説明

手術用視覚アクセス装置

【課題】手術用視覚アクセス装置の提供。
【解決手段】本開示は、医療装置を受容するためのキャビティと、自身の中に密封された入口を有する第1の閉鎖部と、第1の閉鎖部に隣接する第2の閉鎖部とを含む、医療装置のためのパッケージを提供する。開示される視覚アクセス装置のうちの一つは、長手方向軸および自身を通る長手方向開口部を画定する入口スリーブと、入口スリーブ内に少なくとも部分的に配置可能な内側部材とを含む。入口スリーブは、先端部分および後端部分を有する。先端部分は、組織を穿刺するように適合される前縁を有する。内側部材は、視認装置の少なくとも部分的な受容のための長手方向管腔を含み、視認装置によって視認するための画像の通過を可能にするように適合される略閉じた視覚窓を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国仮特許出願第60/904,336号(2007年2月28日出願)に対する優先権の利益を主張し、この出願の全開示は本明細書に参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、内視鏡または腹腔鏡下手技等の低侵襲性の手術手技の際に、身体組織を穿刺するための装置に関する。より具体的には、本開示は、腹膜または他の身体組織の穿刺の際に、視覚による観察を提供するための透明窓を有するアクセス装置に関する。
【背景技術】
【0003】
(関連技術の背景)
内視鏡または腹腔鏡下手技を含む低侵襲性手術手技は、組織内の開口部から隔絶された臓器、組織、および血管上で手術を行うことを可能にする。腹腔鏡および内視鏡下手技は、例えば、皮膚の小進入切開を通して挿入される細い内視鏡管またはカニューレ等、小切開を通して腹部の内部で行われる。典型的には、腹洞を気腹した後、トロカールを使用して、腔壁、すなわち、腹膜裏層を穿刺し、下層の手術部位への通路を生成する。概して、トロカールは、外側カニューレ内に同軸的に配置される、体腔を穿刺するための鋭利な先端を有するスタイレットまたは栓塞子を含む。栓塞子は、手術手技を行うために利用される器具類の受容のために、外側カニューレを適所に残して取外される。既知のトロカールの実施例は、本発明の譲受人に譲渡された2001年11月21日発行のStellonの特許文献1に記載されており、その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。しかしながら、既知のトロカールでは、組織を通る栓塞子の前進は、典型的には、見通しの利かない状態、すなわち、進入される組織の可視化を伴わずに行われる。可視化を可能にする栓塞子として、特許文献2、特許文献3、および特許文献4を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,319,266号明細書
【特許文献2】米国特許第5,334,150号明細書
【特許文献3】米国特許第5,431,151号明細書
【特許文献4】米国特許第5,441,041号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本開示は、視覚アクセス装置を提供し、体腔の穿刺の際に、身体組織の直接的な可視化を可能にする。さらに、本開示の視覚アクセス装置は、穿刺される身体組織の直接的な可視化のための改良された構造を提供し、手術手技の実施のために必要とされる手術器具類のその後の導入のための管路として機能する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
視覚アクセス装置は、長手方向軸と自身を通る長手方向開口部とを画定する入口スリーブと、入口スリーブ内に少なくとも部分的に配置可能な内側部材とを含む。入口スリーブは、先端部分および後端部分を有する。先端部分は、組織を穿刺するように適合される前縁を有する。内側部材は、視認装置の少なくとも部分的な受容のための長手方向管腔を含み、視認装置によって視認するための画像の通過を可能にするように適合される、略閉じた視覚窓を有する。閉じた視覚窓は、組織に対して略非外傷性であって、組織を通る穿刺は、実質的に入口スリーブの前縁を介して達成される。
【0007】
入口スリーブの前縁は、組織を通って穿通するように適合される、鋭利な縁を画定してもよい。好ましくは、前縁は、閉じた視覚窓に対して所定の距離だけ長手方向に離間している最前方縁表面を画定する。また、前縁は、最前方縁表面から延在し、長手方向軸に対して斜めに構成される傾斜縁表面を含んでもよい。傾斜縁表面は、略弓形であってもよく、略凹面の構成を画定してもよい。
