情報記載片付き隠蔽葉書およびその製造方法
【課題】 さらなる情報伝達手段または通知情報の控えとなる貼付可能な情報記載片を有する隠蔽葉書およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 折目部を介して葉書本体片と隠蔽紙片とが連接する隠蔽葉書、および情報記載片から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書であって；情報記載片の情報記載面ではない他方の面には、粘着部および離型部が設けられており、離型部上にはさらに粘着層が設けられており；隠蔽紙片には離型部が設けられており；情報記載片の粘着部と隠蔽紙片の離型部とが対向して貼着されており、かつ情報記載片の離型部上の粘着層と隠蔽紙片の離型部以外の部分とが対向して貼着されており；情報記載片を隠蔽紙片から剥離することによって、情報記載片の離型部上に設けられた粘着層が隠蔽紙片へ移行し、貼付可能な隠蔽紙片となる；情報記載片付き隠蔽葉書。
【解決手段】 折目部を介して葉書本体片と隠蔽紙片とが連接する隠蔽葉書、および情報記載片から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書であって；情報記載片の情報記載面ではない他方の面には、粘着部および離型部が設けられており、離型部上にはさらに粘着層が設けられており；隠蔽紙片には離型部が設けられており；情報記載片の粘着部と隠蔽紙片の離型部とが対向して貼着されており、かつ情報記載片の離型部上の粘着層と隠蔽紙片の離型部以外の部分とが対向して貼着されており；情報記載片を隠蔽紙片から剥離することによって、情報記載片の離型部上に設けられた粘着層が隠蔽紙片へ移行し、貼付可能な隠蔽紙片となる；情報記載片付き隠蔽葉書。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、貼付可能な情報記載片を提供する、記載された情報を隠蔽することができる情報記載片付き隠蔽葉書およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
記載された情報を隠蔽した状態で郵送することができる隠蔽葉書の使用は、近年における個人情報保護法の施行などに伴って、年々増加する傾向にある。このような隠蔽葉書は一般に、個人情報（例えば、住所、氏名、年齢また口座番号など）を記載し、その後、記載された個人情報部分に、離型紙でその粘着部が保護された隠蔽シールを貼り付けて、記載された個人情報部分を隠蔽する構造を有している。
【０００３】
このような隠蔽葉書において、隠蔽シールの粘着部を保護する剥離紙は、隠蔽葉書を投函するユーザー等の手元に残ることとなる。このようなユーザー等の手元に残る剥離紙などに、広告、伝達事項または通知情報の控えとなる情報などを記載することによって、ユーザー等に対するさらなる情報伝達手段とすることができ、または通知情報等の控えとすることによってユーザー等における利便性を向上させることができる。しかしながら現状においては、隠蔽シールの粘着部を保護するこのような剥離紙には特定の情報は記載されていないことが多い。その理由として、このような剥離紙は紛失しやすいことが考えられる。そのため、ユーザー等の手元に残ることとなるこのような剥離紙を、有効であり有用な情報伝達手段とすることによって、隠蔽葉書の用途をさらに拡大することができると考えられる。
【０００４】
特開平１０−１５１８８１号公報（特許文献１）には、上紙片、中紙片、下紙片の３枚の葉書紙片を折り部を介して連接し、各葉書紙片の表裏面を情報記載面とし、前記折り部で各葉書紙片を折り重ねて、重ね合わせ面を剥離可能に接着してなる三つ折り葉書とするための葉書用シートであって、前記３枚の葉書紙片のうち少なくとも一紙片の端部に切り取り部を介して控情報を記入するための控片を連接したことを特徴とする、控片付き葉書用シートが記載されている。この特許文献１に記載される発明は、複写用紙片や帳票を別途用意する必要がなく、通知情報の控を容易にとることができる控片付き葉書用シートを提供することを目的としている。しかしながらこの特許文献１における控片付き葉書用シートは、控片に剥離可能な接着部が設けられたものではなく、本願発明とは異なるものである。
【０００５】
【特許文献１】特開平１０−１５１８８１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、さらなる情報伝達手段または通知情報の控えとなる貼付可能な情報記載片を提供する、情報記載片付き隠蔽葉書およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、
折目部を介して葉書本体片と隠蔽紙片とが連接する隠蔽葉書；および、情報記載片；から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書であって、
この情報記載片は一方の面が情報記載面であり、
この情報記載片は、隠蔽紙片から剥離することによって、貼付可能な情報記載片となり、
情報記載片が剥離された隠蔽紙片と葉書本体片とを貼着することによって隠蔽葉書となる、情報記載片付き隠蔽葉書であり、
この情報記載片の情報記載面ではない他方の面には、粘着部および離型部が設けられており、この離型部上にはさらに粘着層が設けられており、
この隠蔽紙片には離型部が設けられており、
この情報記載片の粘着部とこの隠蔽紙片の離型部とが対向して貼着されており、かつこの情報記載片の離型部上の粘着層とこの隠蔽紙片の離型部以外の部分とが対向して貼着されており、
この情報記載片を隠蔽紙片から剥離することによって、この情報記載片の離型部上に設けられた粘着層が隠蔽紙片へ移行し、貼付可能な隠蔽紙片となる、
情報記載片付き隠蔽葉書、を提供するものであり、これにより上記目的が達成される。
