説明

情報提供装置および情報提供プログラム

【課題】所望の記事を適切に取得する。
【解決手段】実施の形態に係る情報提供装置は、記事が掲載されたアドレスと、記事のタイトルデータと、記事の概要データと、を関連づけた記事概要データが記憶された記事概要データ記憶部と、記事のタイトルデータをユーザ端末に提供し、ユーザ端末から記事の概要のリクエストを受信すると、記事の概要データをユーザ端末に提供し、記事のリクエストを受信すると、記事のアドレスをユーザ端末に提供するとともに、記事のアドレスと、記事についてのユーザのリクエストに応じたポイントに基づいて履歴データを生成する記事概要データ提供手段と、履歴データから、記事のアドレスごとのポイントに従って集計し、記事のアドレスと集計ポイントとを対応づけた集計データを生成する集計手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、情報提供装置および情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報通信の発達により、企業による情報配信が増えるとともに、各ユーザが、ブログなどにより個々に情報を発信する機会も増えている。ユーザは、情報を閲覧する際、RSSやAtomなどのフィードを用いることがある。フィードとは、ブログなどの記事の概要の情報を、配信するために加工したデータである。
【0003】
ユーザは、キーワードなどを用いて、このフィードから所望の記事を取得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−299784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、従来のフィードは、キーワードなどにより所望の記事を取得するので、キーワードの一致度により、記事の優先順位が決定される場合がある。従って、ユーザが入力したキーワードが適切でない場合、ユーザの所望の記事を取得できない場合がある。
【0006】
従って本発明の目的は、所望の記事を適切に取得する情報提供装置および情報提供プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、実施の形態に係る情報提供装置は、記事が掲載されたアドレスと、記事のタイトルデータと、記事の概要データと、を関連づけた記事概要データが記憶された記事概要データ記憶部と、記事のタイトルデータをユーザ端末に提供し、ユーザ端末から記事の概要のリクエストを受信すると、記事の概要データをユーザ端末に提供し、記事のリクエストを受信すると、記事のアドレスをユーザ端末に提供するとともに、記事のアドレスと、記事についてのユーザのリクエストに応じたポイントに基づいて履歴データを生成する記事概要データ提供手段と、履歴データから、記事のアドレスごとのポイントに従って集計し、記事のアドレスと集計ポイントとを対応づけた集計データを生成する集計手段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係る情報提供システムのシステム構成と、情報提供装置の機能ブロックを説明する図である。
【図2】実施の形態に係る情報提供装置のハードウェア構成を説明する図である。
【図3】実施の形態に係る情報提供装置の設定データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図4】実施の形態に係る情報提供装置の記事概要データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図5】実施の形態に係る情報提供装置の履歴データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図6】実施の形態に係る情報提供装置の集計データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【図7】実施の形態に係る情報提供装置の記事概要データ提供手段による記事概要データ提供処理を説明するフローチャートである。
【図8】実施の形態に係る情報提供装置の集計手段による集計処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0010】
(実施の形態)
図1を参照して、実施の形態に係る情報提供システムを説明する。実施の形態に係る情報提供システムは、情報提供装置1、記事概要生成サーバ2、記事提供サーバ3およびユーザ端末4を備える。情報提供装置1、記事概要生成サーバ2、記事提供サーバ3およびユーザ端末4は、通信ネットワーク5を介して、相互に通信可能に接続される。通信ネットワーク5は、例えばインターネットなどの双方向通信のためのネットワークである。
