説明

把手

【課題】把手を手に提げて運搬すると、把手の把持部に被運搬物の全重量がかかるが、把持部と持ち手との接触面積が小さく、高圧力がかかるため、手が痛くなり、何度も持ち手を替えなければならなくなる事態が生じる場合があった。上記事情に鑑みてなされたもので、手に加わる被運搬物の圧力を減少させ、より持ちやすくした把手を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る把手は、被運搬物86を提げると被運搬物86の重量で把持部11の主面33aが手にフィットするように垂直から水平に向けて回動し、被運搬物86の重量を把持部11の主面で支えることができることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被運搬物を手で提げて運搬するための把手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、手に持って運ぶのが困難な状態の被運搬物を運搬するために、被運搬物を手で提げて運搬するための把手が利用されている(例えば、特許文献1又は2参照。)。
【特許文献1】特開2003−155037号公報
【特許文献2】特開平11−208673号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1又は2に記載された把手では、把手を手に提げて運搬すると、把手の把持部に被運搬物の全重量がかかるが、把持部と持ち手との接触面積が小さく、高圧力がかかるため、手が痛くなり、何度も持ち手を替えなければならなくなる事態が生じる場合があった。
【0004】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、手に加わる被運搬物の圧力を減少させ、より持ちやすくした把手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る把手は、被運搬物を提げると被運搬物の重量で把持部の主面が手にフィットするように垂直から水平に向けて回動し、被運搬物の重量を把持部の主面で支えることができることを特徴とする。
【0006】
具体的には、本発明に係る把手は、細長い板状に形成されかつ長手方向の側端面の一方が被運搬物に向いている把持部と、前記把持部の長手方向の両端からそれぞれ前記被運搬物に向けて伸びて前記被運搬物を提げる支持部とが、一体に形成されてなる把手において、前記把手は、有機高分子材料又は有機高分子を主成分とする複合材料からなる弾性体で形成され、前記把持部は、前記支持部に生じる引っ張り応力を受けて前記長手方向を軸に回動し、かつ、前記支持部は、前記把持部の回動に応じて全体又はその一部がねじれることを特徴とする。
【0007】
前記把持部は、前記支持部に生じる引っ張り応力を受けている状態において、前記把持部の主面の法線が前記被運搬物に向くことが好ましい。把持部の主面の法線が前記被運搬物に向けば、被運搬物の重量を面積の広い把持部の主面の全体に分散させることができる。これにより、板状の把持部の主面全体で被運搬物の重量を支えることができるので、手に加わる圧力を最小にすることができる。
【0008】
前記把持部は、回動する軸が、前記長手方向の側端面の一方と他方との中心よりも前記長手方向の側端面の他方側にずれていることが好ましい。把持部の回動する軸が、把持部の長手方向の側端面のうちの被運搬物から遠い側にずれていることで、作用点となる把持部の長手方向の側端面のうち被運搬物から近い側と回動する軸との距離を伸ばすことができる。これにより、少ない力で支持部をねじれさせることができるので、把持部が回動しやすく、かつ、把手の復元に対して平衡をとりやすい把手を提供することができる。
【0009】
前記支持部は、前記把持部の長手方向の両端からそれぞれ前記被運搬物に向けて複数本伸びていることが好ましい。支持部に生じる引っ張り応力は、把持部の回動する角度が大きくなるにつれて、支持部の長手方向の横断面の両端が大きくなるように分布が偏り、これに伴い両端での歪みも大きくなる。支持部の長手方向の横断面の最大径を小さくすれば、これらは共に小さくなる。よって、支持部の破損を防ぎ、把手の耐久性を高めることができる。
【0010】
前記支持部は、前記把持部の主面の法線が前記被運搬物に向いているとき、複数本のそれぞれに生じる引っ張り応力が略均等になることが好ましい。把持部の主面が略水平となっているときにそれぞれの支持部に生じる引っ張り応力が略均等になるので、被運搬物を提げたときに、把持部の主面が水平になった状態で安定させることができる。更に、引っ張り応力を分散させることができるので、一部の支持部が切れやすくなることを防止できる。
【0011】
前記把持部及び前記支持部は、平板の打ち抜きによって形成されていることが好ましい。把持部及び支持部を一体に形成するに際して、容易に作製することができる。さらに、複数の把手を平板の主面の法線方向に積み重ねれば、嵩張らずに保管することができる。
【0012】
前記支持部を前記被運搬物に固定する把手固定部がさらに設けられていることが好ましい。把手固定部を設けることで、把手と被運搬物とが別体である場合に、把手を被運搬物に固定することができる。
