説明

情報表示体

【課題】外観を損なわずに感熱記録層に表示された情報を保護しながらも情報が見える表示体を提供する。
【解決手段】透明基材21の一方の面に、熱エネルギーが与えられることにより情報が表示あるいは消去される感熱記録層22を積層し、さらに、感熱記録層22に不透明な白色保護層23を積層し、表示シートの白色保護層23側に、感熱記録層22に情報を表示あるいは消去させるための熱エネルギーを与える印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bを配置し、感熱記録層22に表示された情報が、透明基材21を介して視認される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱エネルギーによって情報の表示及び消去が可能な情報表示体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホテルや会議室等に設置された案内板や、屋外に設置された広告表示板においては、手書きあるいは印刷によって情報が表示され、その情報を変更する場合は案内板や広告表示板そのものを交換する必要があった。近年、このような案内板や広告表示板といった情報表示体として、例えば、電気的に情報を表示及び消去可能な電子ディスプレイと、この電子ディスプレイに対して電界を与えるプリントヘッドとを用いたものが考えられており、特許文献1に開示されている。この情報表示体は、電子ディスプレイの情報表示面に対してプリントヘッドから電界が与えられ、この電界によって電子ディスプレイに情報が表示されたり、電子ディスプレイに表示された情報が消去されたりする。
【0003】
ところで、昨今、ポイントカード等の情報表示媒体において、熱エネルギーによって情報のリライトが可能に構成されたものが考えられている。このようなリライト可能な情報表示媒体においては、基材の一方の面に、熱エネルギーによって情報の表示及び消去が可能な感熱記録層が積層され、この感熱記録層に対して熱エネルギーが与えられることにより、基材上に情報が表示されたり、基材上に表示されていた情報が消去されたりする。
【0004】
このような感熱記録層を有する情報表示媒体においては、特許文献1に記載されたものと同様に、基材の情報表示面となる感熱記録層側から熱エネルギーが与えられて情報が表示され、感熱記録層側から情報が視認されることになる。そのため、感熱記録層が情報の視認側にて露出することとなり、感熱記録層が汚れたり破損したり、あるいは感熱記録層にごみが付着してしまったりする虞れがある。また、意図しない熱エネルギーが与えられて不要な情報が表示されてしまったり、表示されている情報が消去されてしまったりする虞れもある。ここで、感熱記録層上に保護層を積層することにより、感熱記録層を保護することも考えられるが、保護層が耐熱性を有さないものである場合、感熱記録層に表示された情報を保護することができるとは言いがたい。また、保護層を通して印字/消去のための加熱を行うことになるため、保護層は5μm程度以下にする必要があり、この厚みでは、熱的な耐性だけでなく、物理的な耐性面も十分ではない。
【0005】
そこで、透明基材の一方の面に感熱記録層を積層し、感熱記録層に表示された情報を透明基材側から視認する構成とすることが考えられる。このような構成とすることにより、感熱記録層が情報の視認側には露出しないようになり、感熱記録層に表示された情報を保護することができるようになる。
【特許文献1】特開2004−341519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したように透明基材の一方の面に感熱記録層を積層し、感熱記録層に表示された情報を透明基材側から視認する構成としたものにおいては、透明基材によって感熱記録層に表示された情報を保護しながらも視認可能とすることができるものの、そのために、透明基材及び感熱記録層を介して視認側とは反対側が透けて見えてしまうため、表示された情報が見にくくなってしまうとともに、透明基材の感熱記録層が積層された側に配置され、感熱記録層に熱エネルギーを与えるためのサーマルヘッド等の情報を表示及び消去するための機構が透明基材及び感熱記録層を介して見えてしまい、外観が損なわれてしまうという問題点がある。
【0007】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、外観を損なわずに感熱記録層に表示された情報を保護しながらも情報を見やすくすることができる情報表示体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、
熱エネルギーによって情報の表示及び消去が可能なシート状の表示媒体と、前記表示媒体の一方の面側に配置され、前記表示媒体に対して情報を表示あるいは消去するための熱エネルギーを与える熱付与手段とを有してなる情報表示体であって、
