説明

情報記録装置及び方法

記録担体上のトラック中の物理アドレスにある、論理アドレスを有するブロック中に情報を記録する装置である。論理アドレスは、欠陥管理領域(61)に保持された、主欠陥リスト、補助欠陥リスト、及び再マップテーブル等の欠陥管理情報に応じて、物理アドレスに変換される。欠陥管理情報は、トラックの部分中の物理アドレスのユーザデータ領域または欠陥管理領域への割り当てを示す割り当て情報を含む。本装置は、追加的物理アドレス範囲を追加的欠陥管理領域(61)に割り当てることにより検出した欠陥(54)に応じて割り当て情報を動的に適応させる割り当て手段を有する。追加物理アドレス範囲は検出された欠陥(54)の近くから始まる。それゆえ、欠陥(54)は欠陥管理領域によりカバーされ、再マップの必要性を減らすことができる。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は情報記録装置に関する。
【0002】
本発明は、さらに、情報記録方法に関する。
【0003】
本発明は、さらに、情報記録コンピュータプログラム製品に関する。
【0004】
本発明は、記録システムの欠陥管理の分野に関し、特に、ビデオ等のリアルタイム情報を連続して記録する場合の欠陥管理に関する。

記録担体に情報を記録する装置及び方法は、米国特許第5,956,309号で知ることができる。該装置は、物理アドレスが割り当てられたトラックに、論理アドレスを有する情報ブロックとして情報を記録する記録手段を有する。論理アドレスは連続的記録空間を構成する。実際には、記録担体のトラックには欠陥部分があり、特に、一物理アドレスのブロックへの記録を妨げるような欠陥があるものもある。これらの欠陥は、製品の不具合、キズ、ほこり、指紋等により生じる。最初、ユーザデータを記録する前に、欠陥を検出し、欠陥セクターの物理アドレスを欠陥テーブルに載せて、(主)欠陥テーブルに基づきその欠陥物理アドレスをスキップすることにより使用しないようにする。このプロセスは一般にスリッピングと呼ばれる。記録担体を使用している間に欠陥が検出された場合、欠陥物理アドレスに割り当てられた論理アドレスを(補助)欠陥テーブルにより欠陥管理領域中の異なる物理アドレスに割り当てる。このプロセスは一般に再マップまたはリニアリプレースメントと呼ばれる。再マップは、(例えば、光ピックアップ部、OPU)記録ヘッドの動き、媒体の回転速度の調整、及び回転遅れが起きるので、性能上のペナルティがある。よって、ジャンプ距離を短くするために、欠陥管理領域を全記録領域にわたって分散して配置する。既存システムの問題点は、大きな連続論理アドレス範囲を有する一連のブロックを記録する際、対応する物理アドレス範囲が1つ以上の欠陥管理領域にまたがってしまう場合があることである。よって、連続論理アドレス範囲の記録及び再生の際に、光ヘッドは欠陥管理領域の間でジャンプをしなければならない。
【0005】
本発明の目的の1つは、欠陥により離れた物理アドレスへのジャンプの回数を減らして、関係する物理アドレス上の情報ブロックを記録及び再生するシステムを提供することである。
【0006】
この目的を達成するため、本発明の第1の態様によると、論理アドレスを有するブロックに情報を記録する装置は、前記情報を表すマークを記録担体のトラックに記録する記録手段と、前記トラック中の物理アドレスにある各ブロックを位置特定することにより、前記記録を制御する制御手段と、欠陥管理情報に応じて前記論理アドレスと前記物理アドレス間を変換するアドレス手段と、欠陥を検知して前記記録担体上の欠陥管理領域に前記欠陥管理情報を保持する欠陥管理手段と、を有し、前記欠陥管理情報は、前記トラックの第1の部分の物理アドレスの少なくとも1つのユーザデータ領域への割り当てと、前記トラックの第2の部分の物理アドレスの欠陥管理領域への割り当てとを示す割り当て情報を含み、前記欠陥管理情報は、欠陥を有する物理アドレスに最初マップされた論理アドレスの欠陥管理領域の代替物理アドレスへの変換を示す再マップ情報を含み、前記装置は、さらに、追加的物理アドレス範囲を追加的欠陥管理領域に割り当てることにより検出した欠陥に応じて前記割り当て情報を適応させる割り当て手段を有し、前記追加的物理アドレス範囲は前記検出された欠陥に近い開始物理アドレスを有する。
【0007】
この目的を達成するため、本発明の第2の態様によると、記録担体上のトラック中の物理アドレスにある、論理アドレスを有するブロック中に情報を記録する方法は、論理アドレスは、欠陥管理情報に応じて物理アドレスに対応し、欠陥を検出し、前記記録担体上の欠陥管理領域に前記欠陥管理情報を保持し、前記欠陥管理情報は、前記トラックの第1の部分の物理アドレスの少なくとも1つのユーザデータ領域への割り当てと、前記トラックの第2の部分の物理アドレスの欠陥管理領域への割り当てとを示す割り当て情報を含み、前記欠陥管理情報は、欠陥を有する物理アドレスに最初マップされた論理アドレスの欠陥管理領域の代替物理アドレスへの変換を示す再マップ情報を含み、前記方法は、追加的物理アドレス範囲を追加的欠陥管理領域に割り当てることにより検出した欠陥に応じて前記割り当て情報を適応させる段階を有し、前記追加的物理アドレス範囲は前記検出された欠陥に近い開始物理アドレスを有する。
【0008】
