情報提供装置及び情報提供方法並びに情報提供用プログラム
【課題】汎用性の低いデータベースを用いて特定されたクラスタであっても、それに属する消費者に対応する汎用性の高いデータを迅速且つ簡易に提供することが可能な情報提供装置を提供する。
【解決手段】蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベース1及び2であって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各クラスタに属する当該消費者に対応するデータが、当該クラスタ毎に夫々蓄積されているデータベース1及び2と、一のデータベース2に蓄積されているデータを用いてクラスタのいずれかを特定するクラスタ特定部10aと、一のデータベース2に対して相対的に汎用性の高いデータをクラスタ毎に蓄積している他のデータベース1内において、特定されたクラスタに属する当該消費者に対応するデータを検索して抽出する検索抽出部10bと、検索抽出されたデータを告知するディスプレイ12と、を備える。
【解決手段】蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベース1及び2であって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各クラスタに属する当該消費者に対応するデータが、当該クラスタ毎に夫々蓄積されているデータベース1及び2と、一のデータベース2に蓄積されているデータを用いてクラスタのいずれかを特定するクラスタ特定部10aと、一のデータベース2に対して相対的に汎用性の高いデータをクラスタ毎に蓄積している他のデータベース1内において、特定されたクラスタに属する当該消費者に対応するデータを検索して抽出する検索抽出部10bと、検索抽出されたデータを告知するディスプレイ12と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置及び情報提供方法並びに情報提供用プログラムの技術分野に属し、より詳細には、例えば広告作成時における消費者嗜好の調査等の市場分析に用いられる情報提供装置及び情報提供方法並びに情報提供装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ある商品についての広告を作成する場合、その商品を購入すると予測される消費者を対象としていわゆる市場調査を行い、その嗜好又は消費動向を分析することで、当該商品の特徴点を最も訴求し得る広告方法を検討するのが通常である。
【0003】
ここで、当該市場調査の一手法として、いわゆるクラスタ分析法がある。このクラスタ分析法では、先ず、嗜好等の面から多数の消費者をその共通属性毎に分類して複数の消費者群を形成する。この複数の消費者群の各々を「クラスタ」と称する。そして、当該分類されたクラスタ毎にそれに属する消費者の当該共通属性を象徴する仮想的な消費者像を仮定し、この消費者像を用いて、商品のジャンルや当該商品そのものの購買についての動向調査を行う。当該クラスタ分析法についての従来技術としては、例えば下記特許文献1及び2に記載のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3212695号公報(第1図等)
【特許文献2】特開2000−132558公報(第2図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1等には、単一のデータベースを対象としたクラスタ分析法についての記載しか見当たらない。これに対し、上記市場分析の結果を蓄積したデータベースには、その汎用性の点における相違(具体的には、蓄積しているデータの数の大小や、分析対象とした商品の種類数の大小等)がある場合がある。そして、汎用性の低いデータベースを対象とした場合、上記特許文献1等に記載の手法を用いても得られる分析結果もまた、汎用性の低いものでしかないという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、汎用性の低いデータベースを用いて特定されたクラスタであっても、それに属する消費者に対応する汎用性の高いデータを迅速且つ簡易に提供することが可能な情報提供装置及び情報提供方法並びに当該情報提供装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られるクラスタ等の各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶するメディア接触データベース等の複数の記憶手段に接続するインターフェース等の接続手段と、一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定するクラスタ特定部等の特定手段と、前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出部等の検索抽出手段と、前記検索抽出されたデータを告知するディスプレイ等の告知手段と、を備える。
【0008】
よって、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報提供装置において、各前記データベース間における前記汎用性の相違が、当該各データベース各々に蓄積されている前記データの数の相違に起因する当該汎用性の相違であり、前記一のデータベースは前記他のデータベースよりも蓄積する前記データの数が少ない前記データベースであるように構成される。
【0010】
よって、各データベースにおける汎用性の違いが当該各データベースに蓄積されているデータの数の相違に起因するものであり、更に消費者群の特定に用いられた一のデータベースがデータの検索/抽出に用いられた他のデータベースよりもデータの蓄積数が少ないデータベースであるので、相対的にデータ蓄積数の少ないデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータをデータの蓄積数が多いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の情報提供装置において、各前記データベース間における前記汎用性の相違が、前記データの検索/抽出の対象となる対象物の範囲の相違に起因する当該汎用性の相違であり、前記一のデータベースは、前記データの検索/抽出の対象となる一の対象物のみについての当該データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであり、更に前記他のデータベースは、複数の前記対象物についての前記データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであるように構成される。
【0012】
よって、各データベースにおける汎用性の違いがデータの検索/抽出の対象となる対象物の範囲の相違に起因するものであり、一のデータベースがデータの検索/抽出の対象となる一の対象物のみについてのデータを各消費者群について蓄積しているデータベースであり、更に他のデータベースが複数の対象物についてのデータを各消費者群について蓄積しているデータベースであるので、データの検索/抽出の対象物が一のみであるデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを、複数の当該対象物についてのデータを蓄積しているデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0013】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報提供装置において、前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を示す広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、広告対象物に対応する前記消費者群のいずれかを特定し、前記検索抽出手段は、前記他のデータベース内において、前記特定された消費者群についての当該広告内容データを検索して抽出し、更に前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データを告知するように構成される。
【0014】
よって、他のデータベース内に蓄積されているデータが広告内容データであり、一のデータベースに蓄積されているデータを用いて広告対象物に対応する消費者群のいずれか一つを特定し、更に他のデータベース内において当該特定された消費者群についての広告内容データを検索して抽出して告知するので、特定された消費者群毎に夫々の群に属する消費者が接する広告内容が告知されることで、効果的な広告方の決定に資することができる。
【0015】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の情報提供装置において、前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が予め設定された閾値以上の当該消費者群を選択して特定するように構成される。
【0016】
よって、一のデータベースが広告対象物の購入意欲を示すデータを各消費者群毎に蓄積しており、消費者群の特定に当たり、一のデータベースに蓄積されているデータを用いて、広告対象物に対応する購入意向が予め設定された閾値以上の当該消費者群を選択して特定するので、当該広告対象物の売り上げを最大化するために必要な広告内容データを、一のデータベースにより特定した消費者群について他のデータベースにおいて検索/抽出できることになり、当該広告対象物についての売上最大化に最も寄与し得る広告内容データを告知することができる。
【0017】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の情報提供装置において、前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が最も低い前記消費者群から昇順に予め設定された数の当該消費者群を除いた他の当該消費者群を選択して特定するように構成される。
【0018】
よって、一のデータベースが広告対象物の購入意欲を示すデータを各消費者群毎に蓄積しており、消費者群の特定に当たり、一のデータベースに蓄積されているデータを用いて、広告対象物に対応する購入意向が最も低い消費者群から昇順に予め設定された数の当該消費者群を除いた他の消費者群を選択して特定するので、当該広告対象物についての広告費用を局限した広告内容データを、一のデータベースにより特定した消費者群について他のデータベースにおいて検索/抽出できることになるので、当該広告対象物についての広告費用の局限に最も寄与し得る広告内容データを告知することができる。
【0019】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の情報提供装置において、前記一のデータベースは、前記購入意欲を時系列に沿って示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、更に前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を、当該広告に接する頻度に対応付けて示す前記広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、前記検索抽出手段は、前記購入意欲に係る前記時系列及び前記頻度に基づいて前記広告内容データを前記他のデータベースにおいて検索して抽出すると共に、前記広告対象物の広告に充てることが可能な広告費用を入力するために用いられる操作部等の入力手段と、前記検索/抽出された広告内容データに対応して前記広告費用を配分する費用配分部等の費用配分手段と、を更に備え、前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データと共に前記配分された費用を告知するように構成される。
【0020】
よって、入力された費用の配分が、購入意欲に係る時系列及び広告に接する頻度に基づいて検索/抽出された広告内容データに対応して為されるので、最も効果的な広告費用の配分を自動的に認識することができる。
【0021】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報提供装置において、前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データ及び前記配分された費用と共に、当該費用を前記時系列に沿ってグラフ化したグラフ図を併せて告知するように構成される。
【0022】
よって、広告内容データ及び費用と共に、当該費用を時系列に沿ってグラフ化したグラフ図が併せて告知されるので、当該広告費用の配分を迅速且つ容易に認識することができる。
