折畳み及び展開可能な輸送用コンテナ及び輸送用コンテナを折畳み及び展開する方法
本発明による折畳み可能な輸送用コンテナは、2つ以上の部分(B1、B2)に分割された平らで折畳み可能なベース(B)と、少なくとも2つの部分に分割された折畳み可能なトップ(T)と、少なくとも2つの対向する側面部(SS1、SS2)と、側面部(SS1、SS2)に連結される少なくとも2つの折畳み可能なパネル(FS1、FS2)を有する。トップ(T)の各部分は、互いに直ぐ隣り合う部分に、トップ折畳み機構によって結合される。側面部(SS1、SS2)の一方の端部は、ベース(B)に連結され、その他方の端部は、トップ(T)に連結される。パネル(FS1、FS2)は、パネルの水平方向の折畳みを容易にするようにパネルを内方に折畳む折畳み機構を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折畳み及び展開可能な輸送用コンテナ、及び輸送用コンテナを折畳み及び展開する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品及び物質の輸送、移動、搬送、仕分け及び貯蔵の際、普通、ボックスが使用されており、ボックスは、トラック輸送業者、倉庫業者、製造業者、オフィス移動業者及び家財道具移動業者等の様々な産業によって採用されている。
【0003】
物品及び貨物を1つの搬送車両から他の車両に容易に搬送するために、又は、貨物の海上又は陸上輸送のために、大容量コンテナが使用されている。
【0004】
貨物の輸送のために、コンテナが広く使用されており、それは、この積み荷形態により、或る目的地への輸送の間、貨物を1つの車両から他の車両に手作業で又は在来の手段によって搬送する必要性を無くしたからである。
【0005】
剛性構造の角柱によって形成された在来の容器の主な欠点は、使用及び配送後、空のコンテナを、目的地から積込み地点まで輸送しなければならないことであり、コンテナは、積込み地点から再使用地点に輸送されて戻される。
【0006】
空のコンテナを移動する必要性は、コンテナ輸送産業において継続するいくつかの問題の1つである。空のコンテナの輸送は、特に海運業者にとって高いコストを伴い、それは、海運業者が一般にコンテナの管理コストを負担するためである。驚くことではないが、海運業者は、空のコンテナの移動コストをできる限り低減させることを試みている。殆どの方策は、貨物を空のコンテナに割り当てることに焦点が当てられている。取引きの不均衡のため、空のコンテナの輸送移動は、或る程度止むを得ないものである。
【0007】
このような状況は、経済的な不利益をもたらし、それは、輸送手段において、剛体構造を有する空のコンテナが、貨物を積んだコンテナが占めるべきスペースを占めてしまうからである。
【0008】
したがって、折畳み可能なコンテナは、輸送コスト、ハンドリングコスト及び貯蔵コストを節約する観点から魅力的なオプションである。しかしながらこれまで、このようなコンテナは、満足できるように導入されていなかった。
【0009】
剛性構造の角柱コンテナの使用によって生じる欠点をなくすために、つぶし可能な(折り畳み可能な)構造の構成要素を有するコンテナが設計され且つ作られてきた。このようなコンテナでは、荷物を取出した後、壁をベースの上に折畳み、空のコンテナは、輸送のための折畳み状態では、小さいスペースしか占めない。
【0010】
折畳み壁を有するコンテナは、通常、壁の補強部材又は保持部材を有している。これらの部材は、なくなり易く、したがって、複雑な構造要素を有するこのようなコンテナの組立て又はそれからの積出しに、非常な不便を引起こす。
【0011】
この形式のつぶし可能な(折り畳み可能な)コンテナは、ひとたび貨物を配送した後に占めるデッドスペースの問題に対する1つの解決策であり、それは、コンテナの高さが、折畳まれた状態において実質的に減少し、少なくとも4つのつぶし可能な(折り畳み可能な)コンテナを、1つの剛性コンテナに置き換えて輸送できるからである。
【0012】
異物の侵入を防止するための特別な設計をヒンジ継手に採用する場合、コンテナを長期使用するときにヒンジ継手に多くの問題が生じるため、要求されるシール効果を得ることは困難である。これらの問題及び欠陥は、追加的な費用を生じさせると共に、この形式の貨物コンテナの取扱いに不利益をもたらす。特許文献1は、物品を輸送するための輸送コンテナに関する。このコンテナの全ての壁は、ヒンジによって互いに連結され、かくして、折畳み作業の際、それとは逆の組立て時と同様、どの壁も残りの壁から完全には自由にならない。特許文献1は、作業が結果的に迅速かつ安全になること、及び、コンテナの構造が、1つ以上の壁を完全に取外さなくてはならないコンテナよりも大きい剛性のものになることを開示している。このコンテナは、折畳み時、ベースに向かって垂直方向に折畳まれる。
