説明

情報登録装置、情報登録方法、及び情報登録プログラム

【課題】顧客との電話応対を効率化する情報登録装置、情報登録方法、及び情報登録プログラムを提供する。
【解決手段】予約情報記憶部は発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶し、識別情報受信部は発信元端末の識別情報を受信し、予約情報処理部は前記受信された識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出し、予約情報表示部は前記読み出した予約情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報登録装置、情報登録方法、及び情報登録プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店等のサービス提供業者は、主に電話を用いて顧客からサービスの予約を受け付ける。ここで、サービス提供業者の職員が、顧客との通話中に聞き取った予約内容を手書きで記録する。その際、職員が予約内容を、しばしば聞き間違えることや、サービス提供に必要な条件を聞き忘れることがある。このような聞き間違えや、聞き忘れを発生させることを回避するために、熟練した職員や一定の職位を有する職員でなければサービスを受け付けないサービス提供業者もある。そのため、顧客との電話応対の効率が低下する問題が生じていた。
【0003】
そこで、電話応対を効率化するためのオーダーシステムが提案されていた。例えば、特許文献1には、注文主側の電話機と、注文受付側の電話機、注文処理端末を含む注文受付センターとからなる個別メニューオーダーシステムにおいて、前記注文処理端末は、前記注文受付センターの前記注文受付側の電話機で注文主からのオーダーを受け付け、該受付オーダーを前記注文受付端末に入力する入力部と、メニューDBと、該メニューDBに登録済みの標準メニューをベースに注文主独自の新たなメニューを生成する手段と、該新たなメニューを標準メニューとして前記メニューDBへ登録する手段とを備え、次回より同一の注文を受け付けた際に、その注文主独自のオーダーメニューを標準メニューとして処理することが可能となる個別メニューオーダーシステムについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−282872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のオーダーシステムでも、サービスを予約する際に、職員は注文受付側の電話機を用いて、顧客との通話中に聞き取った予約内容を、注文処理端末を操作して入力する。そのため、特許文献1に記載のオーダーシステムでも、予約内容の聞き間違えや、聞き忘れにより電話応対の効率が低下するという問題を残している。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、顧客との電話応対を効率化する情報登録装置、情報登録方法、及び情報登録プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶する予約情報記憶部と、発信元端末の識別情報を受信する識別情報受信部と、前記受信された識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出す予約情報処理部と、前記読み出した予約情報を表示する予約情報表示部を備えることを特徴とする情報登録装置である。
【0008】
(2)本発明のその他の態様は、前記受信された識別情報に対応させて前記予約情報を入力する予約情報入力部を備えることを特徴とする(1)の情報登録装置である。
【0009】
(3)本発明のその他の態様は、前記予約情報入力部は、入力された音声信号に基づいて音韻情報を生成する音声認識部を備え、前記予約情報に含まれる項目毎に、前記音韻情報に基づく予約情報を入力することを特徴とする(2)の情報登録装置である。
【0010】
(4)本発明のその他の態様は、前記読み出した予約情報を印刷する印刷部を備えることを特徴とする(1)ないし(3)のいずれかの情報登録装置である。
【0011】
(5)本発明のその他の態様は、発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶する予約情報記憶部を備える情報管理装置における情報管理方法において、前記情報登録装置が、発信元端末の識別情報を受信する第1の過程と、前記情報登録装置が、前記受信された識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出す第2の過程と、前記情報登録装置が、前記読み出した予約情報を表示する第3の過程と
を有することを特徴とする情報登録方法である。
【0012】
(6)本発明のその他の態様は、発信元端末の識別情報を受信する識別情報受信部、発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶する予約情報記憶部、及び予約情報を表示する予約情報表示部を備える情報登録装置が備えるコンピュータに、前記識別情報受信部が受信した識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出す手順、前記予約情報表示部に、前記読み出した予約情報を表示させる手順を実行させるための情報登録プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、顧客との電話応対が効率化する
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を示す概念図である。
【図2】本実施形態に係る音声通信が確立するまでの処理の一例を示すシーケンス図である。
【図3】本実施形態に係る情報登録装置10の外観を示す概略図である。
【図4】本実施形態に係る情報登録装置10の構成を示す概略図である。
【図5】本実施形態に係る予約情報の一例を示す図である。
【図6】本実施形態に係る表示媒体に印刷された予約情報の一例を示す図である。
【図7】本実施形態に係る予約情報確認表示の一例を示す図である。
【図8】本実施形態に係る予約情報編集表示の一例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る画面入力表示の一例を示す図である。
【図10】本実施形態に係る音量調節表示の一例を示す図である。
【図11】本実施形態に係る音声信号区間の一例を示す図である。
【図12】本実施形態に係る抽出音韻パターンの一例を示す表である。