本発明による上記手段は、記録担体の記録の際に、欠陥管理領域の大きさと位置が実際に検出された欠陥に適応しているという効果を有する。これには、欠陥を検出すると、その欠陥自体を欠陥管理領域でカバーすることにより、またはその欠陥をその欠陥物理アドレスに近い位置に再マップするために、近傍に欠陥管理領域を設けることにより、その欠陥に局所的に対応するという利点がある。それゆえ、局所的な欠陥の場合、局所的な欠陥管理領域へのジャンプのみが必要となる。
【0009】
本発明は以下の認識にも基づいている。例えば、米国特許出願第US2001/0002488に開示されているように、記録担体上の初期欠陥は、フォーマットの際に検出され、主欠陥リストに登録されるので、その結果、その欠陥はスキップされ、欠陥に後続するすべての論理アドレスを再割り当てする。それゆえ、主欠陥リストは、論理アドレスから物理アドレスへの割り当てが変わってしまうので、ユーザデータを書き込んだ後には更新することができない。しかし、フォーマットの際に記録担体をスキャンするには時間がかかるので、しばしば省略され、後で検出された欠陥は再マップにより処理される。記録の際は、通常の欠陥管理システムは、欠陥物理アドレスの欠陥管理領域への再マップによるところが大きい。本願発明者は、欠陥管理領域の割り当て情報を動的に適応することにより、再マップを避けるか、少なくとも減らすことができることに気づいた。それゆえ、多数の欠陥を有する領域には多くの欠陥管理領域を用意し、不具合が少ない領域には最小限の欠陥管理領域のみを用意する。これには、記録担体の記憶容量卯が使用されない欠陥管理領域により減少することがないという利点がある。
【0010】
本装置の一実施形態において、前記終了部分記録手段は、欠陥管理領域、特に単一の欠陥管理領域中の終了部分に記録をするものである。これには、一連のブロックを読み出すために必要となるのは、単一のジャンプのみであるという利点がある。
【0011】
本装置の一実施形態において、前記割り当て手段は、前記検出された欠陥を含む前記追加的物理アドレス範囲を割り当てる。欠陥をカバーする物理アドレスを有する欠陥管理領域の新しい割り当てにより、その範囲に元々マップされた論理アドレスは、新しい物理アドレス範囲にシフトされる。これには、その欠陥を有する物理アドレスに元々対応する論理アドレスについては再マップが必要ないという利点がある。
【0012】
前記割り当て手段は、所定サイズを有する前記追加的物理アドレス範囲を割り当て、または先行または後続するの記録領域の欠陥パラメータに基づくサイズを有する前記追加的物理アドレス範囲を割り当てるものであり、前記欠陥パラメータは、特に、すでに割り当てられた欠陥管理領域の大きさ及び分布であり、前記追加的物理アドレス範囲と先行または後続する欠陥管理領域との間のユーザ領域の大きさであり、及び/または検出された欠陥である。これには、記録フォーマット使用に基づきサイズを容易に決定することができるという利点がある。留意すべきことは、サイズは一定であっても、所定の方法で、半径方向位置等の所定のパラメータ、または選択された欠陥管理領域分布方法に応じて変化してもよいことである。あるいは、サイズをすでに割り当てられた欠陥管理領域の分布に適応させることもでき、または実際の欠陥の状況に適応させることもできる。欠陥の状況とは、例えば、新しい欠陥管理領域の近傍にある他の欠陥管理領域の充填度等である。
【0013】
本装置の一実施形態において、前記割り当て手段は、第1の検出された欠陥、第2の検出された欠陥、及び前記第1と第2の検出された欠陥の間の物理アドレスを少なくとも含む大きさを有する追加的物理アドレス範囲を割り当てる。これには、単一の欠陥管理領域により少なくとも2つの欠陥位置がカバーされ、一方、その間のアドレスは他の欠陥を再マップするために利用可能であるという利点がある。
【0014】
本装置の一実施形態において、前記装置は、対応するアロケートされた物理アドレス範囲に記録されるべき連続論理アドレス範囲を有する一連のブロックを検出する連続記録検出手段をさらに有し、前記割り当て手段は、前記アロケートされた物理アドレス範囲の外側の追加的物理アドレス範囲を割り当てる。それゆえ、本装置は、記録されたデータのタイプを検出し、連続的データである場合、追加的物理アドレス範囲に割り当てられた新しい欠陥管理領域がアロケートされた物理アドレス範囲を中断することを防止する。これには、連続データの再生性能が中断された欠陥管理領域の間をジャンプすることにより低下しないという利点がある。
【0015】
さらに別の実施形態を従属項に記載した。
【0016】
本発明の上記その他の態様は、添付した図面を参照して以下に説明した実施形態を参照すれば明らかである。

異なる図面においても同じエレメントには同じ参照数字を付した。
【0017】
図1aは、トラック9と中心穴10を有するディスク形状の記録担体11を示す。トラック9は、情報を表す一連の記録(される)マークが位置し、情報層上のほぼ平行なトラックを形成するらせんパターンとして構成されている。記録担体は、光学的に読み取り可能であり、光ディスクと呼ばれ、記録可能タイプの情報層を有する。記録可能ディスクの例としては、CD-RW、書込可能DVD(例えば、DVD+RW)があり、また青色レーザを用いた高密度書込可能光ディスク(ブルーレイディスク(BD))がある。さらに、DVDディスクの詳細は、参照資料ECMA-267: 120 mm DVD-Read-Only Disc (1997)に記載されている。トラックに沿って光学的に検知可能なマーク(例えば、相変化材料に結晶またはアモルファスのマーク)を記録することにより、情報層上に情報を表す。記録可能型の記録担体上のトラック9は、ブランクの記録担体の製造の際に、トラック構造をエンボス処理することによりつけられる。トラック構造は、例えば、読出/書込ヘッドをスキャン中にトラック可能とする図1bに示したプリグルーブ14により構成される。トラック構造は、情報ブロックと通常呼ばれる情報単位の位置を示すいわゆる物理アドレスを含む位置情報を有する。位置情報は上記の情報ブロックの開始位置を表す同期マークを含む。