【0013】
特許文献2は、つぶし可能(折り畳み可能)で積重ね可能な貯蔵用又は輸送用コンテナの改良に関し、コンテナにおいて、壁、端部分、及び端部分を枢動可能に連結するヒンジ要素の全てが、成形プラスチック材料で形成され、枢動可能に連結された隣接した壁又は壁部分及びこれらのヒンジ要素が、プラスチック又は金属の横断枢動ピンによって互いに連結されている。
【0014】
しかしながら、特許文献1及び2は、側壁に向かって水平方向に実質的に折畳まれ且つ折畳み過程を外部自動装置を用いて容易にすることができる折畳み可能な輸送用コンテナを開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第4177907号明細書
【特許文献2】米国特許第4630746号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
上記欠点を解消するため、本発明は、便利に折畳み及び展開することができる輸送用コンテナを提供する。
【0017】
本発明の他の目的は、手作業ではなく装置を用いて自動的に折畳み及び展開することができる輸送用コンテナを提供することにある。
【0018】
本発明の特徴は、特に特許請求の範囲に記載されている。本発明は、その目的及び長所とともに、添付図面に関連して後で述べる記載を参照することによって最も良く理解できるであろう。添付図面において、同一の参照番号は、幾つかの図面における実質的に同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による折畳み可能なコンテナの概略図である。
【図2】折畳み可能なコンテナの折畳み可能な側面部を示す図である。
【図3】第1の折畳み段階後における折畳み可能なコンテナの折畳み状態を示す図である。
【図4】折畳み可能なコンテナの面B及び面Tの折畳み縁部を示す図である。
【図5】第2の折畳み段階後における折畳み可能なコンテナの折畳み状態を示す図である。
【図6】折畳み可能なコンテナの最終折畳み状態を示す図である。
【図7】コンテナのベースを折畳むベース折畳み機構がその開始位置にあるところを示す図である。
【図8】ベース折畳み機構の最終位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の原理の理解を促進する目的のために、図面に示す実施形態を参照し、実施形態を説明する特定の用語を使用する。しかしながら、このことにより本発明の範囲を制限する意図はないことを理解すべきであり、本発明が関連する当業者は、図示の装置の変更及び更なる修正及び例示した本発明の原理の他の用途を普通に考えるであろう。
【0021】
図1は、本発明による折畳み可能なコンテナの概略図である。この輸送用コンテナは、折畳み可能なベース(底面部)Bと、折畳み可能なトップ(上面部)Tと、2つの折畳み可能な側面部FS1、FS2と、2つの真直ぐな側面部SS1、SS2とを有している。
【0022】
真直ぐな側面部SS1は、積込み/積出しに使用できるドアを有している。折畳み過程の間、第1の段階において、真直ぐな側面部SS1を真直ぐな側面部SS2に向かって移動させる。これらの側面部SS1、SS2は、いかなる折畳みヒンジも有しておらず、真直ぐである。ベースBは、2つ以上の部分、例えば、第1の部分B1及び第2の部分B2に分割されている。コンテナの側面部は、コンテナ内への液体の侵入を防止するシール機構を有している。また、コンテナの全ての側面部は、コンテナへの積込み及びコンテナからの積出しを容易にする開口を有している。
【0023】
折畳み可能な側面部FS1、FS2は、折畳み可能な縁部に沿って、ジグザグの仕方で内方に折畳まれ、2つ以上の折畳み部になる。図2は、折畳み可能な側面部を概略的に示し、各折畳み側面部は、中央の縁部E1、E2に沿う1つのヒンジによって、2つの折畳み部分に折畳まれる。
【0024】
図3は、第1の折畳み段階後の折畳みコンテナの折畳み状態を示す。
【0025】
第1の折畳み段階において、コンテナの真直ぐな側面部SS1を真直ぐな側面部SS2に向かって移動させ、2つの折畳み可能な側面部FS1、FS2を同時に内方に折畳む。
【0026】
