説明

投票券発売機、投票券発売システムおよび投票券

【課題】当たり投票券を取得した第三者が不正に払戻しできないようにするとともに、購入の際に取り忘れた釣銭や投票券を返却するときに本人確認を容易に行えるようにする。
【解決手段】購入情報およびID情報を入力する操作部15と、購入者のID情報をコード化し購入情報とともに投票券30に印刷する印刷部16と、投票券30の前記コードを読み取る読取部26と、購入代金を入金する入金部17と、釣銭の出金および当たり投票券30の払出しを行う出金部27とを備え、前記コードから読み取ったID情報と、再度入力されたID情報とが一致したときは前記当たり投票券30の払出しおよび釣銭の返却を行えるようにした。或いは、釣銭および投票券30の取り忘れの有無をID情報とともに格納する記憶部12を備え、記憶部12のID情報と、再度入力されたID情報とが一致したときは釣銭および投票券30の返却を行えるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入者が所望とする投票内容を設定して投票券を購入し、当該投票結果に応じた払戻しが可能な投票券発売機および投票券発売システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の投票券発売システムにおける投票券発売機では、顧客が所望とする投票情報を入力して購入する投票券には投票情報などの購入情報のみを印刷するようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−99604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の投票券発売システムでは、購入者が投票券を落としたり、盗難によって紛失し、これを不正に取得した第三者でも、当該投票券により払戻しができてしまうという問題があった。また、投票券の発券の際に釣銭や投票券をとり忘れた場合、取り忘れた釣銭や投票券を返却する際に本人確認が容易にできないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。すなわち、購入情報およびID情報を入力する操作部と、購入者のID情報をコード化し購入情報とともに投票券に印刷して発券する印刷部と、投入された投票券の前記コードを読み取る読取部と、購入代金を入金する入金部と、釣銭の出金および当たり投票券の払出しを行う出金部と、前記コードから読み取ったID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは前記当たり投票券の払出しおよび釣銭の返却を行えるようにした。或いは、さらに、釣銭および投票券の取り忘れの有無を購入時に入力されたID情報とともに格納する第1の記憶部を備え、前記第1の記憶部のID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは釣銭および投票券の返却を行えるようにした。
【発明の効果】
【0006】
本発明の投票券発売システムによれば、購入情報およびID情報を入力する操作部と、購入者のID情報をコード化し購入情報とともに投票券に印刷して発券する印刷部と、投入された投票券の前記コードを読み取る読取部と、購入代金を入金する入金部と、釣銭の出金および当たり投票券の払出しを行う出金部と、前記コードから読み取ったID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは前記当たり投票券の払出しおよび釣銭の返却を行えるようにし、或いは、さらに、釣銭および投票券の取り忘れの有無を購入時に入力されたID情報とともに格納する第1の記憶部を備え、前記第1の記憶部のID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは釣銭および投票券の返却を行えるようにしたので、第三者により不正な投票券の返却、釣銭の返却、および払戻しを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の投票券発売システム構成図である。
【図2】実施例1の投票券発売システムの動作フローチャート図である。
【図3】実施例1の投票券発売システムにおける投票カードの例示図である。
【図4】実施例2の投票券発売システムの動作フローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係わる実施の形態例を、図面を用いて説明する。図面に共通する要素には同一の符号を付す。なお、以下の説明では、射倖性を有する投票券を一例として説明するが、乗車券や航空券或いは鑑賞券等を発券するシステムにも本発明を適用することができる。
【実施例1】
【0009】
(構成)
図1に実施例1の投票券発売システムの構成を示す。同図に示したように、実施例1の投票券発売システムは、1台または複数の投票券発売機10が専用回線やLAN等のネットワークで接続される管理サーバ40とからなる。
【0010】
投票券発売機10は、購入者が所望とする投票に応じて後述する図3の投票券30を発売する投票券発売機能と、当たり投票券30の払戻しとして金銭を支払う投票券払戻機能、取り忘れた釣銭や投票券30を返却する機能等を有する。
