説明

押圧板を利用する漬物製造方法と漬物製造装置に関する

【課題】漬物製造容器に複数層に重ね入れた野菜を、短時間で食味が良好な塩分濃度が3%前後で自然色の均質な厚さで歯切れの良い漬物を製造する方法および装置を提供すること。
【解決手段】漬物製造容器の底面に水平に載置した積層漬物室−nの最上段の漬物層−nの押圧板−n上の上面に、漬物重石の上限重量に近似する大きい重量を持つ漬物重石を載荷して塩分濃度が3%前後の食塩水を前記漬物層−nの押圧板−n上の上面まで注入することで、前記積層漬物室−nのn段のそれぞれの漬物層に重ねることなく整列した野菜を、個体ごとに常時水平を保持された押圧板で前記漬物重石の大きい重量で急速に押圧して野菜重量の40〜70%前後まで短時間に脱水することで、気温の高くなる夏の季節に於ても前記塩分濃度が3%前後の食塩水の中の微生物の繁殖が活発になる前に、食味が良好な塩分濃度が3%前後で自然色の均質な厚さで歯切れの良い漬物を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、短時間に均質な厚さの漬物を製造する漬物製造方法および漬物製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の基本的な漬物製造装置は、漬物製造容器に複数層に重ね入れて食塩水に浸漬した野菜の最上面に蓋体を載置して、該蓋体の上面に野菜の数倍程度の重量を持つ漬物重石を載荷することで構成されている。
【0003】
以下、図9により従来の漬物製造装置について説明する。図において、51は漬物製造容器で、52は複数層に重ね入れた野菜であり、食塩水53に浸漬した該野菜の最上面に載置した54の蓋体の上面に55の漬物重石を載荷したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた従来の基本的な漬物製造装置は、漬物製造容器に複数層に重ね入れた野菜は、重ね入れた位置の差異により個体別に漬物重石の押圧を不均質に受けること、そして野菜の個体の部位別に漬物重石の押圧を不均質に受けることから、前記野菜の全ての個体を均質な厚さの漬物にするためには、漬物製造中に前記野菜を重ね直す漬け替えを数回繰り返すことが必要であり手数と時間が掛かっている。
【0005】
また、漬物製造容器に複数層に重ね入れた野菜を押圧する漬物重石の重量が、野菜重量の数倍程度の重量と比較的軽いことから、野菜を押圧・脱水して均質な厚さの漬物を製造するのに時間が掛かり野菜が時間の経過と共に変味・変色して繊維が軟化することになり、前記野菜の全ての個体を自然色の均質な厚さで歯切れの良い漬物を製造することに難点があった。
【0006】
従って、漬物製造容器に複数層に重ね入れて食塩水に浸漬した野菜を、野菜の数倍程度の重量を持つ漬物重石を載荷することで、野菜を短時間で自然色の均質な厚さで歯切れの良い漬物を製造することは困難であった。
【0007】
そして、塩分濃度が3%前後の漬物が、漬物として良好な食味となるが、気温の高くなる夏の季節には、野菜を浸漬する3%前後の食塩水は微生物の繁殖が活発になり、野菜が変味・変色して繊維が軟化しやすくなることで、塩分濃度が3%前後の食味の良好な自然色の均質な厚さで歯切れの良い漬物を製造することが難しくなる。
【0008】
本発明は、このような従来の漬物製造装置が有している課題を解決しようとするものであり、野菜の全ての個体を野菜重量の40〜70%前後まで脱水することで、塩分濃度が3%前後の自然色の厚さが均質で歯切れの良い漬物を短時間に製造すること、そして気温の高くなる夏の季節に於ても製造できることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そして本発明は、上記目的を達成するために、請求項1記載の積層漬物室−nのn段の漬物層のそれぞれの押圧板を常時水平に保持するための手段を持ち、そして前記積層漬物室−nの最上段の押圧板−n上の上面に、形状が下面と上面が水平で、重量が請求項1記載の漬物重石の上限重量に近似する大きい重量を持つ漬物重石を載荷する、そして該漬物重石は下面を常時水平に保持するための手段を持つ。
