説明

情報表示装置、情報表示システム、情報表示方法、携帯端末およびプログラム

【課題】オブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトを表示する際、簡単な操作で、情報量、正確性、および視認性を得ることが可能な情報表示装置等を提供する。
【解決手段】オブジェクトの登録の古い順に、そのオブジェクトを地図上に積み上げるように配置する。そして、配置されたオブジェクトに対して画面奥行き方向と水平方向にマージンを設定し、他のオブジェクトのマージンに触れない最低の高度を割り当てる。ユーザが画面上に表示された地図をスクロールすると、画面スクロール量およびオブジェクトの高度情報に基づいて、オブジェクトの移動距離が算出され、算出された移動距離に基づいてオブジェクトの表示位置が変更される。これにより、下に埋もれていたオブジェクトを表示させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図データのように、複数のオブジェクトが配置され、オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを表示する情報表示装置等に関し、特に、オブジェクト配置データの上に重なりのあるオブジェクトを表示する際、簡単な操作で、情報量、正確性、および視認性を得ることが可能な情報表示装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータの画面上に地図を表示し、その地図上に存在する道路情報や施設の位置情報を表示するシステムは多数存在している。このようなシステムでは、店舗等の存在をユーザに認知させるため、店舗毎にアイコンを表示する機能を備えている。このアイコンは、地図上における店舗の位置および内容を示す画像である。
【0003】
しかしながら、店舗が多数存在する都市部においてアイコンを表示する場合、単純な方法ではアイコン同士が重なってしまい、埋もれたアイコンが見えなくなってしまう。
【0004】
そこで、重なったアイコンについては、代表アイコンのみを表示したり、優先順位の高いアイコンのみを表示したり、アイコンの個数のみを表示したり、所定時間毎に表示を切り替えたり、様々な表示方法が提案されている。
【0005】
また、特許文献1には、地図上のある領域に密集した複数のアイコンのそれぞれに所定の連続番号を対応づけて、その連続番号の範囲を表示してなるマルチアイコンを表示し、そのマルチアイコンが選択されると、所定の連続番号を対応づけてなるシングルアイコンを、地図上で垂直方向にずらして表示する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−116370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術では、マルチアイコンが選択された場合のシングルアイコンの表示位置が、アイコン本来の位置からずれてしまい、情報の正確さが損なわれてしまう課題があった。
【0008】
また、表示画面が小さい携帯端末などに特許文献1の技術を適用した場合には、マルチアイコンを選択する操作自体が困難である課題があった。
【0009】
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、複数のオブジェクトが配置され、オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトを表示する際、簡単な操作で、情報量、正確性、および視認性を得ることが可能な情報表示装置等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するために、第1の発明は、複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを有する情報表示装置であって、前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更することを特徴とする情報表示装置である。
第1の発明によって、オブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトを表示する際、簡単な操作で、各オブジェクトの情報量、正確性、および視認性を得ることができる。
【0011】
前記表示制御手段は、前記ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクト高度情報が高いオブジェクトの表示位置を、前記オブジェクト高度情報が低いオブジェクトの表示位置よりも大きくずらす。
これにより、オブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトが表示されていても、簡単な操作で、容易に各オブジェクトの視認性を得ることができる。
【0012】
前記表示制御手段は、画面内における所定の位置を示す基準位置情報から前記登録位置情報までの距離に前記オブジェクト高度情報を乗じた値に基づいて、前記オブジェクトの表示位置を変更する。
これにより、オブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトが表示されていても、簡単な操作で、容易に各オブジェクトの視認性を得ることができる。更に、例えば、基準位置情報を画面中央とした場合、ユーザは、画面中央にオブジェクトが位置するようにスクロール操作などを行うことによって、基準位置情報から登録位置情報までの距離が0となり、オブジェクトは登録位置情報の通りにオブジェクト配置データ上に表示される。従って、ユーザは、簡単な操作によって、オブジェクトの正確な位置を確認することができ、オブジェクトの正確性も担保される。
