説明

抽せん券、真贋判定装置、真贋判定方法及びプログラム

【課題】固定のパターンを用いずに、複数枚の外れ券を用いた貼り替えによる改竄を防止することが可能な抽せん券を提供する。
【解決手段】 本実施形態の抽せん券(100)は、抽せん券(100)毎に異なる抽せん情報(30)が記録された抽せん券(100)であり、抽せん情報(30)に対応した一意のパターン(20)が抽せん情報(30)の周囲に少なくとも記録されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、数字、文字、記号などの抽せん情報が記録された抽せん券に関する。
【背景技術】
【0002】
抽せん券としては、例えば、紙、プラスチックシートなどの基材上に、抽せん券毎に異なる抽せん情報(例えば、任意の数字、文字、記号など)を記録し、抽せん後、もしくは、隠蔽された抽せん情報を表出して目視可能にすることで、その抽せん情報から、当たり、外れを判定できるようにしたものがある。
【0003】
しかし、この種の抽せん券においては、例えば、図7に示すように2枚の外れ券100'を用いて、抽せん情報の貼り替えなどにより、当たり券に改竄するという不正行為が行われる虞がある。
【0004】
例えば、『当たり』が図7(a)に示す『123456』の6桁の番号の場合に、図7(b)に示す当選番号が1つだけ異なる『外れ』の抽せん券100'を用いて図7(a)に示す『当たり』の抽せん券100'に改竄することができてしまう。
【0005】
具体的には、図7(b)に示す当選番号が1つだけ異なる『外れ』の抽せん券100'からその外れの番号(『1』)を切り取る。また、図7(c)に示す他の『外れ』の抽せん券100'から当たりの番号(『2』)を切り取る。そして、その切り取った番号(『2』)を図7(b)に示す『外れ』の抽せん券100'に貼り付け、図7(a)に示す『当たり』の抽せん券100'と同じ番号(『123456』)に改竄する。これにより、図7(b)に示す当選番号が1つだけ異なる『外れ』の抽せん券100'を用いて図7(a)に示す『当たり』の抽せん券100'に改竄することができる。
【0006】
このため、例えば、図8に示すように、6桁の番号の上面または下面に万線等のパターン101'を施すことで、改竄を困難にしている抽せん券100'もある。
【0007】
しかし、図8に示すパターン101'が固定であった場合は、全ての抽せん券100'に同じパターン101'が施されることになる。このため、例えば、図8(b)に示す当選番号が1つだけ異なる『外れ』の抽せん券100'の外れの番号(『1』)の周囲に存在するパターン101'と、図8(c)に示す『外れ』の抽せん券100'の当たりの番号(『2』)の周囲に存在するパターン101'と、は同様な模様で構成される。その結果、図8(b)に示す『外れ』の抽せん券100'からその外れの番号(『1』)を切り取る。また、図8(c)に示す他の『外れ』の抽せん券100'から当たりの番号(『2』)を切り取る。そして、その切り取った番号(『2』)を図8(b)に示す『外れ』の抽せん券100'に貼り付けることで、図8(a)に示す『当たり』の抽せん券100'と同じ番号(『123456』)に改竄すると共に、パターン101'の模様も一致させることができる。このため、図8に示すように固定のパターン101'を施した場合でも、完全な偽造防止策にはならない。
【0008】
抽せん券100'は、種類によっては枚数が多いため、既存の高度な真贋判定方法を用いて1枚毎に抽せん券の真贋判定を行うことは難しい。
【0009】
このため、迅速、且つ、確実に真贋判定を行うことが可能な抽せん券の開発が必要視されているのが現状である。
【0010】
なお、本発明より先に出願された技術文献として、例えば、特許文献1(特開平5−246187号公報)には、複数枚の外れ券を用いた貼り替えによる改竄を防止でき、改竄したことを容易に視認できる抽選券について開示されている。
【0011】
上記特許文献1は、台紙の片面側に設けられた、n行m列(nは1以上の整数、mは2以上の整数)の複数個のエリアからなる抽選情報記録エリア内に地紋パターンを設けると共に、当該抽選情報記録エリアの各エリアに単位抽選情報をそれぞれ設けて成る抽選券について開示されており、地紋パターンは、抽選情報記録エリアの各エリア内に、複数の色の繰り返しによって所定本数のラインをあるピッチで設けたラインパターンからなり、一つのエリアにおける隣り合うラインの色は互いに異なる色とし、かつ抽選情報記録エリアの同一行における各エリアのラインパターンは互いに同一パターンとならないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平5−246187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記特許文献1の抽選券は、抽選情報記録エリアの同一行における各エリアのラインパターンが互いに同一パターンにならないようにしている。しかし、上記特許文献1では、地紋パターン自体は毎回同じ固定のパターンを使用しているため、上述した図8に示す固定のパターン101'と同様に、完全な偽造防止策にはなっていない。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、固定のパターンを用いずに、複数枚の外れ券を用いた貼り替えによる改竄を防止することが可能な抽せん券、その抽せん券の真贋判定を容易に行うことが可能な真贋判定装置、真贋判定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
