投資情報提供装置及び方法並びにシステム
【課題】 異なる選択基準のそれぞれに対してのスクリーニング情報を表示させる場合の操作の煩雑さを軽減できる投資情報提供装置及び方法並びにシステムを提供する。
【解決手段】 投資情報提供装置5では、評価部7が入力される選択基準Siデータ、全銘柄の過去の株価データ、今日の株価データに基づいて、今日の変数[Si]のスクリーニング情報を作成し、スクリーニング情報記憶部9がそれを記憶し、生成(画像生成)部11が指定された複数の選択基準Siからそれらに対応するスクリーニング情報を同時に表示できる画像などの出力信号を生成し、出力(表示)部13が選択基準リストを出力して画像表示などできるだけでなく、指定された複数のスクリーニング情報を出力して同時に画像表示などできる。
【解決手段】 投資情報提供装置5では、評価部7が入力される選択基準Siデータ、全銘柄の過去の株価データ、今日の株価データに基づいて、今日の変数[Si]のスクリーニング情報を作成し、スクリーニング情報記憶部9がそれを記憶し、生成(画像生成)部11が指定された複数の選択基準Siからそれらに対応するスクリーニング情報を同時に表示できる画像などの出力信号を生成し、出力(表示)部13が選択基準リストを出力して画像表示などできるだけでなく、指定された複数のスクリーニング情報を出力して同時に画像表示などできる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投資情報提供装置及び方法並びにシステムに関し、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置及び方法並びにシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットの広がりとともに株式投資家を対象とした各種の投資情報の提供サービスが盛んになってきている。提供サービスとしては、「時価情報の提供」、「分析チャートの提供」の他、「ランキング情報」、「絞り込み情報(検索、スクリーニング)情報」が挙げられる。
【0003】ここで、「スクリーニング情報」とは、東証1部のような多数の対象銘柄の中から、ある一定の条件に合格した銘柄を拾い出して作成した情報をいう。
【0004】「スクリーニング情報」としては、株価前日比値上がり率上位、株価前日比値下がり率上位、出来高上位、出来高増加率上位、サイコロジカルラインの数値の大きい銘柄、サイコロジカルラインの小さい銘柄、ゴールデンクロスした銘柄などがある。
【0005】ここで、「サイコロジカルライン」とは、日々の値上がりと値下がりのリズムに着目し、短期的な株価の動きを予想する指標をいう。例えば、12日の場合のサイコロジカルラインの数値は、12日間のうち日々の終値が前日比値上がりした日が累計で何日あったかを100分率比(%)で表したものである。
【0006】また、「ゴールデンクロス」とは、テクニカル分析で広く知られた用語で、短期線の株価移動平均線と長期線の株価移動平均線とが交差したかどうかを示すものである。通常は、25日株価移動平均線(短期線)と75日株価移動平均線(長期線)のように、異なる2種類の計算日数で線を描き、短期線が長期線を下から上に抜けた場合をゴールデンクロスといい、逆に上から下に抜けた場合をデッドクロスという。
【0007】なお、「値上がり率上位銘柄リスト」、「出来高上位銘柄リスト」などは、ランキング情報と言われるが、ここでは、「株価前日比値上がり率の順位の大きいもの」といった条件検索を考えることで、スクリーニング情報に含めている。
【0008】図12は、選択基準リストとスクリーニングリストとの関係を説明するための図である。
【0009】図12(a)の選択基準リスト1には、スクリーニングの選択基準としての「値上がり率」「値下がり率」「出来高」「出来高増加率」などが列挙されている。そして、この選択基準リスト1から見たいスクリーニングリストの選択基準を選ぶと、例えば「値上がり率」を選んだとすると、図12(b)の値上がり率のスクリーニングリスト3を見ることができるようになっている。
【0010】このようなスクリーニングリスト自体は、新聞の株式欄などで見かけるものと同様のもので、その目的は、どういう銘柄が株式市場で買われたのか又は売られたのかということを知ることにある。そして、投資家にとっては、よりよい銘柄選択、投資判断が可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の手法を装置で実現した場合では、画面に選択基準リストが表示された状態から見たいスクリーニングリストの選択基準をクリックなどで選択すると、選択基準リストからそのスクリーニングリストに切り替えられて表示されるものである。
【0012】したがって、他の選択基準を選ぶことを希望するならば、再度、画面に選択基準リストを表示させる操作をして同様の操作を行う必要があり、煩雑な操作を必要としていた。
【0013】そこで、本発明の目的は、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置であって、異なる選択基準のそれぞれに対してのスクリーニング情報を表示させる場合の操作の煩雑さを軽減できる投資情報提供装置及び方法並びにシステムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置であって、 前記異なる選択基準で検索された複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された出力信号を出力する出力手段とを備えたものである。
【0015】したがって、複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号が生成されるので、その信号を出力手段としての例えば表示手段で画像として再生すれば、投資家は同時に表示される複数のスクリーニング情報を見ることができる。
【0016】請求項2にかかる発明は、請求項1において、前記生成手段が出力信号としての画像信号を生成する画像生成手段であるものである。
【0017】したがって、投資家は、画像を表示する表示手段を用いれば、画像生成手段が生成した画像形式で複数のスクリーニング情報を同時に見ることができる。
【0018】請求項3にかかる発明は、請求項2において、前記銘柄のスクリーニング情報がチャート式で表示されるものである。
【0019】したがって、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られる。
【0020】請求項4にかかる発明は、請求項2又は3において、前記異なる選択基準のうちの第1の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の第2の選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果を報知する報知手段とを備えたものである。
【0021】ここで、報知手段は、聴覚に訴える音によって行ってもよく、視覚に訴えるものでもよい。視覚に訴えるものとしては、専用の表示ランプを設けて点灯させたり、点滅させたり、点灯から消灯させるような手法でもよく、上記第2の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄の表示が点灯したり、点滅したり、第1の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄に並ぶような所定場所に移動するような手法でもよく、選択基準リストも同時に表示させる場合には、選択基準リスト上で上記第2の選択基準が特定された銘柄を含むかどうかを区別した形で表示するようにしてもよい。
【0022】したがって、第1の選択基準と第2の選択基準間での比較を行いたい場合に、注目する銘柄を特定して、その銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを報知でき、比較できるかを知らせることができる。
【0023】請求項5にかかる発明は、請求項4において、画像生成手段が、前記判断手段が含まれていると判断した場合に、前記第1の選択基準のスクリーニング情報と前記第2の選択基準のスクリーニング情報との前記特定された銘柄を並べて表示する画像信号を生成することを特徴とするものである。
【0024】したがって、表示手段を用いて画像を見れば、投資家は、一目瞭然で、特定された銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを認知できるとともに、並んだ銘柄での比較も容易に行える。
【0025】請求項6にかかる発明は、請求項2から5のいずれかにおいて、前記画像生成手段が、前記異なる選択基準の選択基準リストも同時に表示できる画像信号を生成することを特徴とするものである。
【0026】したがって、異なる選択基準の選択基準リストと各選択基準に対応した複数のスクリーニング情報とが同時に表示される画像が生成されるので、表示手段を用いれば一つの画面に一括して表示される。
【0027】請求項7にかかる発明は、請求項6において、前記異なる選択基準のうちの一の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の残りの選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段を備え、前記画像生成手段は、前記特定された銘柄が含まれている選択基準と前記特定された銘柄が含まれていない選択基準とを区別して表示する前記選択基準リストの画像信号を生成することを特徴とするものである。
【0028】したがって、表示された選択基準リストを見れば、特定された銘柄を含む選択基準と含まない選択基準とを認識できる。
【0029】請求項8にかかる発明は、請求項6又は7において、前記選択基準リストが、所定の評価基準で評価された評価結果に基づいて異なる選択基準が並べられているリストであるものである。
【0030】したがって、選択基準が単なる列挙ではなく、ある評価付けが行われている選択基準リストを得ることができる。
【0031】請求項9にかかる発明は、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供方法であって、前記異なる選択基準で検索された複数の銘柄のスクリーニング情報及び前記異なる選択基準の選択基準リストを同時に表示できる画像信号を生成し、前記生成された画像信号を画面表示するものである。
【0032】したがって、異なる選択基準の選択基準リスト及び各選択基準に対応する複数のスクリーニング情報を同時に表示できる画像信号を生成して画面表示するので、投資家は同時に表示される複数のスクリーニング情報のみならず、同時に表示される選択基準リストも見ることができる。
【0033】請求項10にかかる発明は、請求項9において、前記銘柄のスクリーニング情報がチャート式で表示されるものである。
【0034】したがって、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られる。
【0035】請求項11にかかる発明は、情報通信ネットワークと、前記情報通信ネットワークに接続した請求項1から8のいずれかの投資情報提供装置の各手段と、前記情報通信ネットワークに接続して前記投資情報提供装置の各手段によって生成された少なくとも複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を受ける端末とを備えたものである。
