説明

意識下鎮静のための薬物送達システム

【課題】痛覚脱失および意識下鎮静の分野に関し、患者に痛覚脱失を生ぜしめるためのハロゲン化エーテルの送達のための装置および方法を提供する。
【解決手段】迅速な発現性および回復性、制御可能性、および理想的な幅広い安全特性を含む多くの特性を有する吸入性知覚脱失が開発された。これらの剤の効能は、他の望ましい特性の枠内で知覚脱失を生じるその能力により測定される。痛覚脱失が起こるが、記憶喪失または意識の欠如は起こらない投与レベルに焦点を当てたものである。痛みは迅速に軽減または除去されるが、意識は維持される投与レベルを同定することに加えて、剤の安全かつ効果的な送達のための送達システムが開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する引照
本願は、「意識下鎮静のための薬物送達システム」なる標題の、2001年10月17日に出願された、米国仮特許出願第60/330,063に基づく優先権を主張する。この仮特許出願は、出典明示により本明細書中に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、痛覚脱失および意識下鎮静の分野に関する。より詳細には、本発明により、患者に痛覚脱失を生ぜしめるためのハロゲン化エーテルの送達のための装置および方法が提供される。
【背景技術】
【0002】
関連分野に関する記載
1800年の中頃から、意識下鎮静/痛覚脱失は、痛みを緩和するために入院および入院前の状況において用いられてきた。亜酸化窒素(NO)がこの点で主要な吸入剤である。ジアゼパムおよびミダゾラムなどの鎮静催眠剤が、かなり多数のバルビツール酸(barbitutes)、オピオイド、およびアゴニスト/アンタゴニスト作用因を有するために、代替物として用いられている。
【0003】
亜酸化窒素による意識下鎮静は、歯科および経口手術に初めて適用され、ビクトリア女王時代に使用されて成功を治めた後、幅広い承認を得た。その後、意識下鎮静の使用は、病院、救急室、救急車および他のドクターオフィスに広がった。
意識下鎮静は、侵襲的な処置の間に、患者が部分的に覚醒状態を維持することを可能とする痛み遮断法である。痛覚脱失が提供されるが、知覚脱失と違って、患者は意識と回想力を維持している。特に、該方法は、患者は痛みを知覚しないが、その保護的な反射能力は維持し、気道を独自に保持し、そして刺激に対して奮起するので、ユニークである。つまり、知覚脱失に伴う呼吸の低下または抑制のリスクが軽減される。
【0004】
意識下鎮静には多くの利点が伴う。特に、意識下鎮静により、患者、特に子供において不安が軽減される。従って、意識下鎮静により、処置に対する患者の緊張および抵抗が減るので、患者およびヘルスケア提供者にとって、医学的処置がし易くなる。さらに、該方法は、拡張適用の可能性を有する。試験は成功を示し、患者は痛覚脱失が制御された。
【0005】
吸入性ハロゲン化エーテルは、亜酸化窒素性の意識下鎮静、または鎮静性催眠剤を用いる意識下鎮静に対して、危機的部門において多くの利点を提供する。これらの剤との比較のいくつかの例を表1に示す。
【0006】
【表1】

【0007】
これらの特徴を合わせて、ハロゲン化エーテルは意識下鎮静に関して魅力的な候補物となる。しかし、安全で、迅速で、かつコスト的に有効な送達システムがさらに必要とされている。
亜酸化窒素に基づく意識下鎮静の使用は、前記事項を含むガスの安全性の問題を主として反映して、しかしまた、長期暴露下でのメチオニン合成によるその妨害のために、近年低下している。これらの要因は、亜酸化窒素の奇形原性による自然流産の危険性の増加を目の当たりにする、出産可能年齢にある女性の女性ヘルスケア専門家には特に明らかである。
【0008】
Oは相対的に効果がない。以下の発明の記載に論じられるように、この効果のなさにために、NOの割合に制限を設けて患者が十分な酸素を受容するのを保証することが必要となる。大気中の酸素濃度は約21%である。結果として、米国食品医薬品局(「FDA」)を含むほとんどの国際的な取り締まり機関が、低酸素症を防ぐための酸素送達ガイドラインを確立した。いくつかの送達システムは50%酸素を維持するが、最も一般的な比率は、70%NO/30%酸素である。70%NO混合物にて、意識下鎮静がほとんどの患者において生じる。送達レベルにおいて持続性基剤に関して70%NO/30%酸素である混合物は、0.636MACの最少肺胞含量(「MAC」)を有する。
【0009】
6つの吸入エーテル:ハロタン、メトキシフルラン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルラン(Terrell、Airco,Inc.、合成エンフルラン、イソフルラン、およびデスフルラン)が、今日用いられる。これらの化合物は、不燃性、非−習慣性、効能、迅速な誘導特性および心臓血管安定性を有することに注目して開発されたものである。従来、これらの製品は、試薬特異的な、温度補填システムを用いて100mlおよび250mlの褐色ガラスボトルにパッケージされ、そして揮発化されている。
【0010】
これらの薬物は、知覚脱失のために開発された。吸入エーテルのいずれも吸入痛覚脱失剤として開発されたものではなかった。これは、吸入性の痛覚脱失の必要がなかったか、これらの試薬を痛覚脱失剤として投与するためのコスト的に有効な専用の装置がなかったかいずれかの工業上の認識を反映している。病院での状況における知覚脱失使用のために開発された装置は、複雑かつ高価であり、しばしば100,000$を超えるコストがかかった。これらの要因の組み合わせのために、特に入院前における状況で意識下鎮静剤としてこれらの薬物を使用する可能性が、実質的に除外される。