【図13】本実施形態に係る情報登録処理を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態に係る予約情報の入力処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る通信システム1の構成を示す概念図である。
通信システム1は、情報登録装置10、収容局装置12、端末装置21、収容局装置22及びネットワーク31を含んで構成される。
【0016】
情報登録装置10は、表示媒体(例えば、紙)の表面に文字や図形を印刷する印刷部、表示媒体の表面に表された文字や図形を読み取る読取部の他、受話部を備える。この受話部は、利用者が発した音声に基づく音声信号を収容局装置12に送信し、収容局装置12から受信した音声信号に基づく音声を再生する。情報登録装置10の構成については後述する。
【0017】
収容局装置12は、通信回線を介して複数の端末装置及びネットワーク31に接続される。その複数の端末装置のうち1つが情報登録装置10である。収容局装置12は、例えば、交換機、ルータである。
収容局装置12は、情報登録装置10から受信した音声信号をネットワーク31に送信し、ネットワーク31から受信し情報登録装置10に向けた音声信号を情報登録装置10に送信する。
【0018】
ネットワーク31は、収容局装置12及び収容局装置22に接続され、両者間において通信に伴う信号(例えば、音声信号)を伝送する。ネットワークは、例えば公衆電話網や携帯電話網等の広域通信網(Wide Area Network,WAN)であってもよいし、TCP/IPプロトコルを用いて信号を伝送するインターネットであってもよい。
【0019】
収容局装置22は、通信回線を介して複数の端末装置及びネットワーク31に接続される。その複数の端末装置のうち1つが端末装置21である。収容局装置22は、例えば、交換機、ルータである。
収容局装置22は、ネットワーク31から受信し端末装置21に向けた音声信号を端末装置21に送信し、端末装置21から受信し端末装置21に向けた音声信号を端末装置21に送信する。
【0020】
端末装置21は、他の端末装置(情報登録装置10も含む)との間で音声による通信を行う、音声通信端末装置(例えば、固定電話機、携帯電話機)である。端末装置21は、ネットワーク31から受信した音声信号に基づく音声を再生し、利用者が発した音声に基づく音声信号を収容局装置22に送信する。
【0021】
次に、端末装置21から情報登録装置10への音声通信が確立するまでの処理の一例について説明する。
図2は、本実施形態に係る音声通信が確立するまでの処理の一例を示すシーケンス図である。
(ステップS101)端末装置21の利用者、即ち顧客は、端末装置21を操作して送信先となる情報登録装置10の識別番号を入力する。識別番号は、例えば電話番号である。端末装置21は、入力された識別番号を通信要求信号として収容局装置22に送信する。その後、ステップS102に進む。
【0022】
(ステップS102)収容局装置22は、端末装置21から通信要求信号を受信し、受信した通信要求信号に基づき送信元である端末装置21と、送信先である情報登録装置10の識別番号を認識する。収容局装置22は、送信元である端末装置21の識別番号と送信先である情報登録装置10の識別番号を示す通信要求信号を収容局装置12に送信する。その後、ステップS103に進む。
(ステップS103)収容局装置12は、収容局装置22から通信要求信号を受信し、受信した通信要求信号に基づき送信先である情報登録装置10の識別番号を認識する。収容局装置12は、受信した通信要求信号を送信先である情報登録装置10に送信する。その後、ステップS104に進む。
【0023】
(ステップS104)情報登録装置10は、収容局装置12から通信要求信号を受信したとき、着信音を鳴動させる。情報登録装置10は、通信要求信号に基づき送信元である端末装置21の識別番号を認識する。情報登録装置10は、利用者の操作によって自己が備える受話部(受話器)が本体から離脱したことを検知し、収容局装置12に着信応答信号を送信する。その後、ステップS105に進む。
(ステップS105)収容局装置12は、情報登録装置10から着信応答信号を受信し、受信した着信応答信号を、通信要求信号を送信した収容局装置22に送信する。その後、ステップS106に進む。
(ステップS106)収容局装置22は、収容局装置12から着信応答信号を受信し、受信した着信応答信号を、通信要求信号を送信した端末装置21に送信する。その後、ステップS107に進む。
【0024】
(ステップS107)端末装置21は、収容局装置22から着信応答信号を受信し、確認信号を、着信応答信号を送信した収容局装置22に送信する。その後、ステップS108に進む。
(ステップS108)収容局装置22は、端末装置21から確認信号を受信し、確認信号を、着信応答信号を送信した収容局装置12に送信する。その後、ステップS109に進む。
(ステップS109)収容局装置12は、収容局装置22から確認信号を受信し、確認信号を、着信応答信号を送信した情報登録装置10に送信する。
情報登録装置10は、収容局装置12から確認信号を受信し、端末装置21と情報登録装置10との間で音声通信が確立する。
【0025】
次に、本実施形態に係る情報登録装置10の構成及び機能について説明する。
図3は、本実施形態に係る情報登録装置10の外観を示す概略図である。
情報登録装置10は、通信I/F(Interface;インタフェース)101、印刷部105、表示入力部1061、読取部1063及び受話部108を含んで構成される。
通信I/F101は、収容局装置12との間で信号を伝送する通信回線を接続する。
印刷部105は、表示しようとする情報を示す文字又は図形を表示媒体の表面に印刷する。表示媒体は、例えば、裏面に接着剤が塗布されている紙媒体(リスティックラベル;restick label)である。印刷部105は、内部に未印刷の表示媒体を格納しておき、印刷された部分を順次外部に排出する。
表示入力部1061は、文字や図形を含んだ画像を表示し、その表面に接触された部分の座標を検知する。表示入力部1061は、例えば、タッチパネルである。
読取部1063は、表示媒体の表面に表された文字や図形を含む画像を光学的に読み取る。読取部1063は、例えば、バーコードスキャナである。
【0026】
図4は、本実施形態に係る情報登録装置10の構成を示す概略図である。
情報登録装置10は、通信I/F101、通信制御部102、予約情報記憶部103、予約情報処理部104、印刷部105、予約情報入力部106、音声通信部107及び受話部108を含んで構成される。
予約情報入力部106は、表示入力部1061、音声認識部1062及び読取部1063を含んで構成される。