【0036】したがって、情報通信ネットワークを利用して、接続された端末側で少なくとも銘柄の複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を取得でき、その端末の出力手段としての例えば表示手段で画像として再生すれば、投資家は同時に表示される少なくとも複数のスクリーニング情報を一括で見ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
【0038】以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0039】図1は、本発明の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【0040】この投資情報提供装置5は、評価部7と、スクリーニング情報記憶部9と、生成(画像生成)部11と、出力(表示)部13とを備える。
【0041】評価部7は、入力される複数の異なる選択基準Siデータ、全銘柄の過去のデータ、今日の株価データから各選択基準Siについてのスクリーニング情報を求める。スクリーニング情報記憶部9は、その変数[Si]のスクリーニング情報を記憶する。
【0042】生成(画像生成)部11は、記憶されたスクリーニング情報のうちから投資家によって指定された複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を生成する。
【0043】出力(表示)部13は、選択基準Siの選択基準リスト情報を出力でき、投資家がその選択基準リストから複数の選択基準を指定すると、生成された上記出力信号を出力し、特に、生成部11が画像生成部で出力信号を画像信号で生成する場合には、表示手段として画面に画像表示する。
【0044】図2は、図1の装置の動作を説明するためのフローチャートであり、図3は、今日のスクリーニングファイルを作成する過程を説明するための図2の要部を示したフローチャートである。
【0045】まず、説明の便宜上、「サイコロジカルラインの低い銘柄30社」、「出来高の大きい銘柄30社」などの選択基準Siが50種類(Si:i=1,・・・50)あり、対象とする銘柄を東証1部全体のおよそ1400社とする。
【0046】ステップST1において、評価部7が、選択基準Siデータ、全銘柄の過去の株価データ、今日の株価データから、今日の50種類のスクリーニング情報のファイルを作成し、ステップST2において、スクリーニング情報記憶部9が、そのスクリーニング情報を記憶する。
【0047】ここで、全銘柄の過去の株価データは、選択基準S1からS50まであると処理ごとに必要な株価データの日数が異なるので、それらのうちの最長日数以上の十分な期間の株価データとして用意される必要がある。データは、銘柄コード、始値、高値、安値、終値、出来高を時系列にまとめたものである。
【0048】選択基準Siデータは、「値上がり率上位30位まで」のような文章のタイトルのデータであり、S1からS50までの50個のタイトルがまとめてファイルされている。
【0049】以下、図3を用いて詳しく説明する。まず、Siについての初期設定(i=1)が行われ、全銘柄の過去の株価データと今日の株価データを処理対象にすべく、ステップU1において、全銘柄が終わったかどうかが判断される。終わっていない場合はステップU2に進み、次の銘柄の株価データの読み込みが行われ、ステップU3において選択基準Siに合格するかが判断される。
【0050】合格を判定するのが図1の評価部7であり、合格しない場合はステップU1に戻り、合格する場合はステップU4に進んで今日の変数[Si]のスクリーニング情報がファイルに追加されて記憶される。現段階では、S1に対して全ての銘柄に対して行われ、変数[S1]のスクリーニング情報が追加記憶される。
【0051】ステップU1で全銘柄終わったと判断された場合には、ステップU5に進み、i=i+1と設定され、ステップU6でSiがSmaxより大きいかが判断される。大きくない場合は、スタートに戻って、S2以降の処理が、Smax=50まですなわちS50までS1と同様に行われる。このような繰り返しが行われることで、[S1]・・・[Si]・・・[S50]の今日のスクリーニング情報のファイルが作成されて記憶される。
【0052】なお、ステップU7において、ソートが必要なSiのときはソートが実行される。すなわち、選択基準Siがある基準に対して合格するかどうかを基準としている場合は、合格した銘柄が単にリストアップされるだけだが、前述したように、選択基準Siが上位30位までのような基準の場合は順位付けまで行なわれる。
【0053】図2に戻って、スクリーニング情報が投資家に提供される前に、ステップST3に示すように、複数の異なる選択基準をリスト化した選択基準リストが投資家に画面表示されて提供される。
【0054】そこで、ステップST4に示すように、投資家は、選択基準Siの中から対比したいなどの理由から見たいものを複数指定すると、ステップST5において、指定された複数の選択基準Siに該当する今日の複数のスクリーニング情報を同時に表示できる画像が生成部11によって生成される。
【0055】そして、投資家は、ステップST6において、図4に示すような画面15で、指定した複数の選択基準S1,S2,S3に該当する今日の複数のスクリーニング情報19a,b,cを一括して見ることができる。
【0056】なお、画面15には、複数のスクリーニング情報19a,b,cの各銘柄のデータがチャート式で表示されている。そして、画面15のサイズや用意するチャートの大きさで複数列を何列用意できるようにするかは、変更自在にできるようにしている。仮に画面15のサイズに収まらなくても、スクロールさせて、各スクリーニング情報の上位から下位までを見ることができるようにしたり、複数列のスクリーニング情報を見ることができるようになっている。
【0057】このように、単一のスクリーニング情報が表示されるのではなく、複数のスクリーニング情報が同時に表示されるので、投資家は、それぞれが個別に表示され、スクリーニング情報を見るたびに選択基準リストと切り替える場合のように、煩雑な操作を行う必要がない。また、同時に複数のスクリーニング情報を見ることができるので、対比しての分析を行いやすい。
【0058】さらに、スクリーニング情報を単なる数字や文字で表されたものではなく、分析し易いチャート式としているので、見やすく、情報量も多くて密度の高さで優れたスクリーニング情報が提示され、投資家の分析が行われ易くなる。
【0059】また、指定した選択基準を変更したい場合も考えられるが、その場合の操作の煩雑さを軽減するために、選択基準リスト17も画面15に同時に表示されている。したがって、選択基準リスト17に並べられた選択基準Siから新たに選択基準Siを指定すれば、それに対応するスクリーニング情報が表示される。
【0060】図5は、本発明の他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【0061】図1と異なる部分について説明する。この投資情報提供装置21は、さらに、判定部23と、報知部25とを備える。判定部23は、異なる選択基準のうちの第1の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の第2の選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断するものである。報知部25は、判定部23の判定結果を報知するものである。
【0062】なお、報知は、聴覚に訴える音によって行ってもよく、視覚に訴えるものでもよい。
【0063】視覚に訴えるものとしては、専用の表示ランプを設けて点灯させたり、点滅させたり、点灯から消灯させるような手法でもよく、上記第2の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄の表示が点灯したり、点滅したりするような画像処理手法でもよい。
【0064】また、上記第2の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄が第1の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄に並ぶような所定場所に移動するような手法でもよく、選択基準リストも同時に表示させる場合には、上記第2の選択基準が特定された銘柄を含むかどうかを区別した形で表示するようにしてもよい。この両者のことについて図6を用いて説明する。
【0065】図6に示すように、画面15の1列目の選択基準S1のスクリーニング情報19aの1番目に入っている銘柄(A社)S1−1をクリックして選択すると、判定部23は、次の2列目の選択基準S2のスクリーニング情報19bの中にこの銘柄(A社)が入っているかを調べて、その有無を判断する。入っていれば、2列目のスクリーニング情報19bの1番目にスクロールされて、その銘柄同士が横に並ぶように表示される。すなわち、図6の銘柄S2−1の位置にその銘柄(A社)がスクロールされて並ぶ。
【0066】このように、判定部23の判定結果に応答して、画像生成部としての生成部11が銘柄同士が並ぶような画像信号を生成し、報知部25としての役割も果たす表示部としての出力部13が上記のような銘柄同士が並んだ画像を出力することで、投資家は、並んでいるか否かで第1の選択基準の特定銘柄が第2の選択基準の中に含まれているかを認知できる。
【0067】さらに、このように移動させることで、一目瞭然に、他の選択基準に含まれているかの認知だけではなく、並んでいることから他の選択基準で何位に入っているかなどの判断も容易にできて比較も行い易いので、投資家にとってはより分析が行いやすくなる。
【0068】なお、3列目の選択基準S3に対しても、必要であれば同様の作業を行うようにする。すなわち、特定した銘柄をクリックする度に、順次、右隣の選択基準の中にその銘柄が含まれているか、含まれている場合には並ぶように移動させる。なお、2列目の選択基準S2の一の銘柄を特定した場合は、その銘柄をクリックする度に、同様に、順次、右隣の選択基準に対しての処理を行うが、最後の右の列の後には1列目の選択基準S1に対しての処理を行う。
【0069】さらに具体的に説明する。選択基準S1が「値上がり率上位30傑」で、選択基準S2が「出来高上位30傑」で、選択基準S3が「サイコロジカルライン上位30傑」だとする。選択基準S1の1位がA社の銘柄でこれをクリックしたとする。選択基準S2の中にもA社の銘柄があってそれが上位に位置していれば、出来高をともなって株価も値上がりしたことが分かる。中位以下の順位であれば、値上がりは凄いが出来高は大したことはなかったと分かる。さらに、3列目の選択基準S3の中にもA社の銘柄があり、その順位が高いならばサイコロジカルラインの定義から考えて、値上がりが続き過ぎているから注意しなければならないといった判断材料が投資家に提示されることになる。
【0070】一方、図6の画面15には、選択基準リスト17も同時に表示されているので、選択基準S1のスクリーニング情報19aの銘柄S1−1を選択してクリックしたとすると、選択基準リスト17のリスト表示された選択基準S2の文字が点灯したり、点滅したり、色が変わって表示されたり、下線が引かれたり、文字の背景色を変えたりして含まれているかの有無を識別できるようにしてもよい。