かかる目的を達成するために、本発明は、以下の特徴を有することとする。
【0016】
<抽せん券>
本発明にかかる抽せん券は、
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券であって、
前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されていることを特徴とする。
【0017】
<真贋判定装置>
本発明にかかる真贋判定装置は、
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券の真贋判定を行う真贋判定装置であって、
前記抽せん券は、前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されており、
前記抽せん情報と前記パターンとを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記抽せん券に記録されている前記抽せん情報と前記パターンとを読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっている場合は、前記抽せん券が偽造されていないと判定し、前記読取手段で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていない場合は、前記抽せん券が偽造されていると判定する判定手段と、
を有することを特徴とする。
【0018】
<真贋判定方法>
本発明にかかる真贋判定方法は、
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券の真贋判定を行う真贋判定装置で行う真贋判定方法であって、
前記抽せん券は、前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されており、
前記真贋判定装置は、
前記抽せん情報と前記パターンとを対応付けて記憶する記憶手段を有し、
前記抽せん券に記録されている前記抽せん情報と前記パターンとを読み取る読取工程と、
前記読取工程で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっている場合は、前記抽せん券が偽造されていないと判定し、前記読取工程で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていない場合は、前記抽せん券が偽造されていると判定する判定工程と、
を有することを特徴とする。
【0019】
<プログラム>
本発明にかかるプログラムは、
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券の真贋判定を行う真贋判定装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記抽せん券は、前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されており、
前記真贋判定装置は、
前記抽せん情報と前記パターンとを対応付けて記憶する記憶手段を有し、
前記抽せん券に記録されている前記抽せん情報と前記パターンとを読み取る読取処理と、
前記読取処理で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっている場合は、前記抽せん券が偽造されていないと判定し、前記読取処理で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていない場合は、前記抽せん券が偽造されていると判定する判定処理と、
を、前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、固定のパターンを用いずに、複数枚の外れ券を用いた貼り替えによる改竄を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態の抽せん券100の構成例を示す図である。
【図2】本実施形態の抽せん券100の他の積層構成例を示す図である。
【図3】本実施形態の抽せん券100に記録されるパターン20の他の構成例を示す図である。
【図4】本実施形態の抽せん券100に記録されるパターン20の他の構成例を示す図である。
【図5】本実施形態の真贋判定装置200の構成例を示す図である。
【図6】本実施形態の真贋判定装置200の処理動作例を示す図である。
【図7】従来の抽せん券100'の第1の構成例を示す図である。
【図8】従来の抽せん券100'の第2の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<抽せん券100及び真贋判定装置200の概要>
まず、図1、図5を参照しながら、本実施形態の抽せん券100及び真贋判定装置200の概要について説明する。図1は、本実施形態の抽せん券100の構成例を示し、図5は、本実施形態の真贋判定装置200の構成例を示す。
【0023】
本実施形態の抽せん券100は、図1に示すように、抽せん券100毎に異なる抽せん情報30が記録された抽せん券100であり、抽せん情報30に対応した一意のパターン20が抽せん情報30の周囲に少なくとも記録されていることを特徴とする。これにより、固定のパターンを用いずに、複数枚の外れ券を用いた貼り替えによる改竄を防止することができる。
【0024】
