説明

所定流速検出機構

【課題】本発明の課題は、流速が所定値以下にある通常時には作動のための電源を必要とせず、流速が所定値に達したときには安定して確実に報知する検出方法及びそれを単純な機構で実現する装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の所定値以上の流速を検出する方法は、少なくとも部分的に磁性体からなる受圧板が上流に向くように軸を中心として回転自在に枢着させ、該磁性体からなる受圧板の前面と対峙する位置に磁石を配置し、前記磁石による吸着力を越えて受圧板が回転変位することにより検出するものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は設定値を越える流速を検出する機構に関し、所定値以上の風速を検知したい広域分野における風速センサを初めとし、児童生徒に物理現象を教え、工作技能を身につけさせる教習具としての利用もできる。
【背景技術】
【0002】
生活環境の中で風という現象は帆船や風車の原動力として人が古くから利用してきたものである。最近では地球環境を守るという観点から風力発電が脚光を浴びその利用が促進されているところである。しかし、他方で風は台風などにみられるように強力となると人の脅威となる。看板が飛び人を死傷させるという事故も後を絶たない。そのような事情の中で、安全を図るため、風速が所定以上となった場合これを検知し対応措置が必要となる場合が日常生活の中で多々起こっている。
【0003】
ヨーロッパなどでは地球環境を守るという観点から先の風力発電の利用が盛んであるが、我が国では太陽光発電に大きな期待が寄せられ、促進が図られている。太陽光発電では効率的な受光を促すため、太陽の移動に追尾するようプラットフォームの面を制御する機構が付けられるが、この場合、風速が高くなると無理な力がその制御機構に及び破損させる虞が生じるため、所定値を越える風速状態を検知し、プラットホームを最も機械的に強い初期位置に畳む必要がある。
因みに、特許文献1には太陽光パネルの駆動制御モジュールは風向き、風速の変化に対応して作動制御を実現するように、風速が22m/sec以上の時、太陽光追尾を臨時中断する代わり、角度が5度になるように太陽光パネルを強制保持させて、渦流現象が発生しないようにすることで、風速による被害を最小化する特有の作動を行うことが開示されている。ただし、これは所定値以上の風速を検知したい単なる1例に過ぎず、野外に設置された多種多様な設備に対してこのような風速検知が必要とされているところである。
【0004】
風速を検出する所謂風速計は従来から多種の形式のものがある。その主たるものを列挙すれば、1)風杯型風速計 2)風車式風速計(風向風速計)3)超音波式風速計 4)熱線式風速計 などである。最も一般的といえる1)の風杯型風速計は垂直な回転軸に横向きの枝をはりその先端部にお椀のような風杯を3,4個取付けたものである。風杯に風が当たると、凸面である碗の外面よりも凹面である碗の内面の方が空気を溜めやすく風抵抗が多いため、内面が押される方向に軸が回転する。この回転数が風速に対応するのであるが、それを発電機、光電式カウンタ等を用いて検出し、数値や電気信号に変換して風速値として表示・出力する。2)の風車式風速計も風を受けて回転する風車であるため、回転数が風速に対応する点では風杯型風速計と同じであるが、風車には指向性があり風上に向けなければ回転効率が悪い。そこで、風車の回転面が風上に向くように前端に風車、後端に風見安定用の尾翼を有する流線型の胴体からなる本体が台座を介して水平方向に回転する機構が採用されている。回転数は発電機、光電式カウンタ等を用いて検出し、数値や電気信号に変換して風速値として表示・出力する点では風杯型風速計と同じである。
【0005】