【0008】
視覚窓は、長手方向軸に対して斜めに構成される傾斜表面を有する、先端を画定する。傾斜表面は、略弓形の特徴を画定し、概して、入口スリーブの前縁の外形に追従する。先端の傾斜表面は、略凹面の特徴を画定する。
【0009】
内側部材は、入口スリーブに対して、内側部材を回転方向に整列させるための手段を含み、視覚窓の先端が、入口スリーブの前縁と整列することを確実にしてもよい。基部は、内側部材に接続され、入口筐体は、入口スリーブに接続されてもよい。基部および入口筐体は、入口スリーブに対して、内側部材を回転方向に固定するための構造を有する。
例えば、本願発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
視覚アクセス装置であって、
入口スリーブであって、該入口スリーブは、長手方向軸および該入口スリーブを通る長手方向開口部を画定し、かつ、先端部分および後端部分を有しており、該先端部分は、組織を穿刺するように適合される前縁を有する、入口スリーブと、
該入口スリーブ内に少なくとも部分的に配置可能な内側部材であって、該内側部材は、視認装置の少なくとも部分的な受容のための長手方向管腔を含み、かつ、該視認装置によって視認するための画像の通過を可能にするように適合される略閉じた視覚窓を有しており、該閉じた視覚窓は、該組織に対して略非外傷性であって、そのため、該組織を通る穿刺は、実質的に該入口スリーブの前縁を介して達成される、内側部材と
を備える、装置。
(項目2)
前記入口スリーブの前記前縁は、組織を通って穿通するように適合される鋭利な縁を画定する、項目1に記載の視覚アクセス装置。
(項目3)
前記入口スリーブの前記前縁は、前記閉じた視覚窓に対して所定の距離だけ長手方向に離間している最前方縁表面を含む、項目1に記載の視覚アクセス装置。
(項目4)
前記前縁は、傾斜縁表面を含み、該傾斜縁表面は、前記最前方縁表面から延在し、かつ、前記長手方向軸に対して斜めに構成される、項目1に記載の視覚アクセス装置。
(項目5)
前記傾斜縁表面は、略弓形である、項目4に記載の視覚アクセス装置。
(項目6)
前記傾斜縁表面は、略凹面の構成を画定する、項目5に記載の視覚アクセス装置。
(項目7)
前記閉じた視覚窓は、前記長手方向軸に対して斜めに構成される先端を画定する、項目4に記載の視覚アクセス装置。
(項目8)
前記視覚窓の前記先端は、略弓形の特徴を画定する、項目7に記載の視覚アクセス装置。
(項目9)
前記視覚窓の前記先端は、略凹面の特徴を画定する、項目8に記載の視覚アクセス装置。
(項目10)
前記内側部材は、前記入口スリーブに対して該内側部材を回転方向に整列させるための手段を含む、項目1に記載の視覚アクセス装置。
(項目11)
前記内側部材に接続される基部と、前記入口スリーブに接続される入口筐体とを含み、該基部および該入口筐体は、該入口スリーブに対して該内側部材を回転方向に固定するための構造を有する、項目1に記載の視覚アクセス装置。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の好ましい実施形態は、図面を参照して後述される。
【図1】図1は、本開示の原理に従って構築される、視覚アクセス装置の斜視図であって、外側入口と外側入口内に配置される内側栓塞子とを示す。
【図2】図2は、外側入口の先端の拡大分離図である。
【図3】図3は、図1の線3−3に沿った、視覚アクセス装置の側断面図である。
【図4】図4は、図3に示される詳細部の領域の拡大分離図である。
【図5】図5は、視覚アクセス装置内に導入される視認装置によって提供される可視化の下で組織を通る視覚アクセス装置の挿入を示す、側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図面を参照すると(同一参照番号は、類似または同一要素を示す)、図1では、本開示の好ましい実施形態に従って構築され、概して、参照番号100によって指定される、視覚アクセス装置100が示される。視覚アクセス装置100は、腹膜腔または他の組織部分の穿刺の際の身体組織の直接的な可視化を意図する。加えて、視覚アクセス装置100は、例えば、内視鏡クリップ留め具、把持器、解剖用器具、開創器、ステープラ、写真用装置、管等、種々の種類の手術器具の導入を促進する。視覚アクセス装置100は、身体組織を通過するように定寸され、身体組織を切断、穿刺、または穿通するための構造を組み込んでもよい。