前記表示媒体は、
透明基材と、
前記透明基材の前記熱付与手段が配置された側の面に積層され、熱エネルギーによって情報が表示あるいは消去される感熱記録層と、
前記感熱記録層の前記透明基材とは反対側に積層され、半透明もしくは不透明の背景保護層とを有し、
前記感熱記録層に表示された情報が、前記透明基材を介して視認される。
【0009】
上記のように構成された本発明においては、熱付与手段から表示媒体に対して熱エネルギーが与えられると、その熱エネルギーが表示媒体の背景保護層を介して感熱記録層に与えられ、感熱記録層が熱エネルギーに応じて顕色したり退色したりする。そして、感熱記録層が顕色することによって表示された情報が透明基材を介して視認されることになる。
【0010】
このように、熱エネルギーによって情報が表示あるいは消去される感熱記録層が透明基材の情報が視認される側とは反対側に積層されていることにより、感熱記録層に表示された情報が透明基材によって保護される。また、感熱記録層の透明基材とは反対側には、半透明もしくは不透明の背景保護層が積層されているので、感熱記録層に表示された情報が透明基材を介して見やすくなる。さらに、この背景保護層によって、透明基材の感熱記録層が積層された側に配置され、感熱記録層に熱エネルギーを与えるための熱付与手段を含む情報を表示及び消去するための機構が背景保護層によって見えなくなり、外観が損なわれてしまうことがなくなる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本発明においては、熱エネルギーによって情報が表示あるいは消去される感熱記録層が透明基材の情報が視認される側とは反対側に積層されているため、感熱記録層に表示された情報を保護することができ、また、感熱記録層の透明基材とは反対側に、半透明もしくは不透明の背景保護層が積層されているため、感熱記録層に表示された情報を見やすくすることができ、さらに、この背景保護層によって、透明基材の感熱記録層が積層された側に配置された熱付与手段を含む機構が見えて外観が損なわれてしまうことを回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の情報表示体の第1の実施の形態となる情報表示板を示す図であり、(a)は外観図、(b)は内部構造を示す図、(c)は上から見た図である。
【0014】
本形態における情報表示板1は図1に示すように、1つの面に開口部11を有する枠材10内に、2つのローラ30a,30b間に掛け回された表示媒体である連続状の表示シート20と、表示シート20に対して熱エネルギーを与える熱付与手段である印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bと、ローラ30a,30bの回転を制御するとともに、印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bの動作を制御する制御器50とが配置され、表示シート20の一部が開口部11から表出した構成となっている。
【0015】
枠材10は、開口部11以外の領域において、表示シート20を覆って保護するカバー層となる。
【0016】
表示シート20は、2つのローラ30a,30b間に掛け回されることにより環状となっており、ローラ30a,30bが同一方向に回転することにより、所定の方向に循環して搬送される。
【0017】
印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bはそれぞれ、環状となった表示シート20の内側に、表示シート20の幅方向を長手方向として配置されている。表示シート20の搬送方向上流側に近接するように印字ヘッド40aが配置され、表示シート20の搬送方向下流側に近接するように消去ヘッド40bが配置されている。
【0018】
図2は、図1に示した表示シート20の構成を示す図であり、図1(c)の断面図の一部を拡大したものである。
【0019】
図1に示した表示シート20は図2に示すように、透明基材21と、透明基材21の一方の面に積層された感熱記録層22と、感熱記録層22の透明基材21とは反対側に積層された背景保護層である白色保護層23とから構成されている。
【0020】
透明基材21は、透明フィルムからなり、一方の面側から他方の面側が視認可能なものである。
【0021】
感熱記録層22は、リライト作用を持つ顕色剤とロイコ系染料とを含有し、例えば、150〜180℃の熱エネルギーがサーマルヘッド等によって与えられることにより顕色し、130〜150℃の熱エネルギーが与えられることにより退色する。
【0022】