【0011】
情報提供装置1、記事概要生成サーバ2、記事提供サーバ3およびユーザ端末4は、一般的なコンピュータに、所定の処理を実行するプログラムがインストールされることにより実行される。ユーザ端末4は、携帯電話機、スマートフォンなどの可搬性を備える情報端末であっても良い。
【0012】
記事概要生成サーバ2は、記事提供サーバ3が提供する記事の概要データを生成する。記事概要生成サーバ2は、記事提供サーバ3が提供する記事のデータから、RSS、Atomなどのフィードを生成し、たとえば情報提供装置1からのリクエストに基づいて、情報提供装置1などに入力する。ここでフィードとは、ブログなどの記事の概要の情報を、配信するために加工したデータである。
【0013】
記事提供サーバ3は、ブログなどのユーザの記事データを格納し、ユーザ端末4からのリクエストに応じてユーザ端末4に記事データを送信する。また記事提供サーバ3は、記事概要生成サーバ2からのリクエストに応じて記事概要生成サーバ2に記事データを送信する。
【0014】
記事提供サーバ3aは、URL(Uniform Resource Locator)が「http://aaa/」で始まる記事データを提供する。記事提供サーバ3aは、記事概要生成サーバ2aに記事データを提供し、記事概要生成サーバ2aは、URLが「http://aaa/」で始まる記事データに基づいて、記事概要データを生成する。
【0015】
記事提供サーバ3bは、URLが「http://bbb/」で始まる記事データを提供する。記事提供サーバ3bは、記事概要生成サーバ2bに記事データを提供し、記事概要生成サーバ2bは、URLが「http://bbb/」で始まる記事データに基づいて、記事概要データを生成する。
【0016】
記事提供サーバ3cは、URLが「http://ccc/」で始まる記事データを提供する。記事提供サーバ3cは、記事概要生成サーバ2cに記事データを提供し、記事概要生成サーバ2cは、URLが「http://ccc/」で始まる記事データに基づいて、記事概要データを生成する。
【0017】
図1に示す情報提供システムは、3つの記事概要生成サーバ2および記事提供サーバ3を備えるが、記事概要生成サーバ2および記事提供サーバ3の数は、問わない。また、図1に示す情報提供システムにおいて、記事概要生成サーバ2と記事提供サーバ3とは、別のハードウェアで構成されているが、同一のハードウェアで構成されてもよい。
【0018】
ユーザ端末4は、情報提供装置1が提供する記事概要データに含まれるリンクをクリックして、記事概要データの記事タイトル、概要、記事提要サーバ3で提供される記事などを閲覧する。さらにユーザ端末4は、情報提供装置1が提供する集計データを閲覧し、また、集計データの表示画面に設けられたリンクをクリックし、情報を取得する、
ユーザ端末4aは、ユーザIDが「100」のユーザが利用する情報端末である。ユーザ端末4bは、ユーザIDが「101」のユーザが利用する情報端末である。ユーザ端末4cは、ユーザIDが「102」のユーザが利用する情報端末である。図1に示す情報提供システムは、3つのユーザ端末4を備えるが、ユーザ端末4の数は問わない。
【0019】
次に、図1および図2を参照して、実施の形態に係る情報提供装置1を説明する。図2に示すように、実施の形態に係る情報提供装置1は、中央処理制御装置101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103および入出力インタフェース109が、バス110を介して接続されている。入出力インタフェース109には、入力装置104、表示装置105、通信制御装置106、記憶装置107およびリムーバブルディスク108が接続されている。
【0020】
中央処理制御装置101は、入力装置104からの入力信号に基づいてROM102から情報提供装置1を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、さらに記憶装置107に記憶されたオペレーティングシステムを読み出す。さらに中央処理制御装置101は、入力装置104や通信制御装置106などの入力信号に基づいて、各種装置の制御を行ったり、RAM103や記憶装置107などに記憶されたプログラムおよびデータを読み出してRAM103にロードするとともに、RAM103から読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、データの計算または加工など、後述する一連の処理を実現する処理装置である。