図4は、折畳み可能なコンテナのボトム(底面部)B及びトップ(上面部)Tにおける折畳み可能な縁部を示す。次いで、トップTを、真直ぐな側面部SS2とトップTの間の縁部からD1の距離のところで、真直ぐな側面部SS1と平行な折畳み線E3(ヒンジ)に沿って折畳み、下降させる。
【0027】
図5は、第2の折畳み段階において、面Tを折畳んだ後の折畳み可能なコンテナの折畳み状態を示す。
【0028】
図6は、折畳み可能なコンテナの最終折畳み状態を示す。ボトム(底面部)Bは、真直ぐな側面部SS2とボトム(底面部)Bの間の縁部からD2の距離のところに、真直ぐな側面部SS2と平行な折畳み線E4を有している。
【0029】
図7は、ベース(及び/又はトップ)を折畳むヒンジ機構を示す。ヒンジ機構は、ヒンジを厚いプレートに設ける機構であり、このヒンジ機構において、ヒンジのところに隙間がないように且つ折畳みが90°だけ行われて最終位置が図8に示すようになるように構成されている。ヒンジ機構の初期位置は、図7に示すように、ヒンジ機構がベースの表面B11、B21よりも上に突出しない位置である。かくして、コンテナの開放状態では、表面B11、B21は全体的に障害物を有さず、物品を、物体又は突出部と干渉することなしに保つのに使用できる。
【0030】
図7及び図8から分かるように、第1のリンクL1は、ベースの第1の部分B1に固定されている。第2のリンクL2は、その一方の端部が第1の回転軸R1を介してベースの第2の部分B2に連結され、その他方の端部が第2の回転軸R2を介して第1のリンクL1に連結されている。第3のリンクL3は、その一方の端部が第3の回転軸R3を介して第1のリンクL1に連結され、その他方の端部が第4の回転軸R4を介してベースの第2の部分B2に連結されている。
【0031】
図8は、リンク機構の最終位置を示す。最終的には、ベースの第2の部分B2は、その第1の部分B1に対して直角になり、折畳み中及び折畳み後のいずれにおいても、第1の部分B1と第2の部分B2との間の干渉はない。
【0032】
この説明に引用した全ての文献を本明細書に援用する。本発明の範囲は、多数の態様の例示を意図した特定の実施形態及び例示によって制限されるものではなく、機能的に等価である全ての実施形態は本発明の範囲内に包含される。当業者ならば、日常的な実験を行うまでもなく、本願で説明した本発明の特定の実施形態の多くの均等物を考え得るであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、折畳み及び展開可能な輸送用コンテナ、及び輸送用コンテナを折畳み及び展開する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品及び物質の輸送、移動、搬送、仕分け及び貯蔵の際、普通、ボックスが使用されており、ボックスは、トラック輸送業者、倉庫業者、製造業者、オフィス移動業者及び家財道具移動業者等の様々な産業によって採用されている。
【0003】
物品及び貨物を1つの搬送車両から他の車両に容易に搬送するために、又は、貨物の海上又は陸上輸送のために、大容量コンテナが使用されている。
【0004】
貨物の輸送のために、コンテナが広く使用されており、それは、この積み荷形態により、或る目的地への輸送の間、貨物を1つの車両から他の車両に手作業で又は在来の手段によって搬送する必要性を無くしたからである。
【0005】
剛性構造の角柱によって形成された在来の容器の主な欠点は、使用及び配送後、空のコンテナを、目的地から積込み地点まで輸送しなければならないことであり、コンテナは、積込み地点から再使用地点に輸送されて戻される。
【0006】
空のコンテナを移動する必要性は、コンテナ輸送産業において継続するいくつかの問題の1つである。空のコンテナの輸送は、特に海運業者にとって高いコストを伴い、それは、海運業者が一般にコンテナの管理コストを負担するためである。驚くことではないが、海運業者は、空のコンテナの移動コストをできる限り低減させることを試みている。殆どの方策は、貨物を空のコンテナに割り当てることに焦点が当てられている。取引きの不均衡のため、空のコンテナの輸送移動は、或る程度止むを得ないものである。
【0007】
このような状況は、経済的な不利益をもたらし、それは、輸送手段において、剛体構造を有する空のコンテナが、貨物を積んだコンテナが占めるべきスペースを占めてしまうからである。
【0008】
したがって、折畳み可能なコンテナは、輸送コスト、ハンドリングコスト及び貯蔵コストを節約する観点から魅力的なオプションである。しかしながらこれまで、このようなコンテナは、満足できるように導入されていなかった。
【0009】
