説明

押下ヘッド

【課題】内容物の吐出の前後で容易にノズルの先端開口部を開閉する。
【解決手段】押下ヘッド本体14と押下蓋19とを備える押下ヘッド10であって、押下蓋19の押下板16の下面に押下部20が垂設されるとともに、この押下部20は、その下端が、押下ヘッド本体14の囲繞筒部12の上端開口面に沿って張設されたゴム状弾性体からなるシート部材21の上面と対向するように配置され、押下板16を下方に押圧したときに、押下部20がシート部材21を下方に弾性状態で撓ませることにより、これらの押下板16および押下部20が押し下げられるとともに、押下蓋19の連結板17が蓋板18とともに上方に移動させられて、ノズル13の先端開口部13aを開口する構成とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は押下ヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この押下ヘッドは、例えば下記特許文献1に示されるような、容器体内へ垂設されたシリンダ内から容器体の上方へ上方付勢状態で起立したステムの上端に装着され、押下板を押し下げて、ステムの下端に連結された筒状のピストンをステムとともに下降させ、シリンダ内の内容物を加圧し、ステムに内装された吐出弁を開くことによって、この内容物をノズルから吐出するようになっている。
【特許文献1】特開2003−137329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、この種の押下ヘッドでは、ノズル内に内容物を残したまま長時間放置すると、内容物の液分が蒸発して内容物中の固形成分がノズルの内面に固着し、ノズル内の流路が狭まって吐出不良となることがあった。このような不都合は、例えば、ノズルの先端開口部に小蓋を着脱可能に嵌合させることで解消できるが、使用の度に、この小蓋を着脱せねばならないので面倒であった。
【0004】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、内容物の吐出の前後で容易にノズルの先端開口部を開閉することができる押下ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の押下ヘッドは、容器体内へ垂設されたシリンダ内から容器体の上方へ上方付勢状態で起立したステムの上端に装着される押下ヘッドであって、下端開口部がステムの上端に装着される有頂筒状の装着筒部と、この装着筒部を径方向外方から囲繞する囲繞筒部と、内部が前記ステム内と連通されるとともに、前記装着筒部の外周面に径方向外方に向けて突設され、その先端開口部が前記囲繞筒部の径方向外方に位置されたノズルと、を備える押下ヘッド本体が設けられるとともに、前記囲繞筒部の上端開口面に対向して設けられた押下板と、この押下板側から前記ノズルの上方を前記先端開口部に向けて延びる連結板と、この連結板の先端から下方に向けて延設され、ノズルの先端開口部を閉塞する蓋板と、を備える押下蓋が設けられ、前記押下板の下面に押下部が垂設されるとともに、この押下部は、その下端が前記囲繞筒部の上端開口面に沿って張設されたゴム状弾性体からなるシート部材の上面と対向するように設けられ、前記押下板を下方に押圧したときに、押下部がシート部材を下方に弾性状態で撓ませることにより、これらの押下板および押下部が押し下げられるとともに、前記連結板が蓋板とともに上方に移動させられて、ノズルの先端開口部を開口する構成とされたことを特徴とする。
この発明では、押下蓋の押下板を下方に押圧すると、まず、押下板の押下部がシート部材を下方に弾性状態で撓ませ、押下板および押下部が押し下げられるとともに、連結板が蓋板とともに上方に移動させられて、ノズルの先端開口部が開口する。そして、さらに継続して押下板を押し下げると、押下ヘッドの全体がステムとともに押し下げられ、シリンダ内の内容物が加圧されてノズルの先端開口部から吐出される。その後、この押下板の押圧を解除すると、シート部材が復元変形することによって、押下板、押下部、連結板、蓋板およびステムがもとの位置に戻り、内容物の吐出が終了するとともに、蓋板がノズルの先端開口部を閉塞する。
以上より、押下蓋の押下板を押し下げる動作だけで、ノズルの先端開口部を開口させた後に、この開口部から内容物を吐出することが可能になり、また、この押し下げを解除するだけで、内容物の吐出を終了し、かつノズルの先端開口部を閉塞することが可能になり、内容物の吐出の前後で容易にノズルの先端開口部を開閉することができる。
【0006】
ここで、前記押下ヘッド本体は、合成樹脂材料で一体に形成されるとともに、前記シート部材は前記囲繞筒部の上端開口部に張設されてもよい。