【0013】
前記支持部同士をわたす桟が設けられていることが好ましい。把手固定部に支持部同士をわたす桟が設けられていることで、被運搬物を提げたときの支持部の水平方向への移動を制限することができる。これにより、把手の変形による支持部の局所的な疲労を防ぐことができるので、支持部の耐久性を高めることができる。
【発明の効果】
【0014】
把持部と支持部が弾性体で一体成形されているので、把手の回動に応じて支持部をねじれさせることができる。被運搬物の重量によって支持部に引っ張り応力が生じると、支持部をねじれさせながら把持部が回動するので、被運搬物を運搬するときに、手のにぎりに合わせて把持部の主面を手にフィットさせることができる。把持部の主面が手にフィットするので、把持部の主面全体で把持部に加わる被運搬物の重量を支えることができる。よって、把持部と持ち手との接触面積を大きくとれるので、手に加わる圧力を減少させることができ、より持ちやすい把手を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。図1は、本実施形態に係る把手を有する運搬保持具の外観の一例であり、(a)は正面図、(b)は左側面図を示す。図1に示す運搬保持具は、把手81と、被運搬物86と、を備える。運搬保持具の使用時において、把手81は、被運搬物86の上に配置される。すなわち、被運搬物86が把手81の鉛直方向G側に配置される。
【0016】
把手81は、被運搬物86を手に提げて持つための取っ手である。把手81は、例えば、被運搬物86から突き出たアーチ形の形状を有するものである。この場合、アーチ形の天頂部に設けた把持部11を手に提げる。アーチ形は、例えば、中央に開口部が設けられているΠ字形又は上下が逆さの逆U字形とすることができる。
【0017】
被運搬物86は、例えば、手で持ち上げることのできる程度の重量を有する物品である。被運搬物86は、例えば、製品を収容した1次容器であり、その1次容器に収容された製品を含む。又、被運搬物(不図示)は、製品を収容していない1次容器そのものを含む。1次容器は、例えば、ガラス壜、陶器製の壜、ペットボトル、ボトル缶、2ピース缶又は3ピース缶がある。製品は、例えば、飲料、調味料、食品、医薬品又は化粧品或いは日用品がある。又、被運搬物86は、物品を収容する2次容器又は物品を包囲する紐であってもよい。図1では被運搬物86として2次容器に含まれる小口ケースの一例を示した。
【0018】
図2は、本実施形態に係る把手の第1形態を示す模式図である。図2に示す把手81は、細長い板状に形成されかつ長手方向xの側端面の一方31aが被運搬物(図1の符号86)に向いている把持部11と、把持部11の長手方向xの両端32a、32bからそれぞれ被運搬物(図1の符号86)に向けて伸びて被運搬物(図1の符号86)を提げる支持部12a、12bとで形成されてなる。
【0019】
把手81は、有機高分子材料又は有機高分子を主成分とする複合材料からなる弾性体にて形成されてなる。有機高分子材料は、例えば、ゴム又は合成樹脂である。ゴムとしては、例えば、汎用ゴム、特殊ゴム又は熱可塑性エラストマーがある。汎用ゴムは、例えば合成ゴム又は天然ゴムである。合成ゴムとしては、例えば、ポリイソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴムがある。特殊ゴムは、耐油性、耐薬品性などの特殊性能を備えたゴムであり、例えば、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴムがある。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ウレタン系、エステル系、ポリアミド系がある。
【0020】
熱可塑性エラストマーの具体例としては、スチレン−ジエン系共重合エラストマー及びその水素添加物、エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン系共重合エラストマー、エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン−ポリエン系共重合エラストマー及びその水素添加物、エチレン−不飽和カルボン酸−α,β−不飽和カルボン酸エステル系共重合エラストマー、アクリロニトリル系共重合エラストマーがある。
【0021】
スチレン−ジエン系共重合エラストマーとしては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物と、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物とのブロック共重合体などが挙げられる。ブロック共重合体の形態としては、シングルブロック共重合体、テレブロック共重合体、ラジアルテレブロック共重合体、マルチブロック共重合体が挙げられる。
【0022】
エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン系共重合エラストマーは、例えば、エチレンとプロピレン、ヘキセン−1、ブテン−1、オクテン−1との共重合体やエチレンとプロピレンとブテン−1との共重合体である。
【0023】
エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン−ポリエン系共重合エラストマーにおいては、炭素数3以上のα−オレフィンとして、例えば、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1を用いることができる。ポリエンとしては、例えば、共役ジエン、非共役ジエン又はトリエン或いはヨウ素価が上記範囲になるように水素添加したものを用いることができる。共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、ピペリレンがある。非共役ジエンとしては、例えば、1,4−ヘキサジエン;1,6−オクタジエン;2−メチル−1、5−ヘキサジエン;6−メチル−1,5−ヘプタジエン;7−メチル−1,6−オクタジエン;シクロヘキサジエン;ジシクロペンタジエン;メチルテトラヒドロインデン;5−エチリデン−2−ノルボルネン;5−メチレン−2−ノルボルネン;5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン;6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンがある。トリエンとしては、例えば、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン;2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン;2−プロペニル−2,2−ノルボルネン;1,3,7−オクタトリエン;1,4,9−デカトリエンがある。
【0024】
合成樹脂は、熱硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、硬質ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ABS樹脂、脂肪族ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン又はポリフェニレンスルフィド、或いは、これらの共重合体又はブレンド体がある。又、熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂又はアクリル樹脂、或いは、これらの組み合わせがある。合成樹脂としてはポリプロピレンが好適であり、支持部12a、12bがねじれやすく、かつ、耐久性のある把手81とすることができる。なお、前述の有機高分子材料のうちの2種以上が含まれていてもよい。又、添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、分散剤、強化剤がある。可塑剤は、弾性を有さない有機高分子材料に添加することで、柔軟性や弾性を有する有機高分子材料とすることができる。
【0025】
更に、有機高分子材料は、プロセルオイル、他の熱可塑性樹脂、変性ポリオレフィン、各種安定剤、無機又は有機充てん剤、帯電防止剤、塩素捕捉剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、有機系難燃剤、難燃助剤、加工助剤、ブルーミング抑制剤、ワックスを含んでいてもよい。プロセスオイルは、合成ゴムの加工時の軟化剤として使用されるものを適用することができる。プロセスオイルとしては、例えば、鉱油又は合成油がある。鉱油としては、例えば、パラフィン基系原油、中間基系原油あるいはナフテン基系原油を常圧蒸溜して得られる留出油、該常圧蒸溜残渣油の減圧蒸溜で得られる留出分の精製油又は深脱ロウ油がある。合成油としては、例えば、アルキルベンゼン、ポリブテン、ポリ(α−オレフィン)がある。
【0026】
把手81は、上記の有機高分子を主成分とする複合材料からなるものであってもよい。例えば、ガラス、繊維、紙又は布が含まれているものである。ガラス、繊維、紙又は布を含浸させて硬化させたものであれば、耐久性を大きくすることができる。繊維として3次元織物やそれから得られる3次元炭素繊維を用いることで、軽量で強い構造材料とすることができる。
【0027】
把手81は、有機高分子材料又は有機高分子を主成分とする複合材料からなる弾性体にて形成されてなる。把手81は、弾性体にて形成されてなるので、被運搬物(図1の符号86)の荷重によって形や体積変化を生じ、荷重を取り去ると再びもとの状態に回復する。すなわち、支持部12a、12bは、ねじれていた状態からねじれがなくなる方向へ変形する。これに伴い、把持部11は、支持部12a、12bに生じる引っ張り応力を受けて回動した方向Aの逆方向に回動する。ここで、把持部11は、支持部12に生じる引っ張り応力が除去された状態において、把持部11の長手方向の側端面の一方31aが被運搬物(図1の符号86)に向くことが好ましい。例えば、主面33aが水平を向くことが好ましい。さらに、図1に示す把手81は、把持部11を把持部11の長手方向xを軸に90度以上回動させても元に戻すことのできる程度の弾性を有する材料であることが好ましい。支持部12a、12bが太い場合は、弾性限界の大きな材料を用いることが好ましい。一方、支持部12a、12bのそれぞれを細くできる場合は、弾性限界の小さな材料を用いることができる。
