説明

懸垂式杭打機

【課題】ラチスブームとリーダとが倒れた状態で干渉しない懸垂式杭打機を提供すること。
【解決手段】ベースマシン2,3の前後方向に揺動可能に軸支されたラチスブーム4と、そのラチスブーム4に対して軸着され、ラチスブーム4を立ち上げた状態でベースマシン3からの支持部材7によって垂直に支持されるリーダ6とを有し、ベースマシン3のウインチ31から送り出されたワイヤロープ15の巻き出し及び巻き戻しによってリーダ6に装着された作業装置80を昇降させるものであって、起立したリーダ6の下方側6f〜6hの断面形状が上方側6a〜6eの断面形状よりも小さく形成された懸垂式杭打機1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベースマシーンに対して起伏可能なラチスブームの先端にリーダを取り付けて垂直状態で支持し、そのリーダに対して昇降可能に作業装置を装着する懸垂式杭打機に関し、特にラチスブームとリーダとをベースマシーンの前方にリーダを下にして倒した場合に、ラチスブームがリーダと干渉しないようにした懸垂式杭打機に関する。
【背景技術】
【0002】
建築・土木作業などに使用される懸垂式杭打機は、図6に示すように、クローラによって走行可能な下部走行体101に対して操縦席や油圧ユニット、或いはウインチなどを備えた上部旋回体102が旋回可能に設けられている。下部走行体101と上部旋回体102からなるベースマシンには、その上部旋回体102の前方にラチスブーム103が起伏可能に取り付けられている。ラチスブーム103は、トラス構造をして組まれた継ブームが複数連結され一体に組み立てられたものであり、ガントリ104を介して掛け渡されたウインチ111からのワイヤロープ105によって図示するように後方から引き起こされてるようになっている。
【0003】
ラチスブーム103の先端には、リーダ106が吊設ピン109によって軸着して吊り下げられている。更に、リーダ106は、その下端側が上部旋回体102から前方に突き出されたアーム107に連結され、垂直に起立した状態で支持されている。そうしたリーダ106には、作業装置であるオーガ80などが昇降可能に装着され、トップシーブ108を介して掛け渡されたワイヤロープ110によって吊り下げられている。ワイヤロープ110は上部旋回体102のウインチ112から送り出されたものであり、そのウインチ112の巻出し及び巻戻しによってオーガ80がリーダ106に沿って昇降するようになっている。更に、そうしたオーガ80にはケーシング90や掘削ロッドなどが連結され、オーガ80からの回転出力を受けてケーシング90が地盤に回転圧入され、或いは掘削ロッドによって地盤の掘削作業などが行われる。
【0004】
ところで、こうした懸垂式杭打機100は、図7に示すようにラチスブーム103及びリーダ106を倒した状態で組み立てられ、その後ラチスブーム103が引き起こされて図6に示すように起立した作業状態にセッティングされる。そのためラチスブーム103は、上部旋回体102の前部にブームフットピン120によって軸支されており、ベースマシンの前後方向に揺動できるように構成されている。一方、リーダ106はオーガ80の昇降ストロークを大きくするため、図6に示すようにラチスブーム103の先端から上方に突き出した状態で吊設ピン109によって連結されている。そして、図7に示すように倒された場合、リーダ106はラチスブーム103の下に配置され、アーム107が外された下端側は下部走行体101内に入り込んでいる。
【特許文献1】特開平4−228722号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
懸垂式杭打機100の吊下げ能力を大きくする場合、ラチスブーム103は、それ自身の重量を軽くしつつ、断面二次モーメントを大きくして剛性を高めることが要求される。そのため、吊下げ能力を上げるのに比例してラチスブーム103の断面形状が大きくなってしまう。また、ラチスブーム103の剛性を上げて高い吊下げ能力によって作業を行う場合には、リーダ106側の剛性も高める必要があり、同様に断面二次モーメントを大きくすることになってリーダ106の断面形状も大きくなってしまう。
【0006】
