説明

折り畳み式はしご

折り畳み式はしごが提供される。はしごは、相互に平行に配置され、かつ踏み桟によって相互連結された2つの中空はしご棒を備えるいくつかの折り畳み式はしごセクションを有し、各折り畳み式はしごセクションは、下側はしごセクションに入れ子式に挿入される。折り畳み式はしごセクションの各はしご棒は、ロック穴と、ロック穴の下に延長部とを有する。保持機構は、相互に対して折り畳み式はしごセクションをロックするために、踏み桟が設けられ、保持機構は、その下に位置するはしごセクションのはしご棒に設けられた対応するロック穴を係合することができるロックピンを備える。折り畳み式はしごセクションの少なくとも一部は、はしご棒の延長部に形成された非ロックスロットまたは溝を有し、スロットは、はしご棒のロック穴の下の距離からはしご棒の底部に到達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入れ子式に相互に挿入されたU字型はしごセクションを備えるタイプの折り畳み式はしごに関する。
【背景】
【0002】
折り畳み式および拡張式はしごセクションを有するはしごは、保管および運搬目的に対して、はしごを小さくするために使用される。
【0003】
欧州特許第EP-B1-0 527 766号では、踏み桟により相互連結されたセクションに分割されたはしご棒を備える折り畳み式はしごについて説明されている。各はしごセクションには、保持機構またはロック機構が設けられ、これらの機構は、踏み桟が下側踏み桟に到達すると、上側はしご部分を自動的に解放するように設計される。これは、最も下側のはしごセクションの解放の後に、後続するはしごセクションが自動的に解放されることによってはしごが折り畳まれることを意味する。
【0004】
欧州特許第EP-B1-1 402 143号では、各はしごセクション上に保持機構またはロック機構を備える別の折り畳み式はしごについて説明する。ロック機構は、はしごセクションの両側に設けられ、はしごセクションの両側において手動的で個々に解放されて、はしごセクションを折り畳むように設計される。はしごを完全に折り畳むためには、全はしごセクション上のロック機構を解放する必要がある。このはしごのロック機構では、各ロックピンは、はしご棒の内部の中空空間の上および中に配置されたはしごセクションのロック穴を貫通するのに十分な長さを有し、はしご棒は、ロック穴の下に延長部を有し、この結果、上側はしごセクションが解放され、下側はしご部分のロックピンにより下側はしご部分に関してロックされる中間はしご部分に挿入されると、上側はしごセクションは、中間はしごセクションのはしご棒の中空空間内へのロック穴を貫通する下側はしごセクションのロックピンとの、上側はしごセクションのはしご棒の下側端部の延長部の係合することによって、5cm〜15cmの範囲の距離により、中間セクションに完全に挿入されなくなる。
【0005】
EP-B1-1 402 143号に説明するはしごの上側および中間はしごセクションを解放する際、このように解放されたはしごセクションが、解放されたはしごセクションの下のはしごセクションも解放される前に完全に折り畳められないことに留意されたい。
【0006】
したがって、ロックピンがはしご棒のロック穴を貫通することが可能になり、これによって、はしご棒が延長位置にしっかりと保持されるとともに、同時に、第1の下側はしごセクションのみのロックピンを非ロック位置に移動させる際に、上側または中間はしごセクションを完全に折り畳むことができる折り畳み式はしごが必要とされる。本発明の目的は、このような入れ子式折り畳み式はしごを提供することにある。
【発明の摘要】
【0007】
本発明によると、
いくつかの折り畳み式はしごセクションであって、前記はしごセクションの各々または少なくとも一部は、相互に平行に配置され、かつ踏み桟によって上側端と相互連結された2つの中空はしご棒を備え、各折り畳み式はしごセクションは、下側はしごセクションに入れ子式に挿入される、折り畳み式はしごセクション、
を備え、
折り畳み式はしごセクションの各はしご棒は、前記はしご棒の下側端部分に隣接してロック穴と、前記ロック穴の下に延長部とを有し、
保持機構は、前記折り畳み式はしごセクションが延長する際に相互に対して前記折り畳み式はしごセクションをロックするために、前記踏み桟に設けられ、前記保持機構の各々または一部は、その上に位置するはしごセクションの前記はしご棒に設けられた対応するロック穴を係合するために、延長位置に移動させることができるロックピンを備え、
前記折り畳み式はしごセクションのうちの1つ以上では、非ロックはしご棒スロットまたは溝は、前記はしご棒の各々の前記延長部に形成され、前記はしご棒の前記ロック穴の下の距離から前記はしご棒の底部まで到達する、
折り畳み式はしごが提供される。
【0008】
対応するはしごセクションの前記はしご棒の延長部に設けられた前記はしご棒スロットまたは溝が、前記はしごセクションが完全に折り畳み可能になるとともに、その下に位置するはしごセクションをロックする前記ロックピンが、前記はしご棒スロットまたは溝において自由に通過する幅および長さを有することが好ましい。
【0009】
本発明のある実施形態において、折り畳み式はしごセクションは、前記踏み桟の下側から前記ロック穴までの距離が、その下に位置するはしごセクションの対応する距離よりも小さいか、または同等であってよい。しかしながら、踏み桟の下側から前記ロック穴までの距離が、各折り畳み式はしごセクションについて同一であることが好ましい。
【0010】
また、本発明は、非ロックはしご棒スロットまたは溝を有する前記はしご棒のうちの1つ以上では、栓が、前記はしご棒の底部に設けられ、前記はしご棒の下側端に到達し、前記栓が、その中に形成された栓用スロットまたは溝を有し、栓用スロットまたは溝が、前記はしご棒の前記スロットまたは溝の少なくとも一部に一致する1つ以上の実施形態も対象とする。前記栓が、中実であるか、または少なくとも部分的に中実であることが好ましい。また、前記栓用スロットまたは溝が、その下に位置するロックされたはしごセクションのはしご棒のロック穴を貫通するロックピンが自由に通過するのに十分な深さおよび幅を有することも好ましい。
【0011】
本発明の1つ以上の実施形態において、前記折り畳み式はしごセクションの一部または各々は、前記踏み桟の底部に設けられた1つ以上のスペーサを有すしてもよい。
【0012】
本発明のある実施形態では、前記最も上側の踏み桟に保持機構が存在しなくてもよい。
【0013】
ロックピンが、その上に位置する前記はしごセクションの前記はしご棒に設けられた前記対応するロック穴を係合するために、前記延長位置側にバネ付勢されることが好ましい。ロックピンを有する各保持機構は、前記ロックピンを引き込み位置に移動させるためのアクチュエータをさらに備える。本発明のある実施形態によると、対応するロックピンを移動させるための対のアクチュエータは、保持機構を有する前記踏み桟の少なくとも一部の前側に設けられる。本発明の別の実施形態によると、対応するロックピンを移動させるための対のアクチュエータは、保持機構を有する前記踏み桟の少なくとも一部の底部に設けられる。
【0014】
前記はしご棒が、環状管から形成されることが好ましい。
【0015】
本発明の1つ以上の実施形態によると、連結具は、前記踏み桟を前記2つのはしご棒に相互連結するために、折り畳み式はしごセクションの前記踏み桟の各端部に設けられる。本明細書において、前記連結具は、環状壁と、前記環状壁から内側に突出する肩部とを備え、前記連結具および前記肩部の内径は、前記対応するはしご棒を収容および保持するための寸法を有する。本発明のある実施形態によると、1つ以上の突出部は、前記連結具に形成され、前記突出部は、前記収容されたはしご棒において対応するように形成された穴によって収容される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に従う部分的に折り畳まれたはしごの正面図である。
【図2】本発明のある実施形態に従う折り畳み式はしごセクションの正面図である。
【図3】本発明のある実施形態に従うはしご棒の側面図および底面図を示す。
【図4】本発明のある実施形態に従う、栓を有するはしご棒の側面図および底面図を示す。
【図5】本発明のある実施形態に従う、はしごに挿入される栓の代替実施形態の上面図および側面図を示す。
【図6】本発明のある実施形態に従う、踏み桟の底側に設けられたスペーサを有するはしご棒セクションを示す。
【実施形態の詳細な説明】
【0017】