【0010】
請求項1記載の漬物製造方法において、請求項1記載の積層漬物室−nのn段の漬物層のそれぞれの押圧板と漬物重石の下面は常時水平を保持されなければならない。
【0011】
上記の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、請求項1記載の漬物製造容器に水平に載置した積層漬物室−nのn段のそれぞれの漬物層の押圧板−下の上面に重ねることなく整列した野菜を同程度の太さ又は厚さの野菜とすることで、前記n段の漬物層のそれぞれの押圧板は水平を保持して積層されることになる。そして前記積層漬物室−nのn段の最上段の漬物層−nの上面に載荷する漬物重石を、請求項−1記載の漬物重石の上限重量に近似する大きい重量を持ち、そして該漬物重石の下面を常時水平に保持する手段を持つ漬物重石とすることで、n段の漬物層ごとに常時水平を保持して前記漬物重石の大きい重量で前記野菜を個体ごとに均質に急速に押圧して野菜重量の40〜70%前後まで脱水することで、気温の高くなる夏の季節に於ても食味が良好な塩分濃度が3%前後の漬物を変味・変色して繊維を軟化させることなく自然色の均質な厚さの歯切れの良い漬物を短時間で製造する。
【0012】
請求項1記載の積層漬物室−nのn段の漬物層のそれぞれの押圧板を常時水平に保持する手段として、請求項1記載の漬物容器の周壁と該積層漬物室−nの側面との間に、請求項1記載の空隙−1に、請求項2記載の前記空隙−1の幅と同じ厚さを持つ複数の嵌挿部材−1を嵌挿することで、前記積層漬物室−nのn段の漬物層のそれぞれの押圧板の水平方向の移動を防止して前記押圧板を常時水平に保持する。
【0013】
請求項1記載の積層漬物室−nの最上段の漬物層−nの押圧板−n上の上面に載荷する漬物重石の下面を常時水平に保持する手段として、請求項−2記載の漬物容器の周壁と該漬物重石の周壁との間の請求項2記載の空隙−2に、請求項2記載の前記空隙−2の幅と同じ厚さを持つ複数の嵌挿部材−2を嵌挿することで、前記漬物重石の水平方向の移動を防止して前記漬物重石の下面を常時水平に保持することで、前記押圧板−n上を常時水平に保持する。
【0014】
更に、請求項3記載の漬物製造装置において、寸胴型の漬物製造容器の周壁と積層漬物室−nの側面との空隙を、漬物製造容器の外部で積層した前記積層漬物室−nを前記寸胴型の漬物製造容器に嵌挿するときに支障とならない数mmの空隙とすること、そして寸胴型の漬物製造容器の周壁と寸胴型の漬物重石の周壁との空隙を前記寸胴型の漬物製造容器に前記寸胴型の漬物重石を嵌挿するときに支障とならない数mmの空隙とすることで、前記積層漬物室−nと前記寸胴型の漬物重石が水平方向に移動することを前記寸胴型の漬物製造容器の周壁が防止することで前記積層漬物室−nのそれぞれの漬物層の押圧板を常時水平に保持する、また前記寸胴型の漬物重石の下面を常時水平に保持することになる。
【0015】
上述したように本発明の漬物製造装置は、2枚の押圧板に挟まれた重ねることなく整列した野菜を請求項2記載の大きい重量を持つ漬物重石で押圧することで、野菜を個体ごとに40〜70%前後まで急速に均質な厚さに脱水することで、野菜が本来持っている自然色の均質な厚さで歯切れの良い漬物を短時間で製造することができることから、気温の高くなる夏の季節に於ても3%前後の塩分濃度の漬物を変味・変色して繊維を軟化させることなく自然色の均質な厚さで歯切れの良い漬物を製造できる、故に気温が夏の季節ほど高くない春、秋、冬の季節に於ても同様に漬物を製造する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、請求項2記載の漬物製造装置と、請求項3記載の漬物製造装置について図1〜図6に基づいて説明する。