【0071】また、選択基準リスト17自体は、文字のリストであることから、以下のようにしてもよい。すなわち、図5の判定部23が、異なる選択基準のうちの一の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の残りの選択基準のスクリーニング情報のうちに特定された銘柄が含まれているかを判断する。そして、画像生成部としての生成部11が、特定された銘柄が含まれている選択基準と特定された銘柄が含まれていない選択基準とを区別して表示する選択基準リストの画像信号を生成し、表示部としての出力部13によって、ある銘柄が含まれている選択基準が全てリストアップできる形式で選択基準リスト17が表示されてもよい。
【0072】この場合には、各選択基準での上位、中位、下位などの順位やチャート式のデータから得られるほどの細かな判断はできないが、少なくとも選択基準に合格しているかを判断できるので、投資家にとっては分析に役立つことになる。
【0073】このようなある銘柄が含まれている選択基準が全てリストアップできる形式の選択基準リストを表示する手法と上記した特定銘柄同士が並ぶような手法とを組み合わせることで、投資家にとっては分析作業がより軽減されることになる。
【0074】すなわち、ある選択基準のなかの銘柄を特定し、それを1回目のクリックで選択基準リスト17にその銘柄を含む選択基準を区別して全て表示させ、2回目以降のクリックで、順次、右隣の選択基準のスクリーニング情報を並べるためにスクロールできるようにしておけば、必要とするスクリーニング情報まで何回クリックすればよいかを選択基準リスト17を見ながら判断できる。
【0075】なお、全ての選択基準に対してのスクリーニング情報が同時に画面表示できるならば、特定した銘柄を含むスクリーニング情報を全てにおいて、1度のクリックで全て並ぶようにしてもよい。
【0076】図7は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【0077】図1と異なる部分について説明する。この投資情報提供装置27は、さらに、評価部29と、成績リストファイル記憶部31と、決定部33とを備える。そして、この装置27は、成績順に選択基準を並べた選択基準リストを表示できるものである。
【0078】評価部29は、入力される全銘柄の過去のデータ、選択基準Siデータ、成績測定期間Knデータ、成績測定基準Mjデータから変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルを作成する。成績リストファイル記憶部31は、生成された変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルを記憶する。決定部33は、入力される成績測定基準Mjと成績測定期間Knとから選択基準リストの選択基準の表示順位を決定する。
【0079】評価部29は、入力される全銘柄の過去の株価データ、今日の株価データ、選択基準Siから今日の変数[Si]のスクリーニング情報を作成する。なお、便宜上、評価部7と評価部29とを分けて示したが、同一の手段でもよい。以下、同様である。
【0080】図8は、図7の装置の動作を説明するためのフローチャートであり、図9は、成績リストファイルを作成する過程の詳細を説明するための図8の要部を示したフローチャートである。
【0081】説明の便宜上、「サイコロジカルラインの低い銘柄30社」、「出来高の大きい銘柄30社」などの選択基準Siが50種類(Si:i=1,・・・50)あり、成績測定期間Knが1週間、1ヶ月、3ヶ月の3種類(Kn:n=1,2,3)あり、対象とする銘柄を東証1部全体のおよそ1400社とする。
【0082】図8のステップV1において、評価部29が、入力される全銘柄の過去の株価データ、選択基準Siデータ、成績測定期間Knデータ、成績測定基準Mjに基づいて、全ての組み合わせで成績リストを作成し、ステップV2において、成績リストファイル記憶部31が作成された変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルを記憶する。
【0083】ここで、全銘柄の過去の株価データは、選択基準S1からS50まであると処理ごとに必要な株価データの日数が異なるので、それらのうちの最長日数と、成績測定期間K1からK3のうちの最長期間とを加算した以上の十分な期間の株価データとして用意される必要がある。データは、銘柄コード、始値、高値、安値、終値、出来高を時系列にまとめたものである。
【0084】選択基準Siデータは、「値上がり率上位30位まで」のような文章のタイトルのデータであり、S1からS50までの50個のタイトルがまとめてファイルされ、成績測定期間Knデータは、1週間、1ヶ月、3ヶ月のようなデータであり、K1からK3までの3個がまとめてファイルされている。
【0085】そして、成績測定基準Mjは、3種類(Mj:j=1,2,3)とし、選択基準Siの条件によって平均30(N)社をひとまとめとするある銘柄グループが50組(i=50)あって、それをある成績測定期間Knで評価して順位付けできるが、以下で具体的に成績測定基準Mjについて説明する。
【0086】成績測定期間が1週間(K1)で前の日に選択基準S1に合格した銘柄(N)のうち、例えば以下の成績測定基準M1,M2,M3を挙げることができる。
【0087】[M1について]成績測定基準M1は、その翌日に1円以上値上がりした銘柄数(UP)の100分率を成績とする。この基準M1は、短期の売買を好む投資家にとってのよい判断材料を提示できる基準である。
【0088】すなわち、{(K1の翌日の株価)−(K1の当日の株価)}>0この式に合格した銘柄数(UP)から、X(S1,K1,M1)=100×UP÷Nが求まり、この値が評価値となる。そして、K1とM1を固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。
【0089】[M2について]成績測定基準M2は、その翌日から1週間以内に10%以上値上がりした銘柄数(UP)の比率を成績とする。
【0090】すなわち、100×{(K1の翌日から1週間以内の最高値)−(K1の当日の株価)}÷(K1の当日の株価)≧10(%)
この式に合格した銘柄数(UP)から、X(S1,K1,M2)が求まり、この値が評価値となる。そして、この場合も、K1とM2を固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。
【0091】[M3について]成績測定基準M3は、その日から1週間後の値上がり率の平均を成績とする。
【0092】すなわち、P=100×{(K1から1週間後の株価)−(K1の当日の株価)}÷(K1の当日の株価)からPを求めて、このPをS1の銘柄全てについて合計し、その値ΣPから、X(S1,K1,M3)=ΣP÷Nが求まり、この値が評価値となる。そして、この場合も、K1とM3を固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。
【0093】以上のような成績測定基準Mjで(Si,Kn)の成績を評価するが、K2、K3では1週間を1ヶ月、3ヶ月に置き換え、その場合のM1の「翌日」はそのままにしておいてもよいが、M2の期間が長い場合は10%程度の値上がりは珍しくなくもっと大きな場合の頻度も高いので適宜変更するものとする。
【0094】図9を参照して、変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルが記憶されるまでの処理を詳細に説明する。
【0095】まず、ステップT1で、K(n=1)、S(i=1)での初期設定がなされてスタートし、全銘柄の過去の株価データに対して処理を行うべく、全銘柄が終わったかどうかが判断される。終わっていない場合は、ステップT2に進み、次の銘柄の株価データが読み込まれ、ステップT3においてSiに合格しているかが判断される。現段階では、S1に合格しているかが判断される。
【0096】合格していない場合にはステップT1に戻り、合格している場合にはステップT4に進み、変数[Si,Kn]の成績リストファイルに追加される。現段階では、[S1,K1]の成績リストファイルが追加される。
【0097】ステップT1で、全銘柄が終わったかどうかが判断され、終わった場合にはステップT5に進んでi=i+1が行われ、ステップT6でSiがSmaxより大きいかが判断される。大きくない場合はスタートに戻ってS2に対しての処理が行われ、以降は繰り返しの処理で、S1から始まり、この例ではSmax=50であることからS50までの処理が行われる。
【0098】すなわち、ここまでの処理で、[S1,K1]・・・[Si,K1]・・・[S50,K1]の成績リストファイルが追加作成されて記憶される。
【0099】次に、ステップT6でSiがSmaxより大きい場合はステップT7に進んでn=n+1が行われ、ステップT8でKnがKmaxより大きいかが判断される。大きくない場合はステップT9に進んでS1からの繰り返しの処理が行われ、K1から始まってこの例ではKmax=3であることからK3までの処理が行われる。
【0100】すなわち、ここまでの処理で、[S1,K1]・・・[Si,K1]・・・[S50,K1]・・・[Si,Kn]・・・[S1,K3]・・・[Si,K3]・・・[S50,K3]の計150個の成績リストファイルが追加作成されて記憶される。なお、成績リストファイル[Si,Kn]がまったく作成されてない場合からの説明を行ったが、ファイルとして記憶しておくことで、時間経過に伴って追加される成績ファイル[Si,Kn]の量を抑えることはできる。
【0101】この成績リストファイル[Si,Kn]の内容は、順位に従って並んだコード番号だけのファイルである。例えば、6501、6701、6758とコード番号が並んでいれば、日付は、Knで分かるので、何月何日の選択基準Siのファイルは、1位A社(6501)、2位B社(6701)、3位C社(6758)と並んでいることになる。
【0102】なお、ステップT10において、ソートが必要なSiのときはソートが実行される。このソートは、前述の通りである。
【0103】次に、ステップT11においてMjについての初期設定(j=1)が行われ、ステップT12で成績測定基準Mjで[Si,Kn]の全てのリストの成績を測定してファイル化が行われる。ステップT13において、変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルが更新されて記憶される。この処理は、ステップT14でMjがMmaxより大きいかが判断され、大きくない場合はステップT15でj=j+1とされてステップT12に戻り、繰り返して行われる。
【0104】この処理で、この例ではMmax=3とし、Mjが3個あるので、150×3=450個の変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイル[Si,Kn,Mj]が記憶されている。
【0105】そして、図8の後述するステップV5に進むことが可能になる。
【0106】図8に戻って、投資家が、ステップV3に示すように成績測定基準Mjのいずれかを指定し、ステップV4に示すように成績測定期間Knを指定すると、決定部33が、ステップV5に示すように指定された条件での成績リスト[S1,Kn,Mj][Si,Kn,Mj][S50,Kn,Mj]を取り出し、成績順にソートする。なお、成績は、昇順でも降順でもよい。
【0107】図10は、画面に表示された選択基準リストを示した図であり、ステップV6において、選択基準Siが成績順に並んだ選択基準リスト34が出力部13によって出力され、画面15などに表示される。