【0023】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、コンピュータを、蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶するメディア接触データベース等の複数の記憶手段に接続する接続手段、一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定手段、前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出手段、及び、前記検索抽出されたデータを告知する告知手段、として機能させる。
【0024】
よって、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するようにコンピュータが機能するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0025】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶するメディア接触データベース等の複数の記憶手段に接続する接続工程と、一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定工程と、前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出工程と、前記検索抽出されたデータを告知する告知工程と、を含む。
【0026】
よって、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0028】
従って、汎用性の低いデータベースを用いて特定された消費者群であっても、それに属する消費者に対応する汎用性の高いデータを迅速且つ簡易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施形態に係る情報提供システムの概要構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係るデータベースの構成を例示する図であり、(a)は実施形態に係るメディア接触データベースの構成を例示する図であり、(b)は実施形態に係る商品評価/広告評価調査データベースの構成を例示する図である。
【図3】実施形態に係る情報提供処理を示すフローチャートであり、(a)は当該情報提供処理の全体を示すフローチャートであり、(b)はクラスタ特定処理を示すフローチャートである。
【図4】実施形態に係る調査用の質問事項を例示する図である。
【図5】実施形態に係るクラスタ特定処理を例示する図であり、(a)はクラスタ毎の購入意向値を例示する図であり、(b)は売上最大化を目的とする場合のクラスタの選択を例示する図であり、(c)は広告費の最小化を目的とする場合のクラスタの選択を例示する図である。
【図6】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(I)である。
【図7】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(II)である。
【図8】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(III)である。
【図9】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(IV)である。
【図10】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(V)である。
【図11】実施形態に係るメディアプラン決定処理に結果表示例を示す図である。
【図12】変形形態に係るメディアプラン決定処理における予算配分処理の表示例を示す図(I)である。
【図13】変形形態に係るメディアプラン決定処理における予算配分処理の表示例を示す図(II)である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(I)実施形態
次に、本発明を実施するための形態について、図1乃至図11を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、商品又は映画等である広告対象物に係る広告作成のためのメディアプランを作成して使用者に提示する情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0031】
また、図1は実施形態に係る情報提供システムの概要構成を示すブロック図であり、図2は実施形態に係るデータベースの構成を例示する図であり、図3は実施形態に係る情報提供処理を示すフローチャートであり、図4は実施形態に係る調査用の質問事項を例示する図である。更に図5は実施形態に係るクラスタ特定処理を例示する図であり、図6乃至図10は実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図であり、図11は実施形態に係るメディアプラン決定処理に結果表示例を示す図である。
【0032】
初めに、実施形態に係る上記メディアプランについて、一般的に説明する。
【0033】
当該メディアプランとは、ある広告対象物(商品又は映画等)についての広告を作成する場合、具体的にどのような内容でもってその広告を作成するかを示すプランである。当該メディアプランは、一般的には、「メディア」、「ビークル」及び「広告表現」の三要素からなるものである。
【0034】
このとき、「メディア」とは、その広告を掲載する媒体の種類のことであり、具体的には「テレビジョン放送」、「新聞」、「雑誌」又は「インターネット」等が夫々に「メディア」となる。
【0035】
次に、「ビークル」とは、上記各メディア毎に、具体的にどのような媒体を介して広告をするかを示すものである。より具体的には、メディアがテレビジョン放送なら各番組夫々が「ビークル」となり、メディアが新聞なら各新聞社(新聞名)夫々が「ビークル」となり、メディアが雑誌なら各雑誌(雑誌名)夫々が「ビークル」となり、メディアがインターネットなら各ホームページ又はウェブサイト夫々が「ビークル」となる。
【0036】
一方、「広告表現」とは、上記ビークル毎の、更に具体的な広告の内容自体のことである。より具体的には、例えばビークルが「情報番組A」である場合、「どのようなキャッチフレーズを用いて」、「どの程度の時間で」、「どのタレントを使って」、「どのような構成の広告とするか」、が広告表現である。
【0037】
なお、上記メディアプランの中に、各メディア毎又は各ビークル毎にかける広告費用を盛り込んでもよい。
【0038】
次に、上述したメディアプランの作成に供される、実施形態に係る情報提供システムの構成及び動作について説明する。
【0039】
図1に示すように、実施形態に係る情報提供システムSSは、情報提供装置Sと、当該情報提供装置Sに対して夫々外部のデータベースであるメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2と、により構成されている。
【0040】
この構成において情報提供装置Sは、特定手段の一例としてのクラスタ特定部10a、検索抽出手段の一例としての検索抽出部10b及び費用配分手段の一例としての費用配分部10cを機能的に含む主制御部10と、キーボード及びマウス等の入力装置からなる操作部11と、液晶ディスプレイ等からなる告知手段の一例としてのディスプレイ12と、揮発性のRAM(Random Access Memory)13と、不揮発性のROM(Read Only Memory)14と、接続手段の一例としてのインターフェース15と、を備えて構成されている。
【0041】
このとき、インターフェース15は、夫々外部のデータベースであるメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2に接続されて各々のデータベースと主制御部10との間でのデータの授受を可能とする。
【0042】
主制御部10は、操作部11における使用者の操作に対応する当該操作部11からの操作信号に基づいてROM14に予め記憶されているプログラム等を図示しないCPUが読み出して実行することにより、上記クラスタ特定部10a、検索抽出部10b及び費用配分部10cとしての機能を発揮する。この主制御部10における機能発揮に必要なデータは一時的にRAM13に記憶され、必要に応じて再度読み出されて当該機能発揮に供される。
【0043】
一方、上記クラスタ特定部10aとして機能する主制御部10(以降、単にクラスタ特定部10aと称する)は、後ほど詳述するように複数問の質問事項に対する回答内容を商品評価/広告評価調査データベース2内において検索することにより、実施形態に係るクラスタを一又は複数特定する。
【0044】
次に検索抽出部10bとして機能する主制御部10(以降、単に検索抽出部10bと称する)は、これも後ほど詳述するように上記特定されたクラスタ夫々についてメディア接触データベース1内を検索することにより、当該クラスタに含まれる消費者に係る広告嗜好を示すデータを抽出する。
【0045】
更に費用配分部10cとして機能する主制御部10(以降、単に費用配分部10cと称する)は、使用者からの要求に応じて、メディアプランとして定められたメディア又はビークル毎に配分される予算を決定する。
【0046】
最後にディスプレイ12は、主制御部10の制御の下、上記作成されたメディアプラン自体等を視認可能に表示する。
【0047】
次に、実施形態に係るメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2について、夫々具体的に図2を用いて説明する。
【0048】
当該メディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2は、夫々外部のサーバ装置として具体的に実現されているものであり、インターフェース15を介して実施形態に係る情報提供システムSとの間で種々のデータの授受が可能とされている。
【0049】
このとき、メディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2は、図2に例示するように、同一又は類似する質問事項に対する個人毎の回答内容を、当該質問事項のカテゴリ又は質問対象物等毎に各々蓄積するものである。より具体的にメディア接触データベース1には、例えば「映画価値観」というカテゴリに属する質問事項に対する個人(図2中において、No.○○で例示する)毎の回答例(図2において、「2」、「4」、「5」等と例示する)の集合体D1が、各カテゴリ等毎に蓄積されている。また商品評価/広告評価調査データベース2にも、同様に例えば「映画価値観」というカテゴリに属する質問事項に対する個人毎の回答例の集合体D2が、各カテゴリ等毎に蓄積されている。図2に例示する場合では、映画価値観のカテゴリに属する集合体D1と集合体D2とを比較した場合、夫々の質問事項は同一又は類似するものである。そして、各集合体D1及びD2は、各個人が予め設定されているクラスタに分類済みとなっている。
【0050】
ここで、メディア接触データベース1と商品評価/広告評価調査データベース2との相違点は夫々の汎用性の程度にある。具体的には図2に例示するように、メディア接触データベース1の方がデータ数が圧倒的に多く(具体的には、メディア接触データベース1がデータ数が一万であるのに対し、商品評価/広告評価調査データベース2は五百データ。図2参照)、この点で商品評価/広告評価調査データベース2よりも汎用性が高くなっている。また、商品評価/広告評価調査データベース2は特定の商品又は映画等の広告対象物についてのみの嗜好調査の結果を含むものであり、この意味でもデータ数としてはメディア接触データベース1よりも少なく且つ汎用性が低い。これに対してメディア接触データベース1は特定の広告対象物に限らず、そのカテゴリ等に属する広告対象物を広く対象とする回答例が集合体D1として蓄積されている。
【0051】
次に、上述した構成を備える情報提供システムSにおける実施形態に係る情報提供処理について、具体的に図3乃至図11を用いて説明する。
【0052】
図3に示すように、実施形態に係る情報提供処理においては、先ず情報提供装置Sからメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2に対して夫々同一の質問事項Qを出力する。このとき、当該質問事項Qは商品評価/広告評価調査データベース2に蓄積されているデータに係る質問事項Qである必要がある。その後、当該出力した質問事項Qに基づき、その質問事項Qと同一の質問事項についての回答例を抽出して参照することにより、例えば上記特許文献1に例示される手法に基づいて実施形態に係るクラスタを形成する(ステップS100)。
【0053】
このとき、当該質問事項Qの内容としては例えば図4に例示される「Q1」乃至「Q5」に相当するデータがメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2に出力されるが、このうち、実際には数問の質問のみ、例えば図4に例示する「Q2」、「Q4」及び「Q5」の三問のみを用いて、上記クラスタを形成する。
【0054】