【0028】
把手81は、一体にて形成されてなる。例えば、把手81は、定形の有機高分子材料又は複合材料から形成されたものである。例えば、把手81は、平板の打ち抜きによって形成されているものが含まれる。把持部11及び支持部12a、12bを一体に形成するに際して、把手81を容易に作製することができる。さらに、複数の把手81を平板の主面の法線方向に積み重ねれば、嵩張らずに保管することができる。又、把手81は、不定形の有機高分子材料又は複合材料から形成したものであってもよい。例えば、把手81は、射出成形によって形成されたものが含まれる。射出形成によって形成されれば、把持部11及び支持部12a、12bの厚さ方向について自在な形状の把手81を形成することができる。このように、把手81は、一体にて形成されてなるので、支持部12a、12bをねじれさせながら把持部11を回動させることができる。
【0029】
把持部11は、細長い板状に形成されている。図2では、例えば、把持部11の長手方向xの長さが把持部11の短手方向yの長さよりも長い板状体となっている。把持部11の長手方向xの長さは、人の手の甲の幅と同等かそれ以上であることが好ましい。例えば、把持部11の長手方向xの端32aと端32bとの距離は、例えば60mm以上150mm以下であり、より好ましくは100mm以上150mm以下である。又、把持部11の短手方向yの長さは、手で握ることのできる長さであることが好ましい。例えば、把持部11の長手方向xの側端面31aと把持部11の長手方向xの側端面31bとの距離は、10mm以上30mm以下とすることができる。把持部11の厚みは、例えば、1mm以上10mm以下とすることができる。又、把持部11の厚みは、把手81を一体に形成するに際して、支持部12a及び支持部12bの厚みに依存しないが、支持部12a及び支持部12bと等しいものが好ましい。これにより応力の集中を防止することができる。又、被運搬物(図1の符号86)の重量によって、材質、形状(面とり)、厚み等を選択することが好ましい。
【0030】
又、把持部11の主面33a、33bの形状は、例えば長方形、楕円形又は長円形とすることができる。更に、把持部11は、長手方向xの側端面31a、長手方向xの側端面31b、主面33a又は主面33bに凹凸が設けられていてもよい。長手方向xの側端面31a、長手方向xの側端面31b、主面33a又は主面33b或いは主面33a及び主面33bに手の形状に合わせた凹凸を設けることで、把持部11の主面33a、33bと手との接触面積を増やし、被運搬物(図1の符号86)の重量をより分散させることができる。更に、把持部11の主面33a、33bに表面に滑り止めのエンボス加工が施されていることが好ましい。主面33a、33bの表面にエンボス加工が施されていることで、持ち手が把持部11の主面33a、33b上で滑るのを防ぐことができる。
【0031】
把持部11は、被運搬物(図1の符号86)を提げない状態では、長手方向xの側端面の一方31aが被運搬物(図1の符号86)に向いている。把手81がアーチ形である場合、側端面31aは、アーチの内側に配置される。このとき、把持部11は、図1(b)に示すように、把持部(図1(a)の符号11)と支持部(図1(a)の符号12a、12b)とが同一面上に形成されている。又、把持部11と支持部12a、12bで形成される面とが平行な面上にあってもよい。
【0032】
把手81は、被運搬物(図1の符号86)の重量が支持部12a、12bに加わっていない状態では、長手方向xの側端面の一方31aが被運搬物(図1の符号86)に向いている。そして、支持部12a、12bに被運搬物(図1の符号86)を提げたときに、把持部11が回動しなければ、把持部11の主面33a、33bの法線は水平方向を向いている。
【0033】
被運搬物(図1の符号86)の重量による引っ張り応力が支持部12a、12bに加わると、把持部11は、支持部12a、12bに生じる引っ張り応力を受けて把持部11の長手方向xを軸に回動する。把持部11の長手方向xの側端面31aは鉛直方向Gの逆方向に押され、例えば方向Aに回動する。これと同時に、支持部12a、12bは、把持部11の回動に応じて全体又はその一部がねじれる。これにより、把持部11は、把持部11の主面33aの法線方向が鉛直方向Gを向くように回動する。回動する軸Bは、支持部12aの端部34aと、支持部12bの端部34bとを結ぶ直線となる。図2では、回動する軸Bは、略把持部11の中心Cを通っている。回動する方向は、方向Aの逆方向であってもよい。この場合、鉛直方向Gに向くのは把持部11の主面33bとなる。
【0034】