【0108】このように、単なる選択基準が列挙された選択基準リストではなく、選択基準が評価されてその評価結果に従った出力順序の選択基準リスト34が出力される。したがって、スクリーング情報まで分析を落していって、相当量のスクリーニング情報の分析を行う以前に、現実の投資に役立つかの判断情報をも含んだ選択基準リストが提供される。よって、投資家はその出力順序を参考にした上でのスクリーニング情報の提供を受けることができ、分析作業の軽減が図られる。特に、この選択基準リスト34が図6の選択基準リスト17に代わって表示されるならば、成績順に並んだ選択基準Siからスクリーニング情報分析を行えるので、より分析を行い易くなる。
【0109】次に、ステップV7に示すように、その成績順に並んだ選択基準リスト34の中で、投資家が、スクリーニング情報を見たいと希望する選択基準を複数指定すると、スクリーニング情報記憶部9に記憶されている今日の複数のスクリーニング情報が、ステップV8に示すように同時に表示される。
【0110】このステップV8の処理は、図2と同様のステップST1、ステップST2、ステップST5によって可能になる。
【0111】なお、成績測定基準Mjや成績測定期間Knを変更するならば、図10のような成績測定基準Mjの選択ボタン35a,35b,35cや成績測定期間Knの選択ボタン37a,37b,37cをクリックなどして指定すればよい。
【0112】また、上記実施例では、成績測定期間を複数から選択できることとし、成績測定基準も複数から選択できることとしたが、いずれか一方を固定し、又は両者とも固定してもよい。但し、成績測定期間を短期、中期、長期のように複数から選べるようにしておき、成績測定基準も複数から選べるようにしておけば、それだけ分析が細かくなり、投資家の様々なニーズに対応できるものになり、選択基準リストの並んだ順序の信用度も上がる。
【0113】さらに、成績測定基準Mは、上記のM1,M2,M3の他、その日から1週間後の値上がり率の最大値(1社から数社でもよい)を成績とするものでもよい。
【0114】すなわち、P=100×{(K1の翌日から1週間以内の最高値)−(K1の当日の株価)}÷(K1の当日の株価)
このPの最大値をX(S1,K1,M)とし、この値が評価値となる。そして、この場合も、K1とMを固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。なお、上記は1社の設定の場合を示しているが、例えば30社の中から上位3社から5社のPの値の平均を成績として、評価値としてもよい。
【0115】さらに、図11に示すように、投資情報提供システム39としてもよい。すなわち、投資情報提供装置5などを情報通信ネットワーク41に接続し、端末43−1、・・・、43―nも情報通信ネットワーク41に接続して、情報通信ネットワーク41を利用して多くの投資家に投資情報を提供できるようにしてもよい。そして、その場合には、投資家は、投資情報提供装置5などの出力部13が出力する選択基準リスト情報とスクリーニング情報とを情報通信ネットワーク41を介して端末43―1.・・・43−nで受け取り、画面表示などを行える。
【0116】ここで、システム39としての構成が、投資情報提供装置5などの内にあるか、端末43−1、・・・43−n内にあるかは問わない。すなわち、各手段がシステムとして備えられていればよく、たとえば、図1R>1の生成部11と表示部としての出力部13が端末側に備えられてもよい。
【0117】なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術思想の範囲内において種々の変更が可能なのはいうまでもない。
【0118】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数のスクリーニング情報を同時に表示できる画像が生成されるので、投資家は、同時に表示される複数のスクリーニング情報を見ることができ、それぞれが個別に表示される場合のように煩雑な操作を行う必要がない。また、同時に複数のスクリーニング情報を見ることができるので、対比しての分析を行いやすい。
【0119】請求項2の発明によれば、出力手段としての画像を表示する表示手段を用いれば、投資家は、画像生成手段が生成した画像を見ることができる。
【0120】請求項3の発明によれば、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られ、投資家は、分析を行いやすい。
【0121】請求項4の発明によれば、第1の選択基準と第2の選択基準間での比較を行いたい場合に、注目する銘柄を特定して、その銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを報知して、比較できるかを知らせることができ、投資家の分析作業の利便性を向上させることができる。
【0122】請求項5の発明によれば、表示手段を用いて画像を見れば、投資家は、一目瞭然で、特定された銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを認知できるとともに、並ぶので比較も容易に行え、より分析作業の利便性を向上させることができる。
【0123】請求項6の発明によれば、異なる選択基準の選択基準リストと各選択基準に対応した複数のスクリーニング情報とが同時に表示される画像が生成されるので、表示手段を用いれば一つの画面に一括して表示され、投資家は、分析に必要な情報を一つの画面で見ることができ、分析作業に必要な情報を一括して把握できる。
【0124】請求項7の発明によれば、表示された選択基準リストを見れば、特定された銘柄を含む選択基準と含まない選択基準とを認識でき、投資家は、細かく分析する前に、大まかな分析情報を得ることができる。
【0125】請求項8の発明によれば、選択基準が単なる列挙ではなく、ある評価付けが行われているため、投資家は、その選択基準リストの並んだ順序から分析情報を得ることができる。
【0126】請求項9の発明によれば、投資家は、同時に表示される複数のスクリーニング情報のみならず、同時に表示される選択基準リストも見ることができるので、分析作業に必要な情報を一括して把握できる。
【0127】請求項10の発明によれば、請求項9の効果に加えて、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られ、投資家は、分析を行いやすい。
【0128】請求項11の発明によれば、情報通信ネットワークを利用して、接続された端末側で上記投資情報提供装置が出力する少なくとも銘柄の複数のスクリーニング情報を取得でき、その端末の出力手段としての例えば表示手段で画像として再生すれば、投資家は同時に表示される少なくとも複数のスクリーニング情報を見ることができ、操作の煩雑さを軽減したことにともなって利用者が増え、端末の数を増やせば情報を多くの人が見ることができるので、システムとしての利便性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【図2】図1の装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】今日のスクリーニングファイルを作成する過程を説明するための図2の要部を示したフローチャートである。
【図4】複数のスクリーニング情報がそれぞれの銘柄の情報がチャート式で表されて一つの画面に表示されるとともに、選択基準リストも同じ画面に表示されている状態を示した図である。
【図5】本発明の他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【図6】図5の報知部が報知する場合の効果的な例を説明するための図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【図8】図7の装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】成績リストファイルを作成する過程の詳細を説明するための図8の要部を示したフローチャートである。
【図10】成績順に並んだ選択基準の選択基準リストの一例を示した図である。
【図11】投資情報提供システムを示した概念図である。
【図12】従来の選択基準リストとスクリーニングリストとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
5、21、27 投資情報提供装置
11 生成(画像生成)部
13 出力(表示)部
19a,b,c スクリーニング情報
23 判定部
25 報知部
34 選択基準リスト
39 投資情報提供システム
41 情報通信ネットワーク
43−1、・・・、43−n 端末
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投資情報提供装置及び方法並びにシステムに関し、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置及び方法並びにシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットの広がりとともに株式投資家を対象とした各種の投資情報の提供サービスが盛んになってきている。提供サービスとしては、「時価情報の提供」、「分析チャートの提供」の他、「ランキング情報」、「絞り込み情報(検索、スクリーニング)情報」が挙げられる。
【0003】ここで、「スクリーニング情報」とは、東証1部のような多数の対象銘柄の中から、ある一定の条件に合格した銘柄を拾い出して作成した情報をいう。
【0004】「スクリーニング情報」としては、株価前日比値上がり率上位、株価前日比値下がり率上位、出来高上位、出来高増加率上位、サイコロジカルラインの数値の大きい銘柄、サイコロジカルラインの小さい銘柄、ゴールデンクロスした銘柄などがある。
【0005】ここで、「サイコロジカルライン」とは、日々の値上がりと値下がりのリズムに着目し、短期的な株価の動きを予想する指標をいう。例えば、12日の場合のサイコロジカルラインの数値は、12日間のうち日々の終値が前日比値上がりした日が累計で何日あったかを100分率比(%)で表したものである。
【0006】また、「ゴールデンクロス」とは、テクニカル分析で広く知られた用語で、短期線の株価移動平均線と長期線の株価移動平均線とが交差したかどうかを示すものである。通常は、25日株価移動平均線(短期線)と75日株価移動平均線(長期線)のように、異なる2種類の計算日数で線を描き、短期線が長期線を下から上に抜けた場合をゴールデンクロスといい、逆に上から下に抜けた場合をデッドクロスという。
【0007】なお、「値上がり率上位銘柄リスト」、「出来高上位銘柄リスト」などは、ランキング情報と言われるが、ここでは、「株価前日比値上がり率の順位の大きいもの」といった条件検索を考えることで、スクリーニング情報に含めている。
【0008】図12は、選択基準リストとスクリーニングリストとの関係を説明するための図である。
【0009】図12(a)の選択基準リスト1には、スクリーニングの選択基準としての「値上がり率」「値下がり率」「出来高」「出来高増加率」などが列挙されている。そして、この選択基準リスト1から見たいスクリーニングリストの選択基準を選ぶと、例えば「値上がり率」を選んだとすると、図12(b)の値上がり率のスクリーニングリスト3を見ることができるようになっている。
【0010】このようなスクリーニングリスト自体は、新聞の株式欄などで見かけるものと同様のもので、その目的は、どういう銘柄が株式市場で買われたのか又は売られたのかということを知ることにある。そして、投資家にとっては、よりよい銘柄選択、投資判断が可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の手法を装置で実現した場合では、画面に選択基準リストが表示された状態から見たいスクリーニングリストの選択基準をクリックなどで選択すると、選択基準リストからそのスクリーニングリストに切り替えられて表示されるものである。
