説明

手持ち式ガス検知器およびガス検知方法

ガス検知器は、標的ガスとの反応の結果として変化する少なくとも1つの光学的性質を有する所定量のセンサー材料と、センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の強度を測定するために動作可能な測光装置とを含む。この反応は、少なくとも1つの光学的性質の強度の大きさと、ガス試料中の標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在する反応であり、それによって、所定体積のガス試料がセンサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、ガス試料中の標的ガスの濃度を求めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年4月13日に出願された米国仮出願第60/791,743号明細書の利益を主張し、この記載内容全体があらゆる目的で本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、ガス試料中の標的ガスの存在を検知するためのガス検知装置および方法に関し、特に、空気試料中の毒性工業化学物質を検知するためのガス検知装置およびガス検知方法に関する。
【背景技術】
【0003】
気体試料中の特定の気体材料(「標的」ガス)の存在を検知するガス検知器では、標的ガスとの反応の結果1つ以上の光学的性質が変化するセンサー材料が長く使用されてきた。このようなガス検知器の代表は、Draeger Safety AG & Co.KGaA,Luebeck,Germany製造販売の「Draeger チューブ」として知られる装置である。
【0004】
典型的な実施の1つにおいては、ハウジング内または基体上に適宜形成され密閉された検出チャネルに沿ってセンサー材料が分布している。たとえば、センサー材料は、基体中の溝に沿って配置された細長いストリップの形態をとることもできるし、管状部材にコーティングされたライニングとしての形態をとることもできる。気体試料は、ある時間にわたってチャネル内に時間を測定しながら供給することもできるし、一定体積を導入することもできる。
【0005】
気体試料がチャネル内を進むと、試料中に存在するあらゆる標的ガスは、徐々にセンサー材料と化学的に相互作用する。この標的ガスとセンサー材料との間の相互作用によって、センサー材料の1つ以上の光学的性質が変化する。したがって、光学的性質の変化を示すセンサー材料の物理的な程度(たとえば、チャネルに沿った距離)を利用することで、標的ガスの濃度が求められる。この距離は、分光光度計などの測光装置を使用して容易に求めることができる。
【0006】
このような典型的な従来技術の実施における動作原理は、図1A〜1Dに示される定型化された概略図から理解することができる。図1A〜1Dにおいて、センサー材料Sは、チャネル入口Iからチャネル出口Eまでの検出チャネルCの所定部分にわたって延在する細長いストライプの形態で配置されている。未使用(未反応)のセンサー材料Sは点描で示されている。
【0007】
濃度が未知の標的ガスT(ドットで示される)を含有する気体試料Gが、チャネルCの入口Iに導入される。チャネルを通過する試料Tの体積が増加すると、徐々に標的ガスTに曝露するセンサー材料Sの表面領域が増加し、その領域中の利用可能の実質的にすべてのセンサー材料がガスと反応するまで曝露が続く。したがって、センサーSの領域が増加すると、標的ガスTとの化学反応のために、その少なくとも1つの光学的性質(たとえば、反射強度)が徐々に変化する。この光学的性質が徐々に変化する様子が、図1B〜1Cにおいて網掛けの密度および領域の増加によって示されている。最終的に、反応した領域内のセンサー材料Sは飽和し、さらなる光学的性質の変化は起こらなくなる。
【0008】
最終的に、試料Gの全体積がチャネル全体を通過した後、変化した光学的性質を示すセンサーSの長さLが測定される。この長さL(図1D)から、試料G中の標的ガスTの濃度が求められる。
【0009】
以上から理解されるように、標的ガスの濃度は、変化した光学的性質を有するセンサー材料部分の物理的程度から較正されるので、上述の種類の従来技術のガス検知器は、センサー材料がチャネルの長さの比較的広範囲を占める必要がある。これには物理的な空間が必要となる。さらに、試験中の試料の全体積が、チャネルの全長を通過できる必要があり、その後で、変化した光学的性質を有するセンサー材料部分全体を測定できるようになる。これには時間を要する。これらの必要条件の両方が欠点となると考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、複数種類のガスを短時間で検知でき、迅速に結果を得ることができる比較的小型のガス検知装置が必要とされていると考えられる。特に手持ち式とすることができるこのような検知器が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様において、本発明は:
(a)標的ガスとの反応の結果として変化する少なくとも1つの光学的性質を有する所定量のセンサー材料と、
(b)センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の強度を測定するために動作可能な測光装置とを含むガス検知器であって、