なお以下に説明する実施形態では、当該クラスタとして映画価値観に関するクラスタが七つ形成されるものとする。より具体的には、例えば、「映画情報感度」と「映画情報波及力」と言うパラメータを想定し、「映画情報感度」パラメータの高いものから順に「高感度オタク層(以下、第1クラスタ)」、「プレミアム商品嗜好層(以下、第2クラスタ)」、「マイペース選択層(以下、第3クラスタ)」及び「商品フォロワー層(以下、第4クラスタ)」の四つのクラスタを形成し、また「映画情報波及力」パラメータの高いものから順に「商品ピ二オン層(以下、第5クラスタ)」、「新商品トレンド嗜好層(以下、第6クラスタ)」及び「クチコミ評判重視層(以下、第7クラスタ)」の三つのクラスタを形成する。
【0055】
次に、所定の数のクラスタが質問事項Qの出力により形成されると、次にクラスタ特定部10aは、当該形成された各クラスタについて商品評価/広告評価調査データベース2を参照することにより、当該出力した質問事項Qに係る広告対象物についての購入意向を検索する(ステップS200)。
【0056】
そして、当該商品評価/広告評価調査データベース2内の検索により、当該購入意向について上記七つのクラスタ毎に例えば図5(a)に例示する結果が得られたとすると、次にクラスタ特定部10aは、図5(b)に示す処理を実行する。
【0057】
すなわち、図5(b)に示すように、クラスタ特定部10aは、情報提供システムSSを用いて作成しようとしているメディアプランが「売上最大化」を目指すものであるのか、「広告費の局限化」を目指すものであるのか、を、操作部11における操作内容に基づいて確認する(ステップS201)。そして、当該メディアプランが売上最大化を目指すものであることが確認されたとき(ステップS201;YES)、クラスタ特定部10aは、図5(b)に網掛けとして示すように、予め設定されている閾値(例えば30%)以上のクラスタ(図5(b)に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)を抽出し(ステップS202)、その抽出結果をもって上記ステップS300の動作に移行する。
【0058】
一方、上記ステップS201の確認において、当該メディアプランが広告費の局限化を目指すものであることが確認されたとき(ステップS201;NO)、クラスタ特定部10aは、図5(c)に網掛けをしない部分として示すように、上記閾値未満のクラスタ以外のクラスタ(図5(c)に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)を抽出し(ステップS203)、その抽出結果をもって上記ステップS300の動作に移行する。なおこのステップS203としては、上記の他に、購入意向の値が高いものから順に、予め広告費の使用が認容されている数のクラスタ以外のクラスタを抽出対象から外すように構成することもできる。
【0059】
次に、検索抽出部10bは、上記ステップS200の処理により特定されたクラスタ(図5に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)について、夫々におけるメディアの接触率をメディア接触データベース1内において検索する(ステップS300)。
【0060】
この検索処理は、例えば図4に例示する「Q2」(クラスタの形成に供された質問事項Qの一つであるQ2)に対する回答例の集合体D1内を検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図6左に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図6左に示す例は、第4クラスタについてのメディア接触度の検索結果であり、予め設定されている閾値(例えば50%)との比較により、当該第4クラスタに属する消費者は、テレビジョン放送及び雑誌に接する機会が多いことが判る。
【0061】
これにより抽出検索部10bは次に、接触率が多いメディア(図6の場合はテレビジョン放送と雑誌)について、夫々に属するビークルへの接触率をメディア接触データベース1内において検索し(ステップS300)、その結果を図6右上及び右下に例示するようにディスプレイ12上に表示する。図6右上及び右下に例示する場合には、テレビジョン放送のメディアについては「報道解説A」から「気象情報B」までが接触率が高く、次に「プロ野球B」から「娯楽型バラエティーB」までが次点の接触率となっている。また、雑誌のメディアについては「情報誌A」から「車専門誌B」までが接触率が高く、次に「ライフスタイル誌B」から「芸能誌A」までが次点の接触率となっている。これにより抽出検索部10bは、第4クラスタについては、予め設定されている接触率の閾値(例えば20%)より高いビークルを抽出する。
【0062】
一方、検索抽出部10bは、ステップS200の処理により特定されたもう一つのクラスタである第5クラスタについても、上記第4クラスタと同様の処理を実行する(ステップS300)。
【0063】
即ち検索抽出部10bは、当該第5クラスタについてメディアの接触率をメディア接触データベース1内において検索し(ステップS300)、その結果をメディア毎に例えば図7左に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図7左に示す例では、上記予め設定されている閾値との比較により、当該第5クラスタに属する消費者は、テレビジョン放送及びインターネットに接する機会が多いことが判る。
【0064】
これにより抽出検索部10bは次に、接触率が多いメディア(図7の場合はテレビジョン放送とインターネット)について、夫々に属するビークルへの接触率をメディア接触データベース1内において検索し(ステップS300)、その結果を図7右上及び右下に例示するようにディスプレイ12上に表示する。図7右上及び右下に例示する場合には、テレビジョン放送のメディアについては「テレビショッピングB」から「寄席・演芸A」までが接触率が高く、次に「大相撲A」から「娯楽型バラエティーA」までが次点の接触率となっている。また、インターネットのメディアについては「ニュースサイトB」から「検索エンジンA」までが接触率が高く、次に「検索エンジンB」及び「女性情報サイトA」までが次点の接触率となっている。これにより抽出検索部10bは、第5クラスタについては、予め設定されている接触率の閾値(例えば15%)より高いビークルを抽出する。
【0065】
次に検索抽出部10bは、ステップS300までの処理で得られた結果を用いて、実際のメディアプランの作成処理を行う(ステップS400及びS500)。このとき、一般には、広告表現以外に係るメディアとビークルのメディアプランの作成処理(ステップS400(一部S300の処理を含む))と、広告表現に係るメディアプラン作成処理(ステップS500)とは、夫々別個に並行して実行されるのが好ましい。
【0066】
より具体的にステップS400の処理として検索抽出部10bは、上記ステップS200の処理により特定されたクラスタ(図8に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)について、夫々における意思決定時期を商品評価/広告評価調査データベース2内において検索する(ステップS400)。ここで、当該「意思決定時期」とは、例えば図8に例示する場合は、映画の公開時に対してどれ位前からその映画を観ることを決めていたか、を示す時期である。
【0067】
この検索処理は、例えば図4に例示する「Q1」又は「Q3」に対する回答例の集合体D2内を検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図8に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図8に示す例では、予め設定されている閾値(例えば40%)との比較により、第4クラスタについては公開前五週間と四週間及び公開週に意思決定がされていることが多いことが判り、また第5クラスタについては公開前週と公開前日に意思決定がされていることが多いことが判る。
【0068】
次に、検索抽出部10bは、上記ステップS400の処理と並行して、上記ステップS200の処理により特定されたクラスタ(第4クラスタと第5クラスタ)について、夫々において接触率の高かったメディア夫々における広告表現の好感度を、メディア接触データベース1内において検索する(ステップS500)。
【0069】
この検索処理は、予め例えば五種類設定されている広告表現の夫々について、メディア毎にその好感度を回答例の集合体D1内で検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図9に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図9に示す例は、第4クラスタについての広告表現に関する好感度の検索結果であり、接触率の高かった(図6左参照)メディア夫々について、広告表現の好感度を示している。より具体的には、予め設定されている閾値(例えば30%)との比較により、テレビジョン放送のメディアについては広告表現1が好感度が高く、また雑誌のメディアについては広告表現2及び3が好感度が高いことが判る。
【0070】
一方、検索抽出部10bは、ステップS200の処理により特定されたもう一つのクラスタである第5クラスタについても、上記第5クラスタと同様の処理を実行する(ステップS500)。
【0071】
即ち検索抽出部10bは、当該第5クラスタについて、接触率の高かったメディア(図7左参照)夫々における広告表現の好感度を、メディア接触データベース1内において検索する(ステップS500)。
【0072】
この検索処理は、第4クラスタの場合と同様に五種類設定されている広告表現の夫々について、メディア毎にその好感度を回答例の集合体D1内で検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図10に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図10に示す例では、予め設定されている閾値(例えば40%)との比較により、テレビジョン放送のメディアについては広告表現3及び5が好感度が高く、またインターネットのメディアについては広告表現1及び2が好感度が高いことが判る。
【0073】
次に主制御部10は、上記ステップS300乃至S500における検索処理を纏めて、図11に例示するメディアプランを形成し、ディスプレイ12上に表示する(ステップS600)。
【0074】
より具体的には、例えば第4クラスタについては、テレビジョン放送をメディアとして、映画公開の五週間前に(ステップS400、図8参照)、報道解説番組A及びサッカー番組B内で(ステップS300、S400、図6右上参照)、表現1により(ステップS500、図9右上参照)、広告を行えばよいことが図11より読み取れる。また同様に第5クラスタについては、テレビジョン放送をメディアとして、映画の公開週に(図8参照)、テレビショッピング番組B及びプロレス番組B内で(図7右上参照)、表現3により(図9右下参照)、広告を行えばよいことが図11より読み取れる。以下同様にして、クラスタ毎及びメディア毎に、最適な広告時期、広告ビークル及び広告表現が、図11から一目瞭然に読み取ることができる。
【0075】
その後主制御部10は、実施形態に係る情報提供処理を終了する旨の操作が操作部11において実行されたか否かを確認し(ステップS700)、実行されない場合は(ステップS700;NO)上記ステップS100に戻って上述してきた処理を繰り返し、一方、当該操作が為されたときは(ステップS700;YES)、情報提供装置Sとしての処理を終了する。
【0076】
以上説明したように、実施形態に係る情報提供システムSの処理によれば、商品評価/広告評価調査データベース2内のデータを用いてクラスタを特定し、その特定されたクラスタに属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高いメディア接触データベース1内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低い商品評価/広告評価調査データベース2において特定されたクラスタに属する消費者のデータを汎用性の高いメディア接触データベース1内から検索/抽出することで、クラスタ毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0077】
また、各データベースにおける汎用性の違いが当該各データベースに蓄積されているデータの数の相違に起因するものであり、更にクラスタの特定に用いられた商品評価/広告評価調査データベース2がデータの検索/抽出に用いられたメディア接触データベース1よりもデータの蓄積数が少ないデータベースであるので、相対的にデータ蓄積数の少ないデータベースにおいて特定されたクラスタに属する消費者のデータをデータの蓄積数が多いデータベース内から検索/抽出することで、クラスタ毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0078】
