説明

抵抗測定治具

【課題】細長形状の測定対象線材を湾曲状態で回転させるときの抵抗の測定に利用できる抵抗測定治具を提供する。
【解決手段】細長形状の測定対象線材FWを湾曲させた状態で両端を一対の線材保持機構110が個々に保持する。一対の線材保持機構110を回転自在に一対の保持軸支機構120が各々軸支する。測定対象線材FWに捻りトルクが発生しない方向に一対の保持軸支機構120を連動回転機構130が連動させて回転させる。連動回転機構130により湾曲状態で回転される測定対象線材FWの抵抗が測定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細長形状の測定対象線材の回転抵抗の測定に利用される抵抗測定治具に関し、特に、湾曲状態の測定対象線材の回転抵抗の測定に利用される抵抗測定治具に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルやガイドワイヤは先端部分を屈曲させるとともに回転させながら血管に進入させる。このようなカテーテルやガイドワイヤは、中空の線材などを利用して形成されている。
【0003】
上述のようにカテーテルを利用するときは、その屈曲させた先端を回転させて分岐している血管などに進入させるので、手元での回転と先端の回転とが円滑に連動する必要がある。
【0004】
カテーテルやガイドワイヤは、血管内に進入された状態で、手元部分を回転させたときに先端部分が円滑に連動する必要がある。このため、カテーテルやガイドワイヤの、捻り剛性を高め、トルク伝達性を向上させることが求められている。
【0005】
しかも、血管は入り組んでいるため、カテーテルやガイドワイヤは、様々に湾曲した状態で円滑に回転することが要求されている。しかし、これまで、湾曲状態のカテーテルやガイドワイヤの回転トルクなどを測定することは実施されていない。
【0006】
なお、軸受荷重等によって変動する軸受の抵抗トルクによる外乱を受けずに、微小な回転接触抵抗も測定しうる回転接触抵抗測定治具の提案はある。その試験機は、第一の回転体としての模擬車輪と第二の回転体としてのレール模擬車輪を備える。
【0007】
そして、押圧機構により車輪をレール模擬車輪に押し当てながら、各車輪を複数のモータで回転させて回転接触抵抗測定を行う。あるいは、軸受の回転抵抗測定を行う。駆動側軸受と車輪の間の車軸には駆動側トルク計が取り付けられており、反駆動側軸受と車輪の間の車軸には反駆動側トルク計が取り付けられている。
【0008】
回転軸の駆動トルク又は制動トルクから軸受の抵抗トルクを差し引くことにより、より正確に粘着力を測定できる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−180277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
カテーテルが回転されるときには、両端に作用する捻りトルクだけでなく、両端が連動して回転するときの回転抵抗も問題となる。特に、カテーテルなどでは線材が湾曲状態で回転されるので、このような回転抵抗を測定できることは有用である。
【0011】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、湾曲状態の測定対象線材の回転抵抗の測定に利用できる抵抗測定治具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の抵抗測定治具は、細長形状の測定対象線材を湾曲させた状態で両端を個々に保持する一対の線材保持機構と、一対の線材保持機構を回転自在に各々軸支する一対の保持軸支機構と、測定対象線材に捻りトルクが発生しない方向に一対の保持軸支機構を連動させて回転させる連動回転機構と、を有する。
【0013】
従って、本発明の抵抗測定治具では、細長形状の測定対象線材を湾曲させた状態で両端を一対の線材保持機構が個々に保持する。一対の線材保持機構を回転自在に一対の保持軸支機構が各々軸支する。測定対象線材に捻りトルクが発生しない方向に一対の保持軸支機構を連動回転機構が連動させて回転させる。このため、連動回転機構により湾曲状態で回転される測定対象線材の抵抗が測定される。