【0012】したがって、他の選択基準を選ぶことを希望するならば、再度、画面に選択基準リストを表示させる操作をして同様の操作を行う必要があり、煩雑な操作を必要としていた。
【0013】そこで、本発明の目的は、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置であって、異なる選択基準のそれぞれに対してのスクリーニング情報を表示させる場合の操作の煩雑さを軽減できる投資情報提供装置及び方法並びにシステムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置であって、 前記異なる選択基準で検索された複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された出力信号を出力する出力手段とを備えたものである。
【0015】したがって、複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号が生成されるので、その信号を出力手段としての例えば表示手段で画像として再生すれば、投資家は同時に表示される複数のスクリーニング情報を見ることができる。
【0016】請求項2にかかる発明は、請求項1において、前記生成手段が出力信号としての画像信号を生成する画像生成手段であるものである。
【0017】したがって、投資家は、画像を表示する表示手段を用いれば、画像生成手段が生成した画像形式で複数のスクリーニング情報を同時に見ることができる。
【0018】請求項3にかかる発明は、請求項2において、前記銘柄のスクリーニング情報がチャート式で表示されるものである。
【0019】したがって、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られる。
【0020】請求項4にかかる発明は、請求項2又は3において、前記異なる選択基準のうちの第1の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の第2の選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果を報知する報知手段とを備えたものである。
【0021】ここで、報知手段は、聴覚に訴える音によって行ってもよく、視覚に訴えるものでもよい。視覚に訴えるものとしては、専用の表示ランプを設けて点灯させたり、点滅させたり、点灯から消灯させるような手法でもよく、上記第2の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄の表示が点灯したり、点滅したり、第1の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄に並ぶような所定場所に移動するような手法でもよく、選択基準リストも同時に表示させる場合には、選択基準リスト上で上記第2の選択基準が特定された銘柄を含むかどうかを区別した形で表示するようにしてもよい。
【0022】したがって、第1の選択基準と第2の選択基準間での比較を行いたい場合に、注目する銘柄を特定して、その銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを報知でき、比較できるかを知らせることができる。
【0023】請求項5にかかる発明は、請求項4において、画像生成手段が、前記判断手段が含まれていると判断した場合に、前記第1の選択基準のスクリーニング情報と前記第2の選択基準のスクリーニング情報との前記特定された銘柄を並べて表示する画像信号を生成することを特徴とするものである。
【0024】したがって、表示手段を用いて画像を見れば、投資家は、一目瞭然で、特定された銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを認知できるとともに、並んだ銘柄での比較も容易に行える。
【0025】請求項6にかかる発明は、請求項2から5のいずれかにおいて、前記画像生成手段が、前記異なる選択基準の選択基準リストも同時に表示できる画像信号を生成することを特徴とするものである。
【0026】したがって、異なる選択基準の選択基準リストと各選択基準に対応した複数のスクリーニング情報とが同時に表示される画像が生成されるので、表示手段を用いれば一つの画面に一括して表示される。
【0027】請求項7にかかる発明は、請求項6において、前記異なる選択基準のうちの一の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の残りの選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段を備え、前記画像生成手段は、前記特定された銘柄が含まれている選択基準と前記特定された銘柄が含まれていない選択基準とを区別して表示する前記選択基準リストの画像信号を生成することを特徴とするものである。
【0028】したがって、表示された選択基準リストを見れば、特定された銘柄を含む選択基準と含まない選択基準とを認識できる。
【0029】請求項8にかかる発明は、請求項6又は7において、前記選択基準リストが、所定の評価基準で評価された評価結果に基づいて異なる選択基準が並べられているリストであるものである。
【0030】したがって、選択基準が単なる列挙ではなく、ある評価付けが行われている選択基準リストを得ることができる。
【0031】請求項9にかかる発明は、株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供方法であって、前記異なる選択基準で検索された複数の銘柄のスクリーニング情報及び前記異なる選択基準の選択基準リストを同時に表示できる画像信号を生成し、前記生成された画像信号を画面表示するものである。
【0032】したがって、異なる選択基準の選択基準リスト及び各選択基準に対応する複数のスクリーニング情報を同時に表示できる画像信号を生成して画面表示するので、投資家は同時に表示される複数のスクリーニング情報のみならず、同時に表示される選択基準リストも見ることができる。
【0033】請求項10にかかる発明は、請求項9において、前記銘柄のスクリーニング情報がチャート式で表示されるものである。
【0034】したがって、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られる。
【0035】請求項11にかかる発明は、情報通信ネットワークと、前記情報通信ネットワークに接続した請求項1から8のいずれかの投資情報提供装置の各手段と、前記情報通信ネットワークに接続して前記投資情報提供装置の各手段によって生成された少なくとも複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を受ける端末とを備えたものである。
【0036】したがって、情報通信ネットワークを利用して、接続された端末側で少なくとも銘柄の複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を取得でき、その端末の出力手段としての例えば表示手段で画像として再生すれば、投資家は同時に表示される少なくとも複数のスクリーニング情報を一括で見ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
【0038】以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0039】図1は、本発明の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【0040】この投資情報提供装置5は、評価部7と、スクリーニング情報記憶部9と、生成(画像生成)部11と、出力(表示)部13とを備える。
【0041】評価部7は、入力される複数の異なる選択基準Siデータ、全銘柄の過去のデータ、今日の株価データから各選択基準Siについてのスクリーニング情報を求める。スクリーニング情報記憶部9は、その変数[Si]のスクリーニング情報を記憶する。
【0042】生成(画像生成)部11は、記憶されたスクリーニング情報のうちから投資家によって指定された複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を生成する。
【0043】出力(表示)部13は、選択基準Siの選択基準リスト情報を出力でき、投資家がその選択基準リストから複数の選択基準を指定すると、生成された上記出力信号を出力し、特に、生成部11が画像生成部で出力信号を画像信号で生成する場合には、表示手段として画面に画像表示する。
【0044】図2は、図1の装置の動作を説明するためのフローチャートであり、図3は、今日のスクリーニングファイルを作成する過程を説明するための図2の要部を示したフローチャートである。
【0045】まず、説明の便宜上、「サイコロジカルラインの低い銘柄30社」、「出来高の大きい銘柄30社」などの選択基準Siが50種類(Si:i=1,・・・50)あり、対象とする銘柄を東証1部全体のおよそ1400社とする。
【0046】ステップST1において、評価部7が、選択基準Siデータ、全銘柄の過去の株価データ、今日の株価データから、今日の50種類のスクリーニング情報のファイルを作成し、ステップST2において、スクリーニング情報記憶部9が、そのスクリーニング情報を記憶する。
【0047】ここで、全銘柄の過去の株価データは、選択基準S1からS50まであると処理ごとに必要な株価データの日数が異なるので、それらのうちの最長日数以上の十分な期間の株価データとして用意される必要がある。データは、銘柄コード、始値、高値、安値、終値、出来高を時系列にまとめたものである。
【0048】選択基準Siデータは、「値上がり率上位30位まで」のような文章のタイトルのデータであり、S1からS50までの50個のタイトルがまとめてファイルされている。
【0049】以下、図3を用いて詳しく説明する。まず、Siについての初期設定(i=1)が行われ、全銘柄の過去の株価データと今日の株価データを処理対象にすべく、ステップU1において、全銘柄が終わったかどうかが判断される。終わっていない場合はステップU2に進み、次の銘柄の株価データの読み込みが行われ、ステップU3において選択基準Siに合格するかが判断される。
【0050】合格を判定するのが図1の評価部7であり、合格しない場合はステップU1に戻り、合格する場合はステップU4に進んで今日の変数[Si]のスクリーニング情報がファイルに追加されて記憶される。現段階では、S1に対して全ての銘柄に対して行われ、変数[S1]のスクリーニング情報が追加記憶される。
【0051】ステップU1で全銘柄終わったと判断された場合には、ステップU5に進み、i=i+1と設定され、ステップU6でSiがSmaxより大きいかが判断される。大きくない場合は、スタートに戻って、S2以降の処理が、Smax=50まですなわちS50までS1と同様に行われる。このような繰り返しが行われることで、[S1]・・・[Si]・・・[S50]の今日のスクリーニング情報のファイルが作成されて記憶される。
【0052】なお、ステップU7において、ソートが必要なSiのときはソートが実行される。すなわち、選択基準Siがある基準に対して合格するかどうかを基準としている場合は、合格した銘柄が単にリストアップされるだけだが、前述したように、選択基準Siが上位30位までのような基準の場合は順位付けまで行なわれる。
