説明

情報解析及び活動計画立案における連想記憶技術

【課題】戦略プランナが、軍事業務進行エリアにおける一以上の特定の状況の観点から、利用可能なリソースを効果的に使用するための業務計画を迅速に立案するシステムを提供する。
【解決手段】複数の連想性を有する連想単位の複数のデータ104を含む連想メモリ102を含む。連想メモリ102には、複数のデータ104間で直接的関係114と間接的関係116を含むグループから選択される少なくとも1つの関係に基づいてクエリが行われる。連想メモリ102にはさらに、内容アドレス構造118が含まれる。連想メモリ102と連通しているアナライザー122も含み、アナライザー122はクエリ120に応答して、複数のデータ104をパースし同等単位124、126、128に配置する。アナライザー122はクエリ120に基づき、優先順位で同等単位124、126、128をランク付けした順序付きリスト130を確立する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、戦略プランナが、軍事業務進行エリアにおける一以上の特定の状況の観点から、利用可能なリソースを効果的に使用するための業務計画を迅速に立案することが可能になる、連想メモリにおける膨大なデータの使用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
戦略計画とは、特定の目標を達成するために部分的に、又は全体的に構成された一連の活動又はプロセスである。例えば、軍の業務計画は町を占領し拘束することであってよい。軍の業務計画は、例えば特定の一連のスキルを身につけさせるために一団の兵士を訓練する計画等、さらに限られたものであってよい。軍の業務計画は、例えばどのように常設軍全体を近代化するか、又はどのように多数の軍の支部を組み合わせて敵の国を倒すか等、さらに広範なものであってよい。業務計画は例えば、大きな団体、政府機関、又はその他の種類の組織等の民間組織に関連するものであってもよい。
【0003】
現代の軍の業務プランナは、軍の業務計画を作成するのに自由に使える新たなツールを有している。これらの新たなツールのうちの一つは、データとも呼ばれる膨大な量の情報であってよく、この情報を使用して、過去の軍事活動を極めて詳細に注意深く解析し、必要に応じて業務計画を作成することができる。本明細書で使用する「膨大な」数は、「少なくとも数千」を指すものであってよいが、軍事計画プランナはしばしば数百万、数千万、又は数億万を上回る量の情報をふるいにかける任務を負っている。
【0004】
データ又は一片の情報は活動後の報告の形態であってよく、定期的に、又は戦闘あるいはパトロール等の何らかの種類の出来事の後に軍事要員によって提出される非体系化フリーテキストデータであってよい。その他の種類、例えば音声、映像、コード化されたテキスト、ピクチャ、又はその他の種類のデータも含むことができる。
【0005】
膨大な複数のデータに基づく業務計画は、少ないデータに基づく業務計画よりも効果的である。これはデータの数が増えることにより、信頼性の高い結論が導き出されるためである。つまり、データの量及び関連性が高いほど、データから得られる知識の信頼性はさらに高くなる。この知識はしかしながら、プランナ又は解析者が膨大なデータをかき分けて業務計画を立案するのに必要とする時間及び労力をかけて獲得するものである。
【0006】
上述したように、活動後の報告は戦略プランナにとって役立つ情報源となりうる。しかしながら、報告の量が多く、しばしばその内容は体系化されていないために、データから役立つ情報を検索し抽出することは面倒で時間がかかるものとなりうる。ある場合には、データの量が膨大なために、全てのデータの中から役に立つ情報を検索し抽出することが実際的ではない可能性がある。
【0007】
例えば、解析者又はプランナが最も関連性のある又は有用であると考えられる情報を得るために、各々の、またすべての報告を読むことが望ましいと考えられうる。各報告を読んだ後に、収集した情報をまとめて、今後同様の出来事に対応する時の共通パターン、状況、及び効果的な対処を判断することができる。このプロセスには時間がかかり、さらに、このプロセスにはどの情報が関連性があり、どの情報は関連性がないかを知るために対象事項に対してある程度精通していることが求められる。ある場合には、データの量によりこのプロセスが実際的でない可能性がある。
【発明の概要】
【0008】
有利な実施形態により非体系化データを解析するシステムが提供される。このシステムには、複数の連想性を有する連想単位の複数のデータを含む連想メモリが含まれる。連想メモリは、複数のデータの内で直接的関係及び間接的関係を含むグループから選択された少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われるように構成することができる。連想メモリはさらに、内容アドレス構造を含む。本システムはまた、連想メモリと連通しているアナライザーも含み、このアナライザーはクエリへの応答として複数のデータを同等の単位にパースし配置する。アナライザーは、同等単位をクエリに基づく優先順位でランク付けした順序付きリストを確立するように構成されていてよい。
【0009】
本システムはまた、非体系化データとフリーテキスト形式の活動後報告のうちの少なくとも一つと、業務状況及び活動の有効性の評価のうちの少なくとも一つが各々記載された少なくとも数千もの活動後報告(AAR)を含む複数のデータを有することができる。さらに、アナライザーは最高ランクのAARがクエリに最も近いものとなるようにAARをランク付けするための順序付きリストを確立することができる。
【0010】
本システムはまたさらに、順序付きリストをダッシュボードとして表示する表示装置を含むことができ、このダッシュボードには複数のデータを理解するための複数のパースペクティブが含まれうる。また、ダッシュボードは特定の属性セットのうちの第1属性を強調するように構成することができ、第1属性はクエリに最も関連するデータグループを表すものである。
【0011】
有利な実施形態によりあるデバイスも提供される。このデバイスには、バスに接続された物理的なプロセッサが含まれる。このバスは連想メモリに接続可能である。連想メモリは固定であってよい。連想メモリには複数の連想性を有する複数のデータが含まれる。複数のデータは、データの連想単位に収集される。連想メモリには、複数のデータ間の直接的関係及び間接的関係を含むグループから選択される少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われる。連想メモリはさらに、内容アドレス構造を含む。プロセッサは、クエリに対する応答として複数のデータをパースし同等単位に配置する。プロセッサはさらに、クエリに基づく優先順位で同等単位をランク付けした順序付きリストを確立する。
【0012】
有利な実施形態により、コンピュータで実施される方法も提供されている。コンピュータで実施される方法には、プロセッサにおいてクエリを受けることが含まれる。コンピュータで実施される方法には、連想メモリと連動するプロセッサを使用してクエリを処理することが含まれる。連想メモリは固定であってよい。連想メモリには、複数の連想性を有する複数のデータが含まれる。複数のデータは、データの連想単位に収集される。連想メモリには、複数のデータ間の直接的関係及び間接的関係を含むグループから選択される少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われる。連想メモリはさらに、内容アドレス構造を含む。本方法はさらに、クエリに対する応答としてプロセッサを使用して複数のデータをパースし同等単位に配置することを含む。本方法はさらに、プロセッサでクエリに基づく優先順位で同等単位をランク付けした順序付きリストを確立することを含む。
【0013】
特徴、機能及び利点は、本発明の様々な実施形態で独立に実現することが可能であるか、以下の説明及び図面を参照してさらなる詳細が理解されうる、さらに別の実施形態で組み合わせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
新規のフィーチャと考えられる有利な実施形態の特徴は、特許請求の範囲に明記される。しかしながら、有利な実施形態と、好ましい使用モードと、さらにはその目的及び利点とは、添付図面を参照して本発明の有利な一実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより最もよく理解されるであろう。
【0015】
【図1】有利な一実施形態による非体系化データの解析システムのブロック図である。
【図2】有利な実施形態によるデータ処理のフロー図である。
【図3】有利な一実施形態による単数の解析者の業務計画の準備を示すブロック図である。
【図4】有利な一実施形態による複数の解析者の業務計画の準備を示すブロック図である。
【図5】有利な一実施形態による連想メモリを使用した単数の解析者の業務計画の準備を示すブロック図を示したものである。
【図6】有利な実施形態による非体系化データの解析システム用のダッシュボードの実例となるスクリーンショットを示す図である。
【図7】有利な実施形態による非体系化データの解析システム用のダッシュボードの実例となるスクリーンショットを示す図である。
【図8】有利な実施形態による非体系化データの解析システム用のダッシュボードの実例となるスクリーンショットを示す図である。
【図9】有利な実施形態による非体系化データの解析システム用のダッシュボードの実例となるスクリーンショットを示す図である。
【図10】有利な実施形態による非体系化データの解析システム用のダッシュボードの実例となるスクリーンショットを示す図である。
【図11】有利な実施形態による非体系化データの解析システム用のダッシュボードの実例となるスクリーンショットを示す図である。
【図12】有利な実施形態によるデータ処理システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