【０００８】
本発明はさらに、上記情報記載片付き隠蔽葉書の製造方法も提供する。この製造方法として、下記工程：
葉書本体片、隠蔽紙片および情報記載片がこの順で連接する基紙を形成する工程、
基紙上のこの情報記載片の一部およびこの隠蔽紙片の一部に離型部を設ける工程、
この情報記載片の離型部以外の部分に粘着部を設ける一方で、この情報記載片の離型部上にもさらに粘着層を設ける工程、
この情報記載片の粘着部とこの隠蔽紙片の離型部とが対向し、かつ、この情報記載片の離型部上に設けられた粘着層とこの隠蔽紙片の離型部を設けていない部分とが対向するように貼着し、この情報記載片の離型部上に設けられた粘着層をこの隠蔽紙片上へ移行させる工程、
この隠蔽紙片とこの情報記載片とが連接する部分を切断し、この情報記載片がこの隠蔽紙片から分離可能な状態とする、切断工程、
を包含する方法が挙げられる。
【０００９】
上記粘着層および粘着部はいずれも、水性エマルション粘着剤またはホットメルト粘着剤を用いて形成されるのがより好ましい。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の隠蔽葉書が有する情報記載片は、通常は破棄される隠蔽葉書の剥離シールの離型紙の役割を果たし、かつ、有効であり有用な情報伝達手段としての役割を果たす。この情報記載片は貼付可能であるという機能を有するため、ユーザー等に対して強い印象を与える情報伝達手段となる。この情報記載片はまた、貼付可能であることから、ユーザー等における通知情報等の控えとしても優れた機能を有する。本発明によって、ユーザー等の手元に残ることとなり通常は破棄される剥離紙を、有効であり有用な情報伝達手段とすることができる。このため、隠蔽葉書の用途をさらに拡大することができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書はさらに、その製造が容易であるという利点もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
【００１２】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、折目部９を介して葉書本体片５と隠蔽紙片３とが連接する隠蔽葉書；および、情報記載片７；から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書である。図１は、本発明の情報記載片付き隠蔽葉書を示す斜視概略図である。葉書本体片５と隠蔽紙片３を構成する基紙として、上質紙、コート紙または再生紙などの紙材を、特に限定されることなく使用することができる。この紙材の秤量および大きさは、郵便事業株式会社による規定に基づいて定められる。そしてこの葉書本体片５と隠蔽紙片３を構成する基紙に設けられた折目部９を介して、葉書本体片５と隠蔽紙片３が連接している。また隠蔽紙片３は、その片面または両面に情報隠蔽着色部（図示せず）を有していてもよい。隠蔽紙片３が情報隠蔽着色部を有することによって、葉書本体片５に記載される個人情報をより有効に隠蔽することができる。情報記載片７は、情報記載面である一方の面１１と、情報記載面ではない他の一方の面１３とを有する。この他の一方の面１３が、隠蔽紙片３に対して対向して剥離可能に貼着されている。この情報記載片７として、上質紙、コート紙または再生紙などの紙材を、特に限定されることなく使用することができる。そしてこの情報記載片７は、隠蔽紙片３から剥離することによって、貼付可能な情報記載片となる。
【００１３】
図２は、本発明の情報記載片付き隠蔽葉書から情報記載片を剥離した後の、隠蔽葉書としての使用態様を示す概略図である。図２において、折目部９で折り、隠蔽紙片３の粘着層２３（図５の最下部に示す図を参照）を介して隠蔽紙片３および葉書本体片５を貼着させることによって、葉書本体片に記載された個人情報部分が隠蔽された隠蔽葉書１０となる。
【００１４】
図５に示された、本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の概略断面図を用いて、情報記載片付き隠蔽葉書の構造を説明する。なお、この図５中の最下部の図は、離型部２１、離型部２２、粘着層２３および粘着部２５が、情報記載片７および隠蔽紙片３の何れに属することとなるかを明確にするために、情報記載片７および隠蔽紙片３が貼着後に剥離された状態で示してある。
【００１５】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書において、隠蔽紙片３には離型部２２が設けられている。そして情報記載片７の、情報記載面ではない他方の面には、粘着部２５および離型部２１が設けられている、そしてこの離型部２１上にはさらに粘着層２３が設けられている。そしてこの情報記載片７の粘着部２５と隠蔽紙片３の離型部２２とが対向して貼着されており、かつ情報記載片７の離型部２１上の粘着層２３と隠蔽紙片３の離型部２２以外の部分とが対向して貼着されている。そしてこの情報記載片付き隠蔽葉書においては、情報記載片７を隠蔽紙片３から剥離することによって、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３が隠蔽紙片３へ移行することとなる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書はこのような構造を有することによって、情報記載片付き隠蔽葉書の隠蔽紙片３から情報記載片７を剥離した際に、隠蔽紙片３および情報記載片７の何れもが、粘着性を有し貼付可能な状態となることとなる。
【００１６】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、以下のようにして製造することができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造態様を、図３〜５を用いて説明する。