【0021】
入力装置104は、操作者が各種の操作を入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成し、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送信される。表示装置105は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイなどであり、中央処理制御装置101からバス110および入出力インタフェース109を介して表示装置105において表示させる出力信号を受信し、例えば中央処理制御装置101の処理結果などを表示する装置である。通信制御装置106は、LANカードやモデムなどの装置であり、情報提供装置1をインターネットやLANなどの通信ネットワークに接続する装置である。通信制御装置106を介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号または出力信号として、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0022】
記憶装置107は半導体記憶装置や磁気ディスク装置であって、中央処理制御装置101で実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク108は、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インタフェース109およびバス110を介して中央処理制御装置101に送受信される。
【0023】
本発明の実施の形態に係る情報提供装置1の記憶装置107には、情報提供プログラムが記憶される、また記憶装置107は、図1に示すように、設定データ記憶部11、記事概要データ記憶部12、履歴データ記憶部13および集計データ記憶部14を備える。情報提供プログラムが情報提供装置1の中央処理制御装置101に読み込まれ実行されることによって、記事概要データ取得手段21、記事概要データ提供手段22、集計手段23および表示手段24が情報提供装置1に実装される。
【0024】
設定データ記憶部11は、実施の形態に係る情報処理に関する設定データが記憶された記憶領域である。設定データ記憶部11には、コミュニティ情報の設定データ11a、ユーザ情報の設定データ11b、登録サイト情報の設定データ11cおよびユーザ所属コミュニティ情報の設定データ11dが記憶されている。設定データ記憶部11に記憶された各データは、後述する中央処理制御装置101で実装される各処理手段において、参照される。
【0025】
コミュニティ情報の設定データ11aは、実施の形態に係る情報処理装置1において、設定されるコミュニティを定義するデータである。コミュニティ情報の設定データ11aは、図3(a)に示すように、コミュニティIDをキーに、コミュニティ名が対応づけられている。
【0026】
ユーザ情報の設定データ11bは、実施の形態に係る情報処理装置1を利用するユーザの情報を対応づけたデータである。ユーザ情報の設定データ11bは、図3(b)に示すように、ユーザIDをキーに、ログイン名、ログインパスワードおよびキーワードが対応づけられている。ログイン名およびログインパスワードは、ユーザが情報処理装置1を利用する際にユーザから入力されるログイン名およびパスワードと、照合される。また、キーワードは、ユーザに提供する情報をフィルタリングする際に用いられる。
【0027】
登録サイト情報の設定データ11cは、ユーザによってコミュニティIDについて情報を取得するべきサイトを登録したデータである。登録サイト情報の設定データ11cは、図3(c)に示すように、ユーザIDおよびコミュニティIDをキーに、登録サイトが関連づけられている。登録サイトの情報は、ユーザに提示する情報をフィルタリングする際に用いられる。
【0028】
ユーザ所属コミュニティ情報の設定データ11dは、ユーザが設定しているコミュニティのデータである。ユーザ所属コミュニティ情報の設定データ11dは、図3(d)に示すように、ユーザIDとコミュニティIDとを対応づけたデータである。ユーザIDとコミュニティIDとは、多対多の関係で対応づけられても良い。
【0029】
記事概要データ記憶部12は、記憶装置107のうち、記事概要データ12aが記憶された記憶領域である。記事概要データ12aは、記事が掲載されたアドレスと、記事のタイトルデータと、記事の概要データと、を関連づけたデータである。この記事は、記事提供サーバ3a、3b、3cなどで掲載される記事である。この記事概要データ12aは、例えば、RSSやAtomなどのフィードのデータである。
