説明

情報読み取り装置

【課題】良好な操作性を確保しつつ、多様な大きさ、幅、厚み、形状のカードを処理する。
【解決手段】情報読み取り装置は3種の幅の平板状情報担体を挿入するためのガイドバス400、402、404を有し、ガイドパスは異なる幅の平板状情報担体に対応している。ガイドパス404は、上方に開放された断面長方形の略水平溝状に形成され、その開放端部は、平板状情報担体を挿入する挿入口410となっている。ガイドパス400、402、404はその底面400BF、402BF、404BFによって平板状情報担体を略水平に支持し、両側面400SF、402SF、404SFによって平板状情報担体の左右のずれを防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコードカード、磁気カード、ICカード等の情報読み取り装置、あるいは情報読み取り/書き換え装置に係り、特に、手差しにてカード等平板状情報担体を挿入する情報読み取り装置、あるいは情報読み取り/書き換え装置に関する。
【0002】
例えば、ゲーム装置において、ユーザが保有するカード等の平板状情報担体をカードリーダによって読み込み、ユーザの特定、ゲームにおけるアイテム等の設定を行うものがある。カードリーダには、リーダ側を操作する可動タイプと、カード側を操作する固定タイプの2種があるが、ゲーム装置では、複数のカードを用いることが多いため、カードリーダ装置を固定とし、複数のカードを操作することでゲームが進行する固定タイプが使用されることが多い。
【0003】
固定タイプのカードリーダは、通常、所定の1種の幅を持つカードを想定しており、例えば、本願出願人の出願に係る特許文献1のように、一般的な名刺やクレジットカードのような異なる長さの辺を持つ長方形のカードを用いるものが多く、また、それ以外にも例えば三辺が同じ長さの三角形型のカードを用いて一枚の媒体に複数種類(例えば三種類)のカード情報を持たせるようなものもあった。
【0004】
しかし、上記のような例の場合でも、特殊な例であってもやはりカード上のバーコードの幅、及びコードの種類は同様のものであり、カードの形状の多様化は行えてもゲームに変化を与えることは困難であった。しかし、ユーザの興味を引くゲームを提供するためには、カードの多様化を含めあらゆる可能性を追求する必要がある。

【0005】
また、非特許文献1のゲーム装置では、幅が大きいバーコードカードを挿入し得る読み取り口において、幅が小さいバーコードカードをも挿入、読み取り可能とし、2種類のバーコードカードを読み取る。しかし、小幅のバーコードカードに対して、読み取り口が大きなクリアランスを有するため、遊戯者がどのように入力操作を行えばよいかが判りづらく、結果として操作性が良好とは言い難いものであった。
【0006】
また、仮に、多種のカードに対応すべくカードリーダあるいはカードリーダ/ライタを多数設けた場合、ゲーム装置の操作部の構成が複雑化し、操作が煩雑になって誤操作の原因となるとともに、製造原価が増大する。
【特許文献1】特願2007−105327
【非特許文献1】http://www.daikaijyu.com/portal/event/index.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
すなわち従来は、1台の情報読み取り装置、あるいは情報読み取り/書き換え装置で、良好な操作性を確保しつつ、多様な形状のカードを処理することはできなかった。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点を解消すべく創案されたもので、良好な操作性を確保しつつ、多様な形状の平板状情報担体を処理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、情報が記録された平板状情報担体が挿入されたときに、前記情報を読み取る情報読み取り装置であって、前記情報を読み取る読み取り手段と、前記挿入された平板状情報担体が、前記読み取り手段に対して所定位置に到達したときに、前記平板状情報担体の先端に当接して、前記平板状情報担体を停止させる停止手段と、前記平板状情報担体を、前記所定位置に向かってガイドするガイド手段とを備え、前記ガイド手段は、前記平板状情報担体の異なる平板状情報担体幅に対応して複数設けられ、前記各ガイド手段には、前記平板状情報担体を挿入する挿入口が設けられ、前記ガイド手段は、前記挿入口が、前記平板状情報担体の厚さ方向に並列するように配列される。