また、前記押下ヘッド本体は、装着筒部の外周面に径方向外方に向けて突設されて前記囲繞筒部の下端開口部を閉塞するフランジ状部と、前記囲繞筒部内に挿入されて前記フランジ状部の上面に載置される筒状のインサート部材とを備え、前記シート部材はこのインサート部材の上端開口部に張設されてもよい。
【0007】
さらに、前記連結板において前記押下板側の基端部は、前記ノズルの上面に枢着されてもよい。
この場合、前述のように押下部でシート部材を下方に弾性状態で撓ませたときに、連結板を蓋板とともに、この連結板の前記基端部回りに上方に向けて回動させることが可能になり、前述の作用効果が確実に奏功されることになる。
【0008】
また、前記押下部は、前記押下板の上面視において、前記連結板および蓋板が設けられた周方向位置に対してこの押下板の径方向中央部を挟んだ反対側に設けられてもよい。
この場合、押下板の上面において押下部が設けられている直上を押し下げることによって、前述した作用効果が確実に奏功されることになる。
【0009】
さらに、前記シート部材は帯状に形成されて、前記押下部の下端と対向する部分に張設されてもよい。
この場合、シート部材が帯状に形成されているので、前述した押下部によるシート部材の撓み変形を容易かつ確実に実現することが可能になり、この押下ヘッドの操作性をより一層向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る押下ヘッドによれば、内容物の吐出の前後で容易にノズルの先端開口部を開閉することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。この実施形態に係る押下ヘッド10は、図1および図2に示されるように、容器体1内へ垂設されたシリンダ2内から容器体1の上方へ上方付勢状態で起立したステム3の上端に装着されて用いられる。
ここで、図示の例では、シリンダ2は、容器体1の口部に螺着されたねじ筒部4に嵌合されている。また、ステム3は、シリンダ2内に上下摺動可能に設けられた図示されない筒状ピストンの上部に嵌合されて、ねじ筒部4の上方へ起立している。さらに、前記筒状ピストンの下端と、シリンダ2内の下部との間には図示されないコイルスプリングが設けられており、このコイルスプリングにより前記筒状ピストンを介してステム3が上方付勢されている。また、シリンダ2内の下端に図示されない吸い上げ弁が設けられるとともに、ステム3内の上端に吐出弁8が設けられている。さらに、シリンダ2の下端には容器体1の底部へ向けて延びるパイプ9が設けられている。
【0012】
押下ヘッド10は、下端開口部がステム3の上端に装着される有頂筒状の装着筒部11と、この装着筒部11をその径方向外方から囲繞する囲繞筒部12と、内部がステム3内と連通されるとともに、装着筒部11の外周面に径方向外方に向けて突設され、その先端開口部13aが囲繞筒部12の径方向外方に位置されたノズル13と、を備える押下ヘッド本体14が設けられるとともに、囲繞筒部12の上端開口面と対向して設けられた押下板16と、この押下板16側からノズル13の上方を先端開口部13aに向けて延びる連結板17と、この連結板17の先端から下方に向けて延設され、ノズル13の先端開口部13aを閉塞する蓋板18と、を備える押下蓋19が設けられている。
【0013】
図示の例では、装着筒部11および囲繞筒部12はともに、円筒状とされて同軸上に設けられている。また、囲繞筒部12は上下両端面が開口し、このうち上端開口面は、装着筒部11の天面11aと同じ上下方向位置に位置されている。ここで、装着筒部11の外周面と囲繞筒部12の内周面との間には、径方向に延びる架橋部12aが周方向に間隔をあけて複数設けられ、これらの装着筒部11の外周面と囲繞筒部12の内周面とを連結している。
【0014】
また、ノズル13は縦断面視四角形とされている。さらに、このノズル13の上面において、装着筒部11の外周面と囲繞筒部12の内周面との間に位置する部分と、架橋部12aの上面とは、装着筒部11の天面11aと同じ上下方向位置に位置されている。
以上の装着筒部11、囲繞筒部12、ノズル13および架橋部12aの全体、つまり押下ヘッド本体14の全体が合成樹脂材料で一体に形成されている。
【0015】
また、押下蓋19は、押下板16の外周縁に垂設された周壁部25を備えている。この周壁部25の内径は、囲繞筒部12の外径よりも大きくなっており、周壁部25は、後述のように押下板16を押し下げる前後を問わず常時、囲繞筒部12の上端開口部をその上方および径方向外方から覆うように設けられている。これにより、押下ヘッド10の装着された容器体1が、例えば浴場等の水気の多い環境下で使用されても、囲繞筒部12の内部に水分が進入し、さらにはステム3内を通って容器体1内に水分が進入するのを防ぐことができるようになっている。なお、連結板17は、周壁部25の下端部外周面に連結されている。