本発明に従う折り畳み式はしごを図面に示す。図1は、部分的に折り畳まれたはしごを示し、本図面において、はしごは、多数の折り畳み式はしごセクションはしご100a、b、cを有し、中空はしご棒102a、b、c、103a、b、cが相互に平行に配置され、踏み桟104a、b、cによって上側端において相互連結される。各折り畳み式はしごセクション100a、b、cは、下側はしごセクションに入れ子式に挿入される。折り畳み式はしごセクションではない最も下側のはしごセクション100dは、好適な実施形態では、はしご棒102d、103dを相互連結するための上側踏み桟104dと、追加の足サポートおよびより安定した最も下側のはしごセクションを提供するために、下側踏み桟104eとを有する。折り畳み式はしごセクション100a、b、cの各はしご棒102a、b、cおよび103a、b、cは、はしご棒の下側端部分に隣接してロック穴111a、b、cと、ロック穴111a、b、cの下に延長部112a、b、cとを有する。最も上側のはしごセクション100aに上から挿入するはしごセクションが存在しないため、この最も上側のはしごセクション100aのはしご棒102a、103aが中空ではないか、または完全に中空である折り畳み式はしごも、本発明が対象とすることを理解されたい。
【0018】
上側踏み桟104aの下に位置する踏み桟104b、c、dの各々では、保持機構106b、c、dが、折り畳み式はしごセクションを延長する際に、相互に対して折り畳み式はしごセクション100a、b、cをロックするために設けられる。保持機構106b、c、dの各々は、ロックピン108b、c、dを有し、ロックピン108b、c、dは、その上に位置するはしごセクション100のはしご棒104に設けられた対応するロック穴111a、b、cを係合するために、延長位置に移動させることができる。さらに、非ロックはしご棒スロットまたは溝101a、b、cが、はしご棒102a、b、c、103a、b、cの各々の延長部112a、b、cに形成され、ロック穴111a、b、cの下の距離からはしご棒102a、b、cおよび103a、b、cの底部まで到達する。最も上側の踏み桟104aには保持機構は存在しない。
【0019】
図1に示すはしごでは、はしご棒スロットまたは溝101a、b、cは、折り畳み式はしご棒セクション100a、b、cのはしご棒102a、b、cおよび103a、b、cに設けられる。しかしながら、本発明は、はしご棒スロットまたは溝101が、折り畳み式はしご棒セクション100の一部のはしご棒102、103にのみ設けられるはしごも対象とする。図1の最も下側の折り畳み式はしご棒セクション100cでは、最も下側のはしごセクション100dにロックピンが存在しないため、スロットまたは溝101cの必要がない。
【0020】
図1に示すはしごでは、最も上側の折り畳み式はしごセクション100aと、最も下側の折り畳み式はしごセクション100cとは、両方とも完全に延長されているが、中間はしごセクション100bは、完全に折り畳まれている。本発明の原理によると、中間はしごセクション100bは、はしご棒スロットまたは溝101bの存在により、完全に折り畳まれることが可能になり、はしご棒スロットまたは溝101bによって、はしごセクション100dのロックピン108dは、はしごセクション100cをロックするために延長位置に存在することが可能になる。
【0021】
折り畳み式はしごセクション100a、b、cでは、踏み桟104a、b、cの下側からロック穴111a、b、cへの距離は、その下に位置するはしごセクションの類似の距離よりも小さいか、または同等であり得るが、踏み桟104a、b、cの下側からロック穴111a、b、cへの距離が、各折り畳み式はしごセクション100a、b、cについて同一であることが好ましい。
【0022】
図2は、本発明のある実施形態に従う折り畳み式はしごセクション100の正面図である。図2のはしごセクション100は、踏み桟104によって連結された2つのはしご棒102、103と、はしご棒102、103の各々におけるロック穴111と、ロック穴111の下のはしご棒102、103の各々におけるスロットまたは溝101とを有する。連結具115a、bは、踏み桟104を2つのはしご棒102、103に相互連結するために、踏み桟104の各端部に設けられる。各連結具115a、bは、環状壁と、環状壁から内側に突出する肩部とを備え、連結具および肩部の内径は、対応するはしご棒102、103を収容および保持するような寸法を有する。2つの突出部(図2に示さず)が、各連結具115a、bに形成され、対応するはしご棒102、103において対応するように形成された穴に収容される。
【0023】