これによって、良好な操作性を確保しつつ、多様な大きさ、幅、厚み、形状のカードを処理し得る。
【0010】
また、本発明に係る情報読み取り装置において、例えば、前記情報は前記平板状情報担体に印刷され、前記読み取り手段は、光学的に前記情報を読み取るように、前記所定位置に向かって光軸が設定され、前記各ガイド手段は、光軸によって読み取りが行われる位置における読み取り手段との距離が所定の距離の範囲内になるように前記平板状情報担体をガイドする。
また、前記各ガイド手段は、カードの種類毎に異なるガイド部で前記所定位置における前記平板状情報担体と前記光軸との角度がカードの種類毎に異なる角度で、かつ所定範囲内になるように、前記平板状情報担体をガイドする。
これによって、光学的な情報読み取り装置において、確実に情報を読み取ることができる。
【0011】
本発明に係る情報読み取り装置において、前記各ガイド手段は、例えば、前記所定位置に向かって直線的に前記平板状情報担体をガイドするように、略直線状に形成される。
これによって、平板状情報担体の円滑な挿入が保証される。
【0012】
本発明に係る情報読み取り装置は、前記所定位置に前記平板状情報担体が到達したときに、前記平板状情報担体を検出する対物センサと、前記対物センサによって、前記ガイド手段に対応した前記平板状情報担体が検出されたときに、前記各ガイド手段に対応した振動モードで振動する振動発生手段とをさらに備えてもよい。
これによって、ユーザは挿入した平板状情報担体が分別して読み取られたことを確認でき、一層操作性が向上する。
【0013】
本発明に係る情報読み取り装置において、前記ガイド手段の挿入口は、上下方向あるいは水平方向に並列するように配列される。
これによって、各平板状情報担体に対応するガイド手段の選択が容易となり、誤挿入を防止し得る。
【0014】
本発明に係る情報読み取り装置は、前記平板状情報担体の情報を書き換える書き換え手段をさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、良好な操作性を確保しつつ、多様な大きさ、幅、形状のカードを処理し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に本発明に係る情報読み取り装置の実施例1を適用したゲーム装置を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
[ゲーム装置への適用例]
図1は、本発明に係る情報読み取り装置の実施例1を適用したゲーム装置を示す正面図、図2は、図1のゲーム装置を示すブロック図である。
【0018】
図1において、ゲーム装置100は液晶モニター等の表示手段112、および操作入力手段としてのジョイスティック105A、コインスイッチ105B、ボタン105C、ボタン105Dを備え、ゲーム実行時にはジョイステックによってプレーヤキャラクタ等を操作し、ゲーム画面を表示手段112に表示する。図2では、入力操作手段105A〜105Dを一括して符号105で示している。
【0019】
ゲーム装置100には第1、第2のカード(平板状情報担体)のためのカードディスペンサ120A、カードディスペンサ120Bが設けられ、遊戯者がコインスイッチ105Bにコインを挿入したときにはこれらのカードが、ユーザに供給される。図2ではカードディスペンサ120A、120Bを一括して符号120で示している。
【0020】
ゲーム装置100には、カードディスペンサ120A、120Bから供給される第1、第2カードおよび第3の平板状情報担体を読み取るための受発光部300(情報読み取り手段)が設けられている。
【0021】
図2において、ゲーム装置100は、全体を制御するCPU101と、ゲーム装置100を起動させるためのプログラムを格納するブートROM104と、CPU101によって実行される画像生成プログラム、その他のプログラムやデータを格納するシステムメモリ102とを有する。またゲーム装置100にはバックアップメモリ118が設けられ、ゲーム経過の保存等に使用される。
【0022】