【0053】図2に戻って、スクリーニング情報が投資家に提供される前に、ステップST3に示すように、複数の異なる選択基準をリスト化した選択基準リストが投資家に画面表示されて提供される。
【0054】そこで、ステップST4に示すように、投資家は、選択基準Siの中から対比したいなどの理由から見たいものを複数指定すると、ステップST5において、指定された複数の選択基準Siに該当する今日の複数のスクリーニング情報を同時に表示できる画像が生成部11によって生成される。
【0055】そして、投資家は、ステップST6において、図4に示すような画面15で、指定した複数の選択基準S1,S2,S3に該当する今日の複数のスクリーニング情報19a,b,cを一括して見ることができる。
【0056】なお、画面15には、複数のスクリーニング情報19a,b,cの各銘柄のデータがチャート式で表示されている。そして、画面15のサイズや用意するチャートの大きさで複数列を何列用意できるようにするかは、変更自在にできるようにしている。仮に画面15のサイズに収まらなくても、スクロールさせて、各スクリーニング情報の上位から下位までを見ることができるようにしたり、複数列のスクリーニング情報を見ることができるようになっている。
【0057】このように、単一のスクリーニング情報が表示されるのではなく、複数のスクリーニング情報が同時に表示されるので、投資家は、それぞれが個別に表示され、スクリーニング情報を見るたびに選択基準リストと切り替える場合のように、煩雑な操作を行う必要がない。また、同時に複数のスクリーニング情報を見ることができるので、対比しての分析を行いやすい。
【0058】さらに、スクリーニング情報を単なる数字や文字で表されたものではなく、分析し易いチャート式としているので、見やすく、情報量も多くて密度の高さで優れたスクリーニング情報が提示され、投資家の分析が行われ易くなる。
【0059】また、指定した選択基準を変更したい場合も考えられるが、その場合の操作の煩雑さを軽減するために、選択基準リスト17も画面15に同時に表示されている。したがって、選択基準リスト17に並べられた選択基準Siから新たに選択基準Siを指定すれば、それに対応するスクリーニング情報が表示される。
【0060】図5は、本発明の他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【0061】図1と異なる部分について説明する。この投資情報提供装置21は、さらに、判定部23と、報知部25とを備える。判定部23は、異なる選択基準のうちの第1の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の第2の選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断するものである。報知部25は、判定部23の判定結果を報知するものである。
【0062】なお、報知は、聴覚に訴える音によって行ってもよく、視覚に訴えるものでもよい。
【0063】視覚に訴えるものとしては、専用の表示ランプを設けて点灯させたり、点滅させたり、点灯から消灯させるような手法でもよく、上記第2の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄の表示が点灯したり、点滅したりするような画像処理手法でもよい。
【0064】また、上記第2の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄が第1の選択基準のスクリーニング情報のうちの特定された銘柄に並ぶような所定場所に移動するような手法でもよく、選択基準リストも同時に表示させる場合には、上記第2の選択基準が特定された銘柄を含むかどうかを区別した形で表示するようにしてもよい。この両者のことについて図6を用いて説明する。
【0065】図6に示すように、画面15の1列目の選択基準S1のスクリーニング情報19aの1番目に入っている銘柄(A社)S1−1をクリックして選択すると、判定部23は、次の2列目の選択基準S2のスクリーニング情報19bの中にこの銘柄(A社)が入っているかを調べて、その有無を判断する。入っていれば、2列目のスクリーニング情報19bの1番目にスクロールされて、その銘柄同士が横に並ぶように表示される。すなわち、図6の銘柄S2−1の位置にその銘柄(A社)がスクロールされて並ぶ。
【0066】このように、判定部23の判定結果に応答して、画像生成部としての生成部11が銘柄同士が並ぶような画像信号を生成し、報知部25としての役割も果たす表示部としての出力部13が上記のような銘柄同士が並んだ画像を出力することで、投資家は、並んでいるか否かで第1の選択基準の特定銘柄が第2の選択基準の中に含まれているかを認知できる。
【0067】さらに、このように移動させることで、一目瞭然に、他の選択基準に含まれているかの認知だけではなく、並んでいることから他の選択基準で何位に入っているかなどの判断も容易にできて比較も行い易いので、投資家にとってはより分析が行いやすくなる。
【0068】なお、3列目の選択基準S3に対しても、必要であれば同様の作業を行うようにする。すなわち、特定した銘柄をクリックする度に、順次、右隣の選択基準の中にその銘柄が含まれているか、含まれている場合には並ぶように移動させる。なお、2列目の選択基準S2の一の銘柄を特定した場合は、その銘柄をクリックする度に、同様に、順次、右隣の選択基準に対しての処理を行うが、最後の右の列の後には1列目の選択基準S1に対しての処理を行う。
【0069】さらに具体的に説明する。選択基準S1が「値上がり率上位30傑」で、選択基準S2が「出来高上位30傑」で、選択基準S3が「サイコロジカルライン上位30傑」だとする。選択基準S1の1位がA社の銘柄でこれをクリックしたとする。選択基準S2の中にもA社の銘柄があってそれが上位に位置していれば、出来高をともなって株価も値上がりしたことが分かる。中位以下の順位であれば、値上がりは凄いが出来高は大したことはなかったと分かる。さらに、3列目の選択基準S3の中にもA社の銘柄があり、その順位が高いならばサイコロジカルラインの定義から考えて、値上がりが続き過ぎているから注意しなければならないといった判断材料が投資家に提示されることになる。
【0070】一方、図6の画面15には、選択基準リスト17も同時に表示されているので、選択基準S1のスクリーニング情報19aの銘柄S1−1を選択してクリックしたとすると、選択基準リスト17のリスト表示された選択基準S2の文字が点灯したり、点滅したり、色が変わって表示されたり、下線が引かれたり、文字の背景色を変えたりして含まれているかの有無を識別できるようにしてもよい。
【0071】また、選択基準リスト17自体は、文字のリストであることから、以下のようにしてもよい。すなわち、図5の判定部23が、異なる選択基準のうちの一の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の残りの選択基準のスクリーニング情報のうちに特定された銘柄が含まれているかを判断する。そして、画像生成部としての生成部11が、特定された銘柄が含まれている選択基準と特定された銘柄が含まれていない選択基準とを区別して表示する選択基準リストの画像信号を生成し、表示部としての出力部13によって、ある銘柄が含まれている選択基準が全てリストアップできる形式で選択基準リスト17が表示されてもよい。
【0072】この場合には、各選択基準での上位、中位、下位などの順位やチャート式のデータから得られるほどの細かな判断はできないが、少なくとも選択基準に合格しているかを判断できるので、投資家にとっては分析に役立つことになる。
【0073】このようなある銘柄が含まれている選択基準が全てリストアップできる形式の選択基準リストを表示する手法と上記した特定銘柄同士が並ぶような手法とを組み合わせることで、投資家にとっては分析作業がより軽減されることになる。
【0074】すなわち、ある選択基準のなかの銘柄を特定し、それを1回目のクリックで選択基準リスト17にその銘柄を含む選択基準を区別して全て表示させ、2回目以降のクリックで、順次、右隣の選択基準のスクリーニング情報を並べるためにスクロールできるようにしておけば、必要とするスクリーニング情報まで何回クリックすればよいかを選択基準リスト17を見ながら判断できる。
【0075】なお、全ての選択基準に対してのスクリーニング情報が同時に画面表示できるならば、特定した銘柄を含むスクリーニング情報を全てにおいて、1度のクリックで全て並ぶようにしてもよい。
【0076】図7は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【0077】図1と異なる部分について説明する。この投資情報提供装置27は、さらに、評価部29と、成績リストファイル記憶部31と、決定部33とを備える。そして、この装置27は、成績順に選択基準を並べた選択基準リストを表示できるものである。
【0078】評価部29は、入力される全銘柄の過去のデータ、選択基準Siデータ、成績測定期間Knデータ、成績測定基準Mjデータから変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルを作成する。成績リストファイル記憶部31は、生成された変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルを記憶する。決定部33は、入力される成績測定基準Mjと成績測定期間Knとから選択基準リストの選択基準の表示順位を決定する。
【0079】評価部29は、入力される全銘柄の過去の株価データ、今日の株価データ、選択基準Siから今日の変数[Si]のスクリーニング情報を作成する。なお、便宜上、評価部7と評価部29とを分けて示したが、同一の手段でもよい。以下、同様である。
【0080】図8は、図7の装置の動作を説明するためのフローチャートであり、図9は、成績リストファイルを作成する過程の詳細を説明するための図8の要部を示したフローチャートである。
【0081】説明の便宜上、「サイコロジカルラインの低い銘柄30社」、「出来高の大きい銘柄30社」などの選択基準Siが50種類(Si:i=1,・・・50)あり、成績測定期間Knが1週間、1ヶ月、3ヶ月の3種類(Kn:n=1,2,3)あり、対象とする銘柄を東証1部全体のおよそ1400社とする。
【0082】図8のステップV1において、評価部29が、入力される全銘柄の過去の株価データ、選択基準Siデータ、成績測定期間Knデータ、成績測定基準Mjに基づいて、全ての組み合わせで成績リストを作成し、ステップV2において、成績リストファイル記憶部31が作成された変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルを記憶する。
【0083】ここで、全銘柄の過去の株価データは、選択基準S1からS50まであると処理ごとに必要な株価データの日数が異なるので、それらのうちの最長日数と、成績測定期間K1からK3のうちの最長期間とを加算した以上の十分な期間の株価データとして用意される必要がある。データは、銘柄コード、始値、高値、安値、終値、出来高を時系列にまとめたものである。
【0084】選択基準Siデータは、「値上がり率上位30位まで」のような文章のタイトルのデータであり、S1からS50までの50個のタイトルがまとめてファイルされ、成績測定期間Knデータは、1週間、1ヶ月、3ヶ月のようなデータであり、K1からK3までの3個がまとめてファイルされている。