【0016】
そして、本実施形態では、押下板16の下面には押下部20が垂設されるとともに、この押下部20の下端は、囲繞筒部12の上端開口面に沿って張設されたゴム状弾性体からなるシート部材21の上面に支持されている。このシート部材21は、例えばオレフィン系、スチレン系、若しくはポリエステル系等の熱可塑性のエラストマ材料で形成されている。図示の例では、シート部材21は、囲繞筒部12の上端開口面全体を閉塞するように張設されている。さらに、このシート部材21は、囲繞筒部12および架橋部12aの各上面と、装着筒部11の天面11aとに一体に接合されている。
【0017】
本実施形態では、ノズル13のうち囲繞筒部12の外方に位置する部分の上面において、囲繞筒部12側の基端にはこのノズル13の幅方向に沿って延びる枢着溝28が形成されるとともに、この幅方向両端部には前記基端からノズル13の先端開口部13aに向けて延びる壁部22が立設されている。そして、この壁部22には、枢着溝28にノズル13の幅方向で連なるように軸受け孔23が形成されている。ここで、この両壁部22同士の間に、連結板17が着脱自在に嵌合するようになっている。
【0018】
また、連結板17の下面において押下板16側の基端部には、その幅方向に沿って延在し、かつ両端部がこの連結板17の幅方向両端から突出する軸部24が連結されており、この軸部24が枢着溝28内に係合され、かつこの軸部24の両端部が軸受け孔23に挿入されることによって、連結板17の基端部がノズル13の上面に枢着されている。このように連結板17の基端部がノズル13の上面に枢着することによって、押下蓋19が押下ヘッド本体14に取り付けられている。
【0019】
さらに、本実施形態では、押下部20は、押下板16の上面視において、連結板17および蓋板18が設けられた周方向位置に対してこの押下板16の径方向中央部を挟んだ反対側に設けられている。
そして、前述のように押下蓋19を押下ヘッド本体14に取り付けた状態で、押下部20の下端は、シート部材21の上面において架橋部12a同士の間に位置する部分に支持されている。
【0020】
以上説明したように本実施形態に係る押下ヘッド10によれば、蓋板18がノズル13の先端開口部13aを閉塞した状態から、押下蓋19の押下板16の上面において、押下部20の直上に位置する部分を下方に押圧すると、図1の二点鎖線で示されるように、押下部20がシート部材21を下方に弾性状態で撓ませ、押下板16および押下部20が押し下げられるとともに、連結板17が蓋板18とともに上方に移動させられるように、押下蓋19が軸部24回りに回動して、ノズル13の先端開口部13aが開口する。
そして、さらに継続して押下板16を押し下げると、押下ヘッド10の全体がステム3とともに押し下げられ、シリンダ2内の内容物が加圧されてノズル13の先端開口部13aから吐出される。
その後、この押下板16の押圧を解除すると、シート部材21が復元変形することによって、押下板16、押下部20、連結板17、蓋板18およびステム3がもとの位置に戻り、内容物の吐出が終了するとともに、蓋板18がノズル13の先端開口部13aを閉塞する。
以上より、押下蓋19の押下板16を押し下げる動作だけで、ノズル13の先端開口部13aを開口させた後に、この開口部13aから内容物を吐出することが可能になり、また、この押し下げを解除するだけで、内容物の吐出を終了し、かつ前記先端開口部13aを閉塞することが可能になり、内容物の吐出の前後で容易にノズル13の先端開口部13aを開閉することができる。
【0021】
また、本実施形態では、連結板17の前記基端部が、ノズル13の上面に枢着されているので、前述のように押下部20でシート部材21を下方に弾性状態で撓ませたときに、連結板17を蓋板18とともに、この連結板17の前記基端部回りに上方に向けて回動させることが可能になり、前述の作用効果が確実に奏功されることになる。
【0022】
さらに、本実施形態では、押下部20が、押下板16の上面視において、連結板17および蓋板18が設けられた周方向位置に対してこの押下板16の径方向中央部を挟んだ反対側に設けられているので、押下板16の上面において押下部20が設けられている直上を押し下げることによって、前述した作用効果がより一層確実に奏功されることになる。
【0023】