更に、各データベースにおける汎用性の違いがデータの検索/抽出の対象となる広告対象物の範囲の相違に起因するものであり、商品評価/広告評価調査データベース2がデータの検索/抽出の対象となる一の広告対象物のみについてのデータを各クラスタについて蓄積しているデータベースであり、更にメディア接触データベース1が複数の広告対象物についてのデータを各クラスタについて蓄積しているデータベースであるので、データの検索/抽出の対象物が一のみであるデータベースにおいて特定されたクラスタに属する消費者のデータを、複数の当該対象物についてのデータを蓄積しているデータベース内から検索/抽出することで、クラスタ毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0079】
更にまた、商品評価/広告評価調査データベース2が広告対象物の購入意欲を示すデータを各クラスタ毎に蓄積しており、クラスタの特定に当たり、商品評価/広告評価調査データベース2に蓄積されているデータを用いて、広告対象物に対応する購入意向が閾値以上の当該クラスタを選択して特定する(ステップS200参照)場合には、当該広告対象物の売り上げを最大化するために必要なデータを、商品評価/広告評価調査データベース2により特定したクラスタについてメディア接触データベース1において検索/抽出できることになり、当該広告対象物についての売上最大化に最も寄与し得るデータを告知することができる。
【0080】
また、広告対象物に対応する購入意向が最も低いクラスタから昇順に予め設定された数の当該クラスタを除いた他のクラスタを選択して特定する場合には、当該広告対象物についての広告費用を局限した広告内容データを、商品評価/広告評価調査データベース2により特定したクラスタについてメディア接触データベース1において検索/抽出できることになるので、当該広告対象物についての広告費用の局限に最も寄与し得る広告内容データを告知することができる。
【0081】
(II)変形形態
次に、本発明に係る変形形態について、図12及び図13を用いて説明する。なお、図12及び図13は変形形態に係るメディアプラン決定処理における予算配分処理の表示例を示す図である。
【0082】
上述してきた実施形態では、メディアプランとしてメディア、ビークル及び広告表現の選定についてのみ説明したが、これらに加えて、広告費用の配分についてメディアプランに追加することも可能である。
【0083】
すなわち、実施形態に係るメディアプランが作成されて上記図11に例示する作成結果が表示部12に表示された段階で、費用配分部10cは、作成結果に対する広告費用の配分を算出する。
【0084】
より具体的に費用配分部10cは、図11に例示する作成結果が表示されているときに、表示部12上に図11に例示する如き予算入力欄12aを表示させる。
【0085】
そして、当該予算入力欄12aに対して図11に例示する作成結果に係る広告を実行に移す際に認容されている広告費の予算(図12に例示する場合は6億円)が入力されると、費用配分部10cは次に、メディア毎及び意思決定時期毎に当該予算を配分する。具体的に例えば、上記ステップS200に係る購入意向の検索において、実施形態の場合は第5クラスタが第4クラスタの約二倍の購入意向を示したので(図5(a)参照)、第4クラスタ向けの広告と第5クラスタ向けの広告との費用配分を1:2とする。そうすると、図11に例示する場合において、テレビジョン放送のメディアは第4クラスタ向け広告及び第5クラスタ向け広告共に用いられるので、その費用配分は「3」となる。以上の如き処理により、先ずメディア毎にテレビジョン放送、インターネット、雑誌の夫々について、3億円、2億円及び1億円の配分が決定する。
【0086】
その後費用配分部10cは、図8に例示する結果を参照して、意思決定時期に応じた費用配分を、各メディアに配分された費用の範囲内で夫々に行う。すなわち、第5クラスタ向けの広告費用としては公開週と公開前日に最大額を配分し(図8参照)、また第4クラスタ向けの広告費用としては公開五週間前又は四週間前の費用を多く配分する(図8参照)。
【0087】
以上の費用配分部10cの処理の結果、図12に例示するように、メディア毎及び意思決定時期毎に配分された当該予算が、メディアプランの作成結果と共に表示部12に表示される。なお、図12に例示するメディア毎及び意思決定時期毎に配分された当該予算額を全て加算すると、当初予算である6億円となる。
【0088】
更に、図13に例示するように、時系列に沿った当該配分予算の変化を、メディア毎に重ねて表示することも可能である。この場合には、予算配分がその重点時期及びメディア等毎に容易且つ明確に認識できることとなる。
【0089】
以上説明した変形形態によれば、上述して来た実施形態に係る情報提供システムSの動作による効果に加えて、予算入力欄12aにより入力された費用の配分が、購入意欲に係る時系列及びメディアに基づいて検索/抽出されたデータに対応して為されるので、最も効果的な広告費用の配分を自動的に認識することができる。
【0090】
また、メディアプランの作成結果及び費用と共に当該費用を時系列に沿ってグラフ化したグラフ図を併せて表示する場合は、当該広告費用の配分を迅速且つ容易に認識することができる。
【0091】
なお、上述した実施形態及び変形形態では、特に映画の広告に係るメディアプランの作成に対して本発明を適用した場合について説明したが、これ以外に、映画以外の商品等の広告対象物の広告に係るメディアプランの作成に対して本発明を適用することも可能である。
【0092】
更に、上述した実施形態及び変形形態では、広告に係るメディアプランの作成に対して本発明を適用した場合について説明したが、これ以外に、市場調査の結果を用いた各種の処理を実行する際の計画段階で本発明を活用して最適な計画を立てるように構成することも可能である。
【0093】
また、図3に示したフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これらをマイクロコンピュータにより読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータを実施形態に係る主制御部10として活用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0094】
以上夫々説明したように、本発明は情報提供装置の分野に利用することが可能であり、特に汎用性の異なる複数のデータベースを用いて各種の計画等を立てる場合に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
【符号の説明】
【0095】
1 メディア接触データベース
2 商品評価/広告評価調査データベース
10a クラスタ特定部
10b 検索抽出部
10c 費用配分部
10 主制御部
11 操作部
12 ディスプレイ
13 RAM
14 ROM
15 インターフェース
S 情報提供装置
Q 質問事項
SS 情報提供システム
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置及び情報提供方法並びに情報提供用プログラムの技術分野に属し、より詳細には、例えば広告作成時における消費者嗜好の調査等の市場分析に用いられる情報提供装置及び情報提供方法並びに情報提供装置用のプログラムの技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ある商品についての広告を作成する場合、その商品を購入すると予測される消費者を対象としていわゆる市場調査を行い、その嗜好又は消費動向を分析することで、当該商品の特徴点を最も訴求し得る広告方法を検討するのが通常である。
【0003】
ここで、当該市場調査の一手法として、いわゆるクラスタ分析法がある。このクラスタ分析法では、先ず、嗜好等の面から多数の消費者をその共通属性毎に分類して複数の消費者群を形成する。この複数の消費者群の各々を「クラスタ」と称する。そして、当該分類されたクラスタ毎にそれに属する消費者の当該共通属性を象徴する仮想的な消費者像を仮定し、この消費者像を用いて、商品のジャンルや当該商品そのものの購買についての動向調査を行う。当該クラスタ分析法についての従来技術としては、例えば下記特許文献1及び2に記載のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3212695号公報(第1図等)
【特許文献2】特開2000−132558公報(第2図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1等には、単一のデータベースを対象としたクラスタ分析法についての記載しか見当たらない。これに対し、上記市場分析の結果を蓄積したデータベースには、その汎用性の点における相違(具体的には、蓄積しているデータの数の大小や、分析対象とした商品の種類数の大小等)がある場合がある。そして、汎用性の低いデータベースを対象とした場合、上記特許文献1等に記載の手法を用いても得られる分析結果もまた、汎用性の低いものでしかないという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、その課題は、汎用性の低いデータベースを用いて特定されたクラスタであっても、それに属する消費者に対応する汎用性の高いデータを迅速且つ簡易に提供することが可能な情報提供装置及び情報提供方法並びに当該情報提供装置用のプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られるクラスタ等の各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶するメディア接触データベース等の複数の記憶手段に接続するインターフェース等の接続手段と、一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定するクラスタ特定部等の特定手段と、前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出部等の検索抽出手段と、前記検索抽出されたデータを告知するディスプレイ等の告知手段と、を備える。
【0008】
よって、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報提供装置において、各前記データベース間における前記汎用性の相違が、当該各データベース各々に蓄積されている前記データの数の相違に起因する当該汎用性の相違であり、前記一のデータベースは前記他のデータベースよりも蓄積する前記データの数が少ない前記データベースであるように構成される。
【0010】
よって、各データベースにおける汎用性の違いが当該各データベースに蓄積されているデータの数の相違に起因するものであり、更に消費者群の特定に用いられた一のデータベースがデータの検索/抽出に用いられた他のデータベースよりもデータの蓄積数が少ないデータベースであるので、相対的にデータ蓄積数の少ないデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータをデータの蓄積数が多いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0011】
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の情報提供装置において、各前記データベース間における前記汎用性の相違が、前記データの検索/抽出の対象となる対象物の範囲の相違に起因する当該汎用性の相違であり、前記一のデータベースは、前記データの検索/抽出の対象となる一の対象物のみについての当該データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであり、更に前記他のデータベースは、複数の前記対象物についての前記データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであるように構成される。
【0012】
よって、各データベースにおける汎用性の違いがデータの検索/抽出の対象となる対象物の範囲の相違に起因するものであり、一のデータベースがデータの検索/抽出の対象となる一の対象物のみについてのデータを各消費者群について蓄積しているデータベースであり、更に他のデータベースが複数の対象物についてのデータを各消費者群について蓄積しているデータベースであるので、データの検索/抽出の対象物が一のみであるデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを、複数の当該対象物についてのデータを蓄積しているデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0013】