【0011】
発明の概要
迅速な発現性および回復性、制御可能性、および理想的には広範な安全特性を含む多くの特性を有する吸入性知覚脱失が開発される。これらの剤の効能は、他の望ましい特性の範囲内で知覚脱失(痛覚脱失、記憶喪失、および意識の喪失)を生じるその能力により測定される。本発明は、痛覚脱失は起こすが記憶喪失または意識の欠如は起こさない、投与レベルに焦点を当てている。痛みが明らかに低下または除去されるが、意識は残る投与レベルを同定することに加え、剤の安全かつ効果的な送達のための送達システムを記載する。
【0012】
本発明の詳細な記載
ハロゲン化エーテルは、現代用いられている吸入剤である。それらは一般に、1.0〜2.0の比重、低分子量(165.0〜200.0)、低沸点(22℃〜104℃)、および有意な効能により一般に特徴づけられ、酸素に対して0.16%〜7.8%の剤により、99%の成人が知覚脱失となる。これらの特定の変数は、剤は液体からガスへと変換され、キャリアガス(通常は酸素だが、時に、酸素と他のガスの組み合わせまたは酸素、亜酸化窒素および/または空気を含むガス類)と共に送達されるという、本発明の特徴付けに重要である。
【0013】
しかし、剤は多くの重要な側面において多様である。メトキシフルラン、ハロタン、およびセボフルランを含むいくつかの剤は、金属に反応することが知られる。ある程度まで、これらの剤は、「ライムソーダ」(水酸化カルシウム)および/またはUV光の存在下で分解する。大なり小なりの部分において、全ハロゲン化剤は溶媒となる。意識下鎮静のための送達システムは、使用に関して剤と適合可能でなければならない。
【0014】
実施例I
知覚脱失剤の効能は、手術による切開を受けている39歳の男性として指定される患者の50%において移動不能を生じる知覚脱失剤の最少肺胞濃度(MAC)により測定する。効能ある吸入剤のMACはかなり多様である。リーディング吸入意識下鎮静剤、亜酸化窒素のMACは、ハイパーバリックチャンバーなど、追加投与量を低酸素症を生じることなく提供することができる温度および圧力通常条件下でしか決定することができない。試験により、亜酸化窒素のMACは110%であることが示唆される。つまり、知覚脱失を得るために、ほとんどの患者が窒息死する。これに対して、始めのハロゲン化エーテル、メトキシフルランのMACは、わずか0.16%である。本吸入意識下鎮静システムでは、亜酸化窒素は、最少30%の酸素と共に送達され、患者が十分なレベルの酸素を維持するのを保証する。米国の食品医薬品局(「FDA」)は、意識下鎮静ユニットにおける送達のための制限として70%亜酸化窒素を設定している。この記載に関して、70%亜酸化窒素のMAC等量を、表2に示すように、他の吸入剤との比較のために用いる。
【0015】
【表2】

【0016】
制限するものではないが、心動脈疾患(CAD)を有するものを含む、高いレベルの酸素の送達から利点を得るであろう患者に関して、亜酸化窒素を吸入性痛覚脱失剤で置換することにより、心筋の酸素化を改良することができる。
【0017】
実施例II
意識(awareness)の喪失(記憶喪失または意識(consciousness)の喪失いずれも)を生じることなく痛覚脱失を生じるある濃度の適切な剤を送達するために、剤が低酸素混合物の過剰投与または送達のリスクは非常に小さくして流れることができる細かく目盛り調整された装置が必要である(図1)。外来状況において実際的であるために、装置はコスト的に有効でなければならず、好ましくは、現在、100,000$またはそれ以上かかる知覚脱失機械よりもコストが低くなければならない。鎮静に用いることもできる鎮静催眠剤、バルビツール酸、オピオイド、およびアゴニスト/アンタゴニストと比較して、本発明は、より迅速な発現性および回復性、および濫用可能性のリスク減を提供する。本発明はそれゆえ、酸素送達機構、Oシリンダーおよび/または酸素供給のためのマニホールドシステム(「O源」)16いずれか、および痛覚脱失剤のためのリザーバー12、例えば、制限されるものではないが、剤と適合可能なシリンダー、痛覚脱失剤リザーバー12に付属する加温装置14、例えば、制限するものではないが、環境温度および圧力の補償を可能とする室温センサーに結合される加温プレートを含む。加温エレメント14による痛覚脱失剤リザーバー12の加温により、室温の変化に関わらず、剤の流れが適切に調節され得るように、リザーバー中の剤の圧力が制御される。リザーバーシステムは、特定の剤のみがリザーバー中に充填され得、一度充填されれば、剤に特異的な送達システムと組み合わされ得ることを保証するための組み合わされるインデックスシステム10を含む。O源16からの酸素は、高感度の圧力レギュレーター18を含む送達マニホールドシステム22を通って、アナログ式または電子式いずれかのフローメーター20へと流れ、そこで、リザーバー12からの剤と厳密な比率で混合され、剤の投与量がガス流の+/−0.1%またはそれ未満まで正確に測定される。剤はフローメーター20へと直接発送され得るが、フローを調節するための送達マニホールド22を通って流れるべく配合されてよく、そして酸素流がシャットオフされる場合または不十分であると測定される場合に、制限されるものではないが自動剤シャットオフシステムを含む安全装置により保証される。酸素流システム24により医師は迅速に患者の肺に充填し、残る剤を排気させることが可能となる。O流24がオンの場合に痛覚脱失剤12がオフとなる、およびその逆となるよう、3−ウェイバルブ25によりO流24が痛覚脱失剤リザーバー12へ結合されるがゆえに、O流24がトリガーされる場合に痛覚脱失剤の流れが自動的に止むように、該システムを配置する。ミキシングヘッドおよび/またはフローメーターシステムにより、使用者は、適当な調節に関する権威者により確立された意識下鎮静の限界までガス流および剤濃度を調節することが可能であり、そしてそれは、剤を所望のCSレベルに達せしめるのに十分、測定が正確である。加えて、制御性加温エレメント14およびフローメーター20は、痛覚脱失剤の流れを調節するべく、共働関係にて操作され得る。