【0011】
そして、投票券発売機10は、後述の各部を制御する制御部11と、投票券30を発売する際に各部を制御するプログラムや制御パラメータ、購入情報やID情報等を適宜格納する記憶部12と、管理サーバ40や適宜他の投票券発売機10との通信を行う通信部13と、表示部を有し投票の際の情報の入力などや当たり投票券30の払戻しなどをする際の操作を行う操作部15と、後述の購入者を識別可能なID情報をコード化した例えばQRコードにて購入情報とともに印刷する印刷部16と、購入代金を入金する入金部17と、前記QRコードを読み取る読取部26と、釣銭や払い戻す金銭を出金する出金部27とから構成される。
【0012】
管理サーバ40は、制御部41、投票券および釣銭の取り忘れの有無やID情報や購入情報などを格納する記憶部42、および通信部43を有する。
【0013】
なお、ネットワークで接続しそれぞれの投票券発売機10の記憶部12に釣銭忘れや投票券忘れの情報をID情報とともに相互に記憶したり、特定の1台の投票券発売機10の記憶部12に他の投票券発売機10の前記情報も記憶したりするようにすれば、管理サーバ40を設けない構成としてもよい。また、1台の投票券発売機10にて運用する場合には、通信部13およびこれにより接続される管理サーバ40のない構成としてもよい。
【0014】
(動作)
以上の構成により実施例1の投票券発売システムは、以下のように動作する。この動作を図2の動作フローチャート図および図3の投票券30の例示図を用いて以下詳細に説明する。
【0015】
まず、購入者が、投票券30を購入する購入取引、購入した投票券30または釣銭を取り忘れて返却を要求する返却取引か、当たり投票券30の払戻しを行う払戻し取引かの選択を操作部15にて行う(ステップS01)。
【0016】
そして、購入者が購入取引を選択したときは、購入するレース番号や投票種類、購入数等の購入情報および購入者を識別可能なID情報として任意の文字列や数字からなるID情報や必要に応じてパスワードも入力する(ステップS02)。
【0017】
なお、ID情報の入力は、購入者のキャッシュカードやクレジットカード等の磁気カードやICカードに格納された個人情報をそれぞれの磁気カード読取装置やICカード読取装置により読み取るようにしてもよいし、マークシートにより投票券30を購入する場合は、マークシート上にID情報をあらかじめ記載して、これを読み取るようにしてもよい。
【0018】
そして、購入代金が入金部17に入金されると、印刷部16は制御部11の制御により、ステップS02にて購入者が入力した購入情報に基づいて、図3に示したように、投票内容を特定するレース場所32、レース日33、レース番号34、投票種類35、投票情報36、購入金額37を印刷するとともに、購入者のID情報が適宜購入情報とともに埋め込まれたQRコード31を印刷して発券する(ステップS03)。このとき、釣銭を出金部27より出金する。
【0019】
そして、所定の時間の間に投票券30を購入者が取らないときは投票券30の取り忘れと判定し(ステップS04)、投票券30を投票券発売機10内に取り込む(ステップS05)。
【0020】
そして、所定の時間の間に釣銭を購入者が取らないときは釣銭の取り忘れと判定し(ステップS06)、釣銭を投票券発売機10内に取り込む(ステップS07)。
【0021】
そして、購入情報や購入者のID情報、投票券30や釣銭の取り忘れの有無などを通信部13にて管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信し(ステップS08)、これを受信した管理サーバ40または他の投票券発売機10は管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12に格納して、本処理を終了する。
【0022】
なお、1台の投票券発売機10にて運用する場合は、購入情報や購入者ID、投票券30や釣銭の取り忘れの有無などを自らの投票券発売機10の記憶部12に格納すればよい。
【0023】
一方、ステップS01にて、投票券30を購入する購入取引ではないときは、購入したときのID番号や適宜パスワードを入力する(ステップS10)。このとき、ID情報の入力は購入者の磁気カードやICカード或いはID情報を記入したマークシートを投入するようにしてもよい。
【0024】
そして、購入した投票券30を取り忘れて返却を要求するときは(ステップS11)、ステップS10にて入力されたID情報と投票券30を取り忘れた購入者のID情報を管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12より取得して比較し、一致するかどうかを判定し(ステップS12)、一致したときは、当該投票券30を返却し(ステップS13)、一致しないときは、不一致の旨のメッセージを操作部15に表示して本処理を終了する。
【0025】
なお、投票券30を発売した投票券発売機10とは異なる投票券発売機10にて投票券30の返却が要求されたときは、再度、ID情報と適宜購入情報とが含まれたQRコード31を印刷して再発行すればよい。
【0026】