【0017】
図1、図2、図3においては請求項1記載の方法による請求項2記載の漬物製造装置について説明する、1の漬物製造容器の底面に、2の置台を水平に載置して、その上面に3の押圧板−1下を水平に載置する、その上面に4の野菜−1を重ねることなく整列する、その上面に5の押圧板−1上を水平に載置する、その上面に6の野菜−2を重ねることなく整列する、その上面に7の押圧板−2上を水平に載置する、このようにして漬物製造容器の容量と野菜の数量に対応したn段の積層漬物室−nを積層する、そして請求項1記載の空隙−1に複数の嵌挿部材8を嵌挿する。そして最上段の押圧板−n上の上面に請求項2記載の9の漬物重石を載荷して、空隙−2に嵌挿部材10を嵌挿する。漬物重石の下面まで2〜20%の11の食塩水を注入する。
【0018】
図4、図5、図6においては請求項1記載の方法による請求項3記載の漬物製造装置について説明する、寸胴型の漬物製造容器21の底面に置台22を載置する、漬物製造容器の外部の作業台に、23の押圧板−1下を水平に載置して、その上面に24の野菜−1を重ねることなく整列する、その上面に32の穿孔にロ−プ又はワイヤ−を貫通しながら25の押圧板−1上を数平に載置する、その上面に26の野菜−2を重ねることなく整列する、このようにして請求項1記載の方法によって漬物製造容器の容量と野菜の数量に対応したn段の積層漬物室−nを積層する、そして最上段の28の押圧板−n上の上面に請求項3記載の29の漬物重石を載荷して、漬物重石の下面まで3%前後の33の食塩水を注入する。円形の押圧板30又は正方形の押圧板31の穿孔の位置を示す。
【0019】
そして、気温の高い季節である7〜8月に於ける胡瓜の漬物を試作製造した実施結果を図6に基づいて説明する。
【0020】
漬物を試作製造のための請求項2記載の漬物製造装置の原材料は、漬物製造容器として市販の80l漬物樽を1個、押圧板として厚さ5mm×幅24cm×長さ38cmのプラスチック製のマナイタを13枚、胡瓜を10Kg(1本100g前後の胡瓜を100本前後)、食塩2Kg、水道水を用意する。そして漬物重石として、市販の60lの漬物樽を1個と45l漬物樽を1個、30l漬物樽を2個、そして15l漬物樽を1個を準備して、150Kgの砕石をそれぞれの漬物樽の容積の70%程度に充填することで、砕石を充填した大小5個の漬物樽重石とすることで、機械力を使用することなく人間の力で作業できる150kgの総重量となる漬物樽重石を準備する、そして請求項2記載の、積層漬物室−12の12段の漬物層のそれぞれの押圧板を常時水平に保持する手段の嵌挿部材−1と、漬物重石の下面を常時水平に保持する手段の嵌挿部材−2として厚さが5〜10cmのプラスチック製の中空容器を拾数個用意する。
【0021】
図7においては、41は80l漬物樽、42は置台、43は積層漬物室−12、44は嵌挿部材−1、45は60l漬物樽重石、46は嵌挿部材−2、47は食塩水、48は45l漬物樽重石、49は30l漬物樽重石、50は15l漬物樽重石を表わす。
【0022】
1の80l漬物樽の底面に載置した置台の上面に、プラスチック製のマナイタを水平に載置して押圧板−1下とする、該押圧板−1下の上面に胡瓜の8〜9本を重ねることなく整列する、そして整列した8〜9本の胡瓜の上面に前記プラスチック製のマナイタを水平に載置して押圧板−1上とすることで1段目の漬物層−1とする。
【0023】
次に、該押圧板−1上の上面に胡瓜の8〜9本を重ねることなく整列する、そして整列した該胡瓜の上面に前記プラスチック製のマナイタを水平に載置して押圧板−2上として2段目の漬物層−2とする。
【0024】
このようにして100本前後の胡瓜を漬物層−1から漬物層−12の43の積層漬物室−12を積層する。
【0025】
次に1の漬物樽の周壁と積層漬物室−12の側面との間の空隙に複数のプラスチック製の中空容器を嵌挿して44の嵌挿部材−1とすることで積層漬物室−12の水平方向の移動を防止して積層した12段の漬物層のそれぞれの押圧板の水平を常時保持する。