【0018】
図1bは、記録可能型の記録担体11の直線b−bに沿って切った断面図であり、透明基板15に記録層16と保護層17が設けられている。保護層17はさらに別の基板層を有していてもよく、例えば、DVDの場合、記録層は0.6mmの基板上にあり、その裏側に、さらに別の0.6mm基板が接着されている。プリグルーブ14は、基板15の材料の凹凸として実施してもよく、周囲とは違った材料特性として実施してもよい。
【0019】
記録担体11は、ファイル管理システムの制御の下にブロック中にデジタル情報を格納する。その情報は、連続的に記録及び再生されるリアルタイム情報を含み、特に、MPEG2等の規格化されたフォーマットによりデジタル符号化されたビデオを表す情報を含む。
【0020】
図2は、例えば、CD-R、CD-RW、DVD+RW、またはBDである書込可能または再書込可能タイプの記録担体11に情報を書き込む記録装置を示す。この装置は記録担体上のトラックをスキャンする記録手段を備えており、その記録手段は、記録担体11を回転するドライブ部21と、ヘッド22と、トラック上の半径方向にヘッド22を粗く位置決めする位置決め部25と、及び制御部20と、を有する。ヘッド22は、記録担体の情報層のトラック上の放射スポット23にフォーカスされた、光学エレメントを通して導波された放射ビーム24を生成する既知のタイプの光学システムを有する。放射ビーム24は放射ソース、例えばレーザダイオードにより生成される。そのヘッドは、図示はしないが、さらに、前記ビームの光軸に沿って放射ビーム24の焦点を動かすフォーカスアクチュエータと、トラックの中心に半径方向にスポット23を微細に位置決めするトラックアクチュエータと、を有する。トラックアクチュエータは、光学エレメントを半径方向に動かすコイルを有し、または反射エレメントの角度を変えるように構成されている。情報を書き込む場合、記録層に光学的に検知可能なマークを作るように放射光を制御する。マークは光学的に読み取り可能であればいかなるものでもよく、例えば、色素、合金、相変化物質等の材料に記録したときにできる、反射係数が周囲と異なる領域であってもよく、または、光磁気材料に記録されたときにできる、磁化方向が周囲と異なる領域であってもよい。読み出しの場合、情報層により反射された放射は、ヘッド22中の通常タイプの検出器(例えば、4分割ダイオード)により検出され、読み出し信号、及びさらに別の検出器信号が生成される。検出器信号には、トラックアクチュエータとフォーカスアクチュエータとを制御するトラックエラー信号及びフォーカスエラー信号が含まれる。読み出し信号は、復調器、デフォーマット器、及び出力部を含む通常タイプの読み出し処理部30により処理され、情報が読み出される。このように、情報を読み出す読み出し手段は、ドライブ部21、ヘッド22、位置決め部25、及び読出処理部30を含む。この装置は、入力情報を処理してヘッド22を駆動する書き込み信号を生成する書き込み処理手段を有する。その書き込み処理手段は入力部27、フォーマット器28、変調器29を有する。書き込み動作の際、情報を表すマークが記録担体上に形成される。マークは、通常、レーザダイオードからの電磁的輻射のビーム24により記録層上に生成されたスポット23により形成される。デジタルデータは、所定のデータフォーマットに従って記録担体上に記録される。光ディスク上に記録する情報の書き込み及び読み出し、及びフォーマット、エラー訂正、チャネル符号化等のルールは、例えばCDやDVDシステムの分野で周知である。
【0021】
制御部20は、制御ライン26(例えば、システムバス)を介して、入力部27、フォーマット器28、変調器29、読み出し処理部30、ドライブ部21、及び位置決め部25に接続されている。制御部20は、後で説明する本発明による方法と機能を実行する制御回路(例えば、マイクロプロセッサ、プログラムメモリ、及び制御ゲート)を有する。制御部20は、論理回路中のステートマシンとしても実施される。
【0022】
一実施形態において、本記録装置は、記憶システムであり、例えばコンピュータ内で使用する光ディスクドライブである。制御部20は、標準インターフェイスを介してホストコンピュータシステムの処理部と通信するように構成されている。デジタルデータは、フォーマット器28と読出処理部30に直接入力される。
【0023】
一実施形態において、本装置は、スタンドアローンの装置として構成され、例えばコンシューマが使用するビデオ記録装置である。制御部20、または本装置に含まれる追加的ホスト制御部は、ユーザにより直接制御され、ファイル管理システムの機能を実行するように構成されている。本装置は、アプリケーションデータ処理部である例えばオーディオ及び/またはビデオ処理回路を含む。ユーザ情報は入力部27に入力される。その入力部27は、アナログオーディオ及び/またはビデオ、または非圧縮オーディオ/ビデオ等の入力信号の圧縮手段を有する。好適な圧縮手段は、例えばオーディオの場合についてWO98/16014-A1(PHN16452)に記載され、ビデオの場合についてMPEG2標準規格に記載されている。入力部27はオーディオ及び/またはビデオを処理して情報単位にし、フォーマット器28に送る。読み取り処理部30は、好適なオーディオ及び/またはビデオ復号部を有する。