【0013】
前記情報表示装置は、前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトのオブジェクト高度情報を設定する設定手段を備える。
これにより、表示制御手段によるオブジェクトの表示位置の変更量を細かく調整することができる。
【0014】
前記設定手段は、前記オブジェクトの登録が古いものから順に、前記オブジェクトを積み上げるように前記オブジェクト高度情報を設定する。
これにより、オブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトを表示する際、新しく登録されたオブジェクトが最も上になるように表示することができる。
【0015】
前記設定手段は、前記オブジェクトに対して、画面奥行き方向と水平方向にマージンを設定する。
これにより、オブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトが表示されていても、簡単な操作で、重なりが下方にあるオブジェクトの視認性を得ることができる。
【0016】
前記マージンは、前記オブジェクトの画面縦方向のサイズと画面横方向のサイズのうちの小さいサイズに対する所定の比率である。
これにより、オブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトが表示されていても、簡単な操作で、重なりが下方にあるオブジェクトの視認性を得ることができる。
【0017】
第2の発明は、複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを配信する配信サーバ、および前記オブジェクト配置データを受信して表示する携帯端末がネットワークを介して接続される情報表示システムにおいて、前記配信サーバは、前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶手段を備え、前記携帯端末は、前記配信サーバから配信される前記オブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を受信し、受信した前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更することを特徴とする情報表示システムである。
【0018】
第3の発明は、複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを配信する配信サーバ、および前記オブジェクト配置データを受信して表示する携帯端末がネットワークを介して接続される情報表示システムの情報表示方法において、前記配信サーバは、前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶ステップを含み、前記携帯端末は、前記配信サーバから配信される前記オブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を受信し、受信した前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御ステップを含み、前記表示制御ステップは、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更することを特徴とする情報表示方法である。
【0019】
第4の発明は、複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを配信する配信サーバとネットワークを介して接続される携帯端末において、前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段と、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置の移動距離を算出する算出手段とを備え、前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動距離に基づいて、前記オブジェクトの表示位置を変更することを特徴とする携帯端末である。
【0020】
第5の発明は、複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを有するコンピュータにより読み取り可能な形式で記述されたプログラムであって、前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0021】
本発明により、複数のオブジェクトが配置され、オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データ上に重なりのあるオブジェクトを表示する際、簡単な操作で情報量、正確性、および視認性を得ることが可能な情報表示装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の表示処理の仕組みを説明するための地図の表示例である。
【図2】図1の地図の表示例を横から見た場合の模式図である。
【図3】オブジェクトに高度を設定する方法を説明するための図である。
【図4】オブジェクトに高度を設定する方法を説明するための他の図である。
【図5】本発明の実施の形態としての情報表示システムの構成例を示すブロック図である。