【0018】
図2および3に示す本発明の具体例は、特徴的なドクターズオフィスユニットである。図2は、ヒーター14;ミキサーヘッド28;酸素圧コントロール42;蒸気圧コントロール44;酸素流コントロール46;鼻カニューレアウトポート48;吸入器アウトポート50;酸素圧ゲージ52;蒸気圧ゲージ54;任意のモニター56;流速コントロール58;知覚脱失剤濃度コントロール60;選択鼻/オフ/吸入器スウィッチ62;およびオン/オフコントロール64を示す。
【0019】
図3は、酸素源10;知覚脱失剤源12;ヒーター14;ミキサーヘッド28;電気ソケット30;任意の空気シリンダー32;およびパワーコード40を示す。これらの特徴は、制限するものではないが、緊急または軍使用用に持ち運び可能となるようユニットを修正する能力、患者自己管理鎮痛法(PCA)のためにユニットを修正する能力;吐き出される剤を回収およびそれを環境から除去するための排気システムを付属させること;制限するものではないが、オキシメトリー、EKG、血圧、二酸化炭素の測定および意識の深さのモニターを含む生理学的なモニタリングと適合可能とするべくユニットを導入またはそのようにさせること;1またはそれ以上の配置において、制限するものではないが、MRI画像処理中に鎮静または痛みの緩和を要する患者への痛覚脱失剤の送達を許容する核磁気共鳴装置(MRI)を含む診断画像化装置と装置を適合可能とする能力;を含む他の特徴と組み合わせてよい。
【0020】
意識下鎮静システムの臨床使用は、制限するものではないが、歯科および経口手術法、火傷のデブリドマン、緊急および外傷状況での痛みの緩和、集中治療、心臓治療、または重症治療室における、小児科手術、出産および分娩を含む非常事態における検査または操作における投与を含む広範数の操作において、針の挿入を恐れ、そして鎮静剤の送達しないことには長期の不動化が困難である個人において不安を減らすことを可能とする。
【0021】
さらに、本発明は、以下の属性を有する。本発明により血液の酸化が増すが、これは、乏しい心臓または脳の酸素化を有する個人にとって重要な特徴である。本発明により、本明細書に記載する痛覚脱失剤を亜酸化窒素の代わりに置換する場合の作業上の安全性が増すが、これは出産可能年齢にある女性にとって重要な特徴である。本発明により、閉所恐怖症に伴う不安を減らし、そして、核磁気共鳴画像処理(MRI)中など、送達システムのMR−安全(1.5テスラ)バージョンと共に用いる場合に、長期の不活動下にある患者において痛みを緩和することができる。同様に、本発明は、集中治療室(ICU)、臨床治療室(CCU)、または心臓カテーテル化中、インプラント可能な除細動器またはペースメーカー調整において、および一般的な痛みの緩和において、鎮静のために用いてよい。該装置は、システムとのモニターの統合を含む、患者モニターを維持するためのスタンドまたは方法を用いるなど、別構成にて提供されてよい。加えて、該装置は、安全な患者管理鎮静投与を可能とする、患者の吸入の深さを探知するレギュレーターシステムと共に提供してよい。
【0022】
本発明の態様を本明細書中に記載するが、本発明は、そのような態様に制限されない。上記請求の範囲は本発明を示し、本発明を記載するものとするが、その記載の文言は、本発明の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の態様を示している配置図である。
【図2】図2は、本発明の他の態様の概観図である。
【図3】図3は、図2と同じ概観図であるが、約180°回転させたものである。
【0024】
[1]患者が意識はあるが痛覚脱失または鎮静状態の間に、医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を行うために、患者に意識の喪失なしに、痛覚脱失または鎮静状態を生ぜしめるのに効果的な、ヒト以外の患者へのガス混合物の送達方法であって、
a)0.636MAC以下のハロゲン化物質濃度を実現するために、酸素を含有するガスを、ハロゲン化エーテルおよびハロタンからなる群から選択されるハロゲン化物質と混合することにより、酸素とハロゲン化物質を含有するガス混合物を作成すること;
b)患者に意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生ぜしめるのに効果的な酸素対ハロゲン化物質比から混合物が成るように、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定することによって、前記ガス混合物における酸素とハロゲン化物質の比率を制御すること;および
c)患者に意識の喪失なしに、痛覚脱失または鎮静状態を生ぜしめるために前記ガス混合物を患者に送達すること
を含む方法。
[2]前記ハロゲン化物質がエンフルランである、[1]の方法。
[3]前記ハロゲン化物質がイソフルランである、[1]の方法。
[4]前記ハロゲン化物質がセボフルランである、[1]の方法。
[5]前記ハロゲン化物質がデスフルランである、[1]の方法。
[6]患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生ぜしめるための、患者へのガス送達システムであって、