また、本実施形態の真贋判定装置200は、図1に示す抽せん券100の真贋判定を行う真贋判定装置200であり、抽せん券100は、図1に示すように、抽せん情報30に対応した一意のパターン20が抽せん情報30の周囲に少なくとも記録されている。
【0025】
本実施形態の真贋判定装置200は、図5に示すように、記憶部201と、画像読取部202と、判定部203と、を有して構成し、記憶部201は、抽せん券100に記録した抽せん情報30とパターン20とを対応付けて記憶する。画像読取部202は、抽せん券100に記録されている抽せん情報30とパターン20とを読み取る。判定部203は、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっている場合は、抽せん券100が偽造されていないと判定し、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっていない場合は、抽せん券100が偽造されていると判定する。これにより、本実施形態の真贋判定装置200は、固定のパターンを用いずに、複数枚の外れ券を用いた貼り替えによる改竄を防止することができる抽せん券100の真贋判定を行うことができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の抽せん券100及び真贋判定装置200について詳細に説明する。
【0026】
<抽せん券100の構成例>
まず、図1を参照しながら、本実施形態の抽せん券100の構成例について説明する。図1(a)は、抽せん券100の表面構成例を示し、図1(b)は、図1(a)に示す1A−1A線の抽せん券100の断面構成例を示す。
【0027】
本実施形態の抽せん券100は、図1(b)に示すように、基材1と、パターン記録層2と、抽せん情報記録層3と、を有して構成する。
【0028】
基材1は、抽せん券100の本体部分を構成するものであり、紙、プラスチックシートなどの公知の材料で構成する。基材1は、特に限定せず、インクやトナーなどで基材1の表面に各種情報を記録することが可能であればあらゆる材料で構成することが可能である。
【0029】
パターン記録層2は、抽せん券100が改竄されたか否かを判定するためのパターン20(20-1〜20-8)が記録された層であり、基材1上にパターン20(20-1〜20-8)を記録して形成する。パターン20(20-1〜20-8)は、抽せん券100に記録される抽せん情報30(30-1〜30-8)に対して一意のパターン20であり、抽せん情報30とパターン20とは1対1の一意の関係になっている。
【0030】
抽せん情報記録層3は、抽せんを行う際に使用する抽せん情報30(30-1〜30-8)が記録された層であり、パターン記録層2上に抽せん情報30(30-1〜30-8)を記録して形成する。抽せん情報30(30-1〜30-8)は、抽せん券100毎に異なる一意の情報であり、複数の単位抽せん情報30-1〜30-8で構成する。単位抽せん情報30-1〜30-8としては、例えば、数字、文字、記号等が挙げられる。本実施形態では、単位抽せん情報30-1〜30-8として数字(0〜9)を使用し、8つの単位抽せん情報30-1〜30-8で抽せん情報30を構成している。即ち、8桁の番号で抽せん情報30を構成している。なお、抽せん情報30を構成する単位抽せん情報30-1〜30-8の数は、8つに限定するものではなく、任意の数で抽せん情報30を構成することが可能である。
【0031】
本実施形態の抽せん券100は、抽せん情報30を構成する各単位抽せん情報30-1〜30-8を記録するための複数の記録領域40-1〜40-8を有し、各記録領域40-1〜40-8に記録された各単位抽せん情報30-1〜30-8により一意の抽せん情報30を構成する。また、本実施形態の抽せん券100は、抽せん情報30に対応した一意のパターン20が抽せん情報30の周囲に記録される。
【0032】
パターン20は、複数の単位パターン20-1〜20-8で構成し、各単位パターン20-1〜20-8は、各記録領域40-1〜40-8に記録した各単位抽せん情報30-1〜30-8に対応した一意のデザインで構成される。
【0033】
本実施形態では、単位抽せん情報30-1〜30-8として数字(0〜9)を使用しており、各単位パターン20-1〜20-8のデザインは、数字毎に異なるため、各単位パターン20-1〜20-8のデザイン数は、合計10種類になる。このため、本実施形態のパターン20のデザイン数は、各単位パターン20-1〜20-8の組合せになり、108通りになる。即ち、本実施形態の抽せん情報30は、108通りの数字の組合せになるため(00000000〜99999999)、その抽せん情報30に対応した一意のパターン20も抽せん情報30と同様に108通りのデザインの組合せになる。
【0034】
なお、単位パターン20-1〜20-8のデザインは、模様が細かすぎると、各単位パターン20-1〜20-8のデザインの違いを識別し難くなる。このため、単位パターン20-1〜20-8のデザインは、公知の紙幣等で使用されている模様よりも線の太さや線のピッチ間隔を大きくして構成することが好ましい。但し、模様が粗すぎると、逆に単位パターン20-1〜20-8のデザインを偽造し易くさせることになる。このため、単位パターン20-1〜20-8のデザインは、各単位パターン20-1〜20-8のデザインの違いが識別でき、且つ、そのデザインを偽造し難い模様で構成することが好ましい。また、単位パターン20-1〜20-8は、単色で構成したり、複数の色で構成したりすることも可能である。また、模様毎に色の濃淡を変えることも可能である。これにより、各単位パターン20-1〜20-8のデザインの違いをより識別し易くすることができる。なお、後に抽せん情報30(30-1〜30-8)を既存の赤外線センサで読み取る場合は、マゼンタ等の色を用いて各単位パターン20-1〜20-8を記録することが好ましい。マゼンタ等の色を用いて各単位パターン20-1〜20-8を記録することで、抽せん情報30(30-1〜30-8)を既存の赤外線センサで読み取り易くすることができる。