まず、葉書本体片５、隠蔽紙片３および情報記載片７がこの順で連接する基紙を形成する。ここで、葉書本体片５および隠蔽紙片３、そして隠蔽紙片３および情報記載片７は、いずれも、折目部９を介して連接している。ここで用いることができる基紙としては、上質紙、コート紙または再生紙などの紙材を、特に限定されることなく使用することができる。
【００１７】
次いで、基紙上の情報記載片の一部および隠蔽紙片の一部に離型部を設ける。図３は、製造手順を示す概略説明図であって、情報記載片の一部および隠蔽紙片の一部に離型部を設けた状態の一例を示す図である。なお、情報記載片７の離型部２１および隠蔽紙片３の離型部２２を設ける際においては、これらの離型部２１および２２を同時に設けてもよく、別々に設けてもよい。
【００１８】
次に、情報記載片７の離型部２１以外の部分に粘着部２５を設ける一方で、情報記載片７の離型部２１上にもさらに粘着層２３を設ける。図４は、製造手順を示す概略説明図であって、情報記載片７の離型部２１以外の部分に粘着部２５を設け、かつ、情報記載片７の離型部２１上にもさらに粘着層２３を設けた状態の一例を示す図である。これらの粘着層２３および粘着部２５は、同時に設けてもよく、別々に設けてもよいが、同時に設けるのが製造手順上においてより好ましい。
【００１９】
次に、折目部９で折り曲げて、離型部２１、離型部２１上に設けられた粘着層２３、そして粘着部２５を有する情報記載片７と、離型部２２を有する隠蔽紙片３とを、情報記載片７の粘着部２５と隠蔽紙片３の離型部２２とが対向し、かつ、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３と隠蔽紙片３の離型部２２を設けていない部分とが対向するように貼着する。図５は、製造手順を示す概略断面図であって、この貼着手順を概略説明する図である。図５の最上部および中段部に示されるように、情報記載片７と隠蔽紙片３とが貼着されることとなる。そしてこの貼着によって、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３は、隠蔽紙片３側へ移行することとなる。
【００２０】
次に、隠蔽紙片と情報記載片とが連接する部分を切断する（図５の中段部に図示）。これにより、情報記載片が隠蔽紙片から分離可能な状態となる。
【００２１】
こうして製造された情報記載片付き隠蔽葉書は、情報記載片７を隠蔽紙片３から剥離することによって、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３が隠蔽紙片３へ移行することとなる（図５の最下部）。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書はこのような構造を有することによって、情報記載片付き隠蔽葉書の隠蔽紙片３から情報記載片７を剥離した際に、隠蔽紙片３および情報記載片７の何れもが、粘着性を有し貼付可能な状態となることとなる。
【００２２】
なお図３および図４においては、離型部２１、離型部２２、粘着層２３および粘着部２５それぞれを、葉書に対して縦方向に設ける態様を例示説明している。このように葉書に対して縦方向に設ける態様が、製造操作の面から最も好ましい。しかしながら本発明は、このような縦方向のみに限定されるものではなく、例えば葉書に対して横方向または斜め方向に、さらにはドット状などの形状で、離型部２１、離型部２２、粘着層２３および粘着部２５それぞれを設ける態様も考えられる。
【００２３】
上記製造方法においては、情報記載片７の離型部２１および隠蔽紙片３の離型部２２を同時に設けて、その後に、情報記載片７の離型部２１以外の部分へ粘着部２５を、そして情報記載片７の離型部２１上に粘着層２３を同時に設けるのがより好ましい。離型部２１、離型部２２、そして粘着層２３および粘着部２５のピッチの狂いを最小限に抑えることができ、かつ作業性も良好であるという利点があるためである。
【００２４】
本発明において、離型部は、シリコン剥離組成物、フッ素剥離組成物、パラフィンワックスなどの当業者に一般的に用いられるものを塗布することによって形成することができる。
【００２５】
本発明において、粘着部および粘着層は、種々の粘着剤を塗布することによって形成することができる。なお本発明において隠蔽紙片３の粘着層２３および情報記載片７の粘着部２５が有する粘着力は、いずれも、隠蔽紙片３および情報記載片７が粘着性を有し、貼付可能な状態となる程度の粘着力である。これらの粘着部および粘着層が有する粘着力の一例として、例えば、剥離強度が０．０００９８〜０．００４９Ｎ／ｍｍであるような粘着力が挙げられる。本発明における剥離強度の測定は、厚さ０．１３ｍｍ、寸法２０ｍｍ×５０ｍｍの上質紙の片面に、２０ｍｍ×５０ｍｍの粘着部を設け、この粘着部と他の上質紙（厚さ０．１３ｍｍ、寸法２０ｍｍ×５０ｍｍ）を付着させたものを、１８０°方向に剥離することによって測定される剥離強度である。１８０°方向剥離強度の測定は、レオメーターまたは引張圧縮試験機などを用いて測定することができる。
【００２６】
粘着部および粘着層の形成に使用できる粘着剤として、例えば、ホットメルト粘着剤、水性エマルジョン粘着剤およびＵＶ硬化型粘着剤などが挙げられる。
【００２７】
ホットメルト粘着剤として、例えば、合成ゴム系ホットメルト粘着剤、熱可塑性エラストマー系ホットメルト粘着剤、オレフィン系ホットメルト粘着剤、ゴムオレフィン系ホットメルト粘着剤などが挙げられる。水性エマルジョン粘着剤として、例えば、オレフィン系粘着剤、アクリルエマルジョン系粘着剤、アクリル酸アルキルエステル共重合体、シリコン系粘着剤、天然ゴムラテックス変性体などが挙げられる。ＵＶ硬化型粘着剤として、例えば、アクリレート系ＵＶ硬化型粘着剤などが挙げられる。これらの粘着剤の中で、ホットメルト粘着剤、水性エマルジョン粘着剤が、好ましく用いられる。