白色保護層23は、例えば、熱硬化型樹脂やUV硬化型樹脂に酸化チタンが含有されることにより不透明な白色となるものを用いることが考えられ、その厚さは、表示シート20を透明基材21側から視認した場合に表示シート20の環状内側が透けて見えず、かつ、印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bから与えられる熱エネルギーが感熱記録層22に伝わるように2μm〜6μm程度が好ましい。
【0023】
このように構成された表示シート20は、白色保護層23が環状の内側となるように2つのローラ30a,30b間に掛け回され、それにより、白色保護層23が印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bに対向するようになる。
【0024】
以下に、上記のように構成された情報表示板1の動作について説明する。
【0025】
図3は、図1及び図2に示した情報表示板1の動作を説明するための図であり、枠材10を除いて示している。
【0026】
制御器50の制御によってローラ30a,30bが回転し、表示シート20が一定の方向に搬送された状態において、制御器50の制御によって印字ヘッド40aにて150〜180℃の熱エネルギーが表示シート20に与えられると、この熱エネルギーが白色保護層23を介して感熱記録層22に伝達され、感熱記録層22が与えられた熱エネルギーによって例えば黒色に顕色し、この熱エネルギーに応じた情報61が表示されてくる(図3(a),(b))。
【0027】
感熱記録層22が顕色することによって表示された情報61は、透明基材21を介して視認されることになる。そのため、感熱記録層22が顕色することによって表示された情報61は、透明基材21によって保護された状態となる。またこの際、感熱記録層22の透明基材21とは反対側には、白色保護層23が積層されているため、感熱記録層22が顕色することによって黒色に表示された情報61は、白色保護層23による反射型の表示状態となって見やすいものとなる。さらに、この白色保護層23によって、表面シート20の視認側とは反対側が透けて見えなくなり、印字ヘッド40aや消去ヘッド40bが、枠材10の開口部11に対向する領域に配置されていたとしても、表示シート20を介して見えることがなく、情報表示板1の外観が損なわれてしまうことがなくなる。また、透明基材21に適宜な加工を施すことにより、感熱記録層22に表示された情報を保護しながらも、ホワイトボードのように表示シート20の表面に任意の情報を消去可能に記入することができる。
【0028】
その後、ローラ30a,30bの回転によって表示シート20が搬送され、制御器50の制御によって消去ヘッド40aにて130〜150℃の熱エネルギーが表示シート20に与えられている状態において、表示シート20の情報61が表示された領域が消去ヘッド40bに対向すると、消去ヘッド40bから与えられた熱エネルギーが白色保護層23を介して感熱記録層22に伝達され、感熱記録層22が与えられた熱エネルギーによって退色し、情報61が消去されていく(図3(c),(d))。
【0029】
また、表示シート20が一定の方向に搬送された状態において、制御器50の制御によって印字ヘッド40aにて他の情報を表示するための熱エネルギーが表示シート20に与えられると、この熱エネルギーが白色保護層23を介して感熱記録層22に伝達され、感熱記録層22が与えられた熱エネルギーによって顕色し、この熱エネルギーに応じた情報62が表示されてくる(図3(e),(f))。
【0030】
その後、ローラ30a,30bの回転によって表示シート20が搬送され、制御器50の制御によって消去ヘッド40aにて130〜150℃の熱エネルギーが表示シート20に与えられている状態において、表示シート20の情報62が表示された領域が消去ヘッド40bに対向すると、消去ヘッド40bから与えられた熱エネルギーが白色保護層23を介して感熱記録層22に伝達され、感熱記録層22が与えられた熱エネルギーによって退色し、情報62が消去されていく(図3(g))。
【0031】
本形態においては、上記効果に加えて、印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bが、環状となった表示シート20の内側に配置されているため、印字ヘッド40aや消去ヘッド40bにごみ等が付着する可能性を低減することができる。
【0032】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の情報表示体の第2の実施の形態となる情報表示板を示す図であり、(a)は外観図、(b)は内部構造を示す図、(c)は上から見た図である。
【0033】
本形態における情報表示板101は図4に示すように、1つの面に開口部111を有する枠材110内に、表示媒体である枚葉紙状の表示シート120と、表示シート120に対して熱エネルギーを与える熱付与手段である印字/消去ヘッド140と、印字/消去ヘッド140の支持軸141に沿った移動を制御するとともに、印字/消去ヘッド140からの熱エネルギーの出力を制御する制御器150とが配置され、表示シート120の一部が開口部111から表出した構成となっている。