ところで、下部走行体101や上部旋回体102からなるベースマシンは、施工現場までトレーラに搭載した陸上輸送が行われるため全高が制限を受ける。その結果、ラチスブーム103を軸支するブームフットピン120の高さにも自由に上げることができず、一定の限界があった。従って、ブームフットピン120の地上高さがあまり高くならないままラチスブーム103やリーダ106の断面形状が大きくなってしまうと、図7に示すようにラチスブーム103とリーダ106が倒れた状態では、ラチスブーム103がその下にあるリーダ106に当たってしまう。図8は、ラチスブーム103とリーダ106との干渉部分Pを示した拡大図である。ここでは、リーダ106を構成するリーダ部材106a同士の継ぎ目部部分に接合用フランジ130が突設されており、それがラチスブーム103と重なってしまう干渉部分Kが生じる。
【0007】
こうして、ラチスブーム103が上下に配置されたリーダ106と干渉すると、横にした状態で行うラチスブーム103とリーダ106との組み立てができなくなってしまう。そのため、横に倒した状態でもラチスブーム103とリーダ106が干渉しないように離す必要がある。その対策としては、ベースマシンを高くすることが考えられる。すなわち、下部走行体101の下に足場用の台を敷くことでブームフットピン120の位置が高くすることによりラチスブーム103の位置を上げて干渉を防ぐ。また、逆にリーダ106の位置を下げることも考えられる。すなわち、リーダ106が接地する部分に対応して穴を掘り、リーダ106の位置を下げてラチスブーム103との干渉を防ぐ。
【0008】
しかし、こうした対策は現実的ではなかった。台を用いる方法は、その台が高価な装置となってしまうばかりでなく、輸送時にも余分な輸送費が発生してしまう。更に、組み立て時に移動する必要がある場合には、台の上では制限があるほか、組み立て作業後には大きな段差を下りて移動しなければならないため、ラチスブーム103とリーダ106とを起立させた不安定な状態では移動が困難である。
一方、穴を掘る場合は、掘り起こすことのできない施工現場では対処することができず、可能な場所であっても掘削するためのコストが必要であって、しかも組み立て毎に発生することになる。そして、ラチスブーム103及びリーダ106の組み立て後は、その掘削穴を埋め立てしなければならず、手間の掛かる作業になってしまう。
【0009】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、ラチスブームとリーダとが倒れた状態で干渉しない懸垂式杭打機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る懸垂式杭打機は、ベースマシンの前後方向に揺動可能に軸支されたラチスブームと、そのラチスブームに対して軸着され、ラチスブームを立ち上げた状態でベースマシンからの支持部材によって垂直に支持されるリーダとを有し、ベースマシンのウインチから送り出されたワイヤロープの巻き出し及び巻き戻しによってリーダに装着された作業装置を昇降させるものであって、前記リーダが、起立した場合の下方側の断面形状が上方側の断面形状よりも小さく形成されたものであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る懸垂式杭打機は、リーダ下端から所定長さの下方部分の断面形状がその他の部分の断面形状よりも小さく形成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る懸垂式杭打機は、起立したリーダの前面側が長手方向に揃うように形成され、背面側の変化によって断面形状の大きさが変えられたものであることが好ましい。
また、本発明に係る懸垂式杭打機は、リーダが複数のリーダ部材が連結されてなるものであって、下方側のリーダ部材がその他の部分のリーダ部材より断面形状を小さくして形成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る懸垂式杭打機は、リーダの下方側から上方側にかけて断面形状が連続的に又は段階的に大きくなるように形成されたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
よって、本発明の懸垂式杭打機によれば、下方側の断面形状を小さくしたことにより、リーダにかかる曲げモーメントや軸力に対する剛性を確保しながら、ブームフットピンの地上高さがあまり高くならない状態でラチスブームやリーダの断面形状が大きくなっも、ラチスブームとオーガを倒した場合に生じ得る両者の干渉を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明に係る懸垂式杭打機の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、懸垂式杭打機の一実施形態について示した図である。