【0012】
概して、視覚アクセス装置100は、外側入口部材102と、外側入口部材102内に少なくとも部分的に配置可能な内側部材104とを含む。一実施形態では、視覚アクセス装置100は、特に、腹腔鏡下手術において使用されるために適合される腹腔鏡トロカール装置であって、腹膜腔は、好適なガス、例えば、COによって気腹され、その中の内部臓器から腔壁を隆起させる。具体的には、その中に配置される内側部材104を備える外側入口部材102は、体腔または腹壁に対し整列させられる。視覚アクセス装置100が腹壁を穿刺すると、内側部材104は、外側入口部材102から取外され、残りの外側入口部材102を通して手術手技を行うための手術器具類の導入を可能にする。一実施形態では、視覚アクセス装置100の穿刺および前進は、後述されるように、例えば、撮像装置、または内側部材104内に配置される内視鏡による可視化の下で行われる。
【0013】
次に、図3に関連して、図1−2を参照すると、外側入口部材102は、入口スリーブ106と、入口スリーブ106の一端に取付けられる入口筐体108とを含む。ねじ構成、差込結合、スナップ嵌合構成、接着剤等を含む、入口スリーブ106を入口筐体108に取付けるための任意の手段が企図される。代替例として、入口スリーブ106および入口筐体108は、一体的またはモノリシックに形成されてもよい。入口スリーブ106は、入口スリーブ106の全長に沿って延在する長手方向軸「k」を画定する。入口スリーブ106および入口筐体108は内側長手方向通路110をさらに画定し、内側長手方向通路110は、例えば、内側部材104等の手術器具類、または内側部材104の不在下であって、入口スリーブ106が組織にアクセスするために配置される場合、所望の手技を行うために必要とされる手術鉗子、解剖用器具、把持器、ステープラ等の手術器具の通過を可能にするように定寸される。入口スリーブ106は、ステンレス鋼、またはポリマー材料等の他の剛性材料から形成されてもよい。入口スリーブ106は、透明または不透明であってもよい。入口スリーブ106の直径は可変であってもよいが、典型的には、約10mm乃至約15mmの範囲である。
【0014】
入口スリーブ106は、近位部分または後端部分112と、遠位部分または先端部分114とを画定する。先端部分114は、略環状の前縁116を画定する。前縁116は、最外縁表面118と、最外縁表面118から隣接して延在する傾斜縁表面120と、傾斜縁表面120から隣接して延在する最内または後縁表面122とを含む。最外縁表面118は、略弓形であって、比較的大きい曲率半径「m」を画定するように示される。傾斜縁表面120はそれぞれ、概して、長手方向軸「k」に対して傾斜した関係で構成される。一実施形態では、各傾斜縁表面120は、湾曲した、丸みのついた、または弓形凹面の外形を画定する。この湾曲した外形は、前縁116に「凹状に研磨された」外観を提供する。そのような「凹状に研磨された」構成は、組織を穿刺するための向上した能力を提供する。一実施形態では、前縁116は十分に鋭利であって、組織の穿通を促進してもよい。代替的に、前縁116は、非外傷性または鈍的であってもよい。前縁116は、傾斜縁表面120の「凹状に研磨された」構成と組み合わせて、視覚アクセス装置100の主要な穿刺機能を提供する。
【0015】
図1−2と組み合わせて、図3−4を参照すると、先端部分114は、前縁116から入口スリーブ106の本体へと隣接して延在する先細区分124をさらに画定する。先細区分124は、遠位から近位へと徐々に増大し、先細の、例えば、鋭利な構成を画定し、それによって、組織内への入口スリーブ106の継続的な前進を促進する、外形または寸法を画定する。また、一実施形態では、先細部分124は、前縁116の鋭利な側面を形成する。
【0016】
入口筐体108は、ポート開口部126と、ポート開口部126内に配置されるルーアー取付具128とを含む。ルーアー取付具128は、当該技術分野において従来のように、気腹ガスの供給部への接続のために適合され、弁130(図1)を組み込み、ルーアー取付具128の通路を選択的に開閉する。入口筐体108は、内部ダックビル弁またはゼロ閉鎖弁132をさらに含み、手術器具類の通過を可能にするために開放し、器具類の不在下では閉鎖するように適合される。閉鎖弁132は、好ましくは、内腔内の気腹ガスによって加えられる力への曝露に応じて閉鎖するように適合される。また、単一または複数のスリット弁構成、トランペット弁、フラッパーバルブ等を含む、他のゼロ閉鎖弁も企図される。