【図6】地図配信サーバが実行する高度計算処理を説明するフローチャートである。
【図7】図6のステップS5−1の水平方向マージン計算処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図8】オブジェクトの外接矩形を説明するための図である。
【図9】図6のステップS6の重畳ラベル計算処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図10】図6のステップS7の最大高度計算処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図11】図6のステップS5−2の画面奥行き方向マージン計算処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図12】画面奥行き方向マージンを説明するための図である。
【図13】携帯端末が実行する表示制御処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[本発明の表示処理の仕組み]
【0024】
通常、地図などを表示するシステムにおいて、ユーザは、まず画面全体を見ておおまかな情報を得た後、注目するオブジェクト(例えば、POI(Point of Interest)アイコン、ラベル、ランドマークなど)をスクロールして画面中央に表示させる利用形態が多いと考えられる。そのため、画面全体ではより多くの情報が得られ、画面中央付近では正確な情報が得られる形態が好ましいと考えられる。
【0025】
そこで、本実施の形態では、各オブジェクトに対して、新たに「オブジェクト高度」という実数のパラメータを割り当てる。「オブジェクト高度」は、地図データに配置されているランドマークなどの実際の高度とは無関係の値である。以下、冗長の記載を避けるため、「オブジェクト高度」を「高度」と略記する。
そして、あたかも地図上からカメラで撮影したかのように、画面中央から離れた位置にあるオブジェクトを、高度が高いほど見掛け上画面外側にずらして表示する。ここで、表示位置のずれは、画面中央付近では、0(基準位置情報)とし、画面中央から離れるほど大きくする。つまり、表示位置を次式(1)に従って決定する。
表示位置=本来の表示位置+(本来の表示位置の画面中央からのずれ×高度)
・・・(1)
【0026】
上記式(1)を適用することにより、画面中央付近では、オブジェクト本来の位置を正確に表示できる。ここで、オブジェクト本来の位置とは、オブジェクトに定義されている緯度、経度情報と、地図データ上の緯度、経度情報が一致して表示される位置を意味する。その一方で、スクロールによって注目するオブジェクトを画面の外側に移動させると、画面中央付近で重なっていたオブジェクトが画面の外側では、ずれによって重なりを解消した状態で表示することができる。なお、高度は、地図表面を0とし、画面手前を正の値で表す。また画面中央付近を基準位置情報に定めるが、ユーザが任意に定めることも勿論可能である。
【0027】
次に、図1を参照して、スクロールによりオブジェクトをずらして表示する例について説明する。図1(A)は、スクロール前の地図の表示例を示し、図1(B)は、スクロール後の地図の表示例を示している。
尚、スクロール操作などのユーザの操作内容は、マウス、キーボード、テンキー等を介してディスプレイを有する装置(パーソナルコンピュータの他、携帯端末、携帯電話、スマートフォン、テレビ、ディスプレイと接続されるゲーム機やレコーダなどを含む。)に入力されるものであっても良いし、タッチパネル付ディスプレイを有する装置であれば、タッチパネルを介してコンピュータに入力されるものであっても良い。ディスプレイを有する装置は、OSなどの基本プログラムの機能によってユーザが入力装置を介して行う物理的な事象を入力イベントとして入力し、本発明特有のプログラムの機能によって入力イベントに基づく処理を実現する。
【0028】
例えば、図1(A)に示す地図の表示例において、オブジェクトA1とオブジェクトA2は、オブジェクトA3やオブジェクトA4より高い位置に高度が設定されているとする。ユーザが、図1(A)に示す地図の画面を上方にスクロールした場合、図1(B)に示すように表示が遷移する。すなわち、オブジェクトA1とオブジェクトA2が、高度の低いオブジェクトA3やオブジェクトA4よりも見掛け上、大きく下方に移動するため、図1(A)の地図では埋もれていたオブジェクトA3やオブジェクトA4が見えるようになる。
【0029】
図2(A)は、図1(A)の地図の表示例を横から見た場合の模式図であり、図2(B)は、図1(B)の地図の表示例を横から見た場合の模式図である。これらの図からもわかる通り、図2(A)に示すようにスクロール前では、ほぼ垂直にカメラで撮影したかのような地図が表示されることになり、高度の低いオブジェクト3やオブジェクト4は見えない。一方、図2(B)に示すようにスクロール後では、斜めからカメラで撮影したかのような地図が表示されることになり、高度の低いオブジェクト3やオブジェクト4も見えるようになる。
【0030】
以上のように、ユーザは、画面中央でオブジェクトの正確な位置情報を得ると同時に、重なっているオブジェクトがあった場合でも、画面をスクロールして埋もれていた情報を得ることができる。
【0031】
なお、本実施の形態において、オブジェクトとは、店舗の特性を表わすラベル(キーワード)、および、そのラベルを囲んだ矩形状のアイコンを含む。
【0032】
[高度の設定方法]
次に、オブジェクトに高度を設定する方法について説明する。