【0035】
<抽せん券100の製造方法例>
次に、図1を参照しながら、本実施形態の抽せん券100の製造方法例について説明する。なお、以下の製造方法は一例であり、以下の製造方法に限定するものではない。なお、以下の製造方法では、抽せん情報30(30-1〜30-8)として『25141232』を記録する例について説明する。また、以下の製造方法を行う前に、抽せん情報30(30-1〜30-8)とパターン20(20-1〜20-8)とを対応付けてPC等に記憶しておく必要がある。
【0036】
まず、基材1上にパターン20(20-1〜20-8)を記録し、パターン記録層2を形成する。本実施形態では、後に、抽せん情報30(30-1〜30-8)として『25141232』を記録するため、その抽せん情報30(30-1〜30-8)に対応した一意のパターン20(20-1〜20-8)を基材1上の記録領域40-1〜40-8に記録する。図1(a)では、1桁目の記録領域40-1には、1桁目の単位抽せん情報30-1に対応した一意の単位パターン20-1を記録し、2桁目の記録領域40-2には、2桁目の単位抽せん情報30-2に対応した一意の単位パターン20-2を記録する。同様に、8桁目の記録領域40-8には、8桁目の単位抽せん情報30-8に対応した一意の単位パターン20-8を記録する。パターン20(20-1〜20-8)は、インク、トナー等を使用し、バリアブル印刷が可能な装置を用いて記録する。
【0037】
次に、抽せん情報30(30-1〜30-8)として『25141232』をパターン記録層2上に記録し、抽せん情報記録層3を形成する。抽せん情報30(30-1〜30-8)もパターン20(20-1〜20-8)と同様にバリアブル印刷が可能な装置を用いて記録する。
【0038】
これにより、図1に示す抽せん券100を製造することができる。本実施形態の抽せん券100は、抽せん券100に記録される抽せん情報30(30-1〜30-8)とパターン20(20-1〜20-8)とが1対1の一意の関係になっているため、抽せん券100に記録されているパターン20(20-1〜20-8)と抽せん情報30(30-1〜30-8)との対応関係を調べることで、抽せん券100が偽造物か否かを特定することができる。
【0039】
例えば、抽せん情報30(30-1〜30-8)とパターン20(20-1〜20-8)とを対応付けてPCなどに予め記憶して管理し、抽せん券100に記録されている抽せん情報30(30-1〜30-8)に対応付けられたパターン20(20-1〜20-8)をPCから読み出し、その読み出したパターン20(20-1〜20-8)と、抽せん券100に記録されているパターン20(20-1〜20-8)と、を比較し、お互いのパターン20(20-1〜20-8)が一致する場合は、抽せん券100が本物であると判定する。また、お互いのパターン20(20-1〜20-8)が一致しない場合は、抽せん券100が偽造物であると判定する。これにより、抽せん券100が偽造物か否かを容易に特定することができる。
【0040】
また、本実施形態の各抽せん券100に記録されるパターン20(20-1〜20-8)は、抽せん情報30(30-1〜30-8)毎に異なるため、抽せん券100に記録されたパターン20(20-1〜20-8)を調べることで、抽せん券100が偽造物か否かを目視により特定することもできる。例えば、下1桁の当選番号30-1が『2』の場合は、その下1桁の当選番号30-1の『2』に対応する単位パターン20-1も一意になるため、抽せん券100の記録領域40-1に記録されている単位パターン20-1が、下1桁の当選番号30-1の『2』に対応する単位パターン20-1に一致する場合は、抽せん券100が本物であると判定することができる。また、抽せん券100の記録領域40-1に記録されている単位パターン20-1が、下1桁の当選番号30-1の『2』に対応する単位パターン20-1に一致しない場合は、抽せん券100が偽造物であると判定することができる。
【0041】
なお、上記実施形態では、図1(b)に示すように、パターン記録層2上に抽せん情報記録層3を形成することにした。しかし、図2(a)に示すように、抽せん情報記録層3上にパターン記録層2を形成することも可能である。
【0042】
また、上記実施形態では、図1(b)、図2(a)に示すように、パターン記録層2と抽せん情報記録層3とを積層して2層で構成するようにした。しかし、図2(b)に示すように、パターン記録層2と抽せん情報記録層3とを積層せずに1層で構成することも可能である。
【0043】
