格納する地域情報格納部から、受信した特定の地域に含まれる場所及び当該場所の属性を抽出する抽出処理を実施し、
過去に生成されたデータに関連した場所の属性と構成区分の組み合わせ毎に、データの生成数を格納しているデータ格納部を参照し、前記推薦要求に含まれる構成区分と抽出した場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数を特定し、
特定したデータの生成数に基づき、前記特定の地域に含まれる前記抽出した場所に関する情報を前記推薦要求を送信してきた端末装置に送信する
ことを特徴とする情報提供方法。
【0099】
(付記2)
前記コンピュータは、
ユーザを識別するためのユーザ識別子をさらに含んだ前記推薦要求を受信し、
ユーザ識別子毎に、前記構成区分と前記場所の属性との組み合わせに対応づけて、当該ユーザ識別子に対応するユーザが生成したデータの生成数を格納した前記データ格納部を参照し、
前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と、前記抽出処理において抽出した前記場所の属性との組み合わせから、当該ユーザ識別子における当該構成区分と当該場所の属性とに対応するデータの生成数を特定する
ことを特徴とする付記1記載の情報提供方法。
【0100】
(付記3)
前記コンピュータは、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第1の生成数に基づくか、又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分に対応するデータの生成数の合計と前記第1の撮影枚数との比較に基づき
前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする付記1記載の情報提供方法。
【0101】
(付記4)
前記コンピュータは、
前記データのいずれかが生成された時点を含む行動の回数、日数又は時間数をさらに格納した前記データ格納部を参照し、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第1の生成数の、前記行動の回数、日数若しくは時間数で表される所定の単位当たりの平均値に基づいて、前記端末に送信すべき場所を特定するか、
又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分についてのデータの生成数の合計である第2の生成数の、前記所定の単位当たりの平均値と、前記第1の生成数の前記所定の単位当たりの平均値との比較に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする付記1記載の情報提供方法。
【0102】
(付記5)
前記コンピュータは、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第3の生成数に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定するか、又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分に対応するデータの生成数の合計と、前記第3の生成数との比較に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする付記2記載の情報提供方法。
【0103】
(付記6)
前記コンピュータは、
ユーザ識別子毎に、当該ユーザ識別子によって識別されるユーザによって前記データのいずれかが生成された時点を含む行動の回数、日数又は時間数をさらに格納した前記データ格納部を参照し、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第3の生成数の、回数、日数若しくは時間数で表される所定の単位当たりの平均値に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定するか、
又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分に対応するデータの生成数である第4の生成数の前記所定の単位当たりの平均値と、前記第3の生成数の前記所定の単位当たりの平均値との比較に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする付記2記載の情報提供方法。
【0104】
(付記7)
特定の地域に関する情報を端末装置に出力する情報提供装置であって、
前記端末装置から、前記特定の地域、及び、当該特定の地域に同行する人員を表す構成区分を含む推薦要求を受信する受信手段と、
地域毎に、当該地域に含まれる場所と当該場所の属性とを格納する地域情報格納手段と、
過去に生成されたデータに関連した場所の属性と構成区分との組み合わせ毎に、データの生成数を格納しているデータ格納手段と、
前記地域情報格納手段を参照し、前記受信した特定の地域に含まれる場所及び当該場所の属性を抽出する抽出手段と、
前記データ格納手段を参照し、前記推薦要求に含まれる構成区分と抽出した場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数を特定する特定手段と、
前記特定したデータの生成数に基づき、前記特定の地域に含まれる前記抽出した場所に関する情報を前記推薦要求を送信してきた端末装置に送信する送信手段
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【0105】
(付記8)
前記データ格納手段は、ユーザ識別子毎に、前記構成区分と前記場所の属性との組み合わせに対応づけて、当該ユーザ識別子に対応するユーザが生成したデータの生成数を格納し、
前記受信手段は、ユーザを識別するためのユーザ識別子をさらに含んだ前記推薦要求を受信し、
前記特定手段は、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と、前記抽出手段によって抽出した前記場所の属性との組み合わせから、当該ユーザ識別子における当該構成区分と当該場所の属性に対応するデータの生成数を特定する
ことを特徴とする付記7記載の情報提供装置。
【符号の説明】
【0106】
1 ネットワーク 3 ユーザ端末
5 サーバ
301 撮影部 303 データ格納部
305 入力部 307 送信部
309 受信部 311 表示部
313 位置情報取得部
501 受信部 503 写真データ格納部
505 分析部 507 観光地データ格納部
509 旅行データ格納部 511 個人分析データ格納部
513 一般分析データ格納部 515 データ格納部
517 推薦データ特定部 519 推薦データ格納部
521 送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが、特定の地域に関する情報を端末装置に出力する情報提供方法であって、