この懸垂式杭打機1は、従来例のものと同様に、クローラによって走行可能な下部走行体2に対して操縦席や油圧ユニット、或いはウインチなどを備えた上部旋回体3が旋回可能に設けられている。下部走行体2と上部旋回体3からなるベースマシンには、その上部旋回体3の前方に作業装置を吊設するためのラチスブーム4が起伏可能に取り付けられている。
【0014】
ラチスブーム4は、下ブーム4aが上部旋回体3の前方にブームフットピン10によって軸支され、ベースマシーンの前後方向に揺動可能に設けられている。その下ブーム4aには複数の継ブームが長手方向に連結され、図示するように一体のラチスブーム4として組み立てられている。ラチスブーム4は、倒された状態で組み立てられ、ガントリ5を介して掛け渡されたウインチ32からのワイヤロープ11によって後方に引き起こされて図示するように起立する。そうしたラチスブーム4の上端には支持ブラケット12が設けられており、その支持ブラケット12とリーダ6の上部途中に固定された連結ブラケット13とが吊設ピン14によって軸着されている。リーダ6は、こうしてラチスブーム4に吊り下げられるように取り付けられ、垂直姿勢を保つため上部旋回体3から前方に延びたアーム7によって下方部分が支えられる。
【0015】
リーダ6は、長手方向に所定長さのリーダ部材(6a〜6h)が図示するように複数連結されて1本のものとして構成されている。そして、リーダ6は、前面方(図面左側)の左右にガイドパイプ15を有し、それにオーガ80などの作業装置が昇降可能に装着される。オーガ80にはガイドギブ83が設けられ、リーダ6のガイドパイプ15を左右両側から把持し、摺動可能に装着される。そうしたオーガ80は、リーダ6のトップシーブ8を介して掛け渡されたワイヤロープ16によって吊り下げられている。そして、上部旋回体3に設けられたウインチ31によるワイヤロープ16の巻き出し、或いは巻き戻しにより、オーガ80がリーダ6に沿って上下に移動するようになっている。
【0016】
ウインチ31から送り出されたワイヤロープ16は、リーダ6の後方ではガイドシーブ21,22を通ってトップシーブ8のリヤシーブ25に送られ、そこからリーダ6前方側のフロントシーブ26へと渡ってオーガ80のオーガシーブ81に掛け渡される。
トップシーブ8は、リーダ6上端に設けられ、リーダ6の前後に突き出した位置にフロントシーブ26とリヤシーブ25が複数取り付けられている。また、リーダ6の連結ブラケット13にシーブブラケット17が一体に形成され、そこに複数のガイドシーブ22が設けられている。更に、ラチスブーム4の先端部後方にはシーブブラケット18が固定され、そこにガイドシーブ21が軸支されている。
【0017】
従って、ウインチ31から送り出されたワイヤロープ16は、ラチスブーム4先端部後方のガイドシーブ21からガイドシーブ22へと送られ、そのガイドシーブ22とトップシーブ8のリヤシーブ25との間でワイヤロープ16が往復して掛け渡される。その後、ワイヤロープ16はフロントシーブ26へと送られ、そのフロントシーブ26とオーガ80のオーガシーブ81との間でも往復して掛け渡される。
そして、本実施形態では、リーダ6に装着されワイヤロープ16によって昇降可能なオーガ80に対し、図示するようにケーシング90などが連結されて所定の作業が行われる。例えば、このケーシング90が地中に所定の深さまで打ち込まれ、その中を掘削した後に鉄筋籠が入れられ、セメントミルクによって固められた基礎杭が造成される。ケーシング90は、その後引き抜かれて回収される。
【0018】
ケーシング90を地中に打ち込む場合は、オーガ80からケーシング90に回転が与えられると、ケーシング80の下端部に設けられた不図示の螺旋翼によって発生する推進力、オーガ80やケーシング90の自重によって地中へと打ち込まれる。このときリーダ6は、地中を回転圧入していくケーシング90の回転反力をオーガ80を介して受けることになる。一方、ケーシング90を引き抜く場合には、ケーシング90にはオーガ80から逆回転が与えられ、更にリーダ6のトップシーブ8を介して掛け渡されたワイヤロープ16がウインチ31によって巻き戻され、オーガ80がワイヤロープ16によって上方に引張り上げられる。
【0019】