剛性構造の角柱コンテナの使用によって生じる欠点をなくすために、つぶし可能な(折り畳み可能な)構造の構成要素を有するコンテナが設計され且つ作られてきた。このようなコンテナでは、荷物を取出した後、壁をベースの上に折畳み、空のコンテナは、輸送のための折畳み状態では、小さいスペースしか占めない。
【0010】
折畳み壁を有するコンテナは、通常、壁の補強部材又は保持部材を有している。これらの部材は、なくなり易く、したがって、複雑な構造要素を有するこのようなコンテナの組立て又はそれからの積出しに、非常な不便を引起こす。
【0011】
この形式のつぶし可能な(折り畳み可能な)コンテナは、ひとたび貨物を配送した後に占めるデッドスペースの問題に対する1つの解決策であり、それは、コンテナの高さが、折畳まれた状態において実質的に減少し、少なくとも4つのつぶし可能な(折り畳み可能な)コンテナを、1つの剛性コンテナに置き換えて輸送できるからである。
【0012】
異物の侵入を防止するための特別な設計をヒンジ継手に採用する場合、コンテナを長期使用するときにヒンジ継手に多くの問題が生じるため、要求されるシール効果を得ることは困難である。これらの問題及び欠陥は、追加的な費用を生じさせると共に、この形式の貨物コンテナの取扱いに不利益をもたらす。特許文献1は、物品を輸送するための輸送コンテナに関する。このコンテナの全ての壁は、ヒンジによって互いに連結され、かくして、折畳み作業の際、それとは逆の組立て時と同様、どの壁も残りの壁から完全には自由にならない。特許文献1は、作業が結果的に迅速かつ安全になること、及び、コンテナの構造が、1つ以上の壁を完全に取外さなくてはならないコンテナよりも大きい剛性のものになることを開示している。このコンテナは、折畳み時、ベースに向かって垂直方向に折畳まれる。
【0013】
特許文献2は、つぶし可能(折り畳み可能)で積重ね可能な貯蔵用又は輸送用コンテナの改良に関し、コンテナにおいて、壁、端部分、及び端部分を枢動可能に連結するヒンジ要素の全てが、成形プラスチック材料で形成され、枢動可能に連結された隣接した壁又は壁部分及びこれらのヒンジ要素が、プラスチック又は金属の横断枢動ピンによって互いに連結されている。
【0014】
しかしながら、特許文献1及び2は、側壁に向かって水平方向に実質的に折畳まれ且つ折畳み過程を外部自動装置を用いて容易にすることができる折畳み可能な輸送用コンテナを開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許第4177907号明細書
【特許文献2】米国特許第4630746号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
上記欠点を解消するため、本発明は、便利に折畳み及び展開することができる輸送用コンテナを提供する。
【0017】
本発明の他の目的は、手作業ではなく装置を用いて自動的に折畳み及び展開することができる輸送用コンテナを提供することにある。
【0018】
本発明の特徴は、特に特許請求の範囲に記載されている。本発明は、その目的及び長所とともに、添付図面に関連して後で述べる記載を参照することによって最も良く理解できるであろう。添付図面において、同一の参照番号は、幾つかの図面における実質的に同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による折畳み可能なコンテナの概略図である。
【図2】折畳み可能なコンテナの折畳み可能な側面部を示す図である。
【図3】第1の折畳み段階後における折畳み可能なコンテナの折畳み状態を示す図である。
【図4】折畳み可能なコンテナの面B及び面Tの折畳み縁部を示す図である。
【図5】第2の折畳み段階後における折畳み可能なコンテナの折畳み状態を示す図である。
【図6】折畳み可能なコンテナの最終折畳み状態を示す図である。
【図7】コンテナのベースを折畳むベース折畳み機構がその開始位置にあるところを示す図である。
【図8】ベース折畳み機構の最終位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の原理の理解を促進する目的のために、図面に示す実施形態を参照し、実施形態を説明する特定の用語を使用する。しかしながら、このことにより本発明の範囲を制限する意図はないことを理解すべきであり、本発明が関連する当業者は、図示の装置の変更及び更なる修正及び例示した本発明の原理の他の用途を普通に考えるであろう。
【0021】
図1は、本発明による折畳み可能なコンテナの概略図である。この輸送用コンテナは、折畳み可能なベース(底面部)Bと、折畳み可能なトップ(上面部)Tと、2つの折畳み可能な側面部FS1、FS2と、2つの真直ぐな側面部SS1、SS2とを有している。