【0017】
また、入口装置100は、シール装置200を組み込んでもよい。シール装置200は、外側入口部材102と別個の構成要素であって、故に、入口筐体104への解放可能な接続のために適合されてもよい。代替的に、シール装置200は、外側入口部材102の一部として組み込まれてもよい。シール装置200は、シール筐体(概して、参照番号202として識別される)と、シール筐体202内に配置されるジンバル取付部204とを含む。シール筐体202は、装置のシーリング構成要素を収容し、シール装置200の外側弁またはシール本体を画定する。シール筐体202は、複数の筐体構成要素を組み込んでもよく、または単一ユニットであってもよい。シール筐体202は、シール筐体202内で器具を側方に拘束するように定寸される中央通路206を画定する。
【0018】
ジンバル取付部204は、長手方向軸「k」に対する、またはその周りでの、ジンバル取付部204の角移動および/または回転移動を可能にする態様で取付けられる。具体的には、ジンバル取付部204は、シール筐体202内の運動範囲にわたって、長手方向軸「k」に対し自由に角度を成す。ジンバル取付部204は、シール筐体202内に配置される器具の周りに、実質的シーリング関係を形成するように適合されるシール208を組み込む。ジンバル取付部204のさらなる詳細は、本発明の譲受人に譲渡されたSmithの米国特許公報第2006/0224120号を参照することによって確認されてもよく、その全体の内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0019】
図1と関連して、図3−4を参照すると、視覚アクセス装置100の内側部材104は、基部134と、基部134から延在する細長い部材136とを含む。基部134は、断面が略円形であって、ユーザによる係合に対して定寸される。基部134および細長い部材136は、視認装置を受容するための長手方向通路138を画定する。細長い部材136は、閉じた視覚窓140をさらに画定する。視覚窓140は、概して、外側入口部材102の先端部分114の外形に対応する、側面外形を画定する。特に、視覚窓140は、長手方向軸「k」に対して斜めに構成される、略弓形または略陥凹の面142を有する。陥凹面142は、湾曲していてもよく、または一実施形態では、示される弓形構成を画定するように構成される交差平面部分144を含んでもよい。陥凹面142は、非外傷性先端146を含む。非外傷性先端146は、先端146が、組織を切開または穿通不可能なように、示されるように、略弓形または鈍頭である。非外傷性先端146は、好ましくは入口スリーブ106の最外縁表面118から所定の距離「b」だけ離間している。この構成は、例えば、視覚アクセス装置の主要な穿刺機能を行うために、入口スリーブ106の前縁116が最初に組織に係合することを許容する。
【0020】
視覚窓140は、そこを通して光または画像を転送するように意図され、反射の特徴を有しても、または有していなくてもよい。視覚窓140は、身体組織の穿刺の際に、可視化を可能にする。視覚窓140は、透明または半透明ポリマー材料を備え、既知の射出成形技術を介して加工されてもよい。代替的に、窓140は、視覚ガラスを備えてもよい。用語「透明」は、鮮明な撮像能力を伴っても、または伴わなくても、光の通過を可能する能力を有するものと解釈される。さらに、透明材料は、不透明ではない任意の材料を含む。また、視覚窓140の一部のみが透明であってもよいことを理解されたい。したがって、視覚窓140の一部または全体は、透明または半透明であってもよい。視覚窓140は、一体構造を有するか、または複数の部品から成ってもよい。
【0021】
窓140は、内側部材104の長手方向通路138内へと視覚画像を誘導し、内側部材104内に配置される撮像装置に戻すための画像誘導部材(図示せず)を含んでもよい。画像誘導部材は、レンズ、光学プリズム、光学ミラー、または画像誘導媒体等であってもよい。
【0022】