【0024】
フォーマット器28は、記録フォーマットに従って、データに制御データを付加し、フォーマットし、符号化する。例えば、エラー訂正符号(ECC)を付加し、インターリーブし、チャネル符号化する。フォーマット器28は、さらに、変調信号に同期パターンを含める同期手段を有する。フォーマットされた情報単位は、アドレス情報を有し、制御部20の制御の下に記録担体上の対応するアドレス可能位置に書き込まれる。フォーマット器28から出力されるフォーマット済みデータは変調器29に送られる。その変調部29は、光学ヘッドの放射源を駆動するレーザパワー制御信号を生成する。変調部29にされたフォーマット済みデータは、アドレス情報を有し、制御部20の制御の下、記録担体上の対応するアドレス可能位置に書き込まれる。
【0025】
制御部20は、トラック上の物理アドレスに各ブロックを位置づけることにより記録を制御し、以下に説明するように欠陥管理を実行する。制御部は、互いに協働するアドレス部31、欠陥管理部32、割り当て部34、及び(任意的に)連続データ検出部33を含み、これらの部位は例えばファームウェアにより実施される。
【0026】
アドレス部31は、欠陥管理情報に応じて、物理アドレスと論理アドレス間の変換をする。論理アドレスは連続した記憶空間を構成し、例えばファイル管理システム(例えばUDF)の制御下のファイルである情報ブロックのシーケンスを記憶するために用いられる。欠陥管理部32は、例えば、記録及び/または読み出し中にヘッド22からの読み出し信号の信号品質を監視することにより、欠陥を検出する。欠陥は、読み出した情報ブロックのエラーレートを調べることによっても検出することができる。欠陥管理部は、さらに、記録担体上の欠陥管理領域に欠陥管理情報を保持する。その欠陥管理領域とは、例えば、スリップされた欠陥を示す主欠陥リストと、再マップされた位置を示す補助欠陥リストである。欠陥管理情報には、少なくとも再マップ情報が含まれる。
【0027】
図3は、欠陥位置の再マップを示す図である。水平ラインは、物理アドレス空間40を模式的に表している。一連のブロック42が割り当てられた物理アドレス範囲39に記録されるとする。しかし、割り当てられた物理アドレス範囲は欠陥41により中断されている。再マップ45は、欠陥を有する物理アドレス41に対応する論理アドレスを有するブロック44を欠陥管理領域(DMA)43の代替物理アドレスに格納するプロセスである。再マップ情報は、欠陥を有する物理アドレスに最初マップされた論理アドレスを欠陥管理領域の代替物理アドレスに変換するためのデータを提供する。そのデータは、例えば、再マップされたブロックの論理アドレスをそれに対応する物理アドレスを含む補助欠陥リスト中のエントリーである。あるいは、再マップ情報は、欠陥を有する物理アドレスを欠陥管理領域中の別の物理アドレスに変換するデータであってもよい。
【0028】
欠陥管理領域は、記録領域レイアウトに応じて記録担体上に位置づけられる。そのレイアウトにおいて、物理アドレスは、ユーザデータ領域の論理アドレスが割り当てられているか、または欠陥管理領域またはシステム領域等に割り当てられている。そのレイアウトは、事前に規定されていてもよいし、システム領域に含まれたパラメータに応じて規定されてもよい。欠陥管理情報は、トラックの第1の部分にある物理アドレスの少なくとも1つのユーザデータエリアへの割り当てと、トラックの第2の部分にある物理アドレスの欠陥管理領域への割り当てとを示す割り当て情報を含む。
【0029】
一実施形態において、割り当て情報は、特定の欠陥管理情報の欠陥管理領域への割り当てを含む。欠陥管理情報の欠陥管理領域への割り当ては、欠陥管理領域の使用(例えば、主欠陥リスト及び補助欠陥リスト)や特定種類の欠陥の代替領域を示す。
【0030】
図4は、欠陥管理領域が分散した欠陥管理レイアウトを示す図である。水平ラインは物理アドレス空間40を模式的に表す。物理アドレス空間の第1の部分は、ユーザデータ領域47、48に割り当てられている。すなわち、ユーザデータを格納できる論理アドレスに割り当てられている。物理アドレス空間の第2の部分は、欠陥管理領域43、46に割り当てられている。すなわち、論理アドレスとは結合していない。欠陥管理レイアウトの例としては、CD-MRW用のマウントレイナー(Mount Rainier)欠陥管理方式がある。マウントレイナー及びCD-MRWに関する説明は、ウェブサイトhttp://www.licensing.philips.com/information/mtr/にある。媒体の論理空間においては、DMAを見ることはできない。このことは、大きなファイルをディスクに書き込んだ場合、ファイル全体が連続の論理アドレスを有していても、そのファイルに割り当てられる物理アドレスにはDMAが含まれていることを意味する。
【0031】