a)酸素源;
b)液相の痛覚脱失形成剤または鎮静状態形成剤の貯蔵に好適なリザーバー;ここで前記剤はハロゲン化エーテルおよびハロタンからなる群から選択されるハロゲン化物質である;
c)酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定することによって、酸素とハロゲン化物質の比率を制御し、0.636MAC以下のハロゲン化物質濃度を有する酸素とハロゲン化物質の混合物を提供するための送達マニホールドであって、酸素源およびリザーバーそれぞれへと連結される1対のインプットを有し、そして1つのアウトプットを有する送達マニホールド;および、
d)医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置が行われる患者において、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるために、送達マニホールドのアウトプットから患者へと前記混合物を運搬する手段、
を含むシステム。
[7]前記送達マニホールドが、流動物流通可能に連結された圧力レギュレーターおよびフローメーターを含み、前記フローメーターが、前記送達マニホールドのアウトプットと流動物流通可能に連結されている、[6]のガス送達システム。
[8]前記圧力レギュレーターが、前記酸素源に連結する前記送達マニホールドのインプットと流動物流通可能に連結され、前記フローメーターが、リザーバーに連結する送達マニホールドのインプットと流動物流通可能に連結されている、[7]のガス送達システム。
[9]前記痛覚脱失形成剤または鎮静状態形成剤を含んでいるリザーバーに連結される加温手段、および環境温度条件の変化の補償を提供するための、制御に際して加温手段と関連する環境温度探知手段をさらに含む、[6]のガス送達システム。
[10]前記酸素源と患者の間に酸素流装置を動作可能にさらに連結して成る、[6]のガス送達システム。
[11]前記酸素源がシリンダーを含む、[6]のガス送達システム。
[12]前記リザーバーがシリンダーを含む、[6]のガス送達システム。
[13]前記リザーバーが組み合わされるインデックスを有する、[6]のガス送達システム。
[14]前記圧力レギュレーターがディジタルである、[7]のガス送達システム。
[15]前記圧力レギュレーターがアナログである、[7]のガス送達システム。
[16]ガス排気システムを含む、[6]のガス送達システム。
[17]ハロゲン化物質を提供するためのリザーバーであって、該ハロゲン化物質はハロゲン化エーテルおよびハロタンからなる群から選択されるものであり、ここで、該リザーバーは液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適である;および、
医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受けている患者において意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるために、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーター
を有する、薬物送達システム。
[18]ヒト以外の患者において意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるための吸入剤としての、[17]の送達システムにおけるハロタンの使用。
[19]ヒト以外の患者において意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるための吸入剤としての、[17]の送達システムにおけるエンフルランの使用。
[20]ヒト以外の患者において意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるための吸入剤としての、[17]の送達システムにおけるイソフルランの使用。
[21]ヒト以外の患者において意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるための吸入剤としての、[17]の送達システムにおけるセボフルランの使用。
[22]ヒト以外の患者において意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるための吸入剤としての、[17]の送達システムにおけるデスフルランの使用。
[23]意識はあるが痛覚脱失または鎮静状態の間に医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受ける患者であって、心筋または脳における低酸素供給または冠状動脈疾患を有する患者に、当該患者での使用に有効な送達酸素濃度を提供し、且つ、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるために使用される送達システムであって、
ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を提供するためのリザーバーであって、液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適であるリザーバー、および
0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーターを有する、
薬物送達システム。