ここで図3は、本実施形態の懸垂式杭打機1について、リーダに作用する荷重と(A)と、リーダに作用する曲げモーメント(B)を示した図である。図3(A)に示すように、リーダ6の中心線を示す軸線G1は、ラチスブーム4に軸着された吊設ピン14から部材B1によって離れた位置にある。リーダ軸線G1と支持軸線B1との交点qとする。トップシーブ8のフロントシーブ26とリヤシーブ25とを結んだ線を示す横軸線Y1は、リーダ軸線G1との交点rとする。そして、ここでは交点rからワイヤロープ16による前後の引張り荷重F1,F2の作用点までの距離は等しいものとする。
【0020】
引張り荷重F1,F2は、上下に往復する掛け本数によって異なり、掛け本数の多いF1の引張り荷重の方が大きい。従って、トップシーブ8では、引張り荷重F1による図面左回りの曲げモーメントM1lと、引張り荷重F2による図面右回りの曲げモーメントM1rによって交点r回りの曲げモーメントM1が作用する。また、吊設ピン14によるラチスブーム4とリーダ6との連結部分には、リーダ6を支えることによる反力Nが作用している。従って、部材B1には交点q回りの曲げモーメントM2が作用している。
【0021】
このことから、本実施形態のリーダ6では、図3(B)に示すように、交点rから交点qまでのリーダ部材6a,6bには曲げモーメントM1が作用し、交点qからリーダ8がアーム7に連結された交点sまでは、交点qで曲げモーメントがM1にM2が加えられた最大値M3をとり、下端の交点sでゼロになるように減少していくことが分かる。一方、リーダ6にかかる軸力は、交点qr間では、ワイヤロープ16による引張り荷重F1,F2と、そのリーダ上部6a部分の自重wを加算したものになる。しかし、そうした交点qr間のリーダ上部6aにかかる荷重は、ラチスブーム4によって支えられることになる。そのため、連結ブラケット13の下側においてかかる軸力はリーダ6の自重のみとなる。
【0022】
懸垂式杭打機1のラチスブーム4やリーダ6は、なるべく重量を重くしないで吊下げ能力を上げるようにしながら、断面二次モーメントを大きくした構造になっている。そのため断面形状が大きくなってしまい、従来の課題でも述べたように両者が干渉する問題が生じる。しかし、本実施形態ではこの点を改善すべく、図1に示すようにリーダ6の下方側において断面形状が小さくなるように形成されている。これは、先に検討したように、リーダ6にかかる曲げモーメントが下端にかけてゼロになるように小さくなるからである。また、リーダ6にかかる軸力も連結ブラケット13の下側では自重のみであって小さいからである。
【0023】
従って、リーダ6の下方側に位置するリーダ部材6f〜6hは、そうした値の小さい曲げモーメントと軸力、それにケーシング90を回転させることによってオーガ80の回転反力を受けることができる程度で足りることになる。一方、図7に示すよう、ラチスブーム103とリーダ106が干渉する部分は、主に下ブーム103aと継ぎブーム103bとの接合部分である。そこで、リーダ6では、それに対応して下2段のリーダ部材6g,6hの断面形状を小さくし、その上の連続して断面形状を変形させたリーダ部材6cを介して、吊下げ能力を上げるべく断面形状を大きくしたリーダ部材6a〜6eが順次連結されている。
【0024】
ところで、リーダ6は、ガイドパイプ15を把持したオーガ80が長手方向の全長に亘って昇降するので、前面側(図面左側)を揃うように形成する必要がある。そのため、リーダ6の断面形状を変化させるには背面側(図面右側)を変化させる必要があるが、それはまさにラチスブーム4が干渉する部分になる。従って、本実施形態でも下3段のリーダ部材6f,6g,6hは、その他のリーダ部材6a〜6eと前面側が揃うように形成され、背面側は厚みが小さくなるように断面形状が変形して形成されている。
【0025】
ここで、図4及び図5は、各々異なるリーダの断面を示した図である。そして、両図面とも(A)は断面形状が大きいリーダ部材6a〜6e(まとめて「リーダ部材6m1,6m2」とする)を示し、(B)は断面形状を小さくしたリーダ部材6g,6h(まとめて「リーダ部材6n1,6n2」とする)を示したものである。いずれの断面形状のものであっても十分な曲げ剛性を有している。ただ、断面二次モーメントは図4に示す矩形のリーダ部材6m1,6n1が大きいため好ましいが、図5に示す円形(楕円形)のリーダ部材6m2,6n2や、その他の断面形状であっても剛性が確保できるものであればよい。そして、ガイドパイプが形成された前面61や62は、断面の形状が異なるリーダ部材6m1,6n1や6m2,6n2において揃うように形成されている。
【0026】