図3aおよび図3bは、本発明のある実施形態に従う折り畳み式はしごセクション100の一部である、はしご棒102の側面図および底面図を示す。図3aおよび図3bは、はしご棒102の底部からロック穴111の下の距離まで到達するはしご棒スロットまたは溝101の形成を示す。図3bに示すように、はしご棒102、103は、環状の管から形成される。
【0024】
はしご棒スロットまたは溝101の幅および長さは、対応するはしごセクション100を完全に折り畳み可能にするとともに、その下に位置するはしごセクションのロックピン108がはしご棒スロットまたは溝101において自由に通過するような寸法を有する。
【0025】
図4a、図4b、および図4cは、栓または止め具113がはしご棒102の底部に設けられる、本発明のさらなる実施形態の側面図および底面図を示し、はしご棒は、折り畳み式はしごセクションの一部である。栓または止め具113は、はしご棒102の下側端に到達し、これによって、はしご棒102および栓113の組み合わせの強度を増加させることができる。栓113は、はしご棒102のスロットまたは溝101に一致する栓用スロットまたは溝114を有するようにする。
【0026】
図4に示す栓113は、中実であるが、栓113の一部分のみが中実であることも本発明に含まれる。栓用スロットまたは溝114は、その下に位置するはしごセクション104のはしご棒102のロック穴111を貫通するロックピン108が自由に通過するのに十分な深さおよび幅を有するように形成される。
【0027】
図5aおよび図5bは、本発明のある実施形態に従う、はしごに挿入される栓513の代替実施形態の上面図および側面図を示す。栓513は、部分的に中実であり、リム515およびスポーク516を有する車輪のようにほぼ形成される。栓513の底部には、はしご棒の厚さに対応する幅を有するカラーまたは肩部517が設けられる。栓513は、カラーまたは肩部517がはしご棒102の端部の位置において栓513を保持した状態で、はしご棒102の下側端に挿入される。また、栓513は、はしご棒102のスロットまたは溝101に一致する栓用スロットまたは溝514も有する。
【0028】
図面に示されないが、本発明は、薄いプラスチックスリーブがはしご棒102、103の外側底部を覆い、これによって栓113、513の底部も覆う実施形態も対象とする。さらに、スリーブは、はしご棒102の溝101および栓用スロットまたは溝114、514に適合するように、スロットまたは溝を含んで形成される。スリーブは、はしご棒102の下側端の約1センチを覆ってもよい。
【0029】
図6は、はしご棒102a、103aと、はしご棒102a、103aに連結された踏み桟104aとを有し、さらに、踏み桟104aの底側に設けられた2つスペーサ601を有するはしご棒セクション100aのある実施形態を示す。本発明に従う折り畳み式はしごの好適な実施形態では、折り畳み式はしごセクション100a、b、cの各々は、踏み桟104a、b、cの底部に設けられた1つ以上のスペーサ601を有する。スペーサ601は、ゴム材料等の弾性または部分的に弾性の材料から作製され得るが、スペーサ601は、プラスチック材料から作製されてもよい。スペーサ601は、折り畳まれたはしごの踏み桟104a、b、c、dの間の距離を維持する。
【0030】
本発明の好適な実施形態では、ロックピン108は、はしご棒102、103における対応するロック穴111を係合するために、延長位置側にバネ付勢される。また、各保持機構106は、ロックピン108を引き込み位置に移動させるためのアクチュエータを有してもよい。本発明の一実施形態では、対応するロックピン108を移動させるためのアクチュエータは、踏み桟104の少なくとも一部の前側に設けられる。本実施形態では、スペーサ601を踏み桟104の底部に有することが好ましい。踏み桟104の前部に配置されたアクチュエータを有する折り畳み式はしごは、周知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれるEP-B1-1 402 143に説明されている。
【0031】
本発明の別の実施形態では、対応するロックピン108を移動させるためのアクチュエータは、保持機構106を有する踏み桟104の少なくとも一部の底部に設けられる。踏み桟104の底部に配置されたアクチュエータを有する折り畳み式はしごは、周知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれるEP-B1-0 527 766に説明されている。アクチュエータが踏み桟の底部に配置される場合、最も下側のはしごセクションの解放の後に、後続するはしごセクションが、自動的に解放され、これによって、はしごが折り畳まれる。