例えば、パターン記録層2を先に形成し、抽せん情報記録層3を後に形成する場合は、抽せん情報30(30-1〜30-8)を記録する部分を白抜きにしてパターン20(20-1〜20-8)を基材1上に記録し、白抜きのパターン記録層2を形成し、その白抜きの部分に抽せん情報30(30-1〜30-8)を記録し、抽せん情報記録層3を形成する。また、抽せん情報記録層3を先に形成し、パターン記録層2を後に形成する場合は、抽せん情報30(30-1〜30-8)を基材1上に記録し、抽せん情報記録層3を形成し、その抽せん情報記録層3の周囲にパターン20(20-1〜20-8)を記録し、抽せん情報記録層3の周囲にパターン記録層2を形成する。これにより、パターン記録層2と抽せん情報記録層3とを積層せずに1層で構成することができる。
【0044】
また、パターン記録層2と抽せん情報記録層3とを同時に形成する場合は、抽せん情報30(30-1〜30-8)とパターン20(20-1〜20-8)とを組み合わせた印刷データ(図1(a)の『A』の範囲に示すような印刷データ)を同時に基材1上に記録する。印刷データは、バリアブル印刷が可能な装置を用いて基材1上に容易に記録することができる。
【0045】
本実施形態の抽せん券100は、抽せん券100毎に異なる一意の抽せん情報30(30-1〜30-8)が記録されていると共に、その抽せん情報30(30-1〜30-8)に対応する一意のパターン20(20-1〜20-8)が抽せん情報30(30-1〜30-8)の周囲に記録されていれば、その抽せん券100の製造方法は特に限定せず、任意の方法で抽せん券100を製造することが可能である。
【0046】
なお、抽せん情報30(30-1〜30-8)を番号で構成する場合は、連続番号で抽せん情報30(30-1〜30-8)を基材1に順次記録するのではなく、不連続番号で抽せん情報30(30-1〜30-8)を基材1に順次記録することが好ましい。これにより、一連の製造工程で得られる各抽せん券100に記録されている抽せん情報30(30-1〜30-8)が連続番号ではなく、不連続番号になるため、各売り場に配布される番号が片寄らないようにすることができる。
【0047】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
【0048】
第1の実施形態では、図1(a)に示すように、単位抽せん情報30-1〜30-8に対応する一意の単位パターン20-1〜20-8を各記録領域40-1〜40-8に記録することにした。これは、単位抽せん情報30-1〜30-8と、単位パターン20-1〜20-8と、は一意に対応しているため、その単位パターン20-1〜20-8を各記録領域40-1〜40-8に記録することで、単位抽せん情報30-1〜30-8と、単位パターン20-1〜20-8と、の対応関係を容易に把握することができるためである。しかし、単位パターン20-1〜20-8を各記録領域40-1〜40-8に記録するのではなく、例えば、図3(a)に示すように、単位パターン20-1〜20-8を複数の記録領域40-1〜40-8に跨って記録し、各記録領域40-1〜40-8に記録される単位抽せん情報30-1〜30-8が単位パターン20-1〜20-8の繋ぎ目βに記録されるようにすることも可能である。図3(a)では、2桁目の単位抽せん情報30-2に対応する一意の単位パターン20-2は、1桁目の単位抽せん情報30-1を記録する記録領域40-1と、2桁目の単位抽せん情報30-2を記録する記録領域40-2と、に跨って記録されており、3桁目の単位抽せん情報30-3に対応する一意の単位パターン20-3は、2桁目の単位抽せん情報30-2を記録する記録領域40-2と、3桁目の単位抽せん情報30-3を記録する記録領域40-3と、に跨って記録されており、2桁目の単位抽せん情報30-2は、その2つの単位パターン20-2,20-3の繋ぎ目に記録されている。これにより、抽せん情報30を構成する各単位抽せん情報30-1〜30-8は、複数の単位パターン20-1〜20-8に跨って記録されることになるため、抽せん券100の改竄を更に困難にさせることができる。但し、図3(a)に示す抽せん券100の場合は、抽せん情報30を構成する左端の単位抽せん情報30-1は、各単位抽せん情報30-1〜30-8に対応する一意の単位パターン20-1〜20-8だけでは、単位パターンの繋ぎ目に記録することができない。このため、一意の単位パターン20-1〜20-8以外の付加パターン50を用いてパターン20(20-1〜20-8,50)を構成することになる。この付加パターン50のデザインは、予め作成してPC等で管理し、図3(a)に示すパターン20(20-1〜20-8,50)を記録する際に使用することになる。なお、図3(a)では、単位抽せん情報30-1〜30-8に対応する一意の単位パターン20-1〜20-8を各記録領域40-1〜40-8から右側にずらして記録した。しかし、単位パターン20-1〜20-8を各記録領域40-1〜40-8から左側にずらして記録することも可能である。この場合は、右端に付加パターン50を記録してパターン20(50,20-1〜20-8)を構成することになる。
【0049】