【0022】
真直ぐな側面部SS1は、積込み/積出しに使用できるドアを有している。折畳み過程の間、第1の段階において、真直ぐな側面部SS1を真直ぐな側面部SS2に向かって移動させる。これらの側面部SS1、SS2は、いかなる折畳みヒンジも有しておらず、真直ぐである。ベースBは、2つ以上の部分、例えば、第1の部分B1及び第2の部分B2に分割されている。コンテナの側面部は、コンテナ内への液体の侵入を防止するシール機構を有している。また、コンテナの全ての側面部は、コンテナへの積込み及びコンテナからの積出しを容易にする開口を有している。
【0023】
折畳み可能な側面部FS1、FS2は、折畳み可能な縁部に沿って、ジグザグの仕方で内方に折畳まれ、2つ以上の折畳み部になる。図2は、折畳み可能な側面部を概略的に示し、各折畳み側面部は、中央の縁部E1、E2に沿う1つのヒンジによって、2つの折畳み部分に折畳まれる。
【0024】
図3は、第1の折畳み段階後の折畳みコンテナの折畳み状態を示す。
【0025】
第1の折畳み段階において、コンテナの真直ぐな側面部SS1を真直ぐな側面部SS2に向かって移動させ、2つの折畳み可能な側面部FS1、FS2を同時に内方に折畳む。
【0026】
図4は、折畳み可能なコンテナのボトム(底面部)B及びトップ(上面部)Tにおける折畳み可能な縁部を示す。次いで、トップTを、真直ぐな側面部SS2とトップTの間の縁部からD1の距離のところで、真直ぐな側面部SS1と平行な折畳み線E3(ヒンジ)に沿って折畳み、下降させる。
【0027】
図5は、第2の折畳み段階において、面Tを折畳んだ後の折畳み可能なコンテナの折畳み状態を示す。
【0028】
図6は、折畳み可能なコンテナの最終折畳み状態を示す。ボトム(底面部)Bは、真直ぐな側面部SS2とボトム(底面部)Bの間の縁部からD2の距離のところに、真直ぐな側面部SS2と平行な折畳み線E4を有している。
【0029】
図7は、ベース(及び/又はトップ)を折畳むヒンジ機構を示す。ヒンジ機構は、ヒンジを厚いプレートに設ける機構であり、このヒンジ機構において、ヒンジのところに隙間がないように且つ折畳みが90°だけ行われて最終位置が図8に示すようになるように構成されている。ヒンジ機構の初期位置は、図7に示すように、ヒンジ機構がベースの表面B11、B21よりも上に突出しない位置である。かくして、コンテナの開放状態では、表面B11、B21は全体的に障害物を有さず、物品を、物体又は突出部と干渉することなしに保つのに使用できる。
【0030】
図7及び図8から分かるように、第1のリンクL1は、ベースの第1の部分B1に固定されている。第2のリンクL2は、その一方の端部が第1の回転軸R1を介してベースの第2の部分B2に連結され、その他方の端部が第2の回転軸R2を介して第1のリンクL1に連結されている。第3のリンクL3は、その一方の端部が第3の回転軸R3を介して第1のリンクL1に連結され、その他方の端部が第4の回転軸R4を介してベースの第2の部分B2に連結されている。
【0031】
図8は、リンク機構の最終位置を示す。最終的には、ベースの第2の部分B2は、その第1の部分B1に対して直角になり、折畳み中及び折畳み後のいずれにおいても、第1の部分B1と第2の部分B2との間の干渉はない。
【0032】
この説明に引用した全ての文献を本明細書に援用する。本発明の範囲は、多数の態様の例示を意図した特定の実施形態及び例示によって制限されるものではなく、機能的に等価である全ての実施形態は本発明の範囲内に包含される。当業者ならば、日常的な実験を行うまでもなく、本願で説明した本発明の特定の実施形態の多くの均等物を考え得るであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折畳み可能な輸送用コンテナであって、
2つ以上の部分(B1、B2)に分割された平らで折畳み可能なベース(B)と、
少なくとも2つの部分に分割された折畳み可能なトップ(T)と、を有し、前記トップの各部分は、互いに直ぐ隣り合う部分に、前記トップの折畳みを容易にするトップ折畳み機構によって結合され、
更に、少なくとも2つの対向する側面部(SS1、SS2)を有し、前記側面部の一方の端部は、前記ベースに連結され、その他方の端部は、前記トップに連結され、
更に、前記側面部に連結される少なくとも2つの折畳み可能なパネル(FS1、FS2)を有し、前記パネルは、前記パネルの水平方向の折畳みを容易にするように前記パネルを内方に折畳む折畳み機構を有する、輸送用コンテナ。
【請求項2】