【0032】
図1〜図6に関連して上記に論じた折り畳み式はしごでは、はしご棒102、103および踏み桟104が、厚さ約1mmであるアルミニウムから作製されることが好ましい。ロックピンは、スチールから作製されてもよく、連結具115および栓113、513は、プラスチック材料から作製されてもよい。
【0033】
本発明の折り畳み式はしごのある実施形態によると、はしごは、最も下側のはしごセクションおよび10個の折り畳み式はしごセクションを備え、この場合、最も上側のはしごセクションは、保持機構106を含まない。最も下側のはしごセクションのはしご棒の外径は、約8cmであり、最も上側のはしごセクションのはしご棒の外径は、約3cmである。はしご棒102、103の長さは、約50cmであり、ロック穴111は、約1cmの直径を有し、はしご棒102、103の底部から約19cm〜20cmの距離に設けられる。はしご棒スロットまたは溝101は、はしご棒102、103の底部から、ロック穴111の下1.5cm〜2cmの距離に延在する。はしご棒スロットまたは溝101の幅は、約1cmであり、ロックピン108の直径は、約8mmであることから、ロックピン108がスロット101内を自由に通過することが可能になる。プラスチック栓113、513は、折り畳み式はしごセクションの一部であるはしご棒102、103の底部に設けられ、栓113、513は、約8mm〜10mm等の5mm〜20mmの範囲で、はしご棒102、103内に延在している。栓113を使用する場合、栓は、はしご棒102、103の底部の下約1cmに延出する内側傾斜部分を有してもよい。図5の栓513を使用する好適な実施形態では、栓513は、はしご棒102、103の底部の下から延出する肩部またはカラー517を有し、肩部またはカラー517は、約1mmの厚さおよび約1mmの幅を有する。約1cmの幅および約1cmの深さを有する栓用スロットまたは溝114、514は、プラスチック栓113、513において形成され、栓用スロット114、514は、対応するはしご棒スロット101に適合するように配置される。折り畳み式はしごセクションの踏み桟104は、踏み桟の底側に設けられた2つのゴムスペーサ601を有する。スペーサ601は、約4mm〜5mmの厚さと、約25mmの直径とを有する。最も上側の踏み桟の下の踏み桟104は、各端部にプラスチック連結具115を有する。連結具の高さは、約2.5cmであり、壁厚さは、約4mmである。連結具115の上部肩部は、連結具115の内側部分から約1mm〜1.5mm内側に突出する肩部を有し、これによって、対応するはしご棒102、103を止める。また、連結具115は、連結具115の内側部分から約0.5mm〜1mm内側に突出する2つの環状突出部も有し、この場合、突出部は、対応するはしご棒102、103における穴によって収容される。連結具115をはしご棒102に締結するために、連結具壁は、ネジまたはボルトによって開放または保持されてもよい。
【0034】
本発明について、その好適な実施形態に関連して本明細書に説明した。本明細書における詳細な開示が提供されたが、当業者が、その代替実施形態および変形例を使用して本発明をいかに実用化するかを想定することができることを理解されたい。このような変形例は、本明細書に添付された請求項により規定される本発明の範囲内にあるように意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
いくつかの折り畳み式はしごセクションであって、前記はしごセクションの各々または少なくとも一部は、相互に平行に配置され、かつ踏み桟によって上側端と相互連結された2つの中空はしご棒を備え、各折り畳み式はしごセクションは、下側はしごセクションに入れ子式に挿入される、折り畳み式はしごセクション、
を備え、
折り畳み式はしごセクションの各はしご棒は、前記はしご棒の下側端部分に隣接してロック穴と、前記ロック穴の下に延長部とを有し、
保持機構は、前記折り畳み式はしごセクションが延長する際に相互に対して前記折り畳み式はしごセクションをロックするために、前記踏み桟に設けられ、前記保持機構の各々または一部は、その上に位置するはしごセクションの前記はしご棒に設けられた対応するロック穴を係合するために、延長位置に移動させることができるロックピンを備え、