【0085】そして、成績測定基準Mjは、3種類(Mj:j=1,2,3)とし、選択基準Siの条件によって平均30(N)社をひとまとめとするある銘柄グループが50組(i=50)あって、それをある成績測定期間Knで評価して順位付けできるが、以下で具体的に成績測定基準Mjについて説明する。
【0086】成績測定期間が1週間(K1)で前の日に選択基準S1に合格した銘柄(N)のうち、例えば以下の成績測定基準M1,M2,M3を挙げることができる。
【0087】[M1について]成績測定基準M1は、その翌日に1円以上値上がりした銘柄数(UP)の100分率を成績とする。この基準M1は、短期の売買を好む投資家にとってのよい判断材料を提示できる基準である。
【0088】すなわち、{(K1の翌日の株価)−(K1の当日の株価)}>0この式に合格した銘柄数(UP)から、X(S1,K1,M1)=100×UP÷Nが求まり、この値が評価値となる。そして、K1とM1を固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。
【0089】[M2について]成績測定基準M2は、その翌日から1週間以内に10%以上値上がりした銘柄数(UP)の比率を成績とする。
【0090】すなわち、100×{(K1の翌日から1週間以内の最高値)−(K1の当日の株価)}÷(K1の当日の株価)≧10(%)
この式に合格した銘柄数(UP)から、X(S1,K1,M2)が求まり、この値が評価値となる。そして、この場合も、K1とM2を固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。
【0091】[M3について]成績測定基準M3は、その日から1週間後の値上がり率の平均を成績とする。
【0092】すなわち、P=100×{(K1から1週間後の株価)−(K1の当日の株価)}÷(K1の当日の株価)からPを求めて、このPをS1の銘柄全てについて合計し、その値ΣPから、X(S1,K1,M3)=ΣP÷Nが求まり、この値が評価値となる。そして、この場合も、K1とM3を固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。
【0093】以上のような成績測定基準Mjで(Si,Kn)の成績を評価するが、K2、K3では1週間を1ヶ月、3ヶ月に置き換え、その場合のM1の「翌日」はそのままにしておいてもよいが、M2の期間が長い場合は10%程度の値上がりは珍しくなくもっと大きな場合の頻度も高いので適宜変更するものとする。
【0094】図9を参照して、変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルが記憶されるまでの処理を詳細に説明する。
【0095】まず、ステップT1で、K(n=1)、S(i=1)での初期設定がなされてスタートし、全銘柄の過去の株価データに対して処理を行うべく、全銘柄が終わったかどうかが判断される。終わっていない場合は、ステップT2に進み、次の銘柄の株価データが読み込まれ、ステップT3においてSiに合格しているかが判断される。現段階では、S1に合格しているかが判断される。
【0096】合格していない場合にはステップT1に戻り、合格している場合にはステップT4に進み、変数[Si,Kn]の成績リストファイルに追加される。現段階では、[S1,K1]の成績リストファイルが追加される。
【0097】ステップT1で、全銘柄が終わったかどうかが判断され、終わった場合にはステップT5に進んでi=i+1が行われ、ステップT6でSiがSmaxより大きいかが判断される。大きくない場合はスタートに戻ってS2に対しての処理が行われ、以降は繰り返しの処理で、S1から始まり、この例ではSmax=50であることからS50までの処理が行われる。
【0098】すなわち、ここまでの処理で、[S1,K1]・・・[Si,K1]・・・[S50,K1]の成績リストファイルが追加作成されて記憶される。
【0099】次に、ステップT6でSiがSmaxより大きい場合はステップT7に進んでn=n+1が行われ、ステップT8でKnがKmaxより大きいかが判断される。大きくない場合はステップT9に進んでS1からの繰り返しの処理が行われ、K1から始まってこの例ではKmax=3であることからK3までの処理が行われる。
【0100】すなわち、ここまでの処理で、[S1,K1]・・・[Si,K1]・・・[S50,K1]・・・[Si,Kn]・・・[S1,K3]・・・[Si,K3]・・・[S50,K3]の計150個の成績リストファイルが追加作成されて記憶される。なお、成績リストファイル[Si,Kn]がまったく作成されてない場合からの説明を行ったが、ファイルとして記憶しておくことで、時間経過に伴って追加される成績ファイル[Si,Kn]の量を抑えることはできる。
【0101】この成績リストファイル[Si,Kn]の内容は、順位に従って並んだコード番号だけのファイルである。例えば、6501、6701、6758とコード番号が並んでいれば、日付は、Knで分かるので、何月何日の選択基準Siのファイルは、1位A社(6501)、2位B社(6701)、3位C社(6758)と並んでいることになる。
【0102】なお、ステップT10において、ソートが必要なSiのときはソートが実行される。このソートは、前述の通りである。
【0103】次に、ステップT11においてMjについての初期設定(j=1)が行われ、ステップT12で成績測定基準Mjで[Si,Kn]の全てのリストの成績を測定してファイル化が行われる。ステップT13において、変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイルが更新されて記憶される。この処理は、ステップT14でMjがMmaxより大きいかが判断され、大きくない場合はステップT15でj=j+1とされてステップT12に戻り、繰り返して行われる。
【0104】この処理で、この例ではMmax=3とし、Mjが3個あるので、150×3=450個の変数[Si,Kn,Mj]の成績リストファイル[Si,Kn,Mj]が記憶されている。
【0105】そして、図8の後述するステップV5に進むことが可能になる。
【0106】図8に戻って、投資家が、ステップV3に示すように成績測定基準Mjのいずれかを指定し、ステップV4に示すように成績測定期間Knを指定すると、決定部33が、ステップV5に示すように指定された条件での成績リスト[S1,Kn,Mj][Si,Kn,Mj][S50,Kn,Mj]を取り出し、成績順にソートする。なお、成績は、昇順でも降順でもよい。
【0107】図10は、画面に表示された選択基準リストを示した図であり、ステップV6において、選択基準Siが成績順に並んだ選択基準リスト34が出力部13によって出力され、画面15などに表示される。
【0108】このように、単なる選択基準が列挙された選択基準リストではなく、選択基準が評価されてその評価結果に従った出力順序の選択基準リスト34が出力される。したがって、スクリーング情報まで分析を落していって、相当量のスクリーニング情報の分析を行う以前に、現実の投資に役立つかの判断情報をも含んだ選択基準リストが提供される。よって、投資家はその出力順序を参考にした上でのスクリーニング情報の提供を受けることができ、分析作業の軽減が図られる。特に、この選択基準リスト34が図6の選択基準リスト17に代わって表示されるならば、成績順に並んだ選択基準Siからスクリーニング情報分析を行えるので、より分析を行い易くなる。
【0109】次に、ステップV7に示すように、その成績順に並んだ選択基準リスト34の中で、投資家が、スクリーニング情報を見たいと希望する選択基準を複数指定すると、スクリーニング情報記憶部9に記憶されている今日の複数のスクリーニング情報が、ステップV8に示すように同時に表示される。
【0110】このステップV8の処理は、図2と同様のステップST1、ステップST2、ステップST5によって可能になる。
【0111】なお、成績測定基準Mjや成績測定期間Knを変更するならば、図10のような成績測定基準Mjの選択ボタン35a,35b,35cや成績測定期間Knの選択ボタン37a,37b,37cをクリックなどして指定すればよい。
【0112】また、上記実施例では、成績測定期間を複数から選択できることとし、成績測定基準も複数から選択できることとしたが、いずれか一方を固定し、又は両者とも固定してもよい。但し、成績測定期間を短期、中期、長期のように複数から選べるようにしておき、成績測定基準も複数から選べるようにしておけば、それだけ分析が細かくなり、投資家の様々なニーズに対応できるものになり、選択基準リストの並んだ順序の信用度も上がる。
【0113】さらに、成績測定基準Mは、上記のM1,M2,M3の他、その日から1週間後の値上がり率の最大値(1社から数社でもよい)を成績とするものでもよい。
【0114】すなわち、P=100×{(K1の翌日から1週間以内の最高値)−(K1の当日の株価)}÷(K1の当日の株価)
このPの最大値をX(S1,K1,M)とし、この値が評価値となる。そして、この場合も、K1とMを固定した状態でSi(i=1・・・50)を求めることで、成績の比較が可能になる。なお、上記は1社の設定の場合を示しているが、例えば30社の中から上位3社から5社のPの値の平均を成績として、評価値としてもよい。
【0115】さらに、図11に示すように、投資情報提供システム39としてもよい。すなわち、投資情報提供装置5などを情報通信ネットワーク41に接続し、端末43−1、・・・、43―nも情報通信ネットワーク41に接続して、情報通信ネットワーク41を利用して多くの投資家に投資情報を提供できるようにしてもよい。そして、その場合には、投資家は、投資情報提供装置5などの出力部13が出力する選択基準リスト情報とスクリーニング情報とを情報通信ネットワーク41を介して端末43―1.・・・43−nで受け取り、画面表示などを行える。
【0116】ここで、システム39としての構成が、投資情報提供装置5などの内にあるか、端末43−1、・・・43−n内にあるかは問わない。すなわち、各手段がシステムとして備えられていればよく、たとえば、図1R>1の生成部11と表示部としての出力部13が端末側に備えられてもよい。
【0117】なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術思想の範囲内において種々の変更が可能なのはいうまでもない。
【0118】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、複数のスクリーニング情報を同時に表示できる画像が生成されるので、投資家は、同時に表示される複数のスクリーニング情報を見ることができ、それぞれが個別に表示される場合のように煩雑な操作を行う必要がない。また、同時に複数のスクリーニング情報を見ることができるので、対比しての分析を行いやすい。
【0119】請求項2の発明によれば、出力手段としての画像を表示する表示手段を用いれば、投資家は、画像生成手段が生成した画像を見ることができる。
【0120】請求項3の発明によれば、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られ、投資家は、分析を行いやすい。
【0121】請求項4の発明によれば、第1の選択基準と第2の選択基準間での比較を行いたい場合に、注目する銘柄を特定して、その銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを報知して、比較できるかを知らせることができ、投資家の分析作業の利便性を向上させることができる。