【0030】
記事概要データ12aは、例えば、図4に示す様に、XML(Extensible Markup Language)などの構造化言語を用いて表される。記事概要データ12aは、RDF(Resource Description Framework )により表されても良い。図4に示す記事概要データ12aは、記事を提供しているサイトのタイトル、RSSのURL、サイトのURL、公開日および更新日時などの情報とともに、このサイトで掲載される記事の情報が関連づけられている。この記事の情報には、記事のタイトル、記事のURL、記事の概要および記事の公開日が含まれる。この記事の概要とは、例えば、記事の要約のデータや、記事の冒頭の所定文字数のデータなどである。
【0031】
履歴データ記憶部13は、記憶装置107のうち、履歴データ13aが記憶された記憶領域である。履歴データ13aは、情報提供サーバ1が提供した記事概要データ12aに対するユーザのアクションの履歴のデータである。履歴データ13aは、記事のアドレスと、記事についてのユーザのリクエストに応じたポイントに基づいて生成される。
【0032】
履歴データ13aは、例えば図5に示すように、ユーザIDと、記事URLと、ユーザのアクションに対応する閲覧フラグと、ポイントとが関連づけられたデータである。さらに履歴データ13aに、そのユーザのアクションのリクエストを受信した時刻が関連づけられても良い。
【0033】
ここで閲覧フラグは、記事概要データ12aに対するユーザのアクションに対応する。図5に示す例では、閲覧フラグ「1」は、記事概要データ12aのタイトルの表示がリクエストされたことを示している。閲覧フラグ「2」は、記事概要データ12aの概要の表示がリクエストされたことを示している。閲覧フラグ「3」は、記事概要データ12aの記事URLにアクセスすることにより、記事の全文の表示がリクエストされたことを示している。
【0034】
ポイントは、閲覧フラグに対応する重みである。 ポイントは、例えばユーザのその記事に対する興味が大きいほど、大きくなるように設定される。図5に示す例は、各ユーザのアクションに対するポイントは、閲覧フラグの冪乗である。また、ユーザの閲覧フラグとポイントとを対応づけたテーブルを用いて、ユーザのアクションに対応するポイントを抽出して、履歴データ13aを生成しても良い。
【0035】
集計データ記憶部14は、記憶装置107のうち集計データ14aが記憶された記憶領域である。集計データ14aは、履歴データ13aを、コミュニティID、記事URLごとに集計した結果である。集計データ14aは図6に示すように、コミュニティIDおよび記事URLをキーに、履歴データ13aのポイントを集計した集計ポイントが対応づけられている。さらに、図6に示すように、集計データ14aにおいて、集計ポイントの高い順に順位を付与し、その順位が関連づけられても良い。
【0036】
記事概要データ取得手段21は、記事提供サーバ3から記事概要データを取得し、記事概要データ記憶部12aに記憶する。記事概要データ取得手段21は、定期的に記事提供サーバ3から記事概要データを取得しても良いし、リクエストを送信することにより、記事提供サーバ3から記事概要データを取得しても良い。
【0037】
記事概要データ提供手段22は、記憶装置107から記事概要データ12aを読み出し、記事概要データ12aの情報をユーザ端末3に提供する。このとき、記事概要データ提供手段22は、ユーザのリクエストにより、記事概要データ12aのうち、記事のタイトル、記事の概要と、段階的に表示する。さらに記事概要データ提供手段22は、ユーザのリクエストの内容に基づく閲覧フラグから、その記事に対するそのユーザのアクションについて、ポイントを付与し、履歴データ13aに記憶する。
【0038】
具体的には記事概要データ提供手段22は、まず、記事のタイトルデータをユーザ端末4に提供する。ユーザ端末4から記事の概要のリクエストを受信すると、記事概要データ提供手段22は、記事の概要データをユーザ端末4に提供する。記事のリクエストを受信すると、記事概要データ提供手段22は、記事のアドレスをユーザ端末4に提供する。さらに、記事概要データは、記事のアドレスと、記事についてのユーザのリクエストに応じたポイントに基づいて履歴データを生成する。 ここで、記事概要データ提供手段22は、さらに、記事についてリクエストしたユーザの識別子を対応づけたレコードを生成して、履歴データ13aに挿入しても良い。
【0039】
