説明

情報送出表示システム

【課題】第2情報表示端末で第1情報表示端末の画面を撮影し、該画面内のデジタルコードに対応した付加情報を再生させる情報送出表示システムにおいて、視聴者の属性や嗜好に適応した付加情報をパフォーマンスよく再生可能にすること。
【解決手段】情報送出端末1は、外部映像コンテンツサーバ4から広告映像を受信し、広告映像とデジタルコードを第1情報表示端末2に送出し、デジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを第2情報表示端末3に送出する。第1情報表示端末2は、広告映像の画面にデジタルコードを重畳表示する。この表示画面を撮影すると、第2情報表示端末3は、プロファイルを参照して、デジタルコード対応の表示オブジェクトを呼び出して表示させる。表示オブジェクトは、広告映像に関連する商品情報および視聴者情報に応じて特化されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報送出表示システムに関し、特に、第1情報表示端末において映像にデジタルコードを重畳表示させ、第2情報表示端末によりその表示画面を撮影することによりデジタルコードにより定められたビジュアルデータや音声データの付加情報を再生させることができる情報送出表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
QRコードなどのデジタルコードを用いた情報表示装置および情報取得装置が知られている。このような装置を利用すれば、表示されたデジタルコードを撮影することにより、デジタルコードにより定められたビジュアルデータを装置内部あるいは外部から取得して表示させることができる。また、昨今、ウィジェット、ガジェットを利用した広告ビジネスが登場し、米国などで発展しており、日本でも今後発展する見通しがある。
【0003】
特許文献1には、対象物に付与されているデジタルコード(QRコード)をカメラあるいはコードリーダで読み取って付加情報を検出し、該付加情報を対象物の撮影画像に重畳して表示させる端末が記載されている。この端末において、例えば、人物画をカメラで撮影すると、人物画に付与されているデジタルコードによって規定される枠画像や人物名を、撮影画面(人物画)に重畳して表示させることができる。
【0004】
特許文献2には、QRコードの画像を読み取り、該QRコードの情報に基づいて画像配信元もしくは仲介者のシステムから画像・音声をネットワーク経由で取得し、該画像を携帯端末で表示する情報通信方式が記載されている。この情報通信方式によれば、例えば、テレビ広告に埋め込まれたQRコードを携帯端末のカメラで撮影することにより、該テレビ広告に関連する情報をネットワーク経由で取得し、携帯端末で表示させることができる。
【0005】
特許文献3には、掲示手段に表示される掲示画像と該掲示画像に対応する付加情報を格納しておき、掲示画像を含む撮影画像が受信されたとき、掲示画像に付加情報を付加した合成画像を生成して携帯端末に送信する画像処理装置が記載されている。この画像処理装置では、例えば、街中のデジタルサイネージ(電子看板)にデジタルコードを付加情報として表示する。その表示を携帯端末で撮影し、その撮影画像を携帯端末から画像処理装置に送信すると、画像処理装置はデジタルサイネージ周辺部分にビジュアルデータとしてのコンピュータグラフィックを重畳した合成画像を生成し、携帯端末に送信する。携帯端末ではその合成画像を表示部でみることができる。
【0006】
非特許文献1,2には、第1情報表示端末(テレビ画面など)上のデジタルコード(QRコードなど)を第2情報表示端末(携帯端末など)を用いて撮影し、デジタルコードの認識結果に基づく付加情報を第2情報表示端末上の撮影画像に重畳するシステムが記載されている。ここでは、専用の情報送出端末で選択されたデジタルコードが映像(広告)とともに第1情報表示端末にネットワーク配信される。デジタルコードに携帯端末の個人情報を統合することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−193640号公報
【特許文献2】特開2006−295898号公報
【特許文献3】特開2008−46806号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】2010 NABにおけるKDDI研究所の配布資料:「Personalizataion TV」-Interactive TV Interface with Augmented Reality-
【非特許文献2】株式会社KDDI研究所 報道発表資料2010/4/9:「AR技術を利用したテレビ・携帯電話連携技術の開発について」-携帯電話のタッチスクリーンでテレビ画面の仮想インタフェースを直感操作-
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の、QRコードなどのデジタルコードを用いた情報表示装置や情報取得装置では、人物画やテレビ広告などに付加されるデジタルコードを撮影することによって付加されるビジュアルデータは、デジタルコードによって一義的に定まっており、枠画像、画像の説明文字やインターネット上のURL程度である。
【0010】
また、非特許文献1,2記載のシステムでは、専用の情報送出端末から全付加情報をデジタルコードとして配信するので、付加情報の内容を配信時に決定する必要があり、携帯端末の使用環境や通信状況などの使用履歴に応じて付加情報を変えることができないという課題がある。さらに、付加情報は、デジタルコードとして含まれるビジュアルデータを第2情報表示端末の個人情報によって制御したものであり、ネットワークを介して他のサーバの内容を参照することは想定されていない。
【0011】
本発明は、第1情報表示端末においてデジタルコードを重畳表示し、第2情報表示端末によりその表示画面を撮影することによりデジタルコードにより定められた付加情報を再生させることができる情報送出表示システムにおいて、視聴者の属性や嗜好に適応した付加情報をパフォーマンスよく再生することができるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明は、情報送出端末、第1情報表示端末および第2情報表示端末を備え、前記情報送出端末は、映像入力送出部、デジタルコード送出部、およびプロファイル作成部を備え、前記映像入力送出部は、外部映像コンテンツサーバから映像を受信する手段、受信された映像に紐づいた事業者IDを特定する手段、事業者IDを前記デジタルコード送出部に送出する手段、および受信された映像を前記第1情報表示端末に送出する手段を備え、前記デジタルコード送出部は、前記映像入力送出部から事業者IDを受信する手段、事業者IDに紐づいたデジタルコードおよびデジタルコードIDを取得する手段、デジタルコード、デジタルコードIDおよび事業者IDを前記プロファイル作成部に送出する手段、およびデジタルコードを前記第1情報表示端末に送出する手段を備え、前記プロファイル作成部は、前記デジタルコード送出部からデジタルコード、デジタルコードIDおよび事業者IDを受信する手段、視聴者情報を取得する手段、事業者IDおよびデジタルコードIDを元に商品情報を取得する手段、デジタルコードおよびデジタルコードIDに紐づく表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得する手段、視聴者情報、商品情報、デジタルコード、デジタルコードIDおよび表示オブジェクトIDを元に、前記第2情報表示端末ごとあるいは複数の第2情報表示端末に共通に特化され、デジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成する手段、および作成されたプロファイルを前記第2情報端末に送出する手段を備え、前記第1情報表示端末は、前記情報送出端末からの映像とデジタルコードとを受信する手段、および受信された映像の表示画面にデジタルコードを重畳表示させる手段を備え、前記第2情報表示端末は、自端末に対するプロファイルを前記情報送出端末から受信する手段、受信されたプロファイルを解釈する手段、プロファイルの表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを取得する手段、前記第1情報表示端末の表示画面を撮影する撮影手段、撮影された表示画面中のデジタルコードに対応付けられた表示オブジェクトをプロファイルを参照して取得し、該表示オブジェクトを付加情報として表示画面に重畳表示させる手段を備えたことを基本的特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、情報送出端末において、視聴者情報や商品情報を取得し、それらの情報を元にデジタルコードを表示オブジェクトに対応付けるプロファイルを作成し、該プロファイルを第2情報表示端末に送出するので、簡単なデジタルコードを用いるだけで、第2情報表示端末において、各視聴者に適応した付加情報を表示できる。
【0014】
また、情報送出端末を備えるので、ネットワークを介して取得される種々の情報を利用することができるので、種々のサービスへ適応することができる。
【0015】
また、デジタルコードを変更しなくても、プロファイルの情報を変更するだけで、デジタルコードに対する表示オブジェクトを変えることができるので、サービス運用のコストを削減することができる。
【0016】
また、同一デジタルコードでも、プロファイルの情報を変えれば、複数の視聴者の各々に対して異なる付加情報を表示させることができる。
【0017】
さらに、情報送出端末と第2情報表示端末とに付加情報の作成処理の負荷を分散させたり、情報送出端末で、複数の第2情報表示端末の視聴者情報を収集、解析して個々の第2情報表示端末に対する付加情報を作成したりすることができるので、視聴者の属性や嗜好に適応した付加情報をパフォーマンスよく配信するシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る情報送出表示システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】情報送出端末の構成を詳細に示すブロック図である。
【図3】1つのデジタルコードに対するプロファイル情報の例を示す図である。
【図4】本発明をシャツ在庫情報提供サービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明をホテル予約情報サービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明をレストランへのナビ情報提供サービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。
【図7】第1情報表示端末においてレストランの地図情報を含む広告映像にデジタルコードが重畳表示された表示画面の例を示す図である。
【図8】本発明を、複数の第2情報表示端末での広告映像の参照履歴を解析し、その解析結果に応じて各視聴者に商品情報を提供するサービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明を説明する。以下では、広告映像について視聴者の属性や嗜好に適応した付加情報を表示させる場合を例に挙げて説明するが、本発明は、広告映像に限らず、他の映像(例えばテレビ番組やインターネット動画など)についてその内容などの他の付加情報を表示させる場合にも適用できる。
【0020】
図1は、本発明に係る情報送出表示システムの構成を概略的に示すブロック図である。本発明の情報送出表示システムは、情報送出端末1、テレビやパソコンやデジタルサイネージ(電子看板)などの第1情報表示端末2、および携帯電話やスマートフォンなどの第2情報表示端末3を備える。
【0021】
ここでは、第1情報表示端末2と第2情報表示端末3の1組を図示しているが、実際には、第1情報表示端末2と第2情報表示端末3の組が複数存在し、第2情報表示端末3それぞれで視聴者が異なる。
【0022】
情報送出端末1は、放送局、中継局あるいは動画送出サーバなどの外部映像コンテンツサーバ4から放送波やネットワークを介して広告映像を受信し、該広告映像に紐づいた事業者IDを特定し、さらに事業者IDに紐付いたデジタルコードおよびデジタルコードIDをデジタルコードDB5から取得し、広告映像とともにデジタルコードを第1情報表示端末2に送出する。
【0023】
デジタルコードは、当該事業者の商品情報提供サービスを指示するだけでよいので、ロゴなどの簡単な図形でよく、特定の情報を含まなくてよい。また、デジタルコードは、可視に限らず、不可視であってもよい。可視のデジタルコードは、デジタルコードの画像または当該画像を表示するためのアプリケーションを広告映像のストリームに多重化して広告映像とともに第1情報表示端末2に送出すればよい。もしくは、広告映像そのものに埋め込んでおいたり、データ放送などの仕組みを用いて広告映像に重畳しておけばよい。一方、不可視のデジタルコードは、例えば、広告映像に電子透かしとして埋め込んで第1情報表示端末2に送出すればよい。
【0024】
また、情報送出端末1は、事業者IDとデジタルコードIDに紐づく表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを生成して表示オブジェクトDB8に蓄積する。表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDが既に蓄積されていれば、それを取得すればよい。さらに、情報送出端末1は、デジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成する。
【0025】
プロファイルは、デジタルコードID、視聴者情報DB6に蓄積されている視聴者情報、商品情報DB7に蓄積されている商品情報、およびデジタルコードIDを用いて表示オブジェクトDB8から取得される表示オブジェクトを元に作成される。プロファイルは、第2情報表示端末ごとあるいは複数の第2情報表示端末に共通にデジタルコードと表示オブジェクトを対応付ける。第2情報表示端末ごとにデジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルは、視聴者ごとに特化したプロファイルとなり、複数の第2情報表示端末に共通にデジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルは、複数の視聴者に共通したプロファイルとなる。