【0026】
そして積層漬物室−12の最上段の押圧板−12上の上面に60l漬物樽重石45の1個を水平に載荷する。
【0027】
41の80l漬物樽の周壁と45の60l漬物樽重石の周壁との間の空隙に複数のプラスチック製の中空容器を嵌挿して46の嵌挿部材−2とすることで、60l漬物樽重石の水平方向の移動を防止することで60l漬物樽重石の下面の水平を常時保持する。
【0028】
次に3%の塩分濃度の食塩水に、10kgの胡瓜の重量の3%である食塩300gを加えた47の食塩水を60l漬物樽重石の下面まで注入する。
【0029】
そして60l漬物樽重石の上面に、48の45l漬物樽重石の1個と、49の30lの漬物樽重石の2個、そして50の15lの漬物樽重石の1個を順次積み重ねることで、5個の漬物樽重石からなる総重量が150Kgの漬物重石とする。
【0030】
気温の高くなる7〜8月に於ても、総重量が150Kgの漬物重石で断面が円形の10Kgの胡瓜を押圧して20時間経過した後は、塩分濃度が3%前後で胡瓜が本来持っている自然色の緑色の、断面が楕円形の6kgの均質な厚さの歯切れの良い漬物胡瓜を製造することができる。
【0031】
更に、漬物野菜として1束3個入りの白かぶを10束、そしてタクアン漬の原料となる干し大根を3本準備して前記胡瓜と同じ漬物製造方法で総重量が150Kgの漬物重石で漬物を試作製造した結果は、白かぶと干し大根を重量比で60%まで脱水する時間はそれぞれ白かぶで3日間、そして干し大根が7日間の時間が必要であった。
【0032】
従って、請求項1記載の漬物製造方法により、白かぶ又は大根を製造する時の漬物重石の重量が150kg程度では、気温の高くなる夏の季節に塩分濃度が3%前後の食塩水で微生物の繁殖が活発になる24時間以内に変敗・変色のないそして繊維の軟化がない漬物を製造することが難しいことから、気温の高くなる夏の季節に塩分濃度が3%前後の食塩水で白かぶ又は大根を漬物に製造するときの漬物重石の重量は150kgより大幅に大きい重量が必要になる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】 本発明の実施形態を示す漬物製造装置の垂直断面図
【図2】 同漬物製造装置の図1におけるA−A線断面図
【図3】 同漬物製造装置の図1におけるB−B線断面図
【図4】 寸胴型の漬物製造装置の垂直断面図
【図5】 寸胴型の漬物製造装置の円形押圧板の穿孔の位置を示す平面図
【図6】 寸胴型の漬物製造装置の正方形押圧板の穿孔の位置を示す平面図
【図7】 同漬物製造装置の図8におけるC−C線断面図
【図8】 胡瓜の漬物を実施製造した漬物製造装置の垂直断面図
【図9】 従来の漬物製造装置の垂直断面図
【符号の説明】
【0034】
1 下面より上面が大きい面積を持つ漬物製造容器
2 置台
3 押圧板−1下
4 野菜−1(太さ又は厚さが同程度の野菜)
5 押圧板−1上
6 野菜−2(太さ又は厚さが同程度の野菜)
7 押圧板−2上
8 嵌挿部材−1
9 漬物重石
10 嵌挿部材−2
11 食塩水
12 押圧板−n上
21 寸胴型の漬物製造容器
22 置台
23 押圧板−1下
24 野菜−1(太さ又は厚さが同程度の野菜)
25 押圧板−1上
26 野菜−2(太さ又は厚さが同程度の野菜)
27 押圧板−2上
28 押圧板−n上
29 漬物重石
30 円形押圧板
31 正方形押圧板
32 穿孔
33 食塩水
51 漬物樽
52 野菜
53 食塩水
54 蓋体