【0014】
また、上述のような抵抗測定治具において、連動回転機構は、一対の保持軸支機構に個々に装着されている一対のピニオンと、一対のピニオンと歯合する平行な一対のラックと、を有してもよい。
【0015】
また、上述のような抵抗測定治具において、測定対象線材の湾曲部分を回転自在にガイドする少なくとも一個の湾曲支持機構を、さらに有してもよい。
【0016】
また、上述のような抵抗測定治具において、少なくとも一個の湾曲支持機構に設置されていて測定対象線材の湾曲部分を保持する湾曲保持機構と、湾曲保持機構を回転自在に軸支する湾曲軸支機構とを、さらに有し、連動回転機構は、測定対象線材に捻りトルクが発生しない方向に保持軸支機構と湾曲軸支機構とを連動させて回転させてもよい。
【0017】
また、上述のような抵抗測定治具において、線材保持機構は、測定対象線材を半円弧状に湾曲させた状態で保持してもよい。
【0018】
また、上述のような抵抗測定治具において、連動回転機構により湾曲状態で回転される測定対象線材の抵抗を測定する抵抗測定機構を、さらに有してもよい。
【0019】
また、上述のような抵抗測定治具において、抵抗測定機構は、保持軸支機構の回転抵抗から測定対象線材の回転抵抗を測定してもよい。
【0020】
また、上述のような抵抗測定治具において、連動回転機構は、一対の保持軸支機構に個々に装着されている一対のピニオンと、一対のピニオンと歯合する平行な一対のラックと、を有し、抵抗測定機構は、ラックの移動抵抗から測定対象線材の回転抵抗を測定してもよい。
【0021】
なお、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0022】
また、本発明でいう測定対象線材とは、湾曲状態で回転することができる細長形状のものであればよく、ワイヤなどの中実の線材でもよく、チューブなどの中空の管材でもよい。
【0023】
なお、本発明で云う、測定対象線材に捻りトルクが発生しない方向に一対の保持軸支機構を連動させて回転させる、とは、一対の保持軸支機構を同一の角速度で測定対象線材に対して同一の方向に回転させることを意味する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の抵抗測定治具では、細長形状の測定対象線材を湾曲させた状態で両端を一対の線材保持機構が個々に保持する。一対の線材保持機構を回転自在に一対の保持軸支機構が各々軸支する。測定対象線材に捻りトルクが発生しない方向に一対の保持軸支機構を連動回転機構が連動させて回転させる。このため、連動回転機構により湾曲状態で回転される測定対象線材の抵抗を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態の抵抗測定治具の構造を示す斜視図である。
【図2】抵抗測定治具の構造を示す斜視図である。
【図3】抵抗測定治具の構造を示す平面図である。
【図4】抵抗測定治具の構造を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施の一形態を図1ないし図4を参照して以下に説明する。本実施の形態の抵抗測定治具100は、図示するように、細長形状の測定対象線材FWを湾曲させた状態で両端を個々に保持する一対の線材保持機構110と、一対の線材保持機構110を回転自在に各々軸支する一対の保持軸支機構120と、測定対象線材FWに捻りトルクが発生しない方向に一対の保持軸支機構120を連動させて回転させる連動回転機構130と、を有する。
【0027】
連動回転機構130は、一対の保持軸支機構120に個々に装着されている一対のピニオン131と、一対のピニオン131と歯合する平行な一対のラック132と、を有する。
【0028】
そこで、線材保持機構110は、測定対象線材FWを半円弧状に湾曲させた状態で保持する。さらに、本実施の形態の抵抗測定治具100は、測定対象線材FWの湾曲部分を回転自在にガイドする三個の湾曲支持機構140も有する。
【0029】
そして、図3に示すように、中央の一個の湾曲支持機構140に設置されていて測定対象線材FWの湾曲部分を保持する湾曲保持機構151と、湾曲保持機構151を回転自在に軸支する湾曲軸支機構152と、も有する。