受話部108は、音声出力部1081及び音声入力部1082を含んで構成される。受話部108は、例えば受話器である。
【0027】
通信I/F101は、収容局装置12から通信の確立や終了を制御する制御信号を受信する。その制御信号は、例えば、前述の通信要求信号及び確認信号である。通信I/F101は、受信した制御信号を通信制御部102に出力する。
通信I/F101は、通信制御部102から通信の確立や終了を制御する制御信号を入力される。その制御信号は、例えば、前述の着信応答信号である。通信I/F101は、入力された制御信号を通信制御部102に出力する。
通信I/F101は、収容局装置12から受信した音声信号を入力され、入力された音声信号を音声通信部107に出力する。
通信I/F101は、音声通信部107から入力された音声信号を、収容局装置12に送信する。
【0028】
通信制御部102は、通信I/F101から制御信号を入力される。入力された制御信号が通信要求信号である場合には、通信制御部102は、その通信要求信号に基づき発信元である端末装置21の識別番号(以下、発信元識別番号)を認識する。通信制御部102は、発信元識別番号を予約情報処理部104に出力し、着信音を鳴動することを指示する着信音指示信号を音声出力部1081に出力する。音声出力部1081は、通信制御部102から着信音指示信号を入力されたとき、着信音を再生する。
入力された制御信号が確認信号である場合には、通信制御部102は、音声通信部107の動作を開始することを示す動作開始信号を音声通信部107に出力する。音声通信部107が、通信制御部102から動作開始信号を入力されると、通信I/F101、音声出力部1081及び音声入力部1082との音声信号の入出力、つまり音声通信を開始する。
【0029】
通信制御部102は、受話部108を構成する受話器が情報登録装置10の本体から離脱したことを検知すると、着信応答信号と着信音の再生を停止することを指示する着信音停止信号を生成する。通信制御部102は、生成した着信応答信号を通信I/F101に出力し、生成した着信音停止信号を音声出力部1081に出力する。音声出力部1081は、通信制御部102から着信音停止信号を入力されたとき、着信音の再生を停止する。
通信制御部102が、受話器が離脱したことを検知するには、例えば、情報登録装置10は、受話器が脱落すると持ち上がる部材を備え、その部材が移動すると導通する接点を備える。通信制御部102は、その接点間の電位差の変化が予め設定した値よりも大きい場合、受話器が離脱したことを検知する。
【0030】
予約情報記憶部103は、予約番号、発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、予約メニュー情報及び住所情報を対応付けて記憶する。これらの記憶された情報を予約情報と総称する。また、予約番号、発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、予約メニュー情報及び住所情報等、情報の種別を示す情報を項目情報と呼ぶ。
図5は、本実施形態に係る予約情報の一例を示す図である。図5において、予約情報を構成する項目情報は、左列から右列に順に、予約番号、電話番号1(発信元識別番号)、電話番号2(発信元識別番号)、氏名(氏名情報)、予約日時(予約日時情報)、予約人数(予約人数情報)、予約メニュー情報及び住所(住所情報)を示す。
予約番号は、各予約を識別する番号であって、予約情報処理部104が生成した予約情報をはじめて記憶するときに生成する。発信元識別情報は、発信元つまり顧客が用いる端末装置の識別番号(例えば、電話番号)を示す。本実施形態では、各予約について複数の電話番号を記憶してもよい。これにより、本実施形態では顧客が一件の予約について異なる端末装置(例えば、職場の固定電話機と個人の携帯電話機)を用いた場合でも、予約情報を管理することができる。氏名情報は、顧客の氏名を示す情報である。予約日時情報とは、予約に係るサービスを提供する予定日時を示す情報である。予約日時情報を構成する項目情報は、さらに、年、月、日、時、分を含む。予約人数情報とは、各予約への参加者の予定人数を示す情報である。予約メニュー情報は、予約に係るサービスメニューとその数量を示す情報である。予約メニューを構成する項目情報は、さらにメニュー情報とその数量情報の組を1組以上有する。住所情報は、顧客の住所を示す情報である。
【0031】
図5の第1行目では、予約番号が000001、電話番号1が0123−456−789、電話番号2が090−1234−5678、氏名情報が○○ ××である。また、同行では、予約日時情報が2011年3月28日18時30分、予約人数情報が8人、予約メニュー情報が、乾杯コース8個、住所情報が長野県松本市△△町□□□□、であることを示す。
図5の第2行目では、予約番号が000002、電話番号1が0321−654−987、電話番号2が090−4321−8765、氏名情報が○× △□である。また、同行では、予約日時情報が2011年3月30日19時00分、予約人数情報が6人、予約メニュー情報が、生ビール中6個及び盛合せ6個、住所情報が長野県塩尻市☆☆町▽−◇−○であることを示す。
【0032】
図4に戻り、予約情報処理部104は、通信制御部102から入力された発信元識別番号と同一の発信元識別番号(複数ある場合には、そのうちの何れか、例えば上述の電話番号1又は電話番号2)に対応する予約情報、即ち、発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、予約人数情報、予約メニュー情報及び住所情報を予約情報記憶部103から読み出す。予約情報処理部104は、読み出した発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、予約人数情報、予約メニュー情報、住所情報及び各々対応する項目情報を表示入力部1061に出力する。
予約情報処理部104は、入力された発信元識別番号に対応する予約情報が予約情報記憶部103に存在しないときは、予約情報が存在しないことを示す予約未登録信号を表示入力部1061に出力する。
【0033】
予約情報処理部104は、表示入力部1061から検索指示信号、予約情報の一部、及びその情報に対応する項目情報を入力される。このとき、予約情報処理部104は、入力された項目情報が示す項目について入力された予約情報の一部と対応する予約情報を予約情報記憶部103から読み出す。予約情報処理部104は、読み出した予約情報を表示入力部1061に出力する。
【0034】
予約情報処理部104は、表示入力部1061から登録指示信号、及び予約情報を入力され、入力された予約情報を予約情報記憶部103に記憶する。