3)の超音波式風速計は超音波の発信部・受信部の組を配置したとき発信部から放射された音波を受信部で受信するタイミング(伝搬時間)は音速に風速が重畳されるという現象を利用したものである。測定区間が直交する2組の発信部・受信部を用いて(例えば東西・南北の)成分ごとの測定を行うことにより、風を風向を含むベクトルとして観測することができる。超音波式風速計は外部雑音による誤差を生じやすく、風向・風速の確定には電算機処理が必要という問題がある一方、原理上、距離定数が存在せず、環境中に機械的作動部分を露出しないことから耐候性に優れ、また、防氷装置の実装も楽なことから、頻繁な点検を行いにくい僻地に設置されることが多いようである。4)の熱線式風速計は熱線に電流を流しておき加熱状態にして風による放熱量で風速を計測するものである。熱線が冷やされるとその電気抵抗値が高くなるので、それをブリッジ等で検出し風速に対応させて表示する。さらに簡易なものとしては、長方形のベーンの上辺に軸を設けておき、これが風圧を受けることにより回動変位して、ベーンの傾く角度から風速を求める方式のものがある。この風速計は、原理が単純で目に見える動作であるため理科の教材等として用いられることがあるものの、通常の生活環境の中で用いられた例はあまりない。この風速計を用いて所定風速を検知しようとすれば、所定風速に対応する角度位置にリミットスイッチを配置することなどが容易に想到できる。
【0006】
この様に、風速計には多種多様なものが存在している。しかし、安全を図るため、風速が所定以上となった場合これを検知し対応措置が必要とされる場合には、時々刻々の風速情報ではなく風速が設定値を越えたことを報知する形態が求められる。風杯型風速計や風車式風速計を用いた場合には回転数が風速に対応するので、発電機の出力電圧やカウンタ値を設定値と比較をし、それを越えた場合に報知信号を出す形態となる。超音波式風速計や熱線式風速計を用いた場合も、風速に対応した伝搬速度や電気抵抗値といった物理量を設定値と比較して設定値を越えたことを報知する形態が求められる。このように、安全を図るため、風速が所定以上となったときこれを検知し対応措置が必要とされる多様なケースにおいては複雑な検出機構を設置する必要がある。
また、風速が所定以上となった場合にこれを検知するということは、その報知装置は常時作動状態になければならないわけであるが、上記の風杯型風速計や風車式風速計の場合、作動期間中は光電式カウンタを作動させたり、比較器を作動させるための電源等を必要とする。しかし、所望ケースにおいては作動のための電源を確保しにくい条件下にある場合が少なくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、流速が所定値以下にある通常時には作動のための電源を必要とせず、流速が所定値に達したときには安定して確実に報知する検出方法及びそれを単純な機構で実現する装置を提供することにある。
本発明の異なる課題は、風速が所定値に達したときには精度良く報知する装置の原理を理解させ、また、受講者自ら製作することができる単純な機構教材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の所定値以上の流速を検出する方法は、図1で示した検出機構の原理図から分かるように少なくとも部分的に磁性体からなる受圧板が上流に向くように軸を中心として回転自在に枢着させ、該磁性体からなる受圧板の前面と対峙する位置に磁石を配置し、前記磁石による吸着力を越えて受圧板が回転変位することにより検出するものとした。
本発明の所定値以上の流速を検出する機構は、軸を中心として回転自在に枢着された少なくとも部分的に磁性体からなる受圧板と、該磁性体からなる受圧板の前面と対峙する位置に磁石および接触スイッチが配置され、平常時は該磁石の吸着力によって保持されている前記受圧板が吸着力を越えて回転変位することにより前記接触スイッチが所定値以上の流速を検出するものとした。
本発明の所定値以上の風速を検出する機構は、回転台中心部に垂直な柱を植設し、該垂直な柱の頂部には直交する桿部材を一体的に固着し、該桿部材の一端には直交する方向で且つ前記回転台面と平行する軸部材を、他端には風見安定用の尾翼を固着し、前記軸部材には該軸を中心として回転自在の少なくとも部分的に磁性体からなる受風板を垂下させ、該受風板の前面と対峙して磁石保持板を前記軸部材に植設し、該磁石保持板には接触スイッチと前記磁性体と対峙する位置に磁石とを配置するものとした。
また、上記構成に加え、磁石は磁石保持板に対して長手方向摺動自在に取付ける構成を採用した。
【0009】