図3は、把持部を手に提げて被運搬物を持ち上げた様子の一例を示す概観図である。把持部11が回動しかつ支持部12a及び12bがねじれ、把持部11の主面(図2の符号33a)が持ち手100と接触している。なお、図3では、支持部12bの背後に支持部12aが位置する。又、図3では、被運搬物86が物品を収容する2次容器の例を示し、把手81と一体となっている。
【0035】
ここで、把持部11は、支持部12a、12bに生じる引っ張り応力を受けている状態において、把持部11の主面(図2の符号33a又は33b)の法線が被運搬物(図1の符号86)に向くことが好ましい。例えば、把持部11の主面(図2の符号33a又は33b)の法線が鉛直方向Gを向いていることが好ましい。すなわち、支持部12a、12bに生じる引っ張り応力を受けている状態において、把持部11は、90度回転していることが好ましい。例えば、把持部11の主面33aの法線が鉛直方向Gを向けば、把持部11の主面33a全体で把持部11に加わる被運搬物(図1の符号86)の重量を支えることができる。よって、把持部11の主面33aを支える持ち手に加わる圧力を効率よく減少させることができる。
【0036】
図4は、本実施形態に係る把手の第2形態を示す模式図である。図4に示す把手82は、前述の図2に示す把持部11が、中心Cよりも長手方向xの側端面の他方31bに回動する軸Bがずれていることを特徴とする。回動する軸Bは、例えば、支持部12aの端部34aと、支持部12bの端部34bとを結ぶ直線である。中心Cは、例えば、把持部11の短手方向yの中心である。又、中心Cは、把持部11の重心であってもよい。
【0037】
このように、把持部11の回動する軸Bが、把持部11の長手方向xの側端面31a、31bのうちの被運搬物(図1の符号86)から遠い側端面31b側にずれているので、作用点となる把持部11の長手方向xの側端面のうち被運搬物(図1の符号86)から近い側端面31aと回動する軸Bとの距離を長くすることができる。これにより、少ない力で支持部12aの端部34a及び支持部12bの端部34bをねじれさせることができるので、把持部11の回動しやすい把手を提供することができる。
【0038】
図2に示すように、支持部12a、12bは、把持部11の長手方向xの両端32a、32bからそれぞれ被運搬物(図1の符号86)に向けて伸びている。すなわち、支持部12aは把持部11の長手方向xの端部32aから鉛直方向Gに向けて伸び、支持部12bは把持部11の長手方向xの端部32bから鉛直方向Gに向けて伸びている。さらに、支持部12a、12bは、被運搬物(図1の符号86)を提げる。支持部12a、12bは、被運搬物(図1の符号86)を提げて支持することで、支持部12a、12bの長手方向に被運搬物(図1の符号86)の重量による引っ張り応力が生じる。
【0039】
支持部12a、12bは、把持部11よりも細いことが好ましい。支持部12a、12bは、支持部12a、12bの一部が把持部11よりも細くなっていてもよい。このように、支持部12a、12bが把持部11よりも細ければ、そこでねじれやすいので、把持部11の回動を容易にすることができる。又、支持部12a、12bに生じる引っ張り応力は、把持部11の回動する角度が大きくなるにつれ、支持部12a、12bの長手方向の横断面の両端が大きくなるように分布が偏る。引っ張り応力の分布の偏りは支持部12a、12bの長手方向の横断面の最大径に応じて大きくなるので、支持部12a、12bの長手方向の横断面の最大径を小さくすることで、引っ張り応力の分布の偏りを少なくすることができる。これにより、支持部12a、12bの長手方向の横断面の両端に生じる引っ張り応力を減少させることができる。さらに、支持部12a、12bの長手方向の横断面の最大径を小さくすれば、支持部12a、12bの長手方向の横断面の両端に生じるねじれによる歪みも小さくすることができる。よって、被運搬物(図1の符号86)を提げた際に生じる引っ張り応力及びねじれによる支持部12a、12bへの負荷を軽減することができるので、支持部12a、12bの破損を防ぎ、把手82の耐久性を高めることができる。又、支持部12a、12bの一部が把持部11よりも細くなっていれば、その一部においてねじれることとなるため、支持部12a、12bの全体の変形を防ぐことができる。したがって、被運搬物(図1の符号86)を手に提げたときの被運搬物の揺れを防ぎ、安定して被運搬物(図1の符号86)を運搬することができる。又、支持部12a、12bの全体が把持部11よりも細くなっていてもよい。支持部12a、12bの全体が把持部11よりも細くなっていれば、支持部12a、12bの長手方向の横断面の両端に生じる引っ張り応力を減少させることができるので、支持部12a、12bの耐久性を高めることができる。
【0040】
又、支持部12aの把持部11側の端34a及び支持部12bの把持部11側の端34bの主軸が回動軸Bと同一直線上にあることが好ましい。例えば、前述の図4では、Π字の天頂部の中央に把持部11が配置され、Π字の天頂部の両脇から支持部12a、12bが伸びている。このように、支持部12a、12bが把持部11の長手方向xと同一直線上に伸びていることで、支持部12aの把持部11側の端34a及び支持部12bの把持部側の端34bのみがねじれるのを防ぐことができる。よって、把手82の破損を防ぐことができる。