予約情報処理部104は、印刷を行うことを指示する印刷指示信号を表示入力部1061から入力される。予約情報処理部104は、印刷指示信号が入力されたとき、読み出した予約情報、即ち、発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、予約人数情報、予約メニュー情報及び各々対応する項目情報を印刷部105に出力する。
【0035】
予約情報処理部104は、表示入力部1061から音声認識を実行することを指示する音声認識指示信号もしくは音声認識を停止することを指示する音声認識停止信号、予約情報、及び音韻情報を入力する項目を示す入力項目情報を表示入力部1061から入力される。予約情報処理部104は、入力された音声認識指示信号、又は音声認識停止信号を音声認識部1062に出力する。予約情報処理部104は、音声認識部1062から音声信号に基づき認識された音韻情報を入力される。
予約情報処理部104は、入力された音韻情報を予約情報の一部として、表示入力部1061に出力する。
【0036】
予約情報処理部104は、読取部1063から予約情報又は予約番号を入力される。予約情報処理部104は、入力された予約情報と少なくとも一部が一致する予約情報を予約情報記憶部103から読み出し、読み出した予約情報を表示入力部1061に出力する。
【0037】
印刷部105は、予約情報処理部104から予約情報及び項目情報を入力される。印刷部105は、入力された発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、予約人数情報及び予約メニュー情報が示す文字を、表示媒体の表面であって各々対応する項目情報に応じた位置に印刷する。
図6は、本実施形態に係る表示媒体に印刷された予約情報の一例を示す図である。
図6において、長方形の枠はリスティックラベルが占める領域を示す。図6の最上行の2011年3月28日18時30分は、予約日時情報を示し、その末尾に顧客による予約を示す文字「ご予約」を示す。その次の行の「○○ ××」は氏名情報を示し、その右隣に敬称「様」を示す。その右隣の「8」は予約人数情報を示し、その末尾に人数であることを示す文字「名」を示す。その次の行の「Tel.」は発信元識別番号(電話番号)を示す文字である。その右隣の「0123−456−789」は、発信元識別番号を示す。その次の行の「乾杯セット」はメニュー情報を、「8」は数量情報を示す。
【0038】
なお、図6のリスティックラベル下側に示す正方形の領域は、2次元バーコード(例えば、QRコード)である。この2次元バーコードは、上述の予約情報を表す。本実施形態では、この2次元バーコードは、その予約情報に対応する予約番号を表すものであってもよい。
【0039】
表示入力部1061は、予約情報処理部104から予約未登録信号を入力されたとき、利用者の操作により予約情報を入力するための画面を視覚的に表示する。この表示画面を予約情報編集表示と呼ぶ。
表示入力部1061は、入力された予約情報が音韻情報である場合には、その音韻情報を同じ発音を示す他の文字列(例えば、かな文字)に変換し、変換された文字列を予約情報として表示してもよい。
表示入力部1061は、利用者の操作により接触された部分の座標を検知し、検知した座標に対応する操作指示信号を生成する。操作指示信号には、上述の印刷指示信号の他、例えば、編集指示信号、音声認識指示信号、音声認識停止信号、文字変換信号、入力位置指示信号、削除指示信号、画面入力指示信号、検索指示信号、登録指示信号及び音量調節指示信号がある。操作指示信号の詳細については、予約情報確認表示及び予約情報編集表示とともに説明する。
【0040】
図7は、本実施形態に係る予約情報確認表示の一例を示す図である。
図7において、最上行の「予約情報」は、以下の行に予約情報を表示することを表す文字である。次の行の「氏名」は、その右側に氏名情報「○○ ××」を表示することを示す文字である。その次の行の「予約日時」は、その右側に予約日時情報「2011年3月28日18時30分」を表示することを示す文字である。その次の行の「予約人数」は、その右側に予約人数情報「8」を表示することを示す文字である。その次の行の「予約メニュー」は、その右側に予約メニュー情報「乾杯コース」及び「8」を表示することを示す文字である。その次の行の「住所」は、その右側に住所情報「長野県松本市△△町 □□□□」を表示することを示す文字である。その次の行の「電話番号」は、その右側に発信元識別番号「0123−456−789」と、その次の行にも発信元識別番号「090−1234−5678」を表示することを示す文字である。
【0041】
図7の最下行の左側の「印刷」は、接触されると表示入力部1061が印刷指示信号を生成する部分を示す。表示入力部1061は、生成した印刷指示信号を予約情報処理部104に出力する。
「印刷」の右隣の「編集」は、接触されると表示入力部1061が編集指示信号を生成する部分を示す。表示入力部1061は、編集指示信号を生成すると、表示している予約情報確認表示の代わりに予約情報編集表示を表示する。
【0042】
図8は、本実施形態に係る予約情報編集表示の一例を示す図である。
図8において、「予約情報」、「氏名」、「予約日時」、「予約人数」、「予約メニュー」、「住所」、「電話番号」及び「印刷」については、図7の予約情報確認表示と同様である。
但し、表示入力部1061は、入力可能な項目の予約情報の背面を、他の部分と異なる色彩で目立つように表示する。図8の例では、「氏名」及びその右側の表示欄が網掛けで表示されている。この表示は、氏名情報が入力可能であることを示す。
その表示欄において、「○○」の直下の破線は、その部分の文字が同じ読みの異なる文字に変更可能であることを示す。また、「○○」の右側の縦線は、その部分に新たに入力された文字が挿入される位置を示す。
表示入力部1061は、表示欄において接触されたことを検知すると、その表示欄における項目の予約情報を入力可能とし、その他の表示欄における項目の予約情報を入力不可能とする。表示入力部1061は、入力可能とした項目の背面を、他の部分と異なる色彩で目立つように表示し、入力不可能とした項目の背面を他の部分と同一の色彩で表示する。
【0043】
図8の最下行から3行目の「音声で入力」は、接触されると、表示入力部1061が音声認識指示信号を生成することを示す。「音声で入力」の右隣の「音声入力停止」は、接触されると表示入力部1061が音声認識停止信号を生成することを示す。表示入力部1061は、生成した音声認識指示信号、又は音声認識停止信号を予約情報処理部104に出力する。