或いはさらに、釣銭も取り忘れて返却が要求されたときは(ステップS14)、ステップS10にて入力されたID情報と釣銭を取り忘れた購入者のID情報を管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12より取得して比較し、一致するかどうかを判定し(ステップS15)、一致したときは、当該釣銭を返却し(ステップS16)、一致しないときは、不一致の旨のメッセージを操作部15に表示して本処理を終了する。
【0027】
このとき、釣銭を取り忘れた購入者のID情報は管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12より取得するのではなく、購入者が所持する投票券30を投入させ、当該投票券30のQRコード31を読取部26にて読み取るようにしてもよいし、管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12からの情報とあわせて比較するようにしてもよい。
【0028】
なお、投票券30を発売した投票券発売機10とは異なる投票券発売機10にて釣銭の返却が要求されたときは出金部27より再度出金すればよい。
【0029】
或いはさらに、当たり投票券30の払戻しを行う払戻し取引が選択されたときは(ステップS17)、購入者が所持する投票券30を投入させ、当該投票券30のQRコードを読取部26にて読み取り、ステップS10にて入力されたID情報と比較して一致するかどうかを判定し(ステップS18)、一致したときは、投入された投票券30に応じた払戻しを行い出金部27より出金する(ステップS19)。
【0030】
このとき、投票券30を発売した投票券発売機10とは異なる投票券発売機10にて払戻し要求があっても出金部27より当該払戻金を出金すればよい。
【0031】
そして、ステップS13にて取り忘れた投票券30の返却をしたときは再発行済みの旨を管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信し、ステップS16にて取り忘れた釣銭の返却をしたときは釣銭返却済みの旨を管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信し、ステップS19にて払戻しをしたときは払戻しを完了した旨を管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信して(ステップS08)、本処理を終了する。
【0032】
(実施例1の効果)
以上のように実施例1の投票券発売システムによれば、購入者が個人を識別するID情報を入力可能としQRコードにより投票券に印刷するとともに、管理サーバまたは他の投票券発売機に投票券および釣銭の取り忘れの有無を当該ID情報とともに送信して記憶し、投票券の返却、釣銭の返却および払戻しの際に、再度入力されたID情報と、前記QRコードから読み取ったID情報または前記記憶したID情報とを比較して本人確認するようにしたので、第三者による不正な投票券の返却、釣銭の返却および払戻しを確実に防止することができる。
【実施例2】
【0033】
(構成)
実施例2の投票券発売システムおよび投票券30の構成は実施例1と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略する。
【0034】
(動作)
上記構成により実施例2の投票券発売システムは以下のように動作する。この動作を図4の動作フローチャート図を用いて以下詳細に説明する。なお、ステップS31〜ステップS35以外は実施例1とほぼ同様であるので、同様のステップは説明を簡略化する。
【0035】
まず、購入者が、投票券30を購入する購入取引、購入した投票券30または釣銭を取り忘れて返却を要求する返却取引か、当たり投票券30の払戻しを行う払戻し取引かの選択を操作部15にて行う(ステップS01)。
【0036】
そして、購入者が購入取引を選択したときは、購入するレース番号や投票種類、購入数等の購入情報を入力する(ステップS31)。
【0037】
次に、購入者が入力した購入情報から、購入代金が所定の金額以上の取引の場合など、例えば、購入の総計が10万円以上となる場合、高額取引と判定し購入者を識別可能なID番号や適宜パスワードのID情報の入力要と判定し(ステップS32)、ID情報の入力画面を表示してID情報を入力させる(ステップS33)。
【0038】
なお、ID情報は、購入者のキャッシュカードやクレジットカード等の磁気カードやICカードに格納された個人情報をそれぞれの磁気カード読取装置やICカード読取装置により読み取るようにしてもよいし、マークシートにより投票券30を購入する場合は、マークシート上にID情報を記載してこれを読み取るようにしてもよいことは実施例1と同様である。
【0039】
そして、購入代金が入金部17に入金されると、印刷部16は制御部11の制御により、ステップS31にて購入者が入力した購入情報に基づいて、図3に示したように、投票内容を特定する情報を印刷するとともに、ステップS33にて入力した購入者のID情報を適宜購入情報とともに埋め込んだQRコード31を印刷して発券する(ステップS03)。このとき、釣銭を出金部27より出金する。
【0040】