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報提供装置において、前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を示す広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、広告対象物に対応する前記消費者群のいずれかを特定し、前記検索抽出手段は、前記他のデータベース内において、前記特定された消費者群についての当該広告内容データを検索して抽出し、更に前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データを告知するように構成される。
【0014】
よって、他のデータベース内に蓄積されているデータが広告内容データであり、一のデータベースに蓄積されているデータを用いて広告対象物に対応する消費者群のいずれか一つを特定し、更に他のデータベース内において当該特定された消費者群についての広告内容データを検索して抽出して告知するので、特定された消費者群毎に夫々の群に属する消費者が接する広告内容が告知されることで、効果的な広告方の決定に資することができる。
【0015】
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の情報提供装置において、前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が予め設定された閾値以上の当該消費者群を選択して特定するように構成される。
【0016】
よって、一のデータベースが広告対象物の購入意欲を示すデータを各消費者群毎に蓄積しており、消費者群の特定に当たり、一のデータベースに蓄積されているデータを用いて、広告対象物に対応する購入意向が予め設定された閾値以上の当該消費者群を選択して特定するので、当該広告対象物の売り上げを最大化するために必要な広告内容データを、一のデータベースにより特定した消費者群について他のデータベースにおいて検索/抽出できることになり、当該広告対象物についての売上最大化に最も寄与し得る広告内容データを告知することができる。
【0017】
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の情報提供装置において、前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が最も低い前記消費者群から昇順に予め設定された数の当該消費者群を除いた他の当該消費者群を選択して特定するように構成される。
【0018】
よって、一のデータベースが広告対象物の購入意欲を示すデータを各消費者群毎に蓄積しており、消費者群の特定に当たり、一のデータベースに蓄積されているデータを用いて、広告対象物に対応する購入意向が最も低い消費者群から昇順に予め設定された数の当該消費者群を除いた他の消費者群を選択して特定するので、当該広告対象物についての広告費用を局限した広告内容データを、一のデータベースにより特定した消費者群について他のデータベースにおいて検索/抽出できることになるので、当該広告対象物についての広告費用の局限に最も寄与し得る広告内容データを告知することができる。
【0019】
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の情報提供装置において、前記一のデータベースは、前記購入意欲を時系列に沿って示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、更に前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を、当該広告に接する頻度に対応付けて示す前記広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、前記検索抽出手段は、前記購入意欲に係る前記時系列及び前記頻度に基づいて前記広告内容データを前記他のデータベースにおいて検索して抽出すると共に、前記広告対象物の広告に充てることが可能な広告費用を入力するために用いられる操作部等の入力手段と、前記検索/抽出された広告内容データに対応して前記広告費用を配分する費用配分部等の費用配分手段と、を更に備え、前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データと共に前記配分された費用を告知するように構成される。
【0020】
よって、入力された費用の配分が、購入意欲に係る時系列及び広告に接する頻度に基づいて検索/抽出された広告内容データに対応して為されるので、最も効果的な広告費用の配分を自動的に認識することができる。
【0021】
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報提供装置において、前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データ及び前記配分された費用と共に、当該費用を前記時系列に沿ってグラフ化したグラフ図を併せて告知するように構成される。
【0022】
よって、広告内容データ及び費用と共に、当該費用を時系列に沿ってグラフ化したグラフ図が併せて告知されるので、当該広告費用の配分を迅速且つ容易に認識することができる。
【0023】
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、コンピュータを、蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶するメディア接触データベース等の複数の記憶手段に接続する接続手段、一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定手段、前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出手段、及び、前記検索抽出されたデータを告知する告知手段、として機能させる。
【0024】
よって、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するようにコンピュータが機能するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0025】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶するメディア接触データベース等の複数の記憶手段に接続する接続工程と、一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定工程と、前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出工程と、前記検索抽出されたデータを告知する告知工程と、を含む。
【0026】
よって、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、一のデータベース内のデータを用いて消費者群を特定し、その特定された消費者群に属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高い他のデータベース内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低いデータベースにおいて特定された消費者群に属する消費者のデータを汎用性の高いデータベース内から検索/抽出することで、消費者群毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0028】
従って、汎用性の低いデータベースを用いて特定された消費者群であっても、それに属する消費者に対応する汎用性の高いデータを迅速且つ簡易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施形態に係る情報提供システムの概要構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係るデータベースの構成を例示する図であり、(a)は実施形態に係るメディア接触データベースの構成を例示する図であり、(b)は実施形態に係る商品評価/広告評価調査データベースの構成を例示する図である。
【図3】実施形態に係る情報提供処理を示すフローチャートであり、(a)は当該情報提供処理の全体を示すフローチャートであり、(b)はクラスタ特定処理を示すフローチャートである。
【図4】実施形態に係る調査用の質問事項を例示する図である。
【図5】実施形態に係るクラスタ特定処理を例示する図であり、(a)はクラスタ毎の購入意向値を例示する図であり、(b)は売上最大化を目的とする場合のクラスタの選択を例示する図であり、(c)は広告費の最小化を目的とする場合のクラスタの選択を例示する図である。
【図6】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(I)である。
【図7】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(II)である。
【図8】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(III)である。
【図9】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(IV)である。
【図10】実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図(V)である。
【図11】実施形態に係るメディアプラン決定処理に結果表示例を示す図である。
【図12】変形形態に係るメディアプラン決定処理における予算配分処理の表示例を示す図(I)である。
【図13】変形形態に係るメディアプラン決定処理における予算配分処理の表示例を示す図(II)である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(I)実施形態
次に、本発明を実施するための形態について、図1乃至図11を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、商品又は映画等である広告対象物に係る広告作成のためのメディアプランを作成して使用者に提示する情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0031】
また、図1は実施形態に係る情報提供システムの概要構成を示すブロック図であり、図2は実施形態に係るデータベースの構成を例示する図であり、図3は実施形態に係る情報提供処理を示すフローチャートであり、図4は実施形態に係る調査用の質問事項を例示する図である。更に図5は実施形態に係るクラスタ特定処理を例示する図であり、図6乃至図10は実施形態に係るメディアプラン決定処理に係る表示例を示す図であり、図11は実施形態に係るメディアプラン決定処理に結果表示例を示す図である。
【0032】
初めに、実施形態に係る上記メディアプランについて、一般的に説明する。
【0033】
当該メディアプランとは、ある広告対象物(商品又は映画等)についての広告を作成する場合、具体的にどのような内容でもってその広告を作成するかを示すプランである。当該メディアプランは、一般的には、「メディア」、「ビークル」及び「広告表現」の三要素からなるものである。
【0034】
このとき、「メディア」とは、その広告を掲載する媒体の種類のことであり、具体的には「テレビジョン放送」、「新聞」、「雑誌」又は「インターネット」等が夫々に「メディア」となる。
【0035】
次に、「ビークル」とは、上記各メディア毎に、具体的にどのような媒体を介して広告をするかを示すものである。より具体的には、メディアがテレビジョン放送なら各番組夫々が「ビークル」となり、メディアが新聞なら各新聞社(新聞名)夫々が「ビークル」となり、メディアが雑誌なら各雑誌(雑誌名)夫々が「ビークル」となり、メディアがインターネットなら各ホームページ又はウェブサイト夫々が「ビークル」となる。
【0036】
一方、「広告表現」とは、上記ビークル毎の、更に具体的な広告の内容自体のことである。より具体的には、例えばビークルが「情報番組A」である場合、「どのようなキャッチフレーズを用いて」、「どの程度の時間で」、「どのタレントを使って」、「どのような構成の広告とするか」、が広告表現である。
【0037】
なお、上記メディアプランの中に、各メディア毎又は各ビークル毎にかける広告費用を盛り込んでもよい。
【0038】
次に、上述したメディアプランの作成に供される、実施形態に係る情報提供システムの構成及び動作について説明する。
【0039】
図1に示すように、実施形態に係る情報提供システムSSは、情報提供装置Sと、当該情報提供装置Sに対して夫々外部のデータベースであるメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2と、により構成されている。
【0040】
この構成において情報提供装置Sは、特定手段の一例としてのクラスタ特定部10a、検索抽出手段の一例としての検索抽出部10b及び費用配分手段の一例としての費用配分部10cを機能的に含む主制御部10と、キーボード及びマウス等の入力装置からなる操作部11と、液晶ディスプレイ等からなる告知手段の一例としてのディスプレイ12と、揮発性のRAM(Random Access Memory)13と、不揮発性のROM(Read Only Memory)14と、接続手段の一例としてのインターフェース15と、を備えて構成されている。