「音声入力停止」の右隣の「変換」は、接触されると、表示入力部1061が文字変換信号を生成することを示す。表示入力部1061は、文字変換信号を生成すると表示されている文字を同じ読みの異なる文字に変更する。「変換」の右隣の「戻る」は、接触されると、表示入力部1061が入力位置指示信号を生成することを示す。表示入力部1061は、入力位置指示信号を生成すると、新たに入力された文字が挿入される位置を、1文字分左、つまり前に移動させる。「戻る」の右隣の「削除」は、接触されると、表示入力部1061が削除指示信号を生成することを示す。表示入力部1061は、削除指示信号を生成すると、新たに入力された位置が挿入される位置の直前の文字を削除するとともに、その位置を一文字分前に移動させる。
【0044】
その次の行の「画面から入力」は、接触されると、表示入力部1061が画面入力指示信号を生成することを示す。表示入力部1061は、画面入力指示信号を生成すると、接触された部分が表示している文字を入力する画面入力表示を表示することを示す。画面入力表示については後述する。
【0045】
最下行の「検索」は、接触されると、表示入力部1061が検索指示信号を生成することを示す。表示入力部1061は、生成した検索指示信号、表示欄に表示されている項目の予約情報の一部、及びその情報に対応する項目情報を予約情報処理部104に出力する。これにより、表示入力部1061は、予約情報処理部104から入力された対応する予約情報を表示する。
【0046】
「検索」の右隣の「登録」は、接触されると、表示入力部1061が登録指示信号を生成することを示す。表示入力部1061は、表示されている予約情報のうち予め設定された必須項目のうち全ての項目が充足しているか否かを判断する。必須項目とは、例えば、発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、及び予約人数情報である。表示入力部1061は、全ての必須項目が充足していると判断したとき、登録指示信号と予約情報を予約情報処理部104に出力する。
図8の最下行の右端の「マイクの音量」は、接触されると、表示入力部1061が音量調節指示信号を生成することを示す。表示入力部1061は、音量調節指示信号を生成すると、音声認識部1061に入力される音声信号に与えられる増幅率(ゲイン)を調節するための音量調節表示を表示する。音量調節表示の詳細については後述する。
【0047】
次に、本実施形態に係る画面入力表示について説明する。
図9は、本実施形態に係る画面入力表示の一例を示す図である。
図9の上側は、日本語の表音体系を表すかな文字列を示す。表示入力部1061は、各文字(例えば「う」、等)が表示される部分が接触されたことを検知すると、検知された部分が表示する文字を入力する。図9において、表示入力部1061は、入力される文字を表示する部分を、他の部分とは異なる色彩で目立つように表示する。図9では、その部分を例えば網掛けで表示する例を示す。表示入力部1061は、入力した文字を図8の予約情報編集表示における表示欄のうち入力可能な項目の表示欄であって、縦線が表示されている箇所に表示する。
【0048】
図9の下側の左端「英数」は、接触されると表示入力部1061がかな文字列の代わりに、ラテンアルファベットと算用数字の各文字からなる英数文字列(図示せず)を表示することを示す部分である。表示入力部1061は、英数文字列を用いても、かな文字列と同様に文字を入力することができる。
図9の下側の右端「閉じる」は、接触されると表示入力部1061が表示されている画面入力表示を削除し、利用者が画面入力表示を用いて文字の入力ができないようにすることを示す。
【0049】
次に、本実施形態に係る音量調節表示について説明する。
図10は、本実施形態に係る音量調節表示の一例を示す図である。
図10の最上段の「マイクの音量」は、入力される音声信号に与えられる増幅率を調節できることを示す表題である。その次の行の、「音量が適正レベルに収まるようにつまみを調節してください。」は、利用者に対し、つまみを操作して増幅率を調節することを促す指示文である。その次の行の、「小さすぎ」の文字を取り囲む縦縞部分は、直下の段が示す音量がこの範囲では増幅率が小さすぎることを示す表示である。「小さすぎ」の右隣の「適正レベル」の文字を取り囲む網掛け部分は、直下の段が示す音量がこの範囲に収まれば、増幅率が適切であることを示す表示である。その行の右端の「大きすぎ」の文字が取り囲む横縞部分は、直下の段が示す音量がこの範囲では増幅率が大きすぎることを示す表示である。
このように、本実施形態が利用者に対し増幅率を上述の範囲に調整させることを促す理由は、音声信号の振幅が予め定めた上限を超えたり、予め定めた下限に満たないために、音声認識部1061における認識率が低下することを防ぐためである。
【0050】
その次の行の、「音量」と示されている部分の右隣における塗りつぶし部分の右端は、音声認識部1062に入力される音量を示す。塗りつぶし部分の右端が、左になるほど音量が小さく、右になるほど音量が大きくなることを示す。
その次の行において、縦太線は音量調節つまみを示し、横長の長方形は音量調節つまみの位置を調整可能な範囲を示す。音量調節つまみの表示位置が、左になるほど低い増幅率に対応し、右になるほど高い増幅率に対応する。利用者は、音量調節つまみが表示されている位置を接触すると、表示入力部1061は、接触された位置を検知して、音量調節つまみの表示位置を検知された位置に変更し、検知された位置に対応する増幅率情報を定める。従って、利用者は、音量調節つまみが表示されている部分を接触しながら、その部分を左右に移動させると、表示入力部1061は、移動させた位置に対応する増幅率情報を定める
【0051】
最下段の左端に表示されている「OK」は、その部分が接触されると、表示入力部1061は、音量調節つまみの表示位置に対応する増幅率情報を音声認識部1062に出力する。そして、表示されている音量調節表示を削除する。
「OK」の右隣の「キャンセル」は、その部分が接触されると、表示入力部1061は、増幅率情報を出力せずに、表示されている音量調節表示を削除する。
「キャンセル」の右隣の「適用」は、その部分が接触されると、表示入力部1061は、音量調節つまみの表示位置に対応する増幅率情報を音声認識部1062に出力する。そして、表示されている音量調節表示をそのまま維持する。
【0052】
図4に戻り、音声認識部1062は、音声通信部107から入力された音声信号、受話部108の音声入力部1082から入力された音声信号、又はこれらを加算した音声信号を、表示入力部から入力された増幅率情報に基づく増幅率で増幅する。
音声認識部1062は、予約情報処理部104から音声認識指示信号が入力されてから、音声認識停止信号が入力されるまでの間に、入力され増幅された音声信号に基づき公知の音声認識方法を用いて音韻情報を生成する。