前記反応が、少なくとも1つの光学的性質の強度と、ガス試料中の標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在する反応であり、
それによって、所定体積のガス試料がセンサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、ガス試料中の標的ガスの濃度を求めることができるガス検知器に関する。
【0012】
特定の一実施形態においては、本発明のガス検知器は、それぞれが標的ガスとの反応の結果として変化する少なくとも1つの光学的性質を有する2つ以上のセンサー材料が取り付けられた基体を含む検知器カートリッジを含む。これらのセンサー材料は、同じ材料の場合もあるし、異なる材料の場合もある。各センサー材料の反応は、少なくとも1つの光学的性質の強度と、ガス試料中の標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在する反応であり、そのため、所定体積のガス試料が各センサー材料の特定の領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、ガス試料中の各標的ガスの濃度を求めることができる。
【0013】
本発明の検知器は、検知器カートリッジに空気試料を供給するための空気サンプリングシステムと、各センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の強度変化を測定するための測光装置とをさらに含む。各センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の強度変化の大きさによりガス試料中の標的ガスの濃度を観察者に表示する表示装置も提供される。
【0014】
別の一態様において、本発明は、ガス試料中の標的ガスの検知方法であって:
(a)標的ガスを有するガス試料をセンサー材料の特定領域に接触させるステップであって、センサー材料が、標的ガスとの反応の結果として変化する少なくとも1つの光学的性質を有し、このセンサー材料の反応が、少なくとも1つの光学的性質の強度の大きさと、ガス試料中の標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在する反応であり、それによって、所定体積のガス試料が各センサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、ガス試料中の標的ガスの濃度を求めることができるステップと、
(b)標的ガスと接触した結果としてのセンサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の変化を測定するステップと、
(c)所定体積のガス試料がセンサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、ガス試料中の標的ガスの濃度を求めるステップとを含む方法に関する。
【0015】
装置および方法の両方の態様において、それぞれが異なる標的ガスに対して反応性である複数の異なるセンサー材料が、ガス試料中の標的ガスと接触して反応する位置に配置されることによって本発明を実施することができる。本発明の装置および方法は、空気試料中の毒性工業化学物質の検知に特に有用である。好ましくは、本発明のガス検知器は手持ち式ガス検知器である。
【0016】
本出願の一部を形成する添付の図面と関連する以下の詳細な説明から、本発明がより十分に理解できるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下の詳細な説明全体で、すべての図面中の類似の参照記号は類似の要素を意味する。
【0018】
図2は、参照記号10で全体的に示される本発明によるガス検知器の基本的な構造的および機能的要素を示す定型化された概略図である。
【0019】
検知器10は、流動チャネル14が中に形成された基体12を含む。流動チャネル14は入口15および出口16を有する。
【0020】
センサー材料のプラーク18が、チャネル14に沿った、基体12の所定位置に配置されている。センサー材料のプラーク18の拡大平面図が図3A〜3Dに示されている。プラーク18は、チャネル14の表面領域の全体または一部の所定部分、あるいはチャネル14の体積の全体または一部の所定部分を占めることができる。プラーク18は、プラークが占めるチャネル14の表面上に実質的に均一に分布し反応に利用可能である所定量のセンサー材料を含有する。
【0021】
プラーク18中のセンサー材料は、異なる濃度の所定の標的ガスに曝露すると、少なくとも1つの光学的性質が変化することによって反応するあらゆる種類の材料であってよい。たとえば、材料から反射される放射線強度によって現れる、紫外領域、可視領域、または赤外領域のスペクトルの光の1つ以上の波長を吸収または反射するプラーク18中のセンサー材料の能力は、迅速な監視が可能な材料の光学的性質の1つである。他の有用な光学的性質としては、蛍光または化学発光反応性が挙げられるが、これらに限定されるものではない。前述の従来技術の検知器中に使用される材料が、本発明のセンサー材料として有用である。
【0022】