【００２８】
上記粘着剤のうち、合成ゴム系ホットメルト粘着剤、アクリルエマルジョン系粘着剤（アクリル酸エステル共重合物など）、オレフィン系粘着剤（ポリビニルアルキルエーテルなど）、オレフィン系ホットメルト粘着剤などが、さらに好ましく用いられる。
【００２９】
本発明において、粘着部および粘着層の形成においては、粘着部および粘着層を設ける箇所に、粘着剤を均一に塗布してもよく、あるいは、粘着部および粘着層を設ける箇所に、粘着剤をストライプ状、ドット状、格子状などに塗布してもよい。またこれらの方法を組み合わせてもよい。粘着剤の塗布においては、当業者に通常用いられる粘着剤塗布装置を用いることができる。
【００３０】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、ユーザーにおいて通常は破棄される隠蔽葉書の剥離シールの離型紙として機能する粘着層保護物に、情報記載片としての機能を付与したものである。本発明におけるこの情報記載片は貼付可能であるという機能を有するため、ユーザー等に対して強い印象を与える情報伝達手段となる。またこの情報記載片はまた、貼付可能であることから、ユーザー等における通知情報等の控えとしても優れた機能を有する。さらに本発明によって、ユーザーにおいて通常はゴミとして破棄される剥離シールの離型紙のゴミを減らすこともできる。本発明によって、ユーザー等の手元に残ることとなり通常は破棄される剥離紙を、有効であり有用な情報伝達手段とすることができる。このため、隠蔽葉書の用途をさらに拡大することができる。
【産業上の利用可能性】
【００３１】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、例えば、音楽会、演奏会、演劇会、講演会といった会の参加者への通知手段および個人情報送付手段として用いることができる。このような態様において、情報記載片に会の詳細または広告を掲載することによって、参加者に対して強い印象を与えることができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、また、通信販売申込書等の親展通知情報を伴う通知手段および個人情報送付手段として用いることができる。このような態様において、情報記載片は、通知情報等の控えとして機能させることができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、また、配送等の不在配達連絡手段としても用いることができる。そして上記情報記載片付き隠蔽葉書は、本発明の製造方法によってより簡便に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【００３２】
【図１】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書を示す斜視概略図である。
【図２】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書から情報記載片を剥離した、隠蔽葉書の使用態様を示す概略図である。
【図３】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造手順を示す概略説明図である。
【図４】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造手順を示す概略説明図である。
【図５】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造手順を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【００３３】
１：情報記載片付き隠蔽葉書、
３：隠蔽紙片、
５：葉書本体片、
７：情報記載片、
９：折目部、
１０：隠蔽葉書、
１１：情報記載片の情報記載面、
１３：情報記載片の情報記載面ではない他の一方の面、
２１：離型部、
２２：離型部、
２３：粘着層、
２５：粘着部。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、貼付可能な情報記載片を提供する、記載された情報を隠蔽することができる情報記載片付き隠蔽葉書およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
記載された情報を隠蔽した状態で郵送することができる隠蔽葉書の使用は、近年における個人情報保護法の施行などに伴って、年々増加する傾向にある。このような隠蔽葉書は一般に、個人情報（例えば、住所、氏名、年齢また口座番号など）を記載し、その後、記載された個人情報部分に、離型紙でその粘着部が保護された隠蔽シールを貼り付けて、記載された個人情報部分を隠蔽する構造を有している。
【０００３】
このような隠蔽葉書において、隠蔽シールの粘着部を保護する剥離紙は、隠蔽葉書を投函するユーザー等の手元に残ることとなる。このようなユーザー等の手元に残る剥離紙などに、広告、伝達事項または通知情報の控えとなる情報などを記載することによって、ユーザー等に対するさらなる情報伝達手段とすることができ、または通知情報等の控えとすることによってユーザー等における利便性を向上させることができる。しかしながら現状においては、隠蔽シールの粘着部を保護するこのような剥離紙には特定の情報は記載されていないことが多い。その理由として、このような剥離紙は紛失しやすいことが考えられる。そのため、ユーザー等の手元に残ることとなるこのような剥離紙を、有効であり有用な情報伝達手段とすることによって、隠蔽葉書の用途をさらに拡大することができると考えられる。