有利な実施形態は、軍の作成計画の準備の一環として多数のフリーテキスト形式の活動後報告の手動処理を行うことは実際的でない可能性があることを認識し考慮するものである。有利な実施形態はまた、別の種類のデータを軍の業務計画の準備の一環として解析することができ、利用可能な全てのデータを解析することは望ましい時間範囲内では実際的でない可能性があることを認識し考慮するものである。このようにして、有利な実施形態は、ユーザが、業務計画を生成する目的でデータを迅速に識別し、評価するための機構を提供する。有利な実施形態は、他に多数の用途を有している。
【0017】
例えば、有利な実施形態は多数のフリーテキスト形式の活動後報告及び場合によりその他の種類のデータを処理する一環として連想メモリの利点を活かすことができる。有利な実施形態は、連想メモリに記憶された連想性の利点を活かして、迅速にそして効率的に関連データ及びデータの傾向を見つけることができ、これにより評価の速度及び精度をいずれも上げることができる。その後評価を利用して業務計画を作成することができる。言い換えると、有利な実施形態により、効果的な業務計画を立案するために使用するデータをまとめて処理するために使う時間及び労力を削減することができる。
【0018】
特定の非限定的な有利な実施形態では、解析者又はプランナはアフガニスタンで戦闘前哨を設置するための効果的な業務計画を立案する任務が課せられている。この任務を遂行するに当たって、プランナが上記の戦闘前哨を設置する時に過去に何が役に立ち、何が役に立たなかったかを知ることは大幅に有利なことである。幸いにも、アフガニスタンへの戦闘前哨の設置に関するデータが、軍事要員によって書かれた「活動後報告」の形態で存在する。各報告を読んで共通のシナリオを抽出してまとめる、学んだ役に立つ教訓を識別する、及び効果的な業務計画を立案するという任務は、手動では労力が大きく、時間がかかり、ヒューマンエラーを招きやすい。これらの不利点は再調査するデータの量が増えるにしたがって増す可能性がある。
【0019】
しかしながら、有利な実施形態は、軍事業務進行エリアから学んだ役に立つ教訓から成る異種データソースをまとめることによって特定の連想メモリを作製することを考慮するものである。このメモリは、エンティティ、それらの属性、及び活動後報告を含むソースに記載される業務状況に関する連想性及び関係に焦点を当てるものであり得る。連想メモリを使用してエンティティ間の連想性及び関係を識別することによって、解析者又はプランナが手動による再調査プロセスにおいては認識できないかもしれないパターン及び役に立つ貴重な情報を発見する能力が得られる。したがって、有利な実施形態は連想メモリを活用して、一以上の解析者が行うのに長時間かかるであろうのと同じ任務を迅速に行うことが可能である。この利点により、人間の解析者又はプランナの貴重な時間を取り戻すことができる。また、この利点により、ヒューマンエラーの傾向を減らし、人的リソースの業務効率を上げることも可能である。
【0020】
有利な実施形態では、プロセスは連想メモリにクエリを行うことを含むことができる。クエリにより、クエリに入力された用語に関連する結果的な状況リストを生じさせることができる。返されるリストは、クエリに最も密接に関連する状況によって順序付け又はランク付けされている。
【0021】
有利な実施形態は、非体系化、フリーテキストデータを、いかなるデータも限定することなく認識可能な同等の単位に分解することによって処理することができる。有利な実施形態は、その他多数のデータ検索技術のように還元アルゴリズム又は法則を使用しない場合がある。
本明細書において使用される用語「連想メモリ」は、複数のデータと、複数のデータに含まれる複数の連想性を指している。これらのデータと連想性は、コンピュータで読み取り可能な固定の記憶媒体に格納される。複数のデータは、連想グループに収集される。連想メモリは、複数のデータ内の直接相関に加えて複数のデータ内の間接的関係性に基づいてクエリが行われる。連想メモリはまた、直接的関係と、直接的及び間接的な関係の組み合わせとに基づいてクエリが行われる。連想メモリは、複数のデータの入力パターンを複数のデータの出力パターンにマッピングすることができる。
【0022】
このように、有利な実施形態により、複数のデータと、複数のデータ間の複数の連想性とを含む連想メモリが提供される。複数のデータは、連想グループに収集されている。連想メモリは、複数のデータ間の直接相関に加えて、複数のデータの中の、直接的関係と間接的関係とを含むグループから選択された、少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われる。連想メモリはソフトウェアの形態をとってもよい。このように、連想メモリは、直接的な相関以外の関係に基づいて、新規見識獲得の利益のために、情報を関連グループに収集するプロセスと考えることもできる。
【0023】
本明細書で使用される「パースペクティブ」とは、「視点」のことである。連想メモリに関して、パースペクティブとは、ユーザのドメインの特定の態様のコンテクストの選択である。本明細書で使用される「挿入パースペクティブ」は、連想メモリにフィードバックされる種類のパースペクティブであり、他のパースペクティブから可能なリソースとして可視である。
【0024】
図1は有利な一実施形態による非体系化データ解析システムのブロック図である。図1に示すシステム100は、場合により分散環境又はネットワーク環境において、及び「クラウド」として知られる遠隔管理されたデータ処理システムの組により、一又は複数のデータ処理システムを使用して実施することができる。システム100を実施する一又は複数のデータ処理システムの各々は、図12を参照して記載されるデータ処理システム1200か、又はその変形とすることができる。システム100は、それぞれの名前で呼ばれる一又は複数のモジュールを含むものと特徴付けることができる。これらのモジュールの各々は、別々でも、モノリシックなアーキテクチャの一部でもよい。システム100は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせの形態をとることができる。
【0025】
システム100は、非体系化データを解析するシステムであってよいが、例えば非限定的に体系化データ、ビデオデータ、音声データ、ピクチャデータ、暗号化データ、及びその他多数の種類のデータ等のその他の種類のデータを解析するシステムであってもよい。システム100は、複数の連想性106を有する複数のデータ104を含む連想メモリ102を含むことができる。複数のデータ104は、例えば非限定的に、データ108の連想単位、データ110の連想単位、及び/又はデータ112の連想単位等のデータの連想単位に収集することができる。データの連想単位は、何らかの方法で相互に関連付けされる2つ以上のデータムであってよい。例えば、2つのデータムは互いに関連付けされる名前及び場所であってよく、名前と場所はいずれも同じ活動後報告に関連するものである。この実施例は、2つ以上のデータム間の連想性を限定するものではなく、多数の異なる種類のコンテクストにおいて多数の異なる実施例が可能である。
【0026】
有利な実施形態において、連想メモリ102には、複数のデータ104間の直接的関係114と間接的関係116を含むグループから選択される少なくとも一つの関係に基づき、クエリが行われる。直接的関係の一例は、上述したデータの連想単位の例であってよい。直接的関係はまた、例えばデータ108の連想単位及びデータ110の連想単位間等の2つのデータの連想単位間の直接的関係であってもよい。直接的関係はないがデータが間接的に関係している時は、間接的関係がある可能性がある。データ108の連想単位がデータ110の連想単位に直接的に関連し、データ110の連想単位がデータ112の連想単位に直接的に関連している場合に、間接的な関係の一例は、例えばデータ108の連想単位及びデータ112の連想単位間の関係であってよい。その他多数の直接的及び間接的関係の例が可能である。
【0027】
有利な実施形態では、連想記憶102はさらに内容アドレス構造118を含むことができる。内容アドレス構造118により、内容又は複数のデータ104に関連するアドレスのみでなく、内容又は複数のデータ104自体に基づいてクエリを行うことができる連想メモリ102が提供される。有利な実施形態では、内容アドレス構造118により、複数のデータ104の入力パターンを複数のデータ104の出力パターンにマッピングすることができる。
システム100はまた、連想メモリ102と連通するアナライザー122を含むこともできる。アナライザー122は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせの形態をとることができる。クエリ120に応答して、アナライザー122は複数のデータ104を例えば非限定的に同等単位124、同等単位126、及び同等単位128等の同等単位にパースし配置する。同等単位は、一以上のデータムを含むデータ108の連想単位、データ110の連想単位、データ112の連想単位の全てを含むデータの単位であってよい。同等単位は、データ、又はデータグループの相互間の関連性を解析する目的で、その他のデータ単位と比較することができる。
【0028】
有利な実施形態では、アナライザー122はクエリ120に基づく優先順位で同等単位をランク付けした順序付きリスト130を確立する。例えば、順序付きリスト130はクエリ120の関連性に基づく優先順位で同等単位をリストアップしたものであってよい。特定の実施例では、クエリ120は所定の軍事任務に対してどの種類の訓練が現在必要であるかを判断することに関連するものであってよく、順序付きリスト130は、所定の軍事任務に対する追加の訓練にどの専門技術が現在最も必要かにしたがって、同等単位をランク付けしたものであってよい。別の有利な実施形態では、優先順位は、業務地域における所定の部隊にどの装備を供給すべきかを照会するクエリにしたがって、必要な装備の種類に基づくものであってよい。別の有利な実施形態では、優先順位は、対象物への近接度と、この任務に対して小隊が所有する使用可能な関連技術及び装備の観点から、どの戦闘兵の小隊が任務に対して最も対応可能であるかを特定する形態のものであってよい。その他多数の有利な実施形態を想定することができ、上記の実施例は本発明の請求項の範囲を限定するものではない。