また、図3(a)では、各単位パターン20-1〜20-8の繋ぎ目βが各単位抽せん情報30-1〜30-8が記録される方向αと直交するように各単位パターン20-1〜20-8を記録している。しかし、図3(b)に示すように、各単位パターン20-1〜20-8の繋ぎ目βが各単位抽せん情報30-1〜30-8が記録される方向αと所定の傾斜角θで傾斜するように、各単位パターン20-1〜20-8を記録することも可能である。なお、図3(b)に示す傾斜角θでは、各単位抽せん情報30-1〜30-8は、2つの単位パターン20-1〜20-8に跨ることになるが、傾斜角θを更に鋭角にすることで、図4(a)に示すように、各単位抽せん情報30-1〜30-8を、3つの単位パターン20-1〜20-8に跨るようにすることも可能である。即ち、傾斜角θを小さい値にすることで、各単位抽せん情報30-1〜30-8に跨る単位パターン20-1〜20-8の数を多くすることができるため、抽せん券100の改竄を更に困難にさせることができる。但し、図4(a)に示す抽せん券100の場合は、一意の単位パターン20-1〜20-8以外の付加パターン50,51を用いてパターン20(20-1〜20-8,50,51)を構成することになる。また、傾斜角θを小さい値にすると、パターン20(20-1〜20-8,50,51)が記録される幅が長くなる。この場合は、図4(a)に示すように、記録領域40-1〜40-8以外に記録されるパターン20(20-1〜20-8,50,51)の両端の部分を記録しないようにすることも可能である。
【0050】
また、図1(a)、図3(a),(b)、図4(a)に示す単位パターン20-1〜20-8のデザインは数字毎に異ならせた。しかし、図4(b)に示すように、桁毎、且つ、数字毎に異ならせることも可能である。単位パターン20-1〜20-8を数字毎に異ならせた場合は、桁が違っていても同じ数字であれば、単位パターン20-1〜20-8のデザインが同じになってしまう。しかし、図4(b)に示すように、桁毎、且つ、数字毎に異ならせることで、単位パターン20-1〜20-8のデザインが同じになってしまうことを回避することができる。これにより、抽せん券100の偽造を更に防止することができる。図4(b)の場合は、各単位パターン20-1〜20-8のデザイン数は、合計80種類になる。
【0051】
<真贋判定方法例>
次に、上述した本実施形態の抽せん券100の真贋判定方法例について説明する。本実施形態の抽せん券100は、抽せん情報30と、パターン20と、が1対1の一意の関係になっているため、抽せん券100に記録されている抽せん情報30とパターン20との双方の情報を用いて新たな真贋判定を行うことができる。以下、本実施形態の抽せん券100を用いた新たな真贋判定方法について説明する。
【0052】
<真贋判定装置200の構成例>
まず、図5を参照しながら、本実施形態の真贋判定装置200の構成例について説明する。
【0053】
本実施形態の真贋判定装置200は、抽せん券100に記録された抽せん情報30とパターン20とを読み取り、その読み取った抽せん情報30とパターン20とを基に、抽せん券100の真贋判定を行うものである。本実施形態の真贋判定装置200は、図5に示すように、記憶部201と、画像読取部202と、判定部203と、を有して構成する。
【0054】
記憶部201は、抽せん券100に記録した抽せん情報30とパターン20とを対応付けて記憶する。
【0055】
画像読取部202は、抽せん券100に記録されている画像を読み取り、その読み取った画像データを解析し、その画像データに含まれる抽せん情報30とパターン20とに分離し、抽せん券100に記録されている抽せん情報30とパターン20とを取得する。
【0056】
判定部203は、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっているか否かを判定し、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっている場合は、抽せん券100が偽造されていないと判定する。また、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっていない場合は、抽せん券100が偽造されていると判定する。
【0057】
例えば、判定部203は、画像読取部202で読み取った抽せん情報30に対応付けられたパターン20を記憶部201から取得し、該取得したパターン20と、画像読取部202で読み取ったパターン20と、が一致する場合は、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっていると判定する。また、判定部203は、画像読取部202で読み取ったパターン20に対応付けられた抽せん情報30を記憶部201から取得し、該取得した抽せん情報30と、画像読取部202で読み取った抽せん情報30と、が一致する場合は、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっていると判定する。判定部203は、上記の何れかの判定を行うことで、抽せん券100が偽造されているか否かを判定することができる。
【0058】
<真贋判定装置200の処理動作例>
次に、図6を参照しながら、真贋判定装置200の処理動作例について説明する。なお、以下の処理動作を行う前に、真贋判定装置200の記憶部201には、抽せん券100に記録した抽せん情報30とパターン20とが対応付けられて記憶されているものとする。
【0059】
まず、画像読取部202は、抽せん券100に記録されている画像を読み取り、その読み取った画像データを解析し、その画像データに含まれる抽せん情報30とパターン20とに分離し、抽せん券100に記録されている抽せん情報30とパターン20とを取得する(ステップS1)。
【0060】