【0041】
このとき、インターフェース15は、夫々外部のデータベースであるメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2に接続されて各々のデータベースと主制御部10との間でのデータの授受を可能とする。
【0042】
主制御部10は、操作部11における使用者の操作に対応する当該操作部11からの操作信号に基づいてROM14に予め記憶されているプログラム等を図示しないCPUが読み出して実行することにより、上記クラスタ特定部10a、検索抽出部10b及び費用配分部10cとしての機能を発揮する。この主制御部10における機能発揮に必要なデータは一時的にRAM13に記憶され、必要に応じて再度読み出されて当該機能発揮に供される。
【0043】
一方、上記クラスタ特定部10aとして機能する主制御部10(以降、単にクラスタ特定部10aと称する)は、後ほど詳述するように複数問の質問事項に対する回答内容を商品評価/広告評価調査データベース2内において検索することにより、実施形態に係るクラスタを一又は複数特定する。
【0044】
次に検索抽出部10bとして機能する主制御部10(以降、単に検索抽出部10bと称する)は、これも後ほど詳述するように上記特定されたクラスタ夫々についてメディア接触データベース1内を検索することにより、当該クラスタに含まれる消費者に係る広告嗜好を示すデータを抽出する。
【0045】
更に費用配分部10cとして機能する主制御部10(以降、単に費用配分部10cと称する)は、使用者からの要求に応じて、メディアプランとして定められたメディア又はビークル毎に配分される予算を決定する。
【0046】
最後にディスプレイ12は、主制御部10の制御の下、上記作成されたメディアプラン自体等を視認可能に表示する。
【0047】
次に、実施形態に係るメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2について、夫々具体的に図2を用いて説明する。
【0048】
当該メディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2は、夫々外部のサーバ装置として具体的に実現されているものであり、インターフェース15を介して実施形態に係る情報提供システムSとの間で種々のデータの授受が可能とされている。
【0049】
このとき、メディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2は、図2に例示するように、同一又は類似する質問事項に対する個人毎の回答内容を、当該質問事項のカテゴリ又は質問対象物等毎に各々蓄積するものである。より具体的にメディア接触データベース1には、例えば「映画価値観」というカテゴリに属する質問事項に対する個人(図2中において、No.○○で例示する)毎の回答例(図2において、「2」、「4」、「5」等と例示する)の集合体D1が、各カテゴリ等毎に蓄積されている。また商品評価/広告評価調査データベース2にも、同様に例えば「映画価値観」というカテゴリに属する質問事項に対する個人毎の回答例の集合体D2が、各カテゴリ等毎に蓄積されている。図2に例示する場合では、映画価値観のカテゴリに属する集合体D1と集合体D2とを比較した場合、夫々の質問事項は同一又は類似するものである。そして、各集合体D1及びD2は、各個人が予め設定されているクラスタに分類済みとなっている。
【0050】
ここで、メディア接触データベース1と商品評価/広告評価調査データベース2との相違点は夫々の汎用性の程度にある。具体的には図2に例示するように、メディア接触データベース1の方がデータ数が圧倒的に多く(具体的には、メディア接触データベース1がデータ数が一万であるのに対し、商品評価/広告評価調査データベース2は五百データ。図2参照)、この点で商品評価/広告評価調査データベース2よりも汎用性が高くなっている。また、商品評価/広告評価調査データベース2は特定の商品又は映画等の広告対象物についてのみの嗜好調査の結果を含むものであり、この意味でもデータ数としてはメディア接触データベース1よりも少なく且つ汎用性が低い。これに対してメディア接触データベース1は特定の広告対象物に限らず、そのカテゴリ等に属する広告対象物を広く対象とする回答例が集合体D1として蓄積されている。
【0051】
次に、上述した構成を備える情報提供システムSにおける実施形態に係る情報提供処理について、具体的に図3乃至図11を用いて説明する。
【0052】
図3に示すように、実施形態に係る情報提供処理においては、先ず情報提供装置Sからメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2に対して夫々同一の質問事項Qを出力する。このとき、当該質問事項Qは商品評価/広告評価調査データベース2に蓄積されているデータに係る質問事項Qである必要がある。その後、当該出力した質問事項Qに基づき、その質問事項Qと同一の質問事項についての回答例を抽出して参照することにより、例えば上記特許文献1に例示される手法に基づいて実施形態に係るクラスタを形成する(ステップS100)。
【0053】
このとき、当該質問事項Qの内容としては例えば図4に例示される「Q1」乃至「Q5」に相当するデータがメディア接触データベース1及び商品評価/広告評価調査データベース2に出力されるが、このうち、実際には数問の質問のみ、例えば図4に例示する「Q2」、「Q4」及び「Q5」の三問のみを用いて、上記クラスタを形成する。
【0054】
なお以下に説明する実施形態では、当該クラスタとして映画価値観に関するクラスタが七つ形成されるものとする。より具体的には、例えば、「映画情報感度」と「映画情報波及力」と言うパラメータを想定し、「映画情報感度」パラメータの高いものから順に「高感度オタク層(以下、第1クラスタ)」、「プレミアム商品嗜好層(以下、第2クラスタ)」、「マイペース選択層(以下、第3クラスタ)」及び「商品フォロワー層(以下、第4クラスタ)」の四つのクラスタを形成し、また「映画情報波及力」パラメータの高いものから順に「商品ピ二オン層(以下、第5クラスタ)」、「新商品トレンド嗜好層(以下、第6クラスタ)」及び「クチコミ評判重視層(以下、第7クラスタ)」の三つのクラスタを形成する。
【0055】
次に、所定の数のクラスタが質問事項Qの出力により形成されると、次にクラスタ特定部10aは、当該形成された各クラスタについて商品評価/広告評価調査データベース2を参照することにより、当該出力した質問事項Qに係る広告対象物についての購入意向を検索する(ステップS200)。
【0056】
そして、当該商品評価/広告評価調査データベース2内の検索により、当該購入意向について上記七つのクラスタ毎に例えば図5(a)に例示する結果が得られたとすると、次にクラスタ特定部10aは、図5(b)に示す処理を実行する。
【0057】
すなわち、図5(b)に示すように、クラスタ特定部10aは、情報提供システムSSを用いて作成しようとしているメディアプランが「売上最大化」を目指すものであるのか、「広告費の局限化」を目指すものであるのか、を、操作部11における操作内容に基づいて確認する(ステップS201)。そして、当該メディアプランが売上最大化を目指すものであることが確認されたとき(ステップS201;YES)、クラスタ特定部10aは、図5(b)に網掛けとして示すように、予め設定されている閾値(例えば30%)以上のクラスタ(図5(b)に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)を抽出し(ステップS202)、その抽出結果をもって上記ステップS300の動作に移行する。
【0058】
一方、上記ステップS201の確認において、当該メディアプランが広告費の局限化を目指すものであることが確認されたとき(ステップS201;NO)、クラスタ特定部10aは、図5(c)に網掛けをしない部分として示すように、上記閾値未満のクラスタ以外のクラスタ(図5(c)に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)を抽出し(ステップS203)、その抽出結果をもって上記ステップS300の動作に移行する。なおこのステップS203としては、上記の他に、購入意向の値が高いものから順に、予め広告費の使用が認容されている数のクラスタ以外のクラスタを抽出対象から外すように構成することもできる。
【0059】
次に、検索抽出部10bは、上記ステップS200の処理により特定されたクラスタ(図5に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)について、夫々におけるメディアの接触率をメディア接触データベース1内において検索する(ステップS300)。
【0060】
この検索処理は、例えば図4に例示する「Q2」(クラスタの形成に供された質問事項Qの一つであるQ2)に対する回答例の集合体D1内を検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図6左に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図6左に示す例は、第4クラスタについてのメディア接触度の検索結果であり、予め設定されている閾値(例えば50%)との比較により、当該第4クラスタに属する消費者は、テレビジョン放送及び雑誌に接する機会が多いことが判る。
【0061】
これにより抽出検索部10bは次に、接触率が多いメディア(図6の場合はテレビジョン放送と雑誌)について、夫々に属するビークルへの接触率をメディア接触データベース1内において検索し(ステップS300)、その結果を図6右上及び右下に例示するようにディスプレイ12上に表示する。図6右上及び右下に例示する場合には、テレビジョン放送のメディアについては「報道解説A」から「気象情報B」までが接触率が高く、次に「プロ野球B」から「娯楽型バラエティーB」までが次点の接触率となっている。また、雑誌のメディアについては「情報誌A」から「車専門誌B」までが接触率が高く、次に「ライフスタイル誌B」から「芸能誌A」までが次点の接触率となっている。これにより抽出検索部10bは、第4クラスタについては、予め設定されている接触率の閾値(例えば20%)より高いビークルを抽出する。
【0062】
一方、検索抽出部10bは、ステップS200の処理により特定されたもう一つのクラスタである第5クラスタについても、上記第4クラスタと同様の処理を実行する(ステップS300)。
【0063】
即ち検索抽出部10bは、当該第5クラスタについてメディアの接触率をメディア接触データベース1内において検索し(ステップS300)、その結果をメディア毎に例えば図7左に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図7左に示す例では、上記予め設定されている閾値との比較により、当該第5クラスタに属する消費者は、テレビジョン放送及びインターネットに接する機会が多いことが判る。
【0064】
これにより抽出検索部10bは次に、接触率が多いメディア(図7の場合はテレビジョン放送とインターネット)について、夫々に属するビークルへの接触率をメディア接触データベース1内において検索し(ステップS300)、その結果を図7右上及び右下に例示するようにディスプレイ12上に表示する。図7右上及び右下に例示する場合には、テレビジョン放送のメディアについては「テレビショッピングB」から「寄席・演芸A」までが接触率が高く、次に「大相撲A」から「娯楽型バラエティーA」までが次点の接触率となっている。また、インターネットのメディアについては「ニュースサイトB」から「検索エンジンA」までが接触率が高く、次に「検索エンジンB」及び「女性情報サイトA」までが次点の接触率となっている。これにより抽出検索部10bは、第5クラスタについては、予め設定されている接触率の閾値(例えば15%)より高いビークルを抽出する。
【0065】
次に検索抽出部10bは、ステップS300までの処理で得られた結果を用いて、実際のメディアプランの作成処理を行う(ステップS400及びS500)。このとき、一般には、広告表現以外に係るメディアとビークルのメディアプランの作成処理(ステップS400(一部S300の処理を含む))と、広告表現に係るメディアプラン作成処理(ステップS500)とは、夫々別個に並行して実行されるのが好ましい。
【0066】
より具体的にステップS400の処理として検索抽出部10bは、上記ステップS200の処理により特定されたクラスタ(図8に例示する場合は第4クラスタと第5クラスタ)について、夫々における意思決定時期を商品評価/広告評価調査データベース2内において検索する(ステップS400)。ここで、当該「意思決定時期」とは、例えば図8に例示する場合は、映画の公開時に対してどれ位前からその映画を観ることを決めていたか、を示す時期である。
【0067】