【0029】
上述の有利な実施形態はさらに変化させることができる。例えば、複数のデータ104は非体系化データ132又はフリーテキストデータ134のうちの少なくとも一つを含むことができるが、複数のデータ104はその他の種類のデータを含むことができる。フリーテキストデータ134は一以上の活動後報告136を含むことができるが、新たな項目、傍聴された敵の通信又は捕捉データ、その他の種類のフリーテキストデータ、又はその他の種類の一般データを含む多数の異なる種類のフリーテキストデータを含むことができる。有利な実施形態では、アナライザー122はさらに、同等単位が人間のユーザに認識可能なものとなるように、複数のデータ104を同等単位にパースし配置する。
【0030】
有利な実施形態では、アナライザー122はクエリに応答して第1同等単位、例えば同等単位124を最多数の連想性を有するものとしてランク付けした順序付きリスト130を確立する。しかしながら、特定の有利な実施形態では、クエリ120に応答して該当の同等単位が最多数の連想性を有する限りにおいて、同等単位124、同等単位126、又は同等単位128のいずれもが「第1」同等単位となり得る。
【0031】
有利な実施形態では、複数のデータ104は膨大な量のデータを含むことができる。「膨大」という用語の意味は「少なくとも数千」であるが、もっとさらに多数、数千万及びそれ以上であってもよい。有利な実施形態では、複数のデータ104は、業務状況及び業務の有効性評価のうちの少なくとも一つをそれぞれ記載する少なくとも数千の活動後報告(AAR)136を含むことができる。有利な実施形態では、業務状況は特定の戦闘、戦略的評価、パトロールの結果、兵站配置、及びその他多数の可能な状況であってよい。有利な実施形態では、業務の有効性評価は、ある種類の装備がどれほど効果的に稼働したか、特定の部隊がどれほど効果的に業務を実行したか、訓練の有効性、敵の有効性、手順の有効性、及びその他多数の実施例の評価であってよい。いずれの場合においても、アナライザー122は、最も高いランク付けAARがクエリ120に最も類似したものとなるように、AAR136をランク付けした順序付きリスト130を確立することができる。
有利な実施形態では、アナライザー122は、連想メモリ102の挿入パースペクティブ138からのクエリ120を受け取る。したがって、ある有利な実施形態において図1に示すクエリ120はアナライザー122と連想メモリ102とは別のものとして描かれているが、その他の有利な実施形態では、クエリ120はユーザの操作する連想メモリ102の挿入パースペクティブ138から受け取ることができる。
【0032】
有利な一実施形態では、システム100は出力装置140を含むことができる。出力装置140は、同等単位を構成する基本的なデータに同等単位をつなげるリンクのセットを作成することができる。したがって、アナライザー122から返される順序付きリスト130は、リストを生成するためにシステム100が使用するデータのソースをユーザが見つけて見直すことができるように基本的なデータへのリンクを含むことができる。
有利な実施形態では、システム100は出力装置140と連通していてよい表示装置142を含むことができる。表示装置142は、アナライザー122から出力された順序付きリスト130を表示することができる。
【0033】
加えて、出力装置140はさらに表示装置142に順序付きリスト130をダッシュボード144として表示させることができる。ダッシュボード144の例を図6〜図11に示す。有利な実施形態では、ダッシュボード144は複数のデータ104を理解するための複数のパースペクティブを含むことができる。上記複数のパースペクティブの例を図6〜11に示す。
【0034】
有利な実施形態では、ダッシュボード144は第1カラムにまとめられた複数のカテゴリと、第2カラムにまとめられた複数の属性を含むことができる。この場合、第1カラムと第2カラムの横列は、複数のカテゴリの中の特定のカテゴリ項目に対応する複数の属性のうちの属性セットを含むことができる。これらの配置をいずれも図6〜11に示す。
【0035】
有利な実施形態では、ダッシュボード144は特定の属性セットの第1属性を強調する。この場合、第1属性はクエリ120に最も高い関連性があるデータグループを表しうる。
図1に示す有利な実施形態は、種々の有利な実施形態を実施可能な方式に対する物理的又はアーキテクチャ的な限定であることを意図していない。例えば、システム100は、たとえば非限定的に、体系化データ、ビデオデータ、ピクチャデータ、音声データ、暗号化データ、及びその他の種類のデータ等の非体系化データ以外の種類のデータでも作動する。図示されたコンポーネントに加えて及び/又は代えて、他のコンポーネントを使用することができる。一部の有利な実施形態では幾つかのコンポーネントは不要である。また、ブロックは、幾つかの機能的なコンポーネントを示すために提示されている。種々の有利な実施形態において実施されるとき、これらのブロックを一又は複数の異なるブロックに合成及び/又は分割することができる。
【0036】
図2は有利な実施形態によるデータ処理を示すフロー図である。図2に示すプロセス200は、モジュール、システム、又はデータ処理システム(例えば、図1のシステム100、又は図12のデータ処理システム1200)において実施される。図2に記載するプロセス200は、コンピュータで読み取り可能なコードを格納するコンピュータで読み取り可能な固定の記憶媒体の形態で実施され、コンピュータで読み取り可能なコードは、プロセッサによって実施されると、図2に記載の方法を実行する。図2の工程は「システム」によって実施されるものとして記載されているが、プロセス200は、図1及び12のシステムによって実施されるものに限定されず、場合により分散環境又はネットワーク環境において一又は複数の実際の又は仮想のデータ処理システムによって実施されてもよい。プロセス200は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせを用いて実施することができる。
【0037】
下記のプロセス200の工程はプロセッサによって実施されるものとして示したが、下記の工程は、図1の連想メモリ102、図12の連想メモリ1228、図2のアナライザー122、図12のプロセッサ装置1204、図1のシステム100、または図12のデータ処理システム1200によって、または任意の好適なソフトウェアコンポーネント、ハードウェアコンポーネント、またはそれらの組み合わせによって実施することができる。
【0038】
プロセス200は、システムがプロセッサにおいてクエリを受けとることから開始する(工程202)。プロセッサは次に、連想メモリと合わせてプロセッサを使用してクエリを処理し、この連想メモリは固定であり、複数の連想性を有する複数のデータを含み、複数のデータはデータの連想単位に収集され、連想メモリに対しては、複数のデータ間の直接的関係と間接的関係を含むグループから選択される少なくとも一つの関係に基づいてクエリを行うことができ、連想メモリはさらに内容アドレス構造を含む(工程204)。
【0039】
プロセッサは次に、クエリに応答して複数のデータをパースし同等単位に配置する(工程206)。プロセッサは次に、クエリに基づく優先順位で同等単位をランク付けした順序付きリストを確立する(工程208)。
任意で、複数のデータがさらに業務状況及び業務の有効性評価のうちの少なくとも一つをそれぞれ記載する少なくとも数千の活動後報告(AAR)を含む場合に、プロセッサは最も高い評価の活動後報告がクエリに最も類似したものとなるように、活動後報告をランク付けした順序付きリストを確立することができる(工程210)。
【0040】
任意に、プロセッサはリストを表示装置上のダッシュボードとして表示することができ、ダッシュボードは複数のデータを理解するための複数のパースペクティブを含み、ダッシュボードは第1カラムにまとめられた複数のカテゴリと第2カラムにまとめられた複数の属性を含み、第1カラムと第2カラムの横列は複数の属性のうちの属性セットを含み、複数の属性は複数のカテゴリのうちの特定のカテゴリ項目に対応しており、ダッシュボードは特定の属性セットのうちの第1属性を強調し、第1属性はクエリに最も高い関連性を持つデータグループを表す(工程212)。その後プロセスは終了する。
【0041】
図2に示す有利な実施形態は、種々の有利な実施形態を実施可能な方式に対する物理的又はアーキテクチャ的な限定であることを意図していない。図示された工程に加えて及び/又は代えて、他の工程を使用することができる。一部の有利な実施形態では幾つかの工程は不要である。また、ブロックは、幾つかの工程を示すために提示されている。種々の有利な実施形態において実施されるとき、一又は複数のこれらのブロックを異なるブロックに合成及び/又は分割することができる。
【0042】
図3は有利な一実施形態にしたがって業務計画を準備中の単数の解析者を示すブロック図である。図4は有利な一実施形態にしたがって業務計画を準備中の複数の解析者を示すブロック図である。図3及び4はいずれも活動後報告に基づく業務計画の作成に関するものである。図3及び4に示すプロセスは、有利な実施形態がどのように既存の解析者の技術を改善することができるかを示しうるものである。図3及び4に共通の参照番号は類似のエンティティを指すものであり、これらは類似の機能または特製を有し得る。
【0043】