[24]意識はあるが痛覚脱失または鎮静状態の間に医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受ける患者であって、出産可能年齢にある女性および/または亜酸化窒素中毒の人から選択される患者に、亜酸化窒素を投与することなく、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるために使用される送達システムであって、
ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を提供するためのリザーバーであって、液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適であるリザーバー、および
0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーターを有する、
薬物送達システム。
[25]長期の挿管、および意識の深さの測定、および包帯の取替えおよび移植可能な心臓除細動器またはペースメーカーの調整などの患者への介入、および一般的な痛みの緩和などを目的として、集中治療室(ICU)、重症管理室(CCU)、または心臓カテーテル室において使用され、意識はあるが痛覚脱失または鎮静状態の間に医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受ける患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるための送達システムであって、
ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を、患者に意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめるために、提供するためのリザーバーであって、液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適であるリザーバー、および
0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーターを有する、
薬物送達システム。
[26]軍使用のための持ち運び可能な構成、壁に固定される構成、オフィスキャビネット式の構成、およびガス送達システムの一部として使用される構成からなる群より選択される構成を有する、[17]の薬物送達システム。
[27]前記薬物送達システムが、患者の呼気を排気するシステムを含む、[17]の薬物送達システム。
[28]前記薬物送達システムが、患者の呼気を排気するシステムを含まない、[17]の薬物送達システム。
[29]前記薬物送達システムが、患者の呼気を排気するシステムを含む、[26]の薬物送達システム。
[30]前記薬物送達システムが、患者の呼気を排気するシステムを含まない、[26]の薬物送達システム。
[31]患者が意識はあるが痛覚脱失または鎮静状態の間に医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受けるために使用される薬物送達システムであって、
ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を提供するためのリザーバーであって、液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適であるリザーバー、および
患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる目的で、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーターを有し、且つ、
患者の呼気を排気するシステムを有すること、
により特徴づけられる、薬物送達システム。
[32]患者が意識はあるが痛覚脱失または鎮静状態の間に医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受けるために使用される送達システムであって、
ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を提供するためのリザーバーであって、液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適であるリザーバー、および
患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる目的で、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーターを有し、且つ、
患者の呼気を排気するシステムを含まないこと、
により特徴づけられる、薬物送達システム。
[33]酸素モニタリング、オキシメトリー、EKGモニタリング、血圧モニタリング、二酸化炭素モニタリング、および意識の深さのモニタリングのための装置から成る群から選択される、患者モニターを維持するための手段と連結される、[17]または[26]の薬物送達システム。
[34]酸素モニタリング、オキシメトリー、EKGモニタリング、血圧モニタリング、二酸化炭素モニタリング、および意識の深さのモニタリングから成る群から選択される患者モニターと統合される、[17]または[26]の薬物送達システム。
[35]平方インチ当たりの圧力(PSI)およびミリリットル水銀圧から成る群から選択される単位で測定される患者の吸気の深さを探知するためのレギュレーターシステムをさらに含む、[17]または[26]の薬物送達システム。
[36]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を提供するためのリザーバーであって、液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適であるリザーバー、および