次に、判定部203は、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっているか否かを判定する(ステップS2)。判定部203は、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっている場合は(ステップS2/Yes)、抽せん券100が偽造されていないと判定する(ステップS3)。また、画像読取部202で読み取った抽せん情報30とパターン20とが記憶部201に対応付けて記憶されている抽せん情報30とパターン20との関係になっていない場合は(ステップS2/No)、抽せん券100が偽造されていると判定する(ステップS4)。これにより、本実施形態の真贋判定装置200は、抽せん券100が本物か偽造物かを特定することができる。
【0061】
なお、上記の真贋判定では、抽せん券100に記録されている抽せん情報30とパターン20とを用いて抽せん券100の真贋判定を行うことにした。しかし、一般的な抽せん券100には、抽せん券100毎にシリアル番号も記録されるため、そのシリアル番号も用いて抽せん券100の真贋判定を行うことも可能である。これにより、真贋判定の精度を更に高めることができる。
【0062】
また、図1(a)に示すパターン20の場合は、パターン20を構成する各単位パターン20-1〜20-8が抽せん情報30を構成する単位抽せん情報30-1〜30-8に対応しているため、パターン20をそのまま用いて図6に示す判定処理を行うことができる。しかし、図3(a)、(b)や図4(a)に示すパターン20の場合は、抽せん情報30を構成する単位抽せん情報30-1〜30-8に対応していない付加パターン50,51が存在するため、パターン20をそのまま用いて図6に示す判定処理を行うことができない。このため、図3(a)、(b)や図4(a)に示すパターン20を取得した場合は、付加パターン50,51以外の単位パターン20-1〜20-8を用いて上記判定処理を行うようにする。この場合は、抽せん券100に記録したパターン20の中でどの位置のパターンが付加パターン50,51に該当するのかを真贋判定装置200に登録して管理しておく必要がある。
【0063】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0064】
例えば、上述した実施形態における抽せん券100は、基材1上に抽せん情報30とパターン20とを記録することにした。しかし、基材1上に他の任意の画像(背景など)を記録することも可能である。この場合は、オフセット、グラビア、フレキソ等の公知の印刷方式を用いて任意に画像を基材1上に記録しても良く、また、上述した抽せん情報30やパターン20と同様にバリアブル印刷が可能な装置を用いて記録することも可能である。
【0065】
また、上述した抽せん券100は、抽せんのみに使用するものに限定せず、他の用途と共に抽せんも行う媒体などにも適用可能であり、例えば、葉書などの媒体にも適用可能である。
【0066】
また、上述した実施形態における真贋判定装置200は、抽せん券100に記録されている抽せん情報30とパターン20とを画像読取部202で読み取ることになるが、パターン20の読み取り精度を高めるために、抽せん券100にパターン20を記録する際は、画像読取部202が読み取り易い色でパターン20を記録するようにすることが好ましい。例えば、画像読取部202が反射光を用いた読み取り方式の場合は、イエロー(Y)などの淡い色は、ブラック(Bk)に対して光の反射率が高いため、イエロー(Y)などの淡い色を読み取るのが困難になる。このため、画像読取部202が反射光を用いた読み取り方式の場合は、イエロー(Y)以外のシアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)などの色を用いてパターン20を記録することが好ましい。即ち、画像読取部202が読み取り易い色を用いてパターン20を抽せん券100に記録することが好ましい。
【0067】
また、上述した本実施形態における真贋判定装置200を構成する各装置における制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
【0068】
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0069】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。なお、リムーバブル記録媒体としては、フロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどが挙げられる。
【0070】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することになる。
【0071】
また、本実施形態における真贋判定装置200は、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【符号の説明】
【0072】
100 抽せん券
1 基材
2 パターン記録層
20 パターン
20−1〜20−8 単位パターン
3 抽せん情報記録層
30 抽せん情報
30−1〜30−8 単位抽せん情報
40−1〜40−8 記録領域
50、51 付加パターン
200 真贋判定装置200
201 記憶部
202 画像読取部
203 判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券であって、
前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されていることを特徴とする抽せん券。
【請求項2】
前記抽せん情報は、複数の単位抽せん情報で構成し、