(乱数を用いて高度を設定する方法)
乱数を用いて、各オブジェクトに高度を設定することができる。この方法は、単純であり、高速に処理を実行することが可能でありながら、多くの場合、良好な結果を得ることができる。しかしながら、重なったオブジェクト同士にほとんど等しい高度を割り当てた場合、画面をスクロールしても重なったオブジェクトが見えない。
【0033】
(オブジェクトを積み上げながら高度を設定する方法)
オブジェクトの登録の古い順に、そのオブジェクトを地図上に積み上げるように配置する。そして、配置する際に、当該オブジェクトの下あるいは近傍にあるオブジェクトと所定値以上の距離を取るように高度を設定する。具体的には、図3に示すように、配置されたオブジェクトに対して画面奥行き方向と水平方向にマージン(空白)を設定し、他のオブジェクトのマージンに触れない最低の高度を割り当てる。
【0034】
図3の例では、オブジェクトA1乃至A5の5個のオブジェクトが配置されており、それらを横から見た場合の模式図を示している。例えば、オブジェクトA1の高度は、オブジェクトA1と重なるオブジェクトA2〜A5の中で最も高い高度、すなわちオブジェクトA2及びA3の高度に、画面奥行き方向マージンを加算した値を設定する。これによって、図3に示すように、オブジェクトA1とオブジェクトA2及びA3の間に、画面奥行き方向マージン分の隙間が生じる。
【0035】
ここで、水平方向のマージンは、適切な間隔を設定するために不可欠である。なぜなら、例えば、図4に示すように、水平方向にマージンを設定しなかった場合、図3において、最も上にあったオブジェクトA1に対して、1段低い高度が割り当てられ、その下にあるオブジェクトA5が埋もれてしまい、視認性が下がってしまうためである。
【0036】
なお、割り当てるマージンは、固定長ではなく、オブジェクトの画面縦方向のサイズと画面横方向のサイズのうちの小さいサイズに対する所定率(%)とする。つまり、サイズが大きいオブジェクトは、マージンも大きくなるので、下のオブジェクトと十分離れた高度が設定されることになり、下のオブジェクトが見えにくくなることを回避することができる。
【0037】
このように、オブジェクトを積み上げながら高度を設定する方法では、オブジェクトが登録された順に表示順を保つとともに、他のオブジェクトと適切な間隔を保障することが可能となる。従って、画面をスクロールした場合に、埋もれていたオブジェクトが見やすくなる。本実施の形態では、このオブジェクトを積み上げながら高度を設定する方法を用いて詳述する。
【0038】
[本発明の実施の形態]
図5は、本発明の実施の形態としての情報表示システムの構成例を示す図である。
【0039】
図5に示すように、情報表示システムは、携帯端末1および地図配信サーバ2が、ネットワーク3を介して相互に接続されることで構成される。なお、携帯端末1の数は、任意であり、複数設けることも勿論可能である。
【0040】
携帯端末1は、CPU(Central
Processing Unit)、ROM(Read Only
Memory)、RAM(Random Access
Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、入力部、表示画面、および位置情報を検出するためのGPS(Global Positioning System)受信機などを実装した携帯型コンピュータであり、少なくとも、制御部11、記憶部12、操作受付部13、表示制御部14、および通信制御部15の機能を有する。
【0041】
制御部11は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのRAM、ROM等で構成される。制御部11は、記憶部12等に格納されたプログラムに従って各部を制御する。
【0042】
記憶部12には、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。また記憶部12には、地図配信サーバ2から受信した地図データ、および、地図上でユーザによって登録されたオブジェクトに関する情報が記憶されている。オブジェクトに関する情報は、ラベル(店舗の特性を表わす名称)、ラベルサイズ(ラベルの文字数から決まるアイコンの面積)、ラベルの登録位置情報を含む。
【0043】
操作受付部13は、入力部を用いたユーザによる操作を受け付け、その操作内容を、通信制御部15を介して地図配信サーバ2に送信する。操作内容には、例えば、図1(A)に示したような地図の閲覧要求、画面スクロール、オブジェクト登録等がある。
【0044】
オブジェクト登録とは、例えば、ユーザが、地図上において登録したい店舗があった場合、その店舗について、アイコンやラベルを含むオブジェクトおよびその位置情報(場所)を設定(登録)することである。アイコンは、店舗の特性を表わすラベル(キーワード)を囲んだ矩形状を有している。また、携帯端末1には、店舗に関する複数種類のタグ(例えば、ラーメン、パスタ、パン、酒、野菜、肉など)が予め用意されており、その中から、ユーザがイメージするタグを選択することで店舗にラベルを付与することができる。これによって、ユーザがイメージする「街の特性」を地図上に反映させることができる。
【0045】
なお、オブジェクト登録は、ユーザが行うだけでなく、例えば、グルメサイトに掲載されている飲食店情報を分析することで地図配信サーバ2が自動的に付与するようにしてもよく、本実施の形態では、オブジェクト登録の方法は特に問わない。
【0046】