この検索処理は、例えば図4に例示する「Q1」又は「Q3」に対する回答例の集合体D2内を検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図8に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図8に示す例では、予め設定されている閾値(例えば40%)との比較により、第4クラスタについては公開前五週間と四週間及び公開週に意思決定がされていることが多いことが判り、また第5クラスタについては公開前週と公開前日に意思決定がされていることが多いことが判る。
【0068】
次に、検索抽出部10bは、上記ステップS400の処理と並行して、上記ステップS200の処理により特定されたクラスタ(第4クラスタと第5クラスタ)について、夫々において接触率の高かったメディア夫々における広告表現の好感度を、メディア接触データベース1内において検索する(ステップS500)。
【0069】
この検索処理は、予め例えば五種類設定されている広告表現の夫々について、メディア毎にその好感度を回答例の集合体D1内で検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図9に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図9に示す例は、第4クラスタについての広告表現に関する好感度の検索結果であり、接触率の高かった(図6左参照)メディア夫々について、広告表現の好感度を示している。より具体的には、予め設定されている閾値(例えば30%)との比較により、テレビジョン放送のメディアについては広告表現1が好感度が高く、また雑誌のメディアについては広告表現2及び3が好感度が高いことが判る。
【0070】
一方、検索抽出部10bは、ステップS200の処理により特定されたもう一つのクラスタである第5クラスタについても、上記第5クラスタと同様の処理を実行する(ステップS500)。
【0071】
即ち検索抽出部10bは、当該第5クラスタについて、接触率の高かったメディア(図7左参照)夫々における広告表現の好感度を、メディア接触データベース1内において検索する(ステップS500)。
【0072】
この検索処理は、第4クラスタの場合と同様に五種類設定されている広告表現の夫々について、メディア毎にその好感度を回答例の集合体D1内で検索することで実行可能である。そして、当該検索結果を、クラスタ毎且つメディア毎に例えば図10に例示するようにディスプレイ12上に表示する。なお、図10に示す例では、予め設定されている閾値(例えば40%)との比較により、テレビジョン放送のメディアについては広告表現3及び5が好感度が高く、またインターネットのメディアについては広告表現1及び2が好感度が高いことが判る。
【0073】
次に主制御部10は、上記ステップS300乃至S500における検索処理を纏めて、図11に例示するメディアプランを形成し、ディスプレイ12上に表示する(ステップS600)。
【0074】
より具体的には、例えば第4クラスタについては、テレビジョン放送をメディアとして、映画公開の五週間前に(ステップS400、図8参照)、報道解説番組A及びサッカー番組B内で(ステップS300、S400、図6右上参照)、表現1により(ステップS500、図9右上参照)、広告を行えばよいことが図11より読み取れる。また同様に第5クラスタについては、テレビジョン放送をメディアとして、映画の公開週に(図8参照)、テレビショッピング番組B及びプロレス番組B内で(図7右上参照)、表現3により(図9右下参照)、広告を行えばよいことが図11より読み取れる。以下同様にして、クラスタ毎及びメディア毎に、最適な広告時期、広告ビークル及び広告表現が、図11から一目瞭然に読み取ることができる。
【0075】
その後主制御部10は、実施形態に係る情報提供処理を終了する旨の操作が操作部11において実行されたか否かを確認し(ステップS700)、実行されない場合は(ステップS700;NO)上記ステップS100に戻って上述してきた処理を繰り返し、一方、当該操作が為されたときは(ステップS700;YES)、情報提供装置Sとしての処理を終了する。
【0076】
以上説明したように、実施形態に係る情報提供システムSの処理によれば、商品評価/広告評価調査データベース2内のデータを用いてクラスタを特定し、その特定されたクラスタに属する消費者に対応するデータを、より汎用性の高いメディア接触データベース1内から検索/抽出して告知するので、相対的に汎用性の低い商品評価/広告評価調査データベース2において特定されたクラスタに属する消費者のデータを汎用性の高いメディア接触データベース1内から検索/抽出することで、クラスタ毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0077】
また、各データベースにおける汎用性の違いが当該各データベースに蓄積されているデータの数の相違に起因するものであり、更にクラスタの特定に用いられた商品評価/広告評価調査データベース2がデータの検索/抽出に用いられたメディア接触データベース1よりもデータの蓄積数が少ないデータベースであるので、相対的にデータ蓄積数の少ないデータベースにおいて特定されたクラスタに属する消費者のデータをデータの蓄積数が多いデータベース内から検索/抽出することで、クラスタ毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0078】
更に、各データベースにおける汎用性の違いがデータの検索/抽出の対象となる広告対象物の範囲の相違に起因するものであり、商品評価/広告評価調査データベース2がデータの検索/抽出の対象となる一の広告対象物のみについてのデータを各クラスタについて蓄積しているデータベースであり、更にメディア接触データベース1が複数の広告対象物についてのデータを各クラスタについて蓄積しているデータベースであるので、データの検索/抽出の対象物が一のみであるデータベースにおいて特定されたクラスタに属する消費者のデータを、複数の当該対象物についてのデータを蓄積しているデータベース内から検索/抽出することで、クラスタ毎に必要なデータをより汎用性の高いデータベースを活用して提供することができる。
【0079】
更にまた、商品評価/広告評価調査データベース2が広告対象物の購入意欲を示すデータを各クラスタ毎に蓄積しており、クラスタの特定に当たり、商品評価/広告評価調査データベース2に蓄積されているデータを用いて、広告対象物に対応する購入意向が閾値以上の当該クラスタを選択して特定する(ステップS200参照)場合には、当該広告対象物の売り上げを最大化するために必要なデータを、商品評価/広告評価調査データベース2により特定したクラスタについてメディア接触データベース1において検索/抽出できることになり、当該広告対象物についての売上最大化に最も寄与し得るデータを告知することができる。
【0080】
また、広告対象物に対応する購入意向が最も低いクラスタから昇順に予め設定された数の当該クラスタを除いた他のクラスタを選択して特定する場合には、当該広告対象物についての広告費用を局限した広告内容データを、商品評価/広告評価調査データベース2により特定したクラスタについてメディア接触データベース1において検索/抽出できることになるので、当該広告対象物についての広告費用の局限に最も寄与し得る広告内容データを告知することができる。
【0081】
(II)変形形態
次に、本発明に係る変形形態について、図12及び図13を用いて説明する。なお、図12及び図13は変形形態に係るメディアプラン決定処理における予算配分処理の表示例を示す図である。
【0082】
上述してきた実施形態では、メディアプランとしてメディア、ビークル及び広告表現の選定についてのみ説明したが、これらに加えて、広告費用の配分についてメディアプランに追加することも可能である。
【0083】
すなわち、実施形態に係るメディアプランが作成されて上記図11に例示する作成結果が表示部12に表示された段階で、費用配分部10cは、作成結果に対する広告費用の配分を算出する。
【0084】
より具体的に費用配分部10cは、図11に例示する作成結果が表示されているときに、表示部12上に図11に例示する如き予算入力欄12aを表示させる。
【0085】
そして、当該予算入力欄12aに対して図11に例示する作成結果に係る広告を実行に移す際に認容されている広告費の予算(図12に例示する場合は6億円)が入力されると、費用配分部10cは次に、メディア毎及び意思決定時期毎に当該予算を配分する。具体的に例えば、上記ステップS200に係る購入意向の検索において、実施形態の場合は第5クラスタが第4クラスタの約二倍の購入意向を示したので(図5(a)参照)、第4クラスタ向けの広告と第5クラスタ向けの広告との費用配分を1:2とする。そうすると、図11に例示する場合において、テレビジョン放送のメディアは第4クラスタ向け広告及び第5クラスタ向け広告共に用いられるので、その費用配分は「3」となる。以上の如き処理により、先ずメディア毎にテレビジョン放送、インターネット、雑誌の夫々について、3億円、2億円及び1億円の配分が決定する。
【0086】
その後費用配分部10cは、図8に例示する結果を参照して、意思決定時期に応じた費用配分を、各メディアに配分された費用の範囲内で夫々に行う。すなわち、第5クラスタ向けの広告費用としては公開週と公開前日に最大額を配分し(図8参照)、また第4クラスタ向けの広告費用としては公開五週間前又は四週間前の費用を多く配分する(図8参照)。
【0087】
以上の費用配分部10cの処理の結果、図12に例示するように、メディア毎及び意思決定時期毎に配分された当該予算が、メディアプランの作成結果と共に表示部12に表示される。なお、図12に例示するメディア毎及び意思決定時期毎に配分された当該予算額を全て加算すると、当初予算である6億円となる。
【0088】
更に、図13に例示するように、時系列に沿った当該配分予算の変化を、メディア毎に重ねて表示することも可能である。この場合には、予算配分がその重点時期及びメディア等毎に容易且つ明確に認識できることとなる。
【0089】
以上説明した変形形態によれば、上述して来た実施形態に係る情報提供システムSの動作による効果に加えて、予算入力欄12aにより入力された費用の配分が、購入意欲に係る時系列及びメディアに基づいて検索/抽出されたデータに対応して為されるので、最も効果的な広告費用の配分を自動的に認識することができる。
【0090】
また、メディアプランの作成結果及び費用と共に当該費用を時系列に沿ってグラフ化したグラフ図を併せて表示する場合は、当該広告費用の配分を迅速且つ容易に認識することができる。
【0091】
なお、上述した実施形態及び変形形態では、特に映画の広告に係るメディアプランの作成に対して本発明を適用した場合について説明したが、これ以外に、映画以外の商品等の広告対象物の広告に係るメディアプランの作成に対して本発明を適用することも可能である。
【0092】
更に、上述した実施形態及び変形形態では、広告に係るメディアプランの作成に対して本発明を適用した場合について説明したが、これ以外に、市場調査の結果を用いた各種の処理を実行する際の計画段階で本発明を活用して最適な計画を立てるように構成することも可能である。
【0093】
また、図3に示したフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これらをマイクロコンピュータにより読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータを実施形態に係る主制御部10として活用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0094】
以上夫々説明したように、本発明は情報提供装置の分野に利用することが可能であり、特に汎用性の異なる複数のデータベースを用いて各種の計画等を立てる場合に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
【符号の説明】
【0095】
1 メディア接触データベース
2 商品評価/広告評価調査データベース
10a クラスタ特定部
10b 検索抽出部
10c 費用配分部
10 主制御部
11 操作部
12 ディスプレイ
13 RAM
14 ROM
15 インターフェース
S 情報提供装置
Q 質問事項
SS 情報提供システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶する複数の記憶手段に接続する接続手段と、
一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定手段と、
前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出手段と、
前記検索抽出されたデータを告知する告知手段と、
を備えること特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報提供装置において、
各前記データベース間における前記汎用性の相違が、当該各データベース各々に蓄積されている前記データの数の相違に起因する当該汎用性の相違であり、