後に明らかにするように、プラーク18の領域上に分散した所定量のセンサー材料は、ガス試料中の対象濃度範囲の標的ガスに曝露すると、センサー材料の反応が起こるように選択される。好ましい場合では、プラークの大きさは、わずかな局所的ばらつきを除けば、この反応がセンサー材料の領域の実質的に全表面上で実質的に起こるような大きさとなる。
【0023】
標的ガスとセンサー材料との間の反応は、少なくとも1つの光学的性質の強度の大きさと、ガス試料中の標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在するような反応である。したがって、所定体積のガス試料が特定の量のセンサー材料上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、ガス試料中の標的ガスの濃度を求めることができる。
【0024】
センサー材料の光学的性質の強度(たとえば、反射強度)の変化を検出するために、参照記号20によって全体的に示されている測光装置が配置される。測光装置20は、1つ以上の選択波長の呼び掛け放射線をプラーク18に向けるために配置された光源22を含む。実際には、後に明らかにするように、ある波長スペクトルにわたる呼び掛け放射線を使用することが望ましい場合もある。
【0025】
たとえば、プラークが標的ガスと反応することによる光学的性質の強度変化が最大となる波長または波長範囲を使用することが望ましい場合がある。
【0026】
プラーク18から反射した放射線によって、電荷結合ダイオードアレイなどの好適な電子画像形成装置24上に電子画像18’が形成される。電子画像18’から得られる、プラーク18からの反射強度を表す電子信号がライン26上で発生する。
【0027】
比較器28によって、反射強度信号26がライン30上の基準強度信号と比較される。基準強度信号は、対象となる分析時間より早く、標的ガスとの最初の反応が起こるより前の時点で測定されたセンサー材料から得ることができる。
【0028】
所定体積のガス試料が特定の量のセンサー材料上を通過した後の強度の測定された大きさを表す信号(基準強度信号との比較として)が、比較器28からライン34上に発生される。ライン34上の信号は、標的ガスの濃度に関する較正値のテーブルを測定強度に対応させるために使用される。このテーブルは記憶装置36中に格納される。試料中の標的ガスTの濃度を示す情報は、モニターまたはその他の表示装置38上で観察者に表示される。
【0029】
ガス検知器10の動作原理は、図4と関連させて図3A〜3Dを参照することによってより十分に理解できるであろう。
【0030】
ある濃度の標的ガスTを含有する所定体積のガス試料Gをチャネル14中に導入する前の、センサー材料のプラーク18は、図3Aに概略的に示されるように見ることができる。未使用のセンサー材料のプラーク18の所定の光学的性質(たとえば、反射強度)は、ある初期値(たとえば、100%)を有する。この光学的性質の大きさは、この初期条件(すなわち、ゼロ濃度の標的ガス)の場合、図4の点Aで定量的に示されている。
【0031】
未使用のセンサー材料のプラーク18(図3A)が、第1の濃度C1の標的ガスを含有する所定体積のガス試料に曝露すると仮定する。この濃度においては、反応に利用可能なセンサー材料の一部のみが標的ガスと反応する。このことは、センサー材料の表面領域上で増加する陰影で概略的に示されている(図3B)。この標的ガスとの反応のために、センサー材料の反射強度が低下する(たとえば、図4中の点Bで示されるように70%まで)。
【0032】
しかし、未使用のセンサー材料のプラーク18(図3A)が、より高い第2の濃度C2の標的ガスを含有する同じ所定体積のガス試料に曝露すると、反応に利用可能なセンサー材料のより大きな部分がこの濃度の標的ガスと反応する。このことは、図3C中のセンサー材料の表面領域上の陰影で概略的に示されている。このより高い濃度C2の標的ガスは、センサー材料の表面領域の陰影の増加で表されるように、反応の程度が増加している。その結果、センサー材料から反射された放射線の強度が低下する(たとえば、図4中の点Cで示されるように55%まで)。
【0033】
未使用のセンサー材料のプラーク18(図3A)が、実質的に高い濃度C3の標的ガスを含有する同じ所定体積のガス試料に曝露すると、プラーク中の利用可能なすべてのセンサー材料が標的ガスと反応する。このことは、センサー材料上の最も濃い陰影で概略的に示されている(図3D)。センサー材料から反射された放射線の強度は最小値まで低下する(たとえば、図4中の点Dで示されるように42%まで)。このセンサーは濃度C3で飽和するので、未使用のプラーク18(図3A)をより高濃度C4またはC5に曝露しても、実質的に同じ結果となり(図3D)、反射強度のさらなる低下は起こらない(図4中の点EおよびF)。
【0034】
点A〜Dを有する図4の領域中では、測定強度と、所定体積のガス試料中の標的ガスの濃度との間に1対1の対応が存在することが確認できる。本発明は、この1対1の対応を利用する。「1対1の対応」とは、各強度値に関連して、唯一の特定の標準ガス濃度値が存在することを意味する。この説明の目的で光学的性質(強度)の変化が実質的に直線状に示されているが、このような直線関係は必ずしも必要ではないことに留意されたい。
【0035】
点D〜Fを有する図4の領域中では、ある範囲の標的ガス濃度にわたって、同じ強度値となっている。図4の曲線のこの領域は、標的ガスの濃度を検知するための従来技術によって使用されるセンサー領域の飽和領域を表している。
【0036】
図3および4の以上の説明が、実際に観測される強度に関して示されていることは理解されよう。しかし、特定のセンサー材料の場合、標的ガスおよび光学的性質の強度の増加または減少のいずれかは、プロットを基準にして発生および機能することができる。観測された強度の縮小(減少)が基準として使用される場合、図3Aは、減少0と表現され、図3Bは30%減少と表現され、図3Cは45%減少と表現され、図3Dは58%減少と表現される。
【0037】
本発明によると、所定体積のガス試料が特定量のセンサー材料上を通過することによって発生した光学的性質の強度変化の大きさは、所定体積のガス試料中の既知濃度の標準ガスで較正される。標的濃度を強度低下と関連づける較正値のテーブルが記憶装置36に格納される。その後、使用時に、その特定量のセンサー材料の光学的性質の変化を使用することで、同じ所定体積のガス試料中の標的ガスの未知濃度を求めることができる。
【0038】
光学的性質の変化を使用して標的ガスの未知濃度が求められるので、比較的小さな領域のセンサー材料および比較的短い時間のみが必要となる。これによって、標的ガスの濃度を比較的短時間で示すように動作可能な小型で好ましくは手持ち式の装置を実現するための本発明を具体化した検知器10が可能となる。
【0039】
図5は、参照記号100によって全体的に示されている手持ち式ガス検知装置の一実施形態の非常に定型化された分解斜視図を示しており、これは図2〜4と関連して説明した本発明の機能的要素および動作原理を具体化したものである。図2中の要素に対応する構造的および機能的要素が同じ参照記号で示されている。図5中に示される手持ち式ガス検知装置の描写は、構造および/または使用に好都合となるあらゆる種類の方法で修正できることは理解されよう。
【0040】
検知装置100は、耐久性プラスチックなどのあらゆる好適な材料で製造されたハウジング102を含み、このため検知器100は工場の現場などの過酷な環境中で使用することができる。図5に概略的に示されるように、ハウジング102は、使用者が手Hで好都合に把持できるような大きさである。ハウジング102は、検知器100中に含まれる種々の機能性モジュールを受け入れるために形成されたくぼみ106A〜106Eを有する。
【0041】
検知器100の主要な機能的要素は、前述したように基体12である。基体12は、好ましくはシリコンから製造することができるが、あらゆる好適なポリマー、ガラス、またはその他の材料を使用することができる。基体12には、参照記号14によって全体的に示される1つ以上のチャネルが内部に形成されている。図5〜7に示される実施形態においては、基体12には、3つのチャネル14A、14B、および14Cのネットワークが内部に形成されている。あらゆる好都合な数のチャネル14を基体12上に設けることができる。各チャネルは、フォトリソグラフィなどのあらゆる従来の微細加工技術によって製造される。好ましくは、チャネル14A、14B、および14Cはシリコン基体のエッチングによって形成される。
【0042】
図6に最もよく示されているように、各チャネル14A、14B、および14Cは、それぞれの入口15A、15B、および15C、ならびに対応する出口16A、16B、および16Cを有する。各チャネル14A、14Bおよび14Cは、チャネル入口と出口との間に配置されたそれぞれの検知領域117A、117B、117Cを有する。各チャネルの検知領域117は、それぞれが所定量のセンサー材料を内部に有する1つ以上のプラーク18を有する。特に図示されているように、チャネル14Aは1つのみのプラーク18Aを含み、一方チャネル14Bおよび14Cは、それぞれ2つのプラーク18B−1、18B−2および18C−1、18C−2を含む。あらゆる好都合な数のプラークを特定のチャネル中に設けることができる。
【0043】
センサー材料のプラーク18は、所望のあらゆる方法で配列することができる。特定の1つのチャネル中に配置された異なるセンサー材料のプラークは、それぞれ異なる標的ガスに対して反応性であってよい。
【0044】
特定の標的ガスに対して反応性である個別のセンサー材料のプラークは、同じチャネルまたは異なるチャネル中に配置することができ、それによって同じ標的ガスを異なる濃度範囲で検知することができる。このような場合、センサー材料は異なる数の反応部位を有することができる。複数の異なる濃度範囲のためのセンサー材料が同じチャネル内に配置される場合、特定のプラークの上流にあるプラークとの標的ガスの反応を考慮するために、下流のプラークの較正をある程度調節する必要があることにも留意されたい。
【0045】
あるいは、それぞれが同じ標的ガスに対して反応性である異なるセンサー材料のプラークを、異なるチャネル中に配置することによって、同じ標的ガスを異なる濃度範囲で検知することができる。
【0046】
すべてのプラーク18が、反応に利用可能な所定量のセンサー材料を有する。センサー材料は、センサー材料が占めるチャネル内に実質的に均一に分布している。センサー材料は、適切な感度の検知を行うために、高表面積のマイクロ粒子またはナノ粒子(たとえばシリカ)に取り付けることによって反応に利用することができる。これらの高表面積構造は、エアロゲル、クレーによって補助されたミクロンスケールまたはナノスケールのシリカの凝集体、あるいはその他の酸化物材料であってよい。