【０００４】
特開平１０−１５１８８１号公報（特許文献１）には、上紙片、中紙片、下紙片の３枚の葉書紙片を折り部を介して連接し、各葉書紙片の表裏面を情報記載面とし、前記折り部で各葉書紙片を折り重ねて、重ね合わせ面を剥離可能に接着してなる三つ折り葉書とするための葉書用シートであって、前記３枚の葉書紙片のうち少なくとも一紙片の端部に切り取り部を介して控情報を記入するための控片を連接したことを特徴とする、控片付き葉書用シートが記載されている。この特許文献１に記載される発明は、複写用紙片や帳票を別途用意する必要がなく、通知情報の控を容易にとることができる控片付き葉書用シートを提供することを目的としている。しかしながらこの特許文献１における控片付き葉書用シートは、控片に剥離可能な接着部が設けられたものではなく、本願発明とは異なるものである。
【０００５】
【特許文献１】特開平１０−１５１８８１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目的とするところは、さらなる情報伝達手段または通知情報の控えとなる貼付可能な情報記載片を提供する、情報記載片付き隠蔽葉書およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、
折目部を介して葉書本体片と隠蔽紙片とが連接する隠蔽葉書；および、情報記載片；から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書であって、
この情報記載片は一方の面が情報記載面であり、
この情報記載片は、隠蔽紙片から剥離することによって、貼付可能な情報記載片となり、
情報記載片が剥離された隠蔽紙片と葉書本体片とを貼着することによって隠蔽葉書となる、情報記載片付き隠蔽葉書であり、
この情報記載片の情報記載面ではない他方の面には、粘着部および離型部が設けられており、この離型部上にはさらに粘着層が設けられており、
この隠蔽紙片には離型部が設けられており、
この情報記載片の粘着部とこの隠蔽紙片の離型部とが対向して貼着されており、かつこの情報記載片の離型部上の粘着層とこの隠蔽紙片の離型部以外の部分とが対向して貼着されており、
この情報記載片を隠蔽紙片から剥離することによって、この情報記載片の離型部上に設けられた粘着層が隠蔽紙片へ移行し、貼付可能な隠蔽紙片となる、
情報記載片付き隠蔽葉書、を提供するものであり、これにより上記目的が達成される。
【０００８】
本発明はさらに、上記情報記載片付き隠蔽葉書の製造方法も提供する。この製造方法として、下記工程：
葉書本体片、隠蔽紙片および情報記載片がこの順で連接する基紙を形成する工程、
基紙上のこの情報記載片の一部およびこの隠蔽紙片の一部に離型部を設ける工程、
この情報記載片の離型部以外の部分に粘着部を設ける一方で、この情報記載片の離型部上にもさらに粘着層を設ける工程、
この情報記載片の粘着部とこの隠蔽紙片の離型部とが対向し、かつ、この情報記載片の離型部上に設けられた粘着層とこの隠蔽紙片の離型部を設けていない部分とが対向するように貼着し、この情報記載片の離型部上に設けられた粘着層をこの隠蔽紙片上へ移行させる工程、
この隠蔽紙片とこの情報記載片とが連接する部分を切断し、この情報記載片がこの隠蔽紙片から分離可能な状態とする、切断工程、
を包含する方法が挙げられる。
【０００９】
上記粘着層および粘着部はいずれも、水性エマルション粘着剤またはホットメルト粘着剤を用いて形成されるのがより好ましい。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の隠蔽葉書が有する情報記載片は、通常は破棄される隠蔽葉書の剥離シールの離型紙の役割を果たし、かつ、有効であり有用な情報伝達手段としての役割を果たす。この情報記載片は貼付可能であるという機能を有するため、ユーザー等に対して強い印象を与える情報伝達手段となる。この情報記載片はまた、貼付可能であることから、ユーザー等における通知情報等の控えとしても優れた機能を有する。本発明によって、ユーザー等の手元に残ることとなり通常は破棄される剥離紙を、有効であり有用な情報伝達手段とすることができる。このため、隠蔽葉書の用途をさらに拡大することができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書はさらに、その製造が容易であるという利点もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
【００１２】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、折目部９を介して葉書本体片５と隠蔽紙片３とが連接する隠蔽葉書；および、情報記載片７；から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書である。図１は、本発明の情報記載片付き隠蔽葉書を示す斜視概略図である。葉書本体片５と隠蔽紙片３を構成する基紙として、上質紙、コート紙または再生紙などの紙材を、特に限定されることなく使用することができる。この紙材の秤量および大きさは、郵便事業株式会社による規定に基づいて定められる。そしてこの葉書本体片５と隠蔽紙片３を構成する基紙に設けられた折目部９を介して、葉書本体片５と隠蔽紙片３が連接している。また隠蔽紙片３は、その片面または両面に情報隠蔽着色部（図示せず）を有していてもよい。隠蔽紙片３が情報隠蔽着色部を有することによって、葉書本体片５に記載される個人情報をより有効に隠蔽することができる。情報記載片７は、情報記載面である一方の面１１と、情報記載面ではない他の一方の面１３とを有する。この他の一方の面１３が、隠蔽紙片３に対して対向して剥離可能に貼着されている。この情報記載片７として、上質紙、コート紙または再生紙などの紙材を、特に限定されることなく使用することができる。そしてこの情報記載片７は、隠蔽紙片３から剥離することによって、貼付可能な情報記載片となる。