【0030】
そこで、連動回転機構130は、測定対象線材FWに捻りトルクが発生しない方向に保持軸支機構120と湾曲軸支機構152とを連動させて回転させる。このため、中央の湾曲支持機構140にもピニオン141が回転自在に装着されており、このピニオン141に歯合するラック142が上下方向にスライド自在に支持されている。
【0031】
このラック142は後方の一対のラック132とともに、平面形状がT型のラック連結部材143に連結されており、このラック連結部材143の重心の位置にバネ秤などの抵抗測定機構(図示せず)が連結される測定連結板144が突設されている。
【0032】
このため、上述の抵抗測定機構は、ラック132の移動抵抗から測定対象線材FWの回転抵抗を測定することにより、保持軸支機構120の回転抵抗から湾曲状態で回転される測定対象線材FWの抵抗を測定する。
【0033】
この湾曲状態の回転抵抗は、一般に測定対象線材FWの直径が大きく、粘弾性が高いほど、高くなる。また、湾曲の曲率が大きいほど大きくなる。曲率が0で測定対象線材FWが直線状のときは、回転抵抗は0となる。実際には測定対象線材FWの曲率を0として直線状のときも、回転抵抗は計測されるので、これを抵抗測定治具100の内部抵抗として0点調整することも想定できる。
【0034】
より具体的には、本実施の形態の抵抗測定治具100は、前後方向に細長い矩形のベースプレート101を有する。このベースプレート101の略中央部と後部に保持軸支機構120を支持する支持プレート121,122が立設されている。
【0035】
これらの支持プレート121,122の上縁近傍に一対の貫通孔が形成されており、これらの貫通孔に保持軸支機構120の支持軸が挿通されている。また、これらの保持軸支機構120のピニオン131に外側から各々歯合しているラック132は、平面形状がコ字型のガイド部材133で上下方向にスライド自在に各々支持されている。
【0036】
なお、前方の湾曲支持機構140のピニオン141に前側から歯合しているラック142は、湾曲支持機構140とともにコ字型の平面形状を形成するL字型のガイド部材145で、上下方向にスライド自在に支持されている。
【0037】
上述のような構成において、本実施の形態の抵抗測定治具100の測定対象線材FWは、例えば、カテーテル、ガイドワイヤ、シース、チューブ、コイル、ブレード、ジョイントシャフト、等からなる。
【0038】
このような測定対象線材FWの回転抵抗を抵抗測定治具100で測定する場合には、まず、図示するように、測定対象線材FWを所定線長に形成し、三個の湾曲支持機構140に挿通させて半円形状に湾曲させた状態で、両端を一対の線材保持機構110に個々に保持させる。
【0039】
このような状態で、例えば、バネ秤などの抵抗測定機構を測定連結板144に連結し、その抵抗測定機構を上方に移動させることでラック連結部材143を上方に変位させる。
【0040】
すると、このラック連結部材143に連結されている三個のラック132,142も上方にスライド移動するので、これに対応して歯合されているピニオン131,141が回転する。
【0041】
このとき、左右一対のピニオン131は左右反対に回転するので、このピニオン131を軸支している左右一対の保持軸支機構120も左右反対に回転する。すると、この保持軸支機構120の前端の左右一対の保持軸支機構120も左右反対に回転するので、これらの保持軸支機構120で両端が保持されている測定対象線材FWは捻りトルクが発生しない方向に回転される。
【0042】
このとき、前方の湾曲支持機構140のピニオン141も測定対象線材FWに捻りトルクが発生しない方向に回転されるので、測定対象線材FWは半円形状に湾曲された状態で円滑に回転することになる。
【0043】
そこで、このように測定対象線材FWが回転するときの抵抗を抵抗測定機構で測定することにより、半円形状に湾曲された状態で回転する測定対象線材FWの抵抗を測定することができる。
【0044】
なお、このように測定される測定対象線材FWの回転抵抗には、必然的に抵抗測定治具100の内部抵抗も内包される。そこで、測定対象線材FWを装着していない状態で、上述のように抵抗測定機構を測定連結板144に連結して上方に移動させることで、抵抗測定治具100の内部抵抗を測定しておき、これを測定された測定対象線材FWの回転抵抗から減算してもよい。