本発明の風速検出機構の教習具は、基台に垂直な柱を植設し、該垂直な柱の頂部には直交する桿部材を一体的に固着し、該桿部材の一端に直交する方向で且つ前記基台面と平行する軸部材を固着し、前記軸部材には該軸を中心として回転自在の少なくとも部分的に磁性体からなる受風板を垂下させ、該受風板の前面と対峙して磁石保持板を前記軸部材に植設し、該磁石保持板には接触スイッチと前記磁性体と対峙する領域であって、磁石保持板に対して長手方向摺動自在に磁石を取付け、更に該磁石保持板には前記軸からの距離を示す目盛が配設されるものとした。また、有効面積を異にする受風板、磁気力を異にする磁石を複数準備すると共に、それらを取替可能な構成とするようにした。
【発明の効果】
【0010】
風速を初めとする本発明の所定値以上の流速を検出する方法は、軸を中心として回転自在に枢着された磁性体からなる受圧板と磁石との組み合わせによって、平常時は磁力によって吸着保持されている状態の受圧板が、前記吸着力を越えて回転変位することにより検出するものであるから、平常時はその作動に電源を必要とすることはなく、どこにでも設置が可能である。しかも機構的に単純であるから、流速が所定値に達したときには安定して確実に検出して報知する機構を提供することができる。
また、本発明の所定値以上の風速を検出する機構は、風見安定用の尾翼を配備することにより、流体として流れ方向に異方性がある風に対しても常に風上に受風板を向けて計測することができる。また、上記構成に加え、磁石が磁石保持板に対して長手方向摺動自在に取付けられる構成を採用したものについては、所定流速を可変に設定することが可能となる。
【0011】
本発明の風速検出機構の教習具は、機構が単純であるから、児童生徒に工作として自作させることができるし、軸を中心として回転自在に枢着された磁性体からなる受圧板と磁石との組み合わせによって、平常時は磁力によって吸着保持されている状態の受圧板が、前記吸着力を越えて回転変位することによって検知できる作動原理についても、更に受風板の有効面積や磁石の磁気力、位置によって検出風速が異なることを実験によって容易に理解させることができる。更に該磁石保持板には前記軸からの距離を示す目盛が配設されていることにより、磁石の位置によって検出風速が異なるのは力のモーメントに起因することを理解させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の所定値以上の流速を検出する原理を説明する図である。
【図2】本発明に係る所定値以上の風速を検出する機構の1実施形態を示す斜視図である。
【図3】上記の1実施形態における検出機構の作動を説明する図である。
【図4】本発明に係る所定値以上の風速を検出する機構の教習具の1実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図2及び3に示した実施形態は所定値以上の風速を検出する機構として提示するもので、回転台4の中心部に垂直な支柱5を植設し、該垂直な支柱5の頂部には直交する桿部材6を一体的に固着し、該桿部材6の一端には直交する方向で且つ前記回転台面と平行する回転軸7を固定する。また、該桿部材6の他端には風見安定用の尾翼9を固着するようにしているが、これは風向きが変化しても桿部材6が常にその方向に向くようにするための機構であり、これは図3に示すように回転台4が軸受10aを介してベース10上回転自在に取付けられている構成との協働によって達成される。前記回転軸7にはその軸を中心として回転自在の鉄板等の磁性体からなる受風板1を垂下させ、該受風板1の前面と対峙するように磁石保持板8を前記軸部材に植設し、該磁石保持板8には接触スイッチ3と前記磁性体と対峙する位置に磁石2とを配置した。
【0014】
上記の機構を所定値以上の風速を検出が求められる設備の近傍に設置する。風が吹けば風見安定用の尾翼9は最も抵抗が少なくなる向きに押し流され、桿部材6、支柱5更に回転台4とが一体的に軸受10aを介してベース10上で回転する。この動きによって受風板1の前面は風向きが変化しても常に風上を向いて風圧を受け止める状態に置かれる。風速が所定値以下のときには図1の原理図に示すように風圧を受けて受風板1を回動させようとする力より、磁石2が磁性体である受風板1を吸着する力の方が勝り、受風板1は静止状態を保つ。しかし、受風板1が所定値以上の風速を受けると受風板1を回動させようとする力が磁石2の吸着力に勝り、受風板1を回動させる。すると、図3に示されているように接触スイッチ3のレバーから受風板1が離れ、常開スイッチが閉状態となり、その結果として報知信号を出力する。この報知信号を受けた設備、例えば太陽光発電設備の太陽追尾するプラットフォームであれば、太陽追尾の動作を停止し、風抵抗が少なく最も機械的に頑丈となる初期位置にプラットフォームを畳むようにする。