【００１３】
図２は、本発明の情報記載片付き隠蔽葉書から情報記載片を剥離した後の、隠蔽葉書としての使用態様を示す概略図である。図２において、折目部９で折り、隠蔽紙片３の粘着層２３（図５の最下部に示す図を参照）を介して隠蔽紙片３および葉書本体片５を貼着させることによって、葉書本体片に記載された個人情報部分が隠蔽された隠蔽葉書１０となる。
【００１４】
図５に示された、本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の概略断面図を用いて、情報記載片付き隠蔽葉書の構造を説明する。なお、この図５中の最下部の図は、離型部２１、離型部２２、粘着層２３および粘着部２５が、情報記載片７および隠蔽紙片３の何れに属することとなるかを明確にするために、情報記載片７および隠蔽紙片３が貼着後に剥離された状態で示してある。
【００１５】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書において、隠蔽紙片３には離型部２２が設けられている。そして情報記載片７の、情報記載面ではない他方の面には、粘着部２５および離型部２１が設けられている、そしてこの離型部２１上にはさらに粘着層２３が設けられている。そしてこの情報記載片７の粘着部２５と隠蔽紙片３の離型部２２とが対向して貼着されており、かつ情報記載片７の離型部２１上の粘着層２３と隠蔽紙片３の離型部２２以外の部分とが対向して貼着されている。そしてこの情報記載片付き隠蔽葉書においては、情報記載片７を隠蔽紙片３から剥離することによって、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３が隠蔽紙片３へ移行することとなる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書はこのような構造を有することによって、情報記載片付き隠蔽葉書の隠蔽紙片３から情報記載片７を剥離した際に、隠蔽紙片３および情報記載片７の何れもが、粘着性を有し貼付可能な状態となることとなる。
【００１６】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、以下のようにして製造することができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造態様を、図３〜５を用いて説明する。
まず、葉書本体片５、隠蔽紙片３および情報記載片７がこの順で連接する基紙を形成する。ここで、葉書本体片５および隠蔽紙片３、そして隠蔽紙片３および情報記載片７は、いずれも、折目部９を介して連接している。ここで用いることができる基紙としては、上質紙、コート紙または再生紙などの紙材を、特に限定されることなく使用することができる。
【００１７】
次いで、基紙上の情報記載片の一部および隠蔽紙片の一部に離型部を設ける。図３は、製造手順を示す概略説明図であって、情報記載片の一部および隠蔽紙片の一部に離型部を設けた状態の一例を示す図である。なお、情報記載片７の離型部２１および隠蔽紙片３の離型部２２を設ける際においては、これらの離型部２１および２２を同時に設けてもよく、別々に設けてもよい。
【００１８】
次に、情報記載片７の離型部２１以外の部分に粘着部２５を設ける一方で、情報記載片７の離型部２１上にもさらに粘着層２３を設ける。図４は、製造手順を示す概略説明図であって、情報記載片７の離型部２１以外の部分に粘着部２５を設け、かつ、情報記載片７の離型部２１上にもさらに粘着層２３を設けた状態の一例を示す図である。これらの粘着層２３および粘着部２５は、同時に設けてもよく、別々に設けてもよいが、同時に設けるのが製造手順上においてより好ましい。
【００１９】
次に、折目部９で折り曲げて、離型部２１、離型部２１上に設けられた粘着層２３、そして粘着部２５を有する情報記載片７と、離型部２２を有する隠蔽紙片３とを、情報記載片７の粘着部２５と隠蔽紙片３の離型部２２とが対向し、かつ、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３と隠蔽紙片３の離型部２２を設けていない部分とが対向するように貼着する。図５は、製造手順を示す概略断面図であって、この貼着手順を概略説明する図である。図５の最上部および中段部に示されるように、情報記載片７と隠蔽紙片３とが貼着されることとなる。そしてこの貼着によって、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３は、隠蔽紙片３側へ移行することとなる。
【００２０】
次に、隠蔽紙片と情報記載片とが連接する部分を切断する（図５の中段部に図示）。これにより、情報記載片が隠蔽紙片から分離可能な状態となる。
【００２１】
こうして製造された情報記載片付き隠蔽葉書は、情報記載片７を隠蔽紙片３から剥離することによって、情報記載片７の離型部２１上に設けられた粘着層２３が隠蔽紙片３へ移行することとなる（図５の最下部）。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書はこのような構造を有することによって、情報記載片付き隠蔽葉書の隠蔽紙片３から情報記載片７を剥離した際に、隠蔽紙片３および情報記載片７の何れもが、粘着性を有し貼付可能な状態となることとなる。
【００２２】
なお図３および図４においては、離型部２１、離型部２２、粘着層２３および粘着部２５それぞれを、葉書に対して縦方向に設ける態様を例示説明している。このように葉書に対して縦方向に設ける態様が、製造操作の面から最も好ましい。しかしながら本発明は、このような縦方向のみに限定されるものではなく、例えば葉書に対して横方向または斜め方向に、さらにはドット状などの形状で、離型部２１、離型部２２、粘着層２３および粘着部２５それぞれを設ける態様も考えられる。