【0041】
図5は、本実施形態に係る把手の第3形態を示す模式図である。図5に示す把手83は、前述の図2に示す把手81において、支持部12a及び支持部12bが、把持部11の長手方向xの両端32a、32bからそれぞれ被運搬物(図1の符号86)に向けて複数本伸びている。図5では、図2に示す把持部11の長手方向xの端32aから伸びる支持部12aを、支持部12a1及び支持部12a2の2本としたときを示した。又、把持部11の長手方向xの端32bから伸びる支持部12bを、支持部12b1及び支持部12b2の2本としたときを示した。支持部12a2及び支持部12b2が、アーチ形の内側を形成しており、被運搬物(図1の符号86)に近い側に配置されている。又、支持部12a1及び支持部12b1が、把手83のアーチ形の外側を形成しており、被運搬物(図1の符号86)とは遠い側に配置されている。
【0042】
支持部12a1及び支持部12a2は、図2に示す支持部12aの一部をくり貫いて2本にしたものであってもよい。又、図2に示す支持部12aの一部を主軸方向と平行な切込みを設けて複数に分裂されたものであってもよい。支持部12b1及び支持部12b2についても同様である。又、把手83は、図2に示す支持部12a、12bのそれぞれが2本になった例を示しているが、これに限定されるものではなく、例えば3本以上であってもよい。
【0043】
図5に示す把手83は、把持部11が長手方向xを軸に回動するとき、支持部12a1及び支持部12b1を結ぶ直線が回動軸Bとなってねじれ、支持部12a2及び支持部12b2がねじれながら引っ張られる。ここで、支持部12a2及び支持部12b2は、引っ張り応力を受ける前では、図5に示すように湾曲状であり、把持部11の回動によって引っ張られる結果、直線状へと変形する。把手83は、複数本の支持部12a1、12a2、12b1、12b2が被運搬物(図1の符号86)を提げるので、支持部12a1、12a2、12b1、12b2の1本ごとを細くして、支持部12a1、12a2、12b1、12b2の長手方向の横断面の両端に生じる引っ張り応力を減少させることができる。更に、支持部12a1、12a2、12b1、12b2の長手方向の横断面の最大径を小さくすれば、支持部12a1、12a2、12b1、12b2の長手方向の横断面の両端に生じるねじれによる歪みも小さくすることができる。よって、被運搬物(図1の符号86)を提げた際に生じる引っ張り応力及びねじれによる支持部12a1、12a2、12b1、12b2への負荷を軽減することができるので、支持部12a1、12a2、12b1、12b2の破損を防ぐことができる。よって、耐久性の高い把手83を提供することができる。
【0044】
図6は、本実施形態における把手の第4形態を示す模式図である。図6に示す把手84は、図5に示す把手83において、支持部12a2及び支持部12b2が、支持部12a1及び12b1よりも細くかつ局率が大きくなっている。又、図5に示す把手83において、支持部12a2及び支持部12b2の変曲点が1つであるのに対し、把手84では3つになっている。支持部12a2及び支持部12b2は、被運搬物(図1の符号86)を提げたときに3つの変曲点を有する湾曲形状であったものが、把持部11の回動によって引っ張られて直線状へと変形しやすい太さであることが好ましい。支持部12a2及び支持部12b2を細くすることで、支持部12a2及び支持部12b2を伸びやすくすることができる。支持部12a1及び12b1は、被運搬物(図1の符号86)を提げたときに、把手84の形状がΠ字形又は逆U字形の形状がくずれない太さであることが好ましい。又、支持部12a、12bに加わる被運搬物(図1の符号86)による引っ張り応力と、把持部11の回動によるねじれ応力と、によるストレスをそれぞれの支持部12a1、12a2、12b1、12b2が分担するので、支持部全体での耐久性を高めることができる。
【0045】
ここで、支持部12a1、12a2、12b1、12b2は、把持部11の主面が略水平となっているとき、それぞれに生じる引っ張り応力が略均等になることが好ましい。把持部11の主面が略水平となっているときは、把持部11の主面の法線は略鉛直方向を向いている。把持部11の主面が略水平となっているときに支持部12a1、12a2、12b1、12b2のそれぞれに生じる引っ張り応力が略均等になれば、被運搬物86を提げたときに、把持部11の主面の法線が鉛直方向Gを向いた状態で安定させることができる。
【0046】
薄い板の把手は、被運搬物(図1の符号86。以下同様。)を提げたときに薄い板の側端面が持ち手(図3の符号100。以下同様。)に食い込むので持ち手が痛い。しかし、本実施形態に係る把手81、82、83、84は、以上説明したように、把持部(図2、図4、図5又は図6の符号11。以下同様。)と支持部(図2又は図4の符号12a、12b或いは図5又は図6の符号12a1、12a2、12b1、12b2。以下同様。)が弾性体で一体成形されているので、被運搬物を運搬するときに、支持部がねじれ、把持部が持ち手にフィットするように回動する。把持部11の主面(図2、図4、図5又は図6の符号33a。以下同様。)が持ち手にフィットするので、把持部に加わる被運搬物の重量を把持部の主面全体で支えることができる。よって、持ち手にかかる被運搬物の重量を分散させ、持ち手に加わる圧力を減少させることのできるより持ちやすい把手81、82、83、84を提供することができる。