更に、前記コンテナを折畳むために、前記ベースの折畳みを容易にするように前記ベースの部分(B1、B2)を連結するベース折畳み機構を有する、請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項3】
前記ベース折畳み機構は、ヒンジ機構又はそれと等価な任意の機構である、請求項2に記載の輸送用コンテナ。
【請求項4】
前記ベース折畳み機構は、複数のリンク(L1、L2、L3)を有し、
前記第1のリンク(L1)は、前記ベース(B1)の第1の部分に固定され、
前記第2のリンク(L2)の一方の端部は、第1の回転軸(R1)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結され、その他方の端部は、第2の回転軸(R2)を介して第1のリンク(L1)に連結され、
前記第3のリンク(L3)の一方の端部は、第3の回転軸(R3)を介して第1のリンク(L1)に連結され、その他方の端部は、第4の回転軸(R4)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結される、請求項2に記載の輸送用コンテナ。
【請求項5】
コンテナ内への流体の侵入を防止するシール機構を、相対移動する全ての縁部のところに有する、請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項6】
コンテナへの積込み及びコンテナからの積出しを容易にする開口が、前記コンテナの側面部、トップ又はベースのいずれかに設けられる、請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項7】
折畳み可能な輸送用コンテナであって、
2つ以上の部分(B1、B2)に分割された平らで折畳み可能なベース(B)を有し、前記ベースの各部分は、互いに直ぐ隣り合う部分に、前記ベースの折畳みを容易にするベース折畳み機構によって連結され、
更に、少なくとも2つの部分に分割された折畳み可能なトップ(T)を有し、前記トップの各部分は、互いに直ぐ隣り合う部分に、前記トップの折畳みを容易にするトップ折畳み機構によって連結され、
更に、少なくとも2つの対向する側面部(SS1、SS2)を有し、前記側面部の一方の端部は、前記ベースに連結され、その他方の端部は、前記トップに連結され、
更に、前記側面部に連結される少なくとも2つの折畳み可能なパネル(FS1、FS2)を有し、前記パネルは、前記パネルの水平方向の折畳みを容易にするように前記パネルを内方に折畳む折畳み機構を有し、
前記ベース折畳み機構は、複数のリンク(L1、L2、L3)を有し、
前記第1のリンク(L1)は、前記ベースの第1の部分(B1)に固定され、
前記第2のリンク(L2)は、その一方の端部が第1の回転軸(R1)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結され、その他方の端部が第2の回転軸(R2)を介して第1のリンク(L1)に連結され、
前記第3のリンク(L3)は、その一方の端部が第3の回転軸(R3)を介して第1のリンク(L1)に連結され、その他方の端部が第4の回転軸(R4)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結される、折畳み可能な輸送用コンテナ。
【請求項8】
添付図面を参照して本願で説明したものと実質的に同じである、折畳み可能な輸送用コンテナ。
【請求項1】
折畳み可能な輸送用コンテナであって、
2つ以上の部分(B1、B2)に分割された平らで折畳み可能なベース(B)と、
少なくとも2つの部分に分割された折畳み可能なトップ(T)と、を有し、前記トップの各部分は、互いに直ぐ隣り合う部分に、前記トップの折畳みを容易にするトップ折畳み機構によって結合され、
更に、少なくとも2つの対向する側面部(SS1、SS2)を有し、前記側面部の一方の端部は、前記ベースに連結され、その他方の端部は、前記トップに連結され、
更に、前記側面部に連結される少なくとも2つの折畳み可能なパネル(FS1、FS2)を有し、前記パネルは、前記パネルの水平方向の折畳みを容易にするように前記パネルを内方に折畳む折畳み機構を有する、輸送用コンテナ。
【請求項2】
更に、前記コンテナを折畳むために、前記ベースの折畳みを容易にするように前記ベースの部分(B1、B2)を連結するベース折畳み機構を有する、請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項3】