【0045】
本実施の形態の抵抗測定治具100は、上述のように細長形状の測定対象線材FWを湾曲させた状態で両端を一対の線材保持機構110が個々に保持する。一対の線材保持機構110を回転自在に一対の保持軸支機構120が各々軸支する。
【0046】
そして、測定対象線材FWに捻りトルクが発生しない方向に一対の保持軸支機構120を連動回転機構130が連動させて回転させる。このため、連動回転機構130により湾曲状態で回転される測定対象線材FWの抵抗を測定することができる。
【0047】
特に、連動回転機構130は、一対の保持軸支機構120に個々に装着されている一対のピニオン131と、一対のピニオン131と歯合する平行な一対のラック132と、を有する。このため、簡単な構造で確実に一対の保持軸支機構120を連動させて回転させることができる。
【0048】
しかも、本実施の形態の抵抗測定治具100は、測定対象線材FWの湾曲部分を回転自在にガイドする少なくとも一個の湾曲支持機構140を有する。このため、測定対象線材FWを適正に湾曲させた状態のまま回転させることができる。
【0049】
特に、少なくとも一個の湾曲支持機構140に設置されていて測定対象線材FWの湾曲部分を保持する湾曲保持機構151と、湾曲保持機構151を回転自在に軸支する湾曲軸支機構152とを、さらに有する。
【0050】
そして、連動回転機構130は、測定対象線材FWに捻りトルクが発生しない方向に保持軸支機構120と湾曲軸支機構152とを連動させて回転させる。このため、湾曲状態の測定対象線材FWを円滑に回転させることができ、湾曲状態で回転される測定対象線材FWに捻りトルクが発生することを良好に抑制することができる。
【0051】
なお、このような湾曲状態で回転される測定対象線材FWの回転抵抗は、例えば、N・m(newton metre)を単位として計測される。このN・mを単位とする回転抵抗は、例えば、ピニオン131のピッチ円の半径と、ラック連結部材143の引き上げに要したバネ秤の重量値と、の乗算結果として算出される。
【0052】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではバネ秤などの抵抗測定機構が抵抗測定治具100とは別体であることを例示した。
【0053】
しかし、上述のような抵抗測定治具100に抵抗測定機構が最初から連結されていて抵抗測定装置(図示せず)が形成されていてもよい。このような場合、前述した抵抗測定治具100の内部抵抗の補正値を最初から抵抗測定機構から減算しておくこともできる。
【0054】
さらに、上記形態では左右一対の線材保持機構110の保持軸支機構120の各々にピニオン131が装着されており、これに左右一対のラック132が個々に歯合されていることを例示した。
【0055】
しかし、左右一対の保持軸支機構120に装着されている大径のスパーギヤが相互に歯合していていもよい(図示せず)。この場合、これら左右一対のスパーギヤの一方のみにラック132が歯合していてもよい(図示せず)。この場合、左右の対称性は低下するが、ラック132を一個とすることができる。
【0056】
また、上記形態では測定対象線材FWの半円形状の湾曲部分を三個の湾曲支持機構140で回転自在にガイドすることを例示した。しかし、このような湾曲支持機構140が一個でも二個でも三個以上でもよく、なくともよい。
【0057】
さらに、上記形態では三個の湾曲支持機構140の中央の一個に測定対象線材FWの湾曲部分を保持する湾曲保持機構151と、湾曲保持機構151を回転自在に軸支する湾曲軸支機構152と、があり、連動回転機構130は保持軸支機構120と湾曲軸支機構152とを連動させて回転させることを例示した。
【0058】
しかし、上述のような機構が三個の湾曲支持機構140の全部にあってもよく、左右の二個のみにあってもよく、三個の湾曲支持機構140の全部になくてもよい(図示せず)。
【0059】
また、上記形態では測定対象線材FWを半円形状に180°の湾曲状態で回転させることを例示した。しかし、四分の一円弧状に90°の湾曲状態で回転させてもよく、60°や30°の湾曲状態で回転させてもよい(図示せず)。