欠陥位置を代替するために、媒体上に欠陥管理領域がある。本発明によると、欠陥管理レイアウトは、ディスク上の欠陥の性質と位置に基づく。これは、欠陥が多い領域にはより多くのDMAが局所的に割り当てられていることを意味する。こうすることの利点は、欠陥に近いところに欠陥管理領域があり、欠陥が内領域内にはユーザデータの間にDMAがないことである。使用しないDMAを無くすことにより、予備の記憶場所の記録及び読み出しのためのシーク時間が最小化され、及び/または、「予備領域用の記憶容量」と「ユーザデータ用の記憶容量」の間のトレードオフを最適化することができる。
【0032】
欠陥管理領域の機能は、記録フォーマットと記録領域レイアウトにより決まる。欠陥管理領域の場所は、例えば、欠陥管理領域の開始アドレスを示す割り当てテーブル等の割り当て情報で与えられる。各欠陥管理領域の大きさは固定されていてもよく、割り当て情報に含まれていてもよい。割り当て部34は、検出した欠陥に応じて割り当て情報を生成または適応する。最初は、割り当てられている欠陥管理領域は非常に小さいか、または全くない。さらに、物理アドレスの論理アドレスへの割り当ては、実際に記憶スペースが必要となるまで遅らせてもよい。記録の際、必要に応じて論理アドレスは割り当てられ、欠陥が検出されると、追加的物理アドレス範囲を上記テーブル中の新しい追加的欠陥管理領域に割り当てることにより、新しい欠陥管理領域を生成する。追加的物理アドレス範囲は、検出された欠陥に近いところから開始するものが選ばれる。例えば、検出された欠陥に近い開始物理アドレスを有するものが選ばれる。特に、新しい欠陥管理領域自体が欠陥のある記憶場所を含んでいることがあるが、その場合には再マップは消去される。追加的欠陥管理領域の割り当てを図5と6を参照して説明する。それは高速で再生されなければならない(通常、ストリーミングと呼ばれる)連続データには、動的割り当てが特に関係がある。
【0033】
図2に示した連続データ検出部33は、情報、特にデジタル符号化ビデオ等のリアルタイムデータ等のブロックの論理的に連続したアドレス範囲を検知するために以下の機能を有する。記録情報のデータタイプを検知する。具体的には、ストリーミングされる、デジタル符号化ビデオ等のリアルタイムデータや、ストリーミングされない、コンピュータデータファイル等のランダムデータ等のタイプを検知する。ランダムアクセスデータであるかストリーミングタイプのデータであるかの検知はいろいろな方法でできる。例えば、情報記録または読み出しのコマンドを監視したり、データタイプを示す記録担体情報を読み出したり、記録情報のデータ構造からデータタイプを検知したりすることによりデータタイプを検知することができる。例えば、連続した論理アドレス範囲を有する一連のブロックを対応する割り当てられた物理アドレス範囲に記録すべきか検知する。一般に、ビデオ情報等のリアルタイム情報は、データレートが比較的高く、連続的に記録する必要がある。データのタイプは、制御部が受け取る書き込みコマンドに含まれている。その書き込みコマンドは、例えば、リアルタイムビットを含むホストコンピュータからの書き込みコマンドである。連続記録の検知は、書き込みコマンドに含まれるデータブロック量に基づいてなされてもよいし、前に書き込まれたブロックに連続した論理アドレスを有する新しいブロックが定期的に到着することなどに基づいて検知してもよい。
【0034】
一般的にドライブはファイルに関する情報(例えば、ファイルの始めと終わりなど)を有していない。ファイルシステム情報を有していないドライブは、読出/書込コマンド情報(ストリーミング読出及び書込コマンド)に基づくホストの動作の結果としてストリーミング書込及び読み出し動作を検知することができ、またはファイルエントリ(UDFの場合、ファイル識別子記述子)に含まれる「連続」ビット等のストリーミングインジケータがディスクに格納されている時、またはストリーミングビットがディスクのセクターヘッダ、ゾーン記述子、またはストリーミングロケーションビットマップに含まれている時、ストリーミング書込及び読み出し動作を検知することができる。さらにまた、例えば、ホストによる特定の記憶場所における最後の動作の性質(ストリーミングか非ストリーミングか)を保存することにより、前の読み出しまたは書き込みセッションにおける情報の使用を検知して、後で使用するために格納することもできる。
【0035】
一実施形態において、本装置はファイルシステム情報及び/または記録されたコンテントに関する情報を備えている。それゆえ、データタイプはその情報から直接読み出すことができる。あるいは、ファイルシステム及びコンテントの情報は、ドライブとのコマンドインターフェイスを介してホストシステムに要求してもよい。
【0036】
留意すべきことは、連続データ検出部33と割り当て部34の機能は、情報記録とは独立した別の欠陥管理プロセスとして、例えば、ディスクドライブを制御しているホストコンピュータのコンピュータプログラムにおいて実行することができることである。トラック中の物理アドレスにある各ブロックを位置特定し、欠陥管理情報に応じて論理アドレスと物理アドレスの間で変換を行い、上述のように欠陥を検出して欠陥管理情報を保持することにより、ドライブは記録担体上に論理アドレスを有するブロックの情報記録をすることができる。欠陥管理プロセスは、記録情報のデータタイプの検知と、欠陥管理情報の変更を有する。データタイプには、特に、デジタル符号化ビデオ等のリアルタイムデータのストリーミングタイプやコンピュータデータファイル等のランダムデータの非ストリーミングタイプがある。
【0037】