例えば、所定の記事について記事のタイトルのリクエストが入力されると、記事概要データ提供手段22は、その記事のタイトルを出力するとともに、その記事の識別子と、タイトルの閲覧フラグである”1”と、そのポイントの”1”を対応づけたレコードを生成し、履歴データ13aに挿入する。さらにその記事について概要のリクエストが入力されると、記事概要データ提供手段22は、その記事の概要を出力するとともに、その記事の識別子と、概要の閲覧フラグである”2”と、そのポイントの”4”を対応づけたレコードを生成し、履歴データ13aに挿入する。さらにその記事全文の閲覧のリクエストが入力されると、記事概要データ提供手段22は、その記事全文を閲覧可能なURLに転送するとともに、ユーザIDと、その記事の識別子と、記事の閲覧フラグである”3”と、そのポイントの”9”を対応づけたレコードを生成し、履歴データ13aに挿入する。ここで、履歴データ13aに挿入される記事の識別子は、例えば記事のURLである。
【0040】
ここで、記事概要データ提供手段22は、登録サイト情報の設定データ11cを参照して、記事概要データ12aから、ユーザが指定した登録サイトに関する情報を抽出し、抽出したデータを、ユーザ端末4に提供する。また、ユーザがコミュニティIDを指定した場合、記事概要データ12aは、記事概要データ12aから、ユーザが指定したコミュニティIDおよび登録サイトに関する情報を抽出し、抽出したデータを、ユーザ端末4に提供する。
【0041】
ここで、図7を参照して実施の形態に係る記事概要データ提供手段22による記事概要データ提供処理を説明する。
【0042】
まずステップS101において、記事概要データ提供手段22は、ユーザ端末4からのアクセスを待機する。ユーザ端末4からアクセスがあると、ユーザ端末4に、ユーザIDおよびログインパスワードを入力する画面を表示する。ユーザ端末4から、ユーザIDおよびログインパスワードが送信されると、ステップS102において記事概要データ提供手段22は、送信されたユーザIDおよびログインパスワードとユーザ情報の設定データ11bとを比較して、ログイン名およびパスワードを照合する。ログイン名およびパスワードが正しくない場合、ユーザ端末4に、再びユーザIDおよびログインパスワードを入力する画面を表示する。
【0043】
パスワードが照合すると、記事概要データ提供手段22は、ユーザに提供するべき記事概要データを生成する。例えば記事概要データ提供手段22は、登録サイト情報の設定データ11cから、送信されたユーザIDに対応づけられた登録サイトの情報を取得し、記事概要データ12aから、取得した登録サイトの記事概要データを生成する。ユーザがコミュニティIDを指定した場合、登録サイト情報の設定データ11cから、送信されたユーザIDおよびコミュニティIDに対応づけられた登録サイトの情報を取得し、記事概要データを生成する。
【0044】
ステップS104において記事概要データ提供手段22は、ステップS103で生成した記事概要データに基づいてユーザ端末4に記事のタイトルを表示する。さらにステップS105において記事概要データ提供手段22は、ステップS104における記事のタイトルの表示について、履歴データ13aを更新する。
【0045】
さらにステップS106において記事概要データ提供手段22は、記事概要表示のリクエストを受信すると、ステップS107において、その記事概要表示のリクエストに含まれる記事識別子を抽出するとともに、ステップS103で生成した記事概要データに基づいてユーザ端末4にその記事識別子に対応する記事の概要を表示する。ステップS108において記事概要データ提供手段22は、ステップS107における記事の概要の表示について、履歴データ13aを更新する。
【0046】
さらにステップS109において記事概要データ提供手段22は、記事の内容表示のリクエストを受信すると、その記事の内容表示のリクエストに含まれる記事識別子を抽出するとともに、ステップS110において、記事概要データから、その記事のアドレスを取得し、そのアドレスに記事の内容表示のリクエストを転送する。例えば、HTTPリダイレクトを使用する方法が考えられる。情報提供装置1は、まずリクエストを受け、その後、実際の該当記事にリクエストを転送する。ステップS111において記事概要データ提供手段22は、ステップS110における記事の表示について、履歴データ13aを更新して、処理を終了する。
【0047】
集計手段23は、履歴データ13aから、記事のアドレスごとのポイントに従って集計し、記事のアドレスと集計ポイントとを対応づけた集計データ14aを生成する。集計手段23は、定期的に、または入力装置014からの指示に従って、履歴データ13aを集計する。集計手段23は、履歴データ13aにおいて、記事のアドレスに関連づけられたポイントを加算し、その記事のアドレスの集計ポイントを算出する。全ての記事のアドレスについて集計ポイントを算出することにより、集計手段23は、集計データ14aを生成することができる。