【0047】
センサー分子を高表面積シリカ粒子に結合させるために使用することができるカップリング化学反応の例が図9A〜9Cに示されており、これらでは黄色指示染料のp−エトキシフェニル−アジ−α−ヒドロキシナフトエ酸(PEN)が高表面積シリカ粒子に結合される。PENの構造は図9Aに示されている。図9Bに示されるように、PENは、脂肪族鎖を延長し鎖末端にSiCl3を取り付けることで修飾される。この修飾では、基本的な電子構造は残り、反応化学は変化しない。次に、修飾PEN分子を高表面積シリカと接触させる。図9Cに示されるように、修飾PEN分子のクロロ−シラン基が、高表面積シリカの表面上のOH基の水素と反応することで、PEN分子がシリカに結合する。
【0048】
ほぼ長方形の形状で示されているが、センサー材料のプラーク18が、プラークが配置される個別のチャネルと一致したあらゆる所望の形状であってよいことは理解できよう。
【0049】
典型的には、センサー材料のプラーク18は、約1ミリメートル以下の平面的な長さおよび幅の寸法を有する。好ましくは、プラークの寸法は50〜100マイクロメートルの範囲内である。
【0050】
各チャネルは、それぞれの前処理領域119A、119B、および119Bをさらに含む。前処理領域は、チャネルの検知領域117とチャネル入口15との中間に配置される。前処理領域119A〜119Cは、それぞれ、チャネル内のセンサープラークの性能を妨害する気体試料中のあらゆるガスを除去するのに有効なフィラーまたは反応性材料122A〜122Cを含有する。
【0051】
図示される配列においては、各チャネルは、その入口15において入口マニホールド124に連絡している。図5に概略的に示されるように、入口マニホールドは試料供給ライン125に接続される。それぞれのチャネルの出口端は出口流路126に接続される。出口流路126は、ハウジング102内に設けられた排気口126Vを介して排気される。
【0052】
個別の入口および/または出口をチャネルに設けることが可能なことは、本発明の意図の範囲内である。各チャネルの検知領域は実質的に直線状で示され、前処理領域は曲がりくねって示されているが、チャネルの種々の領域および全体としてのチャネルは、所望のあらゆる形状を有することが可能なことも理解されよう。
【0053】
図5および7に見られるように、基体12は、ハウジング102のくぼみ106Aの中に着脱自在に挿入可能な使い捨てのカートリッジモジュール128内に保持される。別の一実施形態においては、カートリッジモジュール128は、検知器ハウジング102の収容領域上に表面取り付けすることができる。いずれの場合も、使用後に使用済みカートリッジモジュールをハウジングから取り外し、新しいカートリッジを次の試験に使用することを考慮している。
【0054】
図7に示されるように、基体12は、カートリッジモジュール128の基部128Bにあらゆる好都合な方法で固定される。カートリッジモジュールのカバー128Cは、基体12の表面12Sに接触しており、それによって中にあるチャネル14が互いに分離される。カートリッジモジュール128の全体の寸法は、典型的には1平方インチ(6.45平方cm)程度である。
【0055】
標的ガスの存在が試験されるガス試料は、ハウジング102中のくぼみ106B中に取り付けられるサンプリングモジュール132(図5)によって収集され基体12に供給される。サンプリングモジュール132は、ガス試料(たとえば、周囲空気)を、検知器カートリッジモジュール128中の試料供給ライン125に供給する定量ポンプ132Pを含む。そこから、ガス試料は基体12上の入口マニホールド124に送られる。サンプリングモジュール132は、所定の閾値を超える粒子、たとえば50〜100マイクロメートルを超える粒子を除去する大きさの濾材132Fを含む。
【0056】
ガス試料を検知器カートリッジモジュール128中に連続的に計量供給することによって、所定体積の気体試料がカートリッジ中に導入される。所定の一定体積は、所定の時間間隔で計量供給することによって導入することができる。
【0057】
基体121上のセンサー材料のプラーク18の光学的性質の強度は、測光計モジュール136を使用して測定される。測光計モジュール136は、ハウジング102中に設けられたくぼみ106Cの中に収容される。測光計モジュール136は、コリメーティングレンズ138を介して呼び掛け放射線が基体12に向かうように動作する光源22を含む。
【0058】
異なる波長の光を反射させることによって、個別のセンサー材料は特定の標的ガスの存在に応答する。
【0059】
基体12から反射された光は、集光レンズ142によって集められる。それぞれのプラーク18A、18B−1、18B−2、18C−1、18C−2から反射した光は、電荷結合ダイオードアレイ24などの電子画像形成装置24の所定の領域18A’、18B−1’、18B−2’、18C−1’、18C−2’の上に画像を形成する。特定のセンサー材料のプラークに対応する電子画像形成装置24の表面上の各画像形成領域18’は、あらゆる所定の数(1つ以上)のピクセル位置を有することができる。
【0060】