【0026】
視聴者情報は、ユーザ登録時や申告時あるいは適時、第2情報表示端末3や通信事業者(キャリア)のサーバから取得できる。視聴者情報には、視聴者固定情報、視聴者履歴情報、視聴者現在情報(例えばGPSにより取得される視聴者現在位置情報などの動的な情報)が含まれる。ただし、視聴者現在位置などの動的な視聴者情報を用いる処理は、第2情報表示端末3内で行わせることができる。視聴者情報は、視聴者情報の更新を考慮したタイミングで、第2情報表示端末3がプッシュ方式あるいはプル方式により取得すればよい。
【0027】
広告映像およびデジタルコードは、放送波やネットワークを介して第1情報表示端末2に送出され、プロファイルは、ネットワークを介して第2情報表示端末3に送出される。プロファイルは、プロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により第2情報表示端末3に送出される。また、デジタルコードが情報送出端末1から第2情報表示端末3に送出される。
【0028】
なお、図1では、デジタルコードDB5、視聴者情報DB6、商品情報DB7、表示オブジェクトDB8の全てがネットワークを介して情報送出端末1に接続されているが、それらの幾つかあるいは全ては、情報送出端末1に内蔵させてもよい。
【0029】
第1情報表示端末2は、情報送出端末1から広告映像およびデジタルコードを受信し、広告映像の表示画面にデジタルコードを重畳表示する。図1は、広告映像に2つのデジタルコードを重畳表示した場合を示している。
【0030】
第2情報表示端末3は、情報送出端末1からプロファイルを受信して解釈し、プロファイルに記載された表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを表示オブジェクトDB8から情報送出端末1を通して、あるいは直接取得して記憶する。また、事前に表示オブジェクトを取得しておいてもよい。これにより、広告映像に関連する商品情報および視聴者情報に応じた表示オブジェクト、つまり、視聴者に特化された表示オブジェクトを記憶することができる。第2情報表示端末3は、プロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式によりプロファイルを受信すればよい。また、第2情報表示端末3は、情報送出端末1からデジタルコードIDに対応するデジタルコードを取得する。
【0031】
第2情報表示端末3は撮影手段を備える。ここで、第1情報表示端末2の表示画面に重畳表示されたデジタルコードを撮影すると、第2情報表示端末3は、プロファイルを参照して該デジタルコードに対応する表示オブジェクトを取得し、該表示オブジェクトを当該広告映像に関連する付加情報として撮影画面のデジタルコード近辺に重畳表示する。この表示オブジェクトは、広告映像に関連する商品情報および視聴者情報に応じて視聴者に特化されているので、視聴者の属性や嗜好に適応されたものにすることができる。
【0032】
図2は、情報送出端末の構成を詳細に示すブロック図である。なお、図1と同一あるいは同等部分には、同じ符号を付している。図2に示すように、情報送出端末1は、映像入力送出部11、デジタルコード送出部12およびプロファイル作成部13を備える。
【0033】
映像入力送出部11は、外部映像コンテンツサーバ4から広告映像を受信して解析し、広告映像に紐付いた事業者IDを特定する。映像入力送出部11は、外部映像コンテンツサーバ4を含む映像配信サービスの内容や第1情報表示端末2からの要求を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により広告映像を取得すればよい。事業者IDは、例えば、広告映像を解析して得られる企業名、商品名、商標などと事業者IDの対応テーブルを映像入力送出部12や情報送出端末1の内部あるいは外部に持たせておくことで特定できる。映像入力送出部11は、広告映像を第1情報表示端末2に送出し、事業者IDをデジタルコード送出部12に送出する。
【0034】
デジタルコード送出部12は、映像入力送出部11から事業者IDを受信し、事業者IDを用いてデジタルコードDB5を検索し、デジタルコードおよびデジタルコードIDを取得する。デジタルコード送出部12は、デジタルコードを第1情報表示端末2に送出し、デジタルコードおよびデジタルコードIDを事業者IDとともにプロファイル作成部13に送出する。 プロファイル作成部13は、デジタルコード送出部12からデジタルコード、デジタルコードIDおよび事業者IDを受信し、事業者IDとデジタルコードIDに紐づく表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを生成して表示オブジェクトDB8に蓄積する。事業者IDとデジタルコードIDに紐づく表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDが表示オブジェクトDB8に既に蓄積されていれば、その生成は不要である。
【0035】
また、プロファイル作成部13は、視聴者IDを用いて視聴者情報DB6から視聴者情報を取得し、事業者IDおよびデジタルコードIDを用いて商品情報DB7から商品情報を取得し、デジタルコードIDを用いて表示オブジェクトDB8から表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得し、さらにデジタルコードIDと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成し、第2情報表示端末3に送出する。プロファイル作成部13は、視聴者情報や商品情報の更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得してプロファイルを作成すればよい。
【0036】
プロファイルには、デジタルコードIDをキーとしてデジタルコード(中間ファイル名)と表示オブジェクトID、さらに表示位置やサイズ、表示色、表示時間などを記載すればよい。視聴者情報は、第2情報表示端末3あるいは通信事業者(キャリア)のサーバから予め取得されて視聴者情報DB5に蓄積されていれば、視聴者IDを用いて視聴者情報DB5から取得できる。視聴者情報は、固定的なものでも動的なものでもよく、動的な視聴者情報の場合には視聴者情報の更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により取得すればよい。ただし、視聴者位置情報のように時々刻々変わる視聴者情報に対する処理は、後述するように、第2情報表示端末3内で行うのが好ましい。
【0037】
商品情報は、商品情報DB7に予め蓄積されており、事業者IDおよびデジタルコードIDを用いて取得される。商品情報DB7に蓄積する商品情報は、商品情報やプロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により取得すればよい。
【0038】