患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる目的で、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーターを有し、且つ、
平方インチ当たりの圧力(PSI)およびミリリットル水銀圧から成る群から選択される単位で測定される患者の吸気の深さを探知するためのレギュレーターシステムをさらに含み、
意識はあるが痛覚脱失もしくは鎮静状態の間に、医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受ける患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる
薬物送達システム。
[37]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を提供するためのリザーバーであって、液相状態のハロゲン化物質を貯蔵するのに好適であるリザーバー、および
患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる目的で、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定するためのメーターを有し、
医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受ける患者であって、出産可能年齢にある女性および/または亜酸化窒素中毒の人から選択される患者に、亜酸化窒素を投与することなく、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめること、
に特徴づけられる薬物送達システム。
[38]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を用いる治療薬物送達方法であって、
リザーバーが液相状態にあるハロゲン化物質を貯蔵すること、且つ
意識はあるが痛覚脱失もしくは鎮静状態の間に、医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受けるヒト以外の患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる目的で、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定すること、および
心筋または脳における低酸素供給または冠状動脈疾患を有するヒト以外の患者に、当該患者での使用に有効な送達酸素濃度を提供するために使用されること、
に特徴づけられる、治療薬物送達法。
[39]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を用いる治療薬物送達方法であって、
リザーバーが液相状態にあるハロゲン化物質を貯蔵し、且つ
医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受けるヒト以外の患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる目的で、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定すること、
前記患者が、出産可能年齢にあるかおよび/または亜酸化窒素中毒であること、および、
意識はあるが痛覚脱失もしくは鎮静状態の間に、医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受ける前記患者に、亜酸化窒素を投与することなく、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめること、
に特徴づけられる治療薬物送達法。
[40]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質を用いる治療薬物送達方法であって、
リザーバーが液相状態にあるハロゲン化物質を貯蔵し、且つ
意識はあるが痛覚脱失もしくは鎮静状態の間に、医学的もしくは歯科的な介入あるいは処置を受けるヒト以外の患者に、意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生じせしめる目的で、0.636MAC以下のハロゲン化物質の濃度を提供するために、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定すること、および、
長期にわたる挿管、および意識の深さの測定、および包帯の取替えおよび移植可能な心臓除細動器またはペースメーカーの調整などの患者への介入、および一般的な痛みの緩和などを目的として、集中治療室(ICU)、重症管理室(CCU)または心臓カテーテル室において使用されること、
に特徴づけられる治療薬物送達法。
【0025】
[1]患者に痛覚脱失を生ぜしめるのに効果的な、患者へのガス混合物の送達のための方法であって、
a)酸素をハロゲン化エーテルと混合することにより、酸素とハロゲン化エーテルの混合物を作成すること、および、
b)患者に痛覚脱失を生ぜしめるのに効果的な酸素対ハロゲン化エーテル比から混合物が成るように、混合物における酸素とハロゲン化エーテルの比率を制御すること、および、
c)該混合物を患者に送達すること、
を含む方法。
[2]ハロゲン化エーテルがハロタンである、[1]の方法。
[3]ハロゲン化エーテルがエンフルランである、[1]の方法。
[4]ハロゲン化エーテルがイソフルランである、[1]の方法。
[5]ハロゲン化エーテルがセボフルランである、[1]の方法。