表示制御部14は、操作受付部13が受け付けたユーザからの地図閲覧要求に応じて、記憶部12から地図データを読み出し、表示画面に表示させる。
【0047】
通信制御部15は、通信制御装置、通信ポート等を有し、携帯端末1とネットワーク3間の通信を媒介する通信インターフェースであり、ネットワーク3を介して、携帯端末1と、地図配信サーバ2間の通信制御を行う。
【0048】
携帯端末1は、例えば、スマートフォン、iPhone(登録商標)、カメラ付き携帯電話機、ipad(登録商標)、携帯型パーソナルコンピュータ等である。
【0049】
地図配信サーバ2は、CPU、ROM、RAM、HDDなどを実装したコンピュータであり、少なくとも、制御部21、地図データ記憶部22、高度計算処理部23、データベース24、および通信制御部25の機能を有する。
【0050】
制御部21は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのRAM、ROM等で構成される。制御部21は、ROMや図示せぬ記憶部等に格納されたプログラムに従って各部を制御する。
【0051】
地図データ記憶部22には、地図を描画するためのデータが記憶されている。描画データは、地形を描画するための地形描画データ、道路を描画するための道路描画データ、および道路に関する詳細情報(例えば、交差点情報、信号情報など)を描画するための道路関連情報描画データなどを含む。
【0052】
高度計算処理部21は、制御部21の制御の下、携帯端末1より送信されてきたオブジェクトに関する情報に基づいて、オブジェクトの高度計算処理を実行し、処理結果をデータベース24に登録する。
【0053】
データベース24は、ラベルID、ラベル名、ラベルの位置情報、および高度情報を関連付けて記憶している。
【0054】
ラベルIDは、携帯端末1から送信されたオブジェクトに関する情報から、オブジェクトに含まれるラベルを一意に識別することが可能な情報であって、地図配信サーバ2が自動付与するものである。ラベル名は、携帯端末1から送信されたオブジェクトに関する情報に含まれる店舗の特性を表わすラベルである。ラベルの位置情報は、携帯端末1から送信されてきたオブジェクトに関する情報に含まれる、地図上におけるオブジェクトの登録位置情報(例えば、矩形の左上座標および右下座標)である。オブジェクトの登録位置情報は、携帯端末1のGPS機能を用いて取得される緯度・経度情報、または、携帯端末1に表示された地図上でユーザが指定した位置情報である。高度情報は、高度計算処理部23によって計算されたオブジェクト(ラベル)の高度を示す情報である。
【0055】
通信制御部25は、通信制御装置、通信ポート等を有し、地図配信サーバ2とネットワーク3間の通信を媒介する通信インターフェースであり、ネットワーク3を介して、地図配信サーバ2と、携帯端末1間の通信制御を行う。
【0056】
ネットワーク3は、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワークであり、有線、無線は特に問わない。
【0057】
次に、図6のフローチャートを参照して、地図配信サーバ2が実行する高度計算処理について説明する。
【0058】
この高度計算処理は、携帯端末1においてユーザがオブジェクトを登録する毎に行われる。つまり、携帯端末1においてオブジェクトが登録されると、そのオブジェクトに関する情報がネットワーク3を介して地図配信サーバ2に送信され、データベース24に、ラベルID、ラベル名、およびラベルの位置情報として記憶される。そして、図6のフローチャートを用いて、データベース24に記憶された情報(ラベルID、ラベル名、およびラベルの位置情報)に関連付けるための高度情報を計算するものである。
【0059】
高度計算処理部23は、ステップS1において、水平方向マージン率、画面奥行き方向マージン率、入力ラベルのリストをパラメータ(入力変数)に定義し、ステップS2において、配置済みラベル集合というリスト変数に初期値を設定し、ステップS3において、変数i=1に設定する。入力ラベルのリストとは、データベース24に記憶されているデータのリストである。
【0060】
ステップS4において、高度計算処理部23は、入力リストのi番目の要素をラベルという変数に代入する。ステップS5−1において、高度計算処理部23は、水平方向マージン計算処理を行う。
【0061】
ここで、図7のフローチャートを参照して、図6のステップS5−1の水平方向マージン計算処理の詳細について説明する。
【0062】
ステップS21において、高度計算処理部23は、ラベルおよび水平方向マージン率をパラメータに定義する。
【0063】
ステップS22−1において、高度計算処理部23は、注目しているラベル(オブジェクト)の横サイズを計算する。例えば、図8に示すように、オブジェクトの外接矩形の右下座標(X座標)とオブジェクトの外接矩形の左上座標(X座標)の差分を計算して横サイズを得る。ステップS22−2において、高度計算処理部23は、注目しているラベルの縦サイズを計算する。例えば、図8に示すように、オブジェクトの外接矩形の右下座標(Y座標)とオブジェクト矩形の左上座標(Y座標)の差分を計算して縦サイズを得る。
【0064】
ステップS23において、高度計算処理部23は、ステップS22−1の処理による計算結果で得られたラベルの横サイズと、ステップS22−2の処理による計算結果で得られたラベルの縦サイズのうちの小さいサイズに水平方向マージン率の値を乗算したものを、水平方向マージンという変数に代入する。
【0065】