【0015】
所定値は回動させようとする力と磁石2の吸着力との関係で決まるものであるが、この値は可変設定することができる。受風板1の動きは回転軸7に拘束された回転運動であるため、磁石2の吸着力Fが受風板1との部分に及ぶかによって、磁石2が受風板1を捕捉するモーメントは変わってくる。磁石2によるモーメントは磁石2と受風板1との吸着力Fと磁石2の回転軸7からの距離lの積F・lとなり、受風板1が受ける風の力が及ぼすモーメントは風速に対応する単位面積当たりの風圧pと受風板1の有効面積Sそして、回転軸7からの受風板1の中心位置の距離lの積p・S・lとなる。自然環境の下では風圧pは時々刻々変化する。風の力が及ぼすモーメントp・S・lが磁石2によるモーメントF・lを越えた時点で受風板1は磁石2の捕捉から解かれ回動することとなるため、その際の風圧閾値p
=F・l/S・l で表すことができる。
F,l,S,lいずれの値を変えても閾値pの値は変化するが、機構を一旦セットすれば受風板1の面積や回転軸7からの受風板1の中心位置の距離lそして磁石2の磁気力は固定値となる。したがって、変更のし易い磁石2の回転軸7からの距離「l」で調整するのが最も合理的である。そこで、本実施形態では磁石保持板8には受風板1と対峙して磁石2を長手方向に摺動自在な形態で配置するものとした。磁石保持板8の長手方向は回転軸7に対して直交する関係にあるので、磁石2を長手方向に摺動すれば磁石2の回転軸7からの距離「l」が変更されることとなる。
【0016】
上記の実施形態から分かるように、本発明の所定値以上の風速を検出する機構では所定値以上の風速を検出したときにそれを報知するスイッチの出力として電源を必要とするが、平常時には磁石が受圧板を吸着して静止した状態を保つだけのものであって、一切電源等のエネルギー源を必要としないものであるから、バッテリなどの設置で十分である。また、最近の磁石の磁気力は20年程度の安定性が見込まれるため、メンテナンスが困難なへんぴな場所の設備であっても長期にわたる安定した作動が期待でき、更に運転コスト、製作コストは極めて低く抑えられる。
【0017】
所定値以上の風速を検出する機構を教習具として提示する。この機構は基本的に上記の所定値以上の風速を検出する機構と同様の構成、すなわち、基台4に垂直な支柱5を植設し、該垂直な支柱5の頂部には直交する桿部材6を一体的に固着し、該桿部材6の一端には直交する方向で且つ前記基台4面と平行する軸部材7を、前記軸部材7にはその軸を中心として回転自在の磁性体からなる受風板1を垂下させ、該受風板1の前面と対峙して磁石保持板8を前記基台4に植設し、該磁石保持板8には接触スイッチ3と前記受風板1と対峙する領域であって、磁石保持板8に対して長手方向摺動自在に磁石2を取付け、更に該磁石保持板8には前記軸部材7からの距離を示す目盛11が配設されるものとした。この機構は風見安定機構を備えないものであるから基台4は必ずしも円形である必要はない。ただ、教習具として、風圧閾値pが p=F・l/S・l なる関係であり、これらの値が変化すれば閾値pを調整できることを理解させるための工夫が施される。すなわち、有効面積を異にする受風板1を複数用意し交換可能とする。また、磁気力の異なる磁石2を複数用意し、交換する。磁石保持板8には前記軸部材7からの距離を示す目盛11を付けたことにより、磁石保持板8に対して長手方向摺動自在である磁石2の位置lを読取ることが出来るようにした。受風板1の面積、磁石の磁気力、磁石の位置を変えつつ、この機構の受風板1に向けて送風機で風量を弱から強に順次切替ながら、それぞれの作動点を記録させる。
【0018】