可能性のある種々の標的ガスの検知に必要と考えられるスペクトルを含むために、光源22には、それぞれが所定の波長の光を基体に照明する複数の発光ダイオードを使用して実装することができる。電子画像面のこれらの種々の領域から得られた信号は、基体上の対応するセンサー材料のプラークから反射した光の強度を表す。あるいは、全範囲の光源22と電子画像形成装置24との間の光路中にフィルターホイールを介在させる。特に、基体表面上のプラーク18と画像形成装置24との間の反射光路中にフィルタホイールを介在させる。複数の発光ダイオードまたはフィルタホイールを使用することによって、反射信号の信号対雑音比が改善される。
【0061】
特定のセンサー材料のプラーク18を代表する信号は、特定のプラーク18に対応する電子画像形成装置24上のピクセル位置から誘導される強度値の合計に基づくことができる。誘導された信号は、エレクトロニクスモジュール148に送られる。エレクトロニクスモジュール148は、ハウジング内のくぼみ106D内に収容される。エレクトロニクスモジュール148は、図2と関連して説明した機能性要素28〜36によって実施される機能を行うプログラムにより動作するコンピューターを含む。
【0062】
エレクトロニクスモジュール148内のコンピューターによって実行されるコンピュータープログラム160の流れ図を図8に示す。前述したように、センサー材料のプラークが、ある波長スペクトルにわたって放射線に呼び掛けられることが望ましい。プログラムの機能ブロック162〜172は、M個の波長の範囲にわたってガス試料中の対象標的ガスの検知を行う方法ステップを示している。M個の波長のそれぞれにおける各未使用プラークからの背景強度を使用して、反射強度を比較する基準スペクトルを規定する。M個の波長にわたってプログラムがループすることで、反射強度スペクトルが基準スペクトルと比較され、試料中の標的ガスの濃度が評価される。
【0063】
エレクトロニクスモジュール148の出力は、くぼみ106E内に収容されるヒューマンインタフェースまたは表示装置38に送られる。
【実施例】
【0064】
濃度を強度変化に関連づける較正値のテーブルの作成は、以下の実施例によって理解することができる。実施例の構造的および機能的要素に対応する図5〜7の参照記号は括弧内に示している。
【0065】
シリコンウエハ(12)をウェットエッチングすることによって、内部に10個のチャネル(たとえば、14A)を形成した。このウエハは、直径100ミリメートル(100mm)で、厚さが2分の1ミリメートル(0.5mm)であった。各チャネルは、長さ約90ミリメートル(90mm)、幅4ミリメートル(4mm)、および深さ10分の4ミリメートル(0.4mm)であった。ガラスカバー(128C)は、ダイヤモンドポイントで加工して、各チャネルの入口に通じる孔を形成した。ウエハ中にすべてのチャネルに共通の入口マニホールドを形成した。各チャネルは別々の出口ポートを有した。
【0066】
検出材料のプラーク(18)を、対象の1つのチャネル中に配置した。検出材料は、Draeger Safety AG & Co.KGaA,Luebeck,Germany製造販売の封入されたアンモニア2〜50ppmのDraeger CMSTMチューブから入手した。カバーをウエハ表面上に高温で陽極接合して、チャネルを封止した。Upchurch Scientific Incorporated,Oak Harbor,Washington 98277より入手可能なNanoportTM圧縮管継手を使用して、好適な入口および出口の管継手を得た。
【0067】
検知器を60×60センチメートル(60cm×60cm)光学台上に取り付け、以前はBausch and Lomb,Incorporated,Rochester,New Yorkより入手可能であった31−35−30可視光源(22)を使用して照明した。
【0068】
Photometrix,Tucson,Arizona 85706より入手可能なPhotometrixTM Quantix KAF 1600熱電冷却電荷結合ダイオード(CCD)装置を電子画像形成装置(24)として使用した。CCD上に画像の焦点を合わせるため集光レンズ(142)を使用した。Nikon USA,Melville,New York 11747より入手可能な105ミリメートル(105mm)のf/2.8 AF Micro−NikkorTMを集光レンズとして使用した。
【0069】
基体上の入口マニホールドの圧縮管継手と、基体上の各チャネルの出口管継手とにガス管線を接続した。各チャネルの出口管継手は、 Varian Incorporated,Palo Alto,California 94304より入手可能なVarian DS102真空ポンプに接続した。
【0070】
1リットルの供給プレナムを入口マニホールドに接続した。
【0071】
この1リットル(1l)のプレナムへの窒素パージ、および3Torr未満のベース圧力までの排気を3回行った。このマニホールドに18Torrの窒素中100ppmのアンモニアの混合物を充填し、純窒素を加えてマニホールド内の全圧力を850Torrとし、これは窒素中2ppmのアンモニアの有効濃度に対応した。
【0072】
センサーチャネルを通過する流量は、通常2分の1(0.5)Torr−リットル/秒(TL/s)とした。
【0073】
画像は12ビットグレースケールで記録した。フルスケールのほぼ半分の最大記録強度の画像が得られるように、照度、レンズのFストップ、およびCCDの露出時間を調整した。カメラからの画像取得を開始した後、プレナムを開き、0.35秒の露出を2秒ごとに行った。30フレームを取得した後(約1分)、プレナムを閉じた。