【0047】
さらに、図2に示すように、把手81は、支持部12a、12b同士をわたす桟35が設けられていることが好ましい。桟35は、支持部12a、12bの被運搬物(図1の符号86)側の端同士を渡していることが好ましい。このように、桟35が設けられていることで、把手81は、被運搬物(図1の符号86)を提げたときの支持部12a、12bの水平方向への移動を制限することができる。これにより、把手81の変形による支持部12a、12bの局所的な疲労を防ぐことができ、支持部12a、12bの耐久性を高めることができる。
【0048】
さらに、桟35は、支持部12a、12bと一体に形成されていることが好ましい。なお、桟35を備える把手は把手81に限定されるものではなく、例えば、把手82、83、84に設けられていてもよい。把手83、84に桟35が設けられている場合は、桟35は、支持部12a1、12a2、12b1、12b2をわたすことが好ましい。
【0049】
図7は、本実施形態に係る把手の第5形態を被運搬物に固定する様子を示す模式図である。図7に示す把手85は、前述の図2に示した把手81に、さらに、支持部12a、12bを被運搬物86に固定する把手固定部13a、13b、13c、13dが設けられている。把手固定部13a、13b、13c、13dは、被運搬物86に係止するものである。係止するものとしては、例えば、被運搬物86に設けられた差込口14a、14bに把手固定部13a、13b、13c、13dを差し込んで係止する鉤を用いることができる。把手固定部13aが差込口14aに差し込まれることで係止され、把手固定部13bが差込口14bに差し込まれることで係止される。把手固定部13c、13dの差し込まれる差込口(不図示)は、被運搬物86の両脇の上端部に設けられている。鉤は、把手固定部13a及び把手固定部13bのように、先端が幅広くなっており、被運搬物86の内部に差し込まれた後は抜けにくくなっていることが好ましい。又、把手固定部13c及び把手固定部13dのように、被運搬物86の端部から挟んで係止するものが好ましい。把手固定部13c及び把手固定部13dのように被運搬物86の両脇を挟んで係止することで、把手85が被運搬物86を提げた際に把手固定部13c及び把手固定部13dが被運搬物86に食い込むので、把手85が被運搬物86から外れにくくすることができる。更に、把手固定部13a、13b、13c、13dは、鉤の先端に返しが設けられていることが好ましい。なお、把手固定部を設けられる把手は把手81に限定されるものではなく、例えば、把手82、83、84に設けられていてもよい。このように、把手85は、支持部12a、12bを被運搬物86に固定する把手固定部13a、13b、13c、13dが設けられているので、把手85と被運搬物86とが別体である場合に、把手85を被運搬物86に固定することができる。
【0050】
把手固定部の他形態としては、例えば、ボルトとナット等の機械的な留め具がある(不図示)。又、桟(図2、図4、図5、図6の符号35)に貼り合わせられた両面テープ又は桟(図2、図4、図5、図6の符号35)を含めて被覆するように被運搬物に貼られる片面テープがある(不図示)。両面テープ又は片面テープの場合は、把手固定部は、ビールの缶カートンや缶のマルチパック等の被運搬物の両側面に貼り付けることができる。
【実施例】
【0051】
前述の図2に示す把手81と図5に示す把手83の2種類の把手を製作し、図1に示す被運搬物86を提げた際の耐久強度を測定した。実験で用いた把手81、83は、ポリプロピレンからなる厚さ2mmのものを用いた。又、被運搬物(図1の符号86。以下同様。)は、3kgの錘とした。そして、3kgの錘を把持部(図2、図5の符号11。以下同様。)で支え、把持部の長手方向を軸に、把持部を90°回動させた後に90°復帰させる動作を繰り返した。
【0052】
図8は、前述の図2に示す把手81の耐久試験後の状態を示す画像である。把手81は、図8の実線で囲んでいる部分で示されているように、支持部の長手方向の両端が白色化しており、負荷がかかっているのが視認できる。把手81は、6000回の回動に耐えた。これにより、3kgの被運搬物であっても再使用が十分可能であることが確認できた。そして、6000回から9000回の回動の後、支持部(図2の符号12a、12b。以下同様。)の把持部側の端(図2の符号34a、34b)が破損した。
【0053】
図9は、前述の図5に示す把手83の耐久試験後の状態を示す画像である。図9から、支持部(図5の符号12a2、12b2)の把持部側及び被運搬物側の端が白色化しており、疲労しているのが視認できる。把手81は6000回の回動に耐えることができたが、把手83では51000回の回動でも破損しなかった。