【0048】
このとき、集計手段23は、各ユーザについて、ユーザ情報の設定データ11bのキーワードに関連する記事のアドレスについて、ポイントを集計しても良い。例えば集計手段23は、ユーザ情報の設定データ11bからユーザIDに関連づけられたキーワードを取得するとともに、記事概要データ12aから、記事の概要やタイトルにそのキーワードが含まれる記事の情報を抽出する。集計手段23は、履歴データ13aからそのキーワードが含まれる記事のURLに関するレコードを抽出してポイントに従って集計して集計データ14aを生成する。このように、ユーザが個々に設定したキーワードに関連する記事のみから集計データ14aを生成することにより、ユーザの嗜好を反映することができる。
【0049】
また、集計手段23は、コミュニティIDごとに、集計データ14aを生成しても良い。この場合集計手段23は、記憶装置107からユーザ所属コミュニティ情報の設定データ11dを読み出して、履歴データ13aのユーザIDを、このユーザの所属するコミュニティIDに変換して、コミュニティ識別子および記事のアドレスごとに、ポイントを集計して集計データ14aを生成する。このように、コミュニティIDごとに集計データ14aを生成することにより、ユーザと同じ嗜好をもつコミュニティ全体の嗜好を考慮して、集計データ14aを生成することができる。これにより、ユーザに新たなサイトを紹介したり、新たな関係を気付かせることができる。
【0050】
ここで、図8を参照して実施の形態に係る集計手段23による集計処理を説明する。ここでは、図8においては、コミュニティIDごとに、集計データ14aを生成する場合について説明する。
【0051】
まずステップS201において集計手段23は、記憶装置107から履歴データ13aを読み出す。ステップS202において、記憶装置107のユーザ所属コミュニティ情報の設定データ11dに従って、履歴データ13aのユーザIDをコミュニティIDに変換した履歴データを生成する。
【0052】
次に、各コミュニティIDについて、ステップS203ないしステップS206の処理を繰り返す。
【0053】
まずステップS203において集計手段23は、ステップS202において生成された履歴データから、所定のコミュニティIDに関連する履歴を抽出し、ステップS204において、記事識別子ごとに、ポイントを集計し、集計ポイントを算出する。ステップS205において集計手段23は、ステップS204で算出された集計ポイントが、所定の閾値以上の記事識別子を抽出し、ステップS205において集計ポイントの降順で記事識別子を並べ、集計データ14aを生成する。
【0054】
全てのコミュニティIDについて、ステップS203ないしステップS206の処理が終了すると、集計手段23は処理を終了する。
【0055】
図8に示す例では、ステップS205に示すように集計ポイントが所定の閾値以上のものを集計データ14aに含ませる場合について説明したが、集計ポイントが多いものから所定の数のものを集計データ14aに含ませても良い。
【0056】
表示手段24は、集計データ24aをユーザ端末4に表示する手段である。表示手段24は、集計データ24aを用いて、RSS、Atomなどのフィードに基づいて新たな記事概要データを生成し、ユーザ端末4に表示してもよい。
【0057】
このように、集計ポイントが多いものから降順に記事識別子を並べることから、コミュニティに属するユーザの多くが興味をもった記事を、優先的に集計データ14aの上位に挿入することができる。これにより、この集計データ14aを参照したユーザは、効率的にお勧めのサイトの情報を取得することができる。
【0058】
このように実施の形態に係る情報提供装置1によれば、RSSやAtomなどのフィードの利用において、通信ネットワーク上のニュースやブログなどの情報の取得に関する煩雑さや取得漏れなどを防ぎ、ユーザの利便性を向上させることができる。このとき実施の形態に係る情報提供装置1は、各ユーザが各記事に示したアクションによって重みづけをすることにより、より興味の高い記事の情報を優先的に提供することができる。
【0059】
また、実施の形態に係る情報提供装置1によれば、同一嗜好のユーザのコミュニティを形成し、そのコミュニティに属する各ユーザが各記事に示したアクションによって重みづけをする。これにより、さらに好適な関連情報を取得させ、コミュニティに属するユーザ間で関連情報が補完されるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0060】