55 漬物重石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面と上面が相似形で、下面より上面が大きい面積を持つ漬物製造容器内部の底面に水平に載置する平板は、両面が平滑で可撓性があり、該漬物製造容器の周壁との間に該平板を前記漬物製造容器内部の底面に水平に載置する作業に必要な空隙−1を持ち、そして撓み難い厚さを持つ。前記漬物製造容器の底面に水平に載置した置台の上面に前記平板の1枚を水平に載置して押圧板−1下とする、そして該押圧板−1下の上面に太さ又は厚さが同程度の野菜−1を重ねることなく整列する、次に該野菜−1の上面に前記平板の1枚を水平に載置して押圧板−1上とすることで、前記野菜−1を前記押圧板−1下と該押圧板−1上の上下2枚の平板で挟んだ1段目の漬物層−1とする、そして前記押圧板−1上の上面に太さ又は厚さが同程度の野菜−2を重ねることなく整列して、その野菜−2の上面に前記平板の1枚を水平に載置して押圧板−2上とすることで2段目の漬物層−2を積層する、このようにして漬物製造容器の容量と野菜の数量に対応した漬物層−1から漬物層−nまでのn段の積層漬物室−nを積層する、該積層漬物室−nはn段の漬物層の押圧板を常時水平に保持する手段を持つ。次に該積層漬物室−nの最上段の漬物層−nの押圧板−n上の上面に漬物重石を載荷する、該漬物重石は上面と下面が水平な形状を持つ。そして重量が前記漬物室の上面に漬物重石を載荷したときに、前記積層漬物室−nのn段の漬物層の野菜を押し潰さない最大の重量を漬物重石の上限重量としたときの該上限重量の範囲内の重量を持ち、そして漬物重石の下面を常時水平に保持する手段を持つ漬物重石とする。次に2〜20%の塩分濃度の食塩水を該漬物重石の下面まで注入することで構成する積層漬物室−nを特徴とする漬物製造方法。
【請求項2】
下面と上面が相似形で、下面より上面が大きい面積を持つ漬物製造容器内部に前項記載の積層漬物室−nを水平に積層する、そして該積層漬物室−nのn段の漬物層の押圧板の水平を常時保持する手段として前項記載の空隙−1の幅と同じ厚さを持つ複数の嵌挿部材−1を前記空隙−1に嵌挿する。そして前記積層漬物室−nの最上段の漬物層−nの押圧板−n上の上面に漬物重石を載荷する、該漬物重石は下面と上面が水平で重量が前項記載の漬物重石の上限重量に近似する大きい重量を持つ。そして前記漬物重石の下面を常時水平に保持する手段として前項記載の空隙−2に、該空隙−2の幅と同じ厚さを持つ複数の嵌挿部材−2を嵌挿する。次に3%前後の塩分濃度の食塩水を前記漬物重石の下面まで注入することで構成する前項記載の漬物製造方法による積層漬物室−nを特徴とする野菜を急速に押圧して短時間に脱水する漬物製造装置。
【請求項3】
下面と上面が同じ形状で同じ面積を持つ寸胴型の漬物製造容器内部の底面に水平に載置する平板は両面が平滑で可撓性があり、形状は該漬物製造容器の周壁に沿って数mmの空隙を持つ形状、又は該形状に内接する円形又は正方形そしてその他の形状を持ち、撓み難い厚さを持つ、そして前記平板が円形の場合は外周を4等分する箇所の内部側に、そして前記平板が正方形の場合は外周の4隅の内部側に、直径数mmの穿孔を持つ平板とする。前記漬物製造容器の外部の作業台に、前記平板の穿孔にロ−プ又はワイヤ−を貫通しながら、請求項1記載の方法で積送漬物室−nを積層する。そして、前記ロ−プ又はワイヤ−を利用して前記積送漬物室−nを吊り揚げて前記漬物製造容器の内部に前記平板の水平を保持して嵌挿する。次に3%前後の塩分濃度の食塩水を積層漬物室−nの上面まで注入する。そして前記積層漬物室−nの上面に前記平板と同じ面積を持つ寸胴型の、そして請求項1記載の漬物重石の上限重量の範囲内の重量を持つ漬物重石を載荷することで構成される請求項1記載の漬物製造方法による積層漬物室−nを特徴とする漬物製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−228952(P2007−228952A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−92267(P2006−92267)
【出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【出願人】(502197839)
【Fターム(参考)】