そして、所定の時間の間に投票券30を購入者が取らないときは投票券30の取り忘れと判定し投票券30を投票券発売機10内に取り込み、所定の時間の間に釣銭を購入者が取らないときは釣銭の取り忘れと判定し釣銭を投票券発売機10内に取り込み、購入情報や購入者のID情報、投票券30や釣銭の取り忘れの有無などを通信部13にて管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信し、これを受信した管理サーバ40または他の投票券発売機10は管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12に格納して、本処理を終了する(ステップS04〜S08)。
【0041】
一方、ステップS01にて、投票券30を購入する購入取引ではなく、釣銭の返却、払戻しの場合、投票券30を投入させる(ステップS34)。なお、投票券30の取り忘れの場合は、投票券30を所持していないため、本ステップはスキップする。
【0042】
そして、投入された投票券30に印刷された取引金額37またはQRコード31にコード化された取引金額情報が前述の所定の金額以上であったときは、ID情報の入力要と判定する(ステップS35)。なお、投票券30の取り忘れの場合は、投票券30を所持しておらず取引金額が不明なため、ID情報入力要と判定する。
【0043】
そして、ID情報の入力要と判定されたときは、購入したときのID情報を入力する(ステップS10)。このときID情報の入力は購入者が所有する磁気カードやICカード或いはID情報を記入したマークシートを投入するようにしてもよいことは実施例1と同様である。
【0044】
そして、購入した投票券30を取り忘れて返却を要求するときは、ステップS10にて入力されたID情報と投票券30を取り忘れた購入者のID情報を管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12より取得し比較し一致するかどうかを判定し、一致したときは、当該投票券30を返却し、一致しないときは、不一致の旨のメッセージを操作部15に表示して本処理を終了する(ステップS11〜ステップS13)。
【0045】
なお、投票券30を発売した投票券発売機10とは異なる投票券発売機10にて投票券30の返却が要求されたときは、再度、ID情報と適宜購入情報が含まれたQRコード31を印刷して再発行すればよいことは実施例1と同様である。
【0046】
或いは、釣銭を取り忘れて返却が要求されたときで、ステップS10にてID情報が入力されたときは、入力されたID情報と釣銭を取り忘れた購入者のID情報を管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12より取得し比較し一致するかどうかを判定し、一致したときは当該釣銭を返却し、一致しないときは、不一致の旨のメッセージを操作部15に表示して本処理を終了する(ステップS14〜S16)。
【0047】
このとき、釣銭を取り忘れた購入者のID情報を管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12より取得するのではなく、購入者が所持する投票券30を投入させ、当該投票券30のQRコードを読取部26にて読み取るようにしてもよいし、管理サーバ40の記憶部41または投票券発売機10の記憶部12からの情報とあわせて比較するようにしてもよいは実施例1と同様である。なお、投票券30を発売した投票券発売機10とは異なる投票券発売機10にて釣銭の返却が要求されたときは、出金部27より再度出金すればよい。
【0048】
或いはさらに、当たり投票券30の払戻しを行う払戻し取引が選択されたときは、購入者が所持する投票券30を投入させ、当該投票券30のQRコードを読取部26にて読み取り、ステップS10にてID情報が入力されたときは入力されたID情報と比較、一致するかどうかを判定し、一致したときは、投入された投票券30に応じた払戻しを行い出金部27より出金する(ステップS17〜S19)。このとき、投票券30を発売した投票券発売機10とは異なる投票券発売機10にて払戻し要求があっても、出金部27より当該払戻金を出金すればよい。
【0049】
そして、ステップS13にて取り忘れた投票券30の返却をしたときは再発行済みの旨を管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信し、ステップS16にて取り忘れた釣銭の返却をしたときは釣銭返却済みの旨を管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信し、ステップS19にて払戻しをしたときは払戻しを完了した旨を管理サーバ40または他の投票券発売機10に送信して(ステップS08)、本処理を終了する。
【0050】
なお、以上の実施例の説明では、ステップ32、S35にて購入代金が所定の金額より高い場合のみ、前記ID情報を入力するようにし、当該ID情報を投票券にコード化して印刷し、前記コードから読み取ったID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは前記釣銭の返却および当たり投票券の払戻しを行う例を説明したが、ID情報による本人確認が必要な投票券である旨を所定のフラッグ等にて前記コードに含ませて印刷し、当該コードからフラッグを読み取り、その結果に基づいてID情報による本人確認を行うか否かを判定するようにしてもよい。