【0122】請求項5の発明によれば、表示手段を用いて画像を見れば、投資家は、一目瞭然で、特定された銘柄が両スクリーニング情報間に存在するかを認知できるとともに、並ぶので比較も容易に行え、より分析作業の利便性を向上させることができる。
【0123】請求項6の発明によれば、異なる選択基準の選択基準リストと各選択基準に対応した複数のスクリーニング情報とが同時に表示される画像が生成されるので、表示手段を用いれば一つの画面に一括して表示され、投資家は、分析に必要な情報を一つの画面で見ることができ、分析作業に必要な情報を一括して把握できる。
【0124】請求項7の発明によれば、表示された選択基準リストを見れば、特定された銘柄を含む選択基準と含まない選択基準とを認識でき、投資家は、細かく分析する前に、大まかな分析情報を得ることができる。
【0125】請求項8の発明によれば、選択基準が単なる列挙ではなく、ある評価付けが行われているため、投資家は、その選択基準リストの並んだ順序から分析情報を得ることができる。
【0126】請求項9の発明によれば、投資家は、同時に表示される複数のスクリーニング情報のみならず、同時に表示される選択基準リストも見ることができるので、分析作業に必要な情報を一括して把握できる。
【0127】請求項10の発明によれば、請求項9の効果に加えて、単なる数字や文字が表示される場合に比べて視覚的に認識し易く、情報量が多くて密度の高い状態でのスクリーニング情報が得られ、投資家は、分析を行いやすい。
【0128】請求項11の発明によれば、情報通信ネットワークを利用して、接続された端末側で上記投資情報提供装置が出力する少なくとも銘柄の複数のスクリーニング情報を取得でき、その端末の出力手段としての例えば表示手段で画像として再生すれば、投資家は同時に表示される少なくとも複数のスクリーニング情報を見ることができ、操作の煩雑さを軽減したことにともなって利用者が増え、端末の数を増やせば情報を多くの人が見ることができるので、システムとしての利便性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【図2】図1の装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】今日のスクリーニングファイルを作成する過程を説明するための図2の要部を示したフローチャートである。
【図4】複数のスクリーニング情報がそれぞれの銘柄の情報がチャート式で表されて一つの画面に表示されるとともに、選択基準リストも同じ画面に表示されている状態を示した図である。
【図5】本発明の他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【図6】図5の報知部が報知する場合の効果的な例を説明するための図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態にかかる投資情報提供装置を示した概略ブロック図である。
【図8】図7の装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】成績リストファイルを作成する過程の詳細を説明するための図8の要部を示したフローチャートである。
【図10】成績順に並んだ選択基準の選択基準リストの一例を示した図である。
【図11】投資情報提供システムを示した概念図である。
【図12】従来の選択基準リストとスクリーニングリストとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
5、21、27 投資情報提供装置
11 生成(画像生成)部
13 出力(表示)部
19a,b,c スクリーニング情報
23 判定部
25 報知部
34 選択基準リスト
39 投資情報提供システム
41 情報通信ネットワーク
43−1、・・・、43−n 端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】 株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置であって、前記異なる選択基準で検索された複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された出力信号を出力する出力手段とを備えた、投資情報提供装置。
【請求項2】 前記生成手段は、出力信号としての画像信号を生成する画像生成手段である、請求項1記載の投資情報提供装置。
【請求項3】 前記銘柄のスクリーニング情報は、チャート式で表示される、請求項2記載の投資情報提供装置。
【請求項4】 前記異なる選択基準のうちの第1の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の第2の選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果を報知する報知手段とを備えた、請求項2又は3記載の投資情報提供装置。
【請求項5】 前記画像生成手段は、前記判断手段が含まれていると判断した場合に、前記第1の選択基準のスクリーニング情報と前記第2の選択基準のスクリーニング情報との前記特定された銘柄を並べて表示する画像信号を生成することを特徴とする、請求項4記載の投資情報提供装置。
【請求項6】 前記画像生成手段は、前記異なる選択基準の選択基準リストも同時に表示できる画像信号を生成することを特徴とする、請求項2から5のいずれかに記載の投資情報提供装置。
【請求項7】 前記異なる選択基準のうちの一の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の残りの選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段を備え、前記画像生成手段は、前記特定された銘柄が含まれている選択基準と前記特定された銘柄が含まれていない選択基準とを区別して表示する前記選択基準リストの画像信号を生成することを特徴とする、請求項6記載の投資情報提供装置。
【請求項8】 前記選択基準リストは、所定の評価基準で評価された評価結果に基づいて異なる選択基準が並べられているリストである、請求項6又は7記載の投資情報提供装置。
【請求項9】 株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供方法であって、前記異なる選択基準で検索された複数の銘柄のスクリーニング情報及び前記異なる選択基準の選択基準リストを同時に表示できる画像信号を生成し、前記生成された画像信号を画面表示する、投資情報提供方法。
【請求項10】 前記銘柄のスクリーニング情報は、チャート式で表示される、請求項9記載の投資情報提供方法。
【請求項11】 情報通信ネットワークと、前記情報通信ネットワークに接続した請求項1から8のいずれかの投資情報提供装置の各手段と、前記情報通信ネットワークに接続して前記投資情報提供装置の各手段によって生成された少なくとも複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を受ける端末とを備えた投資情報提供システム。
【請求項1】 株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供装置であって、前記異なる選択基準で検索された複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を生成する生成手段と、前記生成手段で生成された出力信号を出力する出力手段とを備えた、投資情報提供装置。
【請求項2】 前記生成手段は、出力信号としての画像信号を生成する画像生成手段である、請求項1記載の投資情報提供装置。
【請求項3】 前記銘柄のスクリーニング情報は、チャート式で表示される、請求項2記載の投資情報提供装置。
【請求項4】 前記異なる選択基準のうちの第1の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の第2の選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果を報知する報知手段とを備えた、請求項2又は3記載の投資情報提供装置。
【請求項5】 前記画像生成手段は、前記判断手段が含まれていると判断した場合に、前記第1の選択基準のスクリーニング情報と前記第2の選択基準のスクリーニング情報との前記特定された銘柄を並べて表示する画像信号を生成することを特徴とする、請求項4記載の投資情報提供装置。
【請求項6】 前記画像生成手段は、前記異なる選択基準の選択基準リストも同時に表示できる画像信号を生成することを特徴とする、請求項2から5のいずれかに記載の投資情報提供装置。
【請求項7】 前記異なる選択基準のうちの一の選択基準が特定され、そのスクリーニング情報のうちの一の銘柄が特定されたことに応答して、他の残りの選択基準のスクリーニング情報のうちに前記特定された銘柄が含まれているかを判断する判断手段を備え、前記画像生成手段は、前記特定された銘柄が含まれている選択基準と前記特定された銘柄が含まれていない選択基準とを区別して表示する前記選択基準リストの画像信号を生成することを特徴とする、請求項6記載の投資情報提供装置。
【請求項8】 前記選択基準リストは、所定の評価基準で評価された評価結果に基づいて異なる選択基準が並べられているリストである、請求項6又は7記載の投資情報提供装置。
【請求項9】 株式投資についての異なる選択基準で検索された銘柄のスクリーニング情報を提供できる投資情報提供方法であって、前記異なる選択基準で検索された複数の銘柄のスクリーニング情報及び前記異なる選択基準の選択基準リストを同時に表示できる画像信号を生成し、前記生成された画像信号を画面表示する、投資情報提供方法。
【請求項10】 前記銘柄のスクリーニング情報は、チャート式で表示される、請求項9記載の投資情報提供方法。
【請求項11】 情報通信ネットワークと、前記情報通信ネットワークに接続した請求項1から8のいずれかの投資情報提供装置の各手段と、前記情報通信ネットワークに接続して前記投資情報提供装置の各手段によって生成された少なくとも複数のスクリーニング情報を同時に表示できる出力信号を受ける端末とを備えた投資情報提供システム。
【図1】
【図5】
【図12】
【図2】
【図11】
【図3】
【図10】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図5】
【図12】
【図2】
【図11】
【図3】
【図10】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2002−63361(P2002−63361A)
【公開日】平成14年2月28日(2002.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−252776(P2000−252776)
【出願日】平成12年8月23日(2000.8.23)
【出願人】(599171855)ケンテックス株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年2月28日(2002.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成12年8月23日(2000.8.23)
【出願人】(599171855)ケンテックス株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
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