【0053】
ここで、音声認識処理の対象となる音声信号の区間について説明する。
図11は、本実施形態に係る音声信号区間の一例を示す図である。
図11において、横軸は時刻を示す。同図上段は、入力された音声信号が示す音韻列「MARUMARU」を示す。同図中段は、入力された音声信号の波形を示し、縦軸は振幅を示す。同図下段は、入力表示部1061に利用者が与えた操作、音声認識指示及び音声認識停止、即ち音声認識部1062が音声認識指示信号及び音声認識停止信号が入力された時刻を各々示す。
従って、本実施形態に係る情報登録装置10によれば、音声認識の対象となる音声の区間を、利用者が情報登録装置10に指示した音声認識指示及び音声認識停止の間に限定することができる。そのために、情報登録装置10は、入力の対象となる項目に音声に基づく音韻情報を確実に入力することができる。また、情報登録装置10は、音声認識の対象となる音声の区間において語頭や語尾が欠落して認識精度の劣化を避けることができる。また、情報登録装置10は、その区間に係る音声を、利用者自身が発した音声を用いることで、発話者により異なる音響特性を利用者自身のものに限定できるため、認識精度の劣化を避けることができる。
【0054】
音声認識部1062は、生成された音韻情報(以下、生成音韻情報と呼ぶ)から不要な音韻情報(以下、不要音韻情報)を除去し、必要な音韻情報(以下、必要音韻情報)を抽出する。音声認識部1062は、この不要な情報を除去する処理を、例えばガーベッジモデルを用いて行う。
不要な情報を除去する処理を行うには、音声認識部1062は、まず自己が備える記憶手段に記憶させた抽出音韻パターンから、生成音韻情報の全部又は一部と合致する音韻パターンを決定する。抽出音韻パターンとは、不要音韻情報、必要音韻情報、又はそれらの組み合わせを示す音韻パターンである。
【0055】
図12は、本実施形態に係る抽出音韻パターンの一例を示す表である。
図12の各行において、<…>で囲まれた…の部分が必要音韻情報を示し、<…>の外側の部分が不要音韻情報を示す。図12の第1行から第5行は、冒頭の音韻情報が必要音韻情報であり、末尾の音韻情報が不要音韻情報である抽出音韻パターンの例である。例えば、図6の第1行の抽出音韻パターンにおいて、冒頭の音韻情報が必要音韻情報であり、末尾の音韻情報が、人数情報の確認を求めることを意味する不要音韻情報「nin deiidesuka」である。
図12の第6行から第10行は、冒頭の音韻情報が不要音韻情報であり、末尾の音韻情報が必要音韻情報である抽出音韻パターンの例である。例えば、図12の第6行の抽出音韻パターンにおいて、冒頭の音韻情報が肯定的な回答を意味する不要音韻情報「ee」であり、末尾の音韻情報が必要音韻情報である。
図12に示した抽出音韻パターン以外にも、予約情報処理部104は、冒頭及び末尾の音韻情報が不要音韻情報であり、中間に必要音韻情報が挟まれる抽出音韻パターンを記憶してもよい。他方、予約情報処理部104は、冒頭及び末尾の音韻情報が必要音韻情報であり、中間に不要音韻情報が挟まれる抽出音韻パターンを記憶してもよい。
【0056】
音声認識部1062は、抽出した必要音韻情報を予約情報処理部104に出力する。予約情報処理部104は、この必要音韻情報が入力され、予約情報として無用な不要音韻情報が入力されることを回避できる。
【0057】
読取部1063は、表示媒体の表面に表された画像を光学的に読み取り、読み取った画像情報を文字情報に変換する。例えば、この画像情報が上述の2次元バーコードである場合には、変換された文字情報は、予約情報又はその予約情報に対応する予約番号を示す。読取部1063は、変換された予約情報又は予約番号を予約情報処理部104に出力する。
音声通信部107は、通信制御部から動作開始信号を入力されると、通信I/F101から入力された音声信号を音声認識部1062及び音声出力部1081に出力する。このとき、音声通信部107は、音声入力部1082から入力された音声信号を通信I/F101に出力する。
音声出力部1081は、音声通信部107から入力された音声信号に基づく音声を再生する。
音声入力部1082は、利用者が発した音声による空気の振動を受信して、受信した振動に基づく音声信号を生成し、生成した音声信号を音声認識部1062及び音声通信部107に出力する。
【0058】
次に、本実施形態に係る情報登録処理について説明する。
図13は、本実施形態に係る情報登録処理を示すフローチャートである。
(ステップS201)通信I/F101は、収容局装置12から通信要求信号を受信し、受信した通信要求信号を通信制御部102に出力する。通信制御部102は、通信I/F101から入力された通信要求信号に基づき発信元識別番号を認識する。通信制御部102は、発信元識別番号を予約情報処理部104に出力し、着信音指示信号を音声出力部1081に出力する。音声出力部1081は、通信制御部102から着信音指示信号を入力されたとき、着信音を再生する。その後、ステップS202へ進む。
【0059】
(ステップS202)通信制御部102は、受話器が情報登録装置10の本体から離脱したことを検知すると、着信応答信号を生成して通信I/F101に出力し、着信音停止信号を生成して音声出力部1081に出力する。通信I/F101は、通信制御部102から着信応答信号を入力され収容局装置12へ送信する。音声出力部1081は、通信制御部102から着信音停止信号を入力されたとき、着信音の再生を停止する。
通信I/F101は、収容局装置12から受信した確認信号を通信制御部102に出力する。通信制御部102は、通信I/F101から確認信号が入力されると動作開始信号を音声通信部107に出力する。音声通信部107が、通信制御部102から動作開始信号を入力されると、音声通信を開始する。その後、ステップS203へ進む。
【0060】
(ステップS203)予約情報処理部104は、通信制御部102から入力された発信元識別番号と同一の発信元識別番号に対応する予約情報、即ち氏名情報、予約日時情報、予約人数情報、予約メニュー情報及び住所情報を予約情報記憶部103から読み出す。その後、ステップS204へ進む。
(ステップS204)予約情報処理部104は、読み出された予約情報の有無を判断する。読み出された予約情報がある場合(ステップS204 Y)、読み出した予約情報及びその項目情報を表示入力部1061に出力し、ステップS205へ進む。読み出された予約情報がない場合、つまり読み出しに失敗した場合(ステップS204 N)、予約情報処理部104は、予約未登録信号を表示入力部1061に出力し、ステップS301へ進む。
(ステップS205)表示入力部1061は、予約情報処理部104から、入力された予約情報に基づいて予約情報確認表示を行う。その後、ステップS206へ進む。