ゲーム装置100には、CPU101と協働して画像生成手段117として機能するレンダリングプロセッサ107が設けられ、表示手段112にゲーム画像を表示する。レンダリングプロセッサ107は、グラフィックメモリ108に格納された画像データに基づいて画像を生成し、またグラフィックメモリ108に画像データを格納する。
【0023】
ゲーム装置100には、音声を生成するサウンドプロセッサ109と、生成される音声のデータを記憶するサウンドメモリ110とが設けられ、サウンドプロセッサ109はサウンドメモリ110に記憶されたデータに基づいて音声のデジタル信号を生成し、スピーカ113やヘッドフォン(図示省略)によって音声を出力する。
【0024】
ゲーム装置100には、プログラムデータ等のための記憶媒体103、通信インターフェース111およびモデム114が設けられる。
【0025】
ゲーム装置100には、カードリーダ116に挿入された平板状情報担体を判別する対物センサ200、202、204と、対物センサ200、202、204による判別結果を示す振動生成装置115が設けられている。
【0026】
ゲーム装置100における以上の構成要素は、バスに接続され、バスアービタ106によってプログラムやデータの各構成要素間の入出力が制御される。
【0027】
次に、情報読み取り装置(カードリーダ)116、対物センサ200、202、204、振動生成装置115について詳述する。
【0028】
[情報読み取り装置(カードリーダ)]
図3は、図1の情報読み取り装置を示す斜視図、図4は、図3の情報読み取り装置の平面図、図5は、図3の情報読み取り装置の右側面図、図6は、図3の情報読み取り装置によって平板状情報担体を読み取る状態を示す縦断面図、図7は、図3の情報読み取り装置によって他の平板状情報担体を読み取る状態を示す縦断面図、図8は、図3の情報読み取り装置によってさらに他の平板状情報担体を読み取る状態を示す縦断面図である。
【0029】
特に図3、図4、図6〜図8に示すように、情報読み取り装置116は3種の幅の平板状情報担体PC1、PC2、PC3を挿入するためのガイドパス(ガイド手段)400、402、404を有し、ガイドパス400、402、404は幅W1、W2、W3(W1<W2<W3)の平板状情報担体PC1、PC2、PC3に対応している。この例では、PC1は最も読み取り幅の狭い記録情報担体(例えばバーコードの印刷されたカードなど)、逆にPC3は最も読み取り幅の広い記録情報担体での例にて説明を行う。
【0030】
ガイドパス404は、上方に開放された断面長方形の略水平溝状に形成され、その開放端部は、平板状情報担体PC1を挿入する挿入口410となっている。
【0031】
ガイドパス404はその底面404BFによって平板状情報担体PC1を略水平に支持し、両側面404SFによって平板状情報担体PC1の左右のずれを防止する。底面404BFは平板状情報担体PC1の挿入方向(情報読み取り装置116内部に向かう方向)に、下り勾配の平面である。これによって、ユーザは平板状情報担体PC1を、確実に所定方向に、円滑に挿入し得る。
【0032】
ガイドパス402は、ガイドパス404の両側面上端から左右側方に形成され、上方および内側に開放された、L字状溝402A、402Bによって構成され、その開放端部は、平板状情報担体PC2を挿入する挿入口420となっている。
【0033】
ガイドパス402は、L字状溝402A、402Bの底面402BFによって平板状情報担体PC2を略水平に支持し、両側面402SFによって平板状情報担体PC2の左右のずれを防止する。底面402BFは平板状情報担体PC2の挿入方向(情報読み取り装置116内部に向かう方向)に、下り勾配の平面である。これによって、ユーザは平板状情報担体PC2を、確実に所定方向に、円滑に挿入し得る。
【0034】
ガイドパス400はL字状溝402A、402Bの側面上端から側方に形成され、上方および内側に開放された、L字状溝400A、4004Bによって構成され、その開放端部は、平板状情報担体PC3を挿入する挿入口430となっている。
【0035】
ガイドパス400は、L字状溝400A、4004Bの底面400BFによって平板状情報担体PC2を略水平に支持し、両側面400SFによって平板状情報担体PC2の左右のずれを防止する。底面400BFは平板状情報担体PC3の挿入方向(情報読み取り装置116内部に向かう方向)に、下り勾配の平面である。これによって、ユーザは平板状情報担体PC3を、確実に所定方向に、円滑に挿入し得る。