有利な実施形態は、活動後報告に基づく業務計画の作成に限定されるものではない。例えば、有利な実施形態を、大量データに基づいてある種の計画、または結論が導き出されるその他多数の分野に応用することができる。例えば、有利な実施形態を、例えば非限定的に成功した事業及び失敗した事業からの報告を含む大量の基本的な事業データに基づく事業計画の作成に応用することができる。有利な実施形態を、研究論文の基本的な測定及び解析、またおそらくその他のデータソースに基づく科学調査計画の作成にも応用可能である。したがって、有利な実施形態は活動後報告に基づく業務計画の作成に限定されるものではない。むしろ、図3及び4に関して記載した業務計画に関する特定の有利な実施形態は、本明細書に記載した有利な実施形態の非限定的な実施例と考えるべきである。
【0044】
ここで、図3に示す工程300に注目すると、活動後報告302は活動に関する及び/又は活動を記載する一以上の報告であってよいことが分かる。活動とはいかなる事象であってもよいが、軍事背景においては活動は戦闘状態であってよい。したがって、活動後報告302は戦闘業務に関して軍事要員によって提出された報告を反映するものであってよい。しかしながら、活動後報告302は必ずしも軍事背景に限定されるものではない。例えば、活動後報告302は科学実験、投機的事業、及びその他多数の業績に関するものであってよい。
【0045】
活動後報告302は戦略プランナにとって役立つ情報源であるが、報告の量が多く、しばしばその内容は体系化されていないために、データから役立つ情報又は知識を検索し抽出することは面倒で時間がかかるものとなりうる。活動後報告302から知識を抽出するために、解析者又はプランナ304は各報告及びすべての報告を読んで、最適で最も有用な情報を見つける必要がある。各報告を読んだ後に、通常、有用な情報がまとめられ、今後の又は現在の戦闘業務に対応するための共通パターン、状況、及び効果的な対処を決定することができる。このプロセスにより業務計画306を作成することができる。
【0046】
しかしながら、業務計画306の作成には時間308がかかり、加えて、このプロセスにはどの情報が関連性があり、抽出する必要があるかを知るために対象事項に対して精通していることが求められる。
活動後報告302の量及び関連性が高いほど、活動後報告302から得られる知識はさらに信頼性が高くなる。例えば、業務計画306が1件の報告又は10件報告に対して100〜1000件の報告において効果的だと証明されれば、業務計画306はさらに実行可能であると考えることができる。この知識はしかしながら、解析者又はプランナ304が膨大なデータをかき分けて業務計画を立案するのに必要とする時間308及び労力をかけて獲得するものである。このため、解析者又はプランナ304は業務計画306を作成しようとする時に、信頼性をとるか速さをとるかの選択のジレンマにしばしば陥ることがある。戦闘状態においては速さと信頼性はいずれも非常に重要なものである。
【0047】
入力したキーワードに基づいてドキュメント一式を返すウェブサーチエンジン技術とは別に、その他既存の解決法は大部分手動のものであり、大量のデータから知識を得るために大幅な時間と労力が要求される。例えば、経験のある指揮部隊のメンバーが個人的な経験を集めて業務計画306を立案するのに活用することができる。しばしば、これらの経験は何百時間もの積極的な関与からしか得られないものである。ウェブサーチエンジン技術は、いくらかの助けとなり得る。しかしながら、ウェブサーチエンジン技術を利用するには、解析者又はプランナ304が対象事項に対して精通していることがいまだ必要である。加えて、解析者又はプランナ304はやはり返された各ドキュメントを手動で読み、その後データを集約しまとめて知識を形成し、その後業務計画306を立案しなければならない。このため、時間308はしばしば長くかかり、好ましくない。
【0048】
信頼性対速さのジレンマの別の側面は、図3及び4に示すように解析者又はプランナが何人業務計画306の作成に割り当てられているかである。図3においては、活動後報告302に基づいて一人の解析者又はプランナ304が業務計画306を作成する。このやり方は使用されるリソースの点において効率的であり得る。このやり方では一人の解析者又はプランナ304が全ての関連知識を自分で自由に使えるために、さらに信頼性の高いものとなる可能性がある。
別のやり方は、複数の解析者又はプランナ402が活動後報告302に基づいて業務計画306を作成する図4の工程400であってよい。複数の解析者又はプランナ402が業務計画306を作成する場合、業務計画306を作成するのに使用される時間とリソース404を削減することができる。しかしながら、時間及びリソース404の点において業務計画306の作成にかかる一人当たりの費用は、一人の解析者又はプランナ304が業務計画306を作成するのに対し比例計算で高いものとなり得る。このため、工程400は工程300に対して効率性が下がる可能性がある。
【0049】
図5は有利な実施形態による連想メモリを使って業務計画を準備する解析者のブロック図を示したものである。図5に示すプロセスの要素は、図1のシステム100、図1の連想メモリ102、図12の連想メモリ1228、又は図1、図12、及び本明細書の他の箇所に記載された挿入パースペクティブ等のシステムを使用して実行可能である。図5で使用した特定の参照番号は、図3及び図4の対応する参照番号と同様のものであり、類似のエンティティを指し、類似の機能及び特性を有するものである。
【0050】
本明細書に記載される有利な実施形態を使用し、プロセス500にはまた、解析者又はプランナ502が活動後報告302を解析して業務計画306を作成することも含まれる。解析者又はプランナ502は効率性を上げるために単数の解析者であってよいが、1人よりも多い解析者又はプランナ502がいてもよい。連想メモリ作成プロセス504において連想メモリ506が作成された後で、解析者又はプランナ502、又はその他のユーザ又はコンピュータプログラムによって行われる作成プロセスにおいて、解析者又はプランナ502は連想メモリ506を使用して活動後報告302を解析する。図1〜図4に関する下記、及び上述の理由により、活動後報告302の解析を行うために連想メモリ506を使用することで、業務計画306を作成するのに使用する時間508及び/又はリソースを実質的に削減することができる。
【0051】
有利な実施形態は、業務計画306を立案するのに使用する活動後報告302又はその他のデータをまとめて処理するのに使用する時間508及び/又はリソースを削減することができる。特に、有利な実施形態では、カスタムユーザインターフェースと連動する連想メモリ506を使用して、解析者又はプランナ502が軍事業務進行エリアにおける特定の状況を前提として利用可能なリソースを効果的に使用する業務計画306を迅速に立案することが可能になる。この有利な実施形態は、大量のフリーテキストデータを迅速に評価するために連想メモリ506を利用し、有意な情報及び知識を得て、解析者又はプランナ502が業務計画306を効率的に立案できるような方法で結果を提示する。例えば、課せられた仕事が外国に戦闘前哨を置くために効果的な業務計画を立案することである場合、プランナにとって過去のどのやり方が成功したか、又は失敗したかを知ることは大幅に有利である。上記データは活動後報告302の形態で存在しうる。
【0052】
連想メモリ作成プロセス504には、軍事業務進行エリアから学んだ教訓からなる異なるデータソースをまとめることが含まれる。結果として得られた連想メモリ506には、エンティティ、エンティティの属性、及び活動後報告302に記載された業務条件に関連する連想性又は関係が記憶される。エンティティ間の連想性及び関係を識別することによって、パターンと役立つ情報を明らかにする能力は解析者又はプランナ502にとって有用な利点となる。したがって、有利な実施形態により、一以上の解析者が長時間かけて行う仕事を、単数の解析者又はプランナ502が迅速に行うことが可能になる。この特徴により、貴重な時間を取り戻すことができる。この特徴はまた、ヒューマンエラーの傾向を減らし、人的リソースの作業効率を高めることもできる。
【0053】
解析者又はプランナ502は、検索用語を図1に関して記載したもの等の挿入パースペクティブに入力することによって連想メモリ506を使用することができる。結果的な出力は、図1、図2、図4、図7、及び図12〜図15等、本明細書の他の箇所に記載された様々な形式で提示することができる。これらの図、及び本明細書の他の箇所に記載されるように、解析者又はプランナ502は活動後報告302に基づいて場合によっては発見することが難しい事実又はパターンについての実質的な知識を得て、これにより最短の時間508で効果的な業務計画306を作成することができる。
【0054】
例えば、クエリをパースペクティブ又は挿入パースペクティブの形で入力することができる。クエリは、クエリに入力された単数の用語又は複数の用語に関連する結果的な状況リストを提示することができる。結果的なリストは、クエリに最も密接に関連する状況によって順序付け又はランク付けされていてよい。この結果は図15に示すようなワークシートの形で表示可能である。ユーザはワークシートを使用して、業務計画306の立案に対してどこに注目を置けばよいのかを示すことができる蓄積した情報を見ることができる。
【0055】
例えば、解析者又はプランナ502は所定の軍事業務進行エリアにおいて軍隊を訓練するための業務計画306を立案する任務を負っている。解析者又はプランナ502はその軍事業務進行エリアで最も必要なスキルはどれかを判断しようとする。この判断を行うにあたって、解析者又はプランナ502は活動後報告302を手動で読む代わりに、連想メモリ506を使用して活動後報告302を検索して所望の情報を得ることができる。このため、解析者又はプランナ502は例えば「スキル」、「必要とする」、「訓練」又はその他関連する検索用語などの検索用語を、連想メモリ506のパースペクティブ又は挿入パースペクティブに入力する。次に、これらのパラメータに基づいて連想メモリ506にクエリを行う。クエリは、例えば図7〜10に示すワークシート形式で表示される連想結果リストを返信する。ワークシートの閲覧において、解析者又はプランナ502には最初に配置され強調されている「迫撃砲」及び「無線」という用語を見ることができる。連想結果のソースドキュメントへのリンクを作動させることによって、解析者又はプランナ502は所定の軍事業務進行エリアでの訓練に最も必要なものが迫撃砲の使用及び特定の種類の無線の使用であることをすぐに知ることができる。解析者又はプランナ502はこの後、迫撃砲と特定の種類の無線を使用した特定の軍隊を訓練するための業務計画306の作成にこの情報を使用することができる。