表示オブジェクトIDは、第2情報表示端末ごとあるいは複数の第2情報表示端末に共通に特化されているので、プロファイルは、第2情報表示端末ごとあるいは複数の第2情報表示端末に共通に、デジタルコードに付加情報を対応付ける。
【0039】
第1情報表示端末2は、上述したように、表示画面にデジタルコードを重畳表示し、1つの画面として表示する。なお、第1情報表示端末2におけるデジタルコードは、予告なしに重畳表示させてもよいが、例えば、第1情報表示端末2に、まず、表示許可の問い合わせ画面やメッセージを表示し、視聴者による第1情報表示端末2上での許可操作を待つという手順を経て重畳表示させるようにすれば、必要時だけにデジタルコードを重畳表示させることができる。
【0040】
第2情報表示端末3は、上述したように、情報送出端末1からプロファイルを受信して解釈し、プロファイルに記載された表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを表示オブジェクトDB8から情報送出端末1を通して、あるいは直接取得して記憶する。また、第2情報表示端末3は、情報送出端末1からデジタルコードIDに対応するデジタルコードを取得する。ここで、第1情報表示端末2で重畳表示されたデジタルコードが撮影されると、該デジタルコードに対応する表示オブジェクトを当該広告映像に関連する表示オブジェクトとして第2情報表示端末3の撮影画面に重畳表示される。表示オブジェクトは、プロファイルに従って撮影画面に合成することで重畳表示できる。
【0041】
図3は、1つのデジタルコードに対するプロファイル情報の例を示す図である。value[0]の中間ファイル名は、デジタルコードIDを示し、value[1]のメタセコイアファイル名はデジタルコードに3D画像を重畳する際の表示オブジェクトIDを示す。value[3]のキャプションは、文字情報を重畳する際の表示オブジェクトIDを示す。デジタルコードや表示オブジェクト自体は、ファイル指定で呼び出される。value[2],[4],[5]は、表示する際の形態を示す。また、value[6]は、事業者の宛先情報(URL・メールアドレス・電話番号他)を示し、視聴者が商品購入などのために必要に応じて事業者WEBサイトなどに接続可能にしている。なお、プロファイルに音楽ファイル名やその再生時間、音量、リピート回数などを記載すれば、画像表示だけでなく、あるいは画像表示とは別に音楽だけを付加情報として表示(再生)することができる。
【0042】
以下では、本発明を適用した具体例について説明する。
【0043】
図4は、本発明をシャツ在庫情報提供サービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。本実施形態によれば、シャツメーカのシャツ在庫情報と視聴者のサイズを参照して、視聴者に適応するサイズのシャツ在庫情報を提供することができる。
【0044】
本実施形態は、視聴者に適応するサイズのシャツ在庫情報を提供するものであるので、シャツメーカのシャツ在庫情報管理DB9に接続可能となっている。その他の構成は、図1と同じである。なお、ここでは、シャツメーカのシャツ在庫情報管理DB9とは別に商品情報DB7を備えるが、シャツ在庫情報管理DB9を商品情報DBに兼用する構成でもよい。
【0045】
視聴者は、ユーザ登録時に氏名、性別、視聴者IDなどの固定的な視聴者情報を第2情報表示端末3から情報送出端末1に送出し、また、ユーザ登録時あるいは申告時のみシャツサイズの視聴者情報を視聴者IDとともに第2情報表示端末3から情報送出端末1に送出する(S11)。視聴者情報および視聴者IDは、視聴者情報DB6に蓄積される(S12)。シャツサイズは、ほぼ固定しているので、ユーザ登録時あるいは申告時のみ視聴者情報DB6に蓄積するようにしている。
【0046】
情報送出端末1は、外部映像コンテンツサーバ4からネットワークを介して広告映像を受信して解析する(S13)。ここで、広告映像がシャツメーカの広告と解析された場合、シャツメーカID(事業者ID)を取得し、シャツメーカIDを用いてデジタルコードDB5を検索し(S14)、デジタルコードおよびデジタルコードIDを取得する(S15)。デジタルコードおよびデジタルコードIDは、当該シャツメーカのシャツ在庫情報提供サービスを指示する。
【0047】
次に、情報送出端末1は、デジタルコードIDを用いてシャツメーカのシャツ在庫情報管理DB9を検索し(S16)、シャツ在庫情報(シャツの種類、サイズ、在庫量)を取得する(S17)。シャツ在庫情報は、商品情報DB7に蓄積される(S18)。商品情報DB7に蓄積するシャツ在庫情報は、例えば、1回/週、シャツ在庫情報管理DB9からシャツ在庫情報が取得される度に更新される。
【0048】
また、情報送出端末1は、視聴者情報DB6から視聴者情報を取得し(S19)、商品情報DB7からシャツ在庫情報を取得し(S20)、デジタルコードIDを用いて表示オブジェクトDB8から表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得し(S21)、さらにデジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成する(S22)。
【0049】
プロファイルおよび表示オブジェクトは、例えば、視聴者のサイズのシャツ在庫がある場合、「ただいま売り出し中」といった付加情報が指定文字色、文字サイズで表示され、視聴者のシャツ在庫がない場合、「売り切れ」といった付加情報が指定文字色、文字サイズで表示されるように作成される。シャツ在庫情報の更新に伴ってプロファイルが更新され、それに応じて付加情報が変わる。
【0050】
情報送出端末1は、広告映像およびデジタルコードをネットワークを介して第1情報表示端末2に送出し(S23)、また、プロファイルを、例えば、1回/週、ネットワークを介して第2情報表示端末3に送出する(S24)。
【0051】
第1情報表示端末2は、情報送出端末1から広告映像およびデジタルコードを受信し、広告映像の表示画面にデジタルコードを重畳表示する。
【0052】
第2情報表示端末3は、情報送出端末1からプロファイルを受信して解釈し、プロファイルに記載された表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを、表示オブジェクトDB8から情報送出端末1を通して、あるいは直接取得して蓄積する(S24)。これにより、視聴者情報およびシャツ在庫情報に応じた表示オブジェクト、つまり、視聴者に特化されたシャツ在庫情報の表示オブジェクトが蓄積される。また、第2情報表示端末3は、情報送出端末1からデジタルコードIDに対応するデジタルコードを取得する。
【0053】
第2情報表示端末3の撮影手段で第1情報表示端末2の表示画面に重畳表示されたデジタルコードを撮影する(S25)と、第2情報表示端末3は、プロファイルを参照し、該デジタルコードに対応する表示オブジェクトを呼び出し、該表示オブジェクトを当該広告映像に関連する付加情報として撮影画面に重畳表示する。重畳表示された表示オブジェクトをタッチスクリーン上でタップすると、プロファイルに記載された事業者の宛先情報にリンクすることができる。
【0054】