【0074】
実験時間(カメラのフレームによって示される)にわたって検出材料の入口端付近に配置した個別のピクセルにおける初期強度に対する反射強度の低下を測定した。
【0075】
結果を以下の表にまとめている。
【0076】



【0077】
図10は、表のデータのプロットである。約10秒以内に実質的に飽和に到達したので最初の5つのフレームのみを図10に示している。
【0078】
データ点Iの強度計算を以下のように行った:
初期強度がフルスケールの半分(フルスケールが212=4096の場合)の場合、90ピクセルの減少が初期強度の96パーセント(96%)に相当する。
【0079】
データ点Iは、2秒後に試料を通過した量Qのアンモニアが、90単位の強度低下を引き起こしたことを示している。量Qは、約3.5×1013分子のアンモニア(標的ガス)であった。
【0080】
データ点IIは、4秒後に試料を通過した量2Qのアンモニアが、320単位の強度低下[初期強度の84パーセント(84%)]を引き起こしたことを示している。
【0081】
データ点III、IV、およびVは、それぞれ、6秒後、8秒後、および10秒後に試料を通過した量3Q、4Q、および5Qのアンモニアが、対応する記載の強度の低下を引き起こしたことを示している。
【0082】
これらのデータから、種々の量のアンモニア(標的ガス)が同じ所定体積のガス試料中に含まれ、そのガス試料が特定量のセンサー材料上を通過すると、唯一の対応する反射強度低下が起こることが分かる。これらのデータから、ガスのアンモニア濃度ガス(すなわち、所定の試料体積中の標的ガスの量)と、それによって生じた強度変化との間に1対1の対応が存在することが分かる。各強度値に関連する唯一の個別の標的ガス濃度値が存在する。
【0083】
したがって、標的ガス濃度を、所定体積のガス試料が特定量のセンサー材料上の通過することによって生じた光学的性質の強度変化に関連づける較正値のテーブルを作成することができる。
【0084】
本発明の教示の利益を有する当業者は、それらに変更を加えることができる。このような変更は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内にあると解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1A】典型的な従来技術のガス検知器の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図1B】典型的な従来技術のガス検知器の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図1C】典型的な従来技術のガス検知器の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図1D】典型的な従来技術のガス検知器の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図2】本発明によるガス検知装置の基本的な構造的要素を示す定型化された概略図である。
【図3A】本発明によるガス検知装置およびガス検知方法の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図3B】本発明によるガス検知装置およびガス検知方法の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図3C】本発明によるガス検知装置およびガス検知方法の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図3D】本発明によるガス検知装置およびガス検知方法の動作原理を説明する定型化された概略図である。
【図4】図3Bおよび3Cに示されるように増加する試料ガス濃度への曝露(横軸)に対してプロットした図3Aのセンサー材料の光学的性質の強度変化(縦軸)を示すグラフである。
【図5】本発明の原理を具体化する手持ち式ガス検知装置の好ましい実施を示す高度に定型化された分解斜視図である。
【図6】本発明のガス検知器中に使用される基体表面の拡大平面図である。
【図7】図5の切断線7−7におけるカートリッジモジュールの断面図である。
【図8】図5に示される検知装置のエレクトロニクスモジュール内のコンピューターによって実行されるコンピュータープログラムの流れ図である。
【図9A】センサー分子を高表面積シリカ粒子に結合させるために使用することができるカップリング化学反応を示す構造である。
【図9B】センサー分子を高表面積シリカ粒子に結合させるために使用することができるカップリング化学反応を示す構造である。
【図9C】センサー分子を高表面積シリカ粒子に結合させるために使用することができるカップリング化学反応を示す構造である。
【図10】実施例における反射強度の低下と時間(カメラのフレームで示される)とのプロットである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)標的ガスとの反応の結果として変化する少なくとも1つの光学的性質を有する所定量のセンサー材料と、