【0034】
枠材110は、開口部111以外の領域において、表示シート120を覆って保護するカバー層となる。
【0035】
印字/消去ヘッド140は、表示シート120の開口部111から表出した面とは反対側の面側に、表示シート120の幅方向を長手方向として配置されており、支持軸141によって、表示シート120の開口部111から表出した面とは反対側の面に沿って移動可能となっている。また、印字/消去ヘッド140は、150〜180℃の熱エネルギーを与える印字部(不図示)と、130〜150℃の熱エネルギーを与える消去部(不図示)とからなり、印字部は図中左側に配置され、消去部は図中右側に配置されている。
【0036】
図5は、図4に示した表示シート120の構成を示す図であり、図4(c)の断面図の一部を拡大したものである。
【0037】
図4に示した表示シート120は図5に示すように、透明基材121と、透明基材121の一方の面に積層された感熱記録層122と、感熱記録層122の透明基材121とは反対側に積層された背景保護層である白色保護層123とから構成されている。
【0038】
透明基材121は、透明フィルムからなり、一方の面側から他方の面側が視認可能なものである。
【0039】
感熱記録層122は、リライト作用を持つ顕色剤とロイコ系染料とを含有し、例えば、150〜180℃の熱エネルギーがサーマルヘッド等によって与えられることにより顕色し、130〜150℃の熱エネルギーが与えられることにより退色する。
【0040】
白色保護層123は、例えば、熱硬化型樹脂やUV硬化型樹脂に酸化チタンが含有されることにより不透明な白色となるものを用いることが考えられ、その厚さは、表示シート120を透明基材121側から視認した場合に表示シート120の裏面側が透けて見えず、かつ、印字/消去ヘッド140から与えられる熱エネルギーが感熱記録層122に伝わるように2μm〜6μm程度が好ましい。
【0041】
このように構成された表示シート120は、白色保護層123が印字/消去ヘッド140に対向するように枠材110内に配置される。
【0042】
以下に、上記のように構成された情報表示板101の動作について説明する。
【0043】
図6は、図4及び図5に示した情報表示板101の動作を説明するための図であり、枠材110を除いて示している。
【0044】
制御器50の制御によって印字/消去ヘッド140が支持軸141に沿って図中左側から右側に移動しながら、印字/消去ヘッド140にて熱エネルギーが表示シート120に与えられると、この熱エネルギーが白色保護層123を介して感熱記録層122に伝達される。印字/消去ヘッド140は、上述したように、図中左側に150〜180℃の熱エネルギーを与える印字部が配置され、図中右側に130〜150℃の熱エネルギーを与える消去部が配置されているため、表紙シート120にはまず、130〜150℃の熱エネルギーが与えられる。表示シート120の感熱記録層122にて何も情報が表示されていない場合は、この熱エネルギーによって感熱記録層122は変化せず、次に、150〜180℃の熱エネルギーが表示シート120に与えられることになる。すると、与えられた熱エネルギーによって感熱記録層122が例えば黒色に顕色し、この熱エネルギーに応じた情報161が表示されてくる(図6(a),(b))。
【0045】
感熱記録層122が顕色することによって表示された情報161は、透明基材121を介して視認されることになる。そのため、感熱記録層122が顕色することによって表示された情報161は、透明基材121によって保護された状態となる。またこの際、感熱記録層122の透明基材121とは反対側には、白色保護層123が積層されているため、感熱記録層122が顕色することによって黒色に表示された情報161は、白色保護層123による反射型の表示状態となって見やすいものとなる。さらに、この白色保護層123によって、表面シート120の視認側とは反対側が透けて見えなくなり、印字/消去ヘッド140が、表面シート120の裏面に沿って移動しても表示シート120を介して見えることがなく、情報表示板101の外観が損なわれてしまうことがなくなる。また、透明基材121に適宜な加工を施すことにより、感熱記録層122に表示された情報を保護しながらも、ホワイトボードのように表示シート120の表面に任意の情報を消去可能に記入することができる。
【0046】