【0036】
特に図5〜図8に示すように、情報読み取り装置116の内部には、ガイドパス400、402、404によってガイドされつつ挿入された平板状情報担体PC1、PC2、PC3の先端が突き当たり、停止される停止壁(停止手段)304が設けられている。停止壁304は平板状情報担体PC1、PC2、PC3を所定位置PPで停止させる。
【0037】
平板状情報担体PC1、PC2、PC3は、バーコードカード、磁気記録カード、ICカード等のカード(図6、図8の平板状情報担体PC1、PC3等)、あるいは種々の態様で情報が記録されたブック(図7の平板状情報担体PC2等)であり、情報読み取り装置116には、これら平板状情報担体の情報を読み取るための読み取り部300を備える。この例では、PC2が厚みを持った媒体である絵本状のものとなっているが、それぞれの担体の厚み幅はそれぞれクリアランスに収まる厚み・形状のものであれば特に限定はされない。例えば、幅はW2だが異なる厚みを持つ複数の担体PC2を用いても良い。
【0038】
所定位置PPは、読み取り部300による情報読み取りが確実に実行される位置であり、停止壁304の存在によって、確実な情報読み取りが保証される。
【0039】
例えば、本実施例に示すように、平板状情報担体PC1、PC2、PC3における情報はバーコードに記録され、読み取り部300はバーコードを光学的に読み取る受発光部である。平板状情報担体PC1、PC2、PC3が停止される所定位置PPは、受発光部300の光軸OAを基準に設定される。
【0040】
受発光部300による光学的読み取りのために、平板状情報担体PC1、PC2、PC3のバーコード印刷位置には読み取り窓302(図3)が穿設されている。
【0041】
ガイドパス400、402、404における底面400BF、402BF、404BFの下り勾配A1、A2、A3は、光軸OAと、平板状情報担体PC3、PC2、PC1との交差角度が、直交状態から所定範囲の角度となるように設定され、良好な読み取り状態が保証される。
【0042】
ガイドパス400、402、404による平板状情報担体PC3、PC2、PC1の安定支持、ガイド、正常読み取り位置での位置設定によって、良好な操作性が確保されている。
【0043】
対物センサ200、202、204は、ガイドパス400、402、404に挿入された状態の平板状情報担体PC3、PC2、PC1に対する所定位置、例えば位置PPの近傍に、平板状情報担体PC1、PC2、PC3を検出すべく、設けられている。
【0044】
対物センサ200は、L字状溝400Aの上下に配置された対物センサ200A、200B、L字状溝400Bの上下に配置された対物センサ200C、200Dよりなり、平板状情報担体PC3の幅方向両端を、上下から検出し得る。
【0045】
対物センサ202は、L字状溝402Aの上下に配置された対物センサ202A、202B、L字状溝402Bの上下に配置された対物センサ202C、202Dよりなり、平板状情報担体PC2の幅方向両端を、上下から検出し得る。
【0046】
対物センサ204は、ガイドパス404の幅方向両端の上下に配置された対物センサ204A、204B、204C、204Dよりなり、平板状情報担体PC1の幅方向両端を、上下から検出し得る。
【0047】
対物センサ200、202、204が、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の両端をそれぞれ検出することによって、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の正常読み取りの確認および、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の判別が可能である。この判別処理は、CPU101およびシステムメモリ102が協働して制御装置として機能することにより実行される。これによって、制御装置はユーザの操作入力により挿入された平板状情報担体がPC1、PC2、PC3のいずれの幅を持つものかを確認し得る。ここに制御装置は、CPU101、システムメモリ102が協働して
【0048】
対物センサ200、202、204は、赤外線の反射率の変化を検出するタイプ等、平板状情報担体を検出し得る種々のタイプを採用し得る。
【0049】