前記ベース折畳み機構は、ヒンジ機構又はそれと等価な任意の機構である、請求項2に記載の輸送用コンテナ。
【請求項4】
前記ベース折畳み機構は、複数のリンク(L1、L2、L3)を有し、
前記第1のリンク(L1)は、前記ベース(B1)の第1の部分に固定され、
前記第2のリンク(L2)の一方の端部は、第1の回転軸(R1)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結され、その他方の端部は、第2の回転軸(R2)を介して第1のリンク(L1)に連結され、
前記第3のリンク(L3)の一方の端部は、第3の回転軸(R3)を介して第1のリンク(L1)に連結され、その他方の端部は、第4の回転軸(R4)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結される、請求項2に記載の輸送用コンテナ。
【請求項5】
コンテナ内への流体の侵入を防止するシール機構を、相対移動する全ての縁部のところに有する、請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項6】
コンテナへの積込み及びコンテナからの積出しを容易にする開口が、前記コンテナの側面部、トップ又はベースのいずれかに設けられる、請求項1に記載の輸送用コンテナ。
【請求項7】
折畳み可能な輸送用コンテナであって、
2つ以上の部分(B1、B2)に分割された平らで折畳み可能なベース(B)を有し、前記ベースの各部分は、互いに直ぐ隣り合う部分に、前記ベースの折畳みを容易にするベース折畳み機構によって連結され、
更に、少なくとも2つの部分に分割された折畳み可能なトップ(T)を有し、前記トップの各部分は、互いに直ぐ隣り合う部分に、前記トップの折畳みを容易にするトップ折畳み機構によって連結され、
更に、少なくとも2つの対向する側面部(SS1、SS2)を有し、前記側面部の一方の端部は、前記ベースに連結され、その他方の端部は、前記トップに連結され、
更に、前記側面部に連結される少なくとも2つの折畳み可能なパネル(FS1、FS2)を有し、前記パネルは、前記パネルの水平方向の折畳みを容易にするように前記パネルを内方に折畳む折畳み機構を有し、
前記ベース折畳み機構は、複数のリンク(L1、L2、L3)を有し、
前記第1のリンク(L1)は、前記ベースの第1の部分(B1)に固定され、
前記第2のリンク(L2)は、その一方の端部が第1の回転軸(R1)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結され、その他方の端部が第2の回転軸(R2)を介して第1のリンク(L1)に連結され、
前記第3のリンク(L3)は、その一方の端部が第3の回転軸(R3)を介して第1のリンク(L1)に連結され、その他方の端部が第4の回転軸(R4)を介して前記ベースの第2の部分(B2)に連結される、折畳み可能な輸送用コンテナ。
【請求項8】
添付図面を参照して本願で説明したものと実質的に同じである、折畳み可能な輸送用コンテナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図7】
【公表番号】特表2010−522125(P2010−522125A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554127(P2009−554127)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【国際出願番号】PCT/IN2007/000579
【国際公開番号】WO2008/114273
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(509263892)インディアン インスティテュート オブ テクノロジー デリー (5)
【出願人】(509263696)シンプリ インヴェストメンツ リミテッド (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【国際出願番号】PCT/IN2007/000579
【国際公開番号】WO2008/114273
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(509263892)インディアン インスティテュート オブ テクノロジー デリー (5)
【出願人】(509263696)シンプリ インヴェストメンツ リミテッド (4)
【Fターム(参考)】
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