図5は、本発明をホテル予約(booking)情報サービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。本実施形態によれば、ホテル予約情報と視聴者のスケジュールを参照して、個々の視聴者に対して予約についてのレコメンド情報を提供することができる。
【0055】
本実施形態は、視聴者に対してホテル予約情報を提供するものであるので、ホテル予約情報管理DB10に接続可能となっている。その他の構成は、図1と同じである。なお、ここでは、ホテル予約情報管理DB10とは別に商品情報DB7を備えるが、ホテル予約情報管理DB10を商品情報DBに兼用する構成でもよい。
【0056】
視聴者は、ユーザ登録時に固定的な視聴者情報を視聴者IDとともに第2情報表示端末3から情報送出端末1に送出し、また、例えば、1回/週、一定期間内の個人スケジュールを視聴者情報として情報送出端末1に送出する(S26)。視聴者情報および視聴者IDは、視聴者情報DB6に蓄積される(S27)。
【0057】
情報送出端末1は、外部映像コンテンツサーバ4からネットワークを介して広告映像を受信して解析する(S28)。ここで、広告映像がホテルの広告と解析された場合、ホテルIDを取得し、ホテルIDを用いてデジタルコードDB5を検索し(S29)、デジタルコードおよびデジタルコードIDを取得する(S30)。デジタルコードおよびデジタルコードIDは、当該ホテルの予約情報提供サービスを指示する。
【0058】
次に、情報送出端末1は、デジタルコードIDを用いてホテル予約情報管理DB10を検索し(S31)、一定期間内のホテル予約情報を取得する(S32)。ホテル予約情報は、商品情報DB7に蓄積される(S33)。商品情報DB7に蓄積するホテル予約情報は、例えば、1回/週、ホテル予約情報管理DB10からホテル予約情報が取得される度に更新される。
【0059】
また、情報送出端末1は、視聴者情報DB6から視聴者情報を取得し(S34)、商品情報DB7からホテル予約情報を取得し(S35)、デジタルコードIDを用いて表示オブジェクトDB8から表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得し(S36)、さらにデジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成する(S37)。
【0060】
プロファイルおよび表示オブジェクトは、例えば、視聴者のスケジュール未設定の日にホテルに空きがある場合、「予約OKです」といった付加情報が指定文字色、文字サイズで表示され、ホテルに空きがない場合には「満室です」といった付加情報が指定文字色、文字サイズで表示されるように作成される。ホテル予約情報の更新に伴ってプロファイルが更新され、それに応じて付加情報が変わる。
【0061】
情報送出端末1は、広告映像およびデジタルコードをネットワークを介して第1情報表示端末2に送出し(S38)、また、プロファイルを、例えば、1回/週、ネットワークを介して第2情報表示端末3に送出する(S39)。
【0062】
第1情報表示端末2は、情報送出端末1から広告映像およびデジタルコードを受信し、広告映像の表示画面にデジタルコードを重畳表示する。
【0063】
第2情報表示端末3は、情報送出端末1からプロファイルを受信して解釈し、プロファイルに記載された表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを、表示オブジェクトDB8から情報送出端末1を通して、あるいは直接取得して蓄積する(S39)。これにより、視聴者情報およびホテル予約情報に応じた表示オブジェクト、つまり、視聴者に特化されたホテル予約情報の表示オブジェクトが蓄積される。また、第2情報表示端末3は、情報送出端末1からデジタルコードIDに対応するデジタルコードを取得する。
【0064】
第2情報表示端末3の撮影手段で第1情報表示端末2の表示画面に重畳表示されたデジタルコードを撮影する(S40)と、第2情報表示端末3は、プロファイルを参照し、該デジタルコードに対応する表示オブジェクトを呼び出し、該表示オブジェクトを当該広告映像に関連する付加情報として撮影画面に重畳表示する。上述のように、プロファイルに事業者の宛先情報(URL)を含ませておけば、「予約OKです」の付加情報が重畳表示された場合にキャプションの選択操作でホテルの予約サイトに接続可能となる。
【0065】
図6は、本発明をレストラン(店舗)へのナビ情報提供サービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。本実施形態によれば、視聴者現在地点から広告映像に関連するレストランへのナビ情報を提供することができる。
【0066】
本実施形態は、視聴者にナビ情報を提供するものであるので、地図情報DB14に接続可能となっている。その他の構成は、図1と同じである。なお、ここでは、地図情報DB14とは別に商品情報DB7を備えるが、地図情報DB14を商品情報DBに兼用する構成でもよい。
【0067】
視聴者は、ユーザ登録時に固定的な視聴者情報を視聴者IDとともに第2情報表示端末3から情報送出端末1に送出する(S41)。この視聴者情報および視聴者IDは、視聴者情報DB6に蓄積される(S42)。また、視聴者情報DB6には、例えば、視聴者が好むレストランのカテゴリ(和食,洋食,中華,・・・)が視聴者情報として蓄積される。
【0068】
情報送出端末1は、外部映像コンテンツサーバ4からネットワークを介して広告映像を受信して解析する(S43)。ここで、広告映像が、例えば、レストランの広告と解析された場合、レストランIDを取得し、レストランIDを用いてデジタルコードDB5を検索し(S44)、デジタルコードおよびデジタルコードIDを取得する(S45)。デジタルコードおよびデジタルコードIDは、当該レストランのナビ情報提供サービスを指示する。
【0069】
情報送出端末1は、レストランおよび地域(緯度(min,max)、経度(min,max))を指定して地図情報DB14を検索し(S46)、当該レストラン付近の地図情報(商品情報)を取得し(S47)、取得された地図情報を商品情報DB7に蓄積する(S48)。地図情報DB14からの地図情報の検索には地域IDをキーとして用いることができる。商品情報DB7には、地図情報として地図の範囲(緯度(min,max)、経度(min,max))やスケールとともに、当該レストランのレストラン情報(レストランID、GPS情報(緯度,経度)、カテゴリ(和食,洋食,中華,・・・)、人気度など)が蓄積される。商品情報DB7に蓄積される地図情報は、例えば、1回/月、地図情報DB14から地図情報が取得される度に更新される。したがって、商品情報DB7に蓄積される地図情報は、レストランの住所などが変更されても新たなものに更新される。
【0070】
また、情報送出端末1は、視聴者情報DB6に蓄積されている視聴者情報を取得し(S49)、商品情報DB7から地図情報を取得し(S50)、デジタルコードIDを用いて表示オブジェクトDB8から表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得し(S51)、さらにデジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成する(S52)。