ゲーム装置100は、対物センサ200、202、204による平板状情報担体PC1、PC2、PC3の検出・判別結果を振動発生装置115に出力してもよい。ゲーム装置100は、平板状情報担体PC1、PC2、PC3に対応した振動モードで、振動発生装置115を振動させ、挿入状態の平板状情報担体PC1、PC2、PC3に振動を伝達する。このとき、平板状情報担体PC1、PC2、PC3を手差ししたユーザは、平板状情報担体PC1、PC2、PC3に触れており、振動を感じることができるので、正常読み取りを確認し得る。遊戯施設等、情報伝達に対するノイズが多い環境において、振動による読み取り確認は、確実な情報伝達を可能にする。
【0050】
各対物センサ200、202、204は、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の幅方向両端を検出し得るので、ガイドパス400、402、404に対応する平板状情報担体PC1、PC2、PC3が正しく挿入されたことを確認し得る。
【0051】
なお、対物センサ200、202、204を平板状情報担体PC1、PC2、PC3の上または下の一方に設けることによっても、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の判別は可能である。
【0052】
さらに、平板状情報担体PC1、PC2、PC3に、ホログラム等、所定指標を設けておき、対物センサ200、202、204によって該指標を検出するようにしてもよい。この場合、上記対物センサは光学式の反射型対物センサを用いることで、例えば平板状情報担体PC1、PC2、PC3の表面及び裏面にそれぞれ異なる反射率を持つ色を印刷したり、またいわゆるキラカードと呼ばれるホロ印刷など光学式センサにて判別可能な特殊な印刷や素材を用いた仕様のものとしたり、また磁気に反応する磁気反応型の対物センサを対物センサ200、202、204に用いることによって、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の挿入状態の表裏や、特殊印刷、特殊素材、磁気情報を持った特殊な平板状情報担体PC1、PC2、PC3を検出・判別できる。
【0053】
[カード等判別結果出力]
対物センサ200、202、204によって平板状情報担体を判別した結果を、振動発生装置115に出力する処理の例を図9のフローチャートに示す。
【0054】
図9において、平板状情報担体判別結果出力処理は、CPU101およびシステムメモリ102において、以下の各ステップによって実行される。
【0055】
ステップS901:まず、対物センサ200、202、204のいずれかによってカード等平板状情報担体を検出したか否かを判断する。平板状情報担体を検出したときは、ステップS902に進み、検出しなかったときはそのまま処理を終了する。
【0056】
ステップS902:平板状情報担体を検出した対物センサが、幅方向両端の対物センサのいずれもが検出を行ったか否かを判断する。両端の対物センサが検出したときはステップS903に進み、いずれか一方のみが検出を行ったときはステップS905に進む。
【0057】
ステップS903:平板状情報担体が正常に挿入されたと判断し、ステップS904に進む。
【0058】
ステップS904:平板状情報担体PC1、PC2、PC3に対応した振動モードで振動発生装置115による振動発生を実行する。なお、各振動モードは、システムメモリ102にあらかじめロードされている。
【0059】
ステップS905:ガイドパス400、402、404に正しい平板状情報担体が挿入されていないことを示すエラー処理等を実行し、そのまま処理を終了する。
【実施例2】
【0060】
次に本発明に係る情報読み取り装置の実施例2を図面に基づいて説明する。実施例1は平板状情報担体を水平に挿入するものであったが、実施例2では、平板状情報担体を略垂直状態で挿入する。
【0061】
図10は、本発明に係る情報読み取り装置の実施例2を示す斜視図、図11は、図10のXI−XI矢視線に沿う断面図である。図中、実施例1と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0062】
図10、図11において、情報読み取り装置600は、幅W1、W2、W3に対応した高さのガイドパス404、402、400を有し、平板状情報担体PC1、PC2、PC3を略垂直状態で挿入し得る。