[6]ハロゲン化エーテルがデスフルランである、[1]の方法。
[7]患者に痛覚脱失を生ぜしめるための、患者へのガスの送達のためのシステムであって、
a)酸素源、
b)痛覚脱失形成ガスを含んでいるリザーバー、
c)酸素源およびリザーバーそれぞれへと連結される1対のインプットを有し、そして1つのアウトプットを有する送達マニホールド、ここで該マニホールドは、酸素および痛覚脱失形成ガスの混合物を提供し、混合物が患者に痛覚脱失を生ぜしめるのに効果的な酸素対痛覚脱失形成ガス比を含むように、混合物における酸素と痛覚脱失形成ガスの比率を制御する、および、
d)送達マニホールドのアウトプットから患者へと混合物を運搬する手段、
を含むシステム。
[8]送達マニホールドが、流動物連結する圧力レギュレーターおよびフローメーターを含み、フローメーターが、送達マニホールドのアウトプットと流動物連結する、[7]のガス送達システム。
[9]圧力レギュレーターが、酸素源に連結する送達マニホールドのインプットと流動物連結し、フローメーターが、痛覚脱失形成ガスを含んでいるリザーバーに連結する送達マニホールドのインプットと流動物連結する、[8]のガス送達システム。
[10]痛覚脱失形成ガスを含んでいるリザーバーに操作上連結される加温手段、および環境温度条件の変化の補償を提供するための、制御に際して加温手段と関連する環境温度探知手段をさらに含む、[7]のガス送達システム。
[11]酸素源と患者の間に酸素流装置を動作可能にさらに連結して成る、[7]のガス送達システム。
[12]酸素源がシリンダーを含む、[7]のガス送達システム。
[13]ガスリザーバーがシリンダーを含む、[7]のガス送達システム。
[14]ガスリザーバーが組み合わされるインデックスを有する、[7]のガス送達システム。
[15]圧力レギュレーターがディジタルである、[7]のガス送達システム。
[16]圧力レギュレーターがアナログである、[7]のガス送達システム。
[17]ガス排気システムを提供する、[7]のガス送達システム。
[18]患者に痛覚脱失を生ぜしめるためのものであり、および意識鎮静用揮発化ハロゲン化エーテルの安全かつ効果的な使用を提供するための手段により特徴づけられる、薬物送達システム。
[19]意識鎮静用吸入痛覚脱失剤としての、[18]の送達システムにおけるハロタンの使用。
[20]意識鎮静用吸入痛覚脱失剤としての、[18]の送達システムにおけるエンフルランの使用。
[21]意識鎮静用吸入痛覚脱失剤としての、[18]の送達システムにおけるイソフルランの使用。
[22]意識鎮静用吸入痛覚脱失剤としての、[18]の送達システムにおけるセボフルランの使用。
[23]意識鎮静用吸入痛覚脱失剤としての、[18]の送達システムにおけるデスフルランの使用。
[24]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、心筋または脳における低酸素供給または冠状動脈疾患を有する患者での使用のための送達酸素濃度増により特徴づけられる、薬物送達システム。
[25]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、特に出産可能年齢にある女性および/または亜酸化窒素中毒の人に作業安全性増を提供すべく、亜酸化窒素を用いないことに特徴づけられる、薬物送達システム。
[26]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、行動、閉所恐怖症、または精神的不能に伴う不安を減らす程度の、および核磁気共鳴(MRI)中など、長期の不活動下にある患者に痛みの緩和を提供する程度のMR−安全性(1.5テスラ)により特徴づけられる、薬物送達システム。
[27]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、長期の挿管、および意識の深さの測定、および包帯の取替えおよび移植可能な心臓除細動器またはペースメーカーの調整などの患者への介入、および一般的な痛みの緩和などの状況に関連して、集中治療室(ICU)、重症管理室(CCU)、または心臓カテーテル室と作業上関連する、薬物送達システム。
[28]軍使用のための持ち運び可能なバージョン、壁に固定した配置、オフィスキャビネット式配置、およびガス送達システムの部分としてのバージョンから成る群から選択される構成にある、[18]の薬物送達システム。
[29]患者の呼気の排気を伴う、[18]の薬物送達システム。
[30]患者の呼気の排気を伴わない、[18]の薬物送達システム。
[31]患者の呼気の排気を伴う、[28]の薬物送達システム。
[32]患者の呼気を排気を伴わない、[28]の薬物送達システム。
[33]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、患者の呼気を排気しながら作動する、薬物送達システム。
[34]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、患者の呼気を排気することなく作動する、薬物送達システム。
[35]酸素モニタリング、オキシメトリー、EKGモニタリング、血圧モニタリング、二酸化炭素モニタリング、および意識の深さのモニタリングから成る群から選択される、患者モニターを維持するための手段と作業上連結される、[18]または[28]の薬物送達システム。
[36]酸素モニタリング、オキシメトリー、EKGモニタリング、血圧モニタリング、二酸化炭素モニタリング、および意識の深さのモニタリングから成る群から選択される患者モニターと統合される、[18]または[28]の薬物送達システム。