また、本実施形態では、押下ヘッド本体14に、装着筒部11の外周面と囲繞筒部12の内周面とを連結する架橋部12aが設けられ、シート部材21が、囲繞筒部12の上面および装着筒部11の天面11aのみならず、架橋部12aの上面にも接合されているので、内容物を使用する過程でシート部材21が押下ヘッド本体14から剥がれ易くなるのを防ぐことが可能になり、押下ヘッド10にシート部材21を設けたことによってこの押下ヘッド10の耐久性が低下するのを抑制することができる。さらに、架橋部12aによって囲繞筒部12が装着筒部11に対してぐらつくことなく安定させることができる。
【0024】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、蓋板18がノズル13の先端開口部13aを閉塞した状態から、押下板16を下方に押圧すると、図1の二点鎖線で示されるように、押下部20がシート部材21を下方に弾性状態で撓ませ、押下板16および押下部20が押し下げられるとともに、連結板17が蓋板18とともに上方に移動させられるように、押下蓋19の全体が軸部24回りに回動して、ノズル13の先端開口部13aが開口する構成を示したが、これに代えて、押下板16および押下部20を鉛直方向下方に移動させて、ノズル13の先端開口部13aを開口させるような押下蓋を採用してもよい。
【0025】
また、前記実施形態では、押下ヘッド本体14として、装着筒部11、囲繞筒部12、ノズル13および架橋部12aの全体が合成樹脂材料で一体に形成された構成を示したが、これに代えて、複数に分割された構成を採用してもよい。
例えば、図3に示されるように、押下ヘッド本体14に、装着筒部11の外周面に径方向外方に向けて突設されて、囲繞筒部12の下端開口部を閉塞するフランジ状部26と、囲繞筒部12内に挿入されてフランジ状部26の上面に載置される筒状のインサート部材27とを備えさせ、シート部材21をこのインサート部材27の上端開口部に張設した構成を採用してもよい。
【0026】
図示の例では、インサート部材27は、上面視C字状の外形形状とされて、このC字をなす孔部27a内に、ノズル13において装着筒部11の外周面と囲繞筒部12の内周面との間に位置する部分と、装着筒部11とが嵌められるようになっている。また、シート部材21は、インサート部材27の上端開口面全体を閉塞するように張設されている。
【0027】
さらに、シート部材21の上面に当接する押下部20の下端を、下方に向けて凸となる曲面状に形成してもよい。この場合、押圧板16を下方に押圧して、押下部20の下端でシート部材21を下方に弾性状態で撓ませたときに、このシート部材21の上面に傷が付いて破れ易くなるのを抑えることができる。
また、前記実施形態では、蓋板18によりノズル13の先端開口部13aを閉塞した状態で、押下部20の下端をシート部材21の上面で支持させたが、これに代えて、例えば押下部20の下端とシート部材21の上面とを対向させて、これらの間に隙間を設けるようにしてもよい。
【0028】
さらに、前記実施形態では、シート部材21を、囲繞筒部12またはインサート部材27の上端開口面全体を閉塞するように張設したが、少なくとも押下部20の下端と対向する部分に帯状のシート部材を張設するようにしてもよい。
このようにシート部材が帯状に形成されると、前述した押下部20によるシート部材の撓み変形を容易かつ確実に実現することが可能になり、この押下ヘッド10の操作性をより一層向上させることができる。
【0029】
例えば、図4に示されるように、図2で示したシート部材21において、押下部20の下端と対向する部分を除いた位置に、周方向に間隔をあけて複数の貫通孔30を形成し、帯状のシート部材29を、ノズル13において装着筒部11の外周面と囲繞筒部12の内周面との間に位置する部分の上面、および装着筒部11の天面11aから、囲繞筒部12の上面においてこの筒部12の径方向中央部を挟んだ反対側に位置する部分にわたって延在させてもよい。
【0030】
これに代えて、図5に示されるように、図3で示したシート部材21において、押下部20の下端と対向する部分を除いた位置に、周方向に間隔をあけて複数の貫通孔30を形成するとともに、さらにこの貫通孔30を孔部27aと対向する部分の全域にも形成し、帯状のシート部材29を、インサート部材27の上面において孔部27aの底部27bから径方向外方に向けて延設してもよい。
【0031】
なお、図1、図2および図4で示した押下ヘッド本体14と、図3および図5で示したインサート部材27とは、例えば、シート部材21、29、およびその他の部分のいずれか一方をインサート品としたインサート成形で形成してもよいし、あるいは、シート部材21、29、およびその他の部分の双方を別個に形成しておいてシート部材21、29を囲繞筒部12等やインサート部材27の上部に貼着してもよいし、さらには、いわゆる二色成形により、シート部材21、29、およびその他の部分の双方を同時に成形してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