前記コンピュータが、
前記端末装置から、前記特定の地域、及び、当該特定の地域に同行する人員を表す構成区分を含む推薦要求を受信し、
地域毎に、当該地域に含まれる場所と当該場所の属性とを格納する地域情報格納部から、受信した特定の地域に含まれる場所及び当該場所の属性を抽出する抽出処理を実施し、
過去に生成されたデータに関連した場所の属性と構成区分の組み合わせ毎に、データの生成数を格納しているデータ格納部を参照し、前記推薦要求に含まれる構成区分と抽出した場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数を特定し、
特定したデータの生成数に基づき、前記特定の地域に含まれる前記抽出した場所に関する情報を前記推薦要求を送信してきた端末装置に送信する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項2】
前記コンピュータは、
ユーザを識別するためのユーザ識別子をさらに含んだ前記推薦要求を受信し、
ユーザ識別子毎に、前記構成区分と前記場所の属性との組み合わせに対応づけて、当該ユーザ識別子に対応するユーザが生成したデータの生成数を格納した前記データ格納部を参照し、
前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と、前記抽出処理において抽出した前記場所の属性との組み合わせから、当該ユーザ識別子における当該構成区分と当該場所の属性とに対応するデータの生成数を特定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提供方法。
【請求項3】
前記コンピュータは、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第1の生成数に基づくか、又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分に対応するデータの生成数の合計と前記第1の撮影枚数との比較に基づき
前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提供方法。
【請求項4】
前記コンピュータは、
前記データのいずれかが生成された時点を含む行動の回数、日数又は時間数をさらに格納した前記データ格納部を参照し、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第1の生成数の、前記行動の回数、日数若しくは時間数で表される所定の単位当たりの平均値に基づいて、前記端末に送信すべき場所を特定するか、
又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記構成区分についてのデータの生成数の合計である第2の生成数の、前記所定の単位当たりの平均値と、前記第1の生成数の前記所定の単位当たりの平均値との比較に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする請求項1記載の情報提供方法。
【請求項5】
前記コンピュータは、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第3の生成数に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定するか、又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分に対応するデータの生成数の合計と、前記第3の生成数との比較に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする請求項2記載の情報提供方法。
【請求項6】
前記コンピュータは、
前記コンピュータは、
ユーザ識別子毎に、当該ユーザ識別子によって識別されるユーザによって前記データのいずれかが生成された時点を含む行動の回数、日数又は時間数をさらに格納した前記データ格納部を参照し、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と前記抽出した前記場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数である第3の生成数の、回数、日数若しくは時間数で表される所定の単位当たりの平均値に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定するか、
又は、
前記データ格納部に格納された、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分に対応するデータの生成数である第4の生成数の前記所定の単位当たりの平均値と、前記第3の生成数の前記所定の単位当たりの平均値との比較に基づいて前記端末に送信すべき場所を特定する
ことを特徴とする請求項2記載の情報提供方法。
【請求項7】
特定の地域に関する情報を端末装置に出力する情報提供装置であって、
前記端末装置から、前記特定の地域、及び、当該特定の地域に同行する人員を表す構成区分を含む推薦要求を受信する受信手段と、
地域毎に、当該地域に含まれる場所と当該場所の属性とを格納する地域情報格納手段と、
過去に生成されたデータに関連した場所の属性と構成区分との組み合わせ毎に、データの生成数を格納しているデータ格納手段と、
前記地域情報格納手段を参照し、前記受信した特定の地域に含まれる場所及び当該場所の属性を抽出する抽出手段と、
前記データ格納手段を参照し、前記推薦要求に含まれる構成区分と抽出した場所の属性との組み合わせに対応するデータの生成数を特定する特定手段と、
前記特定したデータの生成数に基づき、前記特定の地域に含まれる前記抽出した場所に関する情報を前記推薦要求を送信してきた端末装置に送信する送信手段
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項8】
前記データ格納手段は、ユーザ識別子毎に、前記構成区分と前記場所の属性との組み合わせに対応づけて、当該ユーザ識別子に対応するユーザが生成したデータの生成数を格納し、
前記受信手段は、ユーザを識別するためのユーザ識別子をさらに含んだ前記推薦要求を受信し、
前記特定手段は、前記推薦要求に含まれる前記ユーザ識別子及び前記構成区分と、前記抽出手段によって抽出した前記場所の属性との組み合わせから、当該ユーザ識別子における当該構成区分と当該場所の属性に対応するデータの生成数を特定する
ことを特徴とする請求項7記載の情報提供装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−190244(P2012−190244A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52996(P2011−52996)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】