前記一のデータベースは前記他のデータベースよりも蓄積する前記データの数が少ない前記データベースであることを特徴とする情報提供装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報提供装置において、
各前記データベース間における前記汎用性の相違が、前記データの検索/抽出の対象となる対象物の範囲の相違に起因する当該汎用性の相違であり、
前記一のデータベースは、前記データの検索/抽出の対象となる一の対象物のみについての当該データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであり、
更に前記他のデータベースは、複数の前記対象物についての前記データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであることを特徴とする情報提供装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報提供装置において、
前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を示す広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、
前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、広告対象物に対応する前記消費者群のいずれかを特定し、
前記検索抽出手段は、前記他のデータベース内において、前記特定された消費者群についての当該広告内容データを検索して抽出し、
更に前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データを告知することを特徴とする情報提供装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報提供装置において、
前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、
前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が予め設定された閾値以上の当該消費者群を選択して特定することを特徴とする情報提供装置。
【請求項6】
請求項4に記載の情報提供装置において、
前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、
前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が最も低い前記消費者群から昇順に予め設定された数の当該消費者群を除いた他の当該消費者群を選択して特定することを特徴とする情報提供装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の情報提供装置において、
前記一のデータベースは、前記購入意欲を時系列に沿って示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、
更に前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を、当該広告に接する頻度に対応付けて示す前記広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、
前記検索抽出手段は、前記購入意欲に係る前記時系列及び前記頻度に基づいて前記広告内容データを前記他のデータベースにおいて検索して抽出すると共に、
前記広告対象物の広告に充てることが可能な広告費用を入力するために用いれる入力手段と、
前記検索/抽出された広告内容データに対応して前記広告費用を配分する費用配分手段と、
を更に備え、
前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データと共に前記配分された費用を告知することを特徴とする情報提供装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報提供装置において、
前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データ及び前記配分された費用と共に、当該費用を前記時系列に沿ってグラフ化したグラフ図を併せて告知することを特徴とする情報提供装置。
【請求項9】
コンピュータを、
蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶する複数の記憶手段に接続する接続手段、
一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定手段、
前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出手段、及び、
前記検索抽出されたデータを告知する告知手段、
として機能させることを特徴とする情報提供装置用プログラム。
【請求項10】
蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶する複数の記憶手段に接続する接続工程と、
一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定工程と、
前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出工程と、
前記検索抽出されたデータを告知する告知工程と、
を含むことを特徴とする情報提供方法。
【請求項1】
蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶する複数の記憶手段に接続する接続手段と、
一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定手段と、
前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出手段と、
前記検索抽出されたデータを告知する告知手段と、
を備えること特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報提供装置において、
各前記データベース間における前記汎用性の相違が、当該各データベース各々に蓄積されている前記データの数の相違に起因する当該汎用性の相違であり、
前記一のデータベースは前記他のデータベースよりも蓄積する前記データの数が少ない前記データベースであることを特徴とする情報提供装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報提供装置において、
各前記データベース間における前記汎用性の相違が、前記データの検索/抽出の対象となる対象物の範囲の相違に起因する当該汎用性の相違であり、
前記一のデータベースは、前記データの検索/抽出の対象となる一の対象物のみについての当該データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであり、
更に前記他のデータベースは、複数の前記対象物についての前記データを各前記消費者群について蓄積しているデータベースであることを特徴とする情報提供装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報提供装置において、
前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を示す広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、
前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、広告対象物に対応する前記消費者群のいずれかを特定し、
前記検索抽出手段は、前記他のデータベース内において、前記特定された消費者群についての当該広告内容データを検索して抽出し、
更に前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データを告知することを特徴とする情報提供装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報提供装置において、
前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、
前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が予め設定された閾値以上の当該消費者群を選択して特定することを特徴とする情報提供装置。
【請求項6】
請求項4に記載の情報提供装置において、
前記一のデータベースは、前記広告対象物の購入意欲を示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、
前記特定手段は、前記一のデータベースに蓄積されている前記データを用いて、前記広告対象物に対応する購入意向が最も低い前記消費者群から昇順に予め設定された数の当該消費者群を除いた他の当該消費者群を選択して特定することを特徴とする情報提供装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の情報提供装置において、
前記一のデータベースは、前記購入意欲を時系列に沿って示す前記データを各前記消費者群毎に蓄積しており、
更に前記他のデータベースは、各前記消費者群に属する前記消費者が接する広告の内容を、当該広告に接する頻度に対応付けて示す前記広告内容データを前記消費者に対応する前記データとして当該消費者群毎に蓄積しており、
前記検索抽出手段は、前記購入意欲に係る前記時系列及び前記頻度に基づいて前記広告内容データを前記他のデータベースにおいて検索して抽出すると共に、
前記広告対象物の広告に充てることが可能な広告費用を入力するために用いれる入力手段と、
前記検索/抽出された広告内容データに対応して前記広告費用を配分する費用配分手段と、
を更に備え、
前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データと共に前記配分された費用を告知することを特徴とする情報提供装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報提供装置において、
前記告知手段は、前記検索抽出された広告内容データ及び前記配分された費用と共に、当該費用を前記時系列に沿ってグラフ化したグラフ図を併せて告知することを特徴とする情報提供装置。
【請求項9】
コンピュータを、
蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶する複数の記憶手段に接続する接続手段、
一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定手段、
前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出手段、及び、
前記検索抽出されたデータを告知する告知手段、
として機能させることを特徴とする情報提供装置用プログラム。
【請求項10】
蓄積されているデータの汎用性が相互に異なる複数のデータベースであって、共通する消費者属性毎に当該消費者を複数に区分して得られる各消費者群に属する当該消費者に対応するデータが、当該消費者群毎に夫々蓄積されているデータベースを夫々記憶する複数の記憶手段に接続する接続工程と、
一の前記データベースに蓄積されている前記データを用いて前記消費者群のいずれかを特定する特定工程と、
前記一のデータベースに対して相対的に汎用性の高い前記データを前記消費者群毎に蓄積している他の前記データベース内において、前記特定された消費者群に属する当該消費者に対応する前記データを検索して抽出する検索抽出工程と、
前記検索抽出されたデータを告知する告知工程と、
を含むことを特徴とする情報提供方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図11】
【図12】
【図13】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図11】
【図12】
【図13】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−211385(P2010−211385A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55160(P2009−55160)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(000151092)株式会社電通 (57)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(000151092)株式会社電通 (57)
【Fターム(参考)】
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