【0060】
なお、上記形態ではベースプレート101が一個の固定部材からなることを例示した。しかし、このようなベースプレートが湾曲支持機構140の位置を中心に複数に分割されており、上述のように測定対象線材FWの湾曲状態が変化するように水平方向に開閉自在に形成されていてもよい(図示せず)。
【0061】
また、上記形態では左右一対の保持軸支機構120のピニオン131に外側からラック132が各々歯合しており、湾曲支持機構140のピニオン141に前側からラック142が歯合していることを例示した。
【0062】
しかし、左右一対の保持軸支機構120のピニオン131に上側からラック132が各々歯合しており、湾曲支持機構140のピニオン141に後側からラック142が歯合していてもよい(図示せず)。この場合、左右一対のラック132を一個の部材として上下変位の誤差をなくすことができる。
【0063】
なお、当然ながら、上述した実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態および変形例では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【0064】
100 抵抗測定治具
101 ベースプレート
110 線材保持機構
120 保持軸支機構
121,122 支持プレート
130 連動回転機構
131 ピニオン
132 ラック
133 ガイド部材
140 湾曲支持機構
141 ピニオン
142 ラック
143 ラック連結部材
144 測定連結板
145 ガイド部材
151 湾曲保持機構
152 湾曲軸支機構
FW 測定対象線材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長形状の測定対象線材を湾曲させた状態で両端を個々に保持する一対の線材保持機構と、
一対の前記線材保持機構を回転自在に各々軸支する一対の保持軸支機構と、
前記測定対象線材に捻りトルクが発生しない方向に一対の前記保持軸支機構を連動させて回転させる連動回転機構と、
を有する抵抗測定治具。
【請求項2】
前記連動回転機構は、一対の前記保持軸支機構に個々に装着されている一対のピニオンと、一対の前記ピニオンと歯合する平行な一対のラックと、を有する請求項1に記載の抵抗測定治具。
【請求項3】
前記測定対象線材の湾曲部分を回転自在にガイドする少なくとも一個の湾曲支持機構を、さらに有する請求項1または2に記載の抵抗測定治具。
【請求項4】
少なくとも一個の前記湾曲支持機構に設置されていて前記測定対象線材の湾曲部分を保持する湾曲保持機構と、
前記湾曲保持機構を回転自在に軸支する湾曲軸支機構とを、さらに有し、
前記連動回転機構は、前記測定対象線材に捻りトルクが発生しない方向に前記保持軸支機構と前記湾曲軸支機構とを連動させて回転させる請求項3に記載の抵抗測定治具。
【請求項5】
前記線材保持機構は、前記測定対象線材を半円弧状に湾曲させた状態で保持する請求項1ないし4の何れか一項に記載の抵抗測定治具。
【請求項6】
前記連動回転機構により湾曲状態で回転される前記測定対象線材の抵抗を測定する抵抗測定機構を、さらに有する請求項1ないし5の何れか一項に記載の抵抗測定治具。
【請求項7】
前記抵抗測定機構は、前記保持軸支機構の回転抵抗から前記測定対象線材の回転抵抗を測定する請求項6に記載の抵抗測定治具。
【請求項8】
前記連動回転機構は、一対の前記保持軸支機構に個々に装着されている一対のピニオンと、一対の前記ピニオンと歯合する平行な一対のラックと、を有し、
前記抵抗測定機構は、前記ラックの移動抵抗から前記測定対象線材の回転抵抗を測定する請求項6に記載の抵抗測定治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−18022(P2012−18022A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154450(P2010−154450)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】