そこで、本実施形態の懸垂式杭打機1によれば、ラチスブーム4とオーガ6が倒れた場合dも、図2に示すように両者の干渉を防止することが可能になった。すなわち、この懸垂式杭打機1は、ブームフットピン10の地上高さがあまり高くならないままラチスブーム4やリーダ6の断面形状が大きくなったものである。しかし、リーダ6の下方側において背面側を削るように断面形状を小さくしてリーダ部材6f〜6gを形成したので、突設されたリーダ部材6h,6gの間の接合用フランジ20がラチスブーム4と当たることがなくなった。そして、リーダ6の断面形状を小さくした場合でも、下方側のリーダ部材6f〜6gでは曲げモーメントや軸力が小さいため、十分な断面二次モーメントを確保することができる。
【0027】
なお、懸垂式杭打機について第1乃至第4実施形態を示して説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態ではリーダ下方側の断面形状をリーダ部材6f〜6hに限って小さく、しかもリーダ部材6g,6hは断面形状を一定にしているが、更に範囲を広げて断面形状を連続的に変化させるようにしたり、段階的に変化させるようにしてもよい。そうすれば、図3に示す曲げモーメントに対応した十分な剛性を得ることができるとともに、リーダ全体の軽量化にもなる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】懸垂式杭打機の一実施形態について作業状態を示した図である。
【図2】懸垂式杭打機の一実施形態についてラチスブームとリーダとが倒れた状態を示した図である。
【図3】実施形態の懸垂式杭打機について、リーダに作用する荷重と(A)と、リーダに作用する曲げモーメント(B)を示した図である。
【図4】断面形状を変化させた矩形のリーダ断面を示した図である。
【図5】断面形状を変化させた円形のリーダ断面を示した図である。
【図6】従来の懸垂式杭打機について作業状態を示した図である。
【図7】従来の懸垂式杭打機についてラチスブームとリーダとが倒れた状態を示した図である。
【図8】ラチスブームとリーダとの干渉部分を示した拡大図である。
【符号の説明】
【0029】
1 懸垂式杭打機
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 ラチスブーム
6 リーダ
7 アーム
6a〜6h リーダ部材
10 ブームフットピン
14 吊設ピン
15 ワイヤロープ
31 ウインチ
80 オーガ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースマシンの前後方向に揺動可能に軸支されたラチスブームと、そのラチスブームに対して軸着され、ラチスブームを立ち上げた状態でベースマシンからの支持部材によって垂直に支持されるリーダとを有し、ベースマシンのウインチから送り出されたワイヤロープの巻き出し及び巻き戻しによってリーダに装着された作業装置を昇降させる懸垂式杭打機において、
前記リーダは、起立した場合の下方側の断面形状が上方側の断面形状よりも小さく形成されたものであることを特徴とする懸垂式杭打機。
【請求項2】
請求項1に記載する懸垂式杭打機において、
前記リーダは、下端から所定長さの下方部分の断面形状がその他の部分の断面形状よりも小さく形成されたものであることを特徴とする懸垂式杭打機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載する懸垂式杭打機において、
前記リーダは、起立した場合の前面側が長手方向に揃うように形成され、背面側の変化によって断面形状の大きさが変えられたものであることを特徴とする懸垂式杭打機。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載する懸垂式杭打機において、
前記リーダは、複数のリーダ部材が連結されてなるものであって、下方側のリーダ部材がその他の部分のリーダ部材より断面形状を小さくして形成されたものであることを特徴とする懸垂式杭打機。
【請求項5】
請求項1に記載する懸垂式杭打機において、
前記リーダは、下方側から上方側にかけて断面形状が連続的に又は段階的に大きくなるように形成されたものであることを特徴とする懸垂式杭打機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−113223(P2007−113223A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−303955(P2005−303955)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】