ステップS24において、高度計算処理部23は、図8に示すように、ラベル外接矩形の左側に水平方向マージンを加算するとともに、ラベル外接矩形の右側に水平方向マージンを加算する。また、高度計算処理部23は、図8に示すように、ラベル外接矩形の上側に水平方向マージンを加算するとともに、ラベル外接矩形の下側に水平方向マージンを加算する。そして、高度計算処理部23は、水平方向マージンを加味したラベルの外接矩形を返り値として返す。
【0066】
図6の説明に戻る。ステップS6において、高度計算処理部23は、重畳ラベル計算処理を行う。
【0067】
ここで、図9のフローチャートを参照して、図6のステップS6の重畳ラベル計算処理の詳細について説明する。
【0068】
高度計算処理部23は、ステップS31において、配置済みラベル集合、およびラベルをパラメータに定義し、ステップS32において、重畳ラベル集合というリスト変数に初期値を設定する。
【0069】
ステップS33において、高度計算処理部23は、配置済みラベルのマージン込み外接矩形と、注目しているラベルのマージン込み外接矩形が重なるか否かを判定し、配置済みラベルのマージン込み外接矩形と、注目しているラベルのマージン込み外接矩形が重なると判定した場合、ステップS34に進む。
【0070】
ステップS34において、高度計算処理部23は、配置済みラベルを重畳ラベル集合に加える。ステップS35において、高度計算処理部23は、配置ラベル集合に含まれる全ての要素に対して処理を行ったか否かを判定し、未だ処理を行っていない要素があると判定した場合、ステップS33に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。
【0071】
ステップS35において、高度計算処理部23は、配置ラベル集合に含まれる全ての要素に対して処理を行ったと判定した場合、ステップS36に進み、重畳ラベル集合を返り値として返す。
【0072】
図6の説明に戻る。ステップS7において、高度計算処理部23は、最大高度計算処理を行う。
【0073】
ここで、図10のフローチャートを参照して、図6のステップS7の最大高度計算処理の詳細について説明する。
【0074】
高度計算処理部23は、ステップS41において、重畳ラベル集合をパラメータに定義し、ステップS42において、最大高度という変数を初期化する。
【0075】
ステップS43において、高度計算処理部23は、最大高度<重畳ラベル高度であるか否かを判定し、最大高度<重畳ラベル高度であると判定した場合、ステップS44に進み、重畳ラベル高度の値を最大高度という変数に代入する。一方、ステップS43において、高度計算処理部23は、最大高度<重畳ラベル高度ではない(最大高度≧重畳ラベル高度である)と判定した場合、ステップS44の処理をスキップしてステップS45に進む。
【0076】
ステップS45において、高度計算処理部23は、重畳ラベルに含まれる全ての要素に対して処理を行ったか否かを判定し、未だ処理を行っていない要素があると判定した場合、ステップS43に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。
【0077】
ステップS45において、高度計算処理部23は、重畳ラベルに含まれる全ての要素に対して処理を行ったと判定した場合、ステップS46に進み、最大高度を返り値として返す。
【0078】
図6の説明に戻る。ステップS5−2において、高度計算処理部23は、画面奥行き方向マージン計算処理を行う。なお、このステップS5−2の処理は、ステップS5−1の処理と並行して行われる。
【0079】
ここで、図11のフローチャートを参照して、図6のステップS5−2の画面奥行き方向マージン計算処理の詳細について説明する。
【0080】
ステップS51において、高度計算処理部23は、ラベルおよび画面奥行き方向マージン率をパラメータに定義する。
【0081】
ステップS52−1において、高度計算処理部23は、注目しているラベル(オブジェクト)の横サイズを計算する。この処理は、図7のステップS22−1で説明した処理と同様である。ステップS52−2において、高度計算処理部23は、注目しているラベルの縦サイズを計算する。この処理は、図7のステップS22−2で説明した処理と同様である。
【0082】
ステップS53において、高度計算処理部23は、ステップS52−1の処理による計算結果で得られたラベルの横サイズと、ステップS52−2の処理による計算結果で得られたラベルの縦サイズのうちの小さいサイズに画面奥行き方向マージン率の値を乗算したものを、画面奥行き方向マージンという変数に代入する。この画面奥行き方向マージンは、図12に示すように、ラベル(オブジェクト)に対して、画面奥側のみに付けられる。
【0083】
ステップS54において、高度計算処理部23は、画面奥行き方向マージンを返り値として返す。
【0084】
図6の説明に戻る。ステップS7の最大高度計算処理の後、およびステップS5−2の画面奥行き方向マージン計算処理の後、ステップS8に進み、高度計算処理部23は、最大高度+画面奥行き方向マージンをラベル高度という変数に代入する。
【0085】
ステップS9において、高度計算処理部23は、注目しているラベルを配置済みラベル集合に加える、ステップS10において、高度計算処理部23は、変数iを1だけインクリメントする。ステップS11において、高度計算処理部23は、入力ラベルのリストに含まれる全ての要素に対して処理を行ったか否かを判定し、入力ラベルのリストに含まれる全ての要素に対して未だ処理を行っていないと判定した場合、ステップS4に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。