(ステップS206)表示入力部1061は、利用者の操作により「編集」の部分が接触されか否か検知する。表示入力部1061が、「編集」の部分が接触されたと検知された場合(ステップS206 Y)、編集指示信号を生成し、ステップS301に進む。表示入力部1061が、「編集」の部分が接触されたと検知されなかった場合(ステップS206 N)、ステップS207へ進む
【0061】
(ステップS207)表示入力部1061は、利用者の操作により「印刷」の部分が接触されか否か検知する。表示入力部1061が、「印刷」の部分が接触されたと検知された場合(ステップS207 Y)、印刷指示信号を生成し、生成した印刷指示信号を予約情報処理部104に出力し、ステップS208に進む。表示入力部1061が、「印刷」の部分が接触されたと検知されなかった場合(ステップS207 N)、処理を終了する。
(ステップS208)予約情報処理部104は、表示入力部1061から印刷指示信号が入力されたとき、読み出した予約情報、即ち、発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報、予約人数情報及び各々対応する項目情報を印刷部105に出力する。印刷部105は、予約情報処理部104から入力された発信元識別番号、氏名情報、予約日時情報及び予約人数情報が示す文字を、各々対応する項目情報に応じた位置に印刷する。その後、処理を終了する。
【0062】
次に、本実施形態に係る予約情報の入力処理について説明する。
図14は、本実施形態に係る予約情報の入力処理を示すフローチャートである。
(ステップS301)表示入力部1061は、予約確認表示上の「編集」が接触されると、表示している予約情報確認表示の代わりに予約情報編集表示を行う。その後、ステップS302に進む。
(ステップS302)表示入力部1061は、予約情報編集表示上の「登録」が接触されているか否か検知する。表示入力部1061は、「登録」が接触されていると検知した場合(ステップS302 Y)、ステップS303に進む。表示入力部1061は、「登録」が接触されていると検知しなかった場合(ステップS302 N)、ステップS305に進む。
【0063】
(ステップS303)表示入力部1061は、表示されている予約情報のうち予め設定された必須項目全てが充足しているか否かを判断する。表示入力部1061は、必須項目全てが充足していると判断したとき(ステップS303 Y)、登録指示信号と予約情報を予約情報処理部104に出力し、ステップS304に進む。表示入力部1061は、必須項目全てが充足していないと判断したとき(ステップS303 N)、ステップS305に進む。
(ステップS304)予約情報処理部104は、表示入力部1061から登録指示信号、及び予約情報を入力され、入力された予約情報を予約情報記憶部103に記憶する。その後、ステップS204に進む。
【0064】
(ステップS305)表示入力部1061は、接触されたことが検知された表示欄における項目の予約情報を入力可能とし、その他の表示欄における項目の予約情報を入力不可能とする。表示入力部1061は、入力可能とした項目の背面を、他の部分と異なる色彩で目立つように表示し、入力不可能とした項目の背面を他の部分と同一の色彩で表示する。その後、ステップS306に進む。
(ステップS306)表示入力部1061は、「音声で入力」が表示された部分が接触されたか否か検知する。表示入力部1061は、「音声で入力」が表示された部分が接触されたと検知した場合(ステップS306 Y)、表示入力部1061が音声認識指示信号を生成し、生成した音声認識指示信号を予約情報処理部104に出力する。予約情報処理部104は、表示入力部1061から入力された音声認識指示信号を音声認識部1062に出力する。その後、ステップS307に進む。表示入力部1061は、「音声で入力」が表示された部分が接触されたと検知しなかった場合(ステップS306 N)、ステップS311に進む。
【0065】
(ステップS307)音声認識部1062は、予約情報処理部104から音声認識指示信号が入力されると、音声通信部107から音声信号、又は音声入力部1082から音声信号を入力される。その後、ステップS308に進む。
(ステップS308)音声認識部1062は、入力された音声信号に基づき公知の音声認識方式を用いて音韻情報を生成する。その後、ステップS309に進む。
【0066】
(ステップS309)表示入力部1061は、「音声入力停止」が表示された部分が接触されたか否か検知する。表示入力部1061は、「音声入力停止」が表示された部分が接触されたと検知した場合(ステップS309 Y)、表示入力部1061が音声認識停止信号を生成し、生成した音声認識停止信号を予約情報処理部104に出力する。予約情報処理部104は、表示入力部1061から入力された音声認識停止信号を音声認識部1062に出力する。音声認識部1062は、音声認識指示信号が入力されてから音声認識停止信号が入力されるまでの間に、生成した音韻情報から、例えばガーベッジモデルを用いて、必要音韻情報を抽出する。音声認識部1062は、抽出した必要音韻情報を予約情報処理部104に出力する。予約情報処理部104は、入力された音韻情報を予約情報の一部として、表示入力部1061に出力する。その後、ステップS310に進む。
表示入力部1061は、「音声入力停止」が表示された部分が接触されたと検知しなかった場合(ステップS309 N)、ステップS308に進む。
(ステップS310)表示入力部1061は、予約情報処理部104から、入力された予約情報の一部を対応する項目情報が示す位置に視覚的に表示する。表示入力部1061は、入力された予約情報(音韻情報)を、同じ発音を示す他の文字列(例えば、かな文字)に変換し、変換された文字列を予約情報として表示してもよい。その後、ステップS302に進む。
【0067】
(ステップS311)表示入力部1061は、「画面から入力」が表示された部分が接触されたか否か検知する。表示入力部1061は、「画面から入力」が表示された部分が接触されたと検知した場合(ステップS311 Y)、表示入力部1061が画面入力指示信号を生成する。その後、ステップS312に進む。表示入力部1061は、「画面から入力」が表示された部分が接触されたと検知しなかった場合(ステップS311 N)、ステップS306に進む。
(ステップS312)表示入力部1061は、画面入力表示を行う。その後、ステップS313に進む。
【0068】
(ステップS313)表示入力部1061は、画面入力表示上の各文字が表示される部分が接触されたことを検知し、検知された部分に表示された文字を入力する。その後、ステップS314に進む。