図5は、欠陥管理領域の動的割り当てを示す図である。ファイルが複数の再マップされたブロックを含む場合、そのファイルを読み出すためにドライブはいろいろなDMAにジャンプしてすべてのブロックを取得しなければならない場合がある。図5Aは、従来の再マップシステムにおける記録ファイルと再マップされた論理アドレスを示す図である。水平ラインにより、物理アドレス空間40を模式的に表した。連続論理アドレス範囲に記録されたファイル53は、物理アドレス空間60に対応する。記録領域レイアウトは、分散した欠陥管理領域51、52を規定している。その物理アドレス範囲において、3つのエラー54、55、56が検出されている。第1のエラー54は、矢印57で示したように、第1の欠陥管理領域51に再マップされている。第2のエラー55は、矢印58で示したように、第2の欠陥管理領域52に再マップされている。第3のエラー56は、矢印59で示したように、第1の欠陥管理領域51に再マップされている。
【0038】
この例のデータの読み出しにより、2つのDMA51、52の間で3回のジャンプが発生する。これらの余計なジャンプにより、ストリーミング動作を維持しようとするホストの観点からすると、大きな性能ペナルティが発生する。解決策は、欠陥が発見されるにつれて欠陥管理領域を割り当てることである。留意すべきことは、新しい欠陥管理領域の記憶場所は使用できないが、ディスクの観点から、(欠陥はいずれにしても再マップしなければならないので)使用可能なユーザ空間は同じであることである。DMAは新しい方法で使用される。所定のDMAを用いて再マップされたデータを入れるのではなく、DMAを非欠陥ブロックのリザーブプール(reserve pool)と見なす。ユーザ領域で欠陥が発生した場合、これはDMAにより占められてしまい、それにより、ユーザ空間をDMA空間と効率的に交換する。これにより、ディスク上のユーザ領域の総量が、欠陥に係わらず、確実に一定となる。
【0039】
図5Bは、追加的に割り当てられた欠陥管理領域を示す図である。図5Aに示した記録データと欠陥があると仮定する。留意すべきことは、所定の欠陥管理領域はない(図5Aに示した対応する欠陥管理領域51、52はない)。第1のエラー54が検出され、その欠陥54自体の記憶場所から始まる物理アドレス範囲が追加的欠陥管理領域61に割り当てられる。欠陥位置54の物理アドレスはユーザデータの論理アドレスにはもはや結合していないので、第1の欠陥54は再マップする必要はない。元々欠陥位置54に結合していた論理アドレスは、新しい物理アドレスに結合され、特に、欠陥管理領域61の直後の物理アドレスに結合される。第2のエラー55は、矢印62で示したように、新しく生成された欠陥管理領域61に再マップされ、第3のエラー56も、矢印63で示したように、新しい欠陥管理領域61に再マップされている。
【0040】
一実施形態において、大きいファイルの場合、連続ファイルのいくつかの部分はいくつかのDMAに再マップされる。よって、連続データファイル内の第1の論理アドレス範囲は第1の新しく生成された欠陥管理領域に再マップされ、連続データファイル内の第2の(重ならない、例えば連続な)論理アドレス範囲は、第2の新しく生成された欠陥管理領域に再マップされる。DMAは、それぞれの連続論理アドレス範囲を再生する際に、連続的に読み出すことができる。
【0041】
新しいDMAはいくつかの欠陥管理パラメータに応じて生成される。欠陥管理パラメータは、例えば、前のDMAとの距離、前のDMAに残っているスペース、現在の欠陥とDMAとの間にある連続ファイルの部分の大きさである。また、DMAの大きさは、予め決められていてもよいし、先行または後続する記録領域の欠陥パラメータに基づいて決めてもよい。欠陥パラメータとは、例えば、すでに割り当てられた欠陥管理領域の分散の仕方、追加的物理アドレス範囲と先行または後続の欠陥管理領域の間のユーザ領域の大きさ、及び/または検出した欠陥の量または密度等である。
【0042】
図5Cは、欠陥管理領域の遅延割り当てを示す図である。図5Aに示した記録データと欠陥があるものと仮定するが、予め割り当てられた欠陥管理領域51、52はない。第1のエラー54と第2の欠陥55が検出されるが、対応する再マップ位置の選択は遅延される。第3の欠陥56に来たときに、追加的欠陥管理領域66が欠陥56の位置から始まる物理アドレスの範囲に割り当てられる。第3の欠陥位置56の物理アドレスはもはやユーザデータの論理アドレスに結合していないので、欠陥56を再マップする必要はない。欠陥位置56に元々結合されていた論理アドレスは、新しい物理アドレス、特に欠陥管理領域66の直後の物理アドレスに結合される。第1のエラー54は、矢印64で示したように、新しく生成された欠陥管理領域66に再マップされている。第2のエラー55は、矢印65で示したように、新しい欠陥管理領域66に再マップされている。新しい欠陥管理領域の生成は、前のDMAとの距離、前のDMAに残っているスペース量、前のDMA以降の欠陥量等のパラメータに応じて遅延される。
【0043】
図5Dは、2つの欠陥をカバーする割り当てられた欠陥管理領域を示す図である。図5Aに示した記録データと欠陥があるものと仮定するが、予め割り当てられた欠陥管理領域51、52はない。第1のエラー54と第2の欠陥55が検出され、両方の欠陥とその間の物理アドレス(及びもしあればその間の欠陥)をカバーする拡大された欠陥管理領域67が割り当てられる。明らかに、最初の2つの欠陥の近くに寄り多くの欠陥が検出された場合、それらをカバーするようなより大きな欠陥管理領域が割り当てられる。それゆえ、欠陥管理領域67の大きさは、カバーすべき検出された欠陥によって決まる。上記の例において、第3のエラー56は、矢印68で示したように、新しく生成された欠陥管理領域67に再マップされている。拡大された欠陥管理領域の生成は、欠陥密度、欠陥レートが高い不具合領域の大きさ等のパラメータに応じて決まる。