その後、印字/消去ヘッド140が初期位置に戻り、再度、制御器50の制御によって印字/消去ヘッド140が支持軸141に沿って図中左側から右側に移動しながら、印字/消去ヘッド140にて熱エネルギーが表示シート120に与えられると(図6(c))、表紙シート120にはまず、130〜150℃の熱エネルギーが与えられる。すると、表示シート120の感熱記録層122に表示された情報161を示す黒色が退色して情報161が消去されていく。また、印字/消去ヘッド140にて150〜180℃の熱エネルギーが表示シート120に与えられ、それにより、与えられた熱エネルギーによって感熱記録層122が例えば黒色に顕色し、この熱エネルギーに応じた情報162が新たに表示されてくる(図6(d))。
【0047】
その後、印字/消去ヘッド140が図中右側に移動していくことによって、表示シート120に表示されていた情報161が消去され、情報162が表示されることになる(図6(e))。
【0048】
このように、本形態においては、枠材110の開口部111から表出した領域において、情報を印字/消去するための印字/消去ヘッド140が表示シート120を介して見えることなく、表示シート120に表示される情報を変化させることができる。
【0049】
なお、上述した2つの実施の形態における白色保護層23,123については、熱硬化型樹脂やUV硬化型樹脂に酸化チタンが含有されたものに限らず、酸化亜鉛等の他の白色顔料や気泡マイクロカプセルを用いることも考えられるが、印字ヘッド40a及び消去ヘッド40bや印字/消去ヘッド140から与えられた熱エネルギーを感熱記録層22,122に伝達しやすくするために白色保護層23,123の厚さを薄くするという観点から、屈折率が非常に大きく、白色化効果が高い酸化チタンや酸化亜鉛等を用いることが好ましい。また、酸化チタンや酸化亜鉛といった金属酸化物や金属のような熱伝導率が高いものを多く含有させることにより、白色保護層23,123の熱伝導率や強度が向上する。
【0050】
また、背景保護層としては、不透明な白色保護層23,123に限らず、感熱記録層22,122に表示される色に応じて、表示される情報が認識可能なものであれば、他の色であってもよく、また、印字ヘッド40aや消去ヘッド40b、あるいは印字/消去ヘッド140が透明基材21,121側から見えなくなる程度のものであれば、半透明なものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の情報表示体は、ホテルや会議室、教室、病室等の入り口や受付での案内板や、体育館やジム等の公共施設等の予約掲示板や、店舗内のメニューやキャンペーン品等の価格情報等の表示板や、店舗外の看板や、駅や空港、その他の公共施設の案内板、道案内等の標識用表示板や、ビル等の各フロアにおけるテナント表示板等として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の情報表示体の第1の実施の形態となる情報表示板を示す図であり、(a)は外観図、(b)は内部構造を示す図、(c)は上から見た図である。
【図2】図1に示した表示シートの構成を示す図である。
【図3】図1及び図2に示した情報表示板の動作を説明するための図である。
【図4】本発明の情報表示体の第2の実施の形態となる情報表示板を示す図であり、(a)は外観図、(b)は内部構造を示す図、(c)は上から見た図である。
【図5】図4に示した表示シートの構成を示す図である。
【図6】図4及び図5に示した情報表示板の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0053】
1,101 情報表示板
10,110 枠材
11,111 開口部
20,120 表示シート
21,121 透明基材
22,122 感熱記録層
23,123 白色保護層
30a,30b ローラ
40a 印字ヘッド
40b 消去ヘッド
50,150 制御器
61,62,161,162 情報
140 印字/消去ヘッド
141 支持軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱エネルギーによって情報の表示及び消去が可能なシート状の表示媒体と、前記表示媒体の一方の面側に配置され、前記表示媒体に対して情報を表示あるいは消去するための熱エネルギーを与える熱付与手段とを有してなる情報表示体であって、
前記表示媒体は、
透明基材と、
前記透明基材の前記熱付与手段が配置された側の面に積層され、熱エネルギーによって情報が表示あるいは消去される感熱記録層と、
前記感熱記録層の前記透明基材とは反対側に積層され、半透明もしくは不透明の背景保護層とを有し、
前記感熱記録層に表示された情報が、前記透明基材を介して視認される情報表示体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−233352(P2008−233352A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−70533(P2007−70533)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】