(ステップS314)表示入力部1061は、画面入力表示上の「閉じる」の部分が、接触されたか否か検知する。表示入力部1061は、「閉じる」の部分が、接触されたことを検知した場合(ステップS314 Y)、ステップS315に進む。表示入力部1061は、「閉じる」の部分が、接触されたことを検知しなかった場合(ステップS314 N)、ステップS313に進む。
(ステップS315)表示入力部1061は、表示されている画面入力表示を削除する。その後、ステップS302に進む。
【0069】
(ステップS316)読取部1063は、表示媒体の表面に表された画像を光学的に読み取り、読み取った画像情報を文字情報に変換する。読取部1063は、変換された文字情報が示す予約情報又は予約番号を予約情報処理部104に出力する。その後、ステップS317に進む。
(ステップS317)予約情報処理部104は、読取部1063から予約情報又は予約番号を入力される。予約方法処理部104は、入力された予約情報と少なくとも一部が一致する予約情報を予約情報記憶部103から読み出し、読み出した予約情報を表示入力部1061に出力する。予約方法処理部104は、入力された予約番号に対応する予約情報を予約情報記憶部103から読み出し、読み出した予約情報を表示入力部1061に出力する。その後、ステップS301に進む。
【0070】
このように、本実施形態は、発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶する予約情報記憶部と、発信元端末の識別情報を受信する識別情報受信部と、前記受信された識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出す予約情報処理部と、前記読み出した予約情報を表示する予約情報表示部を備えることを特徴とする情報登録装置である。これにより、顧客からの電話の着信に基づき予約情報が表示されるので、顧客との電話応対を効率的に行うことができる。
【0071】
また、本実施形態は、前記受信された識別情報に対応させて予約情報を入力する予約情報入力部をさらに備える。これにより、利用者が電話応対中に顧客から伝達された予約情報を新たに入力することや、更新することができ、電話応対が効率的になる。
【0072】
また、本実施形態は、前記予約情報入力部は、入力された音声信号に基づいて音韻情報を生成する音声認識部を備え、前記予約情報に含まれる項目毎に、前記音韻情報に基づく予約情報を入力する。そのため、予約情報を音声で入力する際の認識率が向上し、予約作業の入力作業を軽減することができる。
【0073】
また、本実施形態は、前記読み出した予約情報を印刷する印刷部を備える。そのため、電話応対により伝達された予約情報を、他の従業員に確実に伝達することができる。
【0074】
なお、上述した実施形態における情報登録装置10の一部、例えば、通信制御部102、予約情報処理部104、及び音声通信部107をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、情報登録装置10に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における情報登録装置10の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。情報登録装置10の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
【0075】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0076】
1…通信システム、10…情報登録装置、12、22…収容局装置、21…端末装置、
31…ネットワーク
101…通信I/F、102…通信制御部、103…予約情報記憶部、
104…予約情報処理部、105…印刷部、106…予約情報入力部、
1061…表示入力部、1062…音声認識部、1063…読取部、
107…音声通信部、108…受話部、1081…音声出力部、
1082…音声入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶する予約情報記憶部と、
発信元端末の識別情報を受信する識別情報受信部と、
前記受信された識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出す予約情報処理部と、
前記読み出した予約情報を表示する予約情報表示部を備えること
を特徴とする情報登録装置。
【請求項2】
前記受信された識別情報に対応させて前記予約情報を入力する予約情報入力部を備えること
を特徴とする請求項1に記載の情報登録装置。
【請求項3】
前記予約情報入力部は、
入力された音声信号に基づいて音韻情報を生成する音声認識部を備え、前記予約情報に含まれる項目毎に、前記音韻情報に基づく予約情報を入力すること
を特徴とする請求項2に記載の情報登録装置。
【請求項4】
前記読み出した予約情報を印刷する印刷部を備えること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報登録装置。
【請求項5】
発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶する予約情報記憶部を備える情報管理装置における情報管理方法において、
前記情報登録装置が、発信元端末の識別情報を受信する第1の過程と、
前記情報登録装置が、前記受信された識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出す第2の過程と、
前記情報登録装置が、前記読み出した予約情報を表示する第3の過程と
を有すること
を特徴とする情報登録方法。
【請求項6】
発信元端末の識別情報を受信する識別情報受信部、発信元端末の識別情報に対応付けて商品又はサービスの予約情報を記憶する予約情報記憶部、及び予約情報を表示する予約情報表示部を備える情報登録装置が備えるコンピュータに、
前記識別情報受信部が受信した識別情報に対応する予約情報を前記予約情報記憶部から読み出す手順、
前記予約情報表示部に、前記読み出した予約情報を表示させる手順
を実行させるための情報登録プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−208718(P2012−208718A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73549(P2011−73549)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】