【0044】
図6は、物理アドレス範囲の欠陥管理領域への割り当てを示す図である。図6Aは、従来の再マップシステムにおける割り当てられた物理アドレスと再マップされた欠陥を示す図である。水平ラインにより物理アドレス空間40を模式的に示した。ファイル53は論理的に連続したアドレス範囲に記録されている。記録領域レイアウトは欠陥管理領域52を定めている。物理アドレス範囲において、エラー70が検出されている。そのエラー70は、矢印71で示したように、(離れたところにある)欠陥管理領域52に再マップされている。
【0045】
図6Bは、追加物理アドレス範囲の追加欠陥管理領域への割り当てを示す図である。図6Aに示した記録データと欠陥があるものと仮定する。エラー70を検出した後、ユーザデータファイルを記録するために、連続アドレス範囲の終わりに新しい欠陥管理領域72が生成される。ファイル53の後にはフリースペース75があると仮定する。例えば、ドライブが記録担体の記録領域の経過を追跡するか、または制御部が最初のフレーブロックを探索してDMA位置とすることもできる。最後のオプションは、ドライブがファイルシステム情報を有しているか、アプリケーションのファイルシステムとの密接な通信が必要となる。エラー70は、矢印74で示したように、新しく生成された欠陥管理領域72に再マップされている。それゆえ、再マップされた論理アドレスをリカバーするために記録及び読み出しの際にジャンプする距離は減少する。
【0046】
一実施形態において、予め割り当てられた欠陥管理領域52は、新しくより小さい欠陥管理領域73に縮小されている。新しく生成された欠陥管理領域72と同じ大きさを減らすことにより、ユーザ空間と欠陥管理空間の総量は一定である。
【0047】
留意すべきことは、DMAを欠陥管理情報に加えることにより、論理アドレスが新しいDMAの後の物理アドレスに自動的に変換されることである。追加的DMAが割り当てられた時、ユーザデータ領域における論理アドレスの新しいマッピングに適応するにはいろいろなオプションがある。ユーザデータが追加的DMAを超える論理アドレスに記録されている時のみ、このデータをシフトするか、ファイル管理データを新しい論理アドレスに適応させる必要がある。あるいは、オフセットテーブルを保持して論理アドレスを計算することもできる。
【0048】
一実施形態において、欠陥管理空間及びユーザデータ空間の比率が、欠陥管理情報等の記録フォーマットで定められている。新しい論理アドレスから記録を開始する時、先行する記録領域の物理的大きさと比率は、新しい開始論理アドレスを固定領域を過ぎた物理アドレスにマップすることにより一定とされる。上記領域のマップテーブルは欠陥管理情報に含まれていてもよい。
【0049】
一実施形態において、記録領域をゾーンに分割し、各ゾーンが一定の開始論理アドレスを有する。各ゾーンは一定量の欠陥管理空間を利用可能であり、そのゾーンを使用する際に物理アドレスに割り当てることができる。
【0050】
留意すべきことは、利用可能な欠陥管理空間全体からDMA(の一部)を無くすことにより、媒体の所望の位置に(ドライブシステムデータまたはユーザデータ用の)フリー空間を作ることができることである。その空間がユーザによりアクセス可能でなければならない場合、論理アドレス空間を更新する必要がある。
【0051】
本発明は、主にCDを用いて実施形態により説明したが、他のタイプのDVD及びBDに使用される同様の欠陥管理にも好適に適用することができる。また、情報担体については、光ディスクについて説明したが、磁気ハードディスク等の他の媒体も使用することができる。留意すべきことは、この文書において、「有する」という言葉は記載されたもの以外の構成要素やステップがあることを排除するものではなく、構成要素の前の「1つの」という言葉はその構成要素が複数あることを排除するものではないことである。参照符号は請求項の範囲を限定するものではない。本発明はハードウェアとソフトウェアの両方の手段により実施してもよい。複数の「手段」は同一のハードウェアやソフトウェアを表していてもよい。さらに、本発明の範囲は実施形態によって限定されず、上で説明した新規な特徴や特徴の組み合わせのそれぞれが本発明である。

【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1a】記録担体を示す上面図である。
【図1b】記録担体を示す断面図である。
【図2】記録装置を示す図である。
【図3】欠陥位置の再マップを示す図である。
【図4】分散した欠陥管理領域を有する欠陥管理レイアウトを示す図である。
【図5】欠陥管理領域への動的割り当てを示す図である。
【図5A】従来の再マップシステムにおける記録ファイルと再マップ論理アドレスを示す図である。
【図5B】追加的に割り当てられた欠陥管理領域を示す図である。
【図5C】欠陥管理領域の遅延割り当てを示す図である。
【図5D】2つの欠陥をカバーする割り当てられた欠陥管理領域を示す図である。
【図6】物理アドレス範囲の欠陥管理領域への割り当てを示す図である。