【0063】
ガイドパス404は、図10の右方向に開放された、幅W1の溝700と、その開放端部上端から下方に突出するスペーサ802Aと、その開放端部下端から上方に突出するスペーサ802Bとによって構成される。溝700の底面、すなわちガイドパス404の底面404BFは略水平である。
【0064】
ガイドパス402は、溝700の右上端から上方に形成され、図10右方向に開放された溝702と、底面404BFに連続した底面402BFと、溝700の開放端部上端から下方に突出するスペーサ800Aと、その開放端部下端から上方に突出するスペーサ800Bと、スペーサ802A、802Bとによって構成される。
【0065】
ガイドパス400は、溝702の右上端から上方に形成された溝704と、底面402BFに連続した底面400BFと、スペーサ800A、800Bとによって構成される。
【0066】
実施例1と同様に、情報読み取り装置116の内部には、ガイドパス400、402、404によってガイドされつつ挿入された平板状情報担体PC1、PC2、PC3の先端が突き当たり、停止される停止壁(停止手段)304が設けられている。停止壁304は平板状情報担体PC1、PC2、PC3を所定位置PPで停止させる。
【0067】
実施例1と同様に、情報読み取り装置116には、受発光部(読み取り部)300、振動発生装置115、対物センサ200〜204が設けられる。
【0068】
ガイドパス400の、スペーサ800A、800Bに対向する側面400SFには、平板状情報担体PC1をスペーサ800A、800B方向に弾性的に付勢する板バネ830が設けられ、平板状情報担体PC3をスペーサ800A、800Bとの間で挟持して、安定に保持する。これによって、読み取り部300による確実な読み取りが保証される。
【0069】
ガイドパス404の、スペーサ802A、802Bに対向する側面404SFには、平板状情報担体PC3をスペーサ802A、802B方向に弾性的に付勢する板バネ840が設けられ、平板状情報担体PC3をスペーサ802A、802Bとの間で挟持して、安定に保持する。これによって、読み取り部300による確実な読み取りが保証される。
【0070】
ガイドパス402においては、平板状情報担体PC3はスペーサ802A、802B、800A、800Bによって弾性的に挟持され、安定保持され、読み取り部300による確実な読み取りが保証される。
【0071】
スペーサ800A、800Bの情報読み取り装置116内先端部には、断面円形の先端滑接部810が上下方向に設けられ、スペーサ802A、802Bの情報読み取り装置116内先端部には、断面円形の先端滑接部820が上下方向に設けられ、スペーサ800A、800B、802A、802Bは、平板状情報担体PC1、PC2、PC3に滑らかに接する。これによって、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の円滑な挿入、抜き取りが可能であり、平板状情報担体PC1、PC2、PC3の損傷も防止される。
【産業上の利用可能性】
【0072】
なお以上の実施例では、バーコードを光学的に読み取る情報読み取り装置のみについて説明したが、磁気記録カード、ICカード等、種々の情報担体の読み取りのための情報読み取り装置に本発明を適用でき、情報書き換え機能を備えたカードリーダ/ライタに本発明を適用し得ることはいうまでもない。また本発明は、ゲーム装置以外の、情報読み取りおよび/または情報書き換えを要する種々の機器に適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る情報読み取り装置の実施例1を適用したゲーム装置を示す正面図である。
【図2】図1のゲーム装置を示すブロック図である。
【図3】図1の情報読み取り装置を示す斜視図である。
【図4】図3の情報読み取り装置の平面図である。
【図5】図3の情報読み取り装置の右側面図である。
【図6】図3の情報読み取り装置によって平板状情報担体を読み取る状態を示す縦断面図である。
【図7】図3の情報読み取り装置によって他の平板状情報担体を読み取る状態を示す縦断面図である。
【図8】図3の情報読み取り装置によってさらに他の平板状情報担体を読み取る状態を示す縦断面図である。