【0054】
以上から、支持部が1本であるときよりも、支持部が2本であるときの方が支持部の強度が向上することが確認できた。これは、支持部が2本である場合は、アーチ形の外側の支持部(図5の符号12a1、12b1)が被運搬物の荷重を受け、アーチ形の内側の支持部(図5の符号12a2、12b2)がねじりを受けることができたためと考えられる。一方、支持部が1本である場合は、被運搬物(図1の符号86)の荷重による疲労と、ねじりによる疲労とが1本の支持部に集中し、支持部が2本のときも少ない回数で破損したと考えられる。このように、支持部を複数とすれば、支持部に生じるストレスを分担することができるので、支持部の強度を向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明は、嵩張らずに保管することができるので、店頭にてビールの缶カートンや缶のマルチパック等の商品に取り付ける把手として利用することができる。又、紙袋や買い物用ビニール袋の把手に利用することできる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本実施形態に係る把手を有する運搬保持具の外観の一例であり、(a)は正面図、(b)は左側面図を示す。
【図2】本実施形態に係る把手の第1形態を示す模式図である。
【図3】把持部を手に提げて被運搬物を持ち上げた様子の一例を示す概観図である。
【図4】本実施形態に係る把手の第2形態を示す模式図である。
【図5】本実施形態に係る把手の第3形態を示す模式図である。
【図6】本実施形態に係る把手の第4形態を示す模式図である。
【図7】本実施形態に係る把手の第5形態を被運搬物に固定する様子を示す模式図である。
【図8】把手の第1形態の耐久試験後の状態を示す画像である。
【図9】把手の第3形態の耐久試験後の状態を示す画像である。
【符号の説明】
【0057】
11 把持部
12a、12b、12a1、12a2、12b1、12b2 支持部
13a、13b、13c、13d 把手固定部
14a、14b 差込口
31a 把持部の長手方向の側端面の一方
31b 把持部の長手方向の側端面の他方
32a、32b 把持部の長手方向の端
33a、33b 把持部の主面
34a、34b 支持部の把持部側の端
35 支持部同士をわたす桟
81、82、83、84、85 把手
86 被運搬物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い板状に形成されかつ長手方向の側端面の一方が被運搬物に向いている把持部と、前記把持部の長手方向の両端からそれぞれ前記被運搬物に向けて伸びて前記被運搬物を提げる支持部とが、一体に形成されてなる把手において、
前記把手は、有機高分子材料又は有機高分子を主成分とする複合材料からなる弾性体で形成され、
前記把持部は、前記支持部に生じる引っ張り応力を受けて前記長手方向を軸に回動し、かつ、
前記支持部は、前記把持部の回動に応じて全体又はその一部がねじれることを特徴とする把手。
【請求項2】
前記把持部は、前記支持部に生じる引っ張り応力を受けている状態において、前記把持部の主面の法線が前記被運搬物に向くことを特徴とする請求項1に記載の把手。
【請求項3】
前記把持部は、回動する軸が、前記長手方向の側端面の一方と他方との中心よりも前記長手方向の側端面の他方側にずれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の把手。
【請求項4】
前記支持部は、前記把持部の長手方向の両端からそれぞれ前記被運搬物に向けて複数本伸びていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の把手。
【請求項5】
前記支持部は、前記把持部の主面の法線が前記被運搬物に向いているとき、複数本のそれぞれに生じる引っ張り応力が略均等になることを特徴とする請求項4に記載の把手。
【請求項6】
前記把持部及び前記支持部は、平板の打ち抜きによって形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の把手。
【請求項7】
前記支持部を前記被運搬物に固定する把手固定部がさらに設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の把手。
【請求項8】
前記支持部同士をわたす桟が設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の把手。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−168843(P2007−168843A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−368219(P2005−368219)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(000253503)麒麟麦酒株式会社 (247)
【Fターム(参考)】