【0086】
ステップS11において、高度計算処理部23は、入力ラベルのリストに含まれる全ての要素に対して処理を行ったと判定した場合、処理を終了する。
【0087】
以上のように、携帯端末1においてユーザがオブジェクトを登録する毎に、地図配信サーバ2においてそのオブジェクトに設定する高度を計算することができる。そして、地図配信サーバ2は、計算結果である高度情報をデータベース24に記憶させるととともに、ネットワーク3を介して携帯端末1にオブジェクトの高度情報を送信する。携帯端末1は、受信した高度情報に基づいて、重なりのあるオブジェクトを地図上に表示することが可能となる。
【0088】
次に、図13のフローチャートを参照して、携帯端末1が実行する表示制御処理について説明する。この処理は、ユーザによって地図データの表示が指示された場合に開始される。
【0089】
ステップS61において、携帯端末1の表示制御部14は、記憶部12に記憶されている地図データを読み出して画面に表示する。またこのとき、制御部11は、地図データ上に登録されているオブジェクトの高度情報を、地図配信サーバ2からネットワーク3を介して受信し、表示制御部14に供給する。表示制御部14は、制御部11からのオブジェクトの高度情報に基づいて、オブジェクトを所定順(オブジェクトの登録順)で表示させる。
【0090】
ステップS62において、携帯端末1の操作受付部13は、ユーザから画面スクロールの操作を受け付けたか否かを判定し、ユーザから画面スクロールの操作を受け付けたと判定した場合、ステップS63に進む。画面スクロールは、タッチパネルまたはマウスを用いて行われる。一方、ステップS62において、操作受付部13は、ユーザから画面スクロールの操作を受け付けていないと判定した場合、ステップS63とステップS64の処理をスキップし、ステップS65に進む。
【0091】
ステップS63において、制御部11は、画面スクロール量、および、地図データ上に登録されているオブジェクトの高度情報に基づいて、オブジェクトの移動距離を算出する。算出される移動距離は、高度情報が高いと長くなり、高度情報が低いと短くなる。
【0092】
ステップS64において、表示制御部14は、ステップS63の処理で算出された移動距離に基づいて、オブジェクトの表示位置を変更する。ステップS65において、操作受付部13は、ユーザから表示終了の操作を受け付けたか否かを判定し、未だ表示終了ではないと判定した場合、ステップS61に戻り、上述した処理を繰り返し実行する。
【0093】
ステップS65において、操作受付部13は、表示終了であると判定した場合、処理を終了する。
【0094】
[発明の実施の形態における効果]
1.以上のように、オブジェクトの高度情報に基づいて、地図上に、重なりのあるオブジェクトを表示することが可能となる。また、簡単な画面スクロールといった操作で、重なりの下の方で埋もれていたオブジェクトを表示することが可能となる。
【0095】
2.また、オブジェクトの登録の古い順に、そのオブジェクトを地図上に積み上げるように配置したので、ユーザが最近登録したオブジェクトを重なりの一番上に配置することができる。これにより、ユーザがより興味のある情報順に表示することができる。
【0096】
[変形例]
1.以上においては、オブジェクトの登録の古い順に、そのオブジェクトを地図上に積み上げるように配置したが、これに限らず、ユーザが指定したラベルを最上部に表示変更することも可能である。例えば、ユーザがラーメン店を探したい場合、ラーメンのラベルを有するオブジェクトを最上部に表示させるように表示変更することで、容易に店舗検索することができる。
【0097】
2.また、予めラベルの優先順位を設定しておき、ユーザがオブジェクトを登録する毎に、その優先順位に基づいてオブジェクトの重なりを更新するようにしてもよい。
【0098】
3.地図配信サーバ2の高度計算処理部23で計算されたオブジェクトの高度情報は、データベース24で管理するようにしたが、これに限らず、携帯端末1が受信し、記憶部12に記憶(管理)するようにしてもよい。
【0099】
4.高度計算処理部23を地図配信サーバ2に設けるようにしたが、これに限らず、地図データ及びオブジェクトの登録位置情報を携帯端末1の記憶部12に記憶し、高度計算処理部23を携帯端末1に設け、携帯端末1側でオブジェクトの高度情報を計算し、記憶部12に記憶されているオブジェクトに関する情報に関連付けて記憶するようにしてもよい。この場合、地図配信サーバ2は特に必要としない。
【0100】
5.本発明の実施の形態では、地図データ上のオブジェクトを対象としたが、地図データは例示に過ぎない。本発明は、地図データの他にも、建物や装置などの設計図データ、人物や物体などの関係性を示す相関図データなどにも適用できる。設計図データであれば、建物の各部材や装置の各部品などがオブジェクトである。また、相関図データであれば、人物や物体などがオブジェクトである。
このように、本発明は、複数のオブジェクトが配置され、オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データであれば、幅広く適用することができる。
【0101】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る情報表示システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0102】