【００２３】
上記製造方法においては、情報記載片７の離型部２１および隠蔽紙片３の離型部２２を同時に設けて、その後に、情報記載片７の離型部２１以外の部分へ粘着部２５を、そして情報記載片７の離型部２１上に粘着層２３を同時に設けるのがより好ましい。離型部２１、離型部２２、そして粘着層２３および粘着部２５のピッチの狂いを最小限に抑えることができ、かつ作業性も良好であるという利点があるためである。
【００２４】
本発明において、離型部は、シリコン剥離組成物、フッ素剥離組成物、パラフィンワックスなどの当業者に一般的に用いられるものを塗布することによって形成することができる。
【００２５】
本発明において、粘着部および粘着層は、種々の粘着剤を塗布することによって形成することができる。なお本発明において隠蔽紙片３の粘着層２３および情報記載片７の粘着部２５が有する粘着力は、いずれも、隠蔽紙片３および情報記載片７が粘着性を有し、貼付可能な状態となる程度の粘着力である。これらの粘着部および粘着層が有する粘着力の一例として、例えば、剥離強度が０．０００９８〜０．００４９Ｎ／ｍｍであるような粘着力が挙げられる。本発明における剥離強度の測定は、厚さ０．１３ｍｍ、寸法２０ｍｍ×５０ｍｍの上質紙の片面に、２０ｍｍ×５０ｍｍの粘着部を設け、この粘着部と他の上質紙（厚さ０．１３ｍｍ、寸法２０ｍｍ×５０ｍｍ）を付着させたものを、１８０°方向に剥離することによって測定される剥離強度である。１８０°方向剥離強度の測定は、レオメーターまたは引張圧縮試験機などを用いて測定することができる。
【００２６】
粘着部および粘着層の形成に使用できる粘着剤として、例えば、ホットメルト粘着剤、水性エマルジョン粘着剤およびＵＶ硬化型粘着剤などが挙げられる。
【００２７】
ホットメルト粘着剤として、例えば、合成ゴム系ホットメルト粘着剤、熱可塑性エラストマー系ホットメルト粘着剤、オレフィン系ホットメルト粘着剤、ゴムオレフィン系ホットメルト粘着剤などが挙げられる。水性エマルジョン粘着剤として、例えば、オレフィン系粘着剤、アクリルエマルジョン系粘着剤、アクリル酸アルキルエステル共重合体、シリコン系粘着剤、天然ゴムラテックス変性体などが挙げられる。ＵＶ硬化型粘着剤として、例えば、アクリレート系ＵＶ硬化型粘着剤などが挙げられる。これらの粘着剤の中で、ホットメルト粘着剤、水性エマルジョン粘着剤が、好ましく用いられる。
【００２８】
上記粘着剤のうち、合成ゴム系ホットメルト粘着剤、アクリルエマルジョン系粘着剤（アクリル酸エステル共重合物など）、オレフィン系粘着剤（ポリビニルアルキルエーテルなど）、オレフィン系ホットメルト粘着剤などが、さらに好ましく用いられる。
【００２９】
本発明において、粘着部および粘着層の形成においては、粘着部および粘着層を設ける箇所に、粘着剤を均一に塗布してもよく、あるいは、粘着部および粘着層を設ける箇所に、粘着剤をストライプ状、ドット状、格子状などに塗布してもよい。またこれらの方法を組み合わせてもよい。粘着剤の塗布においては、当業者に通常用いられる粘着剤塗布装置を用いることができる。
【００３０】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、ユーザーにおいて通常は破棄される隠蔽葉書の剥離シールの離型紙として機能する粘着層保護物に、情報記載片としての機能を付与したものである。本発明におけるこの情報記載片は貼付可能であるという機能を有するため、ユーザー等に対して強い印象を与える情報伝達手段となる。またこの情報記載片はまた、貼付可能であることから、ユーザー等における通知情報等の控えとしても優れた機能を有する。さらに本発明によって、ユーザーにおいて通常はゴミとして破棄される剥離シールの離型紙のゴミを減らすこともできる。本発明によって、ユーザー等の手元に残ることとなり通常は破棄される剥離紙を、有効であり有用な情報伝達手段とすることができる。このため、隠蔽葉書の用途をさらに拡大することができる。
【産業上の利用可能性】
【００３１】
本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、例えば、音楽会、演奏会、演劇会、講演会といった会の参加者への通知手段および個人情報送付手段として用いることができる。このような態様において、情報記載片に会の詳細または広告を掲載することによって、参加者に対して強い印象を与えることができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、また、通信販売申込書等の親展通知情報を伴う通知手段および個人情報送付手段として用いることができる。このような態様において、情報記載片は、通知情報等の控えとして機能させることができる。本発明の情報記載片付き隠蔽葉書は、また、配送等の不在配達連絡手段としても用いることができる。そして上記情報記載片付き隠蔽葉書は、本発明の製造方法によってより簡便に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【００３２】
【図１】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書を示す斜視概略図である。
【図２】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書から情報記載片を剥離した、隠蔽葉書の使用態様を示す概略図である。
【図３】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造手順を示す概略説明図である。