【図9】図3の情報読み取り装置による、平板状情報担体判別結果出力処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る情報読み取り装置の実施例2を示す斜視図である。
【図11】図10のXI−XI矢視線に沿う断面図である。
【符号の説明】
【0074】
A1、A2、A3 角度
PP 所定位置
OA 光軸
100 ゲーム装置
115 振動発生装置(振動発生手段)
116、600 カードリーダ(情報読み取り装置/読み取り手段)
200(200A、200B、200C、200D) 対物センサ
202(202A、202B、202C、202D) 対物センサ
204(204A、204B、204C、204D) 対物センサ
206(206A、206B、206C、206D) 対物センサ
300 受発光部(読み取り部)
302 読み取り窓
304 停止壁(停止手段)
400(400A、400B) ガイドパス(ガイド手段)
402(402A、402B) ガイドパス(ガイド手段)
404(404A、404B) ガイドパス(ガイド手段)
410、420、430 挿入口
500、502、504、506 ビス受け溝
700、702 ガイド溝
800A、800B、802A、802B スペーサ
810、820 先端滑接部
830、840 板バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報が記録された平板状情報担体が挿入されたときに、前記情報を読み取る情報読み取り装置であって、
前記情報を読み取る読み取り手段と、
前記挿入された平板状情報担体が、前記読み取り手段に対して所定位置に到達したときに、前記平板状情報担体の先端に当接して、前記平板状情報担体を停止させる停止手段と、
前記平板状情報担体を、前記所定位置に向かってガイドするガイド手段と、
を備え、
前記ガイド手段は、前記平板状情報担体の異なる平板状情報担体幅に対応して複数設けられ、
前記各ガイド手段には、前記平板状情報担体を挿入する挿入口が設けられ、
前記ガイド手段は、前記挿入口が、前記平板状情報担体の厚さ方向に並列するように配列された、
情報読み取り装置。

【請求項2】
前記情報は前記平板状情報担体に印刷され、前記読み取り手段は、光学的に前記情報を読み取るように、前記所定位置に向かって光軸が設定され、
前記各ガイド手段は、前記所定位置における前記平板状情報担体と前記光軸との距離が所定範囲内になるように、前記平板状情報担体をガイドする、
請求項1記載の情報読み取り装置。

【請求項3】
前記情報は前記平板状情報担体に印刷され、前記読み取り手段は、光学的に前記情報を読み取るように、前記所定位置に向かって光軸が設定され、
前記各ガイド手段は、前記所定位置における前記平板状情報担体と前記光軸との角度が所定範囲内になるように、前記平板状情報担体をガイドする、
請求項1又は2記載の情報読み取り装置。

【請求項4】
前記各ガイド手段は、前記所定位置に向かって直線的に前記平板状情報担体をガイドするように、略直線状に形成された、請求項1乃至3のいずれかに記載の情報読み取り装置。

【請求項5】
前記所定位置に前記平板状情報担体が到達したときに、前記平板状情報担体を検出する対物センサと、
前記対物センサによって、前記ガイド手段に対応した前記平板状情報担体が検出されたときに、前記各ガイド手段に対応した振動モードで振動する振動発生手段と、
をさらに備えた請求項1乃至4のいずれかに記載の情報読み取り装置。

【請求項6】
前記ガイド手段の挿入口は、上下方向に並列するように配列された請求項1乃至5のいずれかに記載の情報読み取り装置。

【請求項7】
前記ガイド手段の挿入口が、水平方向に並列するように配列された請求項1乃至5のいずれかに記載の情報読み取り装置。

【請求項8】
前記平板状情報担体の情報を書き換える書き換え手段をさらに備えた、請求項1記載の情報読み取り装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−72795(P2010−72795A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237640(P2008−237640)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】