【図6A】従来の再マップシステムにおける割り当てられた物理アドレスと再マップされた欠陥を示す図である。
【図6B】追加的物理アドレス範囲の追加的欠陥管理領域への割り当てを示す図である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
論理アドレスを有するブロックに情報を記録する装置であって、
前記情報を表すマークを記録担体のトラックに記録する記録手段と、
前記トラック中の物理アドレスにある各ブロックを位置特定することにより、前記記録を制御する制御手段と、
欠陥管理情報に応じて前記論理アドレスを前記物理アドレスに、またはその逆に変換するアドレス手段と、
欠陥を検知して前記記録担体上の欠陥管理領域に前記欠陥管理情報を保持する欠陥管理手段と、を有し、
前記欠陥管理情報は、前記トラックの第1の部分の物理アドレスの少なくとも1つのユーザデータ領域への割り当てと、前記トラックの第2の部分の物理アドレスの欠陥管理領域への割り当てとを示す割り当て情報を含み、
前記欠陥管理情報は、欠陥を有する物理アドレスに最初マップされた論理アドレスの欠陥管理領域の代替物理アドレスへの変換を示す再マップ情報を含み、
前記装置は、さらに、
追加的物理アドレス範囲を追加的欠陥管理領域に割り当てることにより検出した欠陥に応じて前記割り当て情報を適応させる割り当て手段を有し、
前記追加的物理アドレス範囲は前記検出された欠陥に近い開始物理アドレスを有することを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記割り当て手段は、前記検出された欠陥を含む前記追加的物理アドレス範囲を割り当てることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、
前記割り当て手段は、所定サイズを有する前記追加的物理アドレス範囲を割り当て、または先行または後続するの記録領域の欠陥パラメータに基づくサイズを有する前記追加的物理アドレス範囲を割り当てるものであり、前記欠陥パラメータは、特に、すでに割り当てられた欠陥管理領域の大きさ及び分布であり、前記追加的物理アドレス範囲と先行または後続する欠陥管理領域との間のユーザ領域の大きさであり、及び/または検出された欠陥であることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記割り当て手段は、第1の検出された欠陥、第2の検出された欠陥、及び前記第1と第2の検出された欠陥の間の物理アドレスを少なくとも含む大きさを有する追加的物理アドレス範囲を割り当てることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記割り当て手段は、前記物理的アドレス範囲を元々少なくとも1つのユーザデータ領域に割り当てた前記トラックの一部、特に前記ユーザデータ領域の自由スペースである前記トラックの一部の物理アドレス範囲に割り当てることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
前記装置は、対応するアロケートされた物理アドレス範囲に記録されるべき連続論理アドレス範囲を有する一連のブロックを検出する連続記録検出手段をさらに有し、
前記割り当て手段は、前記アロケートされた物理アドレス範囲の外側の追加的物理アドレス範囲を割り当てることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記連続記録検出手段は、記録コマンド中の連続記録インジケータ、ビデオ情報等のリアルタイム情報を表す一連のブロック、または前記一連のブロックがファイルを構成することを検出するためのファイルシステム情報を検出することを特徴とする装置。
【請求項8】
記録担体上のトラック中の物理アドレスにある、論理アドレスを有するブロック中に情報を記録する方法であって、
論理アドレスは、欠陥管理情報に応じて物理アドレスに対応し、
欠陥を検出し、前記記録担体上の欠陥管理領域に前記欠陥管理情報を保持し、
前記欠陥管理情報は、前記トラックの第1の部分の物理アドレスの少なくとも1つのユーザデータ領域への割り当てと、前記トラックの第2の部分の物理アドレスの欠陥管理領域への割り当てとを示す割り当て情報を含み、
前記欠陥管理情報は、欠陥を有する物理アドレスに最初マップされた論理アドレスの欠陥管理領域の代替物理アドレスへの変換を示す再マップ情報を含み、
前記方法は、
追加的物理アドレス範囲を追加的欠陥管理領域に割り当てることにより検出した欠陥に応じて前記割り当て情報を適応させる段階を有し、
前記追加的物理アドレス範囲は前記検出された欠陥に近い開始物理アドレスを有することを特徴とする方法。
【請求項9】
プロセッサに請求項8に記載の方法を実行させることを特徴とする、コンピュータプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−519137(P2007−519137A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520081(P2006−520081)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051178
【国際公開番号】WO2005/008662
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】