図3に最も良く描かれるように、内側部材104はまた、内側部材104が外側入口部材102に対して所望の回転構成となることを確実にし、それによって、内側部材104の視覚窓140と外側入口部材102の前縁116とが図3に描かれる整列した構成となることを確実にするための機構を含んでもよい。一実施形態では、機構は、内側部材104の基部134から延在する整列ピン148を含む。整列ピン148は、入口筐体108の対応する整列開口部150内に受容され、外側入口部材102に対して内側部材104を回転可能に固定する。
【0023】
動作時に、腹膜腔が気腹され、腔壁を隆起させ、その中の組織および臓器にさらなるアクセスを提供する。内視鏡300は、図5に示されるように、視覚アクセス装置100、すなわち、栓塞子基部134、シール筐体202、入口筐体102から、内側部材104の細長い部材136の中へ挿入される。視覚アクセス装置100と併用するための一つの好適な内視鏡は、本発明の譲受人に譲渡されたPeckらの米国特許第5,718,664号に開示されており、その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。シール筐体202のジンバル取付部204の器具シール208は、内視鏡300の周りに流体密閉シールを形成する。理解されるように、内視鏡300は、内視鏡300の遠位端が視覚窓140に隣接するまで、内側部材104内を前進させられる。この位置では、内視鏡300の遠位レンズ要素は、視覚アクセス装置100によって穿刺される組織の視認が可能である。内視鏡300は、係止システム(図示せず)によって、視覚アクセス装置100の近位端に、入口スリーブ104に沿ったある位置に、または入口スリーブ104の遠位端において、視覚アクセス装置100に対して固着されてもよい。一つの好適な係止機構は、入口筐体102に隣接して取付けられ、内視鏡300の外側表面に係合するように適合される、カムまたは楔機構を含んでもよい。また、他の係止機構も想定される。
【0024】
手技は、身体組織「t」に対して視覚窓140を配置し、組織内に視覚アクセス装置100を前進させることによって継続する。皮膚切開は、所望に応じて、組織に対してアクセス装置100を押圧する前に行ってもよい。組織内での穿刺の際に、視覚窓140は、実質的に穿通機能を果たさない。むしろ、主要な穿通能力は、入口スリーブ106の前縁116によって遂行される。上述のように、前縁116の凹状に研磨された外観は、視覚窓140の嵌合外形と組み合わされて、組織を通る進入および通過を促進する。外科医は、穿刺の際に、内視鏡300によって下層組織を観察し、腹膜裏層下に存在する臓器、組織等との望ましくない接触がないことを確実にする。ビデオシステムが利用される事例では、外科医は、単に、任意の既知のビデオモニタを介して身体組織「t」の穿刺を観察するだけである。外科医は、内視鏡300を介して観察しながら身体組織「t」を穿刺すると、外科医は力の付与を中止する。
【0025】
下層の体腔内へ穿刺後、内側部材104および内視鏡300は取外される。手術器具類は、所望の手技を実行するために、外側入口部材102内に導入されてもよい。
【0026】
本明細書に開示された本発明の実施形態に対して、その精神および範囲から逸脱することなく、種々の修正を行うことが可能であることを理解されたい。例えば、栓塞子装置、カニューレ装置の種々の直径、ならびに手術器具の種々の直径が企図される。また、部品の構成において、種々の修正を行なってもよい。したがって、上述の説明は、本発明を限定するものと解釈されるべきではなく、単に、その好ましい実施形態の例証であると解釈されたい。当業者は、本明細書に添付の請求項によって定義されるように、本発明の範囲および精神内において、他の修正も構想するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載された発明。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−78684(P2013−78684A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2013−20332(P2013−20332)
【出願日】平成25年2月5日(2013.2.5)
【分割の表示】特願2009−551693(P2009−551693)の分割
【原出願日】平成20年2月26日(2008.2.26)
【出願人】(507362281)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (666)
【Fターム(参考)】