1………携帯端末
2………地図配信サーバ
3………ネットワーク
11………制御部
14………表示制御部
23………高度計算処理部
24………データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを有する情報表示装置であって、
前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更する
ことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクト高度情報が高いオブジェクトの表示位置を、前記オブジェクト高度情報が低いオブジェクトの表示位置よりも大きくずらす
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、画面内における所定の位置を示す基準位置情報から前記登録位置情報までの距離に前記オブジェクト高度情報を乗じた値に基づいて、前記オブジェクトの表示位置を変更する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトのオブジェクト高度情報を設定する設定手段を備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記オブジェクトの登録が古いものから順に、前記オブジェクトを積み上げるように前記オブジェクト高度情報を設定する
ことを特徴とする請求項4に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記オブジェクトに対して、画面奥行き方向と水平方向にマージンを設定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報表示装置。
【請求項7】
前記マージンは、前記オブジェクトの画面縦方向のサイズと画面横方向のサイズのうちの小さいサイズに対する所定の比率である
ことを特徴とする請求項6に記載の情報表示装置。
【請求項8】
複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを配信する配信サーバ、および前記オブジェクト配置データを受信して表示する携帯端末がネットワークを介して接続される情報表示システムにおいて、
前記配信サーバは、
前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶手段を備え、
前記携帯端末は、
前記配信サーバから配信される前記オブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を受信し、受信した前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更する
ことを特徴とする情報表示システム。
【請求項9】
複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを配信する配信サーバ、および前記オブジェクト配置データを受信して表示する携帯端末がネットワークを介して接続される情報表示システムの情報表示方法において、
前記配信サーバは、
前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶ステップを含み、
前記携帯端末は、
前記配信サーバから配信される前記オブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を受信し、受信した前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御ステップを含み、
前記表示制御ステップは、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更する
ことを特徴とする情報表示方法。
【請求項10】
複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを配信する配信サーバとネットワークを介して接続される携帯端末において、
前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段と、
ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置の移動距離を算出する算出手段と
を備え、
前記表示制御手段は、前記算出手段により算出された前記移動距離に基づいて、前記オブジェクトの表示位置を変更する
ことを特徴とする携帯端末。
【請求項11】
複数のオブジェクトが配置され、前記オブジェクトの位置情報が定義されるオブジェクト配置データを有するコンピュータにより読み取り可能な形式で記述されたプログラムであって、
前記オブジェクト配置データ上に登録されたオブジェクトの登録位置情報及びオブジェクト高度情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記登録位置情報及び前記オブジェクト高度情報に基づいて、前記オブジェクト配置データ上における前記オブジェクトの表示を制御する表示制御手段とを備え、
前記表示制御手段は、ユーザの操作内容に応じて、前記オブジェクトの表示位置を変更する
処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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