【0071】
プロファイルおよび表示オブジェクトは、キャプションの付加情報を指定文字色、文字サイズで表示するとともに、デジタルコードに対するレストラン付近の地図、当該レストランの位置、さらには視聴者情報に応じた付加情報を表示するように作成される。キャプションの付加情報は、例えば「あなたの現在位置」といったものであり、その文字サイズや字体などを変えるために、プロファイルの作成において、年齢や性別の視聴者情報が利用される。プロファイルは、商品情報DB7に蓄積される地図情報の更新に伴って更新される。
【0072】
情報送出端末1は、広告映像およびデジタルコードをネットワークを介して第1情報表示端末2に送出し(S53)、また、プロファイルを、例えば、1回/月、ネットワークを介して第2情報表示端末3に送出する(S54)。
【0073】
第1情報表示端末2は、情報送出端末1から広告映像およびデジタルコードを受信し、広告映像の表示画面にデジタルコードを重畳表示する。
【0074】
第2情報表示端末3は、情報送出端末1からプロファイルを受信して解釈し、プロファイルに記載された表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを、商品情報DB7および表示オブジェクトDB8から情報送出端末1を通して、あるいは直接取得して蓄積する(S54)。これにより、視聴者情報に応じた表示オブジェクト、つまり、視聴者に特化された地図の付加情報が蓄積される。また、第2情報表示端末3は、情報送出端末1からデジタルコードIDに対応するデジタルコードを取得する。
【0075】
第2情報表示端末3の撮影手段で第1情報表示端末2の表示画面に重畳表示されたデジタルコードを撮影する(S55)と、第2情報表示端末3は、プロファイルを参照し、該デジタルコードに対応する表示オブジェクトを呼び出し、該表示オブジェクトを当該広告映像に関連する付加情報として撮影画面に重畳表示する。
【0076】
また、第2情報表示端末3は、自端末が備えるGPSで視聴者現在位置情報(緯度、経度)を時々刻々取得し、視聴者現在位置を起点として地図上のレストラン位置に向かう3D図形の矢印を生成して該矢印を指定スケール値に従ってリアルタイム表示する。このように、動的に取得される視聴者情報に対する付加情報の生成処理を第2情報表示端末3に負担させることで、情報送出端末1と第2情報表示端末3に処理負荷を分散させることができる。また、上述のように、プロファイルにレストランの宛先情報(URL)を含ませておけば、ナビ情報が重畳表示された場合にキャプションの選択操作でレストランのサイトに接続可能となる。
【0077】
図7は、第1情報表示端末2において、レストランの地図情報を含む広告映像にデジタルコードが重畳表示された表示画面の例を示す図である。このデジタルコードを第2情報表示端末3で撮影すれば、第2情報表示端末3の画面に地図上でのレストラン位置および視聴者現在位置からレストランへのナビ情報(3D矢印図形)が指定スケール値に従って表示される。なお、図7に示すように、広告映像がレストラン付近の地図を含む場合、地図情報DB14から取得する地図情報は、それに対応するものでよい。
【0078】
以上のように、本発明では、各種DBから情報を適時取得し、それに基づいて表示オブジェクトを表示するので、固定的な情報だけでなく、時間的に変化する動的な情報(商品や地図の情報)についても的確な表示オブジェクトを表示できる。また、視聴者情報も考慮して表示オブジェクトを表示するので、各視聴者に適応した付加情報を提示できる。
【0079】
本発明では、各種DBから取得した情報を処理して各視聴者に適応した表示オブジェクト表示させる情報送出端末を備えるので、この情報送出端末で複数の第2情報表示端末での広告映像の参照履歴を集計し、その集計結果に応じて各第2情報表示端末に対する表示オブジェクトを生成することもできる。
【0080】
図8は、本発明を、複数の第2情報表示端末での広告映像の参照履歴を解析し、その解析結果に応じて各視聴者に商品情報を提供するサービスに適用した場合の実施形態を示すブロック図である。
【0081】
本実施形態は、スーパの商品情報を視聴者に優先度を持たせて提供するものであるので、スーパが管理する商品情報管理DB15に接続可能となっている。その他の構成は、図1と同じである。なお、ここでは、商品情報管理DB15とは別に商品情報DB7を備えるが、商品情報管理DB15を商品情報DBに兼用する構成でもよい。
【0082】
各視聴者は、ユーザ登録時に固定的な視聴者情報を視聴者IDとともに第2情報表示端末3-1,3-2,3-3,・・・から情報送出端末1に送出し、また、例えば、1回/週、各第2情報表示端末3-1,3-2,3-3,・・・での広告映像の参照履歴の視聴者情報を情報送出端末1に送出する(S56)。参照履歴を含む視聴者情報および視聴者IDは、視聴者情報DB6に蓄積される(S57)。
【0083】
情報送出端末1は、第2情報表示端末3-1,3-2,3-3,・・・からの参照履歴を元に、各商品についての参照回数を集計する。
【0084】
また、情報送出端末1は、外部映像コンテンツサーバ4からネットワークを介して広告映像を受信して解析する(S58)。ここで、広告映像がスーパの広告と解析された場合、スーパID(事業者ID)を取得し、スーパIDを用いてデジタルコードDB5を検索し(S59)、デジタルコードおよびデジタルコードIDを取得する(S60)。デジタルコードおよびデジタルコードIDは、当該スーパの商品情報提供サービスを指示する。
【0085】
次に、情報送出端末1は、デジタルコードIDを用いてスーパが管理する商品情報DB15を検索し(S61)、バーゲン情報(商品ID,バーゲン期間,値引き額)を取得する(S62)。バーゲン情報は、商品情報DB7に蓄積される(S63)。商品情報DB7に蓄積するバーゲン情報は、例えば、1回/週、商品情報DB15からバーゲン情報が取得される度に更新される。
【0086】
また、情報送出端末1は、視聴者情報DB6から第2情報表示端末3-1,3-2,3-3,・・・での参照履歴を取得し(S64)、商品情報DB7からバーゲン情報を取得し(S65)、デジタルコードIDを用いて表示オブジェクトDB8から表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得し(S66)、さらにデジタルコードIDおよび参照履歴の集計結果を元に、第2情報表示端末3-1,3-2,3-3,・・・ごとにデジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成する(S67)。
【0087】
プロファイルおよび表示オブジェクトは、第2情報表示端末3-1,3-2,3-3,・・・での参照回数やその集計結果を元にサービスの優先度を決め、例えば、値引き額が指定文字色、文字サイズで表示されるように作成され、また、参照回数が多い視聴者に対しては「さらに10%引き」や「さらに20%引き」といった付加情報が指定文字色、文字サイズで表示されるように作成される。バーゲン情報の更新に伴ってプロファイルが更新され、それに応じて表示情報が変わる。