【0056】
またさらに、有利な実施形態は、手動の検索を何回も繰り返すことなしには、又は対象事項に対して精通している者の経験を通して以外には知ることができなかったはずのさらに役立つ情報を提供することができる。例えば、結果的にワークシートに提示される連想性を通して、解析者又はプランナ502は迫撃砲の使用と特定の種類の無線の使用との間に相乗効果があることを知ることができる。例えば、無線を使用、また迫撃砲を使用した特定の手順を訓練することによって、戦闘活動中にさらに効果的な結果を得ることができる。この相乗効果は従来のウェブ検索を使用しては発見不可能であり、対称事項に対して精通している者が長時間見直した後でも、後知恵以外には全く明らかとなるものではない。
【0057】
上述の実施例は有利な実施形態又は請求項を限定するものではない。その他多数の実施例が可能である。
有利な実施形態は複数の利点を有する。例えば、有利な実施形態は、いかなるデータも限定することなく、データを認識可能な同等の単位に分解することによって非体系化フリーテキストデータを処理することができる。有利な実施形態では、その他多数のデータ検索技術のように還元アルゴリズム又は法則を使用する必要がない。有利な実施形態では、ユーザによって行われたクエリに含まれるアイテムに関連する類似の状況及び効果的な業務のランク付けリストが返信される。
有利な実施形態は多用途であってよい。有利な実施形態は、非体系化フリーテキストデータを含むデータベースを使用してすべての会社又は政府機関にとって役立つツールとなりえる。有利な実施形態は、上記非体系化フリーテキストデータが存在するすべての情報ドメインに適合させることができる。したがって、本明細書に記載したいくつかの実施例のように、有利な実施形態は車両のメンテナンス、又は軍事業務に限定されるものではない。
【0058】
有利な実施形態は、いかなる大きさのデータベースにも適用可能であるという点で拡張性を有している。有利な実施形態は、テキスト、ピクチャ、記号、音声、映像、又は可能なその他多数の種類のデータを含む様々なデータソースに適用することができるという点で再利用可能である。有利な実施形態は再利用可能である。有利な実施形態は、すべてのドメインに転用可能である。
【0059】
したがって、有利な実施形態は状況認識を見る方法を提供することができる。シナリオに関する情報を入力可能である。エンティティ分析を連想メモリ技術に使用して、「エンティティ」を提示することができる。エンティティ分析はパースペクティブを使用して提示可能である。ルックアップをパースペクティブで実施することができ、パースペクティブは挿入パースペクティブであってよい。連想結果が返信され表示される。データのカテゴリと、データソースへのリンクもまた表示される。ソースデータの元のコンテクスト内の要約データと比較するために、見つけた情報のリンクソースを選択することができる。判断は、提供された事象及び/又は返信された結果の画面に基づいて行うことができる。
【0060】
図6〜11は、有利な実施形態による非体系化データを解析するシステムのダッシュボードの実例となるスクリーンショットの図である。図6〜11に共通の参照番号は、同様の特性を有する類似のオブジェクトを指すものである。図6〜11に示す様々なスクリーンショットは例示するだけのものであって、本発明の請求項を限定するものではない。したがって、図6〜11に示す有利な実施形態の多様な変形例が可能である。図6〜11に示すスクリーンショットは、図1のシステム100、図12のデータ処理システム1200、又はその他のハードウェア又はソフトウェア等のシステムを使用して実行可能である。図6〜11に関して説明した有利な実施形態はまた、図2〜5に関して説明した技術の実行例でありうる。図6〜11に示す例示データは分類されておらず、公知のものである。
【0061】
有利な実施形態では、スクリーンショット600は使用中の図1〜6に関して説明した有利な実施形態の一例を示すものである。この有利な実施形態では、スクリーンショット600はある状況のダッシュボードを示すタブ602を示す。タブ602に示す状況ダッシュボードの目的は、情報を迅速にユーザに提示し、例えばクエリ、ソースデータの特定、及びその他可能な入力等のユーザの入力を促すことである。
タブ602は任意の数のパースペクティブを含む任意の数の補助タブを示し、これには、軍備パースペクティブ604、通信パースペクティブ606、及び状況パースペクティブ608が含まれる。加えて、タブ602にはまた、ダッシュボードの使用に対してユーザがどこにいるのかを示すナビゲーション情報610も含まれる。この場合、ナビゲーション情報610は、調べているデータのソースをユーザが見ていることを示す。
【0062】
上述に定義したように、「パースペクティブ」とは「視点」のことである。連想メモリに関して、パースペクティブとは、ユーザのドメインの特定の一面のコンテクストの選択である。本明細書で使用される「挿入パースペクティブ」は、連想メモリにフィードバックされる種類のパースペクティブであり、他のパースペクティブから可能なリソースとして可視である。軍備パースペクティブ604、通信パースペクティブ606、又は状況パースペクティブ608はいずれもパースペクティブ、又は挿入パースペクティブであってよい。
【0063】
ナビゲーション情報610は、ソースの現在の設定を示すものであってよい。図に示すように、ソースは、アフガニスタンでの業務からの様々なアメリカ陸軍の未分類の活動後報告であってよい。ワークシート612は、この場合その(一又は複数の)ソースを含むナビゲーション情報610についての追加の情報を示すことができる。
【0064】
図7に、有利な実施形態による非体系化データを解析するシステムのダッシュボードの例示のスクリーンショットを示す。図7に、業務計画を準備する助けとなる状況ダッシュボードを使用するプロセスの次のステップを示す。手近な場合において、スクリーンショット700は状況パースペクティブ608のワークシート機能を示す。状況パースペクティブ608はスクリーンショット700上のタブとして示されている。ワークシート612は、例えば非限定的に、奇襲状況、訓練状況、地形適応度状況、及びその他の状況等の様々な状況に関するデータの同等単位のリストを示すものである。データの各同等単位は、同等単位に与えられるタイトルにある程度関連しているデータのグループである。また、例えば、「訓練」702は、軍事コンテクストにおける訓練に関する多数の個別の活動後報告を含むデータの同等単位であってよい。これらの同等単位を保存し、保留し、再び使用することができる。データの同等単位を連想メモリに再入力して、連想メモリが検索する又はさもなければ使用することができるさらなる関係を作ることもできる。
【0065】
手近な場合において、解析者又はプランナは、「訓練」702で示される「訓練」同等単位に興味を持っている。同等単位「訓練」702のさらなる情報を、図8に関連させて説明する。
【0066】
図8に、有利な実施形態による非体系化データを解析するシステムのダッシュボードの例示的スクリーンショットを示す。図8に、業務計画を準備する助けとなる状況ダッシュボードを使用するプロセスの次のステップを示す。スクリーンショット800は状況パースペクティブ608のワークシート機能に関するものである。この場合、解析者又はプランナは図7のデータの同等単位「訓練」702に興味を持っている。すべて所定のデータの同等単位はそれ自体がその他のデータの同等単位からなるものであり、これにより、より詳しい比較又は検索を行うことができることを注記したい。
【0067】
図8に示す有利な実施形態では、ユーザは大量のフリーテキストデータを有し、このフリーテキストデータから軍隊をアフガニスタンに配置する前に実行する必要のある最も重要な訓練と考えられるものが引き出される。「連想」タブ802を選択することによって、図7のデータの同等単位「訓練」702に関する関連状況、又は段落の結果が得られる。
【0068】
ナビゲーション情報610により、ユーザは自分が「状況ダッシュボード::状況」にあることを知る。ユーザは次に、ワークシート612に情報を入力するように促される。ユーザは要求される検索パラメータ804、任意の検索パラメータ806、及び除外された検索パラメータ808を含む様々なパラメータに従ってクエリを指定することができる。手近な場合では、ユーザは要求される検索パラメータ804に「訓練」を入力し、任意の検索パラメータ806に「役立つ、必要な、望ましい」、そして「焦点」を入力している。
【0069】
図9に、様々な検索パラメータが実行されるクエリの検索結果を示す。
【0070】
図9に、有利な実施形態による非体系化データを解析するシステムのダッシュボードの例示的スクリーンショットを示す。図9に、業務計画を準備する助けとなる状況ダッシュボードを使用するプロセスの次のステップを示す。
【0071】
スクリーンショット900に、図8に関連して説明したクエリの結果を示す。具体的には、スクリーンショット900に連想状況902のリストを示す。連想状況902のリストには、図示したものとは異なる可能性がある任意の数のカラムを示す。図9に示す有利な実施形態では、連想状況902のリストはスコア904、状況906、及び一致した属性908を含む。スコア904はクエリに対する検索結果の関連性を示す。状況906は、場合により特定の活動後報告を含む様々なデータソースを示す。一致した属性908は、どの検索用語が対応するソースに含まれるかを示す。
【0072】