[37]平方インチ当たりの圧力(PSI)およびミリリットル水銀圧から成る群から選択される単位で測定される患者の吸気の深さを探知するためのレギュレーターシステムをさらに含む、[18]または[28]の薬物送達システム。
[38]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、平方インチ当たりの圧力(PSI)およびミリリットル水銀圧から成る群から選択される単位で測定される患者の吸気の深さを探知するためのレギュレーターシステムをさらに含む、薬物送達システム。
[39]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化エーテルを用い、かつ、特に出産可能年齢にある女性および/または亜酸化窒素中毒の人において作業安全性増を提供するべく、亜酸化窒素を用いないことに特徴づけられる、薬物送達システム。
[40]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択される剤を用い、かつ、心筋または脳における低酸素供給または冠状動脈疾患を有する患者での使用のための送達酸素濃度増に特徴づけられる、治療薬物送達法。
[41]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択される剤を用い、かつ、特に出産可能年齢にある女性および/または亜酸化窒素中毒の人において作業安全性増を提供するべく、亜酸化窒素を用いないことに特徴づけられる、治療薬物送達法。
[42]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択される剤を用い、かつ、行動、閉所恐怖症、または精神的不能に伴う不安を減らす程度の、および核磁気共鳴(MRI)中など、長期の不活動下にある患者に痛みの緩和を提供する程度のMR−安全性(1.5テスラ)によりさらに特徴づけられる、治療薬物送達法。
[43]ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択される剤を用い、かつ、長期にわたる挿管、および意識の深さの測定、および包帯の取替えおよび移植可能な心臓除細動器またはペースメーカーの調整などの患者への介入、および一般的な痛みの緩和などの状況に関連して、集中治療室(ICU)、重症管理室(CCU)または心臓カテーテル室と作業上関連する、治療薬物送達法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に意識の喪失なしに、痛覚脱失または鎮静状態を生ぜしめるのに効果的なガスの混合方法であって、
0.636MAC以下のハロゲン化物質濃度を実現するために、酸素を含有するガスを、ハロゲン化エーテルおよびハロタンからなる群から選択されるハロゲン化物質と混合することにより、酸素とハロゲン化物質を含有するガス混合物を作成すること;および
患者に意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生ぜしめるのに効果的な酸素対ハロゲン化物質比から混合物が成るように、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定することによって、前記ガス混合物における酸素とハロゲン化物質の比率を制御すること
を含む、ガスの混合方法。
【請求項2】
前記ハロゲン化物質がエンフルランである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ハロゲン化物質がイソフルランである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記ハロゲン化物質がセボフルランである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記ハロゲン化物質がデスフルランである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
患者に送達され、患者に意識の喪失なしに痛覚脱失または鎮静状態を生ぜしめるためのガス混合物の作成における、酸素と、ハロタン、エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、およびデスフルランから成る群から選択されるハロゲン化物質の使用あって、
前記ガス混合物におけるハロゲン化物質の濃度は0.636MAC以下であり、且つ、前記ガス混合物における酸素とハロゲン化物質の比率が、酸素を含有するガス内に向かうハロゲン化物質の液体流を測定することによって、制御されることを特徴とする、酸素とハロゲン化物質の使用。
【請求項7】
リザーバーが、前記ハロゲン化物質を液相状態で貯蔵する、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記ガス混合物が、亜酸化窒素を含まない、請求項6に記載の使用。
【請求項9】
前記使用がMR−安全性(1.5テスラ)を有する、請求項6に記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−177568(P2011−177568A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111856(P2011−111856)
【出願日】平成23年4月26日(2011.4.26)
【分割の表示】特願2003−535849(P2003−535849)の分割
【原出願日】平成14年10月17日(2002.10.17)
【出願人】(504152052)ピラマル クリティカル ケアー インコーポレイテッド (7)