(b)前記センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の強度を測定するために動作可能な測光装置とを含むガス検知器であって、
前記反応が、前記少なくとも1つの光学的性質の強度の大きさと、ガス試料中の前記標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在する反応であり、
それによって、所定体積のガス試料がセンサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、前記ガス試料中の前記標的ガスの濃度を求めることができる、ガス検知器。
【請求項2】
ガス試料中の標的ガスの存在を検知するためのガス検知器であって:
(a)それぞれが標的ガスとの反応の結果として変化する少なくとも1つの光学的性質を有する2つ以上のセンサー材料が取り付けられた基体を含む検知器カートリッジであって、
各センサー材料の前記反応が、前記少なくとも1つの光学的性質の強度の大きさと、前記ガス試料中の前記標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在する反応であり、それによって、所定体積のガス試料がそれぞれのセンサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、前記ガス試料中の各標的ガスの濃度を求めることができる検知器カートリッジと、
(b)空気試料を前記検知器カートリッジに供給するための空気サンプリングシステムと、
(c)各センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の強度変化を測定するための測光装置と、
(d)各センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の強度変化の大きさによって、前記ガス試料中の前記標的ガスの濃度を観察者に表示する表示装置とを含む、ガス検知器。
【請求項3】
前記基体が、内部に形成された少なくとも1つのチャネルを有し、前記センサー材料のそれぞれが、前記1つのチャネル中に配置される、請求項2に記載のガス検知器。
【請求項4】
前記センサー材料のそれぞれが、同じ標的ガスに応答する、請求項3に記載のガス検知器。
【請求項5】
前記センサー材料のそれぞれが、異なる標的ガスに応答する、請求項3に記載のガス検知器。
【請求項6】
前記基体が、内部に形成された複数のチャネルを有し、前記センサー材料の1つが各チャネル中に配置される、請求項2に記載のガス検知器。
【請求項7】
前記センサー材料のそれぞれが、同じ標的ガスに応答する、請求項6に記載のガス検知器。
【請求項8】
前記センサー材料のそれぞれが、異なる標的ガスに応答する、請求項6に記載のガス検知器。
【請求項9】
前記基体が、内部に形成された複数のチャネルを有し、前記センサー材料の少なくとも1つが各チャネル中に配置される、請求項2に記載のガス検知器。
【請求項10】
前記基体が、内部に形成された少なくとも1つのチャネルを有し、前記1つのチャネル中にフィルター材料が配置される、請求項2に記載のガス検知器。
【請求項11】
前記基体が、内部に形成された複数のチャネルを有し、各チャネル中にフィルター材料が配置される、請求項2に記載のガス検知器。
【請求項12】
ガス試料中の標的ガスの検知方法であって:
(a)標的ガスを有するガス試料をセンサー材料の特定領域に接触させるステップであって、前記センサー材料が、前記標的ガスとの反応の結果として変化する少なくとも1つの光学的性質を有し、前記センサー材料の前記反応が、前記少なくとも1つの光学的性質の強度の大きさと、前記ガス試料中の前記標的ガスの濃度との間に1対1の関係が存在する反応であり、それによって、所定体積のガス試料が各センサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、前記ガス試料中の各標的ガスの濃度を求めることができるステップと、
(b)前記標的ガスと接触した結果としての前記センサー材料の前記少なくとも1つの光学的性質の変化を測定するステップと、
(c)前記所定体積のガス試料が前記センサー材料の特定領域上を通過した後の前記少なくとも1つの光学的性質の強度の測定された大きさから、前記ガス試料中の前記標的ガスの濃度を求めるステップとを含む、方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate

【図3D】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9A】
image rotate

【図9B】
image rotate

【図9C】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2009−533676(P2009−533676A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−505351(P2009−505351)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【国際出願番号】PCT/US2006/044923
【国際公開番号】WO2007/120214
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】