【0088】
情報送出端末1は、広告映像およびデジタルコードをネットワークを介して第1情報表示端末2に送出し(S68)、また、プロファイルを、例えば、1回/週、ネットワークを介して第2情報表示端末3に送出する(S69)。
【0089】
第1情報表示端末2は、情報送出端末1から広告映像およびデジタルコードを受信し、広告映像の表示画面にデジタルコードを重畳表示する。
【0090】
第2情報表示端末3は、情報送出端末1からプロファイルを受信して解釈し、プロファイルに記載された表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを、表示オブジェクトDB8から情報送出端末1を通して、あるいは直接取得して蓄積する(S69)。これにより、視聴者の参照履歴に応じた表示オブジェクト、つまり、視聴者に特化されたサービスの表示オブジェクトが蓄積される。また、第2情報表示端末3は、情報送出端末1からデジタルコードIDに対応するデジタルコードを取得する。
【0091】
第2情報表示端末3の撮影手段で第1情報表示端末2の表示画面に重畳表示されたデジタルコードを撮影する(S70)と、第2情報表示端末3は、プロファイルを参照し、該デジタルコードに対応する表示オブジェクトを呼び出し、該表示オブジェクトを当該広告映像に関連する付加情報として撮影画面に重畳表示する。
【0092】
以上、実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、種々に変形することができる。例えば、上記実施形態では、第2情報表示端末3が情報送出端末1からプロファイルとともにデジタルコードを取得するものとしたが、デジタルコードは、第2情報表示端末3により第1情報表示装置の画面が撮影されて表示オブジェクトを取得する際に必要となるものであるので、他のタイミング、さらには他のDBから取得するようにしてもよい。例えば、情報送出端末1によりデジタルコードが送出されるタイミングや第2情報表示端末3がデジタルコードを必要とするタイミングで、情報送出端末1を通してあるいは他のDBから直接取得するようにしてもよい。この場合には、デジタルコード送出部12からプロファイル作成部13へは事業者IDとデジタルコードIDだけを送出すればよい。また、第1情報表示端末2において広告映像に重畳表示するデジタルコードの数は1つや2つに限らず、任意である。デジタルコード各々には、例えば、異なる商品情報の表示オブジェクトを対応付けることができる。また、情報送出端末1からの広告映像は、VODのように要求されたときに送出されるもの(プル方式)でもよいし、放送のように一斉に同報されるもの(プッシュ方式)でもよい。また、広告映像が送出される経路や媒体も任意である。
【0093】
さらに、映像入力送出部11、デジタルコード送出部12およびプロファイル作成部13は、個別の装置として、あるいは任意組み合わせの装置として構成してもよい。すなわち、情報送出端末1を構成する要素をどのような単位の装置として構成するかは任意である。
【0094】
本発明による情報送出表示システムは、テレビやセットトップボックス、デジタルサイネージなどへの視覚効果の高いターゲティング広告配信に適用できる。
【符号の説明】
【0095】
1・・・情報送出端末、2・・・第1情報表示端末、3,3-1,3-2,3-3・・・第2情報表示端末、4・・・外部映像コンテンツサーバ、5・・・デジタルコードDB、6・・・視聴者情報DB、7・・・商品情報DB、8・・・表示オブジェクトDB、9・・・シャツ在庫管理DB、10・・・ホテル予約情報管理DB、11・・・映像入力送出部、12・・・デジタルコード送出部、13・・・ファイル作成部、14・・・地図情報DB、15・・・スーパが管理する商品情報管理DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報送出端末、第1情報表示端末および第2情報表示端末を備え、
前記情報送出端末は、映像入力送出部、デジタルコード送出部、およびプロファイル作成部を備え、
前記映像入力送出部は、外部映像コンテンツサーバから映像を受信する手段、受信された映像に紐づいた事業者IDを特定する手段、事業者IDを前記デジタルコード送出部に送出する手段、および受信された映像を前記第1情報表示端末に送出する手段を備え、
前記デジタルコード送出部は、前記映像入力送出部から事業者IDを受信する手段、事業者IDに紐づいたデジタルコードおよびデジタルコードIDを取得する手段、デジタルコードIDおよび事業者IDを前記プロファイル作成部に送出する手段、およびデジタルコードを前記第1情報表示端末に送出する手段を備え、
前記プロファイル作成部は、前記デジタルコード送出部からデジタルコードIDおよび事業者IDを受信する手段、視聴者情報を取得する手段、事業者IDおよびデジタルコードIDを元に商品情報を取得する手段、デジタルコードIDに紐づく表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得する手段、視聴者情報、商品情報、デジタルコードIDおよび表示オブジェクトIDを元に、前記第2情報表示端末ごとあるいは複数の第2情報表示端末に共通に特化され、デジタルコードと表示オブジェクトを対応付けるプロファイルを作成する手段、および作成されたプロファイルを前記第2情報端末に送出する手段を備え、
前記第1情報表示端末は、前記情報送出端末からの映像とデジタルコードとを受信する手段、および受信された映像の表示画面にデジタルコードを重畳表示させる手段を備え、
前記第2情報表示端末は、自端末に対するプロファイルを前記情報送出端末から受信する手段、受信されたプロファイルを解釈する手段、プロファイルの表示オブジェクトIDの表示オブジェクトを取得する手段、デジタルコードIDに対応するデジタルコードを取得する手段、前記第1情報表示端末の表示画面を撮影する撮影手段、撮影された表示画面中のデジタルコードに対応付けられた表示オブジェクトを付加情報として表示画面に重畳表示させる手段を備えたことを特徴とする情報送出表示システム。
【請求項2】
前記デジタルコード送出部は、さらにデジタルコードを前記プロファイル作成部に送出し、前記プロファイル作成部は、該デジタルコードを前記第2情報端末に送出することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項3】
前記デジタルコード送出部は、デジタルコードを可視マーカ画像として送出し、前記第1情報表示端末は、デジタルコードを可視表示することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項4】
前記デジタルコード送出部は、デジタルコードを電子透かしの不可視マーカ画像として映像に埋め込んで送出し、前記第1情報表示端末は、デジタルコードを不可視表示することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項5】
前記映像入力送出部、デジタルコード送出部およびプロファイル作成部は、個別の装置として、あるいは任意に組み合わされて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項6】