前記折り畳み式はしごセクションのうちの1つ以上では、非ロックはしご棒スロットまたは溝は、前記はしご棒の各々の前記延長部に形成され、前記はしご棒の前記ロック穴の下の距離から前記はしご棒の底部まで到達する、
折り畳み式はしご。
【請求項2】
対応するはしごセクションの前記はしご棒の延長部に設けられた前記はしご棒スロットまたは溝は、前記はしごセクションが完全に折り畳み可能になるとともに、その下に位置するはしごセクションをロックする前記ロックピンが、前記はしご棒スロットまたは溝において自由に通過する幅および長さを有する、請求項1に記載のはしご。
【請求項3】
折り畳み式はしごセクションでは、前記踏み桟の下側から前記ロック穴までの距離は、その下に位置するはしごセクションの類似の距離よりも小さいか、または同等である、請求項1または2に記載のはしご。
【請求項4】
踏み桟の下側から前記ロック穴までの距離は、各折り畳み式はしごセクションについて同一である、請求項1ないし3のいずれかに記載のはしご。
【請求項5】
非ロックはしご棒スロットまたは溝を有する前記はしご棒のうちの1つ以上では、栓が、前記はしご棒の底部に設けられ、前記はしご棒の下側端に到達し、前記栓は、その中に形成された栓用スロットまたは溝を有し、栓用スロットまたは溝は、前記はしご棒の前記スロットまたは溝の少なくとも一部に一致する、請求項1ないし4のいずれかに記載のはしご。
【請求項6】
前記栓は、中実であるか、または少なくとも部分的に中実である、請求項5に記載のはしご。
【請求項7】
前記栓用スロットまたは溝は、その下に位置するロックされたはしごセクションのはしご棒のロック穴を貫通するロックピンが自由に通過するのに十分な深さおよび幅を有する、請求項5または6に記載のはしご。
【請求項8】
ロックピンは、その上に位置する前記はしごセクションの前記はしご棒に設けられた前記対応するロック穴を係合するために、前記延長位置側にバネ付勢される、請求項1ないし7のいずれかに記載のはしご。
【請求項9】
ロックピンを有する各保持機構は、前記ロックピンを引き込み位置に移動させるためのアクチュエータをさらに備える、請求項1ないし8のいずれかに記載のはしご。
【請求項10】
前記踏み桟のうち最も上側の踏み桟には保持機構は存在しない、請求項1ないし9のいずれかに記載のはしご。
【請求項11】
対応するロックピンを移動させるための対のアクチュエータは、保持機構を有する前記踏み桟の少なくとも一部の前側に設けられる、請求項9または10に記載のはしご。
【請求項12】
対応するロックピンを移動させるための対のアクチュエータは、保持機構を有する前記踏み桟の少なくとも一部の底部に設けられる、請求項9または10に記載のはしご。
【請求項13】
前記はしご棒は、環状管から形成される、請求項1ないし12のいずれかに記載のはしご。
【請求項14】
連結具は、前記踏み桟を前記2つのはしご棒に相互連結するために、折り畳み式はしごセクションの前記踏み桟の各端部に設けられる、請求項1ないし13のいずれかに記載のはしご。
【請求項15】
前記連結具は、環状壁と、前記環状壁から内側に突出する肩部とを備え、前記連結具および前記肩部の内径は、前記対応するはしご棒を収容および保持するための寸法を有する、請求項14に記載のはしご。
【請求項16】
1つ以上の突出部は、前記連結具に形成され、前記突出部は、前記収容されたはしご棒において対応するように形成された穴によって収容される、請求項15に記載のはしご。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−510012(P2012−510012A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537845(P2011−537845)
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【国際出願番号】PCT/DK2009/000244
【国際公開番号】WO2010/060429
【国際公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【出願人】(511123359)
【氏名又は名称原語表記】MARTINUS NIELSEN APS
【住所又は居所原語表記】Goegevang 15, DK−2970 Horsholm Denmark
【Fターム(参考)】