【0051】
また、以上の実施例の説明では、購入代金が所定の金額より高い場合のみID情報の入力要と判定するように説明したが、ステップS31の購入情報の入力時に購入代金を投入させ、釣銭が所定の額以上となった場合にID情報の入力要と判定するようにしてもよい。
【0052】
(実施例2の効果)
以上のように実施例2の投票券発売システムによれば、購入代金や釣銭が所定の金額より高い場合のみ、前記ID情報を入力するようにし、当該ID情報を投票券にコード化して印刷し、前記コードから読み取ったID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは前記釣銭の返却および当たり投票券の払戻しを行えるようにしたので、購入代金や釣銭が少なく本人確認の必要がないときはID情報の入力操作を省略することができ、操作時間を短縮させることができる。
【0053】
《その他の変形例》
以上の実施例の説明では、投票券30に購入者のID情報をコード化したQRコード31を印刷するように説明したが、ID情報が容易に視認されなければ、通常のバーコードなどを印刷するようにしてもよい。
【0054】
また、以上の実施例の説明では、投票券30に印刷するQRコード31等の生成方法について詳細に説明しなかったが、所定の暗号化を施して生成し、印刷するようにするとなおよい。
【0055】
また、以上の実施例の説明では、投票券発売機能と投票券払戻機能を有する投票券発売機10として説明したが、それぞれの機能を別の装置とし、投票券30を発売する機能を有する投票券発売装置と、当たり投票券30の払戻しをして当該金銭を支払う機能を有する投票券払戻装置と、をそれぞれ設け、これらの投票券発売装置と投票券払戻装置をネットワークにて管理サーバ40と接続する構成としてもよいし、投票券発売装置と投票券払戻装置同士をネットワークにて接続する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上述べたように、本発明は、購入者が所望とする投票内容を設定して投票券を購入し、当該投票結果に応じた払戻しが可能な投票券発売機10および投票券発売システムに広く用いることができる。
【符号の説明】
【0057】
10 投票券発売機
11、21 制御部
12、22 記憶部
13、23 通信部
15、25 操作部
16 印刷部
17 入金部
26 読取部
27 出金部
40 管理サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入情報およびID情報を入力する操作部と、
購入者のID情報をコード化し購入情報とともに投票券に印刷して発券する印刷部と、
投入された投票券の前記コードを読み取る読取部と、
購入代金を入金する入金部と、
釣銭の出金および当たり投票券の払出しを行う出金部と、
前記コードから読み取ったID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは前記当たり投票券の払出しおよび釣銭の返却を行えるようにしたことを特徴とする投票券発売機。
【請求項2】
釣銭および投票券の取り忘れの有無を購入時に入力されたID情報とともに格納する第1の記憶部を備え、
前記第1の記憶部のID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは釣銭および投票券の返却を行えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の投票券発売機。
【請求項3】
あらかじめ決めた特定の購入条件の場合のみ、前記ID情報を入力するようにし、当該ID情報を投票券にコード化して印刷し、前記コードから読み取ったID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは前記当たり投票券の払戻しおよび釣銭の返却を行えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の投票券発売機。
【請求項4】
前記特定の購入条件は、購入代金が所定の金額より高い場合または釣銭が所定の金額より高い場合としたことを特徴とする請求項3記載の投票券発売機。
【請求項5】
請求項1記載の投票券発売機と、第2の記憶部を有し前記投票券発売機とネットワークにより接続された管理サーバとからなり、
釣銭および投票券の取り忘れの有無を購入者のID情報とともに前記第2の記憶部に記憶し、前記第2の記憶部のID情報と、再度入力されたID情報とを比較し、一致したときは釣銭および投票券の返却を行えるようにしたことを特徴とする投票券発売システム。
【請求項6】
購入者が設定したID情報をコード化し購入情報とともに印刷したことを特徴とする投票券。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−204063(P2011−204063A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−71467(P2010−71467)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】