図10に、有利な実施形態による非体系化データを解析するシステムのダッシュボードの例示的スクリーンショットを示す。図10に、業務計画を準備する助けとなる状況ダッシュボードを使用するプロセスの次のステップを示す。
【0073】
図10に示すように、過去の連想状況リンクを引き下ろすと、連想情報が導き出される。例えば、図9の一致した属性908から「訓練」というリンクを選択することによって、プランナ又は解析者は図10のスクリーンショット1000を引き出すことができる。スクリーンショット1000において、ユーザはワークシートクエリを開始させた最初のクリックを行うだけで、実施するのに最も重要な単一の訓練は「迫撃砲」1002及び「タクサット無線」1004を用いたものであることを知ることができる。
【0074】
もしユーザが引用されたすべてのソースを読まなくてはならなかったら、この情報を知ることは実際的でなく、非常に時間のかかることであり、又はさらに不可能であるかもしれない。
【0075】
図10に示すように、その他の情報をスクリーンショット1000に表示することができる。例えば、スクリーンショット1000に示すワークシートは、カテゴリカラム1006及び属性カラム1008を表示することができる。リストに記載されたカテゴリはそれぞれ情報の同等単位であってよい。したがって、例えば、装備1010は異なる種類の武器グループのカテゴリであってよい。異なる種類の武器の同等単位は属性カラム1008に示されており、属性カラム1008には例えば「迫撃砲」1002が含まれうる。「迫撃砲」1002を太字にする、下線を引く、拡大フォントで表示する、又はその他の方法で強調して、「迫撃砲」1002が登場する回数が、検索した活動後報告及び/又はその他のデータソース内で最も多いことを示すことができる。
【0076】
武器の種類は特定の武器の種類に限定する必要はないが、武器グループに関連するものであってよい。例えば、装備1010は例えば非限定的に、「銃」1012、又は「爆撃」1014等のその他の一致した属性を有することもできる。
同様に、異なる存在論的概念レベルの複合カテゴリが存在しうる。例えば、通信1016、指定区域1018、及び該当者1020等のカテゴリがあってもよい。通信1016には、属性カラム1008で示すように、さらに訓練が望ましい通信設備はどの種類かを示すことができる。指定区域1018には、どの指定区域の訓練がさらに望ましいかを示すことができる。該当者1020には、どの種類の人が追加の訓練を受けるべきかを示すことができる。
【0077】
スクリーンショット1000には、その他の情報を示すことができる。例えば、状況1022には、追加の訓練が要求される個別の活動後報告、又は追加の訓練が望ましいことがユーザに対し明らかである個別の活動後報告を示すことができる。スクリーンショット1000はまたさらなる情報を含むことができるため、有利な実施形態は図10に関して説明した実施例に限定されるものではない。
【0078】
図11は有利な実施形態による非体系化データを解析するシステムのダッシュボードの実例となるスクリーンショットの図である。図11に、業務計画を準備する助けとなる状況ダッシュボードを使用するプロセスの次のステップを示す。スクリーンショット1100から、ユーザが個別の活動後報告又はその他のデータソースを掘り下げて、特定のデータソースを見直しすることができることが分かる。スクリーンショット1100に示すように、個別の検索用語を強調して、クエリに最も関連する情報を含みうるデータソースの一部分にユーザの注目を引くことができる。
【0079】
個別の報告は、例えば非限定的に「迫撃砲」1002又は「タクサット無線」1004等の図10のスクリーンショット1000に示すリンクを選択することによって呼び出すことができる。
【0080】
例えば「迫撃砲」1002等のリンクを選択することによって、「迫撃砲」1002がクエリに対して最も多数ヒットするとシステムが判断した幾つかの、又はすべての活動後報告又はその他のデータソースを呼び出すことができる。個別の活動後報告又はその他のデータソースは、図10の状況1022に示すように、任意のリンクを選択する等によって呼び出すことができる。このように、プランナ、解析者、又はその他のユーザは最も関連する活動後報告又はその他のデータソースを迅速に効率的に見つけることができる。したがって、ユーザは所望の情報をさらに迅速に見つけて、これにより業務計画をさらに迅速に考案することができるようになりうる。
【0081】
有利な実施形態は、図6〜11、又は図1〜5に関して説明したスクリーンショット及び実施例に限定されるものではなく、修正する又は追加することが可能である。例えば、有利な実施形態を実行するシステムはさらに、ユーザの業務計画作成の助けとなるハードウェア、又はソフトウェアを含むことができる。本明細書に記載する技術を用いて見つけた情報を上記の追加のハードウェア又はソフトウェアに入力して、ユーザが操作、使用、参照することができる。例えば、ユーザがアフガニスタンの軍事業務進行エリアにおいて迫撃砲及びタスカット無線の追加の訓練が望ましいことを知った時に、有利な実施形態はこの情報を入力して、上記訓練を実行する予備業務計画を自動的に作成することができる。ユーザはその後、予備業務計画を迅速にそして効率的に修正しまとめることができる。他の変形例も可能である。
【0082】
したがって、有利な実施形態は非体系化データを解析するシステムを提供する。本システムは、複数の連想性を有する連想単位の複数のデータを含む連想メモリを含む。連想メモリには、複数のデータ間の直接的関係及び間接的関係を含むグループから選択される少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われる。連想メモリはさらに、複数のデータの入力パターンを複数のデータの出力パターンにマッピングする内容アドレス構造を含む。本システムはまた、連想メモリと連通するアナライザーも含み、アナライザーはクエリに応答して複数のデータをパースし、同等単位に配置する。アナライザーは、クエリに基づく優先順位で同等単位をランク付けする順序付きリストを確立することができる。
【0083】
有利な実施形態ではまた、軍事業務計画を含む業務計画を作成するためにランク付けされた順序付きリストを使用することも考慮される。このため、有利な実施形態は迅速な判断を行い、業務計画を迅速にそして効率的に考案するのに使用する情報を取得する速くて効率的なシステムを提供することができる。有利な実施形態は、複数のエンティティ解析タスクを実行し、表示装置上の一箇所にすべての結果を表示することができる。有利な実施形態はドメインに固有である必要はない。有利な実施形態は、プラットフォーム独立且つ持ち運び可能にできる。有利な実施形態は、ユーザによるワークシートの保存及び削除を許可するという点で適応性を有している。有利な実施形態は、上述に限定されない。
【0084】
次に図12に注目すると、有利な実施形態に従って図解されたデータ処理システムが示されている。図12のデータ処理システム1200は、有利な実施形態(例えば、図1のシステム100)、或いは本明細書に開示されるその他のいずれかのモジュール、システム、又はプロセスを実施するために使用することができるデータ処理システムの一例である。この例示的な実施例では、データ処理システム1200は、通信ファブリック1202を含み、これによりプロセッサ装置1204、メモリ1206、固定記憶域1208、通信装置1210、入出力(I/O)装置1212、表示装置1214、及び連想メモリ1228の間の通信を可能にする。プロセッサ装置1204は、「固定プロセッサ」であってよいことにおいて、「物理的プロセッサ」として特徴づけることができる。
【0085】
連想メモリ1228は、図1の連想メモリ102とすることができる。連想メモリ1228は、通信ファブリック1202と直接連通していなくてよい。例えば、連想メモリ1228がデータ処理システム1200から物理的に離れた場所に位置している場合等は、連想メモリ1228は通信装置1210を介して、プロセッサ装置1204及び/又はメモリ1206とデータを交換することができる。
データ処理システム1200はまた、出力装置1230及び/又はアナライザー1232を含むこともできる。出力装置1230は、図1の出力装置140とすることができる。アナライザー1232は、例えば図1のアナライザー122である。有利な一実施形態では、アナライザー1232はプロセッサ装置1204であってよい。有利な一実施形態では、出力装置1230は表示装置1214であってよい。
【0086】
プロセッサ装置1204は、メモリ1206に読み込まれうるソフトウェアに対する命令を実行するように働く。プロセッサ装置1204は、特定の実装に応じて、任意の数のプロセッサ、マルチプロセッサコア、又は他の形式のプロセッサであってもよい。本明細書でアイテムを参照する際に使用している「任意の数の」は、一又は複数のアイテムを意味する。さらに、プロセッサ装置1204は、単一チップ上でメインプロセッサが二次プロセッサと共存する異種プロセッサシステムを任意の個数だけ使用して実装されてもよい。別の例示的な実施例では、プロセッサ装置1204は同一形式の複数のプロセッサを含む対称型マルチプロセッサシステムであってもよい。
【0087】
メモリ1206及び固定記憶域1208は記憶デバイス1216の例である。記憶デバイスは、例えば、限定しないが、データ、機能的な形態のプログラムコード、及び/又は他の好適な情報などの情報を、一時的に及び/又は永続的に保存することができる任意の個数のハードウェアである。記憶デバイス1216は、これらの実施例ではコンピュータで読取可能な記憶デバイスと呼ばれることもある。これらの例では、メモリ1206は、例えば、ランダムアクセスメモリ又は他の好適な揮発性又は不揮発性の記憶デバイスであってもよい。
【0088】
固定記憶域1208は特定の実装に応じて様々な形態をとりうる。
【0089】