【図４】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造手順を示す概略説明図である。
【図５】本発明の情報記載片付き隠蔽葉書の製造手順を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【００３３】
１：情報記載片付き隠蔽葉書、
３：隠蔽紙片、
５：葉書本体片、
７：情報記載片、
９：折目部、
１０：隠蔽葉書、
１１：情報記載片の情報記載面、
１３：情報記載片の情報記載面ではない他の一方の面、
２１：離型部、
２２：離型部、
２３：粘着層、
２５：粘着部。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
折目部を介して葉書本体片と隠蔽紙片とが連接する隠蔽葉書；および、情報記載片；から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書であって、
該情報記載片は一方の面が情報記載面であり、
該情報記載片は、隠蔽紙片から剥離することによって、貼付可能な情報記載片となり、
情報記載片が剥離された隠蔽紙片と葉書本体片とを貼着することによって隠蔽葉書となる、情報記載片付き隠蔽葉書であり、
該情報記載片の情報記載面ではない他方の面には、粘着部および離型部が設けられており、該離型部上にはさらに粘着層が設けられており、
該隠蔽紙片には離型部が設けられており、
該情報記載片の粘着部と該隠蔽紙片の離型部とが対向して貼着されており、かつ該情報記載片の離型部上の粘着層と該隠蔽紙片の離型部以外の部分とが対向して貼着されており、
該情報記載片を隠蔽紙片から剥離することによって、該情報記載片の離型部上に設けられた粘着層が隠蔽紙片へ移行し、貼付可能な隠蔽紙片となる、
情報記載片付き隠蔽葉書。
【請求項２】
葉書本体片、隠蔽紙片および情報記載片がこの順で連接する基紙を形成する工程、
基紙上の該情報記載片の一部および該隠蔽紙片の一部に離型部を設ける工程、
該情報記載片の離型部以外の部分に粘着部を設ける一方で、該情報記載片の離型部上にもさらに粘着層を設ける工程、
該情報記載片の粘着部と該隠蔽紙片の離型部とが対向し、かつ、該情報記載片の離型部上に設けられた粘着層と該隠蔽紙片の離型部を設けていない部分とが対向するように貼着し、該情報記載片の離型部上に設けられた粘着層を該隠蔽紙片上へ移行させる工程、
該隠蔽紙片と該情報記載片とが連接する部分を切断し、該情報記載片が該隠蔽紙片から分離可能な状態とする、切断工程、
を包含する、請求項１記載の情報記載片付き隠蔽葉書の製造方法。
【請求項３】
前記粘着層および粘着部はいずれも、水性エマルション粘着剤またはホットメルト粘着剤を用いて形成される、請求項２記載の情報記載片付き隠蔽葉書の製造方法。
【請求項１】
折目部を介して葉書本体片と隠蔽紙片とが連接する隠蔽葉書；および、情報記載片；から構成される、情報記載片付き隠蔽葉書であって、
該情報記載片は一方の面が情報記載面であり、
該情報記載片は、隠蔽紙片から剥離することによって、貼付可能な情報記載片となり、
情報記載片が剥離された隠蔽紙片と葉書本体片とを貼着することによって隠蔽葉書となる、情報記載片付き隠蔽葉書であり、
該情報記載片の情報記載面ではない他方の面には、粘着部および離型部が設けられており、該離型部上にはさらに粘着層が設けられており、
該隠蔽紙片には離型部が設けられており、
該情報記載片の粘着部と該隠蔽紙片の離型部とが対向して貼着されており、かつ該情報記載片の離型部上の粘着層と該隠蔽紙片の離型部以外の部分とが対向して貼着されており、
該情報記載片を隠蔽紙片から剥離することによって、該情報記載片の離型部上に設けられた粘着層が隠蔽紙片へ移行し、貼付可能な隠蔽紙片となる、
情報記載片付き隠蔽葉書。
【請求項２】
葉書本体片、隠蔽紙片および情報記載片がこの順で連接する基紙を形成する工程、
基紙上の該情報記載片の一部および該隠蔽紙片の一部に離型部を設ける工程、
該情報記載片の離型部以外の部分に粘着部を設ける一方で、該情報記載片の離型部上にもさらに粘着層を設ける工程、
該情報記載片の粘着部と該隠蔽紙片の離型部とが対向し、かつ、該情報記載片の離型部上に設けられた粘着層と該隠蔽紙片の離型部を設けていない部分とが対向するように貼着し、該情報記載片の離型部上に設けられた粘着層を該隠蔽紙片上へ移行させる工程、
該隠蔽紙片と該情報記載片とが連接する部分を切断し、該情報記載片が該隠蔽紙片から分離可能な状態とする、切断工程、
を包含する、請求項１記載の情報記載片付き隠蔽葉書の製造方法。
【請求項３】
前記粘着層および粘着部はいずれも、水性エマルション粘着剤またはホットメルト粘着剤を用いて形成される、請求項２記載の情報記載片付き隠蔽葉書の製造方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１０−４２５３７（Ｐ２０１０−４２５３７Ａ）
【公開日】平成２２年２月２５日（２０１０．２．２５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−２０６６８２（Ｐ２００８−２０６６８２）
【出願日】平成２０年８月１１日（２００８．８．１１）
【出願人】（０００２２５２６７）内外カーボンインキ株式会社 (14)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年２月２５日（２０１０．２．２５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年８月１１日（２００８．８．１１）
【出願人】（０００２２５２６７）内外カーボンインキ株式会社 (14)
【Ｆターム（参考）】
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