以上説明した少なくとも一つの実施の形態に係る情報提供装置は、所望の記事を適切に取得することができる。
【0061】
実施の形態にかかる情報提供装置は、電子新聞におけるコンテンツの見出しおよび記事の本文など、そのほかの技術についても適用可能である。
【0062】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0063】
1 情報提供装置
2 記事概要生成サーバ
3 記事提供サーバ
4 ユーザ端末
5 通信ネットワーク
11 設定データ記憶部
12 記事概要データ記憶部
13 履歴データ記憶部
14 集計データ記憶部
21 記事概要データ取得手段
22 記事概要データ提供手段
23 集計手段
24 表示手段
101 中央処理制御装置
102 ROM
103 RAM
104 入力装置
105 表示装置
106 通信制御装置
107 記憶装置
108 リムーバブルディスク
109 入出力インタフェース
110 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記事が掲載されたアドレスと、前記記事のタイトルデータと、前記記事の概要データと、を関連づけた記事概要データが記憶された記事概要データ記憶部と、
前記記事のタイトルデータをユーザ端末に提供し、前記ユーザ端末から前記記事の概要のリクエストを受信すると、前記記事の概要データを前記ユーザ端末に提供し、前記記事のリクエストを受信すると、前記記事のアドレスを前記ユーザ端末に提供するとともに、前記記事のアドレスと、前記記事についての前記ユーザのリクエストに応じたポイントに基づいて履歴データを生成する記事概要データ提供手段と、
前記履歴データから、前記記事のアドレスごとのポイントに従って集計し、前記記事のアドレスと集計ポイントとを対応づけた集計データを生成する集計手段
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記ユーザの識別子と、前記ユーザの所属するコミュニティの識別子とを関連づけられたユーザ所属コミュニティ情報を含む設定データが記憶された設定データ記憶部をさらに備え、
前記記事概要データ提供手段は、さらに、前記記事についてリクエストしたユーザの識別子を対応づけて前記履歴データを生成し、
前記集計手段は、前記履歴データのユーザの識別子を、当該ユーザの所属するコミュニティ識別子に変換して、前記コミュニティ識別子および前記記事のアドレスごとに、ポイントを集計して前記集計データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記ユーザの識別子と、前記ユーザの嗜好を示すキーワードと、を関連づけたユーザ情報を含む設定データが記憶された設定データ記憶部をさらに備え、
前記集計手段は、前記設定データのキーワードに関連する前記記事のアドレスについて、ポイントを集計する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記記事概要データは、RSSまたはAtomのフィードのデータである
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
コンピュータを、
記事が掲載されたアドレスと、前記記事のタイトルデータと、前記記事の概要データと、を関連づけた記事概要データに基づいて、前記記事のタイトルデータをユーザ端末に提供し、前記ユーザ端末から前記記事の概要のリクエストを受信すると、前記記事の概要データを前記ユーザ端末に提供し、前記記事のリクエストを受信すると、前記記事のアドレスを前記ユーザ端末に提供するとともに、前記記事のアドレスと、前記記事についての前記ユーザのリクエストに応じたポイントに基づいて履歴データを生成する記事概要データ提供手段と、
前記履歴データから、前記記事のアドレスごとのポイントに従って集計し、前記記事のアドレスと集計ポイントとを対応づけた集計データを生成する集計手段
として機能させることを特徴とする情報提供プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−53745(P2012−53745A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196707(P2010−196707)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】