例えば、固定記憶域1208は一又は複数のコンポーネント又はデバイスを含みうる。例えば、固定記憶域1208は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書換え型光ディスク、書換え可能磁気テープ、又はそれらの何らかの組み合わせである。固定記憶域1208によって使用される媒体は着脱式であってもよい。例えば、着脱式ハードドライブは固定記憶域1208に使用しうる。
【0090】
通信装置1210はこれらの例では、他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。これらの例では、通信装置1210はネットワークインターフェースカードである。通信装置1210は、物理的及び無線の通信リンクのいずれか一方又は両方を使用することによって、通信を提供することができる。
【0091】
入出力装置1212により、データ処理システム1200に接続可能な他のデバイスによるデータの入力及び出力が可能になる。例えば、入出力装置1212は、キーボード、マウス、及び/又は他の幾つかの好適な入力デバイスを介してユーザ入力への接続を提供することができる。さらに、入出力装置1212は出力をプリンタに送ってもよい。表示装置1214はユーザに情報を表示する機構を提供する。
【0092】
オペレーティングシステム、アプリケーション、及び/又はプログラムに対する命令は、通信ファブリック1202を介してプロセッサ装置1204と通信する記憶媒体1216内に配置されうる。これらの例示的な実施例では、命令は固定記憶域1208上の機能的な形態になっている。これらの命令は、プロセッサ装置1204によって実行するため、メモリ1206に読み込まれうる。異なる実施形態のプロセスは、メモリ1206などのメモリに配置されうるコンピュータが実行可能な命令を使用して、プロセッサ装置1204によって実行されうる。
【0093】
これらの命令は、プログラムコード、コンピュータで使用可能なプログラムコード、又はコンピュータで読取可能なプログラムコードと呼ばれ、プロセッサ装置1204内のプロセッサによって読込及び実行されうる。異なる実施形態のプログラムコードは、メモリ1206又は固定記憶域1208など、異なる物理的な又はコンピュータで読取可能な記憶媒体上に具現化しうる。
【0094】
プログラムコード1218は、選択的に着脱可能でコンピュータで読取可能な媒体1220上に機能的な形態で配置され、プロセッサ装置1204での実行用のデータ処理システム1200に読込み又は転送することができる。プログラムコード1218及びコンピュータで読取可能な媒体1220は、これらの実施例ではコンピュータプログラム製品1222を形成する。一つの実施例では、コンピュータで読取可能な媒体1220は、コンピュータで読取可能な記憶媒体1224又はコンピュータで読取可能な信号媒体1226であってもよい。
【0095】
コンピュータで読取可能な記憶媒体1224は、例えば、固定記憶域1208の一部であるハードディスなどのように、記憶デバイス上に転送するための固定記憶域1208の一部であるドライブ又は他のデバイスに挿入又は配置される光ディスク又は磁気ディスクなどを含みうる。コンピュータで読取可能な記憶媒体1224はまた、データ処理システム1200に接続されているハードドライブ、サムドライブ、又はフラッシュメモリなどの固定記憶域の形態をとりうる。幾つかの例では、コンピュータで読取可能な記憶媒体1224はデータ処理システム1200から着脱可能ではないことがある。
【0096】
代替的に、プログラムコード1218はコンピュータで読取可能な信号媒体1226を用いてデータ処理システム1200に転送可能である。コンピュータで読取可能な信号媒体1226は、例えば、プログラムコード1218を含む伝播されたデータ信号であってもよい。例えば、コンピュータで読取可能な信号媒体1226は、電磁信号、光信号、及び/又は他の好適な形式の信号であってもよい。これらの信号は、無線通信リンク、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、有線、及び/又は他の好適な形式の通信リンクなどの通信リンクによって転送されうる。すなわち、通信リンク及び/又は接続は、例示的な実施例で物理的なもの又は無線によるものでありうる。
【0097】
幾つかの有利な実施形態では、プログラムコード1218は、データ処理システム内1200で使用するため、コンピュータが読み取り可能な信号媒体1226を通して他のデバイス又はデータ処理システムから、ネットワークを介して固定記憶域1208へダウンロードすることができる。例えば、サーバーデータ処理システムのコンピュータで読取可能な記憶媒体に保存されたプログラムコードは、ネットワークを介してサーバーからデータ処理システム1200にダウンロードすることができる。プログラムコード1218を提供するデータ処理システムは、サーバーコンピュータ、クライアントコンピュータ、又はプログラムコード1218を保存及び転送することができる他のデバイスであってもよい。
【0098】
データ処理システム1200に対して例示されている種々のコンポーネントは、異なる実施形態が実装しうる方法に対して構造上の制限を設けることを意図していない。種々の有利な実施形態は、データ処理システム1200に対して図解されているコンポーネントに対して追加的又は代替的なコンポーネントを含むデータ処理システム内に実装しうる。図12に示した他のコンポーネントは、実施例から異なることがある。種々の実施形態は、プログラムコードを実行しうる任意のハードウェアデバイス又はシステムを使用して実装しうる。一つの実施例として、データ処理システムは無機コンポーネントと一体化した有機コンポーネントを含むことが可能、及び/又は人間を除く有機コンポーネントを完全に含みうる。例えば、記憶デバイスは有機半導体を含んでいてもよい。
【0099】
別の例示的な実施例では、プロセッサ装置1204は、特定の用途のために製造又は構成された回路を有するハードウェア装置の形態をとってもよい。この形式のハードウェアは、作業を実施するために記憶デバイスからメモリにプログラムコードを読み込むことなく作業を実施することができる。
【0100】
例えば、プロセッサ装置1204がハードウェア装置の形態をとる場合、プロセッサ装置1204は回路システム、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス、又は任意の数の作業を実施するために構成された他の好適な形式のハードウェアであってもよい。プログラマブル論理デバイスにより、デバイスは任意の数の作業を実施するように構成されている。このデバイスはその後再構成すること、又は任意の数の作業を実施するために永続的に構成することができる。プログラマブル論理デバイスの例は、例えば、プログラマブル論理アレイ、プログラマブルアレイロジック、フィールドプログラマブルロジックアレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び他の好適なハードウェアデバイスを含む。この形式の実装により、異なる実施形態のプロセスはハードウェア装置に実装されるため、プログラムコード1218は除外されうる。
【0101】
さらに別の例示的な実施例では、プロセッサ装置1204は、コンピュータ及びハードウェア装置の中に見出されるプロセッサの組み合わせを利用して実装可能である。プロセッサ装置1204は、プログラムコード1218を実行するように構成されている任意の数のハードウェア装置及び任意の数のプロセッサを有していてもよい。ここに描かれている実施例では、プロセスの一部は任意の数のハードウェア装置に実装することが可能であるが、一方、他のプロセスは任意の数のプロセッサに実装可能である。
【0102】
別の実施例として、データ処理システム1200に含まれる記憶装置は、データを格納できる任意のハードウェア装置である。メモリ1206、固定記憶域1208、及びコンピュータで読み取り可能な媒体1220は、有形形態の記憶装置の例である。
【0103】
別の実施例では、バスシステムは、通信ファブリック1202を実施するために使用することができ、システムバス又は入出力バスといった一又は複数のバスを含むことができる。言うまでもなく、バスシステムは、バスシステムに取り付けられた種々のコンポーネント又はデバイスの間でのデータ伝送を行う任意の適切な種類のアーキテクチャを使用して実施することができる。加えて、通信ユニットは、モデム又はネットワークアダプタといったデータの送受信に使用される一又は複数のデバイスを含むことができる。さらに、メモリは例えば、通信ファブリック1202に備わっていることがあるインターフェース及びメモリ制御装置ハブにみられるような、メモリ1206又はキャッシュであってもよい。
【0104】
種々の有利な実施形態は、全体がハードウェアからなる実施形態、全体がソフトウェアからなる実施形態、又はハードウェア要素とソフトウェア要素とを含む実施形態の形態をとることができる。幾つかの実施形態は、限定しないが、例えばファームウェア、常駐ソフトウェア、及びマイクロコードといった形態を含むソフトウェアにおいて実施される。
さらに、種々の実施形態は、コンピュータ、或いは命令を実行する何らかのデバイス又はシステムにより使用される、或いはそれに接続されて使用されるプログラムコードを提供するコンピュータで使用可能又は読み取り可能な媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。本明細書の目的のために、コンピュータで使用可能又は読み取り可能な媒体は、一般に、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用される、或いはそれに接続されて使用されるプログラムの収容、格納、通信、伝播、又は運搬を行う任意の有形装置とすることができる。
【0105】