高学年用の工作のためには、他端には風見安定用の尾翼を固着し、基台4を先の実施形態と同様に回転台とし、風向きに対応可能とするバリエーションを提示する。この機構の場合は桿部材6の他端に風見安定尾翼9を取付けると共に、回転台4をターンテーブル形式に工作する。この実施形態の教習具であれば送風機の位置を変え、風向きを変えての作動を確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
上記の例では検知すべき流速対象を風速として説明してきたが、本発明はこれに限られることなく、液体流速であっても適用できる。例えば、昨年事故が頻発した河川や下水道での鉄砲水の事故の防止用に、上流側に所定値以上の流速を検出する本発明の機構を設置しておき、流れを検知したときに下流側に警報を報知する機構のセンサーとして用いることができる。この場合、流れの方向は決まっているので、風見尾翼は必要でない。また、当該センサーの使用は所定水位位置に設置することで流速を閾値としないで、流れの有無で作動させる使用法も有効である。
【符号の説明】
【0020】
1 受圧板(受風板) 2 磁石
3 スイッチ 4 回転台
5 支柱 6 桿
7 回転軸 8 磁石保持板
9 風見尾翼 10 ベース
10a 軸受 11 目盛
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開2008−270698号公報 「太陽光発電装置」 平成20年11月6日公開

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に磁性体からなる受圧板が上流に向くように軸を中心として回転自在に設置し、該磁性体からなる受圧板の前面と対峙する位置に磁石を配置し、平常時は該磁石の吸着力によって保持されている前記受圧板が吸着力を越えて回転変位することにより所定値以上の流速を検出する方法。
【請求項2】
軸を中心として回転自在に枢着された少なくとも部分的に磁性体からなる受圧板と、該磁性体からなる受圧板の前面と対峙する位置に磁石および接触スイッチが配置され、平常時は該磁石の吸着力によって保持されている前記受圧板が吸着力を越えて回転変位することにより前記接触スイッチが所定値以上の流速を検出する機構。
【請求項3】
回転台中心部に垂直な柱を植設し、該垂直な柱の頂部には直交する桿部材を一体的に固着し、該桿部材の一端には直交する方向で且つ前記回転台面と平行する軸部材を、他端には風見安定用の尾翼を固着し、前記軸部材には該軸を中心として回転自在の少なくとも部分的に磁性体からなる受風板を垂下させ、該受風板の前面と対峙して磁石保持板を前記軸部材に植設し、該磁石保持板には接触スイッチと前記磁性体と対峙する位置に磁石とを配置した所定値以上の風速を検出する機構。
【請求項4】
磁石は磁石保持板に対して長手方向摺動自在に取付けたものである請求項2又は3に記載の所定値以上の流速を検出する機構。
【請求項5】
基台に垂直な柱を植設し、該垂直な柱の頂部には直交する桿部材を一体的に固着し、該桿部材の一端に直交する方向で且つ前記基台面と平行する軸部材を固着し、前記軸部材には該軸を中心として回転自在の少なくとも部分的に磁性体からなる受風板を垂下させ、該受風板の前面と対峙して磁石保持板を前記軸部材に植設し、該磁石保持板には接触スイッチと前記磁性体と対峙する領域であって、磁石保持板に対して長手方向摺動自在に磁石を取付け、更に該磁石保持板には前記軸からの距離を示す目盛が配設される所定値以上の風速を検出する機構の教習具。
【請求項6】
有効面積を異にする受風板、磁気力を異にする磁石を複数準備すると共に、それらを取替可能な構成とするようにした請求項5に記載の所定値以上の風速を検出する機構の教習具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−281594(P2010−281594A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133078(P2009−133078)
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【出願人】(503361400)独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 (453)
【出願人】(508166671)財団法人航空宇宙技術振興財団 (4)