内容物の吐出の前後で容易にノズルの先端開口部を開閉することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る第1実施形態として示した押下ヘッドを適用した押下ヘッド付き容器の一部縦断面図である。
【図2】図1に示す押下ヘッドの分解斜視図である。
【図3】本発明に係る第2実施形態として示した押下ヘッドの分解斜視図である。
【図4】本発明に係る第3実施形態として示した押下ヘッドの分解斜視図である。
【図5】本発明に係る第4実施形態として示した押下ヘッドの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0034】
1 容器体
2 シリンダ
3 ステム
10 押下ヘッド
11 装着筒部
12 囲繞筒部
13 ノズル
13a 先端開口部
14 押下ヘッド本体
16 押下板
17 連結板
18 蓋板
19 押下蓋
20 押下部
21、29 シート部材
26 フランジ状部
27 インサート部材



【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器体内へ垂設されたシリンダ内から容器体の上方へ上方付勢状態で起立したステムの上端に装着される押下ヘッドであって、
下端開口部がステムの上端に装着される有頂筒状の装着筒部と、
この装着筒部を径方向外方から囲繞する囲繞筒部と、
内部が前記ステム内と連通されるとともに、前記装着筒部の外周面に径方向外方に向けて突設され、その先端開口部が前記囲繞筒部の径方向外方に位置されたノズルと、を備える押下ヘッド本体が設けられるとともに、
前記囲繞筒部の上端開口面に対向して設けられた押下板と、
この押下板側から前記ノズルの上方を前記先端開口部に向けて延びる連結板と、
この連結板の先端から下方に向けて延設され、ノズルの先端開口部を閉塞する蓋板と、を備える押下蓋が設けられ、
前記押下板の下面に押下部が垂設されるとともに、この押下部は、その下端が前記囲繞筒部の上端開口面に沿って張設されたゴム状弾性体からなるシート部材の上面と対向するように設けられ、
前記押下板を下方に押圧したときに、押下部がシート部材を下方に弾性状態で撓ませることにより、これらの押下板および押下部が押し下げられるとともに、前記連結板が蓋板とともに上方に移動させられて、ノズルの先端開口部を開口する構成とされたことを特徴とする押下ヘッド。
【請求項2】
請求項1記載の押下ヘッドであって、
前記押下ヘッド本体は、合成樹脂材料で一体に形成されるとともに、前記シート部材は前記囲繞筒部の上端開口部に張設されていることを特徴とする押下ヘッド。
【請求項3】
請求項1記載の押下ヘッドであって、
前記押下ヘッド本体は、装着筒部の外周面に径方向外方に向けて突設されて前記囲繞筒部の下端開口部を閉塞するフランジ状部と、前記囲繞筒部内に挿入されて前記フランジ状部の上面に載置される筒状のインサート部材とを備え、前記シート部材はこのインサート部材の上端開口部に張設されていることを特徴とする押下ヘッド。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の押下ヘッドであって、
前記連結板において前記押下板側の基端部は、前記ノズルの上面に枢着されていることを特徴とする押下ヘッド。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の押下ヘッドであって、
前記押下部は、前記押下板の上面視において、前記連結板および蓋板が設けられた周方向位置に対してこの押下板の径方向中央部を挟んだ反対側に設けられていることを特徴とする押下ヘッド。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の押下ヘッドであって、
前記シート部材は帯状に形成されて、前記押下部の下端と対向する部分に張設されていることを特徴とする押下ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−87782(P2008−87782A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−267995(P2006−267995)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】