前記抽せん券は、各単位抽せん情報を記録する複数の記録領域を有し、各記録領域に記録した各単位抽せん情報で構成する前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されていることを特徴とする請求項1記載の抽せん券。
【請求項3】
前記パターンは、複数の単位パターンで構成し、
各単位パターンは、各記録領域に記録した各単位抽せん情報に対応した一意のデザインで構成されていることを特徴とする請求項2記載の抽せん券。
【請求項4】
各単位パターンは、各記録領域に記録されていることを特徴とする請求項3記載の抽せん券。
【請求項5】
各単位パターンは、複数の記録領域に跨って記録されており、各単位抽せん情報は、各単位パターンの繋ぎ目に記録されていることを特徴とする請求項3記載の抽せん券。
【請求項6】
各単位パターンの繋ぎ目は、各単位抽せん情報が記録される方向と直交する方向に形成されていることを特徴とする請求項5記載の抽せん券。
【請求項7】
各単位パターンの繋ぎ目は、各単位抽せん情報が記録される方向と傾斜する方向に形成されていることを特徴とする請求項5記載の抽せん券。
【請求項8】
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券の真贋判定を行う真贋判定装置であって、
前記抽せん券は、前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されており、
前記抽せん情報と前記パターンとを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記抽せん券に記録されている前記抽せん情報と前記パターンとを読み取る読取手段と、
前記読取手段で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっている場合は、前記抽せん券が偽造されていないと判定し、前記読取手段で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていない場合は、前記抽せん券が偽造されていると判定する判定手段と、
を有することを特徴とする真贋判定装置。
【請求項9】
前記判定手段は、
前記読取手段で読み取った前記抽せん情報に対応付けられた前記パターンを前記記憶手段から取得し、該取得した前記パターンと、前記読取手段で読み取った前記パターンと、が一致する場合は、前記読取手段で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていると判定する第1の判定手段と、
前記読取手段で読み取った前記パターンに対応付けられた前記抽せん情報を前記記憶手段から取得し、該取得した前記抽せん情報と、前記読取手段で読み取った前記抽せん情報と、が一致する場合は、前記読取手段で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていると判定する第2の判定手段と、
の少なくとも1つの判定手段を有することを特徴とする請求項8記載の真贋判定装置。
【請求項10】
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券の真贋判定を行う真贋判定装置で行う真贋判定方法であって、
前記抽せん券は、前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されており、
前記真贋判定装置は、
前記抽せん情報と前記パターンとを対応付けて記憶する記憶手段を有し、
前記抽せん券に記録されている前記抽せん情報と前記パターンとを読み取る読取工程と、
前記読取工程で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっている場合は、前記抽せん券が偽造されていないと判定し、前記読取工程で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていない場合は、前記抽せん券が偽造されていると判定する判定工程と、
を有することを特徴とする真贋判定方法。
【請求項11】
券毎に異なる抽せん情報が記録された抽せん券の真贋判定を行う真贋判定装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記抽せん券は、前記抽せん情報に対応した一意のパターンが前記抽せん情報の周囲に少なくとも記録されており、
前記真贋判定装置は、
前記抽せん情報と前記パターンとを対応付けて記憶する記憶手段を有し、
前記抽せん券に記録されている前記抽せん情報と前記パターンとを読み取る読取処理と、
前記読取処理で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっている場合は、前記抽せん券が偽造されていないと判定し、前記読取処理で読み取った前記抽せん情報と前記パターンとが前記記憶手段に対応付けて記憶されている前記抽せん情報と前記パターンとの関係になっていない場合は、前記抽せん券が偽造されていると判定する判定処理と、
を、前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−76339(P2012−76339A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222945(P2010−222945)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000162113)共同印刷株式会社 (488)
【Fターム(参考)】