前記視聴者情報は、視聴者固定情報、視聴者履歴情報あるいは視聴者現在情報であることを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項7】
前記映像入力送出部は、視聴者情報やプロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により外部映像コンテンツサーバから映像を受信することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項8】
前記プロファイル作成部は、前記第2情報表示端末あるいは視聴者情報データベースから視聴者情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項9】
視聴者情報は、固定的な情報と動的な情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項10】
前記プロファイル作成部は、視聴者情報の更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により視聴者情報を取得することを特徴とする請求項6に記載の情報送出表示システム。
【請求項11】
前記プロファイル作成部は、事業者IDおよびデジタルコードIDを用いて前記情報送出端末内あるいは外部の商品情報データベースから商品情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項12】
前記プロファイル作成部は、商品情報やプロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により商品情報を取得することを特徴とする請求項9に記載の情報送出表示システム。
【請求項13】
前記プロファイル作成部は、デジタルコードIDを用いて前記情報送出端末内あるいは外部の表示情報データベースから表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項14】
前記プロファイル作成部は、プロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により表示オブジェクトおよび表示オブジェクトIDを取得することを特徴とする請求項11に記載の情報送出表示システム。
【請求項15】
前記プロファイル作成部は、デジタルコードIDをキーとして当該デジタルコードが認識された時の表示オブジェクトが記載されたプロファイルを作成することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項16】
前記プロファイル作成部は、デジタルコードに対応する重畳図形および再生音声の一方あるいは両方を示すプロファイルを作成することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項17】
前記プロファイル作成部は、デジタルコードに対応する重畳図形を示し、さらに重畳図形の表示位置と表示サイズを含むエフェクト、リンク先のURLの少なくとも1つを示すプロファイルを作成することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項18】
前記プロファイル作成部は、複数の第2情報表示端末に共通に特化されたプロファイルを作成する際には、複数の第2情報表示端末から取得される複数の視聴者情報に表示オブジェクトを対応付けたプロファイルを作成することを特徴とする請求項13に記載の情報送出表示システム。
【請求項19】
前記プロファイル作成部は、第2情報表示端末ごとに特化されたプロファイルを作成する際には、各第2情報表示端末から取得される各視聴者情報に表示オブジェクトを対応付けたプロファイルを作成することを特徴とする請求項13に記載の情報送出表示システム。
【請求項20】
前記プロファイル作成部は、第2情報表示端末から取得される動的な視聴者情報に表示オブジェクトを対応付けることを特徴とする請求項13に記載の情報送出表示システム。
【請求項21】
前記プロファイル作成部は、第2情報表示端末の履歴情報を集計して解析し、解析結果に応じて、特定商品に対するアクセス回数が多い視聴者に優先的なサービスの表示オブジェクトを対応付けたプロファイルを作成することを特徴とする請求項13に記載の情報送出表示システム。
【請求項22】
前記プロファイル作成部は、視聴者情報や商品情報の更新を考慮したタイミングでプロファイルを作成することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項23】
前記プロファイル作成部は、プロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式によりプロファイルを前記第2情報表示端末に送出することを特徴とする請求項11に記載の情報送出表示システム。
【請求項24】
前記第2情報表示端末は、プロファイルの更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式によりプロファイルを受信することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項25】
前記第2情報表示端末は、視聴者情報の更新を考慮したタイミングで、プッシュ方式あるいはプル方式により視聴者情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項26】
前記第2情報表示端末は、自端末の現在位置を視聴者情報として取得する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項27】
前記第2情報表示端末は、前記第1情報表示端末で表示されているデジタルコードを含む画面を撮影して該デジタルコードを認識し、プロファイルを参照して該デジタルコードに対応する表示オブジェクトを選択し、撮影画面中のデジタルコード近辺に付加情報として重畳表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項28】
プロファイルがデジタルコードに対応する重畳図形と再生音声の両方を示す場合、前記第2情報表示端末は、重畳図形を表示させるとともに音声を再生することを特徴とする請求項14に記載の情報送出表示システム。
【請求項29】
前記第2情報表示端末は、自端末内あるいは外部のデータベースからデジタルコードに対応した表示オブジェクトを取得することを特徴とする請求項1に記載の情報送出表示システム。
【請求項30】
前記外部のデータベースは、前記情報送出端末内あるいは外部のデータベースであることを特徴とする請求項27に記載の情報送出表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−78928(P2012−78928A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221453(P2010−221453)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】