コンピュータで使用可能又はコンピュータで読み取り可能な媒体は、例えば、限定しないが、電子システム、磁気システム、光学システム、電磁システム、赤外システム、又は半導体システム、或いは伝播媒体とすることができる。コンピュータで読み取り可能な媒体の非限定的な実施例には、半導体又は固体状態のメモリ、磁気テープ、取り出し可能なコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、剛性磁気ディスク、及び光ディスクが含まれる。光ディスクには、コンパクトディスク−リードオンリーメモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−リード/ライト(CD−R/W)、及びDVDが含まれる。
【0106】
さらに、コンピュータで使用可能な又はコンピュータで読み取り可能な媒体は、コンピュータで読み取り可能又は使用可能なプログラムコードがコンピュータ上で実行されると、このコンピュータで読み取り可能又は使用可能なプログラムコードの実行によって、コンピュータが、コンピュータで読み取り可能又は使用可能な別のプログラムコードを通信リンクを介して伝送するように、コンピュータで読み取り可能又は使用可能なプログラムコードを収容又は格納することができる。このような通信リンクは、例えば、限定しないが、物理的な又は無線の媒体を使用することができる。
【0107】
コンピュータで読み取り可能な又はコンピュータで使用可能なプログラムコードを格納及び/又は実行するのに好適なデータ処理システムは、システムバスのような通信ファブリックによりメモリ要素に直接的に又は間接的に連結された一又は複数のプロセッサを含む。メモリ要素は、少なくとも何らかのコンピュータで読み取り可能な又はコンピュータで使用可能なプログラムコードを一時的に格納するプログラムコード、大容量記憶装置、キャッシュメモリを実際に実行中に用いて、コード実行中に大容量記憶装置からコードを取り出す回数を削減することができるローカルメモリを含むことができる。
【0108】
入出力又はI/O装置は、直接的に、又はI/Oコントローラを介して、システムに連結することができる。このような装置には、例えば、限定されないが、キーボード、タッチスクリーン表示装置、及びポインティングデバイスが含まれる。種々の通信アダプタをシステムに連結することにより、データ処理システムを、構内ネットワーク又は公衆ネットワークを介在させて他のデータ処理システム、遠隔プリンタ、又は記憶装置に連結させることができる。非限定的な実施例はモデムであり、ネットワークアダプタは、現在利用可能な種類の通信アダプタのうちのごく一部に過ぎない。
【0109】
このように、有利な実施形態は、特定の状況に関して具体的な意思決定を行うために、膨大なデータの中に関係性を見つけるという問題に対処するものである。有利な実施形態は、このようなタスクを実行するために、連想メモリ技術を利用する。
【0110】
種々の有利な実施形態の説明は、例示及び説明を目的として提示されているものであり、網羅的な説明であること、又は開示された形態に実施形態を限定することを意図していない。当業者には、多数の修正例及び変形例が明らかであろう。さらに、種々の有利な実施形態は、他の有利な実施形態に照らして別の利点を提供することができる。選択された一又は複数の実施形態は、実施形態の原理、実際の用途を最もよく説明するため、及び他の当業者に対し、様々な実施形態の開示内容と、考慮される特定の用途に適した様々な修正との理解を促すために選択及び記述されている。
【符号の説明】
【0111】
100 非体系化データを解析するシステム
200 プロセス
300 工程
400 工程
500 プロセス
600 スクリーンショット
602 タブ
604 軍備パースペクティブ
606 通信パースペクティブ
608 状況パースペクティブ
610 ナビゲーション情報
612 ワークシート
700 スクリーンショット
702 同等単位「訓練」
800 スクリーンショット
802 「連想」タブ
804 検索パラメータ
806 任意の検索パラメータ
808 除外された検索パラメータ
900 スクリーンショット
902 連想状況
904 スコア
906 状況
908 一致した属性
1000 スクリーンショット
1002 「迫撃砲」
1004 「タクサット無線」
1006 カテゴリカラム
1008 属性カラム
1010 装備
1012 「銃」
1014 「爆撃」
1016 通信
1018 指定区域
1020 該当者
1022 状況
1100 スクリーンショット
1200 データ処理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非体系化データを解析するシステム(100)であって、
複数の連想性(106)を有し且つデータの連想単位(108)に収集される複数のデータ(104)を含み、前記複数のデータ(104)間の直接的関係(114)と間接的関係(116)を含むグループから選択される少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われ、内容アドレス構造(118)をさらに含む連想メモリ(102)と、
前記連想メモリ(102)と連通し、クエリ(120)に応答して前記複数のデータ(104)をパースし同等単位(124、126、128)に配置するアナライザー(122)であって、前記クエリ(120)に基づいて前記同等単位(124、126、128)を優先順位でランク付けした順序付きリスト(130)を確立するアナライザー(122)
を含むシステム(100)。
【請求項2】
前記複数のデータ(104)が、非体系化データ(132)とフリーテキストデータ(134)のうちの少なくとも一つを含み、前記アナライザー(122)がさらに、前記同等単位(124、126、128)が人間のユーザにとって認識可能なものとなるように、前記複数のデータ(104)をパースし前記同等単位(124、126、128)に配置する、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
クエリ(120)に応答して、第1同等単位が最も多数の連想性を有するものとなるようにランク付けした順序付きリスト(130)を確立するアナライザー(122)をさらに含む、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記アナライザー(122)は連想メモリ(102)の挿入パースペクティブ(138)からクエリ(120)を受信する、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記同等単位(124、126、128)を構成する基本的なデータに前記同等単位(124、126、128)をつなげるリンクのセットを作成する出力装置(140)をさらに含む、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記出力装置(140)と連通し、前記順序付きリスト(130)を表示する表示装置(142)であって、さらに前記出力装置(140)によって前記順序付きリスト(130)をダッシュボード(144)として表示するように構成可能な表示装置(142)をさらに含み、
前記ダッシュボード(144)は前記複数のデータ(104)を理解するための複数のパースペクティブを含む、請求項5に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記ダッシュボード(144)が、第1カラムに組織化された複数のカテゴリと、第2カラムに組織化された複数の属性を含み、前記第1カラムと前記第2カラムの横列には、前記複数のカテゴリの特定のカテゴリ項目に対応する複数の属性のうちの属性のセットが含まれる、請求項6に記載のシステム(100)。
【請求項8】
物理的なプロセッサと、
前記物理的なプロセッサに接続されたバスと、
前記バスに接続された固定の連想メモリ(102)であって、複数の連想性(106)を有し且つデータの連想単位(108)に収集される複数のデータ(104)を含み、前記複数のデータ(104)間の直接的関係(114)と間接的関係(116)を含むグループから選択される少なくとも一つの関係に基づいてクエリが行われ、内容アドレス構造(118)をさらに含む連想メモリ(102)
を含むデバイスであって、
前記物理的なプロセッサは、クエリ(120)に応答して前記複数のデータ(104)をパースし同等単位(124、126、128)に配置し、前記クエリ(120)に基づいて前記同等単位(124、126、128)を優先順位でランク付けした順序付きリスト(130)を確立する、デバイス。
【請求項9】
前記物理的なプロセッサと連通し、前記順序付きリスト(130)を表示する表示装置(142)をさらに含み、さらに前記物理的なプロセッサによって前記表示装置(142)が前記順序付きリスト(130)をダッシュボード(144)として表示し、前記ダッシュボード(144)は前記複数のデータ(104)を理解するための複数のパースペクティブを含む、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ダッシュボード(144)が、第1カラムに組織化された複数のカテゴリと、第2カラムに組織化された複数の属性を含み、前記第1カラムと前記第2カラムの横列には、前記複数のカテゴリの特定のカテゴリ項目に対応する複数の属性のうちの属性セットが含まれており、前記ダッシュボード(144)では特定の属性セットのうちの第1属性が強調され、前記第1属性は、前記クエリ(120)に対して最も関連性の高いデータグループを表す、請求項9に記載のデバイス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2013−80465(P2013−80465A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−208072(P2012−208072)
【出願日】平成24年9月21日(2012.9.21)
【出願人】(500520743)ザ・ボーイング・カンパニー (773)
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company